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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073700
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】ストレート型管継手
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/30 20060101AFI20240523BHJP
   F16K 1/20 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
F16L37/30
F16K1/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184540
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桑山 健太
(72)【発明者】
【氏名】宮村 雅之
【テーマコード(参考)】
3H052
3J106
【Fターム(参考)】
3H052AA02
3H052BA03
3H052BA25
3H052BA26
3H052CD03
3H052EA02
3J106BC12
3J106GA03
3J106GA14
3J106GA23
3J106GA30
3J106GB02
3J106GB03
(57)【要約】
【課題】弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を狭い環境において実現可能な管継手を提供する。
【解決手段】ストレート型管継手(310)は、他の継手(800)が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体(321)と、継手本体内部に設けられ、継手本体内部において一端と他端とを連通させるための開口(312)が形成された弁座部(311)と、継手本体に収容されているフラップ弁装置(400)であって、回動することにより、開口を封止する閉弁状態と、開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置とを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストレート型管継手であって、
他の継手が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体と、
前記継手本体内部に設けられ、前記継手本体内部において前記一端と前記他端とを連通させるための開口が形成された弁座部と、
前記継手本体に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記開口を封止する閉弁状態と、前記開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置と、
を備える、ストレート型管継手。
【請求項2】
請求項1に記載のストレート型管継手において、
前記フラップ弁装置は、
前記継手本体の内壁に沿って配置される固定部材と、
前記固定部材に設けられた回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放することにより前記開弁状態を実現する弁体と、
前記固定部材に固定される弾性部材であって、前記開口を封止するように前記弁体を付勢する弾性部材と、を有する、
ストレート型管継手。
【請求項3】
請求項2に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記継手本体の第1中心軸に対して、前記開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、前記弁座部に形成されている、ストレート型管継手。
【請求項4】
請求項3に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、前記弁座部に形成され、
前記弁体は、前記閉弁状態において前記開口を封止する本体部であって、前記閉弁状態において前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有する、ストレート型管継手。
【請求項5】
請求項4に記載のストレート型管継手において、
前記弁体は、前記閉弁状態において前記継手本体の前記一端側に突出する押圧部であって、前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、
前記押圧部は、前記弁体のうち、前記本体部の長軸に沿った方向において前記回転軸に近い側に設けられている、ストレート型管継手。
【請求項6】
請求項5に記載のストレート型管継手において、
前記開口は、前記第2中心軸の方向に見て、前記開口の中心が、前記開口と前記第1中心軸との交点に比べて前記長軸に沿った方向において、前記回転軸から遠い側に位置するように、前記弁座部に形成されている、ストレート型管継手。
【請求項7】
請求項6に記載のストレート型管継手において、
前記本体部は、前記閉弁状態において前記一端側に露出する露出面を有し、
前記弁体は、前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部を有する、ストレート型管継手。
【請求項8】
