(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073845
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】端末装置のためのコンピュータプログラム、端末装置、及び、端末装置のための制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20240523BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240523BHJP
H04L 67/2869 20220101ALI20240523BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/12 303
G06F3/12 329
H04L67/2869
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184789
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秦 愛
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA09
5E555AA44
5E555BA02
5E555BA03
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA09
5E555BB02
5E555BB03
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BC12
5E555BD01
5E555CA02
5E555CA18
5E555CA24
5E555CB02
5E555CB38
5E555CB74
5E555CC03
5E555DB05
5E555DB21
5E555DC13
5E555DC63
5E555DD07
5E555DD08
5E555EA07
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させる技術を提供すること。
【解決手段】端末装置は、端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を表示する。設定画面は、ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部として機能させ、
前記設定画面は、
前記ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、
前記ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、
を含む、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記設定画面における選択結果に応じた設定値を前記端末装置のメモリに記憶させる第1の記憶制御部として機能させ、
前記第1の記憶制御部は、
前記第1種の通知を有効とすることを示す第1の設定値と、前記第1種の通知を有効としないことを示す第2の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させ、
前記第2種の通知を有効とすることを示す第3の設定値と、前記第2種の通知を有効としないことを示す第4の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、設定値を前記端末装置のメモリに記憶させる第2の記憶制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記第1種の通知を有効とすることを示す第1の設定値と、前記第1種の通知を有効としないことを示す第2の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させ、
前記第2種の通知を有効とすることを示す第3の設定値と、前記第2種の通知を有効としないことを示す第4の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記第2の記憶制御部は、前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記ユーザ関連情報の利用を許容するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容することが選択される場合に、前記第1の設定値と前記第3の設定値とを前記メモリに記憶させ、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容しないことが選択される場合に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記第2の記憶制御部は、
前記コンピュータプログラムが利用される地域である利用地域が第1の地域である場合に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させ、
前記利用地域が第1の地域とは異なる第2の地域である場合に、前記第2の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記ユーザ関連情報の利用を許容するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容することが選択される場合に、前記第3の設定値を前記メモリに記憶させ、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容しないことが選択される場合に、前記第4の設定値を前記メモリに記憶させる、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第2の記憶制御部は、
前記コンピュータプログラムが利用される地域である利用地域が第1の地域である場合に、前記第1の設定値を前記メモリに記憶させ、
前記利用地域が第1の地域とは異なる第2の地域である場合に、前記第2の設定値を前記メモリに記憶させる、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記設定画面は、
前記第1の選択オブジェクトにおいて、前記第1種の通知を有効とすることが選択されている場合に、前記第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する前記第2の選択オブジェクトを含み、
前記第1の選択オブジェクトにおいて、前記第1種の通知を有効としないことが選択されている場合に、前記第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する前記第2の選択オブジェクトを含まない、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記設定画面に含まれる前記第2の選択オブジェクトにおける選択結果を示す結果情報をサーバに送信する送信部と、
前記第2種の通知を有効とすることを示す前記結果情報が前記サーバに送信される場合に、前記サーバから、前記第2種の通知を表示するための通知情報を受信する受信部であって、前記第2種の通知を有効としないことを示す前記結果情報が前記サーバに送信される場合に、前記第2種の通知を表示するための前記通知情報は受信されない、前記受信部と、
