(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072781
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】ヘッドレスト
(51)【国際特許分類】
B60N 2/879 20180101AFI20240521BHJP
B60N 2/818 20180101ALI20240521BHJP
A47C 7/38 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
B60N2/879
B60N2/818
A47C7/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150699
(22)【出願日】2023-09-19
(31)【優先権主張番号】63/425,755
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/483,028
(32)【優先日】2023-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】手塚 信之
(72)【発明者】
【氏名】小林 和樹
【テーマコード(参考)】
3B084
3B087
【Fターム(参考)】
3B084DB01
3B084DC02
3B084DD05
3B087DC06
3B087DE09
(57)【要約】
【課題】スピーカが内蔵されたヘッドレストにおいて、スピーカ及び連結部の変形を抑制する。
【解決手段】乗物用シート(1)のヘッドレスト4は、シートバック3に支持されるヘッドレストフレーム5と、ヘッドレストフレームに支持された左右一対の電装品6と、左右方向に延び、左右の電装品を連結する連結部10とを有する。ヘッドレストフレームは、シートバックに支持され、上下方向に延びる左右一対のヘッドレストステー12と、上下方向に延び、対応するヘッドレストステーに結合する左右一対の縦フレーム13Aと、左右方向に延び、縦フレームの上端部同士を連結する横フレーム13Bとを有する。縦フレームの上部は、前方に向かって傾斜している。電装品は、縦フレームの左右外方に配置され、電装品の下部が縦フレームの下部に支持されている。連結部は、横フレームの後方に配置される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物用シートのヘッドレストであって、
シートバックに支持されるヘッドレストフレームと、
前記ヘッドレストフレームに支持された左右一対の電装品と、
左右方向に延び、左右の前記電装品を連結する連結部と、を有し、
前記ヘッドレストフレームは、前記シートバックに支持され、上下方向に延びる左右一対のヘッドレストステーと、上下方向に延び、対応する前記ヘッドレストステーに結合する左右一対の縦フレームと、前記左右方向に延び、前記縦フレームの上端部同士を連結する横フレームとを有し、
前記縦フレームの上部は、前方に向かって傾斜し、
前記電装品は、前記縦フレームの左右外方に配置され、
前記電装品の下部が前記縦フレームの下部に支持され、
前記連結部は、前記横フレームの後方に配置される、ヘッドレスト。
【請求項2】
前記縦フレームには、前記左右外方に延びる複数の第1ブラケットが設けられ、
前記電装品は、対応する前記第1ブラケットに固定される請求項1に記載のヘッドレスト。
【請求項3】
前記連結部は、面が前後方向を向く本体部と、前記本体部の上端部から後方に張り出した第1補強部と、前記本体部の裏面から後方に突出し、前記第1補強部に結合した複数の第2補強部とを有する請求項2に記載のヘッドレスト。
【請求項4】
前記連結部は、前記本体部から下方に突出した突片と、前記突片の上方に設けられた開口部とを更に有し、
前記電装品は、スピーカユニットと、一方の端部が前記スピーカユニットに接続された第1ハーネスと、前記第1ハーネスの他方の端部に接続された雌コネクタとを有し、
前記第1ハーネスの前記一方の端部は、前記連結部の前記本体部の後方に配置され、
前記雌コネクタは、前記突片の前面に固定される請求項3に記載のヘッドレスト。
【請求項5】
前記電装品は、前記雌コネクタに嵌合する雄コネクタと、前記雄コネクタに接続された第2ハーネスとを更に有し、
前記ヘッドレストステーは筒状に形成され、
前記ヘッドレストステーの上端部の前部は、前記縦フレームの下端部の後部に結合され、
前記第2ハーネスは、前記ヘッドレストステーの内部を通過する請求項4に記載のヘッドレスト。
【請求項6】
前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを覆うヘッドレストカバーを更に有し、
前記ヘッドレストカバーは、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを前方から覆う前カバーと、前記前カバーに係合し、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを後方から覆う後カバーとを有し、
前記第2ハーネスは、前記後カバーに設けられたハーネス係止部により固定される請求項5に記載のヘッドレスト。
【請求項7】
左右の前記第1ブラケットのそれぞれには、少なくとも1つの第1貫通孔が形成され、
前記前カバーには、前記第1貫通孔に重なる前側第1締結孔が形成され、
前記後カバーには、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔に重なる後側第1締結孔が形成され、
前記後側第1締結孔には雌ねじが形成され、
前記前カバー及び前記後カバーは、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔を通過して前記後側第1締結孔の前記雌ねじに螺合する第1ボルトにより締結される請求項6に記載のヘッドレスト。
【請求項8】
前記横フレームは、前記開口部に重なる位置に設けられた第2ブラケットを有し、
前記第2ブラケットには第2貫通孔が形成され、
前記前カバーには、前記第2貫通孔に重なる前側第2締結孔が形成され、
前記後カバーには、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔に重なる後側第2締結孔が形成され、
前記後側第2締結孔には雌ねじが形成され、
前記前カバー及び前記後カバーは、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔を通過して前記後側第2締結孔の前記雌ねじに螺合する第2ボルトにより締結される請求項7に記載のヘッドレスト。
【請求項9】
前記前カバーは、前記前カバーから後方に突出し、前方から見て前記ヘッドレストフレームに重なる突出部を有する請求項8に記載のヘッドレスト。
【請求項10】
前記本体部の前記突片には、前記前後方向に貫通する位置決め孔が設けられ、
