(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073240
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】帯電装置 トナー画像形成部 画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/02 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
G03G15/02 103
G03G15/02 101
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184342
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長森 由貴
(72)【発明者】
【氏名】三浦 剛
(72)【発明者】
【氏名】田中 大貴
【テーマコード(参考)】
2H200
【Fターム(参考)】
2H200FA08
2H200GA23
2H200HA02
2H200HA12
2H200HA29
2H200HB04
2H200HB26
2H200HB29
2H200HB32
2H200HB33
2H200LB02
2H200LB08
2H200LB12
2H200LB13
2H200LB17
2H200LB20
2H200LB39
(57)【要約】
【課題】筐体の開口を上方に向ける場合、又は筐体の開口を下方に向ける場合であっても、筐体に対する清掃手段の位置決めが可能となる帯電装置を提供することである。
【解決手段】断面U字状で、回転する像保持体の表面へ開口を向けて配置され、像保持体の軸方向へ延びている筐体と、筐体の内部で筐体に取り付けられ、軸方向へ延び、表面を帯電させる放電電極と、筐体の底板と接触する突起を有し、筐体の開口を上方に向けた場合でも筐体の開口を下方に向けた場合でも、突起が底板に接触した状態で、軸方向に移動して放電電極を清掃する清掃手段とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面U字状で、回転する像保持体の表面へ開口を向けて配置され、前記像保持体の軸方向へ延びている筐体と、
前記筐体の内部で前記筐体に取り付けられ、前記軸方向へ延び、前記表面を帯電させる放電電極と、
前記筐体の底板と接触する突起を有し、前記筐体の開口を上方に向けた場合でも前記筐体の開口を下方に向けた場合でも、前記突起が前記底板に接触した状態で、前記軸方向に移動して前記放電電極を清掃する清掃手段と、
を備える帯電装置。
【請求項2】
前記清掃手段が有する前記突起は、前記筐体の開口を下方へ向けた状態で前記底板の外向き面に接触する第一突起と、前記筐体の開口を上方へ向けた状態で前記底板の内向き面に接触する第二突起と、である、
請求項1に記載の帯電装置。
【請求項3】
前記第一突起が前記外向き面に接触しているときには、前記第二突起が前記内向き面と離隔し、前記第二突起が前記内向き面に接触しているときには、前記第一突起が前記外向き面と離隔する、
請求項2に記載の帯電装置。
【請求項4】
前記軸方向に延びると共に外周面に雄ねじが形成された軸部材を備え、
前記清掃手段には、前記軸部材が貫通すると共に前記雄ねじと噛合う雌ねじが内周面に形成されている貫通孔が形成されており、
前記軸部材が周方向に回転することで前記清掃手段が前記軸方向へ移動し、
前記第一突起が前記外向き面に接触した状態でも、前記第二突起が前記内向き面に接触した状態でも、前記雄ねじの頂部と、前記雌ねじの谷部とが非接触状態となる、
請求項3に記載の帯電装置。
【請求項5】
前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢する付勢部材を備える、
請求項1に記載の帯電装置。
【請求項6】
前記付勢部材は、弾性力により前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢する、
請求項5に記載の帯電装置。
【請求項7】
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する請求項1~6の何れか1項に記載の帯電装置と、
前記帯電装置により表面が帯電して前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像装置と、
を備えるトナー画像形成部。
【請求項8】
請求項7に記載のトナー画像形成部と、
前記トナー画像形成部によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、
を備える画像形成装置。
【請求項9】
複数の請求項7に記載のトナー画像形成部と、
前記トナー画像形成部によって形成された画像を記録媒体に転写する転写部と、
