(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073397
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】液状またはペースト状の製品、特に食品を計量供給するための計量供給装置および方法、ならびにそのような計量供給装置を備える充填システム
(51)【国際特許分類】
B67C 7/00 20060101AFI20240522BHJP
【FI】
B67C7/00
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023195191
(22)【出願日】2023-11-16
(31)【優先権主張番号】10 2022 130 513.9
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】521208365
【氏名又は名称】アムパック ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Ampack GmbH
【住所又は居所原語表記】Lechfeldgraben 7, 86343 Koenigsbrunn, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】デトレフ ミュラー
(72)【発明者】
【氏名】コアビニアン トムシ
(72)【発明者】
【氏名】アロイス シュトゥアム
【テーマコード(参考)】
3E079
【Fターム(参考)】
3E079AA07
3E079BB08
3E079BB09
3E079GG01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】滅菌機能および/または計量供給ユニット変更機能に関して改善された特性を有する、当該タイプの計量供給装置、当該タイプの方法および当該タイプの充填システムを提供すること。
【解決手段】液状またはペースト状の製品、特に食品を計量供給するための計量供給装置であって、容器、特にカップに充填するための、特に鉛直方向に沿って可動に支持された少なくとも1つの計量供給ノズルを備える少なくとも1つの計量供給ユニットを備え、少なくとも計量供給ノズルを洗浄および/または滅菌するための少なくとも1つの洗浄ユニットを備え、特に容器が内部に配置された、包装材キャリアを少なくとも部分的に取り囲む少なくとも1つの滅菌チャンバを備え、特に鉛直方向に沿って滅菌チャンバの上方に配置され、少なくとも洗浄ユニットが内部に配置された少なくとも1つの計量供給チャンバを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状またはペースト状の製品を計量供給するための計量供給装置であって、容器(18)に充填するための可動に支持された少なくとも1つの計量供給ノズル(16)を備える少なくとも1つの計量供給ユニット(12)と、少なくとも前記計量供給ノズル(16)を洗浄および/または滅菌するための少なくとも1つの洗浄ユニット(20)と、包装材キャリア(24)を部分的に取り囲む少なくとも1つの滅菌チャンバ(22)と、少なくとも前記洗浄ユニット(20)が内部に配置された少なくとも1つの計量供給チャンバ(26)と、を備え、前記計量供給チャンバ(26)が、前記滅菌チャンバ(22)に面する底部(28)を有し、前記底部が、前記滅菌チャンバ(22)に面する少なくとも1つの計量供給開口(30)を有し、少なくとも1つの動作状態において、前記滅菌チャンバ(22)内に配置された前記容器(18)が、前記計量供給開口を通して前記計量供給ノズル(16)によって充填可能である、計量供給装置。
【請求項2】
前記計量供給ノズル(16)が、少なくとも1つの動作状態において前記計量供給開口(30)内にまたは前記計量供給開口(30)を通って延びている、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項3】
少なくとも前記計量供給ノズル(16)を前記計量供給開口(30)に対して移動させるように構成された少なくとも1つの昇降ユニット(32)をさらに備える、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項4】
前記洗浄ユニット(20)が、少なくとも1つの動作状態において前記計量供給チャンバ(26)の前記計量供給開口(30)を閉鎖するための可動に支持された少なくとも1つの閉鎖要素(34)を備える、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項5】
前記洗浄ユニット(20)が、前記洗浄ユニット(20)の洗浄要素(36)に可動に支持された、前記計量供給開口(30)を閉鎖または開放するための少なくとも1つの閉鎖要素(34)を備える、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項6】
前記洗浄ユニット(20)が、前記計量供給チャンバ(26)の内部に可動に支持された、少なくとも1つの動作状態において前記計量供給開口(30)を覆う少なくとも1つの洗浄要素(36)を有する、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項7】
請求項1記載の計量供給装置を動作させるための方法であって、少なくとも1つの方法ステップ(40,42)において、前記計量供給装置の計量供給ユニット(12)の少なくとも1つの計量供給ノズル(16)を、前記計量供給装置の計量供給チャンバ(26)の計量供給開口(30)外または計量供給開口(30)内に移動させる、方法。
【請求項8】
少なくとも1つの方法ステップ(44)において、前記計量供給チャンバ(26)の前記計量供給開口(30)が、前記計量供給装置の洗浄ユニット(20)の閉鎖要素(34)によって閉鎖される、請求項7記載の方法。
【請求項9】
請求項1記載の少なくとも1つの計量供給装置を備える、液状、ペースト状または固形の製品用の充填システム。
【請求項10】
少なくとも1つの包装材キャリア(24)と、前記包装材キャリア(24)をガイドするための少なくとも1つの包装材ガイドユニット(48)とをさらに備え、前記計量供給チャンバ(26)が、前記包装材ガイドユニット(48)のガイド軸線(50)を横切る方向で空間的に前記包装材キャリア(24)の上方に配置されている、請求項9記載の充填システム。
【請求項11】
前記計量供給ノズル(16)が、鉛直方向(14)に可動に支持されている、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項12】
鉛直方向(14)に見たとき、前記計量供給チャンバ(26)が、前記滅菌チャンバ(22)の上方に配置されている、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項13】
前記計量供給ノズル(16)が、前記滅菌チャンバ(22)内に配置された前記容器(18)に充填するために、少なくとも1つの動作状態において前記計量供給開口(30)内にまたは前記計量供給開口(30)を通って延びている、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項14】
前記閉鎖要素(34)が並進運動可能に支持されている、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項15】
前記洗浄要素(36)が、フラッシングプレートまたはフラッシングバーとして実現される、請求項1記載の計量供給装置。
【請求項16】
少なくとも1つの方法ステップ(40,42)において、前記計量供給ノズル(16)を、前記計量供給装置の昇降ユニット(32)によって鉛直方向(14)に移動させる、請求項7記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年11月17日に出願された独国特許出願第102022130513.9号に基づくものであり、同特許出願は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
先行技術
