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特開2024-73075農産物乾燥システム及び農産物乾燥方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073075
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】農産物乾燥システム及び農産物乾燥方法
(51)【国際特許分類】
   F26B 21/00 20060101AFI20240522BHJP
   F26B 9/06 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
F26B21/00 Z
F26B9/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184077
(22)【出願日】2022-11-17
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】518264099
【氏名又は名称】株式会社TOMTEN
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山道 弘敬
【テーマコード(参考)】
3L113
【Fターム(参考)】
3L113AA01
3L113AB02
3L113AC47
3L113AC52
3L113AC54
3L113AC74
3L113BA18
3L113DA08
(57)【要約】
【課題】農産物を袋に入った状態のままで効率良く乾燥することができる農産物乾燥システムを提供する。
【解決手段】農産物乾燥システム1は、上部に農産物を受け入れるための開口部11aを有し、底部11bが通気性を有する素材で構成された、農産物が収納される袋11と、ファン9を備え、農産物を乾燥させるための空気を吐出口3cから吐出するファンユニット3と、ファンユニット3に着脱可能に連結され、袋11が載置される載置部5d,7dにファンユニット3から吐出された空気を上方に噴き出す噴出口5f,7fを備えた噴き上げユニット5,7と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納される袋と、
ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットと、
前記ファンユニットに着脱可能に連結され、前記袋が載置される載置部に前記ファンユニットから吐出された前記空気を上方に噴き出す噴出口を備えた噴き上げユニットと、
を有することを特徴とする農産物乾燥システム。
【請求項2】
前記ファンユニットと、複数台の前記噴き上げユニットとが、ユニット単位で着脱可能に連結されており、
前記複数台の噴き上げユニットは、
一方側の側面に前記ファンユニットから吐出された前記空気を流入させる流入口を備え、他方側の側面に前記空気を流出させる流出口を備えた、少なくとも1台の第1噴き上げユニットと、
一方側の側面に前記空気を流入させる流入口を備え、他方側の側面が閉鎖された、1台の第2噴き上げユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の農産物乾燥システム。
【請求項3】
前記噴き上げユニットは、
前記噴出口の開口面積を、載置される前記袋ごとに調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の農産物乾燥システム。
【請求項4】
前記噴出口は、
前記載置部に形成された開口に網目状の金属板が設置されて形成されており、前記金属板に所定の面積の通風孔が形成された閉塞板が設置されることで、前記開口面積が調整されるように構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の農産物乾燥システム。
【請求項5】
前記袋は、
前記開口部の開口面積を調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の農産物乾燥システム。
【請求項6】
前記袋は、
前記開口部を開閉可能なロープを備えており、前記開口部が所定の大きさとなるように前記ロープを縛ることで、前記開口部の開口面積が調整されるように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の農産物乾燥システム。
【請求項7】
上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納された複数の袋を、ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットに着脱可能に連結された噴き上げユニットの載置部に載置し、前記ファンユニットから吐出された前記空気を前記載置部に設けた噴出口から上方に噴き出して前記袋の内部の前記農産物の中を通過させ、
前記袋に収納された前記農産物の量又は性状に応じて、前記噴出口の開口面積及び前記袋の前記開口部の面積の少なくとも一方を、前記袋ごとに調整する
