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特開2024-73839表示装置、表示方法及び表示プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073839
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】表示装置、表示方法及び表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20240523BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20240523BHJP
【FI】
G06Q10/0631
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184767
(22)【出願日】2022-11-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】天間 遼太郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔
(72)【発明者】
【氏名】三田 枝見
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA08
5L010AA10
5L010AA11
5L049AA08
5L049AA10
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】 2以上の役割を有する構成員を適切に可視化することを可能とする表示装置、表示方法及び表示プログラムを提供する。
【解決手段】 表示装置は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、
前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する、表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つである集計項目軸を構成する1以上の分類項目毎に、前記構成員に関するリソース情報の集計結果を表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記管理部は、前記特定構成員が前記2以上の役割の各々に従事する割合を管理し、
前記制御部は、前記特定構成員に関するリソース情報を前記割合によって補正する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記マッピング空間において前記構成員のアイコンを移動可能な態様で表示し、
前記制御部は、前記1以上の分類項目が第1分類項目及び第2分類項目を含み、前記構成員のアイコンを前記第1分類項目から前記第2分類項目に移動させた場合に、前記第1分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新するとともに、前記第2分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記構成員のアイコンは、前記構成員の像を示す第1アイコン及び前記構成員の名称を示す文字列を示す第2アイコンを含み、
前記第2アイコンのサイズは、前記第1アイコンのサイズよりも大きい、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、上位階層の分類項目及び前記上位階層よりも下層の下位階層の分類項目を有する階層項目軸を含み、
前記制御部は、前記上位階層の分類項目の削除操作が行われた場合に、前記下位階層の分類項目が削除される旨の警告を出力する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記2以上の項目軸は、前記組織の部署を示す分類項目によって構成される部署項目軸を含み、
前記制御部は、前記組織の部署の責任者を前記分類項目毎に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、数値によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸、日付によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸及び選択肢によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸の中から選択された項目軸である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、
前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、を備え、
前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示方法。
【請求項10】
組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、
前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、をコンピュータに実行させ、
前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、組織の管理を目的として、組織に属する構成員の分布を可視化する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-77422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した背景下において、発明者等は、構成員が組織において2以上の役割(例えば、所属部署、役職など)を有するケースが想定される点に着目し、2以上の役割を有する構成員を適切に可視化する必要性を見出した。
【0005】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、2以上の役割を有する構成員を適切に可視化することを可能とする表示装置、表示方法及び表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示の一態様は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する、表示装置である。
【0007】
