(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073356
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】冷媒循環装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20240522BHJP
H05K 7/14 20060101ALI20240522BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
H05K7/20 M
H05K7/14 P
G06F1/20 A
G06F1/20 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129456
(22)【出願日】2023-08-08
(31)【優先権主張番号】63/426,106
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】渡慶次 鋭彦
(72)【発明者】
【氏名】濱野 晋佑
(72)【発明者】
【氏名】安藤 禎晃
(72)【発明者】
【氏名】村上 拓
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大貴
(72)【発明者】
【氏名】野々村 尚也
【テーマコード(参考)】
5E322
5E348
【Fターム(参考)】
5E322AA05
5E322AB01
5E322AB07
5E322DA01
5E322DA04
5E322EA05
5E322FA01
5E348DD10
5E348DE02
5E348DE04
5E348DE13
5E348DE15
5E348EE10
5E348EE40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】使い勝手の良い冷媒循環装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】冷媒循環装置CDU1は、第一開口1521A、1521Bを有する第一筐体15と、第一筐体15から突出する突起と、第一開口1521A、1521Bを通じて第一筐体15の内部空間で第一方向Xに移動可能であり、前記内部空間において第一開口1521A、1521Bよりも第一方向Xの一方の位置である装着位置に装着される二個のポンプ17と、を備える。ポンプ17は、第一方向Xの一方において前記突起と重ならない第一位置と、第一方向Xの一方において前記突起と重なり、且つ、前記突起よりも第一方向Xの一方側の第二位置との間で移動可能なストッパーを有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一開口を有する第一筐体と、
前記第一筐体から突出する突起と、
前記第一開口を通じて前記第一筐体の内部空間で第一方向に移動可能であり、前記内部空間において前記第一開口よりも前記第一方向の一方の位置である装着位置に装着されるポンプと
を備え、
前記ポンプは、
前記第一方向の一方において前記突起と重ならない第一位置と、前記第一方向の一方において前記突起と重なり且つ前記突起よりも前記第一方向の一方側の第二位置との間で移動可能な第一ストッパーを有する、冷媒循環装置。
【請求項2】
前記第一ストッパーは、前記第二位置にある状態で前記突起と当たる、請求項1に記載の冷媒循環装置。
【請求項3】
前記ポンプは、
前記第一方向の他方側に第二パネルを有する第二筐体と、
前記第一方向に交差する第二方向に沿う軸周りに回転可能に前記第二パネルに支持されるレバーを更に有し、
前記第一ストッパーは、前記レバーにおいて前記軸の周囲に設けられる、請求項1又は請求項2に記載の冷媒循環装置。
【請求項4】
前記レバーは、
前記第一方向において前記突起と重ならない第三位置と、前記第一方向において前記突起と重なり且つ前記突起よりも前記第一方向の他方側の第四位置との間で移動可能な第二ストッパーを更に有し、
前記第二ストッパーは、
前記第一ストッパーが前記第一位置にある状態では前記第四位置にあり、
前記第一ストッパーが前記第二位置にある状態では前記第三位置にあり、
前記ポンプが前記装着位置にあり且つ前記第四位置にある状態では、前記突起よりも前記第一方向の他方側で前記突起に当たる、請求項3に記載の冷媒循環装置。
【請求項5】
前記ポンプは、前記第二ストッパーが前記第三位置にある状態で前記レバーを前記第二パネルに固定する第一固定具を更に有する、請求項4に記載の冷媒循環装置。
【請求項6】
前記ポンプの前記第二パネルを前記第一筐体に固定する第二固定具を更に備える、請求項5に記載の冷媒循環装置。
【請求項7】
前記第一筐体は、
前記内部空間を区画する壁と、
前記壁に設けられ、前記第二筐体を前記第一方向にガイドする一対のガイドレールと
を更に有する、請求項3に記載の冷媒循環装置。
【請求項8】
前記一対のガイドレールは、
前記第一方向に交差する第三方向において互いに対向し、
前記一対のガイドレールの前記第三方向における間隔は、前記第一方向の一方端及び/又は他方端において最も広い、請求項7に記載の冷媒循環装置。
【請求項9】
前記ポンプは、冷媒の吸込口と吐出口とを有し、
前記吸込口及び前記吐出口の下方で前記冷媒を受ける受け部と
を更に備える、請求項1又は請求項2に記載の冷媒循環装置。
【請求項10】
前記突起は、前記第一筐体からにおける前記第一開口の縁よりも前記第一開口の内側へと突出する、請求項1又は請求項2に記載の冷媒循環装置。
【請求項11】
第一開口を有する筐体と、
前記第一開口を通じて前記筐体内に装着されるポンプと、
前記筐体に設けられ、画面を表示する表示部と
を備える、冷媒循環装置。
【請求項12】
ラックに収容され、
前記ラックは、第二開口を通じて開放された内部空間を区画する壁を有し、
前記第一開口及び前記表示部は、前記第二開口と同じ方向を向いている、請求項11に記載の冷媒循環装置。
【請求項13】
内部空間を区画する筐体と、
前記内部空間で拡がる第一回路基板と、
凹部が形成された縁を有する第二回路基板と、
前記第一回路基板に取り付けられ、前記第二回路基板を前記第一回路基板と電気的に接続するための装着部と
を備え、
前記装着部は、
前記第一回路基板に交差する第一方向に沿って延び、前記縁を案内する溝を有するガイド部材と、
前記溝内に設けられ、前記凹部に嵌まり込む凸部と、
前記縁が前記溝内で案内される過程で、前記縁が前記凸部に当たって弾性変形することにより前記凸部を前記溝から退避させる弾性変形部と
を備える、電子機器。
【請求項14】
前記第一方向において、前記第一回路基板から前記凸部に向かう向きを第一方向一方とし、前記凸部から前記第一回路基板に向かう向きを第一方向他方とし、
前記凹部は、前記第一方向一方側及び前記第一方向他方側のうち、前記第一方向一方側で傾斜する第一傾斜部を有し、
前記凸部は、前記第一方向一方側及び前記第一方向他方側のうち、前記第一方向他方側で傾斜する第二傾斜部を有し、
前記第一傾斜部は、前記第一方向一方側の位置であるほど、前記縁に近くなるように傾斜し、
前記第二傾斜部は、前記第一方向一方側の位置であるほど、前記弾性変形部から遠ざかるように傾斜する、請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記第二回路基板には貫通孔が形成されている、請求項13又は請求項14に記載の電子機器。
【請求項16】
前記第二回路基板は、前記貫通孔から離れた位置に実装された電子部品を有する、請求項15に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒循環装置及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
冷却対象から受けた熱を、循環する冷媒に伝達することによって、同冷却対象を冷却する冷媒循環装置が知られている(例えば特許文献1参照)。なお、冷媒循環装置は、電子機器の一例でもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
冷媒循環装置及び電子機器には、使い勝手の良さが求められる。
【0005】
本開示の目的は、使い勝手の良い冷媒循環装置及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る冷媒循環装置は、第一開口を有する第一筐体と、前記第一筐体から突出する突起と、前記第一開口を通じて前記第一筐体の内部空間で第一方向に移動可能であり、前記内部空間において前記第一開口よりも前記第一方向の一方の位置である装着位置に装着されるポンプとを備える。前記ポンプは、前記第一方向の一方において前記突起と重ならない第一位置と、前記第一方向の一方において前記突起と重なり且つ前記突起よりも前記第一方向の一方側の第二位置との間で移動可能な第一ストッパーを有する。
【0007】
本開示の他の態様に係る冷媒循環装置は、第一開口を有する筐体と、前記第一開口を通じて前記筐体内に装着されるポンプと、前記パネルに設けられ、画面を表示する表示部とを備える。
【0008】
本開示の更に他の態様に係る電子機器は、内部空間を区画する筐体と、前記内部空間で拡がる第一回路基板と、凹部が形成された縁を有する第二回路基板と、前記第一回路基板に取り付けられ、前記第二回路基板を前記第一回路基板と電気的に接続するための装着部とを備える。前記装着部は、前記第一回路基板に交差する第一方向に沿って延び、前記縁を案内する溝を有するガイド部材と、前記溝内に設けられ、前記凹部に嵌まり込む凸部と、前記縁が前記溝内で案内される過程で、前記縁が前記凸部に当たって弾性変形することにより前記凸部を前記溝から退避させる弾性変形部とを備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、使い勝手の良い冷媒循環装置及び電子機器が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る冷却システムの構成を示す図である。
【
図3】
図3は、
図1に示されるCDUを
図2とは異なる方向から視た外観斜視図である。
【
図4】
図4は、
図2に示される線IV-IVに沿うCDUの横断面図である。
【
図5】
図5は、
図2に示される線V-Vに沿うCDUの横断面図である。
【
図6】
図6は、
