(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073718
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】微生物検出用の培地、及び当該培地を用いる微生物の検出方法
(51)【国際特許分類】
C12N 1/00 20060101AFI20240523BHJP
C12Q 1/04 20060101ALI20240523BHJP
C12N 1/14 20060101ALI20240523BHJP
C12N 1/16 20060101ALI20240523BHJP
C12N 1/20 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
C12N1/00 F
C12Q1/04
C12N1/14 C
C12N1/16 D
C12N1/20 A
C12N1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184569
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100157923
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴喰 寿孝
(72)【発明者】
【氏名】松本 雄大
【テーマコード(参考)】
4B063
4B065
【Fターム(参考)】
4B063QA01
4B063QA18
4B063QQ06
4B063QQ07
4B063QR50
4B063QR90
4B063QS07
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4B065AA01X
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4B065BC03
4B065BC32
4B065BD22
4B065CA46
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、様々な微生物を迅速に増殖させることのできる培地、及び当該培地を用いる微生物の検出方法を提供する。
【解決手段】10ppm~200ppmのカルシウム、50ppm~400ppmのマグネシウム、及び10ppm~1000ppmの亜鉛を含有する、微生物検出用の培地。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
10ppm~200ppmのカルシウム、50ppm~400ppmのマグネシウム、及び10ppm~1000ppmの亜鉛を含有する、微生物検出用の培地。
【請求項2】
pHが4.0~7.5である、請求項1に記載の微生物検出用の培地。
【請求項3】
固体形状である、請求項1に記載の微生物検出用の培地。
【請求項4】
炭素源及び窒素源を更に含有する、請求項1に記載の微生物検出用の培地。
【請求項5】
真菌、細菌、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる微生物を検出するための、請求項1~4のいずれか1項に記載の微生物検出用の培地。
【請求項6】
請求項1に記載の微生物検出用の培地を用いる、微生物の検出方法。
【請求項7】
試料を微生物検出用の培地に撒く、
試料を撒いた微生物検出用の培地をインキュベートする、
インキュベート後の微生物検出用の培地において、増殖した微生物を検出する
ことを含む、請求項6に記載の微生物の検出方法。
【請求項8】
試料をメンブレンフィルターでろ過し、当該メンブレンフィルターを微生物検出用の培地に接触させることによって、試料を微生物検出用の培地に撒く、請求項7に記載の微生物の検出方法。
【請求項9】
前記インキュベートは25℃~37℃で行う、請求項7に記載の微生物の検出方法。
【請求項10】
真菌、細菌、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる微生物を検出する、請求項6に記載の微生物の検出方法。
【請求項11】
試料が飲食品又は飲食品製造のための環境から取得されたものである、請求項7に記載の微生物の検出方法。
【請求項12】
検出した微生物を同定することを含む、請求項7~11のいずれか1項に記載の微生物の検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食品及びその製造工程に由来する試料等の試料中の微生物を検出するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料(ノンアルコール飲料、アルコール飲料等)を含む飲食品等の分野において、最終製品、中間製品、及び製造環境等の衛生管理を適切に行い、微生物汚染を未然に防ぐことは重要である。このため、飲食品メーカーは、微生物検査を日常的に行っている。
【0003】