一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が下方を向くように一部の前記トナー画像形成部が配置され、他の一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が上方を向くように他の一部の前記トナー画像形成部が配置されている画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電装置、トナー画像形成部 及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の放電装置は、すくなくとも放電対象に向けた開口部を有するシールドケースと、シールドケース内に張設された放電電極とを有する放電器と、放電電極への電圧印加手段とを備えた放電装置において、シールドケースの一部に開口部を形成し、開口部に、放電電極の張設方向に延在し、すくなくとも表面が導電性材料で形成され、かつ、直接又は電圧発生手段を介して接地された導電性部材を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、像保持体の表面を帯電するためのスコロトロン式の帯電装置が像保持体と対向するように設けられている。そして、この帯電装置は、帯電装置の筐体の開口が像保持体の表面に向くように配置される。また、この帯電装置には、放電電極を清掃する清掃手段が設けられている。この清掃手段は、筐体に対して放電電極の延びる方向に移動して放電電極を清掃する。
【0005】
ここで、放電電極は、直接又は間接的に筐体に取り付けられている。このため、像保持体が帯電装置に対向する対向方向において、移動する清掃手段と筐体との相対位置が変化するのを抑制する必要がある。
【0006】
一方、周辺のレイアウトの制限を受け、帯電装置が像保持体の上方に配置される場合、帯電装置が像保持体の下方に配置される場合等がある。換言すれば、帯電装置の筐体の開口を上方に向ける場合、又は筐体の開口を下方に向ける場合がある。
【0007】
本開示の課題は、筐体の開口を上方に向ける場合、又は筐体の開口を下方に向ける場合であっても、筐体に対する清掃手段の位置決めが可能となる帯電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1態様に係る帯電装置は、断面U字状で、回転する像保持体の表面へ開口を向けて配置され、前記像保持体の軸方向へ延びている筐体と、前記筐体の内部で前記筐体に取り付けられ、前記軸方向へ延び、前記表面を帯電させる放電電極と、前記筐体の底板と接触する突起を有し、前記筐体の開口を上方に向けた場合でも前記筐体の開口を下方に向けた場合でも、前記突起が前記底板に接触した状態で、前記軸方向に移動して前記放電電極を清掃する清掃手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本開示の第2態様に係る帯電装置は、第1態様に記載の帯電装置において、前記清掃手段が有する前記突起は、前記筐体の開口を下方へ向けた状態で前記底板の外向き面に接触する第一突起と、前記筐体の開口を上方へ向けた状態で前記底板の内向き面に接触する第二突起とである、ことを特徴とする。
【0010】
本開示の第3態様に係る帯電装置は、第2態様に記載の帯電装置において、前記第一突起が前記外向き面に接触しているときには、前記第二突起が前記内向き面と離隔し、前記第二突起が前記内向き面に接触しているときには、前記第一突起が前記外向き面と離隔することを特徴とする。
【0011】
本開示の第4態様に係る帯電装置は、第3態様に記載の帯電装置において、前記軸方向に延びると共に外周面に雄ねじが形成された軸部材を備え、前記清掃手段には、前記軸部材が貫通すると共に前記雄ねじと噛合う雌ねじが内周面に形成されている貫通孔が形成されており、前記軸部材が周方向に回転することで前記清掃手段が前記軸方向へ移動し、前記第一突起が前記外向き面に接触した状態でも、前記第二突起が前記内向き面に接触した状態でも、前記雄ねじの頂部と、前記雌ねじの谷部とが非接触状態となることを特徴とする。
【0012】
本開示の第5態様に係る帯電装置は、第1態様に記載の帯電装置において、前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢する付勢部材を備えることを特徴とする。
【0013】
本開示の第6態様に係る帯電装置は、第5態様に記載の帯電装置において、前記付勢部材は、弾性力により前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢することを特徴とする。
【0014】
本開示の第7態様に係るトナー画像形成部は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する第1~6態様の何れか1態様に記載の帯電装置と、前記帯電装置により表面が帯電して前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像装置と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本開示の第8態様に係る画像形成装置は、第7態様に記載のトナー画像形成部と、前記トナー画像形成部によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、を備えることを特徴とする。
【0016】