開示の一態様は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、を備え、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示方法である。
【0008】
開示の一態様は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、をコンピュータに実行させ、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、2以上の役割を有する構成員を適切に可視化することを可能とする表示装置、表示方法及び表示プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る表示システム100を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る表示装置30を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る構成員情報を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る表示態様を示す図である。
図5図5は、変更例1に係る表示態様を示す図である。
図6図6は、変更例2に係る表示態様を示す図である。
図7図7は、変更例3に係る表示態様を示す図である。
図8図8は、変更例5に係るアイコンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0012】
但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれている場合があることは勿論である。
【0013】
[開示の概要]
開示の概要に係る表示装置は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する。
【0014】
開示の概要に係る表示方法は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、を備え、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む。
【0015】
開示の概要に係る表示プログラムは、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、をコンピュータに実行させ、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む。
【0016】
開示の概要では、2以上の役割を有する特定構成員について、2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で特定構成員がマッピング空間に表示される。このような構成によれば、2以上の役割を有する特定構成員を適切に可視化することができる。例えば、マッピング空間において特定構成員が可視化されるため、マッピング空間において、構成員の分析や、部署間の異動や組織構成のシミュレーションを容易に行うことができる。
【0017】
開示の概要において、組織は、法人格を有する団体であってもよく、法人格を有していない団体であてもよい。構成員は、組織と雇用関係を有する者であってもよく、組織と契約関係を有する者であってもよい。特に限定されるものではないが、以下においては、組織が法人であり、構成員が従業員又は役員(以下、従業員等)であるケースについて例示する。
【0018】
[実施形態]
(表示システム)
以下において、実施形態に係る表示システムについて説明する。図1は、実施形態に係る表示システム100を示す図である。
【0019】
図1に示すように、表示システム100は、1以上の端末10と、表示装置30と、を有する。端末10及び表示装置30は、ネットワーク200によって接続される。特に限定されるものではないが、ネットワーク200は、インターネットを含んでもよく、イントラネットを含んでもよい。ネットワーク200は、ローカルエリアネットワークを含んでもよく、移動体通信網を含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)を含んでもよい。
【0020】
端末10は、従業員等に関する情報を閲覧するユーザが利用する端末である。端末10としては、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなどの端末が想定されてもよい。ユーザは、従業員等であってもよい。従業員等に関する情報は、構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間における従業員等の分布を含んでもよい。端末10の表示態様については後述する(図4を参照)。
【0021】
表示装置30は、従業員等に関する情報を表示する表示制御を実行する。表示装置30は、法人が有するイントラネット上においてオンプレミスで設置されてもよく、インターネットを介してオフプレミス(クラウド形式)で設置されてもよい。上述したように、従業員等に関する情報は、構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間における従業員等の分布を含んでもよい。表示装置30の詳細については後述する(図2を参照)。
【0022】
(表示装置)
以下において、実施形態に係る表示装置について説明する。図2は、実施形態に係る表示装置30を示す図である。
【0023】
図2に示すように、表示装置30は、通信部31と、管理部32と、制御部33と、を有する。
【0024】
通信部31は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。
【0025】
通信部31は、端末10と通信を実行する。例えば、通信部31は、従業員等に関する情報を表示するための表示データを端末10に送信する。
【0026】
管理部32は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体によって構成されており、様々な情報を格納する。
【0027】
実施形態では、管理部32は、法人に属する従業員等に関する構成員情報を管理する管理部を構成する。例えば、図3に示すように、構成員情報は、像、名称、部署、役職、割合、所属年月日、評価、等級、給与額、入社年月日、採用経路などを含む。
【0028】
ここで、実施形態では、2以上の役割を有する特定従業員等が想定される。役割は、従業員等が所属する部署及び従業員等が担う役職の少なくともいずれか1つによって定義されてもよい。言い換えると、従業員等が、一人で2以上の職務や役割などを兼ねる、兼務が想定される。例えば、従業員等の2以上の役職の兼務が想定されてもよく、従業員等の2以上の部署の兼務が想定されてもよい。
