IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士ゼロックス株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-画像形成装置 図1
  • 特開-画像形成装置 図2
  • 特開-画像形成装置 図3
  • 特開-画像形成装置 図4
  • 特開-画像形成装置 図5
  • 特開-画像形成装置 図6
  • 特開-画像形成装置 図7
  • 特開-画像形成装置 図8
  • 特開-画像形成装置 図9
  • 特開-画像形成装置 図10
  • 特開-画像形成装置 図11
  • 特開-画像形成装置 図12
  • 特開-画像形成装置 図13
  • 特開-画像形成装置 図14
  • 特開-画像形成装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072639
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240521BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20240521BHJP
   G03G 15/20 20060101ALI20240521BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20240521BHJP
   B65H 5/08 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
G03G21/00 500
G03G21/14
G03G15/20 505
G03G15/20 560
G03G15/16 103
B65H5/08 H
G03G15/20 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183597
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】下平 善樹
(72)【発明者】
【氏名】久家 秀喜
(72)【発明者】
【氏名】鵜川 貴之
(72)【発明者】
【氏名】山下 真登
【テーマコード(参考)】
2H033
2H200
2H270
3F101
【Fターム(参考)】
2H033AA42
2H033BA01
2H033BA02
2H033BA08
2H033BA25
2H033BA29
2H033BA36
2H033BA37
2H033BB12
2H033BB30
2H033BB37
2H033BC02
2H033BC03
2H033BC05
2H033CA22
2H033CA34
2H033CA37
2H033CA38
2H033CA53
2H200FA11
2H200GA10
2H200GA12
2H200GB22
2H200GB30
2H200JA02
2H200JA29
2H200JB06
2H200JB15
2H200JB24
2H200JB32
2H200JB49
2H200JC03
2H200LA23
2H200LA24
2H200LA31
2H200PA10
2H200PA28
2H200PB26
2H270KA35
2H270LC22
2H270MC39
2H270MC44
2H270MC55
2H270MC56
2H270MC59
2H270MC61
2H270MD02
2H270MD14
2H270MD27
2H270NE02
2H270NE08
2H270SA09
2H270SB18
2H270SB23
2H270SC13
2H270ZC03
2H270ZC04
3F101CA17
3F101CC11
3F101LA07
3F101LB03
(57)【要約】
【課題】画像形成装置に異常が生じたときに記録媒体の搬送が即停止する場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することである。
【解決手段】画像形成装置は、トナー画像が形成される記録媒体を受け取って把持する把持部と、把持部を移動させる移動部とを有し、記録媒体を搬送する搬送部と、搬送部によって搬送される記録媒体を加熱する加熱部と、搬送部の搬送が停止する場合は、記録媒体を加熱部より下流まで退避させた後に、搬送部の搬送を停止させるよう制御をする制御部とを備える。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー画像が形成される記録媒体を把持する把持部と、前記把持部を移動させる移動部とを有し、記録媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される記録媒体を加熱する加熱部と、
前記搬送部の搬送が停止する場合は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送を停止させるよう制御をする制御部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、
前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、
前記制御部は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送及び前記転写部材の回転を停止させるよう制御する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、
前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、
