(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072766
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】プリント回路基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20240521BHJP
H05K 3/46 20060101ALI20240521BHJP
H01L 23/12 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
H05K1/02 J
H05K3/46 B
H05K3/46 Z
H01L23/12 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】35
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116102
(22)【出願日】2023-07-14
(31)【優先権主張番号】10-2022-0153873
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0008891
(32)【優先日】2023-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】姜 善荷
(72)【発明者】
【氏名】李 承恩
(72)【発明者】
【氏名】金 容勳
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA32
5E316AA35
5E316AA43
5E316BB01
5E316BB16
5E316CC04
5E316CC05
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD24
5E316EE09
5E316FF04
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH26
5E316JJ02
5E316JJ03
5E338AA03
5E338AA16
5E338BB75
5E338CC01
5E338CD05
5E338CD11
5E338EE23
(57)【要約】
【課題】本発明の様々な目的の一つは、微細回路の形成が可能なプリント回路基板及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第1回路パターンと、前記第1絶縁層上にそれぞれ配置され、前記複数の第1回路パターンよりも厚さが薄い複数の第2回路パターンと、を含み、上記複数の第1回路パターンのうち少なくとも1つと上記複数の第2回路パターンのうち少なくとも1つとが互いに交互に繰り返し配置される、プリント回路基板及びその製造方法に関する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第1回路パターンと、
前記第1絶縁層上にそれぞれ配置され、前記複数の第1回路パターンよりも厚さが薄い複数の第2回路パターンと、を含み、
前記複数の第1回路パターンのうち少なくとも1つと前記複数の第2回路パターンのうち少なくとも1つとが互いに交互に繰り返し配置される、プリント回路基板。
【請求項2】
前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの線幅は10μm以下であり、
前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターン間の間隔はそれぞれ10μm以下である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記複数の第1回路パターンのうち1つと前記複数の第2回路パターンのうち1つとが互いに交互に繰り返し配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
断面上において、
前記1つの第1回路パターンは両側面の下側に溝部を有し、
前記1つの第2回路パターンは両側面の下側に突出部を有する、請求項3に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記1つの第1回路パターンの線幅と、前記1つの第2回路パターンの線幅と、前記1つの第1回路パターン及び第2回路パターンの間の間隔は、実質的に互いに同一である、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記第1絶縁層の一部は、前記1つの第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの一側面及び他側面のうち少なくとも一つの間に突出して配置される、請求項4に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記複数の第1回路パターンのうち2つが一対で、前記複数の第2回路パターンのうち1つと互いに交互に繰り返し配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記一対の第1回路パターンのそれぞれの互いに対向する一側面は、その間の間隔が前記第1絶縁層に近づくほど、実質的に小さくなるように傾斜している、請求項7に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
断面上において、
前記一対の第1回路パターンのそれぞれは他側面の下側に溝部を有し、
前記1つの第2回路パターンは両側面の下側に突出部を有する、請求項8に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記一対の第1回路パターンのそれぞれの線幅と、前記1つの第2回路パターンの線幅と、前記一対の第1回路パターンと前記1つの第2回路パターンの間の間隔と、前記一対の第1回路パターンの間の間隔は、実質的に互いに同一である、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記第1絶縁層の一部は、前記一対の第1回路パターンのそれぞれの他側面のうち少なくとも一つと、前記1つの第2回路パターンの一側面及び他側面のうち少なくとも一つの間に突出して配置される、請求項9に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1絶縁層の突出して配置される一部は、前記第1絶縁層の前記一対の第1回路パターンのそれぞれの一側面の間に配置される他の一部との段差を有する、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
前記第1絶縁層上にそれぞれ配置され、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの線幅よりも幅又は線幅が広い1つ以上の第3回路パターンと、
前記第1絶縁層上にそれぞれ配置され、前記1つ以上の第3回路パターンよりも厚さが薄く、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの線幅よりも幅又は線幅が広い1つ以上の第4回路パターンと、をさらに含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項14】
第1絶縁層の上面上に配置され、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンと前記1つ以上の第3回路パターンを含む第1配線層と、
前記第1絶縁層の下面上に配置され、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれよりも幅又は線幅が広い複数の第5回路パターンを含む第2配線層と、
前記第1絶縁層を貫通し、前記第2配線層の少なくとも一部と連結される第1接続ビアと、
前記第1絶縁層の下面上に配置され、前記第2配線層の少なくとも一部を覆う第2絶縁層と、
前記第2絶縁層の下面上に配置され、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの線幅よりも幅又は線幅が広い複数の第6回路パターンを含む第3配線層と、
前記第2絶縁層を貫通し、前記第3配線層の少なくとも一部と連結される第2接続ビアと、をさらに含む、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記第1絶縁層の上面上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆い、前記1つ以上の第3回路パターンのうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第1開口及び前記1つ以上の第4配線パターンのうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第2開口のうち少なくとも一つを有する第1レジスト層と、
前記第2絶縁層の下面上に配置され、前記第3配線層の少なくとも一部を覆い、前記複数の第6回路パターンのうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第3開口を有する第2レジスト層と、をさらに含む、請求項14に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第2開口の深さは、前記第1開口の深さよりも深い、請求項15に記載のプリント回路基板。
【請求項17】
第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上側に配置され、厚さが互いに異なる第1回路パターン及び第2回路パターンを含む第1配線層と、
前記第1絶縁層の下側に配置され、前記第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれよりも線幅が広い第3回路パターンを含む第2配線層と、を含む、プリント回路基板。
【請求項18】
前記第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれの線幅は10μm以下であり、
前記第3回路パターンの線幅は10μm超過である、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項19】
前記第1回路パターン~第3回路パターンはそれぞれ複数個配置され、
前記複数の第3回路パターンの間の間隔は、前記複数の第1回路パターン及び第2回路パターンの間の間隔よりも広い、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項20】
前記複数の第1回路パターンのうち1つと前記複数の第2回路パターンのうち1つとが互いに交互に繰り返し配置される、請求項19に記載のプリント回路基板。
【請求項21】
前記複数の第1回路パターンのうち2つが一対で、前記複数の第2回路パターンのうち1つと互いに交互に繰り返し配置される、請求項19に記載のプリント回路基板。
【請求項22】
前記第1絶縁層を貫通し、前記第1配線層及び第2配線層のそれぞれの少なくとも一部を互いに連結する接続ビアをさらに含み、
前記接続ビアは、前記第2配線層と接する面から前記第1配線層と接する面に向かうほど、幅が実質的に小さくなるようにテーパされた、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項23】
前記第1回路パターン及び第2回路パターンはシード金属層を含まず、
前記第3回路パターンはシード金属層を含む、請求項17に記載のプリント回路基板。
【請求項24】
基板上に複数の第1金属パターンを形成する段階と、
前記基板上に前記複数の第1金属パターンを覆い、前記複数の第1金属パターンとは異なる金属を含む金属層を形成する段階と、
前記金属層上に、前記金属層の間の空間の少なくとも一部をそれぞれ充填し、前記金属層とは異なる金属を含む複数の第2金属パターンを形成する段階と、
前記金属層の一部をエッチングして前記複数の第1金属パターンのそれぞれの少なくとも一部を前記金属層から露出させる段階と、
前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターン上に第1絶縁層を形成する段階と、
前記基板を除去する段階と、
前記金属層の残存する残りをエッチングする段階と、を含む、プリント回路基板の製造方法。
【請求項25】
前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターンは銅(Cu)を含み、
前記金属層はニッケル(Ni)を含む、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項26】
前記複数の第1金属パターンを形成する段階において、
前記複数の第1金属パターンのそれぞれの幅をnとするとき、前記複数の第1金属パターンの間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たし、
前記金属層を形成する段階において、
前記金属層の厚さ又は幅は実質的にnを満たす、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項27】
前記基板を除去する段階の後に、
前記複数の第1金属パターンのそれぞれをエッチングして前記複数の第1金属パターンのそれぞれを少なくとも2つに分割する段階をさらに含む、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項28】
前記複数の第1金属パターンを形成する段階において、
前記複数の第1金属パターンのそれぞれの幅を3nとするとき、前記複数の第1金属パターンの間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たし、
前記金属層を形成する段階において、
前記金属層の厚さ又は幅は実質的にnを満たし、
前記複数の第1金属パターンのそれぞれを少なくとも2つに分割する段階において、
前記複数の第1金属パターンのそれぞれの分割された少なくとも2つのそれぞれの幅は実質的にnを満たす、請求項27に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項29】
前記複数の第1金属パターンを形成する段階において、