【0029】
さらに、従業員等は、法人で定められた所定就業時間(例えば、1週間の所定就業時間が37.5時間(7.5時間×5日)など)に亘って業務に従事する従業員等を含んでもよい。このような従業員等は、便宜的にフルタイムの従業員等と称されてもよい。従業員等は、法人で定められた所定就業時間の一部(例えば、1週間の就業時間が15時間(7.5時間×2日)など)に亘って業務に従事する従業員等を含んでもよい。或いは、従業員等は、法人で定められた所定業務量の一部に従事する従業員等を含んでもよい。このような従業員等の就業形態は、出向、派遣、業務委託などの就業形態であってもよい。このような従業員等は、便宜的にパートタイムの従業員等と称されてもよい。
【0030】
ここで、所定就業時間に対するパートタイムの従業員等の就業時間の比率又は所定業務量に対するパートタイムの従業員等の業務量の比率は、便宜的に特定比率と称されてもよい。パートタイムの従業員等の人数は、特定比率を反映してカウントされてもよい。例えば、パートタイムの従業員等の特定比率が0.2である場合には、パートタイムの従業員等の人数は0.2人とカウントされてもよい。一方で、パートタイムの従業員等の給与額や人件費については、特定比率を反映せずにカウントされてもよい。例えば、パートタイムの従業員等の特定比率が0.2であっても、パートタイムの従業員等の給与額や人件費はそのままカウントされてもよい。
【0031】
像は、従業員等の像である。従業員等の像は、従業員等の実際の画像(例えば、顔画像又はバストアップ画像)であってもよく、従業員等のアバターの画像であってもよい。像は、従業員等が任意に選択した写真や画像などであってもよい。
【0032】
名称は、従業員等の氏名であってもよく、従業員等のニックネームであってもよい。名称は、氏名及びニックネームの双方を含んでもよい。
【0033】
部署は、従業員等が所属する部署である。部署は、本部、部、課、グループなどのように階層化された情報であってもよい。例えば、A本部の下に、A1部、A2部、A3部などが存在しており、A1部の下に、A11課、A12課などが存在していてもよい。同様に、B本部の下に、B1部、B2部、B3部などが存在しており、B1部の下に、B11課、B12課などが存在していてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、部署#1、部署#2、・・・などのように、2以上の部署が従業員等について管理されてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、部署#1のみが管理されてもよい。
【0034】
役職は、従業員等が就任する役職である。役職は、本部長、部長、課長、グループ長などを含んでもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、役職#1、役職#2、・・・などのように、2以上の役職が従業員等について管理されてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、役職#1のみが管理されてもよい。
【0035】
割合は、該当する部署又は役職に従業員等が従事する割合である。従業員等の兼務が想定される場合には、従業員等が部署#1又は役職#1に従事する割合#1、従業員等が部署#2又は役職#2に従事する割合#2、・・・などのように、2以上の割合が従業員等について管理されてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、割合#1(例えば、100%)のみが管理されてもよい。割合#1、割合#2、・・・は、特定従業員等が2以上の役割の各々に従事する割合の一例である。
【0036】
ここで、従業員等がフルタイムの従業員等である場合には、割合#1、割合#2、・・・の合計が100%になるように管理されてもよい。従業員等がパートタイムの従業員等である場合には、割合#1、割合#2、・・・の合計が100%に達しないように管理されてもよい。例えば、1週間の所定就業時間が37.5時間(7.5時間×5日)など)である場合に、パートタイムの従業員等の1週間の就業時間が15時間(7.5時間×2日)である場合に、パートタイムの従業員等の割合の合計は、40%(15/37.5)で表されてもよい。
【0037】
所属年月日は、該当する部署に従業員等が所属した年月日である。従業員等の兼務が想定される場合には、部署#1に従業員等が所属を開始した所属年月日#1、部署#2に従業員等が所属を開始した所属年月日#2、・・・などのように、2以上の所属年月日が従業員等について管理されてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、所属年月日#1のみが管理されてもよい。所属年月日は、該当する部署に所属している所属年数などの特定に用いられてもよい。所属年数は、在籍年数又は滞留年数と読み替えられてもよい。所属年数(在籍年数又は滞留年数)は、所属年月日とともに管理されてもよい。
【0038】
評価は、従業員等の評価である。特に限定されるものではないが、評価は、従業員等の業績・成果、従業員等の能力、従業員等の情意に関する評価であってもよい。評価は、自己評価を含んでもよく、他己評価を含んでもよい。
【0039】
等級は、従業員等に要求される能力などによって分類される等級であってもよい。特に限定されるものではないが、等級は、職能、職務、役割に関する等級であってもよい。
【0040】
給与額は、従業員等に支払われる給与の金額である。給与額は、法人が負担する社会保険料を含んでもよい。また、給与額に法定福利費や福利厚生費などを加えた人件費が管理されてもよい。給与額や人件費は、従業員等に関するリソース情報の一例である。
【0041】
入社年月日は、従業員等が法人に入社した年月日である。入社年月日は、勤続年数などの特定に用いられてもよい。勤続年数は、入社年月日とともに管理されてもよい。
【0042】
採用経路は、従業員等を採用した経路である。採用経路は、新卒採用、中途採用などの種別を含んでもよい。採用経路は、従業員等の採用で用いた媒体、サービス、求人サイトなどの種別を含んでもよい。
【0043】
