(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073820
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】表示制御装置、およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 50/20 20180101AFI20240523BHJP
【FI】
G16H50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184735
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000230962
【氏名又は名称】日本光電工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀口 大介
(72)【発明者】
【氏名】松沢 航
(72)【発明者】
【氏名】林 怜史
(72)【発明者】
【氏名】佐野 宙人
(72)【発明者】
【氏名】川島 拓也
(72)【発明者】
【氏名】澤野 悠一郎
(72)【発明者】
【氏名】藤本 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 晋一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 匡
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA04
(57)【要約】
【課題】特定の臨床判断を提供するために複数の推論モデルが存在する場合におけるユーザビリティを高める。
【解決手段】表示制御装置は、対象者に関する対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた当該対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果と、当該対象者情報を第二推論モデルに入力して当該所定の項目について得られた当該対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得する。表示制御装置は、第一推論モデルを特定する第一識別子211とともに第一推論結果を表示装置20に表示させ、第二推論モデルを特定する第二識別子212とともに第二推論結果を前記表示装置20に表示させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者に関する対象者情報を受け付けるインタフェースと、
表示装置に表示される情報を制御するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果を取得し、
前記対象者情報を第二推論モデルに入力して前記所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得し、
前記第一推論モデルを特定する第一識別子とともに前記第一推論結果を前記表示装置に表示させ、
前記第二推論モデルを特定する第二識別子とともに前記第二推論結果を前記表示装置に表示させる、
表示制御装置。
【請求項2】
前記インタフェースは、前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方に対する評価に対応する評価情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記評価情報をストレージに保存する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記評価情報は、前記評価を行なった者の属性情報を含んでいる、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記評価情報を前記表示装置に表示させる、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記評価の高低に応じて前記第一識別子と前記第二識別子の少なくとも一方の表示態様を変更する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記第一推論結果の経時変化と前記第二推論結果の経時変化の少なくとも一方を、前記表示装置に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記インタフェースは、特定の時点における前記対象者情報に関連するイベントの発生を示すイベント情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記イベントに対応する識別子を、前記経時変化における前記時点に対応する位置に表示させる、
請求項6に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記インタフェースは、特定の時点における前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方に対する評価に対応する評価情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記評価に対応する識別子を、前記経時変化における前記時点に対応する位置に表示させる、
