(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073494
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、その制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/24 20190101AFI20240522BHJP
【FI】
G06F16/24
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024032808
(22)【出願日】2024-03-05
(62)【分割の表示】P 2019235364の分割
【原出願日】2019-12-26
(71)【出願人】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100227857
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 圭
(72)【発明者】
【氏名】柴本 文洋
(72)【発明者】
【氏名】上田 勲
【テーマコード(参考)】
5B175
【Fターム(参考)】
5B175GA01
5B175HB03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザの注目している観点に応じた検索結果を提供可能な情報処理装置、情報処理システム、その制御方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理システムにおいて、プログラム開発装置は、部品の選択を受け付ける選択受付部と、質問の入力を受け付ける質問入力受付部と、質問の内容と部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する検索結果表制御部と、を備える。データベースサーバは、質問文と、選択を受け付けた部品に対応する定義分類を含んだ検索要求に含まれる質問文に類似する別の質問文のうち、検索要求に含まれる定義分類に分類された質問文をデータベースから検索し、当該質問文に対する回答をデータベースから取得する検索処理部を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
部品の選択を受け付ける選択受付手段と、
質問の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記質問の内容と前記部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する制御手段として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記情報処理装置を、
前記選択受付手段により部品の選択を受け付けた場合に、前記質問の入力を受け付けるための入力受付部を表示する入力部表示制御手段として機能させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記情報処理装置を、
前記回答に対応する定義を、前記選択受付手段により選択を受け付けた部品に適用する適用手段として機能させるための請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
前記質問と、前記選択受付手段により選択を受け付けた部品の分類とを用いて、前記回答を絞り込む絞り込み手段として機能させるための請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
部品の選択を受け付ける選択受付手段と、
質問の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記質問の内容と前記部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置の制御方法であって、
情報処理装置の選択受付手段が、部品の選択を受け付ける選択受付工程と、
情報処理装置の入力受付手段が、質問の入力を受け付ける入力受付工程と、
情報処理装置の制御手段が、前記質問の内容と前記部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する制御工程と、
含む制御方法。
【請求項7】
情報処理装置と回答を検索する検索装置とを含む情報処理システムであって、
部品の選択を受け付ける選択受付手段と、
質問の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記質問の内容と前記部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、入力した質問文に基づいて回答を検索・表示するシステムやサービスが広く提供されている。
【0003】
例えば特許文献1には、文章の内容から、当該文章を分類し、当該内容と分類に基づいて、類似文書を検索・結果表示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術においては、質問文(文章)の内容が汎用的な場合、分類ができず、質問者の着目している観点と異なる分野の回答が検索・表示されることがある。
【0006】
本発明は、ユーザの注目している観点に応じた回答を検索可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報処理装置は、部品の選択を受け付ける選択受付手段と、質問の入力を受け付ける入力受付手段と、前記質問の内容と前記部品の情報に基づいて回答を表示すべく制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの注目している観点に応じた検索結果を提供可能な仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態における、情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態における、各種装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の実施形態における、各種装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態における、検索処理の概要を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態における、検索に用いる定義分類の特定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態における、本発明の実施形態における、検索処理の詳細を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態における、各種データ構成の一例を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態における、各種データ構成の一例を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態における、表示画面の構成の一例を示す図である。
