(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073270
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】インストルメントパネル構造
(51)【国際特許分類】
B60N 3/00 20060101AFI20240522BHJP
B60R 21/205 20110101ALI20240522BHJP
B60R 7/04 20060101ALI20240522BHJP
B60K 35/40 20240101ALI20240522BHJP
【FI】
B60N3/00 A
B60R21/205
B60R7/04 Z
B60K37/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184380
(22)【出願日】2022-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】今井 純
(72)【発明者】
【氏名】高井 一
(72)【発明者】
【氏名】木村 国宏
(72)【発明者】
【氏名】畠野 さおり
【テーマコード(参考)】
3B088
3D022
3D054
3D344
【Fターム(参考)】
3B088AA07
3D022CA22
3D022CB01
3D022CC02
3D022CD02
3D054AA03
3D054AA07
3D054AA08
3D054AA14
3D054BB18
3D344AA14
3D344AB01
3D344AC13
3D344AD04
(57)【要約】
【課題】テーブルの配置の自由度を向上させる。
【解決手段】エアバッグ16は、インストルメントパネル11の内部の収納位置SPに収納され、ガスが供給されることでインストルメントパネル11の後方に展開する。テーブル22は、インストルメントパネル11の上面部11aと隣り合う位置である第1位置P1と、第1位置P1よりも後方の位置である第2位置と、で変位可能である。テーブル22は、第1位置P1に位置するときに収納位置SPよりも上方に位置する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インストルメントパネルの内部の収納位置に収納され、ガスが供給されることで前記インストルメントパネルの後方に展開するエアバッグと、
前記インストルメントパネルの上面部と隣り合う位置である第1位置と、前記第1位置よりも後方の位置である第2位置と、で変位可能なテーブルと、を備えるインストルメントパネル構造であって、
前記テーブルは、前記第1位置に位置するときに前記収納位置よりも上方に位置する、インストルメントパネル構造。
【請求項2】
前記テーブルは、水平方向に延びるように前記インストルメントパネルの内部に収納されることによって前記第1位置に位置し、前記第1位置にある状態から後方に引き出されることによって前記第2位置に変位する、請求項1に記載のインストルメントパネル構造。
【請求項3】
前記テーブルに回転軸を介して連結される連結部を備え、
前記テーブルは、前記回転軸を回転中心として前記連結部に対して回転可能であり、
前記回転軸は、前記テーブルの位置によらず前記インストルメントパネルの内部に位置する、請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネル構造。
【請求項4】
前記インストルメントパネルは、前記第2位置に位置する前記テーブルよりも後端部が下方に位置する下方位置に前記テーブルが位置するときに、前記テーブルより下方から前記テーブルに当接可能な当接部を備える、請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネル構造。
【請求項5】
前記テーブルは、前記第2位置に位置する前記テーブルよりも後端部が上方に位置する上方位置に前記テーブルが位置するように前記インストルメントパネルに対して回転可能である、請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネル構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インストルメントパネル構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のインストルメントパネル構造は、エアバッグとテーブルとを備える。エアバッグは、インストルメントパネルの内部に収納されている。テーブルは、インストルメントパネルの内部の位置と、その位置よりも後方の位置と、で変位可能である。テーブルは、インストルメントパネルの内部に位置するとき、エアバッグよりも下方に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のインストルメントパネル構造においては、インストルメントパネルの内部にて、エアバッグよりも下方にテーブルを配置するため、上下方向でのテーブルの配置位置に制約が生じる。テーブルの配置の自由度を向上させることが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためのインストルメントパネル構造の各態様を記載する。
[態様1]インストルメントパネルの内部の収納位置に収納され、ガスが供給されることで前記インストルメントパネルの後方に展開するエアバッグと、前記インストルメントパネルの上面部と隣り合う位置である第1位置と、前記第1位置よりも後方の位置である第2位置と、で変位可能なテーブルと、を備えるインストルメントパネル構造であって、前記テーブルは、前記第1位置に位置するときに前記収納位置よりも上方に位置する、インストルメントパネル構造。
【0006】
上記構成によれば、第1位置よりも上方に収納位置がある場合よりも、上下方向におけるテーブルの配置位置に対してエアバッグの収納位置による制約が生じにくい。したがって、テーブルの配置の自由度を向上させることができる。
【0007】
