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特開2024-72773情報処理システム、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072773
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20240521BHJP
   G06F 16/903 20190101ALI20240521BHJP
   G06F 16/907 20190101ALI20240521BHJP
【FI】
G16H80/00
G06F16/903
G06F16/907
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023132271
(22)【出願日】2023-08-15
(62)【分割の表示】P 2023094656の分割
【原出願日】2023-06-08
(31)【優先権主張番号】P 2022183499
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】520156177
【氏名又は名称】株式会社Medii
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】山田 裕揮
【テーマコード(参考)】
5B175
5L099
【Fターム(参考)】
5B175DA10
5B175FB03
5L099AA00
(57)【要約】
【課題】ユーザ間のコミュニケーションがより活性化しやすく、利便性に優れた情報処理
システム、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】本開示による情報処理システムは、相談を受ける被相談者が用いる被相談者
端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相談者で構成されるグループに関するグルー
プ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情
報を受け付ける受付処理と、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上
のグループ又は1以上の被相談者を選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、前記
グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か、選定
され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上の被
相談者を選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記グループを構成する少なくとも何れかの被相談者が用いる被相談者
端末からの入力情報に基づいて、前記選定可否情報を更新する、請求項1に記載の情報処
理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる希望地域情報と、前記グループ情報に含ま
れる地域情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理
システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる希望施設情報と、前記グループ情報に含ま
れる施設情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理
システム。
【請求項5】
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる疾患情報と、前記グループ情報に含まれる
対応疾患情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理
システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記選定処理の後に前記相談者によるチャットルーム生成要求を受け付
けた場合に、
前記相談者、及び、前記選定処理によって選定されたグループを構成する被相談者のみ
が閲覧および入力可能な相談チャットルームを生成する処理を実行する、請求項1又は2
に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記相談チャットルームが生成された場合に、該相談チャットルームに
関連付けられた前記グループを構成する被相談者の被相談者端末に、通知を送信する、請
求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記相談者又は前記被相談者からの終了要求情報に基づいて、前記相談
チャットルームを相談中状態から相談終了状態に更新する処理を実行する、請求項6又は
7に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記グループを構成する被相談者のみが閲覧および入力可能なグループ
内チャットルームを生成する処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理システム
【請求項10】
前記制御部は、
前記被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、被相談者個人に関す
るユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶処理と、
前記相談者が相談対象としてグループを指定した場合には何れかのグループを選定し、
相談対象として個人を指定した場合には何れかの被相談者個人を選定する選定処理と、を
実行する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記選定処理は、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グル
ープの中から1以上のグループを選定する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記選定処理は、前記相談依頼情報と、前記グループ情報に含まれる前記被相談者の情
報に基づいて、複数の前記被相談者の中から1以上の被相談者を選定する、請求項1又は
2に記載の情報処理システム。
【請求項13】
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上の被
相談者を選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