【
図11】本発明の実施形態における、表示画面の構成の一例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態における、表示画面の構成の一例を示す図である。
【
図13】本発明の実施形態における、検索結果に応じた設定の適用処理の流れを示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態における、サンプル定義に関する情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0011】
まず
図1を参照して、本発明の実施形態における、情報処理システムの構成の一例について説明する。
【0012】
プログラム開発装置100、データベースサーバ200、アプリケーションサーバ300は、ネットワーク101を介して通信可能に接続されている。
【0013】
プログラム開発装置100には、プログラム開発アプリケーションがインストールされており、プログラム(アプリケーションプログラム)を開発することができる。
【0014】
例えば、対象のアプリケーションの画面を編集できる。具体的には、当該画面上に部品(パーツ)を配置したり、当該部品のサイズ、形状、位置を設定・変更したりすることが可能である。
【0015】
また、当該部品の名称や、部品に対する操作を受け付けた場合の動作、入出力するデータや入出力先の画面、テーブル等を設定・編集可能である。
【0016】
データベースサーバ200には、検索アプリケーションがインストールされており、データベースサーバ200が参照可能なデータベース内のデータを検索することができる。
【0017】
アプリケーションサーバ300は、プログラム開発装置100によって生成されたアプリケーションが稼働するサーバである。プログラム開発装置100は、生成したアプリケーションのコードを自機に記憶した後、ユーザ操作に従って、当該コードをアプリケーションサーバ300に記憶する。以上が
図1の説明である。
【0018】
次に
図2を参照して、本発明の実施形態における、各種装置のハードウェア構成について説明する。
【0019】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0020】
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0021】
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、ディスプレイ210(例えばCRTディスプレイ)等の表示器への表示を制御する。なお、表示器はCRTディスプレイだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じてユーザが使用するものである。
【0022】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0023】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示したネットワーク101)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0024】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0025】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。以上が
図2の説明である。
【0026】
次に
図3を参照して、本発明の実施形態における、各種装置の機能構成について説明する。
【0027】
部品選択受付部311は、開発中のアプリケーションの画面に配置する、あるいは配置されている部品の選択を受け付ける処理部である。
【0028】
質問入力画面表示制御部312は、質問文の入力を受け付けるための画面(質問入力画面/質問入力部)を表示制御する処理部である。例えば、部品の選択を受け付けた場合に、当該画面を表示する。
【0029】
ここでいう質問文とは、質問に対する回答を得るための検索クエリ(検索処理の要求)に用いる検索のキーとなる文字列を特定するための文章である。例えば、当該質問文そのものをデータベースサーバ200に出力し、データベースサーバ200が当該質問文を解析して、データベース上にある当該質問文に類似する別の質問文を検索し、当該別の質問文に対する回答を検索結果として特定する。
【0030】
質問入力受付部313は、質問の入力画面を介して、質問文の入力を受け付ける処理部である。
【0031】
定義分類特定部314は、検索処理に際して用いられる、検索結果を絞り込むための定義分類を特定する処理部である。
【0032】
定義分類とは、アプリケーションの開発に際して用いられる、当該アプリケーションを構成する各種データの定義の分類である。どのような定義があるかは、
図4の説明で後述する。
【0033】
また、定義分類は、例えば部品と対応付けてプログラム開発装置100およびデータベースサーバ200の記憶部に記憶されている。記憶されている定義分類の詳細については
図8の説明で後述する。
【0034】
定義分類特定部314では、例えば、選択を受け付けた部品に対応する定義分類を特定する。
【0035】
検索要求出力部315は、データベースサーバ200の検索要求受付部321に対して検索要求をする処理部である。例えば、質問文と定義分類を含んだ検索要求をする。
【0036】
検索要求受付部321は、検索要求出力部315から出力された検索要求を受け付ける処理部である。
【0037】
検索処理部322は、受け付けた検索要求に基づいて検索処理を実行する処理部である。例えば、検索要求に含まれる質問文に類似する別の質問文のうち、検索要求に含まれる定義分類に分類された質問文をデータベースから検索し、当該質問文に対する回答をデータベースから取得して、検索結果としてメモリに記憶する。
【0038】
検索結果出力部323は、当該検索結果を、プログラム開発装置の検索結果表制御部316に出力する処理部である。
【0039】
検索結果表制御部316は、検索結果出力部323から出力された検索結果を表示画面に表示する表示制御をする。以上が
図3の説明である。
【0040】
次に
図4を参照して、本発明の実施形態における、詳細な各種装置の機能構成について説明する。
【0041】
プログラム開発装置100はアプリケーションを開発する開発者がプログラム開発装置を操作することにより定義した(プログラム開発装置100により作成された)定義ファイルを管理するリポジトリ定義部400と、それらをもとにアプリケーションのコード430を生成するアプリケーション生成部410と、リポジトリ定義を編集するリポジトリ定義エディタ部420と、質問と回答のユーザインターフェイスを提供する質問回答コンポーネント部450と、を備える。