として機能させる、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
前記第1種の通知は、前記サーバに記憶されている前記ユーザ関連情報が前記サーバによって利用されない通知であり、
前記第2種の通知は、前記サーバに記憶されている前記ユーザ関連情報が前記サーバによって利用される通知である、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項12】
前記対象装置は、印刷装置であり、
前記ユーザ関連情報は、前記印刷装置の識別情報と、前記印刷装置のモデル名と、前記印刷装置に現在装着されている消耗品の型番と、前記消耗品の残量と、前記ユーザが前記印刷装置のための所定のサービスの提供を受けているのか否かを示す情報と、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
端末装置であって、
表示部と、
前記端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を前記表示部に表示させる第1の表示制御部と、を備え、
前記設定画面は、
前記ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、
前記ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、
を含む、端末装置。
【請求項14】
端末装置のための制御方法であって、
前記端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御工程を備え、
前記設定画面は、
前記ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、
前記ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、
を含む、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、通知を実行可能な端末装置に関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、広告配信システムが開示されている。情報処理端末は、サーバ装置からプッシュ通知を受信すると、簡易広告ウィンドウを表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-144633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、ユーザの利便性を向上させる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書では、端末装置のためのコンピュータプログラムを開示する。当該コンピュータプログラムは、前記端末装置のコンピュータを、前記端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部として機能させてもよい。前記設定画面は、前記ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、前記ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、を含んでいてもよい。
【0006】
上記の構成によると、ユーザは、ユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択することができると共に、ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択することができる。これにより、ユーザの意図に応じた通知が実行されるので、ユーザの利便性が向上する。
【0007】
上記のコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体、上記のコンピュータプログラムによって実現される端末装置、及び、当該端末装置によって実行される方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】端末装置の第1実施例のインストール時処理のフローチャートを示す。
【
図4】端末装置の通知設定処理のフローチャートを示す。
【
図6】端末装置のPush通知表示処理のフローチャートを示す。
【
図7】端末装置のPull通知表示処理のフローチャートを示す。
【
図8】端末装置の第2実施例のインストール時処理のフローチャートを示す。
【
図9】端末装置の第3実施例のインストール時処理のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(通信システム2の構成:
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、端末装置10とプリンタ100とサーバ200とを備える。端末装置10とプリンタ100とは、LAN4を介して相互に通信可能である。サーバ200は、インターネット6上に設置されている。端末装置10は、インターネット6を介してサーバ200と通信可能である。
【0010】
(端末装置10の構成)
端末装置10は、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC等の可搬型の端末装置である。変形例では、端末装置10は、デスクトップPC等の据置型の端末装置であってもよい。端末装置10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェース20と、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線に接続されている。
【0011】
操作部12は、様々な情報を端末装置10に入力するためのインターフェースであり、マウス、キーボード等を備える。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークインターフェース20は、LAN4に接続されている。LAN4は、有線LANであってもよいし無線LANであってもよい。
【0012】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36等に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)等によって構成される。メモリ34は、OSプログラム36を記憶する。
【0013】
OSプログラム36は、端末装置10の基本的な動作を制御するためのプログラムである。端末装置10にはプリンタアプリケーション40がインストールされ得る。プリンタアプリケーション40は、プリンタ100に印刷させたり、プリンタ100に関する通知を表示したりするためのプログラムである。以下では、OSプログラム36のことを「OS36」と記載し、プリンタアプリケーション40のことを「アプリ40」と記載する。
【0014】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、プリンタ100を含む様々なプリンタの各ユーザに関する情報と、各ユーザによって利用される各プリンタに関する情報と、を管理する。サーバ200は、さらに、通知情報を様々な端末装置に送信して、プリンタに関する通知を端末装置に表示させる。サーバ200は、物理的なサーバであってもよいし、クラウド上の仮想サーバ、仮想マシン等であってもよい。サーバ200は、単一のサーバであってもよいし、複数個のサーバの集合であってもよい。サーバ200は、イントラネット上のサーバであってもよいし、インターネット6上のクラウドサーバであってもよい。
