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特開2024-73344情報処理システム、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073344
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20240522BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
H02M7/48 M
G05B23/02 302Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035154
(22)【出願日】2023-03-08
(62)【分割の表示】P 2022184450の分割
【原出願日】2022-11-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年5月12日にRYOKI ENERGY株式会社のウェブサイトhttp://ryoki-energy.co.jp/web/archives/1479にて発表 〔刊行物等〕 令和4年5月12日に菱機工業株式会社のウェブサイトhttps://www.ryokikogyo.co.jp/news/index_220512.htmlにて発表 〔刊行物等〕 令和4年5月12日に株式会社日本政策投資銀行のウェブサイトhttps://www.dbj.jp/topics/dbj_news/2022/html/20220512_203820.htmlにて発表 〔刊行物等〕 令和4年6月1日に(1)日本経済新聞 令和4年6月1日付及び(2)日本経済新聞のウェブサイトhttps://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC259V10V20C22A5000000/にて発表 〔刊行物等〕 令和4年6月25日に(1)PVeye 2022年7月号及び(2)PVeyeのウェブサイトhttps://www.pveye.jp/inside_news/view/1491/にて発表 〔刊行物等〕 令和4年8月31日~令和4年9月2日に第2回 PV EXPO 秋 国際太陽光発電展にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】522226395
【氏名又は名称】RYOKI ENERGY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】福原 一郎
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 晶子
(72)【発明者】
【氏名】西田 勇介
(72)【発明者】
【氏名】薮内 哲
(72)【発明者】
【氏名】森 由実
(72)【発明者】
【氏名】亀井 友範
【テーマコード(参考)】
3C223
5H770
【Fターム(参考)】
3C223AA23
3C223BA03
3C223BB08
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB02
3C223EB03
3C223FF04
3C223FF13
3C223FF22
3C223FF26
3C223FF45
3C223GG01
3C223HH03
3C223HH08
5H770AA17
5H770AA19
5H770CA05
5H770HA02Y
5H770HA06X
5H770HA06Z
5H770LB05
5H770LB10
5H770PA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パワーコンディショナの故障をより正確に予測する情報処理システム、プログラム及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】ソーラーパネルが取得した直流電流を交流電流に変換するパワーコンディショナ、サーバ装置及びクライアント装置がネットワークを介して通信する情報処理システムにおいて、パワーコンディショナの制御部は、パワーコンディショナを構成する部品に由来する振動数のデータ、パワーコンディショナのインバータが出力する交流電流のデータ、インバータが発生する電波のデータ又はインバータを構成する電子部品を撮像した画像データを含む測定データを取得し、各測定データを学習モデルに入力することで、パワーコンディショナの故障の予知に関する故障データを出力する。学習モデルは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての前記各データから取得される特徴量データを学習することによって得られる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
制御部を備え、
前記制御部は、
測定データを取得し、前記測定データは、振動数データ、電流データ、電波データ又は画像データを含み、前記振動数データは、パワーコンディショナを構成する部品に由来する振動数のデータであり、前記電流データは、前記パワーコンディショナのインバータが出力する交流電流のデータであり、前記電波データは、前記インバータが発生する電波のデータであり、前記画像データは、前記インバータを構成する電子部品を撮像したデータであり、
