(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073479
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】冷蔵飲料容器、冷蔵飲料分配システム、および冷蔵飲料分配方法
(51)【国際特許分類】
F25D 11/00 20060101AFI20240522BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20240522BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20240522BHJP
B67D 3/00 20060101ALI20240522BHJP
【FI】
F25D11/00 102G
A47G19/22 C
B67D1/08 A
B67D3/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024028538
(22)【出願日】2024-02-28
(62)【分割の表示】P 2021513325の分割
【原出願日】2019-08-20
(31)【優先権主張番号】62/729,290
(32)【優先日】2018-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/754,743
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517360055
【氏名又は名称】エンバー テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー クレイトン
(72)【発明者】
【氏名】ティンペリ ミッコ ジュハニ
(72)【発明者】
【氏名】リース ダレン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイカム クリストファー トマス
(72)【発明者】
【氏名】エメルト ジェイコブ ウィリアム
【テーマコード(参考)】
3B001
3E082
3L045
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001CC11
3E082AA01
3E082BB01
3E082EE02
3L045AA01
3L045CA01
3L045DA04
3L045PA04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ドリンクウェアシステムを提供する。
【解決手段】冷却ユニット150は、容器本体10が冷却ユニット150に配置されたときに、容器本体10に接触するように構成された第1ヒートシンク70と、第1ヒートシンク70と熱連通する熱電モジュール26と、熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンク54と、を備え、熱電モジュール26は、第1および第2ヒートシンク70、54の間に配置される。熱電モジュール26は、第1ヒートシンク70から熱を奪い、第2ヒートシンク54に伝達して、第1ヒートシンク70を冷却し、それによって、容器本体10から熱を奪い容器本体10を冷却するように動作可能である。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却ユニットを備えるドリンクウェアシステムであって、
前記冷却ユニットは、第1温度で飲料を飲料分配ユニットから受け入れ、前記飲料をドリンクウェア容器に分配する前に、前記飲料を前記第1温度より低い第2温度に冷却するように構成され、
前記冷却ユニットは、
熱導電性材料からなる本体を有し、前記本体が近位端と遠位端との間に延在する第1ヒートシンクと、
前記第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、
前記1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、
前記1つ以上の熱電モジュールは、前記第1ヒートシンクと前記第2ヒートシンクとの間に配置され、
前記1つ以上の熱電モジュールは、前記第1ヒートシンクから熱を奪い、前記第2ヒートシンクに伝達し、前記第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、
前記第1ヒートシンクは、前記分配された飲料を受け入れ、前記飲料が前記近位端と前記遠位端との間の経路に沿って流れるように、前記飲料を冷却する、ドリンクウェアシステム。
【請求項2】
前記第1ヒートシンクは、前記第1ヒートシンクの前記近位端で前記分配された飲料を受け入れるように構成されている、請求項1に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項3】
前記第1ヒートシンクは、1つ以上の相変化材料を備え、前記第1ヒートシンクは、前記1つ以上の相変化材料によって低温貯蔵リザーバとして機能することができる、請求項1または2に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項4】
前記経路は、前記第1ヒートシンクにおける1つ以上の導管または1つ以上のチャネルまたは溝によって画定される、請求項1~3のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項5】
前記本体は、前記近位端と遠位端との間に延在し、前記遠位端から前記近位端まで上方へ傾斜する傾斜面を備え、
前記傾斜面は、そこに画定される溝または凹状チャネルを有し、前記溝または前記凹状チャネルは、前記近位端から前記遠位端に延在し、
前記冷却ユニットは、ドリンクウェア容器に流れるように、分配された飲料が前記傾斜面に画定された前記溝又は前記凹状チャネルを沿って前記近位端に流れるように構成されている、請求項1または3に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項6】
前記溝または前記凹状チャネルは、液体がドリンクウェア容器以外から前記傾斜面に排出されることを抑制する、請求項5に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項7】
前記経路は、前記本体の内側の1つ以上のチャネルまたはチューブによって画定され、前記冷却ユニットは、前記本体の内側の前記1つ以上のチャネルまたは前記チューブを通って流れる分散された飲料のために構成されている、請求項1または3に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項8】
前記経路は、前記近位端と前記遠位端との間の湾曲経路であり、任意に、前記経路は、ジグザグまたは迷路経路である、請求項1~7のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項9】
前記冷却ユニットに1つ以上のファンをさらに備え、前記ファンは、前記第2ヒートシンクから熱を放散するように動作可能である、請求項1~8のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項10】
コンセントと接続可能な電源コネクタをさらに備え、前記冷却ユニットに電力を供給する、請求項1~9のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項11】
前記システムは、前記冷却ユニットおよび前記飲料分配ユニットを備える飲料分配マシンである、請求項1~10のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項12】
前記飲料分配ユニットは、飲料を前記冷却ユニットへ分配する分配ノズルを備える、請求項11に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項13】
前記本体は、前記飲料分配マシンから取り外し可能である、請求項11または12に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項14】
前記飲料分配マシンは、第2冷却ユニットを備え、前記第2冷却ユニットは、その上に配置されたドリンクウェア容器を冷却するように構成され、前記飲料分配マシンは、前記本体の前記遠位端から前記第2冷却ユニットに配置されたドリンクウェア容器に飲料を分配させるように構成されている、請求項11、12または13に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項15】
前記第1温度は、170F~190Fであり、前記第2温度は、40F~55Fである、請求項1~14のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項16】
前記冷却ユニットは、前記第1温度から前記第2温度に飲料の前記温度を、5分以下、任意で、4分以下、3分以下、2分以下、1分以下、30秒以下、または約15秒以下で低下させる、請求項1~15のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項17】
冷却ユニットと、を備えるドリンクウェアシステムであって、
前記冷却ユニットは、第1温度で飲料を飲料分配ユニットから受け入れ、前記飲料をドリンクウェア容器に分配する前に、前記飲料を前記第1温度より低い第2温度に冷却するように構成され、
前記冷却ユニットは、
近位端で前記分配された飲料を受け入れるように構成され、前記近位端と遠位端との間に延在し、前記遠位端から前記近位端に上方に傾斜する傾斜面を有する第1ヒートシンクと、
前記第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、
前記1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、
前記1つ以上の熱電モジュールは、前記第1シンクと前記第2シンクとの間に配置され、
前記1つ以上の熱電モジュールは、前記第1ヒートシンクから熱を奪い、前記第2ヒートシンクに伝達し、前記第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、前記冷却された第1ヒートシンクは、前記近位端と前記遠位端との間の経路に沿って流れるように、前記飲料を冷却する、ドリンクウェアシステム。
【請求項18】
前記経路は、直線経路および湾曲経路である、請求項17に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項19】
前記経路は、1つ以上の導管または1つ以上のチャネルまたは溝によって画定される、請求項17または18に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項20】
前記第1ヒートシンクは、1つ以上のPCM部を備え、前記1つ以上の熱電モジュールは、前記1つ以上のPCM部を充電するように動作可能であり、前記冷却ユニットが前記飲料分配ユニットから分配された前記液体を長時間にわたって連続的に冷却することを可能にする、請求項17~19のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項21】
前記冷却ユニットに1つ以上のファンをさらに備え、前記ファンは、前記第2ヒートシンクから熱を放散するように動作可能である、請求項17~20のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【請求項22】
