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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073249
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】計量機能付き特装車
(51)【国際特許分類】
   G01G 19/12 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
G01G19/12 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184351
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000163095
【氏名又は名称】極東開発工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】足立 大志
(72)【発明者】
【氏名】池田 洋平
(72)【発明者】
【氏名】上野 嘉和
(57)【要約】
【課題】計量部の破損を抑制できる計量機能付き特装車の提供。
【解決手段】シャシフレーム221を有する車両部2と、収容物を収容可能な収容部3と、収容物の重さを計量する複数の計量部5とを備え、車両部2は、シャシフレーム221の上方に位置し、上面に複数の計量部5が配置されるベースフレームと、複数の計量部5の間で収容部3を支持可能な状態でベースフレームに取り付けられる荷重受部7と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャシフレームを有する車両部と、
収容物を収容可能な収容部と、
前記収容物の重さを計量する複数の計量部とを備え、
前記車両部は、
前記シャシフレームの上方に位置し、上面に前記複数の計量部が配置されるベースフレームと、
前記複数の計量部の間で前記収容部を支持可能な状態で前記ベースフレームに取り付けられる荷重受部と、を有する、
計量機能付き特装車。
【請求項2】
前記収容部は、荷箱を有し、
前記車両部又は前記収容部は、前記荷箱を傾斜した状態と、前記荷箱を水平にした状態とに切替可能な揺動機構部を有し、
前記揺動機構部は、前記荷箱の傾斜した状態と水平にした状態とを切り替える際に駆動させる傾斜駆動部を有し、
前記荷重受部は、前記傾斜駆動部の周囲に配置される、
請求項1に記載の計量機能付き特装車。
【請求項3】
前記車両部が前記揺動機構部を有し、
前記傾斜駆動部は、前記ベースフレームを下方側から押し上げるように構成され、
前記荷重受部は、前記ベースフレームと前記傾斜駆動部の連結位置又は前記連結位置に隣接する位置に配置される、
請求項2に記載の計量機能付き特装車。
【請求項4】
前記収容部は、前記荷箱と、前記揺動機構部とを有し、
前記揺動機構部は、
前記複数の計量部に重ねて配置される台フレームを有し、
前記傾斜駆動部は、前記台フレーム上に配置され、且つ前記荷箱を下方側から押し上げるように構成され、
前記荷重受部は、前記台フレームと前記傾斜駆動部の連結位置の下方又は、前記連結位置に隣接する位置の下方に配置される、
請求項2に記載の計量機能付き特装車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容部に収容された収容物の重さを計量できる計量機能付き特装車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、荷台等の収容部に収容された収容物の重さを計量する計量部を備えた車両(以下、特装車とする)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この特装車は、図1に図示されているように、車体と、計量物が積載される荷台であって、車体上に配置されている荷台と、軸状ピン型ロードセルを用いて構成されており、車体と荷台の間に介在するように配置されている複数の計量ユニットと、を備えている。
【0004】
複数の計量ユニットには、車体のフロント側で車幅方向に1列に並ぶように配置されている2個の計量ユニットと、車体のリア側で車幅方向に1列に並ぶように配置されている2個の計量ユニットとが含まれており、前後左右に離れた位置に配置されたこれら4個の計量ユニットによって計量物の重量を測定できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012-78320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記従来の特装車のように、複数の計量ユニットが互いに離れた場所に配置されている場合、荷台に大きな負荷がかかったときに計量ユニットが破損しやすくなる虞があった。
【0007】
そこで、本発明は、かかる実情に鑑み、計量部の破損を抑制できる計量機能付き特装車の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の計量機能付き特装車は、
シャシフレームを有する車両部と、
収容物を収容可能な収容部と、
前記収容物の重さを計量する複数の計量部とを備え、
前記車両部は、
前記シャシフレームの上方に位置し、上面に前記複数の計量部が配置されるベースフレームと、
前記複数の計量部の間で前記収容部を支持可能な状態で前記ベースフレームに取り付けられる荷重受部と、を有する。
【0009】
上記構成の計量機能付き特装車では、収容部を下方側から支持する複数の計量部の間で収容部を支持可能な荷重受部がベースフレームに取り付けられているため、複数の計量部だけでなく、例えば、収容部に過大な重量の収容物が収容された場合においては、複数の計量部と荷重受部とで収容部を支持することができる。
【0010】
複数の計量部と荷重受部とで収容部を支持している状態になると、収容部から複数の計量部にかかっていた負荷が荷重受部に分散され、これにより、前記計量機能付き特装車は、前述のような場合であっても、計量部の破損を抑制できるようになっている。
【0011】
前記計量機能付き特装車では、
前記収容部は、荷箱を有し、
前記車両部又は前記収容部は、前記荷箱を傾斜した状態と、前記荷箱を水平にした状態とに切替可能な揺動機構部を有し、
前記揺動機構部は、前記荷箱の傾斜した状態と水平にした状態とを切り替える際に駆動させる傾斜駆動部を有し、
前記荷重受部は、前記傾斜駆動部の周囲に配置される、ようにしてもよい。
【0012】
このようにすれば、揺動機構部から計量部にかかる負荷も荷重受部に分散しやすくなる。
【0013】
前記計量機能付き特装車では、
前記車両部が前記揺動機構部を有し、
前記傾斜駆動部は、前記ベースフレームを下方側から押し上げるように構成され、
前記荷重受部は、前記ベースフレームと前記傾斜駆動部の連結位置又は前記連結位置に隣接する位置に配置される構成であってもよい。
【0014】
上記構成の計量機能付き特装車では、車両部が揺動機構部を有し、この揺動機構部の傾斜駆動部がベースフレームを下方側から押し上げるように構成されているため、揺動機構部によって荷箱を傾斜させる際に傾斜駆動部がベースフレームごと収容部を下方側から押し上げると、複数の計量部がベースフレームとともに収容部側に押し付けられる。
【0015】
しかしながら、上記構成の計量機能付き特装車では、荷重受部がベースフレームと傾斜駆動部の連結位置に隣接する位置に配置されるため、ベースフレームを介して傾斜駆動部から複数の計量部に伝わる負荷も荷重受部に分散させることができ、これにより、計量部の破損が抑制されやすくなる。
【0016】
前記計量機能付き特装車では、
前記収容部は、前記荷箱と、前記揺動機構部とを有し、
前記揺動機構部は、
