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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072796
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】イメージセンサ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20240521BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20240521BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H04N25/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023187659
(22)【出願日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0154018
(32)【優先日】2022-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0014900
(32)【優先日】2023-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 暎究
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA03
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA03
4M118CA05
4M118CA07
4M118CA09
4M118CA22
4M118DD04
4M118EA14
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118FA33
4M118FA38
4M118GA02
4M118GC07
4M118GD03
4M118GD04
5C024CX03
5C024CY47
5C024GX01
5C024GX03
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY39
5C024GY41
(57)【要約】
【課題】電荷伝達効率を改善しつつも、電位ハンプを防止した垂直ゲートを含むイメージセンサ、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】イメージセンサは、基板;基板の上部から基板の内部に垂直に拡張する垂直拡張部分と、垂直拡張部分の上部から基板の上面に平行に拡張する水平拡張部分を備えた垂直ゲート;基板内部の垂直ゲートの下部に配置されたフォトダイオード(Photo Diode:PD);及び水平拡張部分と基板との間に配置されたスペーサ;を含み、垂直拡張部分の下面と側面、及び水平拡張部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、スペーサは、水平拡張部分のゲート絶縁膜と基板との間に配置される。
【選択図】図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張する垂直拡張部分と、前記垂直拡張部分の上部から前記基板の上面に平行に拡張する水平拡張部分を備えた垂直ゲートと、
前記基板内部の前記垂直ゲートの下部に配置されたフォトダイオード(Photo Diode:PD)と、
前記水平拡張部分と前記基板との間に配置されたスペーサと、を含み、
前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記水平拡張部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、
前記スペーサは、前記水平拡張部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置された、イメージセンサ。
【請求項2】
前記垂直ゲートは、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの前記垂直拡張部分を備えたデュアル垂直ゲートであり、
前記水平拡張部分は、前記第1方向に拡張して2つの前記垂直拡張部分を互いに連結することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記基板と前記スペーサとの間に基板絶縁膜が配置され、
前記第1方向に前記水平拡張部分の中心にゲートコンタクトが配置されたことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記スペーサは、前記水平拡張部分の下部にのみ配置されたことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記スペーサは、前記水平拡張部分の下部に配置された内部スペーサと、前記垂直ゲートの外部の前記基板上に配置された外部スペーサと、を含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
1つのフローティングディフュージョン(Floating Diffusion: FD)領域に対応して1つの前記PDが配置されたシングルピクセル構造、または
1つのFD領域に対応して多数の前記PDが配置され、前記PDが前記FD領域を共有する共有ピクセル構造を有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
4個の前記PDが1つの前記FD領域を取り囲む前記共有ピクセル構造を有し、
1つの前記PDに対応するピクセル内に少なくとも1つのトランジスタが配置され、
前記トランジスタのゲートは、下部に前記スペーサのないプラナー(planar)構造を有することを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記スペーサは、10nm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
基板と、
前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えたデュアル垂直ゲートと、
前記基板内部の前記デュアル垂直ゲートの下部に配置されたPDと、
前記基板の上面に平行であり、前記第1方向に垂直である第2方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して前記基板の上部に配置されたFD領域と、
前記デュアル垂直ゲートを基準に前記FD領域と反対側に配置され、少なくとも1つのトランジスタを備えたTR領域と、
前記連結部分と前記基板との間に配置されたスペーサと、を含み、
前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記連結部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、
前記スペーサは、前記連結部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置された、イメージセンサ。
【請求項10】
前記スペーサは、前記連結部分の下部にのみ配置されたことを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記スペーサは、前記連結部分の下部に配置された内部スペーサと、前記デュアル垂直ゲートの外部の前記基板上に配置された外部スペーサと、を含むことを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記トランジスタのゲートは、下部に前記スペーサのない平面構造を有することを特徴とする請求項9に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
基板と、
前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えたデュアル垂直ゲートと、
前記基板内部の前記デュアル垂直ゲートの下部に配置されたPDと、
前記基板の上面に平行であり、前記第1方向に垂直である第2方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して前記基板の上部に配置されたFD領域と、
前記デュアル垂直ゲートを基準に前記FD領域と反対側に配置されて少なくとも1つのトランジスタを備えたTR領域と、
前記連結部分と前記基板との間に配置されたスペーサと、を含み、
前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記連結部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、
前記スペーサは、前記連結部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置され、
1つの前記FD領域に対応して多数の前記PDが配置され、前記PDが前記FD領域を共有する共有ピクセル構造を有する、イメージセンサ。
【請求項14】
前記共有ピクセル構造は、4個の前記PDが前記FD領域を取り囲む構造を有し、
4個の前記PDに対応する4個のピクセルのうち3個のピクセルにソースフォロワトランジスタ、リセットトランジスタ及び選択トランジスタが配置され、