前記測定データを学習モデルに入力することで、前記パワーコンディショナの故障の予知に関する故障データを出力し、前記学習モデルは、特徴量データを学習することによって得られる学習モデルであり、前記特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての、前記振動数データ、前記電流データ、前記電波データ又は前記画像データから取得される、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記パワーコンディショナを構成する部品は、前記インバータを冷却するファンであり、
前記振動数データは、前記ファンの回転軸についての、半径方向の加速度のデータである、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記電流データは、前記交流電流についての周波数及び振幅を組み合わせることにより得られる波形のデータである、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記電波データは、前記インバータが発生する特定の範囲の周波数についての電磁ノイズのデータである、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記電子部品は、コンデンサであり、
前記画像データは、前記コンデンサの液漏れ又は膨らみを認識するデータである、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記測定データは、温度データを含み、
前記温度データは、前記電子部品の本体又は周辺についての温度のデータであり、
前記特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての、前記温度データから取得される、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記制御部は、
正常の状態における前記パワーコンディショナの特徴量データを生成し、
前記特徴量データを前記学習モデルに入力することで、正常の状態における前記パワーコンディショナの特徴量データのクラスターを生成し、
前記測定データを前記学習モデルに入力することで、乖離度情報を取得し、前記乖離度情報は、前記測定データと前記クラスターとの間のデータの乖離の度合いであり、
前記乖離度情報が所定の条件を満たす場合、前記故障データを取得する、
情報処理システム。
【請求項8】
プログラムであって、
コンピュータを、請求項1~7の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
情報処理システムが実行する情報処理方法であって、
請求項1~7の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部が実行する各処理を備える、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、電力の常時供給が無くても設計寿命の到達をより正確に報知するために、電力変換装置は電源回路部とコントローラとを有する。電源回路部は入力電力を出力電力に変換する。コントローラは電源回路部が起動して停止するまでの単位稼働時間を計測する。コントローラは単位稼働時間を積算することにより累積稼働時間を算出する。コントローラは累積稼働いかんが寿命閾値を超える場合に自身の寿命を報知する。コントローラは単位稼働時間に基づいて寿命閾値を更新する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-5423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年において、機械学習を使用することにより、パワーコンディショナの故障をより正確に予測可能な技術が求められている。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、パワーコンディショナの故障をより正確に予測可能な技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、制御部を備える。制御部は、測定データを取得し、測定データは、振動数データ、電流データ、電波データ又は画像データを含み、振動数データは、パワーコンディショナを構成する部品に由来する振動数のデータであり、電流データは、パワーコンディショナのインバータが出力する交流電流のデータであり、電波データは、インバータが発生する電波のデータであり、画像データは、インバータを構成する電子部品を撮像したデータである。測定データを学習モデルに入力することで、パワーコンディショナの故障の予知に関する故障データを出力し、学習モデルは、特徴量データを学習することによって得られる学習モデルであり、特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての、振動数データ、電流データ、電波データ又は画像データから取得される。
【0007】
本開示によれば、パワーコンディショナの故障をより正確に予測可能な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