前記後カバーには、前記位置決め孔に係合する位置決め凸部が設けられる請求項9に記載のヘッドレスト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物用シートのヘッドレストに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、内部にスピーカを有する自動車用シートのヘッドレストが開示されている。ヘッドレストは、ヘッドレストフレームと、ヘッドレストフレームに取り付けられた左右一対のスピーカと、ヘッドレストフレーム及びスピーカを覆うヘッドレストクッション部材とを有する。左右のスピーカは連結部を介して互いに連結されている。ヘッドレストクッション部材の各スピーカユニットの前方に対応する位置には、開口部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のヘッドレストでは、スピーカ及び連結部がヘッドレストフレームよりも前方に配置されている。そのためスピーカ及び連結部は、前方からの荷重により変形する虞がある。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑み、スピーカが内蔵されたヘッドレストにおいて、スピーカ及び連結部の変形を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、乗物用シート(1)のヘッドレスト(4)であって、シートバック(3)に支持されるヘッドレストフレーム(5)と、前記ヘッドレストフレームに支持された左右一対の電装品(6)と、左右方向に延び、左右の前記電装品を連結する連結部(10)と、を有し、前記ヘッドレストフレームは、前記シートバックに支持され、上下方向に延びる左右一対のヘッドレストステー(12)と、上下方向に延び、対応する前記ヘッドレストステーに結合する左右一対の縦フレーム(13A)と、前記左右方向に延び、前記縦フレームの上端部同士を連結する横フレーム(13B)とを有し、前記縦フレームの上部は、前方に向かって傾斜し、前記電装品は、前記縦フレームの左右外方に配置され、前記電装品の下部が前記縦フレームの下部に支持され、前記連結部は、前記横フレームの後方に配置される。
【0007】
左右の電装品が連結部により連結され、且つヘッドレストフレームに支持されることにより、左右の電装品の相対位置が決まる。この態様によれば、左右の電装品が縦フレームの左右外方に配置され、連結部が横フレームの後方に配置されているため、前方からの荷重は横フレームに加わる。これにより電装品及び連結部に加わる前方からの荷重が抑制され、スピーカ及び連結部の変形が抑制される。即ち、左右の電装品の相対位置が変更されることが抑制される。
【0008】
上記の態様において、前記縦フレームには、前記左右外方に延びる複数の第1ブラケット(21)が設けられ、前記電装品は、対応する前記第1ブラケットに固定されてもよい。
【0009】
この態様によれば、左右のケーシングが、縦フレームの左右外方に配置される。したがって電装品がスピーカである場合、乗員に向かって音を出力することができる。
【0010】
上記の態様において、前記連結部は、面が前後方向を向く本体部(51)と、前記本体部の上端部から後方に張り出した第1補強部(52)と、前記本体部の裏面から後方に突出し、前記第1補強部に結合した複数の第2補強部(53)とを有してもよい。
【0011】
この態様によれば、第1補強部により、後方からの荷重による連結部の変形が抑制される。また、第2補強部により、上方からの荷重による連結部の変形が抑制される。
【0012】
上記の態様において、前記連結部は、前記本体部から下方に突出した突片(55)と、前記突片の上方に設けられた開口部(56)とを更に有し、前記電装品は、スピーカユニット(31)と、一方の端部が前記スピーカユニットに接続された第1ハーネス(33)と、前記第1ハーネスの他方の端部に接続された雌コネクタ(34)とを有し、前記第1ハーネスの前記一方の端部は、前記連結部の前記本体部の後方に配置され、前記雌コネクタは、前記突片の前面に固定されてもよい。
【0013】
この態様によれば、雌コネクタと他の部材との干渉が抑制されるため、電装品をヘッドレストフレームに組み付ける作業が容易になる。
【0014】
上記の態様において、前記電装品は、前記雌コネクタに嵌合する雄コネクタ(64)と、前記雄コネクタに接続された第2ハーネス(66)とを更に有し、前記ヘッドレストステーは筒状に形成され、前記ヘッドレストステーの上端部の前部は、前記縦フレームの下端部の後部に結合され、前記第2ハーネスは、前記ヘッドレストステーの内部を通過してもよい。
【0015】
この態様によれば、左右のヘッドレストステーは、対応する縦フレームの後方に配置されているため、前方からの荷重は縦フレームに加わる。したがってヘッドレストステーの上端開口を画定する縁部と第2ハーネスとの接触が抑制される。
【0016】
上記の態様において、当該ヘッドレストは、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを覆うヘッドレストカバー(8)を更に有し、前記ヘッドレストカバーは、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを前方から覆う前カバー(8A)と、前記前カバーに係合し、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを後方から覆う後カバー(8B)とを有し、前記第2ハーネスは、前記後カバーに設けられたハーネス係止部(121)により固定されてもよい。
【0017】
この態様によれば、ヘッドレスト4に加わる荷重はヘッドレストカバーに加わるため、スピーカ及び連結部の変形がより効果的に抑制される。また第2ハーネスの移動が抑制される。
【0018】
上記の態様において、左右の前記第1ブラケットのそれぞれには、少なくとも1つの第1貫通孔(22B)が形成され、前記前カバーには、前記第1貫通孔に重なる前側第1締結孔(83)が形成され、前記後カバーには、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔に重なる後側第1締結孔(102)が形成され、前記後側第1締結孔には雌ねじが形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔を通過して前記後側第1締結孔の前記雌ねじに螺合する第1ボルト(118A)により締結されてもよい。
【0019】
この態様によれば、前カバー及び後カバーは、第1ブラケットを介して縦フレームに締結されるため、ヘッドレストカバーは安定してヘッドレストフレームに支持される。
【0020】
上記の態様において、前記横フレームは、前記開口部に重なる位置に設けられた第2ブラケット(24)を有し、前記第2ブラケットには第2貫通孔(26)が形成され、前記前カバーには、前記第2貫通孔に重なる前側第2締結孔(84)が形成され、前記後カバーには、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔に重なる後側第2締結孔(104)が形成され、前記後側第2締結孔には雌ねじが形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔を通過して前記後側第2締結孔の前記雌ねじに螺合する第2ボルト(118B)により締結されてもよい。
【0021】
この態様によれば、前カバー及び後カバーは、第2ブラケットを介して横フレームに締結されるため、ヘッドレストカバーはヘッドレストフレームにより安定して支持される。
【0022】
上記の態様において、前記前カバーは、前記前カバーから後方に突出し、前方から見て前記ヘッドレストフレームに重なる突出部(81C)を有してもよい。
【0023】
この態様によれば、前カバーに加わる前方からの荷重がフレームに伝達される。
【0024】
上記の態様において、前記本体部の前記突片には、前記前後方向に貫通する位置決め孔(59)が設けられ、前記後カバーには、前記位置決め孔に係合する位置決め凸部(112)が設けられてもよい。
