(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007275
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】商品情報管理サーバ、消費者端末、通信端末、商品情報提供方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20240111BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108673
(22)【出願日】2022-07-05
(71)【出願人】
【識別番号】518272315
【氏名又は名称】株式会社彩いろり
(74)【代理人】
【識別番号】110003476
【氏名又は名称】弁理士法人瑛彩知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 健一
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】 売り手が自前で消費者の嗜好情報を収集せずとも、嗜好情報に基づく付加価値を提供可能な仕組みを提供する。
【解決手段】 商品情報管理サーバは、第1管理手段と商品情報提供手段を有する。第1管理手段は、消費者端末から送信される商品情報であって、消費者端末を使用する消費者が購入または消費した、もしくは消費者が購入または消費を希望する第1の商品の商品情報を管理する。商品情報提供手段は、消費者が店舗に訪問又はアクセスした場合に、第1の商品の商品情報、または第1の商品の商品情報に基づいて消費者の嗜好に合致すると推定された第2の商品の商品情報を消費者端末、または上記店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品情報管理サーバであって、
消費者端末から送信される商品情報であって、前記消費者端末を使用する消費者が購入または消費した、もしくは前記消費者が購入または消費を希望する第1の商品の商品情報を管理する第1管理手段と、
前記消費者が店舗に訪問又はアクセスした場合に、前記第1の商品の商品情報、または前記第1の商品の商品情報に基づいて前記消費者の嗜好に合致すると推定された第2の商品の商品情報を前記消費者端末、または前記店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信する商品情報提供手段と
を有する商品情報管理サーバ。
【請求項2】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
前記第1管理手段は、前記第1の商品の商品情報を一元的に管理し、
前記店舗は、それぞれ異なる売り手により運営される複数の店舗のうちの一店舗である
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項3】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
前記商品情報提供手段は、前記消費者がオンライン店舗にアクセスし、所定の装飾モジュールが組み込まれた画面を表示する場合に、前記第1または第2の商品情報を前記消費者端末に送信する
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項4】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
前記店舗は実店舗であり、
前記商品情報提供手段は、前記消費者が前記店舗に訪問し、前記店舗が前記第1または第2の商品を取り扱っている場合に、前記第1または第2の商品の商品情報を前記消費者端末、または前記店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信する
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項5】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
複数の商品についての商品情報を管理する第2管理手段と、
前記消費者端末から送信された商品提案要求を受けて、前記管理された複数の商品情報の中から、前記消費者の嗜好または前記消費者により指定された抽出条件に基づいて商品情報を抽出し、前記消費者端末に送信する商品抽出手段と
をさらに有し、
前記商品提案要求は、商品販売画面に組み込まれた接客パーツを用いて前記消費者端末から送信され、
前記商品情報管理サーバから送信された商品情報は、前記消費者端末に表示される
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項6】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
複数の商品についての商品情報を管理する第2管理手段と、
前記消費者端末から送信された商品提案要求を受けて、前記管理された複数の商品情報の中から、指定された抽出条件に基づいて商品情報を抽出し、前記消費者端末に送信する商品抽出手段と
をさらに有し、
前記商品提案要求は、アプリケーションに組み込まれた接客パーツを用いて前記消費者端末から送信され、
前記商品情報管理サーバから送信された商品情報は、前記消費者端末に表示される
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項7】
請求項1に記載の商品情報管理サーバであって、
通信端末から送信されたリワードプログラム情報を管理する第2管理手段と、
前記消費者が前記商品を購入または消費した場合に前記消費者端末から送信される実績情報を、その購入または消費した店舗を横断して、前記リワードプログラム情報と対応付けて管理する第3管理手段と
をさらに有する
ことを特徴とする商品情報管理サーバ。
【請求項8】
消費者端末であって、
前記消費者端末を使用する消費者が購入または消費した、もしくは前記消費者が購入または消費を希望する第1の商品の商品情報を商品情報管理サーバに送信する商品登録手段と、
前記消費者が店舗に訪問又はアクセスした場合に、前記商品情報、または前記商品情報に基づいて前記消費者の嗜好に合致すると推定された第2の商品の商品情報を前記商品情報管理サーバに対して要求して取得し、前記消費者に通知する商品情報取得手段と
を有し、
前記消費者端末から送信された前記第1または第2の商品の商品情報は、前記商品情報管理サーバにより管理される
を有することを特徴とする消費者端末。
【請求項9】
通信端末であって、
リワードプログラム情報を入力するための登録フォームを表示し、当該登録フォームに入力されたリワードプログラム情報を商品情報管理サーバに送信するリワードプログラム登録手段を有し、
前記通信端末から送信された前記リワードプログラム情報は、前記商品情報管理サーバにより管理され、
前記リワードプログラム情報は、消費者端末から送信される、商品の購入または消費の実績情報と、その購入または消費した店舗を横断して、対応付けて前記商品情報管理サーバにより管理される
ことを特徴とする通信端末。
【請求項10】
商品情報提供方法であって、
第1管理手段が、消費者端末から送信される商品情報であって、前記消費者端末を使用する消費者が購入または消費した、もしくは前記消費者が購入または消費を希望する第1の商品の商品情報を管理するステップと、
商品情報提供手段が、前記消費者が店舗に訪問又はアクセスした場合に、前記第1の商品の商品情報、または前記第1の商品の商品情報に基づいて前記消費者の嗜好に合致すると推定された第2の商品の商品情報を前記消費者端末、または前記店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信するステップと
を有する商品情報提供方法。
【請求項11】
消費者端末を、請求項8に記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
通信端末を、請求項9に記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品情報管理サーバ、消費者端末、通信端末、商品情報提供方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術を開示する文献として、特開2016-181196号公報(特許文献1)がある。この公報には、「多くの電子商取引(EC:Electronic Commerce)サイトでは、当該サイトに登録される会員に対してお薦め商品を紹介する。具体的には、当該会員の購入履歴や閲覧履歴を含む情報から、購入済み商品や閲覧済み商品を抽出し、抽出された商品に機能や形状が似た商品等を選出して、当該会員に対するお薦め商品として、当該会員が閲覧するポータルサイト等内に提示する。」と記載されている(段落0002参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1には、会員の購入履歴や閲覧履歴に基づいて商品を抽出し、会員に提示することが記載されている。
売り手は消費者の嗜好情報に基づいて付加価値を提供するためには、当該消費者の嗜好情報を自前で収集する必要がある。
そこで本発明は、売り手が自前で消費者の嗜好情報を収集せずとも、嗜好情報に基づく付加価値を提供可能な仕組みを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、商品情報管理サーバであって、消費者端末から送信される商品情報であって、前記消費者端末を使用する消費者が購入または消費した、もしくは前記消費者が購入または消費を希望する第1の商品の商品情報を管理する第1管理手段と、前記消費者が店舗に訪問又はアクセスした場合に、前記第1の商品の商品情報、または前記第1の商品の商品情報に基づいて前記消費者の嗜好に合致すると推定された第2の商品の商品情報を前記消費者端末、または前記店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信する商品情報提供手段とを有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、売り手が自前で消費者の嗜好情報を収集せずとも、嗜好情報に基づく付加価値を提供可能な仕組みを提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、情報管理スキームを構成する3つのスキームのイメージ例を示す。
【
図2】
図2は、銘柄ブランディングの横断展開スキームの便益の例について説明する図である。
【
図3】
図3は、銘柄取扱情報の横断展開スキームの便益の例について説明する図である。
【
図4】
図4は、銘柄取扱情報の横断展開スキームの便益の例について説明する図である。
【
図5】
図5は、消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキームの便益の例について説明する図である。
【
図6】
図6は、商品情報管理システム600の構成例を示す。
【
図7】
図7は、商品情報管理サーバ610のハードウェア構成の例を示す。
【
図8】
図8は、消費者DD620のハードウェア構成の例を示す。
【
図9】
図9は、事業者DD630のハードウェア構成の例を示す。
【
図10】
図10は、商品情報管理サーバ610のデータベースを構成するテーブルの例を示す。
【
図14】
図14は、ユーザ購入活動テーブル1400の例を示す。
【
図22】
図22は、エリアマスタテーブル2200の例を示す。
【
図24】
図24は、メディアマスタテーブル2400の例を示す。
【
図25】
図25は、事業者マスタテーブル2500の例を示す。
【
図26】
図26は、銘柄パーツ設定テーブル2600の例を示す。
【
図27】
図27は、銘柄表記ゆれテーブル2700の例を示す。
【
図28】
図28は、名称表記ゆれテーブル2800の例を示す。
【
図30】
図30は、ユーザ購入嗜好テーブル3000の例を示す。
【
図32】
図32は、事業者リワードプログラムテーブル3200の例を示す。
【
図33】
図33は、事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300の例を示す。
【
図35】
図35は、銘柄・要素関係テーブル3500の例を示す。
【
図36】
図36は、銘柄・メディア関係テーブル3600の例を示す。
【
図37】
図37は、ユーザ・銘柄関係テーブル3700の例を示す。
【
図38】
図38は、ユーザ・事業者関係テーブル3800の例を示す。
【
図43】
図43は、商品/販売/在庫データ連携処理4300の例を示す。
【
図58】
図58は、嗜好モデルの生成フロー5800の例を示す。
【
図59】
図59は、主観的定量値の補正フロー5900の例を示す。
【
図60】
図60は、嗜好推定テーブル1900の生成フロー6000の例を示す。
【
図61】
図61は、リワードプログラムの登録処理6100の例を示す。
【
図62】
図62は、リワードプログラムの利用処理6200の例を示す。
【
図67】
図67は、事業者DA622に銘柄カードが組み込まれた場合に表示される画面6700の例を示す。
【
図68】
図68は、事業者DA622に銘柄ページが組み込まれた場合に表示される画面6800の例を示す。
【
図69】
図69は、フェイス領域の表示オプションの例を示す。
【
図70】
図70は、銘柄紹介領域の表示オプションの例を示す。
【
図72】
図72は、マップ等を有する銘柄カード7200の例を示す。
【
図73】
図73は、店舗リストを有する銘柄カード7300の例を示す。
【
図74】
図74は、対象商品に対して装飾が施されたEC画面7400の例を示す。
【
図75】
図75は、対象商品を通知するアプリ画面7500の例を示す。
【
図76】
図76は、対象商品を通知するアプリ画面7600の例を示す。
【
図78】
図78は、事業者・銘柄関係テーブル7700の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
1.実施例
本実施例は、事業者横断型の情報管理スキームである。
1-1.適用市場
この情報管理スキームの適用市場は、商品の数が膨大で、それら商品の造り手の数も膨大、かつ、それら商品の売り手、運び手、勧め手の数も膨大な業界である。具体的には当該適用市場は、酒類業界である。
【0009】
1-2.用語
以下の説明に登場する主な用語について説明する。
DDとは、Digital Deviceの略称である。このDDは、PC、スマートフォン、HD、プロジェクタ、IoT機器など、Digital Worldと連動する多様な機器の総称である。
DAとは、Digital Applicationの略称である。このDAは、各DDを介して提供される多様な2D(WEBサイト、ECサイト、スマートフォンアプリ)、3D、AR、VRアプリの総称である。
【0010】
造り手とは、メーカ、輸入/卸業者(特定地域において対象商品に対する独占的な販売権を有する場合)である。
なお、酒類業界では、メーカとは、酒造メーカ(蔵、ワイナリ、ブリュワリ、蒸留所など)である。
売り手とは、メーカ、輸入/卸業者、飲食/小売業者、EC事業者である。
勧め手とは、メディア/コンテンツ事業者、関連団体/協会、関連資格保有者、消費者(ブログ、SNSへ投稿する人々)である。
事業者とは、造り手、売り手、勧め手の総称である。
【0011】
なお、「造り手」、「売り手」、「勧め手」には、それぞれに該当する者から本スキームに関連する作業を受託した者も、それぞれ「造り手」、「売り手」、「勧め手」として解釈される。
【0012】
1-3.概要
本実施例に係る情報管理スキームは、銘柄ブランディングの横断展開スキーム、銘柄取扱情報の横断展開スキーム、消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキームの3つに分けられる。
図1は、これら3つのスキームのイメージ例を示す。
【0013】
1-3-1.銘柄ブランディングの横断展開スキーム
まず、銘柄ブランディングの横断展開スキームは、造り手が整備した商品情報を売り手や勧め手などの事業者DAに展開するスキームである。このスキームでは売り手や勧め手は、自身のDAにタグを設置しておくことで、商品マスタの連携などの密な連携を行うことなく、自身のDA上に銘柄パーツとして商品情報を表示する。
なお売り手や勧め手は、密な連携を行って自身のDAにタグを設置することもできる。
【0014】
売り手等のDA上に表示される銘柄パーツには、以下の情報が含まれる。
(1)基本情報(メーカ、カテゴリ、エリアなど)
(2)属性情報(特徴、製法、原材料など)
(3)イメージ(画像、動画、VR空間など)
(4)PRコンテンツ(by 造り手、by 売り手)
(5)消費者レビュー
(6)コンテスト受賞履歴、メディア露出履歴
(7)飲める店/買える店マップ
(8)買えるEC店リスト
このうち、(2)~(8)は任意であり、(5)~(8)は造り手が登録しなくてもよい。
【0015】
上記スキームを実現する手段は以下の通りである。
(1)売り手、勧め手が銘柄パーツを組み込む手段
売り手は主に、商品/販売/在庫データを連携することで、事業者独自商品IDに基づき自らのDA内にパーツ読込用のタグを設置する。
一方、勧め手は主に、銘柄ごとにユニバーサル銘柄IDを確認することで、ユニバーサル銘柄IDに基づき自らのDA内にパーツ読込用のタグを設置する。
(2)造り手が銘柄訴求情報を登録する手段
造り手は、当スキームの登録フォームに銘柄訴求情報を入力する。
【0016】
次に、上記スキームの便益について説明する。
図2は、上記スキームの便益の例について説明する図である。
【0017】
同図に示すように、本スキームによれば、造り手は、デザインも含めて高い自由度で商品紹介ページを作成可能である。言い換えると、造り手は、テキスト情報のみならず、フェイス(静止画、動画)、レイアウトなどのデザイン面も含めてブランディングを展開できる。そして造り手は、作成したページ、情報を複数の売り手サイトにそのままの形で展開可能である。
加えて、売り手等は、商品の基本情報を整備する必要がなく、オリジナルの商品紹介パートも追加できる。さらに売り手等は、当該ページを自社ECに組み込むことができ、ユーザの導線を外さない。
【0018】
また、同図では記載を省略しているが、消費者は、気になった銘柄についての多様な情報をシームレスに把握できる。
また、同図では記載を省略しているが、本スキームは、特定の1社(APIプロバイダ)が整備した情報や機能を第3者が組み込める形ではなく、多数の事業者/消費者が入力した情報を、多数の事業者/消費者が自身のDAに組み込める形である。この形式を更に詳述すれば、多数が入力した情報を単純に参照できる形ではなく、多数が入力した情報をユニバーサル銘柄マスタに紐づけて管理することで、多数が入力した情報を銘柄を起点として集約された/構造化された形で、多数が自身のDAに組み込める形である。
【0019】
1-3-2.銘柄取扱情報の横断展開スキーム
銘柄取扱情報の横断展開スキームは、売り手の銘柄取扱情報を勧め手などの事業者DAに展開するスキームである。このスキームでは勧め手は、自身のDAにタグを設置しておくことで、商品マスタの連携などの密な連携を行うことなく、自身のDA上に銘柄パーツとして銘柄取扱情報を表示する。
なお勧め手は、密な連携を行って自身のDAにタグを設置することもできる。
【0020】
勧め手のDA上に表示される銘柄取扱情報には、以下の情報が含まれる。
(1)対象銘柄を飲める飲食店、買える小売店マップ
(2)対象銘柄を買えるEC店リスト
【0021】
上記スキームを実現する手段は以下の通りである。
(1)勧め手が銘柄パーツを組み込む手段
勧め手は主に、銘柄ごとにユニバーサル銘柄IDを確認することで、ユニバーサル銘柄IDに基づき自らのDA内にパーツ読込用のタグを設置する。
(2)売り手が取扱情報を登録する手段
具体的には、売り手が取扱銘柄を直接登録する手段、売り手の商品/販売/在庫データを連携する手段、または売り手の仕入先の販売データを連携する手段がある。
