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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072656
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】操作表示システム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20240521BHJP
   G06F 3/0346 20130101ALI20240521BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20240521BHJP
【FI】
G06T19/00 A
G06F3/0346 421
G06F3/04815
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183620
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】前田 祥兵
(72)【発明者】
【氏名】本村 聡奈
【テーマコード(参考)】
5B050
5B087
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA06
5B050BA09
5B050BA12
5B050BA13
5B050CA07
5B050EA04
5B050EA19
5B050EA26
5B050FA02
5B087AA07
5B087AA09
5B087BC05
5B087DD01
5B087DD11
5E555AA08
5E555AA27
5E555AA64
5E555BA38
5E555BB38
5E555BC04
5E555BE17
5E555CA41
5E555CB66
5E555CC01
5E555DA08
5E555DB20
5E555DB56
5E555DC09
5E555EA11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】操作者に操作感を与え、仮想空間でありながら現実空間と同様の操作性を得ること。
【解決手段】仮想空間上に、操作対象となる操作部を仮想的に表示する操作表示システムにおいて、前記仮想空間上における前記操作部の位置に対応する現実空間の位置に設けられる操作盤と、前記現実空間における操作者の手指の位置を検出する手指検出センサと、前記現実空間の前記操作盤に対する検出した前記手指の位置に基づき、前記仮想空間上において前記操作部及び前記手指の位置を示す画像を重ねて表示する表示部と、前記表示部への前記操作部及び前記手指の表示に関する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記操作盤は、基盤と、前記基盤上に配置され、前記操作者に対して体感を付与する体感付与部材と、を有し、前記制御部は、前記手指検出センサの検出結果に基づいて、前記操作盤上において操作される前記操作部の操作の有無を判定する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間上に、操作対象となる操作部を仮想的に表示する操作表示システムにおいて、
前記仮想空間上における前記操作部の位置に対応する現実空間の位置に設けられる操作盤と、
前記現実空間における操作者の手指の位置を検出する手指検出センサと、
前記現実空間の前記操作盤に対する検出した前記手指の位置に基づき、前記仮想空間上において前記操作部及び前記手指の位置を示す画像を重ねて表示する表示部と、
前記表示部への前記操作部及び前記手指の表示に関する表示制御を実行する制御部と、を備え、
前記操作盤は、
基盤と、
前記基盤上に配置され、前記操作者に対して体感を付与する体感付与部材と、を有し、
前記制御部は、
前記手指検出センサの検出結果に基づいて、前記操作盤上において操作される前記操作部の操作の有無を判定する操作表示システム。
【請求項2】
前記体感付与部材は、押し下げ操作に応じて弾性変形する発泡体、及び押し下げ操作に応じて入切されるスイッチの少なくとも一方を含む請求項1に記載の操作表示システム。
【請求項3】
前記体感付与部材が配置される配置領域は、前記操作部が操作される操作領域よりも大きな領域となっている請求項1に記載の操作表示システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記手指検出センサの検出結果から、前記操作者の前記手指が、前記体感付与部材上において前記操作部に対応する操作部接触判定範囲に、所定の時間だけ存在する場合、前記操作部の操作が有ると判定する請求項1に記載の操作表示システム。
【請求項5】
前記表示部は、ヘッドマウントディスプレイに含まれ、
前記手指検出センサは、
前記操作盤の設置場所に設けられる第1の手指検出センサと、
前記ヘッドマウントディスプレイに設けられる第2の手指検出センサと、を含む請求項1に記載の操作表示システム。
【請求項6】
前記体感付与部材は、
押し下げ操作に応じて入切されるスイッチと、
前記スイッチの入切操作の操作可否を切り替える切替機構と、を含み、
前記制御部は、前記操作部の操作不能の領域に対応する前記スイッチの入切操作を前記切替機構により操作不能とし、前記操作部の操作可能の領域に対応する前記スイッチの入切操作を前記切替機構により操作可能とする請求項1に記載の操作表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作表示システムに関するものとなっている。
【背景技術】
【0002】
