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特開2024-72776高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法
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  • 特開-高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072776
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法
(51)【国際特許分類】
   F27D 17/00 20060101AFI20240521BHJP
   F23J 15/00 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
F27D17/00 105K
F23J15/00 Z
F27D17/00 104D
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023141252
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202211433399.3
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523332585
【氏名又は名称】シーイーアールアイ エンバイロメント プロテクション テクノロジー カンパニーリミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】520445303
【氏名又は名称】エムシーシー キャピタル エンジニアリング アンド リサーチ インコーポレーション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ユアンマン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ユアンシン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チンミン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ミンファ
(72)【発明者】
【氏名】シュー チャンホン
【テーマコード(参考)】
3K070
4K056
【Fターム(参考)】
3K070DA07
3K070DA27
3K070DA35
4K056AA02
4K056CA02
4K056DB05
4K056DB13
4K056DB26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】入れ子式ホッパー構造の支持構造を独立して設ける必要がなく、機器内の高温を効果的に克服し、支持と灰排出を両立させ、構造全体が簡単であり、機器の安全稼働に強力な条件を提供する、高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法を提供する。
【解決手段】構造は、少なくとも高温除塵機器内に入れ子式に設けられた内部ホッパー及び外部ホッパーを含み、内部ホッパー内に軸方向に貫通する内部灰流れチャンバが設けられ、内部ホッパーと外部ホッパーとの間の環状空間が外部灰流れチャンバを形成する入れ子式ホッパー構造と、高温除塵機器内にフレーム状に設けられた内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管を含み、内部冷却媒体管が内部ホッパーを冷却するとともに支持し、外部冷却媒体管が外部ホッパーを冷却するとともに支持し、内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管内の冷却媒体全体の流れが下から上へ向かうように設けられる冷却フレーム構造とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造であって、
少なくとも高温除塵機器内に入れ子式に設けられた内部ホッパー及び外部ホッパーを含み、前記内部ホッパー内に、軸方向に貫通する内部灰流れチャンバが設けられ、前記内部ホッパーと前記外部ホッパーとの間の環状空間が外部灰流れチャンバを形成する入れ子式ホッパー構造と、
高温除塵機器内にフレーム状で設けられた内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管を含み、前記内部冷却媒体管が前記内部ホッパーを冷却するとともに支持し、前記外部冷却媒体管が前記外部ホッパーを冷却するとともに支持し、前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管内の冷却媒体全体の流れ方向は、下から上へ向かうように設けられる冷却フレーム構造と、
を含むことを特徴とする高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項2】
前記外部冷却媒体管と前記外部ホッパーとの間にシール構造が設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項3】
