(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073889
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184859
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】猪口 陽平
(72)【発明者】
【氏名】須藤 岳
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】コンテンツの閲覧時におけるユーザの傾向に応じた拡充を図ることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、推定部と、決定部と、提供部と、を備える。取得部は、ユーザが利用する端末装置に対して並べて表示されるようにユーザへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対してユーザが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する。推定部は、操作内容に応じて特定のコンテンツに対するユーザの傾向を推定する。決定部は、推定部によって推定された推定結果に応じて、特定のコンテンツに代えてユーザへ提供する代替コンテンツを決定する。提供部は、決定部によって決定された代替コンテンツをユーザへ提供する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用する端末装置に対して並べて表示されるように前記ユーザへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対して前記ユーザが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する取得部と、
前記操作内容に応じて前記特定のコンテンツに対する前記ユーザの傾向を推定する推定部と、
前記推定部によって推定された推定結果に応じて、前記特定のコンテンツに代えて前記ユーザへ提供する代替コンテンツを決定する決定部と、
前記決定部によって決定された前記代替コンテンツを前記ユーザへ提供する提供部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
一部の情報が並べて表示された前記複数のコンテンツのうち、前記特定のコンテンツを操作対象とした前記特定の操作に関する前記操作情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記特定のコンテンツを前記ユーザまたはサービス提供者が設定する所定方向へ移動させることによって前記特定のコンテンツを任意に仕分け可能なユーザインタフェースを提供する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記特定のコンテンツを前記所定方向へ移動させることによって前記特定のコンテンツを保存または削除するユーザインタフェースを提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザの傾向は、前記特定のコンテンツに対する前記ユーザの印象を含み、
前記提供部は、
前記特定のコンテンツを前記所定方向へ移動させることによって前記特定のコンテンツを好きであるまたは嫌いであることを示すユーザインタフェースを提供する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記推定部は、
前記ユーザごとの前記操作情報を機械学習した学習モデルを用いて前記ユーザの傾向を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推定部は、
前記ユーザごとの属性情報、行動情報および設定情報のうちの少なくともいずれかをさらに機械学習した前記学習モデルを用いて前記ユーザの傾向を推定する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザが利用する端末装置に対して並べて表示されるように前記ユーザへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対して前記ユーザが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する取得工程と、
前記操作内容に応じて前記特定のコンテンツに対する前記ユーザの傾向を推定する推定工程と、
前記推定工程によって推定された推定結果に応じて、前記特定のコンテンツに代えて前記ユーザへ提供する代替コンテンツを決定する決定工程と、
前記決定工程によって決定された前記代替コンテンツを前記ユーザへ提供する提供工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
ユーザが利用する端末装置に対して並べて表示されるように前記ユーザへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対して前記ユーザが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する取得手順と、
前記操作内容に応じて前記特定のコンテンツに対する前記ユーザの傾向を推定する推定手順と、
前記推定手順によって推定された推定結果に応じて、前記特定のコンテンツに代えて前記ユーザへ提供する代替コンテンツを決定する決定手順と、