装置。
【請求項14】
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上の被
相談者を選定する選定処理と、をコンピュータに実行させ、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とするプログラ
ム。
【請求項15】
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶ステップと

相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付ステップと、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上の被
相談者を選定する選定ステップと、を含み、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する
【背景技術】
【0002】
近年、様々な種類のコミュニケーションツールが用いられている。例えば、特許文献1
には、医師の知見を補うために、適切な専門性を有する専門医を検索して相談することが
できるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-40689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムでは、専門科情報や経験年数情報に基づいて、登録された専門医
の中から適切な医師を選定しマッチングすることにより、オンラインで医師間の相談がで
き、医師が自らに不足する知見を補うことが可能である。しかしながら、コミュニケーシ
ョンの活発化を図り、使い勝手の良いシステムとする上では、改善の余地がある。
【0005】
そこで、本開示は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザ間のコ
ミュニケーションがより活性化しやすく、利便性に優れた情報処理システム、情報処理装
置、プログラムおよび情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付
けて、複数の被相談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情
報記憶処理と、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上の被相
談者を選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、前記グループ情報は、前記選定処
理において該グループが選定され得る選定許可状態か、選定され得ない選定拒否状態かに
関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理システムが提供される。
【0007】
また、本開示によれば、相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を
受け付けて、複数の被相談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグル
ープ情報記憶処理と、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処
理と、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上
の被相談者を選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、前記グループ情報は、前記
選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か、選定され得ない選定拒否状
態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理装置が提供される。
【0008】
また、本開示によれば、相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を
受け付けて、複数の被相談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグル
ープ情報記憶処理と、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処
理と、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又は1以上
の被相談者を選定する選定処理と、をコンピュータに実行させ、前記グループ情報は、前
記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か、選定され得ない選定拒否
状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とするプログラムが提供される。
【0009】
また、本開示によれば、相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を
受け付けて、複数の被相談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグル
ープ情報記憶ステップと、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受
付ステップと、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、1以上のグループ又
は1以上の被相談者を選定する選定ステップと、を含み、前記グループ情報は、前記選定
処理において該グループが選定され得る選定許可状態か、選定され得ない選定拒否状態か
に関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ユーザ間のコミュニケーションがより活性化しやすく、利便性に優れ
た情報処理システム、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの構成例を示す図である。
図2】同実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3】同実施形態に係るユーザ端末の構成例を示す図である。
図4】同実施形態に係る情報処理方法に係るフローチャートの一例を示す図である。
図5】同実施形態に係るユーザ端末に表示されるグループ情報の一例を示す図である。
図6】同実施形態に係るユーザ端末に表示される相談依頼情報入力画面の一例を示す図である。
図7】同実施形態に係るユーザ端末に表示されるグループ検索画面の一例を示す図である。