図3では省略しているが、管理部32は、就任年月日を管理してもよい。就任年月日は、該当する役職に従業員等が就任した年月日である。従業員等の兼務が想定される場合には、役職#1に就任した就任年月日#1、役職#2に就任した就任年月日#2、・・・などのように、2以上の就任年月日が従業員等について管理されてもよい。従業員等の兼務が想定される場合には、就任年月日#1のみが管理されてもよい。就任年月日は、就任年数などの特定に用いられてもよい。就任年数は、就任年月日とともに管理されてもよい。
【0044】
制御部33は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。
【0045】
実施形態では、制御部33は、構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、従業員等の分布を表示する表示制御を実行する制御部を構成する。制御部33は、2以上の役割を有する特定従業員等について、2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で特定従業員等をマッピング空間に表示する。表示制御は、端末10に対する表示データの送信を含んでもよい。表示制御(すなわち、端末10の表示態様)の詳細については後述する(図4を参照)。
【0046】
(表示態様)
以下において、実施形態に係る表示態様について説明する。図4は、実施形態に係る端末10の表示態様を示す図である。上述した表示装置30(制御部33)は、図4に示す表示態様を表示する表示制御を実行する。
【0047】
第1に、表示態様は、図4に示すように、構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間を含む。図4では、縦軸として部署が例示されており、横軸として等級が例示されている。
【0048】
第2に、表示態様は、図4に示すように、マッピング空間において、従業員等の分布を含む。マッピング空間における従業員等は、従業員等(例えば、aa#1)のアイコン40によって表されてもよい。アイコン40は、従業員等の像を示す第1アイコン及び従業員等の名称を示す文字列を示す第2アイコンを含んでもよい。このようなケースにおいて、第2アイコンのサイズは、第1アイコンのサイズよりも大きくてもよい。
【0049】
例えば、図4に示すアイコン40の拡大図に示すように、第2アイコンの面積S2が第1アイコンの面積S1よりも大きくてもよい。面積S1は、従業員等の像を囲むように配置された図形(円又は楕円など)の面積によって定義されてもよい。また、面積S1は、トリミングされた従業員等の像に使用される画像等が配置される領域の面積であってもよい。面積S2は、従業員等の名称を示す文字列を囲むように配置された図形(矩形など)によって定義されてもよい。面積S2は、従業員等の名称が入力される領域の面積であってもよい。或いは、単に、第2アイコンの横幅が第1アイコンの横幅よりも大きくてもよい。
【0050】
ここで、第2アイコン(従業員等の名称を示す文字列)は、横軸と並行な方向に沿って配置され、第1アイコン(従業員等の像)は、従業員等の名称の先頭の文字の左側(縦軸側)に配置されてもよい。
【0051】
第3に、特定従業員等(例えば、bb#1)については、2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で表示されてもよい。区別可能な態様は、「兼務」などの文字列であってもよい。例えば、従業員等bb#1が部署PPPP QQ#1及び部署PPPP QQ#1のGroup #3の兼務である場合に、部署PPPP QQ#1の欄に従業員等bb#1のアイコン40Xが表示され、部署PPPP QQ#1のGroup #3の欄に従業員等bb#1のアイコン40Yが表示されてもよい。このようなケースにおいて、アイコン40X及びアイコン40Yは、「兼務」などの文字列を含んでもよい。
【0052】
特に限定されるものではないが、従業員等bb#1の主たる役割が部署PPPP QQ#1であり、従業員等bb#1の従たる役割が部署PPPP QQ#1のGroup #3である場合には、アイコン40Xは「主務」などの文字列を含み、アイコン40Yは「兼務」などの文字列を含んでもよい。なお、主たる役割とは、従業員等の従事割合が相対的に大きな役割であり、従たる役割とは、従事割合が相対的に小さな役割である。
【0053】
特に限定されるものではないが、部署PPPP QQ#1のGroup #3が表示対象ではない場合には、アイコン40Yが表示されないケースが想定される。このようなケースにおいても、アイコン40Xは、「兼務」(又は、「主務」)などの文字列を含んでもよい。
【0054】
なお、パートタイムの従業員等については、就業形態に応じて、表示態様に含まれる「兼務」は、「出向」、「派遣」、「業務委託」などと読み替えられてもよい。このようなケースにおいて、パートタイムの従業員等の表示制御は、以下に示すように表現されてもよい。表示装置30は、法人で定められた所定就業時間又は所定業務量の一部のみについて業務に従事する従業員等について、就業時間が所定就業時間未満であるか否かを区別可能な態様で又は業務量が所定業務量未満であるか否かを区別可能な態様で、従業員等をマッピング空間に表示してもよい。ここで、パートタイムの従業員等は、特定従業員等と称されてもよい。2以上の役割を有する従業員等及びパートタイムの従業員等を区別するために、2以上の役割を有する従業員等を第1特定従業員等と称し、パートタイムの従業員等を第2特定従業員等と称してもよい。
【0055】
第4に、表示態様は、従業員等に関するリソース情報の集計結果(図4では、総計)を含んでもよい。リソース情報の集計結果は、人数の合計(図4では、総数)を含んでもよく、給与額や人件費の合計(図4では、総人件費)を含んでもよい。集計結果は、分類項目(例えば、部署PPPP、部署PPPP QQ#1、部署PPPP QQ#1のGroup#1~Group#3など)毎に集計される。分類項目は、2以上の項目軸の少なくともいずれか1つである集計項目軸(図4では、部署)を構成する。なお、集計結果は、給与額や人件費の平均値(平均人件費)、給与額や人件費の最大値(最大人件費)、給与額や人件費の最小値(最小人件費)などを含んでもよい。集計結果は、総人件費、平均人件費、最大人件費、最小人件費の中から選択された2以上の人件費を含んでもよい。
【0056】
例えば、図4において、部署PPPPに所属する従業員等に関するリソース情報の集計方法ついて説明する。このようなケースにおいて、管理部32で管理される構成員情報に基づいて、部署PPPPに所属する従業員等(従業員等aa#1及び従業員等aa#2)が抽出され、抽出された従業員等aa#1及び従業員等aa#2について人数及び人件費が集計される。言い換えると、マッピング空間において部署PPPPの行に像が表示されている従業員等(従業員等aa#1及び従業員等aa#2)について人数及び人件費が集計される。