前記内部冷却媒体管の外壁に第一支持ブロックが設けられており、前記内部ホッパーが前記第一支持ブロックに支持されて架設されていることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項4】
前記第一支持ブロックは、円形リブ又は半円形リブであることを特徴とする請求項3に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項5】
前記外部冷却媒体管の外壁に第二支持ブロックが設けられており、前記外部ホッパーが前記第二支持ブロックに支持されて架設されていることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項6】
前記第二支持ブロックは、円形リブ又は半円形リブであることを特徴とする請求項5に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項7】
前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管内の冷却媒体は、ガス状の冷却媒体又は液状の冷却媒体であることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項8】
前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管の外壁に摩耗防止シートが設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項9】
前記内部冷却媒体管は、前記内部ホッパーに対して対称的に設けられ、前記外部冷却媒体管は、前記外部ホッパーに対して対称的に設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項10】
前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管の外壁に補強リブが設けられることを特徴とする請求項1に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【請求項11】
高温除塵機器内の灰排出方法であって、
高温除塵機器内の多層除塵ユニットの下方に、請求項1から10のいずれか一項に記載の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造を設け、内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管内に、冷却媒体を持続的に充填し、冷却媒体を下から上へ流すことと、
内部冷却媒体管で内部ホッパーを冷却するとともに支持し、外部冷却媒体管で外部ホッパーを冷却するとともに支持して、多層除塵ユニットにおける内層除塵ユニットの灰は内部灰流れチャンバに向けて流れ、外層除塵ユニットの灰は外部灰流れチャンバに向けて流れ、灰流れは下に向けて流れて外部ホッパーの底部まで流れるようになることと、
を含むことを特徴とする高温除塵機器内の灰排出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転炉製鋼の煙道除塵及び排熱回収の技術分野に関し、特に高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
転炉酸素吹錬製鋼による煙道ガスは、温度が高く、煙道ガス量が大きく、粉塵含有量が高く、かつ粉塵粒子が微小であるなどの特徴を有し、煙道ガスの浄化及び降温は、ガス回収フローにおける経なければならないプロセスである。転炉製鋼は、間欠的な周期的作業であるため、溶製周期に亘って、煙道ガス量が周期的に変動するだけでなく、煙道ガスの温度も周期的に変動する。煙道ガス中に位置するホッパー及びスライディングパイプに対して、金属壁の温度も八、九百度から数十度まで周期的に変化する。
【0003】
従来の技術には、高温除塵機器の除塵灰オンライン冷却装置があり、除塵機の下方にホッパーが設けられ、ホッパー内に冷却ダクトが設けられ、冷却ダクトの冷却水入口及び冷却水出口は、いずれもホッパーのケース外まで延伸される。該装置は、機器外のホッパーに、高温灰のみを冷却し、温水を回収するための冷却水パイプが設けられ、ホッパーの支持は、独立に考慮する必要がある。
【0004】
これにより、本発明者は、長期間関連業界に従事した経験と実践を基に、従来の技術の欠陥を克服するように、高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法を提案した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、入れ子式ホッパー構造の支持構造を独立して設ける必要がなく、機器内の高温を効果的に克服し、支持と灰排出を両立させ、構造全体が簡単であり、機器の安全稼働に強力な条件を提供する高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、このようにして実現される。
【0007】
高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造であって、