【0022】
次に、上記スキームの便益について説明する。
図3および
図4は、上記スキームの便益の例について説明する図である。
【0023】
図3に示すように、従来の誘客パーツは遷移先固定誘客パーツである。誘導先は多くとも複数であり固定されている。そのため消費者は、「この商品が欲しい」と「ここで買いたい」という2つの欲求を満たせないケースがある。メディアは、パーツ設置の際に、紹介商品のみでなく、遷移先も決めることになる。またメディアは、遷移先を自身で設定したい場合、パーツの作成からコストを負う必要がある。
【0024】
これに対して、本スキームの誘客パーツは遷移先可変型誘客パーツである。誘導先は無制限かつ可変である。そのため消費者は、自身のエリアや嗜好にあったDAを選択できる(自動的に絞り込ませることも可能)。メディアは、遷移先を指定せず、「この商品を紹介したい」欲求のみを満たす形でパーツを設置できる。またメディアは、遷移先を指定してパーツを設置することもできる。
【0025】
また
図4に示すように、売り手はモールに参加すれば集客コストは安く済むが、デザインや機能の自由度は低い。売り手が独自ECを展開すればデザインや機能の自由度は高いが、従前の誘客パーツでは集客コストが極めて高くなる。これに対して、売り手が本件の誘客パーツ(言い換えると、銘柄パーツ)を用いれば、デザインや機能の自由度が高く、集客コストは安く済む。
【0026】
また、同図では記載を省略しているが、売り手は、多くの勧め手を介して、自らの取扱銘柄に対する購買意欲が高い消費者を誘客できる。勧め手は、特定の売り手に縛られることなく、消費者にお勧め銘柄に対する行動を喚起できる。消費者は、気になった銘柄を飲める店、買える店をシームレスに把握できる。
【0027】
1-3-3.消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキーム
消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキームは、本スキームのサーバが消費者のプレファレンスを一元的に管理し、このプレファレンスに基づく付加価値サービスを売り手が提供可能にするスキームである。
【0028】
売り手により提供可能になるサービスには、以下のサービスが含まれる。
(1)来店客のプレファレンスに基づく商品通知
(2)消費者評価で蓄積された商品特性に基づく接客対応
(3)売り手を横断したリワードプログラム
(4)消費者のプレファレンスに基づく商品の自動選定、販売、配送プログラム
【0029】
上記スキームを実現する手段は以下の通りである。
(1)売り手が付加機能パーツを組み込む手段
売り手は、商品/販売/在庫データを連携することで、事業者独自商品IDに基づき自らのDA内にパーツ読込用のタグを設置する。
(2)消費者がプレファレンスを登録する手段
具体的には、銘柄パーツ上の「飲みたい」を押す手段、本スキームと連携したアプリで飲んだ評価を登録する手段、または本スキームを連携したECで商品を購入する手段がある。
【0030】
次に、上記スキームの便益について説明する。
図5は、上記スキームの便益の例について説明する図である。
【0031】
同図に示すように、本スキームによれば、売り手は各消費者からプレファレンスを自前で収集する必要がない。また売り手は、自前で収集するより広範な消費者プレファレンスに基づき、よりよいUX(user experience)を提供できる。
加えて消費者は、様々なDAで適切なUX(欲しかった商品がリマインドされるなど)を享受できる。また消費者にとって、プレファレンス登録は単一箇所で済み、DAに開示する情報は最小限で済む。
【0032】
また、同図では記載を省略しているが、売り手は、初めての消費者に対しても適切な提示、提案を行い、購買率を向上できる。また消費者は、初めて利用するお店でも、自身の意向や嗜好に応じた商品を把握できる。
【0033】
1-4.具体的なサービス内容
次に、上記の3つのスキームが提供する具体的なサービス内容について説明する。
1-4-1.銘柄ブランディングの横断展開スキーム
銘柄ブランディングの横断展開スキームは、以下のサービスを提供する。
(1)銘柄情報(基本情報、属性情報)
本スキームは、酒造メーカ向けに銘柄情報登録フォームを提供する。登録された銘柄情報は、「銘柄カード」や「銘柄ページ」に反映される。
(2)銘柄ブランディング(PRページ)
本スキームは、酒造メーカ向けに、お酒に特化したブランディング展開サービスを提供する。登録されたコンテンツは、多様なデジタルメディアに展開できる。
【0034】
(3)フェイスデザイン(静止画/動画)
本スキームは、酒造メーカ向けに「銘柄カード」のフェイスデザイン設定機能を提供する。酒造メーカは、「銘柄の顔」として、好みの静止画または動画を登録できる。
(4)360度商品画像
本スキームは、酒造メーカ向けに、360度商品画像の撮影、展開サービスを提供する。撮影画像は、他社ECサイトなど様々なデジタルメディアに展開できる。
また本スキームは、飲食店向けに、メニュー作成に必要なお酒のラベルを取得できるサービスを提供する。
また本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、商品画像を組み込める機能を提供する。
【0035】
1-4-2.銘柄取扱情報の横断展開スキーム
銘柄取扱情報の横断展開スキームは、以下のサービスを提供する。
(1)商品起点の遷移先拡充
本スキームは、「銘柄カード」に、対象銘柄を「飲めるお店」「買えるお店」をマップ上で表示する機能を提供する。
この機能に伴い、本スキームは、飲食店や酒販店向けに、「銘柄カード」における「飲めるお店」、「買えるお店」として登録できる機能を提供する。また本スキームは、酒類卸事業者向けに、「銘柄カード」における「飲めるお店」、「買えるお店」に卸先を登録できるサービスを提供する。
【0036】
また本スキームは、「銘柄カード」に、対象銘柄を「買えるサイト」を表示する機能を提供する。この機能に伴い、本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、「銘柄カード」における「買えるサイト」として登録できる機能を提供する。
【0037】
(2)ユーザのコンテキストに応じた遷移先変更
本スキームは、「銘柄カード」における「買えるサイト」が、閲覧者のエリアに応じて最適化される機能を提供する。
また本スキームは、「銘柄カード」における「飲めるお店」、「買えるお店」、「買えるサイト」が、閲覧者の嗜好に基づき最適化される機能を提供する。
【0038】
1-4-3.銘柄パーツの組込先拡充
銘柄ブランディングの横断展開スキームおよび銘柄取扱情報の横断展開スキームは、以下のサービスを提供する。
(1)売り手向け
本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに「銘柄ページ」を提供する。EC事業者は、自前で銘柄情報を整備せずとも、自社ECサイトに銘柄ページを組み込める。
この機能に伴い、本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、銘柄ページにおけるマップボタン、カートボタンの出力如何を設定できる機能を提供する。また本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、銘柄ページにおける「買えるサイト」の遷移先を登録、限定できる機能を提供する。
【0039】
(2)勧め手向け(訴求機能は売り手向けと同じ)
本スキームは、メディア事業者やブロガー向けに「銘柄カード」を提供する。メディア事業者等は、自身のサイトに銘柄カードを組み込める。
この機能に伴い、本スキームは、メディア事業者やブロガー向けに、銘柄カードにおけるマップボタン、カートボタンの出力如何を設定できる機能を提供する。また本スキームは、メディア事業者やブロガー向けに、銘柄カードにおける「買えるサイト」の遷移先を登録、限定できる機能を提供する。
【0040】
1-4-4.消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキーム
消費者の意向・履歴に応じた価値提供スキームは、以下のサービスを提供する。
(1)来店客のプレファレンスに基づく商品通知
(1-1)ECサイト向け
本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、ECサイト訪問者が「飲みたい」に登録した銘柄を目立たせる機能を提供する。
また本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、ECサイト訪問者が評価した実績に基づき、その訪問者にお勧めの商品を目立たせる機能を提供する。
【0041】
(1-2)飲食店、小売店向け
本スキームは、飲食店や酒販店向けに、お店の取扱銘柄のうち、来店者が「飲みたい」に登録した銘柄を来店者に通知するサービスを提供する。
また本スキームは、飲食店や酒販店向けに、お店の取扱銘柄のうち、来店者が評価した実績に基づくお勧めの銘柄を来店者に通知するサービスを提供する。
【0042】
(2)消費者評価で蓄積された商品特性に基づく接客対応
本スキームは、お酒を販売するEC事業者向けに、消費者のニーズやリクエストに応じて商品を推薦する、銘柄推薦AIを組み込めるサービスを提供する。
また本スキームは、酒造メーカや酒類卸事業者向けに、銘柄推薦AIサービスを、自社営業担当者向けアプリに組み込めるサービスを提供する。
【0043】
(3)売り手を横断したリワードプログラム
本スキームは、酒造メーカ向けに、購入先に依存しないスタンプカード機能を提供する。酒造メーカは、購入先を問わずに消費者に対する販促企画を展開できるようになる。
また本スキームは、地方自治体向けに、購入先に依存しないお酒のスタンプカード機能を提供する。地方自治体は、購入先を問わずに地元銘柄の販促企画を展開できるようになる。
【0044】
1-5.実施例の構成
図6は、商品情報管理システム600の構成例を示す。
商品情報管理システム600は、商品情報管理サーバ610、消費者DD620、事業者DD630および事業者サーバ640を備える。
【0045】
本システムを構成する商品情報管理サーバ610は、酒類に関する情報を管理するサーバである。
消費者DD620は、酒類を飲用する消費者(以下の説明では、「ユーザ」とも呼ぶ。)が使用する端末である。この消費者DD620は、当スキームDA621と事業者DA622を備える。当スキームDA621の一部は、事業者DA622に組み込まれている。
【0046】
事業者DD630は、酒類を取り扱う事業者が使用する端末である。事業者DD630には、それぞれ異なる造り手により使用される複数の事業者DD630と、それぞれ異なる売り手または勧め手により使用される複数の事業者DD630がある。各事業者DD630は、当スキームDA631を備える。
事業者サーバ640は、酒類を取り扱う事業者により管理されるサーバである。
【0047】
商品情報管理サーバ610は、消費者DD620、事業者DD630および事業者サーバ640と有線または無線のネットワークを介して相互に接続され、このネットワークを介して情報を送受信することができる。
事業者サーバ640は、消費者DD620および事業者DD630と有線または無線のネットワークを介して相互に接続され、このネットワークを介して情報を送受信することができる。
なお、
図6には消費者DD620、事業者DD630、事業者サーバ640が1つずつしか示されていないが、それぞれ複数、商品情報管理システム600に含まれてよい。
【0048】
商品情報管理システム600の各構成機器は、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)などの携帯端末(モバイル端末)でもよいし、メガネ型や腕時計型、着衣型などのウェアラブル端末でもよい。また、各構成機器は、据置型または携帯型のコンピュータや、クラウドやネットワーク上に配置されるサーバでもよい。また、各構成機器は、機能としてはVR(仮想現実:Virtual Reality)端末、AR(拡張現実:Augmented Reality)端末、MR(複合現実:Mixed Reality)端末でもよい。あるいは、各構成機器は、これらの複数の端末の組合せであってもよい。例えば、1台のスマートフォンと1台のウェアラブル端末との組合せが論理的に一つの端末として機能し得る。また、各構成機器は、これら以外の情報処理端末であってもよい。
【0049】
各構成機器は、それぞれオペレーティングシステムやアプリケーション、プログラムなどを実行するプロセッサと、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、ICカードやハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置と、ネットワークカードや無線通信モジュール、モバイル通信モジュール等の通信制御部と、タッチパネルやキーボード、マウス、音声入力、カメラ部の撮像による動き検知による入力などの入力装置と、モニタやディスプレイ等の出力装置とを備える。なお、出力装置は、外部のモニタやディスプレイ、プロジェクタ、プリンタ、機器などに、出力するための情報を送信する装置や端子であってもよい。
【0050】
主記憶装置には、各種プログラムやアプリケーションなど(モジュール)が記憶されており、これらのプログラムやアプリケーションをプロセッサが実行することで全体システムの各機能要素が実現される。なお、これらの各モジュールは集積化する等によりハードウェアで実装してもよい。また、各モジュールはそれぞれ独立したプログラムやアプリケーションでもよいが、1つの統合プログラムやアプリケーションの中の一部のサブプログラムや関数などの形で実装されていてもよい。
【0051】
本明細書では、各モジュールが、処理を行う主体(主語)として記載をしているが、実際には各種プログラムやアプリケーションなど(モジュール)を処理するプロセッサが処理を実行する。
【0052】
補助記憶装置には、各種データベース(DB)が記憶されている。「データベース」とは、プロセッサまたは外部のコンピュータからの任意のデータ操作(例えば、抽出、追加、削除、上書きなど)に対応できるようにデータ集合を記憶する機能要素(記憶部)である。データベースの実装方法は限定されず、例えばデータベース管理システムでもよいし、表計算ソフトウェアでもよいし、XML、JSONなどのテキストファイルでもよい。
【0053】
1-5-1.商品情報管理サーバ610
図7は、商品情報管理サーバ610のハードウェア構成の例を示す。
商品情報管理サーバ610は、例えば、クラウド上に配置されたサーバで構成される。
本サーバの主記憶装置701には、認証モジュール711、データ連携モジュール712、組込タグ管理モジュール713、登録情報管理モジュール714、意向/履歴管理モジュール715、銘柄パーツ情報提供モジュール716、マップ情報提供モジュール717、EC情報提供モジュール718、商品情報提供モジュール719、銘柄提案モジュール720、リワードプログラム管理モジュール721、リワード管理モジュール722
プログラム管理モジュール723、商品選定モジュール724、投稿管理モジュール725、評価管理モジュール726、モデル生成モジュール727、補正モジュール728
嗜好推定モジュール729等のプログラムが記憶されている。これらのプログラムをプロセッサ703が実行することで商品情報管理サーバ610の各機能要素が実現される。
以下、各モジュールについて説明する。
【0054】
認証モジュール711は、消費者DD620のユーザまたは事業者DD730を使用する事業者の認証処理を実行する。
【0055】
データ連携モジュール712は、事業者サーバ640または事業者DD630との間で商品/販売/在庫データの連携処理を実行する。
この連携処理を通じて当該モジュールは、事業者サーバ640等から送信された商品を購入または消費可能な店舗に関する店舗情報を管理する。具体的には当該モジュールは、商品に関する商品情報と、商品を購入または消費可能な店舗の商品取扱情報と、店舗に関する店舗情報とを管理する。管理される商品取扱情報には、店舗の商品在庫情報が含まれる。
【0056】
なお、商品取扱情報は、以下のいずれの方法で登録または更新される。
(1)店舗が使用する事業者DD630を介して商品ごとに手動登録する。
(2)店舗と連携した商品マスタ、売上データ、在庫データのうちのいずれかを商品情報管理サーバ610と連携する。
(3)店舗が商品を仕入れている事業者の売上データを商品情報管理サーバ610と連携する。
【0057】
組込タグ管理モジュール713は、商品の売り手または勧め手により予め設定された、商品パーツのボタン設定情報を管理する。ここで言う商品パーツとは、より具体的には銘柄パーツのことである。銘柄パーツには、カード形式の銘柄カードと、ページ形式の銘柄ページがある。
【0058】
登録情報管理モジュール714は、事業者DD630から送信された商品関連情報を管理する。管理される商品関連情報には、造り手により登録される銘柄訴求情報や、売り手により登録される取扱銘柄情報が含まれる。
【0059】
意向/履歴管理モジュール715は、消費者DD620から送信された商品情報を一元的に管理する。管理される商品情報は、消費者DD620のユーザが飲みたい銘柄の情報である。
また当該モジュールは、消費者DD620から送信された実績情報を管理する。管理される実績情報は、消費者DD620のユーザが飲んだ銘柄またはお気に入りの銘柄の情報である。当該モジュールは実績情報を、商品の購入または消費した店舗を横断して、リワードプログラム情報と対応付けて管理する。
【0060】
銘柄パーツ情報提供モジュール716は、商品パーツに関する情報を消費者DD620に送信する。
当該モジュールは、消費者DD620において所定のコードが組み込まれた画面が表示される場合に、商品関連情報を消費者DD620に送信する。ここで、所定のコードとは、商品パーツを表示するためのコードである。
【0061】
マップ情報提供モジュール717は、消費者DD620から送信された情報要求を受けて、対象商品を取り扱う実店舗の店舗情報を消費者DD620に送信する。
その際、当該モジュールは、対象商品の在庫を有する店舗の店舗情報を送信可能である。また当該モジュールは、消費者DD620のユーザの現在位置に応じた店舗の店舗情報を送信可能である。また当該モジュールは、消費者DD620のユーザの嗜好に応じた店舗情報を送信可能である。
【0062】
EC情報提供モジュール718は、消費者DD620から送信された情報要求を受けて、対象商品を取り扱うEC店舗の店舗情報を消費者DD620に送信する。
その際、当該モジュールは、対象商品の在庫を有する店舗の店舗情報を送信可能である。また当該モジュールは、消費者DD620のユーザの現在位置に応じた店舗の店舗情報を送信可能である。また当該モジュールは、消費者DD620のユーザの嗜好に応じた店舗情報を送信可能である。
【0063】
商品情報提供モジュール719は、消費者DD620のユーザが店舗に訪問又はアクセスした場合に、消費者DD620に商品情報を送信する。
ここで、消費者DD620のユーザが店舗に訪問又はアクセスした場合とは、具体的には、ユーザがオンライン店舗にアクセスし、商品の売り手により所定の装飾モジュールが組み込まれた画面を表示する場合である。または、当該場合とは、ユーザが実店舗に訪問し、当該店舗が対象商品を取り扱っている場合である。
当該モジュールにより消費者DD620に対して送信される商品情報は、ユーザが購入または消費した、もしくはユーザが購入または消費を希望する商品の情報、または、当該商品の情報に基づいてユーザの嗜好に合致すると推定された商品の情報である。
【0064】
銘柄提案モジュール720は、消費者DD620から送信された商品提案要求を受けて、ユーザにより指定された抽出条件に基づいて商品情報を抽出し、消費者DD620に送信する。
【0065】