ことを特徴とする農産物乾燥方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農産物を乾燥するための農産物乾燥システム及び農産物乾燥方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に農業においては、収穫物をハンドリングしたり収納するために、利便性の高い大型の袋が使用される。大型の袋はフレキシブルコンテナバッグ(いわゆるフレコン)とも呼ばれ、安価な容器として普及している。しかしながら、収穫直後の作物の外表面は湿った土が付着していたり、作物そのものが呼吸をしているために、収穫後にしっかりと乾燥してやらなければ、袋の内部で結露してカビが生えたり、腐敗の進行を招くこととなる。その結果、商品としての歩留まりと品質が低下して、資源のロスに繋がる。
【0003】
そこで、農産物を乾燥させる乾燥装置が提案されている。例えば特許文献1には、乾燥用ファンを内蔵した送風ダクトに、乾燥箱が直列に連結された構成の乾燥装置が記載されている。各乾燥箱は、穀物の収納部と空気チャンバが、小孔が穿設された通気床により区画されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61-276683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術の乾燥装置では、袋に収納された農産物を乾燥箱に移し替える作業が必要となるため、手間を要し、効率良く乾燥することができないという課題がある。
【0006】
本発明の目的は、農産物を袋に入った状態のままで効率良く乾燥することができる農産物乾燥システム及び農産物乾燥方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明の農産物乾燥システムは、上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納される袋と、ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットと、前記ファンユニットに着脱可能に連結され、前記袋が載置される載置部に前記ファンユニットから吐出された前記空気を上方に噴き出す噴出口を備えた噴き上げユニットと、を有する。
【0008】
本発明の農産物乾燥システムでは、農産物を収納した袋が噴き上げユニットの載置部に載置される。袋は底部が通気性を有する素材で構成されており、ファンユニットから吐出された空気が噴き上げユニットの載置部に設けられた噴出口から上方に噴き出すことで、空気が袋内の農産物の中を通過して農産物を乾燥させる。この際、袋の全体を通気性を有する素材とするのではなく、袋の底部のみを通気性を有する素材とすることにより、袋の底部から内部に流入した空気を袋の側方に漏らすことなく農産物の中を通過させ、上部の開口部から流出させることができる。これにより、農産物を袋に入った状態のままで効率良く乾燥することができる。その結果、農産物が袋の内部で結露してカビが生えたり、腐敗が進行することを防止できるので、農産物の商品としての歩留まりと品質を向上できる。また、乾燥を終えた農産物を袋に入った状態のままある程度の期間保管することが可能となるので、乾燥後の農産物のハンドリングも容易となる。したがって、農作業の効率化と品質の向上の両方に貢献することができる。
【0009】
また、上記目的を達成するために、本願発明の農産物乾燥方法は、上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納された複数の袋を、ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットに着脱可能に連結された噴き上げユニットの載置部に載置し、前記ファンユニットから吐出された前記空気を前記載置部に設けた噴出口から上方に噴き出して前記袋の内部の前記農産物の中を通過させ、前記袋に収納された前記農産物の量又は性状に応じて、前記噴出口の開口面積及び前記袋の前記開口部の開口面積の少なくとも一方を、前記袋ごとに調整する。
【0010】
噴き上げユニットの載置部に複数の袋が載置される場合において、袋に収納された農産物の量や性状が異なる場合には、空気抵抗が小さい袋により多くの空気が流れることとなり、乾燥具合に偏りが生じてしまう。そこで本発明の農産物乾燥方法では、袋に収納された農産物の量又は性状に応じて、噴出口の開口面積及び袋の開口部の開口面積の少なくとも一方を、袋ごとに調整する。これにより、空気抵抗が大きい袋に対しては噴出口の開口面積又は袋の開口部の開口面積を大きくし、空気抵抗が小さい袋に対しては噴出口の開口面積又は袋の開口部の開口面積を小さくすることにより、各袋を通過する空気量が略均一となるように調節して、均一な乾燥を進めることができる。また、噴出口の開口面積の調整と袋の開口部の開口面積の調整を組み合わせることにより、空気量をきめ細かに調整することが可能となり、各袋の乾燥具合をより精度良く均一化することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、農産物を袋に入った状態のままで効率良く乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態に係る農産物乾燥システムの各ユニットを分割した状態と各ユニットを連結した状態の全体構成の一例を表す図である。