コンセントと接続可能な電源コネクタをさらに備え、前記冷却ユニットに電力を供給する、請求項17~21のいずれか1項に記載のドリンクウェアシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器(例えば、カップ、マグ、タンブラー、液体容器)、より詳細には、容器または収容された別の容器に入れた液体を冷却(例えば、冷蔵)状態に維持する容器(例えば、カップ、マグ、タンブラー、スリーブ、カバー、カラフェなどのドリンクウェア容器)、ならびに飲料を容器内に搬送するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液体(例えば、飲料)を保持するための再使用可能なドリンクウェア容器(例えば、カップ、マグ、トラベルマグ、ウォータボトル、液体容器)は、一般的であり、時には、プラスチックまたは金属材料から作られる。しかしながら、既存のドリンクウェア容器の一般的な欠点の1つは、液体を長時間にわたって冷却または加熱状態に維持できないことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、長時間(例えば、6時間以下、4時間以下、2時間以下、約1時間以下、約30分など)にわたって内容物(例えば、液体、アイスコーヒー、アイスティー、ミルク、母乳、調整粉乳、ビール、ワイン、スピリット、水、炭酸水、ソフトドリンク、他の飲料)を冷却状態に維持することができる改良容器(例えば、カップ、マグ、カラフェ、カバー、スリーブなどのドリンクウェア容器)が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、ドリンクウェア容器システムが提供される。容器システムは、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を備え、容器本体は、外壁と、外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁と、を有し、外壁と内壁との間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端の開口部と基部壁との間に延在し、内壁および基部壁は、液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置される。また、容器システムは、キャビティに配置され、内壁および底壁の一方または両方と熱接触する低温側面ヒートシンクを備える。任意に、容器システムは、キャビティに配置され、チャンバの少なくとも一部および低温側面ヒートシンクと熱連通する相変化物質を備え、相変化物質は、外壁から間隔を置いて配置される。キャビティは、任意に、低温側面ヒートシンクと外壁との間に断熱材を充填され得る。任意に、容器本体は、容器本体と冷却ユニットとを取り外し可能に連結することができる1つ以上の磁石を有することができる。
【0005】
本開示の別の態様によれば、ドリンクウェアシステムが提供される。ドリンクウェアシステムは、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を有するドリンクウェア容器を有する。容器本体は、外壁と、外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁と、を有し、外壁と内壁との間にキャビティを画定し、内壁は、容器本体の近位端の開口部と基部壁との間に延在する。内壁および底壁は、液体を受け入れ保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置され、キャビティに配置されたヒートシンクは、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通する。また、ドリンクウェアシステムは、その上のドリンクウェア容器を取り外し可能に受け入れるように構成され、ドリンクウェア容器のヒートシンクならびにドリンクウェア容器の内壁および/または底壁の一方または両方を冷却するように作動可能である冷却ユニットを有する。冷却ユニットは、ドリンクウェア容器が冷却ユニットに配置されたときに、ドリンクウェア容器の底壁に接触するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、ドリンクウェア容器から熱を奪い、ドリンクウェア容器を冷却する。
【0006】
本開示の別の態様によれば、ドリンクウェアシステムは、飲料分配ユニットから第1温度で飲料を受け入れ、飲料をドリンクウェア容器に分配する前に、第1温度未満の第2温度まで飲料を冷却するように構成された冷却ユニットを有する。冷却ユニットは、分配された飲料を近位端で受け入れ、近位端と遠位端との間に延在するように構成された第1ヒートシンクを備え、第1ヒートシンクは、遠位端から近位端まで上方に傾斜する傾斜面を有する。冷却ユニットは、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに熱を伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、飲料が近位端と遠位端との間の経路に沿って流れることから、飲料を冷却する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、ドリンクウェアシステムは、容器本体を有するドリンクウェア容器を有し、容器本体は、近位端と遠位端の底壁との間に延在し、容器本体は、外壁と、外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁と、を有し、外壁と内壁との間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端の開口部と基部壁との間に延在し、内壁および基部壁は、液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置され、キャビティに配置されたPCMは、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通する。ドリンクウェアシステムは、その上にドリンクウェア容器を上下逆の姿勢で取り外し可能に受け入れるように構成され、ドリンクウェア容器のPCMならびにドリンクウェア容器の内壁および/または基部壁の一方または両方を冷却するように作動可能な冷却ユニットを有する。冷却ユニットは、ドリンクウェア容器が冷却ユニットに逆さまに置かれたときに、ドリンクウェア容器の基部壁および内壁の一方または両方に接触するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、ドリンクウェア容器から熱を奪い、ドリンクウェア容器を冷却し、PCMをチャージし、ドリンクウェア容器がその中に後に分配される液体を冷却状態に維持することを可能にする。
【0008】
本開示の別の態様によれば、容器のための加熱または冷却システムが提供される。システムは、プラットフォームを画定する本体と、プラットフォーム上の1つ以上のドッキングステーションとを有するサーマルユニットを備え、本体は、空気が通過するように構成された1つ以上の開口部を本体の外面に有する。サーマルユニットは、本体の1つ以上の表面および/または1つ以上のドッキングステーションの1つ以上の開口部と熱連通するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクとを備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1および第2ヒートシンクの一方から熱を奪い、第1および第2ヒートシンクの他方に伝達し、それによって、第1ヒートシンクを冷却または加熱するように動作可能である。1つ以上のファンは、第1ヒートシンクと流体連通し、第1ヒートシンクを通過し、1つ以上のドッキングステーションの1つ以上の開口部を通る空気流を生成するように構成され、空気流が第1ヒートシンクを通過し、1つ以上のドッキングステーションの1以上の開口部を通って流れることから、空気流は冷却または加熱される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】
図1Aは、ドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図1B】
図1Bは、飲料分配ユニットの下方に配置されたドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図2】
図2は、ドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図3】
図3は、ドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図4】
図4は、ドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図5】
図5は、飲料分配ユニットの下方に配置され、飲料を冷却しドリンクウェア容器に搬送するように動作可能な冷却ユニットの概略図である。
【
図6】
図6は、飲料分配ユニットの下方に配置され、飲料を冷却しドリンクウェア容器に搬送するように動作可能な冷却ユニットの概略図である。
【
図7】
図7は、飲料分配ユニットの下方に配置され、飲料を冷却しドリンクウェア容器に搬送するように動作可能な冷却ユニットの概略図である。
【
図8A】
図8Aは、ドリンクウェア容器とドリンクウェア容器を冷却するための冷却ユニットとの概略図である。
【
図8B】
図8Bは、複数のドリンクウェア容器を冷却するための複数ユニット冷却ラックの概略図である。
【
図9】
図9は、飲料分配ユニットの下方に配置され、飲料を冷却しドリンクウェア容器に搬送するように動作可能な冷却ユニットと、飲料を分配する前に複数のドリンクウェア容器を冷却するための複数ユニット冷却ラックとの概略図である。
【
図11】
図11は、冷却または加熱ユニットの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1A~1Bは、ドリンクウェア容器100の概略断面図を示す。任意に、ドリンクウェア容器100は、円筒形状であり、縦軸(例えば、容器100の中心縦軸)を中心に対称である。円筒容器の特徴を規定するために軸を中心にそれらを回転させることによって、
図1A~1Bの断面図に示される特徴が規定されることは、当業者であれば認識することができる。
【0011】
ドリンクウェア容器100は、任意に、冷却ドリンクウェア容器である。冷却ドリンクウェア容器は、容器の内容物を冷却および/または容器の内容物を長時間(例えば、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間など)にわたって冷却または冷蔵状態に維持するように動作可能である。ドリンクウェア容器100は、開口部13を有する近位端12と基部15を有する遠位端14との間に延在する外壁11を備える本体10を有する。任意に、開口部13は、近位端12に取り外し可能に取り付けられた蓋(図示せず)によって選択的に閉じられ得る。本体10は、液体(例えば、水、茶、コーヒー、ミルクなど)を受け入れ保持することができる開放チャンバ16を画定する内壁16Aおよび基部壁16Bを有する。任意に、本体10は、金属(例えば、ステンレス鋼)で作られ得る。別の実施形態では、本体10は、プラスチックで作られ得る。別の実施形態では、内壁16Aおよび基部壁16Bは金属で、外壁11はプラスチックまたはセラミック材料で作られ得る。
【0012】
1つの実施形態では、本体10は、内壁16Aと外壁11との間にキャビティ18(例えば、環状キャビティまたはチャンバ)を有する。任意に、キャビティ18は真空下にあり得る。別の実施形態では、キャビティ18は、空気で充填され得るが、真空下にはない。別の実施形態では、キャビティ18は、断熱材料(例えば、発泡体)で充填され得る。
【0013】
ヒートシンク(例えば、低温側面ヒートシンク)20は、キャビティ18に配置され、内壁16Aおよび/または基部壁16Bと熱連通する。任意に、ヒートシンク20は、内壁16Aおよび/または基部壁16Bと直接接触し、チャンバ16と熱連通する。ヒートシンク20は、任意に、円筒形状を有することができる。1つの実施形態では、ヒートシンク20は金属で作られている。以下にさらに記載するように、ヒートシンク20は、内壁16Aおよび/または基部壁16Bを介してチャンバ16内の液体と熱伝達を行う。
【0014】
