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▶ 新沼 利子の特許一覧

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  • 特開-ロールペーパーホルダー 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072746
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ロールペーパーホルダー
(51)【国際特許分類】
   A47K 10/36 20060101AFI20240521BHJP
【FI】
A47K10/36 F
A47K10/36 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022195217
(22)【出願日】2022-11-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-05-29
(71)【出願人】
【識別番号】522436123
【氏名又は名称】新沼 利子
(72)【発明者】
【氏名】新沼 利子
(57)【要約】
【課題】 ロールペーパーの切断によって生じる粉塵の浮遊を抑制する手段を提供する。
【解決手段】 壁に取り付けるための基台に、ロールペーパーの巻き芯を軸支するための回転支持部材と、前記ロールペーパーの上部を覆い、基台に取り付けられた軸を介して、前記ロールペーパーの巻き芯に対して垂直な方向に、回動可能なカバーを取り付けてたロールペーパーホルダーにおける、カバーの先端部に、スリット形状の吸引口を設ける。吸引口は、カバーに取り付けられたチューブを介して、別途に配置された吸引ポンプに連通しているので、ロールペーパーの切断に際して生じた粉塵は直ちに吸引口から吸い込まれるので、室内に拡散浮遊することがなく、室内の空気を清浄な状態に維持できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻き芯に巻かれたロールペーパーのホルダーに関わり、特にトイレの壁に取り付けられて使用される、トイレットペーパーホルダーに関するものである。
【0002】
トイレットペーパーの殆どは、帯状の長尺の紙が、巻き芯に巻かれたロールの状態で提供され、使用されている。通常の利用形態は、トイレ内の壁に取り付けられたホルダー内に、回転可能な状態で保持され、ロールの端部を引っ張って必要な長さ分を繰り出し、ホルダー本体に回動可能に取り付けられている、カバーの先端をカッターとして切断するというものである。
【0003】
ここで問題となるのは、特にトイレットペーパーの場合は、柔軟性を確保することが必要であるため、紙を構成する短繊維同士の結合が強固ではなく、切断の際に微細な粉塵となって、空気中に飛散浮遊することである。花粉などに過敏な反応を示す人にとっては、トイレのような狭い空間で浮遊する粉塵は、鼻炎などの呼吸器の障害発症の原因となることがある。
【0004】
トイレットペーパーのカッターとして、例えば特許文献1には、トイレットペーパーの繰り出し方向に突出する複数の突起で構成された刃と、刃が突出する方向に交差する方向に突出する凸部とを有するトイレットペーパーカッターであり、トイレットペーパーカッターは、凸部と刃との間に隙間が形成された形状であるトイレットペーパーカッターが開示されている。
【0005】
しかし、ここに開示されているのは、トイレットペーパーの端部を摘まんでトイレットペーパーを引き出すために、汚染が疑われる手指で何度もトイレットペーパーに触れることが、衛生上の問題となることの解決策であり、前記の問題には、まったく対応するものではなく、これ以外の先行技術も同様である。
【0006】
また、トイレットペーパーの切断の際の粉塵の飛散を防ぐには、カッターをできるだけ鋭利にするとい選択肢もあるが、危険性を伴い、現実的ではないと思われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2021-177829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の課題は、前記の課題に鑑み、トイレットペーパーの切断によって生じる粉塵の浮遊を抑制する手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、切断によって生じる粉塵を、室内空間に浮遊する前に、速やかに捕集する集塵装置の構成を鋭意検討した結果、本発明をなすにいったものである。
【0010】
上記課題を解決するための、本発明の一態様に係るロールペーパーホルダーは、基台に取り付けられてなる、ロールペーパーの巻き芯を軸支するための回転支持部材と、前記ロールペーパーの上部を覆い、前記本体に取り付けられてなる軸を介して、前記ロールペーパーの巻き芯に対して垂直な方向に回動可能なカバーを有するロールペーパーホルダーにおいて、前記カーバーの先端部に、スリット形状の吸引口を有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様に係るロールペーパーホルダーは、前記カバーの先端部に、前記ロールペーパーのカッターの機能が付与されてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るロールペーパーホルダーは、カバーの先端部に設けられたカッティング部に隣接する位置に、ロールペーパーの切断によって生じる粉塵を、空気とともに吸引するスリットが設けられているので、狭い空間の空気を清浄に保持し、粉塵に起因する健康障害を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】 本発明に係るロールペーパーホルダーの一例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明の実施の形態について、具体的な図を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明に係るロールペーパーホルダーの一例を示す斜視図である。ここに示した例において、1はロールペーパーホルダーの基台で、図示しない穴を介して、ビズなどを用いて、壁に取り付け固定される。ロールペーパー6が、巻き取られたロールペーパー巻き芯7は、回転支持部材2によって回転可能に軸支され、ロールペーパーの端部を引っ張ることにより繰り出される。
【0016】
適当な長さに繰り出されたロールペーパーは、カバー3の図における下端に、鋸状に形成されているカッティング部5を用いて切断されるが、カッティング部5の上部に、空気を吸い込む吸引口スリットが設けられているので、ロールペーパーの切断によって生じる粉塵は、空気と一緒に吸い込まれる。
【0017】
チューブ8は、図示しない吸引ポンプに接続され、吸引ポンプには、空気とともに吸い込んだ粉塵を捕集するためのフィルターが配されているので、吸引ポンプからの排気には、粉塵が含まれない。これによって、トイレのような狭い空間内の空気を清浄に維持できる。
【0018】
以上に説明したように、本発明によれば、トイレットペーパーのようなロールペーパーの切断の際に生じる粉塵の拡散を防止し得る、ロープペーパーホルダーを提供できる。なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る、各種変形、修正を含む、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
【符号の説明】
【0019】
1・・・ロールペーパーホルダーの基台 2・・・回転支持部材
3・・・カバー 4・・・吸引口スリット
5・・・カッティング部 6・・・ロールペーパー
7・・・ロールペーパ巻芯 8・・・チューブ
図1
【手続補正書】
【提出日】2023-02-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基台に取り付けられてなる、ロールペーパーの巻き芯を軸支するための回転支持部材と、前記ロールペーパーの上部を覆い、前記基台に取り付けられてなる軸を介して、前記ロールペーパーの巻き芯に対して垂直な方向に回動可能なカバーを有するロールペーパーホルダーにおいて、前記カバーの先端部に、スリット形状の吸引口を有することを特徴とするロールペーパーホルダー。
【請求項2】
前記カバーの先端部に、前記ロールペーパーのカッターの機能が付与されてなることを特徴とする、請求項1に記載のロールペーパーホルダー。