図2】実施形態に係る農産物乾燥システムの使用状態の一例を表す図である。
図3】ファンユニットの構成の一例を表す斜視図である。
図4】第1の噴き上げユニットの構成の一例を表す、流出口側から見た斜視図及び流入口側から見た斜視図である。
図5】第2の噴き上げユニットの構成の一例を表す、流出口側から見た斜視図及び流入口側から見た斜視図である。
図6】袋の構成の一例を表す斜視図である。
図7】実施形態に係る農産物乾燥システムの使用状態において、各袋に収納された農産物の量が異なる場合の一例を表す図である。
図8】噴き上げユニットの噴出口の開口面積を載置される袋ごとに調整可能とする構成の一例を表す図である。
図9】実施形態に係る農産物乾燥システムの使用状態において、噴き上げユニットの噴出口の開口面積の調整により各袋に供給される空気が略均一となった場合の一例を表す図である。
図10】実施形態に係る農産物乾燥システムの使用状態において、袋の開口部の開口面積の調整により各袋に供給される空気が略均一となった場合の一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
<農産物乾燥システムの全体構成>
図1図2を用いて、本実施形態に係る農産物乾燥システムの全体構成について説明する。図1は、本実施形態に係る農産物乾燥システムの全体構成の一例を表す図であり、図1(a)は各ユニットを分割した状態、図1(b)は各ユニットを連結した状態を表している。図2は、本実施形態に係る農産物乾燥システム1の使用状態の一例を表す図である。
【0015】
図1(a)及び図1(b)に示すように、農産物乾燥システム1は、ファンユニット3と、1台又は複数台(この例では2台)の噴き上げユニット5,7とを有する。ファンユニット3と噴き上げユニット5,7を含む3台のユニットの各々は、ユニット単位で着脱可能に連結される。なお、噴き上げユニットの台数は2台に限定されるものではなく、1台としてもよいし、3台以上でもよい。噴き上げユニットが1台の場合は、ファンユニット3に噴き上げユニット7が直接連結される構成となる。当該構成が、農産物乾燥システム1の最小のユニット構成となる。噴き上げユニットが2台以上の場合は、ファンユニット3に噴き上げユニット5を介して噴き上げユニット7が連結される構成となる。噴き上げユニットの台数を増やす場合には、ファンユニット3と噴き上げユニット7の間の噴き上げユニット5の台数が増やされる。
【0016】
図2に示すように、ファンユニット3は、ファン9を備えており、袋11に収納された農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出する。噴き上げユニット5は、ファンユニット3に着脱可能に連結され、袋11が上部に載置される。噴き上げユニット7は、噴き上げユニット5に着脱可能に連結され、袋11が上部に載置される。噴き上げユニット5,7は、ファンユニット3から吐出された空気を上方に向けて噴き出す。図2では、空気の流れを白矢印で示している。なお、農産物の種類は特に限定されるものではないが、例えば穀類、豆類、じゃがいも、南瓜、たまねぎ等である。
【0017】
<ファンユニットの構成>
図3を用いて、ファンユニット3の構成について説明する。図3は、ファンユニットの構成の一例を表す斜視図である。
【0018】
図3に示すように、ファンユニット3は略直方体形状の筐体3aを有する。筐体3aの内部にはファン9が内蔵されている。ファン9は、筐体3aの上部に設けられた吸込口3bから空気を吸い込み、筐体3aの側面に設けられた吐出口3cから吐出する。図3では、空気の流れを白矢印で示している。吐出口3cから吐出された空気は、袋11に収納された農産物を乾燥させるために使用される。ファン9の能力(風量、圧力等)は、乾燥に供する袋11の数や乾燥する農産物の性状等に合わせて選定される。吐出口3cは筐体3aの側面から突出しており、噴き上げユニット5の流入口5bの内側に嵌合する。また、吐出口3cは噴き上げユニット7の流入口7bの内側に嵌合することも可能である。上記構成により、ファンユニット3は隣接させた噴き上げユニット5又は噴き上げユニット7のいずれにも連結させることが可能である。筐体3aは、複数(この例では3つ)の脚部3dによって自立しており、ファンユニット3は1つのまとまったユニットとして構成されている。
【0019】