従来、デバイス上にデジタルオブジェクトを表示するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-34560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようなシステムとしては、例えば、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mounted Display)上に、デジタルオブジェクトとしての操作器を仮想空間に表示したシステム等がある。このようなシステムにおいて、操作者が仮想空間内において操作器を操作する場合、現実空間には操作器がないことから、操作者は、操作器の操作感を得ることが困難となる。また、仮想空間に表示される操作器の位置と、現実空間における操作者の手指の位置とは、位置ずれする場合があるため、操作者の意図とは異なる操作となってしまうことがある。
【0005】
そこで、本開示は、操作者に操作感を与え、仮想空間でありながら現実空間と同様の操作性を得ることができる操作表示システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の操作表示システムは、仮想空間上に、操作対象となる操作部を仮想的に表示する操作表示システムにおいて、前記仮想空間上における前記操作部の位置に対応する現実空間の位置に設けられる操作盤と、前記現実空間における操作者の手指の位置を検出する手指検出センサと、前記現実空間の前記操作盤に対する検出した前記手指の位置に基づき、前記仮想空間上において前記操作部及び前記手指の位置を示す画像を重ねて表示する表示部と、前記表示部への前記操作部及び前記手指の表示に関する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記操作盤は、基盤と、前記基盤上に配置され、前記操作者に対して体感を付与する体感付与部材と、を有し、前記制御部は、前記手指検出センサの検出結果に基づいて、前記操作盤上において操作される前記操作部の操作の有無を判定する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、操作者に操作感を与え、仮想空間でありながら現実空間と同様の操作性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1に係る操作表示システムの一例を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。
図3図3は、表示部に表示される操作器の説明図である。
図4図4は、操作部の操作判定に関するフローチャートである。
図5図5は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。
図6図6は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。
図7図7は、実施形態2に係る操作表示システムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの開示が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
【0010】
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る操作表示システムの一例を示すブロック図である。図2は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。図3は、表示部に表示される操作器の説明図である。図4は、操作部の操作判定に関するフローチャートである。図5は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。図6は、実施形態1に係る操作盤の一例を模式的に表した模式図である。
【0011】
(操作表示システム)
実施形態1の操作表示システム1は、仮想空間上に、操作対象となる操作部を仮想的に表示するシステムとなっている。操作表示システム1は、例えば、各種訓練を行うための訓練システムに適用され、操作対象としては、例えば、航空機の操作器、プラントの制御操作器、車両の操作器等となっている。実施形態1では、航空機の操作器に適用して説明する。また、操作部としては、例えば、押し下げ操作を行うものを対象としており、例えば、操作ボタン、切り替えスイッチ等を含むものとなっている。
【0012】
操作表示システム1は、操作盤10と、第1及び第2のハンドトラッカー(手指検出センサ)11、12と、表示部14と、制御部15と、を備えている。表示部14及び第2のハンドトラッカー12は、HMD21に一体に組み込まれているため、操作表示システム1は、操作盤10と、第1のハンドトラッカー11と、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)21と、制御部15とを含む構成となっている。
【0013】
HMD21は、操作者の頭部にセットされ、眼前に配置される上記の表示部14と、操作者の手指を検出する上記の第2のハンドトラッカー12とを有している。表示部14は、例えば、表示デバイスとしてのディスプレイである。表示部14は、制御部15において生成された画像を表示する。表示部14は、画像として、例えば、図3に示す仮想空間としての航空機の操縦室の画像Gを表示しており、画像Gは、操縦室に設けられた操作部としての操作器P、及び操縦者の手指Hを含むものとなっている。
【0014】
第2のハンドトラッカー12は、HMD21に一体に設けられ、所定の検出範囲において操作者の手指を検出する。このため、第2のハンドトラッカー12は、操作者の頭部の動作に応じて検出範囲が変化する。
【0015】
また、HMD21は、ホームポジションにセットされる位置が初期位置となっており、初期位置が仮想空間における三次元座標の基準位置となっている。つまり、基準位置に基づいて、仮想空間における三次元座標と、現実空間における三次元座標との位置合わせが行われる。
【0016】
第1のハンドトラッカー11は、操作盤10が設置される設置場所に設けられ、所定の検出範囲において操作者の手指を検出する。このため、第1のハンドトラッカー11は、検出範囲が固定されたものとなり、操作盤10周りにおける操作者の手指を検出する。
