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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072768
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】プリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20240521BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
H05K1/02 J
H05K1/02 B
H01L23/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119258
(22)【出願日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】10-2022-0153871
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0015630
(32)【優先日】2023-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】金 正守
【テーマコード(参考)】
5E338
【Fターム(参考)】
5E338AA16
5E338BB61
5E338CC01
5E338CC04
5E338CC06
5E338CD33
5E338EE23
(57)【要約】
【課題】本発明の様々な目的の一つは、バンプ領域の平坦度を確保することによって工程能力を向上させることができるプリント回路基板を提供することである。
【解決手段】本発明は、絶縁層と、上記絶縁層上に配置され、半導体チップを実装するための複数の金属パッドを含む配線層と、上記絶縁層上に配置され、上記配線層を覆い、上記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口を有する半田レジスト層と、を含み、上記複数の開口のうち最外郭に配置された開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域を実質的に均等に複数のセルに分割して、それぞれのセルの面積に対するそれぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比を計算し、最も大きい値をPMaxとし、最も小さい値をPMinとするとき、(PMax-PMin)×100≦20である、プリント回路基板に関する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁層と、
前記絶縁層上に配置され、半導体チップを実装するための複数の金属パッドを含む配線層と、
前記絶縁層上に配置され、前記配線層を覆い、前記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口を有する半田レジスト層と、を含み、
前記複数の開口のうち最外郭に配置された開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域を実質的に均等に複数のセルに分割して、それぞれのセルの面積に対する前記それぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比を計算し、最も大きい値をPMaxとし、最も小さい値をPMinとするとき、(PMax-PMin)×100≦20である、プリント回路基板。
【請求項2】
前記複数のセルは、横長1.7mm~2.0mm及び縦長1.7mm~2.0mmの範囲内で均等に分割される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項3】
前記複数のセルそれぞれにおける前記開口の平均深さをそれぞれt1、t2、...tnとし、前記複数のセルそれぞれにおける前記面積の比をそれぞれP1、P2、...Pnとし、nは3以上の整数であるとき、t1、t2、...tnは、それぞれ実質的に0.22×{(P1、P2、...Pn)×100}×(μm)+m×(μm)の関係を満たし、mは0以上の有理数である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項4】
前記配線層の平均厚さは10μm~18μmであり、
前記配線層内の最大厚さと最小厚さとの差は5μm以内である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項5】
前記半田レジスト層の平均厚さは15μm~23μmであり、
前記半田レジスト層内の最大厚さと最小厚さとの差は7μm以内である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項6】
前記複数の開口の平均直径は50μm~100μmであり、
前記複数の開口のうち最大直径を有する開口と最小直径を有する開口との直径差は10μm以内である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項7】
前記複数の金属パッドはそれぞれ銅(Cu)を含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項8】
前記半田レジスト層は感光性材質の半田レジストを含む、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項9】
前記複数の開口は、SMD(Solder Mask Defined)タイプで前記複数のパッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項10】
前記プリント回路基板は、複数の絶縁層、前記複数の絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の配線層、及び前記複数の絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、前記複数の配線層のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数のビア層を含み、
前記半田レジスト層は、前記複数の絶縁層上に配置され、
前記絶縁層は、前記複数の絶縁層のうち最外層に配置される絶縁層であり、
前記配線層は、前記複数の配線層のうち最外層に配置される配線層である、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項11】
前記プリント回路基板は、第1基板部及び前記第1基板部上に配置される第2基板部を含み、
前記第2基板部は、前記第1基板部よりも配線密度がさらに高く、
前記半田レジスト層は前記第2基板部上に配置され、
前記絶縁層及び前記配線層は、それぞれ前記第2基板部の最外層に配置される、請求項1に記載のプリント回路基板。
【請求項12】
前記第1基板部は、コア絶縁層、前記コア絶縁層の両面上にそれぞれ配置される第1及び第2コア配線層、前記コア絶縁層を貫通し、前記第1及び第2コア配線層を連結するコアビア層、前記コア絶縁層の両面上にそれぞれ配置される複数の第1及び第2ビルドアップ絶縁層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第1ビルドアップ配線層、前記複数の第1ビルドアップ絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、前記複数の第1ビルドアップ配線層のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第1ビルドアップビア層、前記複数の第2ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第2ビルドアップ配線層、及び前記複数の第2ビルドアップ絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、前記複数の第2ビルドアップ配線層のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第2ビルドアップビア層を含み、
前記第2基板部は、複数の第3ビルドアップ絶縁層、前記複数の第3ビルドアップ絶縁層上又は内にそれぞれ配置される複数の第3ビルドアップ配線層、及び前記複数の第3ビルドアップ絶縁層のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、前記複数の第3ビルドアップ配線層のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第3ビルドアップビア層を含み、
前記半田レジスト層は、前記複数の第3ビルドアップ絶縁層上に配置され、
前記絶縁層は、前記複数の第3ビルドアップ絶縁層のうち最外層に配置される第3ビルドアップ絶縁層であり、