図2】パワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係るアクティビティ図の一例を示す図である。
図4】教師なし学習フロー領域5の一例を説明する図である。
図5】学習時フロー領域6の一例を説明する図である。
図6】予知時フロー領域7の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント装置でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.情報処理システム1のシステム構成
まず、図1を参照しながら本実施形態の情報処理システム1のシステム構成について説明する。図1は、情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1が示すように、情報処理システム1は、パワーコンディショナ2と、サーバ装置3と、クライアント装置4と、ソーラーパネルSと、ネットワークNとを含む。パワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4は、ネットワークNを介して、相互に通信可能に構成される。ソーラーパネルSは、太陽光のエネルギーを、直流電流に変換して取得可能に構成される。パワーコンディショナ2は、ソーラーパネルSにて取得した直流電流を交流電流に変換可能に構成される。サーバ装置3及びクライアント装置4は、情報処理装置の一例であり、本実施形態に限定されるものではない。クライアント装置4は、PC(Personal Computer)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等の何れであってもよい。なお、パワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4は、複数あってもよい。ここで、情報処理システム1に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。したがって、パワーコンディショナ2、サーバ装置3単体又はクライアント装置4単体であっても情報処理システム1に例示されるシステムに含まれる。
【0014】
2.ハードウェア構成
次に、図2を参照しながら本実施形態のパワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4のハードウェア構成について説明する。図2は、パワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0015】
2.1.パワーコンディショナ2のハードウェア構成
図2に示されるように、パワーコンディショナ2は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、振動取得部24と、電流取得部25と、電波取得部26と、画像取得部27と、温度取得部28とを備え、これらの構成要素がパワーコンディショナ2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。パワーコンディショナ2は、実施形態に係る処理を実行する。図2に図示されていないが、パワーコンディショナ2を構成する構成部品は、ソーラーパネルSから取得される直流電流を交流電流に変換するインバータと、インバータを冷却するファンと、異常を検知して動作を遮断する真空遮断器とを備える。
【0016】
制御部21は、パワーコンディショナ2に関連する全体動作の処理及び制御を行う。制御部21は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部21が、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出し、プログラムに基づき処理を実行することによって、パワーコンディショナ2に係る種々の機能、例えば、後述する図3図6に示される処理が実現される。なお、制御部21は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部21を有するように実施してもよい。また、それらの組合せであってもよい。
【0017】
記憶部22は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部21によって実行されるパワーコンディショナ2に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部22は、制御部21によって実行されるパワーコンディショナ2に係る種々のプログラム、変数及び制御部21がプログラムに基づき処理を実行する際に用いるデータ等を記憶している。記憶部22は、記憶媒体の一例である。
【0018】
通信部23は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G/4G/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、パワーコンディショナ2は、通信部23を介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0019】
