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特開2024-7386ユーザ行動状況共有システム及びユーザ行動状況共有方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024007386
(43)【公開日】2024-01-18
(54)【発明の名称】ユーザ行動状況共有システム及びユーザ行動状況共有方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240110BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G06Q10/06
H04M11/00 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023100327
(22)【出願日】2023-06-19
(31)【優先権主張番号】P 2022107401
(32)【優先日】2022-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】393026179
【氏名又は名称】株式会社コムスクエア
(74)【代理人】
【識別番号】100109715
【弁理士】
【氏名又は名称】塩谷 英明
(72)【発明者】
【氏名】上嶌 靖
【テーマコード(参考)】
5K201
5L049
【Fターム(参考)】
5K201BA16
5K201DC04
5K201EC06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】 組織内のユーザの行動状況を共有する。
【解決手段】 本発明は、ユーザ行動状況管理サーバと、これに通信可能に接続されるクライアントとを備えるユーザ行動状況共有システムである。前記管理サーバは、一のユーザの前記クライアントの動作ログを収集する動作ログ収集部と、他のユーザに送信すべき行動情報を生成する行動情報生成部とを備える。前記クライアントは、ユーザの操作に応じた該クライアントの動作ログを取得する動作ログ取得部と、前記他のユーザの前記行動情報を取得する行動情報取得部と、前記行動情報に基づきユーザインターフェース上に仮想オフィス空間を表示する表示制御部とを備える。前記表示制御部は、前記一のユーザの人物アイコンを前記仮想オフィス空間の中央に配置し、前記他のユーザの人物アイコンを同心円状に配置するように制御する。また、前記各ユーザの前記人物アイコンには、行動状況アイコンが関連付けて表示される。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムであって、
前記ユーザ行動状況共有システムは、
ユーザ行動状況管理サーバと、
通信ネットワークを介して、前記ユーザ行動状況管理サーバに通信可能に接続される、複数のユーザの各々のクライアントと、を備え、
前記ユーザ行動状況管理サーバは、
各前記ユーザのユーザ情報を格納するユーザ情報データベースと、
前記各ユーザの操作に応じた前記クライアントの動作ログを収集する動作ログ収集部と、
収集された一の前記ユーザの前記動作ログ及び前記ユーザ情報データベースに格納された前記ユーザ情報に基づいて、前記一のユーザ以外の他の前記ユーザに送信すべき行動情報を生成する行動情報生成部と、を備え、
前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み、
前記各ユーザの前記クライアントは、
該ユーザにインタラクティブな操作環境を提供するユーザインターフェース部と、
該ユーザの操作に応じた該クライアントの動作ログを取得する動作ログ取得部と、
生成された前記他のユーザの前記行動情報を前記ユーザ行動状況管理サーバから取得する行動情報取得部と、
取得された前記行動情報に基づいて、前記ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、
前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行い、
前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行う、
ユーザ行動状況共有システム。
【請求項2】
前記行動情報は、前記各ユーザどうしの関連性の度合いを示す関連度を更に含み、
前記表示制御部は、前記関連度に基づいて、前記他のユーザの前記人物アイコンを前記同心円状の所定の位置に配置するように制御を行う、
請求項1に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記関連度が高いほど、前記一のユーザの前記人物アイコンから近位に前記他のユーザの前記人物アイコンを配置する、
請求項2に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項4】
前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとのコミュニケーションの頻度に基づいて、前記関連度を算出する、
請求項2又は3に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項5】
前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとの間でのメッセージング送受信回数及びIP電話回数に基づいて、前記関連度を算出する、
請求項4に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項6】
前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとが会議に同席した又は同席する予定を示す同席回数に基づいて、前記関連度を算出する、
請求項5に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項7】
前記行動情報生成部は、前記メッセージング送信回数及び前記IP電話回数に対して第1の重み値と、前記同席回数に対する第2の重み値とに基づいて、前記関連度を算出する、
請求項6に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項8】
前記行動情報取得部は、前記動作ログ取得部により取得された前記動作ログに基づいて、前記一のユーザの前記行動情報を生成する、
請求項1に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項9】
前記行動情報は、前記ユーザの感情を示す感情アイコンを含み、
前記表示制御部は、前記ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記感情アイコンが関連付けて表示されるように制御を行う、
請求項1に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項10】
前記ユーザの音声通話機に対して音声通話サービスを提供する構内交換機を更に含み、
前記動作ログ収集部は、前記音声通話機に対する前記ユーザの操作に応じた動作ログを前記構内交換機から収集する、
請求項1に記載のユーザ行動状況共有システム。
【請求項11】
複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況共有方法であって、
前記ユーザ行動状況管理サーバが、
前記各ユーザの操作に応じた前記クライアントの動作ログを収集することと、
収集された一の前記ユーザの前記動作ログ及びユーザ情報データベースに格納された前記一のユーザのユーザ情報に基づいて、前記一のユーザ以外の他の前記ユーザに送信すべき行動情報を生成することと、を実行し、
