(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072929
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】荷箱移動装置
(51)【国際特許分類】
B66F 5/02 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
B66F5/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183820
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002967
【氏名又は名称】ダイハツ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180644
【弁理士】
【氏名又は名称】▲崎▼山 博教
(72)【発明者】
【氏名】黒田 勉
(72)【発明者】
【氏名】嶋 博也
(57)【要約】 (修正有)
【課題】大型の専用リフト装置等を使用することなく、容易に荷箱の積み下ろし作業も人力のみで可能な荷箱移動装置を提供する。
【解決手段】荷箱移動装置1は、荷箱2に着脱可能な支承部10と、荷箱2と係合可能な係合部と、支承部10に対して回動可能な回動レバー20と、回動レバー20の回転運動を上下運動に変換する第1リンク部30と、第1リンク部30を介して上下移動が可能な車輪40とを有するリフト装置5を備える。車輪40は、回動レバー20の回動により支承部10から突出して、係合部を上方側に押し上げると共に、支承部10の進退動を許容する。リフト装置5は、側面3,3に対して、複数配置されると共に、隣り合う複数の回動レバー20を連係して回動させる第2リンク部50を有する。第2リンク部50は、複数の車輪40が上下同一方向に駆動されるように複数の回動レバー20を連係させて駆動する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷箱を移動させる荷箱移動装置であって、
前記荷箱に着脱可能な支承部と、
前記支承部に結合され、前記支承部を前記荷箱に取り付けた際に前記荷箱と係合可能な係合部と、
前記支承部に回動可能に支持された回動レバーと、
前記回動レバーに接続され、前記回動レバーの回転運動を上下運動に変換する第1リンク部と、
前記支承部に対して回動可能に支持されると共に、前記第1リンク部を介して上下移動が可能な車輪と、
を有するリフト装置を備え、
前記車輪は、前記回動レバーを回動させることにより前記支承部から突出することで、前記係合部を上方側に押し上げると共に、前記支承部の進退動を許容するものであり、
前記リフト装置は、前記荷箱における互いに対向するそれぞれの側面に対して、複数配置されると共に、前記荷箱の少なくとも一方側の側面において、隣り合う複数の前記回動レバーをそれぞれ連係して回動させる第2リンク部が接続されており、
前記第2リンク部は、複数の前記車輪がそれぞれ上下同一方向に駆動されるように複数の前記回動レバーを連係させて駆動するものであることを特徴とする荷箱移動装置。
【請求項2】
前記荷箱の互いに対向する両側面に一対の前記第2リンク部が設けられており、
一対の前記第2リンク部が、互いに連係して複数の前記回動レバーを回動するよう結合されていることを特徴とする請求項1に記載の荷箱移動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷箱を移動させる荷箱移動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両等の荷台へのコンテナ(荷箱)の積み下ろし作業は、大型の専用リフト装置やフォークリフト等を利用して行われている。そのため、上述した積み下ろし作業は、作業工数やコストが掛かるものとなっていた。そこで、大型の専用リフト装置やフォークリフトを使用せずにコンテナの積み下ろし作業を行うことを可能とする積み下ろし自在コンテナが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の積み下ろし自在コンテナ(以下、単にコンテナと称する)は、一対の門構え形状の支持具を、車両の荷台に積載されたコンテナ本体の前後に取り付け、当該支持具により、コンテナを支持するものとされている。また、支持具の下端部には、キャスターが設けられており、一対の支持具及びコンテナが一体的に移動可能なものとされている。コンテナは、前記支持具に支持されると、車両又は支持具の移動により、荷台から離脱される。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のコンテナは、支持具によってリフトアップされる構成ではないため、荷台とコンテナ底面との間に隙間を設けることが困難である。そのため、コンテナを荷台から離脱させることが困難となる懸念があった。また、荷台とコンテナとの接触により、荷台やコンテナが損傷する懸念があった。また、特許文献1に記載のコンテナは、荷台からコンテナを降ろした後、コンテナが支持具に宙吊りの状態で保持される。そのため、コンテナが重量物である場合は、コンテナが極めて不安定な状態で保持される。したがって、特許文献1に記載のコンテナは、転倒する懸念があった。また、特許文献1に記載のコンテナは、異なる車両にコンテナを積載する場合、コンテナと支持具との高さが異なるため、車両毎に支持具を用意する必要があった。また、特許文献1に記載のコンテナは、支持具が荷台の幅より大きく形成されているものの位置決め手段を有しないため、コンテナ及び支持具が車両と接触する懸念があった。
