IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シンフォニアテクノロジー株式会社の特許一覧

特開2024-72951ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法
<>
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図1
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図2
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図3
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図4
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図5
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図6
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図7
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図8
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図9
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図10
  • 特開-ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024072951
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】ロードポート、及び蓋の閉止状態判定方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183859
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】水谷 友哉
(72)【発明者】
【氏名】白川 省吾
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 いずみ
【テーマコード(参考)】
5F131
【Fターム(参考)】
5F131AA02
5F131BA03
5F131BA19
5F131CA12
5F131CA53
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DB22
5F131GA14
5F131GA76
5F131GA82
5F131GA83
5F131GA84
5F131GA92
5F131HA44
5F131JA15
5F131JA16
5F131JA23
5F131JA24
5F131JA27
5F131JA35
5F131KA05
5F131KA22
5F131KA40
(57)【要約】
【課題】容器の内部空間を容器の外部空間の気体に晒すことなく、容器において蓋が正常に閉められたかどうか効果的に確認する。
【解決手段】ロードポート4は、FOUP本体101と、蓋102とを有するFOUP100の開閉を行う。ロードポート4は、ベース41と、ドア機構42と、制御部47とを備える。ドア機構42は、ドア本体50と、吸着保持部51と、ラッチキー65、66と、モータ57と、オープンセンサ93とを有する。制御部47は、ドア本体50を閉止位置に移動させるクローズ処理と、確認処理とを実行する。確認処理は、吸着保持部51に蓋102を保持させた状態でドア本体50を閉止位置から開放位置側へ再び移動させ、オープンセンサ93によって取得された情報に基づいて、蓋102が正常に閉められたか否か判定する処理である。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面に側面開口が形成されており搬送対象物を収容する容器本体の内部空間と、前記搬送対象物が搬送される搬送空間と、を接続するように構成され、且つ、前記側面開口を開閉するための蓋が通過可能に構成された開口が形成されており前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、
前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、
制御部と、を備え、
前記ドア機構は、
前記開口を開閉可能に構成されたドア本体と、
前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、
前記蓋に設けられており前記蓋と前記容器本体とを係合させるロック機構、を解錠または施錠するキーと、
前記ドア本体を、前記開口を塞ぐ閉止位置と、前記開口を開放する開放位置との間で移動させるように構成された移動部と、
前記ドア本体の位置に関する情報を取得可能な情報取得部と、を有し、
前記制御部は、
前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記移動部によって前記ドア本体を前記閉止位置に移動させ、前記キーによって前記ロック機構を施錠するクローズ処理と、
前記クローズ処理の後に、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記ドア本体を前記閉止位置から前記開放位置側へ再び移動させ、前記情報取得部によって取得された情報に基づいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する確認処理と、を行うことを特徴とするロードポート。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記ドア本体が前記開放位置に位置しているか否か検知するオープン検知部を有し、
前記制御部は、
前記確認処理時に、前記ドア本体が前記開放位置に位置していることを示す情報が前記オープン検知部によって検知された場合に、前記蓋が正常に閉められなかったと判定することを特徴とする請求項1に記載のロードポート。
【請求項3】
前記移動部は、前記ドア本体を移動させるための推力を変更可能に構成され、
前記制御部は、
前記容器本体から前記蓋を取り外すオープン処理を行う際に、所定の第1推力を前記ドア本体に加え、
前記確認処理を行う際に、前記第1推力よりも弱い第2推力を前記ドア本体に加えることを特徴とする請求項1又は2に記載のロードポート。
【請求項4】
前記制御部は、
前記確認処理時に、前記蓋が正常に閉められなかったと判定した場合、
前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記キーによって前記ロック機構を解錠し、前記移動部によってドア本体を前記閉止位置に戻し、前記キーによって前記ロック機構を施錠する再クローズ処理、を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のロードポート。
【請求項5】
側面に側面開口が形成されており搬送対象物を収容する容器本体に対して前記側面開口を開閉するための蓋の脱着を行うロードポートにおいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する、蓋の閉止状態判定方法であって、
前記ロードポートは、
前記容器本体の内部空間と、前記搬送対象物が搬送される搬送空間と、を接続するように構成され、且つ、前記蓋が通過可能に構成された開口が形成されており前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、