請求項6に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記評価情報が受け付けられてからの経過時間に応じて前記識別子の表示態様を変化させる、
請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方について、前記対象者情報に含まれる複数の生体パラメータの測定値とその推論結果への寄与度の少なくとも一方を、前記表示装置に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項11】
表示制御装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記表示制御装置は、
対象者に関する対象者情報を受け付け、
前記対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果を取得し、
前記対象者情報を第二推論モデルに入力して前記所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得し、
前記第一推論モデルを特定する第一識別子とともに前記第一推論結果を表示装置に表示させ、
前記第二推論モデルを特定する第二識別子とともに前記第二推論結果を前記表示装置に表示させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置に表示される情報を制御する装置に関連する。本開示は、当該装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
【背景技術】
【0002】
医療臨床の現場で医療従事者の臨床判断を代替または支援するために機械学習技術を用いて生成された推論モデルが知られている。例えば、特許文献1は、対象者から取得された心電図波形データに所定種のピークが存在しているかに基づいて当該対象者に特定種の不整脈が生じているかを推論するモデルを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の臨床判断を提供するために複数の推論モデルが存在する場合におけるユーザビリティを高める。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示により提供される一態様例は、表示制御装置であって、
対象者に関する対象者情報を受け付けるインタフェースと、
表示装置に表示される情報を制御するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果を取得し、
前記対象者情報を第二推論モデルに入力して前記所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得し、
前記第一推論モデルを特定する第一識別子とともに前記第一推論結果を前記表示装置に表示させ、
前記第二推論モデルを特定する第二識別子とともに前記第二推論結果を前記表示装置に表示させる。
【0006】
本開示により提供される一態様例は、表示制御装置に搭載されたプロセッサにより実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記表示制御装置は、
対象者に関する対象者情報を受け付け、
前記対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果を取得し、
前記生体情報を第二推論モデルに入力して前記所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得し、
前記第一推論モデルを特定する第一識別子とともに前記第一推論結果を前記表示装置に表示させ、
前記第二推論モデルを特定する第二識別子とともに前記第二推論結果を前記表示装置に表示させる。
【0007】
近年、入力された生体情報に基づいて臨床判断を出力する様々な推論モデルが実用化されているが、推論結果が必ずしもユーザにとって納得のいくものであるとは限らない。特に当該推論モデルが機械学習を通じて生成されたものである場合、推論結果の根拠を明示的に記述できるとは限らず、推論結果の妥当性について確信を得にくいことがありうる。
【0008】
上記の各態様例に係る構成によれば、複数の推論モデルから出力された同じ項目についての相違する臨床判断を比較することによって各推論モデルによる推論結果の妥当性を評価したり、同じ目的のために参照されうる複数の項目についての臨床判断を提供する複数の推論モデルの推論結果を並列的に評価したりといった、ユーザ自身が臨床判断を下すための新たな検討・分析の手法を提供できる。したがって、特定の臨床判断を提供するために複数の推論モデルが存在する場合におけるユーザビリティを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施形態に係る表示制御装置の機能構成を例示している。
【
図2】
図1の表示装置に表示される画面の一例を示している。
【