【0006】
そこで、本発明は、大型の専用リフト装置やフォークリフトを使用することなく、容易にコンテナ(荷箱とも称する)をリフトすることが可能で、荷台への積み下ろし作業も人力のみで容易に行うことが可能な荷箱移動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上述した課題を解決すべく提供される本発明の荷箱移動装置は、荷箱を移動させる荷箱移動装置であって、前記荷箱に着脱可能な支承部と、前記支承部に結合され、前記支承部を前記荷箱に取り付けた際に前記荷箱と係合可能な係合部と、前記支承部に回動可能に支持された回動レバーと、前記回動レバーに接続され、前記回動レバーの回転運動を上下運動に変換する第1リンク部と、前記支承部に対して回動可能に支持されると共に、前記第1リンク部を介して上下移動が可能な車輪と、を有するリフト装置を備え、前記車輪は、前記回動レバーを回動させることにより前記支承部から突出することで、前記係合部を上方側に押し上げると共に、前記支承部の進退動を許容するものであり、前記リフト装置は、前記荷箱における互いに対向するそれぞれの側面に対して、複数配置されると共に、前記荷箱の少なくとも一方側の側面において、隣り合う複数の前記回動レバーをそれぞれ連係して回動させる第2リンク部が接続されており、前記第2リンク部は、複数の前記車輪がそれぞれ上下同一方向に駆動されるように複数の前記回動レバーを連係させて駆動するものであることを特徴とするものである。
【0008】
上述した荷箱移動装置は、回動レバーの回転運動を上下運動に変換可能なリフト装置を備えており、前記リフト装置が、荷箱における互いに対向するそれぞれの側面に対して、複数配置されている。ここで、回動レバーにおける回動操作は、例えば、梃の原理を応用したものとするとよい。これにより、回動レバーの人力での操作を可能とする効果が期待できる。
【0009】
また、前記リフト装置は、支承部に回動可能に支持された車輪と、前記支承部に支持され、荷箱と係合可能な係合部と、を備えている。したがって、上述した荷箱移動装置は、回動レバーを回動させることにより、車輪が支承部から突出すると共に、支承部及び係合部が上方側に押し上げられる。これにより、上述した荷箱移動装置は、荷箱を容易に押し上げる(リフトアップする)ことができる。また、上述した荷箱移動装置は、荷箱のリフトアップに伴い、車輪が、例えば、荷台に接地されるので、荷箱の移動が許容される。また、上述した荷箱移動装置は、荷箱の互いに対向するそれぞれの側面が、複数の車輪で支持されているので、荷箱が安定に支持される。また、上述した荷箱移動装置は、複数のリフト装置における隣り合う複数の回動レバーを、第2リンク部により連携して回動させることができる。これにより、上述した荷箱移動装置は、複数の回動レバーを一括して回動操作できるので、荷箱の積み下ろし作業における作業性を向上させることができる。
【0010】
(2)上述した本発明の荷箱移動装置は、前記荷箱の互いに対向する両側面に一対の前記第2リンク部が設けられており、一対の前記第2リンク部が、互いに連係して複数の前記回動レバーを回動するよう結合されていることを特徴とするとよい。
【0011】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、荷箱の両側面に配された一対の第2リンク部のそれぞれを一括して回動操作することができる。これにより、上述した荷箱移動装置は、一対の第2リンク部のそれぞれを、一回の操作で回動させることができるので、荷箱をリフトアップ又はリフトダウンさせる作業性を向上でき、作業時間を短縮できる。したがって、上述した荷箱移動装置は、少人数の操作者であっても荷箱のリフトアップやリフトダウンを容易に行うことができる。
【0012】
(3)上述した本発明の荷箱移動装置は、複数の前記車輪が、車軸に対して傾斜するテーパ部を有しており、前記支承部を前記荷箱に取り付けた状態において、前記テーパ部は、前記車軸方向に沿って、前記荷箱側から離間するにつれて拡径するように形成されていることを特徴とするとよい。
【0013】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、車輪を接地させて荷箱を移動させる際の直進安定性を向上させることができる。また、上述した荷箱移動装置の撓みを抑制する効果が期待できる。これにより、荷箱を移動させる際の揺れ等を抑制する効果が期待できる。
【0014】
(4)上述した本発明の荷箱移動装置において、前記第2リンク部は、それぞれの一端側が複数の前記回動レバーに接続された複数の連結部材と、複数の前記連結部材における他端側をそれぞれ回動可能に懸架する第1懸架部材と、前記第1懸架部材に接続された第1操作部と、を有しており、前記第1操作部を、一方側又は他方側に操作することにより、前記第1懸架部材及び前記連結部材を介して、複数の前記回動レバーが回動されることを特徴とするとよい。