前記複数の第1金属パターンは、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く形成される、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項30】
前記金属層の一部をエッチングする段階において、
前記金属層は、トップ面が前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターンのそれぞれのトップ面との段差を有するようにエッチングされる、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項31】
前記基板は、デタッチコア及び前記デタッチコア上に配置され、前記金属層とは異なる金属を含むデタッチ金属層を含み、
前記基板を除去する段階において、
前記デタッチコアが前記デタッチ金属層から分離されて除去され、
前記デタッチ金属層はエッチングして除去される、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項32】
前記基板を除去する段階の後に、
前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターン上に前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターンのうち少なくとも一つの一部を露出させるドライフィルムを形成する段階と、
前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターンのうち少なくとも一つの露出した一部をエッチングする段階と、をさらに含む、請求項31に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項33】
前記複数の第1金属パターンを形成する段階において、
前記基板上に1つ以上の第3金属パターンをさらに形成し、
前記金属層を形成する段階において、
前記金属層は前記1つ以上の第3金属パターンをさらに覆い、
前記複数の第2金属パターンを形成する段階において、
前記金属層上に、前記金属層の間の他の空間の少なくとも一部をそれぞれ充填する1つ以上の第4金属パターンをさらに形成し、
前記金属層は、前記1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターンとは異なる金属を含む、請求項24に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項34】
前記第1絶縁層を形成する段階の後に、
前記第1絶縁層上に第2配線層を形成する段階と、
前記第1絶縁層を貫通し、前記第2配線層の少なくとも一部と連結される第1接続ビアを形成する段階と、
前記第1絶縁層上に前記第2配線層の少なくとも一部を覆う第2絶縁層を形成する段階と、
前記第2絶縁層上に第3配線層を形成する段階と、
前記第2絶縁層を貫通し、前記第3配線層の少なくとも一部と連結される第2接続ビアを形成する段階と、をさらに含む、請求項33に記載のプリント回路基板の製造方法。
【請求項35】
前記金属層の残存する残りをエッチングする段階の後に、
前記第1絶縁層上に前記複数の第1金属パターン及び第2金属パターンのそれぞれの少なくとも一部と前記1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターンのそれぞれの少なくとも一部を覆う第1レジスト層を形成する段階と、
前記第2絶縁層上に前記第3配線層の少なくとも一部を覆う第2レジスト層を形成する段階と、をさらに含む、請求項34に記載のプリント回路基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路基板、例えば、微細回路を含むプリント回路基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、電子部品産業において5G高速通信及び人工知能に対応するために、高集積プリント回路基板が求められている。微細回路は高集積プリント回路基板を製造するための核心技術であって、例えば、ライン(Line)/スペース(Space)が大略数マイクロの微細回路を実現することができる技術確保のための研究開発を活発に進めている。しかし、従来の回路形成方法、例えばSAP(Semi Additive Process)、MSAP(Modified Semi Additive Process)などの回路形成方法は、露光設備における解像力の限界及びシードエッチング工程のマージン等により、上述したライン/スペース範囲の微細回路を実現するのに限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の一つは、微細回路の形成が可能なプリント回路基板及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうちの一つは、第1めっき工程で複数の第1金属パターンを形成し、その上に金属層を形成し、その上に第2めっき工程で複数の第2金属パターンを形成し、その後、金属層を選択的にエッチングする工程を通じて、微細回路を形成することである。
【0005】
例えば、一例によるプリント回路基板の製造方法は、基板上に複数の第1金属パターンを形成する段階と、上記基板上に上記複数の第1金属パターンを覆い、上記複数の第1金属パターンとは異なる金属を含む金属層を形成する段階と、上記金属層上に上記金属層の間の空間の少なくとも一部をそれぞれ充填し、上記金属層とは異なる金属を含む複数の第2金属パターンを形成する段階と、上記金属層の一部をエッチングして、上記複数の第1金属パターンのそれぞれの少なくとも一部を上記金属層から露出させる段階と、上記複数の第1金属パターン及び第2金属パターン上に第1絶縁層を形成する段階と、上記基板を除去する段階と、上記金属層の残存する残りをエッチングする段階と、を含むものであることができる。
【0006】
また、一例によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層上にそれぞれ配置された複数の第1回路パターンと、上記第1絶縁層上にそれぞれ配置され、上記複数の第1回路パターンよりも厚さが薄い複数の第2回路パターンと、を含み、上記複数の第1回路パターンのうち少なくとも1つと上記複数の第2回路パターンのうち少なくとも1つとが互いに交互に繰り返し配置されるものであることができる。
【0007】
あるいは、一例によるプリント回路基板は、第1絶縁層と、上記第1絶縁層の上側に配置され、厚さが互いに異なる第1回路パターン及び第2回路パターンを含む第1配線層と、上記第1絶縁層の下側に配置され、上記第1回路パターン及び第2回路パターンのそれぞれより線幅が広い第3回路パターンを含む第2配線層と、を含むものであることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の様々な効果のうち一効果として、微細回路の形成が可能なプリント回路基板及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【
図4】
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図5】
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図6】
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図7a】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7b】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7c】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7d】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7e】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7f】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7g】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7h】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7i】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7j】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図7k】
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図8a】
図3~
図6のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図8b】
図3~
図6のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図8c】
図3~
図6のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図8d】
図3~
図6のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図9】
図3~
図6のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図10】
図3~
図6のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図11】
図3~
図6のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図12】
図3~
図6のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図13】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【
図14】
図13のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図15】
図13のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図16】
図13のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【
図17a】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17b】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17c】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17d】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17e】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17f】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17g】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17h】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17i】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17j】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17k】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図17l】
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【
図18a】
図13~
図16のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図18b】
図13~
図16のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図18c】
図13~
図16のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図18d】
図13~
図16のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【
図19】
図13~
図16のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図20】
図13~
図16のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図21】
図13~
図16のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【
図22】
図13~
図16のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小することができる。
【0011】
電子機器
図1は、電子機器システムの一例を概略的に示すブロック図である。
【0012】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは後述する他の電子部品とも結合して様々な信号ライン1090を形成する。
【0013】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージの形態であってもよい。
【0014】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうちの任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0015】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0017】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0019】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の部品が内部に収容されている。部品1120のうち一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されたプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0020】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0021】