本開示の第9態様に係る画像形成装置は、複数の第7態様に記載のトナー画像形成部と、前記トナー画像形成部によって形成された画像を記録媒体に転写する転写部と、一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が下方を向くように一部の前記トナー画像形成部が配置され、他の一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が上方を向くように他の一部の前記トナー画像形成部が配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本開示の第1態様に係る帯電装置によれば、筐体の開口を上方に向ける場合、又は筐体の開口を下方に向ける場合であっても、筐体に対する清掃手段の位置決めが可能となる。
【0018】
本開示の第2態様に係る帯電装置によれば、突起を底板の一方の面に接触するように清掃手段を付勢する付勢部材を備える場合と比して、部品点数が少なくなる。
【0019】
本開示の第3態様に係る帯電装置によれば、第一突起と第二突起とで底板が挟み込まれる場合と比して、移動する清掃手段に生じる摺動抵抗が上昇するのを抑制することができる。
【0020】
本開示の第4態様に係る帯電装置によれば、何れかの状態で、雄ねじの頂部と雌ねじの谷部とが接触する場合と比して、移動する清掃手段に生じる摺動抵抗が上昇するのを抑制することができる。
【0021】
本開示の第5態様に係る帯電装置によれば、筐体の開口の向きによって突起が接触する底板の面が変わる場合と比して、筐体に対する清掃手段の位置決め精度を向上させることができる。
【0022】
本開示の第6態様に係る帯電装置によれば、磁力により清掃手段を付勢する場合と比して、簡易な構成とすることができる。
【0023】
本開示の第7態様に係るトナー画像形成部によれば、清掃手段が筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、像保持体を帯電させる帯電性能が低下するのを抑制することができる。
【0024】
本開示の第8態様に係る画像形成装置によれば、清掃手段が筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、記録媒体に転写されたトナー画像の品質低下を抑制することができる。
【0025】
本開示の第9態様に係る画像形成装置によれば、筐体の開口が上下どちらか一方のみを向いている場合と比して、幅方向において画像形成装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
【
図2】本開示の第1実施形態に係るトナー画像形成部を示した概略構成図である。
【
図3】本開示の第1実施形態に係るトナー画像形成部を示した概略構成図である。
【
図4】(A)(B)本開示の第1実施形態に係る帯電装置において開口を下向きにいた状態を示した断面図である。
【
図5】本開示の第1実施形態に係る帯電装置において清掃状態を示した断面図である。
【
図6】本開示の第1実施形態に係る帯電装置を示した斜視図である。
【
図7】(A)(B)本開示の第1実施形態に係る帯電装置において開口を上向きにいた状態を示した断面図である。
【
図8】(A)(B)本開示の第1実施形態に係る帯電装置においてリードシャフトと清掃手段とを示した断面図である。
【
図9】(A)(B)本開示の第2実施形態に係る帯電装置において開口を下向きにいた状態を示した断面図である。
【
図10】(A)(B)本開示の第2実施形態に係る帯電装置において開口を上向きにいた状態を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<第1実施形態>
本開示の実施形態に係る帯電装置、トナー画像形成部、及び画像形成装置の一例について
図1~
図8に従って説明する。なお、図中に示す矢印Hは装置上下方向(鉛直方向)を示し、矢印Wは装置幅方向(水平方向)を示し、矢印Dは装置奥行き方向(水平方向)を示す。
【0028】
(画像形成装置10)
本実施形態に係る画像形成装置10は、記録媒体としてのシート部材Pにトナー画像を形成する電子写真式の画像形成装置である。画像形成装置10は、
図1に示されるように、収容部20と、搬送部30と、画像形成部40と、定着装置50とを備えている。
【0029】
〔収容部20、搬送部30〕
収容部20は、シート部材Pを収容する収容部材22と、収容部材22に収容されたシート部材Pをシート部材Pの搬送経路32に送り出す送出ロール24とを備えている。また、搬送部30は、搬送経路32に沿ってシート部材Pを搬送する複数の搬送ロール34を備えている。
【0030】
〔画像形成部40〕
画像形成部40は、トナー画像を形成するトナー画像形成部60と、トナー画像形成部60で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写装置70とを備えている。
【0031】
-トナー画像形成部60-
トナー画像形成部60は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計4色のトナー画像形成部60Y、60M、60C、60Kを備えている。なお、符号の末尾に示すアルファベットについては、特にY、M、C、Kを区別しない場合については、省略することがある。