【0017】
操作盤10は、仮想空間における操作器Pに応じた現実空間の位置に設置されている。操作盤10は、図2に示すように、基盤25と、基盤25上に配置される体感付与部材26と、を有している。基盤25は、板形状の部材となっている。体感付与部材26は、操作者に対して体感を付与する部材となっており、操作器Pのボタン操作に関する体感を付与する部材となっている。具体的に、体感付与部材26は、スポンジ等の発泡体26aであり、操作者が押し下げ操作を行うことで弾性変形することにより、押し下げ操作の体感を操作者に付与している。なお、体感付与部材26は、発泡体に特に限定されず、例えば、ゲル状の材料または布等を適用してもよく、操作者に対して体感を付与する部材であれば、何れであってもよい。操作盤10は、配置される配置領域が、操作器Pが操作される操作領域よりも大きな領域となっている。具体的に、操作盤10は、仮想空間における操作器Pと、現実空間における操作盤10との位置ずれを許容可能な大きさとなっている。このため、操作盤10は、操作器Pの表面よりも広い領域となっており、また、厚さが、操作器Pにおける操作ボタンの操作量(押し下げ)よりも厚いものとなっている。
【0018】
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の集積回路を含んでいる。制御部15は、仮想空間において操作された操作器Pの入力に基づいて、航空機の動作をシミュレートしたり、HMD21の表示制御を行ったり、第1のハンドトラッカー11及び第2のハンドトラッカー12により検出した手指の位置を合成したりする。
【0019】
具体的に、制御部15は、航空機の動作をシミュレートする処理を実行しており、仮想空間において操作された操作器Pの入力に基づいて、航空機を模擬的に動作させ、動作した結果を、画像Gとして表示部14に表示する。また、制御部15は、第1のハンドトラッカー11及び第2のハンドトラッカー12により検出した手指の位置に基づいて、位置合成プログラムを用いて位置合成を行うことで、位置合成された手指の位置(座標)を取得する。そして、制御部15は、取得した手指の位置に基づいて、手指の画像を生成し、生成した手指の画像を画像Gに重複させ、画像Gを表示部14に表示する。
【0020】
次に、図4を参照して、操作器Pの操作判定に係る処理について説明する。なお、図4では、操作器Pにおける所定の操作ボタンを操作する場合の操作判定処理となっている。図4に示す操作判定処理は、制御部15において繰り返し実行される。
【0021】
制御部15は、仮想空間において、取得した手指の指先の位置(座標)が、操作器Pの所定の操作ボタンが接触するボタン接触判定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS1)。制御部15は、ステップS1において、ボタン接触判定範囲内にあると判定する(ステップS1:Yes)と、ボタン操作が長押しされているフラグとなる長押しフラグが0(長押しされていない)であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0022】
続いて、制御部15は、ステップS2において、長押しフラグが0であると判定する(ステップS2:Yes)と、押し下げ操作の押下カウンタにおいて+1を加算する(ステップS3)。ステップS3の実行後、押下カウンタが、予め設定したカウンタ値X以上となるか否かを判定する(ステップS4)。制御部15は、ステップS4において、押下カウンタがカウンタ値X以上であると判定する(ステップS4:Yes)と、操作ボタンがボタン接触判定範囲に所定時間だけ存在することで押し下げ操作されたとして、ボタン押し処理を実行する(ステップS5)。制御部15は、ステップS5の実行後、長押しフラグを1(長押しされている)とした(ステップS6)後、操作判定処理を終了する。
【0023】
制御部15は、ステップS1において、ボタン接触判定範囲内にないと判定した場合(ステップS1:No)、押下カウンタを0にリセットする(ステップS7)。また、制御部15は、ステップS7の実行後、長押しフラグを0にリセットし(ステップS8)、操作判定処理を終了する。
【0024】
制御部15は、ステップS2において、長押しフラグが0でないと判定する(ステップS2:No)と、長押しされているとして、つまり、継続してボタン操作が行われているとして、操作判定処理を終了する。
【0025】
制御部15は、ステップS4において、押下カウンタがカウンタ値X以上でないと判定する(ステップS4:No)と、ボタン操作が所定の時間継続して操作されていないとして、操作判定処理を終了する。
【0026】
次に、図5及び図6を参照して、操作盤10の他の一例について説明する。図5に示す操作盤10は、図2に示す操作盤10の発泡体26aに代えて、体感付与部材26として、スイッチ26bを配置したものとなっている。スイッチ26bは、押し下げ操作により入切(ON/OFF)可能なボタンとなっている。スイッチ26bは、操作器Pの操作ボタンに対応するように複数配置してもよいし、敷き詰めた状態で複数配置してもよい。
【0027】
図6に示す操作盤10は、体感付与部材26として、図2に示す操作盤10の発泡体26aに加えて、基盤25と発泡体26aとの間にスイッチ26bを配置したものとなっている。スイッチ26bは、図5に示すスイッチ26bと同様である。
【0028】
[実施形態2]
次に、図7を参照して、実施形態2について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図7は、実施形態2に係る操作表示システムの一例を示すブロック図である。
【0029】