振動取得部24は、振動数データを取得可能に構成される。振動数データは、パワーコンディショナ2を構成する構成部品に由来する振動数のデータである。構成部品は、ファンと真空遮断器とを少なくとも含む。ファンの振動数データは、ファンの回転軸についての、半径方向の動きのデータを含んでもよい。半径方向の動きのデータは、加速度、速度又は変位を測定することによって特定されてもよい。半径方向の動きのデータは、半径方向に延びる第1方向と、半径方向に延びておりかつ第1方向に直行する第2方向と、との成分に分解したデータを用いてもよい。ファンの振動数データは、ファンの回転に由来する運転音を含んでもよい。これにより例えば、ファンの回転軸のベアリングについて劣化の状態を診断することができる。また、真空遮断器の振動数データは、真空遮断器の動作に由来する音を含んでもよい。振動データは、記憶部22(あるいは記憶部32又は記憶部42)に記憶されている、正常の状態又は異常の状態における構成部品に由来する振動数のデータと比較されるデータである。振動取得部24は、ファンの振動数と、ファンの音と、真空遮断器の音との何れか1つ以上を取得可能なものであればよく、例えば、加速度センサ、振動センサ、マイク等である。
【0020】
電流取得部25は、電流データを取得可能に構成される。電流データは、パワーコンディショナ2のインバータが出力する交流電流のデータである。電流データは、パワーコンディショナ2のインバータが出力する交流電流の、振幅と周波数とのデータである。電流データは、高調波のデータを検出したデータを含んでもよい。電流データは、交流電流についての周波数及び振幅を組み合わせることにより得られる波形のデータを含んでもよい。電流データは、記憶部22(あるいは記憶部32又は記憶部42)に記憶されている、正常の状態又は異常の状態におけるパワーコンディショナ2の波形のデータと比較されるデータである。電流取得部25は、電流を取得可能なものであればよく、電流プルーブ等である。
【0021】
電波取得部26は、電波データを取得可能に構成される。電波データは、インバータが発生する電波のデータである。例えば、電波データは、インバータが発生する特定の周波数の範囲についての電磁ノイズのデータである。より具体的には例えば、電波データは、特定の周波数の範囲についての電磁ノイズをスペクトル解析することにより得られるデータである。特定の周波数は、例えば、100k~100MHzであってもよい。電波データは、記憶部22(あるいは記憶部32又は記憶部42)に記憶されている、正常の状態又は異常の状態におけるインバータが発生する電波のデータと比較されるデータである。電波取得部26は、電磁ノイズの取得又は電磁ノイズのスペクトル解析が可能なものであればよく、例えば、近傍界プルーブと、近傍界プルーブ及びソフトウエアラジオの組み合わせとが含まれ得る。
【0022】
画像取得部27は、画像データを取得可能に構成される。画像データは、インバータを構成する電子部品を撮像したデータである。電子部品は、プリント基板、コンデンサ及びIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)のうち少なくとも1つを含む。例えば、画像データは、プリント基板、コンデンサ又はIGBTの、破損、変形等の様子を撮像したデータである。また、コンデンサ又はIGBTは、インバータを構成するプリント基板上に直接設けられることがある。その場合、画像データは、インバータのプリント基板の本体及びプリント基板に設けられる各電子部品を撮像したデータであってもよい。より具体的には例えば、画像データは、プリント基板上のコンデンサの液漏れ又は膨らみを認識するデータである。画像データは、記憶部22(あるいは記憶部32又は記憶部42)に記憶されている、正常の状態又は異常の状態におけるインバータを構成する電子部品を撮像したデータと比較されるデータである。画像取得部27は、プリント基板の状態を画像として取得可能なものであればよく、例えば、カメラである。
【0023】
温度取得部28は、温度データを取得可能に構成される。温度データは、パワーコンディショナ内の温度のデータである。例えば、温度データは、電子部品の本体又は周辺についての温度のデータであってもよい。また、インバータを構成するプリント基板の本体、プリント基板に設けられる各電子部品及びプリント基板の周辺の温度のデータであってもよい。温度取得部28は、パワーコンディショナ内の温度を測定可能なものであればよい。温度データは、記憶部22(あるいは記憶部32又は記憶部42)に記憶されている、正常の状態又は異常の状態におけるパワーコンディショナ2内の温度のデータと比較されるデータである。例えば、温度取得部28は、液体封入ガラス温度計、バイメタル温度計、圧力式温度計、熱電温度計、電気抵抗温度計、IC化温度センサ等の接触式の温度計と、放射温度計、2色温度計、サーモグラフィ等の非接触式の温度計とを含む。これにより、外気温又は直射日光によるパワーコンディショナ2への影響、ファンの停止又は不具合による室温上昇を検出することができる。
【0024】
2.2.サーバ装置3のハードウェア構成
図2に示されるように、サーバ装置3は、制御部31と、記憶部32と、通信部33とを備え、これらの構成要素がサーバ装置3の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。サーバ装置3は、実施形態に係る処理を実行する。サーバ装置3の制御部31、記憶部32及び通信部33については、パワーコンディショナ2の制御部21、記憶部22及び通信部23を参照されたい。