残り1つのピクセルにソースフォロワトランジスタが配置されるか、またはダミートランジスタが配置されたことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
前記スペーサは、前記連結部分の下部にのみ配置されたことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項16】
前記スペーサは、前記連結部分の下部に配置された内部スペーサと、前記デュアル垂直ゲートの外部の前記基板上に配置された外部スペーサと、を含むことを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
前記トランジスタのゲートは、下部に前記スペーサのない平面構造を有することを特徴とする請求項13に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
基板上に基板絶縁膜を形成する段階と、
前記基板内部にPDを形成する段階と、
前記基板絶縁膜上にスペーサ層を形成する段階と、
前記スペーサ層をパターニングしてスペーサパターンを形成する段階と、
前記スペーサパターンをエッチングマスクとして用いて前記基板の上部をエッチングしてトレンチを形成する段階と、
前記トレンチを充填し、前記スペーサパターンを覆う導電膜を形成する段階と、
前記導電膜をパターニングしてデュアル垂直ゲートを形成する段階と、を含み、
前記デュアル垂直ゲートは、
前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えた、イメージセンサ製造方法。
【請求項19】
前記導電膜を形成する段階以前に、
前記連結部分に対応する前記スペーサパターンの部分を保持し、残りの前記スペーサパターンの少なくとも一部を除去する段階と、
前記基板上の結果物上にゲート絶縁膜を形成する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のイメージセンサ製造方法。
【請求項20】
前記導電膜を形成する段階以前に、
前記基板上の結果物上にゲート絶縁膜を形成する段階と、
前記連結部分に対応する前記スペーサパターンの部分を保持し、残りの前記スペーサパターンの少なくとも一部を除去する段階と、をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載のイメージセンサ製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサに係り、特に垂直ゲート構造を含むイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサは、光学映像を電気信号に変換させる。最近、コンピュータ産業と通信産業の発達によってデジタルカメラ、カムコーダ、PCS(Personal Communication System)、ゲーム機器、警備用カメラ、医療用マイクロカメラなど多様な分野で性能が向上したイメージセンサの需要が増大している。イメージセンサは、複数個の単位ピクセルが2次元アレイ配列されて構成される。一般に、単位ピクセルは、1つのフォトダイオードと複数のピクセルトランジスタで構成されうる。ここで、ピクセルトランジスタは、例えば、伝送トランジスタ(Transfer Transistor)、リセットトランジスタ(Reset Transistor)、ソースフォロワトランジスタ(Source Follower Transistor)、及び選択トランジスタ(Selection Transistor)を含みうる。最近、ピクセルサイズの微細化が進められることにより、垂直ゲート構造を含むイメージセンサが開発されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、電荷伝達効率を改善しつつも、電位ハンプを防止した垂直ゲートを含むイメージセンサ、及びその製造方法を提供することである。
【0004】
また、本発明の技術的思想が解決しようとする課題は、前述した課題に制限されず、他の課題は、下記の記載から通常の技術者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために本発明の技術的思想は、基板;前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張する垂直拡張部分と、前記垂直拡張部分の上部から前記基板の上面に平行に拡張する水平拡張部分を備えた垂直ゲート;前記基板内部の前記垂直ゲートの下部に配置されたフォトダイオード(Photo Diode:PD);及び前記水平拡張部分と前記基板との間に配置されたスペーサ;を含み、前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記水平拡張部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、前記スペーサは、前記水平拡張部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置されたイメージセンサを提供する。
【0006】
また、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、基板;前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えたデュアル垂直ゲート;前記基板内部の前記デュアル垂直ゲートの下部に配置されたPD;前記基板の上面に平行であり、前記第1方向に垂直である第2方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して前記基板の上部に配置されたFD領域;前記デュアル垂直ゲートを基準に前記FD領域と反対側に配置されて少なくとも1つのトランジスタを備えたTR領域;及び前記連結部分と前記基板との間に配置されたスペーサ;を含み、前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記連結部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、前記スペーサは、前記連結部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置されたイメージセンサを提供する。
【0007】
また、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、基板;前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えたデュアル垂直ゲート;前記基板内部の前記デュアル垂直ゲートの下部に配置されたPD;前記基板の上面に平行であり、前記第1方向に垂直である第2方向に前記デュアル垂直ゲートに隣接して前記基板の上部に配置されたFD領域;前記デュアル垂直ゲートを基準に前記FD領域と反対側に配置されて少なくとも1つのトランジスタを備えたTR領域;及び前記連結部分と前記基板との間に配置されたスペーサ;を含み、前記垂直拡張部分の下面と側面、及び前記連結部分の下面は、ゲート絶縁膜で覆われ、前記スペーサは、前記連結部分の前記ゲート絶縁膜と前記基板との間に配置され、1つの前記FD領域に対応して多数の前記PDが配置され、前記PDが前記FD領域を共有する共有ピクセル構造を有する、イメージセンサを提供する。
【0008】
一方、本発明の技術的思想は、前記課題を解決するために、基板上に基板絶縁膜を形成する段階;前記基板内部にPDを形成する段階;前記基板絶縁膜上にスペーサ層を形成する段階;前記スペーサ層をパターニングしてスペーサパターンを形成する段階;前記スペーサパターンをエッチングマスクとして用いて前記基板の上部をエッチングしてトレンチを形成する段階;前記トレンチを充填し、前記スペーサパターンを覆う導電膜を形成する段階;及び前記導電膜をパターニングしてデュアル垂直ゲートを形成する段階;を含み、前記デュアル垂直ゲートは、前記基板の上部から前記基板の内部に垂直に拡張し、前記基板の上面に平行な第1方向に互いに離隔された2つの垂直拡張部分と、2つの前記垂直拡張部分を前記基板の上部で互いに連結する連結部分を備えたイメージセンサ製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の技術的思想によるイメージセンサにおいて、伝送トランジスタは、デュアル垂直ゲートを含み、デュアル垂直ゲートは、基板上に配置されたスペーサ上に配置されうる。具体的に、デュアル垂直ゲートは、スペーサを貫通して基板内部に垂直に拡張する2つの垂直拡張部分と、スペーサ上で2つの垂直拡張部分を互いに連結する連結部分を含みうる。そのようなデュアル垂直ゲートの構造に基づいて、本発明の技術的思想によるイメージセンサは、電荷伝達効率を改善しつつも、アクティブ領域のエッジでの電位ハンプの発生を効果的に防止しうる。また、ゲートコンタクトのコンタクト面積を最小化し、ゲートコンタクトとのミスアラインも最小化しうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサのピクセルに係わる回路図である。
図2A図1のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる平面図である。