図面を参照すると、一例によるプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111、第1絶縁層111上にそれぞれ配置された複数の第1回路パターン121、及び第1絶縁層111上にそれぞれ配置される複数の第2回路パターン122を含む。複数の第1回路パターン121の厚さT1は、複数の第2回路パターン122の厚さT2より厚い。複数の第1回路パターン121のうち1つと複数の第2回路パターン122のうち1つとは互いに交互に繰り返し配置される。互いに交互に繰り返し配置されるのは、少なくとも2回互いに交互に配置されるものであってもよく、例えば、断面上において第2回路パターン122、第1回路パターン121、第2回路パターン122、第1回路パターン121、第2回路パターン122、第1回路パターン121、第2回路パターン122などが第1絶縁層111上にこの順に配置されることができる。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の交互に繰り返し配置される数は特に限定されず、設計に応じて様々に変更することができる。このような繰り返し配置において、1つの第1回路パターン121の線幅W1と、1つの第2回路パターン122の線幅W2と、1つの第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間の間隔S1は互いに実質的に同一であってもよい。
【0022】
一方、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は微細回路パターンであってもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は、それぞれの線幅W1、W2が10μm以下、又は5μm以下、又は2μm以下であってもよい。また、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は、その間の間隔S1がそれぞれ10μm以下、又は5μm以下、又は2μm以下であってもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は、L(Line)/S(Space)が10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンであってもよい。
【0023】
このような構造の一例によるプリント回路基板100Aは、後述する新たな程によって形成されることができ、この場合、従来のSAP、MSAP等とは異なり、露光設備における解像力の限界を克服することができ、別途のシードエッチング工程を行わなくてもよいため、結果的には、L/Sが10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンを容易に形成することができる。
【0024】
一方、一例によるプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111上にそれぞれ配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれの線幅W1、W2よりも幅又は線幅W3が広い1つ以上の第3回路パターン123をさらに含むことができる。1つ以上の第3回路パターン123は、微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅とその間の間隔がそれぞれ10μmを超える一般回路パターン、及び/又はパッドパターン、例えば、幅が10μmを超えるパッドパターンを含むことができる。
【0025】
また、一例によるプリント回路基板100Aは、第1絶縁層111上にそれぞれ配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれの線幅W1、W2よりも幅又は線幅W4が広い1つ以上の第4回路パターン124をさらに含むことができる。1つ以上の第4回路パターン124の厚さT4は、1つ以上の第3回路パターン123の厚さT3よりも薄くてもよい。1つ以上の第4回路パターン124は、微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅とその間の間隔がそれぞれ10μmを超える一般回路パターン、及び/又はプレーンパターン、例えば、幅が10μmを超えるプレーンパターンを含むことができる。
【0026】
以下では、図面を参照し、一例によるプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0027】
第1絶縁層111は絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0028】
複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターンを含むことができる。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122はそれぞれ別途のシード金属層を含まなくてもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122は、それぞれ電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、無電解めっき層(又は化学銅)やスパッタ層は含まなくてもよい。
【0029】
1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンを含むとこができる。これらのパターンは、それぞれラインパターン、パッドパターン、プレーンパターンなどを含むことができる。1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124はそれぞれ別途のシード金属層を含まなくてもよい。例えば、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124はそれぞれ電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、無電解めっき層(又は化学銅)又はスパッタ層は含まなくてもよい。
【0030】
図4~
図6は、
図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0031】
図4を参照すると、変形例によるプリント回路基板100Bは、一例によるプリント回路基板100Aにおいて、第1絶縁層111の一部111Pが複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間に突出して配置される。例えば、第1絶縁層111の一部111Pは、上述した繰り返し配置では、断面上において、1つの第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれの一側面及び他側面のうち少なくとも一つの間に突出して配置されることができる。この場合、第1絶縁層111と複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間の接続信頼性をより改善することができる。一方、第1絶縁層111の一部111Pは、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のうち少なくとも一つと1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124のうち少なくとも一つの間にも突出して配置されることができる。また、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124の間にも突出して配置されることができる。この場合、第1絶縁層111と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124との間の接続信頼性もより改善することができる。
【0032】
図5を参照すると、他の変形例によるプリント回路基板100Cは、一例によるプリント回路基板100Aにおいて、複数の第1回路パターン121のそれぞれの下側の少なくとも一部にアンダーカットが形成され、複数の第2回路パターン122のそれぞれの下側の少なくとも一部にフット(foot)が形成される。例えば、上述した繰り返し配置では、断面上において、1つの第1回路パターン121は両側面の下側に溝部121Uを有することができ、1つの第2回路パターン122は両側面の下側に突出部122Fを有することができる。この場合、第1絶縁層111と複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122との間の接続信頼性をより改善することができる。一方、1つ以上の第3回路パターン123のそれぞれの下側の少なくとも一部にもアンダーカットが形成されることができ、1つ以上の第4回路パターン124のそれぞれの下側の少なくとも一部にもフットが形成されることができる。この場合、第1絶縁層111と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124との間の接続信頼性もより改善することができる。
【0033】
図6を参照すると、さらに他の変形例によるプリント回路基板100Dは、一例によるプリント回路基板100Aにおいて、第1絶縁層111の一部111Pが複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間に突出して配置される。また、複数の第1回路パターン121のそれぞれの下側の少なくとも一部にアンダーカットが形成され、複数の第2回路パターン122のそれぞれの下側の少なくとも一部にフットが形成される。これに対する具体的な構造及び効果は上述した通りである。一方、第1絶縁層111の一部111Pは、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のうち少なくとも一つと、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124のうち少なくとも一つとの間にも突出して配置されることができ、また1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124の間にも突出して配置されることができる。さらに、1つ以上の第3回路パターン123のそれぞれの下側の少なくとも一部にもアンダーカットが形成されることができ、1つ以上の第4回路パターン124のそれぞれの下側の少なくとも一部にもフットが形成されることができる。これに対する具体的な構造及び効果も上述した通りである。
【0034】
その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0035】
図7a~
図7kは、
図3のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0036】
図面を参照すると、一例によるプリント回路基板100Aの製造方法は、基板210上に複数の第1金属パターン221を形成する段階、基板210上に複数の第1金属パターン221を覆い、複数の第1金属パターン221とは異なる金属を含む金属層231を形成する段階、金属層231上に金属層231の間の空間G1の少なくとも一部をそれぞれ充填し、金属層231とは異なる金属を含む複数の第2金属パターン222を形成する段階、金属層231の一部をエッチングして複数の第1金属パターン221のそれぞれの少なくとも一部を金属層231から露出させる段階、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222上に第1絶縁層111を形成する段階、基板210を除去する段階、及び金属層231の残存する残りをエッチングする段階を含む。金属層231は、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222とは異なる金属を含むことができる。例えば、金属層231は、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と金属層231のエッチングのためのエッチング液に対するエッチング比が異なってもよい。例えば、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222は銅(Cu)を含むことができ、金属層231はニッケル(Ni)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0037】
一方、複数の第1金属パターン221を形成する段階において、複数の第1金属パターン221のそれぞれの幅をnとするとき、複数の第1金属パターン221の間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たすことができる。また、金属層231を形成する段階において、金属層231の厚さ又は幅は実質的にnを満たすことができる。したがって、最終的にL/Sがn/nである微細回路を形成することができる。このように、最初の金属パターンの間隔を3nにしても、最終的には微細回路の線幅と間隔をそれぞれnに形成することができる。
【0038】
このような製造方法で形成される一例によるプリント回路基板100Aは、上述したように、最初の金属パターンの間隔を余裕をもたせて形成できるため、従来のSAP、MSAP等とは異なり、露光設備における解像力の限界を克服することができ、別途のシードエッチング工程を行わなくてもよいため、結果的には、L/Sが10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンを容易に形成することができる。
【0039】
一方、一例によるプリント回路基板100Aの製造方法は、基板210上に複数の第1金属パターン221のそれぞれよりも幅又は線幅の広い1つ以上の第3金属パターン223を形成する段階をさらに含むことができる。1つ以上の第3金属パターン223は、複数の第1金属パターン221を形成するときに共に形成することができる。1つ以上の第3金属パターン223は、金属層231とは異なる金属を含むことができる。例えば、1つ以上の第3金属パターン223は銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0040】
