(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073005
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】BIMデータを提供するシステムおよびBIMデータを提供する方法
(51)【国際特許分類】
G06F 30/13 20200101AFI20240522BHJP
【FI】
G06F30/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022183954
(22)【出願日】2022-11-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年6月10日 キッチン・バス工業会・分科会にて公開 令和4年7月25日 凸版印刷株式会社ショールーム PLAZA21大阪にて公開 令和4年9月13日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://www.archifuture.jp/2022/exhibition/」 令和4年9月26日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://www.toppan.co.jp/news/2022/09/newsrelease220926_1.html」 令和4年9月26日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://www.toppan.co.jp/solution/service/GAMEDIOS.html」 令和4年9月26日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://www.toppan.co.jp/solution/service/GAMEDIOS_BIM.html」 令和4年9月26日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://www.gamedios.com/bim/」 令和4年9月26日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://v-messe.jp/visitor/TOP19485/login」 令和4年10月5日,12日,19日,26日 凸版印刷株式会社主催・BIMミニセミナー(オンライン)にて公開 令和4年10月28日 Archi Future 2022 テクニカルフォーラムにて公開 令和4年10月28日 Archi Future 2022 展示会のブース出展にて公開 令和4年10月30日 凸版印刷株式会社ショールーム PLAZA21大阪にて公開 令和4年10月31日~令和4年11月4日 下記ウェブサイトを通じて公開「https://archifuture.jp/2022/technical/」
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬地 宏一
(72)【発明者】
【氏名】成田 雅美
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA04
5B146BA01
5B146DE02
5B146DG01
(57)【要約】
【課題】建材メーカーが作成したBIMデータに含まれる属性情報を、建築業者が必要とする属性情報の形式に変換する。
【解決手段】システムは、BIMデータの登録処理およびBIMデータに含まれるプロファイルに関する処理を実行する登録部と、BIMデータを格納する記憶部とを備える。登録部は、メーカーによって作成された第1プロファイル510およびモデルデータを含むBIMデータを受け付け、ユーザーによって作成されたBIMデータの第2プロファイル520を受け付け、第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、第2プロファイル520に含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、対応関係を記憶部に保存する。システムは、ユーザーによるBIMデータの取得要求に基づいて、対応関係を参照し、第2プロファイル520を含むようにBIMデータを変換する変換部をさらに備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
BIM(Building Information Modeling)データの登録処理および前記BIMデータに含まれるプロファイルに関する処理を実行する登録部と、
前記BIMデータを格納する記憶部とを備え、
前記登録部は、
メーカーによって作成された第1プロファイルおよびモデルデータを含む前記BIMデータを受け付け、
ユーザーによって作成された前記BIMデータの第2プロファイルを受け付け、
前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと、前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、
前記対応関係を前記記憶部に保存し、
前記ユーザーによる前記BIMデータの取得要求に基づいて、前記対応関係を参照し、前記第2プロファイルを含むように前記BIMデータを変換する変換部をさらに備える、システム。
【請求項2】
前記対応関係は、
前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、
前記第2プロファイルに含まれる各パラメータと前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記登録部は、
前記ユーザーから、登録済みの前記BIMデータについての前記対応関係の更新入力を受け付け、
更新された前記対応関係を前記記憶部に保存する、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記中間プロファイルは、第1中間プロファイルと、第2中間プロファイルとを含み、
前記対応関係は、
前記第1中間プロファイルを介した、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、
前記第2中間プロファイルを介した、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記対応関係は、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記BIMデータに関する入力を受け付けるUI(User Interface)をさらに備え、
前記UIは、
前記中間プロファイルの選択入力と、
前記第1プロファイルの各パラメータに関する入力と、
前記UIは、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと選択された前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力とを受け付け、
前記UIは、入力情報を前記登録部に出力する、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記UIは、
前記中間プロファイルの選択入力と、
前記第2プロファイルの各パラメータに関する入力と、
前記UIは、前記第2プロファイルに含まれる各パラメータと選択された前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力とを受け付け、
前記UIは、入力情報を前記登録部に出力し、
前記BIMデータのダウンロード要求の入力を受け付けたことに基づいて、前記第2プロファイルを含む前記BIMデータを出力する、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
BIMデータを提供する方法であって、
メーカーによって作成された第1プロファイルおよびモデルデータを含む前記BIMデータを受け付けるステップと、
ユーザーによって作成された前記BIMデータの第2プロファイルを受け付けるステップと、
前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと、前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成するステップと、
前記対応関係を記憶部に保存するステップと、
前記ユーザーによる前記BIMデータの取得要求に基づいて、前記対応関係を参照し、前記第2プロファイルを含むように前記BIMデータを変換するステップとを備える、方法。
【請求項9】
前記対応関係は、
前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、
前記第2プロファイルに含まれる各パラメータと前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ユーザーから、登録済みの前記BIMデータについての前記対応関係の更新入力を受け付けるステップと、
更新された前記対応関係を前記記憶部に保存するステップとをさらに備える、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記中間プロファイルは、第1中間プロファイルと、第2中間プロファイルとを含み、
前記対応関係は、
前記第1中間プロファイルを介した、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、