前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、を備えるものであり、
前記ドア機構は、
前記開口を開閉可能に構成されたドア本体と、
前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、
前記蓋に設けられており前記蓋と前記容器本体とを係合させるロック機構、を解錠または施錠するキーと、
前記ドア本体を、前記開口を塞ぐ閉止位置と、前記開口を開放する開放位置との間で移動させるように構成された移動部と、
前記ドア本体の位置に関する情報を取得可能な情報取得部と、を有するものであり、
前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記移動部によって前記ドア本体を前記閉止位置に移動させ、前記キーによって前記ロック機構を施錠するクローズ工程と、
前記クローズ工程の後に、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記ドア本体を前記閉止位置から前記開放位置側へ再び移動させ、前記情報取得部によって取得された情報に基づいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する確認工程と、を備えることを特徴とする蓋の閉止状態判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器の蓋を開閉するロードポート、及び当該ロードポートにおける蓋の閉止状態判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ウェハが収容されたカセット(以下、容器)の蓋を開閉するためのカセットステーション(以下、ロードポート)が開示されている。容器は、側面に開口が形成された容器本体と、開口を開閉可能に設けられた蓋とを有する。蓋は、容器本体の開口の近傍に形成された係合孔に係合する係合爪と、係合爪を伸縮させるためのラッチ機構(以下、ロック機構)とを有する。ロードポートは、容器をドック位置とアンドック位置との間で移動させる移動機構と、蓋が通過可能な開口が形成された仕切壁と、仕切壁の開口近傍に配置された容器の蓋を容器本体に脱着するドア機構と、制御部とを有する。ドア機構は、吸着保持部と、キーと、移動部とを有する。ドア機構は、蓋を開ける際には、吸着保持部によって蓋を吸着保持し、キーによってロック機構を動作させて係合爪を縮めた後(すなわち、蓋を解錠した後)、保持した蓋を移動部によって容器本体から離隔させる。また、ドア機構は、蓋を閉める際には、保持した蓋で容器本体の開口を塞ぎ、ロック機構を動作させて係合爪を伸ばした後(すなわち、蓋を施錠した後)、蓋の吸着を解除する。
【0003】
蓋が正常に閉められていない状態で容器が別の場所へ搬送されると、例えば容器の搬送中に、蓋が容器本体から脱落するおそれがある。さらに、容器内に収容されたウェハが容器から落ちてしまうおそれもある。そこで、特許文献1に記載のロードポートは、蓋が正常に閉められたかどうか確認するための動作を行うように構成されている。より具体的には、制御部は、ドア機構に蓋を施錠させて蓋を解放させた後に、移動機構を制御して、容器を一度アンドック位置まで移動させ、再度ドック位置に移動させる。そして、制御部は、キーをロック機構に再び差し込む動作、及び蓋を吸着保持部に再び吸着保持させる動作を実行させる。これらの動作が正常に行われたとき、制御部は、蓋が正常に閉まっていると判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-138011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の動作だけでは、実際には蓋が正常に閉まっていなくても、蓋が正常に閉まっていると誤判定されるおそれがある。より具体的には、ロック機構において、キーが差し込まれる穴が摩耗している場合などに、蓋が正常に閉まっていなくてもキーが穴に差し込まれると、蓋が正常に閉まっていると誤判定される。
【0006】
また、容器が一度アンドック位置まで移動されるため、蓋が正常に閉まっていない場合に、容器の内部空間が、容器及びロードポートの外部(以下、外部空間)の気体に晒されうる。この場合、容器に収容されたウェハが、外部空間の気体(大気など)によって汚染されるおそれがある。
【0007】
本発明の目的は、容器の内部空間を外部空間の気体に晒すことなく、容器において蓋が正常に閉められたかどうか効果的に確認することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明のロードポートは、側面に側面開口が形成されており搬送対象物を収容する容器本体の内部空間と、前記搬送対象物が搬送される搬送空間と、を接続するように構成され、且つ、前記側面開口を開閉するための蓋が通過可能に構成された開口が形成されており前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、制御部と、を備え、前記ドア機構は、前記開口を開閉可能に構成されたドア本体と、前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、前記蓋に設けられており前記蓋と前記容器本体とを係合させるロック機構、を解錠または施錠するキーと、前記ドア本体を、前記開口を塞ぐ閉止位置と、前記開口を開放する開放位置との間で移動させるように構成された移動部と、前記ドア本体の位置に関する情報を取得可能な情報取得部と、を有し、前記制御部は、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記移動部によって前記ドア本体を前記閉止位置に移動させ、前記キーによって前記ロック機構を施錠するクローズ処理と、前記クローズ処理の後に、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記ドア本体を前記閉止位置から前記開放位置側へ再び移動させ、前記情報取得部によって取得された情報に基づいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する確認処理と、を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明では、容器本体と蓋とを有する容器に対して、蓋をドア本体によって引っ張る確認処理を施すことにより、クローズ処理後に蓋が正常に閉まっているかどうか確認できる。また、容器を移動させることなくこのような確認が行われるため、容器の内部空間が外部空間の気体に晒されることを防止できる。したがって、容器の内部空間を外部空間の気体に晒すことなく、容器において蓋が正常に閉められたかどうか効果的に確認できる。
【0010】
第2の発明のロードポートは、前記第1の発明において、前記情報取得部は、前記ドア本体が前記開放位置に位置しているか否か検知するオープン検知部を有し、前記制御部は、前記確認処理時に、前記ドア本体が前記開放位置に位置していることを示す情報が前記オープン検知部によって検知された場合に、前記蓋が正常に閉められなかったと判定することを特徴とする。
【0011】
本発明では、オープン検知部を用いて、オープン処理時にドア本体が正常に開放位置に到達したか判定できる。また、本発明では、オープン検知部を用いて確認処理も行うことができる。つまり、オープン処理時と確認処理時とでオープン検知部を共用できる。したがって、オープン検知部と異なる部品を用いて確認処理が行われる場合と比べて、ロードポートを構成する部品の増加を抑制できる。
【0012】