請求項7に記載のストレート型管継手において、
前記突出部は、前記閉弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置される、ストレート型管継手。
【請求項9】
請求項5から請求項8までのいずれか一項に記載のストレート型管継手において、
前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されている、ストレート型管継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ストレート型管継手に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの管同士を接続する管継手として、「プラグおよびソケット」や「雄型管継手部材および雌型管継手部材」などと呼ばれる2つの管継手部材がそれぞれ内部に弁構造を有し、これらの継手部材同士が連結する際に、各弁構造が閉止状態から解放状態に移行する管継手が種々提案されている。例えば、特許文献1の管継手は、いわゆるプランジャー弁と呼ばれる弁構造を有し、プラグとソケットとの連結時に、ソケット内の部材がプラグ内の筒状の外側弁部材を軸方向に押し戻し、これにより、プラグ内において外側弁装置と、外側弁装置内に配置された内側弁部材(プランジャー)との間の密封係合が解除される。また、ソケット内においては、連結時に、弁部材がプラグ内の内側弁部材により軸方向に押し戻され、弁部材とその周りの部材との密封係合が解除される。特許文献2の管継手も、同様に、プランジャー弁と呼ばれる弁構造を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-29933号公報
【特許文献2】特開2019-138380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1、2のようなプランジャー弁を有する管継手では、内部に収容されている弁部材(弁体)が軸方向にストロークすることにより開弁状態と閉弁状態とが切り替わるので、所定のストローク長を確保するために軸方向に長い構造を採用せざるを得ない。このため、例えば、車両のエンジンルーム等の狭小空間であって所定のストローク長さを確保できないような環境においては、使用できないという問題があった。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材の連結および脱抜を、狭い環境において実現可能な管継手が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
【0006】
(1)本開示の一形態によれば、ストレート型管継手が提供される。他の継手が接続され得る一端と、他の配管が接続され得る他端と、を有する筒状の継手本体と、前記継手本体内部に設けられ、前記継手本体内部において前記一端と前記他端とを連通させるための開口が形成された弁座部と、前記継手本体に収容されているフラップ弁装置であって、回動することにより、前記開口を封止する閉弁状態と、前記開口を開放する開弁状態と、を切り替えるフラップ弁装置と、を備える。
この形態のストレート型管継手によれば、継手本体内部に回動することにより開弁状態と閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置を備えるので、継手本体の中心軸に沿った方向において狭い空間しか確保できない状況においても、弁(フラップ弁装置)の開閉動作を実現できる。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材(ストレート型管継手および継手)の連結および脱抜を、狭い環境において実現できる。加えて、フラップ弁装置により弁の開閉を実現するので、プランジャー弁と比較して、流路抵抗(圧力損失)を低減できる。また、フラップ弁装置により弁の開閉を実現するので、継手内で軸方向に伸びる構成を要するプランジャー弁と比較して、構成をよりコンパクトにできる。
(2)上記形態のストレート型管継手において、前記フラップ弁装置は、前記継手本体の内壁に沿って配置される固定部材と、前記固定部材に設けられた回転軸を中心に回動可能に構成された弁体であって、前記開口を封止することにより前記閉弁状態を実現し、前記開口を開放することにより前記開弁状態を実現する弁体と、前記固定部材に固定される弾性部材であって、前記開口を封止するように前記弁体を付勢する弾性部材と、を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、フラップ弁装置は、弁体と、弾性部材とを有するので、ストレート型管継手に他の継手が接続されていない状態においては、弾性部材により弁体が開口を封止するように付勢して閉弁状態を実現でき、他方、ストレート型管継手に他の継手が接続されている状態においては、弁体が回動して開口を開放し、開弁状態を実現できる。