【0025】
2.3.クライアント装置4のハードウェア構成
図2に示されるように、クライアント装置4は、制御部41と、記憶部42と、通信部43と、入力部44と、出力部45と、を有し、これらの構成要素がクライアント装置4の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。クライアント装置4は、実施形態に係る処理を実行する。クライアント装置4の制御部41、記憶部42及び通信部43については、パワーコンディショナ2の制御部21、記憶部22及び通信部23を参照されたい。クライアント装置4は、ソーラーパネルS及びパワーコンディショナ2の所有者により使用されてもよいし、パワーコンディショナ2の販売元となる企業の従業員により使用されてもよい。
【0026】
入力部44は、クライアント装置4の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。例えば、入力部44は、出力部45と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することが可能である。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。すなわち、入力部44がユーザによってなされた操作に基づく入力を受け付ける。当該入力が命令信号として、通信バスを介して制御部41に転送され、制御部41が必要に応じて所定の制御又は演算を実行しうる。
【0027】
出力部45は、クライアント装置4の表示部として機能することが可能である。出力部45は、例えば、クライアント装置4の筐体に含まれてもよいし、外付けされてもよい。出力部45は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。これは例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスを、クライアント装置4の種類に応じて使い分けて実施することが好ましい。
【0028】
3.情報処理システム1の動作の流れ
本実施形態の情報処理システム1で実行される好ましい情報処理の一例を説明する。
【0029】
本明細書において、ネットワークN、通信部23、通信部33及び通信部43を介して送受信された種々の情報は、記憶部22、記憶部32及び記憶部42に記憶されるものとする。
【0030】
なお本明細書において、「取得」とは、データ等を他の装置から受信する態様と、データ等を自ら生成する態様との両方を含む概念である。
【0031】
3.1 情報処理の概要
次に、図3を示しながら、測定データを取得してから、パワーコンディショナ2の状態を判定し、故障データを出力するまでの情報処理について説明する。図3は、本実施形態に係るアクティビティ図の一例を示す図である。
【0032】
(アクティビティA1)
まず、制御部21は、振動取得部24から振動数データを、電流取得部25から電流データを、電波取得部26から電波データを、画像取得部27から画像データを、温度取得部28から温度データをそれぞれ取得する。振動数データ、電流データ、電波データ、画像データ又は温度デ-タは測定データに含まれる。測定データは、パワーコンディショナ2に対して何かしらを測定することにより取得されるデータであり、1以上の種類のデータを含むデータである。すなわち、制御部21は、測定データを取得する。なお、測定データは、図5で示す測定データ601、611及び図6で示す測定データ70を含む。
【0033】
(アクティビティA2)
続いて、制御部21は、通信部23及びネットワークNを介して、測定データをサーバ装置3に送信する。測定データの送信のタイミングは、リアルタイムであってもよいし、1分毎、1時間毎、1日毎といった任意の時間単位毎であってもよい。
【0034】
(アクティビティA3)
続いて、制御部31は、ネットワークN及び通信部33を介して、測定データをパワーコンディショナ2から受け付ける。
【0035】
(アクティビティA4)
続いて、制御部31は、測定データを学習モデルに入力する。学習モデルに入力された測定データが取得条件をみたす場合、制御部31は、故障データを取得する。制御部31は、故障データを含む表示情報を生成する。学習モデルは、特徴量データを学習することによって得られる学習モデルである。学習モデル及び取得条件については、図4図6を用いて詳述する。
【0036】
故障データは、パワーコンディショナ2の故障の予知に関するデータである。パワーコンディショナ2の故障は、インバータのコンデンサの容量抜け、インバータのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)の異常加熱等が挙げられる。パワーコンディショナ2の故障の予知に関するデータは、故障、保全又は修理への対応により想定される太陽光発電の稼働停止時間に関するデータを含んでもよい。また、故障データは、稼働停止時間から求められる、発電量又は売電価格に関するデータを含んでもよい。なお、故障データは、図5で詳述する故障データ72を含む。
【0037】