また、一例によるプリント回路基板100Aの製造方法は、金属層231上に金属層231の間の他の空間G2の少なくとも一部をそれぞれ充填し、複数の第2金属パターン222のそれぞれよりも幅又は線幅の広い1つ以上の第4金属パターン224を形成する段階をさらに含むことができる。1つ以上の第4金属パターン224は、複数の第2金属パターン222を形成するときに共に形成することができる。1つ以上の第4金属パターン224は、金属層231とは異なる金属を含むことができる。例えば、1つ以上の第4金属パターン224は銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0041】
一方、一例によるプリント回路基板100Aの製造方法は、基板210を除去する段階の後に、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224上に複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のうち少なくとも一つの一部を露出させるドライフィルム241を形成する段階、並びに複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のうち少なくとも一つの露出した一部をエッチングする段階をさらに含むことができる。これにより、複数の第1金属パターン221、複数の第2金属パターン221、1つ以上の第3金属パターン223、及び/又は1つ以上の第4金属パターン234のうち互いに連結された部分や不要な部分などを除去することができる。
【0042】
以下では、図面を参照し、一例によるプリント回路基板100Aの製造方法についてより詳細に説明する。
【0043】
図7aを参照すると、基板210を準備する。基板210は、CCL(Copper Clad Laminate)であってもよいが、これに限定されず、デタッチが可能な様々な種類のキャリア基板を用いることができる。基板210は、デタッチコア211とデタッチ金属層212とを含むことができる。デタッチ金属層212は、デタッチコア211の一面又は両面上に配置されることができる。デタッチコア211は、絶縁材、例えば、ガラス繊維が含浸されたエポキシ樹脂を含むことができ、デタッチ金属層212は金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。必要に応じて、デタッチコア211とデタッチ金属層212との間に離型層をさらに配置されてもよい。
【0044】
図7bを参照すると、基板210上に複数の第1金属パターン221を形成する。このとき、複数の第1金属パターン221のそれぞれよりも幅が広い1つ以上の第3金属パターン223をさらに形成することができる。複数の第1金属パターン221と1つ以上の第3金属パターン223は、基板210上に感光性絶縁材を含むドライフィルムを形成し、フォトリソグラフィ工程、例えば、露光及び現像によりドライフィルムにパターン開口を形成し、パターン開口を介して露出するデタッチ金属層212をシード金属層として用いて、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)でパターン開口の少なくとも一部を充填して形成することができる。1つ以上の第3金属パターン223は、複数の第1金属パターン221と同じ金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1金属パターン221のそれぞれの幅をnとするとき、複数の第1金属パターン221の間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たすことができる。
【0045】
図7cを参照すると、複数の第1金属パターン221と1つ以上の第3金属パターン223上に複数の第1金属パターン221と1つ以上の第3金属パターン223を覆う金属層231を形成する。金属層231は、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)で形成することができる。金属層231は、複数の第1金属パターン221及び1つ以上の第3金属パターン223とは異なる金属、例えば、ニッケル(Ni)を含むことができる。複数の第1金属パターン221のそれぞれの幅をnとするとき、金属層231の厚さ又は幅は実質的にnを満たすことができる。
【0046】
図7dを参照すると、金属層231上に、金属層231の間の空間G1の少なくとも一部をそれぞれ充填する複数の第2金属パターン222を形成する。このとき、金属層231上に、金属層231の間の他の空間G2の少なくとも一部をそれぞれ充填する1つ以上の第4金属パターン224をさらに形成することができる。複数の第2金属パターン222及び1つ以上の第4金属パターン224は、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)で空間G1、G2のそれぞれの少なくとも一部を充填することによって形成することができる。1つ以上の第4金属パターン224は、複数の第2金属パターン222と同じ金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1金属パターン221のそれぞれの幅をnとするとき、複数の第2金属パターン222のそれぞれの幅は実質的にnを満たすことができる。
【0047】
図7eを参照すると、金属層231の一部をエッチングして、複数の第1金属パターン221のそれぞれの少なくとも一部と1つ以上の第3金属パターン223のそれぞれの少なくとも一部とを金属層231から露出させる。金属層231は、複数の第1金属パターン221及び1つ以上の第3金属パターン223とは異なる金属、例えばニッケル(Ni)を含むため、例えば、ニッケル(Ni)用エッチング液を用いて選択的にエッチングすることができる。ニッケル(Ni)用エッチング液は、ニッケル(Ni)と銅(Cu)のエッチング比が最小8:2以上であるものを用いることができる。
【0048】
図7fを参照すると、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224上に第1絶縁層111を形成する。第1絶縁層111は、未硬化状態のフィルムを積層した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0049】
図7g及び
図7hを参照すると、基板210を除去する。デタッチコア211は、デタッチ金属層212から分離して除去することができる。デタッチコア211の分離除去後に残存するデタッチ金属層212はエッチングして除去することができる。
【0050】
図7iを参照すると、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224上に複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のうち少なくとも一つの一部を露出させるドライフィルム241を形成する。ドライフィルム241は、ネガ型の感光性絶縁材又はポジ型の感光性絶縁材を含むことができる。ドライフィルム241は、フォトリソグラフィ工程、例えば、露光及び現像によって一部を除去することができ、これにより複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のうち少なくとも一つの一部を選択的に露出させることができる。
【0051】
図7jを参照すると、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のうち少なくとも一つの露出した一部をエッチングする。これにより、複数の第1金属パターン221、複数の第2金属パターン221、1つ以上の第3金属パターン223、及び/又は1つ以上の第4金属パターン234のうち互いに連結された部分や不要な部分などを選択的に除去することができる。
【0052】
図7kを参照すると、金属層231の残存する残りをエッチングする。金属層231のエッチングにより、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のそれぞれから複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124が形成されることができる。
【0053】
一連の過程を通じて、上述した一例によるプリント回路基板100Aを形成することができ、その他の内容は、上述した一例によるプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、これに対する重複説明は省略する。
【0054】
図8a~
図8dは、それぞれ
図3~
図6のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【0055】
図8aを参照すると、(a)段階のように、複数の第1金属パターン221は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されることができ、これにより、金属層231と複数の第2金属パターン222も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されることができる。また、(b)段階のように、金属層231が選択的に除去されるとき、金属層231のトップ面は、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222のそれぞれのトップ面と実質的に共面をなすようにエッチングすることができる。このとき、金属層231は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のそれぞれのトップ面とも実質的に共面をなすようにエッチングされてもよい。したがって、(c)段階のように、第1絶縁層111を実質的に共面をなす平坦な面に形成されることができる。また、(d)段階のように、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のボトム側にアンダーカットやフットが形成されなくてもよい。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124もボトム側にアンダーカットやフットが形成されなくてもよい。また、第1絶縁層111のトップ面は段差なく実質的に平坦であってもよい。例えば、一例によるプリント回路基板100Aの構造が形成されることができる。
【0056】
図8bを参照すると、
図8aとは異なり、(b)段階で金属層231が選択的に除去されるとき、金属層231が過エッチングされ、金属層231のトップ面が複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222のそれぞれのトップ面との段差を有するようにエッチングされることができる。このとき、金属層231は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のそれぞれのトップ面とも段差を有するようにエッチングされてもよい。したがって、(c)段階において第1絶縁層111は過エッチングされた領域に延長されることができる。また、(d)段階において、第1絶縁層111の一部111Pが複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間に突出することができる。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124の間などにも突出することができる。例えば、変形例によるプリント回路基板100Bの構造が形成されることができる。
【0057】
図8cを参照すると、
図8aとは異なり、(a)段階で複数の第1金属パターン221は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く形成されることができる。したがって、金属層231のトップ面のエッジの少なくとも一部も丸く形成されることができ、複数の第2金属パターン222のそれぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部は尖って形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く又は尖って形成されてもよい。したがって、(d)段階において、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフット、例えば、溝部121Uと突出部122Fが形成されることができる。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にもアンダーカットやフットが形成されてもよい。例えば、他の変形例によるプリント回路基板100Cの構造が形成されることができる。
【0058】
図8dを参照すると、
図8aとは異なり、(a)段階で複数の第1金属パターン221は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く形成されることができる。したがって、金属層231のトップ面のエッジの少なくとも一部も丸く形成されることができ、複数の第2金属パターン222のそれぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部は尖って形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く又は尖って形成されてもよい。また、(b)段階で金属層231が選択的に除去されるとき、金属層231が過エッチングされ、金属層231のトップ面が複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222のそれぞれのトップ面との段差を有するようにエッチングされることができる。このとき、金属層231は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のそれぞれのトップ面とも段差を有するようにエッチングされてもよい。したがって、(c)段階において、第1絶縁層111は過エッチングされた領域に延長されることができる。また、(d)段階において、第1絶縁層111の一部111Pが複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間に突出することができる。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124の間などにも突出してもよい。また、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフット、例えば、溝部121Uと突出部122Fが形成されることができる。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にもアンダーカットやフットが形成されてもよい。例えば、さらに他の変形例によるプリント回路基板100Dの構造が形成されることができる。