【0057】
図4では、集計項目軸が縦軸であるケースについて例示しているが、集計項目軸は、横軸であってもよい。例えば、表示態様は、横軸の分類項目(例えば、図4では、等級)毎にリソース情報の集計結果を含んでもよい。なお、集計項目軸は、縦軸及び横軸であってもよい。
【0058】
第5に、集計結果の算出において、特定従業員等に関するリソース情報は、管理部32によって管理される割合によって補正されてもよい。例えば、従業員等bb#1が部署PPPP QQ#1に従事する割合が70%であり、従業員等bb#1が部署PPPP QQ#1のGroup #3に従事する割合が30%であるケースを想定する。このようなケースにおいて、部署PPPP QQ#1の総計について、従業員等bb#1の人数及び人件費は70%によって補正されてもよい。例えば、部署PPPP QQ#1の総数は0.7人で集計されてもよい。部署PPPP QQ#1のGroup#3の総計について、従業員等bb#1の人数及び人件費は30%によって補正されてもよい。例えば、部署PPPP QQ#1のGroup#3の総数は3.3人で集計されてもよい。
【0059】
例えば、図4において、部署PPPP QQ#1に所属する従業員等に関するリソース情報の集計方法ついて説明する。このようなケースにおいて、管理部32で管理される構成員情報に基づいて、部署PPPP QQ#1に所属する従業員等(従業員等bb#1)が抽出され、抽出された従業員等が特定従業員(従業員等bb#1)を含む場合に、従業員等bb#1については、割合によって補正された上で人数及び人件費が集計される。言い換えると、マッピング空間において部署PPPP QQ#1の行に像が表示されている従業員等が特定従業員等(従業員等bb#1)を含む場合には、従業員等bb#1については、割合によって補正された上で人数及び人件費が集計される。
【0060】
以上説明したように、表示装置30は、表示制御として以下に示す制御を実行すると考えてもよい。
【0061】
表示装置30は、2以上の役割を有する特定従業員等について、2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で特定従業員等をマッピング空間に表示する。
【0062】
表示装置30は、2以上の項目軸の少なくともいずれか1つである集計項目軸を構成する1以上の分類項目毎に、従業員等に関するリソース情報の集計結果を表示してもよい。このようなケースにおいて、表示装置30は、特定従業員等に関するリソース情報を管理部32によって管理される割合によって補正してもよい。
【0063】
従業員等のアイコン40は、従業員等の像を示す第1アイコン及び従業員等の名称を示す文字列を示す第2アイコンを含んでもよい。このようなケースにおいて、第2アイコンのサイズは、第1アイコンのサイズよりも大きくてもよい。例えば、第2アイコンの面積S2が第1アイコンの面積S1よりも大きくてもよく、第2アイコンの横幅が第1アイコンの横幅よりも大きくてもよい。
【0064】
(作用及び効果)
実施形態では、表示装置30は、2以上の役割を有する特定従業員等について、2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で特定従業員等をマッピング空間に表示する。このような構成によれば、2以上の役割を有する特定従業員等を適切に可視化することができる。例えば、マッピング空間において特定従業員等が可視化されるため、マッピング空間において、従業員等の分析やシミュレーションを容易に行うことができる。
【0065】
例えば、マッピング空間において特定従業員等を可視化することによって、以下に示す効果が得られる。第1に、直感的に従業員等の異動や組織構成の変更をシミュレーションすることができる。第2に、従業員等の構成員情報に基づいて、項目軸をカスタマイズすることができ、部門長等の責任者や人事担当者等が、目的に応じて、配下の従業員等の分布を任意の観点で視覚的に把握することができる。第3に、特定従業員等(兼務者)を含め、部門間の異動や役職の変更による影響を踏まえたシミュレーションをすることができ、最適な人員配置を検討することができる。
【0066】
実施形態では、表示装置30は、従業員等に関するリソース情報の集計結果を分類項目毎に表示してもよい。このような構成によれば、総数又は人件費などを考慮しながら、従業員等の分析やシミュレーションを容易に行うことができる。
【0067】
実施形態では、従業員等の名称を示す文字列を示す第2アイコンは、従業員等の像を示す第1アイコンよりも大きくてもよい。このような構成によれば、第2アイコン(従業員等の名称を示す文字列)が相対的に大きいことによって、個々の従業員等を特定しやすく、人の取り違えなどの操作ミスを抑制することができる。また、第1アイコン(従業員等の像)が相対的に小さいことによって、マッピング空間においてアイコン40が占める面積を小さくすることができ、マッピング空間に表示可能な従業員等の数を多くすることができる。
【0068】
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0069】
変更例1では、上述した表示制御のバリエーションについて説明する。変更例1では、マッピング空間における従業員等の異動や配置のシミュレーションについて例示する。
【0070】
変更例1では、表示装置30は、マッピング空間において従業員等のアイコン40を移動可能な態様で表示してもよい。移動可能な態様は、ドラッグ&ドロップが可能な態様と読み替えてもよい。例えば、ドラッグ&ドロップは、アイコン40をクリック操作した後に、アイコン40をドラッグ操作によって移動し、任意の位置でアイコン40をドロップする動作であってもよい。
【0071】
第1に、表示装置30は、図5に示すように、従業員等(例えば、gg#3)のアイコン40を別の部署(例えば、部署PPPP QQ#2のGroup#1から部署PPPP QQ#1のGroup#3)に移動可能な態様で表示してもよい。
【0072】
このようなケースにおいて、表示装置30は、集計項目軸を構成する1以上の分類項目が第1分類項目及び第2分類項目を含み、従業員等のアイコン40を第1分類項目から第2分類項目に移動させた場合に、第1分類項目に対応するリソース情報の集計結果(総数及び総人件費)を更新するとともに、第2分類項目に対応するリソース情報の集計結果(総数及び総人件費)を更新する。
【0073】