前記制御部は、前記搬送部の搬送を停止させる前に、前記転写部材を前記回転部材から離隔させるよう制御する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記転写部材を前記回転部材から離隔させた後で、回転する前記転写部材を停止させるよう制御する、
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記加熱部は、記録媒体を挟み込んで回転しながら搬送して記録媒体を加熱する本加熱部を備え、
前記制御部は、前記本加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御する、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記加熱部は、前記本加熱部の上流側に、搬送される記録媒体を非接触で加熱する予備加熱部を備え、
前記制御部は、前記予備加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御する、
請求項5に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の加熱装置は、搬送される被搬送材の上面を非接触で加熱する加熱部と、被搬送材の下面に対向する対向面に設けられた送風孔を通じて該下面に送風し、対向面が水平方向に対して斜めに配置された送風部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-024892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、トナー画像が形成された記録媒体を把持する把持部及び把持部を移動させる移動部を有して記録媒体を搬送する搬送部を備える画像形成装置がある。さらに、この画像形成装置は、搬送部によって搬送される記録媒体を加熱する加熱部を備えている。
【0005】
このような画像形成装置では、異常が生じると、記録媒体の搬送が即停止してしまう。ここで、加熱部に加熱されている状態の記録媒体の搬送が停止すると、記録媒体が高温になる。
【0006】
本開示の課題は、画像形成装置に異常が生じたときに記録媒体の搬送が即停止する場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様に係る画像形成装置は、トナー画像が形成される記録媒体を把持する把持部と、前記把持部を移動させる移動部とを有し、記録媒体を搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送される記録媒体を加熱する加熱部と、前記搬送部の搬送が停止する場合は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送を停止させるよう制御をする制御部とを備えることを特徴とする。
【0008】
本開示の第2態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、前記制御部は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送及び前記転写部材の回転を停止させるよう制御することを特徴とする。
【0009】
本開示の第3態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、前記制御部は、前記搬送部の搬送を停止させる前に、前記転写部材を前記回転部材から離隔させるよう制御することを特徴とする。
【0010】
本開示の第4態様に係る画像形成装置は、第3態様に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記転写部材を前記回転部材から離隔させた後で、回転する前記転写部材を停止させるよう制御することを特徴とする。
【0011】
本開示の第5態様に係る画像形成装置は、第1態様に記載の画像形成装置において、前記加熱部は、記録媒体を挟み込んで回転しながら搬送して記録媒体を加熱する本加熱部を備え、前記制御部は、前記本加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御することを特徴とする。
【0012】
本開示の第6態様に係る画像形成装置は、第5態様に記載の画像形成装置において、前記加熱部は、前記本加熱部の上流側に、搬送される記録媒体を非接触で加熱する予備加熱部を備え、前記制御部は、前記予備加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本開示の第1態様に係る画像形成装置によれば、画像形成装置に異常が生じたときに記録媒体の搬送が即停止する場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【0014】
本開示の第2態様に係る画像形成装置によれば、搬送部の搬送のみを停止させる場合と比して、回転部材と転写部材との間で生じる摩擦を低減することができる。
【0015】
本開示の第3態様に係る画像形成装置によれば、搬送部の搬送が停止した後で回転部材と転写部材とが離隔する場合と比して、回転部材と転写部材との間で生じる摩擦を低減することができる。
【0016】
本開示の第4態様に係る画像形成装置によれば、転写部材を回転部材から離隔させた後でも転写部材の回転が維持される場合と比して、消費エネルギーを少なくすることができる。
【0017】
本開示の第5態様に係る画像形成装置によれば、搬送部を停止させてから本加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【0018】