[態様2]前記テーブルは、水平方向に延びるように前記インストルメントパネルの内部に収納されることによって前記第1位置に位置し、前記第1位置にある状態から後方に引き出されることによって前記第2位置に変位する、[態様1]に記載のインストルメントパネル構造。
【0008】
上記構成によれば、仮にテーブルが傾斜した状態でインストルメントパネルの内部に収納されている場合には、テーブルを傾斜させた状態で後方に引き出すことになるが、こうした場合よりも上記構成のテーブルは引き出しやすい。したがって、テーブルの引き出しに係る乗員の作業効率を向上させることができる。
【0009】
[態様3]前記テーブルに回転軸を介して連結される連結部を備え、前記テーブルは、前記回転軸を回転中心として前記連結部に対して回転可能であり、前記回転軸は、前記テーブルの位置によらず前記インストルメントパネルの内部に位置する、[態様1]又は[態様2]に記載のインストルメントパネル構造。
【0010】
上記構成によれば、回転軸がインストルメントパネルの外部に露出する場合と比較して、見栄えを向上させることができる。
[態様4]前記インストルメントパネルは、前記第2位置に位置する前記テーブルよりも後端部が下方に位置する下方位置に前記テーブルが位置するときに、前記テーブルより下方から前記テーブルに当接可能な当接部を備える、[態様1]~[態様3]のいずれか1つに記載のインストルメントパネル構造。
【0011】
上記構成によれば、テーブルと当接部とが当接することにより、下方位置よりも下方にテーブルが変位することが抑制される。したがって、下方位置よりも下方にテーブルが変位することに伴うテーブルの変形を抑制できる。
【0012】
[態様5]前記テーブルは、前記第2位置に位置する前記テーブルよりも後端部が上方に位置する上方位置に前記テーブルが位置するように前記インストルメントパネルに対して回転可能である、[態様1]~[態様4]のいずれか1つに記載のインストルメントパネル構造。
【0013】
上記構成によれば、展開したエアバッグがテーブルの下方からテーブルに当接したとしても、エアバッグの展開に伴ってテーブルは回転しつつ上方位置へと変位する。仮に、テーブルが上方位置に向けて回転しないものである場合には、テーブルとエアバッグとの位置関係をテーブルがエアバッグの展開を妨げないように設定する必要があるが、上記構成であればそうした位置関係の自由度を高められる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、テーブルの配置の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】インストルメントパネル及びテーブルモジュールを示す断面図である。
【
図2】インストルメントパネルを示す斜視図である。
【
図3】テーブルモジュールを示す分解斜視図である。
【
図5】テーブルモジュールの一部を拡大して示す断面図である。
【
図11】変更例におけるインストルメントパネル及びテーブルモジュールを示す断面図である。
【
図12】変更例におけるインストルメントパネル及びテーブルモジュールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、インストルメントパネル構造の実施形態について説明する。
なお、以下の説明では、車両の前後方向、車幅方向、車両が水平面上に位置しているときの上下方向を、それぞれ前後方向L、車幅方向W、上下方向Zとする。また、前後方向Lの前および後を、前および後とする。上下方向Zにおける上および下を、上および下とする。
【0017】
<インストルメントパネル>
図1及び
図2に示すように、車両10の助手席10aの前方には、インストルメントパネル11が設けられている。インストルメントパネル11は、前後方向L及び車幅方向Wに延在する上面部11aと、上面部11aよりも下方に位置する後面部11bと、を備えている。インストルメントパネル11のうち、上下方向Zにおける上面部11aと後面部11bとの間には、パネル開口部11cが形成されている。パネル開口部11cは、インストルメントパネル11の内部と連通するとともに、インストルメントパネル11よりも後方へと開口する。
【0018】
後面部11bの一部には当接部11dが設けられている。言い換えると、インストルメントパネル11は当接部11dを備える。当接部11dは、例えば、後面部11bのうちで上方に位置する一部分を構成する。
【0019】
図1に示すように、インストルメントパネル11の内部には、車幅方向Wに延びるリンフォース12が設けられている。インストルメントパネル11よりも上方には、上方の部分ほど後方に位置するように傾斜するウインドシールド13が配置されている。インストルメントパネル11の内部には、エアバッグモジュール14と、テーブルモジュール20と、が設けられている。
【0020】
<エアバッグモジュール>
エアバッグモジュール14は、エアバッグケース15と、エアバッグ16と、インフレータ17と、を備えている。エアバッグケース15は、後方に向かって開口するエアバッグ開口部15aを有している。エアバッグ開口部15aは、例えば、前後方向Lにおいてインストルメントパネル11の後面部11bと対向していてもよい。エアバッグケース15の前端は、閉塞されている。エアバッグ16が展開及び膨張する際に、エアバッグ16はエアバッグ開口部15aを通過する。
【0021】
エアバッグケース15は、インストルメントパネル11の内部に位置する。詳細には、エアバッグケース15は、上下方向Zにおいてリンフォース12と同じ位置、又はリンフォース12よりも下方に設けられていることが好ましい。エアバッグケース15は、インストルメントパネル11の上面部11aから下方に離れている。
【0022】
インフレータ17は、エアバッグケース15の前端に取り付けられている。インフレータ17は、膨張用のガスを発生させることにより、膨張用のガスをエアバッグ16に供給する。
【0023】
<エアバッグ>