前記第2中間プロファイルを介した、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記対応関係は、前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと前記第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記中間プロファイルの選択入力を受け付けるステップと、
前記第1プロファイルの各パラメータに関する入力を受け付けるステップと、
前記第1プロファイルに含まれる各パラメータと選択された前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力を受け付けるステップと、
前記対応関係に関する情報を前記記憶部に登録するステップとをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記中間プロファイルの選択入力を受け付けるステップと、
前記第2プロファイルの各パラメータに関する入力を受け付けるステップと、
前記第2プロファイルに含まれる各パラメータと選択された前記中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力を受け付けるステップと、
前記対応関係に関する情報を前記記憶部に登録するステップと、
前記BIMデータのダウンロード要求の入力を受け付けたことに基づいて、前記第2プロファイルを含む前記BIMデータを出力するステップとをさらに備える、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、BIM(Building Information Modeling)データを提供するシステムに関し、より特定的には、BIMデータのプロファイルの変換技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建築設計において、BIMが使用されている。BIMは、建築物または建材(建築物を構成する様々な部材であり、例えば、鉄骨、配管、空調ダクト、柱、壁、階段、エレベータや設備、什器、機器、器具等)のモデルに、品番、コスト、寸法、素材、工数、性能、各種管理データ等の属性データを付加したものであり、建築の設計、施工、維持管理までの各種工程にて使用される技術である。これ以降BIMのフォーマットに従うデータを「BIMデータ」と呼ぶ。
【0003】
いくつかの建材メーカーは、自社製品のBIMデータを提供するサービスを展開している。建築業者は、このような建材メーカーのサービスまたはウェブサイト等からBIMデータを入手することで、3D空間で建築物の設計を行うことができる。
【0004】
BIMデータの提供技術に関し、例えば、特開2020-201768号公報(特許文献1)は、情報処理装置で実行される情報処理方法を開示している。当該情報処理方法は、「第1の仕様に従った昇降機のBIMパーツが有する第1のプロパティに設定されている第1の名称情報と、第2の仕様に従った昇降機のBIMパーツが有する第2のプロパティに設定されている第2の名称情報と、を対応付けた変換情報を記憶する記憶部を備える。前記情報処理方法は、前記第1の仕様に従った昇降機の第1のBIMパーツを取得する取得ステップを含む。また、前記変換情報に基づいて、前記取得ステップによって取得された前記第1のBIMパーツが有する前記第1の名称情報を、前記第2の名称情報に変換する変換ステップを含む」というものである([要約]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された技術によると、昇降機の仕様ごとにプロパティ(属性情報)に設定されている名称を変更することはできるかもしれない。しかしながら、建材メーカーによって制作されたBIMデータに含まれる属性情報が、建築業者が必要とする属性情報の形式になっていないことがある。そのため、建築業者は、建材メーカーが提供するBIMデータのプロファイルの修正を建材メーカーに依頼しなければならないことがある。したがって、建材メーカーが作成したBIMデータに含まれる属性情報を、建築業者が必要とする属性情報の形式に変換するための技術が必要とされている。
【0007】
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、建材メーカーが作成したBIMデータに含まれる属性情報を、建築業者が必要とする属性情報の形式に変換する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
ある実施の形態に従うとBIMデータを提供するシステムが提供される。システムは、BIMデータの登録処理およびBIMデータに含まれるプロファイルに関する処理を実行する登録部と、BIMデータを格納する記憶部とを備える。登録部は、メーカーによって作成された第1プロファイルおよびモデルデータを含むBIMデータを受け付け、ユーザーによって作成されたBIMデータの第2プロファイルを受け付け、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、対応関係を記憶部に保存する。システムは、ユーザーによるBIMデータの取得要求に基づいて、対応関係を参照し、第2プロファイルを含むようにBIMデータを変換する変換部をさらに備える。
【0009】
ある局面でのシステムにおいて、対応関係は、第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第2プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む。
【0010】
ある局面において、登録部は、ユーザーから、登録済みのBIMデータについての対応関係の更新入力を受け付け、更新された対応関係を記憶部に保存する。
【0011】
ある局面でのシステムにおいて、中間プロファイルは、第1中間プロファイルと、第2中間プロファイルとを含む。対応関係は、第1中間プロファイルを介した、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第2中間プロファイルを介した、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む。
【0012】
ある局面でのシステムにおいて、対応関係は、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係を含む。
【0013】
ある局面において、システムは、BIMデータに関する入力を受け付けるUI(User Interface)をさらに備える。UIは、中間プロファイルの選択入力と、第1プロファイルの各パラメータに関する入力と、UIは、第1プロファイルに含まれる各パラメータと選択された中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力とを受け付ける。UIは、入力情報を登録部に出力する。
【0014】
ある局面において、UIは、中間プロファイルの選択入力と、第2プロファイルの各パラメータに関する入力と、UIは、第2プロファイルに含まれる各パラメータと選択された中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力とを受け付ける。UIは、入力情報を登録部に出力し、BIMデータのダウンロード要求の入力を受け付けたことに基づいて、第2プロファイルを含むBIMデータを出力する。
【0015】
ある実施の形態に従うとBIMデータを提供する方法が提供される。方法は、メーカーによって作成された第1プロファイルおよびモデルデータを含むBIMデータを受け付けるステップと、ユーザーによって作成されたBIMデータの第2プロファイルを受け付けるステップと、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成するステップと、対応関係を記憶部に保存するステップと、ユーザーによるBIMデータの取得要求に基づいて、対応関係を参照し、第2プロファイルを含むようにBIMデータを変換するステップとを備える。
【0016】
ある局面での方法において、対応関係は、第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第2プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む。
【0017】
ある局面において、方法は、ユーザーから、登録済みのBIMデータについての対応関係の更新入力を受け付けるステップと、更新された対応関係を記憶部に保存するステップとをさらに備える。
【0018】
ある局面での方法において、中間プロファイルは、第1中間プロファイルと、第2中間プロファイルとを含む。対応関係は、第1中間プロファイルを介した、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第2中間プロファイルを介した、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係とを含む。
【0019】
ある局面での方法において、対応関係は、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係を含む。
【0020】
ある局面において、方法は、中間プロファイルの選択入力を受け付けるステップと、第1プロファイルの各パラメータに関する入力を受け付けるステップと、第1プロファイルに含まれる各パラメータと選択された中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力を受け付けるステップと、対応関係に関する情報を記憶部に登録するステップとをさらに備える。
【0021】