前記複数の計量部に重ねて配置される台フレームを有し、
前記傾斜駆動部は、前記台フレーム上に配置され、且つ前記荷箱を下方側から押し上げるように構成され、
前記荷重受部は、前記台フレームと前記傾斜駆動部の連結位置の下方又は、前記連結位置に隣接する位置の下方に配置される構成であってもよい。
【0017】
上記構成の計量機能付き特装車では、収容部が揺動機構部を有し、この揺動機構部の傾斜駆動部が荷箱を下方側から押し上げるように構成されているため、揺動機構部によって荷箱を傾斜させる際に傾斜駆動部が荷箱を下方側から押し上げると、複数の計量部が台フレームとともにベースフレーム側に押し付けられる。
【0018】
しかしながら、本実施形態の特装車では、荷重受部が台フレームと傾斜駆動部の連結位置に隣接する位置に配置されるため、台フレームを介して傾斜駆動部から複数の計量部に伝わる負荷も荷重受部に分散させることができ、これにより、計量部の破損が抑制されやすくなる。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明の計量機能付き特装車は、計量部にかかる負荷を分散することによって計量部の破損を抑制できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る計量機能付き特装車を模式的に表した側面図であって、収容部が水平姿勢の状態を示す側面図である。
図2図2は、前記特装車を模式的に表した側面図であって、前記収容部が傾斜姿勢の状態を示す側面図である。
図3図3は、前記特装車の各部材を模式的に表した分解斜視図である。
図4図4は、前記特装車が備えるデッキフレームの平面図である。
図5図5は、前記デッキフレームの側面図である。
図6図6は、前記特装車が備える第一計量部及びその周辺の分解斜視図である。
図7図7は、前記第一計量部及びその周辺の側面図である。
図8図8は、前記第一計量部及びその周辺の底面図である。
図9図9は、前記第一計量部及びその周辺の背面図である。
図10図10は、図7のX-X位置における断面図である。
図11図11は、前記特装車が備える第二計量部及びその周辺の分解斜視図である。
図12図12は、前記第二計量部及びその周辺の側面図である。
図13図13は、前記第二計量部及びその周辺の底面図である。
図14図14は、前記第二計量部及びその周辺の背面図である。
図15図15は、前記特装車が備えるサブデッキフレームの底面図である。
図16図16は、前記サブデッキフレームの側面図である。
図17図17は、前記第一計量部の構成を説明するための断面模式図である。
図18図18は、前記特装車が備える計量部のロードセルの構成を説明するための図である。
図19図19は、前記特装車が備える収容部とデッキフレームとが接続された状態の底面図である。
図20図20は、他実施形態に係る計量機能付き特装車である塵芥収集車であって、収容部が水平姿勢の状態を模式的に表した側面図である。
図21図21は、前記塵芥収集車であって、前記収容部が傾斜姿勢の状態を模式的に表した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について、図1図19を参照しつつ説明する。
【0022】
本実施形態の計量機能付き特装車(以下、単に「特装車」と称する。)は、計量機能付きのダンプトラックであり、図1図3に示すように、収容物を収容可能な収容部3と、収容部3を搭載する車両部2と、を備える。また、特装車1は、収容部3に収容された収容物の重さを計量する計量部5を備え、この計量部5は、柱状のロードセル50(図18参照:以下、単に「ロードセル50」とも称する。)を有する。本実施形態の特装車1は、計量部5が有する複数の構成要素(ロードセル50等を含む)のうちの少なくとも二つの構成要素の相対位置を調整する調整部6(図6図8図10図11図13、及び図19参照)と、計量部5にかかる負荷(過負荷)を分散するための荷重受部7も備える(図4参照)。
【0023】
車両部2は、車両本体20と、車両本体20に搭載される揺動機構部23と、を有する。車両本体20は、運転手が乗車するキャビン部21と、キャビン部21から後方(図1における右方)に延びる架台部22と、を有する。架台部22は、シャシフレーム221を有し、このシャシフレーム221は、それぞれが車長方向(図1における左右方向)に延び且つ車幅方向に間隔をあけて平行に配置された二つの縦部材221aを含む。
【0024】
揺動機構部23は、車両部2(詳しくは、架台部22)に対して収容部3を揺動させる機構であり、架台部22のシャシフレーム221に固定されるメインフレーム24と、収容部3が固定されるデッキフレーム25と、メインフレーム24に対してデッキフレーム25を揺動させる傾斜駆動部26と、を有する。尚、図3においては、構造を理解し易いように傾斜駆動部26を記載していない。
【0025】
メインフレーム24は、シャシフレーム221に固定される枠状の部材である。このメインフレーム24は、シャシフレーム221と対応する大きさの矩形枠状であり、シャシフレーム221(詳しくは、二つの縦部材221a)に重ねられた状態で該シャシフレーム221に固定されている。本実施形態のメインフレーム24は、デッキフレーム25が接続されるヒンジブラケット24aを後端部に有する。
【0026】
具体的に、メインフレーム24は、それぞれが車長方向に延び且つ車幅方向に間隔をあけて平行に配置された二つの縦部材241と、それぞれが車幅方向に延び且つ二つの縦部材241の対応する端部同士を接続する二つの補強部材242と、を有する。これら二つの補強部材242は、車長方向に間隔をあけ且つ互いに平行に配置されている。
【0027】
本実施形態の車両部2では、メインフレーム24における二つの縦部材241の車幅方向の間隔がシャシフレーム221に含まれる二つの縦部材221aの車幅方向の間隔と同じであり、メインフレーム24の縦部材241がシャシフレーム221の縦部材221aの上にそれぞれ重なった状態で、メインフレーム24がシャシフレーム221に固定されている(図1及び図2参照)。
【0028】
デッキフレーム25は、収容部3が固定される枠状の部材である。このデッキフレーム25の後端部には、メインフレーム24の後端部が接続されており、メインフレーム24とデッキフレーム25との接続部位は、ヒンジ構造となっている。このヒンジ構造において、回転軸(ピン)Pは、車幅方向に延びている。これにより、デッキフレーム25は、接続部位(詳しくは、ヒンジ構造の回転軸P)を中心にして揺動可能にメインフレーム24に接続され、デッキフレーム25に固定される収容部3が水平姿勢(図1参照)と傾斜姿勢(図2参照)との間で姿勢を変更できる。
【0029】
具体的に、デッキフレーム25は、フレーム本体250と、メインフレーム24に接続され且つ該メインフレーム24とのヒンジ構造を構成するヒンジブラケット250aと、傾斜駆動部26が接続されるブラケット255と、収容部3を支持する複数の支持部256と、を有する。本実施形態のデッキフレーム25は、四つの支持部256を有する。
【0030】
フレーム本体250は、図4及び図5にも示すように、それぞれが車長方向に延び且つ車幅方向に間隔をあけて平行に配置された二つの縦部材251と、それぞれが車幅方向に延び且つ車長方向に間隔をあけて平行に配置された三つの横部材252、253、254と、を有する。本実施形態のフレーム本体250では、二つの横部材(端部横部材)252、253が、二つの縦部材251の対応する端部同士を接続し、一つの横部材(中間横部材)254が、二つの縦部材251の車長方向の中央部同士を接続している。
【0031】