なお、図3ではファン9が上部から空気を吸い込んで下方に吐出するように設置されたが、ファン9の向きはこれに限らず、例えばファン9が一方側の側部から空気を吸い込んで他方側の側部に吐出するように設置されてもよい。また、ファン9は筐体3aに必ずしも内蔵される必要はなく、筐体3aの外部に設置されてもよい。また、共通の筐体3aに対して能力が異なる複数のファン9を交換して取り付け可能としてもよい。さらに、筐体3aを設けずに、ファン9そのものをダクト等を介して噴き上げユニット5,7に取り付ける構成としてもよい。
【0020】
ファン9としては、必要圧力や必要風量に応じて、例えば軸流ファン、ブロアーファン、又はシロッコファンなど、様々なタイプのファンが利用可能である。ファン9が軸流ファンやブロアーファンである場合には、ファンユニット3の筐体3aの内部に設置される。ファン9がシロッコファンである場合には、ファンユニット3の筐体3aの外部に設置される。この場合、筐体3aの側部に横付けしてもよいし、筐体3aの上部に搭載してもよい。
【0021】
<噴き上げユニットの構成>
図4及び図5を用いて、噴き上げユニット5,7の構成について説明する。図4は、噴き上げユニット5の構成の一例を表す図であり、図4(a)は流出口側から見た斜視図、図4(b)は流入口側から見た斜視図である。図5は、噴き上げユニット7の構成の一例を表す図であり、図5(a)は流入口側とは反対側から見た斜視図、図5(b)は流入口側から見た斜視図である。
【0022】
図4(a)及び図4(b)に示すように、噴き上げユニット5(第1噴き上げユニットの一例)は略直方体形状の筐体5aを有する。筐体5aの一方側の側面には、ファンユニット3から吐出された空気を流入させる流入口5bが設けられ、他方側の側面には、空気を流出させる流出口5cが設けられている。図4では、空気の流れを白矢印で示している。流入口5bは筐体5aの一方側の側面から突出しており、ファンユニット3の吐出口3cの外側に嵌合する。また、流入口5bは他の噴き上げユニット5の流出口5cの外側に嵌合することも可能である。流出口5cは筐体5aの他方側の側面から突出しており、噴き上げユニット7の流入口7bの内側に嵌合する。また、流出口5cは他の噴き上げユニット5の流入口5bの内側に嵌合することも可能である。上記構成により、噴き上げユニット5は両側に隣接させたファンユニット3と噴き上げユニット7に連結させる以外にも、2台以上の噴き上げユニット5を隣接させて噴き上げユニット5同士を互いに連結させることが可能である。
【0023】
筐体5aの上部には、袋11が載置される載置部5dが設けられている。図4に示す例では、載置部5dは2つの袋11が載置されるように枠5eにより2つの領域に区分けされている。なお、噴き上げユニット5に載置される袋11の数は2つに限らず、1つでもよいし、3つ以上としてもよい。載置部5dの各領域には、ファンユニット3から吐出された空気を上方に噴き出す噴出口5fが形成されている。噴出口5fは、載置部5dに形成された略長方形状の開口5gに、網目状の金属板5h(例えばエクスパンドメタル等)が固定されることで形成されている。これにより、噴出口5fは空気を通風させつつ袋11を支えることが可能な強度を備えている。筐体5aは、複数(この例では3つ)の脚部5iによって自立しており、噴き上げユニット5は1つのまとまったユニットとして構成されている。
【0024】
図5(a)及び図5(b)に示すように、噴き上げユニット7は、流出口が設けられていないことを除き、噴き上げユニット5と同様に構成されている。すなわち、噴き上げユニット7(第2噴き上げユニットの一例)は略直方体形状の筐体7aを有する。筐体7aの一方側の側面には、噴き上げユニット5から吐出された空気を流入させる流入口7bが設けられている。図5では、空気の流れを白矢印で示している。他方側の側面には、空気を流出させる流出口は設けられておらず、閉鎖されている。流入口7bは筐体7aの一方側の側面から突出しており、噴き上げユニット5の流出口5cの外側に嵌合する。また、流入口7bはファンユニット3の吐出口3cの外側に嵌合することも可能である。上記構成により、噴き上げユニット7は隣接させたファンユニット3又は噴き上げユニット5のいずれにも連結させることが可能である。
【0025】
筐体7aの上部には、袋11が載置される載置部7dが設けられている。図5に示す例では、載置部7dは2つの袋11が載置されるように枠7eにより2つの領域に区分けされている。なお、噴き上げユニット7に載置される袋11の数は2つに限らず、1つでもよいし、3つ以上としてもよい。載置部7dの各領域には、ファンユニット3から吐出された空気を上方に噴き出す噴出口7fが形成されている。噴出口7fは、載置部7dに形成された略長方形状の開口7gに、網目状の金属板7h(例えばエクスパンドメタル等)が固定されることで形成されている。これにより、噴出口7fは空気を通風させつつ袋11を支えることが可能な強度を備えている。筐体7aは、複数(この例では3つ)の脚部7iによって自立しており、噴き上げユニット7は1つのまとまったユニットとして構成されている。
【0026】