【0015】
サーバ200は、ユーザテーブル210とプリンタテーブル215と通知テーブル220とを記憶する。
図2を参照して、各テーブル210,215,220の記憶内容を以下に説明する。
【0016】
(ユーザテーブル210の内容)
ユーザテーブル210では、ユーザIDとトークンと許容フラグとプリンタIDとが関連付けて記憶される。ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。トークンは、関連するユーザIDに対応するユーザによって利用される端末装置のプリンタアプリケーションに割り当てられる認証情報である。以下では、当該端末装置のことを「対象端末装置」と記載する。許容フラグは、対象端末装置において、サーバ200からのマーケティング通知を有効とするのか否かを示す情報である。許容フラグは、有効とすることを意味する「YES」と、有効としないことを意味する「NO」と、のどちらかを示す。プリンタ情報は、ユーザ関連情報の一例であり、例えば、プリンタID、プリンタのモデル名、プリンタに現在装着されている色材カートリッジ(CTG)の型番、色材CTG内の色材(例えばインク、トナー)の残量等を含む。プリンタIDは、関連するユーザIDに対応するユーザによって利用されるプリンタを識別する情報である。
【0017】
(プリンタテーブル215の内容)
プリンタテーブル215では、プリンタIDとモデル名とCTG型番と残量とサービス加入日時とが関連付けて記憶される。モデル名は、関連するプリンタIDによって識別されるプリンタを識別する情報である。以下では、当該プリンタのことを「対象プリンタ」と記載する。CTG型番、残量は、それぞれ、対象プリンタに現在装着されている色材CTGの型番、当該色材CTG内の色材の残量である。サービス加入日時は、対象プリンタに関する所定のサービスの提供を受けることが開始された日時である。所定のサービスは、例えば、色材CTGの自動発送サービス、上限の印刷枚数まで定額でプリンタを利用できるサービス等である。
【0018】
(通知テーブル220の内容)
通知テーブル220は、様々な通知情報を記憶する。通知情報は、通知IDとメッセージと手段とトリガとモデル名と動作情報とが関連付けられている情報である。通知IDは、通知情報を識別する情報である。メッセージは、端末装置に表示されるバナーに記述される文字列である。手段は、通知情報の送信手段であり、Pull通知とPush通知とのどちらかである。Pull通知は、端末装置から通知情報の送信要求を受信することに応じて、端末装置に送信される通知である。Push通知は、端末装置から通知情報の送信要求を受信することなく、端末装置に送信される通知である。トリガは、関連するメッセージを含むバナーを表示する条件を示す。以下では、当該バナーのことを「対象バナー」と記載する。モデル名は、対象バナーを表示すべきプリンタのモデル名である。動作情報は、対象バナーが選択された際に端末装置によって実行される動作を示す。
【0019】
(アプリ40のインストール時処理:
図3)
図3を参照して、アプリ40が端末装置10にインストールされる際に、アプリ40によって実行される処理を説明する。以下では、端末装置10のCPU32を主体として処理の内容を説明せずに、アプリ40を主体として処理の内容を説明する。アプリ40は、OS36を介して、CPU、表示部14、メモリ34、ネットワークインターフェース20等の各ハードウェアにアクセスして、各種処理を実行する。ただし、以下では、アプリ40がOS36を介して処理を実行することを適宜省略して説明する。
【0020】
S10では、アプリ40は、EULA画面SC10を表示部14に表示させる。EULAは、End User License Agreementの略である。EULA画面SC10は、ソフトウェア使用許諾契約の様々な条項を含み、同意ボタンを含む。アプリ40は、同意ボタンがユーザによって選択されると、S20に進む。
【0021】
S20では、アプリ40は、通常通知フラグ「YES」とマーケティング通知フラグ「NO」とをメモリ34に記憶させる。通常通知フラグは、通常通知を有効とするのか否かを示す通知であり、有効とすることを意味する「YES」と、有効としないことを意味する「NO」と、のどちらかを示す。通常通知は、サーバ200に記憶されているプリンタ情報がサーバ200によって利用されない通知である。マーケティング通知フラグは、マーケティング通知を有効とするのか否かを示す通知であり、有効とすることを意味する「YES」と、有効としないことを意味する「NO」と、のどちらかを示す。マーケティング通知は、サーバ200に記憶されているプリンタ情報がサーバ200によって利用される通知である。本実施例において、「有効とする」は、通知を許容することであってもよいし、通知を受信することに同意する(agree)ことであってもよいし、通知を受信することを受け入れる(accept)ことであってもよい。
【0022】
S22では、アプリ40は、許容フラグ「NO」をサーバ200に送信する。これとともに、アプリ40は、ユーザID及びトークンもサーバ200に送信する。ユーザIDは、アプリ40がインストールされる際に、ユーザによってアプリ40に登録される。トークンは、アプリ40がインストールされる際に、所定のサーバからアプリ40に割り当てられる。当該所定のサーバは、OS36を提供する事業者によって管理されるサーバである。
【0023】
サーバ200は、端末装置10から、ユーザID、トークン、及び、許容フラグ「NO」を受信すると、それらの情報を関連付けてユーザテーブル210に記憶させる。この時点では、それらの情報に関連付けてプリンタIDは記憶されない。サーバ200は、トークンを利用すれば、端末装置10から要求を受信しなくても、通知情報を端末装置10に送信することができる。即ち、トークンは、Push通知を端末装置10に実行させるために利用される認証情報である。S22が終了すると、
図3の処理が終了する。
【0024】
上述したように、アプリ40は、アプリ40のインストール時に、通常通知フラグのデフォルト値として「YES」を採用する。これにより、通常通知がユーザに適切に提供される。一方、アプリ40は、マーケティング通知フラグのデフォルト値として「NO」を採用する。これにより、ユーザからプリンタ情報の利用が許容される前に、マーケティング通知がユーザに提供されるのを抑制できる。
【0025】
(アプリ40のプリンタ登録処理)
フローチャートを省略しているが、アプリ40は、LAN4を介した検索を実行して、プリンタ100を見つけることができる。そして、アプリ40は、ユーザからの指示に従って、印刷対象のプリンタとしてプリンタ100に関する情報をメモリ34に登録する。この際に、アプリ40は、プリンタ100からプリンタID及びモデル名を受信して、これらの情報をメモリ34に登録する。以下では、アプリ40によって登録された上記のプリンタ100のことを「登録プリンタ」と記載することがある。そして、アプリ40は、ユーザID及びプリンタIDをサーバ200に送信する。これにより、サーバ200のユーザテーブル210において、ユーザIDに関連付けてプリンタIDが記憶される。