図3】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図4】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図5】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図6】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図7】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図8】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図9】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図10】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図11】
図1の表示装置に表示される画面の別例を示している。
【
図12】
図1の表示装置に表示される詳細情報の別例を示している。
【
図13】
図1の表示装置に表示される詳細情報の別例を示している。
【
図14】
図1の表示装置に表示される詳細情報の別例を示している。
【
図15】一実施形態に係るモデル評価システムの構成を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例を以下詳細に説明する。
【0011】
AおよびBという二つの主体について本明細書で用いられる「AとBの少なくとも一方」という表現は、Aのみが特定される場合、Bのみが特定される場合、およびAとBの双方が特定される場合を含む意味である。AとBの各主体は、特に断りのない限り単数であってもよいし、複数であってもよい。
【0012】
A、B、およびCという三つの主体について本明細書で用いられる「A、B、およびCの少なくとも一つ」という表現は、Aのみが特定される場合、Bのみが特定される場合、Cのみが特定される場合、AとBが特定される場合、BとCが特定される場合、AとCが特定される場合、およびA、B、Cの全てが特定される場合を含む意味である。A、B、およびCの各主体は、特に断りのない限り単数であってもよいし、複数であってもよい。記述の対象となる主体が四つ以上の場合についても同様である。
【0013】
図1は、一実施形態に係る表示制御装置10の機能構成を例示している。表示制御装置10は、表示装置20に表示される情報を制御するための装置である。
【0014】
表示制御装置10は、入力インタフェース11を備えている。入力インタフェース11は、対象者30の対象者情報SBを受け付けるハードウェアインタフェースとして構成されている。対象者情報SBは、センサや測定機器の仕様に応じてデジタルデータの形態であってもよいし、アナログデータの形態であってもよい。
【0015】
対象者情報SBがアナログデータの形態である場合、入力インタフェース11は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。この説明は、後述される入力インタフェース11が受け付け可能な他の信号やデータについても同様に適用される。
【0016】
本明細書で用いられる「対象者情報」という語は、当該対象者の生体パラメータに係る情報だけでなく、当該対象者の属性に係る情報、当該対象者の健康状態に係る情報、当該対象者に接続されている機器の設定値に係る情報なども含む意味である。生体パラメータに係る情報の例としては、一般的なバイタルサインのパラメータ(呼吸数、血圧、心拍数、脈拍数、等)や検査結果値(白血球数、血清クレアチニン値、尿比重、等)が挙げられる。属性に係る情報の例としては、身長、体重、年齢、性別などが挙げられる。健康状態に係る情報の例としては、既往歴、基礎疾患、合併症、手術歴、投薬履歴、入院期間などが挙げられる。設定値に係る情報の例としては、人工呼吸器の流量、ペースメーカの埋め込みの有無などが挙げられる。「対象者情報」は、各種のセンサや測定機器を通じて当該対象者から取得されてもよいし、医療従事者や対象者自身により各種の入力装置を通じて入力されてもよい。
【0017】
表示制御装置10は、プロセッサ12を備えている。プロセッサ12は、第一推論モデル41と第二推論モデル42に対象者情報SBを入力するように構成されている。
【0018】
第一推論モデル41は、対象者30から取得された対象者情報SBが入力されると、所定の項目について得られた臨床判断に対応する第一推論結果を出力するように構成された推論アルゴリズムである。第一推論結果は、当該臨床判断を決定論的に示すものであってもよいし、確率論的に示すものであってもよい。特に後者の場合、当該推論アルゴリズムは、各種の機械学習を通じて生成されたものであってもよい。
【0019】
第二推論モデル42は、対象者30から取得された対象者情報SBが入力されると、上記所定の項目について第一推論モデル41とは異なる手法に基づいて得られた臨床判断に対応する第二推論結果を出力するように構成された推論アルゴリズムである。第二推論結果は、当該臨床判断を決定論的に示すものであってもよいし、確率論的に示すものであってもよい。特に後者の場合、当該推論アルゴリズムは、各種の機械学習を通じて生成されたものであってもよい。
【0020】