実施形態2の操作表示システム50は、図5または図6に示すスイッチ26bを含む操作盤10において、スイッチ26bが制御部15と接続されたものとなっている。制御部15は、スイッチ26bの入切操作の操作可否を取得可能となっており、スイッチ26bの操作可否に基づいて、操作判定処理を実行している。つまり、制御部15は、スイッチ26bが押し下げ操作された場合、ボタン押し処理を実行する。なお、制御部15は、実施形態1の操作判定処理と並列に、実施形態2の操作判定処理を行ってもよいし、実施形態1の操作判定処理を省いてもよい。
【0030】
また、実施形態2において、操作盤10の体感付与部材26は、スイッチ26bの入切操作の操作可否を切り替える切替機構をさらに含んでいてもよい。制御部15は、切替機構に接続されており、切替機構を制御することで、スイッチ26bの入切操作を不能としたり、スイッチ26bの入切操作を可能としたりする切替制御を実行する。
【0031】
制御部15は、操作対象となる操作器Pの種類に応じて、操作ボタンに対応するスイッチ26bを操作可能とし、操作ボタンに対応しないスイッチ26bを操作不能とする。これにより、制御部15は、種々の操作器Pに対応した操作盤10とすることが可能となる。なお、スイッチ26bの入力操作を不能とする構成として、例えば、スイッチ26bの物理的な押し下げ操作は可能である一方で押し下げ操作による入力信号が制御部15に入力されない構成と、スイッチ26bが物理的に押し下げ操作不能である構成とがある。これらの構成によれば、種々の操作範囲を有する操作器に対応させることができる。さらに、物理的に押し下げ操作不能である構成によれば、仮想空間における操作ボタンが存在しない位置で操縦者が操作盤10に対して押し下げ操作を行っても、スイッチ26bが操作不能であるため、操縦者に押し下げ操作の体感を与えることがなく、これにより、より的確な体感が与えられる。
【0032】
以上のように、実施形態1から2に記載の操作表示システム1、50は、例えば、以下のように把握される。
【0033】
第1の態様に係る操作表示システム1、50は、仮想空間上に、操作対象となる操作部(操作器P)を仮想的に表示する操作表示システム1、50において、前記仮想空間上における前記操作部の位置に対応する現実空間の位置に設けられる操作盤10と、前記現実空間における操作者の手指の位置を検出する手指検出センサ11、12と、前記現実空間の前記操作盤10に対して、前記仮想空間上において前記操作部及び前記手指を重ねて表示する表示部14と、前記表示部14への前記操作部及び前記手指の表示に関する表示制御を実行する制御部15と、を備え、前記操作盤10は、基盤25と、前記基盤25上に配置され、前記操作者に対して体感を付与する体感付与部材26と、を有し、前記制御部15は、前記手指検出センサ11、12の検出結果に基づいて、前記操作盤10上において操作される前記操作部の操作の有無を判定する。
【0034】
この構成によれば、体感付与部材26により、操作者に操作感を与えることができるため、仮想空間でありながら現実空間と同様の操作性を得ることができる。
【0035】
第2の態様として、第1の態様に係る操作表示システム1、50において、前記体感付与部材26は、押し下げ操作に応じて弾性変形する発泡体26a、及び押し下げ操作に応じて入切されるスイッチ26bの少なくとも一方を含む。
【0036】
この構成によれば、発泡体26a、スイッチ26bによって、押し下げ操作による体感を、操作者に与えることができる。
【0037】
第3の態様として、第1または第2の態様に係る操作表示システム1、50において、前記体感付与部材26が配置される配置領域は、前記操作部が操作される操作領域よりも大きな領域となっている。
【0038】
この構成によれば、体感付与部材26により、仮想空間における操作部と現実空間における操作盤との位置ずれを吸収することができる。
【0039】
第4の態様として、第1から第3のいずれか1つの態様に係る操作表示システム1、50において、前記制御部15は、前記手指検出センサ11、12の検出結果から、前記操作者の前記手指が、前記体感付与部材26上において前記操作部に対応する操作部接触判定範囲に、所定の時間だけ存在する場合、前記操作部の操作が有ると判定する。
【0040】
この構成によれば、操作者による操作の有無を好適に検出することができる。
【0041】
第5の態様として、第1から第4のいずれか1つの態様に係る操作表示システム1、50において、前記表示部14は、ヘッドマウントディスプレイ21に含まれ、前記手指検出センサ11、12は、前記操作盤10の設置場所に設けられる第1の手指検出センサ11と、前記ヘッドマウントディスプレイ21に設けられる第2の手指検出センサ12と、を含む。
【0042】
この構成によれば、第1の手指検出センサ11及び第2の手指検出センサ12により、操作者の手指の検出範囲を広くすることができるため、操作者の手指を精度よく検出することができる。
【0043】
第6の態様として、第1から第5のいずれか1つの態様に係る操作表示システム50において、前記体感付与部材26は、押し下げ操作に応じて入切されるスイッチ26bと、前記スイッチ26bの入切操作の操作可否を切り替える切替機構と、を含み、前記制御部15は、前記操作部の操作不能の領域に対応する前記スイッチ26bの入切操作を前記切替機構により操作不能とし、前記操作部の操作可能の領域に対応する前記スイッチ26bの入切操作を前記切替機構により操作可能とする。
【0044】
この構成によれば、操作対象となる操作部の種類に応じて、スイッチ26bの入切操作の操作可否を切り替えることで、種々の操作部に対応した操作盤10とすることができる。
【符号の説明】
【0045】
1 操作表示システム
10 操作盤
11 第1のハンドトラッカー
12 第2のハンドトラッカー
14 表示部
15 制御部
21 HMD
25 基盤
26 体感付与部材
26a 発泡体
26b スイッチ
50 操作表示システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7