前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み、
前記各ユーザの前記クライアントが、
該ユーザの操作に応じた該クライアントの前記動作ログを取得することと、
取得された動作ログを前記ユーザ行動状況管理サーバに送信することと、
生成された前記他のユーザの前記行動情報を前記ユーザ行動状況管理サーバから取得することと、
取得された前記行動情報に基づいて、ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行うことと、を実行し、
前記仮想オフィス空間が表示されるように制御を行うことは、
前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行うことと、
前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行うことと、を含む、
ユーザ行動状況共有方法。
【請求項12】
ユーザ行動状況管理サーバに通信ネットワークを介して通信可能に接続され、複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントであって、
一の前記ユーザの前記クライアントは、
前記一のユーザにインタラクティブな操作環境を提供するユーザインターフェース部と、
前記一のユーザの操作に応じた該クライアントの動作ログを取得する動作ログ取得部と、
前記ユーザ行動状況管理サーバにより生成された他のユーザの行動情報を取得する行動情報取得部と、
取得された前記他のユーザの前記行動情報に基づいて、前記ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う表示制御部と、を備え、
前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み、
前記表示制御部は、
前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行い、
前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行う、
クライアント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ行動状況共有システム及びユーザ行動状況共有方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の社会情勢の急激な変化により、人々の働き方も変化し、これまでの物理的なオフィスでの勤務形態(オフィスワーク)のみならず、情報通信技術(ICT)を活用した、オフィスでの勤務形態に拘らない自宅等での勤務形態(リモートワーク)も増えつつある。
【0003】
例えば、下記特許文献1は、作業者の現在行っている仕事の文脈を踏まえつつ、お互いの状況情報を共有するための作業場状況報共有システムを開示している。より具体的には、特許文献2は、作業者のタスクに関するタスク情報を登録するタスク登録手段と、作業者の作業状況情報を取得する作業状況情報取得手段と、取得された作業状況情報及び登録されたタスク情報に基づき作業者のタスクを判定するタスク判定手段と、判定されたタスクに関与する関与者を該タスク情報から取得する関与者取得手段と、該作業状況情報及び該タスク情報に基づき作業者のタスクに関する状況情報を生成し、該関与者に対しタスクの状況情報を開示する状況情報開示手段とを有する作業状況情報共有システムを開示している。
【0004】
また、下記特許文献2は、分散システムを使用中のユーザが自分を取り巻く環境、すなわち他のユーザ及び周辺機器の状況を容易に且つ実時間で把握することが可能な分散システム制御方法及び情報処理装置を開示している。より具体的には、特許文献1は、複数のユーザ端末を使用するユーザの現在の状況を表す情報と、周辺機器の現在の状況を表す情報とを保持して、状況の変化に応じて更新し、該複数のユーザ端末の各々に対して、他のユーザ端末を使用するユーザの現在の状況と該周辺機器の現在の状況とを同一画面上に選択表示し、周辺機器とユーザとの関係を表す情報を更に保持し、該画面上には該情報に基づいて選択された該ユーザが使用可能な周辺機器を表示する分散システムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-065436公報
【特許文献2】特開2007-095104公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リモートワークでは、企業における部や課、チームといった組織のメンバーが一堂に会していないため、そのような組織内の現在の雰囲気等が把握しづらく、また、メンバーどうしのコミュニケーションがオフィスワークに比べて十分とはいえなかった。例えば、リモートワークでは、組織の管理者にとっては、組織内のメンバーの会話や顔色等を直接的に確認できず、各人の現在の行動状況を把握することができなかった。また、社員は、面と向かって作業していないため、上司や同僚に相談しづらく、声がけのタイミングがよく分からず、これが孤独感や心細さといったメンタルに影響を及ぼすことがあった。
【0007】
しかしながら、上記特許文献に開示された技術は、いずれも、ユーザ及び他のユーザの状況を把握しようとするものであったが、リモートワークでのデメリットを必ずしも十分に補えるものではなかった。
【0008】
そこで、本発明は、リモートワークであってもオフィスワークと同等の職場の雰囲気の把握やコミュニケーションを実現し得るユーザ行動状況共有システム及びユーザ行動状況共有方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明は、以下に示す発明特定事項又は技術的特徴を含んで構成される。
【0010】
ある観点に従う本発明は、複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムである。前記ユーザ行動状況共有システムは、ユーザ行動状況管理サーバと、通信ネットワークを介して、前記ユーザ行動状況管理サーバに通信可能に接続される、複数のユーザの各々のクライアントと、を備える。前記ユーザ行動状況管理サーバは、各前記ユーザのユーザ情報を格納するユーザ情報データベースと、前記各ユーザの操作に応じた前記クライアントの動作ログを収集する動作ログ収集部と、収集された一の前記ユーザの前記動作ログ及び前記ユーザ情報データベースに格納された前記ユーザ情報に基づいて、前記一のユーザ以外の他の前記ユーザに送信すべき行動情報を生成する行動情報生成部とを備える。前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み得る。また、前記各ユーザの前記クライアントは、該ユーザにインタラクティブな操作環境を提供するユーザインターフェース部と、該ユーザの操作に応じた該クライアントの動作ログを取得する動作ログ取得部と、生成された前記他のユーザの前記行動情報を前記ユーザ行動状況管理サーバから取得する行動情報取得部と、取得された前記行動情報に基づいて、前記ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う表示制御部とを備える。また、前記表示制御部は、前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行う。更に、前記表示制御部は、前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行う。
【0011】