【0015】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、一対の回動レバー及び第2リンク部を簡素な構造でリンク(連係)させることができる。そのため、上述した荷箱移動装置は、コスト増加を最小限にしつつ、荷箱の積み下ろしにおける作業性の向上と作業時間の短縮とが期待できる。
【0016】
(5)上述した本発明の荷箱移動装置は、前記荷箱の互いに対向する両側面に一対の前記第2リンク部が設けられており、一対の前記第1操作部が、それぞれ第2懸架部材により接続されており、前記第2懸架部材には、第2操作部が接続されており、前記第2操作部を一方側又は他方側に操作することにより、前記第2懸架部材、前記第1懸架部材、及び前記連結部材を介して、複数の前記回動レバーが回動されることを特徴とするとよい。
【0017】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、荷箱の両側面における一対の第2リンク部のそれぞれを一括して回動操作することができる。これにより、上述した荷箱移動装置は、一回の操作で、荷箱をリフトアップ又はリフトダウンさせることができるので、より一層の作業性向上と作業時間の短縮が期待できる。また、上述した荷箱移動装置は、一人の操作者であっても荷箱のリフトアップ又はリフトダウンを容易に行うことができる。
【0018】
(6)上述した本発明の荷箱移動装置は、前記第1懸架部材が、前記荷箱の側面に沿う方向に伸縮可能に構成されていることを特徴とするとよい。
【0019】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、荷箱のサイズが異なる場合であっても容易に対応することができる。したがって、上述した荷箱移動装置によれば、荷箱のサイズに応じて複数の第1懸架部材(荷箱移動装置)を用意する必要がない。そのため、上述した荷箱移動装置によれば、荷箱移動装置を保管する場所の省スペース化や汎用化が期待できる。
【0020】
(7)上述した本発明の荷箱移動装置は、前記第2懸架部材が、前記荷箱の側面に沿う前後方向、及び前記前後方向と交差する方向のいずれか一方又は双方に伸縮可能に構成されていることを特徴とするとよい。
【0021】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、荷箱のサイズが異なる場合であっても容易に対応することができる。したがって、上述した荷箱移動装置によれば、荷箱のサイズに応じて複数の第2懸架部材(荷箱移動装置)を用意する必要がない。そのため、上述した荷箱移動装置によれば、荷箱移動装置を保管する場所の省スペース化や汎用化が期待できる。
【0022】
(8)上述した本発明の荷箱移動装置において、前記第1リンク部は、前記支承部に支持され、前記回動レバーを回動可能に支持する回転軸と、前記回転軸に対して偏心する位置に設けられた偏心軸と、一端側が前記偏心軸に回動可能に支持されると共に、他端側に前記車輪の車軸が回動可能に支持された第1リンク部材と、前記支承部に支持され、前記車軸に対して偏心する位置に設けられた揺動軸と、一端側が前記揺動軸に回動可能に支持されると共に、他端側に前記車軸が回動可能に支持された第2リンク部材と、を有し、前記第1リンク部は、前記回動レバーの回動に伴って、前記回転軸と係止可能な係止部を有しており、前記係止部は、前記車輪が前記支承部に対して押し下げられた際に、前記回転軸と係止する共に、前記車輪の前記支承部に対する押し上げに伴って、前記回転軸との係止が解除されることを特徴とするとよい。
【0023】
上述した荷箱移動装置は、かかる構成とすることにより、簡素な機構で構成することができるので、コストを掛けずに、荷箱の積み下ろしに係る作業の作業性向上と作業時間の短縮を行うことができる。
【0024】
ここで、前記第1リンク部には、係止部が設けられており、当該係止部は、前記車輪が前記支承部に対して押し下げられた際に、前記回転軸に係止するものとされている。これにより、荷箱がリフトアップされた状態(車輪が支承部に対して押し下げられた状態)で第1リンク部が固定され、回動レバーのリフトアップ方向への回動が制限される。したがって、上述した荷箱移動装置は、荷箱をリフトアップさせた状態で、荷箱を安定にリフトアップ状態に保つことができる。一方、荷箱がリフトアップされた状態から回動レバーをリフトアップ方向と反対の方向(車輪が支承部に対して押し上げられる方向)に回動させた場合は、係止部と回転軸との係止が解除される。したがって、上述した荷箱移動装置は、荷箱を降ろす際に、円滑に荷箱を降ろすことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、大型の専用リフト装置やフォークリフトを使用することなく、容易にコンテナ(荷箱とも称する)をリフトすることが可能で、荷台への積み下ろし作業も人力のみで容易に行うことが可能な荷箱移動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置を、荷箱が積載された台車に適用した状態を表す全体斜視図である。