ある局面において、方法は、中間プロファイルの選択入力を受け付けるステップと、第2プロファイルの各パラメータに関する入力を受け付けるステップと、第2プロファイルに含まれる各パラメータと選択された中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係に関する入力を受け付けるステップと、対応関係に関する情報を記憶部に登録するステップと、BIMデータのダウンロード要求の入力を受け付けたことに基づいて、第2プロファイルを含むBIMデータを出力するステップとをさらに備える。
【発明の効果】
【0022】
ある実施の形態に従うと、建材メーカーが作成したBIMデータに含まれる属性情報を、建築業者が必要とする属性情報に変換することが可能である。
【0023】
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10の全体像の一例を示す図である。
【
図2】メーカーおよびユーザー間でのBIMデータの受け渡しにおいて発生し得る課題の一例を示す図である。
【
図3】BIMデータ提供システム10の機能ブロックの一例を示す図である。
【
図4】BIMデータ提供サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】プロファイル間の関連付けの第1の例を示す図である。
【
図6】プロファイル間の関連付けの第2の例を示す図である。
【
図7】プロファイル間の関連付けの第3の例を示す図である。
【
図9】メーカーの担当者が使用する画面の第1の例を示す図である。
【
図10】メーカーの担当者が使用する画面の第2の例を示す図である。
【
図11】メーカー(メーカーの担当者)が使用する画面の第3の例を示す図である。
【
図12】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第1の例を示す図である。
【
図13】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第2の例を示す図である。
【
図14】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第3の例を示す図である。
【
図15】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第4の例を示す図である。
【
図16】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第5の例を示す図である。
【
図17】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第6の例を示す図である。
【
図18】ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第7の例を示す図である。
【
図19】BIMデータの登録処理の手順の一例を示す図である。
【
図20】プロファイル間の対応関係の登録処理の手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0026】
<A.システムの概要>
最初に、
図1および
図2を参照して、本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10の概要および動作について説明する。併せて、建材メーカーおよび建築業者間でのBIMデータの受け渡しにおいて発生し得る課題について説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10の全体像の一例を示す図である。BIMデータ提供システム10は、BIMデータ提供サーバ100と、メーカー用登録サーバ101と、ユーザー用登録サーバ102と、ユーザー用ダウンロードサーバ103とを備える。
【0028】
本明細書において、「システム」は、1または複数の装置からなる構成、サーバ、クラウド環境に構築された仮想マシンもしくはコンテナ、または、これらの少なくとも一部からなる構成を包含する。また、装置は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ装置、タブレット、スマートフォン等の情報処理装置とを含んでいてもよく、また、これらの組合せであってもよい。ある局面において、BIMデータ提供システム10は、ディスプレイおよびキーボード等の入出力機器と接続されて、ユーザーに使用されてもよい。他の局面において、BIMデータ提供システム10は、ネットワークを介して、クラウドサービスまたはウェブアプリケーションとして、ユーザーに各種機能を提供してもよい。この場合、ユーザーは、自身の端末にインストールされたブラウザまたはクライアントソフトウェアを介して、BIMデータ提供システム10の機能を使用し得る。
【0029】
本明細書において、「サーバ」は、1または複数の装置からなるハードウェアとしてのサーバ、ソフトウェアとしてのサーバ、仮想環境上のサーバのインスタンス、分散環境上に配置されたソフトウェアが協業してサーバの機能を提供する構成を包含する。
【0030】
本明細書において、「メーカー」は、建材メーカー、または、建材メーカーの職員もしくは担当者を示す。本明細書において、「ユーザー」は、建築業者、または、建築業者の職員もしくは担当者を示す。また、ユーザーは、BIMデータ提供システム10の各種サービスを使用する任意のユーザーを指すこともある。この場合のユーザーは、メーカーの職員および建築業者の職員の両方を含み得る。
【0031】
ある局面において、BIMデータ提供サーバ100、メーカー用登録サーバ101、ユーザー用登録サーバ102、および、ユーザー用ダウンロードサーバ103は、ソフトウェアとして同一装置上に配置されてもよい。他の局面において、BIMデータ提供サーバ100、メーカー用登録サーバ101、ユーザー用登録サーバ102、および、ユーザー用ダウンロードサーバ103は、ソフトウェアとして異なる装置上に配置されてもよい。さらに、他の局面において、BIMデータ提供サーバ100、メーカー用登録サーバ101、ユーザー用登録サーバ102、および、ユーザー用ダウンロードサーバ103は、分散環境を構成する複数のノードに分散配置されたモジュールが連携し合うことにより実現されてもよい。
【0032】
BIMデータ提供サーバ100は、BIMデータの登録、保存、更新機能を提供する。BIMデータは、モデルデータ(3Dモデル、2Dモデル等)と、品番、コスト、寸法、素材、工数、性能、各種管理データ等の属性データとを含む。これ以降、BIMデータに含まれる属性データを「プロファイル」と呼ぶこともある。また、プロファイルに含まれる個別の情報を「パラメータ」と呼ぶこともある。一例として、プロファイルは、3つの寸法のパラメータ(縦長のパラメータ、横長のパラメータ、奥行のパラメータ)を含み得る。BIMデータ提供サーバ100は、メーカー用登録サーバ101、ユーザー用登録サーバ102、および、ユーザー用ダウンロードサーバ103と連携することで各種サービスを提供し得る。ある局面において、BIMデータ提供サーバ100は、他のウェブアプリケーションにAPI(Application Programming Interface)を提供してもよい。
【0033】
メーカー用登録サーバ101は、メーカーの端末120から、BIMデータの登録を受け付ける。メーカー用登録サーバ101に登録されるBIMデータは、モデルデータと、第1プロファイル(メーカー定義のプロファイル)とを含む。第1プロファイルは、1つ以上のパラメータを含む。メーカー用登録サーバ101は、受け付けたBIMデータをBIMデータ提供サーバ100に送信する。メーカー用登録サーバ101は、メーカーの職員がBIMデータを登録するための各種画面すなわちUI(User Interface)を提供し得る。メーカーの職員がBIMデータを登録するための各種UIの詳細については、
図9~
図11を参照して後述する。
【0034】
ユーザー用登録サーバ102は、ユーザーの端末130から、BIMデータの第2プロファイル(ユーザー定義のプロファイル)の登録を受け付ける。第2プロファイルは、1つ以上のパラメータを含む。また、ユーザー用登録サーバ102は、ユーザーの端末130から、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応付けに関する入力を受け付ける。
【0035】
当該対応付けは、第1プロファイルに含まれる各パラメータおよび第2プロファイルに含まれる各パラメータを、中間プロファイルを介して対応付ける方法を含み得る。また、当該対応付けは、第1プロファイルに含まれる各パラメータおよび第2プロファイルに含まれる各パラメータを直接対応付ける方法を含み得る。さらに、当該対応付けは、上記の2つの方法の組み合わせであってもよい。第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応付けの詳細については、
図5~
図8を参照して後述する。
【0036】
ユーザー用登録サーバ102は、受け付けた第2プロファイルおよび対応付け情報をBIMデータ提供サーバ100に送信する。ユーザー用登録サーバ102は、ユーザー(建築業者の職員)が第2プロファイルおよび対応付け情報を登録するための各種UIを提供し得る。ユーザー(建築業者の職員)が第2プロファイルおよび対応付け情報を登録するための各種UIの詳細については、
図12~
図16を参照して後述する。
【0037】