【0025】
この態様によれば、電装品が後カバーに取り付けられるとき、電装品の後カバーに対する取付位置が決まる。
【発明の効果】
【0026】
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、乗物用シート(1)のヘッドレスト(4)であって、シートバック(3)に支持されるヘッドレストフレーム(5)と、前記ヘッドレストフレームに支持された左右一対の電装品(6)と、左右方向に延び、左右の前記電装品を連結する連結部(10)と、を有し、前記ヘッドレストフレームは、前記シートバックに支持され、上下方向に延びる左右一対のヘッドレストステー(12)と、上下方向に延び、対応する前記ヘッドレストステーに結合する左右一対の縦フレーム(13A)と、前記左右方向に延び、前記縦フレームの上端部同士を連結する横フレーム(13B)とを有し、前記縦フレームの上部は、前方に向かって傾斜し、前記電装品は、前記縦フレームの左右外方に配置され、前記電装品の下部が前記縦フレームの下部に支持され、前記連結部は、前記横フレームの後方に配置される。
【0027】
左右の電装品が連結部により連結され、且つヘッドレストフレームに支持されることにより、左右の電装品の相対位置が決まる。この態様によれば、左右の電装品が縦フレームの左右外方に配置され、連結部が横フレームの後方に配置されているため、前方からの荷重は横フレームに加わる。これにより電装品及び連結部に加わる前方からの荷重が抑制され、スピーカ及び連結部の変形が抑制される。即ち、左右の電装品の相対位置が変更されることが抑制される。
【0028】
上記の態様において、前記縦フレームには、前記左右外方に延びる複数の第1ブラケット(21)が設けられ、前記電装品は、対応する前記第1ブラケットに固定されてもよい。
【0029】
この態様によれば、左右のケーシングが、縦フレームの左右外方に配置される。したがって電装品がスピーカである場合、乗員に向かって音を出力することができる。
【0030】
上記の態様において、前記連結部は、面が前後方向を向く本体部(51)と、前記本体部の上端部から後方に張り出した第1補強部(52)と、前記本体部の裏面から後方に突出し、前記第1補強部に結合した複数の第2補強部(53)とを有してもよい。
【0031】
この態様によれば、第1補強部により、後方からの荷重による連結部の変形が抑制される。また、第2補強部により、上方からの荷重による連結部の変形が抑制される。
【0032】
上記の態様において、前記連結部は、前記本体部から下方に突出した突片(55)と、前記突片の上方に設けられた開口部(56)とを更に有し、前記電装品は、スピーカユニット(31)と、一方の端部が前記スピーカユニットに接続された第1ハーネス(33)と、前記第1ハーネスの他方の端部に接続された雌コネクタ(34)とを有し、前記第1ハーネスの前記一方の端部は、前記連結部の前記本体部の後方に配置され、前記雌コネクタは、前記突片の前面に固定されてもよい。
【0033】
この態様によれば、雌コネクタと他の部材との干渉が抑制されるため、電装品をヘッドレストフレームに組み付ける作業が容易になる。
【0034】
上記の態様において、前記電装品は、前記雌コネクタに嵌合する雄コネクタ(64)と、前記雄コネクタに接続された第2ハーネス(66)とを更に有し、前記ヘッドレストステーは筒状に形成され、前記ヘッドレストステーの上端部の前部は、前記縦フレームの下端部の後部に結合され、前記第2ハーネスは、前記ヘッドレストステーの内部を通過してもよい。
【0035】
この態様によれば、左右のヘッドレストステーは、対応する縦フレームの後方に配置されているため、前方からの荷重は縦フレームに加わる。したがってヘッドレストステーの上端開口を画定する縁部と第2ハーネスとの接触が抑制される。
【0036】
上記の態様において、当該ヘッドレストは、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを覆うヘッドレストカバー(8)を更に有し、前記ヘッドレストカバーは、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを前方から覆う前カバー(8A)と、前記前カバーに係合し、前記電装品、前記縦フレーム及び前記横フレームを後方から覆う後カバー(8B)とを有し、前記第2ハーネスは、前記後カバーに設けられたハーネス係止部(121)により固定されてもよい。
【0037】
この態様によれば、ヘッドレスト4に加わる荷重はヘッドレストカバーに加わるため、スピーカ及び連結部の変形がより効果的に抑制される。また第2ハーネスの移動が抑制される。
【0038】
上記の態様において、左右の前記第1ブラケットのそれぞれには、少なくとも1つの第1貫通孔(22B)が形成され、前記前カバーには、前記第1貫通孔に重なる前側第1締結孔(83)が形成され、前記後カバーには、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔に重なる後側第1締結孔(102)が形成され、前記後側第1締結孔には雌ねじが形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記第1貫通孔及び前記前側第1締結孔を通過して前記後側第1締結孔の前記雌ねじに螺合する第1ボルト(118A)により締結されてもよい。
【0039】
この態様によれば、前カバー及び後カバーは、第1ブラケットを介して縦フレームに締結されるため、ヘッドレストカバーは安定してヘッドレストフレームに支持される。
【0040】
上記の態様において、前記横フレームは、前記開口部に重なる位置に設けられた第2ブラケット(24)を有し、前記第2ブラケットには第2貫通孔(26)が形成され、前記前カバーには、前記第2貫通孔に重なる前側第2締結孔(84)が形成され、前記後カバーには、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔に重なる後側第2締結孔(104)が形成され、前記後側第2締結孔には雌ねじが形成され、前記前カバー及び前記後カバーは、前記第2貫通孔及び前記前側第2締結孔を通過して前記後側第2締結孔の前記雌ねじに螺合する第2ボルト(118B)により締結されてもよい。
【0041】
この態様によれば、前カバー及び後カバーは、第2ブラケットを介して横フレームに締結されるため、ヘッドレストカバーはヘッドレストフレームにより安定して支持される。
【0042】
上記の態様において、前記前カバーは、前記前カバーから後方に突出し、前方から見て前記ヘッドレストフレームに重なる突出部(81C)を有してもよい。
【0043】
この態様によれば、前カバーに加わる前方からの荷重がフレームに伝達される。
【0044】
上記の態様において、前記本体部の前記突片には、前記前後方向に貫通する位置決め孔(59)が設けられ、前記後カバーには、前記位置決め孔に係合する位置決め凸部(112)が設けられてもよい。
【0045】
この態様によれば、電装品が後カバーに取り付けられるとき、電装品の後カバーに対する取付位置が決まる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図5】ヘッドレストカバーを取り外したヘッドレストの背面図
【
図12】ヘッドレストステー及び保護部を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、図面を参照して、本発明に係るヘッドレストの実施形態について説明する。ヘッドレストは、乗物用シートに適用される。以下の実施形態では、自動車用のシートのヘッドレストの例について説明する。以下、車両を基準として、前後、左右、及び、上下の各方向を定める。