(3)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記継手本体の第1中心軸に対して、前記開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、前記弁座部に形成されていてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、継手本体の第1中心軸に対して、開口の第2中心軸が、30度~60度傾くように、弁座部に形成されているので、第2中心軸が第1中心軸と平行である場合と比較して、弁体が第1中心軸に沿って同じ長さ分だけ押された場合に、継手本体内部の流路断面積をより大きくでき、圧力損失をより低減できる。また、傾きの角度が30度~60度なので、傾きの角度が比較的小さい構成と比較して、開弁状態における継手本体内部の流路断面積を大きくできる。他方、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、他の継手と接続時において開弁状態に移行させるために要する力を低減できる。また、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、開弁状態および閉弁状態のいずれにおいても、弾性部材に加えられる負荷が小さいので、弾性部材の破損を抑制できる。
(4)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、前記弁座部に形成され前記弁体は、前記閉弁状態において前記開口を封止する本体部であって、前記閉弁状態において前記第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状を有するように、弁座部に形成されているので、真円状である場合と比較して、第1中心軸に対して傾いた第2中心軸を有する開口において開口面積をより大きくできる。これにより、圧力損失をより低減できる。また、弁体は、閉弁状態において第2中心軸方向に見て楕円状の外観形状の本体部を有するので、開口を確実に封止できる。
(5)上記形態のストレート型管継手において、前記弁体は、前記閉弁状態において前記継手本体の前記一端側に突出する押圧部であって、前記他の継手によって前記第1中心軸と平行な方向に押圧される押圧部を有し、前記押圧部は、前記弁体のうち、前記本体部の長軸に沿った方向において前記回転軸に近い側に設けられてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、押圧部は、第2中心軸方向に見て、弁体のうち、楕円状の本体部の長軸に沿った方向において、回転軸に近い側に設けられているので、押圧部が回転軸から遠い側に設けられている構成と比較して、第1中心軸に沿って同じ長さ分だけ他の継手により押圧部が押された場合に、より大きな角度で弁体を回動させることができる。これにより継手本体内部における流路断面積をより大きくして、圧力損失をより低減できる。
(6)上記形態のストレート型管継手において、前記開口は、前記第2中心軸の方向に見て、前記開口の中心が、前記開口と前記第1中心軸との交点に比べて前記長軸に沿った方向において、前記回転軸から遠い側に位置するように、前記弁座部に形成されていてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、開口は、第2中心軸方向に見て、開口の中心が、開口と第1中心軸との交点に比べて長軸に沿った方向において、回転軸から遠い側に位置するように、弁座部に形成されているので、継手本体に他の継手が接続される際に、他の継手の中心軸が第1中心軸と一致するように接続され、且つ他の継手の中心軸上の部位で押圧部を押す構成においては、弁体のうち長軸に沿った方向において回転軸に近い側に設けられた押圧部をより高い確度で押すことができる。
(7)上記形態のストレート型管継手において、前記本体部は、前記閉弁状態において前記一端側に露出する露出面を有し、前記弁体は、前記露出面から突出し、先端において前記押圧部と連なる棒状の突出部を有してもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、弁体は、露出面から突出し、先端において押圧部と連なる棒状の突出部を有するので、継手本体に他の継手が接続される際に、弁体のうち、押圧部と異なる部位が押されることを抑制できる。
(8)上記形態のストレート型管継手において、前記突出部は、前記閉弁状態において、前記第1中心軸と平行に配置されてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、突出部は、閉弁状態において、第1中心軸と平行に配置されているので、他の継手を接続する際に、押圧部に加えられた力が確実に本体部に伝えられる。これにより、閉弁状態の解除を小さな力で円滑に行うことができる。
(9)上記形態のストレート型管継手において、前記押圧部のうち、前記他の継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面により構成されてもよい。
この形態のストレート型管継手によれば、押圧部のうち、継手と接する接触面は、インボリュート曲線の集合である曲面で構成されているので、継手と押圧部との接触位置が過剰に変位することを抑制でき、また、接触部分を点または線で構成できるので、継手の接続時に安定して押圧力を弁体に伝えることができる。このため、弁体の回動を滑らかに行うことができると共に、小さな力で弁体を回動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
図2】本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
図3】本開示の一実施形態としてのストレート型管継手の外観構成を示す斜視図である。
図4】継手本体の外観構成を示す斜視図である。