【0032】
トナー画像形成部60Yとトナー画像形成部60Mは、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。トナー画像形成部60Cとトナー画像形成部60Kは、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。
【0033】
トナー画像形成部60Y、60Mは、
図1、
図2に示されるように、転写装置70に備えられた転写ベルト71の水平部分に沿うように並んでいる。また、トナー画像形成部60C、60Kは、
図1、
図3に示されるように、転写装置70に備えられた転写ベルト71の傾斜部分に沿うように並んでいる。
【0034】
トナー画像形成部60Y、60Mは、
図2に示されるように、図中矢印A01方向に回転すると共に転写ベルト71に接している感光体61Y、61Mと、感光体61Y、61Mを帯電させる帯電装置62Y、62Mとを備えている。感光体61は、像保持体の一例である。
【0035】
さらに、トナー画像形成部60Y、60Mは、帯電装置62Y、62Mによって帯電された感光体61Y、61Mを露光して静電潜像を形成する露光装置63Y、63Mと、静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー画像を形成する現像装置64Y、64Mとを備えている。
【0036】
トナー画像形成部60C、60Kは、
図3に示されるように、図中矢印A02方向に回転すると共に転写ベルト71に接している感光体61C、61Kと、感光体61C、61Kを帯電させる帯電装置62C、62Kとを備えている。さらに、トナー画像形成部60C、60Kは、帯電装置62C、62Kによって帯電された感光体61C、61Kを露光して静電潜像を形成する露光装置63C、63Kと、静電潜像を、トナーを用いて現像してトナー画像を形成する現像装置64C、64Kとを備えている。
【0037】
なお、帯電装置62Y、62M、62C、62Kは、スコロトロン帯電装置であって、詳細を後述する。
【0038】
-転写装置70-
転写装置70は、
図1に示されるように、中間転写体としての転写ベルト71と、複数のロール72と、一次転写ロール73と、二次転写ロール76と、除去ブレード78とを備えている。転写装置70は、転写部の一例である。
【0039】
転写ベルト71は、無端状を成し、逆三角形状の姿勢となるように、複数のロール72に巻き掛けられている。トナー画像形成部60Y、60Mは、転写ベルト71において上方側の水平部分に沿うように並んでおり、トナー画像形成部60C、60Kは、転写ベルト71において装置幅方向の一方側(図中右側)の傾斜部分に沿うように並んでいる。また、転写ベルト71は、複数のロール72の少なくとも1つが回転駆動されることで、矢印B方向へ周回する。
【0040】
また、以後の説明では、複数のロール72の中で、転写ベルト71において装置幅方向の他方側(図中左側)の傾斜部分を押し出すように配置されたロール72を、ロール72aと称し、転写ベルト71において装置幅方向の他方側の部分が巻き掛けられたロール72を、ロール72bと称する。
【0041】
さらに、一次転写ロール73は、
図2、
図3に示されるように、転写ベルト71を挟んで各色の感光体61の反対側に配置されている。また、転写ベルト71を挟んでロール72aの反対側には、
図1に示されるように、二次転写ロール76が配置されている。
【0042】
この構成において、一次転写ロール73は、感光体61に形成されたトナー画像を、感光体61と一次転写ロール73との間の一次転写位置T(
図2、
図3参照)で転写ベルト71に転写する。そして、二次転写ロール76は、転写ベルト71に転写されたトナー画像を、転写ベルト71と二次転写ロール76との間の二次転写位置NTでシート部材Pに転写する。さらに、除去ブレード78は、転写ベルト71に残留する残留トナー等を転写ベルト71から掻き取る。
【0043】
〔定着装置50〕
定着装置50は、
図1に示されるように、回転する加熱ロール50aと、加熱ロール50aと従動回転し、加熱ロール50aとの間でシート部材Pを挟み込み、シート部材Pを加熱ロール50aに向って加圧する加圧ロール50bとを備えている。
【0044】
これにより、定着装置50は、トナー画像が転写されたシート部材Pを加熱、加圧してトナー画像をシート部材Pに定着するようになっている。そして、トナー画像が定着したシート部材Pは、画像形成装置10の筐体10aの外部へ排出されるようになっている。
【0045】
(要部構成)
次に、帯電装置62Y、62M、62C、62Kについて説明する。先ず、帯電装置62Y、62Mについて説明し、次に、帯電装置62C、62Kについて説明する。なお、帯電装置62C、62Kについては、帯電装置62Y、62Mと異なる部分を主に説明する。
【0046】
〔帯電装置62Y、62M〕
帯電装置62Y、62Mは、
図2に示されるように、感光体61に対向して配置されると共に、感光体61の回転軸方向である装置奥行き方向に延びている。そして、帯電装置62Y、62Mは、図示せぬブラケットによって、トナー画像形成部60Y、62Mのフレームに夫々お取り付けられている。
