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特開2024-73363年周期の複数期間を表示する機構、時計ムーブメント及び時計
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073363
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】年周期の複数期間を表示する機構、時計ムーブメント及び時計
(51)【国際特許分類】
G04B 19/26 20060101AFI20240522BHJP
【ＦＩ】
G04B19/26 Z
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】ＯＬ
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172030
(22)【出願日】2023-10-03
(31)【優先権主張番号】22207988.1
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】594082512
【氏名又は名称】ブランパン・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】モンフェレル、 ベルナト
(72)【発明者】
【氏名】ボスカロリ、 ギヨーム
(57)【要約】 （修正有）
【課題】サイズが小さく、時計ムーブメントへの統合が容易で、必要な動作動力が小さい周期の複数期間を表示する機構を提供する。
【解決手段】時計ムーブメント１の稼働トレイン１０によってドラッギングされることにより駆動されることが可能な時計のための年周期の複数期間を表示する機構１００であって、年周期の複数期間を表示する機構１００が、年周期の複数期間を示すインジケータ１１０と、時計ムーブメント１の稼働トレイン１０によって駆動されることと年周期の複数期間のインジケータ１１０を回転させることとが可能な年周期トレイン１２０とを含み、年周期の複数期間を表示する機構１００は、年周期トレイン１２０が、稼働トレイン１０と年周期の複数期間のインジケータ１１０とが１：３６５．２の比、又は１：３６５．２の倍数となる比、を有するように構成される歯車トレインを形成する。
【選択図】図２
【解決手段】時計ムーブメント１の稼働トレイン１０によってドラッギングされることにより駆動されることが可能な時計のための年周期の複数期間を表示する機構１００であって、年周期の複数期間を表示する機構１００が、年周期の複数期間を示すインジケータ１１０と、時計ムーブメント１の稼働トレイン１０によって駆動されることと年周期の複数期間のインジケータ１１０を回転させることとが可能な年周期トレイン１２０とを含み、年周期の複数期間を表示する機構１００は、年周期トレイン１２０が、稼働トレイン１０と年周期の複数期間のインジケータ１１０とが１：３６５．２の比、又は１：３６５．２の倍数となる比、を有するように構成される歯車トレインを形成する。
【選択図】図２
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計ムーブメント（１）の稼働トレイン（１０）によってドラッギングされることにより駆動されることが可能な時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）であって、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）が、
・年周期の複数期間を示すインジケータ（１１０）と、
・前記時計ムーブメント（１）の前記稼働トレイン（１０）によって駆動されることと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を回転させることとが可能な年周期トレイン（１２０）と
を含むことを特徴とし、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）は、前記年周期トレイン（１２０）が、前記稼働トレイン（１０）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比又は１：３６５．２の倍数となる比を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする、時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）が、
・年周期の複数期間を示すインジケータ（１１０）と、
・前記時計ムーブメント（１）の前記稼働トレイン（１０）によって駆動されることと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を回転させることとが可能な年周期トレイン（１２０）と
を含むことを特徴とし、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）は、前記年周期トレイン（１２０）が、前記稼働トレイン（１０）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比又は１：３６５．２の倍数となる比を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする、時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項2】
前記稼働トレイン（１０）が１２時間で一回転する時間ホイール（１１）を含むことを特徴とし、
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）に噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）に噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項3】
前記稼働トレイン（１０）が２４時間で一回転する２４時間ホイールを含むことを特徴とし、
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールに噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールに噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項4】
