(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073806
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】蓄電モジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 50/129 20210101AFI20240523BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20240523BHJP
H01M 50/119 20210101ALI20240523BHJP
H01M 50/121 20210101ALI20240523BHJP
H01G 11/78 20130101ALI20240523BHJP
H01G 11/10 20130101ALI20240523BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
H01M50/129
H01M50/103
H01M50/119
H01M50/121
H01G11/78
H01G11/10
H01M10/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184712
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】栗田 幹也
(72)【発明者】
【氏名】石黒 文彦
(72)【発明者】
【氏名】弘瀬 貴之
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H028
【Fターム(参考)】
5E078AA10
5E078AA12
5E078AB02
5E078BA18
5E078BA27
5E078BA44
5E078BA47
5E078CA06
5E078DA03
5E078DA06
5E078FA02
5E078FA12
5E078FA13
5E078HA02
5E078JA02
5E078JA07
5H011AA01
5H011BB03
5H011CC02
5H011CC06
5H011CC10
5H011DD13
5H028AA07
5H028BB05
5H028CC19
5H028EE04
5H028EE06
5H028EE10
(57)【要約】
【課題】信頼性を向上可能な蓄電モジュールを提供する。
【解決手段】蓄電モジュール1は、電極積層体10と封止体20と封止体20の外側面20sに溶着された複数のラミネートフィルム30と、を備える。外側面20sは矩形状に形成されており、互いに隣接する第1側面20s1及び第2側面20s2を含む。複数のラミネートフィルム30は、第1側面20s1に設けられた第1ラミネートフィルム31と、第2側面20s2に設けられた第2ラミネートフィルム32と、を含む。第1ラミネートフィルム31と第2ラミネートフィルム32とは、第1側面20s1と第2側面20s2とを繋ぐ角部20r1において、互いに重複して接合されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活物質層が設けられた集電体を含む電極が第1方向に沿って複数積層されて構成された電極積層体と、
前記電極積層体を取り囲むように前記電極積層体に設けられ、隣り合う前記集電体の間の内部空間を封止する樹脂製の封止体と、
前記封止体の外側面に溶着され、金属層と前記金属層の両面を被覆する樹脂層とを含む複数のラミネートフィルムと、
を備え、
前記封止体は、前記第1方向からみて矩形枠状に形成されており、前記外側面は、前記第1方向からみたときに互いに隣接する第1側面及び第2側面を含み、
前記複数のラミネートフィルムは、前記第1側面に溶着された第1ラミネートフィルムと、前記第2側面に溶着された第2ラミネートフィルムと、を含み、
前記第1ラミネートフィルムは、前記第1方向からみたときの前記第1側面と前記第2側面とを繋ぐ前記外側面の角部に溶着されており、
前記第2ラミネートフィルムは、前記角部において、前記第1ラミネートフィルムに重複して接合されている、
蓄電モジュール。
【請求項2】
前記角部は、前記第1方向からみて円弧状に形成されている、
請求項1に記載の蓄電モジュール。
【請求項3】
前記第1ラミネートフィルムと前記第2ラミネートフィルムとの重複部分は、前記第1方向からみたときの前記角部の中心を覆っている、
請求項2に記載の蓄電モジュール。
【請求項4】
前記第1ラミネートフィルム及び前記第2ラミネートフィルムは、それぞれ、前記封止体の前記外側面に対して前記第1方向に隣接する前記封止体の第1端面及び第2端面の少なくとも一方に溶着される第1部分を含み、
前記第1部分における前記角部に対応する部分には、切欠きが形成されている、