図3に示されるポンプと装着部とを示す斜視図である。
【
図7】
図7は、
図3に示されるポンプと装着部とを
図6とは異なる方向から視た斜視図である。
【
図8】
図8は、
図2に示される線VIII-VIIIに沿うCDUの横断面図である。
【
図9】
図9は、装着部に対する各ポンプの挿抜を詳細に示す模式図である。
【
図20】
図20は、タッチスクリーン1132に表示される画像S01の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の例示的な各実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0012】
各実施形態では、理解の容易のため、互いに交差するZ方向、X方向及びY方向が適宜用いられる。各実施形態において、「交差」という語は、線同士、面同士又は線及び面が互いに直角に交わることを含む。「交差」という用語は更に、線同士、面同士又は線及び面が微差の範囲で非直角に交わることとも含む。微差は、公差及び誤差を含む。
【0013】
また、以下、Z方向、X方向及びY方向における位置のことを、「Z位置」、「X位置」及び「Y位置」とそれぞれ記載する場合がある。また、Z方向、X方向及びY方向における寸法のことを、「Z寸法」、「X寸法」及び「Y寸法」とそれぞれ記載する場合がある。
【0014】
[冷却システム100]
図1は、第一実施形態に係る冷却システム100の構成を示す模式図である。
図1に示されるように、冷却システム100は、CDU1と、分配マニホールド2と、収集マニホールド3と、少なくとも一個のコールドプレート4と、冷却装置6と、流路7,8とを、構成要素として備える。これら構成要素により、冷却システム100は、空間A01内に設置された少なくとも一個の熱源5を冷却する。
【0015】
なお、冷却システム100に一個のコールドプレート4が備わる場合には、冷却システム100は、分配マニホールド2と、収集マニホールド3とを備えなくともよい。
【0016】
冷却システム100の構成要素のうち、CDU1と、分配マニホールド2と、収集マニホールド3と、複数のコールドプレート4は、空間A01内に設置される。空間A01は、例えばサーバルームである。
【0017】
[熱源5,ラック9]
空間A01には、ラック9が設けられる。ラック9内には、複数の熱源5が収容される。複数の熱源5は、ラック9内で、特定方向に並ぶように収容される。特定方向は、例えばZ方向又はY方向である。
【0018】
各熱源5は、典型的には、電子部品又は電子機器である。電子部品は、電子機器を構成する部品であって、例えば、中央演算ユニット(所謂、CPU)、電解コンデンサ、電力用半導体モジュール又はプリント回路基板を含む。電子部品は、給電により動作し発熱する。電子機器は、ラックマウントサーバ又はブレードサーバである。電子機器は他にも、プロジェクタ、パーソナルコンピュータ又はディスプレイであってもよい。
【0019】
[CDU1の概要]
CDU1は、本開示の「冷媒循環装置」の一例である。CDU1は、冷却システム100(但し、冷却装置6と、流路7,8を除く)として市場で流通可能である。しかし、これに限らず、CDU1は、単独で市場で流通してもよい。実施形態では、CDU1は、使用時に、例えばラック9に収容される。しかし、これに限らず、CDU1は、使用時にラック9外に設置されてもよい。
【0020】
[各種流出口12,13,各種流入口11,14の概要]
CDU1は、一次流入口11と、一次流出口12と、二次流入口13と、二次流出口14とを備える。一次流入口11には、収集マニホールド3から高温の一次冷媒が流入する。二次流入口13には、流路7を通じて低温の二次冷媒が流入する。CDU1は、一次流入口11からCDU1内に流入した一次冷媒(高温)と、二次流入口13からCDU1内に流入した二次冷媒(低温)との間で熱交換を行う。これにより、CDU1内では、一次冷媒の熱エネルギーが二次冷媒へと移動する。即ち、一次冷媒の温度は、熱交換によってCDU1への流入時と比較して低下する。CDU1は、低温になった一次冷媒を、分配マニホールド2に向けて一次流出口12から圧送する。高温になった二次冷媒は、二次流出口14から流路8に送り出される。
【0021】
[一次冷媒,二次冷媒]
一次冷媒は、例えば冷却液である。冷却液としては不凍液又は純水が例示される。不凍液の典型例は、エチレングリコール水溶液又はプロピレングリコール水溶液である。二次冷媒は、一次冷媒と同種又は異種の冷媒である。なお、一次冷媒及び二次冷媒の少なくとも一方は、ガス冷媒であってもよい。
【0022】
[分配マニホールド2]
分配マニホールド2は、共通流路21と、複数の個別流路22とを有する。なお、
図1では、理解を容易にする目的で、三個の個別流路22のみが示されている。共通流路21と、複数の個別流路22との各々では、一次冷媒が流通可能である。各個別流路22の一方端は、一次冷媒が流通可能に共通流路21と接続される。複数の個別流路22のうちの一つの他方端は、CDU1の一次流出口12と接続され、分配マニホールド2における一次冷媒の流入口として使用される。残りの個別流路22の他方端は、分配マニホールド2における一次冷媒の流出口として使用され、コールドプレート4の流入口41と個々に接続される。従って、分配マニホールド2の流入口に流入した一次冷媒(低温)は、個別流路22の一つから共通流路21へと流通し、残りの個別流路22により分流された後、分配マニホールド2の各流出口から流出する。
【0023】
[コールドプレート4]
各コールドプレート4は、少なくとも一つの熱源5と熱的に接触する。一次冷媒(低温)は、各コールドプレート4の内部を流れる。詳細には、各コールドプレート4は、熱源5と熱的に直接接触するように配置される。各コールドプレート4は、例えば熱伝導シート(図示せず)を介して熱源5と熱的に接触するように配置されてもよい。即ち、「熱的に接触」という用語は、「熱的に直接的に接触」という意味と、「熱的に間接的に接触」という意味とを含む。
【0024】
各コールドプレート4は、一次冷媒の流入口41、流出口42及び内部流路43を有する。内部流路43は、流入口41と、流出口42とを、一次冷媒が流通可能に接続する。流入口41には、流入口41に接続された個別流路22から一次冷媒(低温)が流入する。一次冷媒は、内部流路43内を流出口42に向かって流通する。従って、熱源5で発生した熱エネルギーは、熱源5と熱的に接触するコールドプレート4の内部流路43を流れる一次冷媒に移動する。その結果、熱源5は冷却され、一次冷媒の温度が上昇する。一次冷媒(高温)は、流出口42から、収集マニホールド3の個別流路31へと流出する。
【0025】
[収集マニホールド3]
収集マニホールド3は、複数の個別流路31と、共通流路32とを有する。なお、
図1では、理解を容易にする目的で、三個の個別流路31が示されている。複数の個別流路31と、共通流路32との各々には、一次冷媒が流通可能である。各個別流路31の一方端は、一次冷媒が流通可能に共通流路32と接続される。全個別流路31のうちの一つの他方端は、収集マニホールド3における一次冷媒の流出口として使用され、CDU1の一次流入口11と接続される。残りの個別流路31の他方端は、収集マニホールド3における一次冷媒の流入口として、コールドプレート4の流出口42と個々に接続される。従って、個別流路31における各流入口に、コールドプレート4から流入した一次冷媒は、共通流路32で合流し、個別流路31の流出口から、CDU1の一次流入口11に流出する。従って、一次冷媒は、CDU1、分配マニホールド2、コールドプレート4及び収集マニホールド3を、この記載順に循環する。
【0026】
[冷却装置6]
冷却装置6は、例えば、空間A01の外部に設置される。なお、冷却装置6は、屋内及び屋内のいずれに設置されてもよい。冷却装置6は、例えばチラー又は冷却塔である。冷却装置6は、二次冷媒の流入口61、流出口62及び内部流路63と、冷却部64と、ポンプ65とを備える。内部流路63は、流入口61と、流出口62とを、二次冷媒が流通可能に接続する。冷却部64と、ポンプ65とは、内部流路63上に挿入される。
【0027】
流入口61に流入した二次冷媒は、流路を通じて冷却部64に流入する。冷却部64は、冷却部64に流入した二次冷媒を冷却する。冷却部64における冷却方式は、空冷方式及び水冷方式のいずれであってもよい。冷却部64から流出した二次冷媒は、流路を通じてポンプ65に流入する。ポンプ65は、ポンプ65に流入した二次冷媒を、流出口62に向けて圧送する。
図1では、ポンプ65は、二次冷媒の流路において冷却部64と流出口62との間に位置する。しかし、これに限らず、ポンプ65は、二次冷媒の流路において流出口62と冷却部64との間に位置していてもよい。
【0028】
[CDU1の詳細]
図2は、
図1に示されるCDU1の外観斜視図である。
図3は、
図1に示されるCDU1を
図2とは別方向から視た外観斜視図である。
【0029】
[筐体15,パネル151~156]
図2及び
図3に示されるように、CDU1は、筐体15を備える。筐体15の外形は、例えば略直方体形状であって、Z方向に比較的薄く且つX方向に比較的長い。筐体15は、パネル151~156を有する。パネル151~156は、筐体15の外形を規定する。パネル151~156は、筐体15の内部空間A11(
図4参照)を外部から区画する。
【0030】
パネル151,152は、X方向に互いに離れる。実施形態では、パネル151は、パネル152を基準としてX方向一方に位置する。パネル151,152の各々は、Z方向及びY方向の双方に拡がる。
【0031】
パネル153,154は、Z方向に互いに離れる。実施形態では、パネル154は、パネル153を基準としてZ方向一方に位置する。パネル153,154の各々は、X方向及びY方向の双方に拡がる。
【0032】
パネル155,156は、Y方向に互いに離れる。実施形態では、パネル155は、パネル156を基準としてY方向一方に位置する。パネル155,156の各々は、Z方向及びX方向の双方に拡がる。
【0033】
[各種流出口12,13と、各種流入口11,14の詳細]
図2に示されるように、筐体15は、パネル151に、一次流入口11と、一次流出口12と、二次流入口13と、二次流出口14とを、四個のポートとして有する。四個のポートの各々は、パネル151に向かって電源ユニット201よりも右方に位置する。四個のポートの各々は、パネル151からX方向一方に突出する。