【0047】
帯電装置62Y、62Mは、
図4(A)(B)に示されるように、感光体61(
図2参照)側が開放されたシールド筐体42と、支持部52と、グリッド電極54と、放電ワイヤ56と、リードシャフト58と、清掃手段80とを備えている。シールド筐体42は、筐体の一例であって、リードシャフト58は、軸部材の一例であって、放電ワイヤ56は、放電電極の一例である。
【0048】
-シールド筐体42、支持部52、グリッド電極54-
シールド筐体42は、
図4(A)に示されるように、感光体61側が開放された断面U字状とされており、板厚方向が装置上下方向とされた底板44と、底板44の両端部に夫々接続され、装置幅方向に対向する一対の側板46とを備えている。このように、帯電装置62Y、62Mは、シールド筐体42の開口が下方を向くように配置されている。また、底板44の幅方向の中央部分には、表裏を貫通する貫通孔44aが形成されており、この貫通孔44aは、装置奥行き方向に延びている。
【0049】
さらに、支持部52は、シールド筐体42を幅方向から挟み込む一対の側板52aを備えている。また、側板52aにおいて感光体61側の部分には、対向する側板52a側に延びる延出部52bが形成されている。
【0050】
-グリッド電極54、放電ワイヤ56-
グリッド電極54は、板状で、
図4(A)に示されるように、感光体61の表面と対向するように配置され、グリッド電極54の両端部が、一対の延出部52bに夫々取り付けられている。
【0051】
放電ワイヤ56は、シールド筐体42に取り付けられた図示せぬワイヤ支持部材に取り付けられ、シールド筐体42の内部で奥行き方向に延びるように2本設けられている。具体的には、放電ワイヤ56は、グリッド電極54を間に置いて、感光体61に対して反対側で、幅方向に並ぶように2本配置されている。そして、放電ワイヤ56は、シールド筐体42に間接的に取り付けられている。
【0052】
この構成において、放電ワイヤ56に高電圧を印加することで発生するコロナ放電によって、帯電装置62Y、62Mは、感光体61を帯電させる。
【0053】
-リードシャフト58-
リードシャフト58は、
図4(A)に示されるように、シールド筐体42の上方に配置されており、
図6に示されるように、奥行き方向に延びている。そして、リードシャフト58の外周面には、螺旋状の突起である雄ねじ58aが形成されている。
【0054】
-清掃手段80-
清掃手段80は、
図4(B)、
図6に示されるように、シールド筐体42の貫通孔44aを通過するように配置される本体部82と、本体部82に取り付けられる基部90と、基部90に回転自在に取り付けられる回転部94と、を備えている。さらに、清掃手段80は、基部90のグリッド電極54側に取り付けられる清掃ブラシ96を備えている。
【0055】
-清掃手段80の本体部82-
本体部82において貫通孔44aを貫通する部分に対してシールド筐体42の外側の部分には、
図4(B)に示されるように、リードシャフト58が通る貫通孔84と、シールド筐体42の底板44の外向き面44bと対向するように張り出した一対の張出部86とを備えている。
【0056】
また、貫通孔84の内周面には、
図8(A)に示されるように、螺旋状の谷部である雌ねじ84aが、リードシャフト58に形成された雄ねじ58aと噛合うように形成されている。
【0057】
さらに、一対の張出部86の先端には、
図4(B)に示されるように、底板44の外向き面44b側に突出する突起86aが形成されている。本実施形態では、突起86aは、半球状とされており、一対の突起86aは、奥行き方向に並んで複数設けられている。突起86aは、第一突起の一例である。
【0058】
本体部82において貫通孔44aを貫通する部分に対してシールド筐体42の内側の部分には、シールド筐体42の底板44の内向き面44cと対向するように張り出した一対の張出部88を備えている。一対の張出部88の先端には、底板44の内向き面44c側に突出する突起88aが形成されている。本実施形態では、突起88aは、半球状とされており、一対の突起88aは、奥行き方向に並んで複数設けられている。突起88aは、第二突起の一例である。
さらに、張出部88には、張出部分から下方へ延びる脚部88bが夫々形成されている。
【0059】
-清掃手段80の基部90、回転部94、清掃ブラシ96-
清掃手段80の基部90は、
図4(B)に示されるように、本体部82における一対の脚部88bの下端部分に掛け渡されており、奥行き方向から見て、グリッド電極54と放電ワイヤ56との間に配置されている。また、基部90は、放電ワイヤ56を清掃するための一対の清掃パット90aを備えている。
【0060】
さらに、清掃手段80の回転部94は、基部90に回転自在に取り付けられ、放電ワイヤ56を間において、基部90の反対側に配置されている。また、回転部94は、放電ワイヤ56を清掃するための一対の清掃パット94aを備えている。
【0061】
さらに、清掃手段80の清掃ブラシ96は、基部90においてグリッド電極54側の部分に取り付けられており、清掃ブラシ96の先端部分は、グリッド電極54に接触している。
【0062】