本発明は、液状またはペースト状の製品、特に食品を計量供給するための計量供給装置であって、容器、特にカップに充填するための、特に鉛直方向に沿って可動に支持された少なくとも1つの計量供給ノズルを含む少なくとも1つの計量供給ユニットを備え、少なくとも計量供給ノズルを洗浄および/または滅菌するための少なくとも1つの洗浄ユニットを備え、特に容器が内部に配置された、包装材キャリアを少なくとも部分的に取り囲む少なくとも1つの滅菌チャンバを備え、特に鉛直方向に沿って滅菌チャンバの上方に配置され、少なくとも洗浄ユニットが内部に配置された少なくとも1つの計量供給チャンバを備える、計量供給装置に関する。
【背景技術】
【0003】
このような計量供給装置は、独国特許出願公開第102017207073号明細書に既に開示されており、既に開示された計量供給装置では、計量供給チャンバと滅菌チャンバとが共通チャンバを形成しており、この共通チャンバが、計量供給ユニットに配置された障壁によって上側で封止され、機械内部に対してタブによって下側で封止されている。既に開示された計量供給装置の計量供給チャンバは、計量供給チャンバを滅菌チャンバから空間的に分離する底部を備えていない。したがって、既に開示された計量供給装置では、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの間の閉鎖可能な計量供給開口による、特に計量供給ユニットを変更するための滅菌チャンバの別個の閉鎖がなされない。したがって、特に計量供給ユニットを変更した後に、滅菌チャンバの望ましくない汚染につながることがあり、そのため、特に計量供給ユニットを変更した後に、滅菌チャンバを滅菌するための追加の労力を伴うことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、特に、滅菌機能および/または計量供給ユニット変更機能に関して改善された特性を有する、当該タイプの計量供給装置、当該タイプの方法および当該タイプの充填システムを提供することである。この目的は、本発明によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の開示
本発明は、液状またはペースト状の製品、特に食品を計量供給するための計量供給装置であって、容器、特にカップに充填するための、特に鉛直方向に沿って可動に支持された少なくとも1つの計量供給ノズルを備える少なくとも1つの計量供給ユニットを備え、少なくとも計量供給ノズルを洗浄および/または滅菌するための少なくとも1つの洗浄ユニットを備え、特に容器が内部に配置された、包装材キャリアを少なくとも部分的に取り囲む少なくとも1つの滅菌チャンバを備え、特に鉛直方向に沿って滅菌チャンバの上方に配置され、少なくとも洗浄ユニットが内部に配置された少なくとも1つの計量供給チャンバを備える、計量供給装置に基づくものである。
【0006】
計量供給チャンバが、滅菌チャンバに面する底部を有し、底部が、滅菌チャンバに面する少なくとも1つの計量供給開口を有し、少なくとも1つの動作状態において、滅菌チャンバ内に配置された容器が、計量供給開口を通して計量供給ノズルによって充填可能であることが提案される。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が構造的に簡単に可能となり、同時に有利な供給機能を達成することができる。計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、特に、計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするか、または有利には、滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して個別の滅菌機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して製造関連条件に適合可能な滅菌機能を実施することができる。有利な衛生コンセプトが可能となる。本発明による実施形態は、特に充填システムに複数の計量供給装置が設けられる場合に、計量供給装置を備える充填システムを動作させたままで、計量供給ユニットの確実かつ完全な自動洗浄を有利に可能にすることができる。
【0007】
計量供給ユニットは、好ましくは、液体またはペースト状の製品、特に食品を容器に充填するために構成された複数の計量供給ノズルを備えている。「構成され」とは、具体的に設計されること、具体的に設置されること、および/または具体的に装備されることを特に意味する。「物体が特定の機能のために構成され」とは、少なくとも1つの使用状態および/または動作状態において、この特定の機能を物体が満たすかつ/または実施することを特に意味する。計量供給ユニットによって充填可能な容器は、好ましくはカップとして実現される。しかしながら、計量供給ユニットによって充填可能である容器が、例えばトレイ、缶、瓶またはチューブ等としての設計等、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有することも考えられる。計量供給ノズルは、好ましくは、計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して共に可動であるように取り付けられる。しかしながら、計量供給ノズルが、計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して個別に可動であるように取り付けられることも考えられる。好ましくは、計量供給ノズルは、特に計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して、計量供給装置の立設面に対して少なくとも実質的に垂直な方向に可動に支持され、それにより、動作力を基材上、例えば製造ホールの床等に支持することができる。「実質的に垂直」という表現は、基準方向に対する方向の向きを定義することを特に意図しており、方向と基準方向とは、特に投影平面で見たときに、90°の角度を囲み、角度は、特に8°未満、有利には5°未満、特に有利には2°未満の最大偏差を有している。好ましくは、計量供給ノズルは、特に計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して鉛直方向に可動に支持されている。好ましくは、計量供給ノズルは、特に計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して並進運動するように可動に支持されている。しかしながら、計量供給ノズルが、当業者にとって好都合と思われる異なる方向に可動に支持されていること、および/または計量供給ノズルが、例えば回動可能に可動に支持されている等、異なる態様で可動に支持されていることも考えられる。計量供給ノズルは、好ましくは、当業者に既に知られている設計を有している。計量供給ノズルは、好ましくは、互いに少なくとも実質的に同様の設計を有している。しかしながら、計量供給ユニットが、特に計量供給ユニットの適用分野または用途に応じて、異なる実施態様の計量供給ノズルを有することも考えられる。好ましくは、個別の計量供給ノズルの説明は、計量供給ユニットの他の計量供給ノズルにも当てはまり得る。
【0008】
洗浄ユニットは、好ましくは、計量供給チャンバ内に配置されている。好ましくは、洗浄ユニットは、特に計量供給ユニットに対して可動に計量供給チャンバ内に支持されており、特に並進運動するように可動に支持されている。洗浄ユニットは、好ましくは、特に計量供給ユニットに対して、計量供給装置の立設面に対して少なくとも実質的に平行な方向に可動に支持されている。「実質的に平行」とは、特に一平面における、基準方向に対する方向の向きを特に意味しており、基準方向に対する方向は、特に8°未満、有利には5°未満、特に有利には2°未満の偏差を有している。好ましくは、洗浄ユニットは、特に計量供給ユニットに対して水平方向に可動に支持されている。好ましくは、鉛直方向に見たとき、洗浄ユニットは、計量供給ユニットに配置された計量供給装置の障壁と計量供給チャンバの底部との間の領域に配置されている。好ましくは、洗浄ユニットは、少なくとも1つの洗浄要素、特にフラッシングプレートまたはフラッシングバーを備えており、洗浄要素は、計量供給ノズルを配置することができる洗浄空間を画定する。洗浄ユニットの少なくとも洗浄要素は、好ましくは、特に計量供給ユニットに対して計量供給チャンバ内に水平方向に可動に支持されている。