エアバッグ16は、インフレータ17から膨張用のガスが供給されることにより、展開及び膨張する周知の構成である。エアバッグ16は、折り畳まれた状態でエアバッグケース15に収納されている。これにより、エアバッグ16は、インストルメントパネル11の内部の収納位置SPに収納されている。収納位置SPは、エアバッグケース15の位置に相当する。エアバッグケース15がインストルメントパネル11の上面部11aから下方に離れているため、収納位置SPは上面部11aから下方に離れた位置である。
【0024】
エアバッグ16の膨張初期において、エアバッグ16は、ガスが供給されることでインストルメントパネル11の後方に展開する。
図1に二点鎖線にて示すように、エアバッグ16は、上膨張部16a及び下膨張部16bを有している。上膨張部16aは、インストルメントパネル11と乗員Pの上半身との間、特にインストルメントパネル11の上面部11aと乗員Pの頭部PHから胸部PTにかけての領域との間で、展開及び膨張可能な大きさを有している。下膨張部16bは、インストルメントパネル11と乗員Pの膝部PKとの間で展開及び膨張可能な大きさを有している。
【0025】
<テーブルモジュール>
テーブルモジュール20は、ケース21と、テーブル22と、連結部23と、を備える。テーブルモジュール20は、インストルメントパネル11の内部に位置する。
【0026】
<ケース>
図3に示すように、ケース21は、ケース上面部31と、ケース下面部32と、第1ケース側面部33と、第2ケース側面部34と、ケース端面部36と、を備える。ケース上面部31及びケース下面部32は、上下方向Zに直交するように延びる矩形平板状である。ケース上面部31とケース下面部32とは、上下方向Zにおいて互いに離れている。
【0027】
第1ケース側面部33及び第2ケース側面部34は、車幅方向Wに直交するように延びる矩形平板状である。第1ケース側面部33と第2ケース側面部34とは、車幅方向Wにおいて互いに離れている。第1ケース側面部33は、ケース上面部31の右端とケース下面部32の右端とを繋いでいる。第2ケース側面部34は、ケース上面部31の左端とケース下面部32の左端とを繋いでいる。ケース上面部31、ケース下面部32、第1ケース側面部33、及び第2ケース側面部34によって、ケース筒部35が形成されている。ケース筒部35は、前後方向Lに延びる矩形筒状である。
【0028】
ケース端面部36は、前後方向Lに直交するように延びる矩形平板状である。ケース端面部36は、ケース筒部35の前端に位置する開口を塞いでいる。ケース筒部35の後端には、後方に向けて開口するケース開口部37が形成されている。ケース開口部37は、ケース上面部31の後端、ケース下面部32の後端、第1ケース側面部33の後端、及び第2ケース側面部34の後端によって区画形成されている。ケース開口部37は、矩形状の開口である。
【0029】
図1に示すように、ケース21は、インストルメントパネル11の内部において、インストルメントパネル11の上面部11aと隣り合っている。詳細には、上下方向Zにおいて、ケース上面部31はインストルメントパネル11の上面部11aと隣り合っている。ケース21は、エアバッグケース15よりも上方に位置する。言い換えると、ケース21は、エアバッグ16が収納される収納位置SPよりも上方に位置する。ケース21は、前後方向Lにおいてケース開口部37がパネル開口部11cと対向するように位置する。
【0030】
<テーブル>
図3及び
図4に示すように、テーブル22は、テーブル本体部41と、第1突出部42と、を備える。テーブル22の車幅方向Wの寸法は、ケース筒部35の内面同士の間の車幅方向Wの寸法より小さい。
【0031】
テーブル本体部41は略矩形平板状である。テーブル本体部41は、テーブル上面43と、テーブル下面44と、第1テーブル側面45と、第2テーブル側面46と、を備える。テーブル上面43及びテーブル下面44は、上下方向Zに直交するように延びる略矩形状の平面である。第1テーブル側面45は、テーブル上面43の右端とテーブル下面44の右端とを繋いでいる。第2テーブル側面46は、テーブル上面43の左端とテーブル下面44の左端とを繋いでいる。第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46は、車幅方向Wに直交するように延びる平面である。
【0032】
テーブル本体部41には、第1凹部47及び第2凹部48が形成されている。第1凹部47は、第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46の各々の一部が円柱状に凹むことで形成されている。第2凹部48は、第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46の各々の一部が円柱状に凹むことで形成されている。第1テーブル側面45に形成された第1凹部47及び第2凹部48は、右方に向けて開口している。第2テーブル側面46に形成された第1凹部47及び第2凹部48は、左方に向けて開口している。
【0033】
テーブル22を車幅方向Wから見たとき、第1テーブル側面45に形成された第1凹部47と、第2テーブル側面46に形成された第1凹部47と、は互いに重なる位置にある。テーブル22を車幅方向Wから見たとき、第1テーブル側面45に形成された第2凹部48と、第2テーブル側面46に形成された第2凹部48と、は互いに重なる位置にある。
【0034】
第1凹部47は、第1テーブル側面45の後端から前方に離れた位置と、第2テーブル側面46の後端から前方に離れた位置と、に形成されている。第2凹部48は、第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46のうち、第1凹部47の形成位置よりも前方にずれた位置に形成されている。第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46の各々において、第1凹部47と第2凹部48とは前後方向Lに互いに離れている。
【0035】
