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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073366
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】製造時間を短縮した複合材製造
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/46 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
B29C70/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023172846
(22)【出願日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】63/384,154
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/462,689
(32)【優先日】2023-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523043898
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 晋平
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ジェームズ・カウアン
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・エス・カーペンター
(72)【発明者】
【氏名】マーカス・ジー・ピーター
【テーマコード(参考)】
4F205
【Fターム(参考)】
4F205AD16
4F205AG28
4F205AH31
4F205AJ03
4F205HA08
4F205HA25
4F205HA35
4F205HA45
4F205HB01
4F205HK33
(57)【要約】
【課題】本発明は、複合製品を形成する方法を提供する。
【解決手段】複合製品を形成する方法を提示する。離型可能な間隙充填材が金型の凹所内に塗布される。未硬化の複合材料が、離型可能な間隙充填材上に直接、かつ金型上に塗布される。未硬化の複合材料を硬化させて、硬化した複合材料を金型上に形成する。硬化した複合材料は、金型及び離型可能な間隙充填材から取り外される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
離型可能な間隙充填材(218、402)を金型(202)の凹所(206)内に塗布するステップ(802)と、
未硬化(220)の複合材料(204)を前記離型可能な間隙充填材(218、402)上に直接、かつ前記金型(202)上に塗布するステップ(804)と、
前記金型(202)上に硬化(224)した複合材料(204)を形成するために、前記未硬化(220)の複合材料(204)を硬化させるステップ(806)と、
前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)及び前記離型可能な間隙充填材(218、402)から取り外すステップ(808)と
を含む、複合製品を形成する方法(800)。
【請求項2】
前記硬化(224)した複合材料(204)のトリミングが前記硬化(224)した複合材料(204)を切り開いて前記離型可能な間隙充填材(218、402)に切り込むように、前記凹所(206)上で前記硬化(224)した複合材料(204)をトリミングするステップ(812)
をさらに含む、請求項1に記載の方法(800)。
【請求項3】
トリミング後に前記凹所(206)内の残りの離型可能な間隙充填材(702)上に追加の離型可能な間隙充填材(230)を塗布するステップ(814)と、
後続の未硬化(220)の複合材料(204)を前記追加の離型可能な間隙充填材(230)上に直接、かつ前記金型(202)上に塗布するステップ(816)と
をさらに含む、請求項2に記載の方法(800)。
【請求項4】
前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)から取り外した後に、前記離型可能な間隙充填材(218、402)を前記凹所(206)から手で除去するステップ(818)
をさらに含む、請求項1に記載の方法(800)。
【請求項5】
前記離型可能な間隙充填材(218、402)を除去した後に前記凹所(206)内に第2の離型可能な間隙充填材(228)を塗布するステップ(820)と、
後続の未硬化(220)の複合材料(204)を前記第2の離型可能な間隙充填材(228)上に直接、かつ前記金型(202)上に塗布するステップ(822)と
をさらに含む、請求項4に記載の方法(800)。
【請求項6】
前記未硬化(220)の複合材料(204)を前記離型可能な間隙充填材(218、402)上に塗布する前に、前記離型可能な間隙充填材(218、402)を非粘着性ゲルに硬化させるステップ(810)
をさらに含む、請求項1に記載の方法(800)。
【請求項7】
前記未硬化(220)の複合材料(204)を前記離型可能な間隙充填材(218、402)上に直接塗布する前に、前記金型(202)の表面(212)の外形(214)と一致するように前記離型可能な間隙充填材(218、402)を成形するステップ(811)
をさらに含む、請求項1に記載の方法(800)。
【請求項8】
未硬化(220)の複合材料(204)を、金型(202)の凹所(206)内の離型可能な間隙充填材(218、402)上に直接接触させて配置するステップ(902)と、