前記決定手順によって決定された前記代替コンテンツを前記ユーザへ提供する提供手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ニュースなどのコンテンツをユーザへ提供する際に、予めユーザから所望のテーマの選択を受け付け、テーマが選択されている場合に、このテーマに包含される複数のコンテンツを提供するサービスが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術には、コンテンツの閲覧時におけるユーザごとの傾向に応じた拡充を図るうえで、さらなる改善の余地がある。
【0005】
上記の従来技術を用いた場合、ユーザは予め興味のあるテーマを選択しておく必要がある。このため、テーマが選択されていなければ、ユーザは興味のないテーマに関するコンテンツの提供までも受けることとなり、提供されるコンテンツの中からユーザは本当に閲覧したいコンテンツを取捨選択する必要がある。
【0006】
このユーザがコンテンツを取捨選択するにあたっては、従来から、ユーザごとの傾向に応じた有用なユーザインタフェースの提供が望まれている。
【0007】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、コンテンツの閲覧時におけるユーザごとの傾向に応じた拡充を図ることができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、推定部と、決定部と、提供部と、を備える。前記取得部は、ユーザが利用する端末装置に対して並べて表示されるように前記ユーザへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対して前記ユーザが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する。前記推定部は、前記操作内容に応じて前記特定のコンテンツに対する前記ユーザの傾向を推定する。前記決定部は、前記推定部によって推定された推定結果に応じて、前記特定のコンテンツに代えて前記ユーザへ提供する代替コンテンツを決定する。前記提供部は、前記決定部によって決定された前記代替コンテンツを前記ユーザへ提供する。
【発明の効果】
【0009】
実施形態の一態様によれば、コンテンツの閲覧時におけるユーザごとの傾向に応じた拡充を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部に記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理におけるユーザインタフェースの一例を示す図(その1)である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理におけるユーザインタフェースの一例を示す図(その2)である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理における学習処理の説明図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理において提供されるコンテンツの種別例と各種別においてポータル画面に一覧として表示されるコンテンツの一部の例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0012】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【0013】
図1では、実施形態に係る情報処理装置100が、ユーザUが利用する端末装置10に対して並べて表示されるようにユーザUへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対してユーザUが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得し、上記操作内容に応じて上記特定のコンテンツに対するユーザUの傾向を推定し、推定された推定結果に応じて、上記特定のコンテンツに代えてユーザUへ提供する代替コンテンツを決定し、決定された代替コンテンツをユーザUへ提供する処理を実行する例を示す。
【0014】
図1に示す情報処理装置100は、各種のサービスをユーザUへ提供するサーバ装置である。各種のサービスは、例えば、ユーザUが利用する端末装置10にインストールされたアプリやブラウザを介して各種のコンテンツを提供するコンテンツ提供サービスである。提供されるコンテンツには、例えば、ニュースコンテンツや、オークションコンテンツ、天気予報コンテンツ、ショッピングコンテンツ、ファイナンス(株取引等)コンテンツ、路線検索コンテンツ、地図コンテンツ、旅行コンテンツ、飲食店コンテンツ等が含まれる。
【0015】
情報処理装置100は、ユーザUからの図示略のコンテンツ要求に応じたコンテンツをユーザUが利用する端末装置10へ提供する(ステップS1)。なお、以下では、「ユーザU」は、適宜「端末装置10」と読み替えることができる。また、以下では、ユーザUへ提供されるコンテンツが、複数の記事コンテンツを含むニュースコンテンツである場合を主たる例に挙げる。
【0016】
ニュースコンテンツのポータル画面では、ステップS1-1に示すように、各記事コンテンツの一覧が表示される。この一覧では例えば、
図1に示すように、各記事コンテンツの一部であるサムネイルと、タイトルとが表示される。
【0017】
このポータル画面では、ユーザUは、特定のコンテンツに対する特定の操作を行うことができる(ステップS2)。例えば、ユーザUは、興味がない、嫌いであるといった理由で、該当する記事コンテンツを特定の操作により保存なしに一覧から削除することができる。あるいは、ユーザUは、例えば後で読みたい、好きであるといった理由で、該当する記事コンテンツを特定の操作により保存したうえで一覧から削除することができる。
【0018】