【0026】
その後、端末装置10のユーザは、プリンタ100を操作して、プリンタ100とサーバ200との間で通信可能な状態にすることができる。これにより、プリンタ100は、プリンタIDとモデル名とCTG型番と色材の残量とをサーバ200に送信する。この結果、サーバ200のプリンタテーブル215において、これらの情報が関連付けて記憶される。サーバ200は、プリンタ100との通信を定期的に実行して、プリンタ100から色材の残量を受信する毎に、プリンタテーブル215の残量を更新する。このように、サーバ200は、ユーザ毎に、当該ユーザによって利用される登録プリンタに関する情報を記憶する。なお、ユーザは、プリンタ100を操作する代わりに、アプリ40を操作して、プリンタ100とサーバ200との間で通信可能な状態にしてもよい。
【0027】
また、ユーザは、プリンタ100を操作して、上記の所定のサービスに加入することができる。これにより、プリンタ100は、プリンタIDとサービス加入日時とをサーバ200に送信する。この結果、サーバ200のプリンタテーブル215において、ユーザIDに関連付けてサービス加入日時が記憶される。サーバ200は、他の様々なプリンタについても同様の通信を実行することによって、プリンタテーブル215内の情報を更新する。なお、ユーザは、プリンタ100を操作する代わりに、アプリ40を操作して、上記の所定のサービスに加入してもよい。
【0028】
(アプリ40の通知設定処理:
図4)
図4を参照して、アプリ40によって実行される通知設定処理を説明する。当該処理は、アプリ40によって表示される画面内の通知設定ボタンが選択されることをトリガとして開始される。
【0029】
S30では、アプリ40は、現在の通常通知フラグ及びマーケティング通知フラグに応じた通知設定画面を表示部14に表示させる。例えば、通常通知フラグ「NO」及びマーケティング通知フラグ「NO」がメモリ34に記憶されている状態では、アプリ40は、通知設定画面SC20を表示する。通知設定画面SC20は、通常通知を有効とするのか否かを選択するための通常通知オブジェクトを含む。当該オブジェクトは、現在の通常通知フラグ「NO」を示す。通知設定画面SC20は、マーケティング通知を有効とするのか否かを選択するためのマーケティング通知オブジェクトを含まない。ユーザは、通常通知を望んでいない状態では、通常、マーケティング通知も望まない。このため、アプリ40は、無駄なオブジェクトを表示しない。
【0030】
例えば、通常通知フラグ「YES」及びマーケティング通知フラグ「NO」がメモリ34に記憶されている状態(例えば
図2のS20のデフォルトの状態)では、アプリ40は、通知設定画面SC22を表示する。通知設定画面SC22は、通常通知フラグ「YES」を示す通常通知オブジェクトと、マーケティング通知フラグ「NO」を示すマーケティング通知オブジェクトと、を含む。マーケティング通知オブジェクトは、プリンタ情報を利用する通知であることを示す文字列を含む。これにより、ユーザは、ユーザ関連情報の一例であるプリンタ情報を利用した通知を有効とするのか否かを選択できることを知ることができる。
【0031】
例えば、通常通知フラグ「YES」及びマーケティング通知フラグ「YES」がメモリ34に記憶されている状態では、アプリ40は、通知設定画面SC24を表示する。通知設定画面SC24は、通常通知フラグ「YES」を示す通常通知オブジェクトと、マーケティング通知フラグ「YES」を示すマーケティング通知オブジェクトと、を含む。
【0032】
S32では、アプリ40は、ユーザから、通知設定画面内の各オブジェクトでの選択を受け付ける。ここで、アプリ40は、ユーザの選択に応じて、通知設定画面を切り替える。例えば、アプリ40は、通知設定画面SC20内の通常通知オブジェクトが「NO」から「YES」に変更されると、通知設定画面SC20に代えて通知設定画面SC22を表示する。また、例えば、アプリ40は、通知設定画面SC22内の通常通知オブジェクトが「YES」から「NO」に変更されると、通知設定画面SC22に代えて通知設定画面SC20を表示する。
【0033】
S34では、アプリ40は、通知設定画面内の各オブジェクトでの選択に応じた通常通知フラグ及びマーケティング通知フラグをメモリ34に記憶させる。
【0034】
S36では、アプリ40は、マーケティング通知フラグ「YES」が記憶された場合には、ユーザID及び許容フラグ「YES」をサーバ200に送信する。アプリ40は、マーケティング通知フラグ「NO」が記憶された場合には、ユーザID及び許容フラグ「NO」をサーバ200に送信する。これにより、サーバ200のユーザテーブル210において、ユーザIDに関連付けられている許容フラグが更新され得る。
【0035】
(サーバ200の通知処理:
図5)
図5を参照して、サーバ200によって実行される通知処理を説明する。当該処理は、所定タイミングが到来することをトリガとして開始される。所定タイミングは、例えば、1日のうちの所定の時刻である。
【0036】
S40では、サーバ200は、通知テーブル220から1個の通知情報を特定する。以下では、当該通知情報のことを「対象通知情報」と記載する。
【0037】
S42では、サーバ200は、対象通知情報がPush通知及びPull通知のどちらに対応するのかを判断する。サーバ200は、対象通知情報内の手段がPush通知を示す場合に、S42でYESと判断してS44に進む。サーバ200は、対象通知情報内の手段がPull通知を示す場合に、S42でNOと判断してS60に進む。
【0038】
S44では、サーバ200は、対象通知情報がマーケティング通知に対応するのか否かを判断する。サーバ200は、(1)対象通知情報内のトリガが消耗品残量を示す場合、(2)対象通知情報内のトリガがサービス加入時を示す場合、(3)対象通知情報がリアルなモデル名を含む場合に、S44でYESと判断してS50に進む。例えば、
図2の通知テーブル220において、通知ID「N3」を有する通知情報、及び、通知ID「N4」を有する通知情報は、マーケティング通知に対応する。通知ID「N2」を有する通知情報は、マーケティング通知に対応せず、通常通知に対応する。サーバ200は、対象通知情報が上記の(1)~(3)のいずれにも該当しない場合に、S44でNOと判断してS52に進む。なお、変形例では、サーバ200は、(4)対象通知情報がリアルなCTG型番を含む場合にも、S44でYESと判断してもよい。
【0039】
S50では、サーバ200は、ユーザテーブル210から、許容フラグ「YES」に関連付けられており、かつ、条件を満たす各ユーザIDを、対象通知情報の送信先として特定する。具体的には、サーバ200は、まず、許容フラグ「YES」に関連付けられているM個(Mは1以上の整数)のユーザIDを特定する。サーバ200は、M個のユーザIDのうちの1個のユーザIDを特定し、ユーザテーブル210から、当該ユーザIDに関連付けられているプリンタIDを特定する。以下では、当該ユーザID、当該プリンタIDのことを、それぞれ、「対象ユーザID」、「対象プリンタID」と記載する。サーバ200は、プリンタテーブル215から、対象プリンタIDに関連付けられているモデル名、CTG型番、残量、及び、サービス加入日時を特定する。そして、サーバ200は、特定済みのモデル名等が対象通知情報内のトリガ及びモデル名に適合する場合に、対象ユーザIDを対象通知情報の送信先として特定する。
【0040】
例えば、