微生物検査の一つの手段として、培養法が知られている。培養法では、試料中に含まれる微生物を培養により増殖させ、これを検出する。より詳細には、試料を選択培地に撒き、微生物が増殖する条件でインキュベートした後、培地上でコロニー形成の有無を確かめることによって、試料中の微生物の存在を検査する。出現したコロニーを用い、微生物の単離同定が可能であることもあり、培養法は一般的に用いられているが、結果を得るまでに一定の時間を要する。例えば、特許文献1には、薬剤(抗生物質、抗菌剤、抗真菌剤等)の存在下で微生物を検出するための培地が開示されている。当該培地には、抗生物質の存在下でも微生物が増殖できるように、複数の2価又は3価の陽イオン成分、好ましくはマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、及び鉄が配合されている。当該培地を用いて微生物を検出するために、試料と培地を20℃から54℃の温度で7日から14日程インキュベートする。そして、微生物の検出を公知ないし周知の系で行う。例えば、微生物内のATPを、ルシフェリン及びルシフェラーゼを用いる発光反応により検出し得るとされる。この検出方法は、比較的早く(数時間以内)結果を得ることに貢献し得るが、検査対象となる試料中にATPが存在すると、バックグラウンド発光として検出されてしまうため、検出感度が低下する場合がある。従って、原料に由来するATPが存在し得る飲食品等を試料にする場合、検出感度の低下が起こり得る。また、この方法によっては、微生物の単離同定ができない。
【0004】
培養法よりも短時間で微生物を検出する方法が報告されている。例えば、特許文献2には、液化環境又は生物試料中の標的微生物の検出を可能とする培地が開示されている。当該培地には、試料中の微生物を18時間以内に検出可能にするような量で、ビタミン、アミノ酸、元素(マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛等)、及び塩成分が配合されている。特許文献3には、油を分解する酵母を培養するための培地が開示されている。当該培地には、リン源、マグネシウム源、炭素源として100g/L超のグリセロール、溶媒、及び合計量0.0008g/L以上の微量元素(鉄、カルシウム、銅、ホウ素、及びマンガンからなる)が配合されている。当該培地を用いて、酵母を72時間培養している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-51028号公報
【特許文献2】特開平10-509031号公報
【特許文献3】特開2018-171003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、様々な微生物を迅速に増殖させることのできる培地、及び当該培地を用いる微生物の検出法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の発明者らは、培地の設計にあたり、配合すべき成分の種類、その含量、pH、及びその組み合わせ等に関して詳細に研究した。その結果、培地中のミネラルが課題の解決に関連があることを突き止めた。さらに研究を進めたところ、マグネシウム、カルシウム、及び亜鉛を培地成分として用い、かつこれらを特定の含量で組み合わせることによって、課題が解決できることを見出した。
【0008】
これに限定されるものではないが、本発明は以下を提供する。
【0009】
(1)10ppm~200ppmのカルシウム、50ppm~400ppmのマグネシウム、及び10ppm~1000ppmの亜鉛を含有する、微生物検出用の培地。
【0010】
(2)pHが4.0~7.5である、(1)に記載の微生物検出用の培地。
【0011】
(3)固体形状である、(1)又は(2)に記載の微生物検出用の培地。
【0012】
(4)炭素源及び窒素源を更に含有する、(1)~(3)のいずれかに記載の微生物検出用の培地。
【0013】
(5)真菌、細菌、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる微生物を検出するための、(1)~(4)のいずれかに記載の微生物検出用の培地。
【0014】
(6)(1)~(5)のいずれかに記載の微生物検出用の培地を用いる、微生物の検出方法。
【0015】
(7)試料を微生物検出用の培地に撒く、
試料を撒いた微生物検出用の培地をインキュベートする、
インキュベート後の微生物検出用の培地において、増殖した微生物を検出する
ことを含む、(6)に記載の微生物の検出方法。
【0016】
(8)試料をメンブレンフィルターでろ過し、当該メンブレンフィルターを微生物検出用の培地に接触させることによって、試料を微生物検出用の培地に撒く、(7)に記載の微生物の検出方法。
【0017】
(9)前記インキュベートは25℃~37℃で行う、(7)又は(8)に記載の微生物の検出方法。
【0018】
(10)真菌、細菌、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる微生物を検出する、(6)~(9)のいずれかに記載の微生物の検出方法。
【0019】
(11)試料が飲食品又は飲食品製造のための環境から取得されたものである、(7)~(10)のいずれかに記載の微生物の検出方法。
【0020】
(12)検出した微生物を同定することを含む、(7)~(11)のいずれかに記載の微生物の検出方法。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1は、2菌種を含む飲料を試料として用いた場合の培地上での菌の増殖の様子の一例を示す。この例では、培地は、100ppmのカルシウム、100ppmのマグネシウム、及び100ppmの亜鉛を含むポテトデキストロース寒天培地(pH4.5)であり、培養温度は30℃である。
【発明の詳細な説明】
【0022】
<微生物検出用の培地>
本願は、微生物検出用の培地(本明細書において、「本発明の培地」ということもある)を提供する。当該培地は、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛を含んでなる。
【0023】