ドリンクウェア容器本体10は、容器本体10の1つ以上の磁石(例えば、永久磁石)30と、冷却ユニット150の1つ以上の磁石60とを介して、冷却ユニット150に取り外し可能に連結され得る。別の実施形態では、1つ以上の磁石30は除外され、例えば、基部15は磁性材料(例えば、金属)で作られ得る。1つの実施形態では、1つ以上の磁石60は任意に永久磁石である。別の実施形態では、1つ以上の磁石60は任意に電磁石である。電磁石の極性は、冷却ユニット150のコントローラによって(例えば、冷却ユニット150のユーザインターフェースを介したユーザ入力によって、またはスマートフォンなどの電子デバイスを介した無線によって)選択的に制御され、ドリンクウェア容器100を冷却ユニット50に選択的に連結および冷却ユニット150から分離させることができる。別の実施形態では、1つ以上の磁石60は除外される。1つの実施形態では、冷却ユニット150は、飲料分配マシン(例えば、コーヒーメーカー、ティーメーカー)に一体化され(例えば、部分的に)、分配マシンから飲料を分配する前または分配中にドリンクウェア容器本体10を配置することができる基部を提供する。
【0015】
冷却ユニット150は、本体72を備える低温側面ヒートシンク70を有することができる。本体72は、任意に、1つ以上の(例えば、複数)の相変化物質(PCM)体74を有する。相変化物質により、低温側面ヒートシンク70は、リザーバ(例えば、冷蔵リザーバ)として機能することができる。PCM74は、本体72の1つ以上のキャビティに配置され得る。本体72は、熱伝導性材料(例えば、金属)で作られ得る。低温側面ヒートシンク70は、1つ以上の磁石60を有することができる。冷却ユニット150は、冷蔵リザーバ70の本体72と熱接触し、ヒートシンクユニット50に接触する1つ以上の熱電モジュール(例えば、ペルチェ素子)26を有することができる。1つ以上の熱電モジュール26の低温側面27は、本体72に接触することができ、1つ以上の熱電モジュール26の高温側面28は、ヒートシンクユニット50のヒートシンク54(例えば、高温側面ヒートシンク)の表面52に接触することができる。ヒートシンク54は、1つ以上(例えば、複数)のフィンを有することができる。任意に、ヒートシンクユニット50はファン56を有する。ヒートシンクユニット50は、任意に、ヒートシンクユニット50を電源に接続するためのコネクタ58(例えば、コンセントコネクタ)を有することができる。別の実施形態では、ヒートシンクユニット50は、代わりに1つ以上のバッテリ(例えば、再チャージ可能バッテリ)を有することができる。
【0016】
引き続き
図1A~1Bを参照すると、動作中、冷却ユニット150は、容器本体10から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する。電力は、低温側面ヒートシンク70から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する1つ以上の熱電モジュール26に(例えば、コンセントとのコネクタ58の接続を介して、冷却ユニット150の1つ以上のバッテリを介して)提供される。熱電モジュール26の高温側面は、低温側面ヒートシンク70からヒートシンク54に熱を伝達する。任意に、ファン56は、ヒートシンク54のフィンを介した熱の放熱と共に、ヒートシンク54からの熱を放熱するように動作可能である。1つ以上の熱電モジュール26が低温側面ヒートシンク70を冷却することから、熱電モジュール26は、任意に、側面ヒートシンク70のPCM74をチャージすることもできる。次に、冷蔵リザーバ70は、低温側面ヒートシンク70に配置された(例えば、連結された)ドリンクウェア容器100から熱を除去する(例えば、冷却する)ように動作する。
【0017】
有益には、熱電モジュール26は、低温側面ヒートシンク70のPCM74をチャージする。それにより、PCM74が(例えば、熱電モジュール26によって)再チャージされる必要がある前に、冷却ユニット150を使用して多くのドリンクウェア容器100を(例えば、順次)冷却することができる。1つの実施形態では、PCM74がチャージされると、低温側面ヒートシンク70は、PCM74が再チャージされる必要がある前に、低温側面ヒートシンク70に順次配置された2つ以上(例えば、2、3、4、5、6等)のドリンクウェア容器100を冷却することができる。上述のようにPCM74をチャージすると、PCM74をPCM74の転移温度未満に冷やすことなどによって、PCM74を1つの状態(例えば、液体)から第2の状態(例えば、固形)に移行させる。任意に、PCM74は、低転移温度(例えば、10℃未満、5℃未満などの転移温度)を任意に有する。例えば、PCM74は、約4℃(例えば、華氏約40°)の転移温度を有することができる。
【0018】
上述したように、冷却ユニット150は、飲料分配ユニット200(例えば、コーヒー分配マシン)に組み込まれ(例えば、内蔵され、追加するこのできる付属品、取り外し可能に連結され)、飲料分配ユニット200の分配ノズル210から飲料を受け入れるドリンクウェア容器100が配置される基部として機能することができる。1つの実施形態では、飲料が分配ノズル210から分配される前に、ドリンクウェア容器100は、冷却ユニット150に一定期間(例えば、30秒、1分、2分、3分)配置される。これにより、飲料が分配される前に、冷却ユニット150は、ドリンクウェア容器100を冷却することができる。別の実施形態では、飲料がドリンクウェア容器100に分配された後に、冷却ユニット150は、ドリンクウェア容器100を冷却する。さらに別の実施形態では、飲料が分配ノズル210からドリンクウェア容器100に分配される間、冷却ユニット150は、ドリンクウェア容器100を冷却する。
【0019】
冷却ユニット150は、ドリンクウェア容器100に分配される飲料の温度を分配温度T0(例えば、170F、180F、190Fなど)から冷却飲料温度T1(例えば、40F、45F、50F、55Fなど)まで低下させる。1つの実施形態では、冷却ユニット150は、5分以下(例えば、4分以下、3分以下、2分以下、1分以下、30秒以下、約15秒など)で飲料の温度を冷却飲料温度T1に低下させる。ドリンクウェア容器100が冷却ユニット150から取り外されると、ドリンクウェア容器100のヒートシンク20は、上述したように、チャンバ16内の液体を長時間にわたって低温(例えば、冷却飲料温度(T1))に維持するように動作する。
【0020】
図2は、ドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150を概略的に示す。ドリンクウェア容器100’のいくつかの特徴は、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100の特徴と同様である。
図1Aにおける冷却ユニット150。したがって、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100および冷却ユニット150の様々な構成要素を示すために使用される参照符号は、数字識別子に「’」が追加されていることを除いて、
図2のドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100および冷却ユニット150の様々な構成要素に関する構造および説明は、以下に説明する場合を除いて、
図2のドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0021】
ドリンクウェア容器100’は、相変化物質(PCM)22’(例えば、サーマルコア)がチャンバ16の周囲に配置される(例えば、内壁16A’とヒートシンク20’との間に配置され、PCM22’がヒートシンク20’と直列に動作する)という点でドリンクウェア容器100と異なる。任意に、相変化物質22’は固体-固体PCMである。別の実施形態では、相変化物質22’は固体-液体PCMである。任意に、相変化物質22’は、内壁16A’の周囲のチャンバ内に配置される。任意に、相変化物質22’は、追加的に(または代替的に)基部壁16B’に隣接するチャンバ内に配置される。相変化物質22’は、任意に、低転移温度(例えば、10℃未満、5℃未満などの転移温度)を有する。ここで、転移温度は、PCM22’が1つの状態(例えば、液体)から別の状態(例えば、固体)に変化する温度である。例えば、相変化物質22’は、約4℃(例えば、華氏約40°)の転移温度を有することができる。
【0022】
使用時には、冷却ユニット150は、容器本体10’から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する。電力は、低温側面ヒートシンク70から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する1つ以上の熱電モジュール26に(例えば、コンセントとのコネクタ58の接続を介して、冷却ユニット150の1つ以上のバッテリを介して)提供される。熱電モジュール26の高温側面は、低温側面ヒートシンク70からヒートシンク54に熱を伝達する。任意に、ファン56は、ヒートシンク54のフィンを介した熱の放熱と共に、ヒートシンク54からの熱を放熱するように動作可能である。1つ以上の熱電モジュール26が低温側面ヒートシンク70を冷却することから、熱電モジュール26は、任意に、低温側面ヒートシンク70のPCM74をチャージすることもできる。次に、低温側面ヒートシンク70は、低温側面ヒートシンク70に配置される(例えば、連結される)ドリンクウェア容器100’から熱を除去する(例えば、冷やす)ように動作する。任意に、低温側面ヒートシンク70は、ドリンクウェア容器100’を冷却し、PCM22’をチャージする(例えば、PCM22’を1つの状態から別の状態へ、例えば、液体から固体へ転移させる)。これにより、加熱された液体がドリンクウェア容器100’内に注がれると、PCM22’が熱を吸収することができる。
【0023】
1つの実施形態では、容器100’、100’’’を、PCM 22’、22’’’がチャージされる(例えば、後に注がれた液体から熱を吸収することができる状態に転移する)冷凍庫または冷蔵庫(図示せず)に配置することができる。次に、容器100’は、冷凍庫または冷蔵庫から取り外され、冷却ユニット150に配置され、分配ノズル210を介して飲料分配ユニット200から飲料を受け入れることができる。
【0024】
図3は、ドリンクウェア容器100および冷却ユニット150’を概略的に示す。ドリンクウェア容器100の特徴は、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100の特徴と同一である。
図3の冷却ユニット150’のいくつかの特徴は、
図1Aの冷却ユニット150のいくつかの特徴と同様である。したがって、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100および冷却ユニット150の様々な構成要素を示すために使用される参照符号は、数字識別子に「’」が追加されていることを除いて、
図3のドリンクウェア容器100および冷却ユニット150’の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100および冷却ユニット150の様々な構成要素に関する構造および説明は、以下に記載する場合を除いて、
図3のドリンクウェア容器100および冷却ユニット150’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0025】
上述のように、
図3のドリンクウェア容器100は、
図1A~1Bのドリンクウェア容器100と同一である。冷却ユニット150’は、低温側面ヒートシンク70’がPCM74’を除外する点で冷却ユニット150と異なる。任意に、1つ以上の熱電モジュール26(例えば、ペルチェ素子)を複数の熱電モジュール26(例えば、2以上、4以上、6以上、10以上、約12~15の熱電モジュール)とすることができる。複数の熱電モジュール26は、