【0009】
滅菌チャンバと計量供給チャンバとは、好ましくは、いずれにせよ、別個の少なくとも実質的に自己完結型のチャンバであり、少なくとも1つの動作状態において、特に滅菌チャンバ内に配置された容器に計量供給ユニットによって充填することができるように、計量供給開口を介して接続することができる。滅菌チャンバは、好ましくは、側壁と、側壁を互いに接続する少なくとも1つの底部とを備えている。好ましくは、鉛直方向に見たとき、滅菌チャンバは、計量供給装置の外壁または包装材キャリアによって上側で画定されており、特に閉鎖されている。計量供給チャンバは、好ましくは、側壁と、側壁を互いに接続する底部とを備えている。好ましくは、鉛直方向に見たとき、計量供給チャンバは、計量供給ユニットに配置された計量供給装置の障壁、または上部閉鎖壁によって上側で画定されており、特に閉鎖されている。好ましくは、鉛直方向に見たとき、滅菌チャンバは、計量供給チャンバの下方に配置されている。好ましくは、鉛直方向に見たとき、計量供給チャンバは、滅菌チャンバの上方に配置されている。しかしながら、計量供給チャンバが滅菌チャンバの内部に少なくとも部分的または全体的に配置されていることも考えられる。好ましくは、鉛直方向に見たとき、計量供給チャンバは、包装材キャリアをガイドするための、少なくとも計量供給装置の包装材ガイドユニットの上方に配置されている。
【0010】
好ましくは、計量供給チャンバの底部は、鉛直方向を横切って、特に少なくとも実質的に垂直に横切って延びる平面内に延びている。好ましくは、計量供給チャンバの底部は、水平方向に対して少なくとも実質的に平行に延びている。計量供給チャンバの底部は、包装材ガイドユニットのガイド軸線に対して少なくとも実質的に平行に延びている。しかしながら、計量供給チャンバの底部が、例えば、計量供給ユニットおよび/または計量供給チャンバの洗浄または滅菌の後に計量供給チャンバ内にある、洗浄剤または滅菌剤の流出を可能にするために、鉛直方向を横切って、特に少なくとも実質的に垂直に延びる平面に対して傾斜するように延びていることも考えられる。当業者にとって好都合と思われる底部の更なる配置も考えられる。底部は、好ましくは、計量供給開口の最大範囲を画定する。好ましくは、底部は、計量供給開口を画定する縁部を備えている。計量供給チャンバが、計量供給チャンバの底部に配置された複数の計量供給開口を有すること、または計量供給チャンバが、計量供給チャンバの底部に配置された単一の計量供給開口を有することが考えられる。複数の計量供給開口を有する計量供給チャンバの実施形態では、いずれにせよ、計量供給ユニットの単一の計量供給ノズルが計量供給開口に割り当てられること、または計量供給ユニットの複数の計量供給ノズルが計量供給開口に割り当てられることが考えられる。
【0011】
計量供給ノズルが、特に滅菌チャンバ内に配置された容器に充填するために、少なくとも1つの動作状態において計量供給開口内にまたは計量供給開口を通って、特に鉛直方向に延びていることがさらに提案される。好ましくは、計量供給ノズルは、計量供給ノズルによって液状またはペースト状の製品を容器に充填できる少なくとも充填動作状態では、計量供給開口内にまたは計量供給開口を通って延びている。計量供給ノズルは、少なくとも1つの動作状態、特に充填動作状態では、計量供給チャンバから滅菌チャンバ内に、特に計量供給開口を通って延びている。しかしながら、計量供給ノズルが、充填動作状態において計量供給開口内にのみ延びていて、滅菌チャンバ内に突出しないこと、または計量供給ノズルが、計量供給開口の上方に配置され、計量供給開口の下方に配置された容器が、充填動作状態において計量供給開口を通して充填されることも考えられる。当業者にとって好都合と思われる、充填動作状態における計量供給ノズルの更なる配置も考えられる。好ましくは、計量供給ノズルは、少なくとも1つの動作状態、特に少なくとも1つの洗浄または滅菌動作状態では、計量供給開口の外側に配置されている。好ましくは、計量供給ノズルを、鉛直方向の昇降動作の結果として計量供給開口内または計量供給開口外に移動させることができる。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、計量供給ノズルは、計量供給装置の動作状態に応じて、計量供給開口内に延びているか、または計量供給開口の外側に配置されている。
【0012】
計量供給装置が、計量供給開口に対して、特に少なくとも計量供給開口内または計量供給開口外に、特に鉛直方向に少なくとも計量供給ノズルを移動させるように構成された少なくとも1つの昇降ユニットを備えることがさらに提案される。好ましくは、昇降ユニットは、特に鉛直方向の、計量供給ノズルの移動用の、例えば駆動モータ、駆動シリンダ等の少なくとも1つの駆動要素を備えている。駆動要素の駆動軸線が、好ましくは、鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行である。駆動要素は、好ましくは液圧または空気圧シリンダとして実現される。好ましくは、昇降ユニットは、少なくとも2つ、特に好ましくは少なくとも4つの駆動要素を備え、それにより、計量供給ノズルは、特に鉛直方向に可動に支持されている。昇降ユニットは、好ましくは、駆動要素によって移動させられるように計量供給ノズルが配置された少なくとも1つの横方向キャリア要素を備えている。横方向キャリア要素は、好ましくは、鉛直方向に対して少なくとも実質的に鉛直に延びる長手方向軸線を有している。好ましくは、昇降ユニットは、少なくとも2つの横方向キャリア要素を備え、いずれにせよ、横方向キャリア要素ごとに2つの駆動要素が設けられる。しかしながら、昇降ユニットが、例えば、少なくとも1つ以上のリニアガイド要素、ガイドレール、ガイドロッド、歯付きラック等を有する設計等、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有しており、リニアガイド要素が、鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行に向いた長手方向軸線を有しており、リニアガイド要素により、計量供給ノズルが、特に鉛直方向に可動に支持されており、昇降ユニットが、少なくとも1つ以上の駆動要素、例えば1つ以上の電気モータ等を有しており、それにより計量供給ノズルがガイド要素に沿って可動であることも考えられる。本発明による実施形態により、特に計量供給装置の動作状態に応じた計量供給ノズルの異なる位置を可能にするために、計量供給開口に対する計量供給ノズルの能動的な移動、特に自動的な移動を構造的に簡単に可能にすることができる。計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が、構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。有利には、充填動作状態から洗浄または滅菌動作状態への計量供給装置の自動移行を達成することができる。
【0013】
洗浄ユニットが、少なくとも1つの動作状態において計量供給チャンバの計量供給開口を閉鎖するために、特に計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して可動に支持された少なくとも1つの閉鎖要素を備えることがさらに提案される。好ましくは、閉鎖要素は、洗浄または滅菌動作状態において計量供給開口を閉鎖するために構成されている。好ましくは、洗浄ユニットの少なくとも1つの封止要素が、特に計量供給開口の流体密封閉鎖を可能にするために、閉鎖要素にかつ/または計量供給開口を画定する計量供給チャンバの底部の縁部に配置されている。閉鎖要素は、好ましくは完全に計量供給開口を覆う。計量供給チャンバの底部に複数の計量供給開口を有する計量供給装置の実施形態では、洗浄ユニットが、全ての計量供給開口を閉鎖することができる単一の閉鎖要素を備えること、または洗浄ユニットが複数の閉鎖要素を備え、いずれにせよ、複数の閉鎖要素のうちの単一の閉鎖要素が計量供給開口の1つに割り当てられることが考えられる。好ましくは、閉鎖要素は、特に鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に支持されている。しかしながら、閉鎖要素が、計量供給チャンバおよび/または滅菌チャンバに対して、鉛直方向または水平方向に対して少なくとも実質的に平行な方向に回動可能に取り付けられること、または閉鎖要素が、水平方向に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に支持されていることも考えられる。閉鎖要素は、洗浄ユニットの駆動装置、計量供給ノズル自体等によって移動させることができる。洗浄ユニットの駆動装置が、例えば空気圧または液圧シリンダ、電気モータ等として実現されることが考えられる。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、特に、計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするために、または有利には、滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して個別の滅菌機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して製造関連条件に適合可能な滅菌機能を実施することができる。