本明細書で用いられる「異なる手法に基づいて得られた臨床判断」という表現は、以下に列挙される場合を含む意味である。
・異なるベンダにより提供されたアルゴリズムを用いることにより、同じ項目について得られた相違する臨床判断
・同じベンダにより提供されたバージョンが相違するアルゴリズムを用いることにより、同じ項目について得られた相違する臨床判断
・相違する機械学習の手法を通じて生成されたアルゴリズムを用いることにより、同じ項目について得られた相違する臨床判断
・相違する教師データ(教師ラベルの付与者が相違する場合を含む)を用いた機械学習を通じて生成されたアルゴリズムを用いることにより、同じ項目について得られた相違する臨床判断
・相違する入力を要求するアルゴリズムを用いることにより、同じ項目について得られた相違する臨床判断
・相違する項目について得られた相違する臨床判断
【0021】
表示制御装置10は、出力インタフェース13を備えている。プロセッサ12は、表示制御信号DCを表示装置20へ出力するハードウェアインタフェースとして構成されている。表示制御信号DCは、第一推論モデル41を特定する第一識別子とともに第一推論結果を表示装置20に表示させ、かつ第二推論モデル42を特定する第二識別子とともに第二推論結果を表示装置20に表示させるように構成されている。
【0022】
出力インタフェース13は、表示制御信号DCは、表示装置20の仕様に応じてデジタル信号であってもよいし、アナログ信号であってもよい。表示制御信号DCがアナログ信号である場合、出力インタフェース13は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。この説明は、後述される出力インタフェース13が出力可能な他の信号やデータについても同様に適用される。
【0023】
図2は、表示制御信号DCに基づいて表示装置20に表示されるモデル選択画面21の一例を示している。
【0024】
モデル選択画面21は、第一識別子211を含んでいる。第一識別子211は、「輸液モデル1」を特定している。「輸液モデル1」は、第一推論モデル41の一例である。「輸液モデル1」は、対象者30の対象者情報SBとして心拍数と血圧が入力されると、対象者30が脱水状態にある確率を出力する推論アルゴリズムである。「脱水状態」は所定の項目の一例であり、「脱水状態にある確率」は、臨床判断の一例である。モデル選択画面21においては、当該確率が第一識別子211とともに表示されている。
【0025】
モデル選択画面21は、第二識別子212を含んでいる。第二識別子212は、「輸液モデル2」を特定している。「輸液モデル2」は、第二推論モデル42の一例である。「輸液モデル2」は、対象者30の対象者情報SBとして心拍数、血圧、および輸液量が入力されると、対象者30が脱水状態にある確率を出力する推論アルゴリズムである。モデル選択画面21においては、当該確率が第二識別子212とともに表示されている。
【0026】
すなわち、対象者情報SBとして入力されるパラメータは、第一推論モデル41と第二推論モデル42との間で相違していてもよい。
【0027】
別例として、第一推論モデル41としての「乳酸値モデル1」と第二推論モデル42としての「乳酸値モデル2」が採用されうる。「乳酸値モデル1」と「乳酸値モデル2」には、ともに対象者30の対象者情報SBとして、身長、体重、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)、呼気終末二酸化炭素濃度(EtCO2)、血色素量(Hb)、心拍数、心拍出量(CO)、呼吸数、および末梢体温が入力される。
【0028】
「乳酸値モデル1」は、当該入力に対して対象者30の血中乳酸値[mmol/L]を出力する推論アルゴリズムである。「血中乳酸値」は、所定の項目の一例であるとともに、臨床判断の一例である。「乳酸値モデル2」は、当該入力に対して対象者30の血中乳酸値が2[mmol/L]を超えるか否かを推論し、「高い」または「低い」のいずれかとして出力する推論アルゴリズムである。「血中乳酸値が高いか低いか」は、臨床判断の一例である。すなわち、所定の項目についての臨床判断を示す態様は、第一推論モデル41と第二推論モデル42との間で相違していてもよい。
【0029】
プロセッサ12が対象者情報SBを入力する推論モデルの数は、三つ以上であってもよい。この場合、三つ以上の推論モデルをそれぞれ特定する三つ以上の識別子が表示装置20のモデル選択画面21に表示される。
【0030】
図3は、表示制御信号DCに基づいて表示装置20に表示されるモデル選択画面21の別例を示している。本例においては、対象者30の循環動態を総合的に判断するために、互いに相違する臨床判断を提供する複数の推論モデルが表示されている。すなわち、共通の目的のために参照されうる複数の項目についての臨床判断を提供する複数の推論モデルが、表示装置20に表示されうる。
【0031】
なお、同図に例示されるように、臨床判断を示す態様は、数値や文字だけでなく、図形、記号、色などであってもよい。
【0032】
近年、入力された生体情報に基づいて臨床判断を出力する様々な推論モデルが実用化されているが、推論結果が必ずしもユーザにとって納得のいくものであるとは限らない。特に当該推論モデルが機械学習を通じて生成されたものである場合、推論結果の根拠を明示的に記述できるとは限らず、推論結果の妥当性について確信を得にくいことがありうる。
