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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073725
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】電子装置及び光出力方法
(51)【国際特許分類】
   H04J 14/02 20060101AFI20240523BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
H04J14/02
G02B6/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184585
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】横森 赳尚
【テーマコード(参考)】
2H137
5K102
【Fターム(参考)】
2H137AB08
2H137AB12
2H137BA01
2H137BB02
2H137BB17
2H137BC01
5K102AD01
5K102PA01
5K102PB01
5K102PH48
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一般的にルータなどの電子装置等において。光源を介して出力された情報をユーザに正確に把握させる電子装置及び光出力方法を提供する。
【解決手段】電子装置は、第1の波長の第1の光を出力する第1の光源と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源と、第1の光と第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段と、合波光を出力する出力手段と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の波長の第1の光を出力する第1の光源と、
前記第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源と、
前記第1の光と前記第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段と、
前記合波光を出力する出力手段と、を備える、
電子装置。
【請求項2】
前記第1の光源及び前記第2の光源は、互いに異なる集積回路上に設けられている、請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第1の光源と前記合波手段は、第1の光ファイバにより光学的に接続され、
前記第2の光源と前記合波手段は、前記第1の光ファイバとは異なる第2の光ファイバにより光学的に接続される、
請求項1又は2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記出力手段は、前記合波光を拡散して出力する請求項1又は2に記載の電子装置。
【請求項5】
ケーブルを挿抜可能なポートを更に備え、
前記出力手段は、前記ポートに対応する位置に設けられている
請求項1又は2に記載の電子装置。
【請求項6】
第1の波長の第1の光及び前記第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力し、
前記第1の光と前記第2の光を合波し、
前記第1の光と前記第2の光が合波された合波光を出力する、
光出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、光源を介して情報をユーザに出力する電子装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的にルータなどの電子装置においては、電子装置の状態を外部に示すためのLED(Light Emitting Diode)が設けられている。例えば、電子装置の中に設けられた制御装置は、当該電子装置の温度などの状態が異常であると判断した場合に、LEDを点灯させる。これにより、電子装置は、外部のユーザなどに対して、異常の発生などの情報を通知することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、赤、緑、青の各色のLEDチップを備えたフルカラーLEDが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、2つの偏波保存型光ファイバと、これら偏波保存型光ファイバが入力側に接続された光ファイバカプラと、光ファイバカプラの出力側に接続された光ファイバと、光ファイバの射出光を平行光にするコリメータレンズと、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-110375号公報
【特許文献2】特開2007-240228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、前述のように電子装置がLEDにより外部のユーザに情報を通知する場合、情報の種類を増やすために、LEDの色の種類が多いほうが好ましい。しかし、特許文献2に記載されるようなフルカラーLEDを用いた場合、赤、緑、青の各色のLEDチップの光軸がずれる。そのため、電子装置とユーザの位置関係によっては、ユーザは一部の色の光を見ることができない。この結果、ユーザは、LEDなどの光源を介して電子装置から出力された情報を正確に把握できない場合があった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、光源を介して電子装置等から出力された情報をユーザに正確に把握させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電子装置は、