【0014】
洗浄ユニットが、少なくとも1つの閉鎖要素、特に前述した閉鎖要素を備えており、閉鎖要素が、計量供給開口を開放または閉鎖するために、洗浄ユニットの洗浄要素、特に前述した洗浄要素に、特に並進運動するように可動に支持されていることがさらに提案される。洗浄要素は、好ましくはフラッシングプレートまたはフラッシングバーとして実現される。しかしながら、洗浄要素が、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有することも考えられる。好ましくは、閉鎖要素は、特に鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に洗浄要素に支持されている。しかしながら、閉鎖要素が、鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行または水平方向に対して少なくとも実質的に平行な回動軸線を中心に回動可能に洗浄要素に取り付けられることも考えられる。洗浄ユニットが、特に閉鎖要素がばね付勢されて洗浄要素に可動に支持されているように、計量供給開口の方向に閉鎖要素に対してばね力を加える少なくとも1つのばね要素を備えることも考えられる。洗浄ユニットが、計量供給ノズルごとに単一の洗浄要素を備えること、または洗浄ユニットが、全ての計量供給ノズル用の単一の洗浄要素を備え、洗浄または滅菌のために計量供給ノズルを一緒に配置できることが考えられる。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、特に、計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするために、または有利には滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。
【0015】
洗浄ユニットが、少なくとも1つの洗浄要素、特に前述した洗浄要素、特にフラッシングプレートまたはフラッシングバーを有し、洗浄要素が、計量供給チャンバの内部に可動に支持されており、少なくとも1つの動作状態において、特に鉛直方向に沿って見たときに、計量供給開口を覆うことがさらに提案される。好ましくは、洗浄要素は、計量供給開口の上方に配置され、少なくとも洗浄または滅菌動作状態において計量供給開口を覆う。本発明に係る計量供給装置の代替的な実施形態では、閉鎖要素が洗浄要素と一体的に実現され、特に、洗浄要素自体が閉鎖要素を形成することが考えられる。洗浄要素を有する閉鎖要素の一体形の実施形態では、洗浄要素は、計量供給開口を開放または閉鎖するために、特に鉛直方向に対して少なくとも実質的に平行な方向にも可動に支持されている。当業者にとって好都合と思われる更なる実施形態も考えられる。「一体形の」とは、材料接続、例えば、溶接工程、接合工程、射出成形工程、および/もしくは当業者にとって好都合と思われる異なる工程によって少なくとも接続されること、ならびに/または例えば、鋳造により製造すること、および/もしくは有利には単一ブランクから単一成分もしくは多成分射出成形法で製造することによって、有利には一体に成形されることを特に意味する。本発明による実施形態により、計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、特に計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするために、または有利には滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。有利には、閉鎖機能および洗浄または滅菌機能を本発明に係る計量供給装置の構造ユニットに構造的に簡単に統合することができる。有利には、本発明に係る計量供給装置の個別の要素の省スペース配置を計量供給開口の確実な閉鎖のために実施することができる。
【0016】
本発明はまた、計量供給装置、特に本発明に係る計量供給装置を動作させるための方法に基づくものである。少なくとも1つの方法ステップにおいて、計量供給装置の計量供給ユニット、特に前述した計量供給ユニットの、少なくとも1つの計量供給ノズル、特に前述した計量供給ノズルを、特に、計量供給装置の昇降ユニット、特に前述した昇降ユニットによって、計量供給装置の計量供給チャンバ、特に前述した計量供給チャンバの計量供給開口外または計量供給開口内に、特に前述した計量供給開口外または計量供給開口内に、特に鉛直方向に移動させることができることが提案される。好ましくは、充填動作状態から洗浄もしくは滅菌動作状態または充填ノズル変更動作状態に移行するために、計量供給ノズルを、昇降ユニットによって計量供給開口外に移動させる。好ましくは、特に計量供給ノズルを計量供給開口外に移動させた後に、洗浄要素を、特に計量供給ノズルの下方かつ計量供給開口の上方に水平方向に移動させる。特に、計量供給ノズルの下方かつ計量供給開口の上方への移動の結果として、洗浄要素は、洗浄ユニットの流体インタフェースに接続され、流体インタフェースを介して洗浄要素に洗浄または滅菌流体を供給することができる。好ましくは、特に計量供給ノズルの下方かつ/または計量供給開口の上方に洗浄要素を移動させた後に、閉鎖要素を閉鎖位置に移動させ、特に計量供給開口を閉鎖するために鉛直方向に移動させる。特に計量供給ノズルの下方かつ計量供給開口の上方に洗浄要素を移動させた後に、かつ好ましくは計量供給開口が閉鎖要素によって閉鎖された後に、計量供給ノズルを、洗浄または滅菌動作状態に移行するために、昇降ユニットによって洗浄要素内に鉛直方向に移動させる。好ましくは、計量供給ノズルおよび/または計量供給チャンバは、洗浄または滅菌動作状態において洗浄または滅菌される。特に計量供給ユニット、特に計量供給ノズルは、特に計量供給ノズルの下方かつ/もしくは計量供給開口の上方に洗浄要素を移動させた後、かつ好ましくは計量供給開口が閉鎖要素によって閉鎖された後に、充填ノズル変更動作状態に移行するために、計量供給チャンバから離れる方向に鉛直方向にさらに移動されるか、または特に個別の計量供給ノズルもしくは全ての計量供給ノズルを変更するために、計量供給チャンバから完全に取り外される。個別の計量供給ノズルまたは全ての計量供給ノズルを変更した後に、計量供給ユニット、特に計量供給ノズルは、計量供給チャンバの方向に鉛直方向に戻されるか、または計量供給チャンバに再び配置される。特に、計量供給ノズルを洗浄要素内に移動させた後に計量供給ノズルを洗浄または滅菌することにより、計量供給ノズルは、洗浄または滅菌動作状態に移行する。好ましくは、計量供給チャンバの洗浄または滅菌が、計量供給ノズルの洗浄もしくは滅菌と同時またはその後に、洗浄ユニットのチャンバ洗浄要素によって行われる。チャンバ洗浄要素は、例えばスプレーヘッド、スプレーノズル等として実現されてもよい。好ましくは、チャンバ洗浄要素は、計量供給チャンバの内部に配置されている。好ましくは、洗浄または滅菌が実施された後に、計量供給ノズルを、昇降ユニットによって洗浄要素から移動させる。好ましくは、閉鎖要素を、滅菌チャンバから離れる方向に鉛直方向に移動させ、計量供給開口が開放する開放位置に移動させる。好ましくは、洗浄要素を、計量供給開口から離れるように水平方向に移動させる。