図5】継手本体の外観構成を示す斜視図である。
図6】ストレート型管継手の断面を示す断面図である。
図7】フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
図8】フラップ弁装置の詳細構成を示す斜視図である。
図9】弁体の詳細構成を示す斜視図である。
図10】弁体の詳細構成を示す斜視図である。
図11】第2中心軸が第1中心軸に対して傾いている効果を説明するための説明図である。
図12】ストレート型管継手の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.実施形態:
A1.全体装置構成:
図1図3は、本開示の一実施形態としてのストレート型管継手310の外観構成を示す斜視図である。なお、図1図3では、ストレート型管継手310にL字状の配管323が接続された状態を示す。図1図3では、互いに直交する3つの軸(X、YおよびZ軸)が表されている。本実施形態において、「X軸方向」とは、+X方向と-X方向の総称である。同様に、「Y軸方向」とは+Y方向と-Y方向の総称であり、「Z軸方向」とは+Z方向と-Z方向の総称である。なお、図4図12におけるX、YおよびZ軸は、図1図3におけるX、YおよびZ軸と同じである。
【0009】
ストレート型管継手310は、狭小空間において2つの管同士を接続するために用いられる。具体的には、2つの管同士が互いの中心軸が一致しない状態(すなわち、所定の角度で交差した状態)でこれら2つの管同士を接続するために用いられる。本実施形態では、上述の「所定の角度」は90度である。なお、90度に限らず、0度を除く任意の角度であってもよい。本実施形態において、「2つの管」は、車両に搭載され、複数の電池がケース内に収容された電池パックにおいて電池モジュールの温度を調整するための冷却媒体、例えば純水、LLC(Long Life Coolant)、空気、油を流通させるための管が該当する。なお、本実施形態においてストレート型管継手310に接続する2つの管のうち、一方の配管323は、-X方向からストレート型管継手310に接続する。他方の管は、+Z方向からストレート型管継手310に接続する。なお、図1図3では、他方の管の図示は省略している。他方の管は、管状の継手であり、ストレート型管継手310と接続する際に、ストレート型管継手310が有する後述のフラップ弁装置400の一部を押圧する本実施形態において、ストレート型管継手310は、電池パックのケース内に設けられ、電池パックのケース表面に取り付けられた他方の管と接続する。なお、ストレート型管継手310は、上述した電池パックにおける温度調整用の媒体を流通させるための管(および継手)同士を接続するために用いられてもよい。
【0010】
図1図3に示すように、ストレート型管継手310は、継手本体321と、フランジ322とを備える。図4および図5は、継手本体321の外観構成を示す斜視図である。継手本体321は、Z軸と平行な第1中心軸C1を有する筒状の外観形状である。ストレート型管継手310は、+Z方向の一端と-Z方向の他端とに開口を有する。図3および図5に示すように、継手本体321は、その内側に開口312が形成された弁座部311を有する。なお、図1図5は、後述するフラップ弁装置400の弁体450により開口312が封止された状態(閉弁状態)を示している。図4に示すように、継手本体321は、周方向に沿った溝であるフランジ取付部324を有する。図1図3に示すように、フランジ取付部324にはフランジ322が取り付けられている。フランジ322は、複数の係合部325を有する。係合部325は、他の継手がストレート型管継手310に接続する際に、他の継手と係合する。図4に示すように、継手本体321の-Z方向の周上には、複数の爪部326およびシール部材302が設けられている。複数の爪部326は、配管323が接続する際に、配管323と係合する。シール部材302は、配管323と継手本体321との間に挟まれ、管と継手本体321との間を封止する。
【0011】
図6は、ストレート型管継手310の断面を示す断面図である。図6では、図1のVI-VI断面線での断面を示している。図6では、ストレート型管継手310に接続される他の継手800の一部を破線で表している。継手本体321の内部には、フラップ弁装置400が収容されている。フラップ弁装置400は、他の継手800が接続されていない状態においては、開口312を封止している。フラップ弁装置400の詳細構成については、後述する。フラップ弁装置400と継手本体321の間にはシール部459が挟まれている。シール部459は、フラップ弁装置400と継手本体321との間を封止している。開口312は、継手本体321のZ軸方向の両端を連通させる開口である。また、開口312は、-Y方向に向かうにつれて-Z方向に位置するように傾いた開口である。換言すると、開口312の第2中心軸C2は、継手本体321の第1中心軸C1に対して傾いている。具体的には、第2中心軸C2は、第1中心軸C1に対して45度傾いている。なお、傾きの角度は、45度に限らず30度~60度の任意の角度であってよい。第2中心軸C2が第1中心軸C1に対して傾いている理由は、後述する。また、開口312は、第2中心軸C2方向に見て、-Y方向かつ-Z方向に沿った長軸を有する楕円状である。また、開口312は、第2中心軸C2の方向に見て、開口312の中心P1が、開口312と第1中心軸C1との交点P2に比べて長軸に沿った方向において、弁体450の回転軸から遠い側に位置するように、弁座部311に形成されている。中心P1と交点P2とのずれについては、後述する。