第1の波長の第1の光を出力する第1の光源と、
前記第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源と、
前記第1の光と前記第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段と、
前記合波光を出力する出力手段と、を備える。
【0009】
本発明の光出力方法は、
第1の波長の第1の光及び前記第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力し、
前記第1の光と前記第2の光を合波し、
前記第1の光と前記第2の光が合波された合波光を出力する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光源を介して電子装置等から出力された情報をユーザに正確に把握させることが可能な電子装置等を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施形態における電子装置の構成例を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態における電子装置の詳細を示す図である。
図3】本発明の第1の実施形態における電子装置の詳細を示す図である。
図4】本発明の第1の実施形態における電子装置の動作例を示すフローチャートである。
図5】本発明の第2の実施形態における電子装置の構成例を示すブロック図である。
図6】本発明の第2の実施形態における電子装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
第1の実施形態における電子装置1について、図1図2及び図3に基づき説明する。図1は、電子装置1の構成例を示すブロック図である。図2は、電子装置1の詳細を説明するための図である。図3は、電子装置1の動作例を説明するためのフローチャート図である。
【0013】
電子装置1の構成について説明する。電子装置1は、第1の光源11、第2の光源12、第3の光源13、合波手段15、出力手段16、第1の集積回路21、第2の集積回路22、第3の集積回路23、筐体50を備える。また、電子装置1は、第1の光ファイバ31、第2の光ファイバ32、第3の光ファイバ33、第4の光ファイバ34を備える。
【0014】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第1の光源11として、第1の光源11A、11Bを備える。また、電子装置1は、二つの第1の集積回路21として、第1の集積回路21A、21Bを備える。第1の光源11Aは、第1の集積回路21A上に設けられる。第1の光源11Bは、第1の集積回路21B上に設けられる。
【0015】
第1の光源11は、第1の波長の第1の光を出力する。第1の波長とは、例えば760-830nmの間の波長である。この場合、第1の光とは、赤色の光である。第1の光源11は、例えば第1の集積回路21からの指示を受けた場合に点灯する。
【0016】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第2の光源12として、第2の光源12A、12Bを備える。また、電子装置1は、二つの第2の集積回路22として、第2の集積回路22A、22Bを備える。第2の光源12Aは、第2の集積回路22A上に設けられる。第2の光源12Bは、第2の集積回路22B上に設けられる。
【0017】
第2の光源12は、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する。第2の波長とは、例えば430~495nmの間の波長である。この場合、第2の光とは、青色の光である。第2の光源12は、例えば第2の集積回路22からの指示を受けた場合に点灯する。
【0018】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第3の光源13として、第3の光源13A、13Bを備える。また、電子装置1は、二つの第3の集積回路23として、第3の集積回路23A、23Bを備える。第3の光源13Aは、第3の集積回路23A上に設けられる。第3の光源13Bは、第3の集積回路23B上に設けられる。
【0019】
第3の光源13は、第1の波長及び第2の波長の両方と異なる第3の波長の第3の光を出力する。第3の波長とは、例えば500~550nmの間の波長である。この場合、第3の光とは、緑色の光である。第3の光源13は、例えば第3の集積回路23からの指示を受けた場合に点灯する。
【0020】
なお、上述の波長及び光の色は一例であり、上記の例と異なっていてもよい。また、第1の光源11、第2の光源12及び第3の光源13は、自身が搭載されている集積回路以外からの指示により点灯してもよい。また、上述の説明において、第1の光源11、第2の光源12及び第3の光源は、互いに異なる集積回路上に設けられている。一方で、第1の光源11、第2の光源12及び第3の光源は、同じ集積回路に設けられていてもよい。また、光源の数は、3つに限られず、少なくとも二つ以上であればよい。
