(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073692
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】高低差解消用足場
(51)【国際特許分類】
A47B 91/12 20060101AFI20240523BHJP
A47C 7/62 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
A47B91/12
A47C7/62 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184529
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】399126293
【氏名又は名称】株式会社カンセキ
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】根本 学
【テーマコード(参考)】
3B069
3B084
【Fターム(参考)】
3B069EA00
3B069EA08
3B069FA00
3B069HA01
3B069HA08
3B084JA10
3B084JC00
(57)【要約】
【課題】テーブル等の脚と地面との隙間調整を簡単に行うことが可能であって、持ち運び時にコンパクトな高低差解消用足場を提供する。
【解決手段】物品の下に敷かれ、物品の部分ごとの高低差を解消して物品の水平面を地面に対して平行に保つための高低差解消用足場であって、略水平面から構成される脚置き部を複数備え、前記脚置き部は、それぞれが、底面からの高さが異なるという手段を採用した。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の下に敷かれ、物品の部分ごとの高低差を解消して物品の水平面を地面に対して平行に保つための高低差解消用足場であって、
略水平面から構成される脚置き部を複数備え、
前記脚置き部は、それぞれが、底面からの高さが異なることを特徴とする高低差解消用足場。
【請求項2】
前記脚置き部が、高低差解消用足場が物品の下に敷かれる際に前記物品の底部または脚部と接し、前記物品の底部または脚部を支えるものであることを特徴とする請求項1記載の高低差解消用足場。
【請求項3】
前記高低差解消用足場全体が、上面視において、多角形であることを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【請求項4】
前記高低差解消用足場全体が、上面視において、三角形、四角形、五角形または六角形であることを特徴とする請求項3に記載の高低差解消用足場。
【請求項5】
複数の前記脚置き部が、上面視において、同一形状であり、同一面積を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【請求項6】
複数の前記脚置き部が、上面視において、高低差解消用足場全体の中心部に角を接していることを特徴とする請求項5に記載の高低差解消用足場。
【請求項7】
隣接する脚置き部同士が、上面視において、一辺を共有することを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【請求項8】
前記物品が、テーブル、椅子またはベッドであることを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【請求項9】
2つの高低差解消用足場のうち、一方の高低差解消用足場における底面からの位置が最も高い位置にある脚置き部と、他方の高低差解消用足場における底面からの位置が最も低い位置にある脚置き部とを対向させることで、該2つの高低差解消用足場が嵌合可能であることを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【請求項10】
上面視における中心部に、ペグを挿入可能な孔を備えることを特徴とする請求項1に記載の高低差解消用足場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブル等の脚と床や地面との隙間を埋めるための器具に関し、詳しくは、様々な隙間寸法に即時に対応し得る技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャンプ、バーベキュー、野外イベント等で、テーブル、椅子等を設置する際、地面の凹凸によって、テーブル等の脚と地面の間に隙間が空いてしまうことがある。室内での使用においても、床の状況によっては、テーブル等の一部の脚と床との間に隙間が空いてしまうことがある。