図2の通知テーブル220において、通知ID「N3」を有する通知情報が対象通知情報である状況を想定する。この場合、サーバ200は、対象プリンタIDに関連付けられているモデル名が「AAA」又は「BBB」であり、かつ、対象プリンタIDに関連付けられている残量が20%以下になったときに、対象ユーザIDを対象通知情報の送信先として特定する。ここで、「残量が20%以下になったとき」は、より具体的には、前回の残量が20%より多く、今回の残量が20%以下になったときを意味する。また、例えば、通知ID「N4」を有する通知情報が対象通知情報である状況を想定する。この場合、サーバ200は、対象プリンタIDに関連付けられているサービス加入日時が、前回の通知設定処理の日時と、今回の通知設定処理の日時と、の間である場合に、対象ユーザIDを対象通知情報の送信先として特定する。
【0041】
サーバ200は、上記のM個のユーザIDのそれぞれについて、上記と同様に処理することによって、対象通知情報の送信先である各ユーザIDを特定する。サーバ200は、S50において、許容フラグ「YES」に関連付けられているユーザIDを対象通知情報の送信先として特定するので、マーケティング通知が有効とされている端末装置のみに対象通知情報を送信することができる。このために、サーバ200は、ユーザの意図に応じて、対象通知情報を当該端末装置に送信するのか否かを切り替えることができる。また、サーバ200は、条件を満たすユーザIDを対象通知情報の送信先として特定する。このために、サーバ200は、条件を満たさないユーザIDによって識別されるユーザの端末装置に無駄な通知情報を送信するのを抑制できる。S50が終了すると、S56に進む。
【0042】
S46では、サーバ200は、対象通知情報の送信タイミングが到来したのか否かを判断する。具体的には、サーバ200は、対象通知情報内のトリガが日時を示す場合に、現在日時が当該日時を超えているのか否かを判断する。例えば、
図2の通知テーブル220において、通知ID「N2」を有する通知情報が対象通知情報である状況を想定する。この場合、サーバ200は、現在日時が2022年12月1日19時を超えている場合に、対象通知情報の送信タイミングが到来した(S46でYES)と判断する。サーバ200は、対象通知情報内のトリガが日時を示さない場合、又は、当該トリガが日時を示すが現在日時が当該日時を超えていない場合に、対象通知情報の送信タイミングが到来していない(S46でNO)と判断する。サーバ200は、S46でYESと判断する場合にS52に進み、S46でNOと判断する場合にS60に進む。
【0043】
S52では、サーバ200は、ユーザテーブル210内の全てのユーザIDを対象通知情報の送信先として特定する。S52が終了すると、S56に進む。
【0044】
S56では、サーバ200は、対象通知情報を端末装置に送信する。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル210から、S50又はS52で特定された各ユーザIDに関連付けられている各トークンを特定する。サーバ200は、上記の各ユーザIDのそれぞれについて、当該ユーザIDと特定済みのトークンと対象通知情報とを送信する。ここでの送信先は、端末装置のOSに依存する。例えば、端末装置10のOS36が特定のOSである場合には、当該特定のOSのベンダによって管理されるサーバ(図示省略)が送信先である。これにより、対象通知情報が当該サーバを介して端末装置10に送信される。
【0045】
なお、サーバ200は、通知テーブル220から、S46でYESを経て送信された対象通知情報を削除する。これにより、同じ通知情報が同じ端末装置に再び送信されるのが抑制される。また、S44でNOと判断される通知情報の中には、送信タイミングの条件(即ちS46の条件)に対応するもののみならず、他の条件(例えば色材の残量)に対応するものも存在し得る。サーバ200は、送信タイミングの条件に対応する通知情報については、当該通知情報が送信されたら通知テーブル220から削除し、他の条件に対応する通知情報については、当該通知情報が送信されても通知テーブル220から削除しなくてもよい。後者の通知情報は、例えば、通知の有効期間が終了したら削除されてもよい。
【0046】
S60では、サーバ200は、通知テーブル220内の全ての通知情報をS40で特定済みであるのか否かを判断する。サーバ200は、全ての通知情報を特定済みでないと判断する場合(S60でNO)に、S40に戻り、他の1個の通知情報を特定する。サーバ200は、全ての通知情報を特定済みであると判断する場合(S60でYES)に、
図5の処理を終了する。
【0047】
なお、S44でYES(即ちマーケティング通知)の場合にも、特定のモデル名に限定された通知であって、特定の日時(即ち特定の送信タイミング)に送信される通知が存在し得る。このようなマーケティング通知が対象である場合には、サーバ200は、S50において、特定のモデル名及び送信タイミングの条件を満たす各ユーザIDを特定する。
【0048】
(OS36又はアプリ40のPush通知表示処理:
図6)
図6を参照して、OS36又はアプリ40によって実行されるPush通知表示処理を説明する。当該処理は、サーバ200からPush通知に対応する通知情報が受信されることをトリガとして開始される。以下では、当該通知情報のことを「対象通知情報」と記載する。アプリ40が起動されていない状態において、対象通知情報が受信されると、OS36は、対象通知情報が受信されたことを示す情報をアプリ40に供給する。これにより、アプリ40は、バックグラウンドで
図6の処理を実行する。アプリ40が起動されている状態において、対象通知情報が受信されると、アプリ40は、フォアグラウンドで
図6の処理を実行する。
【0049】
S70では、OS36又はアプリ40は、通常通知フラグ「YES」がメモリ34に記憶されているのか否かを判断する。OS36又はアプリ40は、通常通知フラグ「YES」が記憶されている場合(S70でYES)に、S72に進み、通常通知フラグ「NO」が記憶されている場合(S70でNO)に、
図6の処理を終了する。
【0050】
S72では、OS36又はアプリ40は、対象通知情報に含まれるメッセージを示すメッセージバナーを表示部14に表示させる。これにより、Push通知がユーザに提供される。
【0051】
S74では、OS36又はアプリ40は、S72で表示されたメッセージバナーがユーザによって選択されたのか否かを判断する。OS36又はアプリ40は、メッセージバナーが選択された場合(S74でYES)に、S76に進み、メッセージバナーが選択されなかった場合(S74でNO)に、
図6の処理を終了する。
【0052】
S76では、OS36又はアプリ40は、対象通知情報に含まれる動作情報によって示される動作を実行する。例えば、
図2の通知テーブル220において、通知ID「N2」を有する通知情報が対象通知情報である状況を想定する。この場合、OS36又はアプリ40は、URL2にアクセスするための動作を実行する。例えば、OS36又はアプリ40は、URL2を図示省略のウェブブラウザに供給して、URL2へのアクセスをウェブブラウザに実行させる。例えば、
図2の通知テーブル220において、通知ID「N3」を有する通知情報が対象通知情報である状況を想定する。この場合、OS36又はアプリ40は、色材CTGを購入するための購入画面を表示部14に表示させる。S76が終了すると、