前記行動情報は、前記各ユーザどうしの関連性の度合いを示す関連度を更に含み得る。この場合、前記表示制御部は、前記関連度に基づいて、前記他のユーザの前記人物アイコンを前記同心円状の所定の位置に配置するように制御を行い得る。
【0012】
また、前記表示制御部は、前記関連度が高いほど、前記一のユーザの前記人物アイコンから近位に前記他のユーザの前記人物アイコンを配置し得る。
【0013】
また、前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとのコミュニケーションの頻度に基づいて、前記関連度を算出し得る。例えば、前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとの間でのメッセージング送受信回数とIP電話回数に基づいて、前記関連度を算出し得る。
【0014】
また、前記行動情報生成部は、前記一のユーザと前記他のユーザとが会議に同席した又は同席する予定を示す同席回数に基づいて、前記関連度を算出し得る。
【0015】
また、前記行動情報生成部は、前記メッセージング送信回数及び前記IP電話回数に対して第1の重み値と、前記同席回数に対する第2の重み値とに基づいて、前記関連度を算出し得る。
【0016】
また、前記行動情報取得部は、前記動作ログ取得部により取得された前記動作ログに基づいて、前記一のユーザの前記行動情報を生成し得る。
【0017】
また、前記行動情報は、前記ユーザの感情を示す感情アイコンを含み得る。この場合、前記表示制御部は、前記ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記感情アイコンが関連付けて表示されるように制御を行い得る。
【0018】
更に、前記ユーザ行動状況共有システムは、前記ユーザの音声通話機に対して音声通話サービスを提供する構内交換機を更に備え得る。そして、前記動作ログ収集部は、前記音声通話機に対する前記ユーザの操作に応じた動作ログを前記構内交換機から収集し得る。
【0019】
また、別の観点に従う本発明は、複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況共有方法であり得る。前記方法は、前記ユーザ行動状況管理サーバが、前記各ユーザの操作に応じた前記クライアントの動作ログを収集することと、収集された一の前記ユーザの前記動作ログ及びユーザ情報データベースに格納された前記一のユーザのユーザ情報に基づいて、前記一のユーザ以外の他の前記ユーザに送信すべき行動情報を生成することと、を実行することを含む。ここで、前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み得る。また、前記方法は、前記各ユーザの前記クライアントが、該ユーザの操作に応じた該クライアントの前記動作ログを取得することと、取得された動作ログを前記ユーザ行動状況管理サーバに送信することと、生成された前記他のユーザの前記行動情報を前記ユーザ行動状況管理サーバから取得することと、取得された前記行動情報に基づいて、ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行うことと、を実行することを含む。また、前記仮想オフィス空間が表示されるように制御を行うことは、前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行うことと、前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行うことと、を含む。
【0020】
また、別の観点に従う本発明は、ユーザ行動状況管理サーバに通信ネットワークを介して通信可能に接続され、複数のユーザの各々の行動状況を共有可能にするユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントに向けられる。一の前記ユーザの前記クライアントは、前記一のユーザにインタラクティブな操作環境を提供するユーザインターフェース部と、前記一のユーザの操作に応じた該クライアントの動作ログを取得する動作ログ取得部と、前記ユーザ行動状況管理サーバにより生成された他のユーザの行動情報を取得する行動情報取得部と、取得された前記他のユーザの前記行動情報に基づいて、前記ユーザインターフェース部上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う表示制御部とを備える。ここで、前記行動情報は、少なくとも前記ユーザの人物アイコン、及び該ユーザの前記動作ログに対応する行動状況アイコンを含み得る。そして、前記表示制御部は、前記一のユーザの前記人物アイコンが前記仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、前記他のユーザの前記人物アイコンが前記一のユーザの前記人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行う。また、前記表示制御部は、前記仮想オフィス空間に配置された前記各ユーザの前記人物アイコンに、該ユーザの前記行動状況アイコンが関連付けて表示されるように制御を行う。
【0021】
更に、別の観点に従う本発明は、コンピューティングデバイスに、前記の方法を実行させるためのコンピュータプログラム又はこれを非一時的に記録可能なコンピュータ可読媒体であり得る。
【0022】
なお、本開示において、「手段」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その手段が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの手段が有する機能が2つ以上の物理的手段により実現されても、2つ以上の手段の機能が1つの物理的手段により実現されても良い。
【0023】
また、本開示において、「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物を含み、各装置や機能モジュールが物理的に単一の物として構成されるか又は別体の物として構成されるかは問わない。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、リモートワークであってもオフィスワークと同等の職場の雰囲気の把握やコミュニケーションを実現することができるようになる。
【0025】
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果又は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムの構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
図2図2は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバの機能構成モデルの一例を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバのユーザ情報データベースのデータ構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントの機能構成モデルの一例を示すブロック図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントのユーザインターフェース上の仮想オフィス空間画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況の共有処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況の共有処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムの構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