図2B図1のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図3A】本発明の実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図3B】本発明の実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図4A】本発明の実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図4B】本発明の実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図5】本発明の一実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサのピクセルに係わる回路図である。
図6A図5のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる平面図である。
図6B図5のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる拡大平面図である。
図6C図5のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図7】本発明の一実施例によるシングル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。
図8A図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8B図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8C図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8D図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8E図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8F図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8G図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図8H図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図9A図3Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図9B図3Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図9C図3Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図10A図4Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図10B図4Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。
図11】本発明の一実施例によるイメージセンサの全体構造に係わるブロック構造図である。
図12】本発明の一実施例によるイメージセンサを含む電子装置に係わるブロック構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。図面上の同じ構成要素については、同じ参照符号を使用し、それらについての重複説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサのピクセルに係わる回路図である。
【0013】
図1を参照すれば、本実施形態のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサ100(以下、「イメージセンサ」と称する)は、複数のピクセルPXsを含み、ピクセルPXsは、2次元アレイ状に配置されうる。例えば、ピクセルPXsは、x方向とy方向との間の2つの対角方向、すなわち、第1対角方向D1と第2対角方向D2に沿って2次元アレイ状に配置されうる。そのような2次元アレイ構造のピクセルPXsは、アクティブピクセルセンサ(Active Pixel Sensor:APS)を構成しうる。
【0014】
ピクセルPXsそれぞれは、フォトダイオード(Photo Diode:PD)、フローティングディフュージョン(floating diffusion)領域FD、及びピクセルトランジスタを含みうる。ピクセルトランジスタは、例えば、伝送トランジスタTX、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX、及び選択トランジスタSXを含みうる。そのようなピクセルトランジスタは、基板(図2Bの101参照)の前面(図2BのFS参照)上に形成されうる。そのようなピクセルトランジスタは、基板101の前面FS上に配置された配線層にコンタクトを介して連結されうる。
【0015】
フォトダイオードPDは、外部から入射された光量に比例して電荷を生成及び蓄積することができる。ここで、光を電荷に変換させる素子を一般的に光電変換素子と称するが、フォトダイオードPDは、一種の光電変換素子に該当しうる。本実施形態のイメージセンサ100において、ピクセルPXに配置される光電変換素子がフォトダイオードPDに限定されるものではない。例えば、実施例によって、フォトトランジスタ、フォトゲート、PINフォトダイオード、及びそれらの組合わせのような他の種類の光電変換素子がピクセルPXに配置されうる。
【0016】
一方、本実施形態のイメージセンサ100において、伝送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート(図2Bの110参照)を含みうる。伝送トランジスタTXは、フォトダイオードPDで生成された電荷をフローティングディフュージョン領域FDに伝達しうる。伝送トランジスタTXのデュアル垂直ゲート110の構造については、以下、図2A及び図2Bの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0017】
フローティングディフュージョン領域FDは、フォトダイオードPDで生成された電荷を伝達されて累積して保存しうる。フローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷量によってソースフォロワトランジスタSFXが制御されうる。リセットトランジスタRXは、フローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷を周期的にリセットすることができる。リセットトランジスタRXのドレインは、フローティングディフュージョン領域FDに連結され、ソースは、電源電圧VDDに連結されうる。リセットトランジスタRXがターンオン(turn-on)されれば、リセットトランジスタRXのソースに連結された電源電圧VDDがフローティングディフュージョン領域FDに印加されうる。したがって、リセットトランジスタRXがターンオンされれば、フローティングディフュージョン領域FDに蓄積された電荷が排出されてフローティングディフュージョン領域FDがリセットされうる。
【0018】
ソースフォロワトランジスタSFXは、ソースフォロワバッファ増幅器(source follower buffer amplifier)に該当しうる。すなわち、ソースフォロワトランジスタSFXは、フローティングディフュージョン領域FDの電荷量による電位変化を増幅させ、それに対応する電源電圧VDDを選択トランジスタSXを介して出力ラインVoutに出力することができる。選択トランジスタSXは、行単位で読み取るピクセルPXsを選択することができる。選択トランジスタSXがターンオンされるとき、ソースフォロワトランジスタSFXのドレイン電極に印加された電源電圧VDDがソースフォロワトランジスタSFX及び選択トランジスタSXを介して出力されうる。
【0019】
図2A及び図2Bは、図1のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる平面図、及び断面図であって、図2B図2AのI-I'部分を切断して示す断面図である。図1を共に参照して説明し、図1の説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0020】
図2A及び図2Bを参照すれば、本実施形態のイメージセンサ100は、基板101、デュアル垂直ゲート110、フォトダイオード120(PD)、TR領域130、フローティングディフュージョンFD領域140、及びスペーサ150を含みうる。
【0021】
基板101は、前面(Front Side:FS)とそれに対向する背面(BackSide:BS)を含みうる。基板101の前面FS上に配線層が配置され、背面BS上に光透過層が配置されうる。光透過層は、例えば、カラーフィルタとマイクロレンズなどを含みうる。光は、基板101の背面BSの光透過層を経てフォトダイオード120に入射されうる。一般的に、配線層と光透過層が基板101の互いに反対面に配置された構造またはイメージセンサ、例えば、配線層が基板101の前面FSに配置され、光透過層が基板101の背面に配置された構造またはイメージセンサをBSI(backside illumination)構造またはBSIイメージセンサと称する。それと異なって、配線層と光透過層が基板101の同一面、例えば、基板101の前面FS上に共に配置された構造をFSI(Front Side Illumination)構造またはFSIイメージセンサと称する。
【0022】