【0033】
上記のような構成によれば、複数の推論モデルから出力された同じ項目についての相違する臨床判断を比較することによって各推論モデルによる推論結果の妥当性を評価したり、同じ目的のために参照されうる複数の項目についての臨床判断を提供する複数の推論モデルの推論結果を並列的に評価したりといった、ユーザ自身が臨床判断を下すための新たな検討・分析の手法を提供できる。したがって、特定の臨床判断を提供するために複数の推論モデルが存在する場合におけるユーザビリティを高めることができる。
【0034】
図2に例示されるように、モデル選択画面21は、第一評価GUI213と第二評価GUI214を含んでいる。第一評価GUI213は、「輸液モデル1」の推論結果に対する評価を入力するためのGUIである。第二評価GUI214は、「輸液モデル2」の推論結果に対する評価を入力するためのGUIである。笑顔の画像は、推論結果に高評価を与える場合にクリック操作やタップ操作がなされるように構成されている。困り顔の画像は、推論結果に低評価を与える場合にクリック操作やタップ操作がなされるように構成されている。
【0035】
第一評価GUI213と第二評価GUI214は、
図1に例示されるユーザインタフェース50の一例となりうる。すなわち、表示制御装置10の入力インタフェース11は、第一推論モデル41による推論結果と第二推論モデル42による推論結果の少なくとも一方に対する評価に対応する評価情報EVを受け付けるように構成されうる。
【0036】
評価情報EVを入力するためのユーザインタフェース50は、上記のようなカーソル操作やタッチ操作を伴う態様に加えてあるいは代えて、音声入力、視線入力、ジェスチャ入力などの適宜の態様をとりうる。
【0037】
プロセッサ12は、評価情報EVをストレージ60に保存するように構成されている。ストレージ60は、半導体メモリ、ハードディスク装置、磁気テープ装置などにより実現されうる記憶装置である。評価情報EVは、プロセッサ12からストレージ60へ直接送られてもよいし、出力インタフェース13を経由して送られてもよい。
【0038】
このような構成によれば、各推論モデルが出力する推論結果の妥当性についての評価を情報として蓄積できる。さらに、表示装置20に表示された複数の推論モデルの参照を通じて評価がなされうるので、推論モデルごとの絶対的な評価だけでなく、複数の推論モデル間での相対的な評価という新たな尺度を加えうる。
【0039】
なお、ユーザインタフェース50を通じて入力される評価情報EVは、評価を行なったユーザの属性情報を含みうる。属性情報は、氏名、性別、年齢、診療科名、所属組織名、職掌、職位、担当病室、担当患者、職歴期間、在院期間、専門技能、および取得資格の少なくとも一つを含みうる。
【0040】
評価情報EVは、レポートの形態で出力装置から出力されるように出力インタフェース13から出力されうる。出力装置の例としては、プリンタ、スピーカ、ディスプレイ、データ送信装置などが挙げられる。
【0041】
属性情報は、テキスト入力を通じてなされてもよいし、生体認証を通じて入力されてもよい。あるいは、ユーザが携帯可能なカードやタグに記憶された属性情報が光学的あるいは磁気的に読み出されることによって、もしくは近接無線通信を通じて読み出されることによって入力されてもよい。
【0042】
例えば、同じ職掌を有する者同士であっても、経験量次第で同じ推論結果に対する評価が相違しうる。評価情報に評価者の属性情報が付加されることにより、信頼性や客観性などの尺度が評価に対して導入されうる。換言すると、評価自体の評価が可能とされうる。
【0043】
プロセッサ12は、ストレージ60に記憶された評価情報EVを必要に応じて読み出し、表示装置20に表示させうる。評価情報EVは、ストレージ60から直接的に読み出されてもよいし、入力インタフェース11を通じて受け付けられてもよい。換言すると、プロセッサ12は、評価情報EVを表示装置20に表示させる表示制御信号DCを、出力インタフェース13から出力しうる。
【0044】
図4は、表示装置20に表示されたモデル選択画面21の別例を示している。本例においては、第一識別子211により「尿量モデル1」が特定され、第二識別子212により「尿量モデル2」が特定されている。
【0045】
図5は、「尿量モデル1」について事前に入力された評価情報EVが表示された状態を例示している。本例においては、第一識別子211がユーザによりタップ操作されると評価情報EVが表示される。なお、評価情報EVは、モデル選択画面21のレイアウト仕様に応じてモデル選択画面21に常時表示されてもよい。
【0046】
具体的には、
図1に例示されるように、ユーザインタフェース50に対して入力された評価情報EVの表示指示に応じて、指示信号ISが生成される。指示信号ISが入力インタフェース11により受け付けられると、プロセッサ12は、指示信号ISに対応する評価情報EVをストレージ60から読み出し、評価情報EVを表示装置20に表示させる表示制御信号DCを、出力インタフェース13から出力する。
【0047】
図5に例示されるように、評価情報EVは、推論モデルに対するより詳細なコメントを含みうる。当該コメントは、ユーザによるテキスト入力や音声入力を通じてユーザインタフェース50に入力されうる。