請求項1~3のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、蓄電装置が記載されている。この蓄電装置は、複数の蓄電セルが積層されて構成された積層体と、積層体に設けられた補強部材とを含む。積層体の外側面は、蓄電セルの積層方向からみて矩形状を呈している。補強部材は、フィルム状の部材であり、第1樹脂層、金属層、及び第2樹脂層がこの順で積層されて一体化されることで構成されている。補強部材は、蓄電セルの積層方向からみて、積層体の外側面を囲うように環状に延在し、積層体の外側面に接着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の蓄電装置では、上述したように蓄電セルの積層体の外側面に対して、金属層を含むフィルム状の補強部材(ラミネートフィルム)を設けることで、少なくとも積層体での水分透過の抑制を図っている。
【0005】
ところで、積層体の外側面にラミネートフィルムを巻き付けて溶着する場合、積層体が温度変化により膨張・収縮すると、ラミネートフィルムにおける積層体の角部に溶着された部分に対して、応力が集中するおそれがある。このため、積層体の角部においてラミネートフィルムの強度を確保し、信頼性を向上する要求がある。
【0006】
本開示は、信頼性を向上可能な蓄電モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る蓄電モジュールは、活物質層が設けられた集電体を含む電極が第1方向に沿って複数積層されて構成された電極積層体と、電極積層体を取り囲むように電極積層体に設けられ、隣り合う集電体の間の内部空間を封止する樹脂製の封止体と、封止体の外側面に溶着され、金属層と金属層の両面を被覆する樹脂層とを含む複数のラミネートフィルムと、を備え、封止体は、第1方向からみて矩形枠状に形成されており、外側面は、第1方向からみたときに互いに隣接する第1側面及び第2側面を含み、複数のラミネートフィルムは、第1側面に溶着された第1ラミネートフィルムと、第2側面に溶着された第2ラミネートフィルムと、を含み、第1ラミネートフィルムは、第1方向からみたときの第1側面と第2側面とを繋ぐ外側面の角部に溶着されており、第2ラミネートフィルムは、角部において、第1ラミネートフィルムに重複して接合されている。
【0008】
この蓄電モジュールでは、第1方向に積層された複数の電極を含む電極積層体に対して、当該電極積層体を取り囲むように樹脂製の封止体が設けられている。さらに、封止体の外側面には、金属層と金属層の両面を被覆する樹脂層とを含む複数のラミネートフィルムが溶着されている。複数のラミネートフィルムは、封止体の外側面のうちの第1側面に溶着され第1ラミネートフィルムと、封止体の外側面のうちの第1側面に隣接する第2側面に溶着された第2ラミネートフィルムとを含む。そして、1ラミネートフィルムは、封止体の外側面の第1側面と第2側面とを繋ぐ角部に溶着されており、第2ラミネートフィルムは、当該角部において第1ラミネートフィルムに重複して接合されている。この結果、封止体の膨張・収縮の際に応力集中が生じ得る角部において、ラミネートフィルムの強度が確保され、信頼性が向上される。
【0009】
本開示に係る蓄電モジュールでは、角部は、第1方向からみて円弧状に形成されていてもよい。この場合、封止体の膨張・収縮の際に生じ得る応力が角部において分散される。よって、当該角部で重複するラミネートフィルムの必要強度が緩和される。
【0010】
本開示に係る蓄電モジュールでは、第1ラミネートフィルムと第2ラミネートフィルムとの重複部分は、第1方向からみたときの角部の中心を覆っていてもよい。この場合、封止体の膨張・収縮の際の応力が最も集中すると考えられる角部の中心を、ラミネートフィルムのうちのより高強度な重複部分で覆うことにより、信頼性が確実に向上される。
【0011】
本開示に係る蓄電モジュールでは、第1ラミネートフィルム及び第2ラミネートフィルムは、それぞれ、封止体の外側面に対して第1方向に隣接する封止体の第1端面及び第2端面の少なくとも一方に溶着される第1部分を含み、第1部分における角部に対応する部分には、切欠きが形成されていてもよい。この場合、ラミネートフィルムのうちの封止体の上下面に溶着される第1部分における封止体の角部に対応する部分にしわが生じにくくなる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、信頼性を向上可能な蓄電モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る蓄電モジュールの模試的な平面図である。
【
図2】
図2は、
図1のII-II線に沿っての概略断面図である。
【
図3】
図3は、
図1の一部を拡大して示す模式的な平面図である。
【
図4】
図4は、
図1~3に示されたラミネートフィルムの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、一実施形態に係る蓄電モジュールについて、図面を参照して説明する。各図の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。また、各図には、第1方向D1を規定する第1軸、第2方向D2を規定する第2軸、及び、第3方向D3を規定する第3軸からなる直交座標系が示される場合がある。
【0015】