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインの比が、分子に素数８３、２、１１を有し、分母に５を有することを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項5】
前記年周期トレイン（１２０）が最大３つの中間ホイールセット（１２１、１２２、１２３）を含むことを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項6】
前記年周期トレイン（１２０）が、
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセット（１２１）と、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセット（１２２）と、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセット（１２３）と
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセット（１２１）と、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセット（１２２）と、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセット（１２３）と
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項7】
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を摩擦的に設定する機構を含むことを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項8】
前記中間ホイールセット（１２１、１２２、１２３）のホイールのうちの一つがそのピニオンに対して摩擦的に取り付けられることを特徴とする、請求項６に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項9】
前記機構が中国の季節を表示する機構であることを特徴とする、請求項１に記載の時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項10】
稼働トレイン（１０）及び請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）を含む時計ムーブメント（１）であって、
前記年周期トレイン（１２０）が前記稼働トレイン（１０）に直接的に噛合することを特徴とする、時計ムーブメント（１）。
前記年周期トレイン（１２０）が前記稼働トレイン（１０）に直接的に噛合することを特徴とする、時計ムーブメント（１）。
【請求項11】
前記稼働トレイン（１０）が、１２時間で一回転を果たす時間ホイール（１１）を含み、前記年周期トレイン（１２０）が前記時間ホイール（１１）に直接的に噛合することを特徴とする、請求項１０に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項12】
前記時間ホイール（１１）が２０歯を有することを特徴とし、
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、１００歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊１００／１５
を有することを特徴とする、請求項１１に記載の時計ムーブメント（１）。
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、１００歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊１００／１５
を有することを特徴とする、請求項１１に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項13】
前記稼働トレイン（１０）が、２４時間で一回転を果たす２４時間ホイールを含み、前記年周期トレイン（１２０）が前記２４時間ホイールに直接的に噛合することを特徴とする、請求項１０に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項14】
前記２４時間ホイールが２０歯を有することを特徴とし、
前記年周期ホイール（１１２）が５０歯を有し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊５０／１５
を有することを特徴とする、請求項１３に記載の時計ムーブメント（１）。
前記年周期ホイール（１１２）が５０歯を有し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊５０／１５
を有することを特徴とする、請求項１３に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項15】
請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）を含むか又は請求項１０に記載の時計ムーブメント（２００）を含む時計（２００）。
【請求項16】
前記時計（２００）は腕時計である、請求項１５に記載の時計（２００）。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、時計の、例えば季節のような年周期の複数期間を表示する機構の分野に関する。
【0002】
本発明はさらに、年周期の複数期間を表示する当該機構を含む時計ムーブメントに関する。
【0003】
本発明はさらに、年周期の複数期間を表示する当該機構を含む時計ムーブメントを含む、例えば腕時計のような時計に関する。
【背景技術】
【0004】
年周期、特に当該年周期の複数期間を表示する機構により、太陽年周期中の所与期間に関する情報を表示することが許容される。
【0005】
年周期の複数期間を表示する機構は典型的に、文字板の目盛り又は区分に面するインジケータがこれらの期間に対応することを許容するジャンピングドライブを有する機構である。
【0006】
しかしながら、年周期の複数機関を表示するこのようなジャンピング型の機構は、極めて正確とはいえない。ユーザが年周期の表示される期間の始め又は終わりにあるか否かを当該ユーザに知らせないからである。
【0007】