例えば、図5に示すように、従業員等(例えば、gg#3)のアイコン40を部署PPPP QQ#2のGroup#1(第1分類項目)から部署PPPP QQ#1のGroup#3(第2分類項目)に移動させるケースについて考える。このようなケースにおいて、従業員等gg#3のアイコン40の移動に伴って、部署PPPP QQ#2のGroup#1の総数が3人から2人に更新され、部署PPPP QQ#1のGroup#3の総数が4人から5人に更新されてもよい。同様に、部署PPPP QQ#2のGroup#1の総人件費からgg#3の人件費が減算され、部署PPPP QQ#1のGroup#3の総人件費にgg#3の人件費が加算されてもよい。
【0074】
また、表示装置30は、従業員等(例えば、gg#3)のアイコン40の移動に伴って、管理部32で管理される構成員情報を更新してもよい。例えば、図5に示すように、従業員等(例えば、gg#3)のアイコン40を部署PPPP QQ#2のGroup#1から部署PPPP QQ#1のGroup#3に移動させる場合に、従業員等(例えば、gg#3)の部署が部署PPPP QQ#2のGroup#1から部署PPPP QQ#1のGroup#3に更新されてもよい。
【0075】
第2に、表示装置30は、図5に示すように、従業員等(例えば、hh#3)のアイコン40を未配置エリアに移動可能な態様で表示してもよい。未配置エリアは、表示態様の一部である。未配置エリアは、従業員等のアイコン40を一時的に退避するエリアであると考えてもよい。
【0076】
このようなケースにおいて、集計結果(総数及び総人件費)は、従業員等(例えば、hh#3)のアイコン40の移動に伴って更新されてもよい。例えば、部署PPPP QQ#2のGroup#2の総数が3人から2人に更新されてもよい。
【0077】
特に限定されるものではないが、表示装置30は、未配置エリアに従業員等のアイコン40が残っている状態で、従業員等の配置のシミュレーションの終了が指示された場合に、従業員等の配置が完了していない旨の警告を出力してもよい。警告は、音による警告を含んでもよく、画像による警告を含んでもよい。
【0078】
変更例1によれば、表示装置30は、マッピング空間において従業員等のアイコン40を移動可能な態様で表示してもよい。このような構成によれば、マッピング空間において従業員等の配置のシミュレーションを容易に実行することができる。
【0079】
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0080】
変更例2では、上述した表示制御のバリエーションについて説明する。変更例2では、2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、上位階層の分類項目及び上位階層よりも下層の下位階層の分類項目を有する階層項目軸を含んでもよい。表示装置30は、上位階層の分類項目の削除操作が行われた場合に、下位階層の分類項目が削除される旨の警告を出力してもよい。
【0081】
変更例2では、表示装置30は、部署の削除、新たな部署の追加、部署の階層構造(親子関係)の変更などの操作を受け付けることが可能である。
【0082】
例えば、図6に示すように、部署の項目軸が第1階層の分類項目(部署PPPP)及び第2階層の分類項目(部署PPPP QQ#1及び部署PPPP QQ#2)を含むケースについて例示する。このようなケースにおいて、表示装置30は、部署PPPPの削除操作が行われた場合に、部署PPPP QQ#1及び部署PPPP QQ#2が削除される旨の警告を出力してもよい。警告は、音による警告を含んでもよく、画像による警告を含んでもよい。なお、第2階層の下に、第3階層、第4階層などがあってもよい。
【0083】
変更例2によれば、表示装置30は、第1階層の分類項目の削除操作が行われた場合に、第2階層の分類項目が削除される旨の警告を出力してもよい。このような構成によれば、意図しない第1階層の分類項目の削除を抑制することができる。
【0084】
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0085】
変更例3では、上述した表示制御のバリエーションについて説明する。変更例3では、2以上の項目軸は、法人の部署を示す分類項目によって構成される部署項目軸を含んでもよい。表示装置30は、法人の部署の責任者を分類項目毎に表示してもよい。
【0086】
例えば、図7に示すように、縦軸が部署の項目軸であるケースについて例示する。このようなケースにおいて、表示装置30は、部署PPPP、部署PPPP QQ#1、部署PPPP QQ#1のGroup #1~Group #3、部署PPPP QQ#2、部署PPPP QQ#2のGroup #1~Group #2などの分類項目毎の責任者を表示してもよい。
【0087】
特に限定されるものではないが、責任者を表示する分類項目の階層は任意に選択可能であってもよい。例えば、責任者を表示するオプションとして、部署PPPPの責任者のみを表示するオプション1、部署PPPP QQ#1及び部署PPPP QQ#2の責任者を表示するオプション2、部署PPPP QQ#1のGroup #1~Group #3及び部署PPPP QQ#2のGroup #1~Group #2の責任者を表示するオプション3などが想定されてもよい。オプション1~オプション3の中から選択された2以上のオプションが選択されてもよい。
【0088】
変更例3によれば、各部署の責任者が表示されるため、マッピング空間において従業員等の配置のシミュレーションにおいて責任者を参照することができる。
【0089】
[変更例4]
以下において、実施形態の変更例4について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0090】
変更例4では、2以上の項目軸の項目軸のバリエーションについて説明する。項目軸は、管理部32によって管理される構成員情報から抽出可能なデータによって定義可能な項目であればよい。2以上の項目軸の項目軸の少なくともいずれか1つのオプションとしては、以下に示すオプションが考えられる。
【0091】
オプション1では、2以上の項目軸の項目軸の少なくともいずれか1つは、数値によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸であってもよい。このような項目軸は、従業員等の勤続年数、従業員等の所属年数、従業員等の就任年数、従業員等の給与額などの項目軸であってもよい。オプション1において、分類項目は、勤続年数の範囲(例えば、0~5年、5~10年、10年以上など)、所属年数の範囲(例えば、0~1年、1~2年、3年以上など)、就任年数の範囲(例えば、0~1年、1~2年、3年以上など)、給与額(300万円未満、300~500万円、500~1000万円、1000万円以上など)によって定義されてもよい。