図8】同実施形態に係るユーザ端末に表示される相談依頼情報入力画面の他の例を示す図である。
図9】同実施形態に係るユーザ端末に表示される相談依頼情報入力画面の他の例を示す図である。
図10】同実施形態に係るユーザ端末に表示される相談依頼情報入力画面の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については
、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下の説明では、主に医師
をユーザとして想定しているが、本システムは医師以外の任意の分野のユーザにも適用可
能である。
【0013】
図1は、本実施形態としての情報処理システム100の一例を示す。情報処理システム
100は、システム管理者が用いる情報処理装置10と、相談者及び被相談者等のユーザ
が用いる複数のユーザ端末20とを備える。情報処理装置10、複数のユーザ端末20は
それぞれ、インターネット等のネットワークNWを介して相互に接続されている。なお、
本例では複数のユーザ(相談者、被相談者等)が各自のユーザ端末20(20a、20b
、20c)を介して情報処理装置10との通信を行う構成としているが、これに限られず
、情報処理装置10の入力部、出力部を介して各ユーザが本システムを利用するようにし
てもよい。すなわち、本システム100は、ユーザ端末及びネットワークを含めずに情報
処理装置10単独でも機能し得る。あるいは、情報処理装置10の全ての機能をユーザ端
末に実装することで、ユーザ端末単独で機能させることもできる。
【0014】
図2は、情報処理装置10の機能上の構成を示すブロック図である。情報処理装置10
は、システム管理者等が各種サービスを運営・管理する際に利用する装置であり、例えば
、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用のコンピュータとしてもよ
いし、或いはクラウド・コンピューティング技術によって論理的に実現されてもよい。ま
た、情報処理装置10は、複数の装置で構成されていてもよいし、記憶部等の一部の構成
が外部に設けられて接続されていてもよい。
【0015】
本例の情報処理装置10は、制御部11、記憶部12、入力部13、出力部14、及び
通信部15を有する。情報処理装置10は、入力部13または通信部15を介して各種の
入力情報を受け付けることができる。そして、制御部11は、適宜記憶部12の情報を参
照しながら各入力情報に応じたプログラムによる処理を実行し、プログラムの処理結果(
例えば、画像や音声等)を記憶部12に記憶させたり、出力部14から出力したり、通信
部15を介して外部の情報処理装置等に送信したりすることができる。なお、上記プログ
ラムの一部は、他の情報処理装置(例えばユーザ端末等)に送信されて他の情報処理装置
上で実行されてもよい。
【0016】
制御部11は、各部間の情報の受け渡しを行うとともに、情報処理装置10全体の制御
を行うものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit
)、MPU(Micro Processing Unit)、またはGPU(Graphics Processing Unit)が
所定のメモリに格納されたプログラムを実行すること等によって実現される。
【0017】
本例の制御部11は、入力情報受付部111、ユーザ・グループ情報管理部112、選
定部113、及びチャット情報管理部114を備える。また本例の記憶部12は、ユーザ
・グループ情報記憶部121、相談依頼情報記憶部122、チャット情報記憶部123を
備える。
【0018】
入力情報受付部111は、ユーザ端末、外部装置等からの入力情報を受け付ける。例え
ば、入力情報受付部111は、相談を依頼する相談者が用いる相談者端末(例えば図1
ユーザ端末20a)からの入力情報(相談依頼情報、チャット情報等)を受け付ける受付
処理を実行する。また入力情報受付部111は、相談を受ける被相談者が用いる被相談者
端末(例えば図1のユーザ端末20b、20c)からの入力情報(グループ情報、チャッ
ト情報等)を受け付ける受付処理を実行する。
【0019】
ユーザ・グループ情報管理部112は、入力情報受付部111で受け付けた情報に基づ
いて、相談者、被相談者等のユーザ個人に関する情報を記憶部12(ユーザ・グループ情
報記憶部121)に記憶させる。またユーザ・グループ情報管理部112は、入力情報受
付部111で受け付けた情報に基づいて、複数の被相談者で構成されるグループに関する
グループ情報を記憶部12に記憶する(グループ情報記憶処理)。ユーザ・グループ情報
管理部112は、入力情報受付部111で受け付けた情報に基づいて、記憶部12に記憶
されたユーザ及びグループに関する各種情報を変更(更新)したり、削除したりすること
ができる。ユーザ・グループ情報管理部112は、入力情報受付部111で受け付けた情
報に基づいて、グループの生成処理を行い、記憶部12に記憶する。
【0020】
本システムにおいては、相談者が相談依頼をする際に、相談対象(相談相手)として個
人を指定するかグループを指定するか、両方を指定するかを選択できるように構成されて
いる。なお、本システムにおいては、個人及びグループの一方のみを指定して相談するよ
うにしてもよい。
【0021】
ユーザ情報は、例えば、個人識別情報(個人ID)、相談者か被相談者か、相談履歴情
報、被相談履歴情報、何れのグループに所属しているかに関する所属グループ情報、名称
(氏名)、属性情報(年齢、性別等)、連絡先情報(メールアドレス、電話番号等)選定
可否情報、地域情報、施設情報、診療科目情報、対応疾患情報の全て又は何れかを含み得
る。これらのユーザ情報は、テキスト、画像(静止画、動画)、音声等で出力可能な情報
として記憶される。なお、一人のユーザが相談者及び被相談者になってもよい。被相談者
個人の情報は、グループ情報に含まれるメンバー情報と重複していてもよい。
【0022】
ユーザの個人識別情報は、それぞれのユーザに固有の識別情報であり、当該ユーザに関
する他の情報と関連付けて記憶される。個人識別情報は、例えばアルファベット、数字、
記号等、又はそれらの組み合わせで表現され、例えば被相談者の個人設定時に、制御部が
自動的に付与するようにしてもよいし、被相談者端末を介する被相談者個人からの入力に
基づいて設定されるようにしてもよい。個人識別情報は、例えば、各ユーザのメールアド
レス、電話番号であってもよい。各ユーザは、本システムを利用するに際して、連絡先、
氏名等の特定のユーザ情報を入力してサーバに記憶させることによりユーザ登録を行うよ
うにしてもよい。
【0023】
グループ情報は、例えば、グループ識別情報(グループID)、グループ名称、グルー