ユーザー用ダウンロードサーバ103は、ユーザーの端末130からのBIMデータのダウンロード要求を受け付けたことに基づいて、BIMデータ提供サーバ100から取得したBIMデータをユーザーの端末130に提供する。ユーザー用ダウンロードサーバ103は、例えば、複数のBIMデータを含むプロジェクトの単位で、BIMデータをユーザーに提供してもよい。ユーザー用ダウンロードサーバ103は、BIMデータのダウンロード要求を入力するための各種UIを提供し得る。BIMデータのダウンロード要求を入力するための各種UIの詳細については、
図17~
図18を参照して後述する。
【0038】
BIMデータ提供サーバ100は、ユーザー用ダウンロードサーバ103からダウンロード要求を受信したことに基づいて、第2プロファイルを含むBIMデータをユーザー用ダウンロードサーバ103に返信する。ユーザーは、所望のプロファイル(第2プロファイル)を含むBIMデータを取得し得る。すなわち、BIMデータ提供サーバ100は、ユーザーによるBIMデータの取得要求に基づいて、プロファイル間の対応関係を参照し、第2プロファイルを含むようにBIMデータを変換する。
【0039】
ある局面において、BIMデータ提供サーバ100は、第1プロファイル(メーカー定義のプロファイル)を、中間プロファイルに事前に変換しておいてもよい。この場合、BIMデータ提供サーバ100は、ダウンロード要求を受信したことに基づいて、中間プロファイルを第2プロファイルに変換する。
【0040】
他の局面において、BIMデータ提供サーバ100は、ダウンロード要求を受信したことに基づいて、第1プロファイル(メーカー定義のプロファイル)を、直接または中間プロファイルを介して、第2プロファイル(ユーザー定義のプロファイル)に変換してもよい。
【0041】
図2は、メーカーおよびユーザー間でのBIMデータの受け渡しにおいて発生し得る課題の一例を示す図である。
図2を参照して、メーカーおよびユーザー間でのBIMデータの受け渡しにおいて発生し得る課題、すなわち、BIMデータ提供システム10が解決し得る課題について説明する。
【0042】
図2の例は、メーカーが、BIMデータ提供システム10を使用せずに、自社のウェブサイト205を介してユーザーにBIMデータ200を提供する構成を示している。BIMデータ200は、メーカーが作成したモデルデータ210およびプロファイル230を含む。ユーザーは、ウェブサイト205から、メーカーが用意したBIMデータ200をダウンロードする。しかしながら、メーカーが用意したBIMデータ200は、ユーザーが必要とするプロファイル240を含んでいないことがある。このような場合、ユーザーは、メーカーの担当者に、メーカー定義のプロファイル230を、ユーザーが必要とするプロファイル240に合うように修正作業を依頼する必要があった。
【0043】
本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10は、ユーザーからのダウンロード要求に応じて、メーカー定義のプロファイル230をユーザーが必要とするプロファイル240に変換し、変換後のプロファイル240を含むBIMデータ200を提供し得る。このように、BIMデータ提供システム10は、プロファイルの変換機能を提供することで、ユーザーがメーカーにBIMファイルの修正処理を依頼する手間を削減し得る。
【0044】
<B.システムの構成>
次に、
図3および
図4を参照して、本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10の構成について説明する。
【0045】
図3は、BIMデータ提供システム10の機能ブロックの一例を示す図である。ある局面において、
図3に示される各機能ブロックは、
図4に示されるハードウェア上でプログラムが実行されることにより実現されてもよい。また、他の局面において、
図3に示される各機能ブロックの一部は、ハードウェアとして実現されてもよい。この場合、BIMデータ提供システム10は、
図4に示される構成に加えて、一部の機能ブロックに対応するハードウェア構成をさらに備える。
【0046】
BIMデータ提供システム10は、UI301と、入力部303と、登録部305と、サムネイル生成部306と、変換部308と、出力部310と、記憶部312とを備える。記憶部312は、BIMデータDB(Database)321と、サムネイルDB322と、メーカー定義ファイルDB323と、ユーザー定義ファイルDB324と、対応ファイルDB325とを備える。
【0047】
UI301は、ユーザー(建材メーカーおよび建築業者を含む)に対して、各種情報を提示する機能および各種情報の入力を受け付ける機能を備える。ある局面において、UI301は、ウェブアプリケーションのUIとして提供されてもよい。この場合、BIMデータ提供システム10は、UI301を構成するHTML(Hyper Text Markup Language)、CSS(Cascading Style Sheets)、Javascript(登録商標)等をユーザーの端末に送信する。UI301は、例えば、
図9~
図18に示されるUIを含む。
【0048】
入力部303は、UI301を介して、ユーザーからの各種操作およびデータを受け付ける。入力部303は、受け付けた各種操作およびデータを登録部305または変換部308に出力する。入力部303は、例えば、メーカーからのBIMデータの登録入力と、ユーザーからの第1プロファイルおよび第2プロファイルの関連付け入力とを受け付ける。また、入力部303は、ユーザーまたはメーカーから、第1プロファイルおよび第2プロファイルの関連付け情報の更新入力を受け付ける。さらに、入力部303は、BIMデータのダウンロード要求を受け付ける。
【0049】
登録部305は、入力部303から取得した各種操作およびデータに基づいて、記憶部312内の各DBを更新する。より具体的には、登録部305は、メーカーによって作成された第1プロファイルおよびモデルデータを含むBIMデータを受け付ける。この場合、登録部305は、BIMデータDB321にBIMデータを保存する。また、登録部305は、メーカー定義ファイルDB323に、第1プロファイルを保存する。ある局面において、BIMデータDB321に登録されるBIMデータは第1プロファイルを含むため、BIMデータ提供サーバ100は、メーカー定義ファイルDB323を備えなくてもよい。この場合、BIMデータ提供サーバ100は、BIMデータDB321をメーカー定義ファイルDB323の代わりに使用し得る。
【0050】
また、登録部305は、ユーザーによって作成された前記BIMデータの第2プロファイルを受け付ける。この場合、登録部305は、ユーザー定義ファイルDB324に、第2プロファイルを保存する。
【0051】
また、登録部305は、ユーザーの入力に基づいて、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、当該対応関係を対応ファイルDB325に保存する。同様に、登録部305は、ユーザーの入力に基づいて、第2プロファイルに含まれる各パラメータと、中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、当該対応関係を対応ファイルDB325に保存する。すなわち、登録部は305、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を生成し、対応関係を記憶部312に保存していると言える。また、当該対応関係は、第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第2プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と含んでいると言える。
【0052】
ある局面において、登録部305は、ユーザーの入力に基づいて、第1プロファイルに含まれる各パラメータと、第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係を生成し、当該対応関係を対応ファイルDB325に保存してもよい。他の局面において、対応関係は、第1プロファイルもしくは第2プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係と、第1プロファイルに含まれる各パラメータと第2プロファイルに含まれる各パラメータとの直接の対応関係の両方を含んでいてもよい。
【0053】
さらに、登録部305は、ユーザーまたはメーカーから、登録済みのBIMデータについての対応関係の更新入力を受け付ける。この場合、登録部305は、対応ファイルDB325に保存された対応関係を更新する。
【0054】
サムネイル生成部306は、例えば、ユーザー用ダウンロードサーバ103が配信するウェブページに表示するためのサムネイルを生成する。より具体的には、登録部305は、新しいBIMデータの登録要求またはBIMデータの更新要求を受け付けた場合、サムネイル生成部306に、BIMデータのサムネイル生成を要求する。サムネイル生成部306は、BIMデータ内のモデルデータに基づいて、サムネイルを生成し、生成したサムネイルをサムネイルDB322に保存する。
【0055】
変換部308は、BIMデータに含まれる第1プロファイル(メーカー定義のプロファイル)を、対応ファイルDB325の情報に基づいて、第2プロファイルに変換する。入力部303は、ユーザーからダウンロード要求を取得したことに基づいて、変換部308にプロファイルの変換を要求する。変換部308は、変換結果(第2プロファイルを含むBIMデータ)を出力部310に出力する。ある局面において、第1プロファイルが中間プロファイルに事前に変換されていた場合、変換部308は、中間プロファイルを第2プロファイルに変換する。
【0056】