本開示の第6態様に係る画像形成装置によれば、搬送部を停止させてから予備加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置を示した全体構成図である。
図2】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられたトナー画像形成部20を示した構成図である。
図3】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられたチェーングリッパを示した斜視図である。
図4】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた冷却部を示した構成図である。
図5】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた定着装置等を示した正面図である。
図6】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた定着装置等を示した正面図である。
図7】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた予備加熱部を示した側面図である。
図8】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた本加熱部を示した斜視図である。
図9】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた本加熱部を示した断面図である。
図10】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた吹付けユニットを示した平面図である。
図11】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた転写ロール等を示した斜視図である。
図12】本開示の第1実施形態に係る制御部のハードウェア構成等を示した図面である。
図13】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた制御部による制御フローを示した図面である。
図14】本開示の第2実施形態に係る画像形成装置に備えられた転写ロール等を示した断面図である。
図15】本開示の第2実施形態に係る画像形成装置に備えられた転写ロール等を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<第1実施形態>
本開示の第1実施形態に係る画像形成装置の一例について図1図13に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行方向(水平方向)を示す。
【0021】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10は、記録媒体としてのシート部材Pにトナー画像を形成する電子写真式の画像形成装置である。画像形成装置10は、図1に示されるように、収容部50と、排出部52と、画像形成部12と、搬送機構60と、定着装置100と、冷却部90と、各部を制御する制御部14とを備えている。
【0022】
〔収容部50〕
収容部50は、画像形成装置10において、幅方向の一方側の部分に配置され、上下方向に並んで2個備えられている。そして、夫々の収容部50は、シート部材Pを収容しており、この2個の収容部50から選択的にシート部材Pが送り出されるようになっている。
【0023】
〔排出部52〕
排出部52は、画像形成装置10において、幅方向の他方側の部分に配置され、トナー画像が形成されたシート部材Pが排出されるようになっている。具体的には、定着装置100でトナー画像が定着された後に、冷却部90で冷却されたシート部材Pが排出部52へ排出されるようになっている。
【0024】
〔画像形成部12〕
画像形成部12は、幅方向において収容部50と排出部52との間に配置され、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写装置30とを備えている。
【0025】
また、トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。画像形成装置10では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー画像形成部20が備えられている。図1に示す(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色に対応する構成部分を示している。以後の説明では、Y、M、C、Kを特に区別しない場合は、Y、M、C、Kを省略する場合がある。
【0026】
-トナー画像形成部20-
各色のトナー画像形成部20は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。具体的には、各色のトナー画像形成部20は、図2に示されるように、図中矢印A方向に回転する感光体ドラム21(=感光体)と、感光体ドラム21を帯電させる帯電器22とを備えている。さらに、各色のトナー画像形成部20は、帯電器22によって帯電された感光体ドラム21を露光して感光体ドラム21に静電潜像を形成する露光装置23と、露光装置23によって感光体ドラム21に形成された静電潜像を、トナーを用いて現像する現像装置24とを備えている。
【0027】
-転写装置30-
転写装置30は、図1に示されるように、中間転写体としての転写ベルト31と、一次転写ロール33と、二次転写ロール34と、対向ロール36とを備えている。