表示情報とは、画面、画像、アイコン、テキスト等といった、ユーザが視認可能な態様で生成された情報そのものだけでなく、表示させるためのレンダリング情報を含む概念である。
【0038】
特徴量データは、学習モデルを使用した機械学習において、特徴量として使用されるデータである。特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナ2についての、振動数データ、電流データ、電波データ、画像データ及び温度データのうち少なくとも1つから取得されるデータである。なお、特徴量データは、図5で詳述する特徴量データ600、610を含む。
【0039】
故障の状態は、パワーコンディショナ2に異常が検出される状態である。例えば、故障の状態は、構成部品の何れかが正常に動作していない状態であってもよい。また、例えば、故障の状態は、パワーコンディショナ2による交流電流への変換効率が所定の基準を満たさない状態であってもよい。また、例えば、故障の状態は、パワーコンディショナ2が動作不能の状態であってもよい。正常の状態は、パワーコンディショナ2に異常が検出されない状態であり、故障の状態以外の状態であってもよい。
【0040】
(アクティビティA5)
続いて、アクティビティA4にて故障データを取得しなかった場合、情報処理システム1は、アクティビティA1に処理を進める。アクティビティA4にて故障データを取得した場合、情報処理システム1は、アクティビティA6に処理に進める。
【0041】
(アクティビティA6)
続いて、制御部31は、通信部33及びネットワークNを介して、故障データを含む表示情報をクライアント装置4に送信する。
【0042】
(アクティビティA7)
続いて、制御部41は、ネットワークN及び通信部43を介して、故障データを含む表示情報をサーバ装置3から受け付ける。
【0043】
(アクティビティA8)
最後に、制御部41は、生成した表示情報に基づいて、故障データを出力部45に表示させる。
【0044】
本実施形態によれば、パワーコンディショナの故障をより正確に予測可能な技術を提供することができる。
【0045】
3.2 情報処理の詳細
次に、図4図6を用いて、上記概説した情報処理の詳細部分を説明する。次で説明するように、学習モデルは、図4に示す教師なし学習による手法を単独で使用してもよいし、図5及び図6に示す教師あり学習による手法を単独で使用してもよいし、それらの手法を組み合わせて使用してもよい。本実施形態では、制御部31は、図4に示す教師なし学習と、図5及び図6に示す教師あり学習とを組み合わせて使用し、何れかから故障データが出力される場合に、ユーザに通知するものとする。
【0046】
(教師なし学習)
まず、図4を用いて、図3のアクティビティA5を教師なし学習を用いて故障データを取得する場合の処理について説明する。図4は、教師なし学習フロー領域5の一例を説明する図である。図4には、教師なし学習フロー領域5が含まれる。教師なし学習フロー領域5は、教師なし学習を用いた特徴量データの生成とクラスターを用いた故障の予知との情報処理を説明する領域である。教師なし学習フロー領域5は、特徴量生成処理50と、クラスター生成処理51と、取得処理52とを含む。
【0047】
特徴量生成処理50は、正常の状態におけるパワーコンディショナの測定データに基づいて、正常の状態におけるパワーコンディショナの特徴量データを更に生成する処理である。特徴量生成処理50におけるアルゴリズムは、敵対的生成ネットワーク(Generative Adversarial Network:GAN)、オートエンコーダ、DCGAN、Conditional GAN、Pix2Pix、PGGAN、StyleGAN等の任意の生成モデルによるアルゴリズムを含む。本実施形態では、GANを使用するものとして説明する。GANは、生成ネットワーク及び識別ネットワークを含み、学習モデルの一例である。生成ネットワークでは、偽特徴量データが生成される。識別ネットワークでは、生成された偽特徴量データが、本物の特徴量データに近いデータであるか、本物の特徴量データから遠いデータであるか、を識別される。GANでは、本物の特徴量データに近いデータと識別されたデータが特徴量データとして取得される。制御部31は、GANを使用して特徴量生成処理50を実行する。
【0048】
クラスター生成処理51は、正常の状態におけるパワーコンディショナの特徴量データのクラスターを生成する処理である。クラスター生成処理51におけるアルゴリズムは、単リンク法、完全リンク法、群平均法、Ward法、セントロイド法、重み付き平均法、メジアン法、K-means法等の任意のクラスターのアルゴリズムが用いられる。クラスター生成処理51におけるアルゴリズムは、学習モデルの一例である。制御部31は、特徴量データを学習モデルに入力することで、クラスター生成処理51を実行する。
【0049】
取得処理52は、測定データを学習モデルに入力することで、故障データを取得する処理である。
具体的には例えば、制御部31は、測定データを学習モデルに入力することで、乖離度情報を取得する。乖離度情報は、測定データとクラスターとの間のデータの乖離の度合いである。データの乖離の度合いは、クラスターに対する測定データの外れ値を判定することにより特定される。制御部31は、乖離度情報が取得条件を満たす場合、故障データを取得する。この取得条件は、箱ひげ図、ヒストグラム、散布図、外れ値検定、二変量解析、k-近傍法、LOF(Local Outlier Factor)、ホテリング理論等の外れ値を判定する手法により、外れ値があるかを判定した場合である。すなわち、制御部31は、取得処理52を行う。