図6の処理が終了する。
【0053】
(アプリ40のPull通知表示処理:
図7)
図7を参照して、アプリ40によって実行されるPull通知表示処理を説明する。当該処理は、アプリ40が起動されることをトリガとして開始される。
【0054】
S80では、アプリ40は、通常通知フラグ「YES」がメモリ34に記憶されているのか否かを判断する。アプリ40は、通常通知フラグ「YES」が記憶されている場合(S80でYES)に、S82に進み、通常通知フラグ「NO」が記憶されている場合(S80でNO)に、
図7の処理を終了する。
【0055】
S82では、アプリ40は、Pull通知に対応する通知情報(以下では「Pull通知情報」と記載する)の送信要求をサーバ200に送信して、サーバ200から各Pull通知情報を受信する。ここで、アプリ40は、トリガ及びモデル名に関係なく、サーバ200に記憶されている全てのPull通知情報を受信する。
【0056】
S84では、アプリ40は、S82で受信された全てのPull通知情報の中に条件を満たすPull通知情報が存在するのか否かを判断する。例えば、
図2の通知テーブル220では、通知ID「N1」を有するPull通知情報は、日時を示すトリガを含む。この場合、アプリ40は、現在日時が当該日時を超えている場合に、当該Pull通知情報が条件を満たすと判断する。通知ID「N5」を有するPull通知情報は、利用期間1年経過時を示すトリガと、「CCC」を示すモデル名と、を含む。この場合、アプリ40は、アプリ40の利用が開始されてから1年が経過しており、かつ、登録プリンタのモデル名が「CCC」である場合に、当該Pull通知情報が条件を満たすと判断する。アプリ40は、条件を満たすPull通知情報が存在する場合(S84でYES)に、S86に進み、条件を満たすPull通知情報が存在しない場合(S84でNO)に、
図7の処理を終了する。
【0057】
S86では、アプリ40は、条件を満たす各Pull通知情報に含まれる各メッセージを示す各メッセージバナーを表示部14に順次表示させる。これにより、Pull通知がユーザに提供される。S88、S90は、それぞれ、
図6のS74、S76と同様である。上述したように、アプリ40は、条件を満たすPull通知情報に従ったPull通知のみを表示するので、無駄な通知がユーザに提供されるのを抑制できる。
【0058】
なお、
図7の処理では、アプリ40は、マーケティング通知フラグに応じて処理を変えない。マーケティング通知は、サーバ200に記憶されているプリンタ情報がサーバ200によって利用されるマーケティング通知であり、プリンタ情報がアプリ40によって利用される通知ではないからである。例えば、通知テーブル220に含まれる通知ID「N5」を有するPull通知情報は、一見するとマーケティング通知に対応するように見える。しかしながら、当該Pull通知情報は、プリンタ情報がサーバ200によって利用される通知ではないので、通常通知に対応すると言える。即ち、通知テーブル220において、通知ID「N1」、「N2」、又は、「N5」を有する各通知情報は通常通知に対応し、通知ID「N3」又は「N4」を有する各通知情報はマーケティング通知に対応する。変形例では、アプリ40は、マーケティング通知フラグに応じて処理を変えてもよい。即ち、アプリ40は、マーケティング通知フラグが「YES」である場合に、例えば通知ID「N5」を有するPull通知情報に対応するPull通知を表示し、マーケティング通知フラグが「NO」である場合に、当該Pull通知を表示しなくてもよい。
【0059】
(第1実施例の効果)
本実施例によると、ユーザは、
図4の通知設定画面SC20~S24において、ユーザ関連情報の一例であるプリンタ情報が利用されない通常通知を有効とするのか否かを選択することができると共に、プリンタ情報が利用されるマーケティング通知を有効とするのか否かを選択することができる。これにより、ユーザの意図に応じた通知が実行されるので、ユーザの利便性が向上する。
【0060】
(対応関係)
通知設定画面SC20~S24が、「設定画面」の一例である。通常通知、マーケティング通知が、それぞれ、「第1種の通知」、「第2種の通知」の一例である。通常通知フラグの「YES」、「NO」が、それぞれ、「第1の設定値」、「第2の設定値」の一例である。マーケティング通知フラグの「YES」、「NO」が、それぞれ、「第3の設定値」、「第4の設定値」の一例である。
図4のS30、S34、S36が、それぞれ、「第1の表示制御部」、「第1の記憶制御部」、「送信部」によって実行される処理の一例である。
図3のS20が、「第2の記憶制御部」によって実行される処理の一例である。
【0061】
(第2実施例:
図8)
続いて、第2実施例を説明する。本実施例は、
図3に代えて
図8の処理が実行される点を除いて、第1実施例と同様である。
【0062】
S100では、アプリ40は、EULA画面SC100を表示部14に表示させる。EULA画面SC100は、プリンタ情報を利用した通知を許容するのか否かを選択するための選択オブジェクトを含む。アプリ40は、選択オブジェクトで「YES」又は「NO」が選択された後に同意ボタンが選択されると、S110に進む。
【0063】
S110では、アプリ40は、EULA画面SC100において、プリンタ情報を利用した通知が許容されたのか否かを判断する。アプリ40は、選択オブジェクトで「YES」が選択された場合に、通知が許容されたと判断し(S110でYES)、S120に進む。アプリ40は、選択オブジェクトで「NO」が選択された場合に、通知が許容されなかったと判断し(S110でNO)、S130に進む。
【0064】
S120では、アプリ40は、通常通知フラグ「YES」とマーケティング通知フラグ「YES」とをメモリ34に記憶させる。そして、S122では、アプリ40は、許容フラグ「YES」をサーバ200に送信する。S122が終了すると、
図8の処理が終了する。
【0065】
S130では、アプリ40は、通常通知フラグ「YES」とマーケティング通知フラグ「NO」とをメモリ34に記憶させる。そして、S132では、アプリ40は、許容フラグ「NO」をサーバ200に送信する。S132が終了すると、
図8の処理が終了する。
【0066】
(第2実施例の効果)
上述したように、アプリ40は、アプリ40のインストール時に、通常通知フラグのデフォルト値として「YES」を採用する(S120、S130)。そして、アプリ40は、EULA画面SC100内の選択オブジェクトにおける選択結果に応じて、マーケティング通知フラグ「YES」又は「NO」を記憶し(S120、S130)、許容フラグ「YES」又は「NO」をサーバ200に送信する。これにより、サーバ200は、ユーザの選択に応じてマーケティング通知を実行するのか否かを切り替えることができる。本実施例では、EULA画面SC100が、「選択画面」の一例である。S100が、「第2の表示制御部」によって実行される処理の一例である。
【0067】
(第3実施例:
図9)
続いて、第3実施例を説明する。本実施例は、
図8に代えて
図9の処理が実行される点を除いて、第2実施例と同様である。
【0068】
S200、S210、S220、S222は、それぞれ、
図8のS100、S110、S120、S122と同様である。アプリ40は、S210でNOと判断する場合に、S230に進む。
【0069】