本発明の培地のカルシウム含量は10ppm~200ppmであればよいが、好ましくは10ppm~100ppm、より好ましくは10ppm~30ppmである。本発明の培地のマグネシウム含量は50ppm~400ppmであればよいが、好ましくは50ppm~200ppm、より好ましくは50ppm~100ppmである。本発明の培地の亜鉛含量は10ppm~1000ppmであればよいが、好ましくは10ppm~500ppm、より好ましくは10ppm~200ppmである。カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の組み合わせを上記の範囲で含有することにより、培地は、様々な微生物の検出に利用し得る、汎用性の広い培地になり得る。
【0024】
本発明において、微生物の範囲は特に限定されず、天然に存在する微生物、人工的に作出された微生物、及びこれらの変異体等が包含される。微生物は、例えば、真核微生物及び/又は原核微生物であってもよい。或いは、微生物は真菌であってもよい。真菌の一例は酵母である。酵母は、例えば、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)、クラビスポラ属(Clavispora)、ロドトルラ属(Rhodotorula)、ウィッカーハモマイセス属(Wickerhamomyces)、ブレタノマイセス属(Brettanomyces)、カンジダ属(Candida)、デッケラ属(Dekkera)、ピヒア属(Pichia)、ハンゼヌラ属(Hansenula)、ヤロウィア属(Yarrowia)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、トリコスポロン属(Trichosporon)、リポマイセス属(Lipomyces)、及びチゴサッカロマイセス属(Zygosaccharomyces)などに属する酵母であり得るが、これに限定されない。或いは、微生物は細菌であってもよい。細菌は、グラム陽性菌及びグラム陰性菌のいずれであってもよく、例えば、アセトバクター属(Acetobacter)、シュードモナス属(Pseudomonas)、セラチア属(Serratia)、エンテロバクター属(Enterobacter)、ラーネラ属(Rahnella)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、及びバチルス属(Bacillus)などに属する細菌であり得るが、これに限定されない。また、微生物は、酵母及び細菌以外に属するものであってもよい。そのような微生物は多数知られており、当業者は目的に応じて適切な微生物を選択することができる。
【0025】
本発明の培地は、微生物が生育し得るのであれば、いずれのpHに調整してもよい。当業者は、検査の対象とする微生物に応じて、適切なpH範囲を採用することができる。本発明の培地は、例えば、pH4.0~7.5又はpH4.5~7.0に調整し得るが、これに限定されない。
【0026】
本発明の培地は、形状に制限はない。液体、ゾル、ゲル、及び固体等、いずれの形状を採り得る。培地を固体にするために、凝固剤が使用できる。凝固剤として、寒天やゼラチン等の公知の成分を適宜用いることができる。培地の形状が固体である場合、培地上に出現するコロニーを用いることにより、微生物の単離同定が容易になり得る。但し、培地がいずれの形状であっても、遺伝子、バイオマーカー、及びATP等の微生物が産生する物質を公知の手法により解析することにより、微生物の同定は可能である。
【0027】
本発明の培地は、追加の成分を含有していてもよい。追加の成分は、微生物の培養に有用であり得る成分であってよく、例えば、炭素源、窒素源、ミネラル、及びビタミン等があげられるが、これらに限定されない。
【0028】
炭素源は、培地成分として使用できるものであればよく、有機炭素源及び無機炭素源のいずれであってもよい。有機炭素源としては、例えば、単糖、二糖、オリゴ糖、多糖、糖アルコール、アルコール、その他の炭素源があげられる。単糖として、グルコース、フラクトース、キシロース、キシルロース、ガラクトース、ソルボース、ラムノース、デオキシリボース、マンノース、グルコサミン、アラビノース、グルコースリン酸、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、ペントース、ヘキソース、グルコースリン酸、シアル酸、糖ヌクレオチド、リボース、N-アセチルムラミン酸、アルドース、ガラクトサミン、リブロース、フコース、サリシン、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、グルシトール、及びガラクチトール等があげられるが、これらに限定されない。
【0029】
二糖として、セロビオース、マルトース、スクロース、トレハロース、メリビオース、ラクトース、ラミナリビオース、スクラロース、ソホロース、ツラノース、イソマルトース、ルチノース、ラクトピオン酸、コージビオース、パラチノース、キシロビオース、ニゲロース、マルチトール、スクラルファート、ゲンチオビオース、ラクチトール、及び還元麦芽糖水飴等があげられるが、これらに限定されない。
【0030】
オリゴ糖として、フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、ラクトスクロース、ラフィノース、キチンオリゴ糖、キシロオリゴ糖、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、マルトテトラオース等)、イソマルトオリゴ糖、及びラクチュロース等があげられるが、これらに限定されない。
【0031】