好ましくは、特に計量供給ノズルおよび/または計量供給チャンバを洗浄または滅菌した後に、計量供給ノズルを、充填動作状態に移行するために昇降ユニットによって計量供給開口内に移動させる。計量供給開口が閉鎖された結果として、滅菌チャンバは、有利には、洗浄または滅菌動作状態および充填ノズル変更動作状態において無菌のままである。しかしながら、滅菌チャンバも洗浄または滅菌動作状態において洗浄または滅菌されることも考えられる。有利には、本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。有利には、計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを製造することができ、特に、計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするために、または有利には、滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して個別の滅菌機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して製造関連条件に適合可能な滅菌機能を実施することができる。有利な衛生コンセプトが可能になる。本発明による実施形態は、特に充填システムに複数の計量供給装置が設けられる場合に、計量供給装置を備える充填システムを動作させたままで、計量供給ユニットの確実かつ完全な自動洗浄を有利に可能にすることができる。
【0017】
少なくとも1つの方法ステップにおいて、計量供給チャンバの計量供給開口が、計量供給装置の洗浄ユニット、特に前述した洗浄ユニットの閉鎖要素、特に前述した閉鎖要素によって、特に自動的に閉鎖されることがさらに提案される。好ましくは、洗浄要素の位置に応じて、計量供給開口は、閉鎖要素によって計量供給開口に対して、特に自動的に閉鎖される。計量供給開口を閉鎖するための洗浄要素に対する閉鎖要素の移動の代わりに、特に洗浄要素の水平方向の移動に続いて、計量供給開口を閉鎖するために、滅菌チャンバの方向に鉛直方向に洗浄要素を移動させることも考えられる。当業者にとって好都合と思われる更なる実施形態および/または方法ステップも考えられる。有利には、本発明による実施形態により、計量供給開口の確実な閉鎖を実施することができる。有利には、洗浄動作状態または滅菌動作状態および充填ノズル変更動作状態を含む動作状態において、滅菌チャンバを確実に無菌に維持することが可能である。有利には、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。
【0018】
本発明はまた、本発明による少なくとも1つの計量供給装置を備える、液状、ペースト状または固形の製品、特に食品用の充填システムに基づくものである。好ましくは、充填システムは、本発明による複数の計量供給装置を備えているか、または計量供給装置は、複数の計量供給ユニットを備えている。好ましくは、複数の計量供給装置を備える充填システムの実施形態において、計量供給装置は、充填システムの搬送方向に相前後して配置されている。好ましくは、別個の計量供給チャンバが、計量供給装置の各計量供給ユニットに割り当てられる。好ましくは、計量供給装置のうちの1つの滅菌チャンバは、他の計量供給装置の滅菌チャンバと一体的に実現される。特に、充填システムは、全ての計量供給装置に割り当てられる連続的な滅菌チャンバを備えており、一方、計量供給装置はそれぞれ、別個の計量供給チャンバを有しており、いずれにせよ、連続的な滅菌チャンバとは別個に実現され、いずれにせよ、閉鎖要素によって個別に閉鎖可能である。滅菌チャンバは、好ましくは滅菌トンネルとして実現される。好ましくは、複数の計量供給ユニットを有する計量供給装置の実施形態では、計量供給ユニットは、充填システムの搬送方向に相前後して配置されている。好ましくは、別個の計量供給チャンバが、計量供給装置の各計量供給ユニットに割り当てられる。好ましくは、計量供給装置の滅菌チャンバは、計量供給装置の全ての計量供給ユニットに割り当てられる。特に、計量供給装置は、全ての計量供給ユニットに割り当てられる連続的な滅菌チャンバを備えており、一方、別個の計量供給チャンバが各計量供給ユニットに割り当てられ、いずれにせよ、連続的な滅菌チャンバとは別個に実現され、いずれにせよ、閉鎖要素によって個別に閉鎖可能である。滅菌チャンバは、好ましくは滅菌トンネルとして実現される。充填システムは、液状またはペースト状の製品、特に食品を供給または充填するために使用することができる、当業者にとって好都合と思われる更なる装置および/またはユニットを備えることができる。充填システムは、好ましくは、食品を製造および/または充填するために構成されている。充填システムは、計量供給装置に加えて、例えば、包装用成形装置、切断装置、閉鎖装置、オーバーパック(overpackaging)装置、容器計量供給装置等、当業者にとって好都合と思われる複数の更なる装置および/またはユニットも備えることができる。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの確実な空間分離を有する充填システムが構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。有利には、有利に滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して個別の滅菌機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して製造関連条件に適合可能な滅菌機能を実施することができる。有利な衛生コンセプトが可能になる。本発明による実施形態は、特に充填システムに複数の計量供給装置が設けられる場合に、計量供給装置を備える充填システムを動作させたままで、計量供給ユニットの確実かつ完全な自動洗浄を有利に可能にすることができる。
【0019】
充填システムが、少なくとも1つの包装材キャリア、特に前述した包装材キャリアと、特に少なくとも滅菌チャンバの内部で、包装材キャリアをガイドするための少なくとも1つの包装材ガイドユニット、特に前述した包装材ガイドユニットとを備えており、計量供給チャンバ、特に計量供給チャンバの少なくとも底部が、包装材ガイドユニットのガイド軸線を横切る方向で空間的に、特に鉛直方向で包装材キャリアの上方に配置されていることがさらに提案される。好ましくは、鉛直方向に見たとき、計量供給チャンバの少なくとも底部は、包装材ガイドユニットと充填システムの外壁との間、かつ/または包装材ガイドユニットと計量供給装置の障壁との間に配置されている。当業者にとって好都合であると思われる、計量供給開口を確実に閉鎖することができる計量供給チャンバの更なる配置も考えられる。本発明による実施形態により、計量供給チャンバと滅菌チャンバとの空間分離が構造的に簡単に可能になり、同時に有利な供給機能を達成することができる。計量供給開口を介して接続される別個の2つのチャンバを構造的に簡単に製造することができ、特に、計量供給ノズルの個別の滅菌または洗浄を可能にするために、または有利には滅菌チャンバの汚染を実質的に回避することができる計量供給ユニット変更機能を実施するために、計量供給装置の動作状態に応じて計量供給開口を開放または閉鎖することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して個別の滅菌機能を実施することができる。有利には、計量供給チャンバおよび滅菌チャンバに対して製造関連条件に適合可能な滅菌機能を実施することができる。有利な衛生コンセプトが可能になる。本発明による実施形態は、特に充填システムに複数の計量供給装置が設けられる場合に、計量供給装置を備える充填システムを動作させたままで、計量供給ユニットの確実かつ完全な自動洗浄を有利に可能にすることができる。
【0020】
本発明に係る計量供給装置、本発明に係る方法、および/または本発明に係る充填システムは、上述した用途および実施形態に限定されることを意図するものではない。特に、本発明に係る計量供給装置、本発明に係る方法、および/または本発明に係る充填システムは、本明細書に記載された数とは異なる数の個別の要素、構成要素、ユニット、および方法ステップを有することができる。さらに、本開示において指定される値範囲において、記載される限界内にある値もまた、開示されており、かつ所望に応じて使用可能であるとみなされるべきである。