隙間の大きさに応じて、高さを可変できるスペーサとしての器具が知られているが、ネジを回転させる等の作業が必要であり、面倒であった。
また、キャンプ等では、移動を伴うことから、運搬しやすいことが必要であった。
そこで、テーブル等の脚と地面との隙間寸法に応じて、簡単に、隙間を埋めることができ、且つ、持ち運び時にコンパクトである器具が求められていた。
【0003】
このような問題に対して、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、机や椅子の脚部の高さを調整可能な脚キャップ(特許文献1参照)が提案され、公知技術となっている。より詳しくは、キャップを二重構造とし、ネジを回転させることにより高さを調整することができるものである。
しかしながら、本先行技術による構造では、ネジを回転させて高さを調整することから、調整に手間と時間がかかってしまい、迂遠であることから、上記問題の解決には至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑み、テーブル等の脚と地面との隙間調整を簡単に行うことが可能な高低差解消用足場を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、物品の下に敷かれ、物品の部分ごとの高低差を解消して物品の水平面を地面に対して平行に保つための高低差解消用足場であって、略水平面から構成される脚置き部を複数備え、前記脚置き部は、それぞれが、底面からの高さが異なる手段を採用する。
【0007】
また、本発明は、前記脚置き部が、高低差解消用足場が物品の下に敷かれる際に前記物品の底部または脚部と接し、前記物品の底部または脚部を支える手段を採る。
【0008】
さらに、本発明は、前記高低差解消用足場全体が、上面視において、多角形である手段を採る。
【0009】
またさらに、本発明は、前記高低差解消用足場全体が、上面視において、三角形、四角形、五角形または六角形である手段を採る。
【0010】
さらにまた、本発明は、複数の前記脚置き部が、上面視において、同一形状であり、同一面積を有するものである手段を採る。
【0011】
またさらに、本発明は、複数の前記脚置き部が、上面視において、高低差解消用足場全体の中心部に角を接している手段を採る。
【0012】
さらにまた、本発明は、隣接する脚置き部同士が、上面視において、一辺を共有する手段を採る。
【0013】
そしてまた、本発明は、前記物品が、テーブル、椅子またはベッドである手段を採る。
【0014】
またさらに、本発明は、2つの高低差解消用足場のうち、一方の高低差解消用足場における底面からの位置が最も高い位置にある脚置き部と、他方の高低差解消用足場における底面からの位置が最も低い位置にある脚置き部とを対向させることで、該2つの高低差解消用足場が嵌合可能である手段を採る。
【0015】
そしてまた、本発明は、上面視における中心部に、ペグを挿入可能な孔を備える手段を採る。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る高低差解消用足場によれば、テーブル等の脚と地面との隙間を容易に埋めることができ、且つ、持ち運びも容易とすることが可能であって、利用者の利便性向上に資するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す全体斜視図である。
【
図2】本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す全体斜視図である。
【
図3】本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す上面図である。
【
図4】本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す説明図である。
【
図5】本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す説明図である。
【
図6】本発明に係る高低差解消用足場の他の実施形態例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る高低差解消用足場は、略水平面から構成される脚置き部を複数備え、前記脚置き部は、それぞれが、底面からの高さが異なることによって、テーブル等の脚と地面との高低差又は隙間を容易に埋めることができることを最大の特徴とする。