【
図2】
図1の荷箱を省略した状態を表す全体斜視図である。
【
図3】(a)は、本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置を構成するリフト装置の非リフト状態を表す斜視図であり、(b)は、リフト装置のリフト状態を表す斜視図である。
【
図4】(a)は、本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置を構成するリフト装置の非リフト状態を表す正面図であり、(b)は、リフト装置のリフト状態を表す正面図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置(一部省略)を用いて、荷箱を軽トラックの荷台に積載する様子を表す説明図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置(一部省略)を用いて、荷箱を軽トラックの荷台に積載した状態を表す説明図である。
【
図8】本発明の変形例に係る荷箱移動装置を、荷箱が積載された台車に適用した状態を表す全体斜視図である。
【
図9】
図8の荷箱を省略した状態を表す全体斜視図である。
【
図10】本発明の荷箱移動装置に用いられる車輪の別の実施形態を表す一部切欠き側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係る荷箱移動装置1の詳細を説明する。これらの図は模式図であって、必ずしも大きさを正確な比率で記したものではない。また、図中、同様の構成部品は、同様の符号を付して示す。また、
図2及び
図9は、理解を容易にするため、荷箱2を省略して描いていることに留意されたい。また、
図1における紙面手前側を荷箱左側と称し、紙面奥側を荷箱右側と称することがある。
【0028】
図1に示すように、荷箱移動装置1は、荷箱2を移動させるものとされている。
図1及び
図2に示すように、荷箱移動装置1は、支承部10と、荷箱2と係合可能な係合部15(
図3参照)と、回動レバー20と、第1リンク部30と、車輪40等を有するリフト装置5を備えている。また、荷箱移動装置1は、上記の他、複数の回動レバー20をそれぞれ連係して回動させる第2リンク部50を備えている。以下、
図3~
図5を参照しながらリフト装置5の詳細について説明する。なお、説明にあたり、荷箱2の「押し上げ」を「リフトアップ」とも称する場合がある。また、
図3及び
図4における回動レバー20の反時計回り方向への回転をリフトアップ方向とし、回動レバー20の時計回り方向への回転をリフトダウン方向として説明する場合がある。
【0029】
リフト装置5は、非リフト状態(接地状態)にある荷箱2をリフト状態(リフトアップ状態)に押し上げることができる。本実施形態では、荷箱2の互いに対向する両側面3,3のそれぞれに一対のリフト装置5,5が設けられている。すなわち、合計4つのリフト装置5,5,5,5(
図2参照)が設けられている。なお、荷箱2の幅方向両側に設けられる一対のリフト装置5,5は、幅方向両側の回動レバー20の操作方向が同じとなるように、左右対称となるように形成されている。以下では、荷箱左側に設けられるリフト装置5について説明し、荷箱右側のリフト装置5は、左右対称に形成されている以外は同一の構成であるので、説明を省略する。
【0030】
支承部10は、リフト装置5における各部品を支持するものであり、本実施形態では、板状部材で形成されている。支承部10は、荷箱2に着脱可能なものとされている。具体的には、
図3~
図5に示すように、支承部10の下端両側に設けられた締結孔14,14にボルトや蝶ネジなどの締結部材をねじ込むことにより、支承部10が、荷箱2の側面3,3に着脱される。また、支承部10は、上縁部11から下方側の中間部に向けて拡幅するよう傾斜形成されている。支承部10には、中央付近に回動レバー20の回転中心となる回転軸12が立設されている。また、支承部10の下方側には、円弧孔13が形成されている。円弧孔13は、後述する揺動軸35を中心とした円周の一部として形成されている。
【0031】
係合部15は、支承部10に結合されており、支承部10を荷箱2(側面3,3)に取り付けた際に荷箱2に係合可能である。本実施形態では、係合部15が、支承部10の下端を内側(荷箱2側)に向けて折り曲げることにより形成されている。また、本実施形態では、係合部15が、荷箱2の底面と係合するものとされている。
【0032】
回動レバー20は、支承部10の回転軸12に回動可能に支持されている。回動レバー20は、
図3(a)及び
図4(a)に示す非リフト状態と、
図3(b)及び
図4(b)に示すリフト状態との間で、回動操作することができる。回動レバー20は、梃における力点として作用するものであり、荷箱2の荷重に抗して操作可能なように、適宜の長さで形成されている。
【0033】