図9図9は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバの機能構成モデルの一例を示すブロック図である。
図10図10は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントのユーザインターフェース上の仮想オフィス空間画面の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントのユーザインターフェース上の管理者画面の一例を示す図である。
図12図12は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(例えば各実施形態を組み合わせる等)して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付して表している。図面は模式的なものであり、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることがある。
【0028】
<第1の実施形態>
本実施形態は、ユーザ行動状況管理サーバと、これに通信可能に接続されるクライアントとを備えるユーザ行動状況共有システムにおいて、組織内の各ユーザの動作ログを収集し、ユーザインターフェース上に表示される仮想オフィス空間の中央にユーザ自身を配置し、その周囲に該ユーザ自身との業務上の関連度に応じて他のユーザを配置するとともに該他のユーザの行動状況を表示するようにしたことを特徴とする。関連度は、例えば、ユーザ間のコミュニケーションの頻度に応じて算出される。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムの一例を示すブロックダイアグラムである。同図に示すように、ユーザ行動状況共有システム1は、通信ネットワーク10を介して相互に通信可能に接続された、ユーザ行動状況管理サーバ20と、複数のクライアント30とを含み構成される。また、ユーザ行動状況共有システム1は、クラウド型の構内交換機(以下「PBX」という。)40を含み得る。また、ユーザ行動状況共有システム1は、ユーザ行動状況管理サーバ20と連携する外部サーバ50を含んでも良い。
【0030】
通信ネットワーク10は、例えばIPベースのコンピュータネットワーク(以下「IPネットワーク」という)を含み得る。通信ネットワーク10は、例えば、IPネットワークによって構築されたインターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)を含む。また、通信ネットワーク10は、図示されていない無線基地局又は無線アクセスポイントによって構築される無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標)等)を含み得る。また、通信ネットワーク10は、移動通信システム規格に準拠した移動通信ネットワークを含んでも良い。
【0031】
ユーザ行動状況管理サーバ20は、企業等の組織に属する複数のユーザ間で、各ユーザの行動状況又は行動状態を共有可能にするためのコンピューティングデバイスである。組織は、例えば部課やグループといった階層的な組織である。ユーザ行動状況管理サーバ20は、各ユーザの行動状況を含むユーザ情報を管理するユーザ情報データベース22を備え得る。このようなコンピューティングデバイスのハードウェア構成は、図12に例示されるが、当業者にとって自明であるため、その説明は省略する。
【0032】
ユーザ行動状況管理サーバ20は、ユーザ行動状況管理サーバプログラム(以下「サーバプログラム」という。)を実装する。すなわち、ユーザ行動状況管理サーバ20は、プロセッサの制御の下、サーバプログラムを実行し、各ユーザの操作に応じたクライアント30の動作ログを該ユーザの行動状況としてクライアント30から収集する。また、ユーザ行動状況管理サーバ20は、各ユーザの行動状況がクライアント30のユーザインターフェース上に表現される仮想オフィス空間に表示されるように制御を行う。仮想オフィス空間は、例えば、ユーザ自身を中心として、同じ組織に属する他のユーザを同心円状に配置した空間として表現される。
【0033】
クライアント30は、組織に所属するユーザが所定の業務を行うために操作するコンピューティングデバイスである。クライアント30は、例えば、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータといったパーソナルコンピュータ、スマートフォン、フィーチャフォン及びその他のインテリジェントデバイスであり得るが、これらに限られない。クライアント30は、例えば、いわゆるワープロ、表計算、プレゼンテーション、Webブラウザ、メール、テキストチャット(メッセージング)、IP電話、及びビデオ会議サービスといった典型的な業務用アプリケーションを実装する。また、クライアント30は、例えばWebブラウザ等を用いて他の外部サーバが提供するサービス(例えばクラウドサービス)を利用しても良い。また、本開示では、クライアント30は、ソフトウェアアプリケーションの一つとして、ユーザ行動状況管理サーバ20との協働によってユーザの行動状況をユーザインターフェース上に可視化するためのユーザ行動状況共有クライアントプログラム(以下「クライアントプログラム」という。)を実装する。各ユーザのクライアント30は、ユーザ行動状況管理サーバ20の制御の下、ユーザインターフェース上に、他のユーザの行動状況を可視化した仮想オフィス空間を表示する。これにより、同じ組織に属する各ユーザは、他のユーザの現在の行動状況を視覚的・直感的に把握することができる。
【0034】
また、本開示では、ユーザの行動状況を収集するために、クライアント30以外の種々のデバイスが利用され得る。例えば、ユーザは、通常の業務において、パーソナルコンピュータに加えて、音声通話機(図示せず)を用いることが一般的である。音声通話機は、固定電話機であるか携帯電話機であるかを問わない。音声通話機のようなデバイスは、クライアントプログラムを実装したり、ユーザインターフェース上に仮想オフィス空間を表示したりすることにハードウェア上の制約があるが、ユーザの行動状況(通話ログや通話データ等)を収集するために、クライアント30に準ずるデバイスとして扱われる。例えば、ユーザの音声通話機は、クライアント30と関連付けられて管理され得る。ユーザによる音声通話機の操作は、PBX40により動作ログとして取得される。
【0035】
PBX40は、VoIP技術を利用して、通信ネットワーク10を介して、ユーザの音声電話機に対して音声通話サービスを提供する。PBX40は、ユーザの音声通話機に電話番号(いわゆる外線番号)を割り当て、音声通話機を公衆交換電話網に接続可能にする。PBX40は、自動音声応答機能を有していても良い。本出願人が提供する製品「VoiceX」(ボイスクロス)は、PBXの一例である。本開示では、PBX40は、ユーザ行動状況管理サーバ20と連携して、ユーザの行動状況を収集する。つまり、PBX40は、ユーザの音声通話機の通話要求を受け付けて相手方のデバイスとの間で通信コネクションを確立し、通話サービスを提供するとともに、その動作ログを取得して、ユーザ行動状況管理サーバ20に送信する。これにより、音声通話機のようなクライアントプログラムを実装していないデバイスであっても、ユーザの操作に応じた動作ログを収集することができるようになる。
【0036】