【0028】
一次転写ロール33は、感光体ドラム21に形成されたトナー画像を、感光体ドラム21と一次転写ロール33との間の一次転写位置T(図2参照)で転写ベルト31に転写するようになっている。
【0029】
転写ベルト31は、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。転写ベルト31は、複数のロール32の少なくとも1つが回転駆動されることで、矢印B方向へ周回し、一次転写された画像を二次転写位置NTへ搬送するようになっている。
【0030】
二次転写ロール34には、転写ベルト31の一部が巻き付けられており、対向ロール36は、転写ベルト31を挟んで二次転写ロール34に対向するよう配置されている。
【0031】
これにより、二次転写ロール34は、周回する転写ベルト31に伴って回転し、回転する対向ロール36と転写ベルト31との間に挟まれて搬送され、二次転写位置NTを通過するシート部材Pに転写ベルト31のトナー画像を転写するようになっている。対向ロール36は、回転部材の一例であり、二次転写ロール34は、転写部材の一例である。
【0032】
〔搬送機構60〕
搬送機構60は、図1に示されるように、収容部50に収容されたシート部材Pをシート部材Pの搬送経路58に送り出す送出ロール62と、搬送経路58に送り出されたシート部材Pを搬送する複数の搬送ロール64a、64bと、チェーングリッパ66とを備えている。
【0033】
複数の搬送ロール64aは、送出ロール62から送り出されたシート部材Pをチェーングリッパ66へ搬送し、複数の搬送ロール64bは、チェーングリッパ66が搬送したシート部材Pを冷却部90(図4参照)へ搬送するようになっている。
【0034】
チェーングリッパ66は、図3に示されるように、一対のチェーン72と、シート部材Pの先端部を保持する保持部68とを有している。なお、チェーングリッパ66を構成するチェーン72、及び保持部68については、定着装置100の構成部材でもあるため、後述する定着装置100と共に説明する。
【0035】
〔定着装置100〕
定着装置100は、図5に示されるように、チェーングリッパ66と、シート部材Pの搬送方向において転写装置30(図1参照)の下流側に配置されて搬送されてシート部材Pを非接触状態で加熱する予備加熱部102とを備えている。さらに、定着装置100は、シート部材Pと接触して加熱、加圧する本加熱部120と、吹付けユニット170とを備えている。そして、予備加熱部102と本加熱部120とを含んでシート部材Pを加熱する加熱部160が形成されている。
【0036】
〔チェーングリッパ66〕
チェーングリッパ66は、図3に示されるように、一対のチェーン72と、シート部材Pを保持する保持部68とを備えている。チェーングリッパ66は、搬送部の一例である。
【0037】
-チェーン72-
一対のチェーン72は、図3に示されるように、装置奥行方向に離間して配置されている。そして、一対のチェーン72は、図11に示されるように、対向ロール36の軸方向の一端側及び他端側に配置され、軸方向を装置奥行方向とする一対のスプロケット73と、後述の加圧ロール140に対する軸方向の一端側及び他端側に配置された一対のスプロケット71(図8参照)と、装置奥行方向に間隔をおいて配置された一対のスプロケット74(図1参照)とに巻き掛けられている。これらの一対のスプロケットのいずれかが回転することで、チェーン72が矢印C方向へ周回するようになっている。
【0038】
また、一対のチェーン72には、シート部材Pを保持する保持部68の両端部が取り付けられている。チェーン72は、移動部の一例である。
【0039】
-保持部68-
保持部68は、図3に示されるように、両端部が一対のチェーン72に夫々取り付けられており、装置奥行方向に延びている取付部材75と、取付部材75に取り付けられたグリッパ76とを備えている。保持部68は、複数設けられ、チェーン72の周方向(周回方向)に沿って予め定められた間隔で配置されている。保持部68は、把持部の一例である。
【0040】
グリッパ76は、複数設けられ、装置奥行方向に沿って予め定められた間隔で取付部材75に取り付けられている。具体的には、グリッパ76は、爪76aを有している。また、取付部材75には、爪76aが接触する接触部75aが形成されている。これにより、グリッパ76では、爪76aと接触部75aとの間にシート部材Pの先端部を挟むことでシート部材Pの先端部を把持するようになっている。なお、グリッパ76は、例えば、爪76aが接触部75aに対してバネ等により押し付けられると共に、カム等の作用により爪76aが接触部75aに対して接離される。
【0041】
この構成において、チェーン72が矢印C方向へ周回することで、図1に示すチェーングリッパ66は、搬送ロール64aで搬送されたシート部材Pを受け取り、シート部材Pの先端を把持した状態で、シート部材Pを二次転写位置NTへ搬送する。さらに、チェーングリッパ66は、シート部材Pを予備加熱部102に通過させた後、本加熱部120へ搬送する。
【0042】
〔本加熱部120〕
本加熱部120は、図5に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、予備加熱部102の下流側に配置されている。本加熱部120は、搬送されるシート部材Pと接触してシート部材Pを加熱する加熱ロール130と、加熱ロール130に向けてシート部材Pを加圧する加圧ロール140と、回転する加熱ロール130に従動して回転する従動ロール150とを備えている。
【0043】
-加熱ロール130-