【0048】
図1に示すように、シート1は、シートクッション2と、シートバック3と、ヘッドレスト4とを有する。シートクッション2は、乗員の臀部を下方から支持する。シートバック3は、シートクッション2の後部から上方に延びている。シートバック3は、乗員の背部を後方から支持する。ヘッドレスト4は、シートバック3の上端に設けられている。ヘッドレスト4は乗員の頭部を後方から支持する。
【0049】
図2から
図4に示すように、ヘッドレスト4は、ヘッドレスト4の骨格をなすヘッドレストフレーム5と、ヘッドレストフレーム5に支持される左右一対の電装品6と、電装品6及びヘッドレストフレーム5を覆うヘッドレストカバー8とを有する。電装品6は、例えばスピーカであってよく、マイクであってもよい。本実施形態では電装品6はスピーカ及びマイクである。左右の電装品6は連結部10によって互いに連結されている。
【0050】
図2から
図5に示すように、ヘッドレストフレーム5は、上下方向に延びる左右一対のヘッドレストステー12と、対応するヘッドレストステー12に結合した左右一対の縦フレーム13Aと、縦フレーム13Aの上端部同士を連結する横フレーム13Bとを有する。
【0051】
ヘッドレストステー12は筒状に形成されている。
図1に示すように、左右のヘッドレストステー12はシートバック3の骨格をなすシートバックフレーム14に支持される。シートバックフレーム14には、ヘッドレストステー12を受容する左右のステー支持部16が設けられている。ステー支持部16は、両端が開口した筒形に形成されている。ステー支持部16は樹脂材料によって形成されているとよい。ヘッドレストステー12は、対応するステー支持部16に挿入される。ヘッドレストステー12の下端はステー支持部16の下端から突出している。
図2に示すように、ヘッドレストステー12の外面には、長手方向に間隔をおいて配列された複数の係止溝17が形成されている。
図1に示すように、ステー支持部16には、複数の係止溝17の1つを選択的に係止するロック装置18が設けられている。ロック装置18が複数の係止溝17の1つを係止することによって、シートバック3に対するヘッドレスト4の高さが定まる。
【0052】
図4、
図5及び
図7に示すように、縦フレーム13Aのそれぞれは、対応するヘッドレストステー12の前方に配置されている。縦フレーム13Aの下部のそれぞれは、上下方向に延びている。縦フレーム13Aの下部の後部のそれぞれが対応するヘッドレストステー12の上端部の前部に結合されている。縦フレーム13Aの下部の後部のそれぞれは、例えば溶接等により、対応するヘッドレストステー12の上端部の前部に結合されてよい。縦フレーム13Aの上部のそれぞれは、前方に向かって傾斜している。より詳細には、縦フレーム13Aの上部のそれぞれは、前方且つ左右内方に向かって傾斜している。横フレーム13Bは、左右方向に延び、左右の縦フレーム13Aの上端部同士を連結している。即ち横フレーム13Bは、左右の縦フレーム13Aの下部のそれぞれよりも前方に位置する。左右一対の縦フレーム13A及び横フレーム13Bは1本のパイプ材を折曲して形成されていてよい。
【0053】
図4及び
図5に示すように、縦フレーム13Aには、対応する電装品6を固定するための複数の第1ブラケット21が設けられている。第1ブラケット21のそれぞれは、縦フレーム13Aの下部から左右外方に延びている。各第1ブラケット21は、面が前後方向を向く板状に形成されている。縦フレーム13Aの側の第1ブラケット21の基端部のそれぞれは、例えば溶接等により縦フレーム13Aの下部の前部に結合されている。各第1ブラケット21には、厚み方向に貫通する複数の第1貫通孔22が形成されている。本実施形態では、各第1ブラケット21は、第1ブラケット21の先端部に設けられた外側第1貫通孔22Aと、第1ブラケット21の左右方向の中央部に設けられた内側第1貫通孔22Bとを有する。
【0054】
横フレーム13Bには、ヘッドレストカバー8を支持するための第2ブラケット24が設けられている。第2ブラケット24は、横フレーム13Bの中央部から下方に延びている。第2ブラケット24は、面が前後方向を向く板状に形成されている。第2ブラケット24の上端部は、例えば溶接等により横フレーム13Bの前部に結合している。第2ブラケット24には、厚み方向に貫通する第2貫通孔26が形成されている。
【0055】
図3及び
図4に示すように、左右の電装品6は、対応する縦フレーム13Aの左右外方に配置されている。電装品6のそれぞれは、スピーカユニット31と、マイクユニット32と、一方の端部がスピーカユニット31及びマイクユニット32に接続された第1ハーネス33と、第1ハーネス33の他方の端部に接続された雌コネクタ34とを有する。スピーカユニット31はスピーカの出力部であり、マイクユニット32はマイクの入力部である。各第1ハーネス33は、左右方向に延びている。各雌コネクタ34は、第1ハーネス33の左右内側の内端に接続されている。第1ハーネス33の左右外側の外端部は分岐しており、スピーカユニット31及びマイクユニット32のそれぞれに接続されている。
【0056】
図3から
図6に示すように、電装品6のそれぞれは、対応する縦フレーム13Aに支持され、且つスピーカユニット31及びマイクユニット32を収容するケーシング36を有する。ケーシング36の下部が縦フレーム13Aの下部に支持される。ケーシング36は、後方に向けて開口した箱形に形成されている。ケーシング36は、面が前後方向を向く前壁38と、前壁38の上縁から後方に延びる上壁39と、前壁38の左右の側縁から後方に延びる左右の側壁40と、前壁38の下縁から後方に延びる下壁41とを有する。ケーシング36の左右内側の側壁40のそれぞれは、対応する縦フレーム13Aよりも左右外方に配置される。スピーカユニット31及びマイクユニット32は、各壁38、39、40、41に囲まれた空間内に配置されている。ケーシング36は、樹脂材料により形成されてよい。
【0057】
図3から
図5及び
図10に示すように、下壁41のそれぞれには、下壁41から下方に突出する舌片43が設けられている。舌片43は面が前後方向を向く板状に形成されている。舌片43には、厚み方向に貫通する貫通孔44が形成されている。舌片43は、対応する第1ブラケット21の先端部の後方に配置される。より詳細には、舌片43に形成された貫通孔44のそれぞれは、対応する第1ブラケット21に形成された外側第1貫通孔22Aに重なる。ケーシング36は、第1ブラケット21の外側第1貫通孔22A及び舌片43の貫通孔44を貫通する後述する第3ボルト118Cによってヘッドレストフレーム5及びヘッドレストカバー8に取り付けられる。
【0058】
図3から
図6に示すように、前壁38の正面のそれぞれは、前方且つ左右内方を向くとよい。本実施形態では、前壁38には厚み方向に貫通する2つの開口(不図示)が設けられている。開口は上下に配置されている。スピーカユニット31及びマイクユニット32は、対応する開口から露出している。具体的には、スピーカユニット31は上側の開口から露出し、マイクユニット32は下側の開口から露出している。左右のケーシング36のそれぞれは、対応する縦フレーム13Aの左右外方に配置されるため、各スピーカユニット31は、乗員に向けて、即ち前方且つ左右内方に向けて音を出力する。各マイクユニット32は前方且つ左右内方の音を集音する。