多糖として、デンプン、デンプン加水分解、グルコマンナン、ガラクトマンナン、ラムナン硫酸、カラギーナン、アラビノキシラン、ラミナラン、キシラン、アルギン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、キシログルカン、フコイダン、キサンタンガム、キトサン、プルラン、デキストラン、フルクタン、ヘミセルロース、ペクチン、マルトデキストリン、レバン、ケラタン硫酸、グルカン、ヘパリン、β-グルカン、アガロース、グリコサミノグリカン、グアーガム、及びグリコーゲン等があげられるが、これらに限定されない。
【0032】
アルコール類として、グリセロール、メタノール、エタノール、及びプロパノール等があげられるが、これらに限定されない。その他の炭素源として、酢酸、乳酸、プロピオン酸、及びヘキサデカン酸等があげられるが、これらに限定されない。
【0033】
無機炭素源としては、例えば、二酸化炭素、炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム等)があげられるが、これらに限定されない。炭素源は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
そして、炭素源は、当該炭素源を含有する原料(例えば、米、麦、トウモロコシ、ジャガイモ、キャッサバ、及びサトウキビ等の植物、動物、並びに微生物に由来するもの)として培地に添加することが可能である。また、炭素源の純度を高めたもの(精製品、部分精製品、濃縮物、抽出物等)を炭素源として、培地に添加することも可能である。本発明の培地の炭素源含量は、微生物を培養するために必要な量であればよく、適宜設定可能であり、例えば、総量として0.1%(w/v)~5.0%(w/v)に設定し得る。
【0035】
窒素源は、培地成分として使用できるものであればよく、有機窒素源及び無機窒素源のいずれであってもよい。有機炭素源としては、例えば、アミノ酸、ペプチド、ペプチドの分解物、タンパク質、タンパク質の分解物、アンモニア等があげられる。窒素源は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。無機窒素源としては、例えば、アンモニウム塩(硫酸アンモニウム等)や硝酸塩等があげられる。
【0036】
窒素源は、当該窒素源を含有する原料(例えば、酵母エキス、肉エキス、魚エキス)として培地に添加することが可能である。また、窒素源の純度を高めたもの(精製品、部分精製品、濃縮物、抽出物等)を窒素源として、培地に添加することも可能である。本発明の培地の窒素源含量は、微生物を培養するために必要な量であればよく、適宜設定可能であるが、例えば、総量として500ppm~7000ppmに設定し得る。
【0037】
ミネラルは、培地成分として使用できるものであればよい。上記で説明したカルシウム、マグネシウム、及び亜鉛に加え、例えば、リン、イオウ、カリウム、鉄、コバルト、及びナトリウム等があげられる。ミネラルは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。そして、ミネラルは、それを含有する原料(培地原料:水やその他の培地原料)として培地に添加することが可能である。一般的に、ミネラルは、培地の調製に用いる水やその他の原料に含まれているため、微生物の増殖に必要な含量でミネラルが供給され得る。しかし、必要に応じて、ミネラルの純度を高めたもの(精製品、部分精製品、濃縮物、抽出物等)を培地に添加することも可能である。本発明の培地のミネラル含量は、微生物を培養するために必要な含量であればよく、適宜設定可能である。例えば、ミネラル(リン、イオン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、コバルト、及びナトリウム)の総量として200ppm~8000ppmに設定し得る。
【0038】
ビタミンとしては、例えば、ビオチン、塩化コリン、シアノコバラミン、葉酸、イノシトール、ニコチン酸、4-アミノ安息香酸、パントテン酸、ピリドキシン、リボフラビン、チアミン、及びチアニジンなどを挙げることができる。培地中のビタミン含量は、当業者が適宜設定することが可能である。そして、各ビタミンの測定方法は公知であり、当業者は適宜実施可能である。
【0039】
本発明の培地は、一般的に知られている培地をベースとして用い、これにマグネシウム、カルシウム、及び亜鉛を配合し、その含量を上記で説明した範囲に調整することによって調製することもできる。ベースとして利用し得る培地としては、特に限定されないが、入手可能な培地であってもよく、例えば、麦汁培地、YM(yeast extract-mannitol)培地、チオグリコール酸培地、MRS(Man-Rogosa-Sharpe)培地、標準寒天培地、大豆-カゼンダイジェスト(SCD)培地、サブロ-デキストロース培地、ミューラ-ヒントン培地、及びポテトデキストロース寒天(PDA)培地などを挙げることができる。
【0040】
本発明は、更に、本発明の培地を調製するための、組成物を提供する。当該組成物は、本発明の培地に含まれる上記で説明した成分が所定量で配合されている。当該組成物に適切な溶媒(水(水道水、脱イオン水、天然水等)、水溶性緩衝液、及び塩溶液等)を所定量で添加することによって、各成分が上記で説明した含量に調整された、本発明の培地を調製することができる。当該組成物は、粉末、顆粒、濃縮液であり得る。そして、使用者が当該組成物を用いて本発明の培地を調製するための、使用説明書等が同封され得る。
【0041】
<微生物の検出方法>
本発明の培地は、微生物の検出に用いることができる。従って、本発明により、当該培地を用いる微生物の検出方法が更に提供される。
【0042】