前記配線層は、前記複数の第3ビルドアップ配線層のうち最外層に配置される第3ビルドアップ配線層である、請求項11に記載のプリント回路基板。
【請求項13】
絶縁部と、
前記絶縁部上に配置され、半導体チップを実装するための複数の金属パッドと、
前記絶縁部上に配置され、前記複数の金属パッドを覆い、前記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の第1開口を有する第1半田レジスト層と、を含み、
前記複数の第1開口のうち最外郭に配置された第1開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域を、横長1.7mm~2.0mm及び縦長1.7mm~2.0mmの範囲内で実質的に均等にN個のセルに分割して、四角領域の全面積に対するそれぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比を計算し、最も大きい値をQMaxとし、最も小さい値をQMinとするとき、N×(QMax-QMin)×100≦20であり、Nは正の整数である、プリント回路基板。
【請求項14】
複数のセルそれぞれにおける第1開口の平均深さをそれぞれt1、t2、...tnとし、前記四角領域の全面積に対するそれぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比をそれぞれQ1、Q2、...Qnとし、nは3以上の整数であるとき、t1、t2、...tnはそれぞれ実質的に0.22×N×{(Q1、Q2、...Qn)×100}×(μm)+k×(μm)の関係を満たし、kは0以上の有理数である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項15】
前記複数の金属パッドの平均厚さは10μm~18μmであり、
前記複数の金属パッドのうち最大厚さを有する金属パッドと最小厚さを有する金属パッドとの厚さ差は5μm以内である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項16】
前記第1半田レジスト層の平均厚さは15μm~23μmであり、
前記第1半田レジスト層内の最大厚さと最小厚さとの差は7μm以内である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項17】
前記複数の第1開口の平均直径は50μm~100μmであり、
前記複数の第1開口のうち最大直径を有する第1開口と最小直径を有する第1開口との直径差は10μm以内である、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項18】
前記絶縁部上又は内にそれぞれ配置される複数の配線層をさらに含み、
前記複数の配線層のうち最上層に配置される配線層は前記複数の金属パッドを含む、請求項13に記載のプリント回路基板。
【請求項19】
前記複数の第1開口上にそれぞれ配置され、前記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の半田バンプと、
前記第1半田レジスト層上に配置され、前記複数の半田バンプを介して前記複数の金属パッドと連結される半導体チップと、をさらに含む、請求項18に記載のプリント回路基板。
【請求項20】
前記絶縁部の前記第1半田レジスト層が配置される側の反対側上に配置され、前記複数の配線層のうち最下層に配置される配線層の少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の第2開口を有する第2半田レジスト層と、
前記複数の第2開口上にそれぞれ配置され、前記最下層に配置される配線層の少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の電気連結金属と、をさらに含む、請求項19に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリント回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高速データ処理及びデータ量の増加などにより、既存のCPU(Central Processing Unit)市場以外の領域においてもFCB(Flip-Chip BGA)基板に対する需要が増加している。例えば、電装用、サーバ用など、多様な市場での需要が増加しており、これにパッケージ構造が既存のCPU中心の製品構造からより様々な製品構造に多様化している。このような製品の多様化に伴う多様なデザインのパッケージ用基板の需要があり、層別デザインの密集度も従来に比べて高くなっている。特に、最近の需要が特に増加しているサーバ用パッケージ製品の場合、基板サイズが大きくなる傾向にある。一方、基板サイズの増加に伴ってバンプの個数が増加し、これにより一定のバンプ高さを確保することなどがより難しくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の様々な目的の一つは、バンプ領域の平坦度を確保することによって工程能力を向上させることができるプリント回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段の一つは、絶縁層と、上記絶縁層上に配置され、半導体チップを実装するための複数の金属パッドを含む配線層と、上記絶縁層上に配置され、上記配線層を覆い、上記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口を有する半田レジスト層と、を含み、上記複数の開口のうち最も外郭に配置された開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域を実質的に均等に複数のセルに分割して、それぞれのセルの面積に対するそれぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比を計算し、最も大きい値をPMaxとし、最も小さい値をPMinとするとき、(PMax-PMin)×100≦20であるプリント回路基板を提供することである。
【0005】
本発明を通じて提案するいくつかの解決手段のうち他の一つは、絶縁部と、上記絶縁部上に配置され、半導体チップを実装するための複数の金属パッドと、上記絶縁部上に配置され、上記複数の金属パッドを覆い、上記複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の第1開口を有する第1半田レジスト層と、を含み、上記複数の第1開口のうち最外郭に配置された第1開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域を、横長1.7mm~2.0mm及び縦長1.7mm~2.0mmの範囲内で実質的に均等にN個のセルに分割し、四角領域の全面積に対するそれぞれのセルに配置された金属パッドの面積の比を計算して、最も大きい値をQMaxとし、最も小さい値をQMinとするとき、N×(QMax-QMin)×100≦20であり、Nは正の整数である、プリント回路基板を提供することである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の様々な効果のうち一効果として、バンプ領域の平坦度を確保することによって工程能力を向上させることができるプリント回路基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図4図3のプリント回路基板の概略的な上面図を示す平面図である。
図5図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
図6図5のプリント回路基板の概略的な上面図を示す平面図である。
図7】プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
図8図7のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
図9】プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
図10図9のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照して本発明について説明する。図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために拡大又は縮小することができる。
【0009】
電子機器
図1は、電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0010】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは後述する他の電子部品とも結合して様々な信号ライン1090を形成する。
【0011】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にもその他の異なる形態のチップ関連電子部品が含まれてもよいことは言うまでもない。また、これらのチップ関連部品1020を互いに組み合わせてもよいことは勿論である。チップ関連部品1020は、上述したチップや電子部品を含むパッケージ形態であってもよい。