例えば、年周期の複数期間を表示するこのような機構によって月が、又は例えば季節が、示される場合、針は現在の期間（月又は季節）を示すが、現在の期間の残存期間についての正確な情報を与えることはない。その結果、このような表示を、ジャンピングを介してドライブ又は駆動することにより、現在の期間の実際の状態に関する「表示エラー」が生じる。
【0008】
さらに、このようなジャンピング表示機構は、動力を消費し、ジャンピングの間に動力消費ピークが生じる。これにより、稼働トレインの通常動作が瞬間的に中断され得る。
【0009】
この欠点を克服するべく、年周期の複数期間を表示するべくドラッギング型の機構が提案されている。この機構は、時計ムーブメントの稼働中の動力伝達機構によって連続的に駆動される。
【0010】
しかしながら、このようなドラッギング機構は、稼働トレインと年周期の複数期間のインジケータとの間に多数の歯車を必要とするので製造するのが複雑かつ大容積となる。
【0011】
年周期の複数期間を表示する最も知られているドラッギング型機構は、回帰年の理論値にできる限り近づくことによって、詳しくは、回帰年の理論値にできる限り近づくべく大量の機構及び特定の歯車比を使用することによって、年周期の正確な表示をもたらすことを目的とする。
【0012】
特許文献１を一例として引用することができ、特許文献１は、第１ディスクを含む空のマップを表示する機構を記載する。この第１ディスクは、６つの歯車が時間ホイールによって作動するように設定された歯車トレインによって回転される空のマップを示し、その歯車トレインは以下の比
ｉ＝３６／２８＊４２／１２＊５０／１２＊５１／１２＊５５／１２＊５０／２５＝２＊３６５．２３４３７５
を有する。
ｉ＝３６／２８＊４２／１２＊５０／１２＊５１／１２＊５５／１２＊５０／２５＝２＊３６５．２３４３７５
を有する。
【0013】
特許文献２もまた引用することができ、特許文献２は、１２のセグメントに分割されたリングによって形成された黄道十二宮インジケータを記載する。各セグメントには、月の名前及び／又は十二支が付与される。リングは、一年３６５．２４４００８日で一回転をなし、一時間に一回転をなす動力取出装置によって回転される。
【0014】
年周期の複数期間を表示するこれらの機構は、正確ではあるが、いくつかの欠点を抱えている。
【0015】
第一に、上述したように、これらの機構は、製造するのが複雑かつ大容積となるので、時計ムーブメントに統合することが難しい。
【0016】
第二に、多数の部品から構成されるこれらの表示機構には、要求されるトルクを供給するべく、詳しくは稼働トレインの稼働中断を妨げるべく、一以上の動力源が必要となる。
【0017】
その結果、年周期の複数期間を表示するための複雑さは多くの場合、高価、複雑、かつ大容量の時計に限られる。
【0018】
すなわち、上述した課題のうち少なくとも一つに対処するべく、年周期の複数期間を表示するこのドラッギング型機構を改善する必要性が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】ロシア国特許発明第２７６７１５１（Ｃ１）号明細書
【特許文献2】スイス国審査特許第６７９１９７（Ｂ５）号明細書
【発明の概要】
【0020】
この文脈において、本発明は、周期の複数期間を表示する機構であって、簡略化された設計を有し、サイズが小さく、時計ムーブメントへの統合が容易であり、及び必要な動作動力が小さい機構を提案する。
【0021】
この目的のために、本発明は、時計ムーブメントの稼働トレインによってドラッギングされることによって駆動され得る時計のための年周期の複数期間を表示する機構に関し、この年周期の複数期間を表示する機構は、
・年周期の複数期間を示すインジケータと、
・時計ムーブメントの当該稼働トレインによって駆動されることが可能であり、かつ、年周期の複数期間のインジケータを回転させることが可能である年周期トレインと
を含むことを特徴とし、
年周期の複数期間を表示する機構は、年周期トレインが、稼働トレインと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：３６５．２の比、又は１：３６５．２の倍数となる比、を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする。
・年周期の複数期間を示すインジケータと、
・時計ムーブメントの当該稼働トレインによって駆動されることが可能であり、かつ、年周期の複数期間のインジケータを回転させることが可能である年周期トレインと
を含むことを特徴とし、
年周期の複数期間を表示する機構は、年周期トレインが、稼働トレインと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：３６５．２の比、又は１：３６５．２の倍数となる比、を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする。
【0022】
すなわち、年周期歯車の歯車トレインが、１：３６５．２の比Ｒ、又は１：３６５．２の比Ｒの倍数となる比Ｒ’であってＲ’＝ｎ×Ｒ（ｎは整数）を有するように構成される。
【0023】
本発明によれば、年周期の複数期間を表示する機構は、複数の月、週、星座、十二支、均時差、稼働均時差、キリスト教の祝祭行事、春分、秋分、夏至、当時、気候季節、太陽に対する地球の傾き、中国の季節又は節気を表示する機構としてよい。
【0024】
好ましくは、年周期の複数期間を表示する機構は、太陽周期を表示する機構である。
【0025】
好ましくは、年周期の複数期間を表示する機構は、中国の季節を表示する機構である。
【0026】
好ましくは、年周期の複数期間を表示する機構は、天球表示機構である。
【0027】
すなわち、かかる歯車比により、年周期の複数期間のインジケータは、３６５．２日に一回の完全回転を行うので、２２年ごとに一日の修正のみを必要とし、年周期の複数期間を表示するには、詳しくは太陽周期又は中国の季節を表示するには、大変に合理的かつ満足できる。
【0028】
この特定的な比のおかげで、かかる年周期の複数期間を表示する機構を簡素にすることができ、詳しくは、歯車トレインを、稼働トレインと年周期の複数期間のインジケータが付与される年周期ホイールとの間の最大３つの中間ホイールセットから構成される最大４つの歯車までに制限することができる。
【0029】
かかる年周期の複数期間を表示する機構は、時計ムーブメントに設置することが容易であり、可動部品の数が減り、及び、歯車トレインを構成するホイールセットの様々な歯車比ゆえに動力をほとんど消費しない。
【0030】