プ説明、選定可否情報(グループタイプ情報)、地域情報、施設情報、診療科目情報、対
応疾患情報、及びメンバー情報の全て又は何れかを含む。これらのグループ情報は、テキ
スト、画像(静止画、動画)、音声等で出力可能な情報として記憶される。グループ情報
は、当該グループを構成する何れかのメンバーが入力した情報に基づいて生成される。
【0024】
グループ情報は、必ず入力が必要な必須情報と、必ずしも入力が必要ではない任意情報
を含んでいてもよい。例えば、グループを作成する際に、少なくとも2名のメンバー情報
を必須情報として他の情報については任意情報としてもよい。あるいは、1名以上のメン
バー情報と診療科目を必須情報として他の情報は任意情報としてもよい。各情報の入力は
、ユーザが自由なテキストを入力できるようにしてもよいし、予め記憶部に記憶された複
数の選択肢の中から何れかをユーザが選択できるようにしてもよい。これらの選択肢の中
には、「指定なし」という選択肢も含み得る。つまり、例えば診療科目の選択肢の1つに
「指定なし」という選択肢があってもよい。また、グループ情報は、適宜更新される。例
えば、各グループを構成する何れかのメンバーの入力情報に基づいて、グループ情報を変
更したり、削除したり、または追加したりすることができる。
【0025】
グループ識別情報は、それぞれのグループに固有の情報であり、他のグループ情報に関
連付けて記憶される。グループ識別情報は、例えばアルファベット、数字、記号等、又は
それらの組み合わせで表現される。グループ識別情報は、グループの作成時(登録時)に
、制御部が自動的に生成して付与するようにしてもよいし、グループを構成するメンバー
の入力情報に基づいて設定されるようにしてもよい。
【0026】
グループ名称及びグループ説明は、例えば各グループを構成する全てもしくは一部のメ
ンバーに共通する事項に関する名称や説明等を含んでもよい。メンバーに共通する事項と
は、例えば、メンバーに共通する専門科目、診療科目、対応可能な疾患、地域、施設等の
情報とすることができる。地域情報は、全てもしくは一部のメンバーの所在地や所属病院
の所在地、対応可能な地域の範囲などに関連する情報とすることができる。
【0027】
施設情報は、全てもしくは一部のメンバーの所属する病院等の施設に関する情報、連携
可能な施設等の関連施設の情報とすることができる。診療科目情報は、メンバーが専門と
している、もしくは対応可能な診療科目に関する情報である。対応疾患情報は、各グルー
プを構成する全てもしくは一部のメンバーが対応可能な疾患に関する情報である。メンバ
ー情報は、当該グループを構成するメンバーの氏名、連絡先、顔画像、疾患等の関連画像
、所属施設、所在地、専門の診療科目、対応可能な診療科目、疾患対応経験等の情報を含
むことができる。
【0028】
メンバー情報は、上記ユーザ情報に関連付けられている。地域情報、施設情報、診療科
目情報、対応疾患情報及びメンバー情報等の各項目は、それぞれ複数の情報を含んでいて
もよい。本システムにおいては、被相談者がグループを生成する際には、少なくとも2名
のメンバーを設定することが要求されるが、これに限られない。また、グループからメン
バーが自主的又は強制的に退会することにより、当該グループを構成するメンバーが1名
になった場合でも、当該グループは存続可能であるようにしてもよい。あるいは、メンバ
ーが1名になった場合にはシステム側でグループを強制的に消去したり、グループを選定
拒否状態にしたりするようにしてもよい。
【0029】
選定可否情報(グループタイプ情報)は、相談者がグループを検索する際の選定処理に
おいて当該グループが選定され得る選定許可状態か、選定され得ない選定拒否状態かに関
する情報である。選定許可状態とは、選定処理において当該グループが相談依頼情報の条
件に適合している場合に選定され得る状態であり、選定拒否状態とは、選定処理において
当該グループが相談依頼情報の条件に適合していても選定されない状態である。グループ
を構成するメンバーは、何らかの理由で相談を受け付けられない場合には、当該グループ
の状態を選定拒否状態に設定しておくことで、当該グループに対して相談が依頼されない
ようにすることができる。なお、本システムにおいては、選定可否情報に応じて、当該グ
ループに関する情報の公開/非公開を設定するようにしてもよい。例えば、グループが選
定許可状態である場合には、当該グループに関する情報が他者から閲覧可能な公開状態で
あり、選定拒否状態である場合には、当該情報が他者から閲覧不可能な非公開状態である
ようにすることができる。
【0030】
入力情報受付部111は、相談者が用いる相談者端末(例えば図1のユーザ端末20a
)からの相談依頼情報を受け付ける(受付処理)。
【0031】
相談依頼情報は、相談依頼識別情報(相談依頼ID)、相談者情報、相談対象者情報、診
療科目情報、患者情報、疾患情報、地域情報、施設情報、グループ名称情報、メンバー情
報、自由入力欄記入情報等を含む。相談依頼識別情報は、1回の相談依頼ごとに付与され
る固有の識別情報であり、当該相談依頼に含まれる他の情報と関連付けて記憶される。相
談者情報は、相談者に関する情報であり、上記被相談者と同様に、個人識別情報(個人I
D)、個人名称、連絡先、地域情報、施設情報等を含むことができる。なお、本例では相
談者情報の個人名称等の入力は任意であり、相談者は匿名での相談が可能である。
【0032】
相談対象者情報は、例えば、相談者が相談したい相談希望対象として、個人を選択する
か、グループを選択するかに関する情報を含む。相談対象者情報は、予め相談したい相手
の個人やグループが決まっている場合には、特定の被相談者個人、又は、被相談者で構成
される特定のグループの情報(識別情報、名称等)であってもよい。
【0033】
患者情報は、患者の性別、年齢、身長、体重等の患者に関する情報を含むことができる
。疾患情報は、疾患名称、疾患の画像等、疾患内容に関する情報である。自由入力欄記入
情報は、相談者が入力した任意の情報である。
【0034】
記憶部12は、各種情報を記憶する。記憶部12は、各種制御処理や制御部11内の各
機能を実行するためのプログラム、入力情報等を記憶するものであり、RAM(Rand
om Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、
フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid
State Drive)、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合
わせによって構成される。プログラムは、記憶部12を構成するこれらの記憶媒体のうち