【0021】
更なる利点が、以下の図面の説明に見出される。図面には、本発明の例示的な実施形態を示す。図面、説明および特許請求の範囲は、多数の特徴を組み合わせて含んでいる。当業者であれば、好都合にも、特徴を個別に検討し、それらを組み合わせてさらに意味のある組み合わせを形成するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明による少なくとも1つの計量供給装置を有する、本発明に係る充填システムを模式的に示す図である。
【
図2】本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図3】充填動作状態における本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図4a】計量供給ノズルが上側に移動された、洗浄または滅菌動作状態における本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図4b】計量供給ノズルが洗浄要素内に配置された、洗浄または滅菌動作状態における本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図5a】計量供給ノズルが上側に移動された、充填ノズル変更動作状態における本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図5b】洗浄もしくは滅菌動作状態または充填動作状態に移行する前の、充填ノズル変更動作状態における本発明に係る計量供給装置を模式的に示す詳細図である。
【
図6】本発明に係る計量供給装置の動作用の本発明に係る方法の方法シーケンスを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、液状、ペースト状または固形の製品(ここでは詳細に図示せず)、特に食品用の充填システム46を示す。充填システム46は、液状またはペースト状の製品を計量供給するための少なくとも1つの計量供給装置10を備えている。充填システム46は、好ましくは、食品を製造および/または充填するために構成されている。充填システム46は、例えば食品充填機、食品製造機等として実現することができる。充填システム46は、製品、特に食品を製造および/または充填するために使用される、当業者にとって好都合と思われる、更なる装置および/またはユニット、例えば滅菌装置、閉鎖装置、オーバーパック装置、容器計量供給装置、容器搬送装置等を有することができる。充填システム46は、好ましくは、計量供給装置10(
図2参照)によって充填可能である容器18を内部に配置することができる少なくとも1つの包装材キャリア24(
図2参照)を備えている。容器18は、好ましくはカップとして実現される。しかしながら、容器18が、例えばトレイ、缶、瓶、チューブ等としての設計等、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有することも考えられる。さらに、充填システム46は、特に少なくとも計量供給装置10の滅菌チャンバ22の内部に、包装材キャリア24をガイドするための少なくとも1つの包装材ガイドユニット48(
図2参照)を備えている。
【0024】
図2は、液状またはペースト状の製品、特に食品を容器18に計量供給するための計量供給装置10の詳細図を示す。計量供給装置10は、容器18に充填するために、特に鉛直方向14に沿って可動に支持された少なくとも1つの計量供給ノズル16を備える少なくとも1つの計量供給ユニット12を備えている。計量供給ユニット12は、好ましくは、液状またはペースト状の製品を容器18に充填するために構成された複数の計量供給ノズル16を備えている。計量供給ノズル16は、好ましくは、計量供給装置10の計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して共に可動であるように取り付けられる。しかしながら、計量供給ノズル16が、計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して個別に可動であるように取り付けられることも考えられる。好ましくは、計量供給ノズル16は、特に計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して、充填システム46の立設面52(
図1参照)または計量供給装置10の立設面に対して少なくとも実質的に垂直な方向に可動に支持されていることにより、動作力を基材上に、例えば製造ホールの床等に支持することができる。好ましくは、計量供給ノズル16は、特に計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して、鉛直方向14に可動に支持されている。好ましくは、計量供給ノズル16は、特に計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して、並進運動するように可動に支持されている。しかしながら、計量供給ノズル16が、当業者にとって好都合と思われる異なる方向に可動に支持されていること、および/または、計量供給ノズル16が例えば回動可能に可動に支持されている等、異なる態様で可動に支持されていることも考えられる。計量供給ノズル16は、好ましくは、当業者に既に知られている設計を有している。好ましくは、計量供給ノズル16は、互いに少なくとも実質的に同様の設計を有している。しかしながら、計量供給ユニット12が、特に計量供給ユニット12の適用分野または用途に応じて、異なる実施態様の計量供給ノズル16を有することも考えられる。好ましくは、個別の計量供給ノズル16の説明は、計量供給ユニット12の他の計量供給ノズル16に当てはまり得る。
【0025】
計量供給装置10はまた、少なくとも計量供給ノズル16を洗浄および/または滅菌するための少なくとも1つの洗浄ユニット20と、特に容器18が内部に配置された、包装材キャリア24を少なくとも部分的に取り囲む滅菌チャンバ22と、特に鉛直方向14に、滅菌チャンバ22の上方に配置され、少なくとも洗浄ユニット20が内部に配置された計量供給チャンバ26と、を備えている。洗浄ユニット20は、鉛直方向14に見たとき、好ましくは、計量供給装置10の計量供給ユニット12(
図3、
図4a、
図4b、
図5aおよび
図5b参照)に配置された障壁56と計量供給チャンバ26の底部28との間の領域に配置されている。好ましくは、洗浄ユニット20は、少なくとも1つの洗浄要素36、特にフラッシングプレートまたはフラッシングバーを有しており、洗浄要素は、計量供給ノズル16を配置することができる洗浄空間を画定する。好ましくは、洗浄ユニット20は、特に計量供給ユニット12に対して、水平方向54に可動に支持されている。好ましくは、洗浄ユニット20は、特に計量供給ユニット12に対して、可動に計量供給チャンバ26内に支持されており、特に並進運動可能に支持されている。洗浄ユニット20は、好ましくは、特に計量供給ユニット12に対して、充填システム46または計量供給装置10の立設面52に対して少なくとも実質的に平行な方向に可動に支持されている。洗浄ユニット20の少なくとも洗浄要素36は、好ましくは、特に計量供給ユニット12に対して、計量供給チャンバ26内に水平方向54に可動に支持されている。
【0026】
滅菌チャンバ22と計量供給チャンバ26とは、いずれにせよ、好ましくは、別個の少なくとも実質的に自己完結型のチャンバであり、少なくとも1つの動作状態において、特に滅菌チャンバ22内に配置された容器18に計量供給ユニット12によって充填できるように、計量供給チャンバ26の計量供給開口30を介して接続することができる。滅菌チャンバ22は、好ましくは、側壁58と、側壁58を互いに接続する少なくとも1つの底部60とを備えている。好ましくは、鉛直方向14に見たとき、滅菌チャンバ22は、計量供給装置10もしくは充填システム46の外壁または包装材キャリア24によって上側で画定されており、特に閉鎖されている。計量供給チャンバ26は、好ましくは、側壁62と、側壁62を互いに接続する底部28とを備えている。好ましくは、鉛直方向14に見たとき、計量供給チャンバ26は、計量供給ユニット12に配置された計量供給装置10の障壁56、または上部閉鎖壁によって上側で画定されており、特に閉鎖されている。好ましくは、鉛直方向14に見たとき、滅菌チャンバ22は、計量供給チャンバ26の下方に配置されている。好ましくは、鉛直方向14に見たとき、計量供給チャンバ26は、滅菌チャンバ22の上方に配置されている。しかしながら、計量供給チャンバ26が滅菌チャンバ22の内部に少なくとも部分的または全体的に配置されていることも考えられる。好ましくは、鉛直方向14に見たとき、計量供給チャンバ26は、少なくとも包装材ガイドユニット48の上方に配置されている。