本発明の微生物の検出方法は、試料を本発明の培地に撒く工程を含むことができる。本発明において、試料の形状は固体又は液体などであり得るが、特に限定されない。但し、試料を、培地に均一に分散させる等の目的から、必要に応じて、これを粉砕する、溶媒で希釈する、溶媒で懸濁する、溶媒で濃縮する、又は溶媒で抽出するといった前処理を行ってもよい。また、必要に応じて、試料を当該工程に供する前及び/又は後に、前培養又は予備的な培養に供することもできる。
【0043】
試料は様々な供給源から取得可能である。例えば、試料は、微生物の存在を検査したい飲食品、その中間品、原料、及びその製造のための環境から取得できる。ここで、飲食品とは、飲食品一般を広く包含する。飲食品には、例えば、アルコール飲料、ノンアルコール飲料、炭酸飲料、非炭酸飲料、果汁又は果肉入り飲料、野菜汁入り飲料、清涼飲料、茶飲料、紅茶飲料、コーヒー、乳飲料、ミネラルウォーター、炭酸水等が包含されるが、これに限定されない。飲食品の中間体とは、飲食品の製造過程で調製される途中段階の組成物と言い得る。飲食品の製造のための環境とは、飲食品の製造に用いられるあらゆる設備、施設、及び飲食品の製造に伴って生じる廃棄物などを包含する。より詳細には、機器、器具、配管、ピット、壁、床、処理水、廃水、及び施設内の雰囲気のような気体若しくはガス等であり得るが、これらに限定されない。
【0044】
試料を微生物に撒く方法は、当業者が適宜採用可能である。例えば、試料を培地に直接添加することができる。その際、必要に応じて、撹拌したり又は塗り広げたりする(ストリーキング又は画線とも言い得る)こと等によって、試料を培地に分散させることができる。別の例として、試料をメンブレンフィルターでろ過し、試料中に存在する微生物をメンレンフィルターで捕捉し、捕捉された微生物をメンブレンフィルターごと培地に接触させることができる。メンブレンフィルターを用いる手法は、大量の試料をろ過できるため、試料中に存在する微生物を濃縮して捕捉することが可能である。このため、試料中の微生物の存在数が僅かである等の事情から、検出感度を向上させたい場合に有用になり得る。また、微生物を捕捉した後にメンブレンフィルターを洗浄することができるため、微生物の増殖を妨げる可能性のある物質を除去し得る。メンブレンフィルターは、セルロース、混合セルロースエステル、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ニトロセルロース、PVDF、ナイロン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン、及びポリフェニルスルホンからなる群から選択される材料で形成され得るが、これに限定されない。
【0045】
本発明の微生物の検出方法は、試料を撒いた本発明の培地をインキュベートする工程を含むことができる。インキュベートは、微生物が生育する条件下で行う。当業者は、検出の対象となる微生物に応じて、インキュベートの条件を適宜設定することができる。これに限定されないが、例えば、インキュベート温度は25℃~37℃又は28℃~35℃に設定することができる。例えば、インキュベートは、pH4.0~7.5又はpH4.5~7.0の培地pHで行うこともできる。例えば、インキュベート時間は、10時間~50時間、20時間~40時間、又は20時間~30時間にすることができる。
【0046】
本発明の微生物の検出方法は、インキュベート後の本発明の培地において増殖した微生物を検出する工程を含むことができる。微生物を検出する手段は、特に制限されず、公知の手段を適宜採用することができる。例えば、培地の一部をサンプリングし、特定波長(例えば660nm)での吸光度(例えばOD660)を測定し、一定値以上(例えばOD660が0.05以上)であった場合に微生物が試料中に存在すると判定することができる。例えば、培地の一部をサンプリングし、ヘマトメーター上に撒いて微生物の存在を確認し、その数を計測することができる。或いは、例えば、培地上のコロニーの存在を確認し、その数を計測することができる。或いは、微生物の存在や数を確認するために一般的に用いられるその他の手段を用いることもできる。そして、必要であれば、存在が確認された微生物を単離精製することもできる。培地の形状が固体であると、コロニー形成の有無とその数の計測、及び/又は微生物の単離精製が容易になり得る。さらに、微生物を同定することも可能である。例えば、形成されたコロニーを直接観察する、又はコロニーから更に単離精製した微生物を観察し、その形態的特徴に基づいて、微生物を同定することができる。或いは、コロニーから直接微生物の遺伝子を取得し、又はコロニーから単離精製した微生物から遺伝子を取得し、配列決定やハイブリダイゼーション等の遺伝子分析を行うことによって、微生物を同定することもできる。
【0047】
<測定方法>
(1)ミネラル成分
培地中のカルシウム、マグネシウム、及び亜鉛、並びにその他のミネラル成分は原子吸光分析法により検出及び定量することができる。本明細書においては、Thermo Scientic社の原子吸光分析装置iCE3000を用いてこれらを測定することができる。
【0048】
ミネラル成分の総量は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(文部科学省、科学技術・学術政策局政策課資源室)第2章に記載された方法により灰分として測定できる。
【0049】
(2)炭素源
炭素源(炭水化物)の総量は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(文部科学省、科学技術・学術政策局政策課資源室)第6章に記載された方法により炭水化物量として測定できる。炭素源となる糖類の定量は以下に説明するHPLC法又はLCMS法により分析することができる。
【0050】
HPLC法による分析:
