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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073351
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】目盛り付き容器及び目盛り表示シール
(51)【国際特許分類】
   G01F 19/00 20060101AFI20240522BHJP
   A61J 9/00 20060101ALI20240522BHJP
   A61J 1/05 20060101ALI20240522BHJP
   B65D 25/56 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
G01F19/00 H
A61J9/00 Q
A61J1/05 313L
B65D25/56
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023084316
(22)【出願日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】P 2022184442
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイト 掲載日 令和4年11月8日 ウェブサイトのURL https://www.sgkz.or.jp/develop/idea/53/pdf/idea_53_1.pdf https://www.sgkz.or.jp/develop/idea/53/01_minister.html (公益財団法人 市村清新技術財団ウェブサイト) 刊行物 発行日 令和4年11月13日 朝日小学生新聞 令和4年11月13日付 日刊第10面 朝日中高生新聞 令和4年11月13日付 第18面 (いずれも株式会社朝日学生新聞社発行)
(71)【出願人】
【識別番号】522451551
【氏名又は名称】小嶺 鈴
(74)【代理人】
【識別番号】100119091
【弁理士】
【氏名又は名称】豊山 おぎ
(72)【発明者】
【氏名】小嶺 鈴
【テーマコード(参考)】
3E062
4C047
【Fターム(参考)】
3E062AA10
3E062AB01
3E062AC02
3E062AC06
3E062DA02
3E062DA09
3E062HA02
3E062HB02
3E062HC01
3E062KA02
3E062MA12
4C047DD23
4C047GG24
4C047PP09
(57)【要約】
【課題】本発明は、収容物の体積等を測定する際に副目盛りを一見して判別しやすい目盛り付き容器を提供する。
【解決手段】本発明の目盛り付き容器2Aは、底壁部3a及びこの底壁部3aから筒状に立ち上がり収容物を外側から視認できる透明性を有する側壁部3bを具備した収容器3を備え、収容器3の所定の載置状態で側壁部3bに水平方向に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示1がなされ、目盛り表示1のうち、主目盛りM,M間に付され、主目盛りMが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りmの線分の長さが、間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁部及びこの底壁部から筒状に立ち上がり収容物を外側から視認できる透明性を有する側壁部を具備した収容器を備え、
前記収容器の所定の載置状態で前記側壁部に水平方向に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示がなされ、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示されている目盛り付き容器。
【請求項2】
前記収容器は、前記目盛り表示の線分の長さを日本産業規格に従って表示した体積計である請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記収容器は、プランジャを用いて内容物を押し出し可能なシリンジである請求項1に記載の目盛り付き容器。
【請求項4】
前記収容器は、蓋つきのボトルである請求項1に記載の目盛り付き容器。
【請求項5】
前記目盛り表示は、線分の長さによって色を異ならせている請求項1から4のいずれか一項に記載の目盛り付き容器。
【請求項6】
前記目盛り表示は、前記主目盛り及びこれに続いて付された線分の長さが次第に長く又は短くなっている複数の副目盛りを一組として、前記一組置きに異なる色が交互に付されている又は前記一組ごとに全て異なる色が付されている請求項1から4のいずれか一項に記載の目盛り付き容器。
【請求項7】
収容物を外側から視認できる透明性を有する収容器の側壁部に貼着可能で、
互いに平行に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示を有し、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示された目盛り表示シール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目盛り付き容器及び目盛り表示シールに関する。
