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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073133
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
A63F5/04 611A
A63F5/04 605B
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184174
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】出尾 理
(72)【発明者】
【氏名】岩倉 靖典
(72)【発明者】
【氏名】桶野 敦嗣
(72)【発明者】
【氏名】高木 恒彦
【テーマコード(参考)】
2C182
【Fターム(参考)】
2C182CA01
2C182CB05
2C182CB10
2C182CE18
(57)【要約】
【課題】電力供給が開始されたことに伴って、適切に復帰することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】設定値スイッチ及びクリアボタンの両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する。一方、設定値スイッチ及びクリアボタンのうちクリアボタンのみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能である。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技媒体を消費するための設定操作が行われた後に変動ゲームを実行可能な遊技機において、
電源スイッチと、
前記電源スイッチとは異なる操作手段と、を備え、
前記操作手段には、第1操作手段と、第2操作手段と、があり、
前記第1操作手段及び前記第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する一方、
前記第1操作手段及び前記第2操作手段のうち前記第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能であることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
各種の情報を記憶可能な記憶手段を備え、
情報には、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報と、掛け数に関する掛け数情報と、が含まれ、
前記第1操作手段及び前記第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、前記所持遊技媒体数情報及び前記掛け数情報の両方が初期化される一方、
前記第1操作手段及び前記第2操作手段のうち前記第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、前記所持遊技媒体数情報及び前記掛け数情報のうち少なくとも前記所持遊技媒体数情報が初期化される請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1操作手段は、前記第1操作手段を操作して前記第1操作手段が操作されている状態となった後、当該第1操作手段の操作を終了しても、前記第1操作手段が操作されている状態を維持することが可能に構成されている一方、
前記第2操作手段は、前記第2操作手段を操作して前記第2操作手段が操作されている状態となった後、当該第2操作手段の操作を終了すると、前記第2操作手段が操作されている状態が維持されず、前記第2操作手段が操作されていない状態となるように構成されている請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、電力供給が開始されることに伴って設定値を変更することが可能に構成されている遊技機がある。特許文献1に記載された遊技機では、BETスイッチなどを操作して賭数(所謂、掛け数)を設定することにより、変動ゲームを実行可能である。ところで、電力供給が開始された場合には、BETスイッチを操作するなどして掛け数を設定しなければ、例えば、変動ゲームを実行できるかなどの各種の確認作業を行うことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-024239号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日においては、電力供給が開始されたことに伴って、適切に復帰することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、遊技媒体を消費するための設定操作が行われた後に変動ゲームを実行可能な遊技機において、電源スイッチと、前記電源スイッチとは異なる操作手段と、を備え、前記操作手段には、第1操作手段と、第2操作手段と、があり、前記第1操作手段及び前記第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する一方、前記第1操作手段及び前記第2操作手段のうち前記第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、電力供給が開始されたことに伴って、適切に復帰することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】スロットマシンの機表側を示す図である。
図2】情報パネルを示す図である。
図3】遊技状態を示す図である。
図4】スロットマシンの電気的構成を示す図である。
図5】遊技進行処理を示すフローチャートである。
図6】(a)はゲーム可能報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、(b)は停止促進報知演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図7】電力供給が停止されたときのMAXBETボタンの操作有無と、電力供給が再開されたときの設定値スイッチの操作有無と、クリアボタンの操作有無と、に応じたスロットマシンにおける態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の一種であるスロットマシン(所謂、回胴式遊技機)の実施形態について説明する。本明細書において、上、下、左、右、前(正面)、後の各方向は、スロットマシンで遊技を行う遊技者から見たときの各方向を指すものとする。
【0009】
図1には、遊技機としてのスロットマシン10と、遊技場の島設備においてスロットマシン10と併設されるサンドユニットSUと、を示している。
サンドユニットSUには、記憶媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入返却口SUaが設けられている。サンドユニットSUには、投入されているプリペイドカードを返却する際に操作される返却ボタンSUbが設けられている。返却ボタンSUbが操作された場合、投入返却口SUaからプリペイドカードが返却される。プリペイドカードには、例えば、遊技に使用可能な価値としてのカード残額や、獲得した獲得メダル数が記憶される。獲得メダル数は、遊技者が所持しているメダル枚数(持ち球ともいわれる)に相当する。また、サンドユニットSUには、遊技媒体としてのメダルを貸し受ける際に操作される貸出ボタンSUcが設けられている。サンドユニットSUには、貸し出されるメダルが排出されるメダル貸出口SUdが設けられている。プリペイドカードに記憶された価値が存在するときにおいて、貸出ボタンSUcが操作された場合、メダル貸出口SUdからメダルが排出される。メダルは、遊技に使用可能な遊技価値に相当する。サンドユニットSUには、紙幣を投入する紙幣投入口が設けられている場合もある。そして、紙幣投入口から投入された紙幣に応じてプリペイドカードのカード残額が増加する。
【0010】
スロットマシン10は、四角箱状の本体キャビネット11を備える。本体キャビネット11は、前面に、図示しない開口部を備える。スロットマシン10は、本体キャビネット11の開口部を覆っている前面扉12を備える。扉部材としての前面扉12は、本体キャビネット11に対して開閉可能に支持されている。スロットマシン10は、施錠部SJを備える。スロットマシン10では、施錠部SJによって前面扉12の開放が規制されている。スロットマシン10では、例えば、遊技場の管理者が管理する鍵を用いて施錠部SJを右回りに操作することで解錠され、前面扉12を開放させることができる。
【0011】
スロットマシン10は、前面扉12に、発光可能な発光手段としての装飾ランプ13を備える。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、効果音や楽曲などの音を出力可能な音出力手段としてのスピーカ14を備える。スロットマシン10は、前面扉12に、例えば、キャラクタや文字などを模した画像を表示可能な表示手段としての演出表示装置15を備える。演出表示装置15としては、例えば、液晶ディスプレイ及び有機ELディスプレイなどを採用できる。スロットマシン10は、前面扉12の前面であって且つ演出表示装置15の下方に、略四角形の表示窓12aを備える。表示窓12aは、例えば、無色透明の樹脂材料製である。本実施形態では、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部の演出装置が演出実行手段に相当する。
【0012】
スロットマシン10は、リールユニット16を備える。リールユニット16は、表示窓12aを介して(通じて)遊技者が視認できるように、機内部に配設されている。リールユニット16は、左リール16a(第1リール)、中リール16b(第2リール)及び右リール16c(第3リール)を備える。リール16a~16cは、ドラムとも称される回胴である。このように、スロットマシン10は、複数のリールを備える。リール16a~16cは、その外周面に沿って、複数の図柄が識別可能に配列されている図柄列をそれぞれ備える。図柄列は、複数の図柄を長手方向に沿って印刷した帯状の透光性フィルムを、リール16a~16cの外側に巻き付けることにより設けられている。リール16a~16cの図柄列には、それぞれ21個の図柄が含まれている。図柄には、複数種類の図柄がある。例えば、複数種類の図柄には、チェリーを模したチェリー図柄、スイカを模したスイカ図柄、ベルを模したベル図柄、赤色の「7」を模した赤セブン図柄、白色の「7」を模した白セブン図柄及び「REPLAY」の文字を模したリプレイ図柄が含まれる。このように、リール16a~16cは、複数の図柄をそれぞれ有している。
【0013】
リールユニット16は、左リール16aを駆動させるアクチュエータ、中リール16bを駆動させるアクチュエータ、及び、右リール16cを駆動させるアクチュエータを備える。リール16a~16c駆動させるアクチュエータとしては、例えば、ステッピングモータを採用できる。リール16a~16cは、それぞれに対応して設けられたアクチュエータによって、相互に独立して、縦方向に回転及び停止が可能である。スロットマシン10では、リール16a~16cが回転すると、表示窓12aを介して視認可能な図柄列(複数種類の図柄)が変動され、変動ゲームが実行される。例えば、図柄列の変動は、図柄列が上方から下方に向かって縦方向にスクロール表示される態様により行われる。このように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cが回転する変動ゲームを実行可能に構成されている。また、リールユニット16は、左リール16aの回転位置を検出するための左リールセンサSE1、中リール16bの回転位置を検出するための中リールセンサSE2、及び、右リール16cの回転位置を検出するための右リールセンサSE3を備える(図4に示す)。
【0014】
表示窓12aは、リール16a~16cにおいて周方向に連続している3つの図柄を表示可能な大きさである。表示窓12aには、リール16a~16c毎に、上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置が設定されている。リールの回転が停止した場合に上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の各停止位置には、1つの図柄が停止して表示される。そして、表示窓12aを介して各停止位置に停止された図柄を視認することができ、表示窓12aに図柄が表示されることとなる。つまり、リール16a~16cのうち一部又は全部のリールの回転が停止している場合には、回転が停止しているリールが有する複数の図柄のうち少なくとも上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置に停止される計3つの図柄を、表示窓12aを介して視認することが可能である。
【0015】
スロットマシン10では、リール16a~16c毎に設定された3つの停止位置の中から1つずつ選択された停止位置の組み合わせによって、停止された図柄組み合わせを入賞と判定し得る有効な停止位置の組み合わせが設定されている。以下の説明では、有効な停止位置の組み合わせを構成する複数の停止位置を結んだラインを、単に「有効ラインYL」と示す。本実施形態では、リール16a~16cの各中段停止位置によって、有効ラインYL(有効な停止位置の組み合わせ)が構成されている。有効ラインYLは、入賞ラインともいわれる。
【0016】
ここで、図柄について「停止」とは、図柄が表示窓12a内、即ち上段停止位置、中段停止位置及び下段停止位置の何れかに停止され、遊技者に視認可能に表示されることを意味する。また、「入賞」とは、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に表示されることを意味している。スロットマシン10では、入賞が発生すると、該入賞した図柄組み合わせに定められた賞が付与される。なお、有効な停止位置の組み合わせ以外の組み合わせは、表示された図柄組み合わせを入賞と判定し得ない無効な停止位置の組み合わせ(所謂、無効ライン)となる。以下、「変動ゲームにて導出されるゲーム結果」とは、変動ゲームにおいて有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせに相当する。
【0017】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、メダルを投入可能なメダル投入口17を備える。スロットマシン10は、機内部に、メダルセレクタを備える。メダルセレクタは、メダル投入口17から投入されたメダルを検出する投入センサSE4を備える(図4に示す)。
【0018】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、BETボタン18を備える。BETボタン18は、スロットマシン10において内部的に記憶しているクレジットからメダルを掛ける掛け数設定操作手段である。クレジットは、内部的に記憶されているメダルに相当する。スロットマシン10は、クレジットとしてメダルを記憶することで、遊技価値をデータとして記憶可能である。また、メダルを掛けることは、メダルをベットすることに相当する。BETボタン18を操作することは、メダルを消費するための操作を行うことに相当する。このように、スロットマシン10では、BETボタン18を操作することが、所持している遊技媒体を消費するための設定操作に相当する。BETボタン18は、遊技者が操作することができる。
【0019】
BETボタン18には、非特定操作手段としての1BETボタン18aと、特定操作手段としてのMAXBETボタン18bと、がある。スロットマシン10では、1BETボタン18aを操作することにより、設定されている掛け数を1つ増加させることができる。つまり、スロットマシン10では、1BETボタン18aを操作することにより、設定されている掛け数よりも1つ多い数を掛け数として設定可能である。即ち、本実施形態は、非特定操作手段を操作する設定操作により、既に設定されている掛け数よりも1つ多い数を掛け数として設定可能に構成されている。また、スロットマシン10では、MAXBETボタン18bを操作することにより、設定されている掛け数を上限数まで増加させることができる。つまり、スロットマシン10では、MAXBETボタン18bを操作することにより、掛け数として設定可能な上限数を掛け数として設定可能である。即ち、本実施形態は、特定操作手段を操作する設定操作により、掛け数として設定可能な上限数を掛け数として設定可能に構成されている。因みに、スロットマシン10では、メダル投入口17からメダルを投入することでメダルを掛けることも可能である。したがって、メダル投入口17からメダルを投入する操作についても、遊技媒体を消費するための設定操作の一種と捉えることができる。
【0020】
スロットマシン10では、メダルを掛けることで、メダルを消費し、変動ゲームを実行可能に構成されている。例えば、スロットマシン10は、BETボタン18を操作することで掛け数を設定し、メダルを消費することで、変動ゲームを実行可能に構成されている。つまり、スロットマシン10は、BETボタン18が操作された後に変動ゲームを実行可能である。即ち、スロットマシン10は、遊技媒体を消費するための設定操作が行われた後に変動ゲームを実行可能に構成されている。このように、スロットマシン10では、クレジットとして記憶されたメダルを消費して、変動ゲームを実行することができる。即ち、スロットマシン10は、データとして記憶された遊技価値を消費して変動ゲームを実行可能に構成されている。本実施形態において、遊技媒体を消費するための設定操作は、ベット操作(BET操作)に相当する。また、遊技媒体を消費するための設定操作は、掛け数を設定する操作に相当する。また、遊技媒体を消費するための設定操作は、遊技媒体の投入操作に相当する。因みに、遊技媒体の投入とは、メダル投入口17へメダルを投入する以外にも、クレジットから掛け数を設定するためのメダルの消費も含む意図である。
【0021】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、操作可能な精算操作手段としての精算ボタン19を備える。精算ボタン19は、掛け数として設定されたメダル、及び、内部的に記憶しているクレジットを払い戻すときに操作する手段である。即ち、精算ボタン19は、掛け数として設定されたメダルやクレジットを精算するときに操作する操作手段である。精算ボタン19は、遊技者が操作することができる。
【0022】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、開始操作部としてのスタートレバー20を備える。スタートレバー20は、リール16a~16cの回転を開始させる開始操作をするための手段である。即ち、開始操作の受付は、変動ゲームを開始させる契機となる。このように、スタートレバー20は、変動ゲームを開始させるときに操作する操作手段である。スタートレバー20は、遊技者が操作することができる。変動ゲームを開始させるスタートレバー20の操作は、開始操作といえる。スロットマシン10では、開始操作に基づき変動ゲームが開始される。
【0023】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、左ストップボタン21(第1ストップボタン)を備える。左ストップボタン21は、左リール16aと対応しており、左リール16aの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、中ストップボタン22(第2ストップボタン)を備える。中ストップボタン22は、中リール16bと対応しており、中リール16bの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。スロットマシン10は、前面扉12の前面に、右ストップボタン23(第3ストップボタン)を備える。右ストップボタン23は、右リール16cと対応しており、右リール16cの回転を停止させる停止操作をするための操作手段である。ストップボタン21~23は、遊技者が操作することができる。
【0024】
ストップボタン21~23は、複数の図柄列と各別に対応している。ストップボタン21~23は、それぞれ停止操作部に相当する。このように、スロットマシン10は、ストップボタンが操作されたことを契機としてリールの回転を停止させることが可能に構成されている。また、回転中のリールを停止させるストップボタンの操作は、停止操作といえる。スロットマシン10では、停止操作に基づきリールの回転が停止する。以上のように、スロットマシン10は、複数のリール16a~16cにそれぞれ対応する複数の停止操作手段としてのストップボタン21~23を備える。以下の説明では、ストップボタン21~23のうち最初の停止操作を第1停止操作と示し、2番目の停止操作を第2停止操作と示し、3番目の停止操作を第3停止操作と示す場合がある。
【0025】
ストップボタン21~23の操作順序(以下、押し順と示す)には、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作を行うストップボタンを異ならせた押し順として、第1押し順~第6押し順の全6通りがある。第1押し順は、左リール16a→中リール16b→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第2押し順は、左リール16a→右リール16c→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第3押し順は、中リール16b→左リール16a→右リール16cの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第4押し順は、中リール16b→右リール16c→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第5押し順は、右リール16c→左リール16a→中リール16bの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。第6押し順は、右リール16c→中リール16b→左リール16aの順に回転が停止されるように、ストップボタン21~23を操作する押し順である。