硬化(224)した複合材料(204)を形成するために、前記未硬化(220)の複合材料(204)を、前記離型可能な間隙充填材(218、402)と直接接触させながら硬化させるステップ(904)と、
前記凹所(206)内に前記離型可能な間隙充填材(218、402)を残しながら、前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)から取り外すステップ(906)と
を含む、複合製品を形成する方法(900)。
【請求項9】
前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)から取り外した後に、前記凹所(206)から前記離型可能な間隙充填材(218、402)を除去するステップ(912)
をさらに含む、請求項8に記載の方法(900)。
【請求項10】
前記離型可能な間隙充填材(218、402)を除去した後に、前記凹所(206)内に第2の離型可能な間隙充填材(228)を塗布するステップ(914)と、
後続の未硬化(220)の複合材料(226)を前記第2の離型可能な間隙充填材(228)上に直接、かつ前記第2の離型可能な間隙充填材(228)と直接接触させて塗布するステップ(916)と
をさらに含む、請求項9に記載の方法(900)。
【請求項11】
前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)から取り外す前に、前記硬化(224)した複合材料(204)をトリミングするステップ(910)であって、トリミングが、切り込みのある間隙充填材を形成するために、前記硬化(224)した複合材料(204)を切り開いて前記離型可能な間隙充填材(218、402)に切り込むことを含む、ステップ(910)
をさらに含む、請求項8に記載の方法(900)。
【請求項12】
前記切り込みのある間隙充填材上に追加の離型可能な間隙充填材(230)を塗布するステップ(918)と、
前記追加の離型可能な間隙充填材(230)上に直接、かつ前記追加の離型可能な間隙充填材(230)に直接接触させて後続の複合材料(226)を塗布するステップ(920)と
をさらに含む、請求項11に記載の方法(900)。
【請求項13】
複数回の使用後に前記金型(202)及び前記凹所(206)上に離型材料(216)を塗布するステップ(922)
をさらに含む、請求項8に記載の方法(900)。
【請求項14】
前記離型可能な間隙充填材(218、402)を除去するステップが、
プラスチックスクレーパ又は他の非損傷ハンドツールを使用して前記離型可能な間隙充填材(218、402)を除去するステップ(924)
を含む、請求項9に記載の方法(900)。
【請求項15】
前記離型可能な間隙充填材(218、402)を前記金型(202)の孔(210、306)内に塗布するステップ(908)と、
前記硬化(224)した複合材料(204)を貫通して、前記孔(210、306)内の前記離型可能な間隙充填材(218、402)を穿孔するステップ(926)と
をさらに含む、請求項8に記載の方法(900)。
【請求項16】
離型可能な間隙充填材(218、402)を金型(202)内のトリムチャネル(208、304)内に塗布するステップ(1002)と、
未硬化(220)の複合材料(204)を前記金型(202)上に、前記離型可能な間隙充填材(218、402)と直接接触させて配置するステップ(1004)と、
硬化(224)した複合材料(204)を形成するために、前記未硬化(220)の複合材料(204)を硬化させるステップ(1006)と、
トリミングが金型(202)のトリムチャネル(208、304)から一部の離型可能な間隙充填材を除去するように、前記トリムチャネル(208、304)上の箇所で前記硬化(224)した複合材料(204)をトリミングするステップ(1008)と
を含む、複合製品を形成する方法(1000)。
【請求項17】
前記離型可能な間隙充填材(218、402)を前記金型(202)のドリル孔(210、306)内に塗布するステップ(1010)と、
穿孔が前記ドリル孔(210、306)から一部の離型可能な間隙充填材(218、402)を除去するように、前記ドリル孔(210、306)上の箇所で前記硬化(224)した複合材料(204)に穿孔するステップ(1012)と
をさらに含む、請求項16に記載の方法(1000)。
【請求項18】
前記トリムチャネル(208、304)内に残りの離型可能な間隙充填材(702)を残しながら、前記硬化(224)した複合材料(204)を前記金型(202)から取り外すステップ(1014)
をさらに含む、請求項17に記載の方法(1000)。
【請求項19】
研磨又はサンディングを使用することなく、前記トリムチャネル(208、304)内から前記残りの離型可能な間隙充填材(702)を除去するステップ(1016)
をさらに含む、請求項18に記載の方法(1000)。
【請求項20】
前記残りの離型可能な間隙充填材(702)上に追加の離型可能な間隙充填材(230)を塗布するステップ(1018)
をさらに含む、請求項18に記載の方法(1000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年11月17日に出願された「Composite Manufacturing with Reduced Manufacturing Time」と題する米国仮特許出願第63/384,154号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
1.分野:
本開示は、一般に複合材製造に関し、より具体的には、硬化サイクル間の金型準備時間を短縮することによって製造時間を短縮することに関する。
【背景技術】
【0003】
2.背景:
航空機は、ますます多くの割合が複合材料を用いて設計され、製造されている。複合材料は航空機の重量を削減するために航空機に用いられる。このように重量を削減することで、ペイロード容量や燃料効率などの性能形態が改善する。さらに、複合材料によって航空機の様々な構成要素の耐用年数が長くなる。
【0004】
複合材料は、2つ以上の構成材料を組み合わせることによって作り出される強力で軽量の材料である。例えば、複合材料は、ポリマー樹脂マトリックスに結合された補強繊維を含んでもよい。繊維は、一方向テープ、織布若しくは織物、又は編組の形態をとることができる。
【0005】
複合構造を製造する際に、複合材料の層はツール上にレイアップされ、高温及び高圧に曝されると硬化される。硬化した複合材料に機械加工作業などの製造作業を行う前に、硬化した複合材料を硬化ツールから取り外すことができる。いくつかの硬化ツールは、硬化ツール上の硬化した複合材料に対する機械加工作業を可能にする。これらの硬化ツールは、硬化ツールに望ましくない影響を与えることなく機械加工作業を可能にするトリミングツール用の凹所を有する。
【0006】
未硬化の複合材料を受け入れるための従来の硬化ツールを準備することは、追加の処理ステップ、追加の製造時間、及び潜在的に危険な化学物質を使用する。したがって、上述の問題のうちの少なくとも一部及び考えられる他の問題を考慮に入れた方法及び装置を有することが、望ましいと考えられる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態は、複合製品を形成する方法を提供する。離型可能な間隙充填材が金型の凹所内に塗布される。未硬化の複合材料が、離型可能な間隙充填材上に直接、かつ金型上に塗布される。未硬化の複合材料を硬化させて、硬化した複合材料を金型上に形成する。硬化した複合材料は、金型及び離型可能な間隙充填材から取り外される。
【0008】
本開示の別の実施形態は、複合製品を形成する方法を提供する。未硬化の複合材料を、金型の凹所内の離型可能な間隙充填材上に直接接触させて配置する。複合材料は、離型可能な間隙充填材と直接接触しながら硬化される。硬化した複合材料を金型から取り外し、離型可能な間隙充填材は凹所内に残る。
【0009】
本開示のさらに別の実施形態は、複合製品を形成する方法を提供する。離型可能な間隙充填材が金型内のトリムチャネル内に塗布される。未硬化の複合材料を金型上に配置し、離型可能な間隙充填材と直接接触させる。未硬化の複合材料を硬化させて、硬化した複合材料を形成する。硬化した複合材料は、トリミングがトリムチャネルから一部の離型可能な間隙充填材を除去するように、金型内のトリムチャネル上の箇所でトリミングされる。
【0010】
上記の形態及び機能は、本開示の種々の実施形態で独立に実現することができる、又はさらなる詳細が下記の説明及び図面を参照して理解することができる他の実施形態では組み合わされてもよい。
【0011】
例示的な実施形態の特徴と考えられる新規な形態は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかしながら、例示的な実施形態、並びにこれらの実施形態の好ましい使用様式、さらなる目的及び形態は、本開示の例示的な実施形態の下記の詳細な説明を参照して添付図面と共に読んだときに最も良く理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】例示的な実施形態による航空機の説明図である。
図2】例示的な実施形態による製造環境のブロック図である。
図3】例示的な実施形態による凹所を有する金型の等角図である。
図4】例示的な実施形態による、離型可能な間隙充填材を凹所内に有する金型の等角図である。
図5】例示的な実施形態による、金型上の複合材料の等角図である。
図6】例示的な実施形態による、金型上のトリミング及び穿孔された複合構造の等角図である。
図7】例示的な実施形態による、複合材料が取り外された後に凹所内に残る離型可能な間隙充填材を有する金型の等角図である。
図8】例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートである。
図9】例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートである。
図10】例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートである。
図11】例示的な実施形態による航空機の製造及び保守点検方法のブロック図である。
図12】例示的な実施形態が実装され得る航空機のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
例示的な例は、1つ以上の異なる考慮事項を認識し、考慮している。例えば、例示的な例は、航空機のCFRPセクションを製造するために利用されるマンドレルセグメントが、トリム作業に必要な大きなトリム溝及び孔機械加工箇所に溝充填材を塗布することを必要としていることを認識し、考慮している。例示的な例は、これらの用途のために市販されている現在の材料が、BMS8-276プリプレグ炭素繊維強化ポリマー(CFRP)などの硬化した複合材から離型可能ではないことを認識し、考慮している。例示的な例は、これらの現在使用されている材料が、CFRP部品と溝充填材との間に離型剤を塗布する追加の製造処理ステップを必要とすることを認識し、考慮している。例示的な例は、この追加の処理ステップにより、構成要素/飛行機の構築ごとにかなりのフロー時間が追加されることを認識し、考慮している。
【0014】
例示的な例は、現在、炭素繊維強化ポリマー(CFRP)からの溝充填剤の必要な離型性を提供するために様々な離型剤が利用されていることを認識し、考慮している。例示的な例は、この追加の処理ステップにより、飛行機ごとにかなりのフロー時間が追加されることを認識し、考慮している。