第1突出部42は、テーブル本体部41の前端に設けられている。第1突出部42は、車幅方向Wに延びる三角柱状である。第1突出部42は、車幅方向Wにおける両端に第1端面部42aを備える。第1端面部42aは、車幅方向Wに直交するように延びる三角形状の平面である。第1突出部42の右端に位置する第1端面部42aは、前後方向Lにおいて隣接する第1テーブル側面45の部分と面一となっている。第1突出部42の左端に位置する第1端面部42aは、前後方向Lにおいて隣接する第2テーブル側面46の部分と面一となっている。
【0036】
第1突出部42は、第1斜面部42bを備える。第1斜面部42bは、第1突出部42の前方に位置する矩形状の平面である。第1斜面部42bは、後方の部分ほど上方に位置するように傾斜して前後方向Lに延びている。第1斜面部42bの前端は、第1端面部42aの前端に繋がっている。
【0037】
<連結部>
連結部23は、連結本体部51と、第1支持部52aと、第2支持部52bと、第2突出部53と、を備えている。連結部23の車幅方向Wの寸法は、テーブル22の車幅方向Wの寸法よりも大きく、且つケース筒部35の内面同士の間の車幅方向Wの寸法より小さい。
【0038】
連結本体部51は、本体上面部55と、第1側面部56と、第2側面部57と、を備えている。本体上面部55は、上下方向Zに直交するように延びる矩形平板状である。第1側面部56及び第2側面部57は、車幅方向Wに直交するように延びる矩形平板状である。第1側面部56は、本体上面部55の右端から下方に延びている。第2側面部57は、本体上面部55の左端から下方に延びている。第1側面部56と第2側面部57とは、車幅方向Wにおいて互いに離れている。本体上面部55、第1側面部56、及び第2側面部57によって、連結本体部51の内部には空間が区画形成されている。
【0039】
第1支持部52aは、第1側面部56の後端から後方に延びている。第2支持部52bは、第2側面部57の後端から後方に延びている。第1支持部52a及び第2支持部52bは、車幅方向Wにおいて互いに離れている。第1支持部52aの左端面は、第1側面部56の左端面と面一となっている。第2支持部52bの右端面は、第2側面部57の右端面と面一となっている。
【0040】
図4及び
図5に示すように、第1支持部52a及び第2支持部52bには、回転軸58が設けられている。回転軸58は、軸本体58aと、弾性部材58bと、を備える。軸本体58aは、車幅方向Wに延びる円柱状である。第1支持部52aに設けられた回転軸58において、軸本体58aは第1支持部52aから左方に向けて延びている。第2支持部52bに設けられた回転軸58において、軸本体58aは第2支持部52bから右方に向けて延びている。
【0041】
弾性部材58bは、例えばばねである。弾性部材58bは、第1支持部52a及び第2支持部52bの各々と、軸本体58aと、に接続されている。第1支持部52aに設けられた回転軸58において、弾性部材58bは、軸本体58aを左方に向けて付勢している。第2支持部52bに設けられた回転軸58において、弾性部材58bは、軸本体58aを右方に向けて付勢している。弾性部材58bは、車幅方向Wに伸縮可能である。軸本体58aは、弾性部材58bの収縮に応じて車幅方向Wに変位する。
【0042】
第1支持部52aに設けられた回転軸58において、軸本体58aの先端が第1支持部52aに向けて押されると、弾性部材58bが縮むことにより、軸本体58aの位置が第1支持部52aに近づく方向に変位する。第1支持部52aに設けられた回転軸58において、軸本体58aの先端が押されていない状態では、弾性部材58bが自然長になることにより、軸本体58aの位置が第1支持部52aから離れる方向に変位する。
【0043】
第2支持部52bに設けられた回転軸58において、軸本体58aの先端が第2支持部52bに向けて押されると、弾性部材58bが縮むことにより、軸本体58aの位置が第2支持部52bに近づく方向に変位する。第2支持部52bに設けられた回転軸58において、軸本体58aの先端が押されていない状態では、弾性部材58bが自然長になることにより、軸本体58aの位置が第2支持部52bから離れる方向に変位する。
【0044】
図3及び
図4に示すように、第2突出部53は、連結本体部51の前端のうち、下方の一部に設けられている。第2突出部53は、一対の第2端面部53aと、第2斜面部53bと、を備える。一対の第2端面部53aは、車幅方向Wに直交するように延びる三角形状の平板である。一対の第2端面部53aは、車幅方向Wにおいて互いに対向している。一対の第2端面部53aのうち、一方は第1側面部56から前方に延びており、他方は第2側面部57から前方に延びている。一対の第2端面部53aのうち、右方に位置する第2端面部53aの左端面は、第1側面部56の左端面と面一となっており、左方に位置する第2端面部53aの右端面は、第2側面部57の右端面と面一となっている。
【0045】
第2斜面部53bは、第2突出部53の前方に位置する矩形平板状である。第2斜面部53bは、後方の部分ほど上方に位置するように傾斜して前後方向Lに延びている。第2斜面部53bの前端は、一対の第2端面部53aの前端に繋がっている。
【0046】
一対の第2端面部53a及び第2斜面部53bによって、第2突出部53の内部には空間が区画形成されている。この第2突出部53の内部の空間は、連結本体部51の内部の空間と繋がっている。連結部23の内部の空間は、第2突出部53の内部の空間と、連結本体部51の内部の空間と、に相当する。
【0047】
<ケース、テーブル、および連結部の位置関係>
テーブル22の前方部分は、連結部23の内部に収納される。テーブル22の後方部分は、連結部23の内部から後方に露出している。テーブル22は、連結部23の内部にて前後方向Lに変位可能である。第1テーブル側面45は、第1側面部56の左端面及び第1支持部52aの左端面に沿っている。第2テーブル側面46は、第2側面部57の右端面及び第2支持部52bの右端面に沿っている。
【0048】