本発明に係る高低差解消用足場は、材料は限定されず、例えば、プラスチック、木、金属、ゴムなどいずれの材料も採用することができる。上に物を載せるということから、硬質の材料が好ましい。
また、本発明に係る高低差解消用足場は、大きさは特に限定されず、用途に応じて適宜大きさを設定することができる。例えば、キャンプのテーブル用の足場であれば、高低差解消用足場全体の高さが、2cm~10cmであることが好ましい。
本発明に係る高低差解消用足場は、製造方法も特に限定されない。製造方法としては、例えば、一体成形、各足場や各層を成型後に接着するなどの方法が挙げられる。
以下、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0019】
尚、以下に示される高低差解消用足場の全体形状及び各部の形状は、下記に述べる実施形態例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状や寸法等の範囲内で適宜変更することができるものである。
【0020】
図1から
図5に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示しており、詳しくは、使用時の全体斜視図である。
図2は、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す全体斜視図であり、(a)は脚置き部が正方形の場合の例、(b)は脚置き部が三角形の場合の例である。
図3は、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す上面図であり、高低差解消用足場全体の形状が、(a)と(b)が四角形(正方形)、(c)が五角形、(d)が六角形、(e)が四角形(長方形)、(f)が円形の場合を示している。
図4は、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す説明図であり、(a)は2つの高低差解消用足場を対向させて嵌合する過程を示す図、(b)は2つの高低差解消用足場が嵌合した状態を示す図である。
図5は、本発明に係る高低差解消用足場の実施形態例を示す説明図であり、(a)は高低差解消用足場の中央にペグ用の孔を設けた図、(b)は更にペグの頭を埋める溝を設けた図である。
【0021】
高低差解消用足場1は、テーブル、椅子、ベッド等の底部又は脚と、地面、床等の設置場所の平面との隙間に挟み込むことによって、隙間をなくし、テーブル等のがたつきを解消するものである。
言い換えれば、高低差解消用足場は、物品の下に敷かれ、物品の部分ごとの高低差を解消して物品の水平面を地面に対して平行に保つためのものである。
高低差解消用足場1は、略水平面から構成される脚置き部10を複数備え、脚置き部10は、それぞれが、高低差解消用足場1の底面からの高さが異なることを特徴とするものである。底面とは、高低差解消用足場1を地面に設置した際に、地面に接する面である。
高低差解消用足場1は、複数の階層を持ち、それぞれの階層には、脚置き部10が設けられている。
脚置き部10は、平面であり、各階層の広面で、且つ、底面側に対向する面に設けられている。
各階層は、物理的に分離可能でも、観念的な層でもよい。分離可能な層としては、木材等で層を構成していてもいい。観念的な層としては、高低差解消用足場1自体が、樹脂成型等で一体のものでも良い。
物理的に層を成す場合、それぞれの層を接着剤等で強固に固定する。
【0022】
(基本形の説明)
本実施形態例では、先ず、
図1、
図2(a)に沿って、高低差解消用足場1全体が四角形で、4つの層から成る場合について説明する。
高低差解消用足場1は、第1階層20、第2階層21、第3階層22、第4階層23を持つ。それぞれの層には脚置き部10が設けられている。各層の厚さは、一定としているが、使用する状況に応じて、変えたものを作ってもよい。
脚置き部10は、高低差解消用足場1が物品の下に敷かれる際に物品の底部または脚部と接し、物品の底部または脚部を支えるものである。
第1階層20には第1の脚置き部11が設けられ、第2階層21には第2の脚置き部12が設けられ、第3階層22には第3の脚置き部13が設けられ、第4階層23には第4の脚置き部14が設けられている。第1の脚置き部11、第2の脚置き部12、第3の脚置き部13、第4の脚置き部14は、上面視において、同一形状であり、同一面積を有する。
【0023】
第1階層20は、高低差解消用足場1の底部を構成し、上面視、四角形である。
図1においては、第1階層20の第1の脚置き部11にテーブルの脚Lを置いた場合を記載している。第1階層20の上には、第2階層21が配置される。