【0042】
データベースサーバ200は、質問に対する回答を検索する全文検索エンジン部460と、質問と回答のデータを管理するデータ部470と、検索結果に関する順位付けを行う結果ランキング部480と、順位付けのための学習を行う機械学習部490を備える。
【0043】
また、プログラム開発装置100は、回答に関連したサンプル定義体を定義に反映するサンプル定義反映部4100と、サンプル定義体を管理するサンプル定義部4110により構成される。
【0044】
リポジトリ定義部400は、アプリケーション定義401、入出力定義402、データモデル定義403、ビジネスプロセス定義404、データベース定義405を管理している。
【0045】
これらのファイルはアプリケーション開発ツールを介して開発者によって入力され、作成され、プログラム開発装置100の外部メモリに記憶される。
【0046】
アプリケーション定義401とは、プログラム開発アプリケーションにおいて開発するアプリケーションごとに保持される定義であって、そのアプリケーションで使用する設定、データ等を定義した情報である。具体的には、アプリケーションを生成する際に使用する入出力定義や、アプリケーション定義そのものの識別コード、アプリケーション名を定義可能である。
【0047】
入出力定義402とは、プログラムへ引数として入力される項目を定義する入力定義情報と、プログラムから処理結果として出力する項目を定義する出力定義情報とを含む定義情報である。一例を
図14のサンプル定義体4112に示す。サンプル定義体4112は、当該サンプル定義体の種類を示す定義分類
【0048】
例えば、当該定義の種類(
図14の1401)や、当該定義自体の識別コード(
図14の1402)、名前1403(
図14)、入出力定義が適用される部品(画面の項目)のタイプや、データを入出力するデータ項目の識別コード(
図14の1408)、当該データ項目を備えるデータモデルの識別コード(
図14の1407)、当該部品を表示画面に表示するか否かを示す設定(表示/非表示、
図14の1404)、入出力するデータの桁数や少数点以下何桁までを入出力するか等(
図14の1405、1406)等が定義されている。
【0049】
データモデル定義403とは、スキーマ情報として定義される定義である。各データモデル定義は、識別コードと名前を保持する。データモデル定義には複数のデータ項目が定義されている。具体的には、各種データ項目の項目コード、項目名、そのデータ項目で使用する桁数やデータタイプ(文字、数値、日付等のデータの型)、記憶するデータとしてnullを許可するか否かの許可設定等が定義されている。
【0050】
ビジネスプロセス定義404とは、アプリケーションで動作するビジネスロジックを定義した情報である。例えば、ビジネスロジックごと操作タイプ(「IN」はビジネスプロセスへの入力データの変数格納、「CALL」はデータモデルコードが保有する機能コードの内容を呼び出す、等)、データモデルコード、機能を示す機能コード等を含む。
【0051】
データベース定義405とは、プログラム開発アプリケーションにより生成されたプログラム(アプリケーション)がアクセスするサーバの設定を記憶した定義である。具体的には、アクセスするデータベースを保持しているサーバの識別コード、サーバ名、接続先URL、データベース名、データベースへの接続に必要となるユーザ名およびパスワード等が定義されている。
【0052】
リポジトリ定義部400は、これらの定義を管理する手段の一例である。
【0053】
アプリケーション生成部410は、リポジトリ定義解析部411によってリポジトリ定義部400の各種定義を解析し、アプリケーションコード生成部412を介し、ソースコードコンパイル部413にて、コンパイル済みコード431とHTML/JSP/Javascript(登録商標)432からなるアプリケーションコード430を生成する。例えばWebアプリケーション(Webアプリケーションコード)を生成する。
【0054】
アプリケーションコード430は、当該コードによって構成されるアプリケーションがその機能を実行する際に利用するデータベース定義405に指定されたデータベース440にアクセスする。すなわち、アプリケーション生成部410は、アプリケーションに用いられるプログラムを生成するルールを記憶する手段の一例である。
【0055】
リポジトリ定義エディタ部420は、リポジトリ定義部400の各種定義を解析し、入出力定義エディタ部421、データモデル定義エディタ部422、ビジネスプロセス定義エディタ部423、また、それ以外の定義の時はそれぞれに対応したその他の定義エディタ部424を用いてリポジトリ定義部を変更、参照する。
【0056】
定義の種類ごとに定義分類ID425が定められている。定義分類は、ユーザの入力した質問文とともに、検索の条件(検索候補あるいは検索結果を絞り込むための情報)とすることができる。
【0057】
質問回答コンポーネント部450は、自然言語入力フォーム部451で、自然言語による質問の入力を受け付け、全文検索エンジン部460に、検索処理を依頼する。
【0058】
検索終了後、回答候補表示部452に、検索結果の回答を表示する。
【0059】
なお、検索結果の表示画面には、検索結果に応じた定義を、リポジトリ定義部400において管理される各種定義に反映するための定義反映ボタン454を表示するものとする。
【0060】
定義反映ボタン454が押下された場合は、サンプル定義反映部4100に、検索結果に応じた定義(サンプル定義)を識別するためのサンプル定義ID453を渡して、サンプル定義体の反映を依頼する。
【0061】
全文検索エンジン部460は、自然言語入力部461で質問文を受け取り、形態素解析部462で、質問文からキーワードを抽出し、検索処理部463で、キーワードと定義分類ID425を用い、データ部470から全文検索を行い、検索結果出力部464で、検索結果を結果ランキング部480に渡す。
【0062】
データ部470は、質問データ471と、その回答データ472の組を記憶・管理する。質問データ471には、定義分類ID425と同じID体系の定義分類ID473が付与されている。
【0063】
回答データ472には、回答を実現するためのサンプルへの参照IDであるサンプル定義ID474が付与されている。
【0064】
結果ランキング部480は、学習済モデル481を利用して、計算部482が検索結果出力部464から渡された(取得した)検索結果を順位付けする。また、ランキング検索結果出力部483は、回答候補表示部452に結果を出力し、回答候補表示部452がこれを表示する。
【0065】
この学習済モデル481の作成は、機械学習部490によって、あらかじめ行われているものとする。
【0066】
機械学習部490は、データ部470をもとに作成した学習データ491を入力として、学習プログラム492によって、機械学習を行い、学習済モデル481を生成する。
【0067】