第3の発明のロードポートは、前記第1又は第2の発明において、前記移動部は、前記ドア本体を移動させるための推力を変更可能に構成され、前記制御部は、前記容器本体から前記蓋を取り外すオープン処理を行う際に、所定の第1推力を前記ドア本体に加え、前記確認処理を行う際に、前記第1推力よりも弱い第2推力を前記ドア本体に加えることを特徴とする。
【0013】
本発明では、クローズ処理によって蓋が正常に閉められたか否かによらず、確認処理時にドア本体(及び蓋)に推力が加えられる。このため、蓋が正常に閉められており、且つ推力が強すぎる場合等に、ロック機構が破損する懸念がある。この点、本発明では、確認処理が行われる際の第2推力を弱めることができる。したがって、ロック機構の破損を防止できる。
【0014】
第4の発明のロードポートは、前記第1又は第2の発明において、前記制御部は、前記確認処理時に、前記蓋が正常に閉められなかったと判定した場合、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記キーによって前記ロック機構を解錠し、前記移動部によってドア本体を前記閉止位置に戻し、前記キーによって前記ロック機構を施錠する再クローズ処理、を行うことを特徴とする。
【0015】
蓋が正常に閉められなかった場合、作業者による対応が必要になりうる。本発明では、クローズ処理において蓋を正常に閉めることに失敗した場合でも、蓋を閉めるための処理を再度行うことができる。これにより、一度クローズ処理に失敗しても、再クローズ処理に成功すれば、作業者による対応は不要になる。したがって、作業者の手間の増加を抑制できる。
【0016】
第5の発明の蓋の閉止状態判定方法は、側面に側面開口が形成されており搬送対象物を収容する容器本体に対して前記側面開口を開閉するための蓋の脱着を行うロードポートにおいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する、蓋の閉止状態判定方法であって、前記ロードポートは、前記容器本体の内部空間と、前記搬送対象物が搬送される搬送空間と、を接続するように構成され、且つ、前記蓋が通過可能に構成された開口が形成されており前記内部空間及び前記搬送空間を外部空間と隔てるように構成された仕切壁と、前記容器本体に対する前記蓋の脱着を実行可能に構成されたドア機構と、を備えるものであり、前記ドア機構は、前記開口を開閉可能に構成されたドア本体と、前記蓋を前記ドア本体に保持させるように構成された保持部と、前記蓋に設けられており前記蓋と前記容器本体とを係合させるロック機構、を解錠または施錠するキーと、前記ドア本体を、前記開口を塞ぐ閉止位置と、前記開口を開放する開放位置との間で移動させるように構成された移動部と、前記ドア本体の位置に関する情報を取得可能な情報取得部と、を有するものであり、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記移動部によって前記ドア本体を前記閉止位置に移動させ、前記キーによって前記ロック機構を施錠するクローズ工程と、前記クローズ工程の後に、前記保持部に前記蓋を保持させた状態で、前記ドア本体を前記閉止位置から前記開放位置側へ再び移動させ、前記情報取得部によって取得された情報に基づいて、前記蓋が正常に閉められたか否か判定する確認工程と、を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明では、第1の発明と同様に、容器の内部空間を外部空間の気体に晒すことなく、容器において蓋が正常に閉められたかどうか効果的に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係るロードポートを備えるEFEM及びその周辺の概略的な平面図である。
図2】FOUPの斜視図である。
図3】(a)及び(b)は、FOUPを前後方向において蓋側から見た図である。
図4】(a)は、ロードポートの斜視図であり、(b)は、ロードポートの右側面図である。
図5】(a)は、ロードポートの正面図であり、(b)は、ロードポートの背面図である。
図6】(a)及び(b)は、蓋の開閉機構を示す説明図である。
図7】(a)及び(b)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
図8】(a)及び(b)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
図9】ロードポートの電気的構成を示すブロック図である。
図10】蓋の閉止状態を判定する手順を示すフローチャートである。
図11】(a)~(d)は、ロードポートの動作を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施の形態について説明する。説明の便宜上、図1に示す方向を前後左右方向と定義する。すなわち、EFEM(Equipment Front End Module)1と処理装置6とが並べられている方向を前後方向と定義する。前後方向において、EFEM1側を前側と定義する。前後方向において、処理装置6側を後側と定義する。前後方向と直交する、複数のロードポート4が並べられる方向を左右方向と定義する。また、前後方向及び左右方向の両方と直交する方向を上下方向(重力が作用する鉛直方向)と定義する。
【0020】
(ロードポート及び周辺の概略構成)
本実施形態に係るロードポート4及び周辺の概略構成について、図1を参照しつつ説明する。図1は、ロードポート4を備えるEFEM(Equipment Front End Module)1及びその周辺の概略図である。図1に示すように、EFEM1は、筐体2と、搬送ロボット3と、複数のロードポート4と、制御装置5とを備える。EFEM1の後側には、処理装置6が配置されている。処理装置6は、半導体基板であるウェハW(本発明の搬送対象物)に所定の処理を施す装置である。所定の処理とは、例えば真空チャンバー内で行われる処理(スパッタリング、ドライエッチングなど)であっても良く、或いは他の処理であっても良い。EFEM1は、筐体2内の搬送空間9に配置された搬送ロボット3によって、ロードポート4に載置されているFOUP(Front-Opening Unified Pod)100と処理装置6との間でウェハWの受渡しを行う。FOUP100は、複数のウェハWを上下方向に並べて収容可能な容器である。FOUP100は、不図示のFOUP搬送装置によって搬送される。搬送装置とロードポート4との間で、FOUP100の受渡しが行われる。
【0021】
筐体2は、ウェハWが搬送される搬送空間9を形成する部材である。搬送空間9は、主に筐体2によって外部空間10と隔てられている。筐体2は、複数のロードポート4及び処理装置6のロードロック室7と接続されるように構成されている。搬送ロボット3は、FOUP100とロードロック室7との間でウェハWを搬送可能に構成されたロボットである。
【0022】
複数のロードポート4は、例えば左右方向に並べて配置され、筐体2の前面に取り付けられている。複数のロードポート4の各々は、FOUP100が載置されるように構成され、且つ、載置されたFOUP100のFOUP本体101(後述。本発明の容器本体)に対して蓋102(後述)を脱着するように構成されている。ロードポート4の構成のより詳細、及びFOUP100の構成のより詳細については後述する。
【0023】
制御装置5は、搬送ロボット3の制御部(不図示)、ロードポート4の制御部47及び処理装置6の制御部(不図示)と電気的に接続されており、これらの制御部との通信を行う。
【0024】
処理装置6は、例えば、ロードロック室7と、処理室8とを有する。ロードロック室7は、ウェハWを一時的に待機させるための部屋である。ロードロック室7は、筐体2の内部に形成された搬送空間9と接続されている。処理室8は、ウェハWに所定の処理を行うための部屋である。