このフレーム本体250において、二つの縦部材251の車幅方向の間隔がメインフレーム24の二つの縦部材241の車幅方向の間隔と同じである。これにより、メインフレーム24上にデッキフレーム25が重なった状態では(即ち、収容部3が水平姿勢のときには)、デッキフレーム25の縦部材251がメインフレーム24の縦部材241の上にそれぞれ重なる。
【0032】
また、デッキフレーム25のヒンジブラケット250aと、メインフレーム24のヒンジブラケット24aと、回転軸Pと、によってメインフレーム24とデッキフレーム25との接続部位のヒンジ構造が構成されている。
【0033】
二つの端部横部材252、253のそれぞれは、二つの縦部材251から車幅方向の両外側に突出するように延びている。車長方向の前方側の端部横部材252は、後方側の端部横部材253より長い。また、前方側の端部横部材252は、両端部の上端部に、水平面に沿って広がる板状の前方側受け部2521を有する(図4及び図6参照)。本実施形態の前方側受け部2521は、矩形の板状である。また、後方側の端部横部材253は、図11にも示すように、両端部に、上方を向いた受け面2532を有する後方側受け部2531を有する。本実施形態の後方側受け部2531は、車幅方向と直交する方向に広がる板状の本体2531aと、本体2531aの下端部から車幅方向に突出すると共に車長方向に延びる凸条部2531bと、を有し、凸条部2531bの上端面が受け面2532を構成する。
【0034】
また、中間横部材254の車幅方向の両端部の下部には、車幅方向に貫通する貫通孔255aを有するブラケット255が取り付けられている。
【0035】
複数の支持部256は、前方側受け部2521のそれぞれに配置される前方側支持部256Aと、後方側受け部2531のそれぞれに配置される後方側支持部256Bと、を含む。
【0036】
前方側支持部256Aは、図6図10にも示すように、互いに間隔をあけて前方側受け部2521の上面に配置され、且つ間に収容部3の一部(本実施形態の例では、サブデッキフレーム31の前方側伝達部315A)が配置される一対の支持ブロック(第一支持ブロック51、第二支持ブロック52)と、一対の支持ブロック51、52の間隔を保持する間隔保持部61と、一対の支持ブロック51、52の間に配置される収容部3の一部に対して付勢する付勢部65と、を有する。
【0037】
一対の支持ブロック51、52のそれぞれは、車両部2(詳しくは、前方側受け部2521)から収容部3側に突出している(延びている)。具体的に、一対の支持ブロック51、52は、車幅方向に間隔をあけて前方側受け部2521に固定されており、各支持ブロック51、52は、車幅方向と直交する面方向に広がる板状の部材である。
【0038】
一対の支持ブロック51、52のうちの車幅方向外側の第一支持ブロック51は、板状のブロック本体51Aと、該ブロック本体51Aにおける付勢部65と対応する位置に取り付けられるスペーサ51B及び蓋部51Cと、を有する。
【0039】
ブロック本体51Aは、台形の板状であり、中央部に車幅方向に貫通するロードセル用貫通孔511を有する。このロードセル用貫通孔511の車幅方向の各位置での内径は一定であり、ロードセル50が挿通されている。
【0040】
また、ブロック本体51Aは、車幅方向に貫通する一対の間隔保持部用貫通孔512を有する。この一対の間隔保持部用貫通孔512は、下端部で且つ車長方向の両端部に配置されている。
【0041】
また、ブロック本体51Aは、車幅方向に貫通し且つ付勢部65が配置される二つの付勢用貫通孔513を有する。これら二つの付勢用貫通孔513は、平面視においてロードセル用貫通孔511の車長方向の両側に配置されている。また、二つの付勢用貫通孔513は、上下方向におけるロードセル用貫通孔511の中心と同位置に該付勢用貫通孔513の中心が位置するように配置されている。
【0042】
スペーサ51Bは、付勢用貫通孔513と連通する貫通孔514を有し、車長方向と直交する面方向に広がる板状の部材である。本実施形態のスペーサ51Bは、付勢用貫通孔513と対応する位置にそれぞれ配置されている。このスペーサ51Bは、上下方向に長尺な板状である。
【0043】
蓋部51Cは、付勢用貫通孔513及び貫通孔514と共同して付勢部65の収容空間を形成する部材であり、車幅方向の外側から貫通孔514を塞ぐように各スペーサ51Bに重ねられた状態でブロック本体51Aにそれぞれ取り付けられている。これら蓋部51C及びスペーサ51Bは、ボルトBによってブロック本体51Aに固定されている。
【0044】
一対の支持ブロック51、52のうちの車幅方向内側の第二支持ブロック52は、第一支持ブロック51のブロック本体51Aと同様に、台形の板状であり、中央部に車幅方向に貫通するロードセル用貫通孔521を有する。このロードセル用貫通孔521は、内径の異なる二つの部位によって構成されており、ロードセル50が車幅方向外側から挿入されている。
【0045】
具体的に、ロードセル用貫通孔521では、車幅方向の内側部位5211と車幅方向の外側部位5212とを有する(図6及び図8参照)。これら内側部位5211と外側部位5212とは、それぞれ同心の円形の穴であり、内側部位5211の内径d1は、ロードセル50の外径(直径)と対応する大きさであり、外側部位5212の内径d2より大きい。このように、内側部位5211の内径d1が外側部位5212の内径d2より大きいことで、第二支持ブロック52のロードセル用貫通孔521内に、車幅方向と直交する方向に広がる段差面(当接面)63が形成されている。この段差面63には、内側部位5211に挿入されているロードセル50の軸方向の端部が当接している。
【0046】
また、第二支持ブロック52は、車幅方向に貫通する一対の間隔保持部用貫通孔522を有する。この一対の間隔保持部用貫通孔522は、第一支持ブロック51の一対の間隔保持部用貫通孔512と対応する位置に設けられている。具体的には、一対の間隔保持部用貫通孔522は、第二支持ブロック52において下端部で且つ車長方向の両端部に配置されている。
【0047】
間隔保持部61は、車幅方向に延び、一対(二つ)の支持ブロック51、52同士を接続することによって該一対の支持ブロック51、52の間隔を保持する。この間隔保持部61は、各支持ブロック51、52の間隔保持部用貫通孔512、522と対応する位置にそれぞれ配置されている。本実施形態の間隔保持部61は、車幅方向に延びる棒状の部位であり、一対の支持ブロック51、52に対して二つ配置されている。
【0048】
具体的に、間隔保持部61は、車幅方向に延び且つ一対の支持ブロック51、52の対応する間隔保持部用貫通孔512、522のそれぞれを貫通する棒状部材611と、棒状部材611が挿通される管状部材612と、棒状部材611の両端部のそれぞれに配置される抜け止め部材613と、を有する(図6参照)。
【0049】
棒状部材611は、各支持ブロック51、52の間隔保持部用貫通孔512、522の内径と対応する外径を有し、両端部が支持ブロック51、52の間隔保持部用貫通孔512、522から突出するような長さである。本実施形態の棒状部材611は、外周面の長手方向の全域に雄ネジが形成された、いわゆる全ネジである。
【0050】
管状部材612は、各支持ブロック51、52の間隔保持部用貫通孔512、522の内径より大きな外径を有し、一対の支持ブロック51、52間に位置する。
【0051】
抜け止め部材613は、棒状部材611の端部に取り付けられ、棒状部材611が各支持ブロック51、52の間隔保持部用貫通孔512、522から抜けるのを防ぐ。本実施形態の抜け止め部材613は、ナットである。
【0052】
付勢部65は、第一支持ブロック51(詳しくは、ブロック本体51A)の付勢用貫通孔513内に配置される付勢部材651と、収容部3の一部に当接して該一部を押圧する押圧部材652と、を有する(図6及び図10参照)。