リワードプログラム管理モジュール721は、事業者DD630またはその他の通信端末から送信されたリワードプログラム情報を管理する。ここで言う、その他の通信端末とは、例えば、地方自治体の職員により使用される通信端末のことである。
【0066】
リワード管理モジュール722は、蓄積されたリワードを消化するための処理を実行する。
【0067】
プログラム管理モジュール723は、事業者DD630から受領したサブスクリプションプログラムに関する情報を事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300に登録する。
【0068】
商品選定モジュール724は、サブスクリプションプログラムに従って消費者DD620のユーザに配送される商品を選定する。
【0069】
投稿管理モジュール725は、消費者DD620から受信した投稿に関する情報をトランザクションDB741に格納する。
【0070】
評価管理モジュール726は、複数の商品について、当該商品の評価を相対的に表す評価値を管理する。具体的には当該モジュールは、総合評価値と、複数の評価軸についての要素評価値を管理する。
【0071】
モデル生成モジュール727は、投稿銘柄テーブル1200に蓄積された総合評価値と、銘柄特徴テーブル1700に格納された適用値とに基づいて、嗜好モデルを生成する。
【0072】
補正モジュール728は、銘柄特徴テーブル1700に格納された格納値に基づいて適用値を算出する。
【0073】
嗜好推定モジュール729は、銘柄特徴テーブル1700に格納された適用値を嗜好モデルに入力して、各商品の総合評価値を推定する。
【0074】
次に、商品情報管理サーバ610の補助記憶装置702について説明する。
補助記憶装置702は、トランザクションDB741、解析データDB742、マスタDB743、設定DB744、要素DB745、関係DB746等のデータベースを備える。各DBを構成するテーブルについては後述する。
【0075】
1-5-2.消費者DD620
図8は、消費者DD620のハードウェア構成の例を示す。
消費者DD620は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノートPC、デスクトップPC等の端末で構成される。
本DDの主記憶装置801には、認証モジュール811、意向/履歴登録モジュール812、銘柄パーツ表示モジュール813、マップ表示モジュール814、ECリスト表示モジュール815、商品通知モジュール816、提案銘柄通知モジュール817、リワード利用モジュール818、投稿モジュール819、評価送信モジュール820、表示モジュール821等のプログラムが記憶されている。これらのプログラムをプロセッサ803が実行することで消費者DD620の各機能要素が実現される。
以下、各モジュールについて説明する。
【0076】
認証モジュール811は、消費者DD620のユーザの認証処理を実行する。
【0077】
意向/履歴登録モジュール812は、ユーザが購入または消費した、もしくはユーザが購入または消費を希望する商品の商品情報を商品情報管理サーバ610に送信する。
また当該モジュールは、ユーザが商品を購入または消費した場合に、当該購入または消費の実績情報を商品情報管理サーバ610に送信する。
【0078】
銘柄パーツ表示モジュール813は、売り手または勧め手により任意にコードが組み込まれた画面を表示する場合に、商品情報管理サーバ610から商品関連情報を取得して商品パーツを表示する。表示される商品パーツには、取得した商品関連情報と選択用のボタンが含まれる。
選択用のボタンには、実店舗に関する店舗情報を表示するための第1ボタンと、オンライン店舗に関する店舗情報を表示するための第2ボタンと、商品詳細情報を表示するための第3ボタンが含まれる。このうち、第3ボタンがユーザにより選択されると、当該モジュールは、商品の詳細情報をさらに有するように表示領域が拡大された商品パーツを表示する。
商品パーツに表示されるボタンは、売り手または勧め手により予め選択され、商品情報管理サーバ610から送信されるボタン設定情報により決定される。
【0079】
マップ表示モジュール814は、商品パーツのマップボタンがユーザにより選択されると、商品情報管理サーバ610に対して情報要求を送信する。当該モジュールは、その情報要求に対して商品情報管理サーバ610から送信されてくる店舗の店舗情報をマップ上に表示する。
【0080】
ECリスト表示モジュール815は、商品パーツのカートボタンがユーザにより選択されると、商品情報管理サーバ610に対して情報要求を送信する。当該モジュールは、その情報要求に対して商品情報管理サーバ610から送信されてくる店舗の店舗情報をリスト形式で表示する。
【0081】
商品通知モジュール816は、ユーザが店舗に訪問又はアクセスした場合に、商品情報を商品情報管理サーバ610に対して要求して取得し、当該ユーザに通知する。
ここで、ユーザが店舗に訪問又はアクセスした場合とは、具体的には、ユーザがオンライン店舗にアクセスし、商品の売り手により所定の装飾モジュールが組み込まれた画面を表示する場合である。または、当該場合とは、ユーザが実店舗に訪問し、当該店舗が対象商品を取り扱っている場合である。
【0082】
当該モジュールにより取得される商品情報は、ユーザが購入または消費した、もしくはユーザが購入または消費を希望する商品の情報、または、当該商品の情報に基づいてユーザの嗜好に合致すると推定された商品の情報である。
ユーザにより訪問またはアクセスされる店舗は、それぞれ異なる売り手により運営される複数の店舗のうちの一店舗である。
【0083】
提案銘柄通知モジュール817は、接客パーツを用いて提案要求を商品情報管理サーバ610に対して送信する。当該モジュールは、その提案要求に対して商品情報管理サーバ610から送信されてくる商品情報を表示する。
上記の接客パーツは、商品販売画面に組み込まれ、当該画面が消費者DD620において表示されている時に利用される。または、当該接客パーツは、アプリケーションに組み込まれ、当該アプリケーションが消費者DD620において実行されたときに利用される。
【0084】
リワード利用モジュール818は、蓄積されたリワードを利用するための処理を実行する。
【0085】
投稿モジュール819は、ユーザの入力操作に従って商品の投稿情報を生成し、商品情報管理サーバ610に送信する。
【0086】
評価送信モジュール820は、ユーザにより入力された商品の評価値を商品情報管理サーバ610に送信する。
【0087】
表示モジュール821は、各種情報を表示する。例えば当該モジュールは、商品の売り手により接客パーツが組み込まれた商品販売画面を表示する。
【0088】
次に、消費者DD620の補助記憶装置802について説明する。
補助記憶装置802は、消費者DDデータ831を記憶する。この消費者DDデータ831は、例えば、商品情報管理サーバ610から受信する各種データである。
【0089】
1-5-3.事業者DD630
図9は、事業者DD630のハードウェア構成の例を示す。
事業者DD630は、例えば、スマートフォン、タブレット、ノートPC、デスクトップPC等の端末で構成される。
本DDの主記憶装置901には、認証モジュール911、組込タグ設定モジュール912、情報登録モジュール913、コード表示モジュール914、リワードプログラム登録モジュール915、プログラム登録モジュール916等のプログラムが記憶されている。これらのプログラムをプロセッサ903が実行することで事業者DD630の各機能要素が実現される。
以下、各モジュールについて説明する。
【0090】
認証モジュール911は、事業者DD630を使用する事業者の認証処理を実行する。
【0091】
組込タグ設定モジュール912は、商品関連情報を任意の消費者閲覧用の画面に組み込むためのコードを、売り手または勧め手が利用可能なように取得する。
【0092】
情報登録モジュール913は、造り手が商品に関する商品情報を入力するための登録フォームを表示し、当該登録フォームに入力された商品関連情報を商品情報管理サーバ610に送信する。送信する商品関連情報には、商品に関する画像(例えば、商品パーツの背景画像)を含めることができる。
また当該モジュールは、売り手または勧め手により入力された商品に関する商品関連情報を商品情報管理サーバ610に送信する。
また当該モジュールは、造り手、売り手または勧め手により入力された店舗情報を商品情報管理サーバ610に送信する。なお、当該モジュールは、勧め手により入力された店舗情報については、勧め手により自身の媒体に商品パーツが組み込まれる場合に送信する。なお、ここで言う勧め手には、商品パーツが組み込まれた画面を制作および提供する任意の事業者が含まれる。
【0093】
コード表示モジュール914は、QRコード(登録商標)入りのポップ広告を表示する。
【0094】
リワードプログラム登録モジュール915は、造り手または勧め手がリワードプログラム情報を入力するための登録フォームを表示し、当該登録フォームに入力されたリワードプログラム情報を商品情報管理サーバ610に送信する。
【0095】
プログラム登録モジュール916は、サブスクリプションプログラムを商品情報管理サーバ610に登録する。
【0096】
次に、事業者DD630の補助記憶装置902について説明する。
補助記憶装置902は、事業者DDデータ921を記憶する。この事業者DDデータ921は、例えば、商品情報管理サーバ610に送信する各種データである。
【0097】
1-5-4.データベース
図10は、商品情報管理サーバ610のデータベースを構成するテーブルの例を示す。
以下、各テーブルについて説明する。
【0098】
図11は、投稿テーブル1100の例を示す。
投稿テーブル1100は、消費者DD620から受信した投稿情報を記憶する。当該テーブルは、投稿ID1101、ユーザID1102、投稿タイプ1103、銘柄数1104、タイトル1105等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、投稿タイプ1103には、投稿時における記入対象項目の選定基準を示す値が格納される。銘柄数1104には、投稿の対象が単一銘柄であるか、それとも複数銘柄であるかを示す値が格納される。
【0099】
図12は、投稿銘柄テーブル1200の例を示す。
投稿銘柄テーブル1200は、消費者DD620から受信した銘柄に対する総合評価値を記憶する。当該テーブルは、投稿ID1201、銘柄番号1202、銘柄ID1203、総合評価(良し悪し)1204、総合評価(好き嫌い)1205、コメント1206等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、銘柄番号1202に格納される値は、投稿編集中に対象銘柄が変更される可能性があることを考慮し、投稿銘柄テーブル1200と投稿評価テーブル1300の間のキーとして利用される。また、総合評価(良し悪し)1204に格納される値と総合評価(好き嫌い)1205に格納される値は、それぞれ選択的に利用されてよい。
【0100】
なお、銘柄番号と銘柄IDを紐付ける方法には、例えば、以下の方法がある。
(1)消費者DD620のユーザが番号ごとに対象銘柄を指定する。
(2)商品情報管理サーバ610が、消費者DD620から番号ごとにアップロードされた画像を解析して対象銘柄を特定する。
(3)商品情報管理サーバ610が、消費者DD620からアップロードされた画像を解析して対象銘柄を特定し、左から順番に1番、2番・・・と紐付けていく。
【0101】
図13は、投稿評価テーブル1300の例を示す。
投稿評価テーブル1300は、消費者DD620から受信した銘柄に対する要素評価値を記憶する。当該テーブルは、投稿ID1301、銘柄番号1302、要素ID1303、要素評価1304等のフィールドを有する。
【0102】
図14は、ユーザ購入活動テーブル1400の例を示す。
ユーザ購入活動テーブル1400は、消費者DD620のユーザの、事業者に対する活動の履歴を記憶する。当該テーブルは、ユーザID1401、事業者ID1402、行動1403、行動場所1404、表示在庫1405、表示評価1406、表示距離1407、表示価格1408、表示CO
21409、表示場所1410等のフィールドを有する。なお、これらのフィールドの「表示」とは、飲める店、買える店または買えるEC店として表示されたことを意味する。
【0103】
図15は、事業者販売テーブル1500の例を示す。
事業者販売テーブル1500は、事業者間の商品の販売の履歴を記憶する。当該テーブルは、事業者ID1501、カテゴリ1502、メーカ1503、商品ID1504、商品名1505、買い手1506、買い手タイプ1507、買い手電話番号1508、買い手住所1509、買い手事業者ID1510、本数1511、価格1512、注文日時1513、配達日時1514、登録日時1515等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、登録日時1515の値は、当該レコードが登録された日時を示す。
【0104】
図16は、事業者在庫テーブル1600の例を示す。
事業者在庫テーブル1600は、事業者の商品在庫を記憶する。当該テーブルは、事業者ID1601、カテゴリ1602、メーカ1603、商品ID1604、商品名1605、在庫1606等のフィールドを有する。
【0105】
図17は、銘柄特徴テーブル1700の例を示す。
銘柄特徴テーブル1700は、銘柄マスタテーブル2000に格納された商品特性に関する情報と、投稿評価テーブル1300の情報を解析して得た要素評価に関する情報とを記憶する。当該テーブルは、銘柄ID1701、タイプA1702、タイプB1703、要素ID1704、格納値1705、平均値1706、標準偏差1707、適用値1708等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、タイプA1702には、商品特性値が主観的な値であるか、それとも客観的な値であるかを示す値が格納される。タイプB1703には、商品特性値が定量値であるか、それとも定性値であるかを示す値が格納される。格納値1705には、商品特性ごとに予め設定される値が格納される。特に主観的定量値は、銘柄のメーカや取扱事業者により設定される。
【0106】
適用値1708には、定性値については、ダミーデータ(1)に変換した値が格納され、客観的定量値については、格納値1705の値がそのまま格納される。一方、主観的定量値については、適用値1708には、格納値1705の値か、または格納値1705の値を平均値1706の値と標準偏差1707の値で補正した値が格納される。
【0107】
図18は、嗜好モデルテーブル1800の例を示す。
嗜好モデルテーブル1800は、投稿銘柄テーブル1200と銘柄特徴テーブル1700の情報を重回帰分析して得た嗜好モデルを記憶する。当該テーブルは、ユーザID1801、カテゴリID1802、要素番号1803、要素ID1804、偏回帰係数1805、標準偏回帰係数1806、切片1807等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、標準偏回帰係数1806に格納される値は、商品特性がユーザの嗜好に与える影響度を表す値である。
【0108】
図19は、嗜好推定テーブル1900の例を示す。
嗜好推定テーブル1900は、嗜好モデルを用いて推定した各銘柄の総合評価値を記憶する。当該テーブルは、ユーザID1901、カテゴリID1902、銘柄ID1903、説明変数1904、目的変数1905の各フィールドを有する。これらのフィールドのうち、説明変数1904は、要素「1」1906、要素「2」1907、要素「3」1908等の複数のフィールドに分けられる。
図19に示す例では、これらのフィールドのうち、要素「1」には定性値(ダミー変数)が格納され、要素「2」1907には客観的定量値が格納され、要素「3」1908には主観的定量値が格納されている。
【0109】
目的変数1905は、実績値1909と推定値1910に分けられる。このうち、実績値1909には投稿銘柄テーブル1200の総合評価値が格納され、推定値1910には嗜好モデルを用いて推定した総合評価値が格納される。
【0110】
図20は、銘柄マスタテーブル2000の例を示す。
銘柄マスタテーブル2000は、酒類の銘柄に関する情報を記憶している。当該テーブルは、親ID2001、銘柄ID2002、名称2003、カテゴリID2004、エリアID2005、メーカID2006等のフィールドを有する。なお、
図20では、説明の便宜上、銘柄ID2002に銘柄名称を充てているため、名称2003の値の例示を省略している。
【0111】
図21は、商品マスタテーブル2100の例を示す。
商品マスタテーブル2100は、酒類の商品に関する情報を記憶している。当該テーブルは、銘柄ID2101、商品ID2102、名称2103、タイプ2104、容器2105、量2106等のフィールドを有する。なお、
図21では、説明の便宜上、商品ID2102に商品名称を充てているため、名称2103の値の例示を省略している。
【0112】
図22は、エリアマスタテーブル2200の例を示す。
エリアマスタテーブル2200は、行政区画の上下関係を記憶している。当該テーブルは、親ID2201、エリアID2202、名称2203等のフィールドを有する。なお、
図22では、説明の便宜上、エリアID2202にエリア名称を充てているため、名称2203の値の例示を省略している。
【0113】
図23は、要素マスタテーブル2300の例を示す。
要素マスタテーブル2300は、商品の特性に関する情報を記憶している。当該テーブルは、親ID2301、要素ID2302、名称2303、タイプ2304等のフィールドを有する。なお、
図23では、説明の便宜上、要素ID2302に要素名称を充てているため、名称2303の値の例示を省略している。
【0114】
図24は、メディアマスタテーブル2400の例を示す。
メディアマスタテーブル2400は、酒類に関するメディアの情報を記憶している。当該テーブルは、親ID2401、メディアID2402、名称2403、タイプ2404等のフィールドを有する。なお、
図24では、説明の便宜上、メディアID2402にメディア名称を充てているため、名称2403の値の例示を省略している。
【0115】
図25は、事業者マスタテーブル2500の例を示す。
事業者マスタテーブル2500は、事業者に関する情報を記憶している。当該テーブルは、親ID2501、事業者ID2502、名称2503、タイプ2504、サブタイプ2505、EC有無2506、実店舗2507、配送機能2508、電話番号2509、住所2510、エリアID2511、評価2512、アクセスコード2513、EC URL2514、予約URL2515等のフィールドを有する。
【0116】
なお、
図25では、説明の便宜上、事業者ID2502に事業者名称を充てているため、名称2503の値の例示を省略している。
図25に例示するEC URLと予約URLの「$product_id」部分は、当該URLの使用時に、個別商品IDに置き換えられる。
予約URLの「seat-reserve」は席予約用のURLであることを表し、「product-reserve」は商品取り置き用のURLであることを表す。
【0117】
図26は、銘柄パーツ設定テーブル2600の例を示す。
銘柄パーツ設定テーブル2600は、銘柄パーツの設定情報(特に、事業者が自身のDAに組み込む銘柄パーツの設定情報)を記憶している。当該テーブルは、事業者ID2601、ドメイン2602、マップボタン2603、カートボタン2604、カートURL2605等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、ドメイン2602の値は、銘柄パーツの設置ドメインを示す。マップボタン2603の値は、マップボタンの表示の要否を示す。カートボタン2604の値は、カートボタンの表示の要否を示す。カートURL2605には、カートボタンの遷移先を1つに限定する場合に、そのURLが登録される。
