(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072862
(43)【公開日】2024-05-28
(54)【発明の名称】小さな子供のためのよだれ掛け
(51)【国際特許分類】
A41B 13/10 20060101AFI20240521BHJP
A41D 13/04 20060101ALI20240521BHJP
A47G 23/00 20060101ALI20240521BHJP
【FI】
A41B13/10
A41D13/04 106
A47G23/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024040583
(22)【出願日】2024-03-15
(62)【分割の表示】P 2019192589の分割
【原出願日】2019-10-23
(31)【優先権主張番号】62/758,669
(32)【優先日】2018-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516345853
【氏名又は名称】アビー,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Abiie, LLC
【住所又は居所原語表記】Plaza-7000,7000 North Mopac Expressway 2nd Floor,Austin,Texas 78731,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【弁理士】
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100181021
【弁理士】
【氏名又は名称】西尾 剛輝
(72)【発明者】
【氏名】カイ ガン チュア
(57)【要約】
【課題】小さな子供のためのよだれ掛けを提供する。
【解決手段】コンバーチブルのよだれ掛け1は、表面と裏面を有するパネル10と、格納ポケット40と、突出タブ25と、係止区画20とを備える。格納ポケット40は、パネル10と一体形成され、パネル10に接続する後端、及びパネルの表面側に位置する前端を有する。突出タブ25は、前端部に設けられ、格納ポケット40の内部へ突出する。係止区画20は、後端部に設けられ、裏面に開口するソケット31を有する。突出タブ25は、ソケット31に係合することによって、折り畳んだパネル10を格納ポケット40に収容した状態で、前端と後端を閉じるように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバーチブルのよだれ掛け(1)であって、
表面と裏面を有するパネル(10)と、
前記パネルと一体形成され、前記パネルに接続する後端、及び前記パネルの表面側に位置する前端を有する格納ポケット(40)と、
前記前端部に設けられ、前記格納ポケットの内部へ突出する突出タブ(25)と、
前記後端部に設けられ、前記裏面に開口するソケット(31)を有する係止区画(20)と、を備え、
前記突出タブは、前記ソケットに係合することによって、折り畳んだ前記パネルを前記格納ポケットに収容した状態で、前記前端と前記後端を閉じるように構成された、
よだれ掛け(1)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突出タブは末端に固定具を有する、
請求項1に記載のコンバーチブルのよだれ掛け。
【請求項3】
前記係止区画は、前記突出タブの前記固定具が挿入されるときに初期状態から伸び、前記初期状態へ弾性的に戻ることによって前記固定具を解放可能に固定するように、前記係止区画には弾性がある、請求項2に記載のコンバーチブルのよだれ掛け。
【請求項4】
前記突出タブは、前記格納ポケットの内側における前記格納ポケットの上端の下に配置されており、かつ、その前側の内面より後方へ延びている、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコンバーチブルのよだれ掛け。
【請求項5】
前記ソケットは、前記パネルが折り畳まれていない状態のときには、前記パネルの下部の後面かつ前記格納ポケットの上にある、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコンバーチブルのよだれ掛け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2018年11月11日に出願された米国仮特許出願第62758669号明細書への優先権を主張する。
【0002】
本発明は、赤ちゃんのための折り畳み可能なよだれ掛けであって、折り畳まれたときにしっかりと固定するための係止区画が付属しているよだれ掛けに関する。
【背景技術】
【0003】