分析カラム:Shin-pack ISA-07/S2504(250mmL×4.0mmi.d)
移動相:グラジエント溶離
A;0.1mol/L ホウ酸カリウム緩衝溶液(pH8.0)
B;0.4mol/L ホウ酸カリウム緩衝溶液(pH9.0)
流量:0.6mL/min
温度:65℃
反応液:1%L-アルギニン/3%ホウ酸
反応液流量:0.5ml/min
反応温度:150℃
検出:蛍光検出器 励起波長(Ex):320nm,Ex:430nm。
【0051】
LC-MSによる糖類分析
分析カラム:Shodex Asahipak NH2P-40 3E(250mmL×3.0mmi.d)
移動相:グラジエント溶離
A;水、B;アセトニトリル
流量:0.4mL/min
温度:40℃
反応液:メタノール/クロロゲン=4/1(v/v)
反応液流量:0.4mL/min
検出:シグナル四重極質量分析(APCI)。
【0052】
(3)窒素源
窒素源は、以下に説明するようにケルダール法を用いて測定し、総窒素量として表すことができる。
【0053】
薬包紙に試料を約0.1g採取し、試料を包むように薬包紙を小さく丸め、分解管に入れる。また、L-トリプトファン約0.1gを試料と同様に採取し、窒素回収率確認用の標準試料として使用する。ブランクは薬包紙のみとする。
【0054】
分解操作は、試料が入った分解管に分解促進剤1個及び濃硫酸10mLを分解管に加え、更に過酸化水素10mLを加え、分解管内で有機物が溶けて溶液が透明になるのを確認した後、加熱して試料を完全に分解する。ブランク及び窒素回収率確認用の標準試料についても同様に操作する。
【0055】
熱分解後、各分解管に蒸留水を約40mL加え、溶液内にある沈殿を完全に溶解させる。これを検液として以降の操作に用いる。
【0056】
全窒素分の滴定は,まず難分解性のアミノ酸であるL-トリプトファンを測定し、その回収率が98%以上100%以下になることを確認した後、1試料につき連続7回測定する。
【0057】
以下に示す試薬類をケルダール法に用いる:
L-トリプトファン、硫酸、過酸化水素、40%水酸化ナトリウム水溶液、2%ホウ酸水溶液、及び滴定用0.05mol/L硫酸(以上は全て和光純薬工業株式会社より購入)、分解促進剤(1000 Kjeltabs KPC、株式会社アクタック)、薬包紙(株式会社東京日本油紙)。
【0058】
(4)ビタミン類
ビタミン類は、日本食品標準成分表2015年版(七訂)分析マニュアル(文部科学省、科学技術・学術政策局政策課資源室)第3章にあるビタミン分析法により分析できる。当該指針は、厚生労働省の監修のもと、社団法人日本食品衛生協会が発行したものであり、食品中の各種成分の存在量を評価するための準公定法として位置付けられている(理化学編の他に微生物編、残留農薬編、食品添加物編の分冊がある)。理化学編にビタミンの分析法が収載されている。)により分析できる。
【実施例0059】
以下の実施例において、本発明についてさらに説明する。本実施例は、本発明の理解を目的として示されるものであり、本発明を当該実施例の範囲に限定することを意図するものではない。また、当業者は、本発明の技術的思想の範囲内で、実施例の態様を変更することが可能である。
【0060】
[実施例1]微生物の検出
(1)試験に用いた菌種
以下の14菌種を試験に用いた。
【0061】
真菌類:
Zygosaccharomyces rouxii(酵母)
Saccharomyces cerevisiae(酵母)
Brettanomyces bruxellensis(酵母)
Candida guilliermondii(酵母)
Pichia pastoris(酵母)
Hansenula polymorpha(酵母)
Schizosaccharomyces pombe(酵母)
Clavispora lusitaniae(酵母)
細菌類:
Lactobacillus delbrueckii(細菌)
Lactobacillus acidophilus(細菌)
Acetobacter pasteurianus(細菌)
Pseudomonas fluorescens(細菌)
Serratia marcesces(細菌)
Bacillus subtilis(細菌)
(2)前培養
各菌種を次の培地に接種し、25℃で3日間培養した。
【0062】
Zygosaccharomyces rouxii, Saccharomyces cerevisiae, Brettanomyces bruxellensis, Candida guilliermondii, Pichia pastoris, Hansenula polymorpha,及びSchizosaccharomyces pombeは、それぞれ、Difco(登録商標)ポテトデキストロース寒天培地に接種した。
【0063】
Lactobacillus delbrueckii, Lactobacillus acidophilus,及びBacillus subtilisは、それぞれ、標準寒天培地(Difco(登録商標) Plate Count Agar)に接種した。
【0064】
Pseudomonas fluorescensはチオグリコール酸培地II(日水製薬株式会社)に接種した。
【0065】
Acetobacter pasteurianus、及びSerratia marcescesは、それぞれ、Difco(登録商標) Nutrient Broth(ベクトン・ディッキンソン株式会社)に1%グルコースを追加した培地に接種した。
【0066】
Clavispora lusitaniaeはクロラムフェニコールを添加したポテトデキストロース寒天培地(栄研化学株式会社)に接種した。
【0067】
(3)菌液の調整