加熱ロール130は、図5に示されるように、搬送されるシート部材Pの上方を向いた面に接触し、軸方向を装置奥行方向として装置奥行方向に延びるように配置されている。また、加熱ロール130は、内部に収容されたヒータ138を有している。
【0044】
さらに、図8に示されるように、装置奥行方向において加熱ロール130の両端部には、装置奥行方向に延びる軸部139aが夫々形成されている。そして、軸部139aを夫々支持する支持部材139bが設けられている。これにより、加熱ロール130は、加熱ロール130の両端部で支持部材139bによって回転可能に支持されている。
【0045】
-従動ロール150-
従動ロール150は、図5図8に示されるように、加熱ロール130を挟んで搬送されるシート部材Pの反対側で、軸方向を装置奥行方向として装置奥行方向に延びるように配置されている。また、従動ロール150は、内部に収容されたヒータ154を有している。
【0046】
この構成において、従動ロール150は、加熱ロール130に従動して回転する。そして、従動ロール150は、加熱ロール130を加熱する。
【0047】
-加圧ロール140-
加圧ロール140は、図8に示されるように、搬送されるシート部材Pを挟んで加熱ロール130の反対側で、搬送されるシート部材Pの下方を向いた面に接触し、軸方向を装置奥行方向として装置奥行方向に延びるように配置されている。また、加圧ロール140は、装置奥行方向の両端部に形成された一対の軸部148を有している。そして、加圧ロール140の外径は、加熱ロールの外径と比して大きくされている。
【0048】
また、図9に示されるように、加圧ロール140の外周面には、装置奥行方向に延びる凹部140aが形成されている。そして、加圧ロール140と加熱ロール130との間をシート部材Pが通過する場合に、シート部材Pの先端部を把持するグリッパ76が、この凹部140aに収容されるようになっている。
【0049】
-その他-
本加熱部120は、図8に示されるように、加圧ロール140を支持する支持部材156と、支持部材156を介して加圧ロール140を加熱ロール130側に付勢する付勢部材158とを備えている。支持部材156は、一対設けられている。そして、一対の支持部材156は、加圧ロール140の一対の軸部148を下方から回転可能に支持するように夫々配置されている。
【0050】
また、図5に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、加熱ロール130と加圧ロール140との接触部に対して下流側には、搬送されるシート部材Pを検知する光学センサであるセンサ110が配置されている。
【0051】
さらに、加圧ロール140と対向するように、シート部材Pを搬送ロール64b(図1参照)に渡した後の保持部68を冷却するファン142が設けられている。
【0052】
この構成において、一対の付勢部材158が、加圧ロール140を加熱ロール130側に付勢することで、加圧ロール140が、シート部材Pを加熱ロール130に向けて加圧する。さらに、加圧ロール140は、図示せぬ駆動部材から回転力が伝達されて回転する。そして、回転する加圧ロール140に従動して加熱ロール130が回転し、回転する加熱ロール130に従動して従動ロール150が回転する。さらに、加熱ロール130と加圧ロール140とが、トナー画像が転写されたシート部材Pを挟み込んで搬送することで、トナー画像がシート部材Pに定着される。このように、加熱ロール130と加圧ロール140とで、回転しながらシート部材Pを挟んで搬送し、シート部材Pを加熱することで、トナー画像がシート部材Pに定着される。
【0053】
〔予備加熱部102〕
予備加熱部102は、図5に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、トナー画像がシート部材Pに転写される二次転写位置NT(図1参照)に対して下流側で、かつ、本加熱部120に対して上流側に配置されている。さらに、予備加熱部102は、搬送されるシート部材Pの上方に配置されている。換言すれば、予備加熱部102は、搬送されるシート部材Pにおいてトナー画像が転写された側に配置されている。
【0054】
この予備加熱部102は、反射部材104と、複数の赤外線ヒータ106(以下「ヒータ106」と、加熱板114と、金網112と、シャッター132とを備えている。
【0055】
-反射部材104-
反射部材104は、アルミニウム板を用いて形成されており、搬送されるシート部材P側が開放された底浅の箱状とされている。この反射部材104の内部には、図7に示されるように、加熱板114及びヒータ106が、搬送されるシート部材P側からこの順番で配置されている。そして、反射部材104には、ヒータ106が放出した熱線である赤外線を加熱板114側に反射する反射面104aが形成されている。
【0056】
-ヒータ106-
ヒータ106は、外形が円柱状の赤外線ヒータであって、図7に示されるように、反射部材104の反射面104aと装置上下方向で対向し、装置奥行方向に延びている。さらに、ヒータ106は、複数設けられ、図5に示されるように、装置幅方向に並べられている。
【0057】
-加熱板114-
加熱板114は、図5に示されるように、チェーン72とヒータ106との間に配置されており、装置幅方向に複数枚並べられている。
【0058】
この構成において、加熱板114は、ヒータ106が放出する赤外線、及び反射面104aによって反射される赤外線を吸収することで温度が上昇して放熱する。そして、温度が上昇した加熱板114は、非接触で、搬送されるシート部材Pを加熱する。
【0059】
-金網112-