サンプル定義反映部4100は、サンプル取得部4101が、サンプル定義部4110よりサンプル定義を取得し、サンプル反映部4102が、サンプル定義をリポジトリ定義部400に反映する。
【0068】
サンプル定義部4110は、サンプル定義ID4111と、それが指し示すサンプル定義体4112の組を持つ。以上が
図4の説明である。
【0069】
以下、
図5~
図14を参照して、本発明の実施形態における処理の流れについて説明する。なお、各種フローチャートの処理は、各装置に搭載されたCPU201が、各装置が備える機能部の機能を用いて実行するものとする。
【0070】
まず、
図5を参照して、本発明の実施形態における検索処理の概要を説明する。
【0071】
ステップS501で、プログラム開発装置100は、アプリケーション定義の選択画面を表示する。
【0072】
ステップS502で、当該選択画面でアプリケーション定義の選択を受け付け、ステップS503で、当該アプリケーション定義に対応するアプリケーションの画面を開発する開発画面1000(
図10)を表示する。
【0073】
図10の開発画面1000は、開発中のアプリケーションのレイアウト編集画面ある。ここで例にあげた開発画面1000には、既に3つの部品が配置されている。
【0074】
具体的には、1050に示すように、開発中のアプリケーションの画面1054上に、部品1051、部品1052、部品1053の3つの部品が配置されている。
【0075】
図5の説明に戻る。ステップS504で、プログラム開発装置100は、検索に利用する定義分類IDを特定する。定義分類IDとは、定義分類を識別するための、一意の識別情報である。当該特定処理の詳細は
図6の説明で後述する。
【0076】
ここで
図6を参照して、定義分類IDの特定処理の詳細について説明する。
図6は、検索に用いる定義分類IDの特定処理の流れを示すフローチャートである。
【0077】
ステップS601で、プログラム開発装置100は、開発画面1000に表示されている部品の選択を受け付ける。
【0078】
本実施形態において、プログラム開発装置100は、
図10の1051~1053の破線で示すように、各部品に対応する画面1054上の領域(部品の配置位置と部品のサイズから算出する)を記憶している。ここでは、当該領域に対するマウスクリック操作を受け付けた場合に、マウスクリック操作がされた領域に対応する部品の選択を受け付けたと判断する。
【0079】
プログラム開発装置100は、選択された部品を識別表示する。例えば
図10の1011のように、選択された部品を囲う枠を表示して識別表示する。
【0080】
また、プログラム開発装置では、マウスを左クリックしたままマウスカーソルを移動させることで、範囲選択操作をすることが可能である。一例を
図12の開発画面1000に示す。1201は選択範囲を示している。
【0081】
また、Shiftキーを押下したまま複数のマウスクリック操作を受け付けることで、マウスクリックされた複数のクリック対象物を選択可能である。
【0082】
ステップS602で、プログラム開発装置100は、部品が複数選択されているか判定する。複数選択されていない(選択されている部品は1つである)と判定した場合は、処理をステップS603に移行する。複数選択されていると判定した場合は、処理をステップS606に移行する。
【0083】
ステップS603で、プログラム開発装置100は、選択された部品を特定する。具体的には、表示中の画面1054に対応する部品情報800(
図8)を参照し、当該部品のレイアウトID801(画面上における部品の識別情報)を特定し、それに紐づく部品コード802(部品の識別情報)を特定する。
【0084】
部品情報800は、開発中のアプリケーションの画面上に配置された部品のリストである。部品コード802は、リポジトリ定義部において当該部品を一意に識別するための識別情報である。これに対しレイアウトIDは、画面上における部品の識別情報である。たとえば、同じ部品コードの部品を2つ画面に配置した場合、部品コードは同じだが、レイアウトIDは異なる。サイズ803と位置804は、画面上における当該部品のサイズと位置(XY座標)を示す。部品情報800は、プログラム開発装置100の外部メモリに記憶されているものとする。
【0085】
ステップS604で、プログラム開発装置100は、選択された部品に対応する定義分類IDを特定する。具体的には、プログラム開発装置100の外部メモリ211に記憶されている定義分類一覧810を参照し、ステップS603(またはS606)で特定された部品コードを部品コード814に持つレコードを特定する。そして、当該レコードにおける定義分類ID813を特定する。
【0086】
ステップS605で、プログラム開発装置100は、ステップS604で特定された定義分類IDを、検索条件として利用するために選択された定義分類として、選択定義分類820(定義分類ID)のテーブルに記憶する。
【0087】
選択定義分類820(定義分類ID)は、検索または/および検索結果の表示に用いる定義分類IDを記憶しておくテーブルであり、RAM203上に保持される。
【0088】
なお、プログラム開発装置100は、当該ステップS605の開始より前から選択定義分類820に記憶されていた定義分類IDは、選択定義分類820から削除するものとする。
【0089】
また、定義分類ID813が特定できない場合は、選択定義分ID820から既存の値を削除するのみとなる。定義分類ID813が特定できない場合とは、例えば、対象の定義分類IDに、定義分類IDが存在しない、あるいは、定義分類IDが存在しないことを示す値(例:null)が記憶されている場合である。
【0090】
また、ステップS606で、プログラム開発装置100は、複数選択された部品のうち、最初に選択された部品を特定する。
【0091】
なお、本実施形態において、プログラム開発装置100は、範囲選択操作において、選択範囲に部品の少なくとも一部が含まれている場合に、当該部品の選択を受け付けたものと判断する。
【0092】
よって、プログラム開発装置100は、選択範囲1201(
図12)に部品の一部が入った時点で、1011に示すように、当該部品を選択された部品として識別表示する。
【0093】
プログラム開発装置100は、画面上の部品(例:レイアウトID801)の選択順序の履歴をメモリ上に記憶して起き、ステップS606で当該履歴を参照して、最初に選択された部品の部品コード(レイアウトID801に対応する部品コード802)を特定するものとする。その後、処理をステップS604に移行し、ステップS604以降の処理を実行する。以上が
図6の説明である。
【0094】
図5の説明に戻る。ステップS505で、プログラム開発装置100は、質問文入力画面1101(
図11)を表示する。つまり、部品の選択がされた場合(
図6のステップS601)に、質問文入力画面1101を表示する。
【0095】
常に質問文入力画面1101を表示していると、開発画面1000の視認や操作の邪魔となってしまうことがあるため、本実施形態においては、部品の選択に応じて質問文入力画面1101を表示している。