その結果、かかる年周期の複数期間を表示する機構は、電源、及び電子振動子、例えば水晶振動子、を有する時計ムーブメントを備える時計に容易に設置することができる。
【0031】
前段で述べた特徴に加え、本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構は、以下の中からの、個別基準で考慮され又は技術的に可能な任意の組み合わせに従って考慮される一以上の補完的な特徴を有し得る。
・稼働トレインは、１２時間に一回転する時間ホイールを含み、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの前記時間ホイールと噛合することができ、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの時間ホイールと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成される。
・稼働トレインは、２４時間に一回転する２４時間ホイールを含み、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの前記２４時間ホイールと噛合することができ、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの２４時間ホイールと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：３６５．２の比を有するように構成される。
・年周期トレインの歯車トレインは、分子に素数８３、２、１１を有し、分母に５を有する。
・年周期トレインは、最大３つのホイールセットを含む。
・年周期トレインは、
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセットと、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセットと、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセットと
を含む。
・表示機構はさらに、年周期の複数期間のインジケータを摩擦的に設定する機構も含む。
・中間ホイールセットのホイールのうち一つのホイールが、そのピニオンに対して摩擦的に取り付けられる。
・稼働トレインは、１２時間に一回転する時間ホイールを含み、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの前記時間ホイールと噛合することができ、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの時間ホイールと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成される。
・稼働トレインは、２４時間に一回転する２４時間ホイールを含み、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの前記２４時間ホイールと噛合することができ、年周期トレインの歯車トレインは、稼働トレインの２４時間ホイールと年周期の複数期間のインジケータとの間に１：３６５．２の比を有するように構成される。
・年周期トレインの歯車トレインは、分子に素数８３、２、１１を有し、分母に５を有する。
・年周期トレインは、最大３つのホイールセットを含む。
・年周期トレインは、
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセットと、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセットと、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセットと
を含む。
・表示機構はさらに、年周期の複数期間のインジケータを摩擦的に設定する機構も含む。
・中間ホイールセットのホイールのうち一つのホイールが、そのピニオンに対して摩擦的に取り付けられる。
【0032】
本発明はさらに、稼働トレインと、本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構とを含む時計ムーブメントに関し、年周期トレインは稼働トレインに直接的に噛合する。
【0033】
好ましくは、稼働トレインは１２時間に一回転する時間ホイールを含み、年周期トレインは時間ホイールに直接的に噛合し、又は稼働トレインは２４時間に一回転する２４時間ホイールを含み、年周期トレインは２４時間ホイールに直接的に噛合する。
【0034】
好ましくは、時計ムーブメントは、時間ホイール又は２４時間ホイールを含む稼働トレインを含み、年周期の複数期間を表示する機構の年周期トレインの歯車トレインは、前記時間ホイールに噛合して１：２＊３６５．２の比を有し、又は年周期の複数期間を表示する機構の歯車トレインは、前記２４時間ホイールに噛合して１：３６５．２の比を有する。
【0035】
好ましくは、時間ホイールは２０歯を有し、年周期の複数期間のインジケータは、１００歯を有する年周期ホイールによって回転され、年周期トレインの歯車トレインは以下の比、すなわち８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊１００／１５を有する。
【0036】
好ましくは、２４時間ホイールは２０歯を有し、年周期の複数期間のインジケータは、５０歯を有する年周期ホイールによって回転され、年周期トレインの歯車トレインは以下の比、すなわち８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊５０／１５を有する。
【0037】
本発明はさらに、本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構を含む時計、又は本発明に係る時計ムーブメントを含む時計に関する。
【0038】
有利なことに、時計は腕時計である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
以下の図面を参照して以下に与えられる詳細な説明を読むことで、本発明の目的、利点及び特徴が良好に理解される。
【0040】
【0041】
すべての図において、共通の要素には、特に示されない限り、同じ参照番号が付与される。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は、年周期の複数期間を表示する機構を、任意のタイプの機械的、電気機械的又は電子的な時計ムーブメントに容易に設置できるように簡素化することからなる一般的な考えから引き出された。