図1は、本実施形態に係る蓄電モジュールの模試的な平面図である。
図2は、
図1のII-II線に沿っての概略断面図である。
図1,2に示される蓄電モジュール1は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリに用いられる蓄電モジュールである。蓄電モジュール1は、例えばニッケル水素二次電池又はリチウムイオン二次電池等の二次電池である。蓄電モジュール1は、電気二重層キャパシタであってもよいし、全固体電池であってもよい。ここでは、蓄電モジュール1がリチウムイオン二次電池である場合を例示する。
【0016】
蓄電モジュール1は、電極積層体10と封止体20とを備えている。電極積層体10は、第1方向D1に沿って積層された複数の電極を含む。複数の電極は、複数のバイポーラ電極11と、正極終端電極12と、負極終端電極13と、を含む。互いに隣り合う電極の間には、セパレータ14が介在されている。
【0017】
バイポーラ電極11は、集電体15と、正極活物質層16と、負極活物質層17と、を有している。集電体15は、例えば矩形シート状を呈している。正極活物質層16は、集電体15の一方面15aに設けられている。負極活物質層17は、集電体15の他方面15bに設けられている。複数のバイポーラ電極11は、一のバイポーラ電極11の正極活物質層16と別のバイポーラ電極11の負極活物質層17とが対向するように積層されている。ここでは、集電体15の一方面15aは、第1方向D1の一方を向く面であり、集電体15の他方面15bは、第1方向D1の他方を向く面である。
【0018】
正極活物質層16及び負極活物質層17は、第1方向D1からみて矩形状である。負極活物質層17は、第1方向D1から見て正極活物質層16よりも一回り大きい。つまり、第1方向D1から見た平面視において、正極活物質層16の形成領域の全体が負極活物質層17の形成領域内に位置している。
【0019】
正極終端電極12は、集電体15と、集電体15の一方面15aに設けられた正極活物質層16と、を有している。正極終端電極12は、集電体15の他方面15bにおいて正極活物質層16及び負極活物質層17を有していない。つまり、正極終端電極12の集電体15の他方面15bには、活物質層が設けられていない。正極終端電極12は、電極積層体10の第1方向D1の一端部においてバイポーラ電極11に積層されている。正極終端電極12は、その正極活物質層16がバイポーラ電極11の負極活物質層17に対向するようにバイポーラ電極11に積層されている。
【0020】
負極終端電極13は、集電体15と、集電体15の他方面15bに設けられた負極活物質層17と、を有している。負極終端電極13は、集電体15の一方面15aにおいて正極活物質層16及び負極活物質層17を有していない。つまり、負極終端電極13の集電体15の一方面15aには、活物質層が設けられていない。負極終端電極13は、電極積層体10の第1方向D1の正極終端電極12と反対側の端部においてバイポーラ電極11に積層されている。負極終端電極13は、その負極活物質層17がバイポーラ電極11の正極活物質層16に対向するようにバイポーラ電極11に積層されている。このように、電極積層体10は、活物質層が設けられた集電体を含む複数の電極が第1方向D1に沿って積層されて構成されている。
【0021】
セパレータ14は、隣り合うバイポーラ電極11の間、正極終端電極12とバイポーラ電極11の間、及び、負極終端電極13とバイポーラ電極11との間に配置されている。セパレータ14は、正極活物質層16と負極活物質層17との間に介在している。セパレータ14は、リチウムイオン等の電荷担体を通過させる部材であり、正極活物質層16と負極活物質層17とを隔離することで、隣り合う電極の接触による短絡を防止する。
【0022】
集電体15は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、正極活物質層16及び負極活物質層17に電流を流し続けるための化学的に不活性な電気伝導体である。集電体15の材料は、例えば、金属材料、導電性樹脂材料又は導電性無機材料等である。導電性樹脂材料としては、例えば、導電性高分子材料又は非導電性高分子材料に必要に応じて導電性フィラーが添加された樹脂等が挙げられる。集電体15は、複数の層を備えていてもよい。この場合、集電体15の各層は、上記の金属材料及び/又は導電性樹脂材料を含んでいてもよい。
【0023】
集電体15の表面には、被覆層が形成されていてもよい。当該被覆層は、例えばメッキ処理又はスプレーコート等の公知の方法によって形成されていてもよい。集電体15は、例えば、板状、箔状(例えば金属箔)、フィルム状又はメッシュ状等を呈していてもよい。金属箔としては、例えば、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔、チタン箔又はステンレス鋼箔等が挙げられる。集電体15は、上記の金属の合金箔又は複数の金属箔を一体化させた箔であってもよい。集電体15が箔状を呈している場合、集電体15の厚さは、例えば、1μm~200μmであってもよい。本実施形態では、集電体15は、アルミニウム箔と銅箔とを一体化させた箔、もしくはアルミニウム箔である。