【0059】
図3から
図5に示すように、連結部10は、横フレーム13Bの後方に配置されている。連結部10は、面が前後方向を向く本体部51と、本体部51の上縁から後方に張り出した上側第1補強部52Aと、本体部51の裏面から後方に突出し、上側第1補強部52Aに結合した複数の第2補強部53とを有する。連結部10は、本体部51の下縁から後方に張り出した下側第1補強部52Bを更に有するとよい。本実施形態では、連結部10と左右のケーシング36とが一体に形成されている。連結部10は、ケーシング36と同じ樹脂材料により形成されてよい。
【0060】
本体部51は左右方向に延びている。本体部51は、面が前後方向を向く板状に形成されている。本実施形態では、本体部51の上部の正面は前方を向き、本体部51の下部の正面は前方且つ下方を向く。本体部51の上部が横フレーム13Bの後方に配置されている。
【0061】
上側第1補強部52A及び下側第1補強部52Bは、左右方向に延びている。上側第1補強部52A及び下側第1補強部52Bは面が上下方向を向く板状に形成されている。各第1補強部52A、52Bにより、後方からの荷重による連結部10の変形が抑制される。
【0062】
本体部51の上部の左右方向の中央部には、前方に向けて膨出する第1膨出部54が設けられている。本実施形態では、第1膨出部54は直方体形に形成されている。第1膨出部54の上部は、連結部10の本体部51の上部よりも上方にあってよい。即ち上側第1補強部52Aの一部は、第1膨出部54の上部を画定する。
【0063】
複数の第2補強部53のそれぞれは、第1膨出部54の底部の裏面から後方に延びている。第2補強部53は、面が左右方向を向く板状に形成されている。第2補強部53の上端は、第1膨出部54の上部を画定する上側第1補強部52Aの下面に結合している。第2補強部53の下端は、第1膨出部54の下部を画定する本体部51の上面に結合している。第2補強部53により、上方からの荷重による連結部10の変形が抑制される。
【0064】
本体部51の左右の端部、上側第1補強部52Aの左右の端部及び下側第1補強部52Bの左右の端部は、対応するケーシング36の左右内側の側壁40に結合している。連結部10が結合した側壁40には、左右方向に貫通する切欠き40A(
図6参照)が形成されているとよい。切欠き40Aは、連結部10の本体部51の後方、且つ上側第1補強部52A及び下側第1補強部52Bの上下内方に配置されるとよい。
【0065】
連結部10は、本体部51から下方に突出した突片55と、突片55の上方に設けられた開口部56とを更に有する。突片55は面が前後方向を向く板状に形成されている。突片55は、本体部51の下部の上下方向の中央部から下方に突出している。突片55は、本体部51の下部の左右方向の中央部に配置されている。突片55の前面には、左右の雌コネクタ34が固定されている。
図6に示すように、例えば雌コネクタ34は、係止爪57を有し、突片55に設けられた係止孔58に係合することにより、突片55の前面に固定されてよい。また突片55には、前後方向に貫通する位置決め孔59が形成されている。位置決め孔59は、後述する後カバー8Bに設けられた位置決め凸部112に係合する。
【0066】
開口部56は、本体部51の下部の上部に設けられている。開口部56は本体部51の下部の厚み方向に貫通している。開口部56の一部は、横フレーム13Bに設けられた第2ブラケット24に重なる。
【0067】
図3及び
図5に示すように、電装品6のそれぞれは、ケーシング36の後方を覆う蓋部62を有するとよい。蓋部62のそれぞれは、面が前後方向を向く板状に形成されている。各蓋部62は、対応するケーシング36の上壁39の後縁及びケーシング36の下壁41の後縁に結合しているとよい。例えばケーシング36には、面が前後方向を向き、蓋部62と締結する複数の締結板が設けられるとよい。複数の締結板の一部は、上壁39の後縁から下方に延びていてよい。残りの締結板は、下壁41の後縁から上方に延びていてよい。各締結板には、厚み方向に貫通する締結孔が設けられてよい。各締結孔は、雌ねじを有するとよい。蓋部62には厚み方向に貫通し、対応する締結孔に重なる複数の貫通孔が設けられてよい。蓋部62は、貫通孔を通過して、締結孔に螺合するボルトによって連結部10及びケーシング36に取り付けられてよい。蓋部62がケーシング36を後方から覆うことにより、後方への音漏れが抑制される。
【0068】
図4から
図6に示すように、各第1ハーネス33の一方の端部は、連結部10の本体部51の後方に配置されている。雌コネクタ34のそれぞれは、突片55の前面に固定されている。具体的には、雌コネクタ34が接続されるべき第1ハーネス33の内端部のそれぞれは、ケーシング36の側壁40に設けられた対応する切欠き40Aを左右内方に通過して、連結部10の開口部56を後方から前方に引き出されている。即ちスピーカユニット31及びマイクユニット32に接続される各第1ハーネス33の外端部のそれぞれが連結部10の本体部51の後方に配置されている。その後、第1ハーネス33の内端のそれぞれに雌コネクタ34が接続されてよい。
【0069】
図4及び
図5に示すように、左右の電装品6は、各雌コネクタ34に嵌合する複数の雄コネクタ64と、雄コネクタ64のそれぞれに接続された第2ハーネス66とを更に有する。各第2ハーネス66は、上下方向に延びている。雄コネクタ64のそれぞれは、第2ハーネス66の上端に接続されている。第2ハーネス66のそれぞれは、対応する左右のヘッドレストステー12の内部を通過する。具体的には、各第2ハーネス66の上端部は、ヘッドレストステー12の内部を上方に向かって通過して引き出されている。左右のヘッドレストステー12は、対応する縦フレーム13Aの後方に配置されているため、前方からの荷重は縦フレーム13Aに加わる。したがってヘッドレストステー12の上端開口を画定する縁部と第2ハーネス66との接触が抑制される。
【0070】
各スピーカユニット31及び各マイクユニット32は、第1ハーネス33、雌コネクタ34、雄コネクタ64及び第2ハーネス66を介して制御装置68に接続されている。即ち、第2ハーネス66の下端部が制御装置68(
図1参照)に接続されている。制御装置68は、電子制御装置であり、マイクロプロセッサ(MPU)、不揮発性メモリ、揮発性メモリ、及びインターフェースを有する演算装置である。制御装置68は、不揮発性メモリに記憶されたプログラムをマイクロプロセッサが実行することによって、各種のアプリケーションを実現する。制御装置68は、シートバック3の内部又はシートクッション2の下方等に配置されているとよい。
【0071】
図2及び
図3に示すように、ヘッドレストカバー8は、各電装品6、各縦フレーム13A及び横フレーム13Bを前方から覆う前カバー8Aと、前カバー8Aに係合し、電装品6、縦フレーム13A及び横フレーム13Bを後方から覆う後カバー8Bとを有する。ヘッドレストカバー8は、樹脂材料により形成されてよい。
【0072】
図8に示すように、前カバー8Aは、後方に向けて開口した箱形に形成されている。前カバー8Aは、面が前後方向を向く前カバー前壁71と、前カバー前壁71の上縁から後方に延びる前カバー上壁72と、前カバー前壁71の左右の側縁から後方に延びる左右の前カバー側壁73と、前カバー前壁71の下縁から後方に延びる前カバー下壁74とを有する。
【0073】