基板101は、第1導電型(例えば、p型)のバルク(bulk)シリコン基板上に第1導電型のエピ層が成長した基板でもある。実施例によって、基板101は、バルクシリコン基板部分は、いずれも除去され、エピ層のみを含みうる。一方、基板101は、第1導電型のウェルを含むバルクシリコン基板でもある。また、基板101は、第2導電型(例えば、n型)のエピ層を含む基板、SOI(Silicon on insulator)基板など多様な形態の基板を含みうる。
【0023】
基板101は、ピクセル分離構造体170によって定義される複数個のピクセルPXsを含みうる。図2Aにおいて、ピクセル分離構造体170によって取り囲まれた部分が1つのピクセルPXに該当しうる。前述したように、ピクセルPXsは、第1対角方向D1と第2対角方向D2に2次元アレイ状に配置されてアクティブピクセルセンサ(APS)を構成することができる。
【0024】
ピクセル分離構造体170は、特定ピクセルPXに光が入射されて生成された電荷が隣接するピクセルPXに入ることを防止しうる。すなわち、ピクセル分離構造体170は、隣接するピクセルPXs間のクロストーク(crosstalk)現象を防止しうる。平面視において、ピクセル分離構造体170は、格子状を有し、ピクセルPXsそれぞれを完全に取り囲みうる。ピクセル分離構造体170は、基板101の前面FSから後面BSに拡張し、基板101を貫通しうる。
【0025】
ピクセル分離構造体170は、中心導電層と外郭絶縁層を含みうる。中心導電層は、ピクセル分離構造体170の中心部分に配置され、例えば、不純物でドーピングされたポリシリコンを含みうる。中心導電層には、グラウンドまたはマイナス電圧が印加されうる。中心導電層にグラウンドまたはマイナス電圧が印加されることで、ピクセルPXで生成された正電荷が中心導電層の電圧に誘導されてグラウンドコンタクトを介して除去されうる。結果として、ピクセル分離構造体170の中心導電層を介してイメージセンサ100の暗電流特性を改善することができる。外郭絶縁層は、中心導電層を取り囲む形態にピクセル分離構造体170の外郭部分に配置されうる。外郭絶縁層は、中心導電層を基板101から絶縁させうる。外郭絶縁層は、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸窒化膜または、シリコン窒化膜などを含みうる。
【0026】
実施例によって、中心導電層の内部に埋込み層が配置されうる。埋込み層は、ピクセル分離構造体170内にボイドの形成を防止し、高温工程時、基板101に印加される引張応力を相殺させて基板101の反りを防止する目的で配置されうる。それにより、埋込み層は、中心導電層と熱膨脹係数の異なる物質を含みうる。例えば、埋込み層は、金属酸化物、金属窒化物、金属、またはそれらの組合わせを含みうる。一方、埋込み層は、SiCN、SiON、SiOCのようなシリコン化合物を含みうる。
【0027】
一方、ピクセル分離構造体170は、基板101に深いトレンチを形成し、トレンチ内部を絶縁物質と導電物質で満たして形成しうる。それにより、ピクセル分離構造体170は、深いトレンチ分離(Deep Trench Isolation:DTI)構造体とも言及される。一方、ピクセル分離構造体170は、トレンチを基板101の前面及び背面のうちいずれに形成するかによって、前面(front side)DTI FDTI構造体または背面(back side)DTI BDTI構造体に区別されうる。また、ピクセル分離構造体170は、トレンチの形態によって、多様な形態を有することができる。例えば、実施例によって、ピクセル分離構造体170は、基板101を完全に貫通しない場合もある。また、ピクセル分離構造体170は、基板101の前面FS上に配置された素子分離膜(図3Bの175参照)を貫通する構造を有するか、または,素子分離膜175を貫通せず、素子分離膜175の下面にコンタクトする構造を有してもよい。
【0028】
フォトダイオード120は、前述したように基板101の背面BSを介して入射された光の強度、すなわち、入射された光量に比例して電荷を生成及び蓄積することができる。フォトダイオード120は、例えば、第1導電型(例えば、p型)の不純物でドーピングされた第1不純物領域と第2導電型(例えば、n型)の不純物でドーピングされた第2不純物領域を含みうる。第1不純物領域と第2不純物領域は、p-n接合(p-n junction)を構成することができる。実施例によって、基板101が第1不純物領域の役割が行える。そのような場合、第1不純物領域が別途に形成されずとも、基板101と第2不純物領域がフォトダイオード120を構成することができる。フォトダイオード120は、ピクセルPXxそれぞれの中央部分の基板101の内部に配置されうる。例えば、図2Bに図示されたように、フォトダイオード120は、伝送トランジスタTXのデュアル垂直ゲート110の下部の基板101の内部に配置されうる。
【0029】
基板101の前面FS上には、アクティブ領域を定義する素子分離膜175が提供されうる。ここで、アクティブ領域は、デュアル垂直ゲート110とFD領域140が配置された領域、TR領域130、及びグラウンドコンタクト160が配置された領域などを含みうる。図2Aにおいて、ピクセルPX内に実線によって取り囲まれた部分がアクティブ領域に該当しうる。
【0030】
素子分離膜175の底面は、フォトダイオードPDから離隔されうる。素子分離膜175の深さは、ピクセル分離構造体170の深さより浅くもある。素子分離膜175は、例えば、薄いトレンチ分離膜(Shallow Trench Isolation:STI)でもある。ピクセル分離構造体170は,素子分離膜175の一部と重畳されうる。例えば、ピクセル分離構造体170は,素子分離膜175を貫通して拡張することができる。
【0031】
平面視において、FD領域140は、ピクセルPX内でy方向に左側に配置され、TR領域130は、y方向に右側に配置されうる。例えば、FD領域140は、y方向に左側にデュアル垂直ゲート110に隣接して配置されうる。一方、グラウンドコンタクト160は、x方向に右側に配置されうる。TR領域130の場合、L字状を有しているが、TR領域130の形態がそれに限定されるものではない。例えば、TR領域130は、第1対角方向D1に延びるライン状を有してもよい。
【0032】
基板101の前面FS上に基板絶縁膜105が配置されうる。基板絶縁膜105は、熱酸化膜(thermal oxide)、シリコン酸化膜(SiO)、アルミニウム酸化膜(AlO)などの酸化膜を含みうる。基板絶縁膜105は、例えば、10nm以下の厚さを有することができる。しかし、基板絶縁膜105の材質と厚さが前述した物質と数値に限定されるものではない。基板絶縁膜105は、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)工程、または熱酸化(thermal oxidation)工程などによって形成されうる。
【0033】
スペーサ150は、基板絶縁膜105上に配置されうる。スペーサ150は、窒化膜、酸化膜、または酸窒化膜を含みうる。例えば、スペーサ150は、シリコン窒化膜を含みうる。スペーサ150は、Z方向に10nm以上の厚さを有する。例えば、スペーサ150は、50nm~300nmの厚さを有する。しかし、スペーサ150の厚さが前述した数値範囲に限定されるものではない。
【0034】
一方、スペーサ150は、デュアル垂直ゲート110の内部に配置された内部スペーサ150iとデュアル垂直ゲート110の外部に配置された外部スペーサ150o1を含みうる。例えば、内部スペーサ150iは、デュアル垂直ゲート110の連結部分114の下部に配置されうる。また、外部スペーサ150o1は、x方向にデュアル垂直ゲート110の外部の基板101上に配置されうる。図示していないが、外部スペーサ150o1は、y方向にデュアル垂直ゲート110の外部の基板101上にも配置されうる。
【0035】
本実施形態のイメージセンサ100において、スペーサ150は、伝送トランジスタTXのデュアル垂直ゲート110の電位ハンプ(potential hump)を除去するために配置されうる。一方、スペーサ150の厚さが厚いほど、デュアル垂直ゲート110の垂直拡張部分112の長さが増加してしまう。したがって、スペーサ150の厚さは、デュアル垂直ゲート110の垂直拡張部分112の距離と電位ハンプの除去効果を考慮して決定されうる。スペーサ150と電位ハンプ除去効果については、以下の伝送トランジスタTXの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0036】
伝送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート110を含みうる。ここで、トランジスタの機能的な側面を考慮するとき、デュアル垂直ゲート110、フォトダイオード120または、フォトダイオード120を含む基板101部分、及びFD領域140またはFD領域140を含む基板101部分が伝送トランジスタTXを構成することができる。すなわち、フォトダイオード120/FD領域140が伝送トランジスタTXのソース/ドレインを構成することができる。
【0037】
デュアル垂直ゲート110は、ポリシリコンからなりうる。しかし、デュアル垂直ゲート110の材質がポリシリコンに限定されるものではない。例えば、デュアル垂直ゲート110は、バリア膜と少なくとも1つのメタル層を備えた多重層構造からりうる。デュアル垂直ゲート110は、2つの垂直拡張部分112と連結部分114を含みうる。2つの垂直拡張部分112それぞれは、スペーサ150を貫通して基板101の内部に垂直に拡張し、x方向に互いに離隔されうる。ここで、垂直は、基板101の上面に垂直なz方向を意味する。連結部分114は、スペーサ150の上面上から2つの垂直拡張部分112を互いに連結しうる。ここで、垂直拡張部分112と連結部分114は、説明のための形式的な区別に過ぎず、同一物質からなり、一体に結合した形態を有しうる。例えば、垂直拡張部分112と連結部分114は、ポリシリコンで一体に形成されうる。