【0092】
オプション1において、項目軸を構成する分類項目を定義する数値の範囲は、ユーザによって任意に指定可能であってもよい。
【0093】
オプション2では、2以上の項目軸の項目軸の少なくともいずれか1つは、日付によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸であってもよい。このような項目軸は、入社年月日、所属年月日、就任年月日などの項目軸であってもよい。オプション2において、分類項目は、日付の範囲(2000年以前、2000~2005年、2005~2010年、2010~2015年、2015~2020年、2020年以降など)によって定義されてもよい。
【0094】
オプション2において、項目軸を構成する分類項目を定義する日付の範囲は、ユーザによって任意に指定可能であってもよい。
【0095】
オプション3では、2以上の項目軸の項目軸の少なくともいずれか1つは、選択肢によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸であってもよい。このような項目軸は、部署、採用経路、評価、等級などの項目軸であってもよい。オプション3において、分類項目は、部署の選択肢(例えば、PPPP、PPPP QQ#1、PPPP QQ#2など)、採用経路の選択肢(例えば、新卒採用、中途採用など)、評価の選択肢(例えば、A、B、Cなど)、等級の選択肢(例えば、M1、M2、G3、G4など)によって定義されてもよい。
【0096】
オプション3において、項目軸を構成する分類項目を定義する選択肢は、ユーザによって任意に指定可能であってもよい。
【0097】
上述したオプション1~オプション3のいずれのオプションであっても、同様の表示態様(UI; User Interface)で従業員等の分布を表示することが可能である。
【0098】
[変更例5]
以下において、実施形態の変更例5について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0099】
変更例5では、従業員等のアイコン40のバリエーションについて説明する。従業員等のアイコン40としては、以下に示すオプションが考えられる。
【0100】
オプション1では、図8に示すように、アイコン40は、実施形態と同様に、従業員等の像及び名称を含んでもよい。
【0101】
オプション2では、図8に示すように、アイコン40は、従業員等の像を含まずに、名称を含んでもよい。
【0102】
オプション3では、図8に示すように、アイコン40は、従業員等の像及び名称に加えて、従業員等のデータを含んでもよい。従業員等のデータは、等級を含んでもよく、年収等の給与額を含んでもよく、役職を含んでもよい。
【0103】
オプション1~オプション3は、ユーザによって切替可能であってもよい。
【0104】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0105】
上述した開示では、管理部32は、表示装置30と一体として設けられる。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。管理部32は、表示装置30と別体として設けられてもよい。このようなケースにおいて、表示装置30は、管理部32とネットワーク200を介して接続されており、管理部32によって管理されるデータ(例えば、構成員情報)を管理部32から受信してもよい。表示装置30は、端末10と読み替えられ、上述した表示制御は、端末10及び管理部32によって実行されると考えてもよい。表示制御を実行するためのアプリケーションとして、端末10上で動作するアプリケーションが提供されてもよい。
【0106】
上述した開示では特に触れていないが、分類項目は、マッピング空間において従業員等を分類するための項目であると考えてもよい。
【0107】
上述した開示では特に触れていないが、表示装置30が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。
【0108】
或いは、表示装置30が行う各処理を実行するためのプログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサによって構成されるチップが提供されてもよい。
【0109】
[付記]
上述した開示は、以下のように表現されてもよい。
【0110】
第1の特徴は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する、表示装置である。
【0111】
第2の特徴は、第1の特徴において、前記制御部は、前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つである集計項目軸を構成する1以上の分類項目毎に、前記構成員に関するリソース情報の集計結果を表示する、表示装置である。
【0112】
第3の特徴は、第2の特徴において、前記管理部は、前記特定構成員が前記2以上の役割の各々に従事する割合を管理し、前記制御部は、前記特定構成員に関するリソース情報を前記割合によって補正する、表示装置である。
【0113】
第4の特徴は、第2の特徴又は第3の特徴において、前記制御部は、前記マッピング空間において前記構成員のアイコンを移動可能な態様で表示すし、前記制御部は、前記1以上の分類項目が第1分類項目及び第2分類項目を含み、前記構成員のアイコンを前記第1分類項目から前記第2分類項目に移動させた場合に、前記第1分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新するとともに、前記第2分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新する、表示装置である。
【0114】
第5の特徴は、第4の特徴において、前記構成員のアイコンは、前記構成員の像を示す第1アイコン及び前記構成員の名称を示す文字列を示す第2アイコンを含み、前記第2アイコンのサイズは、前記第1アイコンのサイズよりも大きい、表示装置である。
【0115】
第6の特徴は、第1の特徴乃至第5の特徴のいずれか1つにおいて、前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、上位階層の分類項目及び前記上位階層よりも下層の下位階層の分類項目を有する階層項目軸を含み、前記制御部は、前記上位階層の分類項目の削除操作が行われた場合に、前記下位階層の分類項目が削除される旨の警告を出力する、表示装置である。