前カバー前壁71には、前方に膨出する複数の第2膨出部75が設けられている。本実施形態では、2つの第2膨出部75が、前カバー前壁71の左右の端部にそれぞれ設けられている。第2膨出部75の底部は、ケーシング36の前壁38に対向する。即ち第2膨出部75の正面のそれぞれは、前方且つ左右内方に向く。スピーカユニット31に対向する第2膨出部75の底部には、厚み方向に貫通するカバー開口部76が設けられている。左右のカバー開口部76には、格子77が設けられている。
【0074】
前カバー前壁71には、前カバー前壁71の前面から後方に突出する複数の前側ボス81が設けられている。前側ボス81は、前方に向けて開口した有底の円柱状に形成されてよい。本実施形態では、前側ボス81は、縦フレーム13Aに設けられた第1ブラケット21に対向する複数の第1前側ボス81Aと、横フレーム13Bに設けられた第2ブラケット24に対向する第2前側ボス81Bとを有する。第1前側ボス81Aの底部のそれぞれは、対応する第1ブラケット21の中央部に当接するとよい。
【0075】
前カバー8Aには、第1ブラケット21の第1貫通孔22に重なる複数の前側第1締結孔83が形成されている。前側第1締結孔83のそれぞれは、前後方向に貫通している。具体的には、前側第1締結孔83のそれぞれは、対応する第1前側ボス81Aの底部に形成されている。前側第1締結孔83のそれぞれは、対応する第1ブラケット21の内側第1貫通孔22Bに重なる。また前カバー8Aには、第2ブラケット24の第2貫通孔26に重なる前側第2締結孔84が形成されている。前側第2締結孔84は前後方向に貫通している。前側第2締結孔84は、第2前側ボス81Bの底部に形成されている。
【0076】
前カバー8Aは、前方から見てヘッドレストフレーム5に重なる複数の突出部を有する。具体的には、前側ボス81は、前方から見て、縦フレーム13Aの上部の一部に重なる2つの第3前側ボス81Cを更に有する。第3前側ボス81Cの底面のそれぞれは、対応する縦フレーム13Aの上部に対向するように、後方且つ上方を向く。前カバー8Aに所定の荷重が前方から加わったとき、第3前側ボス81Cの底部は、対応する縦フレーム13Aに当接するとよい。これにより、前カバー8Aに加わる前方からの荷重が左右の縦フレーム13Aに伝達される。また前側ボス81は、連結部10の上部の一部に重なる複数の第4前側ボス81Dを更に有する。
【0077】
前カバー前壁71の後面の中央部にはリブ85が設けられている。リブ85は格子状に形成されてもよい。リブ85は、各前側ボス81A、81B、81C、81Dを連結するように設けられてよい。リブ85により、前カバー8Aの剛性が向上する。
【0078】
図9に示すように、後カバー8Bは、前方に向けて開口した箱形に形成されている。後カバー8Bは、面が後後方向を向く後カバー後壁91と、後カバー後壁91の上縁から前方に延びる後カバー上壁92と、後カバー後壁91の左右の側縁から前方に延びる左右の後カバー側壁93と、後カバー後壁91の下縁から前方に延びる後カバー下壁94とを有する。
【0079】
後カバー後壁91には、後カバー後壁91の後面から前方に突出する複数の後側ボス101が設けられている。後側ボス101は、後方に向けて開口した有底の円柱状又は角柱状に形成されてよい。本実施形態では、後側ボス101は、左右の第1ブラケット21のそれぞれに対向する複数の第1後側ボス101Aと、第2ブラケット24に対向する第2後側ボス101Bとを有する。第1後側ボス101Aのそれぞれは、前カバー8Aの第1前側ボス81Aに対向する。第2後側ボス101Bは、前カバー8Aの第2前側ボス81Bに対向する。
【0080】
図6に併せて示すように、後カバー8Bには、第1ブラケット21の内側第1貫通孔22B及び第1前側ボス81Aの前側第1締結孔83に重なる複数の後側第1締結孔102が形成されている。後側第1締結孔102のそれぞれには、雌ねじが形成されている。本実施形態では、後側第1締結孔102のそれぞれは、対応する第1後側ボス101Aの底部から前方に延びる第1円筒部103Aの内周面により画定されている。第1円筒部103Aの内周面に雌ねじが形成されている。
【0081】
図7に併せて示すように、後カバー8Bには、第2ブラケット24の第2貫通孔26及び第2前側ボス81Bの前側第2締結孔84に重なる後側第2締結孔104が形成されている。後側第2締結孔104には雌ねじが形成されている。本実施形態では、後側第2締結孔104は、第2後側ボス101Bの底部から前方に延びる第2円筒部103Bの内周面により画定されている。第2円筒部103Bの内周面に雌ねじが形成されている。
【0082】
後側ボス101は、左右の第1ブラケット21に対向する複数の第3後側ボス101Cを更に有する。具体的には、第3後側ボス101Cの底部のそれぞれは、対応する第1ブラケット21の基端部及びケーシング36の下壁41のそれぞれに設けられた舌片43に対向する。第3後側ボス101Cのそれぞれには、第3後側ボス101Cの底部から前方に延びる第3円筒部103Cが設けられている。第3円筒部103Cの中心は、対応する第1ブラケット21の外側第1貫通孔22Aの中心及び舌片43の貫通孔44の中心に重なる。第3円筒部103Cの内周面には雌ねじが形成されてよい。
【0083】
また、後側ボス101は、連結部10の本体部51の上部を介して第4前側ボス81Dに対向する複数の第4後側ボス101Dを更に有する。第4後側ボス101Dの底部のそれぞれには、第4後側ボス101Dの底部から前方に延びる第4円筒部103Dが設けられている。第4円筒部103Dに重なる連結部10の本体部51の部分のそれぞれには、厚み方向に貫通する複数の貫通孔111(
図5参照)が形成されているとよい。第4円筒部103Dの内周面には雌ねじが形成されてよい。
【0084】
また、後側ボス101は、連結部10の突片55に対向する第5後側ボス101Eを更に有する。第5後側ボス101Eには、第5後側ボス101Eの底部から前方に延び、位置決め孔59に係合可能な位置決め凸部112が設けられている。
【0085】
各後側ボス101A、101B、101C、101Dに設けられた各円筒部103A、103B、103C、103Dの外周部には、対応する後側ボス101A、101B、101C、101Dの底部に結合した複数のリブ113が設けられてよい。リブ113のそれぞれは、各円筒部103A、103B、103C、103Dの左側部、右側部、上部及び下部から径方向外方に延びている。リブ113により、各円筒部103A、103B、103C、103D及び位置決め凸部112の剛性が向上する。
【0086】
図8に示すように、前カバー上壁72及び左右の前カバー側壁73には、各壁72、73の後縁から後方に延び、且つ各壁72、73の長手方向に延びる複数の平板114が設けられている。平板114のそれぞれの厚さは、対応する壁72、73の厚さよりも小さい。各平板114には、厚み方向に貫通する複数の係合孔115が形成されている。
図9に示すように、後カバー上壁92の後縁及び左右の後カバー側壁93の後縁には、前カバー上壁72及び左右の前カバー側壁73に設けられた対応する係合孔115に係止可能な複数の係止爪116が形成されている。複数の係止爪116が対応する係合孔115に係止することにより、前カバー8Aと後カバー8Bとが互いに結合する。
【0087】