【0034】
一次流入口11は、例えば、パネル151に向かって視てパネル151の右下隅に位置する。換言すると、一次流入口11は、パネル151のZ方向他方端付近且つY方向一方端付近に位置する。
【0035】
二次流入口13は、例えば、パネル151に向かって視て一次流入口11の左方に位置する。換言すると、二次流入口13は、一次流入口11を基準としてY方向他方に位置する。
【0036】
一次流出口12は、例えば、パネル151に向かって視て二次流入口13の左斜め上方に位置する。換言すると、一次流出口12は、二次流入口13を基準としてY方向他方且つZ方向一方に位置する。
【0037】
二次流出口14は、例えば、パネル151に向かって視て一次流入口11の上側に位置する。換言すると、二次流出口14は、一次流入口11を基準としてZ方向一方に位置する。
【0038】
[一次流路・二次流路]
図4は、
図2に示される線IV-IVに沿うCDU1の横断面図である。なお、
図4では、理解を容易にするため、パネル154の図示は省略される。
図4に示されるように、CDU1は、個別配管71,81を備える。個別配管71,81は、内部空間A11内に据え付けられる。
【0039】
個別配管71は、一次流路の一部を規定する。一次流路は、CDU1内における一次冷媒の流路である。個別配管71は、一次流入口11と、プレート式の熱交換器16の一次配管162との間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。実施形態では、個別配管71は、X方向に沿って概ね真っすぐに延びる。従って、一次流入口11と一次配管162との間の距離が比較的短くなる。
【0040】
個別配管81は、二次流路の一部を規定する。二次流路は、CDU1内における二次冷媒の流路である。個別配管81は、二次流入口13と、熱交換器16の二次配管164との間で二次冷媒が流通可能に両者を接続する。実施形態では、個別配管81は、二次流入口13からパネル153に沿ってX方向他方に延びて、熱交換器16よりもX方向一方側の位置P01で屈曲する。個別配管81は、位置P01から、Z方向一方及びY方向他方に延びて、パネル154(
図3参照)よりもZ方向他方側の位置P02に至る。個別配管81は、位置P02からX方向他方に延びて、熱交換器16の二次配管164に至る。
【0041】
[熱交換器16]
図4に示されるように、CDU1は、プレート式の熱交換器16を更に備える。熱交換器16は、例えば略直方体形状の筐体161を有する。筐体161は、Y方向に比較的長く且つZ方向に比較的薄い。筐体161は、X方向においてパネル151,152(
図3参照)の概ね中央に位置する。Y方向において、筐体161は、パネル156よりもパネル155の近くに位置する。詳細には、筐体161は、僅かな隙間を介してパネル155に近接する。Z方向において、筐体161は、パネル154(
図3参照)よりもパネル153の近くに位置する。より詳細には、筐体161は、僅かな隙間を介してパネル153に近接する。即ち、筐体161は、パネル154からZ方向他方に離れて位置する。
【0042】
熱交換器16は、筐体161内に、多数の伝熱プレートと、一次配管162,163と、二次配管164,165とを有する。各伝熱プレートは、筐体161内でX方向に間隔をあけずにX方向に配列される。なお、各伝熱プレートをX方向に間隔を詰めてX方向に配列することも可能である。また、各伝熱プレートは、Z方向及びY方向の各々に拡がる矩形形状である。
【0043】
一次配管162,163と、二次配管164,165の各々は、筐体161の両端面1611,1612を貫通する。端面1611,1612は、筐体161においてX方向一方端及びX方向他方端にそれぞれ位置する。一次配管162,163と、二次配管164,165の各々は、両端面1611,1612間に位置する各伝熱プレートも貫通する。実施形態では、一次配管162,163と、二次配管164,165の各々は、X方向に沿って概ね真っすぐに延びる。
【0044】
一次配管162は、筐体161においてY方向一方端及びZ方向他方端の近くに位置する。一次配管163は、筐体161においてY方向他方端及びZ方向他方端の近くに位置する。二次配管164は、筐体161においてY方向他方端及びZ方向一方端の近くに位置する。二次配管165は、筐体161においてY方向一方端及びZ方向一方端の近くに位置する。
【0045】
一次配管162,163と、二次配管164,165の各々のX方向他方端は全閉される。一次配管162は、個別配管71のX方向他方端と、一次冷媒が流通可能に接続される。二次配管164は、個別配管81のX方向他方端と、二次冷媒が流通可能に接続される。
【0046】
一次冷媒は、一次配管162から多数の伝熱プレートを通って一次配管163へと流通する。二次冷媒は、二次配管164から多数の伝熱プレートを通って二次配管165へと流通する。多数の伝熱プレートでは、高温の一次冷媒と、低温の二次冷媒とが物理的に隔離された状態で流通する。一方、多数の伝熱プレートは、伝熱抵抗が比較的小さい材料で作製される。従って、多数の伝熱プレートでは、一次冷媒(高温)と、二次冷媒(低温)との間で熱交換が行われ、その結果、一次冷媒の熱エネルギーが二次冷媒へと移動する。即ち、一次配管163内を流通する一次冷媒の温度は、一次配管162内を流通する場合と比較して低下する。
【0047】
[一次流路・二次流路]
図4に示されるように、CDU1は、個別配管82を更に備える。個別配管82は、内部空間A11内に据え付けられる。個別配管82は、二次流路の一部を規定する。個別配管82は、二次配管165と、二次流出口14との間で二次冷媒が流通可能に両者を接続する。実施形態では、個別配管82は、X方向に沿って概ね真っすぐに延びる。従って、二次配管165と、二次流出口14との間の距離が短くなる。
【0048】
図5は、
図2に示される線V-Vに沿うCDU1の横断面図である。
図5に示されるように、CDU1は、共通配管72と、分岐管73と、二個のソケット74A,74Bとを更に備える。共通配管72と、分岐管73と、二個のソケット74A,74Bとは、内部空間A11内に据え付けられる。共通配管72と、分岐管73と、二個のソケット74A,74Bとは、一次流路の一部を規定する。
【0049】
共通配管72は、一次配管163と、分岐管73との間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。実施形態では、共通配管72は、一次配管163からパネル153に沿ってX方向一方に真っすぐに延びて、途中でUターンして熱交換器16とパネル156との間を通って分岐管73の流入口731に至る。
【0050】
分岐管73は、Y方向に長い略直方体形状である。分岐管73の配置は、特に限定されないが、実施形態では下記の通りである。X方向において、分岐管73は、パネル151,152の概ね中央よりもパネル152寄りに位置する。Y方向において、分岐管73は、パネル155よりもパネル156の近くに位置する。詳細には、分岐管73は、僅かな隙間を介してパネル156に近接する。Z方向において、分岐管73は、パネル154(
図3参照)よりもパネル153の近くに位置する。より詳細には、分岐管73は、僅かな隙間を介してパネル153に近接する。即ち、分岐管73は、パネル154からZ方向一方に離れて位置する。
【0051】
分岐管73は、流入口731と、二個の流出口732A,732Bと、内部流路733とを有する。
【0052】
流入口731は、分岐管73においてX方向一方を向く面734に形成される。流入口731は、面734から内部流路733へとX方向に貫通する。流入口731は、Z方向において、共通配管72と概ね同じ位置に形成される。また、流入口731は、Y方向において熱交換器16とパネル156との間の位置に形成される。
【0053】
流出口732A,732Bは、分岐管73においてX方向他方を向く面735に形成される。面735において、流出口732A,732Bは、Y方向において互いに異なる位置に形成される。詳細には、流出口732Aは、流出口732Bを基準としてY方向一方に位置する。流出口732A,732Bは、Z方向及びX方向の各々において互いに同じ位置に形成される。流出口732A,732Bは、面735から内部流路733へとX方向に貫通する。
【0054】
内部流路733は、流入口731と、流出口732A,732Bとを、一次冷媒が流通可能に接続する。従って、分岐管73は、流入口731に流入した一次冷媒を、内部流路733を通じて流出口732A,732Bへと導いて二分岐する。
【0055】
ソケット74A,74Bは、流出口732A,732Bと一次冷媒が流通可能に接続される。実施形態では、ソケット74A,74Bは、流出口732A,732BからX方向他方に突出する。ソケット74A,74Bは、後述のポンプ17が有する各吸込口171(プラグ)と対であり、各吸込口171とともにカプラを構成する。
【0056】
[ポンプ17]
図6は、
図3に示されるポンプ17と装着部18A,18Bとを示す斜視図である。
図7は、
図3に示されるポンプ17と装着部18A,18Bとを
図6とは異なる方向から視た斜視図である。
【0057】
図6及び
図7に示されるように、CDU1は更に、ポンプ17を備える。実施形態では、ポンプ17の個数は、二個である。ポンプ17の個数は、少なくとも一個であればよい。二個のポンプ17は、好ましくは、互いに同じ仕様に従って製造されている。
【0058】
各ポンプ17は、装着部18A,18Bに挿抜可能に装着される。各ポンプ17は、装着部18A,18Bに装着された状態(以下、「装着状態」と記載する。)で動作することで、一次流路内で一次冷媒を圧送可能である。
【0059】
各ポンプ17は、一次冷媒の吸込口171及び吐出口172と、コネクタ173とを有する。また、各ポンプ17は、内部流路と、ポンプロータと、ポンプモータ(いずれも図示せず)を有する。
【0060】
各吸込口171及び各吐出口172は、プラグである。各吸込口171(プラグ)は、ソケット74A,74Bの各々と対であり、ソケット74A,74Bとともにカプラを構成する。吸込口171がソケット74A、74Bへの装着に応じて、ソケット74A,74Bに設けられたバルブが開く。それに対し、吸込口171がソケット74A、74Bからの取り外しに応じて、ソケット74A、74Bのバルブが閉じる。