なお、ユーザ行動状況管理サーバ20は、PBX40との連携のみならず、他のサービスを提供する外部サーバ50等と連携しても良い。ユーザ行動状況管理サーバ20は、例えばAPIを介して外部サーバ50からユーザの行動状況を収集し得る。例えば、ユーザ行動状況管理サーバ20は、グループコミュニケーションツールを提供する他の外部サーバと連携して、ユーザによるツールの操作に応じて外部サーバにより取得される動作ログを外部サーバ50から収集し得る。例えば、外部サーバ50は、他の実施形態で説明されるように、カレンダーサービスを提供し得る。
【0037】
図2は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバの機能構成モデルの一例を示すブロック図である。同図では、ユーザ行動状況管理サーバ20を構成する各種のコンポーネント(構成要素又はモジュール)のうち、本開示に係る技術にとりわけ関連するコンポーネントが示されており、他のコンポーネントについては、複雑化を回避するため、適宜に省略されている。同図に示す例では、ユーザ行動状況管理サーバ20は、通信インターフェース部210と、タスク制御部220と、ユーザ管理部230と、動作ログ収集部240と、行動情報生成部250とを含み構成されている。これらのコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントそのもの、或いは、ユーザ行動状況管理サーバ20のプロセッサが、OS上でサーバプログラムを実行することにより、各種のハードウェアコンポーネントと協働して実現される。また、同図では、便宜上、ユーザ行動状況管理サーバ20と連携して動作するPBX40が示されている。
【0038】
通信インターフェース部210は、通信ネットワーク10を介して、クライアント30等の外部の装置と各種の情報の送受信を可能にする通信インターフェースである。例えば、通信インターフェース部210は、受信部として機能して、通信ネットワーク10を介してクライアント30から動作ログを受信し、タスク制御部220に引き渡す。また、通信インターフェース部210は、送信部として機能して、タスク制御部220から引き渡されたユーザの行動情報を、通信ネットワーク10を介してクライアント30に送信する。通信インターフェース部210は、例えば、サーバプログラムの動作中、クライアント30に実装されたクライアントプログラムとの間でセッションを確立し、通信を行う。通信は、例えばインターネットを介する場合はVPN技術を用いて行われても良い。
【0039】
タスク制御部220は、他のコンポーネントから引き渡されるタスクに応じた制御を行う。一例として、タスク制御部220は、通信インターフェース部210を介してクライアント30からログイン要求を受信すると、これをユーザ認証のためにユーザ認証部(図示せず)に引き渡し、これに応答して、ユーザ認証部から引き渡される認証結果を各ユーザのクライアント30に送信するために通信インターフェース部210に引き渡す。他の例として、タスク制御部220は、通信インターフェース部210を介してクライアント30から動作ログを受信すると、これを動作ログ収集部240に引き渡し、これに応答して、行動情報生成部250から引き渡されるユーザの行動情報を各ユーザのクライアント30に送信するために通信インターフェース部210に引き渡す。
【0040】
ユーザ管理部230は、組織内に属する各ユーザのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザ管理部230は、各ユーザのユーザ情報をユーザ情報データベース22に格納する。図3は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバのユーザ情報データベースのデータ構成の一例を示すブロック図である。同図に示すように、ユーザ情報は、例えば、ユーザIDで識別されるユーザごとに、クライアントID、所属組織、所属グループ、担当プロジェクト、ワークスペース、アイコン、動作履歴、及び関連度等を含み構成される。クライアントIDは、例えば、ユーザが操作するクライアント30又はこれに準ずる音声通話機のようなデバイスの識別情報である。所属グループ、担当プロジェクト、及びワークスペースは、ユーザが属する個々の組織名称を示す。アイコンは、ユーザが利用するアイコンを示し、例えば人物アイコンであり得る。また、アイコンは、仮想オフィス空間におけるユーザのアバターであっても良い。動作履歴は、ユーザの操作(アクション)履歴であり、タイムスタンプが付されて格納される。また、動作履歴は、IP電話の通話履歴や通話データを含み得る。関連度は、同じ組織に属する他のユーザに対する業務上の関連性の度合い(近さ)を示す。また、図示していないが、ユーザ管理部230は、動作履歴に基づく各種の統計情報を管理する。統計情報は、例えば、宛先ごとのメッセージングの回数や通話先ごとのIP電話の回数等であり得る。
【0041】
図2に戻り、動作ログ収集部240は、ユーザの操作に応じたクライアント30の動作ログを収集し、これをユーザの行動履歴としてユーザ情報データベース22に格納する。例えば、動作ログ収集部240は、クライアント30に実装されたクライアントプログラムとの間で確立されたセッションを通じて、クライアント30から所定のタイミングで送信される動作ログを取得する。
【0042】
また、動作ログ収集部240は、ユーザが操作する音声通話機の動作ログをPBX40を介して収集し得る。すなわち、PBX40は、ユーザの音声通話機からの通話要求に基づいて動作ログを取得し、これをタスク制御部220に引き渡す。動作ログ収集部240は、タスク制御部220を介して取得した動作ログを、同様に、ユーザの行動履歴としてユーザ情報データベース22に格納する。
【0043】
行動情報生成部250は、収集された動作ログ(すなわち、ユーザの行動状況)に基づいて、各ユーザの行動情報を生成する。行動情報は、例えば、人物アイコン、行動状況アイコン、感情アイコン及び関連度等を含み構成される。行動情報生成部250は、動作ログが収集されたユーザについて、ユーザ情報データベース22を参照して、該ユーザの人物アイコンを特定するとともに、その動作ログに対応する行動状況アイコンを特定し、更に、動作履歴に基づく統計情報に基づいて、他のユーザとの関連度を算出することにより、行動情報を生成する。生成された行動情報は、例えば、動作ログが収集されたユーザ以外のユーザ(他のユーザ)に提供される。
【0044】
関連度は、ユーザどうしのコミュニケーションの頻度、例えば、ユーザ間でのメッセージング及び/又はIP電話の回数といった統計情報に基づいて算出される。一例として、関連度は以下の式に基づいて算出される。
関連度=メッセージング回数×(1-α)+IP電話回数×α
ただし、αは、重み値であって、例えば0.6等の値が設定される(IP電話を重視する場合)。また、メッセージング回数は、送信と受信との総件数であり、例えば、メッセージを10件受信し、そのうち、1件しか返信していない場合、メッセージング回数は11回となる。
【0045】
行動情報生成部250は、生成された行動情報を各ユーザのクライアント30に送信する。つまり、行動情報生成部250は、一のユーザのクライアント30に対して、他のユーザの行動状況に基づく行動情報を送信する。行動情報を受信したクライアント30は、そのユーザインターフェース上に表現された仮想オフィス空間に、他のユーザの行動情報に基づく行動状況を表示する。これにより、一のユーザは、他のユーザの行動状況をリアルタイムで知ることができるようになる。
【0046】
なお、行動情報生成部250は、一のユーザのクライアント30から取得された動作ログに基づいて、該一のユーザの行動情報を生成し、これを該一のユーザのクライアント30に送信するように構成されても良い。この場合は、関連度は、0又はNullとして扱われる。
【0047】