出力部310は、UI301を介して、ユーザーに各種情報を提供する。また、出力部310は、UI301そのものをユーザーの端末に送信し得る。一例として、出力部310は、記憶部312を参照し、BIMデータ提供システム10に登録されているBIMデータと、そのサムネイルとをUI301に出力し得る。また、出力部310は、ダウンロード要求のあったBIMデータをUI301に出力し得る。出力部310は、個別のBIMデータをUI301に出力してもよいし、プロジェクト単位で複数のBIMデータをUI301に出力してもよい。
【0057】
記憶部312は、各DBの記憶領域である。ある局面において、記憶部312は、DBMS(Database Management System)およびそのデータの格納領域であってもよい。他の局面において、記憶部312は、任意のフォーマットのデータベースであってもよし、単なる記憶領域であってもよい。記憶部312内の各DBは、リレーショナルデータベースとして表現されてもよいし、JSON(JavaScript Object Notation)等の他の任意のデータ形式で表現されてもよい。
【0058】
BIMデータDB321は、BIMデータを格納する。BIMデータDB321に格納されるBIMデータは、メーカー定義のモデルデータと、後述する中間プロファイルとを含む。ある局面において、BIMデータDB321に格納されるBIMデータは、メーカー定義のモデルデータと、メーカー定義のプロファイル(第1プロファイル)とを含んでいてもよい。他の局面において、BIMデータDB321は、メーカー定義のモデルデータとメーカー定義のプロファイル(第1プロファイル)とを含むBIMデータ、および/または、メーカー定義のモデルデータとユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)とを含むBIMデータを格納してもよい。
【0059】
サムネイルDB322は、BIMデータに含まれるモデルデータから生成されたサムネイルを保存する。サムネイルは、一例として、BIMデータのダウンロード用ウェブサイトに表示される画像として使用され得る。
【0060】
メーカー定義ファイルDB323は、メーカー(建材メーカー)が定義したBIMデータのプロファイル(第1プロファイル)を格納する。ユーザー定義ファイルDB324は、ユーザー(建築業者)が定義したBIMデータのプロファイル(第2プロファイル)を格納する。
【0061】
対応ファイルDB325は、メーカー(建材メーカー)が定義したBIMデータのプロファイル(第1プロファイル)に含まれる各パラメータと、中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を格納する。また、対応ファイルDB325は、ユーザー(建築業者)が定義したBIMデータのプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータと、中間プロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係を格納する。ある局面において、対応ファイルDB325は、メーカー(建材メーカー)が定義したBIMデータのプロファイル(第1プロファイル)に含まれる各パラメータと、ユーザー(建築業者)が定義したBIMデータのプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータとの対応関係を格納してもよい。
【0062】
図4は、BIMデータ提供サーバ100のハードウェア構成の一例を示す図である。ある局面において、メーカー用登録サーバ101、ユーザー用登録サーバ102およびユーザー用ダウンロードサーバ103も
図4に示されるハードウェア構成を備えていてもよい。
【0063】
BIMデータ提供サーバ100は、プロセッサ1と、メモリ2と、ストレージ3と、外部機器IF(Interface)4と、入力IF5と、出力IF6と、通信IF7とを含む。
【0064】
プロセッサ1は、BIMデータ提供サーバ100の各種機能を実現するためのプログラムを実行し得る。プロセッサ1は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
【0065】
メモリ2は、プロセッサ1によって実行されるプログラムと、プロセッサ1によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、メモリ2は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
【0066】
ストレージ3は、不揮発性メモリであり、プロセッサ1によって実行されるプログラムおよびプロセッサ1によって参照されるデータを格納してもよい。その場合、プロセッサ1は、ストレージ3からメモリ2に読み出されたプログラムを実行し、ストレージ3からメモリ2に読み出されたデータを参照する。ある局面において、ストレージ3は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリー等によって実現されてもよい。
【0067】
外部機器IF4は、プリンター、スキャナーおよび外付けHDD等の任意の外部機器に接続され得る。ある局面において、外部機器IF4は、USB(Universal Serial Bus)端子等によって実現されてもよい。
【0068】
入力IF5は、キーボード、マウス、タッチパッドまたはゲームパッド等の任意の入力装置に接続され得る。ある局面において、入力IF5は、USB端子、PS/2端子およびBluetooth(登録商標)モジュール等によって実現されてもよい。
【0069】
出力IF6は、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の任意の出力装置に接続され得る。ある局面において、出力IF6は、USB端子、D-sub端子、DVI(Digital Visual Interface)端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子およびディスプレイポート端子等によって実現されてもよい。
【0070】
通信IF7は、有線ネットワークまたは無線ネットワークを介して他の機器と接続される。ある局面において、通信IF7は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。他の局面において、通信IF7は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
【0071】
<C.プロファイルの対応付け>
次に、
図5~
図8を参照して、各プロファイルに含まれる各パラメータ同士の対応付けについて説明する。
【0072】
図5は、プロファイル間の対応付けの第1の例を示す図である。
図5の例では、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータとが、1つ以上の中間プロファイルを介して対応付けられている。
【0073】
中間プロファイル532,534は、各団体が定めたBIMデータの標準フォーマットに従うプロファイルであり、標準化されたパラメータを含む。また、中間プロファイルは、複数の種類の標準フォーマットを含んでいてもよい。なお、中間プロファイル530は、3つ以上の中間プロファイルを含んでいてもよい。
図5の例では、中間プロファイル532は、Revit User Group(RUG)が定めた標準フォーマットに従うパラメータを含んでいる。中間プロファイル534は、BIMライブラリ技術研究組合(Building information modeling Library Collaborative research association of Japan)が定めた標準フォーマットに従うパラメータを含んでいる。
【0074】
メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータとは、1つの中間プロファイルを介して互いに対応付けられる。例えば、第1プロファイル510に含まれるパラメータ「M0004」と、第2プロファイル520に含まれるパラメータ「U0004」とは、中間プロファイル534のパラメータ「BLCJ_0004」を介して互いに対応付けられている。
【0075】
また、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータとは、2つ以上の中間プロファイル530を介して互いに対応付けられてもよい。例えば、第1プロファイル510に含まれるパラメータ「M0001 W」と、第2プロファイル520に含まれるパラメータ「U0001 幅」とは、中間プロファイル532のパラメータ「RUGv1_0002」および中間プロファイル534のパラメータ「BLCJ_0001」を介して互いに対応付けられている。
【0076】
上記のように、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータとは、1つ以上の標準フォーマットに従う中間プロファイルを介して互いに対応付けられる。
【0077】
例えば、メーカーは、自社の独自定義のプロファイルにおいて使用され得る各パラメータを、中間プロファイルに含まれる各パラメータに予め対応付けていたとする。また、ユーザーは、自社の独自定義のプロファイルにおいて使用され得る各パラメータを、中間プロファイルに含まれる各パラメータに予め対応付けていたとする。この場合、BIMデータ提供システム10は、中間プロファイルを介することで、メーカーがBIMデータ提供システム10に登録した全てのBIMデータに含まれるメーカー定義のプロファイル(第1プロファイル)を、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に変換し得る。
【0078】
図6は、プロファイル間の関連付けの第2の例を示す図である。