【0024】
正極活物質層16は、リチウムイオン等の電荷担体を吸蔵及び放出し得る正極活物質を含んでいる。正極活物質としては、例えば、層状岩塩構造を有するリチウム複合金属酸化物、スピネル構造を有する金属酸化物、ポリアニオン系化合物等が挙げられる。正極活物質は、リチウムイオン二次電池に使用可能なものであればよい。正極活物質層16は、複数の正極活物質を含んでいてもよい。本実施形態では、正極活物質層16は、複合酸化物としてのオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を含んでいる。
【0025】
負極活物質層17は、リチウムイオン等の電荷担体を吸蔵及び放出し得る負極活物質を含んでいる。負極活物質は、単体、合金又は化合物のいずれであってもよい。負極活物質としては、例えば、Li、炭素、金属化合物等が挙げられる。負極活物質は、リチウムと合金化可能な元素もしくはその化合物等であってもよい。炭素としては、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)又はソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)等が挙げられる。人造黒鉛としては、例えば、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ等が挙げられる。リチウムと合金化可能な元素としては、シリコン(ケイ素)又はスズ等が挙げられる。本実施形態では、負極活物質層17は、炭素系材料としての黒鉛を含んでいる。
【0026】
正極活物質層16及び負極活物質層17のそれぞれ(以下、単に「活物質層」という場合がある)は、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電助剤、結着剤、電解質(ポリマーマトリクス、イオン伝導性ポリマー、電解液等)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)等をさらに含み得る。導電助剤は、各電極(バイポーラ電極11、正極終端電極12、負極終端電極13)の導電性を高めるために添加される。導電助剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック又はグラファイト等である。
【0027】
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、アクリル酸又はメタクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩、水溶性セルロースエステル架橋体、デンプン-アクリル酸グラフト重合体等が挙げられる。これらの結着剤は、単独で又は複数で用いられ得る。結着剤の溶媒には、例えば、水、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等が用いられる。
【0028】
セパレータ14は、例えば、電解質を吸収保持するポリマーを含む多孔性シート又は不織布であってもよい。セパレータ14の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリエステル等が挙げられる。セパレータ14は、単層構造又は多層構造を有していてもよい。多層構造は、例えば、接着層又は耐熱層としてのセラミック層等を有していてもよい。セパレータ14には、電解質が含浸されていてもよい。セパレータ14に含浸される電解質は、非水溶媒と非水溶媒に溶解された電解質塩とを含む液体電解質(電解液)である。
【0029】
電解液の電解質塩としては、LiClO4、LiAsF6、LiPF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(FSO2)2、LiN(CF3SO2)2等の公知のリチウム塩が用いられていてもよい。また、非水溶媒としては、環状カーボネート類、環状エステル類、鎖状カーボネート類、鎖状エステル類、エーテル類等の公知の溶媒が用いられていてもよい。なお、二種以上のこれらの公知の溶媒材料が組合せて用いられていてもよい。
【0030】
封止体20は、第1方向D1からみて電極積層体10を取り囲むように、電極積層体10の周縁部に枠状に形成されている。封止体20は、集電体15それぞれの周縁部15cにおいて、集電体15の一方面15a及び他方面15bのそれぞれに接合(溶着)され得る。封止体20は、第1方向D1に隣り合う集電体15の間に内部空間Sを形成すると共に、当該内部空間Sのそれぞれを封止するためのものである。それぞれの内部空間Sには、電解質(例えば電解液)が収容されている。封止体20は電解液の外部への透過を防止し得る。また、封止体20は、電極積層体10の外部から内部空間Sへの水分等の侵入を抑制し得る。
【0031】