【0048】
このような構成によれば、ユーザは、各推論モデルの推論結果だけでなく、当該推論モデルに対して蓄積された評価も参照しつつ、臨床判断を行なうことができる。
【0049】
図6は、表示装置20に表示されたモデル選択画面21の別例を示している。本例においては、第一識別子211と第二識別子212の色が相違している。第二識別子212の色は、「尿量モデル2」の評価が低いことを意味している。すなわち、プロセッサ12は、推論モデルに対する評価の高低に応じて第一識別子211と第二識別子212の少なくとも一方の表示態様を変更するように構成されうる。本例においては、「尿量モデル2」の評価が低いことを示すように第二識別子212の色を変更する表示制御信号DCが、出力インタフェース13から出力されている。
【0050】
表示態様の変更は、識別子の色に加えてあるいは代えて、識別子の形状、識別子の表示位置、および識別子とともに表示されるテキストの少なくとも一つを変更することによってもなされうる。
【0051】
このような構成によれば、各推論システムに対して蓄積された評価の一覧性を高めることができる。また、各推論システムに対するより具体的な評価情報への誘導を容易にできる。
図7は、「尿量モデル2」の評価が低い理由の確認を希望するユーザが
図5に示した例と同様にして評価情報EVを表示させた状態を例示している。
【0052】
これまで示された例に加えてあるいは代えて、評価情報EVは、特定の評価がなされた回数、推論モデルが使用された回数、使用された回数に対する評価の数などを含んでもよい。
【0053】
上記の評価情報EVに加えてあるいは代えて、各推論モデルの推論結果に係るより詳細な情報が表示装置20に表示されうる。詳細な情報の一例としては、推論結果の経時変化が挙げられる。
【0054】
図8は、
図2に例示されたモデル選択画面21において第一識別子211がタップ操作されることにより、「輸液モデル1」についての詳細情報DTが表示された状態を例示している。前述の通り、
図2に例示される状態においては、「輸液モデル1」により推論された対象者30が現在脱水状態にある確率が、第一識別子211とともに表示されている。
図8に例示される詳細情報DTは、「輸液モデル1」により推論された当該確率の過去から現在に至る経時変化を示している。
【0055】
本例においては、第一識別子211がユーザによりタップ操作されると詳細情報DTが表示される。なお、詳細情報DTは、モデル選択画面21のレイアウト仕様に応じてモデル選択画面21に常時表示されてもよい。
【0056】
具体的には、プロセッサ12は、「輸液モデル1」について推論結果を得る度に当該結果に対応するデータをストレージ60などの記憶領域に保存するように構成されうる。
図1に例示されるように、ユーザインタフェース50に対して入力された詳細情報DTの表示指示に応じて、指示信号ISが生成される。指示信号ISが入力インタフェース11により受け付けられると、プロセッサ12は、指示信号ISに対応する詳細情報DTをストレージ60などから読み出し、詳細情報DTを表示装置20に表示させる表示制御信号DCを、出力インタフェース13から出力する。
【0057】
図9は、
図2に例示されたモデル選択画面21において第二識別子212がタップ操作されることにより、同様にして「輸液モデル2」についての詳細情報DTが表示された状態を例示している。
【0058】
例えばある時点において二つの推論モデルが同じ臨床判断に対応する推論結果を出力していても、推論アルゴリズムが相違するのであれば、推論結果の履歴は相違しうる。上記のような構成によれば、履歴も含めて推論結果の妥当性を検討できる。
【0059】
なお、推論アルゴリズムが特定の臨床判断について将来の予測値を出力可能な仕様である場合、詳細情報DTにおいて推論結果の経時変化を示すための時間軸は、将来時点を含みうる。
【0060】
図10に例示されるように、表示される詳細情報DTは、特定の時点において発生した対象者情報SBに係るイベントの発生を示すイベント識別子215を含みうる。本例においては、イベント識別子215は、「輸液量の増量」が行なわれたことを示している。
【0061】
例えば、ユーザは、イベントの種別と当該イベントが発生した時点を、ユーザインタフェース50を通じて指定しうる。ユーザインタフェース50は、指定された当該イベントに係る情報を詳細情報DTに追加するための指示信号ISを生成する。指示信号ISが入力インタフェース11により受け付けられると、プロセッサ12は、指示信号ISに対応するイベント識別子215を表示装置20に追加表示させる表示制御信号DCを、出力インタフェース13から出力する。
【0062】
なお、推論モデルにより出力される特定の臨床判断に係る所定のイベントの発生が自動的に検出され、詳細情報DTに反映される構成もまた採用されうる。
【0063】
臨床判断の推論が同じ項目についてなされる複数の推論モデルが存在する場合、推論アルゴリズムの相違に起因して特定のイベントに対する挙動が相違しうる。上記のような構成によれば、特定のイベントに対する挙動という観点から推論モデルによる推論結果の妥当性を評価することが容易とされうる。加えて、推論モデルの挙動がどのようなイベントに影響を受けるのかを把握することが容易とされうる。