【0061】
各吐出口172(プラグ)は、後述のソケット75A,75Bと対であり、ソケット75A,75Bとともにカプラを構成する。各吐出口172は、各吸込口171と同じ仕様を有する。ソケット75A,75Bは、ソケット74A、74Bと同じ仕様を有する。
【0062】
各ポンプ17において、内部流路は、吸込口171と吐出口172との間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。即ち、内部流路は、一次流路の一部である。各ポンプロータは、内部流路上に配置される。各ポンプモータは、制御部202の制御下で動力を発生し、発生した動力を同一ポンプ17のポンプロータに加える。
【0063】
各ポンプ17が装着状態の場合、吸込口171は、ソケット74A又はソケット74Bと一次冷媒が流通可能に接続され、吐出口172は、ソケット75A又はソケット75Bと一次冷媒が流通可能に接続される。
【0064】
各ポンプ17において、ポンプロータは、ポンプモータからの動力により回転することにより、内部流路を流通する一次冷媒に圧力を加える。その結果、吸込口171内の一次冷媒は、ポンプ17の内部流路へと吸い込まれる。吸い込まれた冷媒は、ポンプ17のポンプロータにより圧送され、吐出口172からソケット75A,75Bへと吐出される。
【0065】
各ポンプ17の種類は特に限定されない。即ち、ポンプ17としては、例えば遠心ポンプ、プロペラポンプ、粘性ポンプ又は回転ポンプを採用可能である。ポンプロータは、遠心ポンプ、プロペラポンプ、粘性ポンプ又はギヤポンプである場合、羽根車(インペラ)である。ポンプロータは、ねじポンプである場合、スクリューである。
【0066】
なお、コネクタ173の詳細については後述する。
【0067】
[装着部18A,18B]
図5から
図7に示されるように、パネル152において相異なる位置には、二個の開口1521A,1521Bが形成される。即ち、筐体15は、開口1521A,1521Bを有する。筐体15は、本開示の「第一筐体」の一例であり、開口1521A,1521Bは、本開示の「第一開口」の一例である。なお、開口の個数は、二個以外でもよい。開口1521A,1521Bは、X方向からの平面視で略矩形形状である。開口1521A,1521Bは、X方向他方に向かって開放され、内部空間A11と連続する。開口1521Aは、開口1521Bを基準としてY方向一方に位置する。開口1521Aは、開口1521BをY方向一方に平行移動させた形状である。
【0068】
内部空間A11には、隔壁181,182が設けられる。隔壁181.182は、Z方向及びX方向の双方に拡がる。特に、隔壁181は、開口1521A,1521Bの中間位置からX方向一方に伸びて個別配管73A,73Bの先端の中間位置に至る。隔壁182は、開口1521Aより若干Y方向一方側の位置からX方向一方に伸びて個別配管73Aの先端より若干Y方向一方側の位置に至る。
【0069】
CDU1は更に、装着部18A,18Bを備える。装着部18Aは、隔壁181,182と、パネル153,154の一部とからなり、一個のポンプ17が収容される空間(以下、「収容空間」と記載する。)A21を内部空間A11に区画する。装着部18Bは、隔壁181と、パネル153,154,156の一部とからなり、収容空間A21とは別の収容空間A22を内部空間A11に区画する。装着部18A,18Bの各々は、開口1521A,1521Bを通じて挿抜されるポンプ17のX方向への移動をガイドする。
【0070】
[一次流路(他の部分)]
図8は、
図2に示される線VIII-VIIIに沿うCDU1の横断面図である。
図8に示されるように、CDU1は、筐体15内に、二個のソケット75A,75Bと、個別流路76A,76Bと、合流管77と、共通配管78とを、一次流路の他の一部として備える。ソケット75A,75Bと、個別流路76A,76Bと、合流管77と、共通配管78とは、内部空間A11に据え付けられ、一次流路の他の一部を規定する。
【0071】
合流管77は、Y方向に比較的長い略直方体形状である。合流管77の配置は、特に限定されないが、実施形態では下記の通りである。まず、X方向において、合流管77は、パネル151,152の概ね中央よりも若干パネル151寄りに位置する。Y方向において、合流管77は、パネル155よりもパネル156の近くに位置する。詳細には、合流管77は、僅かな隙間を介してパネル156に近接する。Z方向において、合流管77は、パネル153よりもパネル154(
図3参照)の近くに位置する。合流管77は、共通配管72及び熱交換器16よりもZ方向一方側に位置する。
【0072】
合流管77は、二個の流入口771A,771Bと、一個の流出口772と、内部流路773とを有する。
【0073】
流入口771A,771Bは、合流管77においてX方向他方を向く面774に形成される。面774において、流入口771A,771Bは、Y方向において互いに異なる位置に形成される。詳細には、流入口771Aは、流入口771Bを基準としてY方向一方に位置する。流入口771A,771Bは、Z方向及びX方向の各々において互いに同じ位置に形成される。流入口771A,771Bは、面774から内部流路773へとX方向に貫通する。
【0074】
個別流路76Aは、ソケット75Aと、流入口771Aとの間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。個別流路76Bは、ソケット75Bと、流入口771Bとの間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。従って、ソケット75A,75Bは、X方向他方から視てソケット74A,74Bの右斜め上方に位置する(
図6参照)。このような配置により、筐体15は、Z方向及びY方向において小型化される。実施形態では、個別流路76A,76Bは、X方向に概ね真っすぐに延びる。
【0075】
流出口772は、合流管77においてX方向一方を向く面775に形成される。詳細には、流出口772は、面775においてY方向一方寄りの位置に形成される。流出口772は、面775から内部流路763へとX方向他方に貫通する。従って、合流管77において、一次冷媒は、ソケット75A,75Bを通じて流入口771A,771Bにそれぞれ流入する。合流管77は、流入口771A,771Bに流入した一次冷媒を、内部流路773により合流させて流出口772へと導く。
【0076】
共通配管78は、流出口772と、一次流出口12との間で一次冷媒が流通可能に両者を接続する。実施形態では、共通配管78は、流出口772からX方向にパネル154(
図3参照)に沿って真っすぐに延びて、一次流出口12に至る。従って、流出口772及び一次流出口12の間の距離が比較的短くなる。
【0077】
[ポンプ17の装着部18A,18Bに対する挿抜]
図9は、装着部18A,18Bに対する各ポンプ17の挿抜を詳細に示す模式図である。
図9に示されるように、各ポンプ17は、開口1521A,1521Bのいずれかを通じて、前述の収容空間A21,A22内でX方向に移動可能である。
【0078】
詳細には、ポンプ17は、挿入時には、人により加えられる外力により、開口1521A,1521Bのいずれかを通じて装着部18A,18Bにより案内されつつ内部空間A10でX方向一方に移動させられる。ポンプ17は、収容空間A21,A22内で予め規定されている装着位置P10で装着部18A,18Bに装着される。換言すると、各ポンプ17は、各装着位置P10を超えてX方向一方には移動できない。各ポンプ17が装着位置P10に正しく位置する状態が、前述の装着状態に相当する。また、装着位置P10は、開口1521A,1521BのいずれかよりもX方向一方の位置である。
【0079】
装着部18AにおいてX方向一方端付近には、ソケット74A,75Aと、コネクタ173Aとが位置する。装着部18BにおいてX方向一方端付近には、ソケット74B,75Bと、コネクタ173Bとが位置する。
【0080】
ポンプ17が装着部18Aに装着状態にある場合、吸込口171及び吐出口172(即ち、プラグ)は、ソケット74A及びソケット75Aにそれぞれ接続され、コネクタ173Aは、コネクタ173に接続される。その結果、ソケット74Aから吸込口171へと一次冷媒が流通可能となり、吐出口172からソケット75Aへと一次冷媒が流通可能となる。ポンプ17が装着部18Bに装着状態にある場合も、装着部17Aに装着状態にある場合と同様に各部が接続される。なお、CDU1を正しく動作させるために、各ポンプ17は、後述のポンプ17の固定構造により筐体15に固定される。
【0081】
一方、ポンプ17の抜去時には、まず筐体15へのポンプ17の固定が解除される。その後、ポンプ17には、人により、X方向他方への外力が加えられる。これにより、ポンプ17は、装着位置P10からX方向他方に移動させられる。その過程で、ポンプ17の吸込口171及び吐出口172(即ち、プラグ)は、ソケット74及びソケット75からそれぞれ抜去される。その後、ポンプ17は、装着部18A,18Bにより案内されつつ開口1521A,1521Bのいずれかを通じて抜去される。
【0082】
[ポンプ17の固定構造]
図10は、
図8に示される開口1521A,1521Bの拡大図である。
図10に示されるように、また、CDU1は、開口1521A,1521Bごとに突出部180A,180Bを、ポンプ17の固定構造の一部として備える。
【0083】
突出部180Bは、突起181Bと、規制部182B,183Bとを有する。即ち、CDU1は、突起181Bを備える。
【0084】
突出部180Bは、パネル156においてY方向一方を向く面1561に、ねじ等の固定具により取り付けられる。突出部180Bの配置は特に限定されないが、実施形態では下記の通りである。
【0085】
詳細には、突出部180Bは、面1561における概ねX方向他方端に位置する。Z方向に関しては、突出部180Bは、面1561におけるZ方向一方端とZ方向他方端との概ね中央に位置する。このような位置で、突出部180Bは、面1561よりも収容空間A22の内部に向かって(即ち、Y方向一方に)第一突出量だけ突出する。第一突出量は、収容空間A22内で移動するポンプ17と突出部180Bが干渉しない程度に定められる。
【0086】