【0043】
図１は、時計ムーブメント１のプレート２に取り付けられた本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構１００の一実施例を模式的に示す。
【0044】
本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構１００は、時計２００の中に、例えば、図３に模式的に示される腕時計のケース２１０の中に、収容されることが意図される。
【0045】
【0046】
従来、時計ムーブメント１は、時間ホイール１１を駆動するモーションワーク（図示せず）を特に有する稼働トレイン１０を含み、この稼働トレイン１０のアセンブリは、時間ホイール１１を１２時間に一回転させるように構成される。
【0047】
時間ホイール１１は従来、時間インジケータ１５、例えば時針又は短針、を担持する。
【0048】
年周期の複数期間を表示する機構１００は、年周期の複数期間を示すインジケータ１１０を含む。
【0049】
年周期の複数期間のインジケータ１１０は、年周期ホイール１１２によって回転する。好ましくは、年周期の複数期間のインジケータ１１０は、年周期ホイール１１２に剛性接続される。
【0050】
年周期の複数期間のインジケータ１１０は、例えば、年周期ホイール１１２のシャフトに剛性接続された針である。
【0051】
一代替実施形態によれば、年周期の複数期間のインジケータ１１０はまた、年周期ホイール１１２に剛性接続されたディスクとしてよい。
【0052】
所望の表示タイプに応じて、ディスクはその全体がユーザに可視としてよく、又は、時計２００の文字板に作られた適切な形状の開口を通して部分的に可視としてよい。
【0053】
年周期の複数期間のインジケータ１１０は、年周期トレイン１２０を介して稼働トレイン１０に運動学的に接続される。
【0054】
詳しくは、一方で年周期トレイン１２０が、時針１５を担持する時間ホイール１１に直接的に噛合し、他方でその年周期ホイール１１２が、年周期の複数期間のインジケータ１１０を担持する。
【0055】
すなわち、年周期の複数期間のインジケータ１１０は、稼働トレイン１０によってドラッギング態様で動くように設定される。
【0056】
年周期トレイン１２０は、稼働トレイン１０と年周期の複数期間のインジケータ１１０との間に１：３６５．２の比、又は１：３６５．２の倍数の比を有する歯車トレインを形成する。
【0057】
詳しくは、年周期トレイン１２０は、（１２時間で一回転する）時間ホイール１１と年周期ホイール１１２との間に１：２＊３６５．２の比を有する歯車トレインを形成する。
【0058】
年周期トレイン１２０は、時間ホイール１１と年周期ホイール１１２との間に位置決めされた最大３つの中間ホイールセット１２１、１２２、１２３によって形成されることにより、時間ホイール１１から年周期ホイール１１２までの４つの歯車を構成する。本発明に係る年周期トレイン１２０は、低減された数のホイールセットを有するので、かかる年周期の複数期間を表示する機構の全体的な寸法の低減が許容される。
【0059】
好ましくは、年周期トレイン１２０は、分子に素数８３、２、１１を有し、分母に５を有する歯車トレインを形成する。
【0060】
年周期トレイン１２０は、時間ホイール１１に直接的に噛合する第１中間ホイールセット１２１と、第１中間ホイールセット１２１と第３中間ホイールセット１２３との間に位置決めされて年周期ホイール１１２に直接的に噛合する第２中間ホイールセット１２１とを含む。
【0061】
図１及び図２に示される実施例において、
・時間ホイール１１が２０歯を有し、
・第１中間ホイールセット１２１が、８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含み、
・第２中間ホイールセット１２２が、９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含み、
・第３中間ホイールセット１２３が、３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含み、
・年周期ホイール１１２が１００歯を有する。
・時間ホイール１１が２０歯を有し、
・第１中間ホイールセット１２１が、８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含み、
・第２中間ホイールセット１２２が、９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含み、
・第３中間ホイールセット１２３が、３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含み、
・年周期ホイール１１２が１００歯を有する。
【0062】
その結果、時間ホイール１１と年周期ホイール１１２との間に、年周期トレイン１２０が、以下の比を有する歯車トレインを形成する。
【数1】
【0063】
歯車トレインが、稼働トレイン１０と年周期の複数期間のインジケータ１１０との間に１：３６５．２の比Ｒ、若しくは１：３６５．２の比Ｒの倍数となる比Ｒ’であってＲ’＝ｎ×Ｒ（ｎは整数）を有し、及び／又は分子に素数８３、２、１１、分母に５を有する歯車トレインであることを条件として、均等な他の歯車組み合わせも可能である。
【0064】
年周期の複数期間を表示する機構１００は、稼働トレイン１０を設定する機構から独立した、又は稼働トレイン１０を設定する機構と共通する設定機構を含む。
【0065】
好ましくは、年周期の複数期間のインジケータ１１０は、時計ムーブメント１に含まれる稼働トレイン１０の針１５を設定するべく使用される制御ステム３によって設定される。
【0066】
機械的な時計ムーブメントの場合、制御ステム３は、主要ばねを巻き取って稼働トレインの針を設定する巻取ステムと組み合わされる。
【0067】
制御ステム３は、ケース２１０に対して様々な軸方向位置を採用し、様々な制御及び／又は設定の機能を果たすことができる。
【0068】
制御ステム３の複数位置のうちの一つの位置によって、年周期の複数期間のインジケータ１１０が、制御ステム３の摺動ピニオンと協働して制御ステム３の回転によって駆動される設定トレイン７を介して摩擦によって設定されることが許容される。
【0069】