【0096】
また、必要な時だけ質問文入力画面1101を立ち上げようとしても、プログラム開発アプリケーションの操作に慣れていないユーザの場合、そもそもどこを操作すれば質問文入力画面1101を立ち上げられるのか知分からないことがあるため、質問対象となる部品の選択に応じて質問文入力画面1101を表示するようにしている。
【0097】
つまり、質問文入力画面1101を、必要に応じて、容易に表示可能としている。
【0098】
質問文入力画面1101は、ユーザ操作による質問文の入力を受け付けるための画面であり、質問文入力受付部1102と、「OK」ボタン1103、「close」ボタン等を備える。
【0099】
ステップS506で、プログラム開発装置100は、質問文入力受付部1102に対する質問文の入力を受け付ける。
【0100】
ステップS507で、プログラム開発装置100は、データベースサーバ200に対して、検索クエリ(検索要求)を送信するための指示を受け付けると、質問文と選択されている部品の定義分類とを用いた検索要求をデータベースサーバ200に送信する。
【0101】
具体的には、「OK」ボタン1103の押下を受け付けたことに応じて、質問文入力受付部1102に入力済みの質問文と、選択定義分類820(定義分類ID)と、検索処理の実行要求をデータベースサーバ200に送信する。
【0102】
なお、質問文入力画面1101は、開発画面1000のツールバーに表示される「質問文入力画面表示」ボタン(不図示)に対するマウスクリック操作を受け付けた場合にも表示する。
【0103】
「質問文入力画面表示」ボタン(不図示)に対するマウスクリック操作に応じて質問文入力画面を表示した場合は、プログラム開発装置100は、ステップS504の処理(
図6の定義分類ID特定処理)は行なわず、選択定義分類820から値を削除する。そして、ステップS505以降の処理を実行する。
【0104】
つまり、プログラム開発装置100は、ステップS505で、質問文と検索要求をデータベースサーバ200に送信する。選択定義分類820は送信しない。
【0105】
なお、ここでは選択定義分類820そのものを送信しないものとしたが、例えば、選択定義分類820に「null」を挿入して、質問文および検索要求とともにデータベースサーバ200に送信するようにしてもよい。この場合、データベースサーバ200は、選択定義分類820を用いることなく、検索処理を実行する。
【0106】
ステップS508で、データベースサーバ200は、当該検索要求を受け付ける。具体的には、検索要求と、質問文と、選択定義分類820を受信し、外部メモリ211に、当該質問文と選択定義分類820を記憶する。
【0107】
ステップS509で、データベースサーバ200は、当該検索要求に基づいた検索を実行する。検索処理の詳細は
図7の説明で後述する。
【0108】
ここで
図7を参照して、本発明の実施形態における、検索処理の詳細について説明する。
図7は、本発明の実施形態における、検索処理の詳細を示すフローチャートである。
【0109】
ステップS701で、データベースサーバ200は、データベースサーバ200が外部メモリ上に保持している複数のデータベースの中から、検索対象のデータベースを特定する。ここでいうデータベースとは、
図9の質問・回答一覧900が記憶されたデータベースである。
【0110】
質問・回答一覧900は、定義分類ID901ごとに、質問文903とそれに対する回答文905を記憶した情報の集合である。質問文と回答文にはそれぞれを一意に識別可能なID(質問ID902、回答ID904)が記憶されている。
【0111】
ここでは、情報の更新日時が最も新しい質問・回答一覧900を、検索対象のデータベースとして特定するものとする。
【0112】
ステップS702で、データベースサーバ200は、自然言語入力部461の機能を用いて、自然言語入力フォーム部451より質問文を取得し、形態素解析部462が、自然言語(質問文)を検索キーワードに分解する。
【0113】
ステップS703で、データベースサーバ200は、ステップS508で選択定義820を受信しているか(定義分類IDを用いた検索要求を受け付けたか)判定する。選択定義820を受信していると判定した場合は処理をステップS704に移行する。受信していないと判定した場合は処理をステップS707に移行する。
【0114】
なお、選択定義分類820が空、あるいは「null」の場合、選択定義820を受信していない(定義分類IDを用いた検索要求を受け付けていない)ものと判定する。
【0115】
ステップS704で、データベースサーバ200は、選択定義分類820から定義分類IDを取得する(取り出す)。
【0116】
ステップS705で、データベースサーバ200は、検索処理部463の機能を用いて、ステップS704で取り出した定義分類ID(選択定義分類)と、質問・回答一覧900における定義分類ID901と照らし合わせ、同一のIDを保持するレコード(質問文と回答文のペア)を特定する。
【0117】
ステップS706で、データベースサーバ200は、検索処理部463の機能を用いて、ステップS704で特定したレコードを対象とし、全文検索エンジンを利用し、検索キーワードに基づいた検索処理を実施する。
【0118】
本実施形態において、検索対象は質問文903とする。すなわち、データベースサーバ200は、ステップS508で受信した質問文と類似する質問文903を検索し、複数の検査結果を得る。
【0119】
ステップS708で、データベースサーバ200は、計算部482の機能を用いて、学習済モデル481に、ユーザ入力の質問データと、検索結果の質問データをインプットし、ユーザ入力の質問文に近しい順番に検索結果を並び替える。
【0120】
例えば、計算部によって、入力された質問文と検索対象とした各質問文903との類似度を計算し、その計算結果であるスコア911(
図9)を、各質問文903と対応付けて記憶する。
【0121】
そして、ステップS709で、当該スコアの高い順に、質問文903を並び替えた一覧を作成する。一例を
図9の検索結果一覧910に示す。
【0122】
また、ステップS707で、データベースサーバ200は、選択定義分類IDがないため、ステップS705でしたような定義分類IDによる検索対象の絞り込みは行なわず、質問・回答一覧900が保持している全レコードを、検索対象として特定する。その後、ステップS706以降の処理を実行する。以上が
図7の説明である。
【0123】
図5の説明に戻る。ステップS510で、データベースサーバ200は、検索結果(検索結果一覧910)をプログラム開発装置100に送信する。なお、検索結果が0件であった場合は、検索結果0件である旨を示す情報をプログラム開発装置100に送信する。
【0124】
ステップS511で、プログラム開発装置100は、当該検索結果を受信し、ステップS512で、検索結果を表示する。なお、検索結果が0件であった場合は、