【0059】
その他の内容は、上述したプリント回路基板100A、100B、100C、100D、及び上述したプリント回路基板100Aの製造方法で説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0060】
図9~
図12はそれぞれ、
図3~
図6のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【0061】
図面を参照すると、多層形態のプリント回路基板300A、300B、300C、300Dはそれぞれ、上述したプリント回路基板100A、100B、100C、100Dにおいて、第1絶縁層111の上面上に配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122と、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124とを含む第1配線層120、第1絶縁層111の下面上に配置される複数の第5回路パターン131を含む第2配線層130、第1絶縁層111を貫通し、第2配線層130の少なくとも一部と連結される第1接続ビア151、第2絶縁層の下面上に配置され、第2配線層130の少なくとも一部を覆う第2絶縁層112、第2絶縁層112の下面上に配置される複数の第6回路パターン141を含む第3配線層140、及び第2絶縁層112を貫通し、第3配線層140の少なくとも一部と連結される第2接続ビア152をさらに含む。必要に応じて、第1絶縁層111の上面上に配置され、第1配線層120の少なくとも一部を覆う第1レジスト層161、及び第2絶縁層112の下面上に配置され、第3配線層140の少なくとも一部を覆う第2レジスト層162をさらに含むことができる。
【0062】
一方、複数の第5及び第6回路パターン131、141は、それぞれの幅又は線幅W5、W6は、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122のそれぞれの線幅W1、W2より広くてもよい。また、複数の第5及び第6回路パターン131、142の間の間隔S2、S3は、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122の間の間隔S1より広くてもよい。例えば、複数の第5及び第6回路パターン131、141は、それぞれ微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅W5、W6が10μmを超え、その間隔S2、S3が10μmを超える一般回路パターンを含むことができ、また、パッドパターンやプレーンパターン、例えば、幅が10μmを超えるパッドパターンやプレーンパターンを含むことができる。
【0063】
一方、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124は、シード金属層を含まなくてもよく、複数の第5回路パターン131と複数の第6回路パターン132は、シード金属層m1、m2を含むことができる。このように、MSAP、SAP等のめっき工程で形成する複数の第5回路パターン131と複数の第6回路パターン132とは異なり、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン121、122と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン123、124は、上述した微細回路形成工程により形成することができるため、シード金属層を含まなくてもよい。
【0064】
以下では、図面を参照して多層形態のプリント回路基板300A、300B、300C、300Dの構成要素についてより詳細に説明する。
【0065】
第2絶縁層112は絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これに限定されるものではなく、これ以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0066】
複数の第5及び第6回路パターン131、141はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数の第5及び第6回路パターン131、141は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンを含むことができる。これらのパターンは、それぞれラインパターン、パッドパターン、プレーンパターンなどを含むことができる。複数の第5及び第6回路パターン131、141は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。また、銅箔をさらに含むことができる。
【0067】
シード金属層m1、m2はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。シード金属層mは、無電解めっき層(又は化学銅)及び/又はスパッタ層を含むことができる。スパッタ層は一層又は複数層であってもよい。
【0068】
第1接続ビア及び第2接続ビア151、152はそれぞれ複数のマイクロビアを含むことができる。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィールドビア(filled VIA)であってもよく、又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアはスタック型(stacked type)及び/又はスタガード型(staggered type)で配置されることができる。マイクロビアは、上面の幅が下面の幅より狭いテーパ形状を有することができる。第1接続ビア及び第2接続ビア151、152はそれぞれ金属を含むことができ、金属は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。第1接続ビア及び第2接続ビア151、152は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。第1接続ビア及び第2接続ビア151、152は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。
【0069】
第1レジスト層及び第2レジスト層161、162は、液状又はフィルム型の半田レジスト(Solder Resist)を含むことができるが、これに限定されず、他の種類の絶縁材が使用されてもよい。第1レジスト層161は、1つ以上の第3回路パターン123のうち少なくとも一つの少なくとも一部及び/又は1つ以上の第4回路パターン124のうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第1及び/又は第2開口h1、h3を有することができる。第2レジスト層162は、複数の第6回路パターン141のうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第3開口h2を有することができる。第1開口h1、第2開口h3、及び/又は第3開口h2に露出するパターン上には表面処理層が形成されることができる。あるいは、第1開口h1、第2開口h3、及び/又は第3開口h2に露出するパターン上には金属バンプが形成されてもよい。第2開口h3は第1開口h1より深さが深くてもよい。
【0070】
必要に応じて、多層形態のプリント回路基板300A、300B、300C、300Dは、図に示したものより多くの絶縁層と配線層と接続ビア層とを含むことができ、例えば、第1絶縁層及び第2絶縁層111、112の間には、これらの構成を追加することができる。
【0071】
その他の内容は、上述したプリント回路基板100A、100B、100C、100Dで説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0072】
一方、多層形態のプリント回路基板300A、300B、300C、300Dは、上述した
図7a~
図7k及び上述した
図8a~
図8dで説明した製造方法において、第1絶縁層111を形成する段階の後に、第1絶縁層111上に第2配線層130を形成する段階、第1絶縁層111を貫通し、第2配線層130の少なくとも一部と連結される第1接続ビア151を形成する段階、第1絶縁層111上に第2配線層130の少なくとも一部を覆う第2絶縁層112を形成する段階、第2絶縁層112上に第3配線層140を形成する段階、及び第2絶縁層112を貫通し、第3配線層140の少なくとも一部と連結される第2接続ビア152を形成する段階をさらに含む方法で形成することができる。必要に応じて、金属層231の残存する残りをエッチングする段階の後に、第1絶縁層111上に、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン221、222のそれぞれの少なくとも一部と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン223、224のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1レジスト層161を形成する段階、及び第2絶縁層112上に、第3配線層140の少なくとも一部を覆う第2レジスト層162を形成する段階をさらに含むことができる。
【0073】
第2絶縁層112と第2及び第3配線層130、140と第1接続ビア及び第2接続ビア151、152はビルドアップ工程で形成することができる。例えば、第2絶縁層112は、未硬化状態のフィルムを積層した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではない。また、第2及び第3配線層130、140と第1接続ビア及び第2接続ビア151、152は、第1絶縁層及び第2絶縁層111、112にビアホールを加工した後、SAP、MSAP等を用いるめっき工程で形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0074】
その他の内容は、上述した
図7a~
図7k及び上述した
図8a~
図8dで説明した製造方法の説明と実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0075】
図13は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0076】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板400Aは、第1絶縁層411、第1絶縁層411上にそれぞれ配置された複数の第1回路パターン421a、421b、及び第1絶縁層411上にそれぞれ配置される複数の第2回路パターン422を含む。複数の第1回路パターン421a、421bの厚さH1は、複数の第2回路パターン422の厚さH2より厚い。複数の第1回路パターン421a、421bのうち2つは、一対421で複数の第2回路パターン422のうち1つと互いに交互に繰り返し配置される。互いに交互に繰り返し配置されることは、少なくとも2回互いに交互に配置されるものであってもよく、例えば、断面上において、第2回路パターン422、第1-1回路パターン421a、第1-2回路パターン421b、第2回路パターン422、第1-1回路パターン421a、第1-2回路パターン421b、第2回路パターン422などが第1絶縁層411上にこの順で配置されることができる。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の交互に繰り返し配置される数は特に限定されず、設計に応じて変わり得る。一対の第1回路パターン421それぞれの互いに対向する一側面は、その間の間隔が第1絶縁層111に近づくほど、実質的に小さくなるように傾斜することができる。一対の第1回路パターン421のそれぞれの他側面は実質的に垂直であってもよい。このような繰り返し配置において、一対の第1回路パターン421のそれぞれの線幅V1と1つの第2回路パターン422の線幅V2と、一対の第1回路パターン421と1つの第2回路パターン422の間の間隔C1と、一対の第1回路パターン421の間の間隔C2は、実質的に互いに同一であってもよい。
【0077】
一方、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は微細回路パターンであってもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は、それぞれの線幅V1、V2が10μm以下、又は5μm以下、又は2μm以下であってもよい。また、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は、その間の間隔C1、C2がそれぞれ10μm以下、又は5μm以下、又は2μm以下であってもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は、L(Line)/S(Space)が10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンであってもよい。
【0078】
このような構造の他の一例によるプリント回路基板400Bは、後述する新たな工程によって形成することができ、この場合、従来のSAP、MSAP等とは異なり、露光設備における解像力の限界を克服することができ、別途のシードエッチング工程を行わなくてもよいため、結果的には、L/Sが10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンを容易に形成することができる。
【0079】