【0026】
スロットマシン10は、前面扉12の前面における下部に、払出口26を備える。スロットマシン10は、機内部に、払出口26からメダルを払出す払出動作が可能なホッパーユニットHUを備える(図4に示す)。スロットマシン10は、払出口26から払出されたメダルを受ける受皿27を備える。
【0027】
スロットマシン10は、前面扉12の前面に、予め定めた情報を表示できる情報パネル30を備える。
図2に示すように、情報パネル30は、投入可能ランプ31を備える。投入可能ランプ31は、点灯又は消灯することが可能である。投入可能ランプ31は、点灯有無によって、スロットマシン10がメダルを投入可能な状態であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、投入可能ランプ31は、点灯することでメダルを投入可能であること、つまり、クレジットとして記憶されるメダルの数を追加可能であることを示唆又は報知することが可能である。なお、前述したように、スロットマシン10では、メダル投入口17からメダルを投入することでメダルを掛けることができる。したがって、投入可能ランプ31は、点灯することでメダルを掛けることが可能であることを示唆又は報知することが可能であるともいえる。このため、本実施形態において、投入可能ランプ31が点灯しているときは、掛け数を新たに設定することで変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、投入可能ランプ31では、BETボタン18を操作することで変動ゲームを実行可能であることが報知される。
【0028】
情報パネル30は、リプレイランプ32を備える。リプレイランプ32は、点灯又は消灯することが可能である。リプレイランプ32は、点灯有無によって、リプレイ(再遊技)であるか否か、つまり、リプレイ(再遊技)が作動したか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、リプレイランプ32は、点灯することで再遊技が作動したことを示唆又は報知することが可能である。このため、本実施形態において、リプレイランプ32が点灯しているときは、掛け数を新たに設定しなくても変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、リプレイランプ32では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状況(状態)となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。
【0029】
情報パネル30は、スタートランプ33を備える。スタートランプ33は、点灯又は消灯することが可能である。スタートランプ33は、点灯有無によって、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームの実行を開始可能であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、スタートランプ33は、点灯することでスタートレバー20を操作すれば変動ゲームの実行を開始させることが可能であることを示唆又は報知することが可能である。このため、本実施形態において、スタートランプ33が点灯しているときは、掛け数を新たに設定しなくても変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、スタートランプ33では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状況(状態)となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。
【0030】
情報パネル30は、有利区間ランプ34を備える。有利区間ランプ34は、点灯又は消灯することが可能である。有利区間ランプ34は、点灯有無によって、有利区間であるか否かを示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10において、有利区間ランプ34は、点灯することで有利区間であることを示唆又は報知することが可能である。
【0031】
情報パネル30は、掛け数表示部35を備える。掛け数表示部35は、1BET発光部35a、2BET発光部35b及び3BET発光部35cによって構成されている。掛け数表示部35は、各発光部35a~35cの点灯有無によって、掛け数として設定されているメダルの数、つまり、設定されている掛け数を示唆又は報知する。具体的に、スロットマシン10では、設定されている掛け数が「1枚」である場合、1BET発光部35aが点灯する一方、発光部35b,35cが消灯する。スロットマシン10では、設定されている掛け数が「2枚」である場合、発光部35a,35bが点灯する一方、3BET発光部35cが消灯する。スロットマシン10では、設定されている掛け数が「3枚」である場合、全ての発光部35a~35cが点灯する。因みに、スロットマシン10では、設定されている掛け数が「0枚」である場合、全ての発光部35a~35cが消灯する。
【0032】
このように、掛け数表示部35は、掛け数表示部35を構成する各発光部35a~35cの点灯有無、つまり、掛け数表示部35の内容によって、設定されている掛け数を示唆又は報知する。なお、「掛け数(BET数)」は、「賭数」ともいわれることがある。スロットマシン10では、少なくとも掛け数として1以上が設定されているときに変動ゲームを実行可能である。したがって、全ての発光部35a~35cが消灯しているときは、掛け数を新たに設定することで変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、発光部35a~35cでは、BETボタン18を操作することで変動ゲームを実行可能であることが報知される。スロットマシン10では、発光部35a~35cのうち少なくとも一部が点灯しているときは、掛け数が1以上であるときである。したがって、発光部35a~35cのうち少なくとも一部が点灯しているときは、掛け数を新たに設定しなくても変動ゲームを実行可能な状況(状態)であることを特定することができる。即ち、発光部35a~35cでは、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状況(状態)となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。
【0033】
情報パネル30は、クレジット表示部36を備える。クレジット表示部36は、例えば、2つの7セグメント表示器によって構成されている。クレジット表示部36は、機内部においてクレジットとして記憶されているメダルの数を表示する。
【0034】
情報パネル30は、払出表示部37を備える。払出表示部37は、例えば、2つの7セグメント表示器によって構成されている。払出表示部37は、変動ゲームにおける入賞の発生によって払出されるメダルの枚数に関する情報の表示を行う。更に、払出表示部37は、実行中である変動ゲームにおいて所定の図柄組み合わせ(ゲーム結果)を導出させるために推奨されているストップボタン21~23の操作態様に関する情報である指示情報を表示する。「ストップボタン21~23の操作態様に関する情報」とは、例えば、ストップボタン21~23の操作順序(押し順)に関する情報と、変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報と、が含まれる。変動ゲームにおいて停止されるようにストップボタン21~23を操作することが推奨されている図柄に関する情報は、目押し位置に関する情報ともいえる。
【0035】
次に、賞が定められた図柄組み合わせについて説明する。
賞が定められた図柄組み合わせとは、「役」ともいわれる。賞が定められた図柄組み合わせ(役)には、賞としてメダルの払出しを定めた図柄組み合わせ(払出役)及び賞として再遊技を定めた図柄組み合わせ(再遊技役)がある。再遊技は、メダルを掛ける必要がなく次の変動ゲームを開始できることである。再遊技役は、リプレイ役ともいわれる。払出役には、例えば、チェリー役、スイカ役、ベル役及び一枚役がある。
【0036】
チェリー役には、賞として所定枚数(例えば、3枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、チェリー役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「チェリー停止目」と示す。スイカ役には、賞として所定枚数(例えば、5枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、スイカ役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「スイカ停止目」と示す。ベル役には、賞として所定枚数(例えば、15枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、ベル役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベル停止目」と示す。一枚役には、賞として所定枚数(例えば、1枚)のメダルの払出しが定められている。以下の説明において、一枚役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「ベルこぼし停止目」と示す。なお、払出されるメダルの枚数とは、払出口26から実際に払出されたメダルの数ではなく、クレジットとして追加(加算)されたメダルの数を含み、遊技者に付与されたメダルの数に相当する。
【0037】
再遊技役には、賞として再遊技が定められている。以下の説明において、再遊技役が入賞する場合に有効ラインYL上に停止される図柄組み合わせを「再遊技停止目」と示す。
スロットマシン10では、例えば、払出役に定められた賞を、掛け数によって異ならせてもよい。例えば、ベル役には、掛け数が「1枚」であるときの賞として「1枚」、掛け数が「2枚」であるときの賞として「2枚」、掛け数が「3枚」であるときの賞として「15枚」のメダルの払出しをそれぞれ定めてもよい。
【0038】
スロットマシン10では、例えば、再遊技が作動した場合、前回の変動ゲームにおいて設定された掛け数と同じ掛け数が設定される。例えば、スロットマシン10では、掛け数として「1枚」が設定されているときに実行が開始された変動ゲームにおいて再遊技が入賞して、再遊技が作動した場合、掛け数として再び「1枚」が設定される。例えば、スロットマシン10では、掛け数として「2枚」が設定されているときに実行が開始された変動ゲームにおいて再遊技が入賞して、再遊技が作動した場合、掛け数として再び「2枚」が設定される。同様に、例えば、スロットマシン10では、掛け数として「3枚」が設定されているときに実行が開始された変動ゲームにおいて再遊技が入賞して、再遊技が作動した場合、掛け数として再び「3枚」が設定される。
【0039】
スロットマシン10は、遊技状態を制御可能に構成されている。
図3に示すように、スロットマシン10における遊技状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における遊技状態には、第1通常状態、第2通常状態、第1有利状態及び第2有利状態がある。以下の説明では、第1通常状態及び第2通常状態を纏めて通常状態という場合があり、第1有利状態及び第2有利状態を纏めて有利状態という場合がある。具体的には後述するが、有利状態は、通常状態に比して、有利な遊技状態である。
【0040】
スロットマシン10では、第1通常状態であるときに、有利区間への移行が決定されると、第2通常状態へ移行する。スロットマシン10では、第2通常状態であるときに、第1有利状態への移行が決定されると、第1有利状態へ移行する。そして、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立しない場合(図3では、不成立と示す)、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。一方、スロットマシン10では、第1有利状態の終了条件が成立するときにおいて、移行条件が成立する場合、第2通常状態へ移行する。なお、スロットマシン10では、第1有利状態において実行された変動ゲームの回数が規定回数に相当する「30回」に達した場合、第1有利状態の終了条件が成立する。また、スロットマシン10では、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合、又は、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合、移行条件が成立し、第1有利状態の終了後に第2有利状態へ移行する。スロットマシン10では、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数が0に達した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。その他、スロットマシン10では、有利区間であるときに、有利区間の終了条件が成立した場合、有利区間が終了し、第1通常状態へ移行する。スロットマシン10では、有利区間における変動ゲームの実行回数が上限滞在回数に相当する「1500回」に達した場合、又は、有利区間において付与された遊技媒体の枚数が上限付与枚数に相当する「2400枚」に達した場合、有利区間の終了条件が成立する。
【0041】
スロットマシン10は、演出状態(演出モード)を制御可能に構成されている。
スロットマシン10における演出状態は、複数種類ある。具体的に、スロットマシン10における演出状態には、通常演出状態、擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態がある。通常演出状態は、主に、通常状態であるときに滞在する演出状態である。擬似ボーナス演出状態は、主に、第1有利状態であるときに滞在する演出状態である。有利演出状態は、主に、第2有利状態であるときに滞在する演出状態である。各演出状態では、滞在中の演出状態を識別可能な演出状態識別情報が報知される。滞在中の演出状態とは、制御されている演出状態に相当する。スロットマシン10では、例えば、演出状態の種類毎に異なる背景画像を演出表示装置15に表示させたり、演出状態の種類毎に異なる発光色で装飾ランプ13を発光させたり、演出状態の種類毎に異なる背景音(所謂、BGM)をスピーカ14から出力させたりして、演出状態識別情報を報知する。演出状態識別情報を報知することで、遊技者は、滞在中の演出状態の種類を認識することができる。
【0042】
スロットマシン10では、例えば、賞が定められた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させるためのストップボタンの操作態様を示唆又は報知する操作関連演出(以下、ナビ演出と示す)が実行される。ナビ演出において示唆又は報知されるストップボタンの操作態様には、ストップボタンの押し順及びストップボタンの操作タイミングが含まれる。ストップボタンの操作タイミングは、所謂、目押し位置を意味する。ナビ演出は、操作ナビゲーション演出や、押し順ナビゲーション演出(押し順ナビ)ともいわれる。
【0043】
スロットマシン10では、通常演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行されない。一方、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される。即ち、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときは、通常演出状態であるときに比して、遊技者にとって有利な内容でナビ演出が実行される割合が高い。なお、スロットマシン10では、通常演出状態であるときにナビ演出は実行されず、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるときにナビ演出が実行される。即ち、スロットマシン10では、擬似ボーナス演出状態であるとき及び有利演出状態であるとき、通常演出状態であるときに比して、ナビ演出が実行される割合が高い。このため、有利状態において制御される擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常状態において制御される通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、通常演出状態よりも有利な演出状態といえる。擬似ボーナス演出状態及び有利演出状態は、所謂、「アシストタイム(AT)」となる。したがって、有利状態は、通常状態に比して、有利である。
【0044】
スロットマシン10では、電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45(図4に示す)を操作することによって、設定値を設定することができる。設定値は、複数段階で構成されており、何れかの設定値を設定できる。即ち、スロットマシン10は、設定値スイッチ45を操作することで設定値を変更できる。本実施形態における設定値には、「1」~「6」がある。そして、スロットマシン10では、「1」~「6」のうち何れかを設定値として設定することができる。スロットマシン10では、電力供給の開始に伴って設定値スイッチ45を操作して設定値を変更することが可能な設定値変更可能状態に制御される。スロットマシン10では、設定値変更可能状態においてスタートレバー20を操作することで、設定する設定値として選択している設定値を1段階ずつ変更することができる。そして、スロットマシン10では、設定値変更可能状態において設定値スイッチ45の操作を終えたときに選択されている設定値が、設定値として設定される。
【0045】
スロットマシン10では、設定値に基づく当選確率の下で各種の抽選が行われる。そして、スロットマシン10では、設定値により有利度が異なり、機械割が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、役抽選において各種の役の入賞が許容される確率が異なる。その他、例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第1通常状態であるときに有利区間への移行が決定される確率が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第2通常状態であるときに第1有利状態への移行が決定される確率が異なる。例えば、スロットマシン10では、設定値によって、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが決定される確率が異なる。スロットマシン10では、設定値によって有利状態に制御される確率が異なることから、設定値によって有利状態に制御される頻度が異なる。因みに、スロットマシン10では、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、機械割が高く、有利度が高い。
【0046】
次に、スロットマシン10の電気的構成を説明する。
図4に示すように、スロットマシン10は、主制御部としての主基板40を備える。主基板40は、変動ゲームに係る処理を行うとともに、該処理の結果に応じて制御情報を出力する。制御情報は、制御信号又は制御コマンドともいわれる。スロットマシン10は、副制御部としての副基板50を備える。副基板50は、主基板40から入力する制御情報に基づいて処理を行う。スロットマシン10は、電源ユニット60を備える。
【0047】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備える。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、各種の処理を行う。主ROM42は、主制御プログラム、及び、所定の抽選に用いられる判定値などを記憶している。主RWM43は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主RWM43は、各種の情報を記憶可能な記憶手段としての機能を実現する。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0048】
主基板40には、リール16a~16cの各アクチュエータが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、リール16a~16cの各アクチュエータの動作を制御可能に構成されている。主基板40には、リールセンサSE1~SE3及び投入センサSE4が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0049】
主基板40には、1BETボタン18a、MAXBETボタン18b、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、1BETボタン18a、MAXBETボタン18b、精算ボタン19、スタートレバー20及びストップボタン21~23が出力する検知信号を入力可能に構成されている。
【0050】
主基板40には、情報パネル30が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報パネル30の表示内容を制御可能に構成されている。主基板40には、ホッパーユニットHUが接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、ホッパーユニットHUを制御可能に構成されている。
【0051】
主基板40は、設定値スイッチ45と接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、設定値スイッチ45が操作されたときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。設定値スイッチ45は、前面扉12の裏側(後ろ側)、つまり、機内部に設けられている。したがって、設定値スイッチ45は、前面扉12を開放することで操作することが可能である。設定値スイッチ45は、所定の鍵を用いることで操作することが可能に構成されている。