図11の1121のような、検索結果が得られなかった旨を通知する通知画面を表示する。以上が
図5の説明である。
【0125】
表示の具体例を
図11の検索結果表示画面1111に示す。検索結果表示画面1111では、スコア上位911が高い順に2つの検索結果1112と1113を表示している。
【0126】
また、本実施形態においては、プログラム開発装置100は、検索結果一覧910のうち、回答文を検索結果として表示するものとする。
【0127】
なお、検索結果をいくつ表示するか、あるいは全て表示するかは、外部メモリ211に記憶された設定値により任意に設定変更可能であるものとする。
【0128】
また、データベースサーバ200は、それぞれの回答に対応する操作マニュアル(例えばPDF形式のファイル)を外部メモリ211に記憶しておく。プログラム開発装置100は、
図11の1116に示すように、各回答に対応付けてマニュアルのオブジェクトを表示し、当該オブジェクトに対するクリック操作を受け付けると、データベースサーバ200に当該マニュアルのファイルを要求して取得し、自機の外部メモリ211に記憶する。また、取得したマニュアルを表示画面上に表示する。
【0129】
なお、マニュアルはPDF形式のファイルとして、回答とは別に記憶されているものとして説明したが、例えば、マニュアルのオブジェクト1116のクリック操作に応じて、データベースサーバ200が、クリックされたオブジェクトに対応する回答(1116の場合は、回答1113)を、テキストとして記載したテキストファイルを生成し、プログラム開発装置100に送付し、プログラム開発装置100がこれを記憶、表示するようにしてもよい。
【0130】
当該マニュアルのダウンロード、表示により、ユーザは、検索結果表示画面1111を閉じた後でも、回答結果あるいはそれに対応する操作マニュアルを見返すことができる。
【0131】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザの注目している観点に応じた検索結果を提供可能な仕組みを提供することができる。
【0132】
具体的には、ユーザによって選択されている部品に応じた回答を検索することができる。
【0133】
また、ユーザによって選択されている部品に応じた回答を表示することができる。
【0134】
なお、ユーザとしては、質問文入力画面1101を表示した後に、どの部品の定義分類に基づいた検索をしたいかを意思決定・変更したいことがあると考えられる。
【0135】
質問文入力画面1101を表示後から検索実行までの間に、検索クエリとともに送信する定義分類ID(選択定義分類820)を変更できるように、例えば、
図5のステップS507において「OK」ボタン1103の押下を受け付けた直後に、あらためて、選択されている部品があるか判定し(不図示のステップS513とする)、選択されている部品がある場合には、その部品に対応する定義分類IDを特定し、特定した定義分類IDを選択定義分類820に上書きしてから、検索クエリ、質問文、選択定義分類820をデータベースサーバ200に送信するようにしてもよい。
【0136】
これにより、ユーザは、質問文入力画面1101を表示した後に、どの部品の定義分類に基づいた検索をしたいかを意思決定し、容易に変更することができるようになる。
【0137】
なお、プログラム開発装置100は、ステップS502で指定を受け付けたアプリケーション定義から特定される開発中のアプリケーションにおいて使用する各定義(データモデル定義、入出出力定義等)、および各定義の中の項目を、開発画面1000とは別のウインドウ(画面)に一覧表示することができる。これを定義編集画面とする。
【0138】
例えば、不図示のステップS508において、定義編集画面で選択されている定義があるか判定し、選択されている定義がある場合には、その定義に対応する定義分類IDを特定し、特定した定義分類IDを選択定義分類820に上書きしてから、検索クエリ、質問文、選択定義分類820をデータベースサーバ200に送信するようにしてもよい。
【0139】
このとき、プログラム開発装置100は、定義編集画面で選択されている定義の識別コード(
図14の1402)を、
図8の定義分類一覧810における定義分類名1(811)と照合し、定義編集画面で選択されている定義が適用される部品(画面の項目)のタイプを、
図8の定義分類一覧810における定義分類名2(812)と照合するものとする。
【0140】
これら2つの項目の値が一致する定義分類ID813が1つの場合には、当該定義分類IDを選択定義分類820に上書きしてからデータベースサーバ200に送信する。
【0141】
一方、これら2つの項目の値が一致する定義分類ID813が複数ある場合には、当該複数の定義分類IDそれぞれに対応する定義を選択可能に一覧表示する。プログラム開発装置100は、当該一覧において定義の選択を受け付けると、選択された定義分類IDを選択定義分類820に上書きしてから、検索クエリ、質問文、選択定義分類820をデータベースサーバ200に送信する。
【0142】
これにより、選択中の定義が複数の定義分類に対応している場合においても、質問文入力画面1101を表示した後に、どの定義分類に基づいた検索をしたいかを意思決定・変更することができる。
【0143】
また、複数の定義を選択可能に表示する代わりに、複数の定義分類IDそれぞれに対応する部品の画像を特定し、選択可能に表示してもよい。この場合、選択を受け付けた画像に対応する定義部類IDの選択を受け付けたものとし、選択された定義分類IDを選択定義分類820に上書きしてから、検索クエリ、質問文、選択定義分類820をデータベースサーバ200に送信する。
【0144】
部品の画像を表示することで、文字列である定義分類ID自体を表示して選択させるのに比べ、どのような定義分類(どのような部品が属する定義分類)で検索結果を表示したいかを、容易に選択できるようになる。
【0145】
次に、
図13を参照して、本発明の実施形態における、検索結果に応じた設定の適用処理について説明する。
【0146】
プログラム開発装置100は、検索結果表示画面1111(
図11)における「選択内容をアプリに反映」ボタン1115の押下を受け付けた場合に、ステップS1301の処理を開始する。
【0147】
ステップS1301で、プログラム開発装置100は、選択部1114(
図11)で選択されている検索結果を特定する。選択部1114は、検索結果表示画面に表示された検索結果を選択するためのラジオボタンである。
【0148】
そして、プログラム開発装置100は、選択されている検索結果における(検索結果に対応する)サンプル定義体IDを特定する。サンプル定義体IDは、サンプル定義体(回答文に応じた定義であり、回答文ごとに外部メモリ211に記憶されている)を一意に識別するIDである。一例を
図14に示す。
【0149】
ステップS1302で、プログラム開発装置100は、サンプル取得部4101の機能を用いて、サンプル定義ID4111に紐づくサンプル定義体4112を取得する。
【0150】