第2階層21は、四角形から、上面視第1の脚置き部11を除く形状であり、概ねL字状である。第2階層21には、第2の脚置き部12が配置されている。第2の脚置き部12の高さは、第1の脚置き部11よりも、第2階層21の厚さ分高い。テーブルの脚と地面との隙間が、第1の脚置き部11の高さでは解消できない場合に、テーブルの脚Lを第2の脚置き部12に載せることで、隙間を解消する方向に進めることができる。
【0024】
第2階層21の上には、第3階層22が配置されている。第3階層22は、四角形から、上面視第1の脚置き部11、第2の脚置き部12を除く形状であり、概ね長方形状である。第3階層22には、第3の脚置き部13が配置されている。第3の脚置き部13の高さは、第2の脚置き部12よりも、第3階層22の厚さ分高い。
第3階層22の上には、第4階層23が配置されている。第4階層23は、四角形から、上面視第1の脚置き部11、第2の脚置き部12、第3の脚置き部13を除く形状であり、概ね四角形状である。第4階層23には、第4の脚置き部14が配置されている。第4の脚置き部14の高さは、第3の脚置き部13よりも、第4階層23の厚さ分高い。上面視、第4階層23の形状は、第4の脚置き部14の形状とほぼ同じである。
【0025】
図1では、第1の脚置き部11の両側に第2の脚置き部12、第3の脚置き部13が来る構成であり、
図2(a)は、第1の脚置き部11から左周りに階段を昇るように、第2の脚置き部12、第3の脚置き部13、第4の脚置き部14が構成されている。
図1の場合は、例えば、第1の脚置き部11にテーブルの脚Lを置いた際、隙間がまだ解消されない場合、隙間の程度に応じて、高低差解消用足場1を右、又は、左に回転することによって、隙間が解消されることになり、便利である。
また、
図2(a)の場合は、例えば、第1の脚置き部11にテーブルの脚Lを置いた際、隙間がまだ解消されない場合、高低差解消用足場1を左回転させることで、脚置き部10が段階的に高くなるので、調整しやすく便利である。
【0026】
図2(b)は、高低差解消用足場1全体が四角形で、脚置き部10の形状が三角形の場合の例である。4つの階層と4つの脚置き部10を持つ点は、
図2(a)の場合と同じである。
このような形状とすることで、テーブルの脚の形状によっては、脚置き部10の形状と合致し、高低差解消用足場1として、有効な場合もある。
【0027】
(形状のバリエーション)
図3に沿って、高低差解消用足場1の種々の形状の場合について説明する。
図3(a)から(e)は、高低差解消用足場1全体が、上面視において多角形の場合であって、具体的には四角形、五角形または六角形の場合である。また、
図3(f)は、上面視において円形の場合である。
図3(a)は、高低差解消用足場1全体が正方形の場合で、各脚置き部10を四角形とし、第1の脚置き部11をAと、第2の脚置き部12をBと、第3の脚置き部13をCと、第4の脚置き部14をDと表している。
図3(b)は、同じく高低差解消用足場1全体が正方形で、各脚置き部10が三角形の場合である。
【0028】
図3(c)は、高低差解消用足場1全体が五角形で、5つの三角形の脚置き部10から成る場合である。AからEに向けて、高さが徐々に高くなる構成である。
図3(d)は、高低差解消用足場1全体が六角形で、6つの三角形の脚置き部10から成る。AからFに向けて、高さが徐々に高くなる構成である。
図3(e)は、
図3(a)とほぼ同じ形状であるが、高低差解消用足場1全体が長方形の場合である。
図3(f)は、高低差解消用足場1全体が円形であり、脚置き部10は4分割の円弧である。5分割、6分割とすることもできる。
【0029】
図3(a)から(f)の各高低差解消用足場1については、複数の脚置き部10が、上面視において、同一形状であり同一面積を有するものである。
また、すべての脚置き部10について、脚置き部10の角16の1つが、高低差解消用足場1全体の中心部に接している。
また、脚置き部10同士が、上面視において、1つの辺15を共有している、と言える。
【0030】
(運搬時の嵌合)
図4に沿って、2つの高低差解消用足場1を嵌合させる内容について説明する。
高低差解消用足場1は、複数の高さの脚置き部10を持ち、テーブルの脚と地面との隙間を効率的に埋めることができるが、個々の高低差解消用足場1は、不規則な形状であるので、持ち運ぶ際に、収まりが悪く、不便な場合もある。
そこで、2つの高低差解消用足場1を、脚置き部10を対向させるように組み合わせる(
図4(a))。