テーブル22と連結部23との相対位置が回転軸58と第1凹部47とが対向する位置にあるとき、軸本体58aは第1凹部47に挿入される。第1支持部52aに設けられた軸本体58aが、第1テーブル側面45に形成された第1凹部47に挿入される。第2支持部52bに設けられた軸本体58aが第2テーブル側面46に形成された第1凹部47に挿入される。これにより、連結部23は、テーブル22に回転軸58を介して連結される。
【0049】
テーブル22と連結部23との相対位置が回転軸58と第2凹部48とが対向する位置にあるとき、軸本体58aは第2凹部48に挿入される。第1支持部52aに設けられた軸本体58aが第1テーブル側面45に形成された第2凹部48に挿入される。第2支持部52bに設けられた軸本体58aが第2テーブル側面46に形成された第2凹部48に挿入される。これにより、連結部23は、テーブル22に回転軸58を介して連結される。
【0050】
回転軸58が第2凹部48に挿入された状態において、テーブル22は、回転軸58を回転中心として連結部23に対して回転可能である。回転軸58は、テーブル22の位置によらずインストルメントパネル11の内部に位置する。
【0051】
テーブル22の第1突出部42の前方部分は、連結部23の第2突出部53の内部に収納可能であるとともに、その他の第1突出部42の部分は、連結本体部51の内部に収納可能である。第1突出部42の前方部分が第2突出部53の内部に収納された状態において、一対の第2端面部53aのうち、一方の第2端面部53aの左端面と他方の第2端面部53aの右端面との各々に、第1端面部42aが沿っている。第1突出部42の前方部分が第2突出部53の内部に収納された状態において、第1斜面部42bは第2斜面部53bの下面に沿っている。
【0052】
テーブル22の前方部分と連結部23の全体とは、ケース21の内部に収納可能である。テーブル22の後方部分は、ケース21の内部から後方に露出している。連結部23は、ケース21の内部にて前後方向Lに変位可能である。なお、例えば連結部23は、ケース筒部35の内面に対して連結部23が摺動しながらケース21の内部で変位可能であってもよい。例えば連結部23は、ケース21の内面に設けられた不図示のレール部材に連結されることによって、レール部材に沿ってケース21の内部で変位可能であってもよい。
【0053】
テーブル22は、連結部23と回転軸58を介して一体化した状態で、連結部23と共にケース21の内部にて前後方向Lに変位可能である。第1側面部56の右端面及び第1支持部52aの右端面は、第1ケース側面部33の左端面に沿っている。第2側面部57の左端面及び第2支持部52bの左端面は、第2ケース側面部34の右端面に沿っている。
【0054】
テーブル22は、第1位置P1と、第2位置P2と、で変位可能である。本実施形態のテーブル22は、第1位置P1及び第2位置P2に加えて、第3位置P3及び第4位置P4に変位可能である。
【0055】
<第1位置>
図1及び
図4に示すように、第1位置P1は、テーブル22がインストルメントパネル11の上面部11aと隣り合う位置である。詳細には、テーブル22が第1位置P1にあるとき、連結部23の全体とテーブル22の前方部分とは、ケース21の内部に収納されているとともに、インストルメントパネル11の内部に位置する。そのため、テーブル22が第1位置P1にあるとき、回転軸58はインストルメントパネル11の内部に位置する。テーブル22は、水平方向に延びるようにインストルメントパネル11の内部に収納されることによって第1位置P1に位置する。なお、前後方向L及び車幅方向Wが水平方向に相当する。
【0056】
テーブル22が第1位置P1にあるとき、テーブル22の第1突出部42の前方部分は、連結部23の第2突出部53の内部に収納されている。回転軸58は第1凹部47に挿入されている。そのため、回転軸58を介して、テーブル22と連結部23とが一体化されている。
【0057】
図1に示すように、エアバッグ16が収納される収納位置SPよりも上方にケース21が位置するため、テーブル22は、第1位置P1に位置するときに収納位置SPよりも上方に位置する。
【0058】
<第2位置>
図6及び
図7に示すように、テーブル22は、第1位置P1にある状態から後方に引き出されることによって第2位置P2に変位する。すなわち、第2位置P2は、第1位置P1よりも後方の位置である。テーブル22は、第2位置P2にある状態から前方に押されることによって第1位置P1に変位する。
【0059】
回転軸58が第1凹部47に挿入された状態のままで、第1位置P1と第2位置P2との間でテーブル22は変位する。そのため、テーブル22が回転軸58を介して連結部23と一体化された状態で、テーブル22は第1位置P1と第2位置P2との間で変位する。テーブル22が前後方向Lにおける第1位置P1と第2位置P2との間に位置するとき、テーブル22に対する連結部23の相対位置は変化しない。
【0060】
テーブルモジュール20は、テーブル22が第2位置P2にある状態で、連結部23が後方に変位するのを規制する不図示の規制部を備えている。回転軸58が第1凹部47に挿入された状態では、上記の規制部による連結部23の変位の規制によって、テーブル22は第2位置P2よりも後方への変位が規制されている。
【0061】
テーブル22が第2位置P2にあるとき、連結部23の前方部分とテーブル22の前方部分と、がケース21の内部に収納されている。連結部23の全体とテーブル22の前方部分とが、インストルメントパネル11の内部に位置する。そのため、テーブル22が第2位置P2にあるとき、回転軸58はインストルメントパネル11の内部に位置する。テーブル22の後方部分は、インストルメントパネル11の外部に露出する。
【0062】
第1位置P1でのテーブル22が水平方向に延びるようにインストルメントパネル11の内部に収納されるため、第1位置P1にある状態から後方に引き出されることによって第2位置P2に変位した状態のテーブル22は、水平方向に延びるように位置する。そのため、テーブル22が第2位置P2にあるときのテーブル上面43は水平面となるため、テーブル上面43に置かれた物が変位しにくい。