【0025】
(FOUP)
ロードポート4の構成について説明する前に、FOUP100の構成について図2図3(a)及び図3(b)を参照しつつ説明する。図2は、FOUP100の斜視図である。図2に示された前後左右上下方向は、FOUP100がロードポート4に載置されており、且つ蓋102が正常に閉まっていると仮定したときの、説明の便宜上の方向である。図3(a)及び図3(b)は、FOUP100を前後方向において蓋102側(すなわち、後側)から見た図である。図3(a)は、蓋102が施錠された状態を示す図である。図3(a)においては、蓋102の一部(図中の右側部分)が断面で示されている。図3(b)は、蓋102が解錠された状態を示す図である。図3(b)においても、蓋102の一部(図中の右側部分)が断面で示されている。
【0026】
FOUP100は、概ね直方体形状の容器である。図2に示すように、FOUP100は、FOUP本体101と、蓋102とを有する。FOUP本体101は、概ね直方体形状を有する。FOUP本体101は、FOUP100の内部空間Sf(図4(b)参照)を囲う外壁部111と、FOUP本体101の1つの側面に設けられた開口部112とを有する。開口部112には、前後方向から見たときに概ね長方形状の開口113(本発明の側面開口)が形成されている。図3(a)及び図3(b)に示すように、開口部112の内周面のうち上側の面の左側部分には、上側へ延びた係合孔114が形成されている。同様に、開口部112の内周面のうち下側の面の左側部分には、下側へ延びた係合孔115が形成されている。開口部112の内周面のうち上側の面の右側部分には、上側へ延びた係合孔116が形成されている。開口部112の内周面のうち下側の面の右側部分には、下側へ延びた係合孔117が形成されている。
【0027】
FOUP本体101の底部には、ガス供給弁118と、ガス排出弁119とが形成されている(図4(b)参照)。ガス供給弁118は、例えば窒素などの不活性ガスをFOUP100の内部空間Sf(図4(b)参照)内に供給するための弁である。ガス排出弁119は、気体を内部空間Sfから排出するための弁である。
【0028】
蓋102は、開口部112を開閉するように構成されている。蓋102は、蓋本体121と、ラッチ機構122と、ラッチ機構123とを有する。蓋本体121は、概ね板状の中空の部材である。蓋本体121は、後述のドア本体50と前後方向において対向可能な端面121a(本発明の蓋対向面)を有する。端面121aの上下方向における略中央の左側部分には、ラッチ機構122に対応して開口124が形成されている。端面121aの上下方向における略中央の右側部分には、ラッチ機構123に対応して開口125が形成されている。図3(a)及び図3(b)に示すように、蓋本体121の外周面のうち上側の面の左側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート132の上端部が挿通された挿通孔126が形成されている。蓋本体121の外周面のうち下側の面の左側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート133の下端部が挿通された挿通孔127が形成されている。蓋本体121の外周面のうち上側の面の右側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート142の上端部が挿通された挿通孔128が形成されている。蓋本体121の外周面のうち下側の面の右側部分には、上下方向に貫通し、後述するロックプレート143の下端部が挿通された挿通孔129が形成されている。
【0029】
ラッチ機構122及びラッチ機構123(本発明のロック機構)は、蓋102の解錠及び施錠を行うように構成された機構である。ラッチ機構122は、蓋本体121の左側部分に設けられている。ラッチ機構122は、回転板131と、ロックプレート132と、ロックプレート133とを有する。回転板131、ロックプレート132及びロックプレート133の概ね全体は、蓋本体121の内側の空間に収容されている。回転板131は、略円板状の部材である。回転板131は、開口124に対応して、蓋本体121の上下方向における略中央の左側部分に設けられている。回転板131は、前後方向を回転軸方向として、蓋本体121に自転可能に取り付けられている。回転板131の後端面の略中心部には、前後方向から見たときに例えば略長方形状の鍵穴134(図2参照)が形成されている。回転板131は、鍵穴134に差し込まれる後述のラッチキー65(本発明のキー)によって回転させられることで、施錠位置(図3(a)参照)と解錠位置(図3(b)参照)との間で回転可能である。回転板131の後端面には、正面カム135及び正面カム136が形成されている。正面カム135は、例えば、回転板131の後端面の上側部分に形成された溝状のカムである。正面カム135は、回転板131の周方向において時計回りに延び、且つ回転板131の径方向において内側に延びるように形成されている。正面カム136は、例えば、回転板131の後端面の下側部分に形成された溝状のカムである。正面カム136は、回転板131の周方向において時計回りに延び、且つ回転板131の径方向において内側に延びるように形成されている。
【0030】
ロックプレート132は、開口部112の上端部に係合することによって、蓋102をFOUP本体101に固定する(すなわち、蓋を閉める)ための部材である。ロックプレート132は、例えば上下方向に延びた板状の部材である。ロックプレート132の下端部は、前後方向に延びたカムフォロア137を介して回転板131と接続されている。カムフォロア137は、正面カム135に挿通されている。ロックプレート132の上端部には、係合孔114に挿入される係合爪132aが形成されている。係合爪132aは、回転板131が施錠位置(図3(a)参照)に位置しているときに係合孔114の中に位置している(係合位置)。係合爪132aは、回転板131が解錠位置(図3(b)参照)に位置しているときに係合孔114の外側に位置している(解除位置)。
【0031】
ロックプレート133は、開口部112の下端部に係合することによって、蓋102を開口部112に係合させるための部材である。ロックプレート133は、例えば上下方向に延びた板状の部材である。ロックプレート133の上端部は、前後方向に延びたカムフォロア138を介して回転板131と接続されている。カムフォロア138は、正面カム136に挿通されている。ロックプレート133の下端部には、係合孔115に挿入される係合爪133aが形成されている。係合爪133aは、回転板131が施錠位置(図3(a)参照)に位置しているときに係合孔115の中に位置している(係合位置)。係合爪133aは、回転板131が解錠位置(図3(b)参照)に位置しているときに係合孔115の外側に位置している(解除位置)。
【0032】
以上の構成を有するラッチ機構122は、回転板131が施錠位置(図3(a)参照)に位置しているときに、蓋102の左側部分をFOUP本体101に固定することが可能である。ラッチ機構122は、回転板131が解錠位置(図3(b)参照)に位置しているときに、蓋102の左側部分をFOUP本体101から解放することが可能である。
【0033】