この構成において、清掃手段80の自重により、張出部86の突起86aが、底板44の外向き面44bと接触する。ここで、突起86aは半球状であるため、清掃手段80の移動方向からみて、張出部86と底板44とは点で接触している。なお、突起86aが、底板44の外向き面44bと接触するときには、張出部88の突起88aが底板44の内向き面44cと離隔している。これにより、清掃手段80が、シールド筐体42に位置決めされる。換言すれば、清掃手段80が、シールド筐体42に直接又は間接的に取り付けられた放電ワイヤ56及びグリッド電極54に位置決めされる。
【0063】
また、清掃手段80を用いて放電ワイヤ56及びグリッド電極54を清掃するときには、図示せぬ付勢部材によって、回転部94を回転させて、
図5に示されるように、清掃パット90aと清掃パット94aとが、放電ワイヤ56を挟み込む。また、前述したように、清掃ブラシ96の先端部分は、グリッド電極54に接触している。
【0064】
さらに、清掃パット90aと清掃パット94aとが、放電ワイヤ56を挟み込んだ状態で、
図8(A)に示されるように、雄ねじ58aの頂部と、雌ねじ84aの谷部とが、リードシャフト58の径方向において非接触状態とされている。
【0065】
そして、リードシャフト58を周方向に回転させることで、清掃手段80は、奥行き方向へ移動して放電ワイヤ56及びグリッド電極54を清掃する。
【0066】
〔帯電装置62C、62K〕
次に、帯電装置62C、62Kについて、帯電装置62Y、62Mと異なる部分について主に説明する。
【0067】
帯電装置62C、62Kは、帯電装置62Y、62Mに対して異なる姿勢で配置されている。具体的にはこのように、帯電装置62Y、62Mは、
図7(A)(B)に示されるように、シールド筐体42の開口が上方を向くように配置されている。
【0068】
この構成において、清掃手段80の自重により、張出部88の突起88aが、底板44の内向き面44cと接触する。ここで、突起88aは半球状であるため、清掃手段80の移動方向からみて、張出部88と底板44とは点で接触している。なお、張出部88の突起88aが、底板44の内向き面44cと接触しているときには、張出部86の突起86aが、底板44の外向き面44bと離隔している。これにより、清掃手段80が、シールド筐体42に位置決めされる。換言すれば、清掃手段80が、シールド筐体42に直接又は間接的に取り付けられた放電ワイヤ56及びグリッド電極54に位置決めされる。
【0069】
さらに、清掃パット90aと清掃パット94aとが、放電ワイヤ56を挟み込んだ状態で、
図8(B)に示されるように、雄ねじ58aの頂部と、雌ねじ84aの谷部とが、リードシャフト58の径方向において非接触状態とされている。
【0070】
(まとめ)
以上説明したように、帯電装置62においては、シールド筐体42の開口を上方に向ける場合、又はシールド筐体42の開口を下方に向ける場合であっても、シールド筐体42に対する清掃手段80の位置決めが可能となる。
【0071】
また、帯電装置62においては、清掃手段80は、シールド筐体42の開口を下方へ向けた状態で底板44の外向き面44bと接触する突起86aと、シールド筐体42の開口を上方へ向けた状態で底板44の内向き面44cに接触する突起88aとを有している。このため、シールド筐体42の開口を下方へ向けても上方へ向けても、清掃手段とシールド筐体とを面接触させた状態で清掃手段を移動させる場合と比して、移動する清掃手段80に生じる摺動抵抗の上昇が抑制される。
【0072】
また、帯電装置62においては、清掃手段80は、シールド筐体42の開口を下方へ向けた状態で底板44の外向き面44bと接触する突起86aと、シールド筐体42の開口を上方へ向けた状態で底板44の内向き面44cに接触する突起88aとを有している。これにより、突起を底板の一方の面に接触するように清掃手段を付勢する付勢部材を備える場合と比して、部品点数が少なくなる。
【0073】
また、帯電装置62においては、突起86aが底板44の外向き面44bに接触しているときは、突起88aが底板44の内向き面44cと離隔している。また、突起88aが底板44の内向き面44cに接触しているときは、突起86aが底板44の外向き面44bと離隔している。これにより、突起86aと突起88aとで底板44が挟み込まれる場合と比して、移動する清掃手段80に生じる摺動抵抗の上昇が抑制される。
【0074】
また、帯電装置62においては、突起86aが底板44の外向き面44bに接触した状態でも、突起88aが底板44の内向き面44cに接触した状態でも、雄ねじ58aの頂部と、雌ねじ84aの谷部とが非接触状態となる。これにより、何れかの状態で、雄ねじの頂部と雌ねじの谷部との接触する場合と比して、リードシャフト58に生じる撓みが抑制されることで、移動する清掃手段80に生じる摺動抵抗の上昇が抑制される。
【0075】
また、トナー画像形成部60においては、清掃手段がシールド筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、放電ワイヤ56が効果的に清掃されることで、感光体61を帯電させる帯電性能が低下するのが抑制される。
【0076】