例えばユーザUは、ステップS2-1に示すように、特定の記事コンテンツを所定の方向へスワイプすることによって、該当のコンテンツを保存なしに削除することができる。
【0019】
このような特定の操作を受け付けた場合、端末装置10は、この操作内容を含む情報である操作情報を情報処理装置100へ送信する(ステップS3)。
【0020】
そして、情報処理装置100は、端末装置10から取得した操作情報の操作内容に応じてユーザUの傾向を推定する(ステップS4)。ここに言うユーザUの傾向は、
図1の例では、ユーザUがニュースコンテンツの提供を受けた場合における記事コンテンツの取捨選択の傾向である。この傾向は、特定の記事コンテンツに対するユーザUの好きや嫌いといった印象を含むこととなる。
【0021】
ステップS4では、情報処理装置100は、例えば取得した操作情報の他、ユーザUのデモグラフィック属性やジオグラフィック属性を含むユーザUの属性情報、ユーザUの行動履歴を含む行動情報等を機械学習した学習モデルを用いてユーザUの傾向を推定する。
【0022】
そして、情報処理装置100は、ステップS4の推定結果に応じて代替コンテンツを決定する(ステップS5)。代替コンテンツは、一覧から削除された記事コンテンツに代わって新たに掲出される記事コンテンツである。
【0023】
そして、情報処理装置100は、決定した代替コンテンツをユーザUへ提供する(ステップS6)。提供された代替コンテンツは、ステップS6-1に示すように、端末装置10において、例えば一覧から削除された記事コンテンツの位置を埋めるように表示される。すなわち、ニュースコンテンツのポータル画面には、常に所定数(
図1の例では、常に6)の記事コンテンツの一覧が表示されることとなる。
【0024】
このように、情報処理装置100は、ユーザUが利用する端末装置10に対して並べて表示されるようにユーザUへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対してユーザUが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得し、上記操作内容に応じて上記特定のコンテンツに対するユーザUの傾向を推定し、推定された推定結果に応じて、上記特定のコンテンツに代えてユーザUへ提供する代替コンテンツを決定し、決定された代替コンテンツをユーザUへ提供する。これにより、ユーザUは、容易な操作で、情報処理装置100から提供されるコンテンツの取捨選択を行うことができる。また、情報処理装置100は、このユーザUの取捨選択における傾向を量りつつ、ユーザUごとの傾向に応じたコンテンツの提供を行うことができる。すなわち、情報処理装置100によれば、コンテンツの閲覧時におけるユーザUごとの傾向に応じた拡充を図ることができる。
【0025】
以下、上記のような情報処理を行う情報処理装置100、および、この情報処理装置100を含む情報処理システム1について詳細に説明する。
【0026】
〔2.情報処理システム1の構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理システム1は、1以上の端末装置10-1、10-2、…10-n(nは3以上の自然数)と、情報処理装置100と、を含む。
【0027】
各端末装置10と情報処理装置100とは、ネットワークNを介して、有線または無線により通信可能に接続される。ネットワークNは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、電話網(携帯電話網、固定電話網等)、地域IP(Internet Protocol)網、インターネット等の通信ネットワークである。ネットワークNには、有線ネットワークが含まれていてもよいし、無線ネットワークが含まれていてもよい。
【0028】
端末装置10は、上記したように、ユーザUが利用する端末装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、PDA(Personal Digital Assistant)等である。また、端末装置10は、頭部装着型(眼鏡型を含む)や時計型等のウェアラブルデバイス(wearable device)であってもよい。
【0029】
端末装置10は、ユーザUによる操作や、端末装置10が有する機能(例えば、コンテンツ提供サービスを利用するためのアプリを実行する機能や、ブラウザ機能等)に応じて各種情報を取得し、取得した情報に応じた情報を生成して送信する。例えば、端末装置10は、ネットワークNを介して、情報処理装置100が提供するコンテンツ提供サービスのサイトへアクセスする。そして、ユーザUが例えば提供を受けたいコンテンツのテーマを指定することによって、端末装置10は、情報処理装置100に対してコンテンツ要求を送信する。
【0030】
情報処理装置100は、端末装置10に対するコンテンツ提供サーバとして機能するサーバ装置である。なお、
図2では、1つの情報処理装置100を表しているが、情報処理装置100は例えばパブリッククラウドとして実現され、物理的には複数のサーバ装置によって構成され、各サーバ装置においてコンテンツ提供サービスにおける各機能が適宜分担されていてもよい。
【0031】
〔3.端末装置10の構成〕
次に、
図3は、実施形態に係る端末装置10の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る端末装置10は、通信部11と、表示部12と、操作部13と、センサ群14と、記憶部15と、処理部16とを備える。
【0032】
〔3.1.通信部11〕