S230では、アプリ40は、アプリ40が利用される地域である利用地域が予め決められている特定の地域であるのか否かを判断する。なお、「特定の地域」は、例えば、特定の国であってもよいし、複数国を含む地域であってもよい。アプリ40は、端末装置10にインストールされる際に、利用地域を選択するための画面を表示し、その選択結果によって示される利用地域を記憶する。そして、アプリ40は、記憶済みの利用地域が特定の地域である場合(S230でYES)に、S240に進み、記憶済みの利用地域が特定の地域でない場合(S230でNO(例えば欧州))に、S250に進む。
【0070】
S240、S242は、それぞれ、
図8のS120、S122と同様である。S250では、アプリ40は、通常通知フラグ「NO」とマーケティング通知フラグ「NO」とをメモリ34に記憶させる。そして、S252では、アプリ40は、許容フラグ「NO」をサーバ200に送信する。S252が終了すると、
図9の処理が終了する。
【0071】
(第3実施例の効果)
上述したように、アプリ40は、EULA画面SC100内の選択オブジェクトにおいて、プリンタ情報の利用を許容しないことが選択される場合(S210でNO)に、アプリ40の利用地域に応じて、通常通知フラグ「YES」又は「NO」を記憶する(S240、S250)。従って、アプリ40は、各地域における通知に関する好み等に応じて、通知を実行するのか否かを切り替えることができる。
【0072】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を列挙する。
【0073】
(変形例1)
図3のS20において、アプリ40は、通常通知フラグ「NO」及びマーケティング通知フラグ「NO」をメモリ34に記憶させてもよい。一般的に言うと、「第2の記憶制御部」は、コンピュータプログラムが端末装置にインストールされる際に、第1の設定値をメモリに記憶させなくてもよい。
【0074】
(変形例2)
図4の通知設定画面SC20は、マーケティング通知を有効とするのか否かを選択不可能な表示態様(例えばグレーアウト)を有するマーケティング通知オブジェクトを含んでいてもよい。本変形例も、「設定画面は、第1の選択オブジェクトにおいて、第1種の通知を有効としないことが選択されている場合に、第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する第2の選択オブジェクトを含まない」の一例である。本変形例では、通知設定画面SC20において、通常通知を有効とすることが選択される場合に、選択可能な表示態様を有するマーケティング通知オブジェクトを含む通知設定画面SC22が表示される。また、別の変形例では、通知設定画面SC20は、選択可能な表示態様を有するマーケティング通知オブジェクトを含んでいてもよい。一般的に言うと、「設定画面」は、第1の選択オブジェクトにおいて、第1種の通知を有効としないことが選択されている場合に、第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する第2の選択オブジェクトを含んでいてもよい。
【0075】
(変形例3)上記の各実施例では、サーバ200は、Push通知に対応する通知情報を送信する際に、当該Push通知がマーケティング通知であるのか否かを判断し(
図5のS44)、当該Push通知がマーケティング通知である場合に、条件を満たすユーザIDのみを特定する(S50)。これに代えて、サーバ200は、Push通知がマーケティング通知であるのか否かに関わらず、全てのユーザIDを特定し(S50)、通知情報を全てのユーザIDに対応する全ての端末装置に送信してもよい。この場合、端末装置10は、マーケティング通知フラグ及び通知情報内の条件(即ちトリガ、モデル名等)に応じてバナーを表示するのか否かを切り替える。一般的に言うと、マーケティング通知であるPush通知の表示及び非表示のフィルタリングは、上記の実施例のようにサーバ200によって実行されてもよいし、本変形例のように端末装置10によって実行されてもよい。本変形例では、端末装置10は、許容フラグ「YES」又は「NO」をサーバ200に送信しなくてもよい。即ち、
図3のS22及び
図4のS36は省略可能であり、一般的に言うと、「送信部」は省略可能である。別の変形例では、端末装置10が通常通知フラグ「YES」又は「NO」をサーバ200に送信し、サーバ200がユーザIDに関連付けて通常通知フラグを記憶してもよい。この場合、サーバ200は、Push通知が通常通知である場合に、通常通知フラグ「YES」に関連付けられているユーザIDのみを特定してもよい。一般的に言うと、通常通知であるPush通知の表示及び非表示のフィルタリングは、上記の実施例のように端末装置10によって実行されてもよいし、本変形例のようにサーバ200によって実行されてもよい。
【0076】
(変形例4)上記の各実施例では、サーバ200は、端末装置10からPull通知の送信要求を受信する場合に、各Pull通知がマーケティング通知であるのか否かを判断せず、全てのPull通知に対応する全てのPull通知情報を端末装置10に送信する。そして、端末装置10は、条件を満たすPull通知情報のみに従ってバナーを表示する。これに代えて、サーバ200は、Pull通知情報内の条件(即ちトリガ、モデル名等)を満たすPull通知情報のみを端末装置10に送信してもよい。一般的に言うと、Pull通知の表示及び非表示のフィルタリングは、上記の実施例のように端末装置10によって実行されてもよいし、本変形例のようにサーバ200によって実行されてもよい。
【0077】
(変形例5)端末装置10は、プリンタ100に関する通知を表示しなくてもよく、スキャナ、複合機、PC、サーバ等の他の装置に関する通知を表示してもよい。一般的に言うと、「対象装置」は、印刷装置に限られず、他の様々な装置を含む。
【0078】
(変形例6)「ユーザ関連情報」は、プリンタ情報に限られず、ユーザの年齢、性別等のユーザ情報を含んでいてもよい。
【0079】
(変形例7)「ユーザ関連情報」は、印刷装置の識別情報(例えばプリンタID)のみを含んでいてもよいし、印刷装置のモデル名のみを含んでいてもよいし、消耗品(例えば色材CTG)の型番のみを含んでいてもよいし、消耗品の残量と、所定のサービスの提供を受けているのか否かを示す情報のみを含んでいてもよいし、これらのうちの2個以上の組み合わせを含んでいてもよい。また、「ユーザ関連情報」は、印刷装置の印刷枚数を含んでいてもよく、一般的に言うと、印刷装置の稼働履歴に関するあらゆる情報を含み得る。
【0080】
(変形例8)上記の実施例では、アプリ40は、端末装置10にインストールされるネイティブアプリである。これに代えて、アプリ40は、クラウドアプリであってもよいし、ウェブアプリであってもよいし、ハイブリッドアプリであってもよい。
【0081】
(変形例9)上記の各実施例では、
図3~
図9の各処理がソフトウェア(例えばアプリ40)によって実行されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0082】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0083】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)
端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記端末装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