図6の例では、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータの一部と、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータの一部とが、中間プロファイル632を介して互いに対応付けられている。また、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータの一部と、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータの一部とが互いに直接対応付けられている。
【0079】
図6の例のように、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータは、中間プロファイルに対応するパラメータが存在しない場合、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータに直接関連付けられてもよい。
【0080】
図7は、プロファイル間の関連付けの第3の例を示す図である。
図6の例では、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータとが直接対応付けられている。
【0081】
図7の例のように、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータは、中間プロファイルを介さずに、メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータに直接関連付けられてもよい。
【0082】
図8は、プロファイルの一例を示す図である。テーブル810は、Revit User Groupが提供する共有パラメータ(中間プロファイルに含まれるパラメータ)の抜粋を示す。テーブル820は、ユーザー定義のプロファイルに含まれる各パラメータと、中間プロファイルに含まれる各共有パラメータとの対応付けの抜粋を示す。テーブル820の「独自項目名」は、ユーザー定義の項目名であり、「GUID」は、共有パラメータに含まれるGUIDに対応する。対応ファイルDB325は、例えば、テーブル820のような対応付け情報を格納する。
【0083】
<D.画面(UI)>
次に、
図9~
図18を参照して、BIMデータ提供システム10が提供する画面(UI)について説明する。
図9~
図11に示される画面は、主に、メーカーの担当者によって使用される画面である。
図12~
図18に示される画面は、主に、ユーザーによって使用される画面である。
【0084】
ある局面において、BIMデータ提供システム10は、
図9~
図11に示される画面以外にも、メーカーの担当者が使用するログイン画面およびホーム画面を備えていてもよい。また、メーカーの担当者が使用するホーム画面は、
図9~
図11に示される画面へのリンクを含んでいてもよい。他の局面において、BIMデータ提供システム10は、
図12~
図18に示される画面以外にも、建築業者の担当者(ユーザー)が使用するホーム画面を備えていてもよい。また、建築業者の担当者(ユーザー)が使用するホーム画面は、
図12~
図18に示される画面へのリンクを含んでいてもよい。
【0085】
図9は、メーカーの担当者が使用する画面の第1の例を示す図である。
図9に示す画面900,910は、共有パラメータ(中間プロファイルのパラメータ)の登録画面または選択画面の一例である。
【0086】
メーカーの担当者は、画面900または画面910を介して、自社の独自定義のプロファイルの各パラメータに対応付ける共有パラメータをBIMデータ提供システム10に登録する。
図5を例に説明すると、メーカーの担当者は、画面900または画面910を介して,中間プロファイル532に含まれる共有パラメータと、中間プロファイル534に含まれる共有パラメータとを登録する。
【0087】
なお、標準フォーマットに従う中間プロファイルには、多数の共有パラメータが含まれる。そのため、ある局面において、メーカーの担当者は、画面900または画面910を介して,使用予定の中間プロファイル(例えば、RUGv1等)に含まれる一部の共有パラメータをBIMデータ提供システム10に登録してもよい。他の局面において、メーカーの担当者は、画面900または画面910を介して,使用予定の中間プロファイルに含まれる全ての共有パラメータをBIMデータ提供システム10に登録してもよい。さらに、他の局面において、メーカーの担当者は、画面900または画面910を介して,2つ以上の中間プロファイルの各々に含まれる共有パラメータをBIMデータ提供システム10に登録してもよい。
【0088】
画面900は、共有パラメータの入力欄901と、登録ボタン902とを備える。メーカーの担当者は、入力欄901に、自装置(ローカル環境)にある共有パラメータが記述されたファイルを入力し、登録ボタン902を押すことで、使用する共有パラメータをBIMデータ提供システム10に登録し得る。
【0089】
画面910は、共有パラメータの選択項目911と、設定の登録ボタン912とを備える。メーカーの担当者は、選択項目911から、使用する共有パラメータ定義(中間プロファイル)を選択し、登録ボタン912を押すことで、使用する共有パラメータ定義をBIMデータ提供システム10に登録し得る。
【0090】
図10は、メーカーの担当者が使用する画面の第2の例を示す図である。
図10に示す画面1000,1010は、各共有パラメータ(中間プロファイルに含まれる各パラメータ)と、メーカー定義のプロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係をBIMデータ提供システム10に登録するための画面の一例である。
【0091】
メーカーの担当者は、画面1000または画面1010を介して、各共有パラメータと、メーカー定義のプロファイルに含まれる各パラメータとの対応関係をBIMデータ提供システム10に登録する。
図5を例に説明すると、メーカーの担当者は、画面1000または画面1010を介して,メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと中間プロファイル532に含まれる各共有パラメータとの対応関係を設定し得る。また、メーカーの担当者は、画面1000または画面1010を介して,メーカー定義の第1プロファイル510に含まれる各パラメータと中間プロファイル534に含まれる各共有パラメータとの対応関係を設定し得る。さらに、メーカーの担当者は、画面1000または画面1010を介して,中間プロファイル532に含まれる各共有パラメータと中間プロファイル534に含まれる各共有パラメータとの対応関係を設定し得る。
【0092】
画面1000は、メーカー定義の第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各供給パラメータとの対応関係を定義したファイルの入力欄1001と、登録ボタン1002とを備える。メーカーの担当者は、入力欄1001に、自装置(ローカル環境)にある対応関係が記述されたファイルを入力し、登録ボタン1002を押すことで、ファイルに記述された対応関係をBIMデータ提供システム10に登録し得る。
【0093】
画面1010は、メーカー定義の第1プロファイルに含まれる各パラメータと中間プロファイルに含まれる各供給パラメータとの対応関係の設定項目1011と、設定の登録ボタン1012とを備える。設定項目1011は、画面900または画面910にて登録された中間プロファイルに含まれる各パラメータと、メーカー定義の第1プロファイルに含まれる各パラメータとの対応付けの設定画面である。メーカーの担当者は、設定項目1011において、対応関係を設定し、登録ボタン1012を押すことで、第1プロファイルおよび中間プロファイルの対応関係をBIMデータ提供システム10に登録し得る。
【0094】
図11は、メーカーの担当者が使用する画面の第3の例を示す図である。
図11に示す画面1100,1110は、選択されたBIMデータのプロファイル(第1プロファイル)を中間プロファイルに変換して、当該選択されたBIMデータをBIMデータ提供システム10に登録するための画面である。
【0095】
画面1100は、商品の選択項目1101と、BIMデータ出力ボタン1102とを備える。メーカーの担当者は、商品の選択項目1101から、プロファイルを変換したい商品を選択して、BIMデータ出力ボタン1102を押したとする。この場合、BIMデータ提供システム10は、選択されたBIMデータに含まれるプロファイル(第1プロファイル)を中間プロファイルに変換して、変換後のBIMデータを記憶部312に出力する。また、画面1100は、BIMデータ出力ボタン1102が押されることにより、画面1110に遷移する。画面1110は、プロファイルを変換されたBIMデータが記憶部312に正常に格納されたか否かを表わすBIMデータの出力結果1111を表示する。
【0096】
ある局面において、画面1100は、BIMデータ提供システム10にアップロード済みのBIMデータの一覧を表示し得る。この場合、UI301は、BIMデータのアップロード画面(図示せず)をさらに備えていてもよい。メーカーの担当者は、BIMデータのアップロード画面を介して、
図11中の商品A~商品NのBIMデータをBIMデータ提供システム10に予めアップロードし得る。他の局面において、画面1100は、BIMデータのアップロード機能も備えていてもよい。この場合、商品の選択項目1101は、画面1100にてアップロードされた商品の一覧を表示し得る。
【0097】