【0027】
計量供給チャンバ26は、滅菌チャンバ22に面する底部28を有し、底部は、滅菌チャンバ22に面する少なくとも1つの計量供給開口30を有し、少なくとも1つの動作状態において、滅菌チャンバ22内に配置された容器18が、計量供給開口を通して計量供給ノズル16によって充填可能である。計量供給チャンバ26、特に計量供給チャンバ26の少なくとも底部28は、好ましくは、包装材ガイドユニット48のガイド軸線50を横切る方向で空間的に、特に鉛直方向14で包装材キャリア24の上方に配置されている。好ましくは、計量供給チャンバ26の底部28は、鉛直方向14を横切って、特に少なくとも実質的に垂直に横切って延びる平面内に延びている。好ましくは、計量供給チャンバ26の底部28は、水平方向54に対して少なくとも実質的に平行に延びている。計量供給チャンバ26の底部28は、包装材ガイドユニット48のガイド軸線50に対して少なくとも実質的に平行に延びている。しかしながら、計量供給チャンバ26の底部28が、特に、例えば、計量供給ユニット12および/または計量供給チャンバ26の洗浄または滅菌の後に計量供給チャンバ26内にある、洗浄剤または滅菌剤の流出を可能にするために、鉛直方向14を横切って、特に少なくとも実質的に垂直に横切って延びる平面に対して傾斜するように延びていることも考えられる。当業者にとって好都合と思われる底部28の更なる配置も考えられる。底部28は、好ましくは、計量供給開口30の最大範囲を画定する。好ましくは、底部28は、計量供給開口30を画定する縁部を備えている。計量供給チャンバ26が、計量供給チャンバ26の底部28に配置された複数の計量供給開口30を有すること、または計量供給チャンバ26が、計量供給チャンバ26の底部28に配置された単一の計量供給開口30を有することが考えられる。複数の計量供給開口30を有する計量供給チャンバ26の実施形態では、いずれにせよ、計量供給ユニット12の単一の計量供給ノズル16が計量供給開口30に割り当てられること、または計量供給ユニット12の複数の計量供給ノズル16が計量供給開口30に割り当てられることが考えられる。
【0028】
好ましくは、計量供給ノズル16は、特に滅菌チャンバ22内に配置された容器18に充填するために、少なくとも1つの動作状態において計量供給開口30内にまたは計量供給開口30を通って、特に鉛直方向14に延びている。好ましくは、計量供給ノズル16は、計量供給ノズル16によって液状またはペースト状の製品を容器18に充填できる少なくとも1つの充填動作状態では、計量供給開口30内にまたは計量供給開口30を通って延びている(
図3参照)。計量供給ノズル16は、少なくとも1つの動作状態、特に充填動作状態では、計量供給チャンバ26から滅菌チャンバ22内に、特に計量供給開口30を通って延びている。しかしながら、計量供給ノズル16が、充填動作状態において計量供給開口30内にのみ延びていて、滅菌チャンバ22内に突出しないこと、または、計量供給ノズル16が計量供給開口30の上方に配置され、計量供給開口30の下方に配置された容器18が、充填動作状態において計量供給開口30を通して充填されることも考えられる。当業者にとって好都合と思われる、充填動作状態における計量供給ノズル16の更なる配置も考えられる。好ましくは、計量供給ノズル16は、少なくとも1つの動作状態、特に少なくとも1つの洗浄または滅菌動作状態では、計量供給開口30の外側に配置されている(
図4a、
図4b、
図5aおよび
図5b参照)。好ましくは、計量供給ノズル16を、鉛直方向14の昇降動作の結果として、計量供給開口30内または計量供給開口30外に移動させることができる。
【0029】
好ましくは、計量供給装置10は、計量供給開口30に対して、特に鉛直方向14に、特に少なくとも計量供給開口30内または計量供給開口30外に計量供給ノズル16を移動させるように構成された少なくとも1つの昇降ユニット32を備えている。好ましくは、昇降ユニット32は、特に鉛直方向14の、計量供給ノズル16の移動用の、例えば駆動モータ、駆動シリンダ等の少なくとも1つの駆動要素64を備えている。駆動要素64の駆動軸線は、好ましくは、鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行である。駆動要素64は、好ましくは液圧または空気圧シリンダとして実現される。好ましくは、昇降ユニット32は、少なくとも4つの駆動要素64(4つ以外の数の駆動要素64も考えられる)を備えており、それにより、計量供給ノズル16は、特に鉛直方向14に可動に支持されている。昇降ユニット32は、好ましくは、駆動要素64によって移動させられるように計量供給ノズル16が配置された少なくとも1つの横方向キャリア要素66を備えている。横方向キャリア要素66は、好ましくは、鉛直方向14に対して少なくとも実質的に鉛直に延びる長手方向軸線を有している。好ましくは、昇降ユニット32は、少なくとも2つの横方向キャリア要素66を備えており、いずれにせよ、横方向キャリア要素66ごとに2つの駆動要素64が設けられる。しかしながら、昇降ユニット32が、例えば、少なくとも1つ以上のリニアガイド要素、例えばガイドレール、ガイドロッド、歯付きラック等を有する設計等、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有しており、リニアガイド要素が、鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行に向いた長手方向軸線を有しており、リニアガイド要素により、計量供給ノズル16が、特に鉛直方向14に可動に支持されており、昇降ユニット32が、少なくとも1つ以上の駆動要素、例えば1つ以上の電気モータ等を有しており、それにより計量供給ノズル16がガイド要素に沿って可動であることも考えられる。
【0030】
好ましくは、洗浄ユニット20は、少なくとも1つの動作状態において計量供給チャンバ26の計量供給開口30を閉鎖するための可動に支持された少なくとも1つの閉鎖要素34を備えている。好ましくは、閉鎖要素34は、洗浄または滅菌動作状態(
図4aおよび
図4b参照)において計量供給開口30を閉鎖するために構成されている。好ましくは、洗浄ユニット20の少なくとも1つの封止要素(ここでは詳細に図示せず)が、特に計量供給開口30の流体密封閉鎖を可能にするために、閉鎖要素34に、かつ/または計量供給開口30を画定する計量供給チャンバ26の底部28の縁部に配置されている。閉鎖要素34は、好ましくは完全に計量供給開口30を覆う。計量供給チャンバ26の底部28に複数の計量供給開口30を有する計量供給装置10の実施形態では、洗浄ユニット20が、全ての計量供給開口30を閉鎖することができる単一の閉鎖要素34を備えること、または、洗浄ユニット20が複数の閉鎖要素34を備えており、いずれにせよ、複数の閉鎖要素34のうちの単一の閉鎖要素34が計量供給開口30の1つに割り当てられることが考えられる。好ましくは、閉鎖要素34は、特に鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に支持されている。しかしながら、閉鎖要素34が、計量供給チャンバ26および/または滅菌チャンバ22に対して、鉛直方向14または水平方向54に対して少なくとも実質的に平行な方向を中心に回動可能に取り付けられること、または、閉鎖要素34が、水平方向54に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に支持されていることも考えられる。閉鎖要素34は、計量供給ノズル16の鉛直方向14の移動による洗浄ユニット20の駆動装置によって、例えば、計量供給ノズル16に配置された突起等によって閉鎖要素34を押し閉めた結果として、移動させることができる。洗浄ユニット20の駆動装置が、例えば、閉鎖要素34を移動させるための空気圧または液圧シリンダ、電動モータ等として実現されることが考えられる。閉鎖要素34が計量供給開口30の上方に配置されているときに、閉鎖要素34を昇降ユニット32によって、例えば昇降ユニット32と閉鎖要素34との間の連結可能な接続部によって移動させ、特に、滅菌チャンバ22に向かう計量供給ノズル16の鉛直方向14の移動によって、閉鎖要素34の移動による移動機構の連結等が行われることも考えられる。