少なくとも高温除塵機器内に入れ子式に設けられた内部ホッパー及び外部ホッパーを含み、前記内部ホッパー内に軸方向に貫通する内部灰流れチャンバが設けられ、前記内部ホッパーと前記外部ホッパーとの間の環状空間が外部灰流れチャンバを形成する入れ子式ホッパー構造と、
高温除塵機器内にフレーム状に設けられた内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管を含み、前記内部冷却媒体管が前記内部ホッパーを冷却支持し、前記外部冷却媒体管が前記外部ホッパーを冷却するとともに支持し、前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管内の冷却媒体全体の流れ方向は、下から上へ向かうように設けられている冷却フレーム構造とを含む高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造。
【0008】
本発明の一好適な実施の形態において、前記外部冷却媒体管と前記外部ホッパーとの間にシール構造が設けられる。
【0009】
本発明の一好適な実施の形態において、前記内部冷却媒体管の外壁に第一支持ブロックが設けられ、前記内部ホッパーが前記第一支持ブロックに支持されて架設されている。
【0010】
本発明の一好適な実施の形態において、前記第一支持ブロックは、円形リブ又は半円形リブである。
【0011】
本発明の一好適な実施の形態において、前記外部冷却媒体管の外壁に第二支持ブロックが設けられており、前記外部ホッパーが前記第二支持ブロックに支持されて架設されている。
【0012】
本発明の一好適な実施の形態において、前記第二支持ブロックは、円形リブ又は半円形リブである。
【0013】
本発明の一好適な実施の形態において、前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管内の冷却媒体は、ガス状の冷却媒体又は液状の冷却媒体である。
【0014】
本発明の一好適な実施の形態において、前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管の外壁に摩耗防止シートが設けられる。
【0015】
本発明の一好適な実施の形態において、前記内部冷却媒体管は、前記内部ホッパーに対して対称的に設けられ、前記外部冷却媒体管は、前記外部ホッパーに対して対称的に設けられる。
【0016】
本発明の一好適な実施の形態において、前記内部冷却媒体管及び前記外部冷却媒体管の外壁に補強リブが設けられる。
【0017】
本発明の目的は、さらにこのようにして実現可能である。
【0018】
高温除塵機器内の灰排出方法であって、
高温除塵機器内の多層除塵ユニットの下方に、前述の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造を設け、内部冷却媒体管及び外部冷却媒体管内に、冷却媒体を持続的に充填し、冷却媒体を下から上へ流すことと、内部冷却媒体管で内部ホッパーを冷却するとともに支持し、外部冷却媒体管で外部ホッパーを冷却するとともに支持して、多層除塵ユニットにおける内層除塵ユニットの灰は内部灰流れチャンバに向けて流れ、外層除塵ユニットの灰は外部灰流れチャンバに向けて流れ、灰流れは下に向けて流れて外部ホッパーの底部まで流れるようになることとを含む高温除塵機器内の灰排出方法。
【0019】
上記のように、本発明の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法は、以下のような有益な効果を有する。
【0020】
本発明において、冷却媒体管で構成された冷却フレーム構造は、入れ子式ホッパー構造に対する支持強度を確保させ、排熱回収量を増加させ、入れ子式ホッパー構造の各ホッパーは、1層の除塵構造にそれぞれ対応し、各層の除塵構造のスムーズな灰落下を確保させ、多層除塵構造間のブローバイを回避し、除塵効率を確保させる。
【0021】
本発明は、入れ子式ホッパー構造の支持構造を独立して設ける必要がなく、機器内の高温を効果的に克服し、支持と灰排出を両立させ、構造全体が簡単であり、機器の安全稼働に強力な条件を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下の図面は、本発明を概略的に説明し解釈することを意図するものに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
図1】本発明の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の技術的特徴、目的及び効果をより明確に理解するために、図面を参照しながら本発明の具体的な実施の形態を説明する。
【0024】