親が外出先で自分達の赤ちゃんに食べ物を与える可能性に備えるときによだれ掛けを持っていくことは一般的なことである。格納が不適切であると、汚染、清潔さ、及びオムツバッグにおける空間の過剰な消費を招き得るため、格納の方法が重要である。本発明は、折り畳み可能なよだれ掛けであって、よだれ掛けが、空間を最少化するために、折り畳まれ得るとともに折り畳まれた位置に固定され得る一方で、内容物がこぼれないように保護するよだれ掛けに焦点を当てる。小さな子供に過剰な重量をかけることを避けるために、赤ちゃんのよだれ掛けは、概して軽量となるように設計されている。プラスチック又はシリコンなどの半剛性材料を含む赤ちゃんのよだれ掛けについて、よだれ掛けは従来の布材料よりも概して重くなる。したがって、赤ちゃんに重いよだれ掛けを負わせることを避けるために、よだれ掛けの厚さは最小化される。米国意匠特許第D698130号明細書は、折り畳まれると、折り畳まれた位置を固定するために、コネクタがポケットの穴のエッジにスナップ留めされる赤ちゃんのよだれ掛けを開示している。構造全体における厚さの制限は、穴のエッジの耐久性及び信頼性を減少させる。時間が経つと、引っ張る又はひねるという反復的な動きが穴に摩耗及び引裂きを引き起こす。加えて、よだれ掛けの穴はよだれ掛けのポケットに沿って位置する。これは、不要に食べ物又は流体がこぼれることを引き起こす場合があり、これもまた小さな子供を不快にさせる。使い易く製造し易い強い係止システムを提供すると同時によだれ掛けの製品寿命を延ばし得る、乳幼児のよだれ掛けのための信頼性のある係止機構を提供することを可能にすることが望ましいだろう。加えて、これは小さな子供にとっての不快感及び不要な食べこぼしを軽減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国意匠特許第D698130号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は概して、特に、よだれ掛けのポケットに位置する突出コネクタを係合及び固定するために係止区画を含むよだれ掛けであって、格納能力のため及び汚れがこぼれることを防ぐためによだれ掛けを折り畳まれた位置において固定する手段を備えたよだれ掛けの係止機構に関する。これは、突出コネクタを固定する際にきつく包み込むことを行うために傑出した係止区画を設計することにより達成される。係止区画の厚さは、よだれ掛けとは無関係であるとともに、よだれ掛けの構造全体に影響を及ぼすこと無しに、様々なレベルの厚さで設計され得る。本発明はまた、肌への刺激を防ぐために、赤ちゃんと本体との接触部から離れた位置にある突出したコネクタに焦点を当てる。係止機構は、ポケットの表面の穴を無くし、したがって、開かれた位置においても折り畳まれた位置においても食べ物がこぼれることを防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】係止区画の位置を示す本発明によるよだれ掛けの正面図である。
【
図2】係止区画の位置を示す本発明によるよだれ掛けの斜視図である。
【
図3】係止区画の開口を示すよだれ掛けの背面図である。
【
図5】係止区画、ソケット、開口及び突出タブを示す本発明の垂直断面の側面図である。
【
図6】係止区画及び突出タブの整列を示す本発明の上面図である。
【
図7】折り畳まれた位置にあるよだれ掛けの垂直断面の側面図である。
【
図8】折り畳まれた位置にあるよだれ掛けの上面図である。
【
図9】折り畳まれた位置にあるよだれ掛けの斜視図である。
【
図10】格納ポケットのエッジにあるハンドルを示す、折り曲げられていない位置にあるよだれ掛けの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
コンバーチブルのよだれ掛け1は、折り畳み可能であり、潰され得るとともに、格納ポケット40に格納され得る。格納ポケット40には、屋外活動中の使用のためのスプーンなど、様々な品目が格納され得る。
図1は、パネル10と格納ポケット40とを有するコンバーチブルのよだれ掛け1を示す。コンバーチブルのよだれ掛け1は、乳幼児の首の周りで延在するとともに固定する襟付属物15、16を有するパネル10を含む。前記襟付属物を互いに締結する方法は
図2に示されている。付属物を締結する方法には、典型的には、様々なベルクロ(登録商標)、ボタン、フックアンドループ、又は、乳幼児の首の周りによだれ掛けを固定することができる限り他の任意の締結具が含まれる。
図1はまた、よだれ掛けを折り畳まれた位置において固定するための係止機構の重要な構成要素である係止区画20の一般的な位置を示す。係止機構に対する本方法のさらなる説明は後段のパラグラフで検討される。
【0008】