なお、本実施形態におけるサンプル定義体の桁数は「N」としている。プログラム開発装置は、質問文を解析して得られた桁数に該当する文字列(例:20)を、データベースサーバ200に要求して取得し、Nに代入する。
【0151】
ステップS1303で、プログラム開発装置100は、サンプル定義体を、
図6のステップS604で選択定義分類820を特定するために用いた部品(例えば
図6のステップS601で選択を受け付けた部品(入出力項目の各項目))に対して適用する(反映する/上書きする)。以上が
図7の説明である。
【0152】
図7の発明によれば、ユーザの注目している情報に対して、検索結果であるサンプル定義を容易に適用することができる。
【0153】
つまり、ユーザの、回答の内容に準じてプログラム開発アプリケーションを操作し、所望の設定を手作業で行なう、という手間を軽減できる。
【0154】
なお、ユーザとしては、検索結果として特定されたサンプル定義体を、ステップS601で選択された部品とは別の部品に適用したいことが考えられる。
【0155】
別の部品に対して当該サンプル定義体を適用するために、例えば、ステップS1302の直後に、あらためて、選択されている部品があるか判定し(不図示のステップS1304とする)、選択されている部品がある場合には、その部品に対してサンプル定義体を適用するようにしてもよい。
【0156】
これにより、ユーザは、検索結果一覧表示後に、検索に際して選択していた部品とは別の部品にサンプル定義を適用したい場合には、部品を選択しなおして「選択内容をアプリに反映」ボタン1115を押下するだけで、(部品を選択しなおした後に同じ質問文を入力・検索実行してからサンプル定義体を適用する操作をすることなく)簡単に、選択しなおした後の部品に対してサンプル定義体を適用することができる。
【0157】
なお、プログラム開発装置100は、ステップS502で指定を受け付けたアプリケーション定義から特定される開発中のアプリケーションにおいて使用する各定義(データモデル定義、入出出力定義等)、および各定義の中の項目を、開発画面1000とは別のウインドウ(画面)に一覧表示することができる。これを定義編集画面とする。
【0158】
例えば、不図示のステップS1304において、定義編集画面で選択されている定義があるか判定し、選択されている定義がある場合には、その定義に、1114で選択されている回答に対応するサンプル定義体を適用するようにしてもよい。
【0159】
また、不図示のステップS1304において、画面上で選択されている部品がないと判定された場合に、新たに部品(ここでは入出力定義)を生成し、画面1054の所定の位置(例えば画面1054の中央)に配置するようにしてもよい。
【0160】
また、不図示のステップS1304において、定義編集画面で選択されている定義がないと判定された場合に、新たに定義(ここでは入出力定義)を生成し、定義編集画面の中の定義一覧に追加するようにしてもよい。
【0161】
当該部品・定義の追加生成によって、ユーザは、検索結果一覧表示後に、新たな部品・定義に対して、容易にサンプル定義を適用することができる。
【0162】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザの注目している観点に応じた検索結果を提供可能な仕組みを提供することができる。
【0163】
なお、本発明の実施形態においては、全文検索の実行前に、検索対象のデータを絞り込むために定義分類を用いるものとしたが、得られる効果としては、検索結果そのものが定義分類によって絞り込まれていればよい。
【0164】
よって、例えば、データベースサーバ200が、全データを対象とした検索結果を得た後に、当該検索結果を、定義分類を用いて絞り込むようにしてもよい。具体的には、
図7のステップS702の後、定義分類IDが指定されているか否かに関わらず、処理をステップS707に移行し、全質問データを検索対象として検索処理を実行する。その後、当該検索によって得られた検索結果の中から、選択定義分類820以外の定義分類に対応する検索結果を削除し、処理をステップS708に移行する。
【0165】
検索前に定義分類による絞り込みを行う方法に比べ検索対象のデータが多くなるため、検索処理の負荷は上がるものの、定義分類を用いた検索の絞り込みを行う点では、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0166】
また、例えば、当該検索結果を定義分類で絞り込む処理を、プログラム開発装置100で実行するようにしてもよい。具体的には、選択定義分類820が特定されたか否かに関わらず、ステップS507では選択定義分類820を送信せずに検索クエリと質問文を送信して、データベースサーバ200に、全定義分類の質問・回答一覧のデータを検索させ、ステップS511で、当該全手着分類の検索結果をそのままデータベースサーバ200から受信する。そして、ステップS511の直後に、ステップS511で受信した検索結果の中から、選択定義分類820以外の定義分類に対応する検索結果を削除し、処理をステップS512に移行する。
【0167】
当該処理を実行することで、仮に、データベースサーバ200が、定義分類IDによる検索対象の絞り込み(ステップS705)の機能を持たないような、第三者が提供する検索サービスであったとしても、プログラム開発装置側の処理によって、定義分類を用いた検索の絞り込みを行うことができる。
【0168】
すなわち、ユーザの注目している観点に応じた検索結果を提供可能な仕組みを提供することができる。
【0169】
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
【0170】
具体的には、プログラム開発装置100とデータベースサーバ200が一体であり、上述した実施形態の各処理を、1つの筐体で実行するようにしてもよい。
【0171】
また、画面の表示制御に関する機能・処理(例えば、
図3の312、316、各種画面の表示、入力された質問文の表示、検索結果の表示)をプログラム開発装置が実行し、その他の機能・処理は、プログラム開発装置の備える、マウスやキーボード、タッチパネル等のインタフェースを介して受け付けた操作に基づいて、データベースサーバ200が実行するようにしてもよい。この場合、プログラム開発装置100は受け付けた操作の情報を、逐次、データベースサーバ200に送信する。例えば、各種画面がHTMLでブラウザを介して表示されている場合は、マウスクリックされた画面上の位置をデータベースサーバ200に送信し、データベースサーバ200が、当該座標を用いて、どの部品が選択されたかを特定する。
【0172】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接、或いは遠隔から供給するものを含む。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合も本発明に含まれる。
【0173】