図4は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントの機能構成モデルの一例を示すブロック図である。同図では、クライアント30を構成する各種のコンポーネントのうち、本開示に係る技術にとりわけ関連するコンポーネントが示されており、他のコンポーネントについては、複雑化を回避するため、適宜に省略されている。同図に示す例では、クライアント30は、通信インターフェース部310と、プロセス実行部320と、記憶部330と、ユーザインターフェース部340とを含み構成されている。これらのコンポーネントは、ハードウェアコンポーネントそのもの、或いは、クライアント30のプロセッサが、OS上でクライアントプログラムを実行することにより、各種のハードウェアコンポーネントと協働して実現される。
【0048】
通信インターフェース部310は、通信ネットワーク10を介して、ユーザ行動状況管理サーバ20等の外部の装置と各種の情報の送受信を可能にする通信インターフェースである。例えば、通信インターフェース部310は、送信部として機能して、取得された動作ログをユーザ行動状況管理サーバ20に送信し、また、受信部として機能して、ユーザ行動状況管理サーバ20から行動情報を受信する。
【0049】
プロセス実行部320は、OS上で実行される種々のプログラムに基づくプロセスの実行し、その機能を実現する。本例では、アプリケーション321、動作ログ取得部322、行動情報取得部323、及び表示制御部324のプロセスが示されている。プロセス実行部320は、プロセスの実行に伴い、記憶部330にアクセスする。記憶部330は、プロセスの実行に必要な種々のデータを格納する。例えば、記憶部330は、ユーザ自身及び他のユーザの人物アイコンや行動状況アイコン等の実体データをキャッシュする。これにより、クライアント30とユーザ行動状況管理サーバ20とは、このような実体データの送受信を最低限に抑えることができる。
【0050】
アプリケーション321は、クライアント30が、プロセッサの制御の下、OS上で各種のソフトウェアアプリケーションプログラムを実行することにより実現されるプロセスである。アプリケーション321は、例えば、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト、メールソフト、IP電話ソフト、及び/又はメッセージングソフトであるが、これらに限られない。
【0051】
動作ログ取得部322は、ユーザの操作に応じたクライアント30の動作ログを取得する。一例として、動作ログ取得部322は、ユーザがクライアント30を起動した時刻及びシャットダウンした時刻を含む動作ログを取得する。他の例として、ユーザが表計算ソフトを使用している場合、動作ログ取得部322は、その動作ログを取得する。更に他の例として、ユーザがメッセージングソフトを使用している場合、動作ログ取得部322は、その動作ログを取得する。各種アプリケーション321の動作ログは、例えば、起動時刻や終了時刻、或いは実際の操作時間を含み得る。更に他の例として、動作ログは、ユーザがユーザインターフェース部340を操作して選択した現在の自身の感情を示す情報を含む。動作ログ取得部322は、通信インターフェース部310を介して、取得した動作ログをユーザ行動状況管理サーバ20に送信する。
【0052】
行動情報取得部323は、ユーザ行動状況管理サーバ20において収集された各ユーザの動作ログに基づく行動情報を、通信インターフェース部310を介して、ユーザ行動状況管理サーバ20から取得する。行動情報取得部323は、取得した各ユーザの行動情報を表示制御部324に引き渡す。なお、ユーザ自身の行動情報は、動作ログ取得部322により取得された動作ログに基づいて行動情報取得部323により生成される。つまり、行動情報取得部323は、上述した行動情報生成部250の機能を有するように構成される。或いは、行動情報取得部323は、ユーザ行動状況管理サーバ20からユーザ自身の行動情報を取得しても良い。
【0053】
表示制御部324は、取得された各ユーザの行動情報に基づいて、ユーザインターフェース部340上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う。より具体的には、表示制御部324は、例えば図5に示すように、ユーザ自身の人物アイコンが仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、他のユーザの人物アイコンがユーザ自身の人物アイコンを中心とする同心円状に配置されるように制御を行う。他のユーザ(人物アイコン)の配置(方向及び距離)は、自身との関連度に基づいて決定される。また、表示制御部324は、取得された行動情報に応じて選択される行動状況アイコンを仮想オフィス空間に配置された各ユーザの人物アイコンに関連付けて表示されるように制御を行う。
【0054】
ユーザインターフェース部340は、例えば表示デバイス341と入力デバイス342とを含み構成され、ユーザにインタラクティブな操作環境を提供する。ユーザインターフェース部340は、例えば各種のデバイスドライバを含み構成される。ユーザインターフェース部340は、表示制御部324の制御の下、表示デバイス341上に仮想オフィス空間を表現した画面を表示し、これに対するユーザの種々の操作アクションを入力デバイスを介して受け付ける。入力デバイス342は、例えば、キーボード、マウス、及びマイク、カメラ等を含む。また、ユーザインターフェース部340は、例えばスピーカ等の出力デバイスを含んでも良い。
【0055】
図5は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるクライアントのユーザインターフェース上に表示された仮想オフィス空間画面の一例を示す図である。このような仮想オフィス空間画面500は、表示制御部324の制御の下、作成される。
【0056】
同図に示すように、本例の仮想オフィス空間画面500は、クライアント30を操作するユーザ本人を中心にして、同じ組織階層に属する他のユーザを同心円状に配置した構成となっている。各ユーザは、人物アイコン501及びこれに関連付けられた行動状況アイコン502によって示されている。他のユーザは、ユーザ自身との関連度が高いほど、中心から近位に配置される。関連度は、上述したように、例えば、ユーザどうしのIP電話やメッセージングの回数に基づいて算出される。
【0057】
同心円状の各層には、所定の人数のユーザが割り当てられる。また、各層において、例えば、12時の位置のユーザが最も関連度が高く、時計回りに順に、関連度が低くなる。また、同じ組織内でIP電話で通話しているユーザどうしは、例えば同じ色等で視覚的に一体に表示され得る。なお、ユーザが、ユーザインターフェース部340を介して、現在の感情(ふつう、忙しい、楽しい等)を選択し、これにより、人物アイコン501にその感情を示す感情アイコン503が関連付けられて表示されても良い。また、ユーザの行動状況に変化があった場合、一定時間(例えば5秒)の間、アイコンをブリンク等によって視覚的に強調表示されても良い。
【0058】
また、ユーザは、例えば、ユーザインターフェース部340を介して、他のユーザの人物アイコンをクリックすることにより、該他のユーザの詳細な行動状況を示すウィンドウを表示させることができる。また、ユーザは、例えばメッセージングソフトを立ち上げ、他のユーザの人物アイコンをクリックすることにより、該他のユーザとの間でメッセージンをすることができる。
【0059】
更に、ユーザは、ユーザインターフェース部340を介して、組織階層を選択することで、表示されている組織を絞り込むことができる。
【0060】