図2に示すように、前カバー8Aと後カバー8Bとは、後側第1締結孔102に螺合する複数の第1ボルト118Aと、後側第2締結孔104に螺合する複数の第2ボルト118Bとにより締結される。具体的には、第1ボルト118Aのそれぞれは、対応する第1前側ボス81Aの前側第1締結孔83及び第1ブラケット21の内側第1貫通孔22Bを前方から通過して、第1後側ボス101Aに設けられた第1円筒部103Aの雌ねじに螺合する。これにより前カバー8A及び後カバー8Bは、第1ブラケット21を介して縦フレーム13Aに締結されるため、ヘッドレストカバー8は、安定してヘッドレストフレーム5に支持される。また、第2ボルト118Bは、第2前側ボス81Bの前側第2締結孔84及び第2ブラケット24の第2貫通孔26を通過して、第2後側ボス101Bに設けられた第2円筒部103Bの雌ねじに螺合する。これにより前カバー8A及び後カバー8Bは、第2ブラケット24を介して横フレーム13Bに締結されるため、ヘッドレストカバー8は、より安定してヘッドレストフレーム5に支持される。
【0088】
図4に示すように、左右の電装品6は、第3後側ボス101Cの第3円筒部103Cの雌ねじに螺合する複数の第3ボルト118Cによって、後カバー8Bに締結される。具体的には、第3ボルト118Cのそれぞれは、対応する第1ブラケット21の外側第1貫通孔22A及びケーシング36に設けられた舌片43の貫通孔44を後方に通過して、第3円筒部103Cの雌ねじに螺合する。また左右の電装品6は、第4後側ボス101Dの第4円筒部103Dの雌ねじに螺合する複数の第4ボルト118Dによって後カバー8Bに締結される。具体的には、第4ボルト118Dのそれぞれは、連結部10の本体部51に形成された対応する貫通孔111を後方に通過して、第4円筒部103Dに螺合する。これらにより、左右の電装品6及び後カバー8Bが左右の縦フレーム13Aに支持される。左右の電装品6が対応する縦フレーム13Aに支持され、且つ連結部10により連結されることにより、左右の電装品6の相対位置が定まる。
【0089】
前カバー8Aに設けられた複数の第4前側ボス81Dのそれぞれは、対応する第4ボルト118Dに重なる。前カバー8Aに所定の荷重が前方から加わったとき、第4前側ボス81Dの底部のそれぞれは、対応する第4ボルト118Dに当接するとよい。これにより、前カバー8Aに加わる前方からの荷重が第4ボルト118Dを介して後カバー8Bに伝達される。
【0090】
左右の第2ハーネス66のそれぞれは、後カバー8Bに設けられた複数のハーネス係止部121に固定されている。ハーネス係止部121のそれぞれは、対応する第2ハーネス66が通過するリング部を有する樹脂製のクリップである。各ハーネス係止部121は、係止爪122によって後カバー8Bに形成された対応する係止孔123に係止されている。
図9に示すように、係止孔123のそれぞれは、後カバー後壁91の後面から前方に突出する対応する第6後側ボス101Fの底部に形成されてよい。係止孔123は、第6後側ボス101Fの底部を前後方向に貫通して形成されてよい。第2ハーネス66がハーネス係止部121により後カバー8Bに固定されるため、第2ハーネス66の移動が抑制される。
【0091】
図3に示すように、ヘッドレスト4は、ヘッドレストカバー8に被せられる板状のヘッドレストパッド131を更に有する。具体的にはヘッドレストパッド131は、前カバー8Aに配置される前側パッド131Aと、後カバー8Bに配置される後側パッド131Bとを有する。前側パッド131A及び後側パッド131Bは別体に形成されてよく、一体に形成されてもよい。ヘッドレストパッド131は、例えばウレタン等の発泡性の樹脂によって形成されてよい。前側パッド131Aは、前カバー前壁71と前カバー上壁72とに配置される。より詳細には、前側パッド131Aは、左右の第2膨出部75を避けた前カバー前壁71の中央部と前カバー上壁72とに配置されている。
【0092】
図10に示すように、ヘッドレスト4は、ヘッドレストパッド131及びヘッドレストカバー8に被せられる表皮材133を更に有する。表皮材133は、下方に開口した袋状に形成されてよい。表皮材133の開口は、例えば表皮材133の後縁に設けられた少なくとも1つの後側フック(不図示)と表皮材133の前縁に設けられた対応する前側フック(不図示)との引っ掛かりにより閉じられてよい。
【0093】
表皮材133は、互いに協働してヘッドレスト4の意匠を構成する表皮材本体部134及び通気部135と、表皮材本体部134の裏面の一部に設けられた吸音層136とを有する。表皮材本体部134は、例えば可撓性を有する樹脂、天然皮革又は合成皮革皮等からなるシート状に形成されてよい。左右の第2膨出部75に対向する表皮材本体部134の部分には開口137が形成されている。
【0094】
通気部135は、表皮材本体部134に設けられた開口137を塞ぐように表皮材本体部134に結合している。通気部135は例えば表皮材本体部134と協働してヘッドレスト4の意匠を構成するシート層138と、シート層138の裏面に設けられたれたメッシュ層139とを有してよい。メッシュ層139は、例えば接着剤等によりシート層138の裏面に接着されてよい。シート層138は、例えば表皮材本体部134と同じ材料から形成されてよい。シート層138には、厚み方向に貫通する複数の透孔141(
図1参照)が形成されている。通気部135は、通気部135の周縁部と開口137を画定する表皮材本体部134の周縁部とが例えば縫い糸142により縫合されることにより表皮材本体部134に結合してよい。
【0095】
吸音層136は、後カバー8Bの後カバー後壁91に対向する表皮材本体部134の裏面に設けられている。即ち吸音層136は、後方への音漏れを抑制する。吸音層136は、防振材であってよく、例えばゴムシートやフェルト等であってよい。或いは吸音層136は、例えば発泡ウレタンであってもよい。吸音層136は、例えば接着剤等により表皮材本体部134に接着されてよい。
【0096】
図3に示すように、ヘッドレスト4は、閉じられた表皮材133の開口を隠すための複数の下カバー143を更に有するとよい。下カバー143は、前カバー8Aに取り付けられる前側下カバー143Aと、後カバー8Bに取り付けられる後側下カバー143Bとを有するとよい。前側下カバー143Aは、左右方向に延び、面が上下方向を向く板状に形成されている。前側下カバー143Aは、例えば前側下カバー143Aに設けられた複数の係合凸部144A(
図11参照)が前カバー下壁74に設けられた対応する係合孔(不図示)に突入することにより、前カバー下壁74に取り付けられてよい。後側下カバー143Bは、後カバー下壁94に沿って左右方向に延び、面が上下方向を向く板状に形成されている。後側下カバー143Bは、例えば前側下カバー143Aと同様に、後側下カバー143Bに設けられた複数の係合凸部(不図示)が後カバー下壁94に設けられた対応する係合孔(不図示)に突入することにより、後カバー下壁94に取り付けられてよい。下カバー143は、例えばヘッドレストカバー8と同じ材料から形成されてよい。
【0097】
図11から
図13に示すように、第2ハーネス66のそれぞれには、第2ハーネス66を囲む保護部146が設けられている。保護部146のそれぞれは、上下方向に延び、対応するヘッドレストステー12の内部に挿入されている。保護部146は、例えば断面視でコの字状に形成された一対の保護部本体部147と、保護部本体部147の左右の一方の端部同士を連結するインテグラルヒンジ148とを有してよい(
図13(B)参照)。保護部本体部147の左右の他方の端部は例えばスナップフィットにより互いに係合するとよい。また、保護部本体部147の下端には、ヘッドレストステー12の下端開口を画定する下縁部に装着されるグロメット149が設けられてよい(