セパレータ14の縁部は、封止体20に接合されている。封止体20は、絶縁材料を含んでいる。封止体20の材料としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、酸変性ポリプロピレン、酸変性ポリエチレン、アクリロニトリルスチレン樹脂等の種々の樹脂材料が挙げられる。
【0032】
封止体20は、樹脂製の複数のシール材21と樹脂製の複数のスペーサ22とを含む。シール材21は、集電体15のそれぞれに設けられている。したがって、シール材21は、第1方向D1に沿って互いに積層されている。シール材21は、第1方向D1からみて枠状(ここでは矩形枠状)であり、集電体15の周縁部15cに設けられている。シール材21は、集電体15の一方面15aから端面を経て他方面15bに至るように設けられ、周縁部15cを被覆している。シール材21は、集電体15の一方面15a及び他方面15bに溶着され得る。
【0033】
スペーサ22は、第1方向D1に隣り合うシール材21のそれぞれの間に介在するように配置されている。これにより、スペーサ22は、隣り合うシール材21の間、すなわち、隣り合う集電体15の間のスペースを保持し、シール材21と共に内部空間Sを形成している。スペーサ22は、第1方向D1からみて枠状(ここでは矩形枠状)を呈しており、第1方向D1からみて集電体15の周縁部15c上に配置されている。ここでは、セパレータ14の端部は、シール材21とスペーサ22との間に挟まれて保持されている。セパレータ14は、シール材21及びスペーサ22の少なくとも一方に溶着され得る。
【0034】
封止体20は、複数のシール材21及び複数のスペーサ22の内部空間Sと反対側の端部が溶着されて一体化されることにより形成された溶着端部23をさらに含む。溶着端部23は、第1方向D1から見て、電極積層体10を取り囲むように枠状を呈しており、封止体20の外周部を構成している。したがって、封止体20は、シール材21とスペーサ22とが互いに溶着されることにより、シール材21の内部空間Sと反対側の端面とスペーサ22の内部空間Sと反対側の端面とによって形成された外側面20s(溶着端部23の外側面)を有する。
【0035】
なお、正極終端電極12の集電体15の他方面15b、及び、負極終端電極13の集電体15の一方面15aの封止体20から露出された部分には、蓄電モジュール1から電流を取り出すための端子として機能する導電部材50が配置されて電気的に接続されている。導電部材50は、複数の蓄電モジュール1を電気的に接続するために利用され得る。また、導電部材50は、電極積層体10に対して拘束荷重を付加するために拘束部材としても利用され得る。さらに、導電部材50には、冷却流路が形成されていてもよい。導電部材50に形成された冷却流路に冷却媒体を流通させることによって、電極積層体10を冷却することができる。
【0036】
ここで、蓄電モジュール1は、複数(ここでは5つ)のラミネートフィルム30を備えている。ラミネートフィルム30は、金属層30aと金属層30aの両側に設けられた一対の樹脂層30b,30cを含む。樹脂層30b,30cは、金属層30aの両面を被覆している。ラミネートフィルム30は、少なくとも封止体20の外側面20sに溶着されている。一例として、金属層30aはアルミニウムからなり、樹脂層30bは、封止体20との溶着性を高めるために封止体20と同じ樹脂材料により構成され得る。また、一例として、樹脂層30b,30cは、後述する重複部分Pにおけるラミネートフィルム30同士の溶着性を高めるために、互いに同じ樹脂材料により構成され得る。
【0037】
封止体20は、第1方向D1からみて矩形枠状に形成されている。外側面20sは、第1方向D1からみて矩形枠状に形成されている。したがって、外側面20sは、第1方向からみて当該矩形の各辺に対応する第1側面20s1、第2側面20s2、第3側面20s3、及び、第4側面20s4を含む。第1側面20s1は、第2側面20s2及び第4側面20s4に隣接しており、第2側面20s2は、第1側面20s1及び第3側面20s3に隣接しており、第3側面20s3は第2側面20s2及び第4側面20s4に隣接している。第4側面20s4には、例えば、内部空間Sに電解液を注液する際に利用するための外側面20sから突出した樹脂枠や、封止体20から引き出された電圧検出線といった封止体20以外の構造物60が配置されている。
【0038】
また、封止体20は、以上の外側面20sに対して第1方向D1に隣接する第1端面20a及び第2端面20bを含む。第1端面20aは、封止体20の第1方向D1における一方の端面であり、ここでは、正極終端電極12に設けられたシール材21の外表面を含む面である。第2端面20bは、封止体20の第1方向D1における他方の端面であり、負極終端電極13に設けられたシール材21の外表面を含む面である。
【0039】
ラミネートフィルム30は、外側面20s上に配置されて外側面20sに溶着された本体部41と、本体部41の第1方向D1の一端から第1方向D1に交差する方向(第2方向D2及び第3方向D3を含む面内方向)に延在する第1延在部(第1部分)42と、本体部41の第1方向D1の他端から第1方向D1に交差する方向(第2方向D2及び第3方向D3を含む面内方向)に延在する第2延在部(第1部分)43と、を含む。第1延在部42は、第1端面20a上に配置されて第1端面20aに溶着されている。第2延在部43は、第2端面20b上に配置されて第2端面20bに溶着されている。