【0053】
本実施形態の付勢部材651は、いわゆる圧縮コイルばねであり、螺旋中心が付勢用貫通孔513の貫通方向(車幅方向)と一致するように付勢用貫通孔513及び貫通孔514の内部に配置されている。
【0054】
また、押圧部材652は、球状の部材であり、付勢部材651の第二支持ブロック52側に配置され、該付勢部材651によって第二支持ブロック52側に向けて付勢されている。この押圧部材652は、その一部が付勢用貫通孔513から第二支持ブロック52側に突出した状態(図10参照)で、付勢用貫通孔513内に配置されている。
【0055】
後方側支持部256Bは、図11図14にも示すように、ブロック状の部位であり、後方側受け部2531の本体2531aに車幅方向の外側から当接し、且つ、凸条部2531bの上端面(受け面)2532に載置された状態で、後方側受け部2531に取り付けられている。この後方側支持部256Bは、車長方向に貫通するロードセル用貫通孔257を有する。
【0056】
このように、本実施形態のデッキフレーム25は、シャシフレーム221の上方に位置し、上面に複数の計量部5が配置されるベースフレームを構成している。
【0057】
図2に戻り、傾斜駆動部26は、メインフレーム24とデッキフレーム25とに接続され、メインフレーム24に対してデッキフレーム25が揺動(回動)するように該デッキフレーム25を駆動する。具体的に、傾斜駆動部26は、シリンダチューブ261a及び該シリンダチューブ261aから進退するロッド261bを有する傾斜用シリンダ261と、シリンダチューブ261aに回動可能に接続される補助支持部材262とを有する。この傾斜駆動部26では、傾斜用シリンダ261(詳しくは、ロッド261b)がデッキフレーム25のブラケット255に接続され、補助支持部材262がメインフレーム24の所定位置に接続されている。
【0058】
このように、傾斜駆動部26は、ベースフレームであるデッキフレーム25に連結されており、シリンダチューブ261aからロッド261bを進出することによってデッキフレーム25を下方側から押し上げて傾斜させ、シリンダチューブ261aから進出させたロッド261bを後退させることによってデッキフレーム25を水平な状態に戻すことができるようになっている。傾斜駆動部26は、例えば、油圧シリンダにより構成されていればよい。
【0059】
以上のように構成される車両部2は、デッキフレーム25と収容部3が有するサブデッキフレーム31とが重なるように該デッキフレーム25と該サブデッキフレーム31とが接続されることで、収容部3を搭載する。このとき、デッキフレーム25とサブデッキフレーム31とにおける互いの接続部位(後述する計量部5)を除いた部位では、収容部3の重さがデッキフレーム25を通じて前記接続部位に伝達されるように、デッキフレーム25とサブデッキフレーム31との間に上下方向の隙間が形成されている。
【0060】
収容部3は、サブデッキフレーム31と、荷箱32と、を有する。
【0061】
荷箱32は、特装車1において収容物が収容される部位であり、上部が開放された箱状である。この荷箱32は、開閉可能な後ろあおり321を後部に有する。
【0062】
サブデッキフレーム31は、荷箱32を補強する部材であり、荷箱32の底壁に溶接されている(図1及び図2参照)。具体的に、サブデッキフレーム31は、図3図15、及び図16にも示すように、それぞれが車長方向に延びる一対の縦部材311aとそれぞれが車幅方向に延びる一対の横部材311bとによって構成される矩形の枠部311と、枠部311の縦部材311a同士を接続する複数の補強部材312と、収容部3の重量を車両部2に伝達する複数の伝達部315(図16参照)と、を有する。本実施形態のサブデッキフレーム31は、デッキフレーム25の支持部256の数と対応する数(本実施形態の例では、四つ)の伝達部315を有する。また、サブデッキフレーム31は、伝達部315を配置するための複数(本実施形態の例では、四つ)の板状部313も有する。
【0063】
枠部311は、車長方向に長尺な矩形の枠であり、縦部材311aの車幅方向の間隔は、デッキフレーム25の車幅方向の寸法より大きい。
【0064】
複数の補強部材312は、車幅方向に間隔をあけて配置され、各補強部材312は、車幅方向に延びている。
【0065】
四つの板状部313は、それぞれ水平面に沿って広がる板状であり、これら四つの板状部313のうちの二つの板状部(前方側板状部)313aは、車幅方向に間隔をあけた状態で車両部2の前方側に配置される二つの補強部材312にそれぞれ架け渡され、残り二つの板状部(後方側板状部)313bは、車幅方向に間隔をあけた状態で車両部2の後方側に配置される二つの補強部材312にそれぞれ架け渡されている。
【0066】
複数の伝達部315は、前方側板状部313aのそれぞれに配置される前方側伝達部315Aと、後方側板状部313bのそれぞれに配置される後方側伝達部315Bと、を含む。
【0067】
前方側伝達部315Aは、図6にも示すように、前方側板状部313aから車両部2側に突出している(延びている)ブロック状の部位である。この前方側伝達部315Aは、前方側支持部256Aの一対の支持ブロック51、52間を下方に向けて延びている。この前方側伝達部315Aは、車幅方向に貫通するロードセル用貫通孔3151を有する。このロードセル用貫通孔3151には、一対の支持ブロック51、52のロードセル用貫通孔511、521に挿入又は挿通されているロードセル50が挿通されている。
【0068】
この前方側伝達部315Aにおけるロードセル用貫通孔3151を規定する内周面3151aは、ロードセル用貫通孔3151の両端の開口の径より貫通方向の中央部の径が大きくなるように形成されている。より具体的に、内周面3151aは、ロードセル用貫通孔3151の中心を通る断面形状が外側に膨出する円弧状となるように形成されている(図17参照)。
【0069】
後方側伝達部315Bは、図3図11図16に示すように、互いに間隔をあけて後方側板状部313bの下面に配置され、且つ間に車両部2の一部(本実施形態の例では、デッキフレーム25の後方側支持部256B)が配置される一対の伝達ブロック55と、一対の伝達ブロック55の間隔を保持する間隔保持部62と、一対の伝達ブロック55の間に配置される車両部2の一部に対して付勢する付勢部66と、を有する。
【0070】
一対の伝達ブロック55のそれぞれは、収容部3(詳しくは、後方側板状部313b)から車両部2側に突出している(延びている)。これら一対の伝達ブロック55は、車長方向に間隔をあけて後方側板状部313bに固定されており、各伝達ブロック55は、後方側板状部313bから下方に向けて延びている。
【0071】
具体的に、各伝達ブロック55は、後方側板状部313bから下方に向けて延びるブロック状のブロック本体55Aと、該ブロック本体55Aにおける付勢部66と対応する位置に取り付けられるスペーサ55B及び蓋部55Cと、を有する。
【0072】
ブロック本体55Aは、下方に延びている部位に車長方向に貫通するロードセル用貫通孔551を有する。このロードセル用貫通孔551の車長方向の各位置での内径は一定であり、ロードセル50が挿入又は挿通されている。
【0073】
また、ブロック本体55Aは、車長方向に貫通する複数の間隔保持部用貫通孔552を有する。この複数の間隔保持部用貫通孔552は、車幅方向外側の端部において上下方向に間隔をあけて並んでいる。
【0074】
また、ブロック本体55Aは、車長方向に貫通し且つ付勢部66が配置される二つの付勢用貫通孔553を有する。これら二つの付勢用貫通孔553は、ブロック本体55Aの下端部において車幅方向に間隔をあけて配置されている。