一方、他の一例によるプリント回路基板400Bは、第1絶縁層411上にそれぞれ配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のそれぞれの線幅V1、V2よりも幅又は線幅V3が広い1つ以上の第3回路パターン423をさらに含むことができる。1つ以上の第3回路パターン423は、微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅とその間の間隔がそれぞれ10μmを超える一般回路パターン、及び/又はパッドパターン、例えば、幅が10μmを超えるパッドパターンを含むことができる。
【0080】
一方、他の一例によるプリント回路基板400Bは、第1絶縁層411上にそれぞれ配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のそれぞれの線幅W1、W2よりも幅又は線幅V4が広い1つ以上の第4回路パターン424をさらに含むことができる。1つ以上の第4回路パターン424の厚さH4は、1つ以上の第3回路パターン423の厚さH3より厚くてもよい。1つ以上の第4回路パターン424は、微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅とその間の間隔がそれぞれ10μmを超える一般回路パターン、及び/又はプレーンパターン、例えば、幅が10μmを超えるプレーンパターンを含むことができる。
【0081】
以下では、図面を参照し、一例によるプリント回路基板400Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0082】
第1絶縁層411は絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これに限定されるものではなく、これ以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0083】
複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターンを含むことができる。複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422はそれぞれ別途のシード金属層を含まなくてもよい。例えば、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422は、それぞれ電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、無電解めっき層(又は化学銅)やスパッタ層は含まなくてもよい。
【0084】
1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンを含むことができる。これらのパターンは、それぞれラインパターン、パッドパターン、プレーンパターンなどを含むことができる。1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424はそれぞれ別途のシード金属層を含まなくてもよい。例えば、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424はそれぞれ電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、無電解めっき層(又は化学銅)やスパッタ層は含まなくてもよい。
【0085】
【0086】
図14を参照すると、変形例によるプリント回路基板400Bは、他の一例によるプリント回路基板400Aにおいて、第1絶縁層411の一部411P1が複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の間のうち少なくとも一つの間に突出して配置される。例えば、第1絶縁層411の一部411Pは、上述した繰り返し配置では、断面上において、一対の第1回路パターン421のそれぞれの他側面のうち少なくとも一つと1つの第2回路パターン422の一側面及び他側面のうち少なくとも一つの間に突出して配置されることができる。この場合、第1絶縁層411と複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422との間の接続信頼性をより改善することができる。一方、第1絶縁層411の一部411P1は、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のうち少なくとも一つと1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424のうち少なくとも一つの間、及び/又は1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424の間にも突出して配置されることができる。この場合、第1絶縁層411と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424との間の接続信頼性もより改善することができる。一方、第1絶縁層111の他の一部411P2、例えば、上述した繰り返し配置では、断面上において、一対の第1回路パターン421のそれぞれの一側面の間に配置される他の一部411P2は、一対の第1回路パターン421のそれぞれの一側面の間に突出しなくてもよく、これにより、上述した一部411P1との段差を有することができる。
【0087】
図15を参照すると、他の変形例によるプリント回路基板400Cは、他の一例によるプリント回路基板400Aにおいて、複数の第1回路パターン421a、421bのそれぞれの下側の少なくとも一部にアンダーカットが形成され、複数の第2回路パターン422のそれぞれの下側の少なくとも一部にフットが形成される。例えば、上述の繰り返し配置では、断面上において、一対の第1回路パターン421のそれぞれは、他側面の下側に溝部421aU、421bUを有することができ、1つの第2回路パターン422は両側面の下側に突出部422Fを有することができる。この場合、第1絶縁層111と複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422との間の接続信頼性をより改善することができる。一方、1つ以上の第3回路パターン423のそれぞれの下側の少なくとも一部にもアンダーカットが形成されることができ、1つ以上の第4回路パターン424のそれぞれの下側の少なくとも一部にもフットが形成されることができる。この場合、第1絶縁層411と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424との間の接続信頼性もより改善することができる。
【0088】
図16を参照すると、さらに他の変形例によるプリント回路基板400Dは、他の一例によるプリント回路基板400Aにおいて、第1絶縁層411の一部411P1が複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の間のうち少なくとも一つの間に突出して配置される。また、複数の第1回路パターン421a、421bのそれぞれの下側の少なくとも一部にアンダーカットが形成され、複数の第2回路パターン422のそれぞれの下側の少なくとも一部にフットが形成される。一方、第1絶縁層411の一部411P1は、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のうち少なくとも一つと1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424のうち少なくとも一つの間、及び/又は1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424の間にも突出して配置されることができる。また、1つ以上の第3回路パターン423のそれぞれの下側の少なくとも一部にもアンダーカットが形成されることができ、1つ以上の第4回路パターン424のそれぞれの下側の少なくとも一部にもフットが形成されることができる。これに対する具体的な構造及び効果は上述した通りである。一方、第1絶縁層111の他の一部411P2、例えば、上述した繰り返し配置では、断面上において、一対の第1回路パターン421のそれぞれの一側面の間に配置される他の一部411P2は、一対の第1回路パターン421のそれぞれの一側面の間に突出しなくてもよく、これにより、上述した一部411P1との段差を有することができる。
【0089】
その他の内容は、上述した他の一例によるプリント回路基板400Aで説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0090】
図17a~
図17lは、
図13のプリント回路基板の製造の一例を概略的に示す工程断面図である。
【0091】
図面を参照すると、他の一例によるプリント回路基板400Aの製造方法は、基板510上に複数の第1金属パターン521を形成する段階、基板510上に複数の第1金属パターン521を覆い、複数の第1金属パターン521とは異なる金属を含む金属層531を形成する段階、金属層531上の金属層531の間の空間D1の少なくとも一部をそれぞれ充填し、金属層531とは異なる金属を含む複数の第2金属パターン522を形成する段階、金属層531の一部をエッチングして複数の第1金属パターン521のそれぞれの少なくとも一部を金属層531から露出させる段階、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522上に第1絶縁層411を形成する段階、基板510を除去する段階、複数の第1金属パターン521のそれぞれをエッチングして複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割する段階、及び金属層531の残存する残りをエッチングする段階を含む。金属層531は、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522とは異なる金属を含むことができる。例えば、金属層531は、金属層531のエッチングのためのエッチング液に対するエッチング比が、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と異なってもよい。例えば、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522は銅(Cu)を含むことができ、金属層531はニッケル(Ni)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0092】
一方、複数の第1金属パターン521を形成する段階において、複数の第1金属パターン521のそれぞれの幅を3nとするとき、複数の第1金属パターン521の間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たすことができる。また、金属層531を形成する段階において、金属層531の厚さ又は幅は実質的にnを満たすことができる。また、複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割する段階において、複数の第1金属パターン521それぞれの分割された少なくとも2つ521a、521bのそれぞれの幅は実質的にnを満たすことができる。したがって、最終的にL/Sがn/nの微細回路を形成することができる。このように、最初の金属パターンの幅と間隔をそれぞれ3nにしても、最終的には微細回路の線幅と間隔をそれぞれnに形成することができる。
【0093】
このような製造方法で形成される他の一例によるプリント回路基板400Aは、上述したように、最初の金属パターンの間隔を余裕をもたせて形成することができるため、従来のSAP、MSAPなどとは異なり、露光設備における解像力の限界を克服することができ、別途のシードエッチング工程を行わなくてもよいため、結果的には、L/Sが10μm/10μm以下、又は5μm/5μm以下、又は2μm/2μm以下の微細回路パターンを容易に形成することができる。
【0094】
一方、他の一例によるプリント回路基板400Aの製造方法は、基板510上に1つ以上の第3金属パターン523を形成する段階をさらに含むことができる。1つ以上の第3金属パターン523は、複数の第1金属パターン521を形成するときに共に形成することができる。1つ以上の第3金属パターン523は、金属層531とは異なる金属を含むことができる。例えば、1つ以上の第3金属パターン523は銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0095】
また、他の一例によるプリント回路基板400Aの製造方法は、金属層531上に金属層531の間の他の空間D2の少なくとも一部をそれぞれ充填する1つ以上の第4金属パターン524を形成する段階をさらに含むことができる。1つ以上の第4金属パターン524は、金属層531とは異なる金属を含むことができる。例えば、1つ以上の第4金属パターン524は銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0096】
一方、他の一例によるプリント回路基板400Aの製造方法は、基板510を除去する段階の後に複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524上に複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のうち少なくとも一つの一部を露出させるドライフィルム542を形成する段階、並びに複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のうち少なくとも一つの露出した一部をエッチングする段階をさらに含むことができる。このような段階は、複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割する段階の前又は後に行うことができる。これにより、複数の第1金属パターン521、複数の第2金属パターン521、1つ以上の第3金属パターン523、及び/又は1つ以上の第4金属パターン534のうち互いに連結された部分や不要な部分などを除去することができる。
【0097】
以下では、図面を参照し、他の一例によるプリント回路基板400Aの製造方法についてより詳細に説明する。
【0098】