【0063】
テーブル上面43に物が置かれる場合、テーブル本体部41に下方へと負荷がかかることになる。このとき、テーブル22の第1斜面部42bと連結部23の第2斜面部53bとが当接することによって、テーブル本体部41が傾斜することが抑制される。
【0064】
<第3位置>
図8及び
図9に示すように、テーブル22は、第2位置P2にある状態から後方に引き出されることによって第3位置P3に変位する。すなわち、第3位置P3は、第2位置P2よりも後方の位置である。テーブル22は、第3位置P3にある状態から前方に押されることによって第2位置P2に変位する。
【0065】
連結部23の位置は、テーブル22が第2位置P2あるときと第3位置P3にあるときとで変位しない。すなわち、連結部23の全体は、インストルメントパネル11の内部に位置する。そのため、テーブル22が第3位置P3にあるとき、回転軸58はインストルメントパネル11の内部に位置する。
【0066】
図5に示すように、第2位置P2にある状態からテーブル22が後方に変位する際、連結部23と共に回転軸58は変位しない。そのため、テーブル22の後方への変位に伴って、軸本体58aの先端が第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46に押されるようになる。これにより、弾性部材58bが縮むとともに軸本体58aが第1凹部47から抜ける。テーブル22が第2位置P2と第3位置P3との間で変位する間、軸本体58aの先端は、第1テーブル側面45及び第2テーブル側面46に対して摺動する。
【0067】
テーブル22が第3位置P3まで変位すると、車幅方向Wにおいて軸本体58aが第2凹部48と対向するようになる。このとき、軸本体58aが弾性部材58bによる付勢を受けてテーブル22に向けて変位するため、軸本体58aが第2凹部48に挿入される。こうして、テーブル22が第3位置P3にあるとき、回転軸58を介してテーブル22と連結部23とは連結される。
【0068】
図8及び
図9に示すように、テーブル22が第3位置P3にある状態では、テーブル22が第2位置P2にあるときよりも、テーブル22の第1斜面部42bが連結部23の第2斜面部53bから後方に離れる。そのため、テーブル22が第3位置P3にある状態では、テーブル22の第1斜面部42bと連結部23の第2斜面部53bとが当接不能となる。テーブル22は、回転軸58を回転中心として連結部23に対して回転可能となる。
【0069】
なお、上記のようにテーブル22が回転可能であるため、乗員Pによってテーブル22が支持されない限りは、テーブル22は第3位置P3にて維持されない。テーブル22が第3位置P3にある状態にて、テーブル22は自重によって下方に変位することになる。
【0070】
<第4位置>
図10に示すように、テーブル22は、回転軸58を回転中心として連結部23に対して回転することによって、第3位置P3から第4位置P4に変位する。第2凹部48に回転軸58が挿入された状態で、回転軸58を回転中心としてテーブル22は回転する。
【0071】
テーブル22が第4位置P4にあるとき、テーブル本体部41のうち、第2凹部48よりも後方の部分は、テーブル22が第3位置P3にあるときよりも下方に位置する。テーブル22が第4位置P4にあるとき、テーブル本体部41のうち、第2凹部48よりも前方の部分は、テーブル22が第3位置P3にあるときよりも上方に位置する。第4位置P4にあるとき、テーブル22は、後方の部分ほど下方に位置するように傾斜して延びている。
【0072】
テーブル22が第4位置P4にあるとき、本実施形態のテーブル22は、当接部11dと上下方向Zにおいて並んでいるとともに、当接部11dから上方に離れている。
なお、テーブル22は、第4位置P4にある状態からテーブル本体部41の後端部41aが上方に変位されることによって第3位置P3に変位可能である。このときも、第2凹部48に軸本体58aが挿入された状態で、回転軸58を回転中心としてテーブル22は回転する。テーブル本体部41の後端部41aは、テーブル22の後端部に相当する。
【0073】
連結部23の位置は、テーブル22が第4位置P4にあるときと第3位置P3にあるときとで変位しない。すなわち、連結部23の全体は、インストルメントパネル11の内部に位置する。そのため、テーブル22が第4位置P4にあるとき、回転軸58はインストルメントパネル11の内部に位置する。
【0074】
テーブル22が第3位置P3から第4位置P4に変位するにつれて、テーブル22の第1斜面部42bが連結部23の本体上面部55に近づく。テーブル22が第4位置P4にある状態では、テーブル22の第1斜面部42bと本体上面部55とが当接する。こうした当接によって、テーブル22の位置が第4位置P4に維持される。
【0075】
テーブル22が第4位置P4にあるとき、テーブル上面43は水平方向に対して傾斜する傾斜面となる。乗員Pは、第2位置P2と第4位置P4とでテーブル22を変位させることによって、テーブル22の用途に応じてテーブル上面43を水平面と傾斜面とで切り替えられる。テーブル22が第4位置P4にあるとき、例えば、傾斜面であるテーブル上面43にノートパソコンを置くと、水平面にノートバソコンを置く場合よりも乗員Pによるノートパソコンの操作性が向上する。
【0076】
<下方位置>
テーブル22が第4位置P4にある状態で、テーブル上面43にテーブル22の耐荷重よりも重い物が置かれた場合等、テーブル22に下方への大きな荷重が作用した場合、テーブル22が第4位置P4から下方位置LPに変位することがある。このとき、テーブル22の第1斜面部42bと本体上面部55とが当接した状態で、テーブル本体部41が荷重によって湾曲することによって、
図10に二点鎖線で示すように、テーブル22が下方位置LPに位置する。なお、下方位置LPは、テーブル22が下方位置LPにあるときに、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが下方に位置する位置である。