【0050】
(教師あり学習)
次に、図5及び図6を用いて、図3のアクティビティA5を教師あり学習を用いて故障データを取得する場合の処理について説明する。図5は、学習時フロー領域6の一例を説明する図である。図5には、学習時フロー領域6が含まれる。学習時フロー領域6は、教師あり学習を用いた学習時の情報処理を説明する領域である。学習時フロー領域6は、特徴量データ領域60と、学習モデル62とを含む。
【0051】
特徴量データ領域60は、特徴量データ600、610を含む。特徴量データ600は、測定データ601と、正常データ602とを含む。特徴量データ610は、測定データ611と、異常データ612とを含む。正常データ602は、測定データ601が正常の状態におけるパワーコンディショナの測定データであることを示すデータである。異常データ612は、測定データ611が故障の状態におけるパワーコンディショナの測定データであることを示すデータである。
【0052】
特徴量データ600、610は、次のように作成される。制御部31は、測定データ601、611を取得する。制御部31は、ある測定データ601に対する正常データ602の紐付けをユーザから受け付けることで、特徴量データ600を取得する。また、制御部31は、ある測定データ611に対する異常データ612の紐付けをユーザから受け付けることで、特徴量データ61を取得する。制御部31は、同様の処理を複数の測定データ601、611に対して行なうことで、複数の特徴量データ600、610を取得する。なお、特徴量データ600、610の取得は、クライアント装置4により行われてもよい。
【0053】
学習モデル62は、任意の教師あり機械学習の手法により学習を行なうアルゴリズムを含む。任意の教師あり機械学習の手法は、例えば、線形回帰分析、重回帰分析、ロジスティック回帰、部分的最小二乗(Partial Least Squares:PLS)回帰、ガウス過程回帰、ランダムフォレスト、勾配ブースティング決定木、ニューラルネットワーク等の手法である。
【0054】
制御部31は、生成した特徴量データ600、610を学習モデル62に入力することで学習済みの学習モデル71を取得する。より具体的には例えば、制御部31は、測定データ601、611を説明変数として、正常データ602及び異常データ612を目的変数として教師あり学習させることにより学習済みの学習モデル71を取得する。
【0055】
図6は、予知時フロー領域7の一例を説明する図である。図6には、予知時フロー領域7が含まれる。予知時フロー領域7は、教師あり学習を用いた故障の予知の情報処理を説明する領域である。予知時フロー領域7には、測定データ70と、学習済みの学習モデル71と、故障データ72とが含まれる。
【0056】
学習済みの学習モデル71は、学習モデル62に特徴量データ600、610を学習させることによって得られる学習モデルである。
【0057】
制御部31は、測定データ70を学習済みの学習モデル71に入力し、取得条件をみたす場合、故障データ72を取得する。この取得条件は、学習済みの学習モデル71が、測定データを故障データに、一致する又は一致する確率が高いと判定したことである。
【0058】
なお、教師あり学習を用いた故障データの出力は、異常データ612に紐づく測定データ611のデータ数がある程度収集することができたタイミングで実行されてもよい。これにより、
【0059】
以上、本開示によれば、機械学習の使用により、パワーコンディショナの故障をより正確に予測可能な技術を提供することができる。また、パワーコンディショナの故障の予測を行うにあたって、複雑な情報処理を必要としないため、パワーコンディショナ2、サーバ装置3及びクライアント装置4のキャッシュメモリの使用も少なくすることができる。更に、キャッシュメモリの使用を少なくすることができる結果として、大掛かりな装置又はコンピュータ等を必要としないため、安価に情報処理を実行することができる。
【0060】
[その他]
前述の実施形態に係る情報処理システム1に関して、コンピュータを、情報処理システム1の制御部31として機能させるプログラムであってもよい。また、情報処理システム1が実行する情報処理方法であってもよい。
【0061】
また、学習モデルは、多変量解析による手法を使用してもよいし、パターン認識による手法を使用してもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0062】
更に、次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0063】
(1)情報処理システムであって、制御部を備え、前記制御部は、測定データを取得し、前記測定データは、振動数データ、電流データ、電波データ又は画像データを含み、前記振動数データは、パワーコンディショナを構成する部品に由来する振動数のデータであり、前記電流データは、前記パワーコンディショナのインバータが出力する交流電流のデータであり、前記電波データは、前記インバータが発生する電波のデータであり、前記画像データは、前記インバータを構成する電子部品を撮像したデータであり、前記測定データを学習モデルに入力することで、前記パワーコンディショナの故障の予知に関する故障データを出力し、前記学習モデルは、特徴量データを学習することによって得られる学習モデルであり、前記特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての、前記振動数データ、前記電流データ、前記電波データ又は前記画像データから取得される、情報処理システム。