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0174】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RWなどがある。また、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などもある。
【0175】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、若しくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。
【0176】
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0177】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、ダウンロードした鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0178】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。その他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0179】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。その後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0180】
尚、前述した実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0181】
100 プログラム開発装置
101 ネットワーク
200 データベースサーバ
300 アプリケーションサーバ
【手続補正書】
【提出日】2024-04-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションの構築に関する質問の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記入力受付手段により入力を受け付けた質問の内容に基づいて、記憶装置から当該質問に関連付けて記憶されている回答を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した回答を、アプリケーションの構築に関する質問および当該質問に対する回答を学習することにより生成された学習済モデルを用いて決定した順番で表示するよう制御する制御手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記アプリケーションの構築に関する質問とは、アプリケーションの画面に配置される部品に関する質問であること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記部品は、前記アプリケーションの入出力定義、データモデル定義およびビジネスプロセス定義のうち少なくとも1つに係る部品であること(
図8の811、段落0044、0139等)
を特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記入出力定義、前記データモデル定義および前記ビジネスプロセス定義のうち少なくとも1つに基づいて、前記部品が画面に配置されるアプリケーションの構築を制御する構築制御手段をさらに備えること
を特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記学習済モデルを記憶する記憶部を備えること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記記憶装置を備えること
を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記取得手段により取得した回答を、外部装置との通信をすることなく前記学習済モデルを用いて決定した順番で表示するよう制御すること
を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記入力受付手段は、選択操作がされた部品に関する質問の入力を受け付けること、
前記記憶装置は、選択操作がされた部品の識別情報と前記質問とに関連付けて前記回答を記憶していること、
前記取得手段は、選択操作がされた部品の識別情報と前記入力受付手段により入力を受け付けた質問の内容に基づいて、前記記憶装置に関連付けて記憶されている回答を取得すること
を特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記入力受付手段は、前記部品の選択操作を受け付けた場合に、前記質問の入力を受け付けるための入力受付部を表示すること
を特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
選択操作がされた部品に、前記回答に対応する定義を適用する適用手段
を更に備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
アプリケーションの構築に関する質問の入力を受け付ける入力受付ステップと、
前記入力受付ステップにより入力を受け付けた質問の内容に基づいて、記憶装置から当該質問に関連付けて記憶されている回答を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得した回答を、アプリケーションの構築に関する質問および当該質問に対する回答を学習することにより生成された学習済モデルを用いて決定した順番で表示するよう制御する制御ステップと
を含む情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
少なくとも1つのコンピュータを、請求項1乃至10のいずれか1項に記載された情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明は、学習済モデルを用いることで、アプリケーション構築の効率を高める仕組みを提供することを目的とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明の情報処理装置は、アプリケーションの構築に関する質問の入力を受け付ける入力受付手段と、前記入力受付手段により入力を受け付けた質問の内容に基づいて、記憶装置から当該質問に関連付けて記憶されている回答を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した回答を、アプリケーションの構築に関する質問および当該質問に対する回答を学習することにより生成された学習済モデルを用いて決定した順番で表示するよう制御する制御手段と
を備えることを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、情報処理装置、その制御方法及びプログラムに関する。