突起181Bは、筐体15から突出する。実施形態では、突起181Bは、筐体15における開口1521Bの縁157Bよりも開口1521Bの内側へと突出する。しかし、これに限らず、突起181Bは、筐体15における開口1521Bの縁157Bより開口1521Bの外側でいずれかの方向に突出していてもよい。
【0087】
縁157Bは、筐体15における開口1521Bの周縁のうちY方向他方に位置する部分である。突起181Bは、X方向に薄く、開口1521Bに沿って拡がる板状である。即ち、突起181Bは、Z方向及びY方向の双方に拡がる。突起181Bは、例えば、X方向からの平面視で略矩形形状である。
【0088】
規制部182B,183Bは、突起181BのZ方向一方端及びZ方向他方端からX方向一方に沿って延びる。規制部182B,183Bは、Z方向に互いに離れる。
【0089】
突起181Aは、突起181Aと、規制部182A,183Aとを有する。即ち、CDU1は、突起181Aを備える。突起181Aと、規制部182A,183Aとは、突起181Bと、規制部182B,183BをY方向一方に平行移動させた形状である点で相違する。よって、突起181Aと、規制部182A,183Aとの詳説を控える。
【0090】
また、CDU1は、パネル152において開口1521A,1521Bの各周縁に、少なくとも一個のねじ孔191が形成された基部を備える。実施形態では、CDU1は、パネル152の各周縁の三カ所に基部を一つずつ備える。
【0091】
図11は、
図7に示される一個のポンプ17の拡大斜視図である。
図12は、
図11に示される線XII-XIIに沿うポンプ17の横断面図である。
図13は、
図11に示される第一ストッパー178が第一位置にある状態を示す図である。
図14は、
図11に示される第一ストッパー178が第二位置にある状態を示す図である。
図11及び
図12では、理解を容易にする目的で、装着状態のポンプ17が示されている。但し、
図11及び
図12には、筐体15は示されていない。
【0092】
図11から
図14に示されるように、ポンプ17は、筐体174と、パネル175と、レバー176と、支持部177と、第一ストッパー178と、第二ストッパー179とを、固定構造の他の一部として有する。即ち、CDU1は、第一ストッパー178と、第二ストッパー179とを備える。
【0093】
図11及び
図12に明示されるように、筐体174は、X方向に比較的長い略直方体形状であって、Z方向、X方向及びY方向において装着部18A,18B(
図10参照)に対し挿抜可能な寸法を有する。筐体174は、ポンプ17の内部流路と、ポンプロータと、ポンプモータを収容する。筐体174のX方向一方端からは、吸込口171と、吐出口172と、コネクタ173とがX方向一方に突出する。
【0094】
パネル175は、筐体174のX方向他方端に固定的に取り付けられる。即ち、筐体174は、パネル175を有する。筐体174は、本開示における「第二筐体」の一例である。パネル175は、本開示の「第二パネル」の一例である。実施形態では、パネル175は、X方向に薄く、Z方向及びY方向の双方に拡がる板状である。パネル175は、X方向からの平面視で略矩形状である。パネル175のZ方向及びY方向の各々における寸法は、開口1521A,1521BのZ方向及びY方向の各々における寸法と概ね同じである。
【0095】
パネル175には、スリット1751が形成される。スリット1751は、パネル175のY方向他方端からY方向一方端に向かう。スリット1751は、パネル175のY方向における中央よりもY方向他方側の位置まで延びる。スリット1751のZ方向一方端は、筐体15に備わる突起181A,181B(
図10参照)のZ方向一方端辺りに位置する。スリット1751のZ方向他方端は、突起181A,181B(
図10参照)のZ方向他方端辺りに位置する。
【0096】
また、パネル175の周縁において、ねじ孔191と概ね同じZ方向位置及びY方向位置には、ねじ孔1752が形成される。また、パネル175のY方向一方端においてZ方向における略中央には、ねじ孔1753が形成される。
【0097】
図11から
図14に示されるように、レバー176は、Z方向に比較的薄く、Y方向に比較的長い棒状である。基端1761と、第一部分1762と、第二部分1763と、先端1764と、シャフト1765とを有する。
【0098】
基端1761は、パネル175よりもX方向一方側に位置する。第一部分1762は、基端1761からスリット1751を通ってパネル175よりもX方向一方側へと概ね真っすぐに延びる。第二部分1763は、第一部分1762の先端と繋がる。第二部分1763は、第一部分1762に対し曲がっている。第二部分1763は、レバー176の先端1764まで延びる。
【0099】
シャフト1765は、第一部分1762において基端1761から第二部分1763の方に若干離れて位置する。シャフト1765は、Z方向に沿う回転軸A51を有する。Z方向は、本開示の「第二方向」の一例である。第一部分1762、即ちレバー176は、回転軸A51の周方向θ01に回転可能に支持部177によってパネル175に支持される。
【0100】
詳細には、支持部177は、周方向θ01における沿面位置(
図11から
図13参照)と、離隔位置(
図14参照)との間で第二部分1763が回転可能にシャフト1765を支持する。沿面位置及び離隔位置はいずれも、第二部分1763の位置である。沿面位置は、特に、第二部分1763がX方向他方側でパネル175に沿って延びる位置である。離隔位置は、特に、第二部分1763がパネル175から周方向θ01に離れた位置である。詳細には、第二部分1763は、離隔位置にあるとき、比較的大きい角度でパネル175に交差し、X方向に延びる(
図14参照)。これにより、人がポンプ17を装着部18A,18B(
図10参照)に対し挿抜し易くなる。
【0101】
第一ストッパー178は、第一位置と、第二位置との間で周方向θ01に移動可能である。第一位置は、
図12及び
図13に示す第一ストッパー178の位置であって、X方向一方において第一ストッパー178が突起181A,181Bと重ならない位置である。X方向一方は、開口1521A,1521Bから装着位置P10に向かう方向である。第二位置は、
図13に示す第一ストッパー178の位置であって、第一ストッパー178がX方向一方において突起181A,181Bと重なり且つ突起181A,181BよりもX方向一方側の位置である。従って、ポンプ17が装着位置P10に到達した状態で、第一ストッパー178を第二位置に移動させることで、ポンプ17が筐体15から抜けなくなる。これにより、CDU1の使い勝手がよくなる。なお、X方向一方及びX方向他方は、本開示の「第一方向の一方」及び「第一方向他方」の一例である。
【0102】
第一ストッパー178は、好ましくは、第二位置にある状態でX方向一方側から突起181A,181Bと当たる。従って、ポンプ17は、装着位置P10で確実に位置決めされるため、装着部17A,17Bから抜けない。
【0103】
第一ストッパー178は、好ましくは、シャフト1765、即ち回転軸A51の周囲に設けられる。第一ストッパー178がレバー176の近くにあるため、ポンプ17が小型化される。
【0104】
第二ストッパー179は、第三位置と、第四位置との間で周方向θ01に移動可能である。第三位置は、
図13に示される第二ストッパー179の位置であって、X方向において第二ストッパー179が突起181A,181Bと重ならない位置である。第四位置は、
図14に示される第二ストッパー179の位置であって、X方向において第二ストッパー179が突起181A,181Bと重なり且つ突起181A,181BよりもX方向他方側の位置である。
【0105】
第二ストッパー179は、第一ストッパー178が第一位置にある状態では第四位置にある。第二ストッパー179は、第一ストッパー178が第二位置にある状態では第三位置にある。ポンプ17が装着位置P10にあり且つ第二ストッパー179が第四位置にある状態では、第二ストッパー179は、突起181A,181BよりもX方向他方側で突起181A,181Bに当たる。従って、第二ストッパー179によりレバー176の周方向θ01への回転が規制される。従って、人がポンプ17を装着部18A,18Bから抜きやすい。
【0106】
ポンプ17は、基部1710(
図11及び
図13参照)と、ねじ1711(
図13参照)とを更に有する。ねじ1711は、本開示における「第一固定具」の一例である。
【0107】
図11及び
図13に示されるように、基部1710は、レバー176の先端1764付近に固定的に取り付けられる。基部1710は、第二部分1763が沿面位置(
図13参照)に位置する状態で、X方向に薄い板状である。また、X方向からの平面視で、基部1710は、略矩形形状であり、X方向に貫通するねじ孔が形成されている。基部1710のねじ孔は、パネル175に形成されたねじ孔1753とX方向において重なり合う。また、ねじ1711は、第二ストッパー179が第三位置にある状態で、基部1710のねじ孔と、ねじ孔1753とに挿通され、ねじ止めされる。その結果、基部1710と、パネル175とがねじ1711により締結される。即ち、ねじ1711は、レバー176をパネル175に固定する。従って、振動等によって、第二ストッパー179が第三位置から移動することが防止される。即ち、第一ストッパー178が第二位置から移動することが防止される。その結果、ポンプ17が筐体15からより抜けにくくなる。
【0108】
ポンプ17が装着位置P10(
図9参照)にある状態では、ねじ孔1752(
図11参照)は、筐体15における開口1521A,1521Bの周縁に形成されたねじ孔191(
図10参照)とX方向において重なり合う。CDU1は、固定構造としてねじ1712を更に備える。ねじ1712は、本開示における「第二固定具」の一例である。ねじ1712は、ポンプ17が装着位置P10にある状態で、ねじ孔1752,191に挿通され、ねじ止めされる。その結果、筐体15とポンプ17とがねじ1712により締結される。即ち、ねじ1712は、ポンプ17のパネル175を筐体15における開口1521A,1521Bの縁に固定する。従って、ポンプ17が筐体15から抜けることをより確実に抑制できる。また、振動等によってポンプ17の位置がずれることを抑制できる。
【0109】