【0118】
図27は、銘柄表記ゆれテーブル2700の例を示す。
銘柄表記ゆれテーブル2700は、銘柄IDおよび商品IDの表記ゆれを統一するためのテーブルである。当該テーブルは、入力名称2701、銘柄ID2702、商品ID2703等のフィールドを有する。なお、これらのフィールドのうち、商品ID2703は任意である。このフィールドは、特定銘柄の「買える店/EC」押下時に、商品別に取扱店舗を表示する必要があれば必要であり、商品別まで分割不要であれば不要である。
【0119】
図28は、名称表記ゆれテーブル2800の例を示す。
名称表記ゆれテーブル2800は、酒類に関する用語の表記ゆれを統一するためのテーブルである。当該テーブルは、入力名称2801、対象2802、対象ID2803等のフィールドを有する。
【0120】
図29は、銘柄情報テーブル2900の例を示す。
銘柄情報テーブル2900は、事業者ごとに銘柄のイメージ、PRコンテンツ、フェイスパターンに関する情報を記憶している。当該テーブルは、銘柄ID2901、事業者ID2902、タイプ2903、情報コンテンツ2904等のフィールドを有する。なお、情報コンテンツ2904には、
図29に示す「background」に代えて、「product_or_label」や「text」といった値が格納され得る。
【0121】
図30は、ユーザ購入嗜好テーブル3000の例を示す。
ユーザ購入嗜好テーブル3000は、消費者DD620のユーザの購入嗜好に関する情報を記憶している。当該テーブルは、ユーザID3001、対象3002、第1優先3003、第2優先3004、第3優先3005、CO
2許容範囲3006、価格許容範囲3007等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、優先度のフィールドに格納される値は、以下の通りである。
【0122】
(1)在庫 対象銘柄の取得可能性が高い店舗を優先
(2)履歴 所定期間内に利用回数が多い店舗を優先
(3)評価 多くのユーザから評判が高い店舗ほど優先
(4)タイプ 所定期間内に利用回数が多い業態(居酒屋、焼肉、公式ショップなど)を優先
(5)価格 対象銘柄の販売価格が安い店舗を優先
(6)CO2 購入後、配送時に排出されるCO2(理論値)が少ないほど優先(基本はECのみ)
(7)場所 現在地から近い店舗ほど優先(基本は実店舗のみ)
【0123】
優先度の値は、ユーザ購入活動テーブル1400の解析を通じて決定されてもよいし、設定画面でユーザにより明示的に設定されてもよい。
【0124】
図31は、事業者商品テーブル3100の例を示す。
事業者商品テーブル3100は、事業者の取扱商品に関する情報を記憶している。当該テーブルは、事業者ID3101、カテゴリ3102、メーカ3103、商品ID3104、商品名3105、価格3106、商品名(フォーマット後)3107、銘柄ID3108、商品ID3109、在庫3110、在庫レベル3111、在庫推定精度3112、販売(予測値)3113、在庫(予測値)3114、EC URL3115、登録日時3116、更新日時3117等のフィールドを有する。
【0125】
なお、これらのフィールドのうち、カテゴリ3102、メーカ3103、商品ID3104、商品名3105、価格3106には、事業者から受信した値が格納される。特に商品ID3104は、事業者独自の商品IDである。
商品ID3109は任意である。このフィールドは、特定銘柄の「買える店/EC」押下時に、商品別に取扱店舗を表示する必要があれば必要であり、商品別まで分割不要であれば不要である。
【0126】
銘柄ID3108と商品ID3109に格納される値は、商品情報管理サーバ610において付与されるユニバーサル(共通)IDである。
EC URL3115の値は、事業者マスタテーブル2500のEC URL2514の値よりも優先して適用される。
登録日時3116の値は、当該レコードが登録された日時を示し、更新日時3117の値は、当該レコードが更新された日時を示す。
【0127】
図32は、事業者リワードプログラムテーブル3200の例を示す。
事業者リワードプログラムテーブル3200は、事業者等のリワードプログラムに関する情報を記憶している。なおここで、リワードプログラムとは、一定期間に頻繁にサービスを利用した優良顧客に対して事業者等が提供するインセンティブの仕組みのことである。顧客は獲得ポイントやランクごとに特典や報酬を得られる。
【0128】
上記テーブルは、事業者ID3201、プログラムID3202、対象3203、対象ID3204、条件3205、リワード3206、ウェブサイト3207、名称3208、説明3209等のフィールドを有する。
【0129】
図33は、事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300の例を示す。
事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300は、事業者が提供するサブスクリプションプログラムに関する情報を記憶している。当該テーブルは、事業者ID3301、プログラムID3302、予算3303、タイトル3304、説明3305等のフィールドを有する。
【0130】
図34は、配送コストテーブル3400の例を示す。
配送コストテーブル3400は、事業者の商品配送に関する情報を記憶している。当該テーブルは、事業者ID3401、エリアID3402、最終受付時間3403、出荷日数3404、到着までの日時3405、配送コスト3406、配送時CO
23407(理論値)、保管日数3408、保管時排出CO
23409、税率3410等のフィールドを有する。
このテーブルの値は各事業者により登録される。
【0131】
図35は、銘柄・要素関係テーブル3500の例を示す。
銘柄・要素関係テーブル3500は、各銘柄について商品特性を記憶している。当該テーブルは、銘柄ID3501、要素ID3502、要素タイプ3503、値3504等のフィールドを有する。
【0132】
図36は、銘柄・メディア関係テーブル3600の例を示す。
銘柄・メディア関係テーブル3600は、各銘柄についてメディア情報を記憶している。当該テーブルは、銘柄ID3601、メディアID3602、メディアタイプ3603、セクション3604、タイトル3605等のフィールドを有する。
【0133】
図37は、ユーザ・銘柄関係テーブル3700の例を示す。
ユーザ・銘柄関係テーブル3700は、消費者DD620の各ユーザについて銘柄の嗜好に関する情報を記憶している。当該テーブルは、ユーザID3701、銘柄ID3702、ラベル3703、トリガ3704、根拠3705、登録起点事業者3706、登録起点情報3707、購入本数3708、購入金額3709、登録日時3710等のフィールドを有する。これらのフィールドのうち、登録日時3710の値は、当該レコードが登録された日時を示す。
【0134】
図38は、ユーザ・事業者関係テーブル3800の例を示す。
ユーザ・事業者関係テーブル3800は、消費者DD620の各ユーザについてリワードの交換に関する情報を記憶している。当該テーブルは、ユーザID3801、ユーザキー3802、事業者ID3803、プログラムID3804、投稿回数(交換済み)3805、購入本数(交換済み)3806、購入金額(交換済み)3807、投稿回数(未交換)3808、購入本数(未交換)3809、購入金額(未交換)3810、合計投稿回数3811、合計購入本数3812、合計購入金額3813、交換日時3814、登録日時3815、更新日時3816等のフィールドを有する。
【0135】
これらのフィールドのうち、ユーザキー3802の値は、事業者が管理するユーザキーである。
これらのフィールドの「交換」とは、購入実績とリワードとの交換を意味する。
登録日時3815の値は、当該レコードが登録された日時を示し、更新日時3816の値は、実績値の計算日時を示す。
【0136】
なお、以上説明した
図11~
図38に示すテーブルでは、説明を分かりやすくするためにIDのフィールドに名称が格納されている。しかし、実際には当該フィールドには英数字のコードが格納され、英数字のコードに紐づく名称は別途管理される。
【0137】
1-6.実施例の動作
1-6-1.ユーザ認証処理
図39は、ユーザ認証処理3900の例を示す。同図に示す処理は一定期間で1度のみ実行される。
本処理において消費者DD620のユーザは認証リクエストを行う(ステップ3901)。具体的には当該ユーザは、例えば、ログインボタンを押下する。この操作を受けて消費者DD620の認証モジュール811は、認証フォームを出力する(ステップ3902)。ユーザは、この認証フォームに対し、Eメールアドレスやパスワード等の認証情報を入力する(ステップ3903)。
【0138】
入力された認証情報は認証サーバに送信され、認証サーバにおいて認証が行われる(ステップ3904)。この認証に失敗すると、ユーザは認証情報を入力し直す。一方、この認証に成功すると、認証モジュール811は、以降の一定期間はセッションCD(code)を入手可能な状態となる(ステップ3905)。
以上がユーザ認証処理3900についての説明である。
【0139】
1-6-2.ユーザID取得処理
図40は、ユーザID取得処理4000の例を示す。同図に示す処理はユーザ認証後、必要に応じて実行される。
本処理において消費者DD620のユーザは何らかの要求または入力を行う(ステップ4001)。この操作を受けて消費者DD620は、要求/入力を、セッションCDを添えて商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4002)。
【0140】
この要求/入力を受信した商品情報管理サーバ610の認証モジュール711は、認証サーバにセッションCDを送信してユーザIDを要求する(ステップ4003)。認証サーバはセッションCDの検証を行い(ステップ4004)、セッションCDが有効であれば、対応するユーザIDを商品情報管理サーバ610に送信する。商品情報管理サーバ610は、このユーザIDを取得することで、当該ユーザの属性情報を取得可能になる(ステップ4005)。ユーザIDを取得後、商品情報管理サーバ610は、上記の要求/入力に応じた処理を実行する(ステップ4006)。
以上がユーザID取得処理4000についての説明である。
【0141】
1-6-3.事業者認証処理
図41は、事業者認証処理4100の例を示す。同図に示す処理は一定期間で1度のみ実行される。
本処理において事業者DD630を使用する事業者は認証リクエストを行う(ステップ4101)。具体的には当該事業者は、例えば、ログインボタンを押下する。この操作を受けて事業者DD630の認証モジュール911は、認証フォームを出力する(ステップ4102)。事業者は、この認証フォームに対し、Eメールアドレスやパスワード等の認証情報を入力する(ステップ4103)。
【0142】
入力された認証情報は認証サーバに送信され、認証サーバにおいて認証が行われる(ステップ4104)。この認証に失敗すると、事業者は認証情報を入力し直す。一方、この認証に成功すると、認証モジュール911は、以降の一定期間はセッションCDを入手可能な状態となる(ステップ4105)。
以上が事業者認証処理4100についての説明である。
【0143】
1-6-4.事業者ID取得処理
図42は、事業者ID取得処理4200の例を示す。同図に示す処理は事業者認証後、必要に応じて実行される。
本処理において事業者DD630を使用する事業者は何らかの要求または入力を行う(ステップ4201)。この操作を受けて事業者DD630は、要求/入力を、セッションCDを添えて商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4202)。
【0144】
この要求/入力を受信した商品情報管理サーバ610の認証モジュール711は、認証サーバにセッションCDを送信して事業者IDを要求する(ステップ4203)。認証サーバはセッションCDの検証を行い(ステップ4204)、セッションCDが有効であれば、対応する事業者IDを商品情報管理サーバ610に送信する。商品情報管理サーバ610は、この事業者IDを取得することで、当該事業者の属性情報を取得可能になる(ステップ4205)。事業者IDを取得後、商品情報管理サーバ610は、上記の要求/入力に応じた処理を実行する(ステップ4206)。
以上が事業者ID取得処理4200についての説明である。
【0145】
1-6-5.事業者の商品/販売/在庫データ連携処理
図43は、事業者の商品/販売/在庫データ連携処理4300の例を示す。同図に示す処理は日次など一定の頻度で定期的に実行される。
本処理は、事業者サーバ640と商品情報管理サーバ610間で、アクセスキーで一意性を担保したセッションが確立されていることを前提としている。
本処理において事業者サーバ640は商品、販売または在庫データを抽出して商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4301)。その際、事業者サーバ640は、販売データを送信する場合は、前回送信以降に蓄積された販売データを送信する。
【0146】
商品情報管理サーバ610のデータ連携モジュール712は、販売データを受信すると、当該データを事業者IDと対応付けて事業者販売テーブル1500に格納する(ステップ4302)。
データ連携モジュール712は、在庫データを受信すると、当該データを事業者IDと対応付けて事業者在庫テーブル1600に格納する(ステップ4303)。
【0147】
データ連携モジュール712は、商品データを受信すると、当該データを事業者IDと対応付けて事業者商品テーブル3100(具体的には、事業者ID3101、カテゴリ3102、メーカ3103、商品ID3104、商品名3105、登録日時3216)に格納する(ステップ4304)。
なお、販売データに基づいて商品データを格納する場合には、当該モジュールは販売データを商品粒度に集約の上、格納する。
【0148】
商品データを格納後、当該モジュールは、事業者商品テーブル3100からユニバーサルマスタと未突合のレコードを抽出する(ステップ4305)。レコード抽出後、当該モジュールは、商品名から不要な記号を除き、表記ゆれを整え、単語の並び順も整える(ステップ4306)。そして当該モジュールは、整形後の商品名を事業者商品テーブル3100(具体的には、商品名(フォーマット後)3107)に格納する。
【0149】
格納後、当該モジュールは、整形後の商品名と商品マスタテーブル2100を突合する(ステップ4307)。そして当該モジュールは、当該テーブルにおいて整形後の商品名と対応付けられている銘柄IDと商品IDを、事業者商品テーブル3100(具体的には、銘柄ID3208、商品ID3209)に格納する。
なお、機械処理でマッチしなかった商品名については人的処理で突合する。
【0150】
人的処理でもマッチしない商品名については、当該モジュールは、新規商品、銘柄登録を行う(ステップ4308)。具体的には当該モジュールは、銘柄IDを新たに生成して、生成したIDと銘柄名を対応付けて銘柄マスタテーブル2000に格納する。また当該モジュールは、商品IDを新たに生成して、生成したIDと整形後の商品名を対応付けて商品マスタテーブル2100に格納する。さらに当該モジュールは、生成した銘柄IDおよび商品IDを事業者商品テーブル3100(具体的には、銘柄ID3208、商品ID3209)に格納する。
以上が商品/販売/在庫データ連携処理4300についての説明である。
【0151】
1-6-6.パーツ組み込み処理(事業者独自の商品IDに基づく)
図44は、銘柄パーツまたは付加価値パーツを組み込むためのパーツ組込処理4400の例を示す。同図に示す処理では、事業者独自の商品IDに基づき各パーツを組み込む。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
本処理において事業者DD630を使用する事業者は商品情報管理サーバ610にアクセスする(ステップ4401)。このアクセスに伴い、事業者ID取得処理4200が実行されて、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は事業者IDを取得する(ステップ4402)。
【0152】
また、上記のアクセスに伴い、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は、銘柄パーツ組み込み用のタグを表示する(ステップ4403)。事業者は、表示されたタグを事業者DA622内に設置する(ステップ4404)。以下にタグの例を示す。
(1)商品/販売/在庫データを連携している場合
(1-1)銘柄カード用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bcard/?player_cd=xxx&prod_cd=xxx"></iframe>
(1-2)銘柄ページ用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bpage/?player_cd=xxx&prod_cd=xxx"></iframe>
【0153】
なお、これらのタグが事業者DD630で表示される時点で、player_cdには当該事業者のコード(言い換えると、ID)が埋められている。
prod_cd=xxxのxxx部分に、埋め込みたい対象の事業者独自の商品コード(言い換えると、商品ID)を埋めて、事業者DA622の任意のページに埋め込む。
【0154】
(2)商品/販売/在庫データを連携していない場合
(2-1)銘柄カード用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bcard/?player_cd=xxx&brand_cd=xxx"></iframe>
(2-2)銘柄ページ用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bpage/?player_cd=xxx&brand_cd=xxx"></iframe>
【0155】
なお、これらのタグが事業者DD630で表示される時点で、player_cdには当該事業者のコード(言い換えると、ID)が埋められている。
brand_cd=xxxののxxx部分に、埋め込みたい対象の銘柄の銘柄コード(言い換えると、銘柄ID)を所定のフォームで検索して、そのコードを埋めて、事業者DA622の任意のページに埋め込む。
【0156】
銘柄パーツ組み込み用のタグに加えて、付加価値パーツ(具体的には例えば、接客パーツ)を組み込む場合は、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は、付加価値パーツ組み込み用のタグを表示する(ステップ4405)。事業者は、表示されたタグを事業者DA622内に設置する(ステップ4406)。以下にタグの例を示す。
<iframe src="https://nomi-log.jp/chat/?player_cd=xxx"></iframe>
【0157】
なお、このタグは、商品/販売/在庫データを連携していないと、埋め込むことができない。
このタグが事業者DD630で表示される時点で、player_cdには当該事業者のコード(言い換えると、ID)が埋められている。
prod_cd=xxxのxxx部分に、埋め込みたい対象の事業者独自の商品コード(言い換えると、商品ID)を埋めて、事業者DA622の任意のページに埋め込む。
【0158】
事業者IDの取得後、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は、組込タグ設定内容を取得し(ステップ4407)、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912に銘柄パーツ設定フォームを表示させる(ステップ4408)。表示されるフォームは、マップボタンの表示要否、カートボタンの表示要否、カートボタンの遷移先を設定するためのフォームである。事業者は、このフォームに設定内容を入力する(ステップ4409)。