ラッチ機構123は、蓋本体121の右側部分に設けられている。ラッチ機構123は、左右方向における配置位置を除いてラッチ機構122と同じ構成を有するため、以下の説明は比較的簡単なものにとどめる。ラッチ機構123は、回転板141と、ロックプレート142と、ロックプレート143とを有する。回転板141は、開口125に対応して設けられている。回転板141は、後述のラッチキー66(本発明のキー)が差し込まれる鍵穴144を有する。回転板141は、上側部分に形成された正面カム145と、下側部分に形成された正面カム146とを有する。回転板141は、施錠位置(図3(a)参照)と解錠位置(図3(b)参照)との間で回転可能である。ロックプレート142は、カムフォロア147を介して回転板141と接続されている。ロックプレート142の上端部には、係合孔116に挿入される係合爪142aが形成されている。ロックプレート143は、カムフォロア148を介して回転板141と接続されている。ロックプレート143の下端部には、係合孔117に挿入される係合爪143aが形成されている。
【0034】
以上の構成を有するラッチ機構123は、回転板141が施錠位置(図3(a)参照)に位置しているときに、蓋102の右側部分をFOUP本体101に固定することが可能である。ラッチ機構123は、回転板141が解錠位置(図3(b)参照)に位置しているときに、蓋102の右側部分をFOUP本体101から解放することが可能である。
【0035】
(ロードポート)
次に、ロードポート4の構成について図4(a)~図5(b)を参照しつつ説明する。図4(a)は、ロードポート4の斜視図である。図4(b)は、ロードポート4の右側面図である。図5(a)は、ロードポート4の正面図である。図5(b)は、ロードポート4の背面図である。
【0036】
上述したように、ロードポート4は、FOUP100が載置されるように構成され、且つ、載置されたFOUP100のFOUP本体101に対して蓋102を脱着するように構成されている。ロードポート4は、ベース41(本発明の仕切壁)と、ドア機構42と、支持フレーム43と、載置部44と、エアシリンダ45と、複数のクランプ機構46と、制御部47とを有する。
【0037】
ベース41は、前後方向から見たときに略長方形状の平板状の部材である。ベース41は、上下方向に延びるように配置されている。ベース41は、少なくとも搬送空間9を外部空間10と隔てる隔壁の一部を構成している。ベース41の上側部分には、前後方向から見たときに略長方形状の開口41aが形成されている。開口41aは、FOUP100の蓋102が前後方向に通過できる大きさを有する。また、開口41aは、後述のドア本体50によって開閉される大きさを有する。ベース41は、例えば板金によって形成されている。
【0038】
ドア機構42は、蓋102の吸着保持、蓋102の解錠及び施錠、並びに蓋102の移動を実行可能に構成されている。ドア機構42のより具体的な構成については後述する。
【0039】
支持フレーム43は、載置部44を支持するための部材である。支持フレーム43は、上下方向から見たときに略長方形状である。支持フレーム43は、ベース41に固定されている。支持フレーム43は、ベース41の上下方向における途中部から前側に突出するように配置されている。
【0040】
載置部44は、FOUP100が載置される台状の部材である。載置部44は、支持フレーム43に支持されている。載置部44は、支持フレーム43に対して前後方向に移動可能に構成されている。載置部44は、FOUP100がFOUP搬送装置(不図示)との間で受渡しされることが可能な受渡位置と、受渡位置よりも後側の蓋開閉位置との間で移動可能に構成されている。載置部44には、位置決めピン44aと、ロック爪44bと、ガス注入ノズル44cと、ガス排出ノズル44dとが設けられている。位置決めピン44aは、FOUP100の位置決めを行うための部材である。ロック爪44bは、FOUP100の載置部44への固定(ロック)及び固定の解除(アンロック)を行うための部材である。ガス注入ノズル44cは、FOUP100の内部空間Sfに不活性ガスを供給するためのノズルである。ガス注入ノズル44cは、バルブ44eを介して不活性ガスの供給ポート(不図示)に接続されている。ガス注入ノズル44cは、ガス供給弁118に連結されることが可能に構成されている。ガス排出ノズル44dは、FOUP100の内部空間Sfからガスを排出するためのノズルである。ガス排出ノズル44dは、バルブ44fを介してガスの排出ポート(不図示)に接続されている。ガス排出ノズル44dは、ガス排出弁119に連結されることが可能に構成されている。
【0041】
エアシリンダ45は、載置部44を前後方向に移動させるように構成されている。エアシリンダ45は、シリンダ本体(不図示)とピストンロッド(不図示)とを有する。シリンダ本体には圧縮空気が供給及び排出される。ピストンロッドは、前後方向に伸縮するように配置され、圧縮空気の作用によって伸縮する。エアシリンダ45は、載置部44が蓋開閉位置に位置しているとき、載置部44を後側へ付勢する付勢部として機能する。
【0042】
複数のクランプ機構46は、FOUP100を把持してベース41に密着させるように構成されている。
【0043】
制御部47は、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える。制御部47は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUによってロードポート4の各機構を制御する。また、制御部47は、EFEM3の制御装置5との間で通信を行う。
【0044】
(ドア機構の構成)
ドア機構42の構成について、図4(a)~図6(b)を参照しつつ説明する。図6(a)及び図6(b)は、後述の鍵開閉機構52の背面図である。図6(a)は、回転板131、141を施錠位置(図3(a)参照)に位置させているときの鍵開閉機構52の状態を示す説明図である。図6(b)は、回転板131、141を解錠位置(図3(b)参照)に位置させているときの鍵開閉機構52の状態を示す説明図である。
【0045】
図4(b)に示すように、ドア機構42は、ドア本体50と、複数の吸着保持部51(本発明の保持部)と、鍵開閉機構52と、ドア支持部53と、ガイドレール54と、昇降ブロック55と、ガイドレール56と、モータ57(本発明の移動部)と、モータ58とを有する。ドア本体50は、前後方向から見たときに略長方形状の板状の部材である。ドア本体50は、蓋本体121の端面121aと前後方向において対向可能な前端面50aを有する。前端面50aを含む仮想的な仮想平面Pが、本発明の仮想平面に相当する。ドア本体50は、ドア支持部53に支持されている。
【0046】
複数の吸着保持部51は、蓋102をドア本体50に吸着させて保持するためのものである。複数の吸着保持部51の各々は、ドア本体50の前端面50aに形成されている。複数の吸着保持部51は、不図示の配管を介して真空ポンプ91(図9参照)に接続されている。真空ポンプ91が動作すると、配管の内部に負圧が生じ、蓋102がドア本体50に吸着されて保持される。
【0047】
鍵開閉機構52は、蓋102(より具体的にはラッチ機構122及びラッチ機構123)を解錠又は施錠するように構成されている。図6(a)及び図6(b)に示すように、鍵開閉機構52は、例えば、エアシリンダ61と、移動部材62と、アーム63、64と、ラッチキー65、66とを有する。エアシリンダ61は、例えば左右方向に伸縮可能なピストンロッド61aを有する。ピストンロッド61aは、エアシリンダ61への圧縮空気の供給又はエアシリンダ61からの圧縮空気の排出に応じて、待機状態(図6(a)参照)と突出状態(図6(b)参照)との間で状態が切り換えられる。移動部材62は、ピストンロッド61aの先端部に固定され、ピストンロッド61aと一体的に左右方向に移動する。移動部材62は、エアシリンダ61よりも上側へ突出した第1部材62aと、第1部材62aの上端部に固定された第2部材62bとを有する。第2部材62bは、左右方向に沿って延びた棒状の部材である。アーム63は、第2部材62bの左端部に揺動可能に取り付けられている。アーム64は、第2部材62bの右端部に揺動可能に取り付けられている。ラッチキー65は、アーム63の先端部に固定され、ドア本体50に回転可能に支持されている。ラッチキー66は、アーム64の先端部に固定され、ドア本体50に回転可能に支持されている。ピストンロッド61aの状態が待機状態であるとき、ラッチキー65、66は鍵穴134、144(図2参照)にそれぞれ差し込まれることが可能である。ピストンロッド61aの状態が待機状態と突出状態との間で切り換えられることにより、ラッチキー65、66は、回転板131、141をそれぞれ施錠位置(図3(a)参照)と解錠位置(図3(b)参照)との間で回転させることができる。