次に、第一ストッパー178と、第二ストッパー179とについてより詳細に説明する。第一ストッパー178は、第二ストッパー179よりも基端1761に近い位置で筐体15の外側に向かって突出する。第二ストッパー179は、第一部分1762において第一ストッパー178よりも第二部分1763に近い位置で筐体15の外側に向かって突出する。第一ストッパー178と、第二ストッパー179とは、周方向θ01において互いに対向する。即ち、第一ストッパー178と、第二ストッパー179との間には空隙G01が形成されている。空隙G01は、周方向θ01において突起181A,181BのX方向寸法よりも大きい。この構成により、ポンプ17が装着部18A,18Bに対し挿抜可能となる。
【0110】
[ポンプ17の固定構造の動作(装着時)]
ポンプ17の装着時、人は、まず、レバー176が周方向θ01において沿面位置(
図11から
図13参照)と離隔位置(
図14参照)との間に位置した状態で、ポンプ17を開口1521A,1521Bを通じて収容空間A21,A22に挿入する。その後、人は、ポンプ17を収容空間A21,A22内でX方向一方に装着位置P10に向けて移動させる。移動過程で、ポンプ17のパネル175がパネル152にX方向他方から所定距離の位置に近づくまでの間に、第一ストッパー178を第一位置に位置させる(
図13参照)。応じて、第二ストッパー179は第四位置に移動する(
図13参照)。この状態で、人は、第二ストッパー179が突起181A,181BにX方向他方側から当たるまで、ポンプ17をX方向一方に更に移動させる(
図13参照)。
【0111】
その後、人は、第二ストッパー179が突起181A,181Bに当たったことに応じて、レバー176を沿面位置に近づける(
図11から
図13参照)。この時、第一ストッパー178と第二ストッパー179との間には空隙G01が形成されているため、レバー176を沿面位置に近づけることが可能である。即ち、第一ストッパー178が第二位置の方に移動可能であり、第二ストッパー179が第三位置の方に移動可能である(
図14参照)。
【0112】
人がレバー176を沿面位置に更に近づけると、第一ストッパー178は、第二位置に到達して、X方向一方側から突起181A,181Bに当たる。また、第二ストッパー179は、第三位置に到達する。
【0113】
その後、人は、ねじ1711により基部1710と、パネル175とを締結した後、ねじ1712によりポンプ17のパネル175を筐体15に固定する(
図13参照)。
【0114】
ポンプ17の装着時、人は、レバー176の第二部分1763を手で握って、ポンプ17を収容空間A21,A22内でX方向一方に装着位置P10に装着する。ここで、回転軸A51から第一ストッパー178までの距離は、回転軸A51から第二部分1763までの距離より短い。第一ストッパー178までの距離が相対的に短いため、第一ストッパー178は、装着時に、内部空間A11におけるスペースを比較的占有しない。また、第二部分1763までの距離が相対的に長いため、てこの原理により、ポンプ17は、人により装着位置P10に簡単に装着される。
【0115】
[ポンプ17の固定構造の動作(抜去時)]
ポンプ17の抜去時、人は、ねじ1712をポンプ17のパネル175と筐体15とから取り外した後、ねじ1711を基部1710とパネル175とから取り外す。
【0116】
その後、人は、レバー176を周方向θ01において沿面位置から周方向θ01における離隔位置に向けて若干回転させる。その結果、第一ストッパー178は、第二位置から第一位置に移動し、第二ストッパー179は、第三位置から第四位置に移動する。更に、ポンプ17のパネル175は、筐体15のパネル152よりも若干X方向他方に移動する。
【0117】
その後、人は、その後、レバー176を更に離隔位置に向けて周方向θ01に回転させる(
図14参照)。応じて、第一ストッパー178は、第一位置に到達し、第二ストッパー179は、第四位置に移動する。その後、人は、ポンプ17を開口1521A,1521Bを通じて収容空間A21,A22から抜去する。
【0118】
[ガイドレール110,111]
図8及び
図10に示されるように、CDU1は、装着部18A,18Bの各々に、一対のガイドレール110と、ガイドレール111とを備える。装着部18Aにおいて、一対のガイドレール110は、パネル153に設けられ、ガイドレール111は、隔壁181,182に設けられる。装着部18Bにおいて、一対のガイドレール110は、パネル153に設けられ、ガイドレール111は、パネル156と隔壁181に設けられる。各ガイドレール110は、ポンプ17(
図6及び
図11参照)の筐体174におけるZ方向他方端を挟み込んで、筐体174のX方向における移動をガイドする。各ガイドレール111は、ポンプ17の筐体174におけるY方向他方面に係合して、筐体174のX方向における移動をガイドする。なお、パネル153,156と隔壁181,182とは、本開示における「壁」の一例である。
【0119】
ガイドレール110,111により、ポンプ17を装着位置P10に装着し易くなる。また、特に、ガイドレール110は、装着位置P10のポンプ17のY方向における位置ずれを抑制する。また、ガイドレール110,111により、ポンプ17のZ方向及びY方向の双方への位置ずれが抑制されるため、ポンプ17の吸込口171がソケット74A,74Bに確実に接続され、各吐出口172がソケット75A,75Bに確実に接続される。
【0120】
図8及び
図10に示されるように、一対のガイドレール110は、Y方向において対向する。一対のガイドレール110のY方向における間隔は、X方向一方端及び/又はX方向他方端において最も広い。これにより、ポンプ17をガイドレール110間に誘導し易くなる。詳細には、一対のガイドレール110においてX方向他方端を含む一部分は、X方向他方程、Y方向における間隔が広くなる。また、一対のガイドレール110においてX方向一方端を含む一部分は、X方向一方程、Y方向における間隔が広くなる。これにより、ポンプ17をガイドレール110間にスムーズに誘導し易くなる。
【0121】
[受け部112]
図5及び
図10から明らかなように、CDU1は、ポンプ17の吸込口171及び吐出口172よりもZ方向他方で一次冷媒を受ける受け部112を更に備える。なお、Z方向他方は、鉛直下方向である。受け部112により、一次冷媒が吸込口171及び吐出口172が漏れても、筐体15内で拡がり難い。
【0122】
[表示部113]
図15は、閉状態の表示部113を示す斜視図である。
図16は、開状態の表示部113を示す斜視図である。
図15及び
図16に示されるように、CDU1は、表示部113と、支持部114とを更に備える。CDU1は、本開示における「電子機器」の一例である。
【0123】
図16に示されるように、パネル152において、開口1521A,1521Bと異なる位置には、開口1521Cが更に形成される。開口1521Cは、開口1521A,1521B(
図6参照)よりもY方向一方に位置する。開口1521Cは、本開示における「第一開口」の他の一例である。開口1521Cは、X方向からの平面視で略矩形形状である。
【0124】
図15及び
図16に示されるように、表示部113は、パネル1131と、タッチスクリーン1132とを有する。
【0125】
パネル1131は、X方向からの平面視で略矩形形状の開口1133を有する。実施形態では、パネル1131のZ方向寸法及びY方向寸法は、開口1521Cの同方向寸法よりも若干大きい。
【0126】
タッチスクリーン1132は、画像を表示する。画像は、文字、絵、図形及び写真の少なくとも一つを含む。タッチスクリーン1132は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなフラットパネルディスプレイである。タッチスクリーン1132は、開口1521CからX方向一方に若干離れて位置する。この位置で、タッチスクリーン1132は、電気絶縁性材料で作製されるスペーサ(図示せず)を介してパネル1131に固定される。
【0127】
支持部114は、例えば1つのヒンジであり、パネル1131を、開口1521Cを閉塞する閉位置(
図15参照)と、開口1521Cを開放する開位置(
図16参照)との間で移動可能に支持する。詳細には、支持部114は、パネル1131を閉位置と開位置との間で、パネル1131において開口1521Cの縁に沿ってZ方向に延びる回転軸A52の周方向θ02に回転可能に支持する。
【0128】
支持部114により、使い勝手の良いCDU1が提供可能となる。詳細には、パネル1131が閉位置にあるとき、つまみねじ115の各ねじ部がねじ穴116に螺合する。その結果、表示部113が筐体15のパネル152に対し締結される。即ち、表示部113は、パネル152に設けられる。パネル152は、本開示の「パネル」の一例である。従って、開口1521A,1521Bと、表示部113とが同一パネル152に設けられるため、使い勝手が良い。詳細には、人は、パネル152の方を向くことで、ポンプ17の挿抜もできるし、表示部113の視認もできる。従って、使い勝手が良い。
【0129】
また、筐体15の外部から内部への異物進入が防止される。また、人は、マニュアル操作により、つまみねじ115を緩めた後、パネル1131を閉位置から開位置に移動させる。その結果、人は、開口1521Cから筐体15の内部空間A31にアクセス可能である。即ち、人は、筐体15内の部品を確認したりメンテナンスしたりできる。
【0130】
なお、実施形態では、表示部113は、パネル152に対し開閉可能である。しかし、これに限らず、表示部113は、パネル152に対して固定されていてもよい。
【0131】
[ラック9の詳細な構成]
図1に示されるように、CDU1は、例えばラック9に収容される。ラック9は、壁91を有する。壁91は、ラック9の内部空間A31を外部から区画する。内部空間A31は、壁91により形成される開口92を通じて外部に開放されている。CDU1は、開口1521A,1521Bと、閉状態の表示部113(
図15参照)とが開口92(
図1参照)と同方向を向くようにラック9内に収容される。従って、人が、開口92を通じてポンプ17の挿抜もできるし、表示部113の視認もできるため、CDU1の使い勝手が更に良くなる。
【0132】
[第一回路基板117、装着部118、第二回路基板119]