【0015】
例示的な例は、追加の処理ステップを排除し、有害な化学物質の使用を低減し、製造時間を節約することが望ましいことを認識し、考慮している。例示的な例は、金型準備ステップを短縮すると、潜在的に著しいフローの短縮をもたらす可能性があることを認識し、考慮している。
【0016】
ここで、図1に注目すると、例示的な実施形態による航空機の説明図が描写されている。航空機100は、胴体106に取り付けられた翼102及び翼104を有する。航空機100は、翼102に取り付けられたエンジン108と、翼104に取り付けられたエンジン110とを含む。
【0017】
胴体106は尾部112を有する。水平スタビライザ114、水平スタビライザ116、及び垂直スタビライザ118が、胴体106の尾部112に取り付けられている。
【0018】
航空機100は、例示的な例の方法を使用して形成された構成要素を有する航空機の一例である。航空機100は、金型のダウンタイムが短縮されて形成された複合構成要素を有する航空機の一例である。
【0019】
ここで、図2に注目すると、例示的な実施形態による製造環境のブロック図が描写されている。図1の航空機100の構成要素は、製造環境200で製造することができる。
【0020】
製造環境200は、穿孔205又はトリミング207などの硬化及び機械加工作業203中に複合材料204を保持するように構成された金型202を含む。金型202は、機械加工作業203の複合材料204を収容するための凹所206を有する。凹所206は、トリムチャネル208又はドリル孔210の少なくとも一方を含む。トリムチャネル208は、複合材料204のトリミング207を収容する箇所に位置決めされる。トリムチャネル208は、複合材料204に対するトリミング207の作業中に切削ツールから金型202への損傷を防止する。ドリル孔210は、複合材料204の穿孔205を収容する箇所に位置決めされる。ドリル孔210は、複合材料204に対する穿孔205の作業中の金型202の損傷を防止する。
【0021】
凹所206は、金型202の表面212に形成される。表面212は、複合材料204の硬化中に内側金型ラインを提供するように設計された外形214を有する。
【0022】
離型材料216は、任意選択的に、設定量の使用後に表面212又は凹所206の少なくとも一方に塗布することができる。離型材料216は、硬化224した複合材料204を金型202から離型することを可能にする。
【0023】
離型可能な間隙充填材218は、複合材料204を金型202に塗布する前に凹所206内に塗布される。離型可能な間隙充填材218は、複合材料204に接着しないように構成される。離型可能な間隙充填材218は、複合材料204の硬化に耐えるように構成される。
【0024】
凹所206内に塗布された後、離型可能な間隙充填材218は、表面212の外形214と一致するように成形される。離型可能な間隙充填材218は、離型可能な間隙充填材218が金型300と同一平面になるように成形される。成形後、離型可能な間隙充填材218がセット/硬化される。次いで、離型可能な間隙充填材218は、きれいに掻き取られ、検査される。
【0025】
複合材料204は、未硬化220の複合材料204として、離型可能な間隙充填材218上に直接塗布される。複合材料204は、層ごとに金型202上にレイアップすることができ、又はピックアンドプレース操作で金型202上に配置することができる。
【0026】
硬化システム222は、熱又は圧力の少なくとも一方を加えて複合材料204を硬化させて、硬化224した複合材料204を金型202上に形成する。機械加工作業203は、金型202上の硬化224した複合材料204に対して行われる。機械加工作業203は、穿孔205又はトリミング207の少なくとも一方を含む。穿孔205は、ドリル孔210上で行うことができる。トリミング207は、トリムチャネル208を介して行うことができる。
【0027】
硬化224した複合材料204に対して機械加工作業203を行った後、硬化224した複合材料204を金型202から取り外す。凹所206内の離型可能な間隙充填材218は、金型202内に残る。硬化した複合材料204を金型202から取り外すときに、離型可能な間隙充填材218は硬化した複合材料204に接着しない。
【0028】
いくつかの例示的な例では、凹所206内の残りの離型可能な間隙充填材218は、後続の複合材料226を塗布する前に金型202から除去される。離型可能な間隙充填材218は、サンディング又は他の研磨方法なしで除去することができる。離型可能な間隙充填材218は、手で除去することができる。離型可能な間隙充填材218は、プラスチックスクレーパ又は他の非損傷ハンドツールを使用して除去することができる。
【0029】
残りの離型可能な間隙充填材218を除去した後、第2の離型可能な間隙充填材228が凹所206に塗布される。次いで、第2の離型可能な間隙充填材228が成形され、硬化され、掻き取られ、そして検査される。その後、後続の複合材料226は、第2の離型可能な間隙充填材228上に直接塗布される。
【0030】
いくつかの例示的な例では、残りの離型可能な間隙充填材218は、凹所206内に残される。これらの例示的な例では、追加の離型可能な間隙充填材230は、残りの離型可能な間隙充填材218上に塗布される。追加の離型可能な間隙充填材230は、表面212の外形214と一致するように成形される。追加の離型可能な間隙充填材230は、追加の離型可能な間隙充填材230が金型300と同一平面になるように成形される。成形後、追加の離型可能な間隙充填材230がセット/硬化される。いくつかの例示的な例では、次いで、追加の離型可能な間隙充填材230は、きれいに掻き取られ、検査される。いくつかの例示的な例では、追加の離型可能な間隙充填材230を塗布することは、離型可能な間隙充填材218の除去ステップ及び後続の洗浄ステップを短縮又は排除することによって製造時間を短縮することができる。