【0021】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第1の光ファイバ31として、第1の光ファイバ31A、31Bを備える。第1の光ファイバ31Aは、第1の光源11Aに光学的に接続されている。第1の光ファイバ31Aは、第1の光源11Aから出力された第1の光を、合波手段15Aまで伝搬させる。第1の光ファイバ31Bは、第1の光源11Bに光学的に接続されている。第1の光ファイバ31Bは、第1の光源11Bから出力された第1の光を、合波手段15Bまで伝搬させる。
【0022】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第2の光ファイバ32として、第2の光ファイバ32A、32Bを備える。第2の光ファイバ32Aは、第2の光源12Aに光学的に接続されている。第2の光ファイバ32Aは、第2の光源12Aから出力された第2の光を、合波手段15Aまで伝搬させる。第2の光ファイバ32Aは、第2の光源12Aに光学的に接続されている。第2の光ファイバ32Bは、第2の光源12Bから出力された第2の光を、合波手段15Bまで伝搬させる。
【0023】
図1に示されるように、電子装置1は、二つの第3の光ファイバ33として、第3の光ファイバ33A、33Bを備える。第3の光ファイバ33Aは、第3の光源13Aに光学的に接続されている。第3の光ファイバ33Aは、第3の光源13Aから出力された第3の光を、合波手段15Aまで伝搬させる。第3の光ファイバ33Aは、第3の光源13Aに光学的に接続されている。第3の光ファイバ33Bは、第3の光源13Bから出力された第3の光を、合波手段15Bまで伝搬させる。
【0024】
なお、上記の光ファイバは光源に応じて設けられるため、例えば光源の数が4つ以上の場合、電子装置1は、上記の第1の光ファイバ31、第2の光ファイバ32及び第3の光ファイバ33の他に追加の光ファイバを備えてもよい。なお、光源から出力された光は、不図示のレンズにより集光された上で各光ファイバに入射してもよい。
【0025】
電子装置1においては、各光源と合波手段15の間が光ファイバで接続されている。合波手段15Aは、各光源から出力された光を合波して、合波光を出力する。第1の光源11Aと合波手段15Aは、第1の光ファイバ31Aにより光学的に接続される。また、第2の光源12Aと合波手段15Aは、第2の光ファイバ32Aにより光学的に接続される。第3の光源13Aと合波手段15Aは、第3の光ファイバ33Aにより光学的に接続される。
【0026】
また、第1の光源11Bと合波手段15Bは、第1の光ファイバ31Bにより光学的に接続される。また、第2の光源12Bと合波手段15Bは、第2の光ファイバ32Bにより光学的に接続される。第3の光源13Bと合波手段15Bは、第3の光ファイバ33Bにより光学的に接続される。
【0027】
合波手段15Aは、第1の光源11Aからの第1の光と、第2の光源12Aからの第2の光と、第3の光源13Aからの第3の光とを合波して合波光を出力する。合波手段15Bは、第1の光源11Bからの第1の光と、第2の光源12Bからの第2の光と、第3の光源13Bからの第3の光とを合波して合波光を出力する。
【0028】
出力手段16は、合波手段15からの合波光を出力する。具体的には、出力手段16は、第4の光ファイバ34を介して入力された合波光を電子装置1の外部に向けて出力する。出力手段16は、例えば、拡散レンズである。この場合、出力手段16は、合波光を拡散して出力する。これにより、電子装置1の外部に存在するユーザは、出力手段16の光軸の延長線上から離れた位置にいたとしても、出力されている光を確認することができる。
【0029】
筐体50は、電子装置1の外装である。筐体50は、例えばアルミニウム等で構成される。図1に示されるように、筐体50は、第1の光源11A、11Bと、第2の光源12A、12Bと、第3の光源13A、13Bと、合波手段15A、15Bと、出力手段16A、16Bと、第1の集積回路21A,21Bと、第2の集積回路22A、22Bと、第3の集積回路23A、23Bと、各光ファイバを収容する。
【0030】
次に、図2を用いて、電子装置1における出力手段16の配置位置について説明する。図2は、電子装置1の詳細を示す図である。図2に示されるように、筐体50の一面には、複数の出力手段16、複数のLAN(Local Area Network)ケーブル用ポート60、複数の電源ケーブル用ポート61が設けられている。
【0031】
図1においては、第1の光源11、第2の光源12、第3の光源13、合波手段15、出力手段16、第1の集積回路21、第2の集積回路22、第3の集積回路23、第1の光ファイバ31、第2の光ファイバ32、第3の光ファイバ33、第4の光ファイバ34を含む構成が二つ示されている。図2の例において、電子装置1は、当該構成を10個含むため、図2に示されるように出力手段16を10個備える。図1は、図2に示された上記10個の構成の一部である2つの構成を模式的に示すものである。
【0032】