【0075】
スペーサ55Bは、付勢用貫通孔553と連通する貫通孔554を有し、車長方向と直交する面方向に広がる板状の部材である。本実施形態のスペーサ55Bは、付勢用貫通孔553と対応する位置にそれぞれ配置されている。このスペーサ55Bは、車幅方向に長尺な板状である。
【0076】
蓋部55Cは、付勢用貫通孔553及び貫通孔554と共同して付勢部66の収容空間を形成する部材であり、車長方向外側から貫通孔554を塞ぐように各スペーサ55Bに重ねられた状態でブロック本体55Aにそれぞれ取り付けられている。本実施形態の蓋部55Cは、二つの貫通孔554を塞ぐ。即ち、本実施形態の伝達ブロック55は、一つのスペーサ55B及び一つの蓋部55Cを有する。この蓋部55C及びスペーサ55Bは、ボルトBによってブロック本体55Aに固定されている。
【0077】
間隔保持部62は、車幅方向に延び、一対(二つ)の伝達ブロック55(詳しくは、ブロック本体55A)同士を接続することによって該一対の伝達ブロック55の間隔を保持する。この間隔保持部62は、各伝達ブロック55の車幅方向外側の端部同士を接続している。本実施形態の間隔保持部61は、車長方向に延び且つ車幅方向を厚み方向とする板状の部位であり、一対の伝達ブロック55に対して一つ配置されている。
【0078】
具体的に、間隔保持部62は、車幅方向と直交する面方向に広がる矩形板状の保持部本体621と、保持部本体621を伝達ブロック55に固定する固定部材622と、を有する。この固定部材622は、伝達ブロック55(詳しくは、ブロック本体55Aの下方に延びている部位)を貫通した状態で保持部本体621と係合している。本実施形態の固定部材622は、ボルトである。
【0079】
付勢部66は、前方側支持部256Aの付勢部65と同様の構成であり、ブロック本体55Aの二つの付勢用貫通孔553のそれぞれに配置される。即ち、後方側伝達部315Bは、四つの付勢部66を有する。各付勢部66は、ブロック本体55Aの付勢用貫通孔553及び貫通孔554内に配置される付勢部材661と、車両部2の一部に当接して該一部を押圧する押圧部材662と、を有する。
【0080】
本実施形態の付勢部材661は、いわゆる圧縮コイルばねであり、螺旋中心が付勢用貫通孔553の貫通方向(車長方向)と一致するように付勢用貫通孔553及び貫通孔554の内部に配置されている。
【0081】
また、押圧部材662は、球状の部材であり、付勢部材661の後方側支持部256B側に配置され、該付勢部材661によって後方側支持部256B側に向けて付勢されている。この押圧部材662は、その一部が付勢用貫通孔553から後方側支持部256B側に突出した状態(図13参照)で、付勢用貫通孔553内に配置されている。
【0082】
以上のように構成されるサブデッキフレーム31は、車両部2のデッキフレーム25とロードセル50を介して複数箇所で接続されている。具体的には、サブデッキフレーム31の二つの前方側伝達部315Aとデッキフレーム25の二つの前方側支持部256Aとがそれぞれロードセル50を介して接続され、サブデッキフレーム31の二つの後方側伝達部315Bとデッキフレーム25の二つの後方側支持部256Bとがそれぞれロードセル50を介して接続されている。
【0083】
本実施形態の特装車1では、サブデッキフレーム31とデッキフレーム25との複数の接続部位のそれぞれが荷箱32(収容部3)に収容された収容物の重さを計量する計量部5を構成している。即ち、本実施形態の特装車1では、複数の計量部5が車両部2と収容部3との境界部に配置されている。これら複数の計量部5のそれぞれは、ロードセル50を有し、このロードセル50に加わる力(即ち、ロードセル50に伝達される収容物の重さ)を計量する。以下では、ロードセル50の構成を説明した後、計量部5の構成を説明する。
【0084】
ロードセル50は、所定方向に延びる円柱状の部材であり、該ロードセル50に力が加わることで生じた歪を検出することで前記力の大きさ(本実施形態の例では、収容物の重さ)を計量できる。本実施形態のロードセル50は、いわゆるシャフト式ロードセルである。
【0085】
具体的に、ロードセル50は、図17及び図18に示すように、軸方向(中心軸Cの延びる方向)に延びる小径部501と、軸方向に間隔をあけて配置され且つ小径部501より径の大きな複数(詳しくは、挿入又は挿通する部材の数に応じた数)の大径部502と、を有する。本実施形態のロードセル50は、三つの大径部502を有する。また、ロードセル50は、配線が接続され且つ検出した重さ(歪)に応じた信号を出力する配線接続部503も有する。
【0086】
各大径部502は、該大径部502が挿入されるロードセル用貫通孔257、3151、511、521、551の内径と対応する径(外径)を有する。一方、小径部501は、各ロードセル用貫通孔257、3151、511、521、551の内径より小さな径(外径)を有する。
【0087】
本実施形態のロードセル50では、軸方向に間隔をあけて並ぶ三つの大径部のうちの中央の大径部502は、該大径部502における軸方向の両端の径より中央部の径の方が大きくなるように形成されている。より具体的に、中央の大径部502の周面は、該周面の断面形状(中心軸Cを含む断面の断面形状)が外側に膨出する円弧状となるように湾曲している(図17参照)。
【0088】
この中央の大径部502の周面の断面形状(中心軸Cを含む断面の断面形状)における曲率は、前方側伝達部315Aのロードセル用貫通孔3151の内周面3151aの断面形状(ロードセル用貫通孔3151の中心線を含む断面の断面形状)の曲率より大きい(図17参照)。尚、図17では、ロードセル用貫通孔3151の内周面3151aや、中央の大径部502の周面の曲率の違いを把握し易いように、ロードセル用貫通孔3151の内周面3151aの断面形状や、中央の大径部502の断面形状が誇張して描かれている。
【0089】
以上のように構成されるロードセル50は、複数の計量部5のそれぞれに配置されている。尚、各計量部5は、ロードセル50を含む複数の構成要素(例えば、後方側支持部256B、前方側伝達部315A、第一支持ブロック51、第二支持ブロック52、伝達ブロック55、間隔保持部61、62等)を有している。
【0090】
これら複数の計量部(サブデッキフレーム31とデッキフレーム25との複数の接続部位)5は、図1図3に示すように、ロードセル50の軸方向が車幅方向と一致する第一計量部5Aと、ロードセル50の軸方向が前記車両部の前後方向と一致する第二計量部5Bと、を含む。これら第一計量部5Aと第二計量部5Bとは、車長方向に間隔をあけて配置されている。本実施形態の複数の計量部5は、二つ(複数)の第一計量部5Aと二つ(複数)の第二計量部5Bとを含む。即ち、本実施形態の複数の計量部5は、ロードセル50の軸方向が同じ方向(車幅方向)である二つの第一計量部5Aを含む。また、複数の計量部5は、ロードセル50の軸方向が同じ方向(車長方向)である二つの第二計量部5Bを含む。
【0091】
二つの第一計量部5Aは、重ねられたデッキフレーム25及びサブデッキフレーム31における車長方向の前方側端部で且つ車幅方向の両端部に配置されている。これら二つの第一計量部5Aのそれぞれは、図6図10図17にも示すように、車両部2における収容部3側に配置される第一支持ブロック(第一部位)51及び第二支持ブロック(第一部位)52と、収容部3における車両部2側に配置され且つ各支持ブロック(第一部位)51、52に対して水平方向(詳しくは、車幅方向)に並ぶ前方側伝達部(第二部位)315Aと、各支持ブロック(第一部位)51、52と前方側伝達部(第二部位)315Aとが並ぶ方向を軸方向として延びると共に、各支持ブロック(第一部位)51、52及び前方側伝達部(第二部位)315Aに挿入されているロードセル50と、を有する。