【0038】
図2Aに図示されたように、デュアル垂直ゲート110の水平断面は、長方形を有しうる。そのような長方形は、Z方向に連結部分114以上のレベルでのデュアル垂直ゲート110の水平断面に該当しうる。もし、z方向に連結部分114よりも低レベルである場合、デュアル垂直ゲート110の水平断面は、垂直拡張部分112の2つの小さい長方形がx方向に互いに離隔された形態を有することができる。
【0039】
垂直拡張部分112の下面と側面、そして、連結部分114の下面のゲート絶縁膜115によって取り囲まれる。例えば、ゲート絶縁膜115は、垂直拡張部分112と基板101との間、垂直拡張部分112とスペーサ150との間、連結部分114とスペーサ15との間、及びx方向にデュアル垂直ゲート110外部のスペーサ150の上面上に配置されうる。
【0040】
本実施形態のイメージセンサ100において、基板101上にスペーサ150が配置され、スペーサ150上部にデュアル垂直ゲート110が配置されることで、ゲートのベンディング部分BPによってアクティブ領域のエッジAEにフィールドが集中されることにより、発生する電位ハンプが防止されうる。さらに具体的に説明すれば、スペーサのないデュアル垂直ゲートの構造を考慮すれば、デュアル垂直ゲートの連結部分は、ゲート絶縁膜を介在して基板のアクティブ領域の直上に配置されうる。また、デュアル垂直ゲートの垂直拡張部分も、z方向に基板のアクティブ領域の内部に拡張しうる。それにより、ゲートのベンディング部分、すなわち、連結部分と垂直拡張部分が出合う部分に対応するアクティブ領域のエッジにフィールドが集中されて電位ハンプが発生しうる。
【0041】
一方、本実施形態のイメージセンサ100は、基板101上に所定厚さのスペーサ150が配置され、デュアル垂直ゲート110の垂直拡張部分112がスペーサ150を貫通して基板101のアクティブ領域の内部に拡張し、連結部分114は、スペーサ150上に配置された構造を有することができる。それにより、ゲートのベンディング部分BPから基板101のアクティブ領域のエッジAEが遠くなり、フィールド集中が緩和され、それにより、アクティブ領域のエッジAEで電位ハンプが発生することを防止しうる。
【0042】
一方、電位ハンプの防止のために連結部分のないデュアル垂直ゲート構造、すなわち、垂直拡張部分のみが存在する構造を考慮しうる。しかし、連結部分のないデュアル垂直ゲート構造の場合、垂直ゲートそれぞれにゲートコンタクトが配置されなければならないので、コンタクト面積が増加する問題がある。また、垂直ゲートそれぞれの上面の幅が狭いので、ゲートコンタクトとのミスアライン問題も発生しうる。一方、本実施形態のイメージセンサ100の場合、デュアル垂直ゲート110が連結部分114を含むことで、1つのゲートコンタクト180のみが配置され、コンタクト面積を減らし、かつ、連結部分114上面の面積が比較的広いので、ゲートコンタクト180とのミスアライン問題も解決しうる。
【0043】
TR領域130には、ピクセルトランジスタが配置されうる。例えば、TR領域130には、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX、選択トランジスタSXのうち、少なくとも1つが配置されうる。例えば、TR領域130に3個のトランジスタがいずれも配置されうる。また、実施例によって、いずれか1つのピクセルPXのTR領域130にソースフォロワトランジスタSFXと選択トランジスタSXが配置され、隣接する他のピクセルPXのTR領域130には、リセットトランジスタRXが配置されうる。そのような構造の場合、隣接する2つのピクセルPXsがピクセルトランジスタを共有することができる。一方、図示していないが、TR領域130には、電源電圧コンタクトが配置されうる。
【0044】
本実施形態のイメージセンサ100において、伝送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート110を含み、デュアル垂直ゲート110は、基板101上に配置されたスペーサ150上に配置されうる。具体的に、デュアル垂直ゲート110は、スペーサ150を貫通して基板101の内部に垂直に拡張する2つの垂直拡張部分112と、スペーサ150上から2つの垂直拡張部分112を互いに連結する連結部分114を含みうる。そのようなデュアル垂直ゲート110の構造に基づいて、本実施形態のイメージセンサ100は、電荷伝達効率を改善しつつも、アクティブ領域のエッジAEでの電位ハンプの発生を効果的に防止することができる。また、ゲートコンタクト180のコンタクト面積を最小化し、ゲートコンタクト180とのミスアラインも最小化しうる。
【0045】
図3Aないし図4Bは、本発明の実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。図3Bは、図3Aのデュアル垂直ゲートと共にピクセル内の他のトランジスタを共に示す断面図であり、図4Bは、図4Aのデュアル垂直ゲートと共にピクセル内の他のトランジスタを共に示す断面図である。図1を共に参照して説明し、図1ないし図2Bの説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0046】
図3A及び図3Bを参照すれば、本実施形態のイメージセンサ100aは、スペーサ150aの構造で図2Bのイメージセンサ100と異なってもいる。具体的に、本実施形態のイメージセンサ100aにおいて、スペーサ150aは、デュアル垂直ゲート110の内部にのみ配置され、デュアル垂直ゲート110の外部には配置されない。すなわち、スペーサ150aは、デュアル垂直ゲート110の連結部分114の下部にのみ配置され、x方向にデュアル垂直ゲート110の外部には配置されない。また、図2Aに基づいて予想可能なように、スペーサ150aは、y方向にデュアル垂直ゲート110の外部にも配置されない。一方、スペーサ150aがデュアル垂直ゲート110の内部にのみ配置されることにより、ゲート絶縁膜115aは、デュアル垂直ゲート110の外部で基板絶縁膜105の直上に配置されうる。そのようなスペーサ150aの構造は、デュアル垂直ゲート110の形成前に、デュアル垂直ゲート110外部のスペーサパターンを除去することで、形成されうる。本実施形態のイメージセンサ100aの製造方法については、図9Aないし図9Cの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0047】
本実施形態のイメージセンサ100aのスペーサ150aの構造に起因し、ピクセル内の他のトランジスタ130Tのゲート132をデュアル垂直ゲート110と共に形成しうる。したがって、工程単純化側面で有利でもある。ここで、ピクセル内の他のトランジスタ130Tは、ピクセルトランジスタであって、ソースフォロワトランジスタSFX、リセットトランジスタRX、及び選択トランジスタSXのうちいずれか1つでもある。他のトランジスタ130Tは、平面(planar)構造のゲート132を含みうる。平面構造のゲート132は、基板絶縁膜105を介在して基板101の直上に配置されうる。すなわち、ゲート132と基板101との間にスペーサ150aが配置されない。ゲート132の上面には、ゲートコンタクト185が配置されうる。
【0048】
一方、他のトランジスタ130Tのゲート132の両側の基板101の上部には,素子分離膜175が配置されうる。素子分離膜175は、STI膜を含むか、p型バリア膜を含みうる。図示していないが、紙面(paperplane)に入る方向にゲート132の両側にソース/ドレイン領域が配置されうる。
【0049】
また、図2Bのイメージセンサ100の場合、他のトランジスタ130T、すなわち、ピクセルトランジスタを形成するために、デュアル垂直ゲート110外部のスペーサ150を除去する工程が別途に遂行されうる。このようにデュアル垂直ゲート110外部のスペーサ150が除去された後、ピクセルトランジスタの平面構造のゲートが形成されうる。したがって、ピクセルトランジスタのゲート132と基板101との間にスペーサ150が配置されない。
【0050】
図4A及び図4Bを参照すれば、本実施形態のイメージセンサ100bは、スペーサ150Bの構造で図2Bのイメージセンサ100と異なってもいる。具体的に、本実施形態のイメージセンサ100bにおいて、スペーサ150Bは、デュアル垂直ゲート110の内部に配置された内部スペーサ150iとデュアル垂直ゲート110の外部に配置された外部スペーサ150o2を含みうる。例えば、内部スペーサ150iは、デュアル垂直ゲート110の連結部分114の下部に配置されうる。また、外部スペーサ150o2は、x方向及びy方向にデュアル垂直ゲート110の外部の基板101上に配置されうる。但し、本実施形態のイメージセンサ100bにおいて、外部スペーサ150o2は、デュアル垂直ゲート110から非常に隣接した部分にのみ配置され、デュアル垂直ゲート110からある程度離れた位置には配置されない。例えば、外部スペーサ150o2は、デュアル垂直ゲート110から300nm以下の距離まで配置されうる。そのようなスペーサ150Bの構造は、スペーサパターン上にゲート絶縁膜を形成した後、デュアル垂直ゲート110の形成前に、スペーサパターンとゲート絶縁膜を図4Aの形態にパターニングして形成されうる。垂直拡張部分112の底面と側面、及び連結部分114の底面と側面は、ゲート絶縁層115bによっても取り囲まれる。本実施形態のイメージセンサ100bの製造方法については、図10A及び図10Bの説明部分でさらに詳細に説明する。