【0064】
図11に例示されるように、表示される詳細情報DTは、特定の時点における推論結果に対してなされた評価を示す評価識別子を含みうる。本例においては、評価識別子216aと評価識別子216bは、推論結果に対して高評価がなされたことを示している。評価識別子216cは、推論結果に対して低評価がなされたことを示している。
【0065】
例えば、ユーザは、推論結果の経時変化における特定の時点と当該時点における推論結果に対する評価を、ユーザインタフェース50を通じて指定しうる。ユーザインタフェース50は、指定された当該評価に係る情報を詳細情報DTに追加するための指示信号ISを生成する。指示信号ISが入力インタフェース11により受け付けられると、プロセッサ12は、指示信号ISに対応する評価識別子を表示装置20に追加表示させる表示制御信号DCを、出力インタフェース13から出力する。
【0066】
上記のような構成によれば、推論モデルのどの挙動がどのような評価を受けているかが可視化されるので、当該推論モデルに対する評価の根拠の把握が容易とされうる。
【0067】
プロセッサ12は、評価情報EVが受け付けられてからの経過時間に応じて評価識別子の表示態様を変化させうる。
図11に示される例においては、評価識別子216bが他の評価識別子よりも薄く表示されている。プロセッサ12は、評価がなされてからの経過時間がより長い評価識別子をより薄く表示するように構成されている。
【0068】
このような構成によれば、同じ画面上で相対的に新しい評価と相対的に古い評価とを区別できるので、評価がなされてからの経過時間という観点から評価自体の評価を行なうことができる。
【0069】
図12は、表示装置20に表示される詳細情報DTの別例を示している。本例においては、推論モデルに入力される対象者情報SBに複数の生体パラメータが含まれる場合に、当該推論モデルから出力される推論結果への各生体パラメータの寄与度が棒グラフの態様で表示されている。なお、寄与度に加えてあるいは代えて、各生体パラメータの測定値が表示されてもよい。
【0070】
図13は、詳細情報DTに含まれる寄与度表示の別例を示している。本例においては、対象者情報SBに含まれる複数の生体パラメータの各々が、推論モデルから出力される値を増加させる方向に作用しているのか減少させる方向に作用しているのかを、その程度と併せて棒グラフの態様で表示されている。右方に延びる棒グラフは、対応する生体パラメータが推論モデルから出力される値を増加させる方向に作用していることを示している。左方に延びる棒グラフは、対応する生体パラメータが推論モデルから出力される値を減少させる方向に作用していることを示している。なお、寄与度に加えてあるいは代えて、各生体パラメータの測定値が表示されてもよい。
【0071】
図14は、詳細情報DTに含まれる寄与度表示の別例を示している。本例においては、対象者情報SBに含まれる生体パラメータの測定波形におけるいずれの箇所が推論モデルから出力される推論結果にどの程度寄与しているかが、ヒートマップの態様で表示されている。
【0072】
図12から
図14を参照して説明した各例に係る構成によれば、対象者情報SBが推論結果にどのように影響を与えているかが可視化されるので、特定の生体パラメータの入力に対する挙動という観点から推論モデルによる推論結果の妥当性を評価することが容易とされうる。加えて、推論モデルの挙動がいずれの生体パラメータに影響を受けるのかを把握することが容易とされうる。
【0073】
これまで説明した表示制御装置10、第一推論モデル41、第二推論モデル42、表示装置20、ユーザインタフェース50、およびストレージ60は、複数の推論モデルの評価を行なうためのモデル評価システム70を構成しうる。モデル評価システム70は、様々な態様をとりうる。
【0074】
図15は、モデル評価システム70の構成の一例を示している。表示装置20、ユーザインタフェース50、およびストレージ60の各々は、表示制御装置10と通信ネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0075】
モデル評価システム70は、サーバ装置71を含みうる。サーバ装置71は、表示制御装置10と通信ネットワークNを介して通信可能に接続される。第一推論モデル41と第二推論モデル42の少なくとも一方は、表示制御装置10に搭載されてもよいし、サーバ装置71に搭載されてもよい。
図15に示される例においては、第一推論モデル41が表示制御装置10に搭載され、第二推論モデル42がサーバ装置71に搭載されている。複数のサーバ装置が通信ネットワークNに接続されてモデル評価システム70を構成する場合、第一推論モデル41と第二推論モデル42は、異なるサーバ装置に搭載されうる。
【0076】
表示装置20は、表示制御装置10に搭載されてもよい。ユーザインタフェース50は、表示装置20に搭載されてもよいし表示制御装置10に搭載されてもよい。ストレージ60は、表示制御装置10に搭載されてもよいしサーバ装置71に搭載されてもよい。
【0077】