ここで説明された本発明の具体的な実施の形態は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、どのような方式で本発明を限定するものと理解されてはならない。本発明の教示で、当業者は、本発明による任意の可能な変更を構想することができ、これらはいずれも本発明の範囲に属すると見なされるべきである。説明すべきこととして、ある素子が他の素子に「設けられる」と称される場合、それは他の素子に直接に位置してもよく、又は介在素子が存在してもよい。ある素子が他の素子に「接続される」と言及される場合、それは他の素子に直接に接続されてもよく、又は介在素子が同時に存在する可能性がある。「取付」、「繋がる」、「接続」という用語は、例えば、機械的接続又は電気的接続であってもよく、2つの素子の内部の連通であってもよく、直接に繋がれてもよく、又は中間媒体を介して間接的に繋がれてもよいように、広義に理解すべきであり、本技術分野で通常の知識を有する者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の具体的な意味を理解することができる。本文で使用される「垂直な」、「水平な」、「上」、「下」、「左」、「右」という用語及び類似する表現は、説明のためのものに過ぎず、唯一の実施の形態であることを表すものではない。
【0025】
他に定義されない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本願が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じである。本文において、本願の明細書で使用される用語は、具体的な実施の形態を説明するためのものに過ぎず、本願を限定することを意図するものではない。本文で使用される用語である「及び/又は」は、1つ又は複数の関連する列挙された項目の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0026】
図1に示すように、本発明は、入れ子式ホッパー構造1と冷却フレーム構造2とを含む高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造を提供する。
【0027】
入れ子式ホッパー構造1は、少なくとも高温除塵機器内に入れ子式に設けられた内部ホッパー11及び外部ホッパー12を含み、内部ホッパー11内に軸方向に貫通する内部灰流れチャンバ110が設けられ、内部ホッパー11と外部ホッパー12との間の環状空間が外部灰流れチャンバ120を形成し、外層除塵構造の灰は、上から下へ外部灰流れチャンバ120を経て外部ホッパー12の底部に流れ、内層除塵構造の灰は、上から下へ内部灰流れチャンバ110に流れ、最終的に、外部ホッパーに収集された灰と集まり、除塵装置から排出される。入れ子式ホッパー構造1は、二重入れ子構造であってもよく、多層入れ子構造であってもよい。
【0028】
冷却フレーム構造2は、高温除塵機器内にフレーム状に設けられた内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22を含み、内部冷却媒体管21が内部ホッパー11を冷却するとともに支持し、外部冷却媒体管22が外部ホッパー12を冷却するとともに支持し、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22内の冷却媒体全体の流れ方向は、下から上へ向かうように設けられ、冷却媒体の自然循環を可能にする。冷却媒体を流通させる冷却フレーム構造2は、高温による変形を効果的に減少させ、高温環境の支持(冷却フレーム構造2)への影響を減少させることにより、支持強度を確保することができる。
【0029】
内部ホッパー11全体は、碗状構造を呈し、内部ホッパー11に灰の流動化装置(外部灰落下部及び内部灰落下部)を設けることができ、煙道ガス抵抗力の釣り合いを十分に考慮して、灰落下が可能であるし、煙道ガスの「ショートパス」を効果的に防止できるという効果を達成する。
【0030】
高温除塵機器の多層除塵構造(従来の技術)に対して、各層の除塵構造の灰落下において、スムーズな灰落下を考慮する以外に、多層除塵構造間のブローバイを回避して、除塵効率を確保すべきである。内層除塵構造の灰は、上から下への灰の流れを形成して内部ホッパー11に流入され、内部冷却媒体管21内の冷却媒体全体の流れ方向は、下から上へ向かい、内部冷却媒体管21で構成された冷却フレームは、内部ホッパー11に対する支持強度を確保させるとともに、排熱回収量を増加させる。外層除塵構造の灰は、上から下への灰の流れを形成して外部ホッパー12に流入され、外部冷却媒体管22内の冷却媒体全体の流れ方向は、下から上へ向かい、外部冷却媒体管22で構成された冷却フレームは、外部ホッパー12に対する支持強度を確保させるとともに、排熱回収量を増加させる。
【0031】
本発明の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造において、冷却媒体管で構成された冷却フレーム構造は、入れ子式ホッパー構造に対する支持強度を確保させ、排熱回収量を増加させ、入れ子式ホッパー構造の各ホッパーは、1層の除塵構造にそれぞれ対応し、各層の除塵構造のスムーズな灰落下を確保させ、多層除塵構造間のブローバイを回避し、除塵効率を確保させる。
【0032】
本発明の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造において、入れ子式ホッパー構造の支持構造を独立して設ける必要がなく、機器内の高温を効果的に克服し、支持と灰排出を両立させ、構造全体が簡単であり、機器の安全稼働に強力な条件を提供する。