LANケーブル用ポート60は、LANケーブルを挿抜可能なポートである。また、電源ケーブル用ポート61は、電源ケーブルを挿抜可能なポートである。このように、筐体50の一面には、ケーブルを挿抜可能なポートを備える。上述のLANケーブル用ポート60及び電源ケーブル用ポート61は一例であり、ポートの種類は、上述のLANケーブル用ポート60及び電源ケーブル用ポート61に限られない。
【0033】
複数の出力手段16は、前述のポートに対応する位置に設けられている。例えば、LANケーブル用ポート60に対応する出力手段16は、LANケーブル用ポート60の上部に設けられている。また、電源ケーブル用ポート61に対応する出力手段16は、電源ケーブル用ポート61の下部に設けられている。
【0034】
次に図3を用いて、電子装置1内の各構成の位置関係の一例を説明する。電子装置1には複数のポートを備えるが、図3においては、一つのLANケーブル用ポート60のみを示す。
【0035】
図3に示されるように、電子装置1は、第1の光源11、第2の光源12、第3の光源13、合波手段15、出力手段16、第1の集積回路21、第2の集積回路22と、第3の集積回路23、第1の光ファイバ31、第2の光ファイバ32、第3の光ファイバ33、第4の光ファイバ34、LANケーブル用ポート60、電気回路70及び基板80を収容する。
【0036】
図3では、説明を簡易にするために、図2に示された上記10個の構成の一部である1つの構成を模式的に示すものである。
【0037】
図3に示されるように、LANケーブル用ポート60は、筐体50に取り付けられる。LANケーブル用ポート60は、電気回路70を介して基板80に接続されている。LANケーブル用ポート60にLANケーブルが挿入された場合、LANケーブルは、電気回路70を介して、基板80と電気的に接続される。
【0038】
基板80上には、第1の集積回路21、第2の集積回路22及び第3の集積回路23が取り付けられている。なお、第1の集積回路21、第2の集積回路22と、第3の集積回路23は、異なる基板に取り付けられていてもよい。
【0039】
基板80の上では、不図示の監視手段が、LANケーブルの挿抜状態、温度及びその他の異常の有無を監視し、LANケーブルや基板の状態を取得する。そして、監視手段は、取得した状態に対応した指示を、第1の光源11、第2の光源12及び第3の光源13の少なくとも一つに出力する。
【0040】
例えば、監視手段は、LANケーブルがLANケーブル用ポート60に挿入されている場合、第1の光源11に点灯指示を出し、第2の光源12及び第3の光源13に消灯指示を出す。これにより、出力手段16からは赤色の光が出力される。そのため、電子装置1の外部のユーザは、赤色の光を確認することにより、LANケーブルが挿入されていることを把握できる。
【0041】
また監視手段は、LANケーブルがLANケーブル用ポート60から抜かれている場合、第2の光源12に点灯指示を出し、第1の光源11及び第3の光源13に消灯指示を出す。これにより、出力手段16からは青色の光が出力される。そのため、電子装置1の外部のユーザは、青色の光を確認することにより、LANケーブルがLANケーブル用ポート60から抜かれていることを把握できる。
【0042】
また、監視手段は、例えば電子装置1内の温度が閾値を超えている場合、第1の光源11及び第2の光源12に点灯指示を出し、第3の光源13に消灯指示を出す。これにより、出力手段16からは紫色の光が出力される。そのため、電子装置1の外部のユーザは、紫色の光を確認することにより、温度が閾値を超えていることを把握できる。
【0043】
次に図4を用いて、電子装置1の動作について説明する。
【0044】
第1の光源11は第1の光を出力し、第2の光源12は第2の光を出力し、第3の光源13は第3の光を出力する(S101)。なお、第1の光源11、第2の光源12及び第3の光源13のうち、少なくとも一つが消灯していてもよい。
【0045】
合波手段15は、第1の光、第2の光及び第3の光を合波する(S102)。
【0046】
出力手段16は、合波光を出力する(S103)。
【0047】
以上のように、電子装置1は、第1の波長の第1の光を出力する第1の光源11と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源12と、第1の光と第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段15と、合波光を出力する出力手段16と、を少なくとも備える。電子装置1は、第3の光を出力する第3の光源13を更に備えていてもよい。
【0048】
電子装置1において、少なくとも第1の光と第2の光は合波手段15で合波されているため、第1の光と第2の光の両方が合波手段15の光軸に沿って出力手段16から出力される。第3の光源13が電子装置1に備えられている場合、第1の光と第2の光と第3の光の合波光が、合波手段15の光軸に沿って出力手段16から出力される。例えば、第1の光と第2の光の光軸がずれている場合、第1の光と第2の光は、出力手段16から出力された後、異なる範囲に伝搬しやすい。そのため、電子装置とユーザの位置関係によっては、ユーザは第1の光と第2の光のうち、一方の光のみを見ることができない場合があった。しかし、電子装置1において、第1の光と第2の光の両方は共通の光軸に沿って出力手段16から出力される。そのため、電子装置1においては、第1の光と第2の光のうち、一方の光のみがユーザに見える事象の発生が抑制される。なお、第3の光源13が電子装置1に備えられている場合、第1の光と第2の光と第3の光のうち、一部の光のみがユーザに見える事象の発生が抑制される。この結果、電子装置1によれば、ユーザは、LEDなどの光源を介して電子装置から出力された情報を正確に把握できる。