【背景技術】
【0002】
体積計、注射器のシリンジ、哺乳瓶その他の給液ボトル等に例示されるように、物の体積等を計測可能な目盛りを有する容器が広く知られている。従来の容器に表示された目盛りは、目盛り線の長さが一定である。
しかし、上記のような従来の容器の目盛りは、特に小単位を示す目盛り(すなわち副目盛り)の線の長さが一定であるため、収容物がどの副目盛りを指しているのか非常に判別し難い。これに対し、特許文献1のように、目盛り線の所定の線のみ太くしたり一端に円の印しを付す工夫も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】意匠登録第1556961号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の目盛りであっても、副目盛りの間隔が狭い場合はとりわけ、副目盛りの位置を判別し難い。
そこで本発明は、収容物の体積等を測定する際に副目盛りを一見して判別しやすい目盛り付き容器及び目盛り表示シールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の目盛り付き容器は、底壁部及びこの底壁部から筒状に立ち上がり収容物を外側から視認できる透明性を有する側壁部を具備した収容器を備え、前記収容器の所定の載置状態で前記側壁部に水平方向に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示がなされ、前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示されている。
本発明は、副目盛りが間隔を空けて付されるにしたがって副目盛りの線分の長さを短く又は長くしているので、内容物の表面又は界面が示す副目盛りを判別しやすい。
(2)本発明の目盛り付き容器の前記収容器は、前記目盛り表示の線分の長さを日本産業規格に従って表示した体積計であってもよい。
本発明の体積計によれば、収容物の体積を簡単かつ速やかに測ることができる。
(3)本発明の目盛り付き容器の前記収容器は、プランジャを用いて内容物を押し出し可能なシリンジであってもよい。
本発明のシリンジによれば、収容物の体積を簡単かつ速やかに測ることができる。
(4)本発明の目盛り付き容器の前記収容器は、蓋つきのボトルであってもよい。
本発明のボトルによれば、収容物の体積を簡単かつ速やかに測ることができる。
(5)本発明の目盛り付き容器の前記目盛り表示は、線分の長さによって色を異ならせていてもよい。
本発明は、副目盛りが間隔を空けて付されるにしたがって副目盛りの線分の長さを短く又は長くしている上に、副目盛りの色が線分の長さによって異なっているので、内容物の表面又は界面が示す副目盛りをより一層判別しやすい。
(6)本発明の目盛り付き容器の前記目盛り表示は、前記主目盛り及びこれに続いて付された線分の長さが次第に長く又は短くなっている複数の副目盛りを一組として、前記一組置きに異なる色が交互に付されている又は前記一組ごとに全て異なる色が付されていてもよい。
本発明は、副目盛りが間隔を空けて付されるにしたがって副目盛りの線分の長さを短く又は長くしている上に、主目盛り及び副目盛りの組ごとに色を異ならせているので、内容物の体積を一層判別しやすい。
(7)本発明の目盛り表示シールは、収容物を外側から視認できる透明性を有する収容器の側壁部に貼着可能で、互いに平行に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示を有し、前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示されている。
この構成によれば、従来の体積計などの容器を容易に本発明の目盛り付き容器とすることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明の目盛り付き容器及び目盛り表示シールは、副目盛りの線分の長さを次第に長く表示し又は次第に短く表示した構成により各副目盛りを識別しやすく、収容物の体積等を極めて簡便かつ即座に判別することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】(a),(b)本発明による目盛り表示を例示した図である。
図2】本発明の第1の実施形態の目盛り付き容器を示す斜視図である。
図3】本発明の第2の実施形態の目盛り付き容器を示す正面図である。
図4】本発明の第3の実施形態の目盛り付き容器を示す斜視図である。
図5】本発明の第4の実施形態の目盛り付き容器を示す斜視図である。
図6】本発明の第5の実施形態の目盛り付き容器を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に本発明による測定用の目盛りにつき実施形態を説明する。図1(a)は、本発明による目盛り表示の副目盛りの線分を下方に向かって次第に短くなるように表示した図であり、同図(b)は、目盛り表示の副目盛りの線分を上方に向かって次第に短くなるように表示した図である。図1(a),(b)に示す数値及び目盛りの間隔は例示である。
図1に示した目盛り表示1は、体積等の測定時の表示として適用することができ、例えばメスシリンダー、ビーカー等の体積計,注射器のシリンジ,給水ボトル等への適用がされる。
【0009】