第1リンク部30は、回動レバー20に接続され、回動レバー20の回転運動を上下運動に変換するものとされている。第1リンク部30は、回動レバー20を回動可能に支持する上述の回転軸12と、回転軸12に対して偏心する位置に設けられ、回動レバー20に対して回動可能な偏心軸33と、を備えている。また、第1リンク部30は、前記の他、第1リンク部材34と、揺動軸35と、第2リンク部材36等を備えている。
【0034】
図4及び
図5に示すように、第1リンク部材34は、縦長の板状部材で形成されている。第1リンク部材34は、一端側(上端側)が偏心軸33に回動可能に支持されている。また、第1リンク部材34は、他端側(下端側)に車輪40の車軸41が回動可能に支持されている。また、第1リンク部材34は、上端側に回転軸12と係止可能な係止部37が形成されている。第1リンク部材34は、回動レバー20の回動に伴う偏心運動を上下運動に変換することができる。
【0035】
揺動軸35は、支承部10に支持(立設)されており、車軸41に対して偏心する位置に設けられている。本実施形態では、揺動軸35が、支承部10の右側下方付近に設けられている。なお、上述したように荷箱2の右側に設けられるリフト装置5,5におけるそれぞれの揺動軸35,35は、支承部10,10が左側下方付近に設けられている。
【0036】
第2リンク部材36は、縦長の板状部材で形成されている。第2リンク部材36は、一端側が揺動軸35に回動可能に支持されると共に、他端側に車軸41が回動可能に支持されている。したがって、第2リンク部材36は、揺動軸35を中心として車軸41と一体的に揺動することができる。
【0037】
車輪40は、車軸41に回動可能に支持されている。車輪40は、支承部10に対して回動可能に支持されると共に、第1リンク部30を介して上下移動可能に構成されている。また、本実施形態では、車輪40の接地面が平坦に形成されている。
【0038】
車軸41は、円弧孔13に挿し通されており、円弧孔13に沿った移動が許容されている。すなわち、車軸41は、第2リンク部材36の揺動軸35周りの回動に伴って、円弧孔13に沿った揺動運動を行うことができる。言い換えると、車輪40は、第2リンク部材36の揺動に伴って、支承部10に対して揺動運動を行うことができる。これにより、回動レバー20の回動に伴って、第1リンク部材34及び第2リンク部材36が連係し、車輪40が昇降運動する。
【0039】
また、車輪40は、回動レバー20をリフト状態に回動させることにより、支承部10から突出して接地するものとされている。車輪40の接地に伴い、係合部15が押し上げられ、荷箱2が押し上げられる。また、車輪40が接地されることにより、支承部10の進退動が許容される。上述したように、本実施形態では、荷箱左側のリフト装置5,5と荷箱右側のリフト装置5,5が左右対称に形成されているので、全てのリフト装置5における回動レバー20をそれぞれ同一の方向に操作できる。これにより、作業者等による作業性が向上する。
【0040】
上述したように、第1リンク部30は、回動レバー20を非リフト状態となる位置[
図3(a)及び
図4(a)参照]からリフト状態となる位置まで回動させることにより、係合部15(荷箱2)を押し上げつつ、車輪40を接地させることができる。
【0041】
係止部37は、第1リンク部30の上端側に設けられている。係止部37は、回動レバー20の回動に伴って、回転軸12と係止可能に構成されている。本実施形態では、係止部37が、回動レバー20の回動方向と反対方向に開口する円弧状の溝として形成されている。係止部37は、車輪40が支承部10に対して押し下げられた際に、回転軸12と係止する。すなわち、係止部37は、回動レバー20のリフトアップ方向に向かう回転に伴って偏心回転し、回動レバー20がリフト状態となる位置まで回転した際に回転軸12に係止される。これにより、荷箱2がリフトアップされた状態(車輪40が支承部10に対して押し下げられた状態)で第1リンク部30が固定され、回動レバー20のリフトアップ方向への回動が制限される。したがって、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2をリフトアップさせた状態で、荷箱2を安定にリフトアップ状態に保つことができる。
【0042】
一方、係止部37は、車輪40の支承部10に対する押し上げに伴って、回転軸12との係止が解除される。すなわち、荷箱2がリフトアップされた状態から回動レバー20をリフトダウン方向(車輪40が支承部10に対して押し上げられる方向)に回動させた場合は、係止部37と回転軸12との係止が解除される。したがって、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2を降ろす際に、円滑に荷箱2を降ろすことができる。
【0043】
以上が、リフト装置5の構成であり、次に隣り合う一対のリフト装置5,5におけるそれぞれの回動レバー20,20を連係して作動させる第2リンク部50についての詳細を以下に説明する。
【0044】
図1及び