【0031】
図2の製造環境200の説明は、例示的な実施形態を実装し得る方式について、物理的又は構造的な限定を意味するものではない。例示の構成要素に加え、又は例示の構成要素に代えて、他の構成要素を使用してもよい。いくつかの構成要素は、不要な場合がある。また、ブロックは、何らかの機能的な構成要素を示すために提示されている。これらのブロックのうちの1つ以上が、例示的な実施形態で実装されるときに組み合わされるか、分割されるか、又は組み合わされ分割されて異なるブロックにすることができる。例えば、いくつかの例示的な例では、機械加工作業203以外の他の目的に使用される追加の凹所又はチャネルが金型202に存在する。凹所206は、金型202上に存在し得る凹所のタイプ又は量を限定することを意味するものではない。
【0032】
ここで、図3に注目すると、例示的な実施形態による、凹所を有する金型の等角図が描写されている。金型300は、図2の金型202の物理的実装である。金型300は、胴体106、翼102、又は翼104の部分など、図1の航空機100の部分を形成するために使用することができる。
【0033】
金型300は、複合構造を製造するように構成された凹所302を有する。この例示的な例では、凹所302は、トリムチャネル304及びドリル孔306を備える。凹所302は、複合製品の特定の設計に基づいて構成される。トリムチャネル304は、複合製品上のトリミングされる箇所に対応する。ドリル孔306は、複合製品上の穿孔される箇所に対応する。
【0034】
金型300は、硬化中に複合材料を支持するように構成された材料で形成される。金型300は、複合材料の硬化温度に耐えるように構成された材料で形成される。
【0035】
ここで、図4に注目すると、例示的な実施形態による、凹所に離型可能な間隙充填材を有する金型の等角図が描写されている。ビュー400において、離型可能な間隙充填材402は、金型300の凹所302内に塗布されている。塗布後、離型可能な間隙充填材402は、離型可能な間隙充填材402が金型300と同一平面になるように成形される。成形後、離型可能な間隙充填材402はセット/硬化される。次いで、離型可能な間隙充填材402は、きれいに掻き取られ、検査される。
【0036】
ここで、図5に注目すると、例示的な実施形態による、金型上の複合材料の等角図が描写されている。ビュー500において、複合材料502が金型300上に位置決めされている。複合材料502は、未硬化状態で金型300上に位置決めされ、金型300上にある間に硬化される。
【0037】
離型可能な間隙充填材402が硬化されて検査された後、離型可能な間隙充填材402上に追加の離型層は追加されない。複合材料502は、金型300上に配置され、凹所302内の離型可能な間隙充填材402と直接接触している。
【0038】
複合材料502は、任意の望ましい方法を使用して未硬化状態で金型300上に配置される。いくつかの例示的な例では、複合材料502はピックされて金型300上に配置される。いくつかの例示的な例では、複合材料502は金型300上に直接レイアップされる。
【0039】
複合材料502が金型300上に配置された後、複合材料502は、金型300上にある間に硬化されて硬化した複合材料を形成する。離型可能な間隙充填材402の材料特性により、硬化状態の複合材料502は、後に金型300及び離型可能な間隙充填材402から取り外される。硬化状態の複合材料502は、複合材料502上のいかなる離型可能な間隙充填材402も伴うことなく、金型300から取り外される。
【0040】
ここで、図6に注目すると、例示的な実施形態による金型上の複合構造の等角図が描写されている。ビュー600において、複合材料502は硬化されており、穿孔及びトリミングを受けている。ビュー600において、複合材料502は、複合材料502に穿孔された孔602と、複合材料502内でトリミングされた要素604とを有する。
【0041】
ここで、図7に注目すると、例示的な実施形態による、複合材料が取り外された後に凹所内に残る離型可能な間隙充填材を有する金型の等角図が描写されている。ビュー700において、複合材料502が金型300から取り外されている。複合材料502は、金型300から取り外されると、いかなる離型可能な間隙充填材402も有さない。金型300は、残りのすべての離型可能な間隙充填材402を含む。凹所302内の残りの離型可能な間隙充填材402は、金型300に最初に塗布された離型可能な間隙充填材402よりも少ない。離型可能な間隙充填材402は、離型可能な間隙充填材402の一部を除去するためのトリミング及び穿孔によって衝撃を受け、離型可能な間隙充填材702が残った。残りの離型可能な間隙充填材702は、凹所内の残りの残留間隙充填材である。
【0042】
ここで、図8に注目すると、例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートが描写されている。方法800は、図1の航空機100の一部を形成するために使用することができる。方法800は、図2の金型202及び離型可能な間隙充填材218を使用して実行することができる。方法800は、図3図7の金型300及び離型可能な間隙充填材402を使用して実行することができる。
【0043】
方法800は、離型可能な間隙充填材を金型の凹所内に塗布する(動作802)。方法800は、未硬化の複合材料を離型可能な間隙充填材上に直接、かつ金型上に塗布する(動作804)。方法800は、未硬化の複合材料を硬化させて金型上に硬化した複合材料を形成する(動作806)。方法800は、硬化した複合材料を金型及び離型可能な間隙充填材から取り外す(動作808)。その後、方法800は終了する。