そうすると、各高低差解消用足場1の脚置き部10が合わせられるように嵌合し、全体として2つの高低差解消用足場1が一体化して、一つの立方体や直方体、円筒体等の形状となる(
図4(b))。
従って、全体として、収まり良く、運搬に便利である。
言い換えれば、底面からの位置が最も高い位置にある第4の脚置き部14と、底面からの位置が最も低い位置にある第1の脚置き部11とを対向させながら2つの高低差解消用足場1を嵌合させることで、一体化が可能であると言える。
【0031】
(ペグ用孔)
図5に沿って、高低差解消用足場1をペグ等で固定する内容を説明する。
高低差解消用足場1は、複数の高さの脚置き部10を持ち、テーブルの脚と地面との隙間を効率的に埋めることができるが、キャンプ等で、比較的柔らかな地面にテーブル等を設置する場合は、高低差解消用足場1も滑る等でずれる可能性が高くなり、不便な場合もある。
そこで、高低差解消用足場1をペグ等で地面に固定可能とする。
具体的には、高低差解消用足場1について、上面視における中心部に、ペグを挿入可能な孔であるペグ用孔40を備えるものである(
図5(a))。
より詳しくは、ペグ用孔40は、第1階層20の第1の脚置き部11の角16のうち、中心部30に最も近い角16に設けられた孔である。孔は、高低差解消用足場1を設置した際の鉛直方向に貫通している。孔は、一般的なペグが挿入可能な大きさであり、例えば、直径6mm程度である。
ペグ用孔40を設け、ペグ等で高低差解消用足場1を地面に固定することで、高低差解消用足場1がずれて、テーブルの脚が高低差解消用足場1から脱落する危険を防ぐことができる。
【0032】
また、ペグ用孔40の周囲にペグ用溝41を設けることで、高低差解消用足場1の利便性を高めることができる。
ペグ用溝41は、ペグの頭の部分が第1の脚置き部11の表面に出ないようにするための溝であり、例えば、ペグの頭の部分がすべて埋まる深さを持つ(
図5(b))。
ペグ用溝41を備えることによって、高低差解消用足場1をペグで固定した際、ペグの頭は、ペグ用溝41の中に埋もれるため、テーブルの脚と、ペグの頭が干渉することがなく、スムーズにテーブルの脚を第1の脚置き部11に置くことができる。ペグ用溝41を設ける場合、ペグを抜く際に、ペグの頭にペグ抜きを差し込めるようにペグ用溝41の幅にペグよりも広い部分を設けることが好ましい。
【0033】
図6に沿って、他の実施形態例について説明する。
図6(a)は、脚置き部10の表面に窪み50を設けるものである。窪み50を設けることで、脚の位置が安定し、脚置き部10からテーブルの脚がずれることを防ぐことができる。
図6(b)は、脚置き部10同士の間の側面を傾斜面51とするものである。傾斜面51を設けることで、脚を第1の脚置き部11から第2の脚置き部12に移動する際、傾斜面51に沿って移動できるので、スムーズに脚を移動させることができる。
図6(c)は、脚置き部10の周囲に枠部52を設けるものである。枠部52を設けることで、脚の位置がずれた場合に、脚のずれが枠部52で規制され、脚置き部10からの脚の脱落を防ぐことができる。
また、枠部52の切れ目を、一段高さの低い脚置き部10側に設けることによって、用いる脚置き部10を変える際に、枠部52が邪魔にならず、好適にである。
【0034】
図6(d)は、脚置き部10の周囲に側面窪み53を設けるものである。側面窪み53を設けることによって、脚置き部10の面積を広くすることができるので、脚の端部が大きい場合に、余裕をもって、脚を脚置き部10に載せることができる。
図6(e)は、第2の脚置き部12、第3の脚置き部13、第4の脚置き部14の配置を変えるものである。第1の脚置き部11の両側に第3の脚置き部13、第4の脚置き部14を配置することによって、2つの高低差解消用足場1を嵌合させた際、互いの第3の脚置き部13、第4の脚置き部14によって、高低差解消用足場1同士が横ずれすることを防ぐことができる。そのため、運搬のために2つの高低差解消用足場1を嵌合させた際、横ずれにより、嵌合がはずれてしまうことを防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明に係る高低差解消用足場は、テーブル等の脚と地面、床との隙間を効率よく埋める器具として産業上の利用可能性は大きいと解する。
【符号の説明】
【0036】
1 高低差解消用足場
10 脚置き部
11 第1の脚置き部
12 第2の脚置き部
13 第3の脚置き部
14 第4の脚置き部
15 辺
16 角
20 第1階層
21 第2階層
22 第3階層
23 第4階層
30 中心部
40 ペグ用孔
41 ペグ用溝
50 窪み
51 傾斜面
52 枠部
53 側面窪み
L テーブルの脚