図12は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第1の例を示す図である。画面1200は、ログイン画面である。画面1200は、アカウント情報の入力項目1201と、ログインボタン1202とを備える。ユーザーは、アカウント情報の入力項目1201にメールアドレス、パスワード等のアカウント情報を入力し、ログインボタン1202を押すことで、BIMデータ提供システム10にログインし得る。ログインが成功すると、画面1200は、例えば、ユーザーのホーム画面に遷移する。ホーム画面は、
図13~
図18に示される各ページに遷移するためのリンクを含み得る。
【0098】
図13は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第2の例を示す図である。画面1300は、ユーザー定義のプロファイルのパラメータ(カスタマイズパラメータ)を作成または登録する画面である。画面1300は、新規作成ボタン1301と、作成済みパラメータの選択項目1302とを備える。
【0099】
図5を例に説明すると、画面1300は、ユーザー定義の第2プロファイル520に含まれる各パラメータをカスタマイズするための画面である。新規作成ボタン1301は、新しいユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)を作成するためのボタンである。作成済みパラメータの選択項目1302は、既存のユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータを変更するための項目である。
【0100】
新規作成ボタン1301が押されると、画面1300は、例えば、画面1400に遷移する。作成済みパラメータの選択項目1302から、既存のユーザー定義の第2プロファイルが選択されると、画面1300は、例えば、画面1500に遷移する。ユーザーは、画面1500を介して、既存のユーザー定義の第2プロファイルに含まれる各パラメータと、共有パラメータとの対応関係をカスタマイズし得る。ある局面において、作成済みパラメータの選択項目1302から、既存のユーザー定義の第2プロファイルが選択されると、画面1300は、例えば、画面1400に遷移してもよい。ユーザーは、画面1400を介して、既存のユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に対応付けられている共有パラメータ(中間プロファイル)を変更し得る。
【0101】
図14は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第3の例を示す図である。画面1400は、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に対応付ける共有パラメータ(中間プロファイル)を選択するための画面である。画面1400は、設定名入力項目1401と、共有パラメータ選択項目1402と、次へボタン1403とを備える。
【0102】
設定名入力項目1401は、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)と共有パラメータとの対応関係を一意に識別するための名称を入力するための項目である。ある局面において、設定名入力項目1401は、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)の名称を入力するための項目であってもよい。共有パラメータ選択項目1402は、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータに対応付ける共有パラメータ定義(中間プロファイル)を選択するための項目である。次へボタン1403は、次の画面に遷移するためのボタンである。次へボタン1403が押されると、画面1400は、例えば、画面1500に遷移する。
【0103】
図15は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第4の例を示す図である。画面1500は、ユーザー定義の第2プロファイルに含まれる各パラメータと、画面1400で選択された中間プロファイル(共有パラメータ定義)に含まれる各共有パラメータとの対応関係を定義するための画面である。画面1500は、対応関係入力項目1501と、登録ボタン1502とを備える。
【0104】
対応関係入力項目1501は、共有パラメータの項目名およびGUIDと、カスタマイズ項目名およびGUID(ユーザー定義の項目名およびGUID)とを対応付けるための入力項目である。登録ボタン1502は、対応関係入力項目1501において設定された対応関係をBIMデータ提供システム10に登録するためのボタンである。登録ボタン1502が押されると、画面1500は、例えば、画面1700に遷移する。
【0105】
図16は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第5の例を示す図である。画面1600および画面1610は、ユーザー定義の第2プロファイルに含まれる各パラメータと、画面1400で選択された中間プロファイル(共有パラメータ定義)に含まれる各共有パラメータとの対応関係を定義するための別の画面である。UI301は、画面1500、または、画面1600および画面1610のいずれか片方または両方を備えていてもよい。ある局面において、画面1600および画面1610は1つの画面として実現されてもよい。他の局面において、画面1600に画面1610へのリンクが設けられていてもよい。また、他の局面において、ユーザーのホーム画面に、画面1600,画面1610のそれぞれへのリンクが設けられていてもよい。
【0106】
画面1600は、テンプレートダウンロードボタン1601を含む。テンプレートダウンロードボタン1601が押されると、ユーザーの端末は、画面1600からテンプレートファイル1605をダウンロードする。テンプレートファイル1605は、対応関係入力項目1501に対応する。ユーザーは、自身の端末(ローカル環境)にダウンロードされたテンプレートファイル1605を編集することで、ユーザー定義の第2プロファイルに含まれる各パラメータと、画面1400で選択された中間プロファイル(共有パラメータ定義)に含まれる各共有パラメータとの対応関係を定義し得る。
【0107】
画面1610は、テンプレートファイル1605のパスの入力項目1611と、登録ボタン1612とを備える。入力項目1611は、ユーザーの端末(ローカル環境)にあるテンプレートファイル1605のパスを設定するための項目である。登録ボタン1612が押されると、入力項目1611にパスを設定されたテンプレートファイル1605がBIMデータ提供システム10にアップロードされる。また、登録ボタン1612が押されると、画面1610は、例えば、画面1700に遷移する。
【0108】
図17は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第6の例を示す図である。画面1700は、ユーザー定義のプロファイルのパラメータ(カスタマイズパラメータ)を作成する画面であり、画面1300と同一画面である。新規作成ボタン1701および作成済みパラメータの選択項目1702は、新規作成ボタン1301および作成済みパラメータの選択項目1302に対応する。
【0109】
画面1700は、画面1500または画面1610から遷移してきた後の画面である。画面1700および画面1300を比較すると、作成済みパラメータの選択項目1702は、新しく追加された「文京区水道3丁目プロジェクト」のカスタマイズパラメータ設定(ユーザー定義のプロファイルのパラメータの設定)を含んでいる。カスタマイズパラメータ設定(ユーザー定義のプロファイルのパラメータの設定)は、ユーザー定義の第2プロファイルに含まれる各パラメータと、中間プロファイル(共有パラメータ定義)に含まれる各共有パラメータとの対応関係を含む。
【0110】
図18は、ユーザー(建築業者の担当者)が使用する画面の第7の例を示す図である。
図18に示す画面1800,1810は、記憶部312に格納されたBIMデータのプロファイル(中間プロファイル)を第2プロファイル(ユーザー定義のプロファイル)に変換して、BIMデータをダウンロードするための画面である。ユーザーは、画面1800,1810を介して、第2プロファイル(ユーザー定義のプロファイル)を含むBIMデータをダウンロードし得る。
【0111】
画面1800は、商品の選択項目1801と、プロファイル選択項目1802と、ダウンロードボタン1803とを備える。ユーザーは、商品の選択項目1801から、ダウンロードしたいBIMデータに対応する商品を選択し、プロファイル選択項目1802からユーザー定義のプロファイルを選択し、ダウンロードボタン1803を押したとする。この場合、BIMデータ提供システム10は、選択された商品のBIMデータに含まれるプロファイル(中間プロファイル)を選択されたユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に変換して、変換後のBIMデータをユーザーの端末に送信する。また、画面1800は、ダウンロードボタン1803が押されることにより、画面1810に遷移する。画面1810は、選択されたBIMデータがユーザーの端末に正常にダウンロードされたか否かを表わすBIMデータのダウンロード結果1811を表示する。
【0112】
なお、
図9~
図18を参照して説明した手順では、BIMデータ提供システム10は、第1プロファイルの各パラメータを、共有パラメータを介して、第2プロファイルの各パラメータに変換しているが、BIMデータ提供システム10によるプロファイルの変換手順はこれに限られない。ある局面において、BIMデータ提供システム10は、第1プロファイルの各パラメータを、第2プロファイルの各パラメータに直接変換してもよい。また、他の局面において、BIMデータ提供システム10は、第1プロファイルの一部を、共有パラメータを介して、第2プロファイルの一部に変換し、さらに、第1プロファイルの各パラメータの一部を、第2プロファイルの各パラメータの一部に直接変換してもよい。