【0052】
設定値スイッチ45は、設定値スイッチ45が操作されている状態(例えば、オン状態)及び設定値スイッチ45が操作されていない状態(例えば、オフ状態)の何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。スロットマシン10では、所定の鍵を用いて右回りに設定値スイッチ45を操作することで設定値スイッチ45が操作されている状態となり、所定の鍵を用いて右回りに設定値スイッチ45を操作しないことで設定値スイッチ45が操作されていない状態となる。所定の鍵は、右回りに設定値スイッチ45を操作している状況では抜き取ることができず、右回りに設定値スイッチ45を操作した後に左回りに設定値スイッチ45を操作することで抜き取ることができる。
【0053】
以上のように、設定値スイッチ45は、所定の鍵を用いて右回りに操作して、設定値スイッチ45が操作されている状態となった後、所定の鍵から手を離したとしても、所定の鍵を用いて左回りに操作しなければ設定値スイッチ45が操作されていない状態に戻らない。そして、このとき、設定値スイッチ45は、所定の鍵が右回りに操作されたまま、設定値スイッチ45が操作されている状態が維持される。つまり、設定値スイッチ45は、所定の鍵を用いて右回りに操作することで設定値スイッチ45が操作されている状態となった後、所定の鍵から手を離して設定値スイッチ45の操作を終了したとしても、所定の鍵が右周りに操作された状態が維持されることで、設定値スイッチ45が操作されている状態が維持されるように構成されている。即ち、第1操作手段は、第1操作手段を操作して第1操作手段が操作されている状態となった後、第1操作手段の操作を終了しても、第1操作手段が操作されている状態を維持することが可能に構成されている。
【0054】
主基板40は、クリアボタン46と接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、クリアボタン46が操作されたときに出力する検知信号を入力可能に構成されている。クリアボタン46は、前面扉12の裏側(後ろ側)、つまり、機内部に設けられている。したがって、クリアボタン46は、前面扉12を開放することで操作することが可能である。クリアボタン46は、押しボタン式のボタンである。クリアボタン46は、設定値スイッチ45と異なり、操作するにあたって所定の鍵を用いることなく、手や指で操作することができる。
【0055】
クリアボタン46は、クリアボタン46が操作されている状態(例えば、オン状態)及びクリアボタン46が操作されていない状態(例えば、オフ状態)の何れかに切り替える操作を可能であって、切替後の操作状態が維持されない。スロットマシン10では、クリアボタン46を押し込むことでクリアボタン46が操作されている状態となり、クリアボタン46を押し込まない(クリアボタン46から手を離す)ことでクリアボタン46が操作されていない状態となる。
【0056】
以上のように、クリアボタン46は、当該クリアボタン46を指で押し込むことによってクリアボタン46が操作されている状態となった後、クリアボタン46から手を離すことによってクリアボタン46が操作されていない状態に戻る。つまり、クリアボタン46を指で押し込んでいる状況において当該指による操作を終了すると、クリアボタン46が操作されている状態が維持されずに、クリアボタン46が操作されていない状態となる。つまり、クリアボタン46は、クリアボタン46を押し込んで操作することでクリアボタン46が操作されている状態となった後、クリアボタン46から手を離してクリアボタン46の操作を終了すると、クリアボタン46が操作されている状態が維持されず、クリアボタン46が操作されていない状態となるように構成されている。即ち、第2操作手段は、第2操作手段を操作して第2操作手段が操作されている状態となった後、第2操作手段の操作を終了すると、第2操作手段が操作されている状態が維持されず、第2操作手段が操作されていない状態となるように構成されている。
【0057】
このように、スロットマシン10は、設定値スイッチ45と、クリアボタン46と、を備えている。本実施形態では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46が、後述する電源スイッチ61とは異なる操作手段に相当する。そして、本実施形態では、設定値スイッチ45が第1操作手段に相当し、クリアボタン46が第2操作手段に相当する。即ち、操作手段には、第1操作手段と、第2操作手段と、がある。
【0058】
ここで、主ROM42に記憶されている抽選テーブルのうち、複数ある当選番号の中から当選番号を決定するための内部抽選に用いられる役抽選テーブルと上記当選番号について説明する。なお、当選番号を決定するための内部抽選は、「役抽選」である。役抽選において決定される当選番号は、条件装置組み合わせともいわれる。このため、役抽選は、「条件装置組み合わせ抽選」ともいえる。以下の説明では、「役抽選にて所定の当選番号が決定される」ことを「役抽選にて所定の当選番号に当選する」と示したり、「役抽選にて決定される当選番号」を「当選した当選番号」と示したりする場合がある。
【0059】
当選番号は、変動ゲームにおいて導出(表示)可能な図柄組み合わせとして、1つ又は複数の図柄組み合わせが定められた制御情報である。即ち、当選番号は、変動ゲームにおいて入賞が可能な役として、1つ又は複数の役が定められた条件装置識別子である。当選番号には、例えば、チェリー役の入賞を許容する当選番号、スイカ役の入賞を許容する当選番号、ベル役の入賞を許容する当選番号及び再遊技役の入賞を許容する当選番号が含まれている。ベル役の入賞を許容する当選番号の中には、ベル役に加えて一枚役の入賞を許容する当選番号がある。ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、ベル役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、一枚役を入賞させるためのストップボタンの操作順序と、が異なる当選番号が含まれている。例えば、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号には、所定の操作順序でストップボタンが操作された場合にはベル役が入賞する一方、所定の操作順序とは異なる操作順序でストップボタンが操作された場合には一枚役が入賞する当選番号が含まれている。
【0060】
以下の説明において、役抽選にてチェリー役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「チェリー役の入賞が許容された場合」と示す。なお、チェリー役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「チェリー役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。また、以下の説明において、役抽選にてスイカ役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「スイカ役の入賞が許容された場合」と示す。なお、スイカ役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「スイカ役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。同様に、以下の説明において、役抽選にてベル役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「ベル役の入賞が許容された場合」と示す。なお、ベル役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「ベル役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。ここでいうベル役の入賞を許容する当選番号には、ベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号も含まれる。また、以下の説明において、役抽選にて再遊技役の入賞を許容する当選番号に当選した場合を「再遊技役の入賞が許容された場合」と示す。再遊技役の入賞が許容された場合とは、役抽選の抽選結果が「再遊技役の入賞を許容する抽選結果」であることに相当する。
【0061】
主ROM42には、設定値毎に参照される役抽選テーブルが記憶されている。例えば、掛け数毎に参照される役抽選テーブルを異ならせるにあたって、主ROM42には、掛け数毎に参照される役抽選テーブルが記憶されるようにしてもよい。役抽選テーブルには、決定可能とする当選番号に対して、役抽選に用いられる乱数(以下、役抽選用乱数と示す)の値が、当該乱数の値として取り得る範囲内の数値の中から所定個数ずつ振り分けられている。スロットマシン10では、役抽選において何れの当選番号にも当選しなかった場合、つまり、役の入賞が許容されなかった場合、役抽選の抽選結果が「はずれ」となる。そして、役抽選の抽選結果が「はずれ」の場合には、役抽選の抽選結果に基づいて、賞が定められた図柄組み合わせが有効ラインYL上に導出されることはない。
【0062】
次に、副基板50について詳しく説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備える。例えば、副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラム、及び、各種の抽選に用いられる判定値などを記憶している。副ROM52は、装飾ランプ13における発光演出に関する発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ14における音演出に関する音演出データを記憶している。副ROM52は、演出表示装置15における表示演出に関する表示演出データを記憶している。副RWM53は、スロットマシン10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0063】
副基板50には、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15を制御可能に構成されている。
【0064】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換するとともに、その変換後の電源電圧を各基板40,50へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を備える。このように、スロットマシン10は、電源スイッチ61を備えている。電源スイッチ61は、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。スロットマシン10を起動するためには、電源スイッチ61をオン状態に操作したまま外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に操作することとなる。
【0065】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RWM43に対して電力を供給する。主RWM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RWM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。例えば、主RWM43は、電力供給が遮断されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。また、バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、副RWM53に対して電力を供給するように構成してもよい。この場合、副RWM53は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における副RWM53の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持することが可能となる。
【0066】
スロットマシン10は、バックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態では、主基板40がバックアップ機能を有している。例えば、副基板50は、バックアップ機能を有してもよい。主RWM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された記憶手段の一例となる。スロットマシン10は、電力供給が停止された場合であっても、記憶手段に記憶された情報のうち少なくとも一部の情報を記憶保持することが可能に構成されている。
【0067】
次に、主CPU41が実行する遊技進行処理について説明する。
図5に示すように、遊技進行処理において主CPU41は、遊技開始セット処理を行う(ステップS101)。遊技開始セット処理において主CPU41は、スロットマシン10の遊技状態に関する情報の記憶を行ったり、主RWM43における所定の記憶領域の情報を消去又は更新したりする。次に、主CPU41は、メダルの受付を開始する(ステップS102)。次に、主CPU41は、遊技状態をチェックする(ステップS103)。続いて、主CPU41は、再遊技作動時であるかを判定する(ステップS104)。再遊技作動時とは、再遊技が付与されているときに相当する。再遊技作動時ではない場合(ステップS104;NO)、主CPU41は、今回の変動ゲームにおける掛け数を設定するメダル管理処理を行う(ステップS105)。ステップS105において掛け数を設定した場合、主CPU41は、掛け数が設定されたことを特定可能な制御情報(以下、掛け数設定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。なお、掛け数設定コマンドからは、設定されている掛け数を特定することも可能に構成されている。主CPU41によって出力バッファに格納された制御情報(制御コマンド)は、次回以降の割込処理において副基板50へと出力される。
【0068】
ステップS105において主CPU41は、1BETボタン18aからの検知信号を入力すると、主RWM43に記憶されている掛け数情報から掛け数と特定し、当該掛け数が上限数に達しておらず、且つ、主RWM43に記憶されているクレジット情報から特定可能なクレジットが1以上であれば、掛け数を1増加させる制御を実行する。掛け数を1増加させる制御として、主CPU41は、掛け数情報から特定可能な掛け数に1加算して、掛け数情報を更新する。更に、主CPU41は、クレジット情報から特定可能なクレジットから1減算して、クレジット情報を更新する。なお、掛け数情報は、掛け数を特定可能な情報に相当し、掛け数に関する掛け数情報に相当する。クレジット情報は、クレジットを特定可能な情報に相当し、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報に相当する。このように、主RWM43が記憶可能な情報には、所持遊技媒体数情報と、掛け数情報と、が含まれる。
【0069】
また、ステップS105において主CPU41は、MAXBETボタン18bからの検知信号を入力すると、掛け数情報から掛け数と特定し、当該掛け数が上限数に達しておらず、且つ、クレジット情報から特定可能なクレジットが掛け数を上限数とするために必要な遊技媒体数以上であれば、掛け数を上限数まで増加させる制御を実行する。掛け数を上限数まで増加させる制御として、主CPU41は、掛け数情報から特定可能な掛け数が上限数となるように掛け数に加算し、掛け数情報を更新する。更に、主CPU41は、掛け数に加算した分、クレジット情報から特定可能なクレジットから減算して、クレジット情報を更新する。
【0070】
また、ステップS105において主CPU41は、投入センサSE4からの検知信号を入力した場合、掛け数情報から特定可能な掛け数が上限数に達していなければ、掛け数情報から特定可能な掛け数に1加算して、掛け数情報を更新する。但し、このとき、掛け数が上限数に達している場合、主CPU41は、クレジット情報から特定可能なクレジットが上限数に達していなければ、クレジット情報から特定可能なクレジットに1加算して、クレジット情報を更新する。そして、このとき、クレジットが上限数に達している場合、主CPU41は、ホッパーユニットHUを駆動させ、メダルを1枚払出す。
【0071】
主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104;YES)、又は、ステップS105の処理を終了した場合、今回の変動ゲームにおける掛け数が、変動ゲームの実行を開始可能とする最低掛け数以上であるかを判定する(ステップS106)。最低掛け数は、例えば、遊技状態によって異ならせてもよい。なお、主CPU41は、再遊技作動時である場合(ステップS104;YES)、前回の変動ゲームにおける掛け数を、今回の変動ゲームにおける掛け数として再び設定する。掛け数が設定されている場合であっても、再遊技作動時であるかを特定可能な情報が主RWM43に記憶されることから、当該情報を参照することで主CPU41は再遊技作動時であるかを特定することができる。
【0072】
掛け数が最低掛け数以上でない場合(ステップS106;NO)、主CPU41は、ステップS103の処理に移行する。即ち、ステップS106において主CPU41は、変動ゲームの実行を開始可能な状態となったかを判定している。一方、掛け数が最低掛け数以上である場合(ステップS106;YES)、主CPU41は、スタートレバー20による開始操作を受付けたかを判定する(ステップS107)。スロットマシン10では、ステップS102の処理を終えてからステップS106の処理において肯定判定されるまでの間において、再遊技が作動していない場合(ステップS104;NO)の状況が、掛け数を設定可能な状況に相当する。
【0073】
ステップS107において主CPU41は、スタートレバー20からの検知信号を入力した場合には肯定判定する一方、スタートレバー20からの検知信号を入力しない場合には否定判定する。開始操作を受付けていない場合(ステップS107;NO)、主CPU41は、ステップS103の処理へ移行する。一方、開始操作を受付けた場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、ゲーム数減算処理を行う(ステップS108)。なお、開始操作を受付けた場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、変動ゲームの開始を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0074】
ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理と、第2ゲーム数減算処理と、第3ゲーム数減算処理と、を行う。ゲーム数減算処理において主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を行い、当該第1ゲーム数減算処理を終了した後に第2ゲーム数減算処理を行い、当該第2ゲーム数減算処理を終了した後に第3ゲーム数減算処理を行う。そして、ゲーム数減算処理において主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了した後、遊技進行処理に戻る。
【0075】
第1ゲーム数減算処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数を1減算して更新する。擬似ボーナス滞在残回数は、第1有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理を終了する。
【0076】
第2ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数を1減算して更新する。滞在残回数は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する。その後、主CPU41は、第2ゲーム数減算処理を終了する。
【0077】
第3ゲーム数減算処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態及び有利状態の何れかであるかを判定する。第2通常状態及び有利状態の何れでもない場合、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。一方、第2通常状態及び有利状態の何れかである場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利上限値を1減算して更新する。有利上限値は、有利区間の終了条件が成立するまでの値であって、有利上限値が0に達した場合に有利区間の終了条件が成立する。その後、主CPU41は、第3ゲーム数減算処理を終了する。
【0078】
ゲーム数減算処理を終えると、主CPU41は、役抽選として、当選番号を決定するための役抽選処理を行う(ステップS109)。役抽選処理において主CPU41は、役抽選用乱数の値を取得する。主CPU41は、設定されている設定値を特定可能な情報(以下、設定値情報と示す)を参照し、設定されている設定値を特定する。設定値情報は、主RWM43に記憶される。そして、主CPU41は、特定した設定値及び掛け数に対応する役抽選テーブルを選択する。主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値を基に、選択した役抽選テーブルを参照することによって、役抽選を行う。具体的に、主CPU41は、取得した役抽選用乱数の値が振り分けられている当選番号を決定する。なお、役抽選用乱数の値が、賞が定められた図柄組み合わせの入賞を許容する当選番号に振り分けられていない場合、役抽選の抽選結果は「はずれ」となる。本実施形態では、主CPU41が役抽選処理を行うことで、役抽選を行う役抽選手段としての機能が実現される。
【0079】