【0077】
下方位置LPに位置する状態で、テーブル22は当接部11dに当接する。下方位置LPにテーブル22が位置するときに、当接部11dはテーブル22より下方からテーブル22に当接可能である。こうしてテーブル22と当接部11dとが当接することにより、下方位置LPよりも下方にテーブル22が変位することが抑制される。そのため、下方位置LPよりも下方にテーブル22が変位することに伴うテーブル22の変形を抑制できる。
【0078】
実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、仮に、エアバッグ16がインストルメントパネル11の上方に展開するものである場合、エアバッグ16を円滑に展開させるために、エアバッグ16の収納位置SPよりも上方のスペースに部材を配置しないことが好ましい。本実施形態のエアバッグ16は、ガスが供給されることでインストルメントパネル11の後方に展開するものである。そのため、エアバッグ16の収納位置SPより上方のスペースを、展開するエアバッグ16のために空けておかなくてもよい。これにより、本実施形態では、エアバッグ16を円滑に展開可能としつつ、エアバッグ16の収納位置SPよりも上方にテーブル22を配置できる。
【0079】
テーブル22は、上下方向Zにおける乗員Pが使いやすい位置に配置させることが好ましい。例えば、テーブル22が第2位置P2にあるとき、乗員Pの膝部PKよりも上方にテーブル22が位置することが好ましい。こうした好ましい位置に第2位置P2を設定するために、インストルメントパネル11の上面部11aに近い位置である、比較的上方の位置に第1位置P1を設定することが好ましい。
【0080】
本実施形態のテーブル22は、第1位置P1に位置するときに収納位置SPよりも上方に位置する。そのため、第1位置P1に位置するときのテーブル22より上方にエアバッグ16の収納位置SPがある場合よりも、上下方向Zにおけるテーブル22の配置位置に対してエアバッグ16の収納位置SPによる制約が生じにくい。上下方向Zにおけるテーブル22の位置を上記の乗員Pが使いやすい位置に最適化できる。
【0081】
実施形態の効果について説明する。
(1)テーブル22は、インストルメントパネル11の上面部11aと隣り合う位置である第1位置P1と、第1位置P1よりも後方の位置である第2位置P2と、で変位可能である。テーブル22は、第1位置P1に位置するときに収納位置SPよりも上方に位置する。そのため、第1位置P1よりも上方に収納位置SPがある場合よりも、上下方向Zにおけるテーブル22の配置位置に対してエアバッグ16の収納位置SPによる制約が生じにくい。したがって、テーブル22の配置の自由度を向上させることができる。
【0082】
(2)テーブル22は、水平方向に延びるようにインストルメントパネル11の内部に収納されることによって第1位置P1に位置する。テーブル22は、第1位置P1にある状態から後方に引き出されることによって第2位置P2に変位する。仮にテーブル22が傾斜した状態でインストルメントパネル11の内部に収納されている場合には、テーブル22を傾斜させた状態で後方に引き出すことになるが、こうした場合よりも本実施形態のテーブル22は引き出しやすい。したがって、テーブル22の引き出しに係る乗員Pの作業効率を向上させることができる。
【0083】
(3)連結部23は、テーブル22に回転軸58を介して連結される。テーブル22は、回転軸58を回転中心として連結部23に対して回転可能である。回転軸58は、テーブル22の位置によらずインストルメントパネル11の内部に位置する。そのため、回転軸58がインストルメントパネル11の外部に露出する場合と比較して、見栄えを向上させることができる。
【0084】
(4)インストルメントパネル11は、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41a下方に位置する下方位置LPにテーブル22が位置するときに、テーブル22より下方からテーブル22に当接可能な当接部11dを備える。そのため、テーブル22と当接部11dとが当接することにより、下方位置LPよりも下方にテーブル22が変位することが抑制される。したがって、下方位置LPよりも下方にテーブル22が変位することに伴うテーブル22の変形を抑制できる。
【0085】
<変更例>
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0086】
・当接部11dは、第4位置P4にあるテーブル22に当接してもよい。この場合の下方位置LPは第4位置P4に相当する。この場合も、下方位置LPは、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが下方に位置する位置である。
【0087】
・インストルメントパネル11から当接部11dを省略してもよい。また、当接部11dは、インストルメントパネル11以外の部材に設けられてもよい。
・第1凹部47及び第2凹部48を連結部23に設けるとともに、回転軸58をテーブル22に設けてもよい。
【0088】
・回転軸58が第1凹部47に挿入された状態で、テーブル22は回転軸58を中心として連結部23に対して回転可能であってもよい。この場合は、例えば、回転軸58が第1凹部47に挿入された状態で、回転軸58を中心にテーブル22が回転する状態と、テーブル22が回転しない状態と、で切り替え可能な機構をテーブルモジュール20に設けてもよい。また、この場合、テーブル22から第2凹部48を省略してもよい。
【0089】
・テーブル22は、第3位置P3及び第4位置P4に変位不能であってもよい。この場合、テーブル22から第2凹部48を省略してもよい。回転軸58から弾性部材58bを省略することにより、軸本体58aが第1凹部47に挿入された状態から変位しない態様としてもよい。この場合も、テーブル22は、第1位置P1と第2位置P2とで変位可能である。