なお、以上のように、本実施形態では噴き上げユニット5,7がそれぞれ2つの袋11を載置可能に構成されているため、システム全体で奇数個の袋11を載置する場合には、噴き上げユニット5,7のいずれかの噴出口5f,7fが、上部に袋11を搭載していない状態となる。この場合には、当該開いた噴出口5f,7fに対して、例えば乾燥の終わった袋11を開口部11aを閉じた状態で搭載するか、あるいは、開いた噴出口5f,7fに閉塞板(図示省略)を乗せてその上に重りを搭載する等により、開いた噴出口5f,7fを閉塞させればよい。
【0027】
<袋の構成>
図6を用いて、農産物が収納される袋11の構成について説明する。図6は、袋11の構成の一例を表す斜視図である。
【0028】
図6に示すように、農産物が収納される袋11は、例えば略四角筒状に形成されており、上部に農産物を受け入れるための開口部11aを有している。なお、袋11は円筒状に形成されてもよい。袋11は、化学繊維(例えばポリエチレンやポリプロピレン等)又は天然繊維(例えば木綿や麻等)で織られた布などの柔軟な素材で構成されており、折りたたんでコンパクトに収納することができる。袋11は、底部11bが通気性を有する素材(例えばメッシュ状の化学繊維又は天然繊維)で構成されており、底部11b以外の他の部分11cは閉塞された素材で構成されている。図6では、通気性を有する素材で構成された部分が格子状のハッチングで図示されている。
【0029】
袋11は、開口部11aを開閉可能なロープ11dを備えている。開口部11aは、ロープ11dを縛ることにより閉塞され、ロープ11dを緩めることにより開放される。また、通気性を有する素材で構成された底部11bにも、開口部11eが設けられている。開口部11eは、ロープ11fを縛ることにより閉塞され、ロープ11fを緩めることにより開放される。開口部11eを開放することで、袋11に収納された農産物を下方から取り出すことが可能である。底部11bは、開口部11eが閉塞された状態で空気を通風することが可能である。また、袋11には一対の吊ベルト11gが設けられている。当該吊ベルト11gにより、フォークリフトを用いて袋11を吊り上げたり移送することができる。
【0030】
上記構成により、農産物を収納した袋11が噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに載置されると、ファンユニット3から吐出された空気が載置部5d,7dに設けられた噴出口5f,7fから上方に噴き出し、底部11bを通過して袋11内の農産物の中を通過し、開口部11aから上方に流出する。これにより、農産物が袋11に収納された状態で乾燥される。
【0031】
<開口面積の調整>
噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに複数の袋11が載置される場合に、袋11に収納された農産物の量や性状の相違に起因して空気抵抗が異なる場合には、空気抵抗が小さい袋11により多くの空気が流れることとなり、乾燥具合に偏りが生じてしまう。例えば図7に示す例では、袋11A~11Dのうち、袋11A,11Dの量が多く、袋11Cが中程度の量であり、袋11Bの量が少ない。この場合、袋11Bに流れる空気の量が最も多くなり、袋11Cに流れる空気の量が中程度となり、袋11A,11Dに流れる空気の量が最も少なくなる。なお、図7では、各袋11に流れる空気の量の大小を白矢印の長さで表している。
【0032】
農産物乾燥システム1では、噴き上げユニット5,7の噴出口5f,7fの開口面積が載置される袋11ごとに調整可能に構成されている。具体的には、図8に示すように、噴き上げユニット5の噴出口5fの金属板5h上に、所定の面積の通風孔12が所定の数だけ形成された閉塞板13A、又は、通風孔12が閉塞板13Aとは異なる数だけ形成された閉塞板13Bが設置されることで、噴出口5fの開口面積が調整される。噴き上げユニット7の噴出口7fについても同様である。図8に示す例では、閉塞板13Aの方が閉塞板13Bよりも多くの通風孔12が形成されており、閉塞板13Aの開口面積は閉塞板13Bよりも大きい。したがって、例えば上記図7に示す袋11の大小関係の例において、例えば袋11Bに対応する噴出口5fに開口面積が小さい閉塞板13Bを設置し、袋11Cに対応する噴出口5fに開口面積が大きい閉塞板13Aを設置し、袋11A,11Dに対応する噴出口5fには閉塞板を設置しないことで、図9に示すように、各袋11A~11Dに供給される空気量を略均一に調節して、均一な乾燥を進めることができる。なお、図9では、各袋11に流れる空気の量の大小を白矢印の長さで表している。
【0033】
なお、上記閉塞板13A,13Bの構造は一例であり、噴出口5f,7fの開口面積を調整可能であればどのような構造としてもよい。例えば、四角形状の通風孔が格子状に配列された閉塞板としてもよい。また、通風孔を有しないピース状の板部材を金属板5h上の適宜の位置に配置してもよいし、四角枠状の閉塞板としてもよい。なお、袋11の内部を略均一に通風させるために、通風孔が板全体の領域に対して略均等な間隔で配置された閉塞板が好ましい。また、乾燥に供する袋11の種類に応じて、開口面積が異なる3種類以上の閉塞板が用意されてもよい。
【0034】