より具体的には、本発明の目盛り付き容器は、透明性を有する収容器の側壁部に、収容器を所定の姿勢で載置した状態で水平方向に延びる線分がこれに直交する方向に間隔を空けて付されるように目盛り表示をしたものである。
【0010】
収容器は、少なくとも底壁部と、底壁部の外縁の全周を取り囲んで立ち上がる側壁部とを備え、開口部が形成されている。
目盛り表示は、主目盛りよりも小さい単位を表示する副目盛りの線分の長さが間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなるように表示されている。
【0011】
本発明の目盛り付き容器により体積又は量を測定する対象物としては、液体、半固形物、粉体、気体等の流体物、固体又はこれらを組み合わせた物などが挙げられる。
【0012】
本発明の第1の実施形態の目盛り付き容器を図2に示す。
図2に示すように、第1の実施形態として示す目盛り付き容器2は、ビーカー2Aである。
ビーカー2Aにおいて、収容器3は、底壁部3aが円板形の有底筒状であり、底壁部3aから筒状に立ち上がった側壁部3bの水平断面が円形で径が一定の寸胴形で、上端で開口している。
必須ではないが、本実施形態では、開口部4には注ぎ口4aが設けられている。
【0013】
収容器3の側壁部3b及び底壁部3aは、収容物の上面ないし界面等を側壁部3bの外側から視認できる程度の透明性を有している。言い換えると、収容器3の側壁部3bは、収容物及びその界面又は収容物の最上面を外側から視認できるかぎり、半透明であっても透明であってもよい。収容物及びその上面を側壁部3bの外表面からよりクリアに視認する観点からは、少なくとも側壁部3bは透明性が高い方が好ましい。
【0014】
本実施形態の収容器3は、側壁部3bと底壁部3aとが一体的に形成され、全体として均一な透明性を有する材質、特に限定されないが例えば、ガラスや合成樹脂により形成され得る。
また、収容器3は、耐熱性、耐久性、及び/又は耐変色性を有していることが好ましい。
【0015】
目盛り表示1は、側壁部3bの周方向の一部において、所定の間隔を空けて筒状の側壁部3bの軸線に直交する線分を付すことにより、収容器3内の収容物の体積又は量を表示する印である。
目盛り表示1は、所定の単位で収容物の体積又は量を判別させる主目盛りMと、主目盛りMが示す単位をより小さく区切った所定の単位で収容物の体積又は量を判別させる副目盛りmとを有している。
【0016】
主目盛りMは、最も長い線分で示されている。主目盛りMが示す単位は、収容器3の大きさ及び収容する対象物の測定単位によって決定され得る。
副目盛りmは、主目盛りMが示す体積又は量をより小さく分けた一定の単位で測れるように、主目盛りM,M間に付された線分である。主目盛りM,M間に付される副目盛りmの数,単位及び間隔は、収容器3の大きさ、形状及び収容する対象物について測定したいレベル等によって適宜決定され得る。本実施形態では、副目盛りmは、一例として主目盛りM,M間に4つ付されている。
【0017】
副目盛りmは、主目盛りMの線分よりも短い線分で、主目盛りM,M間で、一の主目盛りMから次の主目盛りMに近づくに従って徐々に短く(又は長く)なるように付されている。
1つの主目盛りMの線分の両端及びその下方に付された4つの副目盛りmの各線分の両端は、概ね逆三角形上に位置し得る長さで付されている。
【0018】
すなわち、1つの主目盛りM及びその下方の副目盛りmの線分は、下方に向かって左右対称でほぼ一定の割合で次第に短くなる構成となっている。具体的には、主目盛りMと最も短い副目盛りmのそれぞれの線分の長さの比は、1.1:1以上3:1以下であることが好ましく、1.5:1以上3:1以下であることがより好ましい。
【0019】
主目盛りMと最も短い副目盛りmのそれぞれの線分の長さの比が1.1未満である場合は、線分の差が小さいため、線分の長さを異ならせることによる視認性が上がりにくい。また、主目盛りMと最も短い副目盛りmのそれぞれの線分の長さの比が3以上である場合は、線分の長さが長くなり却って見にくくなるからである。
【0020】
この結果、目盛り表示1は全体として、主目盛りM毎に概略逆三角形が上下に連なって構成された表示態様をなしている。
目盛り表示1を構成する各線分は、所定の太さの線分で、識別しやすい色により側壁部3bに付されている。目盛りを側壁部3bに設ける方法としては、印刷、成形、その他の公知の方法が適宜採用され得る。
【0021】
本発明のビーカー2Aは、副目盛りmが異なる長さの線分でかつ一定の割合で長さを変化させた構成としたことにより、内容物の上面等が主目盛りMから幾つ目の副目盛りmであるかを極めて容易にかつ速やかに判別することができる。したがって、本発明のビーカー2Aは、体積の読み誤りを防止し、かつ、一見で体積を読み取ることができるという効果を奏する。
【0022】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。後述する各実施形態において、第1の実施形態と実質的に同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0023】
図3に示すように、第2の実施形態として示す目盛り付き容器2は、注射器5のシリンジ2Bである。なお、本実施形態における注射器5は、先端に注射針を有さず、動植物に液体等を与える場合等に好適に用いられるものを例示している。