【0012】
継手800は、内孔801に環状のシール部810と、フラップ弁820とを備えている。フラップ弁820は、フラップ弁装置400と同様に回動することにより、シール部810の開口を封止する閉弁状態と、シール部810の開口を開放する開弁状態とを切り替える。フラップ弁820は、閉弁状態において継手800の中心軸と平行に突出する突当部821を備えている。突当部821の機能については、後述する。
【0013】
A2.フラップ弁装置400の詳細構成:
図7および図8は、フラップ弁装置400の詳細構成を示す斜視図である。フラップ弁装置400は、固定部材410と、弁体450と、弾性部材430とを備える。
【0014】
固定部材410は、X軸方向とZ軸方向とに延びる矩形板状の部材である。図8に示すように固定部材410のX軸方向の両端には、係合溝411が形成されている。図5に示すように、固定部材410は、かかる係合溝411と継手本体321の内壁に沿って設けられた溝とが係合することで、継手本体321内部に配置される。図7および図8に示すように、固定部材410は、弾性部材固定部412を備えている。弾性部材固定部412は、固定部材410の-Y方向の面に設けられており、弾性部材430を固定する。本実施形態において、弾性部材430は、屈曲した板バネにより構成されている。弾性部材固定部412は、かかる板バネの一端を固定する。これにより、弾性部材固定部412は、弾性部材430の一方の端部を固定端として機能させる。
【0015】
固定部材410は、係合溝411、弾性部材固定部412に加えて、一対の軸受部414を備える。一対の軸受部414は、固定部材410の+Z方向の端部において、X軸方向の両端に形成されている。軸受部414は、弁体450の一対の軸部453を回動可能に支持している。本実施形態において、軸受部414には、軸部453が+Z方向かつ-Y方向に移動できる隙間、すなわち遊びが設けられている。遊びは、軸部453が開口312の第2中心軸C2と平行な方向に移動可能に設けられている。遊びに沿った弁体450の移動については、後述する。
【0016】
図9および図10は、弁体450の詳細構成を示す斜視図である。弁体450は、継手800との接続時において、X軸方向に平行な回転軸を中心に回動可能に構成されている。弁体450は、弁座部311の開口312を封止することにより閉弁状態を実現し、開口312を開放させることにより開弁状態を実現する。
【0017】
弁体450は、上述した一対の軸部453の他、本体部455と、一対の弾性部材ガイド部451と、突出部457と、押圧部458と、支持部452とを備えている。
【0018】
本体部455は、薄い円柱状の外観形状を有する。本体部455は、閉弁状態において開口312と同一の第2中心軸C2を有する。本体部455は、第2中心軸C2方向に見て、開口312を封止する楕円状の外観形状を有する。上述のように、第2中心軸C2は第1中心軸C1に対して傾いている。図11は、第2中心軸C2が第1中心軸C1に対して傾いている効果を説明するための説明図である。図11の左側には、本実施形態の継手本体310および本体部455が模式的に表されている。図11の左側に示されている破線は、閉弁状態の本体部455の位置を示す。また、図11の左側に示されている実線は、本体部455の-Y方向かつ+Z方向の端部が+Z方向から第1中心軸C1に平行な方向に距離d1押され、開弁状態となった本体部455の位置を示す。図11の右側には、比較例として、配管600と弁650が模式的に表されている。配管600は、中心軸C10を有する直線状の管である。配管600内には、中心軸C10と平行な中心軸C20を有する開口620が設けられている。弁650は、中心軸C10と平行な中心軸C20を有し、X軸方向に平行な回転軸により回動可能に構成されている。弁650は、回動することで開口620を封止する閉弁状態と、開口620を開放する開弁状態とに切り替わる。図11の右側に示されている破線は、閉弁状態の弁650の位置を示す。また、図11の右側に示されている実線は、弁650の-Y方向かつ+Z方向の端部が、+Z方向から中心軸C10および中心軸C20に平行な方向に距離d1押され、開弁状態となった弁650の位置を示す。図11から明らかなように、本体部455と弁650とをそれぞれ同じ距離d1押した場合であっても、本実施形態のように第1中心軸C1に対して第2中心軸C2が傾いていることで、第1中心軸C1方向に見て、開弁状態の本体部455近傍の流路断面積を、比較例と比べてより大きくすることができる。これにより、継手本体310内部を流れる冷却媒体の圧力損失をより低減できる。このため、本実施形態では、第2中心軸C2は、第1中心軸C1に対して傾いている。
【0019】
また、傾きの角度は30度~60度であることが好ましい。角度が小さい(例えば30度未満)場合、開弁状態における流路断面積が小さくなる。他方、角度が大きい(例えば60度超)場合、他の継手と接続する際に+Z方向から伝えられる力が、X軸方向またはY軸方向に逃げてしまうため、本体部455を押すために必要な力が増大する。また、閉弁状態および開弁状態のいずれにおいても、角度が小さい場合と比較して、弾性部材430に加えられる力が大きくなるので、弾性部材430が破損する虞がある。このため、傾きの角度は30度~60度であることが好ましい。