【0051】
本実施形態のイメージセンサ100bのスペーサ150B構造に起因してピクセル内の他のトランジスタ130Tのゲート132をデュアル垂直ゲート110と共に形成することができる。したがって、工程単純化側面で有利である。ピクセル内の他のトランジスタ130Tは、ピクセルトランジスタであって、ソースフォロワトランジスタSFX、リセットトランジスタRX、及び選択トランジスタSXのうちいずれか1つであり、平面構造のゲート132を含みうる。平面構造のゲート132は、基板絶縁膜105を介在して基板101の直上に配置されうる。すなわち、ゲート132と基板101との間にスペーサ150Bが配置されない。ゲート132の上面には、ゲートコンタクト185が配置されうる。
【0052】
図5は、本発明の一実施例によるデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサのピクセルに係わる回路図である。図1ないし図4Bの説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0053】
図5を参照すれば、本実施形態のイメージセンサ200は、共有ピクセルSPXを含むという側面で、図1のイメージセンサ100と異なってもいる。本実施形態のイメージセンサ200において、共有ピクセルSPXは、4個のピクセルPX-1~PX-4を含み、また、4個のピクセルPX-1~PX-4に対応して4個のフォトダイオードPD1~PD4と、4個のデュアル垂直ゲート110-1~110-4を含みうる。
【0054】
4個のピクセルPX-1~PX-4は、フローティングディフュージョン領域FDを共有し、かつTR領域(図6Bの230参照)のピクセルトランジスタRX、SFX、SXを共有することができる。TR領域230のリセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX、及び選択トランジスタSXのフローティングディフュージョン領域FDでの連結構造は、図1の回路図でのリセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX、及び選択トランジスタSXのフローティングディフュージョン領域FDでの連結構造と実質的に同一である。
【0055】
本実施形態のイメージセンサ200において、4個のピクセルPX-1~PX-4それぞれのフォトダイオードPDで生成された電荷に係わる情報は、フローティングディフュージョン領域FDとピクセルトランジスタRX、SFX、SXとを共に出力されうる。また、4個のピクセルPX-1~PX-4間の区別は、伝送トランジスタTXのオン/オフを調節することによってなる。
【0056】
図6Aないし図6Cは、図5のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる平面図、拡大平面図、及び断面図であって、図6Bは、図6AのA部分を拡大して示す拡大平面図であり、図6Cは、図6BのII-II'部分を切断して示す断面図である。図5を共に参照して説明し、図1ないし図5の説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0057】
図6Aないし図6Cを参照すれば、本実施形態のイメージセンサ200は、複数の共有ピクセルSPXsを含み、共有ピクセルSPXsは、2次元アレイ状に配置されうる。例えば、共有ピクセルSPXsは、x方向とy方向との間の2つの対角方向、すなわち、第1対角方向D1と第2対角方向D2に沿って2次元アレイ状に配置されうる。そのような2次元アレイ構造の共有ピクセルSPXsは、アクティブピクセルセンサAPSを構成することができる。
【0058】
1つの共有ピクセルSPXにおいて、4個のピクセルPX-1~PX-4は、ピクセル分離構造体170を通じて互いに分離されうる。但し、ピクセルPX-1~PX-4がFD領域240を共有する構造を有するので、ピクセルPX-1~PX-4は、ピクセル分離構造体170によってFD領域240を除いて互いに分離されうる。それにより、ピクセルPX-1~PX-4は、FD領域240を共有し、ピクセルPX-1~PX-4それぞれがTR領域230に1つのピクセルトランジスタのみを含むという点を除き、図2AのピクセルPXとほぼ類似した構造を有することができる。
【0059】
具体的に、本実施形態のイメージセンサ200において、ピクセルPX-1~PX-4は、中心に配置されたFD領域240を共有するので、4個のピクセルPX-1~PX-4に対応する4個の伝送トランジスタTXがFD領域240に隣接して配置されうる。一方、TR領域230は、第1対角方向D1に延びるライン状を有し、1つのピクセルトランジスタを含みうる。例えば、TR領域230には、ピクセルトランジスタRX、SFX、SXのうちいずれか1つを構成するゲート232とソース/ドレイン領域234が配置されうる。一方、図5を通じて分かるように、共有ピクセルSPXは、4個のピクセルPX-1~PX-4と、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSFX、及び選択トランジスタSXを含みうる。したがって、いずれか1つのピクセルのTR領域230は余分に該当しうる。本実施形態のイメージセンサ200において、余分に該当するTR領域230には、ダミートランジスタが配置されるか、または、ソースフォロワトランジスタSFXがさらに配置されうる。
【0060】
図6Bに図示されたように、グラウンドコンタクト260は、x方向に右側に配置され、ピクセルPXは、ピクセル分離構造体270によって定義され、イメージセンサ200は、フォトダイオード220(またはPD)を含む
図6Cに図示されたように、本実施形態のイメージセンサ200において、伝送トランジスタTXは、デュアル垂直ゲート210を含み、デュアル垂直ゲート210は、基板201上に配置されたスペーサ250上に配置されうる。具体的に、デュアル垂直ゲート210は、スペーサ250を貫通して基板201の内部に垂直に拡張する2つの垂直拡張部分212と、スペーサ250上から2つの垂直拡張部分212を互いに連結する連結部分214を含みうる。スペーサは、デュアル垂直ゲート210の内部に配置された内部スペーサ250i及びデュアル垂直ゲート210の外部に配置された外部スペーサ250oを含みうる。そのようなデュアル垂直ゲート210の構造に基づき、本実施形態のイメージセンサ200は、電荷伝達効率を改善しつつも、アクティブ領域のエッジAEでの電位ハンプの発生を効果的に防止しうる。また、ゲートコンタクト280のコンタクト面積を最小化し、ゲートコンタクト280とのミスアラインも最小化しうる。イメージセンサ200は、基板絶縁膜205、ゲート絶縁膜215、及びフォトダイオード220を含むことができる。
【0061】
以上、4個のピクセルPX-1~PX-4を含む共有ピクセルSPX構造について説明したが、共有ピクセルSPXのピクセルの個数が4個に限定されるものではない。例えば、本実施形態のイメージセンサにおいて、共有ピクセルは、2つのピクセル、6個のピクセル、または8個のピクセルを含みうる。
【0062】
図7は、本発明の一実施例によるシングル垂直ゲートを含むイメージセンサに係わる断面図である。図1ないし図6Cの説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0063】
図7を参照すれば、本実施形態のイメージセンサ303は、伝送トランジスタTXがシングル垂直ゲート構造を有するという点で、図2Bのイメージセンサ100と異なってもいる。具体的に本実施形態のイメージセンサ303は、基板301、シングル垂直ゲート310、フォトダイオード320(PD)、TR領域、FD領域、及びスペーサ350を含みうる。基板301、フォトダイオード320、TR領域、FD領域、及びスペーサ350については、図2Bのイメージセンサ100の基板101、フォトダイオード120、TR領域130、FD領域140、及びスペーサ150についての説明と同一である。
【0064】
シングル垂直ゲート310は、垂直拡張部分312と水平拡張部分314を含みうる。垂直拡張部分312は、スペーサ150を貫通して基板101の内部に垂直に拡張することができる。水平拡張部分314は、スペーサ150の上面上で垂直拡張部分312から水平方向に拡張しうる。シングル垂直ゲート310の構造でも、垂直拡張部分312と水平拡張部分314は、説明のための形式的な区別に過ぎず、垂直拡張部分312と水平拡張部分314は、同一物質からなり、一体に結合した形態を有しうる。垂直拡張部分312の底面と側面と水平拡張部分314の底面は、ゲート絶縁膜315によって覆われる。垂直拡張部分312は、基板301の上部から基板301内部に垂直に拡張し、水平拡張部分314は、垂直拡張部分312の上部から基板301の上面と平行に拡張しうる。フォトダイオード320は、基板内部の垂直ゲート310下部に配置されうる。スペーサ350は、水平拡張部分314と基板310との間に配置され、基板301と水平拡張部分314のゲート絶縁膜315の間に配置されうる。
【0065】