【0024】
シリンジ2Bは、円筒形状の外筒部(側壁部)7の先端に筒先部8を有し、基端縁にフィンガーフランジ9を有している。
筒先部8には着脱自在なキャップ8aが被せられている。
外筒部7には、先端から基端に向かって目盛り表示1が付されている。
【0025】
目盛り表示1は、一定間隔で付された主目盛りM,M間に、副目盛りm,m・・の線分を先端側から基端側に近づくにつれて徐々に小さくなるように付されている。
シリンジ2Bは、内部に挿入されるプランジャ10が外筒部7から見える半透明の合成樹脂又はガラス等により形成されている。
【0026】
プランジャ10は、基端部に押し出しフランジ11を有した棒状の挿入部12と、挿入部12の先端に固定され、シリンジ2Bの内部に収容した液体等の流体を押し出すガスケット13とを備えている。
【0027】
以上の構成を有する注射器5のシリンジ2Bは、主目盛りM及び副目盛りmの線分が、外筒部7の先端から基端に向かって徐々に短くなるように表示されている。言い換えると、主目盛りMと、次の主目盛りMまでの間に付された副目盛りm,m・・・の長さが全て異なっており、かつ、一定の割合で短くなっている。
【0028】
この目盛り表示1の構成により、ガスケット13の先端が重なっている副目盛りm及びこれよりも先にある副目盛りmを非常に容易に見分けることができる。したがって、プランジャ10の押圧時に、ガスケット13の主目盛りM又は副目盛りmの位置を極めて容易、正確かつ即座に判別することができ、内容物の押し出し量を正確に測ることができるという効果を奏する。
【0029】
図4に示すように、第3の実施形態として示す目盛り付き容器2は、メスシリンダー2Cである。
本実施形態のメスシリンダー2Cは、一定の径で形成された円筒状の側壁部14と、側壁部14の底部を閉じるとともに側壁部14の外側に円板状に張り出した底壁部15とを有している。
側壁部14は、外側から内部を見ることができる透明性を有したガラス又は合成樹脂により形成されている。
【0030】
側壁部14の周面の一部には、底壁部15近傍の所定位置から上端に向かって一定の間隔で線分を付すことにより形成された目盛り表示1が設けられている。
目盛り表示1は、一定間隔で最も長い線分で表示した主目盛りM,M間に、副目盛りm,m・・の線分が先端側から基端側(上から下)に近づくにつれて徐々に短くなるように付された構成となっている。
この構成により、本実施形態のメスシリンダー2Cにおいても、第1の実施形態のビーカー2Aと同様の作用及び効果を奏する。
【0031】
図5に示すように、第4の実施形態として示す目盛り付き容器2は、螺合により着脱自在な蓋16を有するボトル2Dである。
本実施形態のボトル2Dは、円形の底壁部17と、底壁部17の外周縁を取り囲んで立ち上がる円筒状の側壁部18と、側壁部18の径をすぼめて形成された首部19とを有している。
側壁部18の周面の一部には、側壁部18の上端縁近傍から底壁部17に向かって一定の間隔を空けて線分を付すことにより形成された目盛り表示1が設けられている。
【0032】
目盛り表示1は、一定間隔で最も長い線分で表示した主目盛りM,M間に、上端縁側から底壁部に向けて間隔を空けて線分が徐々に短くなるように副目盛りm,m・・を付している。
首部19の外周面には雄ネジ(不図示)が形成されている。蓋16の側壁の内面には、雌螺子(不図示)が切られている。この構成により、ボトル2Dの主部に蓋16を螺合させて着脱自在となっている。
【0033】
本実施形態のボトル2Dは、上記構成を有することにより、第1の実施形態のビーカー2Aと同様の作用及び効果を奏する。また、ボトル2Dは、蓋16を被冠させて収容物を保存することができるため、ドリンク剤や医薬品等を好適に保存するとともに、適切な量を誤りなく確認しながら服用することができるという効果を奏する。
【0034】
図6に示すように、第5の実施形態として示す目盛り付き容器2は、計量器2Eである。
本実施形態の計量器2Eは、円形の底壁部20と、底壁部20の外周縁を取り囲んで立ち上がる円筒状の側壁部21とを有している。
側壁部は、底壁部20から上端縁に向かってやや拡径しながら立ち上がっている。
【0035】
側壁部21の周面の一部には、側壁部21の上端縁近傍から底壁部20に向かって一定の間隔を空けて線分を付すことにより形成された目盛り表示1が設けられている。
目盛り表示1は、一定間隔で最も長い線分で表示した主目盛りM,M間に、副目盛りm,m・・の線分を上端縁側から底壁部20に向けて間隔を空けて付す度に徐々に小さくなるように表示されている。
本実施形態の収容器3は、透明性を有するガラス又は合成樹脂により形成されている。
【0036】
目盛り表示1を正面視した際の側壁部21の右側部には、取っ手22が設けられている。
また、目盛り表示1を正面視した際の側壁部21の上端開口部23の左側部には、注ぎ口24が設けられている。
【0037】
以上の構成により、本発明の計量器2Eは、第1の実施形態のビーカー2Aと同様の作用及び効果を奏する。
【0038】
なお、本発明の目盛り表示1の向きは、図2図4図5図6に示す第1,3,4,5の実施形態については、各実施形態で示した向きと上下反対、すなわち主目盛りM,M間で下方に向かって線分が長くなるように設けられていてもよい。