【0048】
ドア支持部53は、ドア本体50を支持する部材である。ドア支持部53は、搬送空間9において、搬送ロボット3の可動範囲の外側に配置されている。ドア支持部53には、ドア本体50が不図示の固定具によって固定されている。ドア支持部53は、上下方向に延びている。ドア支持部53は、ガイドレール54によって前後方向に移動可能に支持されている。ドア支持部53は、モータ57によって前後方向に移動駆動される。ドア支持部53は、前後方向に移動させられることによって、ドア本体50を閉止位置(図7(b)参照))と開放位置(図8(a)参照)との間で移動させる。閉止位置は、ドア本体50がベース41の開口41aを塞いでいるときのドア本体50の位置である。開放位置は、ドア本体50が開口41aを開放しているときのドア本体50の位置である。
【0049】
ガイドレール54は、ドア支持部53を前後方向に案内する部材である。ガイドレール54は、昇降ブロック55の上に設けられている。ガイドレール54は、前後方向に延びている。
【0050】
昇降ブロック55は、ドア本体50を上下方向に移動させるための部材である。昇降ブロック55は、搬送空間9において、搬送ロボット3の可動範囲の外側に配置されている。昇降ブロック55は、ガイドレール54によってドア支持部53を移動可能に支持している。昇降ブロック55は、ガイドレール56に沿って上下方向に案内される。昇降ブロック55は、モータ58によって上下方向に移動駆動される。昇降ブロック55は、上下方向に移動させられることによって、ドア本体50を、上述の開放位置と、開放位置よりも下側の退避位置(図7(b)参照)との間で移動させる。
【0051】
ガイドレール56は、昇降ブロック55を上下方向に案内する部材である。ガイドレール56は、ベース41に設けられている。ガイドレール56は、上下方向に延びている。
【0052】
モータ57は、ドア支持部53を前後方向に移動駆動するように構成されている。モータ57は、例えば公知のステッピングモータである。モータ57は、ドア支持部53の前後方向における位置を制御可能に構成されている。
【0053】
モータ58は、昇降ブロック55を上下方向に移動駆動するように構成されている。モータ58は、例えば公知のステッピングモータである。モータ58は、ドア支持部53の上下方向における位置を制御可能に構成されている。
【0054】
以上の構成を有するロードポート4の動作について、図7(a)~図8(b)を参照しつつ説明する。図7(a)~図8(b)は、動作中のロードポート4の右側面図である。ここでは、FOUP100が載置部44に載置されてから、蓋102がドア機構42によってFOUP本体101から取り外されるまでのロードポート4の動作を説明する。
【0055】
まず、FOUP100が載置部44に載置される(図7(a)参照)。このとき、FOUP100は、位置決めピン44aによって位置決めされ、ロック爪44bによって載置部44に固定される。また、ガス注入ノズル44cがガス供給弁118に連結され、ガス排出ノズル44dがガス排出弁119に連結される。
【0056】
制御部47は、エアシリンダ45の動作を制御して、載置部44を受渡位置(図7(a)参照)から蓋開閉位置(図7(b))に移動させる。これにより、蓋102の端面121aが、ドア本体50の前端面50aと前後方向において近接した位置で対向する。このとき、ラッチキー65、66(図4(a)参照)が鍵穴134、144(図2参照)にそれぞれ差し込まれる。次に、制御部47は、バルブ44e及びバルブ44fを制御して、FOUP100の内部空間Sfに不活性ガス(本発明の第2気体)を供給しつつ、内部空間Sfを満たしていたガス(本発明の第1気体)を内部空間Sfから排出する。これにより、内部空間Sf内のガスが不活性ガスに置き換えられる(このような処理は、一般的にパージ処理とも呼ばれる)。パージ処理が行われているとき、FOUP100内の圧力が外部空間10の圧力よりも高くなり、蓋102が外側(より具体的には後側)へ多少押されうる。なお、パージ処理は、載置部44の蓋開閉位置への移動前に行われても良い。
【0057】
次に、制御部47は、クランプ機構46を制御して、FOUP100をベース41に押し付ける。次に、制御部47は、真空ポンプ91を制御して、蓋102をドア本体50の吸着保持部51に吸着保持させる。さらに、制御部47は、鍵開閉機構52の動作を制御して、ラッチ機構122、123を解錠する。次に、制御部47は、モータ57を制御して、ドア本体50を閉止位置(図7(b)参照))から開放位置(図8(a)参照)に移動させる。これにより、蓋102がFOUP本体101から取り外される。このように、吸着保持部51に蓋102を保持させた状態でラッチ機構122、123を解錠し、モータ57によってドア本体50を閉止位置から開放位置に最初に移動させる処理(工程)を、説明の便宜上、オープン処置(オープン工程)と呼ぶ。
【0058】
オープン処理により、内部空間Sfと搬送空間9が、開口113及び開口41aを介して接続される。内部空間Sf及び搬送空間9は、ベース41等によって外部空間10と隔てられている。オープン処理の後に、制御部47は、モータ58を制御して、ドア本体50を開放位置から退避位置(図8(b)参照)に移動させる。これにより、内部空間Sfと搬送空間9との間でウェハWの受渡しが可能になる。言い換えれば、ウェハWが内部空間Sfと処理装置6との間で受け渡されることが可能になる。処理装置6によって、全ての(又は一部の)ウェハWに対して所定の処理が順次施される。処理が施されたウェハWは、内部空間Sfに戻される。
【0059】
ウェハWの処理が完了した後、制御部47は、蓋102を開けるときとは逆の動作をドア機構42等に行わせる。すなわち、制御部47は、ドア本体50を退避位置から開放位置へ移動させ、さらに開放位置から閉止位置へ移動させる。次に、制御部47は、鍵開閉機構52の動作を制御して、蓋102の施錠を行う。このように、オープン処理の後、吸着保持部51に蓋102を保持させた状態でドア本体50を閉止位置に戻し、ラッチ機構122、123を施錠する処理(工程)は、本発明のクローズ処理(クローズ工程)に相当する。
【0060】
また、制御部47は、上述したパージ処理を再び行う。制御部47は、蓋102のドア本体50への吸着を解除する(吸着解除)。その後、制御部47は、載置部44を蓋開閉位置から受渡位置に移動させる。
【0061】
ここで、蓋102が正常に閉められていない状態でFOUP100が別の場所へ搬送されると、FOUP100の搬送中に蓋102がFOUP本体101から脱落するおそれがある。さらに、FOUP100内に収容されたウェハがFOUP100から落ちてしまうおそれもある。そこで、蓋102が正常に閉められたかどうか確認するための種々の方法が検討されているものの、従来の方法では誤判定の懸念又はFOUP100の内部空間Sfが外部空間10の気体(大気)に晒される懸念がある。本実施形態では、ロードポート4はさらに以下の構成を備える。また、内部空間Sfを外部空間10の気体に晒すことなく、FOUP100において蓋102が正常に閉められたかどうか効果的に確認するため、本実施形態においては後述の制御が行われる。