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部11は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。
【0033】
〔3.2.表示部12〕
表示部12は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0034】
〔3.3.操作部13〕
操作部13は、例えば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部12がタッチパネル対応ディスプレイである場合、操作部13はタッチパネルを含む。
【0035】
〔3.4.センサ群14〕
センサ群14は、例えば、測位センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、およびイメージセンサなどを含む。測位センサは、端末装置10の位置をユーザUの位置として検出するセンサである。加速度センサは、端末装置10の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置10の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。イメージセンサは、端末装置10の周囲を撮像するセンサである。
【0036】
〔3.5.記憶部15〕
記憶部15は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0037】
記憶部15には、例えば、情報処理装置100から送信されネットワークNおよび通信部11を介して処理部16によって取得された情報およびセンサ群14によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0038】
〔3.6.処理部16〕
処理部16は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置10内部の記憶装置(例えば、記憶部15)に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。処理部16は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0039】
処理部16は、情報取得部16aと、表示処理部16bと、情報出力部16cとを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部16の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0040】
〔3.6.1.情報取得部16a〕
情報取得部16aは、情報処理装置100から送信されネットワークNを介して通信部11で受信される種々のコンテンツを取得する。
【0041】
〔3.6.2.表示処理部16b〕
表示処理部16bは、情報取得部16aによって取得された情報を表示部12に表示させる。例えば、表示処理部16bは、情報取得部16aによって取得されたコンテンツなどを表示部12に表示させる。
【0042】
〔3.6.3.情報出力部16c〕
情報出力部16cは、例えば、ユーザUによる操作部13への操作に応じた情報である操作情報を情報処理装置100へ通信部11を介して送信する。また、情報出力部16cは、センサ群14によって検出された情報である検出情報を情報処理装置100へ通信部11を介して送信する。
【0043】
〔4.情報処理装置100の構成〕
次に、
図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置100は、通信部101と、記憶部102と、処理部103とを備える。
【0044】
〔4.1.通信部101〕
通信部101は、例えば、NICなどによって実現される。また、通信部101は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部101は、端末装置10や、各種のコンテンツの発信元となる図示略のコンテンツ元サーバ(例えば、ニュースサーバなど)との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。
【0045】
〔4.2.記憶部102〕
記憶部102は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部102は、ユーザ情報記憶部102aと、学習モデル記憶部102bと、コンテンツ記憶部102cとを有する。
【0046】
〔4.2.1.ユーザ情報記憶部102a〕
ユーザ情報記憶部102aは、ユーザUに関する各種の情報を記憶する。
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルの一例を示す図である。
図5に示す例では、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルは、「ユーザID」、「操作情報」、「属性情報」、「行動情報」、「設定情報」といった項目の情報を含む。
【0047】
「ユーザID」は、ユーザUを識別する識別子である。「操作情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUが行った操作に関する情報であり、特定のコンテンツに対する特定の操作等の操作履歴などを含む。
【0048】
「属性情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの属性に関する属性情報である。ユーザUの属性は、例えば、デモグラフィック属性、ジオグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などである。ジオグラフィック属性は、地理的属性であり、所在地に基づいた国や地域、居住地、現在位置などである。サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などである。