また前述のように、袋11が開口部11aを開閉可能なロープ11dを備えているので、開口部11aが所定の大きさとなるようにロープ11dを縛ることで、開口部11aの開口面積が調整されてもよい。例えば上記図7に示す袋11の大小関係の例において、例えば図10に示すように、袋11Bの開口部11aの開口面積が最も小さくなるようにロープ11dを縛り、袋11Cの開口部11aの開口面積が中程度となるようにロープ11dを縛り、袋11A,11Dの開口部11aの開口面積が最も大きくなるようにロープ11dを緩めることにより、各袋11A~11Dに供給される空気量を略均一に調節して、均一な乾燥を進めることができる。なお、図10では、各袋11に流れる空気の量の大小を白矢印の長さで表している。
【0035】
なお、例えば閉塞板13A,13Bによって空気量を粗調整し、袋11の開口部11aの絞りによって空気量を微調整する等、上述した噴出口5f,7fの開口面積の調整と、袋11の開口部11aの開口面積の調整を組み合わせて行ってもよい。これにより、空気量をきめ細かに調整することが可能となり、各袋11の乾燥具合をより精度良く均一化することができる。
【0036】
<乾燥能力の調整>
農産物乾燥システム1の運用においては、乾燥する農産物の性状に応じて連結する噴き上げユニットの数を増減し、乾燥能力を増減させる。「乾燥能力」とは、農産物乾燥システム1により所定の時間の間に乾燥できる農産物の量のことをいう。
【0037】
乾燥する農産物は様々であり、粒子の大きさと期待される乾燥時間に応じて、乾燥能力が変化する。粒子の大きさは、農産物の内部を空気が通過する時の圧力損失に関係しており、同じファン9であっても送風量が変化する。例えば、袋11に収容された農産物の高さが1mと想定した場合、豆類であれば中程度の乾燥速度では圧力損失は例えば150Pa、必要風量は例えば400m/h・MT・mとなるが、これと同じ程度の乾燥速度では、小麦の場合には風量は同じであっても圧力損失が例えば350Paとなる。通常、ファン9は一定の圧力及び一定の風量で使われることはなく、通風時に生じる圧力損失に応じて風量が変化する。すなわち、圧力損失が大きくなればファン9の風量は低下する。従って、同じファン9であっても農産物の量と圧力損失によってファン9が供給できる風量が変化するので、乾燥できる農産物の量が変化することになる。
【0038】
例えば、袋11に収容された農産物の高さが全て1mであるとした場合、豆類であれば例えば19300m/hの風量を供給できるファン9の能力が、小麦になると18000m/hに低下する。この場合に、必要風量を上記と同じ400m/h・MT・mとすると、豆類であれば載置面積が約48m、小麦であれば載置面積が45mに相当する量だけ乾燥できることになる。すなわち、農産物が小麦の場合には、豆類の場合よりもファン9の送風能力が約7%低下し、乾燥能力が低下することになる。さらに、農産物が例えばマスタードである場合、例えば1400Paの圧力損失となり、ファン9の能力が例えば2800m/hに低下する。従って、理論的には載置面積が7mに相当する量しか乾燥できないことになる。従って、農産物乾燥システム1の運用においては、乾燥する農産物の性状に応じて連結する噴き上げユニットの数を増減し、乾燥能力を調整することになる。
【0039】
なお、乾燥する農産物の圧力損失が大きい場合には、噴き上げユニットの数の増減に代えて又は加えて、袋11に収容する量を少なくして対応することも可能である。例えば、上記マスタードの例では1mの高さでは圧力損失が例えば1400Paであるが、半分の高さ、つまり0.5mに高さを変えれば、圧力損失は700Paに減少して、その場合のファン9の風量は例えば8000m/hに増加する。この場合、必要風量を上記と同じ400m/h・MT・mとすると、載置面積が20mに相当する量を乾燥できることとなる。このように、袋11に収容する量が半分になったとしても、風量が大きく増えるので、結果的に1mの高さで載置面積が10mに相当する量を乾燥できるようになり、乾燥能力が向上する。このように、農産物を袋11に収容する量についても、ファン9の能力を考慮して調整すれば、乾燥能力を増減することが可能となる。
【0040】
<実施形態の効果>
以上説明した農産物乾燥システム1では、農産物を収納した袋11が噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに載置される。袋11は底部11bが通気性を有する素材で構成されており、ファンユニット3から吐出された空気が噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに設けられた噴出口5f,7fから上方に噴き出すことで、空気が袋11内の農産物の中を通過して農産物を乾燥させる。この際、袋11の全体を通気性を有する素材とするのではなく、袋11の底部11bのみを通気性を有する素材とすることにより、袋11の底部11bから内部に流入した空気を袋の側方に漏らすことなく農産物の中を通過させ、上部の開口部11aから流出させることができる。これにより、農産物を袋11に入った状態のままで効率良く乾燥することができる。その結果、農産物が袋11の内部で結露してカビが生えたり、腐敗が進行することを防止できるので、農産物の商品としての歩留まりと品質を向上できる。また、乾燥を終えた農産物を袋11に入った状態のままある程度の期間保管することが可能となるので、乾燥後の農産物のハンドリングも容易となる。したがって、農作業の効率化と品質の向上の両方に貢献することができる。