非揮発性記憶媒体に記憶されることが好ましい。
【0035】
ユーザ・グループ情報記憶部121には、ユーザに関する情報、及び、グループに関す
る情報が記憶される。相談依頼情報記憶部122には、相談者からの相談依頼に関する情
報が記憶される。チャット情報記憶部123には、チャットルーム及びチャットルーム内
でのチャットに関する情報が記憶される。
【0036】
選定部113は、相談者が入力した相談依頼情報、及び予め記憶されたグループ情報に
基づいて、複数のグループの中から1以上のグループを選定する選定処理を行うことがで
きる。選定部113は、相談者が入力した相談依頼情報、及び予め記憶されたユーザ情報
に基づいて、複数の被相談者の中から1以上の被相談者個人を選定する選定処理を行うこ
とも可能である。同様に選定部113は、グループ及び被相談者個人の両方を選定するこ
とも可能である。
【0037】
チャット情報管理部114は、相談者及び被相談者の入力情報に基づいて、チャットル
ームの生成、状態更新(相談中、終了、消去等)、メンバー管理、会話の管理等の処理を
行う。チャットルームは、相談者及び被相談者が参加する相談のためのチャットルームに
限られず、被相談者同士で構成されるチャットルームであってもよい。例えば、各グルー
プを構成する全てのメンバー(被相談者)で構成されるチャットルームを生成するように
してもよい。その場合、グループを生成する際に自動的にグループ内チャットルームが生
成されるようにしてもよいし、グループ内のメンバーの要求に応じて生成されるようにし
てもよい。また、グループ内のメンバーの要求に応じて、グループ内で選択された一部の
メンバーのみが参加するチャットルームを生成するようにしてもよい。
【0038】
ユーザ端末20は、本システム100によって提供されるサービスを利用する相談者、
被相談者等のユーザが使用する。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレッ
ト端末、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置とすることができる。
【0039】
図3は、図1のユーザ端末20を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末20は、
制御部21、記憶部22、入力部23、出力部24、及び通信部25を有する。制御部2
1は、上述の制御部11と同様に、各部間の情報の受け渡しを行うとともに、ユーザ端末
20全体の制御を行うものであり、例えば、CPU、MPU、またはGPUが所定のメモ
リに格納されたプログラムを実行すること等によって実現される。記憶部22は、上述の
記憶部12と同様に、各種制御処理や制御部21内の各機能を実行するためのプログラム
、入力情報等を記憶するものであり、RAM、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SS
D、その他のストレージ等の1つあるいはそれらの任意の組み合わせによって構成される
。入力部23は、上述の入力部13と同様に、ユーザが上述のような各種情報を入力する
ためのものであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、マイク等によって実現さ
れる。出力部24は、上述の出力部14と同様に、制御部21で生成された情報や通信部
を介して受信した情報を出力することができ、例えば、液晶ディスプレイ、タッチパネル
等の画像出力部と、スピーカー等の音声出力部を含むことができる。通信部25は、上述
の通信部15と同様に、他の情報処理装置との間で通信を行うためのものであり、他の情
報処理装置等から送信される各種データや信号を受信する受信部としての機能と、制御部
21の指令に応じて各種データや信号を他の情報処理装置等へ送信する送信部としての機
能を有している。ユーザは、各ユーザが使用するユーザ端末20の入力部23を介して各
種情報を入力し、通信部25を介して入力情報をサーバ装置としての情報処理装置10に
送信する。また、情報処理装置10から出力された処理結果を受信して、出力部24を介
して確認する。
【0040】
図4は、本システムで実行される情報処理方法の一例を示すフロー図である。まず、相
談を受ける被相談者は、予めグループ情報の登録を行う。具体的に、情報処理装置10は
、被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相談者で構成さ
れるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理を行う(S1)。よ
り具体的には、例えば患者の主治医である相談者からの相談を受ける意思のある専門医が
、ユーザ端末20から自分の情報及び他のメンバーの情報を含む上記のグループ情報を入
力し、グループの生成を要求(グループ登録要求)する。情報処理装置10の入力情報受
付部111は、ユーザ端末20からの送信情報を受け付ける。そして、ユーザ・グループ
情報管理部112は、受け付けた情報を基にグループを生成し、記憶部12(ユーザ・グ
ループ情報記憶部121)に記憶する。なお、被相談者は、個人の情報を入力することに
より、被相談者個人として相談を受けるためにシステムに登録することも可能である。
【0041】
図5は、グループに所属するユーザ(被相談者)が、自分が所属するグループの情報を
確認するためにユーザ端末20に表示される画面30(例えばタッチパネル)の一例を示
している。情報処理装置10は、ユーザからユーザ端末20を介した表示要求に応じて、
当該グループ情報画面をユーザ端末に表示させることができる。情報処理装置10は、ユ
ーザからの入力情報に基づいて、グループ情報に含まれる各種情報をそれぞれ変更、削除
、又は追加する更新処理を実行する。更新された情報は記憶部に記憶され、画面30の表
示内容が変更される。例えば、ユーザがグループの選定可否状態を変更するためのアイコ
ン31を選択して状態変更を要求することにより、選定許可状態から選定拒否状態に変更
したり、逆に選定拒否状態から選定許可状態に変更したりすることができる。図5の例で
は、メンバーの削除アイコン32を選択することにより、他のメンバーをグループメンバ
ーから削除することができる。また、メンバー追加アイコン33を選択することにより新
たなメンバーを追加したり、自主退会アイコン34を選択することによりグループから自
主的に退会したりすることも可能である。また、ユーザは他の情報項目もそれぞれ選択す
ることにより、修正することができる。
【0042】
図4に戻り、情報処理装置10は、相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受