【0012】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、Bluetooth、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれてもよい。また、ネットワーク関連部品1030をチップ関連部品1020と併せて互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0013】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルタ、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる様々な用途のために使用されるチップ部品形態の受動素子などが含まれてもよい。また、その他の部品1040をチップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030と互いに組み合わせてもよいことは言うまでもない。
【0014】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の電子部品を含むことができる。他の電子部品の例としては、カメラモジュール1050、アンテナモジュール1060、ディスプレイ1070、バッテリ1080などがある。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカ、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、DVD(digital versatile disk)などであってもよい。これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために使用されるその他の電子部品などが含まれてもよいことは言うまでもない。
【0015】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、個人用情報端末機(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピュータ(computer)、モニタ(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビ(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0016】
図2は、電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
【0017】
図面を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、マザーボード1110が収容されており、このようなマザーボード1110には、様々な部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカ1140のようにマザーボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されても又はされなくてもよい他の部品が内部に収容されている。部品1120のうち一部は、上述したチップ関連部品であってもよく、例えば、部品パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品を含む電子部品が表面実装配置されるプリント回路基板の形態であってもよい。あるいは、部品パッケージ1121は、能動部品及び/又は受動部品が内蔵されたプリント回路基板の形態であってもよい。一方、電子機器は必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述したように他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0018】
プリント回路基板
図3は、プリント回路基板の一例を概略的に示す断面図であり、図4は、図3のプリント回路基板の概略的な上面図を示す平面図である。
【0019】
図面を参照すると、一例に係るプリント回路基板100Aは、絶縁層111、絶縁層111上に配置される配線層121、及び絶縁層111上に配置され、配線層121を覆い、配線層121の少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口h、gを有する半田レジスト層151を含むことができる。配線層121は、半導体チップを実装するための複数の金属パッドを含むことができ、必要に応じて、受動部品を実装するための複数の金属パッドをさらに含むことができる。半田レジスト層151は複数の金属パッドを覆うことができる。複数の開口hは、半導体チップを実装するための複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させることができる。複数の開口gは、受動部品を実装するための複数の金属パッドのうち少なくとも一つの少なくとも一部をそれぞれ露出させることができる。複数の金属パッドはそれぞれ銅(Cu)を含むことができる。半田レジスト層151は、半導体チップを実装するための基準マークMをさらに有することができる。基準マークMは、半田レジスト層151の少なくとも一部を貫通することができ、絶縁層111及び/又は配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。
【0020】
一方、複数の開口hのうち最外郭に配置された開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域Aを、実質的に均等に複数のセルBに分割し、それぞれのセルBの面積に対するそれぞれのセルBに配置された配線層121、例えば、面積の比を計算し、面積の比が最も大きいセルB1、例えば、半導体チップ実装用金属パッド120-1が最も大きく形成されたセルB1におけるセルB1の面積に対する半導体チップ実装用金属パッド120-1の面積の比をPMaxとし、面積の比が最も小さいセルB2、例えば、半導体チップ実装用金属パッド120-2が最も小さく形成されたセルB2におけるセルB2の面積に対する半導体チップ実装用金属パッド120-2の面積の比をPMinとするとき、(PMax-PMin)×100≦20であることができる。
【0021】
このとき、それぞれのセルBにおける開口hの平均深さtをそれぞれt1、t2、...tnとし、それぞれのセルBの面積に対するそれぞれのセルBに 配置された配線層121、例えば、半導体チップ実装用金属パッドの面積の比Pを計算して、これをそれぞれP1、P2、...Pnとし、nは3以上の整数であるとき、t1、t2、...tnは、それぞれ実質的に0.22×{(P1、P2、...Pn)×100}×(μm)+m×(μm)の関係を満たすことができ、mは0以上の有理数であることができる。
【0022】
あるいは、複数の開口hのうち最外郭に配置された開口の外縁を実質的に直線で連結してなる四角領域Aを、実質的に均等にN個のセルBに分割して、四角領域Aの全面積に対するそれぞれのセルBに配置された配線層121、例えば、半導体チップ実装用金属パッドの面積の比を算出し、面積の比が最も大きいセルB1、例えば、半導体チップ実装用金属パッド120-1が最も大きく形成されたセルB1における四角領域Aの全面積に対する半導体チップ実装用金属パッド120-1の面積の比をQMaxとし、面積の比が最も小さいセルB2、例えば、半導体チップ実装用金属パッド120-2が最も小さく形成されたセルB2における四角領域Aの全面積に対する半導体チップ実装用金属パッド120-2の面積の比をQMinとするとき、N×(QMax-QMin)×100≦20であることができ、Nは正の整数であることができる。
【0023】
このとき、それぞれのセルBにおける開口hの平均深さtをそれぞれt1、t2、...tnとし、四角領域Aの全面積に対するそれぞれのセルBに配置された配線層121、例えば、半導体チップ実装用金属パッドの面積の比Qを算出して、これをそれぞれQ1、Q2、...Qnとし、nは3以上の整数であるとき、t1、t2、...tnは、それぞれ実質的に0.22×N×{(Q1、Q2、...Qn)×100}×(μm)+k×(μm)の関係を満たすことができ、kは0以上の有理数であることができる。
【0024】
一方、四角領域Aを定義するとき、平面上において複数の開口hのうち最外郭に配置された開口の外縁の一部が突出又はリセスされた部分は、仮想の線を引いたときに除外することができる。また、互いに異なる仮想の直線が接する角は実質的に直角であり得る。例えば、四角領域Aは、平面上において、実質的に矩形又は正方形の形態を有することができる。このような四角領域Aは、後述するように半導体チップが実装されるための半田バンプが形成されるバンプ領域であってもよい。したがって、四角領域Aを定義する際に複数の開口gや基準マークMを除外することができる。例えば、基準マークMは半導体チップを実装するためのものであって、半導体チップが実装される四角領域Aの少なくとも一つのコーナー、好ましくは4つのコーナーの近傍にそれぞれ形成されてもよく、複数の開口gは、受動部品を実装するための金属パッドを露出させる領域であって、四角領域Aの周囲に形成されてもよい。