図2に示すように、第2リンク部50は、荷箱2の少なくとも一方側の側面3において、隣り合う複数の回動レバー20,20をそれぞれ連係して回動させるものとされている。ここで、連係させて回動させる回動レバー20は、それぞれ同一方向に回動するように構成されている。本実施形態では、一対の第2リンク部50,50が設けられており、それぞれの第2リンク部50,50が、荷箱2の互いに対向する両側面3,3のそれぞれに配されている。第2リンク部50は、互いに連係して複数の回動レバー20、20を回動するよう結合されている。以下、具体的に第2リンク部50の構成について説明する。
【0045】
第2リンク部50は、一対の連結部材51,51と、第1懸架部材52と、第1操作部53等を備えている。
【0046】
連結部材51,51は、パイプ状に形成されており、それぞれの一端側が一対の回動レバー20,20に接続されている。なお、本実施形態では、回動レバー20と連結部材51とが分割形成されているが、回動レバー20と連結部材51とが共用されていてもよい。また、回動レバー20は、リフト装置5を単独で用いる場合と、第2リンク部50により連係させて使用する場合とで同一のものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。連結部材51,51や回動レバー20,20の接続は、蝶ネジ等の適宜の部材を用いて行えばよい。これにより、第2リンク部50を使用しない場合に、第2リンク部50の着脱が容易に行え、収納も容易に行える。
【0047】
第1懸架部材52は、パイプ状の支柱として形成されている。第1懸架部材52は、両端側が、一対の連結部材51,51における他端側に、それぞれ回動可能に接続されている。すなわち、第1懸架部材52は、互いに離間して配された隣接する連結部材51,51に接続されている。したがって、第1懸架部材52は、荷箱2の側面3に沿った移動に伴って、回動レバー20,20をそれぞれ連係して回動操作することができる。連結部材51と第1懸架部材52との接続は、蝶ネジ等の適宜の部材を用いて行えばよい。これにより、第2リンク部50を使用しない場合に、第2リンク部50の着脱が容易に行え、収納も容易に行える。
【0048】
また、第1懸架部材52は、荷箱2の側面3に沿う方向に伸縮可能(図示せず)に構成されている。そのため、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2のサイズが異なる場合であっても容易に対応することができる。したがって、上述した荷箱移動装置1によれば、荷箱2のサイズに応じて複数の第1懸架部材52(荷箱移動装置1)を用意する必要がない。そのため、上述した荷箱移動装置1によれば、荷箱移動装置1を保管する場所の省スペース化や汎用化が期待できる。
【0049】
第1操作部53は、操作者が把持可能なように棒状のハンドルとして形成されている。第1操作部53は、第1懸架部材52の中間部分に接続されている。第1操作部53は、一方側(リフトアップ方向)又は他方側(リフトダウン方向)に操作することにより、第1懸架部材52及び連結部材51を介して、一対の回動レバー20,20を回動させることができる。また、第2リンク部50は、一対の車輪40,40がそれぞれ上下同一方向に駆動されるように一対の回動レバー20,20を連係させて駆動するものとされている。
【0050】
以上が、本発明の荷箱移動装置1の構成であるが、上述した荷箱移動装置1は、上述したように構成することにより、第2リンク部50及び一対の回動レバー20,20を簡素な構造でリンク(連係)させることができる。そのため、上述した荷箱移動装置1は、コスト増加を最小限にしつつ、荷箱2の積み下ろしにおける作業性の向上と作業時間の短縮とが期待できる。
【0051】
次に荷箱移動装置1を用いた荷箱2の移動方法について以下に説明する。本実施形態では、
図6及び
図7に示すように、荷箱移載台車7に積載された荷箱2を軽トラック6の荷台6Aに積み替えする作業を例として説明する。なお、
図6及び
図7においては、図示を簡略化するため、第2リンク部50及び第2懸架部材54等を省略して描いている。
【0052】
本実施形態で用いられる荷箱移載台車7は、適宜のフレームを矩形状に組み合わせて形成されており、上部に荷箱2を積載可能なものとされている。また、荷箱移載台車7は、適宜の車輪を備え、積載された荷箱2を移動させることができる。
【0053】
図6に示すように、荷箱2の移動にあたり、まず、一対のリフト装置5,5が、荷箱2の側面3,3のそれぞれに配され、ボルトや蝶ネジ等を用いて、側面3,3に取り付けられる。これにより、係合部15が荷箱2の底面と係合する。続いて、荷箱2の両側面3,3における一対のリフト装置5,5の回動レバー20,20がリフトアップ方向に回動するように、一対の第1操作部53,53が操作される。これにより、各車輪40が支承部10から突出して接地されると共に、荷箱2が各係合部15によりリフトアップされる。
【0054】
荷箱2がリフトアップされると、
図6に示す荷箱移載台車7から軽トラック6の荷台6Aへと移載される。このとき、車輪40は、進退動が許容されているので、容易に荷箱2を移載することができる。
【0055】
以上が、本発明の荷箱移動装置1を用いた荷箱2の移動方法であり、次に荷箱移動装置1による作用効果について、以下に説明する。
【0056】