【0049】
なお、上記の説明において、電子装置1は、第1の光源11、第2の光源12、第3の光源13、合波手段15、出力手段16、第1の集積回路21、第2の集積回路22、第3の集積回路23、筐体50、各光ファイバを備えると述べた。しかし、電子装置1から筐体50を除いた光出力システムにおいても上記の効果は奏される。当該光出力システムの適用先は、電子装置に限られず、光トランシーバなどの光モジュールに適用されてもよい。
【0050】
<第2の実施形態>
第2の実施形態における電子装置2について、図5に基づき説明する。図5は、電子装置2の構成例を示すブロック図である。
【0051】
電子装置2の構成について説明する。図5に示されるように、電子装置2は、第1の波長の第1の光を出力する第1の光源11と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源12と、第1の光と前記第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段15と、合波光を出力する出力手段16と、を備える。
【0052】
次に、図6に基づいて、電子装置2の動作について説明する。図6は、電子装置2の動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示される光出力方法は、プログラムによって情報処理装置により実行されてもよい。
【0053】
第1の光源11は第1の光を出力し、第2の光源12は第2の光を出力する(S201)。
【0054】
合波手段15は、第1の光と第2の光を合波する(S202)。
【0055】
出力手段16は、合波光を出力する(S203)。
【0056】
以上のように、電子装置2は、第1の波長の第1の光を出力する第1の光源11と、第1の波長とは異なる第2の波長の第2の光を出力する第2の光源12と、第1の光と第2の光を合波して、合波光を出力する合波手段15と、合波光を出力する出力手段16と、を備える。
【0057】
電子装置2において、第1の光と第2の光は合波手段15で合波されているため、第1の光と第2の光の両方が合波手段15の光軸に沿って出力手段16から出力される。第1の光と第2の光の光軸がずれている場合、第1の光と第2の光は、出力手段16から出力された後、異なる範囲に伝搬しやすい。そのため、出力手段16とユーザの位置関係によっては、ユーザは第1の光と第2の光のうち、一方の光のみを見ることができない場合があった。しかし、電子装置2において、第1の光と第2の光の両方は共通の光軸に沿って出力手段16から出力される。そのため、電子装置2においては、第1の光と第2の光のうち、一方の光のみがユーザに見える事象の発生が抑制される。この結果、電子装置2によれば、ユーザは、LEDなどの光源を介して出力された情報を正確に把握できる。
【0058】
なお、電子装置1、2の各構成要素は、1つの筐体内に設けられていてもよいし、別々の筐体に設けられてシステムを構成してもよい。この際、1つの筐体に複数の構成要素が収容されてもいい。
【0059】
また、電子装置1の説明では、図1において、第1の光源11、第2の光源12、第3の光源13、合波手段15、出力手段16、第1の集積回路21、第2の集積回路22、第3の集積回路23、第1の光ファイバ31、第2の光ファイバ32、第3の光ファイバ33、第4の光ファイバ34を含む構成が二つ示されている。また、図2は当該構成を10個含む例を示し、図3は当該構成を一つ含む例を示す。すなわち、図1および図3は、図2に示された上記10個の構成の一部を模式的に示すものである。また、電子装置2の説明では、図5は、第1の光源11、第2の光源12、合波手段15及び出力手段16を含む構成を一つ示す。前述の構成の数は、上記の例に限られない。例えば、電子装置1においては、前述の構成は一つであってもよいし、10個を超えてもよい。また、電子装置2においては、前述の構成は二つ以上設けられていてもよい。また、光源については、電子装置1では3つの光源からの光を合波する例を述べ、電子装置2では二つの光源からの光を合波する例を述べた。しかし、光源の数は、この例に限られず、少なくとも二以上のN個であればよい。
【0060】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0061】
1、2 電子装置
11、11A、11B 第1の光源
12、12A、12B 第2の光源
13、13A、13B 第3の光源
15、15A、15B 合波手段
16、16A、16B 出力手段
21、21A、21B 第1の集積回路
22、22A、22B 第2の集積回路
23、23A、23B 第3の集積回路
31、31A,31B 第1の光ファイバ
32、32A、32B 第2の光ファイバ
33、33A,33B 第3の光ファイバ
34、34A、34B 第4の光ファイバ
50 筐体
60 LANケーブル用ポート
61 電源ケーブル用ポート
70 電気回路
80 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6