好ましくは、年周期トレイン１２０中間ホイールセット１２１、１２２、１２３の複数ホイールのうちの一つ、又は年周期ホイール１１２が、そのシャフトに摩擦的に取り付けられることにより、年周期ホイール１１２を稼働トレイン１０からインデックス解除することが可能となり、それゆえ、稼働トレイン１０の針１５の角度位置を修正することなしに年周期の複数期間のインジケータ１１０の角度位置を修正することが可能となる。摩擦の原理は周知であるから、これ以上説明する必要はない。
【0070】
好ましくは、設定トレイン７が、年周期トレイン１２０の中間ホイールセット１２１、１２２、１２３のうちの一つに対し、設定動作中の精度を改善するように作用する。
【0071】
好ましくは、設定トレイン７は、第３中間ホイールセット１２３、すなわち、年周期ホイール１１２に直接的に噛合する年周期トレイン１２０の中間ホイールセット、に作用する。
【0072】
好ましくは、第２中間ホイールセット１２２のホイールが、そのピニオンに対して摩擦的に取り付けられる。
設定トレイン７はそれゆえ、制御ステム３の摺動ピニオン（図示せず）と第３中間ホイールセット１２３のピニオンとの間に配置される。
設定トレイン７はそれゆえ、制御ステム３の摺動ピニオン（図示せず）と第３中間ホイールセット１２３のピニオンとの間に配置される。
【0073】
本発明が特に、１２時間に一回の完全回転をする時間ホイールに直接的に噛合する年周期トレイン１２０について説明されてきたが、時間ホイールの回転の倍数が完全回転となる２４時間ホイールのような、稼働トレインの他のホイールに年周期トレイン１２０が噛合する場合にも本発明が適用可能であることは言うまでもない。すなわち、上述した年周期の複数期間を表示する機構は、２の比を考慮して適合される必要がある。
【0074】
例えば、上述したものと同じ比を維持しながらも、年周期トレイン１２０が２４時間ホイールと噛合する場合、年周期ホイール１１２は１００歯ではなく５０歯を有してよい。これにより、２４時間ホイールと年周期の複数期間のインジケータ１１０との間に１：３６５．２の比が得られる。
【0075】
他の実施例によれば、年周期ホイール１１２は、上述した２０歯ではなく１０歯を有する２４時間ホイールに噛合する５０歯を有するホイールである。すなわち当該比は維持される。
【0076】
かかる年周期の複数期間を表示する機構は、日付表示あり又はなしの機械的時計ムーブメントに完全に適しており、かつ、電気的時計ムーブメント若しくは電子機械的時計ムーブメントにも完全に適している。年周期の複数期間を表示する機構がドラッギング型であり、稼働トレイン１０に動力消費ピークを生じさせることがないからである。
【0077】
本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構はさらに、年周期の複数期間を表示する逆行表示を生成する臨時（ａｄ ｈｏｃ）手段も含んでよい。かかる手段は従来、（例えば文字板の目盛りに面する）年周期の複数期間のインジケータを円弧状に動かして、全年周期を進行したときに開始位置まで戻すべく使用されている。
【0078】
本発明はさらに、本発明に係る年周期の複数期間を表示する機構１００を含む時計ムーブメント１に関する。
本発明はさらに、本発明に係る時計ムーブメント１が時計ケース２１０の中に収容された腕時計のような時計２００に関する。
本発明はさらに、本発明に係る時計ムーブメント１が時計ケース２１０の中に収容された腕時計のような時計２００に関する。
【図1】
【図2】
【図3】
【手続補正書】
【提出日】2023-10-19
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時計ムーブメント（１）の稼働トレイン（１０）によってドラッギングされることにより駆動されることが可能な時計（２００）のための年周期の複数期間を表示する機構（１００）であって、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）が、
・年周期の複数期間を示すインジケータ（１１０）と、
・前記時計ムーブメント（１）の前記稼働トレイン（１０）によって駆動されることと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を回転させることとが可能な年周期トレイン（１２０）と
を含むことを特徴とし、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）は、前記年周期トレイン（１２０）が、前記稼働トレイン（１０）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比又は１：３６５．２の倍数となる比を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする、年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）が、
・年周期の複数期間を示すインジケータ（１１０）と、
・前記時計ムーブメント（１）の前記稼働トレイン（１０）によって駆動されることと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を回転させることとが可能な年周期トレイン（１２０）と
を含むことを特徴とし、
前記年周期の複数期間を表示する機構（１００）は、前記年周期トレイン（１２０）が、前記稼働トレイン（１０）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比又は１：３６５．２の倍数となる比を有するように構成される歯車トレインを形成することを特徴とする、年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項2】
前記稼働トレイン（１０）が１２時間で一回転する時間ホイール（１１）を含むことを特徴とし、
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）に噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）に噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記時間ホイール（１１）と前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：２＊３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項3】
前記稼働トレイン（１０）が２４時間で一回転する２４時間ホイールを含むことを特徴とし、