【0062】
まず、蓋102が正常に閉められたかどうか判定するための構成について、図9のブロック図を参照しつつ説明する。
【0063】
図9に示すように、ロードポート4は、上述した真空ポンプ91を備える。真空ポンプ91は、吸着保持部51の近傍に生じる負圧によって、ドア本体50に蓋102を吸着保持させるためのものである。さらに、ロードポート4は、圧力計92と、オープンセンサ93(本発明の情報取得部及びオープン検知部)と、クローズセンサ94と、アラームランプ95とを備える。圧力計92は、吸着保持部51の近傍において負圧が正常に生じているかどうか判定するために使用される。圧力計92は、例えば、吸着保持部51と真空ポンプ91とを接続する配管(不図示)内に設けられ、配管内の圧力を測定可能に構成されている。オープンセンサ93は、ドア本体50が開放位置に位置しているかどうかに関する情報を検知可能に構成されている。クローズセンサ94は、ドア本体50が閉止位置に位置しているかどうかに関する情報を検知可能に構成されている。アラームランプ95は、アラームを報知可能に構成されたランプである。真空ポンプ91、圧力計92、オープンセンサ93、クローズセンサ94及びアラームランプ95は、制御部47と電気的に接続されている。
【0064】
(蓋の閉止状態の判定方法)
次に、蓋102の閉止状態の判定方法(閉止状態判定方法)について、図10のフローチャート及び図11(a)~図11(d)を参照しつつ説明する。図11(a)~図11(d)は、ロードポート4の動作を示す説明図である。蓋102の閉止状態の判定は、制御部47によって行われる。
【0065】
初期状態において、FOUP100が載置部44に載置されている。蓋102がドア本体50に吸着保持されている。ドア本体50が退避位置に位置している。つまり、初期状態は、上述したオープン処理(オープン工程)が既に実行された後の状態である。
【0066】
この状態において、制御装置5(図9参照)が搬送ロボット3を制御して、FOUP100から取り出された全てのウェハWをFOUP本体101に格納する(S101)。その後、制御装置5は、制御部47と通信して、蓋102をFOUP本体101に取り付ける処理を開始するための指示信号を制御部47に送信する。
【0067】
制御部47は、上記指示信号を受信した後、ドア機構42を制御して、ドア本体50を閉止位置へ移動させる(S102)。より具体的には、制御部47は、モータ58を制御して、ドア本体50を退避位置(図11(a)参照)から開放位置(図11(b)参照)へ移動させる。さらに、制御部47は、モータ57を制御して、ドア本体50を開放位置から閉止位置(図11(c)参照)へ移動させる。これにより、蓋102がFOUP本体101の開口113を塞ぐ位置へ移動する。ドア本体50の閉止位置への移動完了は、クローズセンサ94による検知結果に基づいて判定される。次に、制御部47は、鍵開閉機構52を制御してラッチキー65、66を動作させ、回転板131、141をそれぞれ解錠位置から施錠位置に回転させる。これにより、蓋102が施錠される(S103)。すなわち、上述したクローズ処理(クローズ工程)が実行される。
【0068】
次に、制御部47は、真空ポンプ91を制御して、吸着保持部51による蓋102の吸着保持を停止させる(S104)。
【0069】
次に、制御部47は、真空ポンプ91を制御して、吸着保持部51に蓋102を再度吸着保持させる(S105)。制御部47は、蓋102が吸着保持部51に再吸着されたかどうか判定する(S106)。制御部47は、圧力計92によって測定された圧力が所定時間以内に所定の基準圧力以下になったときに、蓋102が吸着保持部51に正常に再吸着されたと判定する(S106:Yes)。制御部47は、所定時間が経過しても上記圧力が基準圧力以下にならない場合、蓋102が吸着保持部51に正常に再吸着されなかったと判定する(S106:No)。
【0070】
蓋102が吸着保持部51に正常に再吸着された場合、制御部47は、吸着保持部51に蓋102を保持させた状態で、ドア本体50を後退させるようにドア機構42(モータ57)を制御する(S107)。制御部47は、オープンセンサ93による検知結果に基づき、ドア本体50が後退したかどうか判定する(S108)。制御部47は、ドア本体50を後退させるための制御を開始してから所定時間以内に、ドア本体50が開放位置に位置していることを示す信号をオープンセンサ93から受信したとき、ドア本体50が後退したと判定する(S108:Yes)。制御部47は、ドア本体50を後退させるための制御を開始してから所定時間が経過しても上記信号をオープンセンサ93から受信しなかったとき、ドア本体50が後退しなかったと判定する(S108:No)。
【0071】
ドア本体50が後退しなかった場合、制御部47は、蓋102が正常に閉められたと判定する(S109)。その後、制御部47は、載置部44を蓋開閉位置から受渡位置に移動させる(図11(d)参照)。制御部47は、ロック爪44bによる載置部44へのFOUP100の固定を解除する。これにより、FOUP100をロードポート4からFOUP搬送装置に引き渡すことが可能になる(アンロード。S110)。
【0072】
一方、蓋102が吸着保持部51に正常に再吸着されず、又はドア本体50が閉止位置から開放位置へ後退した場合、制御部47は、蓋102がFOUP本体101に正常に閉められなかったと判定する(S111)。この場合、制御部47は、アラームランプ95を制御してアラームを発報させる(S112)。これにより、ロードポート4において異常が発生したことを作業者に知らせることができる。
【0073】
このように、制御部47は、ドア本体50を閉止位置から開放位置側へ再び移動させるようにモータ57を制御し、オープンセンサ93によって取得された情報に基づいて、蓋102が正常に閉められたか否か判定する。クローズ処理(クローズ工程)の後に行われるこのような処理(工程)が、本発明の確認処理(確認工程)に相当する。
【0074】
以上のように、FOUP100に対して、蓋102をドア本体50によって引っ張る確認処理を施すことにより、蓋102がクローズ処理後に正常に閉まっているかどうか確認できる。また、FOUP100を移動させることなくこのような確認が行われるため、FOUP100の内部空間Sfが外部空間10の気体に晒されることを防止できる。したがって、内部空間Sfを外部空間10の気体に晒すことなく、FOUP100において蓋102が正常に閉められたかどうか効果的に確認できる。
【0075】
また、オープンセンサ93を用いて、オープン処理時にドア本体50が正常に開放位置に到達したか判定できる。また、オープンセンサ93を用いて確認処理も行うことができる。つまり、オープン処理時と確認処理時とでオープンセンサ93を共用できる。したがって、オープンセンサ93と異なる部品を用いて確認処理が行われる場合と比べて、ロードポート4を構成する部品の増加を抑制できる。
【0076】
次に、前記実施形態に変更を加えた変形例について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0077】
(1)前記実施形態において、クローズ処理(クローズ工程)の後、制御部47は、真空ポンプ91を制御して、吸着保持部51による蓋102の吸着保持を停止させるものとした。しかしながら、これには限られない。クローズ処理(クローズ工程)の後、制御部47は、吸着保持部51による蓋102の吸着保持を維持した状態で確認処理(確認工程)を開始させても良い。
【0078】