役抽選処理において主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な情報(以下、当選情報と示す)を、主RWM43に記憶する。また、主CPU41は、役抽選の抽選結果を特定可能な制御情報(以下、当選情報コマンドと示す)を出力バッファに格納する。当選情報コマンドを出力バッファに格納した後、主CPU41は、役抽選処理を終了するとともに、遊技進行処理に戻る。
【0080】
役抽選処理を終えると、主CPU41は、有利抽選処理を行う(ステップS110)。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理と、第1有利移行抽選処理と、第2有利移行抽選処理と、天井判定処理と、上乗せ抽選処理と、を行う。有利抽選処理において主CPU41は、有利区間移行抽選処理を行い、当該有利区間移行抽選処理を終了した後に第1有利移行抽選処理を行い、当該第1有利移行抽選処理を終了した後に第2有利移行抽選処理を行う。更に、有利抽選処理において主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了した後に天井判定処理を行い、当該天井判定処理を終了した後に上乗せ抽選処理を行う。そして、有利抽選処理において主CPU41は、上乗せ抽選処理を終了した後、遊技進行処理に戻る。
【0081】
有利区間移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1通常状態であるかを判定する。第1通常状態でない場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、第1通常状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、有利区間移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、有利区間への移行を決定可能な有利区間移行抽選を行う。有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、有利区間への移行が決定される確率が高い。なお、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。また、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理を終了する。一方、有利区間移行抽選において有利区間への移行が決定された場合、主CPU41は、有利移行許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、有利演出状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、有利移行抽選処理を終了する。
【0082】
第1有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態又は第2有利状態であるかを判定する。第2通常状態又は第2有利状態でない場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第2通常状態又は第2有利状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第1有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第1有利状態への移行を決定可能な第1有利移行抽選を行う。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、第1有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。また、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときと、第2有利状態であるときと、で異なる。具体的に、第2有利状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率は、第2通常状態であるときに第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定される確率よりも高い。第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第1有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利移行抽選において第1有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第1有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第1有利移行抽選処理を終了する。
【0083】
第2有利移行抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第1有利状態であるかを判定する。第1有利状態でない場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第1有利状態である場合、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されていることを特定可能な第2有利許容情報が主RWM43に記憶されているかを判定する。そして、第2有利許容情報が記憶されている場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利許容情報が記憶されていない場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、第2有利移行抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成した乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、第2有利状態への移行を決定可能な第2有利移行抽選を行う。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果に応じて異なる。例えば、スロットマシン10では、役抽選の抽選結果が同じ場合、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」<設定値「4」<設定値「5」<設定値「6」の順で、第2有利状態への移行が決定される確率が高い。なお、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定される確率は、設定されている設定値及び役抽選の抽選結果のうち一方に応じて異なるように構成してもよい。第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定されなかった場合、主CPU41は、第2有利移行抽選処理を終了する。一方、第2有利移行抽選において第2有利状態への移行が決定された場合、主CPU41は、第2有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第2有利状態への移行が決定されたことを特定可能な制御情報(以下、第2有利許容コマンドと示す)を出力バッファに格納し、第2有利移行抽選処理を終了する。
【0084】
天井判定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2通常状態であるかを判定する。第2通常状態でない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、第2通常状態である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている通常実行回数に1加算し、通常実行回数を更新する。通常実行回数は、有利状態に制御されることなく第2通常状態において実行された変動ゲームの回数に相当する。主CPU41は、更新後の通常実行回数が、主RWM43に記憶されている天井回数に達したかを判定する。通常実行回数が天井回数に達していない場合、主CPU41は、天井判定処理を終了する。一方、通常実行回数が天井回数に達した場合、主CPU41は、第1有利許容情報を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、第1有利許容コマンドを出力バッファに格納し、天井判定処理を終了する。
【0085】
上乗せ抽選処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態が第2有利状態であるかを判定する。第2有利状態でない場合、主CPU41は、上乗せ抽選処理を終了する。一方、第2有利状態である場合、主CPU41は、役抽選の抽選結果に基づいて、上乗せ抽選を行う。主CPU41は、例えば、主基板40内で生成している乱数の値を取得するとともに、当該取得した乱数の値を基に所定の抽選テーブルを参照し、取得した乱数の値に応じて、上乗せすること、又は、上乗せしないことを決定する上乗せ抽選を行う。本実施形態では、上乗せすることが決定される場合、上乗せする回数(所謂、上乗せ回数)も決定される。ここでいう「上乗せ」は、第2有利状態に滞在可能な変動ゲームの残り回数に相当する滞在残回数を増加させること、つまり、第2有利状態に制御される期間を延長することに相当する。「上乗せ回数」は、滞在残回数を増加させる回数、つまり、滞在残回数に加算される回数に相当する。但し、主RWM43に記憶されている滞在残回数が、主RWM43に記憶されている有利上限値を超えている場合、主CPU41は、上乗せ抽選処理において上乗せ抽選を行わず、上乗せ抽選処理を終了する。上乗せ抽選において上乗せすることを決定した場合、主CPU41は、決定した上乗せ回数を滞在残回数に加算し、滞在残回数を更新する。更に、主CPU41は、上乗せ回数を特定可能な制御情報(以下、上乗せ回数コマンドと示す)を出力バッファに格納し、上乗せ抽選処理を終了する。
【0086】
有利抽選処理を終えると、主CPU41は、指示情報決定処理を行う(ステップS111)。指示情報決定処理において主CPU41は、有利状態であって、役抽選においてベル役及び一枚役の入賞を許容する当選番号に当選した場合、ベル役を入賞させるための操作順序に対応する指示情報を決定する。また、主CPU41は、決定した指示情報を特定可能な制御情報(以下、指示情報コマンドと示す)を出力バッファに格納し、指示情報決定処理を終了するとともに、遊技進行処理に戻る。本実施形態における払出表示部37で表示される指示情報には、ストップボタンの操作順序(押し順)毎に対応する指示情報がそれぞれある。なお、指示情報決定処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を参照し、現在の遊技状態を特定する。
【0087】
指示情報決定処理を終えると、主CPU41は、指示情報表示処理を行う(ステップS112)。指示情報決定処理において指示情報を決定した場合、主CPU41は、決定した指示情報が表示されるように、払出表示部37を制御する。主CPU41は、変動ゲームが終了するまで、指示情報が表示されるように払出表示部37を制御する。なお、指示情報決定処理において指示情報を決定していない場合、主CPU41は、指示情報表示処理を終了し、遊技進行処理に戻る。
【0088】
指示情報表示処理を終えると、主CPU41は、ウェイトタイムが経過したかを判定する(ステップS113)。ウェイトタイムが経過していない場合(ステップS113;NO)、主CPU41は、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過している場合(ステップS113;YES)、主CPU41は、ウェイトタイムを設定し、ステップS114の処理へと進む。
【0089】
ステップS114において主CPU41は、リール16a~16cの回転が開始されるように、リール16a~16cの各アクチュエータを制御する。スロットマシン10では、ステップS114においてリール16a~16cの回転が開始されることにより変動ゲームが開始される。因みに、スロットマシン10では、割込処理においてリール16a~16cの回転を加速及び維持する回転制御が行われる。リール16a~16cが回転する速度が定速に達した場合には、リール16a~16cの回転する速度が定速のまま維持される。ステップS114において主CPU41は、全てのリール16a~16cの回転を同時又は略同時に開始させる。例えば、ステップS114において主CPU41は、リール16a~16cの回転を開始させる順序を決定し、決定した順序でリール16a~16cの回転を開始させるようにしてもよい。このとき、例えば、リール16a~16cの回転を開始させる順序は、複数通りの順序の中から決定されるように構成してもよいし、予め決められた1つの順序であってもよい。
【0090】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達しているかを判定する(ステップS115)。リール16a~16cが回転する速度が定速に達していない場合(ステップS115;NO)、主CPU41は、リール16a~16cが回転する速度が定速に達するまで待機する。リール16a~16cが回転する速度が定速に達している場合(ステップS115;YES)、主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかによる停止操作を受付けたかを判定する(ステップS116)。ステップS116において主CPU41は、ストップボタン21~23の何れかからの検知信号を入力している場合には肯定判定する一方、ストップボタン21~23の何れからも検知信号を入力していない場合には否定判定する。停止操作を受付けていない場合(ステップS116;NO)、主CPU41は、ステップS115の処理に移行する。これにより、主CPU41は、リール16a~16cの回転が定速であるときにおいて停止操作を受付けるまで待機することとなる。
【0091】
一方、停止操作を受付けた場合(ステップS116;YES)、主CPU41は、検知信号を入力したストップボタンに対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を実行する(ステップS117)。即ち、主CPU41は、停止操作を契機としてアクチュエータを制御し、停止操作に対応するリールにおいて図柄を停止させる。詳しく説明すると、主CPU41は、役抽選の抽選結果及びストップボタン21~23の操作態様(操作順序及び操作タイミング)に基づいて、予め定められた引込み範囲(例えば、4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインYL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主CPU41は、検索された図柄が有効ラインYL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。主CPU41は、リール16a~16cの停止操作に関してこのようなリール停止制御を行うことにより、当選番号及びストップボタンの操作態様に応じた図柄組み合わせを有効ラインYL上に停止させる。ステップS117において主CPU41は、ストップボタン21~23から検知信号を入力すると、当該検知信号を入力したストップボタンを特定可能な制御情報(以下、操作コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0092】
続いて、主CPU41は、リール16a~16cの全てが停止したかを判定する(ステップS118)。リール16a~16cのうち一部のリールが停止していない場合(ステップS118;NO)、主CPU41は、ステップS115の処理へ移行する。一方、リール16a~16cの全てが停止している場合(ステップS118;YES)、主CPU41は、有効ラインYL上に停止されている図柄組み合わせを判定する表示図柄判定処理を行う(ステップS119)。表示図柄判定処理において主CPU41は、有効ラインYL上に賞が定められた図柄組み合わせ(役)が停止されているか、及び、有効ラインYL上に賞を定めた図柄組み合わせ(役)が停止されている場合にその図柄組み合わせの種類を判定する。そして、賞が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、つまり、役が入賞した場合、主CPU41は、入賞した役を特定可能な制御情報(以下、入賞コマンドと示す)を出力バッファに格納する。ステップS119において、有効ラインYL上に賞として再遊技が定められた図柄組み合わせが停止されている場合、主CPU41は、今回の変動ゲームで設定された掛け数を再び掛け数として設定し、再遊技を作動させる。これにより、再遊技が賞として付与される。
【0093】
続いて、主CPU41は、遊技者にメダルの払出しを行うかを判定する(ステップS120)。ステップS120において主CPU41は、払出役が入賞している場合には肯定判定する一方、払出役が入賞していない場合には否定判定する。メダルの払出しを行う場合(ステップS120;YES)、主CPU41は、メダル払出処理を実行する(ステップS121)。メダル払出処理において主CPU41は、払出すメダルの枚数だけ主RWM43に記憶されているクレジットを増加させる。このとき、クレジットが上限数を超える場合、主CPU41は、上限数を超える枚数のメダルが払出されるように、ホッパーユニットHUを制御する。メダル払出処理において主CPU41は、入賞の発生によって払出すメダルの枚数が表示されるように、払出表示部37を制御する。因みに、賞が定められていない図柄組み合わせ(例えば、はずれ停止目)が有効ラインYL上に停止されている場合には、賞は付与されない。
【0094】
メダルの払出しを行わない場合(ステップS120;NO)、及び、メダル払出処理を終了した場合、主CPU41は、1回の変動ゲームを終了させる終了処理を行う(ステップS122)。終了処理の処理において主CPU41は、変動ゲームの終了を特定可能な制御情報(以下、変動ゲーム終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態における変動ゲーム終了コマンドは、入賞の有無や、入賞した役についても特定可能な制御情報である。終了処理において主CPU41は、遊技状態移行処理と、演出状態移行処理と、を行う。
【0095】
まず、遊技状態移行処理について説明する。
遊技状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新し、遊技状態を移行させる。なお、主CPU41は、遊技状態フラグを参照し、現在の遊技状態を特定する。主CPU41は、表示図柄判定処理(ステップS119)の結果に基づき、入賞した役を特定する。主CPU41は、遊技状態フラグの値を更新した場合、更新後の値から特定可能な遊技状態を指示する制御情報(以下、遊技状態指定コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0096】
具体的に、遊技状態移行処理において主CPU41は、第1通常状態であるときに主RWM43に有利移行許容情報が記憶されている場合、つまり、有利区間への移行が決定された場合、第2通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、天井回数を決定し、当該決定した天井回数を主RWM43に記憶する。例えば、主CPU41は、設定値に応じた抽選確率の下、上限滞在回数に相当する「1500回」未満の回数の中から天井回数を決定する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている有利移行許容情報を消去する。
【0097】
また、主CPU41は、第2通常状態又は第2有利状態であるときに主RWM43に第1有利許容情報が記憶されている場合、つまり、第1有利状態への移行が決定された場合、第1有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、主CPU41は、擬似ボーナス滞在残回数として「30回」を主RWM43に記憶する。更に、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1有利許容情報を消去する。
【0098】
また、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、つまり、第1有利状態が終了する場合、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるとき、第2有利状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。ここでいう、第2有利許容情報が記憶されているときとは、第2通常状態から第1有利状態へ移行した場合において第2有利状態へ移行することが抽選によって決定された場合に相当する。また、ここでいう、滞在残回数が1以上であるときとは、第2有利状態から第1有利状態へ移行している場合に相当する。また、主CPU41は、主RWM43に記憶されている滞在残回数に「50回」を加算し、滞在残回数を更新する。このため、第2有利状態から第1有利状態へ移行し、当該第1有利状態が終了して再び第2有利状態へ移行する場合には、「50回」の上乗せが行われることとなる。更に、第2有利許容情報が記憶されている場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2有利許容情報を消去する。一方、主CPU41は、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でないとき、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。このように、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されているとき、又は、滞在残回数が1以上であるときであれば、移行条件が成立する。一方、本実施形態では、第1有利状態であるときに主RWM43に記憶されている擬似ボーナス滞在残回数が0に達した場合において、第2有利許容情報が記憶されておらず、且つ、滞在残回数が1以上でなければ、移行条件が成立しない。