【0159】
組込タグ設定モジュール912は、入力された設定内容を含む更新依頼を商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4410)。この送信に伴い、事業者ID取得処理4200が実行されて、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は事業者IDを取得する(ステップ4411)。事業者IDを取得後、当該モジュールは、送信された設定内容に基づいて銘柄パーツ設定テーブル2600を更新する(ステップ4412)。この更新後、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は更新結果を表示する(ステップ4413)。
以上がパーツ組込処理4400についての説明である。
【0160】
1-6-7.パーツ組み込み処理(ユニバーサル銘柄IDに基づく)
図45は、銘柄パーツを組み込むためのパーツ組込処理4500の例を示す。同図に示す処理では、
図44に示すパーツ組込処理4400とは異なり、事業者独自の商品IDに代えてユニバーサル銘柄IDに基づき銘柄パーツを組み込む。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
本処理において事業者DD630を使用する事業者は商品情報管理サーバ610にアクセスする(ステップ4501)。このアクセスに伴い、事業者ID取得処理4200が実行されて、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は事業者IDを取得する(ステップ4502)。
【0161】
また、上記のアクセスに伴い、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は、銘柄パーツを組み込むタグの生成フォームを表示する(ステップ4503)。事業者は、このフォームに対象銘柄名の全部または一部を入力する(ステップ4504)。組込タグ設定モジュール912は、当該フォームにおける変更を都度、商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4505)。
【0162】
商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は、銘柄表記ゆれテーブル2700と銘柄マスタテーブル2000を参照して、入力値に部分一致する銘柄群を特定し、当該銘柄名称群を返却する(ステップ4506)。事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は、受領した銘柄名を一覧で補完表示する(ステップ4507)。事業者、この一覧から対象銘柄を選択する(ステップ4508)。組込タグ設定モジュール912は、選択または入力された銘柄名を商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4509)。
【0163】
商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は、銘柄表記ゆれテーブル2700と銘柄マスタテーブル2000を参照して、受領した銘柄名に対応する銘柄IDを特定し、返却する(ステップ4510)。この返却を受けて、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は、当該銘柄の銘柄パーツを組み込むタグを表示する(ステップ4511)。事業者は、表示されたタグを事業者DA622内に設置する(ステップ4512)。以下にタグの例を示す。
【0164】
(1)銘柄カード用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bcard/?player_cd=xxx&brand_cd=xxx"></iframe>
(2)銘柄ページ用
<iframe src="https://nomi-log.jp/bpage/?player_cd=xxx&brand_cd=xxx"></iframe>
なお、これらのタグが事業者DD630で表示される時点で、player_cdには当該事業者のコード(言い換えると、ID)が埋められており、brand_cd=xxxののxxx部分には銘柄コード(言い換えると、銘柄ID)が埋められている。
【0165】
事業者IDの取得後、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は、組込タグ設定内容を取得し(ステップ4513)、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912に銘柄パーツ設定フォームを表示させる(ステップ4514)。表示されるフォームは、マップボタンの表示要否、カートボタンの表示要否、カートボタンの遷移先を設定するためのフォームである。事業者は、このフォームに設定内容を入力する(ステップ4515)。
【0166】
組込タグ設定モジュール912は、入力された設定内容を含む更新依頼を商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4516)。この送信に伴い、事業者ID取得処理4200が実行されて、商品情報管理サーバ610の組込タグ管理モジュール713は事業者IDを取得する(ステップ4517)。事業者IDを取得後、当該モジュールは、送信された設定内容に基づいて銘柄パーツ設定テーブル2600を更新する(ステップ4518)。この更新後、事業者DD630の組込タグ設定モジュール912は更新結果を表示する(ステップ4519)。
以上がパーツ組込処理4500についての説明である。
【0167】
なお、上記の処理のステップ4504において、事業者は、対象銘柄を特定するための情報として、銘柄名に代えてJANコード、EANコードまたは商品画像を入力してもよい。
【0168】
1-6-8.銘柄訴求情報の登録処理
図46は、造り手が銘柄訴求情報を登録するための登録処理4600の例を示す。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
本処理において事業者DD630の情報登録モジュール913は登録フォームを出力する(ステップ4601)。造り手は、このフォームに登録内容または変更内容を入力する(ステップ4602)。情報登録モジュール913は、入力情報を商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4603)。
【0169】
この送信に伴い、事業者ID取得処理4200が実行されて、商品情報管理サーバ610の登録情報管理モジュール714は事業者IDを取得する(ステップ4604)。事業者IDを取得後、当該モジュールは、受領した入力情報に基づいてDBを更新する(ステップ4605)。更新後、事業者DD630の情報登録モジュール913は更新結果を表示する(ステップ4606)。なお、入力情報と更新先のテーブルの関係は以下のとおりである。
【0170】
(1)基本情報(メーカ、カテゴリ、エリアなど)
銘柄マスタテーブル2000
(2)属性情報(特徴、製法、原材料など)
銘柄・要素関係テーブル3500
要素マスタテーブル2300(対象属性が未登録の場合)
(3)イメージ(画像、動画、VR空間など)
銘柄情報テーブル2900
【0171】
(4)PRコンテンツ
銘柄情報テーブル2900
(5)コンテスト受賞履歴、メディア露出履歴
銘柄・メディア関係テーブル3600
メディアマスタテーブル2400(対象メディアが未登録の場合)
(6)飲める店/買える店マップ
事業者商品テーブル3100または、後述する事業者・銘柄関係テーブル7700
事業者マスタテーブル2500(対象事業者が未登録の場合)
【0172】
(7)買えるEC店リスト
事業者商品テーブル3100
事業者マスタテーブル2500(対象事業者が未登録の場合)
(8)銘柄パーツのフェイスパターン
銘柄情報テーブル2900
以上が登録処理4600についての説明である。
【0173】
1-6-9.取扱銘柄の登録処理
図47は、売り手が取扱銘柄を直接登録するための登録処理4700の例を示す。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
また本処理では、最初にパーツ組込処理4500のステップ4501~4509が実行される。
【0174】
その後、商品情報管理サーバ610の登録情報管理モジュール714は、銘柄表記ゆれテーブル2700と銘柄マスタテーブル2000を参照して、事業者DD630から受領した銘柄名に相当する銘柄IDを特定する(ステップ4701)。また当該モジュールは、事業者ID取得処理4200を通じて事業者IDを取得する(ステップ4702)。事業者IDを取得後、当該モジュールは、特定した銘柄IDを当該事業者の取扱銘柄として事業者商品テーブル3100に登録する(ステップ4703)。
以上が登録処理4700についての説明である。
【0175】
1-6-10.取扱情報登録のための売り手の商品/販売/在庫データの連携処理
このデータ連携処理は、商品/販売/在庫データ連携処理4300と同じである。
【0176】
1-6-11.売り手の仕入先の販売データ連携処理
図48は、売り手の仕入先の販売データ連携処理4800の例を示す。
本処理では、最初に商品/販売/在庫データ連携処理4300のステップ4301および4302が実行される。
【0177】
その後、商品情報管理サーバ610のデータ連携モジュール712は、販売データにおける販売先(買い手)を事業者に登録する(ステップ4801)。具体的には当該モジュールは、販売先を事業者マスタテーブル2500(具体的には、事業者ID2502、名称2503、タイプ2504、電話番号2509、住所2510)に登録し、その販売先の事業者IDを事業者販売テーブル1500(具体的には、買い手事業者ID1510)に登録する。その際、当該モジュールは差分(未登録分のみ)登録し、名寄せによって、冗長レコードを極力排除する。
【0178】
次に当該モジュールは、上記の販売先事業者IDと対応付けて商品データを事業者商品テーブル3100(具体的には、事業者ID3101、カテゴリ3102、メーカ3103、商品ID3104、商品名3105、登録日時3216)に格納する(ステップ4802)。
その後、商品/販売/在庫データ連携処理4300のステップ4304~4306が実行される。
以上が販売データ連携処理4800についての説明である。
【0179】
1-6-12.連携事業者の在庫情報更新処理
以下のいずれかの方法で、事業者商品テーブル3100の在庫数、在庫レベル、在庫推定精度を更新する。
(1)対象事業者の在庫データを連携(データ連携処理4300)
事業者の追加対応は不要。処理内容は、事業者商品テーブル3100の在庫数を常時反映させる。在庫推定精度は100%。
(2)対象事業者の仕入元の販売データを連携(データ連携処理4800)
事業者の追加対応は不要。処理内容は、仕入元の事業者販売テーブル1500が更新される都度、過去の推移を踏まえて在庫レベルを推定する。在庫推定精度は低から高(過去推移次第)。
【0180】
(3)対象事業者の販売データを連携(データ連携処理4300)
事業者の追加対応は、在庫補充の度、管理画面から在庫数を更新する。処理内容は、事業者販売テーブル1500が更新される都度、当該商品の在庫数を減少させる。在庫推定精度は低から中(更新実績次第)。
(4)対象事業者が直接入力
事業者の追加対応は、在庫変動の度、管理画面から在庫数を更新する。処理内容は特になし。在庫推定精度は低から中(更新実績次第)。
【0181】
1-6-13.「飲みたい」登録処理
図49は、消費者DD620のユーザが飲みたい銘柄を登録するための登録処理4900の例を示す。
本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。仮に当該処理が完了していない場合には、後述するステップ4904の時点で当該処理に遷移する。
【0182】
本処理においてユーザが任意のページにアクセスすると(ステップ4901)、消費者DD620の表示モジュール821は当該ページを表示する(ステップ4902)。表示されるページは、銘柄パーツが組み込まれたページであり、当該ページの表示に伴い、銘柄パーツの読込処理(銘柄パーツ表示処理5200のステップ5203~5211)が実行される(ステップ4903)。この銘柄パーツの読み込み処理については後述する。
【0183】
ページの表示後、ユーザは銘柄パーツのタグボタン(
図65の符号6507参照)を押下する(ステップ4904)。この操作を受けて、消費者DD620の意向/履歴登録モジュール812は登録リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ4905)。送信されるリクエストには、セッションCDとユニバーサル銘柄IDが添付されている。このリクエストの送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610の意向/履歴管理モジュール715はユーザIDを取得する(ステップ4906)。
【0184】
ユーザIDを取得後、当該モジュールは、ユーザの「飲みたい」という意向をユーザ・銘柄関係テーブル3700(具体的には、ユーザID3701、銘柄ID3702、ラベル3703)に登録する。登録後、消費者DD620の意向/履歴登録モジュール812は登録完了を通知する(ステップ4908)。
図71は、登録完了通知画面7100の一例を示す。
以上が登録処理4900についての説明である。
【0185】
1-6-14.「飲んだ」、「お気に入り」登録処理
図50は、消費者DD620のユーザが飲んだ銘柄またはお気に入りの銘柄を登録するための登録処理5000の例を示す。
本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。仮に当該処理が完了していない場合には、後述するステップ5001の時点で当該処理に遷移する。
【0186】
本処理においてユーザが投稿・評価画面にアクセスすると(ステップ5001)、消費者DD620の意向/履歴登録モジュール812は投稿・評価フォームを表示する(ステップ5002)。ユーザは、このフォームに投稿または評価を入力する(ステップ5003)。意向/履歴登録モジュール812は、入力された投稿/評価の登録リクエストを、セッションCDと銘柄特定情報を添付して商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5004)。この送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610の意向/履歴管理モジュール715はユーザIDを取得する(ステップ5005)。
【0187】
ユーザIDを取得後、当該モジュールは、受領した銘柄特定情報から対象銘柄IDを特定する(ステップ5006)。銘柄IDを特定後、当該モジュールは、受領した投稿/評価を投稿テーブル1100、投稿銘柄テーブル1200、投稿評価テーブル1300に登録する(ステップ5007)。登録後、当該モジュールは、ユーザの履歴をユーザ・銘柄関係テーブル3700(具体的には、ユーザID3701、銘柄ID3702、ラベル3703、根拠3705)に登録する(ステップ5008)。その際、当該モジュールは、ユーザの評価が一定水準以上であれば、「飲んだ」に加えて「お気に入り」としても登録する。
【0188】
登録後、消費者DD620の意向/履歴登録モジュール812は登録完了を通知する(ステップ5009)。
以上が登録処理5000についての説明である。
【0189】
なお、上記の登録処理5000において、ユーザがプレファレンス(飲用意向、飲用履歴、評価履歴など)を登録する際に対象銘柄を指定する手段は様々である。例えば、以下の手段がある。
(1)既にユニバーサル銘柄IDを保有しているアプリ(銘柄パーツなど)上でボタンを押下するなどのアクションを介して、ユーザがユニバーサル銘柄IDをサーバに渡す。
(2)対象銘柄名のテキスト入力/音声入力を介して、ユーザが入力された値をサーバに渡す。
(3)対象銘柄(商品そのものや商品について記載された雑誌など)を撮影した画像をユーザがサーバに渡す。
【0190】
1-6-15.「買った」登録処理
図51は、消費者DD620のユーザが買った銘柄を登録するための登録処理5100の例を示す。
本処理は、商品データの連携が完了していることを前提としている。また本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。
【0191】
本処理においてユーザがアクセス操作をすると(ステップ5101)、消費者DD620の表示モジュール821はEC画面を表示する(ステップ5102)。ユーザは、このEC画面上で購入手続きを行う(ステップ5103)。この操作を受けて、表示モジュール821は、事業者サーバ640に決済処理リクエストを送信する(ステップ5104)。事業者サーバ640は、この決済処理リクエストを処理し(ステップ5105)、その結果、表示モジュール821は決済完了を通知する(ステップ5106)。
【0192】
当該通知後、当該モジュールは、購入通知リクエストを意向/履歴登録モジュール812に渡す(ステップ5107)。このリクエストには、事業者IDと個別商品IDが添付されている。このリクエストを受けて、意向/履歴登録モジュール812は、購入通知を商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5108)。送信される通知には、セッションCD、事業者IDおよび個別商品IDが添付されている。この通知の送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610の意向/履歴管理モジュール715はユーザIDを取得する(ステップ5109)。
【0193】
ユーザIDを取得後、当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、受領した個別商品IDから銘柄IDを特定する(ステップ5110)。銘柄IDを特定後、当該モジュールは、ユーザの履歴をユーザ・銘柄関係テーブル3700(具体的には、ユーザID3701、銘柄ID3702、ラベル3703、トリガ3704、根拠3705、購入本数3708、購入金額3709)に登録する(ステップ5111)。
【0194】
登録後、消費者DD620の意向/履歴登録モジュール812は登録完了を通知する(ステップ5112)。
以上が登録処理5100についての説明である。
【0195】
1-6-16.銘柄パーツ表示処理
図52は、銘柄パーツ表示処理5200の例を示す。
本処理においてユーザが任意のページにアクセスすると(ステップ5201)、消費者DD620の表示モジュール821は当該ページを表示する(ステップ5202)。表示されるページは、銘柄パーツが組み込まれたページである。当該モジュールは、銘柄パーツリクエストを銘柄パーツ表示モジュール813に渡す。このリクエストには、個別商品IDまたはユニバーサル銘柄IDとパーツタイプ情報が添付されている。ここでパーツタイプ情報は、銘柄カードか銘柄ページのいずれかを示す。
【0196】
上記のリクエストを受けて、銘柄パーツ表示モジュール813は、銘柄パーツリクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5204)。このリクエストには、事業者IDと個別商品IDまたはユニバーサル銘柄IDが添付されている。
【0197】
商品情報管理サーバ610の銘柄パーツ情報提供モジュール716は、個別商品IDを受領した場合は、事業者商品テーブル3100を参照して、対象銘柄IDを特定する(ステップ5205)。そして当該モジュールは、対象銘柄に対する銘柄パーツの必要情報を抽出する(ステップ5206)。この際に参照されるテーブルと抽出される情報は以下の通りである。
【0198】
(1)銘柄マスタテーブル2000
基本情報(メーカ、カテゴリ、エリアなど)