【0064】
このような構成によれば、より正確にパワーコンディショナの故障を予測可能な技術を提供することができる。
【0065】
(2)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記パワーコンディショナを構成する部品は、前記インバータを冷却するファンであり、前記振動数データは、前記ファンの回転軸についての、半径方向の加速度のデータである、情報処理システム。
【0066】
このような構成によれば、パワーコンディショナに設けられるファンについて、ベアリング等の部品の劣化を判断することが可能となる。
【0067】
(3)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記電流データは、前記交流電流についての周波数及び振幅を組み合わせることにより得られる波形のデータである、情報処理システム。
【0068】
このような構成によれば、パワーコンディショナに設けられるインバータの劣化を判断することが可能となる。
【0069】
(4)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記電波データは、前記インバータが発生する特定の範囲の周波数についての電磁ノイズのデータである、情報処理システム。
【0070】
このような構成によれば、パワーコンディショナに設けられるインバータの劣化を判断することが可能となる。
【0071】
(5)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記電子部品は、コンデンサであり、前記画像データは、前記コンデンサの液漏れ又は膨らみを認識するデータである、情報処理システム。
【0072】
このような構成によれば、パワーコンディショナに設けられるインバータの劣化を判断することが可能となる。
【0073】
(6)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記測定データは、温度データを含み、前記温度データは、前記電子部品の本体又は周辺についての温度のデータであり、前記特徴量データは、正常の状態又は故障の状態におけるパワーコンディショナについての、前記温度データから取得される、情報処理システム。
【0074】
このような構成によれば、パワーコンディショナに設けられるインバータの劣化を判断することが可能となる。
【0075】
(7)上記(1)に記載の情報処理システムにおいて、前記制御部は、正常の状態における前記パワーコンディショナの特徴量データを生成し、前記特徴量データを前記学習モデルに入力することで、正常の状態における前記パワーコンディショナの特徴量データのクラスターを生成し、前記測定データを前記学習モデルに入力することで、乖離度情報を取得し、前記乖離度情報は、前記測定データと前記クラスターとの間のデータの乖離の度合いであり、前記乖離度情報が所定の条件を満たす場合、前記故障データを取得する、情報処理システム。
【0076】
このような構成によれば、故障時のデータを予め持っていなくてもパワーコンディショナが故障している可能性を検証することが可能となる。
【0077】
(8)プログラムであって、コンピュータを、上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部として機能させるためのプログラム。
【0078】
(9)情報処理システムが実行する情報処理方法であって、上記(1)~(7)の何れか1つに記載の情報処理システムの前記制御部が実行する各処理を備える、情報処理方法。
もちろん、この限りではない。
【0079】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0080】
1 :情報処理システム
2 :パワーコンディショナ
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :振動取得部
25 :電流取得部
26 :電波取得部
27 :画像取得部
28 :温度取得部
3 :サーバ装置
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
4 :クライアント装置
41 :制御部
42 :記憶部
43 :通信部
44 :入力部
45 :出力部
5 :学習フロー領域
50 :特徴量生成処理
51 :クラスター生成処理
52 :取得処理
6 :学習時フロー領域
60 :特徴量データ領域
600 :特徴量データ
601 :測定データ
602 :正常データ
61 :特徴量データ
610 :特徴量データ
611 :測定データ
612 :異常データ
62 :学習モデル
7 :予知時フロー領域
70 :測定データ
71 :学習モデル
72 :故障データ
N :ネットワーク
S :ソーラーパネル
図1
図2
図3
図4
図5
図6