【0099】
また、主CPU41は、第2有利状態であるときに主RWM43に記憶されている滞在残回数が0に達した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。その他、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利上限値が0に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。同様に、主CPU41は、第2通常状態及び有利状態であるときに主RWM43に記憶されている有利区間獲得情報が2400に達した場合、つまり、有利区間の終了条件が成立した場合、第1通常状態を特定可能な値を遊技状態フラグに設定する。また、有利区間の終了条件が成立した場合において、有利移行許容情報、第1有利許容情報及び第2有利許容情報のうち何れかが主RWM43に記憶されているとき、主CPU41は、それらの情報を消去する。このように、本実施形態では、主CPU41が遊技状態移行処理を行うことにより、遊技状態を制御する遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0100】
次に、演出状態移行処理について説明する。
演出状態移行処理において主CPU41は、演出状態フラグの値を更新し、演出状態を移行させる。主CPU41は、演出状態フラグを参照し、現在の演出状態を特定する。演出状態移行処理において主CPU41は、遊技状態フラグに第1通常状態又は第2通常状態を特定可能な値が設定されている場合、通常演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。また、主CPU41は、遊技状態フラグに第1有利状態を特定可能な値が設定されている場合、擬似ボーナス演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。主CPU41は、遊技状態フラグに第2有利状態を特定可能な値が設定されている場合、有利演出状態を特定可能な値を演出状態フラグに設定する。このように、本実施形態では、主CPU41が演出状態移行処理を行うことにより、演出状態を制御する演出状態制御手段としての機能が実現される。
【0101】
また、遊技進行処理において終了処理を終えると、主CPU41は、1回の変動ゲームの実行に係る遊技進行処理を終了し、再びステップS101の処理へ戻る。以上のように、スロットマシン10では、開始操作を契機として全リールの回転が開始されるとともに、停止操作を契機としてリールの回転が停止される。
【0102】
次に、精算処理について説明する。精算処理は、割込処理の1つである。例えば、遊技進行処理が行われている期間のうち精算処理の割込が許容される期間は、ステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間がある。
【0103】
精算処理において主CPU41は、精算条件が成立したかを判定する。精算条件は、精算ボタン19が操作され、且つ、クレジットが1以上である場合に成立する。その他、精算条件は、クレジットが0であったとしても、精算ボタン19が操作され、且つ、再遊技が作動していないときであって掛け数が設定されている場合に成立する。以上のように、精算条件には、精算ボタン19が操作されたことが含まれる。因みに、主CPU41は、精算ボタン19からの検知信号を入力することで、精算ボタン19が操作されたことを特定することができる。
【0104】
精算条件が成立していない場合、主CPU41は、精算処理を終了する。一方、精算条件が成立した場合、主CPU41は、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行する。例えば、主CPU41は、クレジット情報から特定可能なクレジットが1以上である場合、当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルを払出す(精算する)ようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。例えば、主CPU41は、再遊技が作動していないときであって、掛け数情報から特定可能な掛け数が1以上である場合、当該掛け数として設定されている枚数のメダルを払出すようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。但し、再遊技が作動している場合、主CPU41は、掛け数として設定されている枚数のメダルを払出すようにホッパーユニットHUを制御することはなく、クレジット情報から特定可能なクレジットが1以上であれば当該クレジットとして記憶されている枚数のメダルが払出されるようにホッパーユニットHUを制御し、精算制御を実行する。このように、再遊技が作動しているときは、掛け数として設定されている枚数のメダルの精算は行われない。主CPU41は、精算制御を開始した場合、精算制御が開始されたことを特定可能な制御情報(以下、精算開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。精算制御が終了した場合、所定の待機時間が経過した後、主CPU41は、精算処理を終了する。主CPU41は、精算制御を終了した場合、精算制御が終了されたことを特定可能な制御情報(以下、精算終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、精算制御を主CPU41が実行することにより、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行可能な精算制御手段としての機能が実現される。
【0105】
次に、投入可能ランプ31、リプレイランプ32、スタートランプ33及び有利区間ランプ34の発光態様に係る制御について説明する。
まず、投入可能ランプ31の発光態様に係る制御について説明する。
【0106】
主CPU41は、クレジットが上限数に達していない場合であって、且つ、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内において、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。但し、主CPU41は、クレジットが上限数に達している場合、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内であっても、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。主CPU41は、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内でない場合、クレジットに関係なく、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。例えば、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、ステップS107の判定結果が肯定となった場合、主CPU41は、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。因みに、再遊技が作動しているときであって、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、主CPU41は、遊技媒体の精算に係る精算制御を実行する場合、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動しているときであって投入可能ランプ31を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。同様に、再遊技が作動していないときであって、投入可能ランプ31を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算制御を実行する場合、投入可能ランプ31が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動していないときであって投入可能ランプ31を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、投入可能ランプ31が点灯するように制御する。
【0107】
次に、リプレイランプ32の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、再遊技が作動しているとき、リプレイランプ32が点灯するように制御する。なお、主CPU41は、再遊技が作動した場合であって、当該再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームの実行中においても、リプレイランプ32が点灯するように制御する。一方、主CPU41は、再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームにおいて再遊技役が入賞しなかった場合、当該変動ゲームの終了に伴って、リプレイランプ32が消灯するように制御する。また、主CPU41は、再遊技が作動しているときに開始された変動ゲームにおいて再遊技役が入賞した場合、引き続きリプレイランプ32が点灯するように制御する。このような再遊技役が連続して入賞する場合には、一時的にリプレイランプ32を消灯させた後に再びリプレイランプ32を点灯させることで、引き続きリプレイランプ32が点灯するようにしてもよい。また、再遊技役が連続して入賞する場合には、一時的にリプレイランプ32が消灯することなく、リプレイランプ32が点灯し続けることで、引き続きリプレイランプ32が点灯するようにしてもよい。因みに、再遊技が作動しているときにおいて、精算制御を実行する場合、主CPU41は、リプレイランプ32が点灯し続けるように制御する。即ち、精算制御を実行する場合であっても、主CPU41は、点灯しているリプレイランプ32を消灯させない。
【0108】
次に、スタートランプ33の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、設定されている掛け数が最低掛け数以上である場合であって、且つ、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内において、スタートランプ33が点灯するように制御する。主CPU41は、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内でない場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。例えば、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、ステップS107の判定結果が肯定となった場合、主CPU41は、スタートランプ33が消灯するように制御する。因みに、再遊技が作動しているときであって、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算処理を実行する場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動しているときであってスタートランプ33を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、スタートランプ33が点灯するように制御する。同様に、再遊技が作動していないときであって、スタートランプ33を点灯させているときにおいて、主CPU41は、精算制御を実行する場合、スタートランプ33が消灯するように制御する。なお、再遊技が作動していないときであってスタートランプ33を点灯させているときに精算制御を実行した場合、主CPU41は、遊技進行処理に戻ると、スタートランプ33が点灯するように制御する。
【0109】
次に、有利区間ランプ34の発光態様に係る制御について説明する。
主CPU41は、有利区間であるとき、有利区間ランプ34が点灯するように制御する。一方、主CPU41は、有利区間でないとき、有利区間ランプ34が消灯するように制御する。なお、有利区間であるときにおいて、精算制御を実行する場合、主CPU41は、有利区間ランプ34が点灯し続けるように制御する。
【0110】
次に、副CPU51が行う処理について説明する。
副CPU51は、遊技状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている遊技状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、遊技状態コマンドから特定可能な遊技状態を示す遊技状態情報に更新する。また、副CPU51は、演出状態コマンドを入力した場合、副RWM53に記憶されている演出状態情報を更新する。このとき、副CPU51は、演出状態コマンドから特定可能な演出状態を示す演出状態情報に更新する。
【0111】
副CPU51は、掛け数設定コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。因みに、再遊技役が入賞した後において、副CPU51は、変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、演出状態情報から特定可能な演出状態に制御する。具体的に、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更された場合、変更後の演出状態に制御する。一方、副CPU51は、演出状態情報から特定可能な演出状態の種類が変更されていない場合、制御中の演出状態に制御し続ける。
【0112】
副CPU51は、指示情報コマンドを入力した場合、押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる押し順ナビ演出処理を行う。副CPU51は、当選情報コマンドから特定可能な当選番号と、指示情報コマンドから特定可能な指示情報と、に基づき、押し順ナビ演出処理を行う。押し順ナビ演出処理において副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出を実行させる場合、副CPU51は、演出表示装置15におけるストップボタン21~23の上方の領域に、左から「3」を含むナビ画像、「1」を含むナビ画像、「2」を含むナビ画像が表示されるナビ演出を実行させるようにしてもよい。副CPU51は、全てのリール16a~16cの回転が停止するまで、ナビ演出が実行されるように演出表示装置15を制御する。
【0113】
因みに、副CPU51は、指示情報コマンドから特定可能な指示情報に基づくナビ演出を実行させているときにおいて、ナビ演出において示唆又は報知している押し順とは異なる押し順でストップボタンが操作された場合、ナビ演出を終了させ、ナビ演出の実行を中止する。このため、スロットマシン10では、例えば、第4押し順を示唆又は報知するナビ演出が実行されているときにおいて、1回目にストップボタン22が操作されたとしても2回目にストップボタン21が操作された場合、ナビ演出が終了する。なお、スロットマシン10では、演出表示装置15におけるナビ演出の実行が中止した場合であっても、払出表示部37における指示情報の表示は継続して行われる。
【0114】
副CPU51は、上乗せ回数コマンドを入力した場合、上乗せ演出処理を行う。一方、上乗せ回数コマンドを入力していない場合、副CPU51は、上乗せ演出処理を行わない。上乗せ演出処理において副CPU51は、入力している上乗せ回数コマンドから上乗せ回数を特定し、当該上乗せ回数を報知する内容の上乗せ演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。
【0115】
副CPU51は、入賞コマンドを入力した場合、当該入賞コマンドから特定可能な入賞した役に応じた演出を実行させる場合がある。例えば、副CPU51は、ベル役が入賞したことを特定可能な入賞コマンドを入力した場合、黄色に発光するように装飾ランプ13を制御し、ベルを模した画像を表示するように演出表示装置15を制御する。例えば、副CPU51は、再遊技役が入賞したことを特定可能な入賞コマンドを入力した場合、青色に発光するように装飾ランプ13を制御し、再遊技役が入賞したことを特定可能な画像を表示するように演出表示装置15を制御する。例えば、掛け数が3枚でなくても変動ゲームを実行可能に構成する場合には、掛け数によって、演出表示装置15に表示される再遊技役が入賞したことを特定可能な画像を異ならせてもよい。
【0116】
ここで、スロットマシン10への電力供給が停止されたときに行われる処理について説明する。スロットマシン10では、電力供給が停止されるなどして供給電力が所定値以下となった場合、主CPU41によって主電源断処理が行われる。
【0117】
主電源断処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている各種情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの情報をバックアップ情報として主RWM43に記憶保持させる。バックアップ情報には、例えば、遊技状態を特定可能な情報が含まれる。このように、電力供給が停止された後も主RWM43において記憶保持される情報には、遊技状態を特定可能な情報が含まれる。バックアップ情報には、例えば、掛け数情報が含まれる。このように、電力供給が停止された後も主RWM43において記憶保持される情報には、掛け数情報が含まれる。バックアップ情報には、例えば、クレジット情報が含まれる。このように、電力供給が停止された後も主RWM43において記憶保持される情報には、クレジット情報が含まれる。スロットマシン10では、スタックポインタを記憶保持することによって、処理途中で電力供給が停止した場合であっても、その後に電力供給が再開された際に、処理途中から再開することが可能となる。
【0118】
続いて、主電源断処理において主CPU41は、MAXBETボタン18bからの検知信号を入力した場合、MAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止したことを特定可能な情報(以下、特殊設定情報と示す)を主RWM43に記憶する。但し、主電源断処理において主CPU41は、MAXBETボタン18bからの検知信号を入力した場合、特殊設定情報を主RWM43に記憶しない。主RWM43に記憶された特殊設定情報は、記憶保持される。
【0119】
また、主電源断処理において主CPU41は、主RWM43のチェックサムを算出する。そして、主CPU41は、算出したチェックサムを主RWM43に記憶する。主RWM43に記憶されたチェックサムは、記憶保持される。続いて、主CPU41は、主RWM43へのアクセスを禁止する。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、電力供給が停止するまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。
【0120】
次に、電力供給が開始されたときに行われる処理について説明する。スロットマシン10では、電力供給が開始された場合、主CPU41によって主電源復帰処理が実行される。同様に、スロットマシン10では、電力供給が開始された場合、副CPU51によって副電源復帰処理が実行される。
【0121】
主電源復帰処理において主CPU41は、スタックポインタを設定する。続いて、主CPU41は、当該主CPU41の初期設定を実行する。その後、主CPU41は、電力供給が開始されるときにおける設定値スイッチ45の操作有無、電力供給が開始されるときにおけるクリアボタン46の操作有無及び電力供給が停止されるときにおけるMAXBETボタン18bの操作有無に応じて、各種処理を実行する。なお、電力供給が停止されるときにおけるMAXBETボタン18bの操作有無は、主RWM43における特殊設定情報の記憶有無に相当する。
【0122】
主電源復帰処理において主CPU41は、設定値スイッチ45が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合、設定変更処理を実行する。設定変更処理において主CPU41は、所定の変更操作手段が操作される毎に、設定可能な設定値を1段階ずつ変化させる。ここで、変更操作手段は、設定変更専用の操作手段であってもよいし、例えば、スタートレバー20など、他の操作手段と兼用の操作手段であってもよい。そして、主CPU41は、設定値スイッチ45の操作が終了すると、そのときに選択されている設定値を、設定値として設定する。このとき、主CPU41は、選択されている設定値を特定可能な設定値情報を主RWM43に記憶する。これにより、スロットマシン10では、設定値が設定される。更に、主CPU41は、設定されている設定値を特定可能な制御情報(以下、設定値コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0123】
更に、設定変更処理を終えた後、主CPU41は、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な初期化処理のうち設定変更初期化処理を実行する。設定変更初期化処理において、主CPU41は、例えば、初期情報を主RWM43に記憶し、主RWM43の記憶内容を初期化する。例えば、設定変更初期化処理において、主CPU41は、スタックポインタなど、主RWM43に初期値を設定する。例えば、設定変更初期化処理において、主CPU41は、掛け数情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、掛け数が「0」であること、つまり、掛け数が設定されていないことを特定可能な掛け数情報に更新することで、掛け数情報を初期化する。例えば、設定変更初期化処理において、主CPU41は、再遊技作動時であるかを特定可能な情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、再遊技作動時でないことを特定可能な内容に再遊技作動時であるかを特定可能な情報を更新することで、再遊技作動時であるかを特定可能な情報を初期化する。なお、設定変更初期化処理において、設定値情報は、初期化されない。このため、設定変更処理において新たに設定された設定値が初期化されない。設定変更初期化処理において、クレジット情報は、初期化されない。更に、設定変更処理及び設定変更初期化処理を終えた場合、主CPU41は、例えば、設定変更処理が行われたことを特定可能な制御情報(以下、初期化コマンドと示す)を出力バッファに格納する。このように、設定変更初期化処理は、少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理の1つである。