【0116】
第7の特徴は、第1の特徴乃至第6の特徴のいずれか1つにおいて、前記2以上の項目軸は、前記組織の部署を示す分類項目によって構成される部署項目軸を含み、前記制御部は、前記組織の部署の責任者を前記分類項目毎に表示する、表示装置である。
【0117】
第8の特徴は、第1の特徴乃至第7の特徴のいずれか1つにおいて、前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、数値によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸、日付によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸及び選択肢によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸の中から選択された項目軸である、表示装置である。
【0118】
第9の特徴は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、を備え、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示方法である。
【0119】
第10の特徴は、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、をコンピュータに実行させ、前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示プログラムである。
【符号の説明】
【0120】
10…端末、30…表示装置、31…通信部、32…管理部、33…制御部、100…表示システム、200…ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-03-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に属する構成員に関する構成員情報を管理する管理部と、
前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行する制御部と、を備え、
前記制御部は、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示する、表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つである集計項目軸を構成する1以上の分類項目毎に、前記構成員に関するリソース情報の集計結果を表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記管理部は、前記特定構成員が前記2以上の役割の各々に従事する割合を管理し、
前記制御部は、前記特定構成員に関するリソース情報を前記割合によって補正する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記マッピング空間において前記構成員のアイコンを移動可能な態様で表示し、
前記制御部は、前記1以上の分類項目が第1分類項目及び第2分類項目を含み、前記構成員のアイコンを前記第1分類項目から前記第2分類項目に移動させた場合に、前記第1分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新するとともに、前記第2分類項目に対応する前記リソース情報の集計結果を更新する、請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記構成員のアイコンは、前記構成員の像を示す第1アイコン及び前記構成員の名称を示す文字列を示す第2アイコンを含み、
前記第2アイコンのサイズは、前記第1アイコンのサイズよりも大きい、請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、上位階層の分類項目及び前記上位階層よりも下層の下位階層の分類項目を有する階層項目軸を含み、
前記制御部は、前記上位階層の分類項目の削除操作が行われた場合に、前記下位階層の分類項目が削除される旨の警告を出力する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記2以上の項目軸は、前記組織の部署を示す分類項目によって構成される部署項目軸を含み、
前記制御部は、前記組織の部署の責任者を前記分類項目毎に表示する、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記2以上の項目軸の少なくともいずれか1つは、数値によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸、日付によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸及び選択肢によって定義可能な分類項目によって構成される項目軸の中から選択された項目軸である、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記2以上の役割は、主たる役割と従たる役割とを含み、
前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様は、前記マッピング空間において前記従たる役割に対応する位置に兼務であることを示す文字列を表示する態様を含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
表示装置が、組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、
前記表示装置が、前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、を備え、
前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示方法。
【請求項11】
組織に属する構成員に関する構成員情報を管理するステップAと、
前記構成員情報によって表される2以上の項目軸によって定義されるマッピング空間において、前記構成員の分布を表示する表示制御を実行するステップBと、をコンピュータに実行させ、
前記ステップBは、2以上の役割を有する特定構成員について、前記2以上の役割を有するか否かを区別可能な態様で前記特定構成員を前記マッピング空間に表示するステップを含む、表示プログラム。