け付ける受付処理を行う(S2)。
【0043】
図6は、専門医等の被相談者に相談したい相談者のユーザ端末20に表示される画面3
0(例えばタッチパネル)の一例を示している。本例の場合、相談者は、図6に示すコン
サル依頼画面から、相談相手を診療科で指定して検索するか、個人で指定して検索するか
、グループで指定して検索するかを、選択アイコン35の選択入力により選択することが
できる。図6の例では、「グループで指定」のアイコン35が選択されており、グループ
のみから相談対象を選定する場合を示している。なお図6では、グループが選択されてい
ないので、「未設定」と表示されている。
【0044】
図6において、相談者が検索アイコン36を選択すると、相談依頼情報がユーザ端末2
0から情報処理装置10に送信される。情報処理装置10の選定部113は、図4に示す
ように、相談依頼情報及びグループ情報に基づいて、複数の前記グループの中から1以上
のグループを選定する選定処理を実行する(S3)。本例の場合、相談依頼情報は、相談
対象をグループに限定するという相談対象に関する情報が含まれる。選定処理において、
選定部113は、登録された全グループのグループ情報を参照して、選定許可状態となっ
ているグループを全て選定する。そして、例えば図7に示すように、選定したグループの
情報37をユーザ端末20の画面30に表示させる。
【0045】
図7の例では、選定許可状態となっている2つのグループの情報37が表示されている
が、これに限られず、1つのみでも3以上表示してもよい。また、相談依頼情報で指定さ
れた条件に適合する全てのグループを提示するようにしてもよいし、一部のみを表示して
もよい。全てを表示させる場合、例えばスクロール操作や、ページ送り操作等により現在
画面30にないグループ情報37を順次表示するようにしてもよい。また、表示する順番
は、予め規定された条件(グループ名の五十音順、識別番号の小さい順番もしくは大きい
順番、特定の診療科目ごとに設定された順番等)に基づいて上から順に表示してもよいし
、相談者が指定した他の条件に応じて順に表示してもよい。図7の例では、他の条件とし
て診療科目、対応疾患、地域、施設、グループ名の少なくとも何れかの項目を相談者が入
力して絞り込み検索アイコン38を選択することにより、選定部113が各条件に適合す
るグループを選定し直して、選定されたグループ情報37を画面に表示させることができ
る。
【0046】
図7の画面30において、選定されたグループの何れかを相談対象として決定するアイ
コン39を相談者が選択することで、相談対象のグループが決定され、図8の画面30に
遷移する。図8に示すように、相談者の画面30には、相談者が選択した相談対象のグル
ープの情報40(グループ名、グループ説明等)が表示される。
【0047】
なお、相談者が相談対象を検索する方法は上記に限定されず、例えば図9に示すように
、診療科目51の選択と、自由入力欄52への入力とで検索できるようにしてもよい。情
報処理装置10の選定部113は、自由入力欄52に入力されたテキスト情報から抽出し
た用語に少なくとも一致するグループ情報を含むグループや被相談者を選定することがで
きる。
【0048】
また、図10に示すように、相談者が相談対象を検索する際に、診療科目、対応疾患、
地域、施設、グループ名、メンバー等の入力を可能にしてもよい。その場合、少なくとも
何れかの入力情報に基づいて、入力情報の条件に一致するグループや被相談者を選定する
ようにしてもよい。
【0049】
図8に戻り、相談者は、相談内容に関する情報の各項目(患者情報としての患者の性別
41、年代42、相談内容の要約43、相談の分野44、具体的な相談内容45)を任意
で入力したり画像を添付(アイコン46を選択)したりすることができる。そして、コン
サル依頼アイコン48を選択することで、チャットルームの生成要求を情報処理装置10
に送信する。なお、相談依頼に関する情報は、記憶部12の相談依頼情報記憶部122に
記憶される。なお本例において相談の分野44(「鑑別診断」、「検査解釈」、「治療指
針」、「他」)のように複数の選択肢を予め表示させて、相談者が選択できるようにして
もよい。また、その場合、選択した分野に応じたテンプレートの相談文章が具体的な相談
内容45の入力画面に表示され、相談者が利用できるようにしてもよい。
【0050】
図4に示すように、情報処理装置10は、チャットルーム生成処理を行う(S4)。チ
ャットルーム生成処理において、相談者、及び選択されたグループを構成するメンバー(
被相談者)のユーザ端末20のみがアクセス可能なチャットルームが生成される。生成さ
れたチャットルームに関する情報は、記憶部12のチャット情報記憶部123に記憶され
る。なお、情報処理装置10は、チャットルームの生成要求を受け付けた後に、当該グル
ープに対して相談を受け付けるか否かを確認するための通知を送信して、相談を受ける旨
の回答を当該グループのメンバーが入力した場合にのみ、チャットルームを生成するよう
にしてもよい。すなわち、相談依頼があった後に相談を受ける側のユーザが相談を受ける
か否かを決定できる機能を設けてもよい。
【0051】
ここで本例では、チャットルームが生成されると、図4に示すように、情報処理装置1
0は、相談者のユーザ端末20及び選択されたグループのメンバーのユーザ端末20にチ
ャットルームが生成されたことを示す通知を送信する通知送信処理を行う(S5)。チャ
ットルームが生成されたことを示す通知は、「相談者からの依頼によりコンサルルームが
生成されました。」等のテキストメッセージを含むプッシュ通知等の通知とすることがで
きる。この通知は、例えば、相談依頼情報の少なくとも一部を含むことができる。これに
より、相談者及び被相談者はチャットルームが生成されたことを迅速に把握することがで
きる。なお、通知を送信する相手は当該チャットルームに関する全てのユーザ(相談者及
び被相談者)でもよいし、一部のみであってもよい。
【0052】
チャット情報管理部114は、チャットルームに含まれる相談者及び被相談者からの入
力情報(テキスト、画像、音声等)に基づいて、当該入力情報を確認可能なチャットルー
ム画像を生成する。つまりチャットルームには、相談者及び被相談者が入力したテキスト
及び画像を表示させ、互いに共有することができる。チャットルームに含まれる相談者及
び被相談者は、チャットルーム画像をそれぞれのユーザ端末20の画面に表示させて確認
することができる。これにより、相談者は相談内容を入力し、被相談者は回答や提案、質
問等を入力することにより、チャットルーム上での相談が可能となる。このようにして相
談が終了した場合には、相談者及び被相談者の何れかが、画面に表示される解決ボタン等