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールに噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールに噛合することが可能であり、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが、前記稼働トレイン（１０）の前記２４時間ホイールと前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）との間に１：３６５．２の比を有するように構成されることを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項4】
前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインの比が、分子に素数８３、２、１１を有し、分母に５を有することを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項5】
前記年周期トレイン（１２０）が最大３つの中間ホイールセット（１２１、１２２、１２３）を含むことを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項6】
前記年周期トレイン（１２０）が、
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセット（１２１）と、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセット（１２２）と、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセット（１２３）と
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
・８３歯を有する第１中間ホイールセットホイール、及び８歯を有する第１中間ホイールセットピニオンを含む第１中間ホイールセット（１２１）と、
・９９歯を有する第２中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第２中間ホイールセットピニオンを含む第２中間ホイールセット（１２２）と、
・３２歯を有する第３中間ホイールセットホイール、及び１５歯を有する第３中間ホイールセットピニオンを含む第３中間ホイールセット（１２３）と
を含むことを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項7】
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）を摩擦的に設定する機構を含むことを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項8】
前記第１中間ホイールセット、前記第２中間ホイールセット及び前記第３中間ホイールセット（１２１、１２２、１２３）のホイールのうちの一つがそのピニオンに対して摩擦的に取り付けられることを特徴とする、請求項６に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項9】
前記機構が中国の季節を表示する機構であることを特徴とする、請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）。
【請求項10】
稼働トレイン（１０）及び請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）を含む時計ムーブメント（１）であって、
前記年周期トレイン（１２０）が前記稼働トレイン（１０）に直接的に噛合することを特徴とする、時計ムーブメント（１）。
前記年周期トレイン（１２０）が前記稼働トレイン（１０）に直接的に噛合することを特徴とする、時計ムーブメント（１）。
【請求項11】
前記稼働トレイン（１０）が、１２時間で一回転を果たす時間ホイール（１１）を含み、前記年周期トレイン（１２０）が前記時間ホイール（１１）に直接的に噛合することを特徴とする、請求項１０に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項12】
前記時間ホイール（１１）が２０歯を有することを特徴とし、
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、１００歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊１００／１５
を有することを特徴とする、請求項１１に記載の時計ムーブメント（１）。
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、１００歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊１００／１５
を有することを特徴とする、請求項１１に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項13】
前記稼働トレイン（１０）が、２４時間で一回転を果たす２４時間ホイールを含み、前記年周期トレイン（１２０）が前記２４時間ホイールに直接的に噛合することを特徴とする、請求項１０に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項14】
前記２４時間ホイールが２０歯を有することを特徴とし、
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、５０歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊５０／１５
を有することを特徴とする、請求項１３に記載の時計ムーブメント（１）。
前記年周期の複数期間のインジケータ（１１０）が、５０歯を有する年周期ホイール（１１２）によって回転し、前記年周期トレイン（１２０）の前記歯車トレインが以下の比
８３／２０＊９９／８＊３２／１５＊５０／１５
を有することを特徴とする、請求項１３に記載の時計ムーブメント（１）。
【請求項15】
請求項１に記載の年周期の複数期間を表示する機構（１００）を含むか又は請求項１０に記載の時計ムーブメント（１）を含む時計（２００）。
【請求項16】
前記時計（２００）は腕時計である、請求項１５に記載の時計（２００）。
【外国語明細書】