【0092】
より具体的に、第一計量部5Aは、サブデッキフレーム31の前方側伝達部315Aと、デッキフレーム25の前方側支持部256Aと、ロードセル50と、を有する。この第一計量部5Aは、二つの支持ブロック51、52を有し、これら二つの支持ブロック51、52は、前方側伝達部315Aが間に位置するように車幅方向(ロードセル50の軸方向)に間隔をあけて配置されている。この状態において、各支持ブロック51、52のロードセル用貫通孔511、521と、前方側伝達部315Aのロードセル用貫通孔3151とは、車幅方向に一直線に並んでいる。
【0093】
そして、ロードセル50は、二つの支持ブロック51、52の間に位置する前方側伝達部315Aを貫通した状態(ロードセル用貫通孔3151を挿通した状態)で、二つの支持ブロック51、52のロードセル用貫通孔511、521に挿入されている。このとき、ロードセル50は、第一支持ブロック51のロードセル用貫通孔511を挿通すると共に、第二支持ブロック52のロードセル用貫通孔521の内側部位5211に挿入され、車幅方向内側の端縁をロードセル用貫通孔521内に形成されている段差面63に当接させている。
【0094】
以上のように構成される各第一計量部5Aでは、第一支持ブロック51と第二支持ブロック52とに両端側(詳しくは、両端側の大径部502)を支持されたロードセル50の中央部(第一支持ブロック51と第二支持ブロック52との間の部位:詳しくは、中央の大径部502)が、荷箱32に収容された収容物の重さが伝わっている(伝達されている)前方側伝達部315Aによって下方に押され、ロードセル50がこの前方側伝達部315Aによって押された力(即ち、該前方側伝達部315Aに伝達された収容物の重さ)を計量する。
【0095】
二つの第二計量部5Bは、重ねられたデッキフレーム25及びサブデッキフレーム31における車長方向の後方側端部で且つ車幅方向の両端部に配置されている。これら二つの第二計量部5Bのそれぞれは、図11図14にも示すように、車両部2における収容部3側に配置される後方側支持部(第一部位)256Bと、収容部3における車両部2側に配置され且つ後方側支持部256Bに対して水平方向(詳しくは、車幅方向)に並ぶ各伝達ブロック(第二部位)55と、後方側支持部(第一部位)256と各伝達ブロック(第二部位)55とが並ぶ方向を軸方向として延びると共に、後方側支持部(第一部位)256B及び各伝達ブロック(第二部位)55に挿入されているロードセル50と、を有する。
【0096】
より具体的に、第二計量部5Bは、サブデッキフレーム31の後方側伝達部315Bと、デッキフレーム25の後方側支持部256Bと、ロードセル50と、を有する。この第二計量部5Bは、二つの伝達ブロック55を有し、これら二つの伝達ブロック55は、後方側支持部256Bが間に位置するように車長方向(ロードセル50の軸方向)に間隔をあけて配置されている。この状態において、各伝達ブロック55のロードセル用貫通孔551と、後方側支持部256Bのロードセル用貫通孔257とは、車長方向に一直線に並んでいる。
【0097】
そして、ロードセル50は、二つの伝達ブロック55の間に位置する後方側支持部256Bを貫通した状態(ロードセル用貫通孔257を挿通した状態)で、二つの伝達ブロック55のロードセル用貫通孔551に挿入されている。このとき、ロードセル50は、各伝達ブロック55のロードセル用貫通孔551をそれぞれ挿通している。
【0098】
以上のように構成される各第二計量部5Bでは、後方側支持部256Bに中央部(詳しくは、中央の大径部502)を支持されたロードセル50の両端側(伝達ブロック55に挿入されている部位:詳しくは、両端側の大径部502)が、荷箱32に収容された収容物の重さが伝わっている(伝達されている)二つの伝達ブロック55によって下方に押され、ロードセル50がこれら二つの伝達ブロック55によって押された力(即ち、二つの伝達ブロック55に伝達された収容物の重さ)を計量する。
【0099】
また、本実施形態の特装車1では、各計量部5における重さの計量精度の低下を防ぐための調整部6が配置されている。この調整部6は、計量部5が有する複数の構成要素256B、315A、51、52、55、61、62等のうちの少なくとも二つの構成要素の相対位置を調整することにより、構成要素同士の接触やロードセル50への荷重作用点の変化等を防いでいる。本実施形態の調整部6は複数配置され、各調整部(第一調整部6A、第二調整部6B、第三調整部6C、第四調整部6D、第五調整部6E)の構成は以下の通りである。
【0100】
第一調整部6Aは、二つの第一計量部5Aのそれぞれに配置され、各第一調整部6Aは、第一支持ブロック51と前方側伝達部315Aとの車幅方向(ロードセル50の軸方向)の間隔を広げる方向の力を第一支持ブロック51及び前方側伝達部315Aに加える。具体的に、第一調整部6Aは、第一支持ブロック51に配置された付勢部65を有する(図6及び図10参照)。この付勢部65の作用と反作用によって、第一支持ブロック51と前方側伝達部315Aには、互いの間隔を広げる方向の力(車幅方向の力)が加わっている。
【0101】
二つの第一計量部5Aにおいて、一方の第一計量部5Aでは第一支持ブロック51が前方側伝達部315Aに対して車幅方向の一方側に位置すると共に、他方の第一計量部5Aでは第一支持ブロック51が前方側伝達部315Aに対して車幅方向の他方側に位置している。これにより、二つの第一調整部6Aによって、車長方向の第一計量部5Aの配置された位置におけるデッキフレーム25とサブデッキフレーム31との車幅方向のずれが抑えられる。即ち、二つの第一調整部6Aによって、二つの第一計量部5Aのそれぞれの第一支持ブロック51と前方側伝達部315Aとの車幅方向の間隔の変化が抑えられる。
【0102】
第二調整部6Bは、第一調整部6Aと同様に、二つの第一計量部5Aのそれぞれに配置されている。具体的に、各第二調整部6Bは、段差面(当接面)63を有する(図8及び図17参照)。この段差面63は、第一支持ブロック51におけるロードセル用貫通孔(ロードセル50が挿入されている貫通孔)511内に配置されると共に、車幅方向(ロードセル50の挿入方向)と直交する面方向に広がり且つロードセル50の端部と当接する面である。
【0103】
この第二調整部6Bにおいては、段差面63がロードセル用貫通孔511内でのロードセル50の車幅方向(軸方向)段差面63側への移動を防ぐ。これにより、各第一計量部5Aでは、第二調整部6Bによって、第一支持ブロック51に対するロードセル50の車幅方向(軸方向)段差面63側(即ち、車幅方向内側)への相対移動(位置ずれ)が防がれる。
【0104】
第三調整部6Cは、二つの第二計量部5Bのそれぞれに配置されている。具体的に、第三調整部6Cは、一対の伝達ブロック55のそれぞれに配置された付勢部66を有する(図11図13参照)。第三調整部6Cの各付勢部66の作用と反作用によって、第二計量部5Bにおいて、後方側支持部256Bと一方の伝達ブロック55とに互いの間隔を広げる方向の力(車幅方向の力)が加わると共に、後方側支持部256Bと他方の伝達ブロック55とに互いの間隔を広げる方向の力(車幅方向の力)が加わる。
【0105】
これにより、後方側支持部256Bに対する一対の伝達ブロック55の車長方向への相対移動(位置ずれ)が抑えられる。詳しくは、後方側支持部256Bと一方の伝達ブロック55との間隔(車長方向の位置ずれ)と、後方側支持部256Bと他方の伝達ブロック55との間隔(車長方向の位置ずれ)と、のそれぞれの変化が抑えられる。即ち、第三調整部6Cは、一対の伝達ブロック55間における後方側支持部256Bの車長方向の位置を所定位置(本実施形態の例では、中央位置)に保とうとする。