図1A~1Bに関連して上述したように、ドリンクウェア容器100から熱を奪い、ドリンクウェア容器100に注がれた液体を分配温度T0から冷却飲料温度T1まで冷却するように、動作することができる。
【0026】
図4は、ドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150’を概略的に示す。ドリンクウェア容器100’の特徴は、
図2のドリンクウェア容器100’の特徴と同一である。
図4の冷却ユニット150’の特徴は、
図3の冷却ユニット150’の特徴と同一である。したがって、
図2のドリンクウェア容器100’および
図3の冷却ユニット150’の様々な構成要素を示すために使用される参照符号は、
図4のドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150’の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図2のドリンクウェア容器100’および
図3の冷却ユニット150’の様々な構成要素に関する構造および説明は、
図4のドリンクウェア容器100’および冷却ユニット150’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0027】
図2および
図3に関連して上述したように、1つ以上の熱電モジュール26は、(例えば、冷却ユニット150’のバッテリを介してコンセントに差し込まれたコネクタ58を介して)給電され、低温側面ヒートシンク70’から熱を奪い、ドリンクウェア容器100’が低温側面ヒートシンク70’に配置されたときにドリンクウェア容器100’から熱を奪う。任意に、このような熱除去は、ドリンクウェア容器100’のPCM22’をチャージすることができる。したがって、ドリンクウェア容器100’は、飲料をドリンクウェア容器100’に分配する前に(またはそれと同時に)冷却され得る。任意に、容器100’のPCM22’は、容器100’を冷蔵庫または冷凍庫に一定期間(例えば、5分、10分、15分、20分など)貯蔵することによってチャージされ、次いで、容器100’内への飲料の分配前に冷却ユニット150’に配置されることができる。
【0028】
図5は、飲料分配ユニット200から分配ノズル210を介して分配された飲料を冷却し、冷却された飲料をドリンクウェア容器Cに送るように動作可能な冷却ユニット150’’を概略的に示す。
図5の冷却ユニット150’’のいくつかの特徴は、
図1Aの冷却ユニット150の特徴と同様である。したがって、
図1Aの冷却ユニット150のいくつかの構成要素を示すために使用される参照符号は、数値識別子に「’’」が付加されている場合を除いて、
図5の冷却ユニット150’’の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図1Aの冷却ユニット150の様々な構成要素に関する構造および説明は、以下に記載する場合を除いて、
図5の冷却ユニット150’’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0029】
冷却ユニット150’’は、任意に、1つ以上の(例えば、複数)の相変化物質(PCM)74’’を有する本体72’’を備える低温側面ヒートシンク70’’を有することができる。相変化物質(PCM)74’’を介して、低温側面ヒートシンク70は、リザーバ(例えば、低温貯蔵リザーバ)として機能することができる。PCM74’’は、本体72’’の1つ以上のキャビティに配置することができる。本体72’’は、熱導電性材料(例えば、金属)で作られ得る。
【0030】
図5に示す実施形態では、本体72’’は、近位端71A’’から遠位端71B’’まで延在し、表面76’’が遠位端71B’’から近位端71A’’まで上方に傾斜した傾斜面またはトレイ76’’を有することができる。分配ノズル210は、近位端71A’’またはその近くで表面76’’上に(例えば、表面76’’上に液体をたらすことによって)液体(例えば、飲料)を分配することができ、液体は、表面76’’を下って遠位端71B’’に向かって流れ、遠位端71B’’からドリンクウェア容器C内に落ちることができる。1つの実施形態では、表面76’’は、実質的に、平面状(例えば、平坦)である。別の実施形態では、表面76’’は、溝または凹状チャネル(例えば、1つ以上の溝またはチャネル)を有する。溝または凹状チャネルは、近位端71A’’と遠位端71B’’との間(例えば、近位端71A’’から)に延在し、分配ノズル210から分配される液体は、表面76’’の溝または凹状チャネルに沿って、液体がドリンクウェア容器Cに分配される遠位端71B’’に流れることができる。有益には、液体が傾斜面76’’を下って流れることから、溝またはチャネルは、液体の方向を制御することができ、液体がドリンクウェア容器C以外の位置で表面76’’から出ることを阻止する。有益には、表面76’’(溝またはチャネルの有無にかかわらず)を備える冷却ユニット150’’は、使用後に容易に洗浄される。例えば、冷却ユニット150’’は、飲料分配ユニット200を有する飲料分配マシンに取り外し可能に取り付けることができるアクセサリとすることができ、本体72’’のような冷却ユニット150’’の少なくとも一部は、必要に応じて、飲料分配マシンから取り外すことができ、他の適切な方法で洗浄または清掃され得る。
【0031】
別の実施形態では、分配された液体が表面76’’を流れる経路は、近位端71A’’と遠位端71B’’との間(例えば、近位端71A’’から)の直線経路以外とすることもできる。例えば、経路を近位端71A’’と遠位端71B’’との間で湾曲(例えば、ジグザグ、迷路)させることができる。有益には、この経路は、直線経路と比較して、より長い時間にわたって液体を冷却された表面76’’に接触させることができ、遠位端71B’’において所望の分配温度を達成する。1つの実施形態では、冷却ユニット150’’は、飲料が遠位端71B’’からドリンクウェア容器Cに分配される前に表面76’’に沿って流れることから、所定の時間(例えば、30秒、1分、2分、3分)にわたって表面76’’に分配された液体を冷却する。
【0032】
別の実施形態では、分配された液体が近位端71A’’から遠位端71B’’へと流れる経路は、本体72’’の内側に画定された1つ以上のチャネルまたはチューブを通る。この実施形態では、液体は、表面76’’の上を流れるのではなく、代わりに、本体72’’内のチャネルまたはチューブ内を流れる。1つの実施形態では、経路は、近位端71A’’と遠位端71B’’との間(例えば、から)の直線経路であってもよい。別の実施形態では、経路は、近位端71A’’と遠位端71B’’との間(例えば、から)の湾曲した(例えば、ジグザグ、迷路)経路であってもよい。
【0033】
冷却ユニット150’’は、低温側面ヒートシンク70’’の本体72’’と熱接触し、1つ以上のヒートシンクユニット50’(高温側面ヒートシンクユニット)に接触する1つ以上の熱電モジュール(例えば、ペルチェ素子)26’’(例えば、複数の個別モジュール)を有することができる。1つ以上の熱電モジュール26’の低温側面27’は、本体72’’に接触することができ、1つ以上の熱電モジュール26’の高温側面28’は、ヒートシンクユニット50’のヒートシンク54’(例えば、高温側面ヒートシンク)の表面52’に接触することができる。ヒートシンク54’は、1つ以上の(例えば、複数の)フィンを有することができる。任意に、ヒートシンクユニット50’は、1つ以上のファン56’(例えば、複数のファン)を有する。ヒートシンクユニット50’は、任意に、ヒートシンクユニット50’を電源に接続するためのコネクタ58’(例えば、コンセントコネクタ)を有することができる。別の実施形態において、ヒートシンクユニット50’は、代わりに、1つ以上のバッテリ(例えば、再チャージ可能バッテリ)を有することができる。
【0034】
引き続き
図5を参照すると、動作中、冷却ユニット150’’は、本体72’’(例えば、表面76’’)から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する。電力は、低温側面ヒートシンク70’’から熱を奪う(例えば、冷却する)ように動作する1つ以上の熱電モジュール26’’に(例えば、コンセントとコネクタ58’の接続を介して、冷却ユニット150’’の1つ以上のバッテリを介して、)提供される。熱電モジュール26’の高温側面は、低温側面ヒートシンク70’’からヒートシンク54’’に熱を伝達する。任意に、1つ以上のファン56’は、ヒートシンク54’’のフィンを介した熱の放熱と共に、ヒートシンク54’から熱を放熱するように動作可能である。1つ以上の熱電モジュール26’が低温側面ヒートシンク70’’を冷却することから、熱電モジュール26’は、任意に、本体72’’のPCM74’’(例えば、複数のPCM74’’体)チャージすることもできる。次に、PCM74’’は、本体72’’から熱を除去する(例えば、冷却する)ように動作する。
【0035】
有益には、熱電モジュール26’は、低温側面ヒートシンク70’’のPCM74’’をチャージする。それによって、冷却ユニット150’’は、PCM74’’が(例えば、熱電モジュール26’によって)再チャージされる必要がある前に、分配された流体の流れを長時間にわたって(例えば、液体の連続分配のために)冷却するために使用することができる。上述したようにPCM74’’のチャージは、PCM74’’の転移温度未満にPCM74’’を冷却することなどによって、PCM74’’が1つの状態(例えば、液体)から第2の状態(例えば、固体)に転移することを意図する。任意に、PCM74’’は、低転移温度(例えば、10℃未満、5℃未満などの転移温度)を有する。例えば、PCM74’’は、約4℃(例えば、華氏約40°)の転移温度を有することができる。
【0036】
冷却ユニット150’’は、分配ノズル210での分配温度T0(例えば、170F、180F、190Fなど)から冷却飲料温度T1(例えば、40F、45F、50F、55Fなど)までドリンクウェア容器C内に分配される飲料の温度を低下させる。1つの実施形態では、冷却ユニット150’’は、5分以内(例えば、4分以内、3分以内、2分以内、1分以内、30秒以内、約15秒以内など)に飲料温度を冷却飲料温度T1まで低下させる。
【0037】
図6は、飲料分配ユニット200から分配ノズル210を介して分配された飲料を冷却し、冷却された飲料をドリンクウェア容器Cへ送るように動作可能な冷却ユニット150’’’を模式的に示している。
図6の冷却ユニット150’’’のいくつかの特徴は、
図5の冷却ユニット150’’の特徴と同様である。したがって、
図5の冷却ユニット150’’の様々な構成要素を示すために使用される参照符号は、数値識別子に「’’’」が付加されている点を除いて、
図6の冷却ユニット150’’’の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図5の冷却ユニット150’’の様々な構成要素に関する構造および説明は、以下に記載する場合を除き、
図6の冷却ユニット150’’’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0038】
冷却ユニット150’’’は、PCM 74’’が本体70’’’から除外されている点で冷却ユニット150’’と異なる。1つ以上の熱電モジュール26’(例えば、ペルチェ素子)は、複数の熱電モジュール26’(例えば、2以上、4以上、6以上、10以上、約12~15個の熱電モジュール)とすることができる。複数の熱電モジュール26’は、
図5に関連して上述したように、本体72’’’から熱を奪い(例えば、表面76’’’から熱を奪い)、分配ノズル210から分配された液体を表面76’’’で分配温度T0から冷却飲料温度T1まで冷却するように動作することができる。
【0039】