【0041】
また、本実施形態では特に、ファンユニット3と、複数台の噴き上げユニット5,7とが、ユニット単位で着脱可能に連結されている。複数台の噴き上げユニット5,7は、一方側の側面にファンユニット3から吐出された空気を流入させる流入口5bを備え、他方側の側面に空気を流出させる流出口5cを備えた、1台又は複数台の噴き上げユニット5と、一方側の側面に空気を流入させる流入口7bを備え、他方側の側面が閉鎖された、1台の噴き上げユニット7と、を含んでいる。
【0042】
これにより、農産物乾燥システム1のユニット構成を、乾燥させる袋11の数や乾燥させる農産物の種類や性状等に応じて、フレキシブルに変化させることができる。例えば、ファン9の性能が互いに異なる複数種類のファンユニット3を用意しておき、乾燥させる袋11の数や乾燥させる農産物の種類や性状等に応じて、ファンユニット3を交換することが可能である。例えば、袋11の数が多い場合や空気抵抗が大きい農産物を乾燥させる場合には、能力の大きなファンユニット3を使用し、袋11の数が少ない場合や空気抵抗が小さい農産物を乾燥させる場合には、能力の小さなファンユニット3を使用することができる。
【0043】
また、乾燥させる袋11の数や乾燥させる農産物の種類や性状等に応じて、ファンユニット3に接続する噴き上げユニット5,7の数を変更することが可能である。例えば、乾燥させる袋11の数が多い場合には、ファンユニット3に対して少なくとも1台の噴き上げユニット5と1台の噴き上げユニット7とを連結することで、噴き上げユニット5,7に載置可能な袋11の数を増大させ、多数の袋11を効率良く乾燥させることができる。また、例えば空気抵抗が大きい農産物を乾燥させる場合には、ファンユニット3に対して1台の噴き上げユニット7のみを連結することで、噴出口7fから噴き出す空気の風量や圧力を増大させ、空気抵抗が大きい農産物を効率良く乾燥させることができる。
【0044】
また、噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに複数の袋11が載置される場合に、袋11に収納された農産物の量や性状が異なる場合には、空気抵抗が小さい袋11により多くの空気が流れることとなり、乾燥具合に偏りが生じてしまう。
【0045】
農産物乾燥システム1では、噴き上げユニット5,7の噴出口5f,7fの開口面積が載置される袋11ごとに調整可能に構成されている。これにより、空気抵抗が大きい袋11に対しては噴出口5f,7fの開口面積を大きくし、空気抵抗が小さい袋に対しては噴出口5f,7fの開口面積を小さくすることにより、各袋11に供給される空気量が略均一となるように調節して、均一な乾燥を進めることができる。
【0046】
また、本実施形態では特に、噴き上げユニット5,7の載置部5d,7dに形成された開口5g,7gに網目状の金属板5h,7hが設置されて形成されており、金属板5h,7hに所定の面積の通風孔12が形成された閉塞板13A,13Bが設置されることで、開口面積が調整されるように構成されている。これにより、空気抵抗が大きい袋11が載置される金属板5h,7hに対しては通風孔12の総面積である開口面積が大きな閉塞板13Aを設置し、空気抵抗が小さい袋11が載置される金属板5h,7hに対しては通風孔12の総面積である開口面積が小さな閉塞板13Bを設置することにより、各袋11に供給される空気量が略均一となるように調節して、均一な乾燥を進めることができる。
【0047】
また、本実施形態では特に、農産物を収納する袋11が、開口部11aの開口面積を調整可能に構成されている。これにより、農産物の空気抵抗が大きい袋11に対しては開口部11aの開口面積を大きくし、農産物の空気抵抗が小さい袋11に対しては開口部11aの開口面積を小さくすることにより、各袋11内の農産物の中を通過する空気量が略均一となるように調節して、均一な乾燥を進めることができる。また、噴出口5f,7fの開口面積の調整と袋11の開口部11aの開口面積の調整を組み合わせることにより、空気量をきめ細かに調整することが可能となり、各袋11の乾燥具合をより精度良く均一化することができる。
【0048】
また、本実施形態では特に、袋11が開口部11aを開閉可能なロープ11dを備えており、開口部11aが所定の大きさとなるようにロープ11dを縛ることで、開口部11aの開口面積が調整されるように構成されている。これにより、農産物の空気抵抗が大きい袋11に対しては開口部11aの開口面積が大きくなるようにロープ11dを緩め、農産物の空気抵抗が小さい袋11に対しては開口部11aの開口面積が小さくなるようにロープ11dを縛ることにより、各袋11内の農産物の中を通過する空気量が略均一となるように調節して、均一な乾燥を進めることができる。