図17は、
図15に示す線XVII-XVIIに沿うCDU1の縦断面図である。
図18は、
図17に示す装着部118Aの詳細な構成を示す斜視図である。
図19は、
図17に示す第二回路基板119の詳細な構成を示す斜視図である。
【0133】
図17から
図19に示されるように、内部空間A11は、パネル152,155(
図16参照)と、隔壁182とにより、パネル閉状態の表示部113のX方向一方側に内部空間A31が区画される。即ち、筐体15は、内部空間A31を区画する。内部空間A31は、本開示における「内部空間」の一例である。
【0134】
CDU1は、内部空間A31に、第一回路基板117と、装着部118と、第二回路基板119とを備える。
【0135】
第一回路基板117は、内部空間A31でX方向及びY方向の双方に拡がる。詳細には、第一回路基板117は、スペーサ1171等を介して筐体15のパネル153に据え付けられる。第一回路基板117は、開口1521CよりもX方向一方側に位置する。第一回路基板117は、Z方向においてパネル154よりもパネル153の近くに位置する。第一回路基板117は、電気絶縁性の材料で作製される。第一回路基板117上又は第一回路基板117内に、導体の配線が形成される。また、配線上に各種電子部品及びコネクタ1173が実装される。コネクタ1173(
図18参照)は、第二回路基板119に実装されたコネクタ1191(
図19参照)と電気的に接続される。
【0136】
一個の装着部118は、二個一対の装着部118A,118Bを有する。装着部118A,118Bは、第一回路基板117に取り付けられ、第二回路基板119を第一回路基板117と電気的に接続するためのものである。装着部118A,118Bの各々は、第一回路基板117においてZ方向一方を向く面1172からZ方向一方に延びる。Z方向一方は、Z方向において、第一回路基板117から凸部1184Aに向かう向きであり、本開示における「第一方向一方」の他の一例である。一方、Z方向他方は、凸部1184Aから第一回路基板117に向かう向きであり、本開示における「第一方向他方」の他の一例である。装着部118A,118Bの各々は、X方向に互いに離れて位置する。詳細には、装着部118Aは、装着部118BよりもX方向他方に位置する。また、装着部118A,118Bは、X方向に第一特定距離だけ離れている。第一特定距離の詳細については後述する。
【0137】
装着部118Aは、ガイド部材1181Aを有する。ガイド部材1181Aは、第一回路基板117に交差するZ方向一方に沿って第一回路基板117から延びる。ガイド部材1181Aは、第二回路基板119の縁1193Aを案内する溝1182Aを有する。装着部118Aは、X方向一方を向く面1183Aを有する。面1183Aは、装着部118Bの方を向いている。溝1182Aは、面1183AからX方向他方に凹み、装着部118AのZ方向一方端からZ方向他方端付近まで延びる。溝1182AのY方向寸法は、第二回路基板119の厚さと概ね同じである。
【0138】
装着部118Aは、凸部1184Aと、弾性変形部1185Aとを更に備える。凸部1184Aは、溝1182A内に設けられ、第二回路基板119の凹部1192Aに嵌まり込む。装着部118Aは、弾性変形部1185Aを更に備える。弾性変形部1185Aは、縁1193が溝1182A内で案内される過程で、縁1193が凸部1184Aに当たって弾性変形することにより、凸部1184Aを溝1182Aから退避させる。詳細には、溝1182Aの底には、貫通孔1187Aが形成される。弾性変形部1185Aは、貫通孔1187AのZ方向一方端又はZ方向他方端から、Z方向他方又はZ方向一方に延びる。凸部1184Aは、弾性変形部1185Aの延出端に形成され、X方向一方に突出する。これにより、凸部1184Aは、溝1182Aの底よりもX方向一方に突出する。
【0139】
装着部118A,118Bの各々は互いに同一形状である。装着部118Bは、装着部118BとX方向において互いに略対称である。従って、装着部118Bもまた、ガイド部材1181Aと、凸部1184Aと、弾性変形部1185Aとを備える。
【0140】
実施形態では、二組の装着部118が第一回路基板117に取り付けられる。詳細には、二組の装着部118は、Y方向において互いに離れて位置する。
【0141】
第二回路基板119は、一対の装着部118A,118Bに対して着脱可能に装着される。第二回路基板119は、一対の装着部118A,118Bへの装着時に内部空間A31でX方向及びZ方向の双方に拡がる。以下、理解を容易にするため、装着時の第二回路基板119について説明する。以下、特に断り書きが無い場合、「第二回路基板119」という用語は、一対の装着部118A,118Bへの装着時における第二回路基板119を意味する。
【0142】
第二回路基板119は、第一回路基板117と同様に、電気絶縁性の材料で作製され、導体の配線を有する。第二回路基板119の配線上には、配線上に各種電子部品及びコネクタ1191が実装される。コネクタ1191は、第二回路基板119のZ方向他方端に沿って実装され、コネクタ1173と電気的に接続される。
【0143】
第二回路基板119は、X方向において互いに略対称な形状である。第二回路基板119のX方向寸法は、第一特定距離に概ね一致する。第二回路基板119は、X方向一方側及びX方向他方側の各縁1193A,1193Bに形成された凹部1192A,1192Bを有する。第二回路基板119の装着時、凹部1192A,1192Bには、凸部1184A,1184Bが嵌まり込む。
【0144】
[第二回路基板119の装着手法]
第二回路基板119と装着部118A,118Bとにより、人がZ方向の外力を第二回路基板119に与えることで、第二回路基板119を装着部118A,118Bに対して抜き差しできる。詳細には、人は、第二回路基板119のZ方向他方端を溝1182A,1182BにZ方向一方側から挿入し、Z方向他方への外力を第二回路基板119に加える。応じて、第二回路基板119の縁1193A,1193Bは、各溝1182Aにより案内されつつ、Z方向他方に移動する。縁1193A,1193Bは、装着部118A,118Bにおいて、溝1182A内で案内される過程で、凸部1184Aに当たる。その結果、装着部118A,118Bにおいて、弾性変形部1185Aが弾性変形して、凸部1184Aが各溝1182AからX方向他方及びX方向一方に退避する。第二回路基板119の縁1193A,1193BをZ方向他方に更に移動させると、第二回路基板119の凹部1192A,1192Bが凸部1184A,1184Bに到達する。応じて、装着部118A,118Bにおいて、凸部1184Aが溝1182Aに復帰し、凸部1184Aが凹部1192A,1192Bに係合する。また、この時、コネクタ1173,1191が互いに接続される。これにより、第二回路基板119が装着部118A,118Bに装着される。
【0145】
第二回路基板119は、装着部118A,118Bに装着された状態では、X方向に沿って拡がる。また、装着部118A,118Bに装着された状態で、複数の第二回路基板119は、X方向に交差するY方向に配列される。複数の第二回路基板119がY方向に配列されると、人が開口1521Cを通じて各第二回路基板119を容易に挿抜可能である。もし、複数の第二回路基板119がX方向に配列される場合には、人は、開口1521Cに最も近い第二回路基板119を除き、第二回路基板119を挿抜することが難しい。
【0146】
また、複数の第二回路基板119は、装着部118A,118Bに装着された状態では、第一回路基板117のZ方向一方側の面上に配列されることになる。従って、人は、各第二回路基板119を容易に挿抜可能となる。
【0147】
なお、第二回路基板119を装着部118A,118Bから取り外す場合、人は、第二回路基板119に対してZ方向一方への外力を加えるだけでよい。
【0148】
[凹部1192A,1192B、凸部1184A,1184Bの詳細]
凹部1192A,1192Bは、好ましくは、Z方向一方側及びZ方向他方側のうち、Z方向他方側で傾斜する第一傾斜部1194A,1194Bを有する。凸部1184A,1184Bは、Z方向一方側及びZ方向他方側のうち、Z方向一方側で傾斜する第二傾斜部1186A,1186Bを有する。
【0149】
第一傾斜部1194A,1194Bは、Z方向他方側の位置であるほど、縁1193A,1193Bに近くなるように傾斜する。第二傾斜部1186A,1186Bは、Z方向他方側の位置であるほど、弾性変形部1185A,1185Bから遠ざかるように傾斜する。
【0150】
第一傾斜部1194A,1194B及び第二傾斜部1186A,1186Bにより、第二回路基板119を装着部118A,118Bに対してより簡単に抜き差しできる。
【0151】
第二回路基板119には貫通孔1195が形成されている。人が第二回路基板119を装着部118A,118Bから更に簡単に抜くことができる。貫通孔1195は、Z方向一方端付近に形成され、人の指が通過可能な径を有することが好ましい。
【0152】
第二回路基板119は、貫通孔1195から離れた位置に実装された電子部品を有することが好ましい。電子部品として、
図19には、コネクタ1191が例示される。これにより、人が電子部品に触れにくい。
【0153】
[電源ユニット201]
図2に示されるように、CDU1は、電源ユニット201を更に備える。実施形態では、電源ユニット201の個数は、二個である。電源ユニット201の個数は、少なくとも一個であればよい。二個の電源ユニット201は、好ましくは、互いに同じ仕様に従って製造されている。
【0154】
各電源ユニット201は、電源回路等である。各電源ユニット201は、例えば商用電源から供給される交流電圧から、第一直流電圧を生成する。それに対し、各電源ユニット201は、第一直流電圧より低い第二直流電圧を、同交流電圧から生成する。実施形態では、第一直流電圧及び第二直流電圧は、54V,3.3Vである。第一直流電圧は、例えばポンプ17に供給される。第二直流電圧は、例えば制御部202に供給される。
【0155】
実施形態では、二個の電源ユニット201は、筐体15内でZ方向に積み重ねられている。二個の電源ユニット201は、Z方向においてパネル153,154間に位置する。二個の電源ユニット201は、X方向において、個別配管81,共通配管72よりもX方向一方側に位置し、パネル151から露出する。二個の電源ユニット201は、Y方向において、パネル155よりもパネル156の近くに位置する。詳細には、二個の電源ユニット201は、僅かな隙間を介してパネル156に近接する(