別の実施形態では、分配された液体が近位端71A’’’から遠位端71B’’’まで流れる経路は、本体72’’’の内側に画定された1つ以上のチャネルまたはチューブを通る。この実施形態では、液体は、表面76’’’の上を流れるのではなく、代わりに、本体72’’’内のチャネルまたはチューブ内を流れる。1つの実施形態では、経路は、近位端71A’’’と遠位端71B’’’との間(例えば、から)の直線経路であってもよい。別の実施形態では、経路は、近位端71A’’’と遠位端71B’’’との間(例えば、から)の湾曲した(例えば、ジグザグ、迷路)経路であってもよい。
【0040】
図7は、飲料分配ユニット200の下方に少なくとも部分的に配置され、
図1Aのドリンクウェア容器100または
図2のドリンクウェア容器などのドリンクウェア容器に液体(例えば、冷却コーヒー、冷却茶)を分配するために使用される
図6の冷却ユニット150’’’を概略的に示す。任意に、ドリンクウェア容器100、100’は、液体が冷却ユニット150’’’の遠位端71B’’’からドリンクウェア容器100、100’に分配されるときに冷却ユニット150’に配置される。冷却ユニット150’は、上述のように、ドリンクウェア容器100、100’から熱を奪う(例えば、冷却)するように動作することができる。上述のように、1つの実施形態では、冷却ユニット150’は、飲料分配マシン(例えば、コーヒーマシン)に組み込まれ得る(例えば、部分的に、連結可能なアクセサリ)。飲料分配マシンは、飲料分配ユニット200を有し、冷却ユニット150’’’を有する(付属品として取り外し可能に受け入れる)。
【0041】
1つの実施形態では、ドリンクウェア容器100、100’は(飲料分配マシンの)冷却ユニット150’に配置される。任意に、飲料分配マシンは、ドリンクウェア容器100、100’がそのように配置されると、飲料抽出プロセスを開始する(例えば、自動的に開始する)ことができる(例えば、配置を感知し飲料分配マシンの電子機器に信号を伝達するセンサを介して、抽出プロセスを開始する)。冷却ユニット150’は、ドリンクウェア容器100、100’を冷却する。ドリンクウェア容器100’である場合、冷却ユニット150’は、ドリンクウェア容器100’内のPCM22’をチャージする。抽出された飲料は、次に、抽出温度T0(例えば、180F)で本体72’’’(例えば、冷却トレイ)上に(ノズル210を介して)分配される。液体が本体72’’’を下って遠位端71B’’’に向けて流れることから、液体は、分配温度T1(例えば、100F)に冷却され、遠位端71B’’’からドリンクウェア容器100、100’’に分配される。冷却されたドリンクウェア容器100、100’は、液体を所望の飲料温度T2(例えば、40F、45F、50Fなどの冷却コーヒーまたは冷却茶飲料温度)にさらに冷却する。別の実施形態では、冷却ユニット150’’’は、液体が遠位端71B’’’から分配される前に、液体を所望の飲料温度T2に冷却することができる。次に、ドリンクウェア容器100、100’を冷却ユニット150’から取り外す(例えば、飲料分配マシンから取り外す)ことができる。ドリンクウェア容器100、100’(例えば、PCM22’)は、長時間(例えば、約4時間、約3時間、約2時間、約1時間、約30分、約15分)にわたり飲料を冷却状態に維持し続ける。
【0042】
図8A~8Bは、1つ以上のドリンクウェア容器100’’を冷却するように動作可能な冷却ユニット150’’’’(例えば、冷却ラック)を概略的に示す。
図8Aは、一度に単一のドリンクウェア容器100’’を冷却するための冷却ユニット150’’’’を示す。
図8Bは、一度に1つ以上(例えば、2つ、3つ、4つなど)のドリンクウェア容器100’’を冷却するための冷却ユニット150’’’’を概略的に示す。冷却ユニット150’’’’の特定の構成要素は、
図1Aの冷却ユニット150の構成要素と同様である。したがって、
図8A~8Bの冷却ユニット150’’’’の特定の構成要素を示すために使用される参照符号は、
図1Aの冷却ユニット150の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図1Aの冷却ユニット150の特定の構成要素に関する構造および説明は、以下に記載される場合を除いて、
図8A~8Bの冷却ユニット150’’’’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0043】
冷却ユニット150’’’’は、1つ以上の熱電素子26の低温側面27に熱結合されたヒートシンク80(例えば、低温側面ヒートシンク)を有する。1つの実施形態では、ヒートシンク80は、任意に、1つ以上の(複数の)の相変化物質(PCM)体(例えば、
図2のPCM体74と同様)を有することができる。相変化物質を介して、ヒートシンク80は、リザーバ(例えば、冷貯蔵リザーバ)として機能することができ、ヒートシンク80は、1つ以上のドリンクウェア容器100’’を順次(例えば、交互に)冷却することができる。1つ以上の熱電素子26の高温側面28は、ヒートシンクユニット50の1つ以上のヒートシンク54(例えば、高温側面ヒートシンク)に熱結合する。任意に、冷却ユニット150’’’’は、1つ以上のファン56を有する。ファン56は、1つ以上のヒートシンク54の1つ以上のフィンを介した放熱と共に1つ以上のヒートシンク54から熱を放熱するように動作可能である。冷却ユニット150’’’’は、任意に、コンセントに結合することができる電源コネクタ58を有することができる。代替的に、冷却ユニット150’’’’は、1つ以上のバッテリによって電力を供給され得る。
【0044】
低温側面ヒートシンク80は、容器100’’が逆さまの状態で低温側面ヒートシンク80の上に置かれたときに、ドリンクウェア容器100’’のチャンバ16’’内に延在するサイズの細長い本体を有することができる。任意に、ドリンクウェア容器100’’は、低温側面ヒートシンク80の少なくとも一部(例えば、端部)と熱接触(例えば、直接接触)するPCM部分22’’を有する。1つの実施形態では、内壁16A’’と外壁11’’との間のドリンクウェア容器100’’のキャビティを真空下にすることができる。任意に、PCM部分22’’は、ドリンクウェア容器100’’の基部壁16B’’に隣接して画定される(例えば、基部壁16B’’に隣接して画定されるのみ)。別の実施形態では、PCM部分22’’は、内壁16A’’および基部壁16B’’の少なくとも一部に隣接して(例えば、
図2のPCM部分22’’と同様に、ドリンクウェア容器100’のように、全基部壁16B’’および内壁16B’’に沿って)画定される。任意に、ドリンクウェア容器100’’は、PCM22’’に隣接するヒートシンク(容器100’のヒートシンク20’と同様)を有することができる(例えば、その結果、PCM22’’は、ヒートシンクとチャンバ16’’との間に配置される)。任意に、低温側面ヒートシンク80の外面とドリンクウェア容器100’’の内壁16A’’との間に空隙が画定される。
【0045】
冷却ユニット150’’’’は、ドリンクウェア容器100’’がヒートシンク80に配置されている(逆さまの状態)間、ドリンクウェア容器100’’を冷却するように動作可能である。例えば、1つ以上の熱電素子26は、ヒートシンク80から熱を奪い、1つ以上のヒートシンク54に伝達することができる。ここでは、ヒートシンク54のフィンおよび/または1つ以上のファン56の動作を介して熱を放熱することができる。冷却されたヒートシンク80は、ドリンクウェア容器100’’の少なくとも一部を冷却することができる。例えば、冷却されたヒートシンク80は、基部壁16B’’を介した伝導によって少なくとも基部壁16B’’および内壁16A’’を冷却することができる。任意に、冷却されたヒートシンク80は、PCM22’’をチャージすることができる(例えば、1つの状態から別の状態に転移させることができる。別の状態では、加熱された液体がチャンバ16’’内に注がれるときに後に熱を吸収し、飲料が40F、45Fなどの冷却飲料温度に冷却または維持され得る)。PCM22’’は、有益には、ドリンクウェア容器100’’がドリンクウェア容器100’’内に注がれた飲料を長時間(例えば、通勤中、就業中、カフェにいる間)にわたって冷却状態に維持することができる。
【0046】
1つの実施形態では、冷却ユニット150’’’’(例えば、冷却ラック)は、カウンター(例えば、台所カウンター、カフェカウンター)に置かれるまたは備えられることのできる器具とされ得る。冷却ユニット150’’’’は、冷却ユニット150’’’’に配置された1つ以上のドリンクウェア容器100’’を使用の準備ができた冷却状態に保つことができる。
【0047】
冷却ユニット150’’’’はドリンクウェア容器100’’に関連して上述され図示されているが、当業者であれば、本明細書に記載された他のドリンクウェア容器(例えば、ドリンクウェア容器100、100’)も冷却ユニット150’’’’と共に使用することができ、そのような組み合わせが本開示で考慮されることを理解することができる。
【0048】
図9は、
図6の冷却ユニット150’’’を概略的に示す。冷却ユニット150’’’は、飲料分配ユニット200の下方に少なくとも部分的に配置され、
図8A~8Bのドリンクウェア容器100’’のようなドリンクウェア容器に液体(例えば、冷却コーヒー、冷却茶)を分配するために使用され、
図8A~8Bの冷却ユニット150’’’’と併せて使用される。任意に、ドリンクウェア容器100’’は、
図8A~8Bに関連して上述したように冷却ユニット150’’’’上で冷却され、次いで、冷却ユニット150’’の遠位端71B’’’から分配された液体を受け入れるように配置される。上述したように、飲料分配ユニット200は、第1温度T0(例えば、飲料抽出温度)で近位端71A’’またはその付近で、冷却ユニット150’’の本体72’’(例えば、冷却トレイ)上にノズル210を介して飲料を分配することができ、液体は、本体70’’を下って遠位端71B’’流れることができ、第2温度T1(第1温度T0よりも低い)でドリンクウェア容器100’’に分配され得る。ドリンクウェア容器100’’は、液体を第2温度T1に維持するか、または液体を第3温度T2(第2温度T1よりも低い)にさらに冷却することができる。任意に、ドリンクウェア容器100’’は、上述のように、長時間にわたって(例えば、PCM22’’を介して)液体を冷却状態に維持することができる。
【0049】
図10~11は、容器100’’’(例えば、その中に液体を直接保持するドリンクウェア容器、その中に別の容器を受け入れて保持する容器)を冷却するように動作可能なユニット300(例えば、冷却ユニット)を概略的に示す。容器100’’’のいくつかの特徴は、
図1A~2の容器100、100’の特徴と同様である。したがって、
図1A~2の容器100、100’の様々な構成要素を示すために使用される参照符号は、数値識別子に「’’’」が追加されることを除いて、
図10~11の容器100’’’の対応する構成要素を識別するために使用される参照符号と同一である。したがって、
図1A~2の容器100、100’の様々な構成要素に関する構造および説明は、以下に記載する場合を除いて、
図10~11の容器100’’’の対応する構成要素にも適用されることが理解される。
【0050】
容器100’’’は、近位端12’’’の開口部13’’’から遠位端14’’’まで延在し、内壁16A’’’から間隔を置いて配置された外壁11’’’を有し、内壁16A’’’と外壁11’’’との間にキャビティ18’’’を画定する。任意に、キャビティ18’’’は、真空下にあり、内外壁16A’’’、11’’’を互いに絶縁する。別の実施形態では、キャビティ18’’’は空気で充填される。別の実施形態では、キャビティ18’’’は、断熱材料(例えば、発泡体)で少なくとも部分的に充填される。1つの実施形態では、容器100’’’(例えば、内壁16A’’’、基部壁16B’’’、外壁11’’’)は、同じ材料(例えば、ステンレス鋼などの金属、プラスチック材料、セラミック被覆金属材料)で作られる。別の実施形態では、内壁16A’’’および基部壁16B’’’は、外壁11’’’(例えば、プラスチック、セラミック、セラミック被覆金属)とは異なる材料(例えば、ステンレス鋼)で作られる。
【0051】