図17aを参照すると、基板510を準備する。基板510は、CCL(Copper Clad Laminate)であってもよいが、これに限定されず、デタッチが可能な様々な種類のキャリア基板が用いられてもよい。基板510は、デタッチコア511とデタッチ金属層512とを含むことができる。デタッチ金属層512は、デタッチコア511の一面又は両面上に配置されることができる。デタッチコア511は、絶縁材、例えば、ガラス繊維が含浸されたエポキシ樹脂を含むことができ、デタッチ金属層512は金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。必要に応じて、デタッチコア511とデタッチ金属層512との間に離型層がさらに配置されてもよい。
【0099】
図17bを参照すると、基板510上に複数の第1金属パターン521を形成する。このとき、1つ以上の第3金属パターン523をさらに形成することができる。複数の第1金属パターン521と1つ以上の第3金属パターン523は、基板510上に感光性絶縁材を含むドライフィルムを形成し、フォトリソグラフィ工程、例えば、露光及び現像によりドライフィルムにパターン開口を形成し、パターン開口を介して露出するデタッチ金属層512をシード金属層として用いて、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)でパターン開口の少なくとも一部を充填して形成することができる。1つ以上の第3金属パターン523は、複数の第1金属パターン521と同じ金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1金属パターン521のそれぞれの幅を3nとするとき、複数の第1金属パターン521の間の間隔はそれぞれ実質的に3nを満たすことができる。
【0100】
図17cを参照すると、複数の第1金属パターン521と1つ以上の第3金属パターン523上に複数の第1金属パターン521と1つ以上の第3金属パターン523を覆う金属層531を形成する。金属層531は、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)で形成することができる。金属層531は、複数の第1金属パターン521及び1つ以上の第3金属パターン523とは異なる金属、例えば、ニッケル(Ni)を含むことができる。複数の第1金属パターン521のそれぞれの幅をnとするとき、金属層531の厚さ又は幅は実質的にnを満たすことができる。
【0101】
図17dを参照すると、金属層531上に、金属層531の間の空間D1の少なくとも一部をそれぞれ充填する複数の第2金属パターン522を形成する。このとき、金属層531上に、金属層531の間の他の空間D2の少なくとも一部をそれぞれ充填する1つ以上の第4金属パターン524をさらに形成することができる。複数の第2金属パターン522と1つ以上の第4金属パターン524は、めっき工程、例えば、電解めっき(又は電気銅)で空間G1、G2のそれぞれの少なくとも一部を充填することによって形成することができる。1つ以上の第4金属パターン524は、複数の第2金属パターン522と同じ金属、例えば、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1金属パターン521のそれぞれの幅を3nとするとき、複数の第2金属パターン522のそれぞれの幅は実質的にnを満たすことができる。
【0102】
図17eを参照すると、金属層531の一部をエッチングして、複数の第1金属パターン521のそれぞれの少なくとも一部と1つ以上の第3金属パターン523のそれぞれの少なくとも一部とを金属層531から露出させる。金属層531は、複数の第1金属パターン521及び1つ以上の第3金属パターン523とは異なる金属、例えばニッケル(Ni)を含むため、例えば、ニッケル(Ni)用エッチング液を用いて選択的にエッチングすることができる。ニッケル(Ni)用エッチング液は、ニッケル(Ni)と銅(Cu)のエッチング比が最小8:2以上であるものを用いることができる。
【0103】
図17fを参照すると、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524上に第1絶縁層411を形成する。第1絶縁層411は、未硬化状態のフィルムを積層した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0104】
図17g及び
図17hを参照すると、基板510を除去する。デタッチコア511は、デタッチ金属層512から分離して除去することができる。デタッチコア511の分離除去後に残存するデタッチ金属層512はエッチングして除去することができる。
【0105】
図17iを参照すると、複数の第1金属パターン521のそれぞれをエッチングして、複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割する。エッチング方法としては、例えば、テンティング(tenting)を用いることができる。例えば、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524上に複数の第1金属パターン521のそれぞれの中心部を露出させる開口を有する第1ドライフィルム541を形成した後、複数の第1金属パターン521のそれぞれの露出する部分をエッチングして複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割することができる。第1ドライフィルム541の開口は、フォトリソグラフィ工程、例えば、露光及び現像によって形成することができる。第1ドライフィルム541の開口は実質的にnを満たすことができ、これにより、複数の第1金属パターン521それぞれの分割された少なくとも2つ521a、521bのそれぞれの幅は実質的にnを満たすことができる。
【0106】
図17j及び
図17kを参照すると、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524上に複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のうち少なくとも一つの一部を露出させる第2ドライフィルム542を形成し、その後、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のうち少なくとも一つの露出した一部をエッチングする。第2ドライフィルム542の開口は、フォトリソグラフィ工程、例えば、露光及び現像によって形成することができる。このような工程は、複数の第1金属パターン521のそれぞれを少なくとも2つ521a、521bに分割する前に行うこともできる。これにより、複数の第1金属パターン521、複数の第2金属パターン521、1つ以上の第3金属パターン523、及び/又は1つ以上の第4金属パターン534のうち互いに連結された部分や不要な部分などを除去することができる。
【0107】
図17lを参照すると、金属層531の残存する残りをエッチングする。金属層531のエッチングにより、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のそれぞれから複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424が形成されることができる。
【0108】
一連の過程を通じて、上述した他の一例によるプリント回路基板400Aが形成されることができ、その他の内容は、上述した他の一例によるプリント回路基板400Aで説明したものと実質的に同一であるため、これに対する重複説明は省略する。
【0109】
図18a~
図18dはそれぞれ、
図13~
図16のプリント回路基板を製造するための複数の第1金属パターン及び第2金属パターンと金属層の形態及び金属層の一部のエッチングの程度を概略的に示す工程断面図である。
【0110】
図18aを参照すると、(a)段階のように、複数の第1金属パターン521は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されることができ、これにより、金属層531と複数の第2金属パターン522も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が実質的に垂直に形成されてもよい。また、(b)段階のように、金属層531が選択的に除去されるとき、金属層531のトップ面は、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522のそれぞれのトップ面と実質的に共面をなすようにエッチングされることができる。このとき、金属層531は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のそれぞれのトップ面とも実質的に共面をなすようにエッチングされてもよい。したがって、(c)段階のように、第1絶縁層411が実質的に共面をなす平坦な面に形成されることができる。また、(d)段階のように、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のボトム側にはアンダーカットやフットが形成されなくてもよい。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424のボトム側にもアンダーカットやフットが形成されなくてもよい。また、第1絶縁層411のトップ面が段差なく実質的に平坦であってもよい。例えば、他の一例によるプリント回路基板400Aの構造が形成されることができる。
【0111】
図18bを参照すると、
図18aとは異なり、(b)段階で金属層531が選択的に除去されるとき、金属層531が過エッチングされ、金属層531のトップ面が複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522のそれぞれのトップ面と段差を有するようにエッチングされることができる。このとき、金属層531は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のそれぞれのトップ面とも段差を有するようにエッチングされてもよい。したがって、(c)段階において第1絶縁層411が過エッチングされた領域に延長されることができる。また、(d)段階において、第1絶縁層411の一部411P1が複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の間のうち一部の間に突出することができる。このとき、第1絶縁層411の一部411P1が1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424の間などにも突出してもよい。例えば、変形例によるプリント回路基板400Bの構造が形成されることができる。
【0112】
図18cを参照すると、
図18aとは異なり、(a)段階で複数の第1金属パターン521は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く形成されることができる。したがって、金属層531のトップ面のエッジの少なくとも一部も丸く形成されることができ、複数の第2金属パターン522のそれぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部は尖って形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く又は尖って形成されることができる。したがって、(d)段階において、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフット、例えば、溝部421aU、421bUと突出部422Fが形成されることができる。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフットが形成されてもよい。例えば、他の変形例によるプリント回路基板400Cの構造が形成されることができる。
【0113】
図18dを参照すると、
図18aとは異なり、(a)段階で複数の第1金属パターン521は、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く形成されることができる。したがって、金属層531のトップ面のエッジの少なくとも一部も丸く形成されることができ、複数の第2金属パターン522のそれぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部は尖って形成されることができる。このとき、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524も、それぞれのトップ面のエッジの少なくとも一部が丸く又は尖って形成されることができる。また、(b)段階で金属層531が選択的に除去されるとき、金属層531が過エッチングされ、金属層531のトップ面が複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522のそれぞれのトップ面との段差を有するようにエッチングされることができる。このとき、金属層531は、1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のそれぞれのトップ面とも段差を有するようにエッチングされることができる。したがって、(c)段階において第1絶縁層411が過エッチングされた領域に延長されることができる。また、(d)段階において、第1絶縁層411の一部411P1が複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の間のうち一部の間に突出することができる。このとき、第1絶縁層411の一部411P1は、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424の間などにも突出してもよい。また、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフット、例えば、溝部421aU、421bUと突出部422Fが形成されてもよい。このとき、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424のそれぞれのボトム側の少なくとも一部にアンダーカットやフットが形成されてもよい。例えば、さらに他の変形例によるプリント回路基板400Dの構造が形成されることができる。
【0114】
その他の内容は、上述したプリント回路基板400A、400B、400C、400D及び上述したプリント回路基板400Aの製造方法で説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0115】