前記端末装置のユーザによって利用される対象装置に関連する通知を有効とするのか否かを設定するための設定画面を前記端末装置の表示部に表示させる第1の表示制御部として機能させ、
前記設定画面は、
前記ユーザに関連するユーザ関連情報が利用されない第1種の通知を有効とするのか否かを選択するための第1の選択オブジェクトと、
前記ユーザ関連情報が利用される第2種の通知を有効とするのか否かを選択するための第2の選択オブジェクトと、
を含む、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記設定画面における選択結果に応じた設定値を前記端末装置のメモリに記憶させる第1の記憶制御部として機能させ、
前記第1の記憶制御部は、
前記第1種の通知を有効とすることを示す第1の設定値と、前記第1種の通知を有効としないことを示す第2の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させ、
前記第2種の通知を有効とすることを示す第3の設定値と、前記第2種の通知を有効としないことを示す第4の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させる、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、設定値を前記端末装置のメモリに記憶させる第2の記憶制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記第1種の通知を有効とすることを示す第1の設定値と、前記第1種の通知を有効としないことを示す第2の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させ、
前記第2種の通知を有効とすることを示す第3の設定値と、前記第2種の通知を有効としないことを示す第4の設定値と、のどちらかを前記メモリに記憶させる、項目1又は2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記第2の記憶制御部は、前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、項目3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記ユーザ関連情報の利用を許容するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容することが選択される場合に、前記第1の設定値と前記第3の設定値とを前記メモリに記憶させ、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容しないことが選択される場合に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、項目4に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記第2の記憶制御部は、
前記コンピュータプログラムが利用される地域である利用地域が第1の地域である場合に、前記第1の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させ、
前記利用地域が第1の地域とは異なる第2の地域である場合に、前記第2の設定値と前記第4の設定値とを前記メモリに記憶させる、項目4又は5に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記コンピュータプログラムが前記端末装置にインストールされる際に、前記ユーザ関連情報の利用を許容するのか否かを選択するための選択画面を前記表示部に表示させる第2の表示制御部として機能させ、
前記第2の記憶制御部は、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容することが選択される場合に、前記第3の設定値を前記メモリに記憶させ、
前記選択画面において前記ユーザ関連情報の利用を許容しないことが選択される場合に、前記第4の設定値を前記メモリに記憶させる、項目3から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記第2の記憶制御部は、
前記コンピュータプログラムが利用される地域である利用地域が第1の地域である場合に、前記第1の設定値を前記メモリに記憶させ、
前記利用地域が第1の地域とは異なる第2の地域である場合に、前記第2の設定値を前記メモリに記憶させる、項目3から7のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記設定画面は、
前記第1の選択オブジェクトにおいて、前記第1種の通知を有効とすることが選択されている場合に、前記第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する前記第2の選択オブジェクトを含み、
前記第1の選択オブジェクトにおいて、前記第1種の通知を有効としないことが選択されている場合に、前記第2種の通知を有効とするのか否かを選択可能な表示態様を有する前記第2の選択オブジェクトを含まない、項目1から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記設定画面に含まれる前記第2の選択オブジェクトにおける選択結果を示す結果情報をサーバに送信する送信部と、
前記第2種の通知を有効とすることを示す前記結果情報が前記サーバに送信される場合に、前記サーバから、前記第2種の通知を表示するための通知情報を受信する受信部であって、前記第2種の通知を有効としないことを示す前記結果情報が前記サーバに送信される場合に、前記第2種の通知を表示するための前記通知情報は受信されない、前記受信部と、
として機能させる、項目1から9のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目11)
前記第1種の通知は、前記サーバに記憶されている前記ユーザ関連情報が前記サーバによって利用されない通知であり、
前記第2種の通知は、前記サーバに記憶されている前記ユーザ関連情報が前記サーバによって利用される通知である、項目1から10のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目12)
前記対象装置は、印刷装置であり、
前記ユーザ関連情報は、前記印刷装置の識別情報と、前記印刷装置のモデル名と、前記印刷装置に現在装着されている消耗品の型番と、前記消耗品の残量と、前記ユーザが前記印刷装置のための所定のサービスの提供を受けているのか否かを示す情報と、のうちの少なくとも1つを含む、項目1から11のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0084】
2:通信システム、4:LAN、6:インターネット、10:端末装置、12:操作部、14:表示部、20:ネットワークインターフェース、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:OSプログラム、40:プリンタアプリケーション、100:プリンタ、200:サーバ、210:ユーザテーブル、215:プリンタテーブル、220:通知テーブル