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▶ 中村 敏之の特許一覧

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  • 特開-ガンマ線から直流電圧を得る装置 図1
  • 特開-ガンマ線から直流電圧を得る装置 図2
  • 特開-ガンマ線から直流電圧を得る装置 図3
  • 特開-ガンマ線から直流電圧を得る装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072742
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ガンマ線から直流電圧を得る装置
(51)【国際特許分類】
   G21H 1/04 20060101AFI20240521BHJP
   H02J 50/00 20160101ALI20240521BHJP
   G21H 1/12 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
G21H1/04
H02J50/00
G21H1/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022194511
(22)【出願日】2022-11-16
(71)【出願人】
【識別番号】302053375
【氏名又は名称】中村 敏之
(72)【発明者】
【氏名】中村 敏之
(57)【要約】      (修正有)
【課題】核反応等で発生したガンマ線を用い、発電装置を小型化させ、且つ、高効率な発電を行う。
【解決手段】装置は、銅の層とグラフェンの層と交互に重ねた多段層(以後、複合多段層と略記)に、運転開始時は各層に対して平行に交流電圧を加えて自由電子の移動を行い、ガンマ線をコンプトン散乱にて低い周波数の電磁波に変換させる。複合多段層を通過する事でX線以下の周波数に低下した電磁波は、量子ドットで構成された層を通過する際、更に周波数を下げてコヒーレント化された電磁波となり、量子ドット層を抜ける。その後、多数の微少アンテナで周波数の低下した電磁波を受信し、得られた交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガンマ線を銅の層とグラフェンの層を交互に積層させた層と平行に交流電圧を加えている積層部に照射させ、コンブトン散乱を行わせて低い周波数の電磁波に変換させた後、量子ドットによって構成された層を通過させて更により低い周波数の電磁波に変換し、その電磁波を受信アンテナで受信した後、高周波電流を整流させて直流電圧を得る装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガンマ線の波長変換を行い、直流電圧を得る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ガンマ線をコンプトン散乱により周波数の低い電磁波に変換した後、量子ドット層で更に低い周波数の電磁波に変換し、多数の微少アンテナで電磁波を受信して得た交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ガンマ線から電力を得る場合、熱エネルギーに変換して発生した水蒸気にてタービンを回すという運動エネルギーから交流発電を行うのが一般的だが、途中でメカ的な部分を介するので保守整備が必要になる事と効率が低いので、それらの欠点を補う事を目標としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に掛かる装置は、ガンマ線の周波数を銅の層とグラフェンの層と交互に積層させた層を通過させる事でコンプトン散乱を発生させてより低い電磁波に変換し、その電磁波を量子ドットで構成された層を通過させて更に低周波で且つコヒーレントな電磁波に変換し、その電磁波を多数の微少アンテナで受信を行い、得られた交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る事を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によるガンマ線からの直流電力生成は、装置全体を小型化出来る上、熱エネルギーへの損失が少ない効率の良い発電を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は本装置の全体図を示した説明図である。
【0009】
図2図2は本装置の動作原理等を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
ガンマ線を銅の層とグラフェンの層と交互に重ねた多段層(以後、複合多段層と略記)に照射して、コンプトン散乱にて低い周波数の電磁波に変換させる。複合多段層を通過する事でX線以下の周波数に低下した電磁波は、次の量子ドットで構成された層を通過する際、更に周波数を下げて局所的なコヒーレント化された電磁波となり、量子ドット層を抜ける。その後、多数の微少アンテナで周波数の低下した電磁波を受信し、得られた交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る。
【実施例0010】
ガンマ線の発生源として、原子力発電所で生成された核燃料廃棄物を用いて、本装置で遮蔽して発電を行わせる。また、核融合で発生したガンマ線を利用する事での直接発電も可能となる。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-02-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガンマ線の波長変換を行い、直流電圧を得る装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガンマ線をコンプトン散乱により周波数の低い電磁波に変換した後、量子ドット層で更に低い周波数の電磁波に変換し、多数の微少アンテナで電磁波を受信して得た交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得るものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】
【発明の概要】
【0005】
ガンマ線から電力を得る場合、熱エネルギーに変換して発生した水蒸気にてタービンを回すという運動エネルギーから交流発電を行うのが一般的だが、タービン等の機械的な部分を介するので、その保守整備が必要になる事と効率が高くないので、それらの欠点を補う事を目標としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に掛かる装置は、ガンマ線の周波数を銅の層とグラフェンの層とを交互に積層させた層と通過させる事でコンプトン散乱を発生させてより低い周波数の電磁波に変換し、その電磁波を量子ドットで構成された層を通過させて更に低周波で且つコヒーレントな電磁波に変換し、その電磁波を多数の微少アンテナで受信を行い、得られた交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る事を特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によるガンマ線からの直流電力生成は、装置全体を小型化出来る上、熱エネルギーへの損失が少ない効率の良い発電を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明を構成する機器についての図面
図1図1は本装置の基本構成図であり、図1内において左方向から入射したガンマ線を銅の層とグラフェンの層とを交互に積層させた層を通過させて、コンプトン散乱にてより低い周波数の電磁波に変換し、その電磁波を量子ドット層に通過させて更に低い周波数の電磁波に変換し、その電磁波を微少アンテナで受信を行い、窒化ガリウムで構成された整流素子にて直流電流に変換する多数の受信ユニットを直列や並列に接続して直流電力を得る様子を示している。
図2図2はアンテナと整流器による受信部となる1ユニットの構成を示したものである。微少なアンテナで受信した高周波の交流電流を窒化ガリウム(GaN)を用いた整流ダイオードで直流電流に変換する様子を示しており、この受信ユニットを多数連結して受信部全体とする。
【0009】
本発明を利用する状況についての図面
図3図3は、本装置を利用する際のガンマ線発生源の例を示したものである。ガンマ線崩壊しやすい物質に対して電磁波を照射してプラズマ化させ、それを強磁界にてある空間内に閉じ込めたままガンマ崩壊させて、ガンマ線を照射する機構の例となる。
図4図4は、ガンマ線発生源を覆う本装置の構成例を示す。ガンマ線発生源を本装置で球状に覆って外部にガンマ線を逃さないようにしている構成となる様子を示している。
【発明を実施するための形態】
ガンマ線を銅の層とグラフェンの層と交互に重ねた多段層(以後、複合多段層と略記)に照射して、コンプトン散乱にて低い周波数の電磁波に変換させる。複合多段層を通過する事でX線以下の周波数に低下した電磁波は、次の量子ドットで構成された層を通過する際、更に周波数を下げて局所的なコヒーレント化された電磁波となり、量子ドット層を抜ける。その後、多数の微少アンテナで周波数の低下した電磁波を受信し、得られた交流電圧を窒化ガリウムで構成された素子にて整流を行い、直流電圧を得る。
【実施例0010】
ガンマ線の発生源として、原子力発電所で生成された核燃料廃棄物を用いて、本装置で遮蔽して発電を行わせる。また、核融合で発生したガンマ線を利用する事での直接発電も可能となる。