【0031】
洗浄ユニット20は、好ましくは、洗浄ユニット20の洗浄要素36に、特に並進運動するように可動に支持された、計量供給開口30を閉鎖または開放するための閉鎖要素34を備えている。洗浄要素36は、好ましくは、フラッシングプレートまたはフラッシングバーとして実現される。しかしながら、洗浄要素36が、当業者にとって好都合と思われる異なる設計を有することも考えられる。好ましくは、閉鎖要素34は、特に鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行な方向に並進運動するように可動に洗浄要素36に支持されている。しかしながら、閉鎖要素34が、鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行または水平方向54に対して少なくとも実質的に平行な回動軸線を中心に回動可能に洗浄要素36に取り付けられることも考えられる。洗浄ユニット20が、特に閉鎖要素34がばね付勢されて洗浄要素36に可動に支持されているように、計量供給開口30の方向に閉鎖要素34に対してばね力を加える少なくとも1つのばね要素を備えることも考えられる。洗浄ユニット20が、計量供給ノズル16ごとに単一の洗浄要素36を有すること、または、洗浄ユニット20が、全ての計量供給ノズル16用の単一の洗浄要素36を備えており、ここで示す例示的な実施形態が表すように、洗浄または滅菌のために計量供給ノズル16を一緒に配置できることが考えられる。
【0032】
好ましくは、洗浄ユニット20は、計量供給チャンバ26の内部に可動に支持された、少なくとも1つの動作状態において、特に鉛直方向14に沿って見たときに計量供給開口30を覆う洗浄要素36を備えている(
図4a、
図4b、
図5aおよび
図5b参照)。好ましくは、洗浄要素36は、計量供給開口30の上方に配置され、少なくとも洗浄もしくは滅菌動作状態(
図4aおよび
図4b参照)または充填ノズル変更動作状態(
図5aおよび
図5b参照)において、この口を覆う。計量供給装置10の代替的な実施形態では、閉鎖要素34が洗浄要素36と一体的に実現され、特に、洗浄要素36自体が閉鎖要素34を形成することが考えられる。洗浄要素36を有する閉鎖要素34の一体形の実施形態では、洗浄要素36は、計量供給ユニット12に対して、特に、計量供給開口30を閉鎖または開放するために、鉛直方向14に対して少なくとも実質的に平行な方向にも可動に支持されている。当業者にとって好都合と思われる更なる実施形態も考えられる。
【0033】
図6は、計量供給装置10を動作させるための方法38の模式シーケンスを示す。方法38の少なくとも1つの方法ステップ40,42では、計量供給装置10の計量供給ユニット12の計量供給ノズル16を、特に、計量供給装置10の昇降ユニット32によって計量供給装置10の計量供給チャンバ26の計量供給開口30外または計量供給開口30内に、特に鉛直方向14に移動させる。好ましくは、充填動作状態(
図3参照)から洗浄もしくは滅菌動作状態(
図4aおよび
図4b参照)または充填ノズル変更動作状態(
図5aおよび
図5b参照)に移行するために、計量供給ノズル16を、昇降ユニット32によって計量供給開口30外に移動させる。好ましくは、特に計量供給ノズル16を計量供給開口30外に移動させた後、洗浄要素36を、特に計量供給ノズル16の下方かつ計量供給開口30の上方に水平方向54に移動させる。特に、計量供給ノズル16の下方かつ計量供給開口30の上方への移動の結果として、洗浄要素36は、洗浄ユニット20の流体インタフェース68(
図3、
図4a、
図4b、
図5aおよび
図5b参照)に接続され、流体インタフェースを介して洗浄要素36に洗浄または滅菌流体を供給することができる。好ましくは、特に計量供給ノズル16の下方かつ計量供給開口30の上方に洗浄要素36を移動させた後に、閉鎖要素34を、計量供給開口30を閉鎖するために閉鎖位置に、特に鉛直方向14に移動させる。好ましくは、方法38の少なくとも1つの方法ステップ44において、計量供給チャンバ26の計量供給開口30は、計量供給装置10の洗浄ユニット20の閉鎖要素34によって、特に自動的に閉鎖される。
【0034】
特に計量供給ノズル16の下方かつ計量供給開口30の上方に洗浄要素36を移動させた後に、かつ好ましくは計量供給開口30が閉鎖要素34によって閉鎖された後に、洗浄または滅菌動作状態に移行するために、計量供給ノズル16を昇降ユニット32によって洗浄要素36内に鉛直方向14に移動させる。好ましくは、計量供給ノズル16および/または計量供給チャンバ26は、特に方法ステップ44において、または方法ステップ44に続く方法38の方法ステップにおいて、洗浄または滅菌動作状態において洗浄される。
【0035】
特に、好ましくは方法38の方法ステップに対して代替的または付加的に行われる、方法ステップ42に続く方法38の方法ステップ70では、計量供給装置10は洗浄または滅菌動作状態にあり、特に計量供給ノズル16の下方かつ計量供給開口30の上方に洗浄要素36を移動させた後に、かつ好ましくは計量供給開口30が閉鎖要素34によって閉鎖された後に、計量供給ユニット12、特に計量供給ノズル16は、充填ノズル変更動作状態に移行するために、計量供給チャンバ26から離れる方向に鉛直方向14にさらに移動され、または特に個別の計量供給ノズル16または全ての計量供給ノズル16を変更するために、計量供給チャンバ26から完全に取り外される。個別の計量供給ノズル16または全ての計量供給ノズル16を変更した後に、計量供給ユニット12、特に計量供給ノズル16は、計量供給チャンバ26の方向に鉛直方向14に戻されるか、または計量供給チャンバ26に再び配置される。特に、計量供給ノズル16は、特に計量供給ノズル16を洗浄要素36内に移動させた後に計量供給ノズル16を洗浄または滅菌することにより、洗浄または滅菌動作状態に移行する。
【0036】
好ましくは、計量供給チャンバ26の洗浄または滅菌が、計量供給ノズルの洗浄もしくは滅菌と同時またはその後に、洗浄ユニット20のチャンバ洗浄要素74(
図3、
図4a、
図4b、
図5aおよび
図5b参照)によって行われる。チャンバ洗浄要素74は、例えばスプレーヘッド、スプレーノズル等として実現されてもよい。好ましくは、チャンバ洗浄要素74は、計量供給チャンバ26の内部に配置されている。好ましくは、計量供給ノズル16を、洗浄または滅菌が行われた後に、昇降ユニット32によって洗浄要素36から移動させる。好ましくは、閉鎖要素34を、滅菌チャンバ22から離れる方向に鉛直方向14に移動させ、計量供給開口30が開放する開放位置に移動させる。好ましくは、洗浄要素36を、計量供給開口30から離れるように水平方向54に移動させる。好ましくは、計量供給ノズル16を、特に方法38の方法ステップ40において、特に計量供給ノズル16および/または計量供給チャンバ26を洗浄または滅菌した後に、充填動作状態に移行するために昇降ユニット32によって計量供給開口30内に移動させる。計量供給開口30が閉鎖された結果として、滅菌チャンバ22は、有利には、洗浄または滅菌動作状態および充填ノズル変更動作状態において無菌のままである。しかしながら、滅菌チャンバ22も洗浄または滅菌動作状態において洗浄または滅菌されることも考えられる。方法38の少なくとも1つの方法ステップ72において、容器18は、特に計量供給装置10が充填動作状態にある間に、計量供給ノズル16によって充填される。本発明に係る方法38が、ここで明示的に言及されておらず、特に本発明に係る計量供給装置10および/または本発明に係る充填システム46の説明に見出し得る、当業者にとって好都合であると思われる、更なる方法ステップを有することが考えられる。
【外国語明細書】