図13(A)参照)。保護部146の上下方向の長さは、ヘッドレストステー12の上下方向の長さよりも長いとよい。保護部146及びグロメット149は、樹脂材料から形成されてよい。
【0098】
グロメット149により、ヘッドレストステー12の下縁部と第2ハーネス66との接触が抑制される。また、グロメット149がヘッドレストステー12の下縁部に装着されたとき、保護部本体部147の上端部は、ヘッドレストステー12の上端開口から上方に延びる。これにより、ヘッドレストステー12の上端開口を画定する上縁部と第2ハーネス66との接触が抑制される。
【0099】
次に、実施形態に係るヘッドレスト4の製造方法について説明する。最初に、左右のヘッドレストステー12に対応する縦フレーム13Aが溶接等により結合される。次に第1ブラケット21のそれぞれが、対応する縦フレーム13Aに溶接等により結合される。次に第2ブラケット24が横フレーム13Bに溶接等により結合される。
【0100】
次に、第2ハーネス66が対応するヘッドレストステー12の内部に挿入される。このとき、第2ハーネス66の上端には雄コネクタ64が接続されていなくてよい。第2ハーネス66は、保護部146が取り付けられた状態でヘッドレストステー12の内部を下端部から上端部に向けて挿入される。これにより第2ハーネス66が分岐した状態であっても、保護部146により纏めることができ、第2ハーネス66のヘッドレストステー12の内部への挿入が容易になる。その後、ヘッドレストステー12の下縁部にグロメット149が装着される。その後、第2ハーネス66の上端に雄コネクタ64が接続される。その後、第2ハーネス66の下端部がステー支持部16を通過した後に、第2ハーネス66の下端部に制御装置68と接続するためのコネクタ(不図示)が取り付けられるとよい。
【0101】
次に各スピーカユニット31及び各マイクユニット32がケーシング36に収容される。具体的には、まず、左右のケーシング36及び連結部10が用意される。左右のケーシング36及び連結部10は、例えば射出成形により形成されてよい。その後、スピーカユニット31及びマイクユニット32のそれぞれが、対応するケーシング36に配置される。その後、第1ハーネス33の内端部が、連結部10の開口部56を後方から前方に引き出される。その後、第1ハーネス33の内端に雌コネクタ34が接続される。その後、雌コネクタ34は、連結部10の突片55の前面に固定される。その後、左右のケーシング36の後方のそれぞれに蓋部62がボルト等の締結具により取り付けられる。
【0102】
次に電装品6が後カバー8Bに取り付けられる。具体的には、まず、後カバー8Bに設けられた位置決め凸部112が連結部10の突片55に設けられた位置決め孔59に突入される。これにより電装品6の後カバー8Bに対する取付位置が決まる。その後、複数の第4ボルト118Dが、連結部10の本体部51に設けられた対応する貫通孔111を前方から通過して、第4後側ボス101Dの第4円筒部103Dに螺合する。これにより電装品6が後カバー8Bに締結される。
【0103】
次に電装品6及び後カバー8Bがヘッドレストフレーム5に取り付けられる。具体的には、複数の第3ボルト118Cが、対応する第1ブラケット21の外側第1貫通孔22A、及びケーシング36に設けられた舌片43の貫通孔44を前方から通過して、第3後側ボス101Cの第3円筒部103Cに螺合する。これによりケーシング36が後カバー8Bに締結される。第1ハーネス33の雌コネクタ34のそれぞれが連結部10の突片55に固定されているため、電装品6をヘッドレストフレーム5に取り付ける際、雌コネクタ34と他の部材との干渉が抑制される。したがって電装品6をヘッドレストフレーム5に組み付ける作業が容易になる。
【0104】
次に、第2ハーネス66の上端に接続された雄コネクタ64のそれぞれが、対応する第1ハーネス33の内端に接続された雌コネクタ34に嵌合される。その後、第2ハーネス66のそれぞれが、対応するハーネス係止部121により後カバー8Bに固定される。
【0105】
次に前カバー8Aが後カバー8Bに取り付けられる。具体的には、まず、後カバー上壁92の後縁及び左右の後カバー側壁93の後縁に設けられた複数の係止爪116が、前カバー上壁72及び左右の前カバー側壁73に設けられた対応する係合孔115に係止される。
【0106】
その後、複数の第1ボルト118Aが、対応する第1前側ボス81Aの前側第1締結孔83及び第1ブラケット21の内側第1貫通孔22Bを前方から通過して、第1後側ボス101Aの第1円筒部103Aに螺合する。その後、第2ボルト118Bが、第2前側ボス81Bの前側第2締結孔84及び第2ブラケット24の第2貫通孔26を前方から通過して、第2後側ボス101Bの第2円筒部103Bに螺合する。
【0107】
次にヘッドレストパッド131がヘッドレストカバー8に取り付けられる。次に表皮材133がヘッドレストパッド131及びヘッドレストカバー8に被せられる。その後、表皮材133の後縁に設けられた後側フックと表皮材133の前縁に設けられた対応する前側フックとの引っ掛かりにより、表皮材133の開口が閉じられる。次に、前側下カバー143Aが前カバー下壁74に取り付けられ、後側下カバー143Bが、後カバー8Bの下壁41に取り付けられる。このようにヘッドレスト4が組み付けられる。
【0108】
実施形態に係るヘッドレスト4では、左右の電装品6が縦フレーム13Aの左右外方に配置され、連結部10が横フレーム13Bの後方に配置されているため、前方からの荷重は横フレーム13Bに加わる。これにより電装品6及び連結部10に加わる前方からの荷重が抑制され、電装品6の変形及び連結部10の変形が抑制される。即ち左右の電装品6の相対位置が変更されることが抑制される。電装品6はヘッドレストカバー8に覆われているため、ヘッドレスト4に加わる荷重はヘッドレストカバー8に伝達される。したがって電装品6の変形及び連結部10の変形がより一層抑制される。
【0109】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、電装品6は縦フレーム13Aの左右外方に配置されているが、縦フレーム13Aの左右内方に配置されてもよい。第1円筒部103Aの内周面及び第2円筒部103Bの内周面には雌ねじが形成されているが、雌ねじが形成されていなくてもよい。この場合、第1後側ボス101Aの底部及び第2後側ボス101Bの底部には、厚み方向に貫通し、対応する円筒部103A、103Bに重なる貫通孔が形成されるとよい。各ボルトは、対応する後側ボス101A、101Bの貫通孔を通過した後、ナットにより螺合するとよい。
【符号の説明】
【0110】
1 :シート(乗物用シート)
3 :シートバック
4 :ヘッドレスト
5 :ヘッドレストフレーム
6 :電装品
8 :ヘッドレストカバー
8A :前カバー
8B :後カバー
10 :連結部
12 :ヘッドレストステー
13A :縦フレーム
13B :横フレーム
21 :第1ブラケット
22B :内側第1貫通孔(第1貫通孔)
24 :第2ブラケット
26 :第2貫通孔
31 :スピーカユニット
33 :第1ハーネス
34 :雌コネクタ
51 :本体部
52A :上側第1補強部(第1補強部)
53 :第2補強部
55 :突片
56 :開口部
59 :位置決め孔
64 :雄コネクタ
66 :第2ハーネス
81C :第3前側ボス(突出部)
83 :前側第1締結孔
84 :前側第2締結孔
102 :後側第1締結孔
104 :後側第2締結孔
112 :位置決め凸部
118A :第1ボルト
118B :第2ボルト
121 :ハーネス係止部