【0020】
図10に示すように、一対の弾性部材ガイド部451は、本体部455における-Z方向の端面である面S1において、互いにX軸方向に所定の距離だけ離れて設けられている。弾性部材ガイド部451は、略四角柱状の外観形状を有し、面S1から-Z方向に突出している。図5および図8に示すように、面S1において、一対の弾性部材ガイド部451に挟まれた領域SP1には、弾性部材430の折返部433が配置されている。領域SP1のX軸方向の長さは、折返部433のX軸方向の長さより長い。
【0021】
ここで、弾性部材430の構成について説明する。上述のように、弾性部材430は屈曲した板バネにより構成されており、+Y方向の端部は、弾性部材固定部412により固定されている。弾性部材430は、上述の端部の他、端部に連なる中間部431と、中間部431に連なり端部とは反対側の端に位置する折返部433とを備える。上述のとおり端部は固定端であるのに対し、中間部431および折返部433は、解放されている。すなわち、中間部431および折返部433は、弁体450に固定されておらず、加えられる応力により変形および移動可能である。図6に示すように、中間部431は、-Y方向に向かうにつれて-Z方向に位置するように斜めに配置されている。図5および図8に示すように、中間部431には開口が設けられており、軽量化や付勢力の低減化が図られている。図6および図8に示すように、折返部433は、本体部455の面S1と接した部分を境として中間部431とは反対の斜面を形成するように屈曲している。解放されている折返部433は、開弁状態と閉弁状態とが切り替わる際に、面S1と接する位置が変化するように、面S1上を滑るように移動する。一対の弾性部材ガイド部451は、かかる移動時において折返部433がX軸方向に過剰に変位して領域SP1から外れてしまうことを規制する。
【0022】
図9および図10に示すように、支持部452は、軸部453と本体部455との間に設けられており、軸部453のX軸方向中央付近と本体部455とを連結する。
【0023】
図7図10に示すように、突出部457は、棒状の外観形状を有する。突出部457は、本体部455の+Z方向の面である露出面456から突出し、自身の先端において押圧部458と連なる。押圧部458は、湾曲した板状の外観形状を有する。押圧部458において、突出部457の先端と連なる面とは厚さ方向において反対側となる面S2(以下「接触面S2」と呼ぶ)は、継手800が接続される際に継手800(突当部821)と接触する。
【0024】
接触面S2は、インボリュート曲線の集合である曲面で構成されている。換言すると、接触面S2は、その断面がインボリュート曲線である曲面であるといえる。インボリュート曲線とは、その法線が常に一つの定円に接するような平面曲面である。断面形状がインボリュート曲線である曲面によって接触面S2が構成されている理由については、後述する。
【0025】
A3.継手部材同士の連結および脱抜動作:
図12は、ストレート型管継手310の断面を示す断面図である。図12では、図6と同様に、図1のVI-VI断面線での断面を示している。図12では、継手800が継手本体321に接続された状態、つまり、開弁状態のストレート型管継手310を表している。
【0026】
図6に示す閉弁状態から、ストレート型管継手310が+Z方向に移動して継手800に挿入され、図12に示すように、継手本体321の先端が継手800のシール部810に突き当たると、継手800とストレート型管継手310の接続は完了する。
【0027】
ストレート型管継手310の挿入途中において、継手800が備えるフラップ弁820のうち、突当部821は、弁体450の押圧部458における接触面S2に接触する。その後、ストレート型管継手310の挿入が進むと、それに伴い、突当部821は、押圧部458を継手本体321の第1中心軸C1と平行な方向、すなわち-Z方向に押圧する。ここで、本実施形態では、継手800の突当部821の先端面も接触面S2と同様にインボリュート曲線の集合である曲面で構成されている。このため、突当部821が押圧部458を押圧するにしたがって、突当部821と押圧部458との接触部分は、突当部821および押圧部458においてそれぞれ変位する。すなわち、接触面S2において、突当部821と接触する部分が接触面S2の長手方向に沿って曲線状に変位する。これにより弁体450は、軸部453を中心として回動することとなる。このとき突当部821による押圧によって、弁体450は全体として-Z方向に押されて変位する。したがって、図12に示すように開口312は開放され、開口312を介して、継手本体321の+Z方向および-Z方向の開口が連通する。
【0028】
このとき継手800においても、フラップ弁820が回動してシール部810の開口が開放され、継手800の内孔801と、継手本体321の+Z方向の開口とが連通することとなる。継手本体321の内部と継手800とを結ぶ流路として、開口312において、弁体450よりも-Y方向に生じた空隙を通る流路が形成される。
【0029】
図12に示す矢印は、弁体450の回動する際の回転軸の位置の軌跡T1を示す。上述したように軸受部414には、軸部453が開口312の第2中心軸C2と平行な方向に移動可能に遊びが設けられている。このため、弁体450は、継手800の接続時において、X軸方向に平行な回転軸を中心として回転し、弁体450の回転軸は、+Y方向かつ-Z方向に遊びに沿って移動する。これにより、弁体450の回転軸は、第2中心軸C2と平行な軌跡T1を描くように移動する。