【0049】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0050】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0051】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0052】
1 農産物乾燥システム
3 ファンユニット
3a 筐体
3b 吸込口
3c 吐出口
3d 脚部
5 噴き上げユニット
5a 筐体
5b 流入口
5c 流出口
5d 載置部
5e 枠
5f 噴出口
5g 開口
5h 金属板
5i 脚部
7 噴き上げユニット
7a 筐体
7b 流入口
7d 載置部
7e 枠
7f 噴出口
7g 開口
7h 金属板
7i 脚部
9 ファン
11 袋
11A~11D 袋
11a 開口部
11b 底部
11c 他の部分
11d ロープ
11e 開口部
11f ロープ
11g 吊ベルト
12 通風孔
13A 閉塞板
13B 閉塞板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-06-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納される袋と、
ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットと、
前記ファンユニットに着脱可能に連結され、前記袋が載置される載置部に前記ファンユニットから吐出された前記空気を上方に噴き出す噴出口を備えた噴き上げユニットと、
を有し、
前記ファンユニットは、
前記ファンを備えた筐体と、前記筐体を自立させる脚部と、を有する1つのまとまったユニットとして構成されており、
前記噴き上げユニットは、
前記噴出口を上部に備えた筐体と、前記筐体を自立させる脚部と、を有する1つのまとまったユニットとして構成されており、
前記ファンユニットと、1又は複数台の前記噴き上げユニットとが、ユニット単位で着脱可能に連結されており、乾燥させる前記袋の数、乾燥させる前記農産物の種類、又は乾燥させる前記農産物の性状に応じて、前記ファンユニットに連結する前記噴き上げユニットの数が変更される
ことを特徴とする農産物乾燥システム。
【請求項2】
前記噴き上げユニットが複数台である場合には、
一方側の側面に前記ファンユニットから吐出された前記空気を流入させる流入口を備え、他方側の側面に前記空気を流出させる流出口を備えた、少なくとも1台の第1噴き上げユニットと、
一方側の側面に前記空気を流入させる流入口を備え、他方側の側面が閉鎖された、1台の第2噴き上げユニットと、を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の農産物乾燥システム。
【請求項3】
前記噴き上げユニットは、
前記噴出口の開口面積を、載置される前記袋ごとに調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の農産物乾燥システム。
【請求項4】
前記噴出口は、
前記載置部に形成された開口に網目状の金属板が設置されて形成されており、前記金属板に所定の面積の通風孔が形成された閉塞板が設置されることで、前記開口面積が調整されるように構成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の農産物乾燥システム。
【請求項5】
前記袋は、
前記開口部の開口面積を調整可能に構成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の農産物乾燥システム。
【請求項6】
前記袋は、
前記開口部を開閉可能なロープを備えており、前記開口部が所定の大きさとなるように前記ロープを縛ることで、前記開口部の開口面積が調整されるように構成されている
ことを特徴とする請求項5に記載の農産物乾燥システム。
【請求項7】
上部に農産物を受け入れるための開口部を有し、底部が通気性を有する素材で構成された、前記農産物が収納されたを、ファンを備え、前記農産物を乾燥させるための空気を吐出口から吐出するファンユニットに着脱可能に連結された噴き上げユニットの載置部に載置し、前記ファンユニットから吐出された前記空気を前記載置部に設けた噴出口から上方に噴き出して前記袋の内部の前記農産物の中を通過させ、
前記ファンを備えた筐体と、前記筐体を自立させる脚部と、を有する1つのまとまったユニットとして構成されたファンユニットと、前記噴出口を上部に備えた筐体と、前記筐体を自立させる脚部と、を有する1つのまとまったユニットとして構成された1又は複数台の前記噴き上げユニットとを、ユニット単位で着脱可能に連結する際に、乾燥させる前記袋の数、乾燥させる前記農産物の種類、又は乾燥させる前記農産物の性状に応じて、前記ファンユニットに連結する前記噴き上げユニットの数を変更する
ことを特徴とする農産物乾燥方法。