【0025】
また、複数のセルBは四角領域Aを均等に分割した領域であって、分割のための基準となる横及び/又は縦のサイズはそれぞれ1.7mm~2.0mmの範囲で決定されることができ、様々な場合の数が存在する場合には、最も小さく分けることができる場合を採択することができる。例えば、横及び/又は縦の長さが31mmの四角領域Aを分割する場合には、それぞれのセルBは、横及び/又は縦の長さが約1.72mm(18分割)、1.82mm(17分割)、1.94mm(16分割)などの場合に分割可能であり、このうち最も小さい1.72mm(18分割)に分割することで、本発明に係る上述のパラメータを計算することができる。分析及び実験によれば、このような範囲にセルBを分割するとき、本発明に係る上述のパラメータの関係が好ましく導出されることができる。
【0026】
一方、上述した本発明に係るパラメータは、一例に係るプリント回路基板100Aにおいて、四角領域Aと複数のセルBを定義し、それらの面積を測定した後、半田レジスト層151を透視してそれぞれのセルB領域に配置された配線層121、例えば、金属パッドの面積を測定するか、又は半田レジスト層151を除去した後、それぞれのセルB領域に配置された配線層121、例えば、金属パッドの面積を測定して計算することができる。面積を測定する際には走査顕微鏡又は光学顕微鏡などが用いられてもよいが、測定方法はこれに限定されるものではない。
【0027】
なお、配線層121の平均厚さ121Tは10μm~18μmであってもよく、配線層121内の最大厚さと最小厚さとの差は約5μm以内であってもよい。また、半田レジスト層151の平均厚さ151Tは15μm~23μmであってもよく、半田レジスト層151内の最大厚さと最小厚さとの差は約7μm以内であってもよい。また、複数の開口hの平均直径dは50μm~100μmであってもよく、複数の開口hのうち最大直径を有する開口と最小直径を有する開口との直径差は約10μm以内であってもよい。厚さ、直径、深さなどがこのような条件を満たしたとき、本発明に係る上述のパラメータの関係が好ましく導出されることができる。
【0028】
一方、配線層121の平均厚さ121T、半田レジスト層151の平均厚さ151T、複数の開口hの平均直径d、複数の開口hの平均深さtなどは、走査顕微鏡又は光学顕微鏡などを用いて測定することができるが、測定装備がこれらに限定されるものではない。必要に応じて、プリント回路基板100Aの研磨又は切断断面を基準にして、これらの数値を測定することができる。平均厚さ、平均直径、平均深さなどは、任意の5地点で測定した値の平均値で計算することができる。それぞれの開口がテーパ形状を有する場合には、それぞれの開口の最上側及び最下側の直径の平均値によりそれぞれの開口の直径を計算することができる。
【0029】
また、基板にマイクロボールを用いてバンプを形成する工法の場合、ボールのサイズがほぼ一定であるため、バンプが実装される半田レジスト層の開口領域の体積によってバンプの高さが決定されることができる。このとき、半田レジスト層の開口領域の深さは、下部領域のデザイン、例えば、配線層の金属比率によって決定されることができる。したがって、半導体チップが実装されるバンプ領域において、配線層の金属比率の調整がバンプ高さの散布を制御するための重要な要因となり得る。分析及び実験によれば、本発明に係る上述のパラメータを満たしたとき、より容易にバンプ高さの散布を制御することができるため、大面積製品のバンプ領域の平坦度を確保することができ、よって、工程能力の向上によりバンプ高さのばらつきを減らすことができる。これにより、アセンブリの歩留まり及び品質を向上させることができる。また、基板の作製時に、バンプ高さの不良に対する根本的な原因を除去することができ、歩留まりを向上させることができる。
【0030】
例えば、一例に係るプリント回路基板100Aの複数の開口h上にそれぞれマイクロボールを用いて半田バンプを形成する場合において、t1...tn≒0.22×{(P1...Pn)×100}+m及び/又はt1...tn≒0.22×N×{(Q1...Qn)×100}+kの関係を満たすように、半田レジスト層151にN個の開口hを形成する場合、下記[表1]及び[表2]の実験例1~5のように、(PMax-PMin)×100及び/又はN×(QMax-QMin)×100の値が20以下である場合には、半田バンプの公差が±10μm以内で十分なマージンを確保できるため、半導体チップの実装前のパッケージ基板に要求されるスペックを満たすことができる。これに対し、下記[表1]及び[表2]の実験例6~7のように、(PMax-PMin)×100及び/又はN×(QMax-QMin)×100の値が20を超える場合には、半田バンプの高さ公差が±10μmを超えて、結果として半導体チップの実装前のパッケージ基板に要求されるスペックを満たさないなど、納品基準未達の不良が発生する可能性がある。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
一方、上述した実験例1~7におけるプリント回路基板サンプルは、配線層121の平均厚さ121Tが約15μm程度であり、最大/最小厚さの差は約3μm程度であり、半田レジスト層151の平均厚さ151Tは約20μm程度であり、最大/最小厚さの差は約4μm程度であり、複数の開口hの平均直径dは約75μm程度であり、最大/最小直径の差は約5μm程度であった。また、絶縁層111の材料としてはABFを用い、配線層121は化学銅めっきと電解銅めっきを用いて形成し、半田レジスト層151の材料としては商品名AUS703を用いた。
【0034】
以下では、図面を参照して一例に係るプリント回路基板100Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0035】
絶縁層111は絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又は樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0036】
配線層121は金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。配線層121は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンを含むことができる。これらのパターンは、それぞれラインパターン、パッドパターン、プレーンパターンなどを含むことができる。配線層121は、無電解めっき層(又は化学銅)と電解めっき層(又は電気銅)とを含むことができるが、これに限定されるものではない。無電解めっき層の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。また、銅箔をさらに含むことができる。
【0037】
半田レジスト層151は半田レジストを含むことができる。半田レジストは感光性材質であってもよく、又は液状タイプであってもよい。例えば、半田レジストは商品名AUS703、SR7300などであってもよいが、これらに限定されるものではない。半田レジスト層151は複数の開口hを有することができ、それぞれの開口hは配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。それぞれの開口hは、SMD(Solder Mask Defined)及び/又はNSMD(Non-Solder Mask Defined)タイプで配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。好ましくは、それぞれの開口hは、SMDタイプで配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。
【0038】
図5は、図3のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図であり、図6は、図5のプリント回路基板の概略的な上面図を示す平面図である。
【0039】
図面を参照すると、変形例に係るプリント回路基板500Aは、絶縁層111、絶縁層111上に配置される配線層121、絶縁層111上に配置され、配線層121の少なくとも一部を覆い、配線層121の少なくとも一部をそれぞれ露出させる複数の開口hを有する半田レジスト層151、複数の開口h、g上にそれぞれ配置され、配線層121の露出した少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の半田バンプ210、220、及び半田レジスト層151上に配置され、複数の半田バンプ210、220を介して配線層121とそれぞれ連結される半導体チップ310及び受動部品320を含むことができる。例えば、変形例に係るプリント回路基板500Aは、一例に係るプリント回路基板100Aを含むパッケージ形態を有してもよい。例えば、変形例に係るプリント回路基板500Aは、半導体パッケージ構造を有することができる。