【0030】
図6および図12に示すように、押圧部458は、第2中心軸C2方向に見て、弁体450のうち、楕円状の本体部455の長軸に沿った方向において、回転軸(軌跡T1)に近い側に設けられている。「本体部455の長軸に沿った方向において、回転軸に近い側」とは、弁体450を本体部455の長軸に沿った方向に2つに分けた場合における、より回転軸に近い側、という意味である。このように、押圧部458が第2中心軸C2方向に見て弁体450における回転軸に近い側に設けられていることにより、弁体450は、回転軸に近い側において継手800から-Z方向に押されることとなる。このため、押圧部458が回転軸から遠い側に設けられている構成に比べて、第1中心軸C1に沿って同じ長さ分だけ継手800(突当部821)によって-Z方向に押された場合に、より大きな角度で弁体450を回転させることができる。これにより、弁体450の近傍における冷却媒体の流路断面積をより大きくして、圧力損失をより低減できる。
【0031】
また、図6に示すように突出部457は、閉弁状態において継手本体321の第1中心軸C1と平行に設けられている。このため、第1中心軸C1と平行な方向に沿って継手本体321と継手800とが接続される際に、押圧部458に加えられる力が、確実に本体部455に伝わるので、閉弁状態の解除を円滑に行うことができる。
【0032】
また、弁体450が回転軸に近い側において継手800から-Z方向に押されるようにするために、開口312は、第2中心軸C2の方向に見て、開口312の中心P1が、開口312と第1中心軸C1との交点P2に比べて長軸に沿った方向において、回転軸(軌跡T1)から遠い側に位置するように、弁座部311に形成されている。また、開口312を封止する本体部455の中心も、閉弁状態において、第2中心軸C2方向に見て、開口312と第1中心軸C1との交点P2に比べて長軸に沿った方向において、回転軸(軌跡T1)から遠い側に位置する。他方、継手800は、その中心軸が継手本体321の第1中心軸C1と一致するように接続される。このため、閉弁状態において、押圧部458は、弁体450のうちの回転軸に近い側において、継手800から-Z方向に押されることとなる。
【0033】
弁体450の押圧部458の接触面S2がインボリュート曲線の集合である曲面であるため、突当部821と接触して-Z方向に押された際に、接触部分が曲面に沿って移動し、弁体450の回動が実現できる。また、このときの接触部分の位置が、X軸方向およびY軸方向において過剰に変位することを抑制でき、弁体450の回動を滑らかに行わせることができる。なお、本実施形態では、継手800の突当部821において接触面S2と接触する面もインボリュート曲線の集合である曲面であり、かかる曲面の長手方向と接触面S2の長手方向とがZ軸方向に見ていずれもY軸方向で一致しているので、押圧部458と突当部821の接触部分は、点または線状となる。このため、面で接触する構成に比べて大きな圧力を弁体450に加えることができる。
【0034】
以上説明した実施形態のストレート型管継手310によれば、継手本体321内部に回動することにより開弁状態と閉弁状態とを切り替えるフラップ弁装置400を備えるので、第1中心軸C1に沿った方向において狭い空間しか確保できない状況においても、弁(フラップ弁装置400)の開閉動作を実現できる。このため、弁の開閉動作を伴う継手部材(ストレート型管継手310および継手800)の連結および脱抜を、狭い環境において実現できる。加えて、フラップ弁装置400により弁の開閉を実現するので、プランジャー弁と比較して、流路抵抗(圧力損失)を低減できる。また、フラップ弁装置400により弁の開閉を実現するので、軸方向に伸びる構成を要するプランジャー弁と比較して、構成をよりコンパクトにできる。
【0035】
また、フラップ弁装置400は、弁体450と、弾性部材430とを有するので、ストレート型管継手310に他の継手800が接続されていない状態においては、弾性部材310により弁体450が開口を封止するように付勢して閉弁状態を実現でき、他方、ストレート型管継手310に他の継手800が接続されている状態においては、弁体が回動して開口を開放し、開弁状態を実現できる。
【0036】
また、開口312は、継手本体321の第1中心軸C1に対して傾いた第2中心軸C2を有するように弁座部311に形成されているので、開口312の第2中心軸C2が第1中心軸C1と平行である場合と比較して、弁体450が第1中心軸C1に沿って同じ長さ分だけ押された場合に、継手本体321内部の流路断面積をより大きくでき、圧力損失をより低減できる。また、傾きの角度は30度~60度なので、傾きの角度が比較的小さい構成と比較して、開弁状態における継手本体321内部の流路断面積を大きくできる。他方、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、他の継手800と接続時において開弁状態に移行させるために要する力を低減できる。また、傾きの角度が比較的大きい構成と比較して、開弁状態および閉弁状態のいずれにおいても、弾性部材430に加えられる負荷が小さいので、弾性部材430の破損を抑制できる。
【0037】