上述したように荷箱移動装置1は、回動レバー20の回転運動を上下運動に変換可能なリフト装置5を備えており、リフト装置5が、荷箱2における互いに対向するそれぞれの側面3,3に対して、複数配置されている。また、回動レバー20における回動操作は、本実施形態では、梃の原理を応用したものとされている。そのため、回動レバー20の人力での操作が可能である。
【0057】
また、上述した荷箱移動装置1は、回動レバー20を回動させることにより、車輪40が支承部10から突出すると共に、支承部10及び係合部15が上方側に押し上げられる。これにより、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2を容易にリフトアップできる。また、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2のリフトアップに伴い、車輪40が、例えば、荷台6Aに接地されるので、荷箱2の移動が許容される。また、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2の互いに対向するそれぞれの側面3,3が、複数の車輪40で支持されているので、荷箱2が安定に支持される。また、上述した荷箱移動装置1は、複数のリフト装置5における隣り合う複数の回動レバー20を、第2リンク部50により連携して回動させることができる。これにより、上述した荷箱移動装置1は、複数の回動レバー20を一括して回動操作できるので、荷箱2の積み下ろし作業における作業性を向上させることができる。
【0058】
また、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2の互いに対向する両側面3,3に一対の第2リンク部50,50が設けられており、一対の第2リンク部50,50が、互いに連係して複数の回動レバー20を回動するよう結合されている。
【0059】
したがって、上述した荷箱移動装置1は、荷箱2の両側面3,3に配された一対の第2リンク部50,50のそれぞれを一括して回動操作することができる。これにより、上述した荷箱移動装置1は、一対の第2リンク部50,50のそれぞれを、一回の操作で回動させることができるので、荷箱2をリフトアップ又はリフトダウンさせる作業性を向上でき、作業時間を短縮できる。したがって、上述した荷箱移動装置1は、少人数(例えば、2人)の操作者であっても荷箱2のリフトアップ又はリフトダウンを容易に行うことができる。
【0060】
また、上述した荷箱移動装置1は、簡素な機構で構成することができるので、コストを掛けずに、荷箱2の積み下ろしに係る作業の作業性向上と作業時間の短縮を行うことができる。
【0061】
以上が、本発明の一実施形態に係る荷箱移動装置1の構成及び作用効果であり、次に変形例に係る荷箱移動装置100についての詳細を説明する。なお、上述した実施形態と同一の部品については、同一の符号を用いていることに留意されたい。また、上述した実施形態と同様の部品については、説明を省略する。
【0062】
≪変形例≫
図8及び
図9に示すように、変形例に係る荷箱移動装置100は、上述した実施形態と同様に、荷箱2の互いに対向する両側面3,3に一対の第2リンク部50,50が設けられている。また、荷箱移動装置100は、左右一対の第1操作部53,53が、第2懸架部材54により接続されている。なお、左右一対の第1操作部53,53は、それぞれが同一方向に操作可能なように構成されている。
【0063】
第2懸架部材54は、上面視においてコの字形状をなす支柱で形成されている。第2懸架部材54には、第2操作部55が接続されている。第2操作部55は、第2懸架部材54における中間部分に接続されている。本実施形態では、第2操作部55が、T字形状に形成されている。第2操作部55は、操作者により、一方側(リフトアップ方向)又は他方側(リフトダウン方向)に操作することができる。操作者は、第2操作部55を一方側又は他方側に操作することにより、第2懸架部材54、第1懸架部材52、及び連結部材51を介して、複数の回動レバー20を回動させることができる。
【0064】
このように、変形例に係る荷箱移動装置100は、荷箱2の両側面3,3における一対の第2リンク部50,50のそれぞれを一括して回動操作することができる。これにより、荷箱移動装置100は、一回の操作で、荷箱2をリフトアップ又はリフトダウンさせることができるので、より一層の作業性向上と作業時間の短縮が期待できる。また、荷箱移動装置100は、一人の操作者であっても荷箱2のリフトアップ又はリフトダウンを容易に行うことができる。
【0065】
ここで、第2懸架部材54は、荷箱2の側面3,3に沿う前後方向、及び前記前後方向と交差する方向(例えば、荷箱2の幅方向)のいずれか一方又は双方に伸縮可能に構成されているとよい。上述した荷箱移動装置100は、かかる構成とすることにより、荷箱2のサイズが異なる場合であっても容易に対応することができる。したがって、上述した荷箱移動装置100によれば、荷箱2のサイズに応じて複数の第2懸架部材54(荷箱移動装置100)を用意する必要がない。そのため、上述した荷箱移動装置100によれば、荷箱移動装置100を保管する場所の省スペース化や汎用化が期待できる。