【0124】
主電源復帰処理において主CPU41は、クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な初期化処理のうち遊技媒体数初期化処理を実行する。遊技媒体数初期化処理において主CPU41は、クレジット情報を初期化する。具体的に、主CPU41は、クレジットとして記憶されているメダルの枚数が「0枚」であることを特定可能なクレジット情報に更新することで、クレジット情報を初期化する。このように、遊技媒体数初期化処理は、少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理の1つである。
【0125】
本実施形態では、主CPU41が少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理を実行することにより、少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理を実行可能な初期化手段としての機能が実現される。そして、スロットマシン10では、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な初期化処理として、設定変更初期化処理と、遊技媒体数初期化処理と、がある。このように、本実施形態において、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な初期化処理には、掛け数に関する掛け数情報を初期化する掛け数初期化処理に相当する設定変更初期化処理がある。同様に、本実施形態において、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な初期化処理には、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報を初期化する遊技媒体数初期化処理がある。
【0126】
主電源復帰処理において主CPU41は、設定値スイッチ45が操作されていない状態であるときに電力供給が開始された場合、主RWM43のチェックサムを算出する。そして、主CPU41は、チェックサムが正常であるかを判定する。具体的に、主CPU41は、主電源復帰処理において算出したチェックサムと、主電源断処理において算出したチェックサムと、が同一であるかを判定することで、チェックサムが正常であるか判定する。そして、チェックサムが正常である場合、主CPU41は、バックアップ復帰処理を実行する。一方、チェックサムが正常でない場合、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、例えば、電力供給が停止するまでの間、主CPU41は、主電源復帰処理を終えることなく、ループ処理を行うこととなる。
【0127】
バックアップ復帰処理において主CPU41は、例えば、電力供給が停止される前のスタックポインタを復帰させる。バックアップ復帰処理において主CPU41は、例えば、バックアップ復帰処理が行われたことを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。バックアップ復帰処理において主CPU41は、例えば、割込処理のインターバルタイマを設定する。バックアップ復帰処理において主CPU41は、例えば、電力供給が停止されたときのレジスタの内容を復帰させる。バックアップ復帰処理において主CPU41は、例えば、電力供給が停止したときの割込処理が許可されて否かを判定し、割込処理が許可されていた場合には割込処理を許可する。
【0128】
その他、バックアップ復帰処理において主CPU41は、遊技進行処理におけるステップS101~ステップS107の処理に復帰する場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる場合がある。設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態は、例えば、BETボタン18を操作しなくても変動ゲームを実行可能な状態(状況)ともいえる。また、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態は、例えば、掛け数を設定しなくても変動ゲームを実行可能な状態(状況)ともいえる。また、詳細については後述するが、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態は、例えば、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態、つまり、開始操作を契機として変動ゲームが開始される状態といえる。
【0129】
主CPU41は、主RWM43に特殊設定情報が記憶されているとき、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる場合がある。特に、特殊設定情報が記憶されているときにおいて、主CPU41は、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始されたとき、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる。即ち、主CPU41は、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始され、且つ、特殊設定情報が記憶されているとき、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる。主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報を記憶することで、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる。特殊掛け数情報は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態であることを特定可能な情報に相当する。設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した後の制御については、後ほど説明する。設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰させる場合、主CPU41は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態への復帰を特定可能な制御情報(以下、特殊掛け数開始コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0130】
以上のように、主電源復帰処理において、電力供給が開始されるときにおける設定値スイッチ45の操作有無、電力供給が開始されるときにおけるクリアボタン46の操作有無及び電力供給が停止されるときにおけるMAXBETボタン18bの操作有無に応じて各種処理を実行した後、主CPU41は、主電源復帰処理を終了する。主電源復帰処理を終了すると、主CPU41は、遊技を行うことが可能な状態へと復帰する。スロットマシン10では、遊技を行うことが可能な状態へと復帰することで、遊技進行処理が実行される状況となる。
【0131】
また、スロットマシン10では、設定変更初期化処理が実行されると、掛け数情報が初期化される。このため、スロットマシン10では、掛け数が設定されているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち少なくとも設定値スイッチ45が操作されている状態で電力供給が開始された場合には、掛け数が設定されている状態とならない。換言すると、スロットマシン10では、掛け数が設定されているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち少なくとも設定値スイッチ45が操作されていない状態で電力供給が開始された場合には、掛け数が設定されている状態となり、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。したがって、例えば、スロットマシン10では、最低掛け数以上の掛け数が設定されているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されていない状態で電力供給が開始された場合には、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。例えば、スロットマシン10では、最低掛け数以上の掛け数が設定されているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態で電力供給が開始された場合には、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。
【0132】
また、スロットマシン10では、設定変更初期化処理が実行されると、再遊技作動時であるかを特定可能な情報についても初期化される。このため、スロットマシン10では、再遊技が作動しているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち少なくとも設定値スイッチ45が操作されている状態で電力供給が開始された場合には、再遊技が作動している状態とならない。換言すると、スロットマシン10では、再遊技が作動しているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち少なくとも設定値スイッチ45が操作されていない状態で電力供給が開始された場合には、再遊技が作動している状態となり、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。したがって、例えば、スロットマシン10では、再遊技が作動しているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されていない状態で電力供給が開始された場合には、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。その他、例えば、スロットマシン10では、再遊技が作動しているときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態で電力供給が開始された場合には、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態に復帰する。
【0133】
次に、副電源復帰処理について説明する。
副電源復帰処理において副CPU51は、スタックポインタを設定する。続いて、副CPU51は、当該副CPU51の初期設定を実行する。その後、副CPU51は、初期化コマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。そして、初期化コマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、副初期設定処理を実行する。副初期設定処理を終えた後、副CPU51は、副電源復帰処理を終了する。副初期設定処理において、副CPU51は、例えば、初期情報を副RWM53に記憶し、副RWM53の記憶内容を初期化する。例えば、副CPU51は、スタックポインタなど、副RWM53に初期値を設定する。なお、副CPU51は、設定値コマンドを入力した場合、当該コマンドから設定されている設定値を特定し、その特定した特定値を特定可能な情報(以下、副用設定値情報と示す)を副RWM53に記憶する。
【0134】
その他、副CPU51は、副電源復帰処理において初期化コマンドを入力した場合、設定変更処理が行われたことを特定可能な演出が実行されるように演出表示装置15を制御するようにしてもよい。これに対して、副CPU51は、副電源復帰処理において復帰コマンドを入力した場合、バックアップ復帰処理が行われたことを特定可能な演出が実行されるように演出表示装置15を制御するようにしてもよい。
【0135】
ここで、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した後の制御について説明する。
設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した場合、つまり、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合には、遊技進行処理において、前述した制御内容とは少なくとも一部が異なる制御が実行される。
【0136】
以下、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されているときに遊技進行処理において行われる制御について説明する。
主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS101~S103の処理において、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御を行う。主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS104の判定結果を肯定とし、ステップS106の処理へと進む。この結果、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合には、ステップS105の処理が実行されない。また、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS106の判定結果を肯定とする。そして、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS107の処理において、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御を行う。以上のように構成されていることから、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合には、スタートレバー20を操作すれば変動ゲームが開始される状態、つまり、開始操作を契機として変動ゲームが開始される状態となる。
【0137】
そして、ステップS107の判定結果が肯定となった後、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS108~ステップS112の処理を行わない。したがって、例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、第1ゲーム数減算処理と、第2ゲーム数減算処理と、第3ゲーム数減算処理と、を行わない。例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、役抽選処理を行わないため、役抽選を行わない。例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、有利区間移行抽選処理と、第1有利移行抽選処理と、第2有利移行抽選処理と、天井判定処理と、上乗せ抽選処理と、を行わない。例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、指示情報決定処理及び指示情報表示処理を行わない。
【0138】
また、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS113の判定結果を肯定とする。このとき、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様、ウェイトタイムを設定し、ステップS114の処理へと進む。主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS114~S116の処理において、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御を行う。
【0139】
ステップS117において、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、特殊掛け数情報が記憶されているときにおけるリール停止処理を実行する。例えば、主CPU41は、ストップボタン21~23の操作態様(操作順序及び操作タイミング)に基づいて、引込み範囲(例えば、4図柄)内に位置する図柄の中から有効ラインYL上に停止可能な図柄を検索する。そして、主CPU41は、検索された図柄が有効ラインYL上に停止されるようにアクチュエータを制御する。例えば、このとき、有効ラインYL上に賞が定められた図柄組み合わせが表示されないように、リール停止処理が実行される。また、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS118の処理において、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御を行う。
【0140】
ステップS118の判定結果が肯定となった後、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS119の処理を行わない。また、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS120の判定結果を否定とし、ステップS122の処理へと進む。この結果、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合には、ステップS121の処理が実行されない。主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS122において、主CPU41は、獲得枚数計数処理と、遊技状態移行処理と、演出状態移行処理と、を行わない。一方、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS122において、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特殊掛け数情報を消去する。これにより、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態が終了することとなる。また、主RWM43に記憶されている特殊掛け数情報を消去した場合、主CPU41は、特殊掛け数情報が消去されたことを特定可能な制御情報(以下、特殊掛け数終了コマンドと示す)を出力バッファに格納する。本実施形態では、特殊掛け数情報が記憶されているときに遊技進行処理が実行されることで行われる図柄変動ゲームが、電力供給が開始されてから設定操作を行うことなく実行可能な変動ゲームに相当する。
【0141】
因みに、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した場合、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御を行い、投入可能ランプ31、リプレイランプ32及び有利区間ランプ34の発光態様を制御する。但し、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した場合、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときとは異なる制御を行い、スタートランプ33の発光態様を制御する場合がある。例えば、特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、掛け数が最低掛け数以上でなかったとしても、遊技進行処理においてステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間内において、スタートランプ33が点灯するように制御する。それ以外のスタートランプ33の発光態様の制御については、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御となる。
【0142】
次に、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した場合における副CPU51による制御について説明する。
特殊掛け数開始コマンドを入力した場合、副CPU51は、ゲーム可能報知演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。このように、ゲーム可能報知演出は、演出表示装置15において実行される。本実施形態では、ゲーム可能報知演出を実行する演出表示装置15が、報知手段として機能する。
【0143】
図6(a)に示すように、スロットマシン10では、「スタートレバーを操作すれば、変動ゲームの実行を開始させることができます」という文字情報を含む報知画像H1が演出表示装置15に表示され、ゲーム可能報知演出が実行される。「スタートレバーを操作すれば、変動ゲームの実行を開始させることができます」という文字情報は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることを示す文字情報ともいえる。本実施形態では、ゲーム可能報知演出を実行することが、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることを報知することに相当する。したがって、ゲーム可能報知演出は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることを報知する演出に相当する。このように、スロットマシン10において、演出表示装置15では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。即ち、報知手段では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。