【0040】
一方、複数の半田バンプ210と半導体チップ310は、四角領域A上に配置されてもよい。例えば、四角領域Aは、半導体チップ310を実装するための複数の半田バンプ210が配置されるバンプ領域であってもよい。変形例に係るプリント回路基板500Aも上述した本発明に係るパラメータを満たすことができ、この場合、半導体チップ310が実装される前の複数の半田バンプ210は平坦性に優れることができる。例えば、半導体チップ310が実装される前の複数の半田バンプ210は、最大高さを有する半田バンプと最小高さを有する半田バンプとの高さ差が約20μm以内であってもよい。この場合、工程能力の向上によりバンプ高さのばらつきを減らすことができるため、アセンブリの歩留まり及び品質を向上させることができ、基板の作製時に、バンプ高さの不良に対する根本的な原因を除去することができ、歩留まりをより向上させることができる。
【0041】
また、複数の半田バンプ210のそれぞれの高さは、半導体チップ310の実装前にプリント回路基板500Aを基準にして、走査顕微鏡又は光学顕微鏡などを用いて測定することができるが、測定装備がこれらに限定されるものではない。必要に応じて、半導体チップ310の実装前のプリント回路基板500Aの研磨又は切断断面を基準にして複数の半田バンプ210のそれぞれの高さを測定することができる。
【0042】
以下では、図面を参照して変形例に係るプリント回路基板500Aの構成要素についてより詳細に説明する。
【0043】
複数の半田バンプ210、220は、それぞれ低融点金属、例えば、錫(Sn)-アルミニウム(Al)-銅(Cu)などの半田などで形成されてもよいが、これは一例に過ぎず、材質が特にこれらに限定されるものではない。複数の半田バンプ210はそれぞれマイクロボールの形態を有することができるが、これに限定されるものではない。
【0044】
半導体チップ310は、数百~数百万個以上の素子が一つのチップ内に集積化された集積回路(IC:Integrated Circuit)ダイ(Die)を含むことができる。このとき、集積回路は、例えば、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、アプリケーションプロセッサ(例えば、AP)、アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップであってもよいが、これらに限定されるものではなく、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリ、HBM(High Bandwidth Memory)などのメモリチップ、又はPMIC(Power Management IC)のような他の種類であってもよいことは勿論である。半導体チップ310は複数個であってもよく、この場合、互いに同じ種類、又は互いに異なる種類の半導体チップが四角領域A上にそれぞれ配置されてもよい。
【0045】
半導体チップ310は、アクティブウエハに基づいて形成されたものであってもよく、この場合、それぞれの本体をなす母材としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウムヒ素(GaAs)などが用いられることができる。本体には様々な回路が形成されていてもよい。それぞれの本体には接続パッドが形成されることができ、接続パッドはアルミニウム(Al)、銅(Cu)などの導電性物質を含むことができる。半導体チップ310はベアダイ(bare die)であってもよく、この場合、接続パッド上には、必要に応じて金属バンプが配置されてもよい。半導体チップ310は、パッケージダイ(packaged die)であってもよく、この場合、接続パッド上にさらに再配線層が形成され、必要に応じて再配線層上に金属バンプが配置されてもよい。
【0046】
受動部品320はチップ部品であってもよい。例えば、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(low Temperature Co-Firing Ceramics)、 EMI(Electro Magnetic Interference)、 MLCC(Multi-Layer Ceramic Capacitor)などであってもよいが、これらに限定されるものではない。
【0047】
その他の内容は、上述した一例に係るプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複内容は省略する。
【0048】
図7は、プリント回路基板の他の一例を概略的に示す断面図である。
【0049】
図面を参照すると、他の一例に係るプリント回路基板100Bは、複数の絶縁層111、112、113、114、複数の絶縁層111、112、113、114上又は内にそれぞれ配置される複数の配線層121、122、123、124、125、複数の絶縁層111、112、113、114のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、複数の配線層121、122、123、124、125のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数のビア層131、132、133、134、並びに複数の絶縁層111、112、113、114の上側及び下側にそれぞれ配置される第1及び第2半田レジスト層151、152を含むことができる。例えば、他の一例に係るプリント回路基板100Bは、コアレスタイプの多層基板であってもよいが、これに限定されるものではなく、必要に応じてコア層を有するコアタイプの多層基板であってもよい。
【0050】
複数の絶縁層111、112、113、114はそれぞれ絶縁材を含むことができる。絶縁材は、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂と共に、無機フィラー、有機フィラー及び/又はガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)を含む材料を含むことができる。例えば、絶縁材は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PPG(Prepreg)などの非感光性絶縁材であってもよいが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の異なる高分子素材が用いられてもよい。また、絶縁材は、PID(Photo Imageable Dielectric)などの感光性絶縁材であってもよい。
【0051】
複数の配線層121、122、123、124、125はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数の配線層121、122、123、124、125は、それぞれ設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、信号パターン、パワーパターン、グランドパターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれライン、プレーン、パッドなど様々な形態を有することができる。複数の配線層121、122、123、124、125は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。あるいは、金属箔(又は銅箔)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。あるいは、金属箔(又は銅箔)、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含んでもよく、必要に応じて両方を含んでもよい。
【0052】
複数のビア層131、132、133、134はそれぞれ金属を含むことができる。金属は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、及び/又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができるが、これに限定されるものではない。複数のビア層131、132、133、134は、それぞれビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)を含むことができるが、ビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)を含むこともできる。複数のビア層131、132、133、134にそれぞれ含まれたビアは、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。複数のビア層131、132、133、134にそれぞれ含まれたビアは、断面上において互いに同じ方向のテーパ形状、例えば、上側から下側に向かうほど直径が実質的に小さくなるテーパ形状を有することができる。複数のビア層131、132、133、134は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができる。無電解めっき層(又は化学銅)の代わりにスパッタ層を含んでもよく、必要に応じて両方を含んでもよい。