また、開口312は、第2中心軸C2方向に見て楕円状の外観形状を有するように、弁座部311に形成されているので、真円状である場合と比較して、第1中心軸C1に対して傾いた第2中心軸C2を有する開口312において開口面積をより大きくできる。これにより、圧力損失をより低減できる。また、弁体450は、閉弁状態において、第2中心軸C2方向に見て楕円状の外観形状の本体部455を有するので、開口312を確実に封止できる。
【0038】
また、押圧部458は、第2中心軸C2方向に見て、弁体450のうち、楕円状の本体部455の長軸に沿った方向において、回転軸に近い側に設けられているので、押圧部458が回転軸から遠い側に設けられている構成と比較して、第1中心軸C1に沿って同じ長さ分だけ継手800により押圧部458が押された場合に、より大きな角度で弁体450を回動させることができる。これにより継手本体321内部における流路断面積をより大きくして、圧力損失をより低減できる。
【0039】
また、開口312は第2中心軸C2方向に見て、第2中心軸C2が開口312の長軸に沿った方向において、第1中心軸C1よりも回転軸から遠い側に位置するように、弁座部311に形成されているので、継手本体321に他の継手800が接続される際に、継手800の中心軸が第1中心軸C1と一致するように接続され、且つ継手800の中心軸上の部位(突当部921)で押圧部458を押す構成においては、弁体450のうち長軸に沿った方向において回転軸に近い側に設けられた押圧部458をより高い確度で押すことができる。
【0040】
また、弁体450は、露出面456から突出し、先端において押圧部458と連なる棒状の突出部457を有するので、継手本体321に継手800が接続される際に、弁体450のうち、押圧部458と異なる部位が押されることを抑制できる。
【0041】
また、突出部457は、閉弁状態において、第1中心軸C1と平行に配置されているので、継手800を接続する際に、押圧部458に加えられた力が確実に本体部455に伝えられる。これにより、閉弁状態の解除を小さな力で円滑に行うことができる。
【0042】
また、押圧部458のうち、継手800と接する接触面S2は、インボリュート曲線の集合である曲面で構成されているので、継手800と押圧部458との接触位置が過剰に変位することを抑制でき、また、接触部分を線で構成できるので、継手800の接続時に安定して押圧力を弁体450に伝えることができる。このため、弁体450の回動を滑らかに行うことができると共に、小さな力で弁体450を回動させることができる。
【0043】
B.他の実施形態:
(B1)上記実施形態において、弾性部材430は、板バネにより構成されていたが、板バネに限らず、コイルバネやエラストマで形成された円柱状の部材など、弁体450を付勢可能な任意の種類の弾性を有する部材により構成されてもよい。
【0044】
(B2)上記実施形態において、接触面S2と、突当部821における先端面とのうちの少なくとも一方は、インボリュート曲線の集合である曲面に代えて、球面の一部である曲面であってもよい。また、接触面S2と、突当部821における先端面とのうちの少なくとも一方は、平面であってもよい。かかる構成においても、突当部821は、押圧部458を-Z方向に押圧でき、また、押圧部458は継手800から力を受けることができる。また、継手本体321に接続される管は、継手800に代えて、例えば、先端部分に-Z方向に突出する棒状の突出部を備える管であってもよい。かかる構成においては、管が継手本体321に接続される際に、管が有する突出部が押圧部458を-Z方向に押圧し、開弁させることができる。
【0045】
(B3)上記実施形態のストレート型管継手310は、あくまでも一例であり、様々に変形可能である。例えば、押圧部458は、弁体450のうち、楕円状の本体部455の長軸に沿った方向において回転軸から遠い側や、中央位置に設けられていてもよい。また、弁体450において、突出部457を省略してもよい。かかる構成においては、例えば、露出面456をインボリュート曲線の集合である曲面で構成し、露出面456を継手800により押圧される構成としてもよい。かかる構成では、露出面456と押圧部458および接触面S2とは一致する。また、押圧部458は、閉弁状態において、第1中心軸C1と平行ではなく交差する構成としてもよい。また、突出部457は、開弁状態において、第1中心軸C1と交差する構成であってもよい。
【0046】
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0047】
302…シール部材、310…ストレート型管継手、311…弁座部、312…開口、321…継手本体、322…フランジ、323…配管、324…フランジ取付部、325…係合部、326…爪部、400…フラップ弁装置、410…固定部材、411…係合溝、412…弾性部材固定部、414…軸受部、430…弾性部材、431…中間部、433…折返部、450…弁体、451…弾性部材ガイド部、452…支持部、453…軸部、455…本体部、456…露出面、457…突出部、458…押圧部、459…シール部、800…継手、801…内孔、810…シール部、820…フラップ弁、821…突当部、C1…第1中心軸、C2…第2中心軸、S1…面、S2…接触面、SP1…領域、T1…軌跡
図1
図2
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図4
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