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  • 特開-揺動照射照明装置 図1
  • 特開-揺動照射照明装置 図2
  • 特開-揺動照射照明装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007295
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】揺動照射照明装置
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/52 20060101AFI20240111BHJP
【FI】
B60Q1/52
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108712
(22)【出願日】2022-07-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-04-03
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339AA17
3K339BA01
3K339BA30
3K339CA30
3K339DA01
3K339EA06
3K339EA09
3K339FA04
3K339GA13
3K339GB08
3K339HA01
3K339HA13
3K339KA11
3K339KA23
3K339LA02
(57)【要約】
【課題】主に作業系車両における安全対策として、車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示する照明照射を行うのに好適な、揺動照射照明装置を提供する。
【解決手段】車両に設置する照明装置であって、地面や床面へ照明照射範囲3を明示する指向性ライト1と、指向性ライト1の照射方向を揺動させる揺動装置2と、を備え、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲3が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置する照明装置であって、地面や床面へ照明照射範囲(3)を明示する指向性ライト(1)と、指向性ライト(1)の照射方向を揺動させる揺動装置(2)と、を備え、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲(3)が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に作業系車両における安全対策として、車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示する照明照射を行うのに好適な、揺動照射照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に除雪車、フォークリフト、バックホーなどの作業系車両においては、車両の進行や作業にともなって周囲の人が巻き込まれる危険性が高く、衝突や巻き込まれ事故が発生している。これら車両のオペレータが周囲の安全を確認する技術は多くあるが、安全対策はオペレータへ働きかける対策だけでは十分とは言えず、車両周囲の人へ働きかける安全対策も重要である。
車両周囲の人へ働きかける安全対策の一つとして、車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示する照明照射を行う方法があり、この方法として、特許文献1に車両接近報知装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-195213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
主に作業系車両における安全対策として、車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示するために、効果的な照明照射が必要である。
【0005】
車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示する照明照射を行う方法として、特許文献1に車両接近報知装置が開示されているが、この照明照射の範囲は車両の移動に伴って車両と同じ速度で移動するもので、照明照射範囲と車両との相対速度がないものとなっている。なお、車両の速度などに伴って、照明照射範囲と車両との間隔を変化させているため、この変化中には相対速度が生じるが、この相対速度の発生は一時的なものとなっている。
【0006】
本発明は、主に作業系車両における車両の進行範囲や作業範囲を周囲の人に明示するために、指向性ライトによる照明照射を、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲へ、照明照射範囲が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように行う、揺動照射照明装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
車両に設置する照明装置であって、地面や床面へ照明照射範囲3を明示する指向性ライト1と、指向性ライト1の照射方向を揺動させる揺動装置2と、を備え、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲3が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置とする。
【発明の効果】
【0008】
照明照射範囲3が車両との相対速度を持たない照明照射では、車両の動きが遅い場合などでは光の動きが少ないが、本発明での照明照射では、車両の動きが遅い場合でも照明照射範囲3が移動して光の動きを作り出すため、本発明での照明照射は、前者の照明照射と比較して優れた注意換気能力を発揮する。
【0009】
車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲へ、指向性ライト1による照明照射を、照明照射範囲3が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように行うことにより、車両自体が見えていなくても、また、車両が停止していても(除雪車は車両が停止していても作業装置が稼働している場合があり、近寄ることは危険である。)、照明照射範囲3の周期的な位置移動により、車両周囲の人に車両の存在や近接を知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施例1の斜視図である。
図2】指向性ライト1の実施例の斜視図および断面図である。
図3】実施例2の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
車両に設置する照明装置であって、地面や床面へ照明照射範囲3を明示する指向性ライト1と、指向性ライト1の照射方向を揺動させる揺動装置2と、を備え、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲3が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置とする。
【0012】
図1に、本願発明の実施例1を示す。実施例1は、揺動装置2としての電動雲台により指向性ライト1の照射方向を揺動させて、揺動照射を行う装置としている。実施例1では、本揺動照射照明装置を車両のキャビン上部に設置しており、車両の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲への揺動照射を行えるようにしている。実施例1では、指向性ライト1を図2に示す指向性ライト1としており、ライン状の照明照射範囲3への照射を行えるようにしている。
【0013】
指向性ライト1の指向性が強いほど、揺動照射における照度変動を急激にすることができ、周囲への注意喚起に効果的である。このため、実施例1では、図2に示す指向性ライト1により、ライン状の照明照射範囲3としている。図2に示す指向性ライト1は、LED光源4からの発生光を放物面鏡5により反射させて略平行光とした後に、シリンドリカル凹レンズ6により屈折させることで、ライン状の照明照射範囲3への照射を行えるものである。なお、本指向性ライト1は、反射鏡やレンズの設計により、円弧形状など様々な形状の照明照射範囲3とすることができる。
【0014】
図3に、本願発明の実施例2を示す。実施例2は、揺動装置2としての電動雲台により指向性ライト1の照射方向を揺動させて、揺動照射を行う装置としている。実施例2では、本揺動照射照明装置をバックホー車体上部の前方左右および後方左右の4箇所に設置しており、バックホーの作業範囲である周囲4方向への揺動照射を行えるようにしている。実施例2では、指向性ライト1を図2に示す指向性ライト1としており、ライン状の照明照射範囲3への照射を行えるようにしている。
【0015】
図1図3に示した、実施例や指向性ライト1は、本発明の実施例に過ぎず、指向性ライト1の構造・形状・個数・配置位置、揺動装置2の構造・形状・揺動範囲、等を限定するものではない。
【0016】
揺動装置2は、電動雲台などにより指向性ライト1全体を揺動させて照射方向を揺動させる装置のほか、指向性ライト1のレンズのみ・反射鏡のみ・光源のみなど、一部分を揺動させて照射方向を揺動させる装置などが考えられる。
【0017】
揺動照射の方式としては、指向性ライト1が常時点灯で行う方式、指向性ライト1が常時点滅で行う方式、照明照射範囲3が車両から遠ざかる時に指向性ライト1が点灯して近づく時に消灯する方式など、さまざまな方式が考えられる。
【符号の説明】
【0018】
1 指向性ライト
2 揺動装置
3 照明照射範囲
4 LED光源
5 放物面鏡
6 シリンドリカル凹レンズ
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
車両に設置する照明装置であって、地面や床面へ照明照射範囲(3)を明示する指向性ライト(1)と、指向性ライト(1)の照射方向を揺動させる揺動装置(2)と、を備え、車両の前方や後方や側方の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲(3)が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、常時、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置。
【手続補正書】
【提出日】2023-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
車両に設置する照明装置であって、地面や床面へライン状形状の照明照射範囲(3)を明示する指向性ライト(1)と、ライン状形状の照明照射範囲(3)をライン太さ方向へ位置移動するように指向性ライト(1)の照射方向を揺動させる揺動装置(2)と、を備え、車両の前方や後方や側方の進行範囲や作業範囲やそれらの近傍範囲の地面や床面へ、照明照射範囲(3)が車両との相対速度を持つようにかつ周期的に位置移動するように、常時、揺動照射することを特徴とする、揺動照射照明装置。