【0044】
いくつかの例示的な例では、方法800は、離型可能な間隙充填材上に直接、未硬化の複合材料を塗布する前に、離型可能な間隙充填材を金型の表面の外形に一致するように成形する。いくつかの例示的な例において、方法800は、離型可能な間隙充填材上に未硬化の複合材料を塗布する前に、離型可能な間隙充填材を非粘着性ゲルに硬化させる(動作810)。いくつかの例示的な例では、離型可能な間隙充填材上に未硬化の複合材料を塗布する前に、離型可能な間隙充填材が成形され、検査される。いくつかの例示的な例では、方法800は、離型可能な間隙充填材上に直接、未硬化の複合材料を塗布する前に、離型可能な間隙充填材を金型の表面の外形に一致するように成形する。
【0045】
いくつかの例示的な例では、方法800は、硬化した複合材料をトリミングすることにより硬化した複合材料を切り開いて離型可能な間隙充填材に切り込むように、硬化した複合材料を凹所の上でトリミングする(動作812)。いくつかの例示的な例では、トリミングは、硬化した複合材料の縁部を除去することを含む。いくつかの例示的な例では、トリミングは、複合構造の設計に従って未硬化の複合材料の部分を除去することを含む。
【0046】
いくつかの例示的な例では、方法800は、トリミング後に凹所内の残りの離型可能な間隙充填材上に追加の離型可能な間隙充填材を塗布する(動作814)。残りの離型可能な間隙充填材は、離型可能な間隙充填材に切り込むトリミング後に凹所内に残る間隙充填材である。残りの/残留している離型可能な間隙充填材上に追加の離型可能な間隙充填材を塗布することにより、除去ステップを短縮又は排除して製造時間を短縮することができる。
【0047】
いくつかの例示的な例では、方法800は、後続の未硬化の複合材料を、追加の離型可能な間隙充填材上に直接、かつ金型上に塗布する(動作816)。これらの例示的な例では、硬化した複合材料を金型から取り外し、後続の未硬化の複合材料を金型上に配置する間の時間は、残りの離型可能な間隙充填材を除去し、交換用の離型可能な間隙充填材を凹所内に塗布する時間よりも短くすることができる。
【0048】
いくつかの例示的な例では、方法800は、硬化した複合材料が金型から取り外された後に、凹所から離型可能な間隙充填材を手で除去する(動作818)。離型可能な間隙充填材を手で除去することにより、金型は、除去ツール又は除去方法によって望ましくない影響を受けない。さらに、手で除去可能な離型可能な間隙充填材を有することにより、間隙充填材の除去に費やされる時間を短縮することができる。
【0049】
いくつかの例示的な例では、方法800は、離型可能な間隙充填材を除去した後に、第2の離型可能な間隙充填材を凹所内に塗布する(動作820)。いくつかの例示的な例では、方法800は、後続の未硬化の複合材料を、第2の離型可能な間隙充填材上に直接、かつ金型上に塗布する(動作822)。
【0050】
ここで、図9に注目すると、例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートが描写されている。方法900は、図1の航空機100の一部を形成するために使用することができる。方法900は、図2の金型202及び離型可能な間隙充填材218を使用して実行することができる。方法900は、図3図7の金型300及び離型可能な間隙充填材402を使用して実行することができる。
【0051】
方法900は、未硬化の複合材料を、金型の凹所内の離型可能な間隙充填材上に直接接触させて配置する(動作902)。方法900は、離型可能な間隙充填材と直接接触させながら未硬化の複合材料を硬化させて、硬化した複合材料を形成する(動作904)。方法900は、硬化した複合材料を金型から取り外し、離型可能な間隙充填材は凹所内に残る(動作906)。その後、方法900は終了する。
【0052】
いくつかの例示的な例では、方法900は、離型可能な間隙充填材を金型の孔内に塗布する(動作908)。いくつかの例示的な例では、方法900は、硬化した複合材料を貫通して孔内の離型可能な間隙充填材を穿孔する(動作926)。
【0053】
いくつかの例示的な例では、方法900は、硬化した複合材料を金型から取り外す前に硬化した複合材料をトリミングし、トリミングは、硬化した複合材料を切り開いて離型可能な間隙充填材に切り込み、切り込みのある間隙充填材を形成することを含む(動作910)。いくつかの例示的な例では、トリミングは、硬化した複合材料の縁部を除去することを含む。いくつかの例示的な例では、トリミングは、複合構造の設計に従って未硬化の複合材料の部分を除去することを含む。
【0054】
いくつかの例示的な例では、方法900は、硬化した複合材料を金型から取り外した後に、離型可能な間隙充填材を凹所から除去する(動作912)。いくつかの例示的な例では、離型可能な間隙充填材を除去することは、プラスチックスクレーパ又は他の非損傷ハンドツールを使用して離型可能な間隙充填材を除去することを含む(動作924)。
【0055】
いくつかの例示的な例では、方法900は、離型可能な間隙充填材を除去した後に、第2の間隙充填材を凹所内に塗布する(動作914)。第2の間隙充填材は、交換用の離型可能な間隙充填材である。
【0056】
いくつかの例示的な例では、方法900は、第2の離型可能な間隙充填材上に直接、かつ第2の離型可能な間隙充填材に直接接触させて後続の未硬化の複合材料を塗布する(動作916)。いくつかの例示的な例では、後続の未硬化の複合材料は、硬化され、製造プロセスを受けて、未硬化の複合材料から形成されたのと同じ設計の部品を形成する。
【0057】