金網112は、反射部材104の縁部に図示せぬ固定部材で固定されており、図5に示されるように、反射部材104の内部と、反射部材104の外部とを仕切っている。これにより、金網112は、搬送されるシート部材Pと、加熱板114とが接触するのを防止している。
-シャッター132-
シャッター132は、図5に示されるように、巻き取られた状態で、反射部材104の隣に配置されており、図6に示されるように、巻き出された状態で、反射部材104の開口を覆うようになっている。
【0060】
この構成において、予備加熱部102が稼働しているときには、シャッター132が反射部材104の開口を開放し(図5参照)、予備加熱部102が非稼働とされているときは、シャッター132が反射部材104の開口を覆うようになっている(図6参照)。
【0061】
〔吹付けユニット170〕
吹付けユニット170は、図5に示されるように、装置上下方向で予備加熱部102と対向するように配置されており、搬送されるシート部材Pは、吹付けユニット170と予備加熱部102との間を通過するようになっている。また、吹付けユニット170は、図10に示されるように、装置幅方向、及び装置奥行方向に並べられている複数のファン172を備えている。
【0062】
この構成において、複数のファン172が、搬送されるシート部材Pに向けて空気を吹き付けることで、搬送されるシート部材Pの搬送姿勢が安定する。
【0063】
〔冷却部90〕
冷却部90は、図1に示されるように、シート部材Pの搬送方向において、定着装置100の下流側に配置されている。また、冷却部90は、装置幅方向に並んでいる2個の冷却ロール92を備えている。2個の冷却ロール92は、同様の構成とされているため、一方の冷却ロール92について説明する。
【0064】
冷却ロール92は、図4に示されるように、シート部材Pの搬送経路58を挟んで上側に配置された円筒状の冷却ロール92aと、シート部材Pの搬送経路58を挟んで下側に配置された円筒状の冷却ロール92bとを備えている。
【0065】
この構成において、図示せぬ送風機構によって生じた空気の流れが、円筒状の冷却ロール92の内部を流れることで、冷却ロール92の表面の温度が低下する。また、冷却ロール92bが、図示せぬ駆動部材から回転力が伝達されて回転する。さらに、冷却ロール92bに従動して冷却ロール92aが回転する。そして、冷却ロール92a、92bは、シート部材Pを挟み込んで搬送し、シート部材Pを冷却する。
【0066】
(作用)
次に、画像形成装置10の作用について説明する。
図1に示す画像形成装置10では、次のようにして画像が形成される。
【0067】
先ず、電圧が印加された図2に示す各色の帯電器22は、各色の感光体ドラム21の表面を予定の電位で一様にマイナス帯電する。続いて、外部から入力された画像データに基づいて露光装置23は、帯電した各色の感光体ドラム21の表面に露光光を照射して静電潜像を形成する。
【0068】
これにより、画像データに対応した静電潜像が夫々の感光体ドラム21の表面に形成される。さらに、各色の現像装置24は、この静電潜像を現像し、トナー画像として可視化する。また、転写装置30の一次転写ロール33は、各色の感光体ドラム21の表面に形成されたトナー画像を、転写ベルト31に転写する。
【0069】
そこで、図1に示す収容部50から送出ロール62によって搬送経路58へ送り出され、搬送ロール64aからチェーングリッパ66に渡されたシート部材Pは、転写ベルト31と対向ロール36とが接触する二次転写位置NTへ送り出される。具体的には、グリッパ76がシート部材Pの先端部を把持することで、シート部材Pは、搬送ロール64aからチェーングリッパ66に渡される。
【0070】
また、二次転写位置NTでは、シート部材Pが転写ベルト31と対向ロール36とに挟み込んで搬送されることで、転写ベルト31の表面のトナー画像は、シート部材Pの表面に転写される。
【0071】
さらに、周回するチェーン72は、トナー画像が転写されたシート部材Pを搬送する。また、図5に示すファン172が稼動して、ファン172は、シート部材Pに下方から空気を吹き付け、シート部材Pのシート面が上下方向に向くようにする。
【0072】
さらに、予備加熱部102のヒータ106に電圧が印加される。加熱板114は、電圧が印加されたヒータ106が放出する赤外線、及び反射面104aによって反射された赤外線を吸収することで温度が上昇して放熱する。そして、温度が上昇した加熱板114は、周回するチェーン72によって搬送されたシート部材Pを上方から非接触で加熱する。シート部材Pが加熱されることで、シート部材Pに転写されたトナー画像を構成するトナーが軟化する。
【0073】
さらに、本加熱部120では、加熱ロール130及び加圧ロール140が、予備加熱部102の加熱板114によって加熱されたシート部材Pを挟んで搬送し、トナー画像をシート部材Pに定着する。トナー画像が定着したシート部材Pは、グリッパ76による把持が解除され、図1に示す搬送ロール64bによって搬送された後、冷却部90を通って排出部52に排出される。
【0074】
〔制御部14〕
次に、制御部14について説明する。
制御部14は、図12に示されるように、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83、ストレージ84、及び通信インタフェース(I/F)85を有する。そして、各構成は、バス89を介して相互に通信可能に接続されている。
【0075】
CPU81は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU81は、ROM82またはストレージ84からプログラムを読み出し、RAM83を作業領域としてプログラムを実行する。CPU81は、ROM82またはストレージ84に記録されているプログラムにしたがって、各構成の制御および各種の演算処理を行う。