図6は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況の共有処理の一例を示すフローチャートである。より具体的には、同図は、ユーザ行動状況管理サーバ20によるユーザ行動状況の共有処理の一例を示している。かかる処理は、例えば、ユーザ行動状況管理サーバ20が、プロセッサの制御の下、サーバプログラムを実行し、これによる各種のハードウェアコンポーネントとの協働により、実現される。
【0061】
同図に示すように、まず、ユーザ行動状況管理サーバ20は、クライアント30とのセッションを確立する(S601)。例えば、ユーザがクライアント30を起動させて、クライアント30は、起動処理に続いて、ログイン画面を表示して、ユーザにユーザ行動状況共有システム1へのログインを促す(図示せず)。ユーザは、ログイン画面に対して所定のユーザID及びパスワードを入力し、これに応答して、ユーザ行動状況管理サーバ20は、ユーザ認証後、ユーザ認証されたクライアント30とのセッションを確立する。
【0062】
クライアント30とのセッション確立後、ユーザ行動状況管理サーバ20は、定期的にユーザの行動状況を収集する(S602)。すなわち、ユーザ行動状況管理サーバ20は、セッションが確立されている各クライアント30が所定の時間間隔で送信するユーザの操作に応じた最新の動作ログを受信する。ユーザ行動状況管理サーバ20は、クライアント30から動作ログを受信すると、これをユーザの行動履歴としてユーザ情報データベース22に格納する。
【0063】
次に、ユーザ行動状況管理サーバ20は、各ユーザに対する行動情報を生成する(S603)。すなわち、ユーザ行動状況管理サーバ20は、行動情報を送信すべきクライアント30のユーザ(これを「一のユーザ」とする。)について、ユーザ情報データベース22を参照して、動作ログが取得されたユーザ(これを「他のユーザ」とする。)の人物アイコンを特定するとともに、他のユーザの最新の動作ログに対応する行動状況アイコンを特定し、更に、他のユーザとの関連度を算出する。そして、ユーザ行動状況管理サーバ20は、人物アイコン、行動状況アイコン及び関連度に基づいて、一のユーザに対する他のユーザの行動情報を生成する。例えば、一のユーザと同じグループに属する他のユーザがチャットソフトを利用中であれば、ユーザ行動状況管理サーバ20は、チャットソフトを示す行動状況アイコンを選択し、これにより、他のユーザの行動情報を生成する。
【0064】
次に、ユーザ行動状況管理サーバ20は、生成された行動情報を、セッションが確立されているクライアント30に送信する(S604)。つまり、ユーザ行動状況管理サーバ20は、動作ログが収集された各ユーザの行動情報を、動作ログが収集されたユーザ以外のユーザのクライアント30に送信する。
【0065】
ユーザ行動状況管理サーバ20は、以上の処理を各クライアント30との間でセッションが切断されるまで、繰り返す(S605のYes)。これにより、ユーザ行動状況管理サーバ20は、各ユーザの行動状況を収集し、ユーザ間で共有させることができるようになる。
【0066】
図7は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムにおけるユーザ行動状況の共有処理の一例を示すフローチャートである。より具体的には、同図は、クライアント30における共有処理の一例を示している。かかる処理は、例えば、クライアント30が、プロセッサの制御の下、クライアントプログラムを実行し、これによる各種のハードウェアコンポーネントとの協働により、実現される。
【0067】
起動されたクライアント30は、同図に示すように、ユーザにログインを促して、ユーザ行動状況管理サーバ20との間でセッションを確立する(S701)。すなわち、クライアント30は、ユーザインターフェース上にログイン画面を表示して、ユーザからユーザID及びパスワードの入力を受け付けて、ユーザ行動状況管理サーバ20にユーザ認証要求を行い、ユーザ行動状況管理サーバ20との間でセッションを確立する。
【0068】
次に、クライアント30は、ユーザ行動状況管理サーバ20との所定の更新タイミングになるまで待機する(S702)。例えば、所定の更新タイミングは、所定の時間間隔(例えば1分毎、2分毎、5分毎等)やユーザによる特定の操作を検出したタイミングである。クライアント30は、所定の更新タイミングになったと判断する場合(S702のYes)、クライアント30は、自身の動作ログを取得する(S703)。
【0069】
続いて、クライアント30は、取得した自身の動作ログをユーザ行動状況管理サーバ20に送信するとともに(S704)、取得した自身の動作ログに基づいて、自身の行動状況アイコンを特定し、自身のアイコンを作成する(S705)。例えば、ユーザがIP電話ソフトを用いて他人と音声通話をしている場合、クライアント30は、IP電話ソフトが動作中の状態を示す動作ログをユーザ行動状況管理サーバ20に送信するとともに、IP電話ソフトを示す行動状況アイコンを選択して自身の人物アイコンに関連付けて、自身のアイコンを作成する。
【0070】
次に、クライアント30は、ユーザ行動状況管理サーバ20から他のユーザの行動情報を受信する(S706)。つまり、他のユーザの行動情報とは、他のユーザのクライアント30において取得され、ユーザ行動状況管理サーバ20により収集された動作ログに基づく行動情報である。続いて、クライアント30は、受信した他のユーザの行動情報に基づいて、該他のユーザのアイコンを作成する(S707)。例えば、クライアント30は、他のユーザの行動情報がワープロソフトを操作している状態を示す情報(行動状況アイコン)を含む場合、他のユーザの人物アイコンにワープロソフトを示す行動状況アイコンを関連付けて、他のユーザのアイコンを作成する。
【0071】
次に、クライアント30は、ユーザ自身のアイコン及び他のユーザのアイコンが配置された仮想オフィス空間がユーザインターフェース部340上に表示されるように制御を行う(S708)。すなわち、クライアント30は、図5に示したように、自身の人物アイコンに現在の行動状況アイコンを関連付けて、これを仮想オフィス空間の中心に配置するとともに、他のユーザに対応する人物アイコン及び行動状況アイコンを、自身と他のユーザとの関連度に応じて、自身の人物アイコンの周囲に配置する。クライアント30は、最新の仮想オフィス空間が表示されるように制御した後、次の更新タイミングまで待機する(S702)。
【0072】
以上のように、本実施形態によれば、企業等の組織において、ユーザ行動状況管理サーバ20が各ユーザの操作に応じたクライアント30の動作ログをユーザの行動状況として収集するので、各ユーザのクライアント30に他のユーザの行動状況を共有させることができるようになる。とりわけ、ユーザのクライアント30は、ユーザ自身を中心とする仮想オフィス空間内に他のユーザの人物アイコンを関連度に応じて配置するとともに、該他のユーザの行動状況アイコンを表示するので、ユーザは、組織内の他のユーザとの関連度を直感的に把握することができるとともに、該他のユーザが現在何を行っているかを直ちに把握することができるようになる。
【0073】
<第2の実施形態>
本実施形態は、上記実施形態の変形であり、ユーザインターフェース上に表示される仮想空間内のユーザ自身と他のユーザとの関連度をコミュニケーションの頻度に基づいて算出する際に、スケジュールの共有状況を考慮して算出することを特徴とする。スケジュールの共有状況は、例えば、会議にユーザどうしが同席した回数である。本実施形態のユーザ行動状況共有システムでは、各ユーザのスケジュールを管理するカレンダー機能を備え得る。
【0074】