【0090】
・回転軸58は、テーブル22が第1位置P1よりも後方の位置にあるときにインストルメントパネル11の外部に露出してもよい。回転軸58は、テーブル22の位置によらずインストルメントパネル11の外部に露出してもよい。
【0091】
・テーブル22は、水平方向に対して傾斜して延びるようにインストルメントパネル11の内部に収納されることによって第1位置P1に位置していてもよい。この場合のテーブル22は、傾斜した状態で後方に引き出されることによって、第1位置P1にある状態から第2位置P2に変位する。
【0092】
・テーブルモジュール20から、ケース21及び連結部23の少なくとも一方を省略してもよい。
・
図11に示すように、テーブル22は、第1位置P1にある状態から後方に引き出されることによって第2位置P2に変位するものに限らない。例えば、テーブル22は、第1位置P1にある状態から支持軸60を中心に回転することによって、第2位置P2に変位するものであってもよい。この場合、第1位置P1に位置するときのテーブル22は、インストルメントパネル11より上方に位置するとともに、インストルメントパネル11の上面部11aと隣り合う。すなわち、テーブル22は、第1位置P1に位置するときにエアバッグ16の収納位置SPよりも上方に位置する。支持軸60は、例えば、第1位置P1に位置する状態でのテーブル22の後端に位置する。支持軸60は、テーブル22に一体化されている。支持軸60は、インストルメントパネル11等、テーブル22以外の部材に対して回転可能に連結されている。乗員Pの操作によってテーブル22が支持軸60を中心に回転されることにより、テーブル22は第1位置P1と第2位置P2とで変位する。第2位置P2に位置するときのテーブル22を
図11に二点鎖線で示す。第2位置P2に位置する状態でのテーブル22は、不図示の規制部によって第2位置P2よりも下方に回転することが規制されていてもよい。
【0093】
・
図12に示すように、テーブル22は回転軸58を中心に回転することによって、
図12に一点鎖線で示す上方位置HPに変位可能であってもよい。上方位置HPとは、
図12に二点鎖線で示す第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが上方に位置するテーブル22の位置である。すなわち、この場合のテーブル22は、上方位置HPにテーブル22が位置するように回転軸58を回転中心としてインストルメントパネル11に対して回転可能である。テーブル22は、例えば、第2位置P2にある状態から回転軸58を中心に回転することにより上方位置HPに変位してもよい。この形態において、回転軸58は、テーブル22が第2位置P2にあるときに、インストルメントパネル11の外部に露出している。なお、回転軸58は、テーブル22の位置によらずインストルメントパネル11の内部に位置してもよい。この形態におけるテーブルモジュール20は、
図12にて図示を省略しているが、ケース21及び連結部23のうち少なくとも一方を備えてもよい。この場合、上方位置HPへのテーブル22の変位に伴って、ケース21及び連結部23にテーブル22が干渉しないように、ケース21及び連結部23の形状が設定される。また、回転軸58は、例えば、ケース21、連結部23、及びインストルメントパネル11のうちいずれかに対して回転可能に連結されている。これにより、テーブル22は、回転軸58を回転中心としてインストルメントパネル11に対して回転可能となっている。
【0094】
テーブル22が第2位置P2にあるとき、展開したエアバッグ16がテーブル22の下方からテーブル22に当接すると、展開するエアバッグ16に押されることでテーブル22は回転軸58を中心に回転する。これにより、エアバッグ16の展開に伴って、テーブル22は回転軸58を中心に回転しつつ上方位置HPへと変位する。
【0095】
この変更例によれば、以下の効果を得ることができる。
(5)テーブル22は、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが上方に位置する上方位置HPにテーブル22が位置するようにインストルメントパネル11に対して回転可能である。そのため、展開したエアバッグ16がテーブル22の下方からテーブル22に当接したとしても、エアバッグ16の展開に伴ってテーブル22は回転しつつ上方位置HPへと変位する。仮に、テーブル22が上方位置HPに向けて回転しないものである場合には、テーブル22とエアバッグ16との位置関係をテーブル22がエアバッグ16の展開を妨げないように設定する必要があるが、上記変更例であればそうした位置関係の自由度を高められる。
【0096】
・上記変更例において、テーブル22の一部に切れ込みなどの脆弱部を設けてもよい。このテーブル22からは回転軸58を省略してもよい。この場合、展開したエアバッグ16がテーブル22の下方からテーブル22に当接すると、エアバッグ16の展開に伴ってテーブル22は脆弱部にて折れ曲がることによって、折れ曲がり箇所を中心に回転しつつ上方位置HPへと変位する。したがって、この変更例においても、テーブル22は、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが上方に位置する上方位置HPにテーブル22が位置するようにインストルメントパネル11に対して回転可能である。
【0097】
・実施形態のテーブル22を、回転軸58を中心に上方位置HPへと回転可能としてもよい。この場合も、テーブル22は、第2位置P2に位置するテーブル22よりも後端部41aが上方に位置する上方位置HPにテーブル22が位置するようにインストルメントパネル11に対して回転可能である。
【符号の説明】
【0098】
HP…上方位置
L…水平方向としての前後方向
LP…下方位置
SP…収納位置
P1…第1位置
P2…第2位置
W…水平方向としての車幅方向
11…インストルメントパネル
11a…上面部
11d…当接部
16…エアバッグ
22…テーブル
23…連結部
41a…後端部
58…回転軸