図4参照)。
【0156】
なお、二個の電源ユニット201は、ポンプ17と同様の手法で筐体15に対して挿抜可能であってもよい。また、二個の電源ユニット201は、内部空間A11に据え付けられていてもよい。
【0157】
[制御部202]
制御部202は、図示しないマイコン及びメモリ等を有しており、第二直流電圧により動作する。マイコン及びメモリは、第一回路基板117及び/又は第二回路基板119に実装される。マイコンは、メモリに記憶されたプログラムに従って、各ポンプ17の動作を少なくとも制御する。
【0158】
詳細には、制御部202は、タッチスクリーン1132で表示される各種画像を示すデータを生成し、タッチスクリーン1132に送信する。タッチスクリーン1132は、受信データに従って各種画像を表示する。
【0159】
図20は、タッチスクリーン1132に表示される画像S01の一例を示す図である。
図20に示されるように、画像S01は、システムステータスとしてCDU1の動作状況を示す。画像S01は他にも、デバイスステータスとして二個の電源ユニット201と、二個のポンプ17との動作状況を示す。
【0160】
[タンク203]
図6から
図8に示されるように、CDU1は、タンク203を更に備える。タンク203は、一次冷媒を貯留する。
【0161】
実施形態では、タンク203は、Z方向においてパネル154(
図3参照)と、個別配管82(
図4参照)及び熱交換器16の間に位置する。タンク203は、X方向において、パネル151,152の間であって、パネル151付近に位置する。タンク203は、Y方向において、パネル156よりもパネル155の近くに位置する。詳細には、タンク203は、僅かな隙間を介してパネル155に近接する。
【0162】
図2に示されるように、CDU1は、タンク203に関連して、パネル151に、タンク用注入孔204と、液面確認用窓205と、空気抜き用弁206とを備える。タンク用注入孔204は、タンク203に一次冷媒を補充する際に使用される。液面確認用窓205は、透光性材料から作製されており、タンク203内の液面を示す。空気抜き用弁206は、タンク203内の空気を外部に逃がす。
【0163】
[固定構造の変形例]
実施形態におけるポンプ17の固定構造では、
図11から
図14に示されるように、レバー176は、Z方向に沿う回転軸A51の周方向θ01に回転可能に支持部177によってパネル175に支持されていた。第一ストッパー178は、第一位置と、第二位置との間で周方向θ01に移動可能であった。また、第二ストッパー179は、第三位置と、第四位置との間で周方向θ01に移動可能であった。
【0164】
図21は、変形例に係るポンプ17の斜視図である。
図22は、
図21の線XXII-XXIIに沿うポンプ17の縦断面図である。
図21及び
図22に示されるように、レバー176は、Y方向に沿う回転軸A53の周方向θ03に回転可能に支持部177によってパネル175に支持されていてもよい。第一ストッパー178は、第一位置と、第二位置との間で周方向θ03に移動可能であってもよい。また、第二ストッパー179は、第三位置と、第四位置との間で周方向θ03に移動可能であった。この場合、突起181Bは、筐体15における開口1521Bの縁157Bよりも開口1521Bの内側へと突出する。突起181Bは、X方向に薄く、開口1521Bに沿って拡がる板状である。即ち、突起181Bは、Z方向及びY方向の双方に拡がる。突起181Bは、例えば、X方向からの平面視で略矩形形状である。
【0165】
また、図面は、本開示の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0166】
なお、本技術は、以下のような構成を採用することも可能である。
【0167】
(1)第一開口を有する第一筐体と、
前記第一筐体から突出する突起と、
前記第一開口を通じて前記第一筐体の内部空間で第一方向に移動可能であり、前記内部空間において前記第一開口よりも前記第一方向の一方の位置である装着位置に装着されるポンプと
を備え、
前記ポンプは、
前記第一方向の一方において前記突起と重ならない第一位置と、前記第一方向の一方において前記突起と重なり且つ前記突起よりも前記第一方向の一方側の第二位置との間で移動可能な第一ストッパーを有する、冷媒循環装置。
【0168】
(2)前記第一ストッパーは、前記第二位置にある状態で前記突起と当たる、(1)に記載の冷媒循環装置。
【0169】
(3)前記ポンプは、
前記第一方向の他方側に第二パネルを有する第二筐体と、
前記第一方向に交差する第二方向に沿う軸周りに回転可能に前記第二パネルに支持されるレバーを更に有し、
前記第一ストッパーは、前記レバーにおいて前記軸の周囲に設けられる、(1)又は(2)に記載の冷媒循環装置。
【0170】
(4)前記レバーは、
前記第一方向において前記突起と重ならない第三位置と、前記第一方向において前記突起と重なり且つ前記突起よりも前記第一方向の他方側の第四位置との間で移動可能な第二ストッパーを更に有し、
前記第二ストッパーは、
前記第一ストッパーが前記第一位置にある状態では前記第四位置にあり、
前記第一ストッパーが前記第二位置にある状態では前記第三位置にあり、
前記ポンプが前記装着位置にあり且つ前記第四位置にある状態では、前記突起よりも前記第一方向の他方側で前記突起に当たる、(1)から(3)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0171】
(5)前記ポンプは、前記第二ストッパーが前記第三位置にある状態で前記レバーを前記第二パネルに固定する第一固定具を更に有する、(4)に記載の冷媒循環装置。
【0172】
(6)前記ポンプの前記第二パネルを前記第一筐体に固定する第二固定具を更に備える、(1)から(5)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0173】
(7)前記第一筐体は、
前記内部空間を区画する壁と、
前記壁に設けられ、前記第二筐体を前記第一方向にガイドする一対のガイドレールと
を更に有する、(1)から(6)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0174】
(8)前記一対のガイドレールは、
前記第一方向に交差する第三方向において互いに対向し、
前記一対のガイドレールの前記第三方向における間隔は、前記第一方向の一方端及び/又は他方端において最も広い、(7)に記載の冷媒循環装置。
【0175】
(9)前記ポンプは、冷媒の吸込口と吐出口とを有し、
前記吸込口及び前記吐出口の下方で前記冷媒を受ける受け部と
を更に備える、(1)から(8)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0176】
(10)前記突起は、前記第一筐体からにおける前記第一開口の縁よりも前記第一開口の内側へと突出する、(1)から(9)のいずれかに記載の冷媒循環装置。
【0177】
(11)第一開口を有する筐体と、
前記第一開口を通じて前記筐体内に装着されるポンプと、
前記筐体に設けられ、画面を表示する表示部と
を備える、冷媒循環装置。
【0178】
(12)ラックに収容され、
前記ラックは、第二開口を通じて開放された内部空間を区画する壁を有し、
前記第一開口及び前記表示部は、前記第二開口と同じ方向を向いている、(11)に記載の冷媒循環装置。
【0179】
(13)内部空間を区画する筐体と、
前記内部空間で拡がる第一回路基板と、
凹部が形成された縁を有する第二回路基板と、
前記第一回路基板に取り付けられ、前記第二回路基板を前記第一回路基板と電気的に接続するための装着部と
を備え、
前記装着部は、
前記第一回路基板に交差する第一方向に沿って延び、前記縁を案内する溝を有するガイド部材と、
前記溝内に設けられ、前記凹部に嵌まり込む凸部と、
前記縁が前記溝内で案内される過程で、前記縁が前記凸部に当たって弾性変形することにより前記凸部を前記溝から退避させる弾性変形部と
を備える、電子機器。
【0180】
(14)前記第一方向において、前記第一回路基板から前記凸部に向かう向きを第一方向一方とし、前記凸部から前記第一回路基板に向かう向きを第一方向他方とし、
前記凹部は、前記第一方向一方側及び前記第一方向他方側のうち、前記第一方向一方側で傾斜する第一傾斜部を有し、
前記凸部は、前記第一方向一方側及び前記第一方向他方側のうち、前記第一方向他方側で傾斜する第二傾斜部を有し、
前記第一傾斜部は、前記第一方向一方側の位置であるほど、前記縁に近くなるように傾斜し、
前記第二傾斜部は、前記第一方向一方側の位置であるほど、前記弾性変形部から遠ざかるように傾斜する、(13)に記載の電子機器。
【0181】
(15)前記第二回路基板には貫通孔が形成されている、(13)又は(14)に記載の電子機器。
【0182】
(16)前記第二回路基板は、前記貫通孔から離れた位置に実装された電子部品を有する、(15)に記載の電子機器。
【産業上の利用可能性】
【0183】
本開示に係る冷媒循環装置及び電子機器は、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0184】
100 :冷却システム
1 :CDU
9 :ラック
91 :壁
92 :開口
15 :筐体
1521A :開口
1521B :開口
17 :ポンプ
171 :吸込口
172 :吐出口
174 :筐体
110,111:ガイドレール
112 :受け部
113 :表示部
117 :第一回路基板
118 :装着部
119 :第二回路基板
151~156:パネル
176 :レバー
178 :第一ストッパー
179 :第二ストッパー
181A,181B:突起
181 :隔壁
182 :隔壁
1181A :ガイド部材
1182A :溝
1182B :溝
1184A :凸部
1184B :凸部
1185A :弾性変形部
1185B :弾性変形部
1186A :第二傾斜部
1186B :第二傾斜部
1187A :貫通孔
1192A :凹部
1192B :凹部
1193A :縁
1193B :縁
1194A :第一傾斜部
1194B :第一傾斜部
1765 :シャフト