容器100’’’は、内壁16A’’’と基部壁16B’’’とによって画定されるチャンバ16’’’を有する。容器100’’’は、任意に、内壁16A’’’および基部壁16B’’’の一方または両方と熱連通(例えば、間接接触、直接接触)して配置された(例えば、1つ以上の層に、キャビティ18’’’のチャネル内の体積に)相変化物質(PCM)22’’’を有する。PCM22’’’は、任意に、固体-液体PCMであり得る。別の実施形態において、PCM22’’’は、任意に、固体-固体PCMであってもよい。別の実施形態において、容器100’’’は、PCM22’’’と熱連通して配置されたヒートシンク(容器100’のヒートシンク20’と同様)を有することができる(例えば、その結果、PCM22’’’は、ヒートシンクと内壁16A’’’および/または基部壁16B’’’との間に配置される)。
【0052】
1つの実施形態では、容器100’’’は、チャンバ16’’’の液体飲料(例えば、コーヒー、茶、水、ミルク、ジュース、ブレンドスムージー、ビール、ワイン、蒸留スピリット)を受け入れ、液体飲料を冷却温度T1(例えば、40F、45F、50F、55Fなど)に長時間(例えば、6時間以下、4時間以下、2時間以下、約1時間以下、約30分など)にわたって維持することができる。
【0053】
別の実施形態では、容器100’’’は、入れ物/容器/器(図示せず、ボトル、哺乳瓶のような)を受け入れることができる。この入れ物/容器/器は、チャンバ16’’’の液体(例えば、コーヒー、茶、水、ミルク、母乳、調整粉乳、ジュース、ブレンドスムージー、ビール、ワイン、蒸留スピリット)を保持し、入れ物/容器の液体を冷却状態(例えば、40F、45F、50F、55Fなどの冷却温度)に長時間(例えば、6時間以下、4時間以下、2時間以下、約1時間以下、約30分など)にわたって維持する。1つの実施形態では、入れ物/容器は、チャンバ16’’’に圧入方式で(例えば、内壁16A’’’に接触して)保持される。別の実施形態では、カバー(図示せず)は、(例えば、カバーおよび/または容器100’’’の1つ以上の磁石を介して、カバーおよび容器100’’’の間のねじ結合を介して、カバーおよび/または容器100’’’のキースロット機構を介して)容器100’’’の開口端13’’’に取り付けられ、容器100’’’は、チャンバ16’’’内に入れ物/容器を維持する。1つの実施形態では、容器’’’は、入れ物/容器の長さの少なくとも一部を覆う。別の実施形態では、容器100’’’は、入れ物/容器の全長を覆う。
【0054】
ユニット300は、プラットフォーム315および1つ以上のドッキング部310を備える本体305を有する。任意に、ドッキング部310は、プラットフォーム315の表面315Aに対して凹んでいる。本体は、また、以下にさらに記載するように、本体305に出入りする空気流を可能にする1つ以上の開口部340を有することができる。1つ以上のドッキング部310は、その上に容器100’’’を上下逆さまに受け入れ、その結果、容器100’’’の開口端13’’’は、ドッキング部310の表面に隣接する(例えば、接触する)。各ドッキング部310は、その上に配置された1つ以上の開口部320(
図11参照)を有することができ、その結果、開口部320は、容器100’’’がドッキング部310上に逆さまに配置されると、容器100’’’のチャンバ16’’’に対向する。1つの実施形態では、容器100’’’の重量により、ドッキング部310上の所定の位置に容器を維持する。別の実施形態では、容器100’’’は、1つ以上の磁石(例えば、容器100’’’のリムのような容器100’’’および/またはプラットフォーム315に配置される、または、ドッキング部310の下方に配置される)を介してドッキング部310に結合する。別の実施形態では、容器100’’’は、ドッキング部310に機械的に結合する(例えば、容器100’’’およびドッキング部310の一方または両方に画定される、フック/スロット機構を介したツイストロック方式、またはねじ接続)。
【0055】
ユニット300は、本体305に配置された1つ以上の第1ヒートシンク(例えば、低温側面ヒートシンク)370と、本体305に配置された1つ以上の第2ヒートシンク(例えば、高温側面ヒートシンク)350と、1つ以上の熱電素子(TEC)(例えば、ペルチェ素子)326と、を有する。1つ以上の熱電素子は、1つ以上の第1ヒートシンク370と1つ以上の第2ヒートシンク350と熱連通(例えば、直接接触)し、これらの間に配置される。ユニット300は、また、1つ以上の第1ヒートシンク370と流体連通する1つ以上のファン380を有する。図示の実施形態では、1つ以上のファン380は、第1ヒートシンク370の第1部分372と第2部分374との間に(例えば、第1ヒートシンク370の中央部分に一体化されて)配置される(例えば、その間に一体化される)。しかしながら、1つ以上のファン380は、1つ以上の第1ヒートシンク370に対して本体305の他の場所に配置され得る。
【0056】
動作中、1つ以上のTEC326は、1つ以上の第1ヒートシンク370から熱を奪い、1つ以上の第2ヒートシンク350に伝達して、1つ以上の第1ヒートシンク370の温度を低下させる(例えば、冷却する)ように動作する。1つ以上のファン380は、1つ以上の第1ヒートシンク370の1つ以上の表面(例えば、フィン)を通過させ空気を流すように動作し、それによって、前記空気を冷却する。1つの実施形態では、1つ以上の第1ヒートシンク370は、約10F~50Fの温度まで冷却され、その上を流れる空気を約10F~50Fの温度まで冷却する。冷却された空気は、1つ以上の開口部320を通って容器100’’’のチャンバ16’’’に導かれ、そこで、容器100’’’の内壁16A’’’および/または基部壁16B’’’を冷却する。冷却された空気は、PCM22’’’もチャージする(例えば、PCM22’’’を液体から固体などの1つの状態から別の状態に転移させる)。これにより、加熱された液体または物体(例えば、容器)が容器100’’’のチャンバ16’’’に配置されると、PCM22’’’は、熱を吸収することができる。冷却された空気は、ドッキング部310の1つ以上の開口部(図示せず)を介してチャンバ16’’’から出て、1つ以上の開口部340を介して本体305から出ることができる。別の実施形態では、容器100’’’を冷凍庫または(例えば、冷蔵庫の)冷却器に入れて、容器100’’’を冷却し、PCM22’’’をチャージすることができる。
【0057】
別の実施形態では、ユニット300は、容器100’’’のチャンバ16’’’に注入される空気を加熱して内壁16A’’’を加熱し、それによって、PCM22’’’を加熱するように動作することができる(例えば、飲料、または、後にチャンバ16’’’に配置される入れ物/容器を長時間にわたって加熱状態に維持する)。例えば、1つ以上のTEC326は、1つ以上の第2ヒートシンク350から熱を奪い、1つ以上の第1ヒートシンク370に伝達するように動作することができる。次いで、1つ以上のファン380は、空気を1つ以上の第1ヒートシンク370の1つ以上の表面を通過させて空気流を加熱するように動作することができる。加熱された空気は、1つ以上の開口部320を介してチャンバ16’’’に注入され得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、冷却ユニット150、150’、150’’、150’’’、300は、飲料調製および/または分配マシンとは別の(例えば、一体化されていない)スタンドアローンユニットである。上述したように、他の実施形態では、冷却ユニット150、150’、150’’、150’’’、300は、任意に、飲料分配マシン(例えば、コーヒー抽出および/またはマシン、茶抽出および/またはマシン、調整粉乳調整および/または分配マシン、ビールまたはワイン分配マシン、蒸留スピリット分配マシン、炭酸水などの水分配マシン、スムージー調製および/または分配マシン、プレスジュース調製および/または分配マシンなど)に組み込まれる(例えば、一体化され、部分化され、結合され、取り外し可能に結合され)。任意に、これらの構成要素は、モジュール方式で既存の飲料分配マシンに追加され得る(例えば、冷却ユニット150、150’ではない冷却ユニット150’’、150’’’の1つを組み込む;冷却ユニット150’’、150’’’ではない冷却ユニット150、150’の1つを組み込む;冷却ユニット150、150’の1つおよび冷却ユニット150’’、150’’’の1つを組み込む;冷却ユニット300を組み込むなど)。任意に、飲料分配マシンの電子機器は、冷却ユニット150、150’、150’’、150’’’、300の1つ以上の構成要素の動作を制御することができる。この動作は、例えば、1つ以上の熱電モジュール26、26’、326に電力を供給しおよび/またはそれらを動作させ(例えば、それらをオンまたはオフにするか、またはそれらに電力を調整する)、1つ以上のファン56、56’、380に電力を供給しおよび/またはそれらを動作させ(例えば、それらをオンまたはオフにするか、またはそれらに電力を調整する)、分配ユニット(例えば、分配ユニット200)に電力を供給しおよび/または動作させる、たとえば、それらをオンまたはオフす、ことである。
【0059】
上述の実施形態では、冷却ユニット150、150’、150’’、150’’’および/または300の任意の組み合わせは、有益には、飲料分配ユニット(例えば、飲料分配ユニット200)から分配される飲料の温度を分配温度T0(例えば、50F、60F、80F、100F、170F、180F、190Fなど)から分配温度よりも低い温度T1まで低下させる。1つの実施形態では、温度T1は、所望の冷却飲料温度(例えば、40F、45F、50F、55Fなど)である。別の実施形態では、温度T1は、所望の冷却飲料温度よりも高く、ドリンクウェア容器100、100’、100’’、100’’’は、液体の温度を温度T1よりも低い第2温度T2までさらに低下させる。ここでは、第2温度T2は、所望の冷却飲料温度である。
【0060】
1つの実施形態では、冷却ユニット150、150’、150’’、150’’’および/または300の任意の組み合わせは、有益には、5分以内(例えば、4分以内、3分以内、2分以内、1分以内、30秒以内、約15秒、約10秒、約5秒など)に飲料の温度を分配温度T0から第2温度T1に低下させる。液体がドリンクウェア容器100、100’、100’’、100’’’に一旦分配されると、ヒートシンク20、20’および/またはドリンクウェア容器100、100’、100’’、100’’’のPCM22’、22’’、22’’’は、上述のように、液体を冷却された飲料温度に長時間にわたって維持するように動作する。
【0061】
上記の実施形態は、冷却された飲料をドリンクウェア容器に搬送するためのシステムおよび方法、ならびに液体を冷却状態に維持するドリンクウェア容器を記載しているが、当業者であれば、上記の飲料を搬送/貯蔵するためのシステムおよび方法、ならびに容器を使用して、飲料を加熱状態に加熱または維持することができ、そのような実施形態が本開示で期待されることを認識することができる。例えば、1つ以上の熱電素子26、26’、326は、容器に接触するヒートシンクを加熱して容器を加熱するように、逆の方法で動作され得る。このようなプロセスは、容器内に分配される飲料の加熱状態を延長するために、容器が抽出された飲料を受け入れる前に(例えば、ユニット150、150’、150’’’’、300を使用して)容器を予熱するために使用することができる。さらに、ユニット150’’、150’’’は、(1つ以上の熱電素子26’を逆極性に動作させることによって)動作され、ノズル210から分配された液体をドリンクウェア容器に搬送される前に加熱することができる。
【0062】
(追加の実施形態)