【0113】
<E.フローチャート>
次に、
図19および
図20を参照して、BIMデータ提供システム10の内部処理の手順について説明する。ある局面において、プロセッサ1は、
図19および
図20の処理を行うためのプログラムをストレージ3からメモリ2に読み込んで、当該プログラムを実行してもよい。他の局面において、当該処理の一部または全部は、当該処理を実行するように構成された回路素子の組み合わせとしても実現され得る。
【0114】
図19は、BIMデータの登録処理の手順の一例を示す図である。
図19を参照して、メーカーの担当者(メーカー)がBIMデータをBIMデータ提供システム10に登録する場合のBIMデータ提供システム10の内部動作について説明する。
【0115】
ステップS1900において、BIMデータ提供システム10は、メーカー定義のプロファイルに含まれる各パラメータの項目名および値を記憶部312に登録する。ステップS1910において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータを記憶部312に登録する。ステップS1920において、BIMデータ提供システム10は、メーカー定義のプロファイルに含まれる各パラメータと、共有パラメータ(中間プロファイルに含まれる各パラメータ)との対応関係を記憶部312に登録する。ステップS1900~S1920までの処理は、
図9および
図10を参照して説明した処理に対応する。
【0116】
ステップS1930において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータの出力対象商品の選択を受け付ける。ステップS1940において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータの出力を実行する。ステップS1950において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータ内のパラメータ(ユーザー定義のプロファイル(第1プロファイル)に含まれる各パラメータ)を、共有パラメータ(中間プロファイルに含まれる各パラメータ)に変換する。ステップS1960において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータに含まれる各共有パラメータに、ユーザー定義のプロファイル(第1プロファイル)に含まれる各パラメータの値をコピーする。
図5を例に説明すると、BIMデータ提供システム10は、例えば、第1プロファイル510に含まれるパラメータ「M0001 W」の値(例えば、幅500mm等)を、BIMデータに含まれる共有パラメータ「RUGv1_0002」にコピーする。ステップS1970において、BIMデータ提供システム10は、更新されたBIMデータを記憶部312に登録する。ステップS1930~S1970までの処理は、
図11を参照して説明した処理に対応する。
【0117】
ステップS1980において、BIMデータ提供システム10は、BIMダウンロードサイトから配布されるBIMデータを最新状態に更新する。例えば、BIMデータ提供システム10は、記憶部312の更新に基づいて、ユーザー用ダウンロードサーバ103上のデータを最新状態に更新してもよい。
【0118】
図20は、プロファイル間の対応関係の登録処理の手順の一例を示す図である。
図20を参照して、建設業者の担当者(ユーザー)がプロファイル間の対応関係をBIMデータ提供システム10に登録する場合のBIMデータ提供システム10の内部動作について説明する。
【0119】
ステップS2005において、BIMデータ提供システム10は、ユーザーのログイン処理を実行する。本ステップの処理は、
図12を参照して説明した処理に対応する。
【0120】
ステップS2010において、BIMデータ提供システム10は、カスタマイズパラメータ設定(ユーザー定義のプロファイルに含まれる各パラメータの設定)を新規作成する。本ステップの処理は、画面1300にて、新規作成ボタン1301が押されたときの処理に対応する。
【0121】
ステップS2015において、BIMデータ提供システム10は、ベースとなる共有パラメータ定義(中間プロファイル)の選択入力を受け付ける。本ステップの処理は画面1400にて、共有パラメータ選択項目1402についての入力受付処理に対応する。
【0122】
ステップS2020において、BIMデータ提供システム10は、各共有パラメータと、各カスタマイズパラメータとの対応関係を記憶部312に登録する。ステップS2025において、BIMデータ提供システム10は、カスタマイズパラメータ設定を記憶部312に保存する。ステップS2020,S2025の処理は、画面1500にて登録ボタン1502が押されたときのBIMデータ提供システム10の内部処理である。
【0123】
ステップS2030において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータ出力対象商品の選択入力を受け付ける。ステップS2035において、BIMデータ提供システム10は、利用するカスタマイズパラメータ設定(第2プロファイル)の選択入力を受け付ける。ステップS2030,S2035の処理は、画面1800における入力受付処理に対応する。
【0124】
ステップS2040において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータ内の各共有パラメータを、対応関係に基づいて、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータに変換する。ステップS2045において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータのユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に含まれる各パラメータに、変換前の各共有パラメータの値をコピーする。
図5を例に説明すると、BIMデータ提供システム10は、例えば、第1プロファイル510に含まれるパラメータ「BLCJ_0001」の値を、第2プロファイルに含まれるパラメータ「U0001 幅」にコピーする。ステップS2050において、BIMデータ提供システム10は、更新されたBIMデータを記憶部312に保存する。
【0125】
ステップS2055において、BIMデータ提供システム10は、BIMダウンロードサイトから配布されるBIMデータを最新状態に更新する。例えば、BIMデータ提供システム10は、記憶部312の更新に基づいて、ユーザー用ダウンロードサーバ103上のデータを最新状態に更新してもよい。ステップS2060において、BIMデータ提供システム10は、BIMデータのダウンロード処理を実行する。ステップS2040~S2060までの処理は、画面1800にてダウンロードボタン1803が押されたときのBIMデータ提供システム10の内部処理である。
【0126】
以上説明した通り、本実施の形態に従うBIMデータ提供システム10は、BIMデータに含まれるメーカー定義のプロファイル(第1プロファイル)を、ユーザー定義のプロファイル(第2プロファイル)に変換し得る。また、BIMデータ提供システム10は、独自定義のプロファイル(第1プロファイル、第2プロファイル)に含まれる各パラメータを中間プロファイルに含まれる各共有パラメータに対応付けることができる。これにより、BIMデータ提供システム10は、メーカーが作成した様々なBIMデータに含まれるプロファイルを、中間プロファイルを介して、ユーザーが所望するプロファイルに変換し得る。
【0127】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 プロセッサ、2 メモリ、3 ストレージ、4 外部機器IF、5 入力IF、6 出力IF、7 通信IF、10 提供システム、100 提供サーバ、101 メーカー用登録サーバ、102 ユーザー用登録サーバ、103 ユーザー用ダウンロードサーバ、120,130 端末、200 BIMデータ、205 ウェブサイト、210 モデルデータ、230,240 プロファイル、301 UI、303 入力部、305 登録部、306 サムネイル生成部、308 変換部、310 出力部、312 記憶部、321 BIMデータDB、322 サムネイルDB、323 メーカー定義ファイルDB、324 ユーザー定義ファイルDB、325 対応ファイルDB、510 第1プロファイル、520 第2プロファイル、530,532,534,632 中間プロファイル、810,820 テーブル、900,910,1000,1010,1100,1110,1200,1300,1400,1500,1600,1610,1700,1800,1810 画面、901,1001 入力欄、902,912,1002,1012,1502,1612 登録ボタン、911,1101,1302,1702,1801 選択項目、1011 設定項目、1102 BIMデータ出力ボタン、1201,1611 入力項目、1202 ログインボタン、1301,1701 新規作成ボタン、1401 設定名入力項目、1402 共有パラメータ選択項目、1403 次へボタン、1501 対応関係入力項目、1601 テンプレートダウンロードボタン、1605 テンプレートファイル、1802 プロファイル選択項目、1803 ダウンロードボタン。