【0144】
ゲーム可能報知演出を実行させているときにおいて、変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、主CPU41は、ゲーム可能報知演出の実行が終了されるように、演出表示装置15を制御する。また、ゲーム可能報知演出を実行させているときにおいて、変動ゲーム開始コマンドを入力した場合、主CPU41は、停止促進報知演出が実行されるように、演出表示装置15を制御する。このように、停止促進報知演出は、演出表示装置15において実行される。
【0145】
図6(b)に示すように、スロットマシン10では、「ストップボタンを操作して、リールを停止させてください」という文字情報を含む報知画像H2が演出表示装置15に表示され、停止促進報知演出が実行される。「ストップボタンを操作して、リールを停止させてください」という文字情報は、ストップボタンの操作を促す文字情報ともいえる。本実施形態では、停止促進報知演出を実行することが、停止操作を促すことに相当する。したがって、停止促進報知演出は、ストップボタン21~23の操作を促す演出に相当する。このように、スロットマシン10において、演出表示装置15では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合、変動ゲームの実行が開始されるとストップボタン21~23の操作が促される。
【0146】
なお、スロットマシン10では、必ず停止促進報知演出が実行されるように構成したが、停止促進報知演出が実行される場合と、停止促進報知演出が実行されない場合と、があってもよい。例えば、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合において、変動ゲームの実行が開始されてから所定時間が経過するまでにストップボタンが操作されなかった場合に限って停止促進報知演出が実行されるように構成してもよい。このように、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合において、所定条件が成立した場合に限って、変動ゲームの実行が開始された後に、演出表示装置15においてストップボタン21~23の操作が促されるように構成してもよい。
【0147】
ここで、電力供給が停止されたときのMAXBETボタン18bの操作有無と、電力供給が再開されたときの設定値スイッチ45の操作有無と、クリアボタン46の操作有無と、に応じたスロットマシン10における態様について説明する。なお、電力供給が開始されたことに伴って遊技進行処理におけるステップS101~ステップS107の処理に復帰することを前提として説明する。
【0148】
図7に示すように、設定値スイッチ45が操作されている状態で電力供給が再開された場合には、設定変更初期化処理が実行され、主RWM43に記憶保持されていた掛け数情報が初期化される。一方、設定値スイッチ45が操作されていない状態で電力供給が再開された場合には、主RWM43に記憶保持されていた掛け数情報が初期化されず、維持される。クリアボタン46が操作されている状態で電力供給が再開された場合には、遊技媒体数初期化処理が実行され、主RWM43に記憶保持されていたクレジット情報が初期化される。一方、クリアボタン46が操作されていない状態で電力供給が再開された場合には、主RWM43に記憶保持されていたクレジット情報が初期化されず、維持される。
【0149】
このように、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、クレジット情報及び掛け数情報の両方が初期化される。即ち、本実施形態において、第1操作手段及び第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、所持遊技媒体数情報及び掛け数情報の両方が初期化される。また、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち設定値スイッチ45のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、クレジット情報及び掛け数情報のうち少なくとも掛け数情報が初期化される。即ち、本実施形態において、第1操作手段及び第2操作手段のうち第1操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、所持遊技媒体数情報及び掛け数情報のうち少なくとも掛け数情報が初期化される。また、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、クレジット情報及び掛け数情報のうち少なくともクレジット情報が初期化される。即ち、本実施形態において、第1操作手段及び第2操作手段のうち第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、所持遊技媒体数情報及び掛け数情報のうち少なくとも所持遊技媒体数情報が初期化される。
【0150】
MAXBETボタン18bが操作されていない状態であるときに電力供給が停止された後は、その後、電力供給が開始されるにおける設定値スイッチ45の操作有無に関係なく、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へと復帰しない。同様に、MAXBETボタン18bが操作されていない状態であるときに電力供給が停止された後は、その後、電力供給が開始されるにおけるクリアボタン46の操作有無に関係なく、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へと復帰しない。一方、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された後は、その後、電力供給が開始されるにおける設定値スイッチ45の操作有無及びクリアボタン46の操作有無によって、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へと復帰する場合がある。このように、MAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止した場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰可能である。そして、本実施形態において、特定操作手段を操作した状態で電力供給が停止した場合には、所定条件が成立する。
【0151】
スロットマシン10では、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された後、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へと復帰する。つまり、スロットマシン10では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰し得る。即ち、本実施形態では、第1操作手段及び第2操作手段のうち第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能である。
【0152】
なお、スロットマシン10では、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された後であっても、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰しない。つまり、スロットマシン10では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰しない。このとき、スロットマシン10では、掛け数情報及びクレジット情報の両方が初期化されるため、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰することとなる。ここでいう「設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態」とは、メダル投入口17へメダルを投入することで掛け数を設定しなければ変動ゲームを実行できない状態を意味する。つまり、スロットマシン10では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、掛け数を設定しなければ変動ゲームを実行できない状態に復帰する。即ち、本実施形態では、第1操作手段及び第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する。
【0153】
また、スロットマシン10では、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された後であっても、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち設定値スイッチ45のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰しない。つまり、スロットマシン10では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち設定値スイッチ45のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へ復帰しない。このとき、スロットマシン10では、掛け数情報が初期化されるため、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰することとなる。ここでいう「設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態」とは、メダル投入口17へメダルを投入することで掛け数を設定しなければ変動ゲームを実行できない状態が含まれる。つまり、スロットマシン10では、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち設定値スイッチ45のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、掛け数を設定しなければ変動ゲームを実行できない状態に復帰する。即ち、本実施形態では、第1操作手段及び第2操作手段のうち第1操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する。
【0154】
以上のように、スロットマシン10では、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された後において、遊技媒体数初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態へと復帰する場合がある。即ち、本実施形態では、所定条件が成立しているときにおいて遊技媒体数初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる場合がある。
【0155】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)所定条件が成立しているときにおいて、クレジット情報を初期化する遊技媒体数初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる場合がある。設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰することで、電力供給が開始された後、掛け数を設定しなくても、例えば、変動ゲームを実行できるかなどの各種の確認作業を行うことができる。なお、遊技媒体数初期化処理が実行されると、クレジット情報が初期化されてしまうため、遊技者としてのメリットがない。即ち、遊技者によって意図的に電力供給が開始されたことに伴って設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とされることが考え難い。
【0156】
このように、例えば、変動ゲームを実行できるかなどの各種の確認作業について掛け数を設定することなく行うことを望む管理者によって、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とすることができる一方で、遊技者によって意図的にそのような状態とされることを抑制することができる。以上のように構成することで、電力供給が開始されたことに伴って、適切に復帰することができる。
【0157】
(2)演出表示装置15では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合、ゲーム可能報知演出が実行され、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される。これにより、意図せずに設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となってしまった場合であっても、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となっていることに気が付かせ、対応することが可能となり、適切に復帰することができる。
【0158】
(3)MAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止した場合には、所定条件が成立する。つまり、電力供給が停止されるときに、予めMAXBETボタン18bを操作することによって、電力供給が開始されたときに、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる。このように、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とするために、関連性のあるMAXBETボタン18bを電力供給が停止するときに操作するようにすることで、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とするための操作を行い易くなる。
【0159】
(4)設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する。一方、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能である。つまり、電力供給が開始されるときに、クリアボタン46に加えて設定値スイッチ45を操作するかによって、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態と、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態と、のうち何れに復帰するかを選択することが可能であり、適切に復帰することができる。
【0160】
(5)クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、少なくともクレジット情報が初期化される。このため、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始され、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰することに、遊技者としてのメリットがない。即ち、遊技者によって意図的に電力供給が開始されたことに伴って設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とされることが考え難く、例えば、不正な利益の獲得を目的に電力供給が開始されたことに伴って設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態とする不正行為が行われ難くなり、適切に復帰することができる。
【0161】
(6)設定値スイッチ45は、設定値スイッチ45を操作して設定値スイッチ45が操作されている状態となった後、当該設定値スイッチ45の操作を終了しても、設定値スイッチ45が操作されている状態を維持することが可能に構成されている。このため、たとえ、クリアボタン46が、クリアボタン46を操作してクリアボタン46が操作されている状態となった後、当該クリアボタン46の操作を終了すると、クリアボタン46が操作されている状態が維持されず、クリアボタン46が操作されていない状態となるように構成されていたとしても、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方を操作する難易度を低くすることができる。
【0162】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・ステップS101~S103の処理のうち一部又は全部の処理において、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合と、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていない場合と、で実行される制御の一部又は全部を異ならせてもよい。ステップS107の処理において、特殊掛け数情報が記憶されている場合と、特殊掛け数情報が記憶されていない場合と、で実行される制御の一部又は全部を異ならせてもよい。主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、主CPU41は、ステップS113の処理において、ウェイトタイムが経過するまで待機するように構成してもよい。ステップS114~S116の処理のうち一部又は全部の処理において、特殊掛け数情報が記憶されている場合と、特殊掛け数情報が記憶されていない場合と、で実行される制御の一部又は全部を異ならせてもよい。
【0163】
・主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、主CPU41は、ステップS104の判定結果を否定とし、ステップS105を実行するように構成してもよい。ステップS105において実行される制御は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合と、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていない場合と、で同じであってもよいし、異ならせてもよい。
【0164】
・主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合、ステップS107の判定結果が肯定となるまで、主CPU41は、ステップS107の処理を繰り返し実行するように構成してもよい。
【0165】
・主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS108~ステップS112の処理のうち一部又は全部の処理が行われるように構成してもよい。例えば、主CPU41は、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS109において役抽選が行われるように構成してもよい。即ち、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した後、変動ゲームが実行されることに伴って役抽選が行われるように構成してもよい。
【0166】
・ステップS117の処理において、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていない場合と同様の制御が行われるように構成してもよい。例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても役抽選が行われるように構成し、主CPU41は、役抽選の抽選結果及びストップボタン21~23の操作態様に基づいて、予め定められた引込み範囲内に位置する図柄の中から有効ラインYL上に停止可能な図柄を検索するようにしてもよい。
【0167】
・主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS119の処理が行われるように構成してもよい。例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS119の処理が行われるように構成してもよい。同様に、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されていないときと同様の制御がステップS120の処理において行われるように構成してもよい。そして、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS121の処理が行われるように構成してもよい。以上のように構成する場合において、例えば、主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、賞が付与され得るように構成してもよい。即ち、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰した後に実行された変動ゲームにおいて賞が定められた図柄組み合わせが導出された場合には、賞が付与されるように構成してもよい。
【0168】
・主RWM43に特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、ステップS122において、主CPU41は、獲得枚数計数処理と、遊技状態移行処理と、演出状態移行処理と、のうち一部又は全部の処理を行うように構成してもよい。
【0169】
・設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった後、複数回の変動ゲームが実行された後に、特殊掛け数情報が消去されるように構成してもよい。この場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった後、設定操作を行うことなく複数回の変動ゲームを実行可能となる。
【0170】