【0049】
「行動情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの行動に関する情報であり、購買、閲覧、サービス利用等の行動履歴などを含む。「設定情報」は、「ユーザID」に対応付けられたユーザUの設定に関する情報であり、各通知のオプトイン/オプトアウト情報や、ユーザUがフォローしている情報などを含む。
【0050】
図5で示す例では、ユーザID「U-1」のユーザUは、操作情報が「操作情報OP1」であり、属性情報が「属性情報AT1」であり、行動情報が「行動情報AC1」であり、設定情報が「設定情報ST1」である。また、ユーザID「U-2」のユーザUは、操作情報が「操作情報OP2」であり、属性情報が「属性情報AT2」であり、行動情報が「行動情報AC2」であり、設定情報が「設定情報ST2」である。
【0051】
また、ユーザID「U-3」のユーザUは、操作情報が「操作情報OP3」であり、属性情報が「属性情報AT3」であり、行動情報が「行動情報AC3」であり、設定情報が「設定情報ST3」である。
【0052】
なお、
図5に示した例では、操作情報や、属性情報、行動情報、設定情報といった各情報を、「操作情報OP1」~「操作情報OP3」のように抽象的な文字列で表現したが、これら情報は、例えば、テキストやバイナリなどのデータまたはファイル形式のデータである。また、ユーザ情報記憶部102aは、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0053】
〔4.2.2.学習モデル記憶部102b〕
図4の説明に戻る。学習モデル記憶部102bは、上記した操作情報、属性情報、行動情報、設定情報等を機械学習した学習モデルを記憶する。機械学習のアルゴリズムとしては、例えばディープラーニングなどが用いられる。機械学習は、後述する学習部103bが実行する。また、学習モデルを用いたユーザUの傾向の推定は、後述する推定部103cが実行する。
【0054】
〔4.2.3.コンテンツ記憶部102c〕
コンテンツ記憶部102cは、上記したコンテンツ元サーバから発信されるニュースコンテンツなどの各種のコンテンツを記憶する。
【0055】
〔4.3.処理部103〕
処理部103は、コントローラであり、例えば、CPUやMPUなどによって、情報処理装置100内部の記憶装置(例えば、記憶部102)に記憶されている各種プログラム(「情報処理プログラム」の一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。処理部103は、例えば、ASICやFPGAなどの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。
【0056】
処理部103は、取得部103aと、学習部103bと、推定部103cと、決定部103dと、提供部103eとを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部103の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0057】
〔4.3.1.取得部103a〕
取得部103aは、通信部101を介して、外部の情報処理装置である外部装置(端末装置10を含む)から各種情報を受信する。例えば、取得部103aは、上記した属性情報、行動情報、設定情報を外部装置から取得し、取得したこれら情報をユーザ情報記憶部102aに記憶する。例えば、取得部103aは、所定の期間ごとに、これら情報を外部装置から取得し、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルを更新する。
【0058】
また、取得部103aは、通信部101を介して、上記した特定のコンテンツに対する特定の操作に関する操作情報を端末装置10から取得し、取得した操作情報をユーザ情報記憶部102aに記憶する。例えば、取得部103aは、ユーザUへ提供したコンテンツに含まれる特定のコンテンツ(例えば、ニュースコンテンツに含まれる特定の記事コンテンツ)に対する特定の操作が行われるごとに、操作情報を端末装置10から取得し、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルを更新する。
【0059】
ここで、取得部103aが取得する操作情報の一例として、実施形態に係る情報処理におけるユーザインタフェースの一例について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理におけるユーザインタフェースの一例を示す図(その1)である。また、
図7は、実施形態に係る情報処理におけるユーザインタフェースの一例を示す図(その2)である。
【0060】
図6に示すように、本実施形態では、例えば端末装置10に表示されたニュースコンテンツの一覧から特定の記事コンテンツをユーザUが左方向へスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが後で読む(すなわち、保存する)ことを指す。
【0061】
また、同じく
図6に示すように、例えば端末装置10に表示されたニュースコンテンツの一覧から特定の記事コンテンツをユーザUが右方向へスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが読まない(すなわち、削除する)ことを指す。実施形態に係る情報処理装置100は、ユーザUが閲覧するコンテンツを取捨選択する、言い換えれば「仕分ける」にあたり、このようなユーザインタフェースを提供する。