【0053】
第1及び第2半田レジスト層151、152はそれぞれ半田レジストを含むことができる。半田レジストは感光性材質であってもよく、また液状タイプであってもよい。例えば、半田レジストは商品名AUS703、SR7300などであってもよいが、これらに限定されるものではない。第1半田レジスト層151は複数の開口h、gを有することができ、それぞれの開口h、gは最上層の配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。それぞれの開口h、gは、SMD(Solder Mask Defined)及び/又はNSMD(Non-Solder Mask Defined)タイプでパターンを露出させることができ、好ましくはSMDタイプでパターンを露出させることができる。第2半田レジスト層152も複数の開口を有することができ、それぞれの開口は最下層の配線層125の少なくとも一部を露出させることができる。それぞれの開口は、SMD及び/又はNSMDタイプで最下層の配線層125の少なくとも一部を露出させることができ、好ましくはSMDタイプで最下層の配線層125の少なくとも一部を露出させることができる。
【0054】
一方、一例に係るプリント回路基板100Aの絶縁層111と配線層121と半田レジスト層151は、それぞれ他の一例に係るプリント回路基板100Bの複数の絶縁層111、112、113、114のうち最上層に配置される絶縁層111と複数の配線層121、122、123、124、125のうち最上層に配置される配線層121と第1及び第2半田レジスト層151、152のうち第1半田レジスト層151であることができる。
【0055】
その他の内容は、上述した一例に係るプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複内容は省略する。
【0056】
図8は、図7のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0057】
図面を参照すると、変形例に係るプリント回路基板500Bは、複数の絶縁層111、112、113、114、複数の絶縁層111、112、113、114上又は内にそれぞれ配置される複数の配線層121、122、123、124、125、複数の絶縁層111、112、113、114のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、複数の配線層121、122、123、124、125のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数のビア層131、132、133、134、複数の絶縁層111、112、113、114の上側及び下側にそれぞれ配置される第1及び第2半田レジスト層151、152、第1半田レジスト層151の複数の開口h、g上にそれぞれ配置され、最上層の配線層121の露出した少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の半田バンプ210、220、第1半田レジスト層151上に配置され、複数の半田バンプ210、220を介して最上層の配線層121とそれぞれ連結される半導体チップ310及び受動部品320、第2半田レジスト層152の複数の開口上にそれぞれ配置され、最下層の配線層125の露出した少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の電気連結金属160を含むことができる。例えば、変形例に係るプリント回路基板500Bは、他の一例に係るプリント回路基板100Bを含むパッケージ形態を有してもよい。例えば、変形例に係るプリント回路基板500Bは、半導体パッケージ構造を有することができる。
【0058】
複数の電気連結金属160は、プリント回路基板500Bを電子機器のメインボードや他の基板などに連結させるための構成である。複数の電気連結金属160は、最下層の配線層125の少なくとも一部とそれぞれ連結されることができる。必要に応じて、複数の電気連結金属160は複数のアンダーバンプ金属を介してそれぞれ配置されてもよい。複数の電気連結金属160は、導電性物質、例えば、半田などで形成されてもよいが、これは一例に過ぎず、材質が特にこれに限定されるものではない。複数の電気連結金属160は、それぞれランド、ボール、ピンなどであってもよい。複数の電気連結金属160は、それぞれ多重層又は単一層で形成されてもよい。多重層で形成される場合には、銅柱と銅柱上に形成された半田を含むことができ、単一層で形成される場合には、錫-銀半田や銅を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0059】
その他の内容は、上述したプリント回路基板100A、100B、500Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複内容は省略する。
【0060】
図9は、プリント回路基板のさらに他の一例を概略的に示す断面図である。
【0061】
図面を参照すると、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Cは、コアタイプの第1基板部141、第1基板部141上に配置されるコアレスタイプの第2基板部142、並びに第1及び第2基板部141、142上にそれぞれ配置される第1及び第2半田レジスト層151、152を含むことができる。第2基板部142は、第1基板部141よりも配線密度がさらに高くてもよい。例えば、第2基板部142は、第1基板部141よりも相対的にファインピッチの高密度配線を含むことができ、第1基板部141は、第2基板部142よりも相対的に低密度配線を含むことができる。例えば、第2基板部142の配線は、第1基板部141の配線よりも厚さ、ライン/スペース、ピッチなどが相対的にさらに小さくてもよい。また、互いに異なる層に配置される配線間の絶縁距離がさらに小さくてもよい。例えば、プリント回路基板100Cは2.nDタイプのパッケージ基板であってもよい。
【0062】
第1基板部141は、コアタイプの多層基板であってもよい。例えば、第1基板部141は、コア絶縁層171、コア絶縁層171の上面及び下面上にそれぞれ配置される第1及び第2コア配線層181、182、コア絶縁層171を貫通し、第1及び第2コア配線層181、182を連結するコアビア層191、コア絶縁層171の上面上に配置される複数の第1ビルドアップ絶縁層172、173、174、複数の第1ビルドアップ絶縁層172、173、174上又は内にそれぞれ配置される複数の第1ビルドアップ配線層183、184、複数の第1ビルドアップ絶縁層172、173、174のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、複数の第1ビルドアップ配線層183、184のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第1ビルドアップビア層192、193、コア絶縁層171の下面上に配置される複数の第2ビルドアップ絶縁層175、176、複数の第2ビルドアップ絶縁層175、176上又は内にそれぞれ配置される複数の第2ビルドアップ配線層185、186、及び複数の第2ビルドアップ絶縁層175、176のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、複数の第2ビルドアップ配線層185、186のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第2ビルドアップビア層194、195を含むことができる。
【0063】
コア絶縁層171は絶縁材を含むことができる。絶縁材としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、又は無機フィラーと共にガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、CCL(Copper Clad Laminate)の絶縁材等が用いられてもよいが、これらに限定されるものではない。コア絶縁層171は、複数の第1及び第2ビルドアップ絶縁層172、173、174、175、176のそれぞれよりも厚さがさらに厚くてもよいが、これに限定されるものではない。
【0064】