また、画像形成装置10においては、清掃手段がシールド筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、帯電性能の低下が抑制されることで、シート部材Pに転写されたトナー画像の品質低下が抑制される。
【0077】
また、画像形成装置10においては、トナー画像形成部60Y、60Mの帯電装置62Y、62Mは、シールド筐体42の開口が下方を向くように配置され、トナー画像形成部60C、60Kの帯電装置62C、62Kは、シールド筐体42の開口が上方を向くように配置されている。これにより、上下方向において、トナー画像形成部60Y、60Mとトナー画像形成部60C、60Kとの間に転写装置70の少なくとも一部を配置することが可能となり、シールド筐体の開口が一方のみを向いている場合と比して、幅方向において画像形成装置10の小型化が可能となる。
【0078】
<第2実施形態>
本開示の第2実施形態に係る帯電装置、トナー画像形成部、及び画像形成装置の一例について
図9、
図10に従って説明する。なお、第2実施形態については、第1実施形態に対して異なる部分を主に説明する。
【0079】
第2実施形態に係る帯電装置162Y、162Mは、
図9(A)(B)に示されるように、シールド筐体42の開口が下方を向いているときも、清掃手段80の重力に逆らい突起88aが、底板44の内向き面44cに接触している。
【0080】
具体的には、帯電装置162の清掃ブラシ196は、弾性変形して撓んだ状態でグリッド電極54に接触している。この清掃ブラシ196が弾性復帰する力で、清掃手段80の張出部88が底板44側に付勢され、突起88aが底板44の内向き面44cに接触している。清掃ブラシ196は、付勢部材の一例である。
【0081】
一方、162C、162Kは、
図10(A)(B)に示されるように、シールド筐体42の開口が上方を向いているときも、この清掃ブラシ196が弾性復帰する力及び重力で、清掃手段80が底板44側に付勢されており、突起88aが、底板44の内向き面44cに接触している。
【0082】
以上説明したように、帯電装置162においては、弾性変形している清掃ブラシ196が、突起88aが底板44の内向き面44cに接触するように、清掃手段80の張出部88を底板44側に付勢している。このため、シールド筐体42の開口が下方を向いても上方を向いても、突起88aが底板44の内向き面44cに接触する。これにより、シールド筐体の開口の向きによって突起が接触する底板の面が変わる場合と比して、シールド筐体42に対する清掃手段80の位置精度が向上する。
【0083】
また、帯電装置162においては、清掃ブラシ196の弾性力により突起88aが底板44の内向き面44cに接触するように、清掃手段80の張出部88を底板44側へ付勢する。これにより、例えば、磁力により清掃手段を付勢する場合と比して、簡易な構成となる。
【0084】
なお、本開示を特定の実施形態について詳細に説明したが、本開示は係る実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、スコロトロン帯電装置を例にとって説明したがコロトロン帯電装置であってもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、特に説明しなかったが、少なくとも清掃手段80によってグリッド電極54及び放電ワイヤ56を清掃しているときに、清掃手段80がシールド筐体42に位置決めされていればよい。
【0086】
また、上記実施形態では、突起86a、88aを半球状とすることで、清掃手段80の移動方向である奥行き方向から見て、突起86a、88aが、底板44と点で接触していたが、例えば、突起を三角状等の多角形とすることで、突起を底板に点で接触させてもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、突起86a、88aを半球状とすることで、清掃手段80の移動方向から見て、突起86a、88aが、底板44と点で接触していたが、例えば、突起が清掃手段80の移動方向に延びていてもよい。
【0088】
また、上記第2実施形態では、シールド筐体42の開口の向きに係わらず突起88aが底板44の内向き面44cに接触するように清掃手段80を付勢したが、シールド筐体42の開口の向きに係わらず突起86aが底板44の外向き面44bに接触するように清掃手段80を付勢してもよい。
【0089】
また、上記第2実施形態では、シールド筐体42は、清掃手段80は、清掃ブラシ196によって生じる弾性力によって付勢されたが、磁力によって付勢されてもよい。しかし、この場合には、弾性力によって付勢されることで奏する作用は奏しない。
【0090】
また、上記実施形態では、トナー画像形成部60が転写ベルト71の水平部分と傾斜部分とに配置されたが、全てのトナー画像形成部が転写ベルトの水平部分に配置されてもよい。
【0091】
(((1)))
断面U字状で、回転する像保持体の表面へ開口を向けて配置され、前記像保持体の軸方向へ延びている筐体と、
前記筐体の内部で前記筐体に取り付けられ、前記軸方向へ延び、前記表面を帯電させる放電電極と、