本実施形態のイメージセンサ303において、基板301上に所定厚さのスペーサ350が配置され、シングル垂直ゲート310の垂直拡張部分312がスペーサ350を貫通して基板301のアクティブ領域の内部に拡張し、水平拡張部分314がスペーサ350上に配置された構造を有する。それにより、ゲートのベンディング部分BPから基板301のアクティブ領域のエッジAEが遠くなり、フィールド集中が緩和され、それにより、アクティブ領域のエッジAEにおける電位ハンプの発生を防止しうる。また、垂直拡張部分312が小さくなっても、ゲートコンタクト380の面積を十分に確保し、水平拡張部分314の上面の面積が広いので、ゲートコンタクト380とのミスアライン問題も解決しうる。ゲートコンタクト380は、第1方向に水平拡張部分314の中央に配置されうる。
【0066】
本実施形態のイメージセンサ303において、ピクセル内の他のトランジスタ330のゲート332をシングル垂直ゲート310と共に形成しうる。ピクセル内の他のトランジスタ330は、ピクセルトランジスタであって、ソースフォロワトランジスタSFX、リセットトランジスタRX、及び選択トランジスタSXのうちいずれか1つでもあり、平面構造のゲート332を含みうる。平面構造のゲート332は、基板絶縁膜305を介在して基板301の直上に配置されうる。すなわち、基板絶縁膜305は、基板301とスペーサ350との間に配置されうる。スペーサ350は、水平拡張部314の下部にのみ配置されうる、ゲート332と基板301との間にスペーサ350が配置されない。ゲート332の上面には、ゲートコンタクト385が配置されうる。一方、他のトランジスタ330のゲート332の両側の基板301の上部には,素子分離膜375が配置されうる。素子分離膜375は、STI膜を含むか、p型バリア膜を含みうる。図示していないが、紙面に入る方向にゲート332の両側にソース/ドレイン領域が配置されうる。
【0067】
一方、本実施形態のイメージセンサ303は、シングルピクセル構造を有しても、共有ピクセル構造を有してもよい。例えば、本実施形態のイメージセンサ303は、伝送トランジスタTXのゲートがシングル垂直ゲート構造を有するという点を除いて、ピクセル構造の観点で、図2Aのシングルピクセル構造、または図6Aの共有ピクセル構造を有することができる。
【0068】
図8Aないし図8Hは、図2Bのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。図2Bを共に参照して説明し、図1ないし図7の説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0069】
図8Aを参照すれば、本実施形態のデュアル垂直ゲートを含むイメージセンサの製造方法(以下、簡単に、「イメージセンサの製造方法」と称する)は、まず、基板101前面FS上に基板絶縁膜105を形成する。基板絶縁膜105は、熱酸化工程または、ALD工程を通じて形成されうる。ここで、基板101の前面FSは、アクティブ領域、及びアクティブ領域の上部に配線が形成される面を意味する。基板絶縁膜105は、熱酸化膜、シリコン酸化膜、アルミニウム酸化膜などを含み、10nm以下の厚さを有することができる。しかし、基板絶縁膜105の材質と厚さが前述した物質と数値に限定されるものではない。
【0070】
図8Bを参照すれば、基板101内にフォトダイオード120を形成する。フォトダイオードは、所定深さの基板101の内部に不純物をドーピングして形成しうる。例えば、基板101の内部に第1導電型(例えば、p型)の不純物をドーピングして第1不純物領域を形成し、第2導電型(例えば、n型)の不純物をドーピングして第2不純物領域を形成することで、フォトダイオード120を形成しうる。フォトダイオード120の第1不純物領域と第2不純物領域は、p-n接合を構成することができる。実施例によって、基板101が第1不純物領域の役割が行える。そのような場合、第1不純物領域が別途に形成されずとも、基板101内に第2導電型の不純物をドーピングして第2不純物領域を形成することで、フォトダイオード120を形成することができる。
【0071】
図8Cを参照すれば、基板絶縁膜105上にスペーサ層150Lを形成する。スペーサ層150Lは、窒化膜、酸化膜、または酸窒化膜を含みうる。例えば、スペーサ層150Lは、シリコン窒化膜を含みうる。スペーサ層150Lは、Z方向に10nm以上の厚さを有する。例えば、スペーサ層150Lは、50nm~300nmの厚さを有する。しかし、スペーサ層150Lの厚さが前述した数値範囲に限定されるものではない。例えば、スペーサ層150Lの厚さは、追って形成されるデュアル垂直ゲート110の垂直拡張部分112の距離と電位ハンプの除去効果を考慮して決定されうる。
【0072】
図8Dを参照すれば、スペーサ層150Lをパターニングしてスペーサパターン150Pを形成する。スペーサ層150Lに対するパターニングは、フォトリソグラフィ工程を通じて遂行されうる。実施例によって、スペーサパターン150Pの上部にフォトレジスト(Photo Resist:PR)パターンが保持されうる。スペーサパターン150Pは、内部スペーサに対応する内部パターン150Piと外部スペーサに対応する外部パターン150Poを含みうる。
【0073】
図8Eを参照すれば、スペーサパターン150Pをエッチングマスクとして基板絶縁膜105と基板101の上部をエッチングしてトレンチT1を形成する。したがって、スペーサパターン150Pは、一種のハードマスクの役割が行える。実施例によって、スペーサパターン150PとPRパターンとが共にエッチングマスクとして用いられる。1つのフォトダイオード120に対して2つのトレンチT1が形成されうる。トレンチT1は、x方向に100nm~200nmの幅を有し、z方向に300nm以上の深さを有する。しかし、トレンチT1の幅と深さが、前記数値に限定されるものではない。ここで、深さは、スペーサパターン150Pの上面からの深さを意味しうる。
【0074】
図8Fを参照すれば、トレンチT1の内部とスペーサパターン150Pの上面を覆うゲート絶縁膜115を形成する。ゲート絶縁膜115は、単一層、または多重層構造を有しうる。例えば、ゲート絶縁膜115は、界面層と高誘電層を含みうる。ゲート絶縁膜115は、10nm以下の厚さに形成されうる。しかし、ゲート絶縁膜115の厚さが前記数値に限定されるものではない。
【0075】
図8Gを参照すれば、ゲート絶縁膜115上にトレンチT1の内部を満たしてスペーサパターン150Pの上面を覆う導電膜110Lを形成する。導電膜110Lは、例えば、ポリシリコンからなる。しかし、導電膜110Lの材質がポリシリコンに限定されるものではない。例えば、導電膜110Lは、バリア膜と少なくとも1つのメタル層を備えた多重層構造からりうる。
【0076】
図8Hを参照すれば、導電膜110Lをパターニングしてデュアル垂直ゲート110を形成する。導電膜110Lのパターニングは、フォトリソグラフィ工程を介して遂行されうる。デュアル垂直ゲート110は、2つの垂直拡張部分112と連結部分114を含みうる。以後、デュアル垂直ゲート110の連結部分114の中央部分にゲートコンタクト180が形成されうる。ここで、ゲートコンタクト180は、基板101上の結果物を覆う層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜に貫通ホールを形成した後、貫通ホールをW、Al、Cuなどのメタル物質で満たして形成しうる。
【0077】
また、ゲートコンタクト180の形成前に、デュアル垂直ゲート110の外部のスペーサパターン150Pの外部パターン150Poの一部がフォトリソグラフィ工程を介して除去されうる。外部パターン150Poの一部の除去を通じてスペーサ150が形成されうる。外部パターン150Poの一部の除去は、ピクセル内の他のトランジスタ(図3Bの130参照)のゲート(図3Bの132)をスペーサの介在なしに基板101上に配置させるためでもある。
【0078】
図9Aないし図9Cは、図3Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。図3Aを共に参照して説明し、図8Aないし図8Hの説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0079】
図9Aを参照すれば、本実施形態のイメージセンサの製造方法は、図8Aないし図8Eの過程を介して基板101の上部にトレンチT1を形成する。以後、スペーサパターン150Pの外部パターン150Poを除去し、内部パターン150Piのみを残すことにより、スペーサ150aを形成する。実施例によって、外部パターン150Poの一部がトレンチT1の周辺に保持されうる。
【0080】
図9Bを参照すれば、スペーサ150aの形成後、トレンチT1の内部、スペーサ150aの上面、及び基板絶縁膜105の上面を覆うゲート絶縁膜115aを形成する。ゲート絶縁膜115aは、単一層または多重層構造を有することができる。例えば、ゲート絶縁膜115aは、界面層と高誘電層を含みうる。ゲート絶縁膜115aは、10nm以下の厚さに形成されうる。しかし、ゲート絶縁膜115aの厚さが前記数値に限定されるものではない。
【0081】
図9Cを参照すれば、ゲート絶縁膜115a上にトレンチT1の内部を満たしてスペーサ150aの上面を覆う導電膜110L1を形成する。導電膜110L1は、トレンチT1の外部のスペーサ150aのない部分でゲート絶縁膜115aを覆う。導電膜110L1は、例えば、ポリシリコンからなる。しかし、導電膜110L1の材質がポリシリコンに限定されるものではない。例えば、導電膜110L1は、バリア膜と少なくとも1つのメタル層を備えた多重層構造からりうる。
【0082】