前培養した後、各菌種の数を計測した。前培養の培養液にオートクレーブ処理済みの生理食塩水を添加し、各菌種の菌数が30~300に調整された菌液を調製した。
【0068】
(4)菌液の培養
真菌類については、上記で調製した菌液を、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛が表1~表4に示されるような含量に調整されたDifco(登録商標)ポテトデキストロース寒天培地(炭素源総量:15g~25g/L、総窒素量:3g~5g/L、ミネラル総量:200mg~7000mg/Lの範囲に調整されていると推定され得る)に添加し、培養を開始した。細菌類については、上記で調製した菌液を、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛が表1~表4に示されるような含量に調整された標準寒天培地(Difco(登録商標) Plate Count Agar)(炭素源総量:1g~10g/L、総窒素量:5g~8g/L、ミネラル総量:200mg~7000mg/Lの範囲に調整されていると推定され得る)に添加し、培養を開始した。
【0069】
培養時間は30時間とした。培養温度は25℃、28℃、30℃、35℃、又は37℃とした。培地のpHは、4.0、4.5、7.0、又は7.5とした。
【0070】
培養後、コロニー形成の有無及びその大きさに基づいて、菌の増殖性を評価した(表1~表4)。各微生物について、100個コロニーの直径の平均値を求め、以下の指標に基づいて評価した。
【0071】
【0072】
(おおよそではあるが、微生物の増殖速度としては、△に比べて、〇は1.5倍程、◎は2倍程と推察され得る。)
表に示すように、10ppm~200ppmのカルシウム、50ppm~400ppmのマグネシウム、及び10ppm~1000ppmの亜鉛を含有する培地では、試験に供した全ての微生物が増殖し、コロニーが観察できた。
【0073】
培地(培養)pHの影響についてみると、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が上記の範囲に設定された培地であれば、検討したpHの範囲(pH4.0~7.5)で試験に供した全ての微生物が増殖し、コロニーが観察できた。そして、培地pHを4.5~7.0にすると、微生物の増殖が増強され、コロニーがよりはっきりと観察できた。
【0074】
培養温度の影響についてみると、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が上記の範囲に設定された培地であれば、検討した温度の範囲(25℃~37℃)で試験に供した全ての微生物が増殖し、コロニーが観察できた。そして、培養温度を28℃~35℃にすると、pH4.5~7.0の培地において、微生物の増殖が増強され、コロニーがよりはっきりと観察できた。
【0075】
以上より、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が特定の範囲に設定された本発明の培地を用いれば、多様な微生物の検出が可能である。そして、当該培地のpH、及び培養温度を特定の範囲に設定することによって、微生物の増殖を増強させることができるため、培養時間を短縮しながら、効率的に微生物の検出が可能になる。
【0076】
[実施例2]
複数種類の微生物を含む試料を用いて検討を行った。
【0077】
(1)試験に用いた菌種
真菌類:Brettanomyces bruxellensis(酵母)
細菌類:Bacillus subtilis(細菌)
(2)前培養
2つの菌種をRTD(レディ・トゥ・ドリンク)溶液(アルコール5%v/v、レモン果汁3%、グルコース2.1%w/v、pH4.2)に添加した。2菌種を混合した状態で25℃で3日間培養した。
【0078】
(3)菌液の調整
前培養した後、各菌種の数を計測した。前培養の培養液にオートクレーブ処理済みの生理食塩水を添加し、各菌種の菌数が30~300に調整された菌液を調製した。
【0079】
(4)菌液の培養
真菌類については、上記で調製した菌液を、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛が表1~表4に示されるような含量に調整されたDifco(登録商標)ポテトデキストロース寒天培地に添加し、培養を開始した。細菌類については、上記で調製した菌液を、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛が表1~表4に示されるような含量に調整された標準寒天培地(Difco(登録商標) Plate Count Agar)に添加し、培養を開始した。
【0080】
培養時間は30時間とした。培養温度は25℃、28℃、30℃、35℃、又は37℃とした。培地のpHは、4.0、4.5、7.0、又は7.5とした。
【0081】
培養後、実施例1に示した方法に従って、菌の増殖性を評価した(表1~表4)。
図1に、培地上での菌の増殖の様子の一例を示す。コロニーの形態から、およそ半分がBrettanomyces bruxellensisのコロニーであり、残りがBacillus subtilisのコロニーであることが確認できた。
【0082】
表に示すように、Brettanomyces bruxellensisとBacillus subtilisを含む試料(RTD)を用いた場合でも、実施例1と同様に、10ppm~200ppmのカルシウム、50ppm~400ppmのマグネシウム、及び10ppm~1000ppmの亜鉛を含有する培地において、試験に供した微生物が増殖し、コロニーの形成が観察できた。
【0083】