いくつかの実施形態では、ドリンクウェアシステムが提供される。ドリンクウェアシステムは、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を有するドリンクウェア容器を有する。容器本体は、外壁と外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁とを有し、それらの間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端の開口部と基部壁との間に延在する。内壁および基部壁は、液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置され、キャビティ内に配置されたヒートシンクは、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通する。また、ドリンクウェアシステムは、冷却ユニットを有し、その上にあるドリンクウェア容器を取り外し可能に受け入れるように構成され、ドリンクウェア容器のヒートシンクならびにドリンクウェア容器の内壁および/または基部壁の一方または両方を冷却するように作動可能である。冷却ユニットは、ドリンクウェア容器が冷却ユニットに配置されたときにドリンクウェア容器の底壁に接触するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクと、を備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、ドリンクウェア容器から熱を奪い、ドリンクウェア容器を冷却する。
【0063】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、ドリンクウェア容器は、ドリンクウェア容器および冷却ユニットの一方または両方における1つ以上の磁石を介して、冷却ユニットに取り外し可能に連結される。
【0064】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、冷却ユニットの1つ以上の磁石は、ドリンクウェア容器を冷却ユニットに連結およびドリンクウェア容器から分離することを可能にするように動作可能な電磁石である。
【0065】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第1ヒートシンクは、1つ以上のPCM部を有し、1つ以上の熱電モジュールは、1つ以上のPCM部をチャージするように動作可能である。これにより、冷却ユニットは、その上に置かれた複数のドリンクウェア容器を順次に冷却することができる。
【0066】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第2ヒートシンクから熱を放熱するように動作可能な1つ以上のファンを冷却ユニットにさらに備える。
【0067】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、コンセントと接続可能な電源コネクタをさらに備え、冷却ユニットに電力を供給する。
【0068】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、ドリンクウェア容器にPCM部をさらに備え、PCM部は、ドリンクウェア容器のヒートシンクと、ドリンクウェア容器の内壁および底壁の一方または両方と熱連通して配置され、PCM部は、チャンバ内に分配された液体を長時間にわたって冷却状態に維持するように構成される。
【0069】
いくつかの実施形態では、ドリンクウェアシステムは冷却ユニットを有する。冷却ユニットは、飲料を飲料分配ユニットから第1温度で受け入れ、飲料をドリンクウェア容器に分配する前に第1温度未満の第2温度まで冷却する。冷却ユニットは、第1ヒートシンクを備え、第1ヒートシンクは、分配された飲料を第1ヒートシンクの近位端で受け入れ、近位端と遠位端との間に延在するように構成される。第1ヒートシンクは、遠位端から近位端まで上方に傾斜する傾斜面を有する。冷却ユニットは、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクとを備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに熱を伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、飲料が近位端と遠位端との間の経路に沿って流れることから飲料を冷却する。
【0070】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、経路は、直線経路および湾曲経路のうちの1つである。
【0071】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、経路は、第1ヒートシンクの1つ以上の導管または1つ以上のチャネルまたは溝によって画定される。
【0072】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第1ヒートシンクは、1つ以上のPCM部を有し、1つ以上の熱電モジュールは、1つ以上のPCM部をチャージするように動作可能である。これにより、冷却ユニットは、飲料分配ユニットから分配された液体を長時間にわたって連続的に冷却することができる。
【0073】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第2ヒートシンクから熱を放熱するように動作可能な冷却ユニットの1つ以上のファンをさらに備える。
【0074】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、冷却ユニットにパワーを供給するために、コンセントと接続可能な電源コネクタをさらに備える。
【0075】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を有するドリンクウェア容器をさらに備える。容器本体は、外壁と外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁とを有し、それらの間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端の開口部と基部壁との間に延在する。内壁および基部壁は、液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置され、キャビティに配置されたヒートシンクは、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通する。第2冷却ユニットは、その上にあるドリンクウェア容器を取り外し可能に受け入れ、ドリンクウェア容器のヒートシンクならびにドリンクウェア容器の内壁および/または基部壁の一方または両方を冷却するように動作可能であるように構成される。第2冷却ユニットは、ドリンクウェア容器が冷却ユニットに配置されたときにドリンクウェア容器の底壁に接触するように構成された第3ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱電通する第4ヒートシンクとを備え、1つ以上の熱電モジュールは、第3ヒートシンクと第4ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第3ヒートシンクから熱を奪い、第4ヒートシンクに伝達し、第3ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第3ヒートシンクは、ドリンクウェア容器から熱を奪い、ドリンクウェア容器を冷却する。
【0076】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、ドリンクウェア容器は、ドリンクウェア容器および第2冷却ユニットの一方または両方における1つ以上の磁石を介して、第2冷却ユニットに取り外し可能に連結される。
【0077】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第2冷却ユニットの1つ以上の磁石は、ドリンクウェア容器を第2冷却ユニットに連結および第2冷却ユニットから分離することを可能にするように動作可能な電磁石である。
【0078】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第3ヒートシンクは、1つ以上のPCM部を備え、1つ以上熱電モジュールは、1つ以上のPCM部をチャージするように動作可能である。これにより、第2冷却ユニットは、その上に配置された複数のドリンクウェア容器を順次冷却することができる。
【0079】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第4ヒートシンクから熱を放熱するように動作可能な第2冷却ユニットの1つ以上のファンをさらに備える。
【0080】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を有するドリンクウェア容器をさらに備える。容器本体は、外壁と外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁とを有し、それらの間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端にある開口部と基部壁との間に延在し、内壁および基部壁は、遠位端から分配された液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定し、底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置される。
【0081】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、ドリンクウェア容器は、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通してキャビティに配置されたヒートシンクを備える。
【0082】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、ドリンクウェア容器は、ドリンクウェア容器の内壁および基部壁の一方または両方と熱連通して配置されたPCM部をさらに備える。PCM部は、チャンバ内に分配された液体を長時間にわたって冷却状態に維持するように構成される。
【0083】
いくつかの実施形態では、ドリンクウェアシステムは、近位端と遠位端の底壁との間に延在する容器本体を有するドリンクウェア容器を有し、容器本体は、外壁と外壁の内側に間隔を置いて配置された内壁とを有し、それらの間にキャビティを画定する。内壁は、容器本体の近位端にある開口部と基部壁との間に延在し、内壁および基部壁は、液体を受け入れて保持するように構成されたチャンバを画定する。底壁は、基部壁の下方に間隔を置いて配置され、PCMは、内壁および基部壁の一方または両方と熱連通してキャビティに配置される。ドリンクウェアシステムは、冷却ユニットを有し、その上にドリンクウェア容器を上下逆の姿勢で取り外し可能に受け入れるように構成され、ドリンクウェア容器のPCMならびにドリンクウェア容器の内壁および/または基部壁の一方または両方を冷却するように動作可能である。冷却ユニットは、ドリンクウェア容器が冷却ユニットに上下逆の姿勢で配置されたときに、ドリンクウェア容器の基部壁および内壁の一方または両方に接触するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクとを備え、1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクから熱を奪い、第2ヒートシンクに伝達し、第1ヒートシンクを冷却するように動作可能であり、冷却された第1ヒートシンクは、ドリンクウェア容器から熱を奪い、ドリンクウェア容器を冷却し、PCMをチャージする。これにより、ドリンクウェア容器は、そこに後に分配される液体を冷却状態に維持することができる。
【0084】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第2ヒートシンクから熱を放熱するように動作可能な冷却ユニットの1つ以上のファンをさらに備える。