図8は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況共有システムの一例を示すブロックダイアグラムである。同図では、外部サーバ50は、カレンダーサービスを提供するカレンダーアプリケーション51を実装している例が示されている。本実施形態のユーザ行動状況管理サーバ20は、例えば外部サーバ50が提供する参照系APIを介して、カレンダーアプリケーション51と連携して動作し得るように構成される。例えば、ユーザは、Webブラウザを介して、カレンダーアプリケーション51にアクセスし、ユーザ自身に加え他のユーザのスケジュール(会議等のイベント)を登録し、参照し、及び編集し得る。カレンダーアプリケーション51は、例えば登録されたスケジュールを各ユーザに通知し得る。
【0075】
なお、本開示では、外部サーバ50がカレンダーサービスを提供する態様を説明したが、これに限られず、ユーザ行動状況管理サーバ20がカレンダーアプリケーション51を実装し、これにより、カレンダーサービスを提供するようにしても良い。
【0076】
図9は、本発明の一実施形態に係るユーザ行動状況管理サーバの機能構成モデルの他の例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態のユーザ行動状況管理サーバ20は、スケジュール管理部260を更に備える点で、図2に示したものと異なっている。以下では、上記実施形態と同じ事項については適宜その詳細な説明を省略する。
【0077】
スケジュール管理部260は、外部サーバ50のカレンダーアプリケーション51と連携し、各ユーザのスケジュール情報を取得する。本開示では、スケジュール情報は、会議名、出席者、開催日時、会議場所等といった情報を含む。スケジュール管理部260は、取得した各ユーザのスケジュール情報をユーザ情報データベース22に格納する。
【0078】
行動情報生成部250は、収集された動作ログ及びスケジュール情報に基づいて、各ユーザの行動情報を生成する。本実施形態では、行動情報生成部250は、スケジュール情報に基づいて、ユーザが会議に出席している場合、会議出席を示す行動状況アイコンを特定する。
【0079】
また、行動情報生成部250は、動作履歴及びスケジュール情報に基づく統計情報に基づいて、他のユーザとの関連度を算出することにより、行動情報を生成する。生成された行動情報は、例えば、動作ログが収集されたユーザ以外のユーザ(他のユーザ)に提供される。
【0080】
関連度は、ユーザどうしのコミュニケーションの頻度、例えば、ユーザ間でのメッセージング及び/又はIP電話の回数、並びにユーザどうしが会議に同席した又は同席する予定を示す回数(以下「同席回数」という。)に基づいて算出される。一例として、関連度は以下の式に基づいて算出される。
関連度=メッセージング回数×(1-α-β)+IP電話回数×α+同席した会議の回数×β
ただし、α及びβは、重み値(第1及び第2の重み値)である。例えば、第1の重み値であるαには、0.6等の値が設定され、第2の重み値であるβには、第1の重み値とは異なる例えば0.1の値が設定される。本例では、α+β<1とする。これらの重み値を用いて、メッセージング、IP電話、及び同席回数のそれぞれが関連度に与える影響の比率を適宜に変化させることができる。同席回数は、所定の期間、例えば1週間ごとの回数であり、週が変わるごとに、その時点の同席回数で関連度を算出する。
【0081】
上述したように、行動情報生成部250は、生成された行動情報を各ユーザのクライアント30に送信する。つまり、行動情報生成部250は、一のユーザのクライアント30に対して、他のユーザの行動状況に基づく行動情報を送信する。行動情報を受信したクライアント30は、そのユーザインターフェース上に表現された仮想オフィス空間に、他のユーザの行動情報に基づく行動状況を表示する。これにより、一のユーザは、他のユーザのスケジュールを含む行動状況をリアルタイムで知ることができるようになる。
【0082】
一方、図4に示したようなクライアント30では、行動情報取得部323は、ユーザ行動状況管理サーバ20において収集された各ユーザの動作ログ及びスケジュール情報に基づく行動情報を、通信インターフェース部310を介して、ユーザ行動状況管理サーバ20から取得する。行動情報取得部323は、取得した各ユーザの行動情報を表示制御部324に引き渡す。なお、ユーザ自身の行動情報は、動作ログ取得部322により取得された動作ログ及びスケジュール情報に基づいて行動情報取得部323により生成される。つまり、行動情報取得部323は、上述した行動情報生成部250の機能を有するように構成される。或いは、行動情報取得部323は、ユーザ行動状況管理サーバ20からユーザ自身の行動情報を取得しても良い。
【0083】
表示制御部324は、取得された各ユーザの行動情報に基づいて、ユーザインターフェース部340上に仮想オフィス空間が表示されるように制御を行う。すなわち、上述したように、ユーザ自身の人物アイコンが仮想オフィス空間の中央に配置されるように制御を行うとともに、他のユーザの人物アイコンがユーザ自身の人物アイコンを中心とする同心円状に、関連度に応じた距離に従って、配置されるように制御を行う。また、本実施形態では、例えば図10に示すように、会議に出席しているユーザがいる場合、該ユーザの人物アイコンに会議出席を示す行動状況アイコン1001が関連付けて表示される。
【0084】
また、表示制御部324は、ユーザインターフェース部340との協働により、例えば、ユーザ(ここでは、仮想オフィス空間の中央のユーザ自身)が他のユーザの人物アイコンにマウスオーバー操作に応じて、該特定のユーザのスケジュール1002をポップアップ表示し得る。これにより、ユーザは、する。仮想オフィス空間上で、他のユーザのスケジュールを確認することができる。
【0085】
上記実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を上記実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
【0086】
例えば、ユーザ行動状況管理サーバ20は、例えば、各ユーザの行動状況に基づく統計情報を管理して、管理者であるユーザのクライアント30は、例えば図11に示すように、組織に属する各ユーザの行動状況に基づく統計情報レポートをユーザインターフェース部340上に表示しても良い。統計情報レポートでは、例えば、各週ごとの稼働時間や対応件数等がグラフで示されたり、電話応対履歴等がリストで示される。管理者は、このような統計情報レポートを参照して、組織及び各ユーザの行動状況を把握し、個々のユーザへのフォローアップが容易になる。
【0087】
また、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしても良く、また、他のステップ、動作又は機能を追加しても良い。
【0088】
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を、適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
1…ユーザ行動状況共有システム
10…通信ネットワーク
20…ユーザ行動状況管理サーバ
22…ユーザ情報データベース
210…通信インターフェース部
220…タスク制御部
230…ユーザ管理部
240…動作ログ収集部
250…行動情報生成部
30…クライアント
310…通信インターフェース部
320…プロセス実行部320
321…アプリケーション
322…動作ログ取得部
323…行動情報取得部323
324…表示制御部
330…記憶部
340…ユーザインターフェース部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12