【0033】
さらに、図1に示すように、外部冷却媒体管22と外部ホッパー12との間にシール構造3が設けられ、2つの構造(外部冷却媒体管と外部ホッパー)間の受熱後の異なる熱膨張を吸収することができ、煙道ガスのショートパスも防止することができる。本発明の一具体的な実施例において、シール構造3は、シール板である。
【0034】
さらに、図1に示すように、内部冷却媒体管21の外壁に第一支持ブロック41が設けられており、内部ホッパー11は、第一支持ブロック41に支持されて架設されている。
【0035】
本発明の一具体的な実施例において、第一支持ブロック41は、円形リブ又は半円形リブであるか、又は他の形状である。
【0036】
内部ホッパー11と内部冷却媒体管21の熱伸長量が異なることを考慮して、冷間で内部ホッパー11を取り付ける時、内部冷却媒体管21の第一支持ブロック41(締付構造)に溶接することは、下部ヘッダー及び下部ヘッダー支持材(従来の技術)との間に、異なる熱膨張を吸収する隙間をあけることが要求される。
【0037】
さらに、図1に示すように、外部冷却媒体管22の外壁に第二支持ブロック42が設けられ、外部ホッパー12は、第二支持ブロック42に支持架設される。
【0038】
本発明の一具体的な実施例において、第二支持ブロック42は、円形リブ又は半円形リブである。
【0039】
外部ホッパー12と外部冷却媒体管22上に締め付けられた第二支持ブロック42とは、溶接されてもよく(熱膨張を考慮して、溶接点は1つのみある)、溶接されなくてもよい。
【0040】
さらに、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22内の冷却媒体は、ガス状の冷却媒体又は液状冷却媒体であり、他の冷却媒体を採用してもよい。
【0041】
さらに、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22の外壁に摩耗防止シートが設けられ、設けられなくてもよく、具体的には、実際の作業状況に応じて決定される。
【0042】
さらに、内部冷却媒体管21は、内部ホッパー11に対して対称的に設けられ、外部冷却媒体管22は、外部ホッパー12に対して対称的に設けられる。冷却管(内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22)の総数は、奇数であっても偶数であってもよい。
【0043】
さらに、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22の外壁に補強リブが設けられる。
【0044】
さらに、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22は、風上面方向に耐摩耗保護を設けてもよい。
【0045】
さらに、図1に示すように、内部ホッパー11の頂部に観察孔13が設けられ、観察孔13は、点検時に内部ホッパー11の内部状況を観察すること以外に、点検時の大体積の灰の団塊のクリーニングに用いられる。
【0046】
本発明は、高温除塵機器内の灰排出方法をさらに提供し、該方法は、高温除塵機器内の多層除塵ユニットの下方に、前述の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造を設け、内部冷却媒体管21及び外部冷却媒体管22内に、冷却媒体を持続的に充填し、冷却媒体を下から上へ流すことと、内部冷却媒体管21で内部ホッパー11を冷却するとともに支持し、外部冷却媒体管22で外部ホッパー12を冷却するとともに支持し、多層除塵ユニットにおける内層除塵ユニットの灰は内部灰流れチャンバに向けて流れ、外層除塵ユニットの灰は外部灰流れチャンバに向けて流れ、灰流れは下に向けて流れて、外部ホッパーの底部まで流れるようになることとを含む。
【0047】
上記のように、本発明の高温除塵機器内の入れ子式灰排出構造及び灰排出方法は、以下のような有益な効果を有する。
【0048】
本発明において、冷却媒体管で構成された冷却フレーム構造は、入れ子式ホッパー構造に対する支持強度を確保させ、排熱回収量を増加させ、入れ子式ホッパー構造の各ホッパーは、1層の除塵構造にそれぞれ対応し、各層の除塵構造のスムーズな灰落下を確保させ、多層除塵構造間のブローバイを回避し、除塵効率を確保させる。
【0049】
本発明は、入れ子式ホッパー構造の支持構造を独立して設ける必要がなく、機器内の高温を効果的に克服し、支持と灰排出を両立させ、構造全体が簡単であり、機器の安全稼働に強力な条件を提供する。
【0050】
上記は、本発明の例示的な具体的な実施の形態に過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。任意の当業者によって本発明の概念及び原則を逸脱しなくなされた同等の変更及び修正は、いずれも本発明の保護範囲に属するべきである。
【符号の説明】
【0051】
1 入れ子式ホッパー構造
11 内部ホッパー
110 内部灰流れチャンバ
12 外部ホッパー
120 外部灰流れチャンバ
13 観察孔
2 冷却フレーム構造
21 内部冷却媒体管
22 外部冷却媒体管
3 シール構造
41 第一支持ブロック
42 第二支持ブロック
図1