【0040】
第1延在部42及び第2延在部43は、少なくとも、第1方向D1からみたときにシール材21、集電体15、及びスペーサ22が重なる位置まで延在している。一方、第1延在部42及び第2延在部43は、第1方向D1からみて、シール材21の内部空間S側の端部及びスペーサ22の内部空間S側の端部のうちのより外側に位置する一方(図示の例ではスペーサ22の端部)を越えない位置で終端されている。なお、
図1では、矩形枠状の第1延在部42が透過されて示されている。
【0041】
複数のラミネートフィルム30は、第1ラミネートフィルム31、第2ラミネートフィルム32、第3ラミネートフィルム33、第4ラミネートフィルム34、及び、第5ラミネートフィルム35を含む。第1ラミネートフィルム31は、本体部41において、第1側面20s1上に配置されて第1側面20s1に溶着されている。第2ラミネートフィルム32は、本体部41において、第2側面20s2上に配置されて第2側面20s2に溶着されている。
【0042】
第3ラミネートフィルム33は、本体部41において第3側面20s3上に配置され第3側面20s3に溶着されている。第4ラミネートフィルム34は、本体部41において、第1側面20s1と第4側面20s4とを繋ぐ外側面20sの角部20r3に配置されると共に、第4側面20s4の第2方向D2の一端部に溶着されている。第5ラミネートフィルム35は、本体部41において、第3側面20s3と第4側面20s4とを繋ぐ外側面20sの角部20r4に配置されると共に、第4側面20s4の第2方向D2の他端部に溶着されている。
【0043】
以上のラミネートフィルム30と封止体20との溶着は、封止体20及びラミネートフィルム30の樹脂層30bを溶融させた状態でラミネートフィルム30を封止体20に向けて押圧することにより行われる。一例として、ラミネートフィルム30は、ヒートバーを用いて封止体20に溶着される。
【0044】
図3に示されるように、第1ラミネートフィルム31と第2ラミネートフィルム32とは、第1方向D1からみたときの第1側面20s1と第2側面20s2とを繋ぐ外側面20sの角部20r1において、互いに重複して接合されている。角部20r1は、第1方向D1からみて円弧状に形成された湾曲面である。第1ラミネートフィルム31と第2ラミネートフィルム32との重複部分Pは、第1方向D1からみたときの角部20r1の中心Cを覆っている。ここでは、一例として、第1ラミネートフィルム31が第2ラミネートフィルム32よりも外側面20s側に位置している。すなわち、本実施形態では、第1ラミネートフィルム31が角部20r1に溶着されており、第2ラミネートフィルム32が、角部20r1において第1ラミネートフィルム31に重複して接合(溶着)されている。
【0045】
第1方向D1からみたとき、第1ラミネートフィルム31は、第1側面20s1から角部20r1を越えて第2側面20s2に至るように延在してもよいが、ここでは、角部20r1内において終端されている。これは、例えば、第1側面20s1側から封止体20及び/又は第1ラミネートフィルム31を加熱して互いに溶着する際に、第1ラミネートフィルム31の第2側面20s2側に至るように延びた部分(角部)の加熱・溶着が不十分となることを避けるためである。第2ラミネートフィルム32についても同様の理由から角部20r1内において終端されている。なお、角部20r1(他の角部20r2~20r4についても同様)の中心Cとは、角部20r1が円弧状である場合には当該円弧の中点である。角部20r1(他の角部20r2~20r4についても同様)の内部とは、外側面20sにおける第1側面20s1や第2側面20s2といった平坦な領域でなく、外側面20sにおける湾曲した領域の内部であることを意味する。
【0046】
また、
図1に示されるように、第2ラミネートフィルム32と第3ラミネートフィルム33とは、第1方向D1からみたときの第2側面20s2と第3側面20s3とを繋ぐ外側面20sの角部20r2において、互いに重複して接合されている。ここでは、角部20r2は、第1方向D1からみて円弧状に形成された湾曲面である。第2ラミネートフィルム32と第3ラミネートフィルム33との重複部分は、第1方向D1からみたときの角部20r2の中心を覆っている。ここでは、一例として、第3ラミネートフィルム33が第2ラミネートフィルム32よりも外側面20s側に位置している。すなわち、本実施形態では、第3ラミネートフィルム33が角部20r2に溶着されており、第2ラミネートフィルム32が、角部20r2において第3ラミネートフィルム33に重複して接合(溶着)されている。
【0047】
第1方向D1からみたとき、第2ラミネートフィルム32は、第2側面20s2から角部20r2を越えて第3側面20s3に至るように延在してもよいが、ここでは、角部20r2内において終端されている。理由については上述のとおりである。第3ラミネートフィルム33についても同様の理由から角部20r2内において終端されている。