【0076】
ROM82は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM83は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ84は、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。通信インタフェース85は、制御部14が、チェーングリッパ66、加熱部160、転写装置30、及び吹付けユニット170等と通信するためのインタフェースである。
【0077】
(要部構成の作用)
次に、要部構成の作用として、画像形成装置10で異常が発生した場合の制御部14(図1参照)による各部の制御について図13に示すフロー図を用いて説明する。
【0078】
例えば、転写不良や紙詰まり等を図示せぬセンサが検知すると、制御部14は、各色のトナー画像形成部20の画像形成動作、送出ロール62、及び搬送ロール64aを停止する。
【0079】
これらが停止すると、ステップS100で、制御部14は、予備加熱部102、及び本加熱部120による加熱動作を停止させる。具体的には、制御部14は、図5に示す予備加熱部102のヒータ106を停止させ、本加熱部120のヒータ138及びヒータ154を停止させる。なお、制御部14は、吹付けユニット170のファン172を停止させない。
【0080】
さらに、ステップS200で、制御部14は、反射部材104の開口を開放しているシャッター132を稼働させ、シャッター132が反射部材104の開口を覆うようにシャッター132を巻き出す(図5図6参照)。
【0081】
また、ステップS300で、図5に示すセンサ110が、周回するチェーン72によって搬送され、グリッパ76による把持が解除されて、加熱部160から退避したシート部材Pの通過を検知する。
【0082】
さらに、ステップS400で、センサ110の検知信号を受けた制御部14は、チェーングリッパ66、二次転写ロール34、転写ベルト31及び搬送ロール64bを停止させる。これにより、一連の動作を終了する。
【0083】
(まとめ)
以上説明したように、画像形成装置10においては、制御部14は、画像形成装置10に異常が生じて搬送ロール64aが停止した場合に、チェーングリッパ66を制御して、シート部材Pを加熱部160から退避させる。これにより、画像形成装置10に何らかの異常が生じたときにシート部材Pの搬送が即停止する場合と比して、シート部材Pが高温となるのが抑制される。
【0084】
また、画像形成装置10においては、制御部14は、シート部材Pを加熱部160から退避させると、チェーングリッパ66、二次転写ロール34、及び転写ベルト31を停止させる。これにより、チェーングリッパ66のみ停止させる場合と比して、対向ロール36と、二次転写ロール34との間で生じる摩擦が低減される。具体的には、対向ロール36と二次転写ロール34との間で転写ベルト31に生じる摩擦が低減される。
【0085】
また、画像形成装置10においては、制御部14は、本加熱部120による加熱動作を停止させてからチェーングリッパ66を停止させる。これにより、チェーングリッパ66を停止させてから本加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、シート部材Pが高温となるのが抑制される。
【0086】
また、画像形成装置10においては、制御部14は、予備加熱部102による加熱動作を停止させてからチェーングリッパ66を停止させる。これにより、チェーングリッパ66を停止させてから予備加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、シート部材Pが高温となるのが抑制される。
【0087】
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態に係る画像形成装置の一例について図14図15に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態と異なる部分を主に説明する。
【0088】
図14図15に示されるように、第2実施形態に係る画像形成装置210の転写装置230には、二次転写ロール34を回転可能に支持すると共に上下方向に移動させる移動装置238が設けられている。
【0089】
そして、移動装置238は、既知の機構を用いて構成され、転写ベルト31を介して二次転写ロール34を対向ロール36と接触させる接触位置(図14参照)と、二次転写ロール34を対向ロール36から離隔させる離隔位置(図15参照)とに移動させるようになっている。
【0090】
この構成において、制御部14は、搬送ロール64aが停止した場合に、接触位置の二次転写ロール34を離隔位置へ移動させる。換言すれば、チェーングリッパ66を停止させる前に、接触位置の二次転写ロール34を離隔位置へ移動させる。これにより、チェーングリッパ66が停止した後で接触位置の二次転写ロールを離隔位置へ移動させる場合と比して、対向ロール36と、二次転写ロール34との間で生じる摩擦が低減される。具体的には、対向ロール36と二次転写ロール34との間で転写ベルト31に生じる摩擦が低減される。
【0091】
さらに、制御部14は、接触位置の二次転写ロール34を離隔位置へ移動させた後で、二次転写ロール34、及び転写ベルト31を停止させる。これにより、二次転写ロール34を離隔位置へ移動させた後でも二次転写ロール及び転写ベルトを停止させない場合と比して、消費エネルギーが少なくなる。