以後、導電膜110L1をパターニングしてデュアル垂直ゲート110を形成する。導電膜110L1のパターニングは、フォトリソグラフィ工程を通じて遂行されうる。デュアル垂直ゲート110は、2つの垂直拡張部分112と連結部分114を含みうる。
【0083】
本実施形態のイメージセンサの製造方法は、導電膜110L1の形成前に予めスペーサパターン150Pの外部パターン150Poを除去してスペーサ150aを形成することで、デュアル垂直ゲート110の形成後、ピクセル内の他のトランジスタ130Tの形成のための別途のパターニング工程を遂行する必要がない。また、ピクセル内の他のトランジスタ130Tのゲート132をデュアル垂直ゲート110の形成時に共に形成することができる。
【0084】
図10A及び図10Bは、図4Aのイメージセンサの製造方法の過程を概略的に示す断面図である。図4Aを共に参照して説明し、図8Aないし図8Hの説明部分で既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0085】
図10Aを参照すれば、本実施形態のイメージセンサの製造方法は、図8Aないし図8Fの過程を通じて、トレンチT1の内部とスペーサパターン150Pの上面を覆うゲート絶縁膜115bを形成する。ゲート絶縁膜115bは、単一層または多重層の構造を有する。例えば、ゲート絶縁膜115bは、界面層と高誘電層とを含みうる。ゲート絶縁膜115bは、10nm以下の厚さに形成されうる。しかし、ゲート絶縁膜115bの厚さが前記数値に限定されるものではない。
【0086】
以後、スペーサパターン150Pをパターニングしてスペーサ150Bを形成する。スペーサ150Bは、デュアル垂直ゲート110の連結部分114に対応する内部スペーサ150iとデュアル垂直ゲート110の外部に配置された外部スペーサ150o2を含みうる。一方、ゲート絶縁膜115bも共にパターニングされてスペーサパターン150Pのない部分で、基板絶縁膜105が露出されうる。
【0087】
図10Bを参照すれば、ゲート絶縁膜115b上にトレンチT1の内部を満たしてスペーサ150aの上面を覆う導電膜110L2を形成する。導電膜110L2は、トレンチT1の外部のスペーサ150Bのない部分で基板絶縁膜105を覆う。導電膜110L2は、例えば、ポリシリコンからなる。しかし、導電膜110L2の材質がポリシリコンに限定されるものではない。例えば、導電膜110L2は、バリア膜と少なくとも1つのメタル層を備えた多重層構造からなってもよい。
【0088】
以後、導電膜110L2をパターニングしてデュアル垂直ゲート110を形成する。導電膜110L2のパターニングは、フォトリソグラフィ工程を通じて遂行されうる。デュアル垂直ゲート1102は、2つの垂直拡張部分112と連結部分114を含みうる。
【0089】
本実施形態のイメージセンサの製造方法は、導電膜110L2の形成前に予めスペーサパターン150Pをパターニングしてスペーサ150Bを形成することで、デュアル垂直ゲート110の形成後、ピクセル内の他のトランジスタ130Tの形成のための別途のパターニング工程を遂行する必要がない.また、ピクセル内の他のトランジスタ130Tのゲート132をデュアル垂直ゲート110の形成時に共に形成しうる。
【0090】
図11は、本発明の一実施例によるイメージセンサの全体構造に係わるブロック構造図である。図1ないし図2B、または図5ないし図6Cを共に参照して説明し、図1ないし図10Bの説明部分に既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0091】
図11を参照すれば、本実施形態のイメージセンサ1000は、ピクセルアレイ1100、タイミングコントローラ1010、ロウデコーダ1020、及び出力回路1030を含みうる。本実施形態のイメージセンサ1000は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサでもある。
【0092】
一方、本実施形態のイメージセンサ1000は、図2B図3A図4A図6C、及び図7のイメージセンサ100、100a、100b、200、300のうちいずれか1つでもある。それにより、ピクセルアレイ1100は、複数のロウと複数のカラムに沿って2次元アレイ状に配列された複数のピクセルPXs及び/または共有ピクセルSPXsを含みうる。ロウデコーダ1020は、タイミングコントローラ1010から出力されたロウアドレス信号に応答し、ピクセルアレイ1100の複数のロウのうちいずれか1つのローを選択しうる。出力回路1030は、選択されたロウに沿って配列された複数のピクセルPX及び/または共有ピクセルSPXsからカラム単位でイメージ信号を出力しうる。出力回路1030は、A/Dコンバータ(ADC)を含みうる。例えば、出力回路1030は、カラムデコーダとピクセルアレイ1100との間でカラム別にそれぞれ配置された複数のA/Dコンバータ(ADC)を含むか、またはカラムデコーダの出力端に配置された1つのA/Dコンバータ(ADC)を含みうる。実施例によって、タイミングコントローラ1010、ロウデコーダ1020、及び出力回路1030は、1つのチップによっても具現されるか、または別個のチップによっても具現される。
【0093】
図12は、本発明の一実施例によるイメージセンサを含む電子装置に係わるブロック構造図である。図1ないし図2Bまたは図5ないし図6C図11を共に参照して説明し、図1ないし図11の説明部分に既に説明した内容については、簡略に説明するか、その説明を省略する。
【0094】
図12を参照すれば、本実施形態のイメージセンサを含む電子装置2000(以下、「電子装置」と略称する)という撮像部2100、イメージセンサ1000、及びプロセッサ2200を含みうる。電子装置2000は、例えば、カメラでもある。撮像部2100は被写体OBJから反射された光を集束して光学像(opticalimage)を形成しうる。撮像部2100は、対物レンズ2010、レンズ駆動部2120、絞り2130、及び絞り駆動部2140を含みうる。図12において、便宜上、1枚のレンズのみが図示されているが、実際に、対物レンズ2010は、大きさ及び形態が互いに異なる複数のレンズを含みうる。一部の実施例において、電子装置2000は、モバイル用カメラでもあり、モバイル用カメラにおいて、絞り2130、及び絞り駆動部2140が省略されうる。
【0095】
レンズ駆動部2120は、プロセッサ2200と焦点検出に係わる情報を通信し、プロセッサ2200から提供された制御信号によって対物レンズ2010の位置を調節することができる。レンズ駆動部1120は、対物レンズ2010を移動させて対物レンズ2010と被写体OBJとの距離が調節されるか、または対物レンズ2010内の図示されていない個別レンズの位置を調節しうる。レンズ駆動部1120が対物レンズ2010を駆動させることで、被写体OBJに対する焦点が調節されうる。また、レンズ駆動部1120は、焦点を合わせるためにAF情報を受けて対物レンズ2010内の個別レンズの位置を調節しうる。
【0096】
絞り駆動部2140は、プロセッサ2200と光量に係わる情報を通信し、プロセッサ2200で提供された制御信号によって絞り2130を調節しうる。例えば、絞り駆動部2140は、対物レンズ2010を介して電子装置2000の内部に入る光の量によって絞り2130の口径を拡径/縮径させうる。また、絞り駆動部2140は、絞り2130の開放時間を調節しうる。
【0097】
イメージセンサ1000は、入射される光の強度に基づいて電気的なイメージ信号を生成しうる。イメージセンサ1000は、図11のイメージセンサ1000でもあり、ピクセルアレイ1100、タイミングコントローラ1010、及び出力回路1030を含みうる。したがって、イメージセンサ1000は、図2B図3A図4A図6C、及び図7のイメージセンサ100、100a、100b、200、300のうちいずれか1つでもある。また、図12に図示されていないが、イメージセンサ1000は、ロウデコーダ1020をさらに含みうる。
【0098】
プロセッサ2200は、電子装置2000の全般的な動作を制御し、映像処理機能を具備しうる。例えば、プロセッサ2200は、レンズ駆動部2120、絞り駆動部2140、タイミングコントローラ1010などに各構成要素の動作のための制御信号を提供することができる。
【0099】
以上、本発明を図面に図示された実施例に基づいて説明したが、これは、一例示に過ぎず、当該技術分野の通常の知識を有する者であれば、それから多様な変形及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決定されねばならない。
【符号の説明】
【0100】
100、100a、100b、200、300、1000 イメージセンサ
101、201、301 基板
105:205、305 基板絶縁膜
110、210、310 垂直ゲート
115、115a、115b、215、315 ゲート絶縁膜
120、220、320 フォトダイオード
130、230、330 TR領域または他のトランジスタ
132、232、332 ゲート
140、240 FD領域
150、150a、150b、250、350 スペーサ
160 グラウンドコンタクト
170 ピクセル分離構造体
180、280、185、385 ゲートコンタクト
1100 ピクセルアレイ
1010 タイミングコントローラ
1020 ロウデコーダ
1030 出力回路
2200 プロセッサ
2000 電子装置
2010 対物レンズ
2120 レンズ駆動部
2100 撮像部
2130 絞り
2140 絞り駆動部
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11
図12