【0048】
また、第1ラミネートフィルム31と第4ラミネートフィルム34とは、第1方向D1からみたときの第1側面20s1と第4側面20s4とを繋ぐ外側面20sの角部20r3において、互いに重複して接合されている。ここでは、角部20r3は、第1方向D1からみて円弧状に形成された湾曲面である。第1ラミネートフィルム31と第4ラミネートフィルム34との重複部分は、第1方向D1からみたときの角部20r3の中心を覆っている。ここでは、一例として、第1ラミネートフィルム31が第4ラミネートフィルム34よりも外側面20s側に位置している。すなわち、本実施形態では、第1ラミネートフィルム31が角部20r3に溶着されており、第4ラミネートフィルム34が、角部20r3において第1ラミネートフィルム31に重複して接合(溶着)されている。
【0049】
第1方向D1からみたとき、第1ラミネートフィルム31は、第1側面20s1から角部20r3を越えて第4側面20s4に至るように延在してもよいが、ここでは、角部20r3内において終端されている。理由については上述のとおりである。第4ラミネートフィルム34についても同様の理由から角部20r3内において終端されている。なお、第4ラミネートフィルム34は、角部20r3から第4側面20s4にわたって設けられている。第4ラミネートフィルム34における第1ラミネートフィルム31に重複していない部分は、第4側面20s4に溶着されている。
【0050】
さらに、第3ラミネートフィルム33と第5ラミネートフィルム35とは、第1方向D1からみたときの第3側面20s3と第4側面20s4とを繋ぐ外側面20sの角部20r4において、互いに重複して接合されている。ここでは、角部20r4は、第1方向D1からみて円弧状に形成された湾曲面である。第3ラミネートフィルム33と第5ラミネートフィルム35との重複部分は、第1方向D1からみたときの角部20r4の中心を覆っている。ここでは、一例として、第3ラミネートフィルム33が第5ラミネートフィルム35よりも外側面20s側に位置している。すなわち、本実施形態では、第3ラミネートフィルム33が角部20r4に溶着されており、第5ラミネートフィルム35が、角部20r4において第3ラミネートフィルム33に重複して接合されている。
【0051】
第1方向D1からみたとき、第3ラミネートフィルム33は、第3側面20s3から角部20r4を越えて第4側面20s4に至るように延在してもよいが、ここでは、角部20r4内において終端されている。理由については上述のとおりである。第5ラミネートフィルム35についても同様の理由から角部20r4内において終端されている。なお、第5ラミネートフィルム35は、角部20r4から第4側面20s4にわたって設けられている。第5ラミネートフィルム35における第3ラミネートフィルム33に重複しない部分は、第4側面20s4に溶着されている。
【0052】
図4は、
図1~3に示されたラミネートフィルムの展開図である。
図4に示されるように、ラミネートフィルム30(少なくとも第1ラミネートフィルム31、第2ラミネートフィルム32、及び第3ラミネートフィルム33)は、上記のように本体部41と第1延在部42と第2延在部43とを含む。第1延在部42及び第2延在部43は、それぞれ、封止体20の外側面20sに対して第1方向D1に隣接する封止体20の第1端面20a0及び第2端面20bのそれぞれに溶着される部分(第1部分)である。そして、第1延在部42及び第2延在部43における角部20r1,20r2,20r3,20r4に対応する(溶着される)部分には、切欠き30pが形成されている。
【0053】
図4の(a)に示される例では、切欠き30pは、角部20r1,20r2,20r3,20r4のそれぞれに対応する部分に一対形成された切れ目である。
図4の(b)に示される例では、切欠き30pは、角部20r1,20r2,20r3,20r4のそれぞれに対応する部分に1つずつ形成された楔形の切欠きである。
図4の(c)に示される例では、切欠き30pは、角部20r1,20r2,20r3,20r4のそれぞれに対応する部分に形成された矩形状の切り欠きである。特に、
図4の(c)の例では、ラミネートフィルム30の四隅が矩形状に切り欠かれることで切欠き30pが形成されている。切欠き30pは、
図4の(a)~(c)の各例や他の例を適宜組み合わせて構成され得る。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係る蓄電モジュール1では、第1方向D1に積層された複数の電極を含む電極積層体10に対して、当該電極積層体10を取り囲むように樹脂製の封止体20が設けられている。さらに、封止体20の外側面20sには、金属層30aと金属層30aの両面を被覆する樹脂層30bとを含む複数のラミネートフィルム30が溶着されている。複数のラミネートフィルム30は、封止体20の外側面20sのうちの第1側面20s1に溶着された第1ラミネートフィルム31と、封止体20の外側面20sのうちの第1側面20s1に隣接する第2側面20s2に溶着された第2ラミネートフィルム32とを含む。そして、第1ラミネートフィルム31は、封止体20の第1側面20s1と第2側面20s2とを繋ぐ角部20r1に溶着されており、第2ラミネートフィルム32は、当該角部20r1において第1ラミネートフィルム31に重複して接合されている。この結果、封止体20の膨張・収縮の際に応力集中が生じ得る角部20r1において、ラミネートフィルム30の強度が確保され、信頼性が向上される。