【0092】
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、特に説明しなかったが、制御部14が、シート部材Pを搬送ロール64bに渡した保持部68がファン142と対向する位置を通過した後に、ファン142を停止させてもよい。これにより、保持部68がファン142と対向する位置を通過する前にファン142を停止する場合と比して、保持部68の温度が下げられる。
【0093】
また、上記実施形態では、転写ベルト31に転写されたトナー画像をシート部材Pに転写させたが、感光体ドラムに形成されたトナー画像を直接シート部材Pに転写する構成等であってもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、制御部14は、シート部材Pが加熱部160から退避するとチェーングリッパ66、二次転写ロール34、及び転写ベルト31を停止させたが、チェーングリッパ、二次転写ロール、及び転写ベルトを停止させなくてもよい。しかし、この場合には、チェーングリッパ66、二次転写ロール34、及び転写ベルト31を停止させることで奏する作用は奏しない。
【0095】
また、上記第2実施形態では、制御部14は、接触位置の二次転写ロール34を離隔位置へ移動させた後で、二次転写ロール34、及び転写ベルト31を停止させたが、二次転写ロール及び転写ベルトを停止させなくてもよい。この場合には、二次転写ロール及び転写ベルトを停止させることで奏する作用は奏しない。
【0096】
また、上記実施形態では、加熱部160は、予備加熱部102を備えたが、予備加熱部を備えなくてもよい。
【0097】
(((1)))
トナー画像が形成される記録媒体を把持する把持部と、前記把持部を移動させる移動部とを有し、記録媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される記録媒体を加熱する加熱部と、
前記搬送部の搬送が停止する場合は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送を停止させるよう制御をする制御部と、
を備える画像形成装置。
【0098】
(((1)))の構成によれば、画像形成装置に異常が生じたときに記録媒体の搬送が即停止する場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【0099】
(((2)))
記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、
前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、
前記制御部は、記録媒体を前記加熱部より下流まで退避させた後に、前記搬送部の搬送及び前記転写部材の回転を停止させるよう制御する、
(((1)))に記載の画像形成装置。
【0100】
(((2)))の構成によれば、搬送部の搬送のみを停止させる場合と比して、回転部材と転写部材との間で生じる摩擦を低減することができる。
【0101】
(((3)))
記録媒体の搬送方向において前記加熱部の上流側に配置され、前記移動部の移動に伴って回転する回転部材と、
前記回転部材との間で記録媒体を挟み込み、回転しながら記録媒体にトナー画像を転写する転写部材と、を備え、
前記制御部は、前記搬送部の搬送を停止させる前に、前記転写部材を前記回転部材から離隔させるよう制御する、
(((1)))に記載の画像形成装置。
【0102】
(((3)))の構成によれば、搬送部の搬送が停止した後で回転部材と転写部材とが離隔する場合と比して、回転部材と転写部材との間で生じる摩擦を低減することができる。
【0103】
(((4)))
前記制御部は、前記転写部材を前記回転部材から離隔させた後で、回転する前記転写部材を停止させるよう制御する、
(((3)))に記載の画像形成装置。
【0104】
(((4)))の構成によれば、転写部材を回転部材から離隔させた後でも転写部材の回転が維持される場合と比して、消費エネルギーを少なくすることができる。
【0105】
(((5)))
前記加熱部は、記録媒体を挟み込んで回転しながら搬送して記録媒体を加熱する本加熱部を備え、
前記制御部は、前記本加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御する、
(((1)))~(((4)))の何れか1に記載の画像形成装置。
【0106】
(((5)))の構成によれば、搬送部を停止させてから本加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【0107】
(((6)))
前記加熱部は、前記本加熱部の上流側に、搬送される記録媒体を非接触で加熱する予備加熱部を備え、
前記制御部は、前記予備加熱部による加熱動作を停止させてから前記搬送部を停止させるように制御する、
(((5)))に記載の画像形成装置。
【0108】
(((6)))の構成によれば、搬送部を停止させてから予備加熱部による加熱動作を停止させる場合と比して、記録媒体が高温となるのを抑制することができる。
【符号の説明】
【0109】
10 画像形成装置
14 制御部
34 二次転写ロール(転写部材の一例)
36 対向ロール(回転部材の一例)
66 チェーングリッパ(搬送部の一例)
68 保持部(把持部の一例)
72 チェーン(移動部の一例)
102 予備加熱部
120 本加熱部
160 加熱部
210 画像形成装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15