また、図3に示す第2の実施形態については、目盛り表示1は、同実施形態で示した向きと左右反対、すなわち主目盛りM,M間で筒先部8に向かって線分が短くなるように設けられていてもよい。
【0039】
また更に、上記各実施形態において、目盛り表示1は、各線分の長さの差が左右で同じになる(すなわち対称となる)ように主目盛りM及び副目盛りmが付された構成となっているが、目盛り表示1は、線分の左右両端で長さが徐々に変化して行っていれば、線分の左右両端の長さの差が同じになっていない、すなわち同じ比率で変化していなくてもよい。
【0040】
また、目盛り表示1は、副目盛りの色を線分の長さによって色を異ならせていてもよい。この構成によれば、各副目盛りの識別がより一層容易となるため、例えばメモリ間の間隔が狭い場合であっても、目盛りの読み間違いをより効果的に防止することができるという効果を奏する。
【0041】
または、目盛り表示1は、主目盛り及び主目盛りに続いて、間隔を空けて徐々に短い線分で示された副目盛りm、m・・・の組ごとに、目盛りの色を異ならせていてもよい。この構成によれば、主目盛りの単位(組)ごとに色が異なるため、収容器内の収容物の体積をより一層容易に把握することが可能となる。
【0042】
また、目盛り表示1は、副目盛りmの長さを変えてもよい限りにおいて、JIS R3505等の日本産業規格に従って設けられているとなおよい。
【0043】
なお、従来の目盛り表示11が付された透明性を有する収容器3に、透明性を有し、上述した本発明の目盛り表示1を印刷等して表示したテープを貼ることにより、収容器3に本願の目盛り表示11を設けた目盛り付き容器2としてもよい。
【0044】
上記に示したほか、少なくとも底壁部と底壁部を取り囲んで立ち上がる側壁部とを有した収容器であって、内部に流体を収容して側壁部の外側から視認可能な透明性を有するその他の様々な収容器にも、目盛り表示1を付して、本発明の目盛り付き容器2とすることができる。
上記各実施形態で示した容器以外の具体例としては、哺乳瓶や、ペットの給水ボトル2D、その他体積計等の計測器が挙げられる。
【符号の説明】
【0045】
1 目盛り表示
2 目盛り付き容器
2B シリンジ
2C メスシリンダー
2D ボトル
2E 計量器
3 収容器
3a,15,17,20 底壁部
3b,7,14,18,21 側壁部
10 プランジャ
M 主目盛り
m 副目盛り
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
底壁部及びこの底壁部から筒状に立ち上がり収容物を外側から視認できる透明性を有する側壁部を具備した収容器を備え、
前記収容器の所定の載置状態で前記側壁部に水平方向に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示がなされ、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなり、前記線分の左右両端で長さが徐々に変化するように表示されている目盛り付き容器。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項7】
収容物を外側から視認できる透明性を有する収容器の側壁部に貼着可能で、互いに平行に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示を有し、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなり、前記線分の左右両端で長さが徐々に変化するように表示された目盛り表示シール。
【手続補正書】
【提出日】2024-04-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁部及びこの底壁部から筒状に立ち上がり収容物を外側から視認できる透明性を有する側壁部を具備した収容器を備え、
前記収容器の所定の載置状態で前記側壁部に水平方向に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示がなされ、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなり、前記線分の左右両端で長さが徐々に変化するように表示され、前記主目盛り又は長さの異なる前記副目盛りの前記線分に従って前記収容器の内容物の体積又は量の測定が可能な目盛り付き容器。
【請求項2】
前記収容器は、前記目盛り表示の線分の長さを日本産業規格に従って表示した体積計で
ある請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記収容器は、プランジャを用いて内容物を押し出し可能なシリンジである請求項1に記載の目盛り付き容器。
【請求項4】
前記収容器は、蓋つきのボトルである請求項1に記載の目盛り付き容器。
【請求項5】
収容物を外側から視認できる透明性を有する収容器の側壁部に貼着可能で、互いに平行に延びる線分を間隔を空けて付した目盛り表示を有し、
前記目盛り表示のうち、主目盛り間に付され、主目盛りが示す単位よりも小さい単位を表示する副目盛りの前記線分の長さが、前記間隔を空けて付される度に次第に長くなる、又は、次第に短くなり、前記線分の左右両端で長さが徐々に変化するように表示され、前記主目盛り又は長さの異なる前記副目盛りの前記線分に従って前記収容器の内容物の体積又は量の測定が可能な目盛り表示シール。