【0106】
第四調整部6Dは、複数の計量部5(二つの第一計量部5A及び二つの第二計量部5B)のそれぞれに配置されている。具体的に、各第四調整部6Dは、間隔保持部61、62を有する(図4図6図8図9図11図12図13、及び図15参照)。この間隔保持部61、62は、間隔をあけて配置される第一支持ブロック51と第二支持ブロック52とを接続する、又は、間隔をあけて配置される一対の伝達ブロック55同士を接続する部位である。
【0107】
この第四調整部6Dは、間隔保持部61、62が第一支持ブロック51と第二支持ブロック52との間隔、又は、一対の伝達ブロック55同士の間隔が変化することを防ぐ。これにより、各計量部5では、第一支持ブロック51と第二支持ブロック52との車幅方向の相対移動(位置ずれ)、又は、一対の伝達ブロック55同士の車長方向の相対移動(位置ずれ)が防がれる。
【0108】
第五調整部6Eは、図19に示すように、複数配置され、これら複数の第五調整部6Eのそれぞれは、所定方向に間隔をあけた二つの取付部671aを有する規制部67を有する。本実施形態の複数の第五調整部6Eのそれぞれは、二つの規制部67を有している。
【0109】
これら二つの規制部67のそれぞれは、二つの取付部671aの間隔が所定間隔より大きくなるのを阻止する一方、二つの取付部671aの間隔が前記所定間隔より小さくなるのを許容するように構成されている。本実施形態の規制部67は、例えば、チェーン671とターンバックル672とを有し、チェーン671とターンバックル672とは、前記所定方向(対応する計量部5の軸方向)に並んでいる。
【0110】
以上のように構成される二つの規制部67は、各規制部67の前記所定方向と、該規制部67と対応する計量部5の軸方向と、が一致した状態で、前記軸方向に間隔をあけて配置されている。このとき、二つの規制部67のうちの一方の規制部67では、軸方向における一方側の取付部671aがデッキフレーム25に取り付けられると共に軸法方向の他方側の取付部671aがサブデッキフレーム31に取り付けられる。一方、二つの規制部のうちの他方の規制部67では、軸方向の一方側の取付部671aがサブデッキフレーム31に取り付けられると共に軸方向の他方側の取付部671aをデッキフレーム25に取り付けられる。
【0111】
本実施形態の第五調整部6Eは、三つ配置されている。具体的には、二つの第一計量部5Aに対し、前記所定方向を車幅方向と一致させた状態の一つの第五調整部6Eが配置されている。
【0112】
より具体的には、一方の規制部67は、車幅方向の一方側の第一計量部5Aの近傍においてデッキフレーム25の車幅方向の一方側の縦部材251とサブデッキフレーム31の車幅方向の一方側の縦部材311aとに取付部671aがそれぞれ取り付けられるように配置され、他方の規制部67は、車幅方向の他方側の第一計量部5Aの近傍においてデッキフレーム25の車幅方向の他方側の縦部材251とサブデッキフレーム31の車幅方向の他方側の縦部材311aとに取付部671aがそれぞれ取り付けられるように配置されている。
【0113】
また、各第二計量部5Bに対し、前記所定方向を車長方向と一致させた状態の一つの第五調整部6Eがそれぞれ配置されている。このとき、第五調整部6Eが有する二つの規制部67は、該第五調整部6Eに対応する第二計量部5Bを車長方向に挟む位置において、第二計量部5Bの軸方向と各規制部67の前記所定方向とがそれぞれ一致するように配置されている。
【0114】
より具体的には、一方の規制部67は、対応する第二計量部5Bの車長方向の一方側でデッキフレーム25の縦部材251とサブデッキフレーム31の補強部材312とに取付部671aがそれぞれ取り付けられるように配置され、他方の規制部67は、対応する第二計量部5Bの車長方向の他方側でデッキフレーム25の縦部材251とサブデッキフレーム31の横部材311bとに取付部671aがそれぞれ取り付けられるように配置されている。
【0115】
以上の第五調整部6Eは、デッキフレーム25に対するサブデッキフレーム31の車幅方向の相対位置、又は車長方向の相対位置が変化することを防ぐ。これにより、対応する計量部5では、第一支持ブロック51と前方側伝達部315Aとの間隔、及び第二支持ブロック52と前方側伝達部315Aとの間隔が保たれる、又は、各伝達ブロック55と後方側支持部256Bとの間隔がそれぞれ保たれる。
【0116】
荷重受部7は、図4図5に示すように、デッキフレーム25に取り付けられており、複数の計量部5の間に配置されている。より具体的に説明すると、荷重受部7は、車長方向で並ぶ2つの計量部5の間に配置されている。また、荷重受部7は、車長方向におけるデッキフレーム25の中央部に配置されている。
【0117】
車長方向で並ぶ2つの計量部5の間には、2つの荷重受部7が配置されている。一方の荷重受部7は、車長方向における配置位置がデッキフレーム25のブラケット255と傾斜駆動部26との連結位置よりも前方側に設定されている。他方の荷重受部7は、車長方向における配置位置がデッキフレーム25のブラケット255と傾斜駆動部26との連結位置よりも後方側に設定されている。
【0118】
このように、デッキフレーム25のブラケット255と傾斜駆動部26との連結位置Pの周囲(車長方向におけるデッキフレーム25と傾斜駆動部26との連結位置Pの前方側と後方側)に荷重受部7が配置されている。
【0119】
本実施形態の荷重受部7は、デッキフレーム25の縦部材251の車幅方向における外面から車幅方向における外側に向かって延出する台部70と、デッキフレーム25の上面よりも上方に突出した状態で台部70上に配置される受部本体71と、を有する。
【0120】
そのため、荷重受部7は、連結位置Pよりも上方側で収容部3を支持できるように構成されている。
【0121】
なお、荷重受部7では、例えば、計量部5が収容部3から受けている負荷が許容値以下の場合は、受部本体71と収容部3(サブデッキフレーム31)とは非接触となり、計量部5が収容部3から受けている負荷が許容値を超えた場合に、受部本体71と収容部3(サブデッキフレーム31)とが接触するようにして、受部本体71のデッキフレーム25の上面よりも上方への突出量が設定されていることが好ましい。
【0122】
また、受部本体71は、弾性を有する材料で構成されていることが好ましい。
【0123】
以上のように、本実施形態の特装車1は、収容部3を下方側から支持する複数の計量部5の間で収容部3を支持可能な荷重受部7がベースフレームであるデッキフレーム25に取り付けられているため、複数の計量部5だけでなく、複数の計量部5と荷重受部7とで収容部3を支持することができる。
【0124】
複数の計量部5と荷重受部7とで収容部3を支持している状態になると、収容部3から複数の計量部5にかかっていた負荷が荷重受部7に分散される。
【0125】
そのため、特装車1は、荷箱32に収容物が過剰に積載されたとしても、計量部5にかかる負荷(過負荷)を荷重受部7に分散することによって計量部5の破損を抑制できるという優れた効果を奏し得る。
【0126】
また、特装車1では、荷重受部7が揺動機構部23の周囲(より具体的には、車長方向におけるベースフレームであるデッキフレーム25と揺動機構部23の傾斜駆動部26の連結位置Pの前方側と後方側)に配置されているため、揺動機構部23から計量部5にかかる負荷も荷重受部に分散しやすくなる。
【0127】
より具体的に説明すると、本実施形態の特装車1では、車両部2が揺動機構部23を有し、この揺動機構部23の傾斜駆動部26がデッキフレーム25に連結された状態で、且つデッキフレーム25を下方側から押し上げるように構成されているため、揺動機構部23によって荷箱32を傾斜させる際に傾斜駆動部26がデッキフレーム25ごと収容部3を下方側から押し上げると、複数の計量部5がデッキフレーム25とともに収容部3側に押し付けられ、傾斜駆動部26の油圧力によりデッキフレーム25が収容部3側に撓む場合もある。