【0066】
以上が、本発明の荷箱移動装置1,100の構成及び作用効果であるが、本発明の荷箱移動装置1,100は、上述した実施形態には限定されず、各種の変形を行うことができる。
【0067】
例えば、支承部10や係合部15の形状や大きさ等は、荷箱2や荷台6Aの形状や大きさ等に応じて適宜変更することができる。また、本実施形態では、係合部15が荷箱2の底面に係合するものとしたが、本発明は、これには限定されない。例えば、係合部15が荷箱2の側面3,3に係合するものでもよい。また、支承部10の荷箱2への着脱の機構についても、各種の手段を用いることができる。また、回動レバー20の形状や大きさも、各種の形状や大きさのものが利用できる。
【0068】
また、第1リンク部30の機構も本実施形態には限定されず、荷箱2をリフトアップ可能な各種の機構を利用できる。また、本実施形態では、荷箱2の1つの側面3に対して、一対のリフト装置5,5が設けられているが、リフト装置5は、必要に応じて各種の個数のものを用いることができる。かかる場合は、隣接する複数のリフト装置5の回動レバー20を第2リンク部50で連係して回動させるように構成するとよい。また、第2リンク部50の機構も本実施形態には限定されず、複数の第1操作部53を連係して操作可能な各種の機構を利用できる。また、本実施形態では、荷箱2の左右のリフト装置5を左右対称に形成し、回動レバー20の操作方向が同一方向となるように形成したが、回動レバー20の回動方向は、利用用途や作業性等に応じて、適宜変更できる。本実施形態では、作業者による人力により、回動レバー20や第2リンク部50を操作するものを例示したが、回動レバー20や第2リンク部50は、機械等により、操作されるものでもよい。
【0069】
また、本実施形態では、車輪40の接地面が平坦に形成されているが、本発明は、これには限定されない。例えば、
図10に示すように、複数の車輪40が、車軸41に対して傾斜するテーパ部42を有していてもよい。ここで、テーパ部42は、支承部10を荷箱2に取り付けた状態において、車軸41方向に沿って、荷箱2側から離間するにつれて拡径するように形成されているとよい。上述した荷箱移動装置1は、かかる構成とすることにより、車輪40を接地させて荷箱2を移動させる際の直進安定性を向上させることができる。また、上述した荷箱移動装置1の撓みを抑制する効果が期待できる。これにより、荷箱2を移動させる際の揺れ等を抑制する効果が期待できる。なお、車輪40は、実施形態や変形例に係るものだけではなく、各種の形状や大きさのものが利用できる。
【0070】
また、本実施形態では、第1懸架部材52が、荷箱2の側面3,3に沿う方向に伸縮可能に構成されているが、第1懸架部材52が、伸縮可能に構成されていなくてもよい。また、第1懸架部材52を伸縮可能に構成する場合は、リフト装置5の配置の仕方等に応じて、第1懸架部材52の伸縮方向を各種の方向に設定することができる。また、連結部材51、第1懸架部材52、及び第1操作部53は、各種の形状や大きさに形成することができる。また、本実施形態では、第2懸架部材54が、伸縮可能に構成されているが、第2懸架部材54が、伸縮可能に構成されていなくてもよい。また、第2懸架部材54を伸縮可能に構成する場合は、リフト装置5の配置の仕方や第1操作部53の形状等に応じて、第2懸架部材54の伸縮方向を各種の方向に設定することができる。また、第2懸架部材54及び第2操作部55は、各種の形状や大きさに形成することができる。
【0071】
また、本実施形態では、第1リンク部30に係止部37が設けられているが、係止部37は、必要に応じて設ければよい。また、係止部37を設ける場合は、係止部37を各種の形状や大きさに形成することができる。また、本実施形態では、軽トラック6への荷箱2の積み下ろしを例示したが、本発明の荷箱移動装置1,100は、軽トラック6だけではなく、各種の車両、船舶、航空機、台車等への荷箱2の積み下ろし作業に利用できる。
【0072】
以上が、本発明に係る荷箱移動装置1,100の各種の実施形態や変形例であるが、本発明は上述した実施形態や変形例において例示したものに限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲でその教示及び精神から他の実施形態があり得ることは当業者に容易に理解できよう。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の荷箱移動装置は、各種の荷箱の移動に利用することができる。また、本発明の荷箱移動装置は、トラック等の車両、船舶、航空機、台車等への荷箱の積み下ろし作業に利用することができる。
【符号の説明】
【0074】
1 :荷箱移動装置
2 :荷箱
3 :側面
5 :リフト装置
10 :支承部
12 :回転軸
15 :係合部
20 :回動レバー
30 :第1リンク部
33 :偏心軸
34 :第1リンク部材
35 :揺動軸
36 :第2リンク部材
37 :係止部
40 :車輪
41 :車軸
50 :第2リンク部
51 :連結部材(回動レバー)
52 :第1懸架部材
53 :第1操作部
54 :第2懸架部材
55 :第2操作部
100 :荷箱移動装置