(2)銘柄・要素関係テーブル3500
属性情報(特徴、製法、原材料など)
【0199】
(3)銘柄情報テーブル2900
イメージ(画像、動画、VR空間など)
PRコンテンツ
銘柄パーツのフェイスパターン
(4)銘柄・メディア関係テーブル3600
コンテスト受賞履歴、メディア露出履歴
【0200】
また当該モジュールは、銘柄パーツ設定テーブル2600を参照して、対象事業者の銘柄パーツ出力条件を抽出する(ステップ5207)。
【0201】
消費者DD620の銘柄パーツ表示モジュール813は、上記のパーツタイプ情報に応じた出力処理を行う(ステップ5208)。具体的には当該モジュールは、パーツタイプ情報が「card」を示す場合には銘柄カードを出力し、パーツタイプ情報が「page」を示す場合には銘柄ページを出力する。
【0202】
また当該モジュールは、フェイスパターンに応じた出力処理を行う(ステップ5209)。具体的には当該モジュールは、フェイスパターンが「background」であれば、背景画像または動画パターンを採用し、フェイスパターンが「product_or_label」であれば、商品/ラベル画像パターンを採用し、フェイスパターンが「text」であれば、テキストのみパターンを採用する。
【0203】
また当該モジュールは、ボタン設定に応じて出力処理を行う(ステップ5210)。具体的には当該モジュールは、ボタン設定に応じて、マップボタンの表示要否、カートボタンの表示要否、カートボタンの遷移先の限定の要否について判断する。
【0204】
上記のステップ5208~5210を経て、当該モジュールは、銘柄パーツを表示する(ステップ5211)。
以上が銘柄パーツ表示処理5200についての説明である。
【0205】
なお、上記の処理において、銘柄関連情報から表示レイアウトに変換する処理は、消費者DD620側で行う形でも商品情報管理サーバ610側で行う形でも、どちらでもよい。
【0206】
図65は、銘柄パーツの一例として、銘柄カード6500を示す。
銘柄カード6500は、WEBであれば、ページ内の一部として表示される表示要素である。当該カードは、最小限の領域内で表示され、ボタンを押下された際に表示領域が拡大する。
この銘柄カード6500は、銘柄の基本情報を通知する。具体的には当該カードは、銘柄についての画像6501、名称6502、カテゴリ6503、(生産)エリア6504およびメーカ6505を通知する。
【0207】
また、この銘柄カード6500は、情報ボタン6506、タグボタン6507、マップボタン6508およびカートボタン6509を有する。
これらのボタンのうち、情報ボタン6506は、後述する銘柄紹介領域(
図66の符号6602参照)を表示するためのボタンである。
タグボタン6507は、対象銘柄を「飲みたい」登録するためのボタンである。
マップボタン6508は、対象銘柄を飲める又は買える店を表示するためのボタンである。
カートボタン6509は、対象銘柄を買えるEC店を表示するためのボタンである。
【0208】
図66は、銘柄パーツの別の例として、銘柄ページ6600を示す。
銘柄ページ6600は、銘柄カード6500と異なり、最初から最大限の領域で表示される表示要素である。当該ページは、WEBサイトであれば、ポップアップ形式やページ遷移先で表示される。
【0209】
この銘柄ページ6600は、フェイス領域6601と銘柄紹介領域6602を有する。このうちフェイス領域6601は、銘柄の基本情報を通知する。具体的には当該領域は、銘柄についての画像6603、名称6604、カテゴリ6605、(生産)エリア6606およびメーカ6607を通知する。
また当該領域は、タグボタン6608、マップボタン6609およびカートボタン6610を有する。これらのボタンの機能は、上述した銘柄カード6500の同名のボタンと同じである。
【0210】
一方、銘柄紹介領域6602は、商品情報タブ6611、造り手の銘柄紹介タブ6612、お知らせタブ6613、飲み手の口コミタブ6614および受賞履歴タブ6615を有する。これらのタブのうち任意のタブを選択することで、所望の情報を閲覧することができる。
【0211】
図67は、事業者DA622に銘柄カードが組み込まれた場合に表示される画面6700の例を示す。同図に示す画面6700には、3つの銘柄カード6701~6703が組み込まれている。
【0212】
図68は、事業者DA622に銘柄ページが組み込まれた場合に表示される画面6800の例を示す。同図に示す画面6800において特定銘柄6801がクリックされると、当該銘柄の銘柄ページ6802がポップアップ形式で表示される。
【0213】
図69は、フェイス領域の表示オプションの例を示す。同図に示す表示オプションは、銘柄カード、銘柄ページ共通である。
図69(a)は、基本情報のみを通知するフェイス領域6901を示す。ここで言う基本情報とは、商品の名称6902、カテゴリ6903、(生産)エリア6904およびメーカ6905である。
【0214】
図69(b)は、商品のラベル画像付きのフェイス領域6906を示す。同図に示すフェイス領域6906は、基本情報に加えて、商品のラベル画像6907を通知する。
図69(c)は、任意の静止画または動画を背景とするフェイス領域6908を示す。同図に示すフェイス領域6908は、任意の静止画または動画6909を背景として基本情報を通知する。
【0215】
図70は、銘柄紹介領域の表示オプションの例を示す。
図70(a)は、造り手または売り手のDAにより出力される銘柄紹介領域7001の例を示す。同図に示す銘柄紹介領域7001は特に、造り手の銘柄紹介タブ7002を有している。
【0216】
図70(b)は、売り手のDAにより出力される銘柄紹介領域7003の例を示す。同図に示す銘柄紹介領域7003は、造り手の銘柄紹介タブ7004を有している。加えて当該領域には、売り手による簡単な銘柄紹介7005が記載されている。この銘柄紹介は、売り手により独自に登録されたものである。
【0217】
図70(c)は、売り手のDAにより出力される銘柄紹介領域7006の例を示す。同図に示す銘柄紹介領域7006は、造り手の銘柄紹介タブ7007を有している。加えて当該領域は、売り手の銘柄紹介タブ7008を有している。このタブは、売り手により独自に詳細な銘柄紹介が登録された結果、表示される。
【0218】
なお、
図70に示すフェイス領域には、造り手が自由に画像、360度画像、動画を複数埋め込み可能である。
また銘柄紹介領域のコンテンツは、造り手が自由に作成可能である。造り手は画像と文章を埋めるだけでもよいし、HTMLコードを指定してもよい。また、銘柄紹介領域の「飲み手の口コミ」および「受賞履歴」部分については、造り手が表示要否を設定可能である。
【0219】
1-6-17.マップ表示処理
図53は、銘柄パーツのマップボタン押下時に実行されるマップ表示処理5300の例を示す。
本処理を実行するにあたって、ユーザ認証処理3900が完了しているか否かは任意である。
本処理において消費者DD620のユーザがマップボタン(
図65の符号6508参照)を押下すると(ステップ5301)、消費者DD620のマップ表示モジュール814は、商品情報管理サーバ610にリクエストを送信する(ステップ5302)。このリクエストには、事業者ID、ユニバーサル銘柄ID、アクセス位置、セッションCDが添付されている。
【0220】
このリクエストにセッションCDが添付されている場合、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のマップ情報提供モジュール717はユーザIDを取得する(ステップ5303)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、対象銘柄を飲める店、買える店を抽出する(ステップ5304)。
【0221】
具体的には当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、受領したユニバーサル銘柄IDと対応付けられている事業者IDを抽出する。そして当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500をさらに参照して、抽出した事業者IDのうち、住所が、受領したアクセス位置から一定範囲内にあり、かつ、タイプが「飲食店」である事業者IDを、飲める店として抽出する。また当該モジュールは、同テーブルを参照して、事業者商品テーブル3100から抽出した事業者IDのうち、住所が、受領したアクセス位置から一定範囲内にあり、かつ、タイプが「小売店」である事業者IDを、買える店として抽出する。
【0222】
飲める店および買える店を抽出後、当該モジュールは、対象ユーザが特定できる場合には、飲める店、買える店のそれぞれについて、ユーザの嗜好または条件で並び替えおよび/または絞り込みを行う(ステップ5305)。その際、当該モジュールは、ユーザ購入嗜好テーブル3000(対象3002=実店舗)を参照する。以下に並べ替えと絞り込みの例を示す。
【0223】
(1)入手可能性(在庫状況)を優先する場合
当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、対象の事業者IDおよび銘柄IDに対応する在庫数に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(2)利用した店舗を優先する場合
当該モジュールは、ユーザ・事業者関係テーブル3800を参照して、利用履歴に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(3)よく利用する業態を優先する場合
当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500とユーザ・事業者関係テーブル3800を参照して、タイプに基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
【0224】
(4)店舗の評判を優先する場合
当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500を参照して、評価に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(5)店舗の所在地(近さ)を優先する場合
当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500を参照して、住所とアクセス位置の距離に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(6)価格を優先する場合
当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、対象の事業者IDおよび銘柄IDに対応する価格に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
【0225】
店舗の並び替えおよび/または絞り込み後、消費者DD620のマップ表示モジュール814は、店舗群をマップにプロットし、かつ、マップ下部にリスト化して表示する(ステップ5306)。その際、リストの表示内容は、データの登録状況に応じて決まる。例えば、在庫数の表示の有無は、事業者商品テーブル3100における在庫数の登録の有無に応じて決まり、予約ボタンの表示の有無は、事業者マスタテーブル2500における予約URLの登録の有無に応じて決まる。
【0226】
図72は、マップ等を有する銘柄カード7200の例を示す。
銘柄カード7200は、フェイス領域7201、マップ7202、飲める店リスト7203および買える店リスト7204を有する。
このうち、マップ7202は、ユーザの現在位置から近い場所で、対象銘柄を飲める飲食店および対象銘柄を買える小売店を示す。
【0227】
飲める店リスト7203は、ユーザの現在位置から近い場所で、対象銘柄を飲める飲食店のリストである。当該リストは、各店舗について、名称7205、在庫レベル7206、住所7207、電話番号7208および予約ボタン7209を示す。
買える店リスト7204は、ユーザの現在位置から近い場所で、対象銘柄を買える小売店のリストである。当該リストは、各店舗について、名称7205、在庫レベル7206、住所7207、電話番号7208および予約ボタン7209を示す。
【0228】
マップ表示処理5300の説明に戻る。
ユーザが上記のマップまたはリストに表示された特定店舗をクリックまたは訪問すると(ステップ5307)、マップ表示モジュール814は、リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5308)。このリクエストには、事業者ID、ユニバーサル銘柄ID、セッションCD、クリック対象事業者ID、活動履歴情報が添付されている。
【0229】
このリクエストにセッションCDが添付されている場合、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のマップ情報提供モジュール717はユーザIDを取得する(ステップ5309)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、ユーザ購入活動テーブル1400に、受領した活動履歴を登録する(ステップ5310)。
【0230】
登録され、蓄積された活動履歴は、ユーザの嗜好または条件を推定する際に参照される(ステップ5311)。この推定処理は、ユーザ購入活動テーブル1400を解析することで行われ、ユーザが重視する上位3つのファクターが抽出されてユーザ購入嗜好テーブル3000に登録される。またこの推定処理は、週次、月次などの一定頻度で実行される。
以上がマップ表示処理5300についての説明である。
【0231】
1-6-18.ECリスト表示処理
図54は、銘柄パーツのカートボタン押下時に実行されるECリスト表示処理5400の例を示す。
本処理を実行するにあたって、ユーザ認証処理3900が完了しているか否かは任意である。
本処理において消費者DD620のユーザがカートボタン(
図65の参照符号6509参照)を押下すると(ステップ5401)、消費者DD620のECリスト表示モジュール815は、遷移先が1つに限定されているか否かを判定する(ステップ5402)。
【0232】
この判定の結果、遷移先が1つに限定されている場合には(YES)、当該モジュールは設定遷移先に遷移する(ステップ5403)。一方、この判定の結果、遷移先が1つに限定されていない場合には(NO)、当該モジュールは、買えるEC店のリクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5404)。このリクエストには、事業者ID、ユニバーサル銘柄ID、アクセス位置、セッションCDが添付されている。
【0233】
このリクエストにセッションCDが添付されている場合、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のEC情報提供モジュール718はユーザIDを取得する(ステップ5405)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、対象銘柄を買えるEC店を抽出する(ステップ5406)。
【0234】
具体的には当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、受領したユニバーサル銘柄IDと対応付けられている事業者IDを抽出する。そして当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500をさらに参照して、抽出した事業者IDのうち、EC URLが登録されている事業者IDを、買えるEC店として抽出する。
【0235】
EC店を抽出後、当該モジュールは、対象ユーザが特定できる場合には、買えるEC店について、ユーザの嗜好または条件で並び替えおよび/または絞り込みを行う(ステップ5407)。その際、当該モジュールは、ユーザ購入嗜好テーブル3000(対象3002=EC)を参照する。以下に並べ替えと絞り込みの例を示す。
【0236】
(1)入手可能性(在庫状況)を優先する場合
当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、対象の事業者IDおよび銘柄IDに対応する在庫数に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(2)利用した店舗を優先する場合
当該モジュールは、ユーザ・事業者関係テーブル3800を参照して、利用履歴に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(3)よく利用する業態を優先する場合
当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500とユーザ・事業者関係テーブル3800を参照して、タイプに基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
【0237】
(4)店舗の評判を優先する場合
当該モジュールは、事業者マスタテーブル2500を参照して、評価に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(5)配送に掛かるCO2(理論値)を優先する場合
当該モジュールは、配送コストテーブル3400を参照して、配送時CO2に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
(6)価格を優先する場合
当該モジュールは、事業者商品テーブル3100を参照して、対象の事業者IDおよび銘柄IDに対応する価格に基づいて事業者IDを並び替えおよび/または絞り込みする。
【0238】
店舗の並び替えおよび/または絞り込み後、消費者DD620のECリスト表示モジュール815は、価格を表示する場合には、配送コストテーブル3400を参照して、対象の事業者IDおよびエリアIDに対応する配送コストを抽出する(ステップ5408)。また当該モジュールは、排出CO2を表示する場合には、配送コストテーブル3400を参照して、対象の事業者IDおよびエリアIDに対応する配送時CO2を抽出する(ステップ5409)。
【0239】
配送時CO2を抽出後、当該モジュールは、店舗群をリスト化して表示する(ステップ5410)。その際、リストの表示内容は、データの登録状況に応じて決まる。例えば、出荷予定日、配達予定日、配送料の表示の有無は、配送コストテーブル3400におけるデータの登録の有無に応じて決まる。合計価格と在庫数の表示の有無は、事業者商品テーブル3100における価格と在庫数の登録の有無に応じて決まる。
【0240】
図73は、店舗リストを有する銘柄カード7300の例を示す。
銘柄カード7300は、フェイス領域7301と、店舗リスト7302を有する。
このうち、店舗リスト7302は、対象銘柄を買えるEC店のリストである。当該リストは、各EC店について、名称7303、在庫レベル7304、出荷予定日7305、配達予定日7306、配送料7307、合計(金額)7308および購入ボタン7309を示す。
【0241】
ECリスト表示処理5400の説明に戻る。
ユーザが上記のリストに表示された特定店舗をクリックまたは訪問、もしくは特定店舗で購入すると(ステップ5411)、ECリスト表示モジュール815は、リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5412)。このリクエストには、事業者ID、ユニバーサル銘柄ID、セッションCD、クリック対象事業者ID、活動履歴情報が添付されている。
【0242】
このリクエストにセッションCDが添付されている場合、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のEC情報提供モジュール718はユーザIDを取得する(ステップ5413)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、ユーザ購入活動テーブル1400に、受領した活動履歴を登録する(ステップ5414)。