【0085】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、コンセントと接続可能な電源コネクタをさらに備え、冷却ユニットにパワーを供給する。
【0086】
いくつかの実施形態は、上記実施形態のいずれか1つのドリンクウェアシステムを有し、第1ヒートシンクは、複数の第1ヒートシンクであり、それぞれは、その上にドリンクウェア容器を上下逆の姿勢で受け入れるように構成される。
【0087】
いくつかの実施形態では、容器のための加熱または冷却システムが提供される。システムは、プラットフォームを画定する本体と、プラットフォーム上の1つ以上のドッキングステーションとを有するサーマルユニットを備える。本体は、空気が通過するように構成された1つ以上の開口部を本体の外面に有する。サーマルユニットは、本体の1つ以上の表面および/または1つ以上のドッキングステーションの1つ以上の開口部と熱連通するように構成された第1ヒートシンクと、第1ヒートシンクと熱連通する1つ以上の熱電モジュールと、1つ以上の熱電モジュールと熱連通する第2ヒートシンクとを備える。1つ以上の熱電モジュールは、第1ヒートシンクと第2ヒートシンクとの間に配置される。1つ以上の熱電モジュールは、第1および第2ヒートシンクの一方から熱を奪い、第1および第2ヒートシンクの他方に伝達し、それによって、第1ヒートシンクを冷却または加熱するように動作可能である。1つ以上のファンは、第1ヒートシンクと流体連通し、第1ヒートシンクを通り過ぎ、1つ以上のドッキングステーションの1つ以上の開口部を通る空気流を生成するように構成される。冷却または加熱された空気は、第1ヒートシンクを通り過ぎ、1つ以上のドッキングステーションの1つ以上の開口部を通って流れる。
【0088】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。サーマルユニットは、飲料調整および/または分配マシンに組み込まれている。
【0089】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。飲料調製および/または分配マシンは、コーヒーまたは茶抽出および/または分配マシンである。
【0090】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。飲料調製および/または分配マシンは、調整粉乳調整および/または分配マシンである。
【0091】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有し、1つ以上のドッキングステーションに逆さまに取り外し可能に配置されるように構成された1つ以上の容器をさらに備える。前記冷却または加熱された空気は、容器のチャンバ内に流れ込み、容器の1つ以上の内面を冷却または加熱する。
【0092】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。容器は、容器の内壁と容器の外壁との間に配置される相変化物質体をさらに備える。内壁は、外壁から間隔を置いて配置され、前記冷却または加熱された空気は、相変化物質をチャージするように構成され、これにより、容器のチャンバに後に配置される内容物を長時間にわたって冷却または加熱することができる。
【0093】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。相変化物質は、容器の内壁および容器の基部壁の一方または両方と熱接触する。
【0094】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。容器は、容器の内壁と容器の外壁との間にキャビティを有する。
【0095】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。キャビティは真空下にある。
【0096】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。
前記内容物は、容器の1つ以上の内壁および基部壁に接触する液体を有する。
【0097】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。前記内容物は、相変化物質と熱連通するように、容器のチャンバ内に挿入可能な入れ物を有し、入れ物は、その中に液体を受け入れ保持するように構成される。
【0098】
いくつかの実施形態は、上記実施形態の1つ以上の加熱または冷却システムを有する。入れ物は、ミルク、母乳、および調整粉乳の1つをその中に受け入れ保持するように構成される。
【0099】
本発明の特定の実施形態を説明してきたが、これらの実施形態は、例としてのみ提示され、本開示の範囲を限定することを意図していない。実際に、本明細書に記載される新規な方法およびシステムは、様々な他の形態で実施されてもよい。例えば、本明細書に開示された特徴は、カップまたはマグカップの形状を有するドリンクウェア容器について記載されているが、他の形状(例えば、ビールマグ、ワイングラス、水瓶、カラフェ)も考えられる。また、開示された特徴は、ドリンクウェア容器ではない容器(例えば、皿およびボウルなどの食器、サービング皿およびホットプレートなどのサーバウェア、トルティーヤウォーマ、パンバスケットなどの食品貯蔵容器)に適用可能であり、本発明は、そのような他の容器にも及ぶものと理解される。さらに、本明細書に記載されるシステムおよび方法における様々な省略、置換、および、変更は、本開示の精神から逸脱することなく行われ得る。添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本開示の範囲および精神内に含まれるように、このような形態および変更を包含することが意図される。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ定義される。
【0100】
特定の態様、実施形態、または実施例に関連して記載される特徴、材料、特性、またはグループは、本明細書のこの箇所または他の箇所で記載される任意の他の態様、実施形態、または実施例と矛盾しない限り、それらに適用可能であると理解されるべきである。本明細書に開示された全ての特徴(添付の特許請求の範囲、要約、および図面を含む)、および/または開示された方法またはプロセスの全てのステップは、そのような特徴および/またはステップの少なくともいくつかが相互に排他的である組み合わせを除き、任意の組み合わせで組み合わせることができる。保護は、上記実施形態の詳細に限定されない。保護は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書、および図面を含む)に開示された特徴の任意の新規な1つ、または任意の新規な組み合わせ、またはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規な1つ、または任意の新規な組み合わせに及ぶ。
【0101】
さらに、別の実施の文脈で本開示に記載される特定の特徴は、単一の実施において組み合わせて実施することもできる。反対に、単一の実施の文脈で記載される様々な特徴は、複数の実施で別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで実施することもできる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述されてもよいが、特許請求される組み合わせからの1つ以上の特徴は、場合によっては組み合わせから削除されてもよく、組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションのバリエーションとして特許請求されてもよい。
【0102】
さらに、動作は、図面に示される、または特定の順序で本明細書に記載されてもよいが、そのような動作は、所望の結果を達成するために、示された特定の順序または順番、またはすべての動作が実行される必要はない。示されていないまたは記載されていない他の動作を、例示的な方法およびプロセスに組み込むことができる。例えば、1つ以上の追加の動作を、説明した動作のいずれかの前、後、同時、または、その間に実行することができる。さらに、動作は、他の実施形態では再配置または再順序付けされてもよい。当業者であれば、いくつかの実施形態において、図示および/または開示されたプロセスにおいて行われる実際のステップは、図面に示されたものとは異なり得ることを理解できる。実施形態に応じて、上述のステップのうちのいくつかを除去することができ、他のステップを追加することができる。さらに、上記開示された特定の実施形態の特徴および属性は、追加の実施形態を形成するために異なる方法で組み合わされてもよく、それらのすべては本開示の範囲内にある。また、上述の実施態様での様々なシステム部品の分離は、すべての実施形態でのそのような分離を必要とするものとして理解されるべきではなく、説明される部品およびシステムは、一般的に、単一の製品に一体化される、または複数の製品にパッケージ化され得ることを理解されたい。
【0103】
本開示の目的のために、特定の態様、利点、および、新規な特徴について本明細書に説明する。必ずしもすべてのそのような利点が、任意の特定の実施形態に従って達成され得るわけではない。したがって、例えば、当業者は、本開示が本明細書で教示または示唆され得るような他の利点を必ずしも達成することなく、本明細書で教示されるような1つの利点または利点のグループを達成する方法で実施または実行され得ることを認識できる。
【0104】
「可能」、「できる」、「かもしれない」、「してもよい」などの条件用語は、特に断りのない限り、または使用されるような文脈内で別様に理解されない限り、一般的に、特定の実施形態が含まれることを伝えるように意図されているが、他の実施形態は、特定の特徴、要素、および/またはステップを含まない。したがって、そのような条件用語は、一般的に、特徴、要素、および/またはステップが1つ以上の実施形態に何らかの形で必要とされること、または1つ以上の実施形態がユーザ入力の有無または迅速性にかかわらず、これらの特徴、要素、および/またはステップが任意の特定の実施形態に含まれているか、または実施形態で実行されるべきかどうかを決定するための論理を必然的に含むことを暗示することを意図する。
【0105】
特に断りのない限り、句「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」などの結合用語は、項目、用語などがX、Y、またはZのいずれかであり得ることを伝えるために一般的に使用される文脈とは別に理解される。したがって、このような結合用語は、特定の実施形態が少なくとも1つのX、少なくとも1つのY、および少なくとも1つのZの存在を必要とすることを一般的に暗示することを意図していない。
【0106】
本明細書で使用される用語「略」、「約」、「一般的に」、および「実質的に」などは、所望の機能を実行するまたは所望の結果を達成する記載された値、量、または特性に近い値、量、または特性を表す。例えば、用語「略」、「約」、「一般的に」、および「実質的に」は、記載された量の10%未満の範囲内、5%未満の範囲内、1%未満の範囲内、0.1%未満の範囲内、および0.01%未満の範囲内である量を意図することもできる。別の実施形態では、用語「一般的に平行」および「実質的に平行」は、15度、10度、5度、3度、1度、または0.1度以下の許容範囲を有する値、量、または特性を意図する。
【0107】
本開示の範囲は、この箇所または本明細書の他の箇所における好ましい実施形態の特定の開示によって限定されるようには意図されておらず、この箇所または本明細書の他の箇所に提示されるように、あるいは将来提示されるように、特許請求の範囲によって定義されてもよい。特許請求の範囲の用語は、特許請求の範囲に採用された用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書に記載された例に限定されるものではなく、出願手続き中においても広く解釈されるべきであり、これらの例は、非排他的なものとして解釈されるべきである。