図1に例示されるように、ストレージ60にはN個の表示制御装置10(101~10N;Nは2以上の整数)が通信可能に接続されうる。すなわち、各表示制御装置10から出力される評価情報EVが、ストレージ60に集約的に保存されうる。
【0078】
このような構成によれば、推論モデルに対するより多くの評価の蓄積が容易とされうるだけでなく、複数の医療従事者による評価の共有が容易とされうる。また、各表示制御装置から収集された推論結果と当該結果に対する評価に係る情報を用いて、新たな推論モデルのアンサンブル学習が可能とされうる。
【0079】
上述した様々な機能を有する表示制御装置10のプロセッサ12は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、当該機能を実現するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。当該コンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、通信ネットワークを介して外部サーバ装置からダウンロードされてから汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバ装置は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
【0080】
プロセッサ12は、上記のコンピュータプログラムを実行可能なマイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶しているコンピュータ可読媒体の一例である。プロセッサ12は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
【0081】
これまで説明した様々な構成は、本開示の理解を容易にするための例示にすぎない。各構成例は、適宜の変更や他の構成例との組合せがなされうる。
【0082】
以下に列挙される構成もまた、本開示の一部を構成する。
項目1:
対象者に関する対象者情報を受け付けるインタフェースと、
表示装置に表示される情報を制御するプロセッサと、
を備えており、
前記プロセッサは、
前記対象者情報を第一推論モデルに入力して所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第一推論結果を取得し、
前記対象者情報を第二推論モデルに入力して前記所定の項目について得られた前記対象者に対する臨床判断に対応する第二推論結果を取得し、
前記第一推論モデルを特定する第一識別子とともに前記第一推論結果を前記表示装置に表示させ、
前記第二推論モデルを特定する第二識別子とともに前記第二推論結果を前記表示装置に表示させる、
表示制御装置。
項目2:
前記インタフェースは、前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方に対する評価に対応する評価情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記評価情報をストレージに保存する、
項目1に記載の表示制御装置。
項目3:
前記評価情報は、前記評価を行なった者の属性情報を含んでいる、
項目2に記載の表示制御装置。
項目4:
前記プロセッサは、前記評価情報を前記表示装置に表示させる、
項目2または3に記載の表示制御装置。
項目5:
前記プロセッサは、前記評価の高低に応じて前記第一識別子と前記第二識別子の少なくとも一方の表示態様を変更する、
項目2から4のいずれかに記載の表示制御装置。
項目6:
前記プロセッサは、前記第一推論結果の経時変化と前記第二推論結果の経時変化の少なくとも一方を、前記表示装置に表示させる、
項目1から5に記載の表示制御装置。
項目7:
前記インタフェースは、特定の時点における前記対象者情報に関連するイベントの発生を示すイベント情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記イベントに対応する識別子を、前記経時変化における前記時点に対応する位置に表示させる、
項目6に記載の表示制御装置。
項目8:
前記インタフェースは、特定の時点における前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方に対する評価に対応する評価情報を受け付け、
前記プロセッサは、前記評価に対応する識別子を、前記経時変化における前記時点に対応する位置に表示させる、
項目6または7に記載の表示制御装置。
項目9:
前記プロセッサは、前記評価情報が受け付けられてからの経過時間に応じて前記識別子の表示態様を変化させる、
項目8に記載の表示制御装置。
項目10:
前記プロセッサは、前記第一推論結果と前記第二推論結果の少なくとも一方について、前記対象者情報に含まれる複数の生体パラメータの測定値とその推論結果への寄与度の少なくとも一方を、前記表示装置に表示させる、
項目1から9のいずれかに記載の表示制御装置。
【符号の説明】
【0083】
10:表示制御装置、11:入力インタフェース、12:プロセッサ、20:表示装置、211:第一識別子、212:第二識別子、215:イベント識別子、216a~216c:評価識別子、30:対象者、41:第一推論モデル、42:第二推論モデル、60:ストレージ、DT:詳細情報、EV:評価情報、SB:対象者情報