を選択することにより、終了要求がユーザ端末20から情報処理装置10に送信される。
【0053】
図4に示すように、情報処理装置10は、チャットルームの終了要求を受け付ける終了
要求受付処理を実行する(S6)。チャット情報管理部114は、チャットルームの状態
更新処理を行う(S7)。例えば、チャット情報記憶部123における当該チャットルー
ムを相談中状態から相談終了状態に変更する。なお、チャットルームが相談終了状態であ
っても、チャットルームの情報は削除されずに履歴として残るため、相談者及び被相談者
は、過去のチャットルームでの相談内容を再確認することも可能である。また、情報処理
装置10は、相談者又は被相談者からユーザ端末20を介した再開要求を受け付けるよう
にしてもよい。その場合には、再開要求に応じて、チャットルームの状態情報を相談終了
状態から相談中状態に更新し、チャットルームでの相談を再開させる。情報処理装置10
は、ユーザ端末20の画面に表示させる相談中状態のチャットルームと相談終了状態のチ
ャットルームとを画面内での配置、色、サイズ等で区別して表示させるようにしてもよい
。例えば、相談中状態のチャットルームを上側に配して優先的に表示されるようにしたり
、明度や色彩を変えて目立ち易くなるようにしたりすることができる。
【0054】
また、それぞれの相談者は、複数のグループや個人に対して相談依頼を要求し、複数の
チャットルームで並行して相談をすることができる。すなわち、情報処理装置10は、1
人の相談者に複数のチャットルーム情報を関連付けて記憶することができる。
【0055】
また、相談を受けるグループ及び被相談者個人は、複数のチャットルームで並行して異
なる相談者からの相談を受けることも可能である。すなわち、情報処理装置10は、1つ
のグループ又は1人の被相談者に複数のチャットルーム情報を関連付けて記憶することが
できる。
【0056】
以上の通り、本実施形態の情報処理システムにあっては、相談を受ける被相談者が用い
る被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相談者で構成されるグループに関
するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、相談者が用いる相談者端末からの
相談依頼情報を受け付ける受付処理と、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づい
て、複数の前記グループの中から1以上のグループを選定する選定処理と、を実行する制
御部を備え、前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定
許可状態か、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含む。このような構
成により、グループを構成するメンバーは、何らかの理由で相談を受け付けられない場合
には、当該グループの状態を選定拒否状態に設定しておくことで、当該グループに対して
相談が依頼されないようにすることができる。その結果、例えば、相談を受ける余裕がな
い状況で相談依頼が殺到するようなことがなく、被相談者の負担を軽減することができる
。また、相談者にとっては、相談を受け付け可能な状態のグループのみに相談を依頼する
ことができるので、相談依頼をしてから回答を得るまでの時間を短縮することができる。
これにより、ユーザ間のコミュニケーションがより活性化しやすく、利便性に優れた情報
処理システムを提供することができる。
【0057】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本
開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有
する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更
例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技
術的範囲に属するものと了解される。
【0058】
ここで、上記実施形態では、選定処理において相談依頼情報及びグループ情報に基づい
て、複数のグループの中から1以上のグループを選定するようにしていたが、これに限ら
れず、選定処理において1以上の被相談者を選定するようにしてもよい。この場合、例え
ば、相談依頼情報及び被相談者の情報に基づいて、1人の被相談者を選定し、当該1人の
被相談者と相談者のみが閲覧可能なチャットルームを生成して、相談等のコミュニケーシ
ョンを図るようにしてもよい。あるいは、相談依頼情報及び被相談者の情報に基づいて、
複数の被相談者を選定し、当該複数の被相談者と相談者のみが閲覧可能なチャットルーム
を生成してもよい。グループではなく被相談者個人が選定される条件としては、例えば、
グループを構成する複数の被相談者のうち、特定の被相談者のみが相談依頼情報(例えば
、地域情報、施設情報、診療科目情報、対応疾患情報等)の条件に一致する場合や、特定
の被相談者のみが選定許可状態で他の被相談者は選定拒否状態を選択している場合等とす
ることができる。なお、選定処理において、まずは相談依頼情報に基づいて1以上のグル
ープを選定し、選定されたグループに含まれる全ての被相談者の中から、さらに相談依頼
情報の条件に適切な特定の1以上の被相談者を選定するようにしてもよい。
【0059】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全
部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されて
もよい。例えば、情報処理装置10の制御部11および記憶部12は、互いにネットワー
クで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0060】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及
びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。また、ユ
ーザ端末にインストールしたアプリケーションプログラムにより実現するようにしてもよ
いし、ユーザ端末に搭載されたウェブブラウザを介して実現するようにしてもよい。本実
施形態に係る情報処理装置10の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製
し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格
納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は