複数の第1及び第2ビルドアップ絶縁層172、173、174、175、176はそれぞれ絶縁材を含むことができる。絶縁材としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、又は無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えば、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが使用されてもよいが、これらに限定されるものではない。複数の第1及び第2ビルドアップ絶縁層172、173、174、175、176のそれぞれの層数は特に限定されない。
【0065】
第1及び第2コア配線層181、182はそれぞれ金属を含むことができる。金属としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを使用することができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。第1及び第2コア配線層181、182は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。必要に応じて、銅箔をさらに含むことができる。第1及び第2コア配線層181、182は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含むことができる。
【0066】
複数の第1及び第2ビルドアップ配線層183、184、185、186はそれぞれ金属を含むことができる。金属としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを使用することができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1及び第2ビルドアップ配線層183、184、185、186は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。必要に応じて、銅箔をさらに含むことができる。複数の第1及び第2ビルドアップ配線層183、184、185、186は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含むことができる。
【0067】
コアビア層191は貫通ビアを含むことができる。貫通ビアは、貫通ホールの壁面に形成された金属層と金属層を充填するプラグとを含むことができる。金属層は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの金属を含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。プラグは絶縁材質のインクを含むことができる。金属層は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、必要に応じて両方を含んでもよい。コアビア層191は、設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。コアビア層191は実質的に円柱形状を有することができるが、これに限定されるものではなく、実質的に砂時計形状を有することもできる。
【0068】
複数の第1及び第2ビルドアップビア層192、193、194、195はそれぞれマイクロビアを含むことができる。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)であってもよく、又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアはスタック型(stacked type)及び/又はスタガード型(staggered type)で配置されることができる。複数の第1及び第2ビルドアップビア層192、193、194、195はそれぞれ金属を含むことができ、金属は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などであってもよい。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。複数の第1及び第2ビルドアップビア層192、193、194、195は、それぞれ無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。複数の第1及び第2ビルドアップビア層192、193、194、195は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。複数の第1ビルドアップビア層192、193のビアと複数の第2ビルドアップビア層194、195のビアとは、互いに反対方向のテーパ形状を有することができる。
【0069】
第2基板部142は、微細回路を含むコアレスタイプの多層ビルドアップ基板であってもよい。例えば、第2基板部142は、複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114、複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114上又は内にそれぞれに配置される複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125、及び複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114のうち少なくとも一つをそれぞれ貫通し、複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125のうち少なくとも一つとそれぞれ連結される複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135を含むことができる。
【0070】
複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114はそれぞれ絶縁材を含むことができる。絶縁材としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの絶縁樹脂がシリカなどの無機フィラーと混合された材料、又は無機フィラーと共にガラス繊維などの芯材に含浸された樹脂、例えば、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、プリプレグ(Prepreg)、RCC(Resin Coated Copper)の絶縁材などが使用されてもよいが、これらに限定されるものではない。複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114の層数は特に限定されない。
【0071】
複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125は金属を含むことができる。金属としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを使用することができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。必要に応じて、銅箔をさらに含むことができる。複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125は、当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドパターン、パワーパターン、信号パターンなどを含むことができる。これらのパターンはそれぞれラインパターン、プレーンパターン及び/又はパッドパターンを含むことができる。
【0072】
複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135はそれぞれマイクロビアを含むことができる。マイクロビアは、ビアホールを充填するフィルドビア(filed VIA)であってもよく、又はビアホールの壁面に沿って配置されるコンフォーマルビア(conformal VIA)であってもよい。マイクロビアはスタック型(stacked type)及び/又はスタガード型(staggered type)で配置されることができる。複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135は金属を含むことができ、金属は銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、錫(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを含むことができる。好ましくは、銅(Cu)を含むことができる。複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135は、無電解めっき層(又は化学銅)及び電解めっき層(又は電気銅)を含むことができるが、これらに限定されるものではない。無電解めっき層として化学銅の代わりにスパッタ層が形成されてもよく、両方を含んでもよい。複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135は、それぞれ当該層の設計デザインに応じて様々な機能を行うことができる。例えば、グランドビア、パワービア、信号ビアなどを含むことができる。複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135のビアは互いに同じ方向のテーパ形状を有することができる。複数の第3ビルドアップビア層131、132、133、134、135のビアは、複数の第1ビルドアップビア層192、193のビアと同じ方向のテーパ形状を有することができ、複数の第2ビルドアップビア層194、195のビアとは反対方向のテーパ形状を有することができる。