いくつかの例示的な例では、方法900は、切り込みのある間隙充填材上に追加の離型可能な間隙充填材を塗布する(動作918)。これらの例示的な例では、金型の表面の外形に一致するように、追加の離型可能な間隙充填材が塗布される。これらの例示的な例では、凹所から機械加工された離型可能な間隙充填材を補充するために、追加の離型可能な間隙充填材が塗布される。いくつかの例示的な例では、方法900は、追加の離型可能な間隙充填材上に直接、かつ追加の離型可能な間隙充填材に直接接触させて後続の複合材料を塗布する(動作920)。
【0058】
いくつかの例示的な例では、方法900は、複数回の使用後に離型材料を金型及び凹所上に塗布する(動作922)。この離型材料は、金型の表面上に配置されて、金型の表面への未硬化の複合材料の付着を防止する。いくつかの例示的な例では、離型可能な間隙充填材が凹所内にないときに離型材料が塗布される。
【0059】
ここで、図10に注目すると、例示的な実施形態による複合製品を形成する方法のフローチャートが描写されている。方法1000は、図1の航空機100の一部を形成するために使用することができる。方法1000は、図2の金型202及び離型可能な間隙充填材218を使用して実行することができる。方法1000は、図3図7の金型300及び離型可能な間隙充填材402を使用して実行することができる。
【0060】
方法1000は、離型可能な間隙充填材を金型内のトリムチャネルに塗布する(動作1002)。方法1000は、未硬化の複合材料を金型上に配置し、離型可能な間隙充填材と直接接触させる(動作1004)。方法は、未硬化の複合材料を硬化させて硬化した複合材料を形成する(動作1006)。方法1000は、トリミングがトリムチャネルから一部の離型可能な間隙充填材を除去するように、金型内のトリムチャネル上の箇所で硬化した複合材料をトリミングする(動作1008)。その後、方法1000は終了する。
【0061】
いくつかの例示的な例では、方法1000は、離型可能な間隙充填材を金型のドリル孔内に塗布する(動作1010)。いくつかの例示的な例では、方法1000は、穿孔がドリル孔から一部の離型可能な間隙充填材を除去するように、ドリル孔上の箇所で硬化した複合材料を穿孔する(動作1012)。
【0062】
いくつかの例示的な例では、方法1000は、硬化した複合材料を金型から取り外し、残りの離型可能な間隙充填材はトリムチャネル内に残る(動作1014)。いくつかの例示的な例では、方法1000は、研磨又はサンディングを使用せずにトリムチャネル内から残りの離型可能な間隙充填材を除去する(動作1016)。いくつかの例示的な例では、方法1000は、残りの離型可能な間隙充填材上に追加の離型可能な間隙充填材を塗布する(動作1018)。
【0063】
本明細書で使用される場合、「の少なくとも1つ(at least one of)」という語句は、項目のリストと共に使用される場合、列挙された項目のうちの1つ以上の異なる組合せが使用されてもよく、リスト内の各項目のうちの1つのみが必要であってもよいことを意味する。例えば、「項目A、項目B、又は項目Cのうちの少なくとも1つ」は、項目A、項目A及び項目B、又は項目Bを含むが、これらに限定されない。この例は、項目A、項目B、及び項目C、又は項目B及び項目Cも含み得る。当然のことながら、これらの項目の任意の組み合わせが存在してもよい。他の例では、「の少なくとも1つ」は、例えば、限定するものではないが、項目Aが2つ、項目Bが1つ及び項目Cが10個であってもよいし、項目Bが4つ及び項目Cが7つであってもよいし、他の適当な組合せであってもよい。項目は、特定の対象物(a particular object)、不特定の物(a thing)又はカテゴリーであってもよい。言い換えれば、少なくとも1つとは、任意の組合せ項目及び項目の数がリストから使用され得るが、リスト内の項目のすべてが必要とされるわけではないことを意味する。
【0064】
本明細書で使用される際に、「いくつかの(a number of)」は、項目に関連して使用される場合、1つ以上の項目を意味する。
【0065】
様々な図示の実施形態におけるフローチャート及びブロック図は、例示的な実施形態における装置及び方法のいくつかの可能な実装形態のアーキテクチャ、機能及び動作を示している。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、モジュール、セグメント、機能、又は動作若しくはステップの一部のうちの少なくとも1つを提示することができる。
【0066】
例示的な実施形態のいくつかの代替実装形態では、ブロックに明示されている1つ以上の機能を、図に明示されている順序を逸脱して行ってもよい。例えば、いくつかの場合に、続けて示されている2つのブロックを、実質的に同時に実行することができ、又は関係する機能に応じて、ブロックが場合によっては逆順で実行されてもよい。また、図示されたブロックに加えて、フローチャート又はブロック図に他のブロックが追加されてもよい。一部のブロックは任意選択であり得る。例えば、動作810~動作822は任意選択であり得る。例えば、動作908~動作926は任意選択であり得る。例えば、動作1010~動作1018は任意選択であり得る。
【0067】
本開示の例示的な実施形態は、図11に示されている航空機の製造及び保守点検方法1100並びに図12に示されている航空機1200の状況で説明することができる。最初に図11に注目すると、例示的な実施形態による、ブロック図の形態の航空機の製造及び保守点検方法の説明図が描写されている。製造の前段階において、航空機の製造及び保守点検方法1100は、図12の航空機1200の仕様及び設計1102並びに材料調達1104を含むことができる。
【0068】