【0243】
登録され、蓄積された活動履歴は、ユーザの嗜好または条件を推定する際に参照される(ステップ5415)。この推定処理は、ユーザ購入活動テーブル1400を解析することで行われ、ユーザが重視する上位3つのファクターが抽出されてユーザ購入嗜好テーブル3000に登録される。またこの推定処理は、週次、月次などの一定頻度で実行される。
以上がECリスト表示処理5400についての説明である。
【0244】
1-6-19.EC店における商品通知処理
図55は、EC店舗で実行される、訪問客のプレファレンスに基づく商品通知処理5500の例を示す。
本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。
本処理において消費者DD620のユーザがEC店舗にアクセスすると(ステップ55401)、消費者DD620の表示モジュール821はEC画面を表示する(ステップ5502)。
【0245】
この表示に伴い、消費者DD620の商品通知モジュール816は、リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5503)。このリクエストには、セッションCDと事業者IDが添付されている。
【0246】
このリクエストの送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610の商品情報提供モジュール719はユーザIDを取得する(ステップ5504)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、当該ユーザの活動履歴をユーザ購入活動テーブル1400に登録する(ステップ5505)。
【0247】
登録後、当該モジュールは、当該ユーザが意向、行動または評価を記録した銘柄を抽出する(ステップ5506)。具体的には当該モジュールは、ユーザ・銘柄関係テーブル3700から、取得したユーザIDに対応付けられている銘柄IDとラベルを抽出する。
【0248】
加えて当該モジュールは、当該ユーザにお勧めの銘柄を抽出する(ステップ5507)。具体的には当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900から、取得したユーザIDに対応付けられており、かつ、推定値が一定以上の銘柄IDを抽出し、ラベル「お勧め」と紐付ける。
【0249】
そして当該モジュールは、ステップ5506および5507で抽出した銘柄群から、対象事業者で取り扱っている商品群を絞り込む(ステップ5508)。具体的には当該モジュールは、事業者商品テーブル3100から、対象の事業者IDと、抽出した銘柄IDに対応付けられた事業者独自の商品IDを抽出する。抽出後、当該モジュールは、抽出した商品IDと、対応する記録種別(ラベル)情報を消費者DD620に返却する(ステップ5509)。以下に返却データの例を示す。
【0250】
商品ID ラベル
x231203 飲みたい
x231204 飲んだ
x231205 飲んだ
x231212 好き
x231212 お勧め
【0251】
消費者DD620では、当スキームDA621が表示/装飾を変更する場合は、商品通知モジュール816が対象商品の表示/装飾の変更コマンドを実行する(ステップ5510)。そして表示モジュール821がコマンドに応じて対象商品の表示/装飾を変更する(ステップ5511)。
【0252】
なお、この場合、例えば、商品ID「pxyz052」、記録種別「飲みたい」のときに、$('.tag4_pxyz052').addClass('view4_wish-to-drink')などの形で事業者DA622の表示を変更可能なプロトコルは、当該事業者DA622(の開発者)と商品情報管理サーバ610の間で事前に共有済みである。
【0253】
一方、消費者DD620において事業者DA622が表示/装飾を変更する場合は、商品通知モジュール816は受領データをそのまま表示モジュール821に返却する(ステップ5512)。そして表示モジュール821は、受領データ(アクセスユーザの商品x行動種別)に応じて、適宜事業者DA622の表示を変更する(ステップ5513)。
以上が商品通知処理5500についての説明である。
【0254】
図74は、対象商品に対して装飾が施されたEC画面7400の例を示す。
同図に示す画面では、ユーザが飲みたい銘柄7401が枠線7402で囲まれ、「飲みたい銘柄」とのラベル7403が付されている。
また同画面では、ユーザが飲んだ銘柄7404が枠線7405で囲まれ、「飲んだ銘柄」とのラベル7406が付されている。
【0255】
なお、対象商品の通知は、対象商品のサイズ変更、対象商品周りの背景色変更、対象商品周りへの特定マークまたは特定アイコンの付与、または対象商品周りでの吹き出しなどの補足情報表示により行われてもよい。
【0256】
上記の商品通知処理5500において当スキームDA621が表示/装飾を変更する場合は、事業者DA622はアクセスユーザのユーザIDと記録した商品群およびラベルを取得することができない。ただし、当スキームDA621は消費者DD620上で動作するため、事業者が利用規約を逸した対応を行った際には、当スキームDA621内で取得している情報を取得されてしまうリスクがある。しかし、その場合でも、取扱商品以外の商品についてユーザが記録した情報は漏洩しない。
【0257】
一方、上記の処理において事業者DA622が表示/装飾を変更する場合は、事業者DA622は、記録した商品群およびラベルを取得できるが、アクセスユーザのユーザIDを取得することはできない。ただし、事業者DA622側でも別途ユーザ認証を実施していた場合は、「当該ユーザが記録した商品群と記録種別」として事業者側が当該データを保持できる状態になる。
【0258】
1-6-20.実店舗における商品通知処理
図56は、飲食店または小売店で実行される、来店客のプレファレンスに基づく商品通知処理5600の例を示す。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
本処理において事業者DD630を使用する事業者は当スキームDA631にアクセスする(ステップ5601)。このアクセスを受けて、事業者DD630のコード表示モジュール914は、QRコード(登録商標)入りのポップ広告を表示する(ステップ5602)。事業者、このポップ広告を印刷して店頭に設置する(ステップ5603)。
【0259】
その後、消費者DD620のユーザは当該店舗に来店時に、店頭のQRコードを撮影する(ステップ5604)。この撮影を受けて、当スキームDA621が起動されて、消費者DD620の商品通知モジュール816は、リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5605)。このリクエストには、セッションCDと事業者IDが添付されている。
【0260】
このリクエストの送信後、上記の商品通知処理5500のステップ5504~5510が実行される。その後、消費者DD620の商品通知モジュール816は、対象商品を適宜通知する(ステップ5606)
【0261】
なお、上記の処理でユーザは、QRコードを撮影することで当該店舗に来店したことを商品情報管理サーバ610に通知している。しかし、QRコードの撮影に代えて、消費者DD620のGPS情報を商品情報管理サーバ610に送信することで、ユーザは当該店舗への来店を商品情報管理サーバ610に通知してもよい。また、別の変形例として、RFタグ、beacon、Wi-Fi(登録商標)等を利用して、ユーザの実店舗への入出検知を行ってもよい。
【0262】
なお、上記の処理では消費者DD620を介してユーザに対して対象商品が通知されているが、対象商品の通知手段は消費者DD620に限られない。例えば、対象商品を、当該店舗に設置されたディスプレイ(例えば、電子看板)を介してユーザに通知してもよい。その場合、商品情報管理サーバ610は、対象商品の情報を、当該店舗を運営する事業者が管理するサーバに送信する。対象商品の情報を受信したサーバは、当該店舗に設置されたディスプレイにその情報を表示させる。
【0263】
図75は、対象商品を通知するアプリ画面7500の例を示す。同図に示す画面は、ユーザが飲みたい銘柄を通知するものである。
図76は、別の画面例として、対象商品を通知するアプリ画面7600を示す。同図に示す画面もまた、ユーザが飲みたい銘柄を通知するものである。ただし同画面には、2軸の要素評価のチャート7601が含まれる。
【0264】
このチャート7601には、複数のアイコン7602が配置されている。各アイコン7602は銘柄を表しており、各アイコン7602の位置は、2つの評価軸に対する当該銘柄の要素評価値を表している。
アプリ画面7600が消費者DD620に表示される場合には、対象銘柄の要素評価値が商品情報管理サーバ610から消費者DD620に送信される。
以上が商品通知処理5600についての説明である。
【0265】
1-6-21.接客対応
図57は、ユーザによる評価で蓄積された商品特性に基づく接客対応処理5700の例を示す。
本処理は、商品データの連携が完了していることを前提としている。また本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。
本処理においてユーザがアクセス操作をすると(ステップ5701)、消費者DD620の表示モジュール821はEC画面を表示する(ステップ5702)。この表示に伴い、消費者DD620の提案銘柄通知モジュール817は接客パーツを表示する(ステップ5703)。この接客パーツは、対応可能な条件を適宜提示する。
【0266】
この接客パーツに対してユーザは、銘柄提案に対する多様なリクエストを行う(ステップ5704)。このリクエストを受けて、提案銘柄通知モジュール817は銘柄提案リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5705)。このリクエストには、セッションCD、事業者ID、要求内容が添付されている。
【0267】
このリクエストの送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610の銘柄提案モジュール720はユーザIDを取得する(ステップ5706)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、名称表記ゆれテーブル2800を参照しつつ要求内容を解析して(ステップ5707)、対応可能な条件に合致する形で要求がクリアになったか否かを判定する(ステップ5708)。この判定の結果、要求がクリアでない場合には(NO)、消費者DD620の提案銘柄通知モジュール817は不足している点や曖昧な点を確認し(ステップ5709)、ユーザは問いに答え(ステップ5710)、提案銘柄通知モジュール817は再度リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ5711)。
【0268】
一方、ステップ5708の判定の結果、要求がクリアになった場合には(YES)、商品情報管理サーバ610の銘柄提案モジュール720は次にステップ5712を実行する。
なお、上記のステップ5707~5711は、対応可能な条件に合致する形で要求がクリアになるまで繰り返し実行される。これらのステップは、汎用的な言語解析AI(API)を利用して実行される。
【0269】
ステップ5712において銘柄提案モジュール720は、指定された条件に該当する銘柄を抽出する。この際、対応可能な銘柄抽出条件は以下の通りである。
【0270】
(1)銘柄の基本情報(カテゴリ、産地、メーカなど)
当該モジュールは、銘柄マスタテーブル2000から、指定されたカテゴリID、エリアIDまたはメーカIDに対応付けられている銘柄IDを抽出する。
(2)銘柄の属性情報(原材料、製法など)
当該モジュールは、銘柄・要素関係テーブル3500から、指定された要素IDに対応付けられている銘柄IDを抽出する。
(3)銘柄の各種特性(白身魚に合う、祝い事にお勧めなど)
当該モジュールは、銘柄特徴テーブル1700から、指定された要素IDの特徴が強い銘柄IDを抽出する。
【0271】
(4)銘柄の受賞履歴、露出履歴(○○金賞受賞など)
当該モジュールは、銘柄・メディア関係テーブル3600から、指定されたメディアIDに対応付けられている銘柄IDを抽出する。
(5)対象ユーザの意向、行動(飲みたい銘柄、飲んだ銘柄、お気に入り銘柄など)
当該モジュールは、ユーザ・銘柄関係テーブル3700から、対象ユーザに指定された意向、履歴が登録されている銘柄IDを抽出する。
(6)対象ユーザの嗜好
当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900から、対象ユーザに対応付けられており、かつ、推定値が一定以上の銘柄IDを抽出する。
【0272】
銘柄の抽出後、消費者DD620の提案銘柄通知モジュール817は、抽出された銘柄を提示する(ステップ5713)。銘柄の提示方法は、テキストベースに限らず、音声または画像ベースでもよい。
以上が接客対応処理5700についての説明である。
【0273】
上述した接客対応処理5700のステップ5712と商品通知処理5500のステップ5507では、嗜好推定テーブル1900が参照される。この嗜好推定テーブル1900は、以下の手順で生成される。
(1)登録処理5000を通じて、投稿テーブル1100、投稿銘柄テーブル1200、投稿評価テーブル1300にデータが蓄積される。
(2)上記3つのテーブルに蓄積されたデータに基づき、ユーザ別に嗜好モデルテーブル1800が更新される。
【0274】
(3)上記3つのテーブルに蓄積されたデータと、造り手に登録された銘柄特性情報に基づき、銘柄特徴テーブル1700が更新される。
(4)銘柄特徴テーブル1700と嗜好モデルテーブル1800に基づき、嗜好推定テーブル1900が更新される。
以下、(2)~(4)の処理について説明する。
【0275】
1-6-22.嗜好モデルの生成
図58は、嗜好モデルの生成フロー5800の例を示す。
本フローは、商品情報管理サーバ610のモデル生成モジュール727により、ユーザとカテゴリの各組について定期的に実行される。
本フローにおいてモデル生成モジュール727は、処理対象となるユーザIDとカテゴリIDを取得する(ステップ5801)。
【0276】
ユーザID等を取得後、当該モジュールは、各銘柄の総合評価値と商品特性値を取得する。具体的には当該モジュールは、投稿テーブル1100から、取得したユーザIDと対応付けられている投稿IDを取得する(ステップ5802)。
投稿IDを取得後、当該モジュールは、銘柄マスタテーブル2000から、取得したカテゴリIDと対応付けられている銘柄IDを取得する(ステップ5803)。
【0277】
銘柄IDを取得後、当該モジュールは、投稿銘柄テーブル1200から、取得した投稿IDと銘柄IDとに対応付けられている総合評価値を取得する(ステップ5804)。
総合評価値を取得後、当該モジュールは、銘柄特徴テーブル1700から、取得した銘柄IDと対応付けられている適用値を取得する(ステップ5805)。
【0278】
各銘柄の総合評価値と適用値を取得すると、当該モジュールは、取得した総合評価値と適用値に基づいて重回帰分析を行い、総合評価を目的変数とし商品特性を説明変数とする嗜好モデルを生成する(ステップ5806)。その際、当該モジュールは、多重共線性の発生を防止するために、説明変数とする要素を所定の要素に絞り込んでもよい。
当該モジュールは、要素ごとの偏回帰係数および標準偏回帰係数と、切片を、取得したユーザIDとカテゴリIDとに対応付けて嗜好モデルテーブル1800に格納する(ステップ5807)。
以上が嗜好モデルの生成フロー5800についての説明である。
【0279】
1-6-23.主観的定量値の補正
図59は、主観的定量値の補正フロー5900の例を示す。
本フローは、商品情報管理サーバ610の補正モジュール728により実行される。
本フローにおいて補正モジュール728は、処理対象の銘柄について、銘柄特徴テーブル1700から、処理対象の要素IDを1つ取得する(ステップ5901)。その際、当該モジュールは、銘柄特徴テーブル1700においてタイプA「主観的」とタイプB「定量値」に対応付けられている要素ID(すなわち、主観的定量値の要素ID)を取得する。
【0280】
要素IDを取得後、当該モジュールは、投稿評価テーブル1300から、取得した要素IDと対応付けられている要素評価値をすべて取得する(ステップ5902)。
要素評価値を取得後、当該モジュールは、取得した要素評価値の平均値と標準偏差を計算する(ステップ5903)。
計算後、当該モジュールは、計算した平均値と標準偏差を、取得した要素IDと対応付けて銘柄特徴テーブル1700に格納する(ステップ5904)。
【0281】
格納後、当該モジュールは、銘柄特徴テーブル1700から、取得した要素IDと対応付けられている格納値を取得する(ステップ5905)。
格納値を取得後、当該モジュールは、取得した格納値と、計算した平均値および標準偏差とに基づいて適用値を計算する(ステップ5906)。具体的には当該モジュールは、格納値が平均値±1σの範囲に含まれる場合には格納値を適用値とみなし、そうでない場合には格納値と平均値の加重平均値を適用値とみなす。
当該モジュールは、計算した適用値を、取得した要素IDと対応付けて銘柄特徴テーブル1700に格納する(ステップ5907)。
【0282】
格納後、当該モジュールは、処理対象の銘柄のすべての主観的定量値について適用値を計算したか否かを判定する(ステップ5908)。この判定の結果、すべての主観的定量値について適用値を計算していない場合には、当該モジュールはステップ5901を実行する。一方、すべての主観的定量値について適用値を計算した場合には、当該モジュールは、すべての処理対象の銘柄について適用値を計算したか否かを判定する(ステップ5909)。この判定の結果、すべての処理対象の銘柄について適用値を計算していない場合には、当該モジュールはステップ5901を実行する。一方、すべての処理対象の銘柄について適用値を計算した場合には、当該モジュールは本補正フローを終了する。
【0283】
以上説明した補正フローにより、銘柄特徴テーブル1700に予め格納されている格納値に、ユーザの実際の評価を反映させることができる。
【0284】
1-6-24.嗜好推定テーブル1900の生成
図60は、嗜好推定テーブル1900の生成フロー6000の例を示す。
本フローは、商品情報管理サーバ610の嗜好推定モジュール729により実行される。
本フローにおいて嗜好推定モジュール729は、投稿テーブル1100から、対象のユーザIDと対応付けられている投稿IDを取得する(ステップ6001)。
投稿IDを取得後、当該モジュールは、銘柄マスタテーブル2000から、取得したカテゴリIDと対応付けられている銘柄IDを取得する(ステップ6002)。
【0285】
銘柄IDを取得後、当該モジュールは、投稿銘柄テーブル1200から、取得した投稿IDと銘柄IDとに対応付けられている総合評価値を取得する(ステップ6003)。
総合評価値を取得後、当該モジュールは、銘柄特徴テーブル1700から、取得した投稿IDと対応付けられている各要素の適用値を取得する(ステップ6004)。
適用値を取得後、当該モジュールは、取得したユーザID、カテゴリID、銘柄ID、総合評価値および適用値を対応付けて嗜好推定テーブル1900に格納する(ステップ6005)。
【0286】
嗜好推定テーブル1900を生成すると、当該モジュールは、嗜好モデルテーブル1800から、取得したユーザIDとカテゴリIDとに対応付けられている嗜好モデルを取得する(ステップ6006)。
当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900に登録した各銘柄IDについて、取得した嗜好モデルに適用値を入力して総合評価値を推定し、推定した総合評価値を嗜好推定テーブル1900に格納する(ステップ6007)。その際、当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900に登録した銘柄IDのうち、総合評価値(実績値)が登録されていない銘柄IDについてのみ、総合評価値を推定する。