、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。ま
た、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介し
て配信されてもよい。
【0061】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示され
た順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい
。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されても
よい。
【0062】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定
的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代
えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【0063】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(項目1)
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グループの中から1以
上のグループを選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
システム。
(項目2)
前記制御部は、前記グループを構成する少なくとも何れかの被相談者が用いる被相談者
端末からの入力情報に基づいて、前記選定可否情報を更新する、項目1に記載の情報処理
システム。
(項目3)
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる希望地域情報と、前記グループ情報に含ま
れる地域情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、項目1又は2に記載の情報処理シ
ステム。
(項目4)
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる希望施設情報と、前記グループ情報に含ま
れる施設情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、項目1又は2に記載の情報処理シ
ステム。
(項目5)
前記制御部は、前記相談依頼情報に含まれる疾患情報と、前記グループ情報に含まれる
対応疾患情報とに基づいて、前記選定処理を実行する、項目1又は2に記載の情報処理シ
ステム。
(項目6)
前記制御部は、前記選定処理の後に前記相談者によるチャットルーム生成要求を受け付
けた場合に、
前記相談者、及び、前記選定処理によって選定されたグループを構成する被相談者のみ
が閲覧および入力可能な相談チャットルームを生成する処理を実行する、項目1又は2に
記載の情報処理システム。
(項目7)
前記制御部は、前記相談チャットルームが生成された場合に、該相談チャットルームに
関連付けられた前記グループを構成する被相談者の被相談者端末に、通知を送信する、項
目6に記載の情報処理システム。
(項目8)
前記制御部は、前記相談者又は前記被相談者からの終了要求情報に基づいて、前記相談
チャットルームを相談中状態から相談終了状態に更新する処理を実行する、項目6又は7
に記載の情報処理システム。
(項目9)
前記制御部は、前記グループを構成する被相談者のみが閲覧および入力可能なグループ
内チャットルームを生成する処理を実行する、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目10)
前記制御部は、
前記被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、被相談者個人に関す
るユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶処理と、
前記相談者が相談対象としてグループを指定した場合には何れかのグループを選定し、
相談対象として個人を指定した場合には何れかの被相談者個人を選定する選定処理と、を
実行する、項目1又は2に記載の情報処理システム。
(項目11)
前記選定処理は、前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グル
ープの中から1以上のグループを選定する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
(項目12)
前記選定処理は、前記相談依頼情報と、前記グループ情報に含まれる前記被相談者の情
報に基づいて、複数の前記被相談者の中から1以上の被相談者を選定する、請求項1又は
2に記載の情報処理システム。
(項目13)
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グループの中から1以
上のグループを選定する選定処理と、を実行する制御部を備え、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
装置。
(項目14)
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶処理と、
相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付処理と、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グループの中から1以
上のグループを選定する選定処理と、をコンピュータに実行させ、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とするプログラ
ム。
(項目15)
相談を受ける被相談者が用いる被相談者端末からの入力情報を受け付けて、複数の被相
談者で構成されるグループに関するグループ情報を記憶するグループ情報記憶ステップと

相談者が用いる相談者端末からの相談依頼情報を受け付ける受付ステップと、
前記相談依頼情報及び前記グループ情報に基づいて、複数の前記グループの中から1以
上のグループを選定する選定ステップと、を含み、
前記グループ情報は、前記選定処理において該グループが選定され得る選定許可状態か
、選定され得ない選定拒否状態かに関する選定可否情報を含むことを特徴とする情報処理
方法。
【符号の説明】
【0064】
10 情報処理装置
11 制御部
20 ユーザ端末
100 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10