培地(培養)pHの影響についても、実施例1と同様に、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が上記の範囲に設定された培地であれば、検討したpHの範囲(pH4.0~7.5)で試験に供した全ての微生物が増殖し、コロニーが観察できた。そして、培地pHを4.5~7.0にすると、微生物の増殖が増強され、コロニーがよりはっきりと観察できた。
【0084】
培養温度の影響についても、実施例1と同様に、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が上記の範囲に設定された培地であれば、検討した温度の範囲(25℃~37℃)で試験に供した全ての微生物が増殖し、コロニーが観察できた。そして、培養温度を28℃~35℃にすると、pH4.5~7.0の培地において、微生物の増殖が増強され、コロニーがよりはっきりと観察できた。
【0085】
以上より、カルシウム、マグネシウム、及び亜鉛の含量が特定の範囲に設定された本発明の培地を用いれば、飲料等の様々な飲食品中に存在する多様な微生物の検出が可能である。そして、当該培地のpH、及び培養温度を特定の範囲に設定することによって、微生物の増殖を増強させることができるため、培養時間を短縮しながら、効率的に微生物の検出が可能になる。さらに、飲食品そのものだけでなく、飲食品の製造のための環境を試料にした場合にも、上記と同様の効果が得られることが予想される。
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
単一菌種:実施例1の試験。2菌種混合:実施例2の試験。
Ca: カルシウム、Mg:マグネシウム、Zn:亜鉛、ZR: Zygosaccharomyces rouxii、SC: Saccharomyces cerevisiae、BB: Brettanomyces bruxellensis、CG: Candida guilliermondii、PP: Pichia pastoris、HP Hansenula polymorpha、SP: Schizosaccharomyces pombe、LD: Lactobacillus delbrueckii、LA: Lactobacillus acidophilus、AP: Acetobacter pasteurianus、CL: Clavispora lusitaniae、PF: Pseudomonas fluorescens、SM: Serratia marcesces、BS: Bacillus subtilis.
【0090】
【0091】
【0092】
【0093】
単一菌種:実施例1の試験。2菌種混合:実施例2の試験。
Ca: カルシウム、Mg:マグネシウム、Zn:亜鉛、ZR: Zygosaccharomyces rouxii、SC: Saccharomyces cerevisiae、BB: Brettanomyces bruxellensis、CG: Candida guilliermondii、PP: Pichia pastoris、HP Hansenula polymorpha、SP: Schizosaccharomyces pombe、LD: Lactobacillus delbrueckii、LA: Lactobacillus acidophilus、AP: Acetobacter pasteurianus、CL: Clavispora lusitaniae、PF: Pseudomonas fluorescens、SM: Serratia marcesces、BS: Bacillus subtilis.
【0094】
【0095】
【0096】
【0097】
単一菌種:実施例1の試験。2菌種混合:実施例2の試験。
Ca: カルシウム、Mg:マグネシウム、Zn:亜鉛、ZR: Zygosaccharomyces rouxii、SC: Saccharomyces cerevisiae、BB: Brettanomyces bruxellensis、CG: Candida guilliermondii、PP: Pichia pastoris、HP Hansenula polymorpha、SP: Schizosaccharomyces pombe、LD: Lactobacillus delbrueckii、LA: Lactobacillus acidophilus、AP: Acetobacter pasteurianus、CL: Clavispora lusitaniae、PF: Pseudomonas fluorescens、SM: Serratia marcesces、BS: Bacillus subtilis.
【0098】
【0099】
【0100】
【0101】
単一菌種:実施例1の試験。2菌種混合:実施例2の試験。
Ca: カルシウム、Mg:マグネシウム、Zn:亜鉛、ZR: Zygosaccharomyces rouxii、SC: Saccharomyces cerevisiae、BB: Brettanomyces bruxellensis、CG: Candida guilliermondii、PP: Pichia pastoris、HP Hansenula polymorpha、SP: Schizosaccharomyces pombe、LD: Lactobacillus delbrueckii、LA: Lactobacillus acidophilus、AP: Acetobacter pasteurianus、CL: Clavispora lusitaniae、PF: Pseudomonas fluorescens、SM: Serratia marcesces、BS: Bacillus subtilis.