以上が生成フロー6000についての説明である。
【0287】
1-6-25.リワードプログラムの登録処理
図61は、事業者によるリワードプログラムの登録処理6100の例を示す。
本処理は、事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
本処理において事業者がリワード登録ページにアクセスすると(ステップ6101)、事業者DD630のリワードプログラム登録モジュール915はリワード登録フォームを表示する(ステップ6102)。事業者は、このフォームに対象、条件および内容を入力する(ステップ6103)。
【0288】
ここで対象は、メーカ(群)、産地(群)、カテゴリ(群)で指定される。
条件は、ユーザの「飲んだ」投稿、ユーザが撮影した画像に基づく「飲んだ」投稿、連携売り手において「買った」履歴などである。
内容は、特定店舗における割引クーポン配布や景品送付などである。
【0289】
対象等の入力後、リワードプログラム登録モジュール915はプログラム登録リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ6104)。商品情報管理サーバ610のリワードプログラム管理モジュール721は、受領したリワードプログラムの情報を事業者リワードプログラムテーブル3200に登録する(ステップ6105)。登録後、リワードプログラム登録モジュール915は登録完了を通知する(ステップ6106)。
以上がリワードプログラムの登録処理6100についての説明である。
【0290】
1-6-26.ユーザによるリワード蓄積状況の定期算出
ユーザ・銘柄関係テーブル3700に基づいて、ユーザ・事業者関係テーブル3800に登録されているリワードプログラムごとの蓄積状況が算出される。この計算は、日次など一定頻度で行われる。
【0291】
1-6-27.ユーザによるリワードプログラムの利用処理
図62は、ユーザによるリワードプログラムの利用処理6200の例を示す。
本処理は、ユーザ認証処理3900が完了していることを前提としている。
本処理においてユーザがリワードプログラムページにアクセスすると(ステップ6201)、消費者DD620のリワード利用モジュール818は状況確認リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ6202)。このリクエストには、セッションCDが添付されている。
【0292】
このリクエストの送信に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のリワード管理モジュール722はユーザIDを取得する(ステップ6203)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、ユーザ・事業者関係テーブル3800から該当するプログラムの情報を抽出する(ステップ6204)。この抽出後、消費者DD620のリワード利用モジュール818は、該当プログラムとその蓄積状況を出力する(ステップ6205)。この出力結果を見て、事業者は蓄積状況を確認する(ステップ6206)。
【0293】
ユーザが蓄積値をリワードに交換する場合には、交換申込を行う(ステップ6207)。この操作を受けて、リワード利用モジュール818は交換リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ6208)。このリクエストには、セッションCD、プログラムID、消化範囲情報が添付されている。
【0294】
このリクエストを受けて、商品情報管理サーバ610のリワード管理モジュール722は、ユーザ・事業者関係テーブル3800においてリワード消化処理を実行する(ステップ6209)。この実行に伴い、事業者サーバ640はリワード内容に応じた手続きを開始する(ステップ6210)。手続きの開始後、商品情報管理サーバ610のリワード管理モジュール722は、リワード交換ガイダンスのポインタURLを消費者DD620に返却する(ステップ6211)。消費者DD620のリワード利用モジュール818は、受領したリワード交換ガイダンスのポインタを表示する(ステップ6212)。
以上がリワードプログラムの利用処理6200についての説明である。
【0295】
1-6-28.事業者によるプログラム販売処理
図63は、事業者によるプログラム販売処理6300の例を示す。ここで言うプログラムとは、サブスクリプションプログラムのことである。
本処理は、ユーザ認証処理3900と事業者認証処理4100が完了していることを前提としている。
【0296】
本処理において事業者はプログラムを登録する(ステップ6301、6302)。具体的には事業者は、プログラムID送付頻度、送付あたり販売単価、送付あたり原価予算を事業者サーバ640に登録する。この登録を受けて、事業者DD630のプログラム登録モジュール916はプログラム登録リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ6303)。このリクエストには、事業者ID、プログラムID、送付あたりの原価予算情報が添付されている。
【0297】
商品情報管理サーバ610のプログラム管理モジュール723は、事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300に、受領した情報を登録する(ステップ6304)。
【0298】
消費者DD620の表示モジュール821は、事業者サーバ640に登録されたプログラムをユーザに販売する(ステップ6305)。ユーザがこのプログラムを購入すると(ステップ6306)、表示モジュール821は決済処理を事業者サーバ640に要求する(ステップ6307)。この要求を受けて、事業者サーバ640は決済処理を実行し、ユーザキーを発行する(ステップ6308)。ユーザキーの発行後、表示モジュール821は決済完了を商品情報管理サーバ610に通知する(ステップ6309)。この通知には、セッションCD、プログラムID、ユーザキーが添付されている。
【0299】
この通知に伴い、ユーザID取得処理4000が実行され、商品情報管理サーバ610のプログラム管理モジュール723はユーザIDを取得する(ステップ6310)。ユーザIDを取得後、当該モジュールは、ユーザID、ユーザキー、プログラムIDを対応付けてユーザ・事業者関係テーブル3800に登録する(ステップ6311)。
以上がプログラム販売処理6300についての説明である。
【0300】
1-6-29.ユーザへの商品配送処理
図64は、ユーザへの商品配送処理6400の例を示す。ここで言う商品とは、サブスクリプションプログラムに従って配送される商品のことである。
本処理において事業者サーバ640は商品選定リクエストを商品情報管理サーバ610に送信する(ステップ6401)。このリクエストには、プログラムIDとユーザキーが添付されている。
【0301】
商品情報管理サーバ610の商品選定モジュール724は、ユーザ・事業者関係テーブル3800から、受領したプログラムIDとユーザキーに対応付けられているユーザIDを抽出する(ステップ6402)。また当該モジュールは、事業者サブスクリプションプログラムテーブル3300を参照して、受領したプログラムIDに対応付けられている原価予算を抽出する。
【0302】
次に当該モジュールは、ユーザ・銘柄関係テーブル3700を参照して、当該ユーザが「飲みたい」または「お気に入り(好き)」として登録した銘柄IDを抽出する(ステップ6403)。
加えて当該モジュールは、当該ユーザにお勧めの銘柄を抽出する(ステップ6404)。具体的には当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900から、取得したユーザIDに対応付けられており、かつ、推定値が一定以上の銘柄IDを抽出する。
【0303】
次に当該モジュールは、抽出した銘柄群から、対象事業者で取り扱っていて、予算に収まる商品群を絞り込む(ステップ6405)。具体的には当該モジュールは、事業者商品テーブル3100から、対象事業者IDと、ステップ6403または6404で抽出した銘柄IDと、予算以下の価格とに対応付けられている銘柄IDと事業者独自の商品IDを抽出する。その際、当該モジュールは、当該テーブルに在庫情報が登録されていれば、在庫のある商品を抽出する。
【0304】
次に当該モジュールは、抽出した商品群から、過去にユーザに送付した銘柄を除外する(ステップ6406)。具体的には当該モジュールは、ユーザ・銘柄関係テーブル3700から、対象ユーザIDと対象プログラムID(登録起点情報3707)に対応付けられている銘柄IDを抽出する。そして当該モジュールは、抽出した銘柄の商品を、ステップ6405で抽出した商品群から除外する。
【0305】
次に当該モジュールは、残った商品群から、お勧め度合いが最も高い商品を選定する(ステップ6407)。具体的には当該モジュールは、嗜好推定テーブル1900から、対象ユーザIDと、最高の実績値または推定値と対応付けられている銘柄IDを抽出する。そして当該モジュールは、抽出した銘柄の商品を選定する。
【0306】
次に当該モジュールは、対象商品を選定した実績をユーザ・銘柄関係テーブル3700に登録する(ステップ6408)。具体的には当該モジュールは、当該テーブルに、対象ユーザIDと、ステップ6407で抽出した銘柄IDと対応付けて、「買った」(ラベル3703)、対象事業者ID(登録起点事業者ID3706)、対象プログラムID(登録起点情報3707)を登録する。
【0307】
登録後、事業者サーバ640は、ステップ6407で選定された商品について配送手続きを開始する(ステップ6409)。
以上が商品配送処理6400についての説明である。
【0308】
2.変形例
上記の実施例は以下のように変形してもよい。
(1)嗜好モデルの生成フロー5800では、重回帰分析で嗜好モデルを生成している(ステップ5807参照)。しかし、これに代えて、その他の統計学的手法や機械学習手法を用いて嗜好モデルを生成してもよい。
【0309】
(2)上記の実施例では酒類を対象商品として想定している。しかし、酒類に代えて他の嗜好性商品を対象商品として採用してもよい。
【0310】
(3)銘柄パーツの応用例として、売り手が自社営業担当向けに銘柄パーツを流用するアプリケーションを採用してもよい。このようなアプリケーションによれば、造り手がキャンペーン情報などのページやPDFファイルを複数の売り手の営業担当に展開できる。
【0311】
(4)銘柄パーツの簡素版(商品画像のみ)の応用例として、飲食店または飲食店のメニュー制作会社が、各造り手が登録した商品画像をまとめて閲覧および選択して、飲食店のメニュー作成アプリに当該画像群を取り込めるように連携できるアプリケーションを採用してもよい。
【0312】
(5)リワードプログラムを登録または利用するためのアプリケーションは、当スキームDA621または631に限られず、任意の事業者のアプリケーション(当モジュールが組み込まれた形)であってもよい。
【0313】
(6)リワードプログラムと対応付けて蓄積される実績情報は、「買った」という実績情報に限られず、「飲んだ」という実績情報も含めてもよい。
【0314】
(7)商品取扱情報を卸の販売データに基づいて商品情報管理サーバ610に登録した場合、店舗側が所定のフォームから当該データの掲載を拒否することを可能にしてもよい。
【0315】
(8)事業者の位置付けに応じて銘柄パーツの情報登録権を設定してもよい。
図77は、事業者の位置付けに応じて設定された銘柄パーツの情報登録権の例を示す。
同図に示すように、対象銘柄の造り手は、銘柄パーツのフェイス設定と造り手の銘柄PRを登録することができる。ここで、銘柄パーツのフェイス設定とは、例えば、
図69に例示する商品の名称6902や商品のラベル画像6907である。一方、造り手の銘柄PRとは、
図66に例示する造り手の銘柄紹介タブ6612を選択したときに表示される情報である。
【0316】
次に、対象銘柄の造り手代理について説明する。
対象銘柄の造り手代理は、特定エリアにおいて対象銘柄の独占販売権を有する売り手である。上記の実施例では、この造り手代理と造り手を「造り手」と総称している。
この対象銘柄の造り手代理は、銘柄パーツのフェイス設定、造り手の銘柄PRおよび売り手の銘柄PRを登録することができる。ここで、売り手の銘柄PRとは、
図70に例示する売り手による簡単な銘柄紹介7005、または、売り手の銘柄紹介タブ7008を選択したときに表示される情報である。
【0317】
造り手代理が登録可能な情報のうち、銘柄パーツのフェイス設定と造り手の銘柄PRは、造り手代理の販売エリアにおける消費者のアクセスに対して表示される。
その際、それらの情報は、造り手が対象情報を未登録の場合には無条件に表示され、造り手が対象情報を登録済みの場合には、造り手代理がPR優先権を有している場合にのみ表示される。
一方、売り手の銘柄PRは、造り手代理が運営するDA上に組み込んだ銘柄パーツのみにおいて表示される。
【0318】
次に、売り手について説明する。
この売り手は、独占販売権を有しないが、対象銘柄を販売する売り手である。この売り手は、売り手の銘柄PRのみを登録することができる。
この売り手が登録した売り手の銘柄PRは、当該売り手が運営するDA上に組み込んだ銘柄パーツのみにおいて表示される。
【0319】
各事業者の位置付けの判定方法は、例えば、以下の通りである。
事業者DD630におけるアクセス事業者IDが、銘柄マスタテーブル2000における対象銘柄のメーカIDと一致する場合には、当該事業者は対象銘柄の造り手と判定される。
事業者DD630におけるアクセス事業者IDが、後述する事業者・銘柄関係テーブル7700において対象銘柄の独占販売権を有する事業者IDと一致する場合には、当該事業者は対象銘柄の造り手代理と判定される。
事業者DD630におけるアクセス事業者IDが、後述する事業者・銘柄関係テーブル7700または事業者商品テーブル3100において対象銘柄の販売実績を有する事業者IDと一致する場合には、当該事業者は対象銘柄の売り手と判定される。
【0320】
図78は、各事業者について銘柄ごとに情報登録権を設定するための事業者・銘柄関係テーブル7700の例を示す。
事業者・銘柄関係テーブル7700は、事業者ID7701、銘柄ID7702、メーカID7703、販売エリアID7704、独占販売権の有無7705、PR優先権の有無7706、登録日時7707、更新日時7708、更新者ID7709等のフィールドを有する。
【0321】
これらのフィールドのうち、事業者ID7701には、売り手事業者IDが格納される。
メーカID7703には、該当銘柄の造り手事業者IDが格納される。
販売エリアID7704には、売り手が該当銘柄を販売するエリアのIDが格納される。
独占販売権の有無7705には、該当エリアにおいて該当銘柄の独占販売権を有するか否かを示す値が格納される。
【0322】
PR優先権の有無7706には、売り手が独占販売権を有する場合、該当エリアにおいてPRコンテンツを造り手のコンテンツよりも優先するか否かを示す値が格納される。
登録日時7707には、当該レコードが登録された日時を示す値が格納される。
更新日時7708には、当該レコードが更新された日時を示す値が格納される。
更新者ID7709には、当該レコードの情報を更新した事業者IDが格納される。なお、販売エリアID、独占優先権およびPR優先権は、造り手により更新された場合、売り手は更新することができない。
【0323】
次に、事業者・銘柄関係テーブル7700の登録/変更条件について説明する。
このテーブルの各レコードは、事業者商品テーブル3100を銘柄IDで日次集計することで追加されるか、または、事業者DD630を使用する売り手または造り手により銘柄ごとに追加される。
【0324】
販売エリアID、独占販売権およびPR優先権は、売り手が登録できる。ただし、同一エリアで複数の売り手は独占販売権を登録できない。そのような登録の試みに対してはエラーが出力される。万一エラーが発生した場合には、当事者間で解決してもらうことになる。
また、造り手が上書き変更できて、造り手が更新した後は、売り手は販売エリアID、独占優先権、PR優先権を更新できなくなる。
【0325】
以上説明した事業者・銘柄関係テーブル7700は、商品情報管理サーバ610の補助記憶装置702に記憶される。当該テーブルは、上述した銘柄訴求情報の登録処理4600において登録情報管理モジュール714により参照される。
登録情報管理モジュール714は、当該テーブルを参照して、事業者DD630を使用する事業者が対象銘柄の商品関連情報の登録権を有する場合には当該情報を管理し、当該事業者が当該登録権を有しない場合には当該情報を管理しない。
【0326】
また事業者・銘柄関係テーブル7700は、上述した銘柄パーツ表示処理5200において銘柄パーツ情報提供モジュール716により参照される。
銘柄パーツ情報提供モジュール716は、消費者DD620において、商品パーツを表示するためのコードが組み込まれた画面が表示される場合に、対象銘柄の商品関連情報を当該消費者DD620に送信する。
【0327】
その際、当該モジュールは、その商品関連情報を登録した事業者(具体的には、造り手代理)と予め対応付けられているエリアに当該消費者DD620が存在する場合に、その商品関連情報を当該消費者DD620に送信する。
加えて当該モジュールは、その商品関連情報を登録した事業者(具体的には、造り手代理)が、同様の情報を登録した事業者(具体的には、造り手)に対して優先権を有する場合に、その商品関連情報を当該消費者DD620に送信する。
消費者DD620の銘柄パーツ表示モジュール813は、商品情報管理サーバ610から送信された商品関連情報を取得して表示する。
【0328】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0329】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0330】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
なお、上述の実施例は少なくとも特許請求の範囲に記載の構成を開示している。
【符号の説明】
【0331】
600…商品情報管理システム、610…商品情報管理サーバ、620…消費者DD、630…事業者DD、640…事業者サーバ、711…認証モジュール、712…データ連携モジュール、713…組込タグ管理モジュール、714…登録情報管理モジュール、715…意向/履歴管理モジュール、716…銘柄パーツ情報提供モジュール、717…マップ情報提供モジュール、718…EC情報提供モジュール、719…商品情報提供モジュール、720…銘柄提案モジュール、721…リワードプログラム管理モジュール、722…リワード管理モジュール、723…プログラム管理モジュール、724…商品選定モジュール、725…投稿管理モジュール、726…評価管理モジュール、727…モデル生成モジュール、728…補正モジュール、729…嗜好推定モジュール、741…トランザクションDB、742…解析データDB、743…マスタDB、744…設定DB、745…要素DB、746…関係DB、811…認証モジュール、812…意向/履歴登録モジュール、813…銘柄パーツ表示モジュール、814…マップ表示モジュール、815…ECリスト表示モジュール、816…商品通知モジュール、817…提案銘柄通知モジュール、818…リワード利用モジュール、819…投稿モジュール、820…評価送信モジュール、821…表示モジュール、831…消費者DDデータ、911…認証モジュール、912…組込タグ設定モジュール、913…情報登録モジュール、914…コード表示モジュール、915…リワードプログラム登録モジュール、916…プログラム登録モジュール、921…事業者DDデータ