【0055】
また、本実施形態に係る蓄電モジュール1では、角部20r1は、第1方向D1からみて円弧状に形成されている。このため、封止体20の膨張・収縮の際に生じ得る応力が角部20r1において分散される。よって、当該角部20r1で重複するラミネートフィルム30の必要強度が緩和される。
【0056】
また、本実施形態に係る蓄電モジュール1では、第1ラミネートフィルム31と第2ラミネートフィルム32との重複部分Pは、第1方向D1からみたときの角部20r1の中心Cを覆っていてもよい。この場合、封止体20の膨張・収縮の際の応力が最も集中すると考えられる角部20r1の中心Cを、ラミネートフィルム30のうちのより高強度な重複部分Pで覆うことにより、信頼性が確実に向上される。
【0057】
さらに、本実施形態に係る蓄電モジュール1では、第1ラミネートフィルム31及び第2ラミネートフィルム32は、それぞれ、封止体20の外側面20sに対して第1方向D1に隣接する封止体20の第1端面20a及び第2端面20bのそれぞれに溶着される第1延在部42及び第2延在部43を含む。そして、第1延在部42及び第2延在部43における角部20r1に対応する部分には、切欠き30pが形成されている。このため、ラミネートフィルム30のうちの封止体20の上下面に溶着される第1延在部42及び第2延在部43における角部20r1に対応する部分にしわが生じにくくなる。
【0058】
以上の実施形態は、本発明の一態様について説明したものである。したがって、本発明は、上記実施形態に限定されず、任意に変形され得る。
【0059】
例えば、封止体20の外側面20sのうち、電解液の注液用の樹脂枠といった構造物60が配置される第4側面20s4に対しては、ラミネートフィルム30を設けなくてもよい。換言すれば、第1ラミネートフィルム31は、第4側面20s4の一方の角部20r3に溶着されていなくてもよく、この場合、第4ラミネートフィルム34は省略され得る。また、第3ラミネートフィルム33は、第4側面20s4の他方の角部20r4に溶着されていなくてもよく、この場合、第5ラミネートフィルム35は省略され得る。この場合であっても、第1ラミネートフィルム31と第2ラミネートフィルム32とが重複して接合された角部20r1及び第2ラミネートフィルム32と第3ラミネートフィルム33とが重複して接合された角部20r2におけるラミネートフィルム30の強度が少なくとも確保できる。
【0060】
また、第4ラミネートフィルム34は、角部20r3から第4側面20s4にわたって延在しておらず、角部20r3内のみに設けられてもよい。同様に、第5ラミネートフィルム35は、角部20r4から第4側面20s4にわたって延在しておらず、角部20r4内のみに設けられてもよい。
【0061】
また、第1方向D1からみたときの封止体20の4つの角部は、面取りされていなくてもよい。この場合、角部20r1,20r2,20r3,20r4は、円弧状でなく、直角状であってもよい。さらに、第1延在部42及び第2延在部43においては、切欠き30pが設けられていなくてもよい。
【0062】
なお、第1方向D1からみたときの封止体20の4つの角部では、互いに隣接するラミネートフィルム30の第1延在部42(及び第2延在部43)の端部同士が重ねられて接合されてもよい(又は、重ねられなくてもよい)。
【0063】
また、角部20r1,20r2,20r3,20r4に溶着されたラミネートフィルム30に別のラミネートフィルム30を重複して接合する場合、ラミネートフィルム30同士は溶着ではなく接着等の別の方法で接合されてもよい。この場合、ラミネートフィルム30の樹脂層30b,30cは、互いに異なる樹脂材料であってもよい。
【0064】
さらに、第4ラミネートフィルム34が角部20r3に溶着され、第5ラミネートフィルム35が角部20r4に溶着されてもよい。この場合、角部20r3において、第1ラミネートフィルム31が第4ラミネートフィルム34に重複して接合されてもよく、角部20r4において、第3ラミネートフィルム33が第5ラミネートフィルム35に重複して接合されてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…蓄電モジュール、10…電極積層体、20…封止体、20s…外側面、20s1…第1側面、20s2…第2側面、20r1…角部、30…ラミネートフィルム、30p…切欠き、31…第1ラミネートフィルム、32…第2ラミネートフィルム、33…第3ラミネートフィルム、34…第4ラミネートフィルム、35…第5ラミネートフィルム、C…中心、P…重複部分、S…内部空間。