図19~
図22は、それぞれ
図13~
図16のプリント回路基板が多層プリント回路基板に適用された場合を概略的に示す断面図である。
【0116】
図面を参照すると、多層形態のプリント回路基板600A、600B、600C、600Dはそれぞれ、上述したプリント回路基板400A、400B、400C、400Dにおいて、第1絶縁層411の上面上に配置され、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422と、1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424とを含む第1配線層420、第1絶縁層411の下面上に配置される複数の第5回路パターン431を含む第2配線層430、第1絶縁層411を貫通し、第2配線層430の少なくとも一部と連結される第1接続ビア451、第2絶縁層の下面上に配置され、第2配線層430の少なくとも一部を覆う第2絶縁層412、第2絶縁層412の下面上に配置される複数の第6回路パターン441を含む第3配線層440、及び第2絶縁層412を貫通し、第3配線層440の少なくとも一部と連結される第2接続ビア452をさらに含む。必要に応じて、第1絶縁層411の上面上に配置され、第1配線層420の少なくとも一部を覆う第1レジスト層461、及び第2絶縁層412の下面上に配置され、第3配線層440の少なくとも一部を覆う第2レジスト層462をさらに含むことができる。
【0117】
一方、複数の第5及び第6回路パターン431、441は、それぞれの幅又は線幅V5、V6が複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422のそれぞれの線幅V1、V2より広くてもよい。また、複数の第5及び第6回路パターン431、442の間の間隔C3、C4は、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422の間の間隔C1、C2より広くてもよい。例えば、複数の第5及び第6回路パターン431、441は、それぞれ微細回路パターンではなく、一般回路パターン、例えば、線幅V5、V6が10μmを超え、その間隔C3、C4が10μmを超える一般回路パターンを含むことができ、また、パッドパターンやプレーンパターン、例えば、幅が10μmを超えるパッドパターンやプレーンパターンを含むことができる。
【0118】
一方、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424は、シード金属層を含まなくてもよく、複数の第5回路パターン431と複数の第6回路パターン432は、シード金属層n1、n2を含むことができる。このように、複数の第1回路パターン及び第2回路パターン421a、421b、422と1つ以上の第3回路パターン及び第4回路パターン423、424は、MSAP、SAP等のめっき工程により形成する複数の第5回路パターン431と複数の第6回路パターン432とは異なり、上述した微細回路形成工程で形成することができるため、シード金属層を含まなくてもよい。
【0119】
以下では、図面を参照し、多層形態のプリント回路基板600A、600B、600C、600Dの構成要素についてより詳細に説明する。
【0120】
第2絶縁層412は絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これに限定されるものではなく、これ以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0121】
複数の第5及び第6回路パターン431、441はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数の第5及び第6回路パターン431、441は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンを含むことができる。これらのパターンは、それぞれラインパターン、パッドパターン、プレーンパターンなどを含むことができる。複数の第5及び第6回路パターン431、441は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。また、銅箔をさらに含むことができる。
【0122】
シード金属層n1、n2はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。シード金属層mは、無電解めっき層(又は化学銅)及び/又はスパッタ層を含むことができる。スパッタ層は一層又は複数層であってもよい。
【0123】
第1接続ビア及び第2接続ビア451、452はそれぞれ複数のマイクロビアを含むことができる。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィールドビア(filled VIA)であってもよく、又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアはスタック型(stacked type)及び/又はスタガード型(staggered type)で配置されることができる。マイクロビアは、上面の幅が下面の幅より狭いテーパ形状を有することができる。第1接続ビア及び第2接続ビア451、452はそれぞれ金属を含むことができ、金属は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを含むことができ、好ましくは銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。第1接続ビア及び第2接続ビア451、452は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。第1接続ビア及び第2接続ビア451、452は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。
【0124】
第1レジスト層及び第2レジスト層461、462は、液状又はフィルム型の半田レジスト(Solder Resist)を含むことができるが、これに限定されず、他の種類の絶縁材が使用されてもよい。第1レジスト層461は、1つ以上の第3回路パターン423のうち少なくとも一つの少なくとも一部及び/又は1つ以上の第4回路パターン424のうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第1及び/又は第2開口k1、k3を有することができる。第2レジスト層462は、複数の第6回路パターン441のうち少なくとも一つの少なくとも一部を露出させる第3開口k2を有することができる。第1開口k1、第2開口k3、及び/又は第3開口k2に露出するパターン上には表面処理層が形成されることができる。あるいは、第1開口k1、第2開口k3、及び/又は第3開口k2に露出するパターン上には金属バンプが形成されてもよい。第2開口k3は第1開口k1より深さが深くてもよい。
【0125】
必要に応じて、多層形態のプリント回路基板600A、600B、600C、600Dは、図に示したものより多くの絶縁層と配線層と接続ビア層とを含むことができ、例えば、第1絶縁層及び第2絶縁層111、112の間にこれらの構成を追加することができる。
【0126】
その他の内容は、上述したプリント回路基板400A、400B、400C、400Dで説明したものと実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0127】
一方、多層形態のプリント回路基板600A、600B、600C、600Dは、上述した
図17a~
図17l及び上述した
図18a~
図18dで説明した製造方法において、第1絶縁層411を形成する段階の後に、第1絶縁層411上に第2配線層430を形成する段階、第1絶縁層411を貫通し、第2配線層430の少なくとも一部と連結される第1接続ビア451を形成する段階、第1絶縁層411上に第2配線層430の少なくとも一部を覆う第2絶縁層412を形成する段階、第2絶縁層412上に第3配線層440を形成する段階、及び第2絶縁層412を貫通し、第3配線層440の少なくとも一部と連結される第2接続ビア452を形成する段階をさらに含む方法で形成することができる。必要に応じて、金属層531の残存する残りをエッチングする段階の後に、第1絶縁層411上に、複数の第1金属パターン及び第2金属パターン521、522のそれぞれの少なくとも一部と1つ以上の第3金属パターン及び第4金属パターン523、524のそれぞれの少なくとも一部を覆う第1レジスト層461を形成する段階、及び第2絶縁層412上に、第3配線層440の少なくとも一部を覆う第2レジスト層462を形成する段階をさらに含むことができる。
【0128】
第2絶縁層412と第2及び第3配線層430、440と第1接続ビア及び第2接続ビア451、452は、ビルドアップ工程で形成することができる。例えば、第2絶縁層412は、未硬化状態のフィルムを積層した後、硬化して形成することができるが、これに限定されるものではない。また、第2及び第3配線層430、440と第1接続ビア及び第2接続ビア451、452は、第1絶縁層及び第2絶縁層411、412にビアホールを加工した後、SAP、MSAP等を用いるめっき工程で形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0129】
その他の内容は、上述した
図17a~
図17l及び上述した
図18a~
図18dで説明した製造方法の説明と実質的に同一であり、これに対する重複説明は省略する。
【0130】
本発明において、「覆う」という表現は、全体的に覆う場合だけでなく、少なくとも一部を覆う場合を含むことができ、さらに、直接覆う場合だけでなく、間接的に覆う場合も含むことができる。
【0131】
本発明において、「充填する」という表現は、完全に充填する場合だけでなく、概ね充填する場合を含むことができ、例えば、一部の空隙やボイドなどが存在する場合を含むことができる。
【0132】
本発明において、厚さ、幅、線幅、間隔、深さなどは、プリント回路基板の研磨又は切断断面を基準にして、走査顕微鏡又は光学顕微鏡を用いて測定することができる。例えば、断面上で測定することができる。厚さ、幅、線幅、間隔、深さなどが一定でない場合には、任意の5地点で測定した値の平均値により厚さ、幅、線幅、間隔、深さなどを比較することができる。パターンの側面がテーパ形状を有する場合の当該パターンの線幅又は幅は、厚さ方向を基準にして任意の5地点での線幅又は幅を測定した後、これらの平均値を用いることができる。
【0133】
本発明において、実質的には、製造工程上で発生する工程誤差や位置偏差、測定時の誤差などを含めて判断することができる。例えば、実質的に同じ線幅等を有することは、完全に数値的に同じ場合だけでなく、誤差範囲内でほぼ同様の数値を有することを含むことができ、さらに、テーパ形状による一部の差異を含めて判断することができる。また、実質的に共面をなすというのは、完全に同一平面に存在する場合だけでなく、ほぼ同一平面に存在する場合も含むことができる。
【0134】
本発明において、同じ絶縁材は、完全に同じ絶縁材である場合だけでなく、同じタイプの絶縁材を含む意味であることができる。したがって、絶縁材の組成は実質的に同一であるものの、これらの具体的な組成比は少しずつ異なることがある。
【0135】
本発明において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物をサイドビューで見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの平面形状、又は対象物をトップビュー又はボトムビューで見たときの平面形状を意味することができる。
【0136】
本発明において、下側、下部、下面などは、便宜上、図面の断面を基準にして下側方向を意味するものとして使用し、上側、上部、上面などは、その反対方向を意味するものとして使用している。但し、これは説明の便宜上、方向を定義したものであり、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論であり、上/下の概念はいつでも変更することができる。
【0137】
本発明において、「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結された場合及び連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0138】
本発明で使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例に説明されている事項が、他の一例に説明されていなくても、他の一例において、その事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明として理解することができる。
【0139】
本発明で使用される用語は、単に一例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0140】
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラ
1060:アンテナ
1070:ディスプレイ
1080:バッテリ
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:マザーボード
1120:部品
1121:部品パッケージ
1130:カメラモジュール
1140:スピーカ
100A、100B、100C、100D、300A、300B、300C、300D:プリント回路基板
111、112:絶縁層
120、130、140:配線層
121、122、123、124、131、141:回路パターン
151、152:接続ビア
161、162:レジスト層
210:基板
211:デタッチコア
212:デタッチ金属層
221、222、223、224:金属パターン
231:金属層
241:ドライフィルム
400A、400B、400C、400D、600A、600B、600C、600D:プリント回路基板
411、412:絶縁層
420、430、440:配線層
421、422、423、424、431、441:回路パターン
451、452:接続ビア
461、462:レジスト層
510:基板
511:デタッチコア
512:デタッチ金属層
521、522、523、524:金属パターン
531:金属層
541、542:ドライフィルム