【0128】
しかしながら、本実施形態の特装車1では、荷重受部7がデッキフレーム25と傾斜駆動部26の連結位置Pの周囲に配置されるため、収容部3側に撓んだデッキフレーム25が荷重受部7に当接すると、デッキフレーム25を介して傾斜駆動部26から複数の計量部5に伝わる負荷(傾斜駆動部26の油圧力による負荷)も荷重受部7に分散させることができ、これにより、計量部5の破損が抑制されやすくなる。
【0129】
尚、本発明の計量機能付き特装車は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
【0130】
上記実施形態の特装車1は、ダンプトラックであるが、この構成に限定されない。特装車は、例えば、図20及び図21に示すような塵芥収集車1Aであってもよい。この特装車1Aでは、計量部5は、シャシフレーム221と揺動機構部23との境界部に配置されている。具体的に、特装車1Aでは、車両部2が、キャビン部21と、車両本体20と、上面にロードセル5が配置されるベースフレームとしてのシャシフレーム221を有する架台部22と、を備え、収容部3が、揺動機構部23と、揺動機構部23のデッキフレーム25に固定される塵芥収容箱33と、塵芥収容箱33の後方に接続される塵芥投入箱34と、を備えている。ここで、塵芥投入箱34は、後端に投入口を有し、投入口から塵芥(収容物)が投入される部位であり、塵芥収容箱33は、塵芥投入箱34に投入された塵芥(収容物)が収容される部位である。
【0131】
かかる揺動機構部23の構成についてより具体的に説明すると、揺動機構部23は、複数の計量部5に重ねて配置される台フレームとしてのメインフレーム24と、メインフレーム24上に回転可能に連結されるデッキフレーム25と、デッキフレーム25とメインフレーム24とに連結され、且つメインフレーム24を介して荷箱32を下方側から押し上げる傾斜駆動部23とを有するように構成されている。
【0132】
特装車1は、上記のような構成になる場合であっても、荷重受部7が揺動機構部23の周囲(平面視において車長方向におけるベースフレームであるデッキフレーム25と揺動機構部23の傾斜駆動部26の連結位置よりも前方側の位置と後方側の位置)に配置されていれば、収容部3から計量部5にかかる負荷だけでなく、揺動機構部23から計量部5にかかる負荷も荷重受部7に分散しやすくなる。
【0133】
より具体的に説明すると、上記構成の特装車1は、収容部3が揺動機構部23を有し、この揺動機構部23の傾斜駆動部26がシャシフレーム221とデッキフレーム25とに連結された状態で、且つデッキフレーム25を下方側から押し上げるように構成されており、揺動機構部23によって荷箱32を傾斜させる際に傾斜駆動部26がデッキフレーム25を下方側から押し上げると、複数の計量部5が傾斜駆動部26を支えるメインフレーム24とともにシャシフレーム221側に押し付けられ、傾斜駆動部26の油圧力によりメインフレーム24がシャシフレーム221側に撓む場合もある。
【0134】
しかしながら、本実施形態の特装車1では、荷重受部7がメインフレーム24と傾斜駆動部26の連結位置の周囲(平面視において車長方向におけるベースフレームであるデッキフレーム25と揺動機構部23の傾斜駆動部26の連結位置よりも前方側の位置と後方側の位置)に配置されるため、シャシフレーム221側に撓んだメインフレーム24が連結位置よりも下方側にある荷重受部7に当接すると、メインフレーム24を介して傾斜駆動部26から複数の計量部5に伝わる負荷(傾斜駆動部26の油圧力による負荷)も荷重受部7に分散させることができ、これにより、計量部5の破損が抑制されやすくなる。
【0135】
なお、特装車1は、粉粒体運搬車、タンクローリ、コンテナ運搬車、車両運搬車、バン、平ボデー等であってもよい。即ち、収容物を収容可能な収容部と該収容部を搭載する車両部とを備える特装車であればよい。
【0136】
上記実施形態の特装車1は、第二支持ブロック52のロードセル用貫通孔521内に、車幅方向と直交する方向に広がる段差面(当接面)63が形成されており、この段差面63にロードセル50の軸方向の端部を当接させるように構成されていたが、この構成に限定されない。例えば、第一支持ブロック51のロードセル用貫通孔511内に、車幅方向と直交する方向に広がる段差面(当接面)を形成し、この段差面にロードセル50の軸方向の端部を当接させるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0137】
1…計量機能付き特装車、1A…塵芥収集車(計量機能付き特装車)、2…車両部、20…車両本体、21…キャビン部、22…架台部、221…シャシフレーム、221a…縦部材、23…揺動機構部、24…メインフレーム、24a…ヒンジブラケット、241…縦部材、242…補強部材、25…デッキフレーム、250…フレーム本体、251…縦部材、252…端部横部材、2521…前方側受け部、2531…後方側受け部、2531a…本体、2531b…凸条部、2532…受け面、253…端部横部材、254…中間横部材、255…ブラケット、255a…貫通孔、256…支持部、256A…前方側支持部、256B…後方側支持部(第一部位)、257…ロードセル用貫通孔、26…傾斜駆動部、261…傾斜用シリンダ、261a…シリンダチューブ、261b…ロッド、262…補助支持部材、3…収容部、31…サブデッキフレーム、311…枠部、311a…縦部材、311b…横部材、312…補強部材、313…板状部、313a…前方側板状部、313b…後方側板状部、315…伝達部、315A…前方側伝達部(第二部位)、315B…後方側伝達部、3151…ロードセル用貫通孔、3151a…内周面、32…荷箱、33…塵芥収容箱、34…塵芥投入箱、5…計量部、5A…第一計量部、5B…第二計量部、50…柱状のロードセル、501…小径部、502…大径部、503…配線接続部、51…第一支持ブロック(第一部位)、51A…ブロック本体、51B…スペーサ、51C…蓋部、511…ロードセル用貫通孔、512…間隔保持部用貫通孔、513…付勢用貫通孔、514…貫通孔、52…第二支持ブロック(第一部位)、521…ロードセル用貫通孔、5211…内側部位、5212…外側部位、522…間隔保持部用貫通孔、523…付勢用貫通孔、55…伝達ブロック(第二部位)、55A…ブロック本体、55B…スペーサ、55C…蓋部、551…ロードセル用貫通孔、552…間隔保持部用貫通孔、553…付勢用貫通孔、554…貫通孔、6…調整部、6A…第一調整部、6B…第二調整部、6C…第三調整部、6D…第四調整部、6E…第五調整部、6F…第六調整部、61…間隔保持部(接続部)、611…棒状部材、612…管状部材、613…抜け止め部材、62…間隔保持部(接続部)、621…保持部本体、622…固定部材、63…段差面(当接面)、65、66…付勢部、651、661…付勢部材、652、662…押圧部材、67…規制部、671…チェーン、671a…取付部、672…ターンバックル、68…ローラー、68a…回転軸、69…支持部、7…荷重受部、70…台部、7…当接部、100…特装車、101…車体、102…荷台、110…計量部、111…車体側金具、112…座部、113…支持部、113a…保持穴、115…荷台側金具、115a…保持穴、118…シャフト式ロードセル、B…ボルト、C…中心軸、d1…内径、d2…内径、P…回転軸
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