【0073】
第1及び第2半田レジスト層151、152はそれぞれ半田レジストを含むことができる。半田レジストは感光性材質であってもよく、また液状タイプであってもよい。例えば、半田レジストは商品名AUS703、SR7300などであってもよいが、これらに限定されるものではない。第1半田レジスト層151は複数の開口h、gを有することができ、それぞれの開口h、gは最上層の第3ビルドアップ配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。それぞれの開口h、gは、SMD(Solder Mask Defined)及び/又はNSMD(Non-Solder Mask Defined)タイプで最上層の第3ビルドアップ配線層121の少なくとも一部を露出させることができ、好ましくはSMDタイプで最上層の第3ビルドアップ配線層121の少なくとも一部を露出させることができる。第2半田レジスト層152も複数の開口を有することができ、それぞれの開口は最下層の第2ビルドアップ配線層186の少なくとも一部を露出させることができる。それぞれの開口は、SMD及び/又はNSMDタイプで最下層の第2ビルドアップ配線層186の少なくとも一部を露出させることができ、好ましくはSMDタイプで最下層の第2ビルドアップ配線層186の少なくとも一部を露出させることができる。
【0074】
一方、一例に係るプリント回路基板100Aの絶縁層111と配線層121と半田レジスト層151は、それぞれさらに他の一例に係るプリント回路基板100Cの複数の第3ビルドアップ絶縁層111、112、113、114のうち最上層の第3ビルドアップ絶縁層111と、複数の第3ビルドアップ配線層121、122、123、124、125のうち最上層の第3ビルドアップ配線層121と、第1及び第2半田レジスト層151、152のうち第1半田レジスト層151であることができる。
【0075】
その他の内容は、上述した一例に係るプリント回路基板100Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複内容は省略する。
【0076】
図10は、図9のプリント回路基板の変形例を概略的に示す断面図である。
【0077】
図面を参照すると、変形例に係るプリント回路基板500Cは、コアタイプの第1基板部141、第1基板部141上に配置されるコアレスタイプの第2基板部142、第1及び第2基板部141、142上にそれぞれ配置される第1及び第2半田レジスト層151、152、第1半田レジスト層151の複数の開口h、g上にそれぞれ配置され、最上層の第3ビルドアップ配線層121の露出した少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の半田バンプ210、220、第1半田レジスト層151上に配置され、複数の半田バンプ210、220を介して最上層の配線層121とそれぞれ連結される半導体チップ310及び受動部品320、第2半田レジスト層152の複数の開口上にそれぞれ配置され、最下層の第2ビルドアップ配線層186の露出した少なくとも一部とそれぞれ連結される複数の電気連結金属160を含むことができる。例えば、変形例に係るプリント回路基板500Cは、さらに他の一例に係るプリント回路基板100Cを含むパッケージ形態を有してもよい。例えば、半導体パッケージ構造を有することができる。
【0078】
複数の電気連結金属160は、プリント回路基板500Cを電子機器のメインボードや他の基板などに連結させるための構成である。複数の電気連結金属160は、最下層の第3ビルドアップ配線層186の少なくとも一部とそれぞれ連結されることができる。必要に応じて、複数の電気連結金属160を複数のアンダーバンプ金属を介してそれぞれ配置されてもよい。複数の電気連結金属160は、導電性物質、例えば、半田などで形成されてもよいが、これは一例に過ぎず、材質が特にこれに限定されるものではない。複数の電気連結金属160は、それぞれランド、ボール、ピンなどであってもよい。複数の電気連結金属160は、それぞれ多重層又は単一層で形成されてもよい。多重層で形成される場合には、銅柱と銅柱上に形成された半田を含むことができ、単一層で形成される場合には、錫-銀半田や銅を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0079】
その他の内容は、上述したプリント回路基板100A、100C、500Aで説明したものと実質的に同一であるため、重複内容は省略する。
【0080】
本発明において、実質的には、工程誤差などによる微細な差異を含むことを意味することができる。例えば、「実質的に直線である」とは、完全に直線である場合だけでなく、ほぼ直線である場合も含むことができる。また、「実質的に四角形である」とは、完全に四角形である場合だけでなく、ほぼ四角形であることを含むことができる。さらに、「実質的に均等である」とは、完全に均等な場合だけでなく、ほぼ均等な場合も含むことができる。
【0081】
本発明において、断面上における意味は、対象物を垂直に切断したときの断面形状、又は対象物を側面図で見たときの断面形状を意味することができる。また、平面上における意味は、対象物を水平に切断したときの形状、又は対象物を上面図又は底面図で見たときの平面形状であり得る。
【0082】
本発明において、上側、上部、上面などは、便宜上、図面の断面を基準にしてプリント回路基板に半導体チップが実装される方向として使用し、下側、下部、下面などは、その反対方向として使用している。但し、これは、説明の便宜上、方向を定義したものであり、特許請求の範囲の権利範囲がこのような方向に対する記載によって特に限定されるものではないことは勿論である。
【0083】
本発明において、「連結される」とは、直接連結されることだけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結されることを含む概念である。また、「電気的に連結される」とは、物理的に連結された場合及び連結されていない場合の両方を含む概念である。さらに、「第1、第2」などの表現は、ある構成要素と他の構成要素とを区分するために使用されるものであって、当該構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、権利範囲を逸脱しない範囲内で、第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0084】
本発明で使用される「一例」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例に説明されている事項が、他の一例に説明されていなくても、他の一例において、その事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明として理解することができる。
【0085】
本発明で使用される用語は、単に一例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0086】
1000:電子機器
1010:メインボード
1020:チップ関連部品
1030:ネットワーク関連部品
1040:その他の部品
1050:カメラ
1060:アンテナ
1070:ディスプレイ
1080:バッテリ
1090:信号ライン
1100:スマートフォン
1110:マザーボード
1120:部品
1121:部品パッケージ
1130:カメラモジュール
1140:スピーカ
100A、100B、100C、500A、500B、500C:プリント回路基板
111、112、113、114:絶縁層(ビルドアップ絶縁層)
121、122、123、124、125:配線層(ビルドアップ配線層)
120-1、120-2:金属パッド
131、132、133、134、135:ビア層(ビルドアップビア層)
141、142:基板部
151、152:半田レジスト層
160:電気連結金属
171:コア絶縁層
172、173、174、175、176:ビルドアップ絶縁層
181、182:コア配線層
183、184、185、186:ビルドアップ配線層
191:コアビア層
192、193、194、195:ビルドアップビア層
210、220:半田バンプ
310:半導体チップ
320:受動部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10