・遊技進行処理が行われている期間のうち精算処理の割込が許容される期間(例えば、ステップS101の処理が行われてからステップS107の判定結果が肯定となるまでの期間)であっても、特殊掛け数情報が記憶されている場合には、精算処理の割込が禁止されるように構成してもよい。例えば、特殊掛け数情報が記憶されている場合には、精算制御が実行されないように構成してもよい。また、遊技進行処理が行われている期間のうち精算処理の割込が許容される期間内であれば、特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、精算処理の割込が許容されるように構成してもよい。例えば、特殊掛け数情報が記憶されている場合であっても、精算制御を実行可能に構成してもよい。
【0171】
・MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が停止された場合とは、電力供給の停止に伴ってMAXBETボタン18bが操作されていることに相当する。また、設定値スイッチ45が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合とは、電力供給が開始されることに伴って設定値スイッチ45が操作されていることに相当する。同様に、クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合とは、電力供給が開始されることに伴ってクリアボタン46が操作されていることに相当する。
【0172】
・所定条件が成立しているときにおいて、遊技媒体数初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となるように構成してもよい。その他、所定条件が成立しているときには、遊技媒体数初期化処理が実行されたかに関係なく、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる場合があるように構成してもよい。また、所定条件が成立しているときにおいて、設定変更初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる場合があるように構成してもよい。例えば、所定条件が成立しているときにおいて、遊技媒体初期化処理及び設定変更初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となるように構成してもよい。
【0173】
・ゲーム可能報知演出は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となってから、変動ゲームが開始された後も継続して実行されるように構成してもよい。例えば、ゲーム可能報知演出は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となってから変動ゲームが終了するまで、実行されるように構成してもよい。また、ゲーム可能報知演出を実行しなくてもよい。例えば、ゲーム可能報知演出は、停止促進報知演出が実行されているときであっても実行可能に構成してもよい。ゲーム可能報知演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。この場合、ゲーム可能報知演出を実行する演出装置が、報知手段としての機能を実現する。
【0174】
・停止促進報知演出は、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となってから実行されるように構成してもよい。停止促進報知演出は、リールが停止する毎に、実行内容(実行態様)が変化するように構成してもよい。そして、停止促進報知演出は、全てのリールが停止したことを契機に、終了するように構成してもよい。また、停止促進報知演出を実行しなくてもよい。例えば、停止促進報知演出は、ゲーム可能報知演出が実行されているときであっても実行可能に構成してもよい。停止促進報知演出は、装飾ランプ13、スピーカ14及び演出表示装置15のうち一部又は全部において実行されるように構成してもよい。
【0175】
・所定条件は、MAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止した場合に成立するように構成したが、これに代えて、又は、これに加えて、所定条件が成立し得るように構成してもよい。例えば、1BETボタン18aを操作した状態で電力供給が停止した場合に所定条件が成立するように構成してもよいし、スタートレバー20を操作した状態で電力供給が停止した場合に所定条件が成立するように構成してもよい。例えば、MAXBETボタン18bが操作された場合であったとしても、そのときのクレジットが最低掛け数以上であったときに限って、所定条件が成立するように構成してもよい。即ち、クレジットが最低掛け数以上であるときにおいてMAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止した場合に、所定条件が成立するように構成してもよい。例えば、クレジットが1以上であるときにおいてMAXBETボタン18bを操作した状態で電力供給が停止した場合に、所定条件が成立するように構成してもよい。所定条件は、例えば、再遊技が作動している状態で電力供給が停止した場合に成立するように構成してもよい。所定条件は、例えば、掛け数が1以上である状態で電力供給が停止した場合に成立するように構成してもよい。その他、所定条件は、電力供給が停止されるときの状況によって成立するものでなくてもよい。例えば、所定条件は、MAXBETボタン18bが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合に成立するように構成してもよい。例えば、所定条件は、機内部の操作手段が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合に成立するように構成してもよい。機内部の操作手段は、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち何れか一方又は両方であってもよいし、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の何れとも異なる操作手段であってもよい。
【0176】
・設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合であっても、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能であってもよい。逆に、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうちクリアボタン46のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰するように構成してもよい。また、設定値スイッチ45及びクリアボタン46のうち設定値スイッチ45のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能であってもよい。
【0177】
・クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、主RWM43に記憶されている情報のうちクレジット情報以外の一部又は全ての情報が初期化されてもよい。設定値スイッチ45が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、主RWM43に記憶されている情報のうち掛け数情報以外の一部又は全ての情報が初期化されてもよい。例えば、設定値スイッチ45及びクリアボタン46の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、掛け数情報及びクレジット情報のうち何れか一方のみが初期化されるように構成してもよい。
【0178】
・設定値スイッチ45は、設定値スイッチ45を操作して当該設定値スイッチ45が操作されている状態となった後、手を離して設定値スイッチ45の操作を終了すると、設定値スイッチ45が操作されている状態が維持されず、設定値スイッチ45が操作されていない状態となるように構成してもよい。
【0179】
・クリアボタン46は、クリアボタン46を操作して当該クリアボタン46が操作されている状態となった後、手を離してクリアボタン46の操作を終了したとしても、クリアボタン46が操作されている状態が維持されるように構成してもよい。
【0180】
・上記実施形態は、ボーナス役に相当する図柄組み合わせ(ボーナス停止目)が変動ゲームにて導出されたことを契機に、ボーナス遊技が生起(付与)されるスロットマシンに適用してもよい。そして、ボーナス遊技が生起されている期間は、有利区間に含まれるように構成してもよい。因みに、ボーナス遊技を生起可能なスロットマシンにおいて、ボーナス役の入賞が許容されている状態は、「持越状態」や「内部中」ともいわれる。
【0181】
・クレジット情報が記憶される記憶手段(上記実施形態では、主RWM43)と、掛け数情報が記憶される記憶手段(上記実施形態では、主RWM43)と、を異ならせてもよい。例えば、クレジット情報が記憶される記憶手段を第1記憶手段とし、掛け数情報が記憶される記憶手段を第2記憶手段とする場合、以下に説明するように構成してもよい。設定値スイッチ45が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、第1記憶手段及び第2記憶手段のうち何れか一方の記憶手段に記憶された情報のうち少なくとも一部が初期化されるように構成してもよい。一方、クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、第1記憶手段及び第2記憶手段のうち何れか他方の記憶手段に記憶された情報のうち少なくとも一部が初期化されるように構成してもよい。例えば、設定値スイッチ45が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、第1記憶手段に記憶された情報のうち少なくとも一部が初期化される一方、クリアボタン46が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、第2記憶手段に記憶された情報のうち少なくとも一部が初期化されるように構成してもよい。例えば、第1記憶手段及び第2記憶手段は、同一の基板上に設けてもよいし、異なる基板上に設けてもよい。
【0182】
・スロットマシン10は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。即ち、スロットマシン10は、所謂、管理遊技機であってもよい。つまり、スロットマシン10は、メダルレス遊技機であってもよい。メダルレス遊技機では、クレジットに代えて、又は、クレジットに加えて、サンドユニットSUから貸し受けたメダルを含む所持しているメダルの数をデータ(情報)として記憶可能に構成してもよい。所持しているメダルの数は、持ち球や持ちメダルともいわれる。メダルレス遊技機において、所持しているメダルの数を特定可能な情報は、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報に相当する。また、メダルレス遊技機において、持ち球に関するデータ(情報)を管理する手段(例えば、記憶手段)と、掛け数に係る掛け数情報を管理する手段(例えば、記憶手段)と、が同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、掛け数情報を記憶する主RWM43が設けられた主基板40とは別に、持ち球に関するデータ(情報)を記憶するRWMが設けられた基板(例えば、メダル数制御基板)を備えてもよい。例えば、掛け数情報を取り扱う制御手段(例えば、主制御CPU)と、持ち球に関するデータ(情報)を取り扱う制御手段(例えば、メダル数制御CPU)と、が同一であってもよいし、異ならせてもよい。また、メダルレス遊技機において、サンドユニットSUに対して持ち球を払い戻す(転送する)制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。また、掛け数として設定されているメダルの数を、データとして記憶されている持ち球に戻す制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。メダルレス遊技機におけるメダルは、仮想媒体ともいえる。仮想媒体は、遊技価値に相当する。
【0183】
・変動ゲームの実行中であっても、クレジットを増加させることが可能に構成してもよい。例えば、変動ゲームの実行中であって、クレジットが上限数に達していない場合、メダル投入口17からメダルを投入することで、クレジットを1増加させることができるように構成してもよい。メダルレス遊技機においては、例えば、変動ゲームの実行中であっても、サンドユニットSUから貸し受けたメダルを、データとして記憶されている持ち球に追加することができるように構成してもよい。
【0184】
・最低掛け数は、1以上であればよく、例えば、3であってもよい。
・投入可能ランプ31、リプレイランプ32、スタートランプ33,有利区間ランプ34、掛け数表示部35、クレジット表示部36及び払出表示部37のうち一部又は全部を備えない遊技機であってもよい。例えば、投入可能ランプ31を備えない遊技機であってもよい。その他、例えば、クレジット表示部36を備えない遊技機であってもよい。また、情報パネル30が有する各種の発光部(ランプや表示部)は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報パネル30)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の発光部が他の発光部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0185】
・スロットマシン10は、1BETボタン18a及びMAXBETボタン18bのうち何れか一方のみを備えたスロットマシンに具体化してもよい。
・設定値の種類は、1種類であってもよい。設定値の種類が複数ある場合であっても、一部の複数の設定値では、役抽選において同じ役抽選テーブルが用いられるように構成してもよい。また、設定値を変更可能に構成しなくてもよい。
【0186】
・上記実施形態における主基板40の機能は、複数の基板に分割してもよい。主CPU41は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。例えば、上記実施形態における主基板40の機能を、異なる基板に分割してもよい。例えば、クレジット情報を初期化する処理を実行する制御手段(上記実施形態では、主CPU41)と、掛け数情報を初期化する処理を実行する制御手段(上記実施形態では、主CPU41)と、を異なる制御手段に分割してもよい。このとき、クレジット情報を初期化する処理を実行する制御手段と、掛け数情報を初期化する処理を実行する制御手段と、を異なる基板上に設けてもよい。また、例えば、上記実施形態における主基板40の機能を、主基板と、メダル数制御基板と、に分割してもよい。例えば、上記実施形態における主CPU41の機能を、主制御CPUと、メダル数制御CPUと、に分割してもよい。上記実施形態における主ROM42の機能を、主制御ROMと、メダル数制御ROMと、に分割してもよい。例えば、上記実施形態における主RWM43の機能を、主制御RWMと、メダル数制御RWMと、に分割してもよい。その他、設定値スイッチ45とクリアボタン46は、異なる基板上に設けてもよい。例えば、クレジット情報が記憶される記憶手段と、掛け数情報が記憶される記憶手段と、を異ならせる場合において、各記憶手段を異なる基板上に設けてもよい。そして、このように構成する場合において、例えば、設定値スイッチ45は、掛け数情報が記憶される記憶手段が設けられた基板上に設ける一方、クリアボタン46は、クレジット情報が記憶される記憶手段が設けられた基板上に設けてもよい。
【0187】
・上記実施形態における副基板50の機能は、複数の基板に分割して実現されていてもよい。例えば、演出表示装置15を専門に制御する表示基板、スピーカ14を専門に制御する音基板及び装飾ランプ13を専門に制御するランプ基板を設けてもよく、これらの基板群を統括的に制御する統括基板をさらに設けてもよい。また、副CPU51は、単一の基板上に実装された複数のCPUから構成されていてもよい。
【0188】
・スロットマシン10は、パチンコ遊技機として具体化してもよい。パチンコ遊技機では、一般的に、大当り抽選に当選した後、大当り遊技が生起される。パチンコ遊技機においては、遊技球が遊技価値に相当する。パチンコ遊技機においては、例えば、遊技球を貯留する貯留皿(所謂、上皿や下皿)に貯留された遊技球を払い戻すときの球抜きボタンが操作された場合、電気的に貯留された遊技球が払い戻され、精算されるように構成してもよい。また、パチンコ遊技機は、遊技球の数をデータとして記憶可能であって、データとして記憶された遊技球を発射することによって消費して変動ゲームを実行可能なパチンコ遊技機であってもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。データとして記憶された遊技球は、仮想媒体ともいえる。仮想媒体は、遊技価値に相当する。管理遊技機としてのパチンコ遊技機では、持ち球としての遊技球をサンドユニットSUに対して払い戻す制御において、本実施形態における精算制御を適用してもよい。スロットマシン10と同様、パチンコ遊技機は、設定値を設定可能に構成してもよい。そして、パチンコ遊技機は、設定されている設定値に応じて大当り抽選が行われるように構成してもよい。例えば、設定値によって、大当り抽選に当選する確率を異ならせてもよい。
【0189】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(A-1)各種の情報を記憶可能な記憶手段を備え、遊技媒体を消費するための設定操作が行われた後に変動ゲームを実行可能な遊技機において、少なくとも一部の情報を初期化する初期化処理を実行可能な初期化手段を備え、電力供給が開始されたことに伴って実行可能な前記初期化処理には、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報を初期化する遊技媒体数初期化処理があり、所定条件が成立しているときにおいて前記遊技媒体数初期化処理が実行されると、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となる場合があることを特徴とする遊技機。
【0190】
(A-2)報知手段を備え、前記報知手段では、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態となった場合、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能であることが報知される技術的思想(A-1)に記載の遊技機。
【0191】
(A-3)特定操作手段を備え、前記特定操作手段を操作する設定操作により、掛け数として設定可能な上限数を掛け数として設定可能に構成されており、前記特定操作手段を操作した状態で電力供給が停止した場合には、前記所定条件が成立する技術的思想(A-1)又は技術的思想(A-2)に記載の遊技機。
【0192】
(B-1)遊技媒体を消費するための設定操作が行われた後に変動ゲームを実行可能な遊技機において、電源スイッチと、前記電源スイッチとは異なる操作手段と、を備え、前記操作手段には、第1操作手段と、第2操作手段と、があり、前記第1操作手段及び前記第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行わないと変動ゲームを実行できない状態に復帰する一方、前記第1操作手段及び前記第2操作手段のうち前記第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、設定操作を行うことなく変動ゲームを実行可能な状態に復帰可能であることを特徴とする遊技機。
【0193】
(B-2)各種の情報を記憶可能な記憶手段を備え、情報には、所持している遊技媒体数に関する所持遊技媒体数情報と、掛け数に関する掛け数情報と、が含まれ、前記第1操作手段及び前記第2操作手段の両方が操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、前記所持遊技媒体数情報及び前記掛け数情報の両方が初期化される一方、前記第1操作手段及び前記第2操作手段のうち前記第2操作手段のみが操作されている状態であるときに電力供給が開始された場合には、前記所持遊技媒体数情報及び前記掛け数情報のうち少なくとも前記所持遊技媒体数情報が初期化される技術的思想(B-1)に記載の遊技機。
【0194】
(B-3)前記第1操作手段は、前記第1操作手段を操作して前記第1操作手段が操作されている状態となった後、当該第1操作手段の操作を終了しても、前記第1操作手段が操作されている状態を維持することが可能に構成されている一方、前記第2操作手段は、前記第2操作手段を操作して前記第2操作手段が操作されている状態となった後、当該第2操作手段の操作を終了すると、前記第2操作手段が操作されている状態が維持されず、前記第2操作手段が操作されていない状態となるように構成されている技術的思想(B-1)又は技術的思想(B-2)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0195】
10…スロットマシン 13…装飾ランプ 14…スピーカ 15…演出表示装置 16a~16c…リール 17…メダル投入口 18…BETボタン 18a…1BETボタン 18b…MAXBETボタン 19…精算ボタン 20…スタートレバー 21~23…ストップボタン 30…情報パネル 31…投入可能ランプ 32…リプレイランプ 33…スタートランプ 34…有利区間ランプ 35…掛け数表示部 36…クレジット表示部 37…払出表示部 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 45…設定値スイッチ 46…クリアボタン 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 HU…ホッパーユニット SE1~SE3…リールセンサ
図1
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図4
図5
図6
図7