前記筐体の底板と接触する突起を有し、前記筐体の開口を上方に向けた場合でも前記筐体の開口を下方に向けた場合でも、前記突起が前記底板に接触した状態で、前記軸方向に移動して前記放電電極を清掃する清掃手段と、
を備える帯電装置。
【0092】
(((1)))の構成によれば、筐体の開口を上方に向ける場合、又は筐体の開口を下方に向ける場合であっても、筐体に対する清掃手段の位置決めが可能となる。
【0093】
(((2)))
前記清掃手段が有する前記突起は、前記筐体の開口を下方へ向けた状態で前記底板の外向き面に接触する第一突起と、前記筐体の開口を上方へ向けた状態で前記底板の内向き面に接触する第二突起と、である、
(((1)))に記載の帯電装置。
【0094】
(((2)))の構成によれば、突起を底板の一方の面に接触するように清掃手段を付勢する付勢部材を備える場合と比して、部品点数が少なくなる。
【0095】
(((3)))
前記第一突起が前記外向き面に接触しているときには、前記第二突起が前記内向き面と離隔し、前記第二突起が前記内向き面に接触しているときには、前記第一突起が前記外向き面と離隔する、
(((2)))に記載の帯電装置。
【0096】
(((3)))の構成によれば、第一突起と第二突起とで底板が挟み込まれる場合と比して、移動する清掃手段に生じる摺動抵抗が上昇するのを抑制することができる。
【0097】
(((4)))
前記軸方向に延びると共に外周面に雄ねじが形成された軸部材を備え、
前記清掃手段には、前記軸部材が貫通すると共に前記雄ねじと噛合う雌ねじが内周面に形成されている貫通孔が形成されており、
前記軸部材が周方向に回転することで前記清掃手段が前記軸方向へ移動し、
前記第一突起が前記外向き面に接触した状態でも、前記第二突起が前記内向き面に接触した状態でも、前記雄ねじの頂部と、前記雌ねじの谷部とが非接触状態となる、
(((3)))請に記載の帯電装置。
【0098】
(((4)))の構成によれば、何れかの状態で、雄ねじの頂部と雌ねじの谷部とが接触する場合と比して、移動する清掃手段に生じる摺動抵抗が上昇するのを抑制することができる。
【0099】
(((5)))
前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢する付勢部材を備える、
(((1)))に記載の帯電装置。
【0100】
(((5)))の構成によれば、筐体の開口の向きによって突起が接触する底板の面が変わる場合と比して、筐体に対する清掃手段の位置決め精度を向上させることができる。
【0101】
(((6)))
前記付勢部材は、弾性力により前記突起が前記底板の一方の面に接触するように、前記清掃手段を付勢する、
(((5)))に記載の帯電装置。
【0102】
(((6)))の構成によれば、磁力により清掃手段を付勢する場合と比して、簡易な構成とすることができる。
【0103】
(((7)))
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する(((1)))~(((6)))の何れか1に記載の帯電装置と、
前記帯電装置により表面が帯電して前記像保持体の表面に形成された静電潜像をトナー画像として現像する現像装置と、
を備えるトナー画像形成部。
【0104】
(((7)))の構成によれば、清掃手段が筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、像保持体を帯電させる帯電性能が低下するのを抑制することができる。
【0105】
(((8)))
(((7)))に記載のトナー画像形成部と、
前記トナー画像形成部によって形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写部と、
を備える画像形成装置。
【0106】
(((8)))の構成によれば、清掃手段が筐体とは異なる部材に位置決めされている構成の帯電装置を有する場合と比して、記録媒体に転写されたトナー画像の品質低下を抑制することができる。
【0107】
(((9)))
複数の(((7)))に記載のトナー画像形成部と、
前記トナー画像形成部によって形成された画像を記録媒体に転写する転写部と、
一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が下方を向くように一部の前記トナー画像形成部が配置され、他の一部の前記トナー画像形成部に備えられた前記帯電装置の筐体の開口が上方を向くように他の一部の前記トナー画像形成部が配置されている画像形成装置。
【0108】
(((9)))の構成によれば、筐体の開口が上下どちらか一方のみを向いている場合と比して、幅方向において画像形成装置を小型化することができる。
【符号の説明】
【0109】
10 画像形成装置
42 シールド筐体(筐体の一例)
44 底板
44b 外向き面
44c 内向き面
56 放電ワイヤ(放電電極の一例)
58 リードシャフト(軸部材の一例)
58a 雄ねじ
60 トナー画像形成部
61 感光体(像保持体の一例)
62 帯電装置
64 現像装置
70 転写装置(転写部の一例)
80 清掃手段
84 貫通孔
84a 雌ねじ
86a 突起(第一突起の一例)
88a 突起(第二突起の一例)
162 帯電装置
196 清掃ブラシ(付勢部材の一例)