図3は、係止区画20に対する開口30を明らかにするよだれ掛けの背面図である。開口30は、格納ポケット40に位置する突出タブ25に適合するように様々なサイズ及び形状へ伸縮可能である孔又はスリットからなる。
【0009】
図4は、よだれ掛け1の本体に位置付けられた係止区画20を示す側面図である。係止区画は、伸ばされ、圧縮され、復元されることが可能な半剛性材料でできており、それにより、その形状の変形を可能にし、したがって、突出タブ25及び係止区画20の噛合いを達成する。
【0010】
図5は、
図1に示された線Aでの断面図である。係止区画20は、よだれ掛け1の前側本体に位置付けられる。係止区画20の内部構造は、ソケット31と開口30とからなる。ソケット31は、よだれ掛けが折り畳まれた位置にあるときに前記突出タブ25の固定具26を係合及びしっかりと固定するための手段を備えた中空構造である。前記突出タブ25は概して格納ポケット40において位置し、それぞれ係止区画20の同じ垂直軸上で整列する(
図6を参照)。ソケット31の形状及びサイズは係止区画のために使用される材料の伸縮性により決められ、主目的は突出タブ25の固定具26をしっかりと固定することであることに留意されたい。
【0011】
図7は、折り畳まれた位置にあるよだれ掛け1を表す側面図の断面である。格納動作中、ユーザは、よだれ掛けを折り畳んで格納ポケット40へ入れ、それによりよだれ掛けのパネル10は、開口30が突出タブ25と整列するような方法で、折り畳まれて格納ポケット40に入れられる。ユーザは突出タブ25を開口30を介して係止区画20へ挿入する。突出タブ25がソケット31に到達すると、ソケット31の伸縮性及び弾性が突出タブ25の固定具26を係合するとともに固定する。代替的に、ユーザは、突出タブ25の挿入を容易にするために内部構造(ソケット31及び開口30)を拡張させるために、係止区画20を挟む及び屈曲させるなどの圧力をかけることができる。圧力を解放することにより、内部構造はその初期状態へ弾性的に戻り、それは今度は突出タブ25の固定具26を把持及び固定する。ユーザは、係止区画20に再び圧力をかけ、このことが今度は、内部構造を伸縮させ、固定具26をさらに解放し、突出タブ25が係止区画20から引き出されることを可能にすることにより突出タブ25を引き離す。突出タブ25及びその固定具26はまた、圧力下でそれらの形状を変形させるように設計され得る。ユーザは前記突出タブ25に圧力をかけて、ソケット31から係合解除しそれを開口30を通じて区画20から解放してもよい。
【0012】
代替的に、同様の相互係止機構を達成するために代替ソケットが格納ポケット40に配置された状態で、突出タブは係止区画20内に配置され得る。
【0013】
代替的に、突出タブ及び係止区画の位置は交換され得、同様の相互係止機構を達成するために、係止区画は格納ポケット40に置かれ、突出タブはよだれ掛けの本体に位置する。
【0014】
図8及び
図9は、完全に折り畳まれた位置にあるよだれ掛けの上面図及び斜視図である。折り畳まれたよだれ掛けは、概して「バスタブ」の形状であるが、よだれ掛けは様々な形状になるように製造され得ることに留意されたい。よだれ掛け全体が1つの部片としても複数の構成要素としても製造され得ることに留意されたい。係止区画20、突出タブ25、ソケット31、開口30及び他の後続の構成要素は、前記係止効果を達成する限り様々なサイズ、形状及び材料で製造され得る。係止区画20はまた、突出タブ25とより良好な又は最適な係止効果を達成するために異なるレジリエント材料により包み込まれるように作られ得る。突出タブ29は、ハンドル89を形成するようにさらに延在し得る。前記ハンドル89は概して、突出タブ29を係止区画の開口30に出し入れするのを支援する手段とともに、突出タブ29の近傍に位置する。ハンドル89は、突出タブ29の一部又は別個の存在であり得る。ハンドル89は様々なサイズ、形状及び材料で製造され得る。
【0015】
好ましい実施形態の代替形態として、係止区画20は、係止デバイス(図示せず)をさらに包み込むとともに固定するために中空に作られ得る。係止デバイスは突出タブと相互作用し、両方とも、限定するものではないが、バックル、ボタン、ファスナー、コネクタの形とすることができ、係止区画20と同様の材料からなってもならなくてもよい。
【0016】
突出タブ及び係止区画はよだれ掛けのどこにでも配置されることができ、いずれの位置にも1つ又は2つ以上の係止区画又は突出タブがあり得、互いに整列してもしなくてもよいことに留意されたい。これは、よだれ掛けが、ユーザが望む格納空間の大きさを収容するために、様々なサイズ及び形状に折り畳まれることを可能にする。
【符号の説明】
【0017】
1 コンバーチブルのよだれ掛け
10 パネル
15 襟付属物
16 襟付属物
20 係止区画
25 突出タブ
26 固定具
29 突出タブ
30 開口
31 ソケット
40 格納ポケット
89 ハンドル