製造中、航空機1200の構成要素及び部分組立品の製造1106並びにシステム統合1108が行われる。その後、航空機1200は、就航中1112にするために認証及び搬送1110を経由してもよい。顧客による就航中1112に、航空機1200は日常整備及び保守点検1114が計画され、日常整備及び保守点検1114は、変更、再構成、改修、又は他の整備及び保守点検を含むことができる。
【0069】
航空機の製造及び保守点検方法1100のプロセスの各々は、システム統合者、第三業者及び/又は運用者によって実行又は実施されてもよい。これらの例において、運用者は、顧客であってよい。この説明の目的のために、システム統合者は、制限なく、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含むことができ、第三業者は、制限なく、任意の数の売主、下請業者、及び供給業者を含むことができ、運用者は、航空会社、リース会社、軍事団体、保守点検組織など、であってもよい。
【0070】
ここで、図12を参照すると、例示の実施形態の実装の対象となり得る航空機の説明図が、ブロック図の形態で描写されている。この例では、航空機1200は、図11の航空機の製造及び保守点検方法1100によって生産され、複数のシステム1204及び内部1206を有する機体1202を含むことができる。システム1204の例として、推進システム1208、電気システム1210、油圧システム1212、及び環境システム1214のうちの1つ以上が挙げられる。任意の数の他のシステムが含まれ得る。
【0071】
航空機の製造及び保守点検方法1100の段階のうちの少なくとも1つの際に、本明細書で具体化されている装置及び方法を用いてもよい。1つ以上の例示的な実施形態は、図11の構成要素及び部分組立品の製造1106、システム統合1108、就航中1112、又は整備及び保守点検1114のうちの少なくとも1つの間に製造又は使用されてもよい。
【0072】
航空機1200の機体1202の一部は、方法800、方法900、又は方法1000のうちの1つによって形成することができる。方法800、方法900、又は方法1000の少なくとも1つは、構成要素及び部分組立品の製造1106中に実行することができる。方法800、方法900、又は方法1000のうちの1つを使用して形成された複合構造は、就航中1112に存在して利用することができる。方法800、方法900、又は方法1000のうちの少なくとも1つは、整備及び保守点検1114中に実行されて、交換部品を形成することができる。
【0073】
例示的な例は、フローの短縮をもたらす複合構造を形成する方法を提示する。例示的な例は、追加の処理ステップの排除をもたらす複合構造を形成する方法を提示する。例示的な例は、有害な化学物質の使用を低減する複合構造を形成する方法を提示する。例示的な例は、製造時間を節約する複合構造を形成する方法を提示する。
【0074】
例示的な例は、追加の離型層を必要としない離型可能な間隙充填材料を使用する。離型可能な間隙充填材はまた、従来の材料よりも容易に除去することができる。
【0075】
様々な例示的な実施形態の記載を例示及び説明のために開示してきたが、この記載にすべてが含まれることを意図しないし、開示されている形態の実施形態に限定されることを意図しない。多数の変更及び変種が、当業者にとって明らかであろう。さらに、種々の例示的な実施形態は、他の例示的な実施形態と比べて異なる形態を提供することができる。選定される1つ以上の実施形態は、実施形態の原理及び実際的な用途を最も良く説明すると共に、当業者が検討される特定の使用に適した様々な変更を伴う様々な実施形態の開示を理解できるようにするために、選択されて説明される。
【符号の説明】
【0076】
100 航空機、102 翼、104 翼、106 胴体、108 エンジン、110 エンジン、112 尾部、114 水平スタビライザ、116 水平スタビライザ、118 垂直スタビライザ、200 製造環境、202 金型、203 機械加工作業、204 複合材料、205 穿孔、206 凹所、207 トリミング、208 トリムチャネル、210 ドリル孔、212 表面、214 外形、216 離型材料、218 離型可能な間隙充填材、220 未硬化、222 硬化システム、224 硬化、226 後続の複合材料、228 第2の離型可能な間隙充填材、230 追加の離型可能な間隙充填材、300 金型、302 凹所、304 トリムチャネル、306 ドリル孔、400 ビュー、402 離型可能な間隙充填材、500 ビュー、502 複合材料、600 ビュー、602 孔、604 要素、700 ビュー、702 離型可能な間隙充填材、800 方法、802 動作、804 動作、806 動作、808 動作、810 動作、812 動作、814 動作、816 動作、818 動作、820 動作、822 動作、900 方法、902 動作、904 動作、906 動作、908 動作、910 動作、912 動作、914 動作、916 動作、918 動作、920 動作、922 動作、924 動作、926 動作、1000 方法、1002 動作、1004 動作、1006 動作、1008 動作、1010 動作、1012 動作、1014 動作、1016 動作、1018 動作、1100 航空機の製造及び保守点検方法、1102 仕様及び設計、1104 材料調達、1106 構成要素及び部分組立品の製造、1108 システム統合、1110 認証及び搬送、1112 就航中、1114 日常整備及び保守点検、1200 航空機、1202 機体、1204 システム、1206 内部、1208 推進システム、1210 電気システム、1212 油圧システム、1214 環境システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【外国語明細書】