(2)ドア機構42は、モータ57によってドア本体50に付与される推力の大きさを変更可能に構成されていても良い。例えば、モータ57自体が出力を変更可能に構成されていても良い。或いは、モータ57の出力をドア本体50に伝達する不図示の伝達機構が設けられており、当該伝達機構がモータ57からドア本体50に伝達される力を変更可能に構成されていても良い。この場合、モータ57及び伝達機構が本発明の移動部に相当する。制御部47は、オープン処理を行う際に(つまり、FOUP本体101から最初に蓋102を取り外す際に)、所定の第1推力をドア本体50に加えても良い。また、制御部47は、確認処理を行う際に、第1推力よりも弱い第2推力をドア本体50に加えても良い。これにより、確認処理時にドア本体50に加えられる推力が強くなりすぎることを抑制できる。したがって、確認処理時に係合爪132a、133a、142a、143aが破損することを防止できる。
【0079】
(3)制御部47は、確認処理(確認工程)においてドア本体50が後退したと判定したとき、以下の再クローズ処理(再クローズ工程)を実行しても良い。すなわち、制御部47は、吸着保持部51に蓋102を保持させた状態で、ラッチキー65、66によって係合爪132a、133a、142a、143aを係合位置から解除位置へ移動させるようにラッチ機構122、123を動作させても良い。さらに、制御部47は、モータ57によってドア本体50を閉止位置に戻し、ラッチキー65、66によって係合爪132a、133a、142a、143aを解除位置から係合位置へ移動させるようにラッチ機構122、123を動作させても良い。このような再クローズ処理(再クローズ工程)が実行されても良い。これにより、一度クローズ処理に失敗しても、再クローズ処理に成功すれば、作業者による対応は不要になる。したがって、作業者の手間の増加を抑制できる。さらに、制御部47は、再クローズ処理(再クローズ工程)の後に再び確認処理(確認工程)を実行しても良い。
【0080】
(4)上述した(3)の変形例において、制御部47は、蓋102が正常に施錠されていると判定されるまで、再クローズ処理と確認処理(以下、これらの処理をまとめてリトライ処理と呼ぶ)を繰り返し行っても良い。制御部47は、リトライ処理を行う最大回数を予め設定可能に構成されていても良い、制御部47は、リトライ処理の実行回数が最大回数に到達してもなお蓋102が正常に施錠されていないと判定したときに、アラームランプ95を制御してアラームを発報させても良い。
【0081】
(5)前記までの実施形態において、制御部47は、確認処理時にオープンセンサ93による検知結果に基づいて、蓋102の閉止状態の判定を行うものとした。しかしながら、これには限られない。制御部47は、確認処理時にクローズセンサ94による検知結果に基づいて、蓋102の閉止状態の判定を行っても良い。例えば、確認処理時に、ドア本体50が閉止位置から離れたことを示す信号がクローズセンサ94から制御部47に送信された際に、制御部47は、蓋102が正常に閉止されていないと判定しても良い。
【0082】
或いは、オープンセンサ93及びクローズセンサ94とは別の手段を利用して蓋102の閉止状態の判定を行っても良い。例えば、モータ57が不図示のロータリーエンコーダを有していても良い。制御部47は、確認処理時に、ロータリーエンコーダから受信した信号に基づいて、ドア本体50が移動したか否かの判定(すなわち、蓋102の閉止状態の判定)を行っても良い。或いは、ドア本体50の位置に関する情報を検知する他の手段が設けられていても良い。
【0083】
(6)ロードポート4は、確認処理中に、係合爪132a、133a、142a、143aにダメージがないか検知するための手段を備えていても良い。ロードポート4は、例えば、開口41aの近傍に配置された不図示のマイクを有していても良い。制御部47は、確認処理中に、マイクが感知する音のデータに基づいた判断を行っても良い。より具体的には、制御部47は、例えば機械学習により予め構築された、係合爪132a、133a、142a、143aが軋んでいるか否か推定するための学習モデルを記憶していても良い。制御部47は、学習モデルを用いた推定により、係合爪132a、133a、142a、143aへのダメージの有無を判断しても良い。あるいは、上記学習モデルは、制御装置5に記憶されていても良い。
【0084】
(7)蓋102に設けられた鍵穴134、144は、例えば経年劣化等によって削れて大きくなってしまう可能性がある。そうすると、ラッチキー65、66によってラッチ機構122、123を正常に動作させることができず、蓋102を正常に施錠できなくなるおそれがある。このような蓋102を有するFOUP100の使用が継続されることは好ましくないため、このようなFOUP100を発見することが求められる。また、例えばFOUP100の使用年月と、蓋102が正常に閉止されていないと判定される頻度との相関等の傾向を把握できれば、古いFOUP100の使用停止の判断等に役立てることができる。そこで、ロードポート4は、FOUP100の個体情報及び当該個体情報と関連付けられた各種情報(例えばFOUP100の種別、使用年数等)を取得可能に構成されていても良い。より具体的には、ロードポート4は、FOUP100に付されたIDタグ(不図示)を読取可能な読取部(不図示)を有していても良い。或いは、例えば制御装置5が、FOUP100の搬送状況を管理可能なホストコンピュータ(不図示)と通信可能に構成されていても良い。制御装置5は、ホストコンピュータとの通信により、FOUP100の個体情報及び当該個体情報と関連付けられた各種情報を取得しても良い。制御装置5は、制御部47と通信を行い、所定のFOUP100に対する確認処理の結果の情報を当該FOUP100の個体情報と関連付けて記憶しても良い。制御装置5は、FOUP100の個体情報と関連付けられた確認処理の結果の情報をホストコンピュータに送信しても良い。このような情報を利用することで、蓋102に不良が生じているFOUP100を効率的に発見できる。また、不良が生じやすいFOUP100の種別及び/又は使用年月等の傾向を把握できる。
【0085】
(8)前記までの実施形態において、ドア本体50がモータ57によって前後方向に移動駆動され、載置部44がエアシリンダ45によって前後方向に移動駆動されるものとした。しかしながら、ドア本体50及び載置部44を移動させる移動手段は、これには限られない。
【0086】
(9)前記までの実施形態において、ロードポート4はパージ処理が行われることが可能に構成されているものとした。しかしながら、これには限られない。ロードポート4は、パージ処理を行うための構成を備えていなくても良い。
【0087】
(10)前記までの実施形態において、ロードポート4は制御部47を有するものとした。しかしながら、これには限られない。例えば、EFEM3の制御装置5がロードポート4を制御しても良い。
【0088】
(11)不活性ガスとして、窒素以外のガスがFOUP100に注入されても良い。ロードポート4に載置される容器は、FOUP100に限られない。例えば、工場間で基板を輸送するためのFOSB(Front Opening Shipping Box)がロードポート4に載置されても良い。ロードポート4は、EFEM3以外の設備に搭載されていても良い。
【符号の説明】
【0089】
4 ロードポート
9 搬送空間
10 外部空間
41 ベース(仕切壁)
41a 開口
42 ドア機構
47 制御部
50 ドア本体
51 吸着保持部(保持部)
57 モータ(移動部)
65 ラッチキー(キー)
66 ラッチキー(キー)
93 オープンセンサ(情報取得部、オープン検知部)
101 FOUP本体(容器本体)
102 蓋
113 開口(側面開口)
122 ラッチ機構(ロック機構)
123 ラッチ機構(ロック機構)
Sf 内部空間
W ウェハ(搬送対象物)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11