【0062】
また、
図7に示すように、本実施形態では、
図6に示した例の変形例として、仕分け対象となる記事コンテンツを中心として直交する2直線が形成する4つの各象限へ仕分けのための異なる機能を割り当て、ユーザUがスワイプする方向に応じて記事コンテンツを仕分ける。
【0063】
図7に示す例では、ユーザUが記事コンテンツを左上象限へ向けてスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが好きなので後で読む(すなわち、保存する)ことを指す。同様に、ユーザUが記事コンテンツを左下象限へ向けてスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが単に後で読む(すなわち、保存する)ことを指す。
【0064】
一方、ユーザUが記事コンテンツを右上象限へ向けてスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが嫌いだから読まない(すなわち、削除する)ことを指す。これは、ユーザUが二度と表示して欲しくない対象でもありうる。同様に、ユーザUが記事コンテンツを右下象限へ向けてスワイプすることは、この記事コンテンツをユーザUが単に読まない(すなわち、削除する)ことを指す。なお、
図6や
図7に示した例は、あくまで仕分けの一例である。これらの例以外にも、ユーザUやサービス提供者は、有意の仕分けの定義を任意に設定することができる。例えば、ユーザUやサービス提供者は、「この手のコンテンツをもっと出して」、「この手のコンテンツは控えめにして」、「n週間はこの手のコンテンツを出して」、「nカ月はこの手のコンテンツを出して」、などといった多様な仕分けを行うことも可能である。また、
図7には、左上、左下、右上、右下の4つの象限が設定された例を挙げたが、象限の数が4つであるなら、上、下、右、左の各方向の各象限であってもよい。また、象限の数も4つに限定されない。象限の数は、2以上の任意の数であってもよい。
【0065】
取得部103aは、
図6および
図7に示したこのような操作内容を含む操作情報を端末装置10から取得し、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルを更新する。
【0066】
〔4.3.2.学習部103b〕
図4の説明に戻る。学習部103bは、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルの各情報に基づいて、学習モデル記憶部102bに記憶される学習モデルに対する機械学習を実行する。
【0067】
図8は、実施形態に係る情報処理における学習処理の説明図である。
図8に示すように、学習部103bは、ユーザ情報記憶部102aに記憶されるユーザ情報テーブルの上記した操作情報、属性情報、行動情報、設定情報などに基づいて、学習モデル記憶部102bに記憶される学習モデル102baに対する機械学習を実行する。学習モデル102baは、これら情報に基づいて、コンテンツの取捨選択におけるユーザUの傾向を推定する推定モデルとして学習される。
【0068】
なお、学習部103bは、ユーザ情報テーブルの操作情報、属性情報、行動情報、設定情報に限らず、
図8に示すように、ユーザUの既読/未読の履歴などに基づいて学習モデル102baを学習してもよい。これら既読/未読の履歴は、ユーザUの行動情報に含まれてもよい。また、学習部103bは、他のユーザデータとの比較のうえでの類似拡張により、学習モデル102baを学習してもよい。
【0069】
〔4.3.3.推定部103c〕
図4の説明に戻る。推定部103cは、学習モデル102baを用いつつ、ユーザUの操作内容に応じてコンテンツの取捨選択におけるユーザUの傾向を推定する。
【0070】
〔4.3.4.決定部103d〕
決定部103dは、推定部103cの推定結果に応じて、一覧から削除された記事コンテンツに代わって新たに掲出される代替コンテンツを決定する。この代替コンテンツを決定することは、言い換えれば、ユーザUの傾向に応じてユーザUへリコメンドするコンテンツを決定するとも言える。
【0071】
〔4.3.5.提供部103e〕
提供部103eは、決定部103dによって決定された代替コンテンツをコンテンツ記憶部102cから抽出する。また、提供部103eは、通信部101を介し、抽出した代替コンテンツを端末装置10へ送信する。
【0072】
また、提供部103eは、実施形態に係る情報処理における各種のユーザインタフェースをユーザUへ提供する。
【0073】
〔5.コンテンツの種別による違い〕
なお、これまでは、ユーザUへ提供されるコンテンツが、複数の記事コンテンツを含むニュースコンテンツである例を挙げた。また、このニュースコンテンツのポータル画面では、各記事コンテンツの一覧が表示され、この一覧では例えば、各記事コンテンツの一部であるサムネイルと、タイトルとが表示される例を挙げた。
【0074】
ここで、ユーザUへ提供されるコンテンツは無論、ニュースコンテンツに限られない。
図9は、実施形態に係る情報処理において提供されるコンテンツの種別例と各種別においてポータル画面に一覧として表示されるコンテンツの一部の例を示す図である。
【0075】
ユーザUへ提供されるコンテンツは、ニュース以外にも様々な種別のコンテンツを挙げることができる。また、各種別においてポータル画面に一覧として表示されるコンテンツの一部も、種別ごとに様々な例を挙げることができる。
【0076】
いくつか例を挙げて説明すると、
図9に示すように、例えばコンテンツの種別が「ショッピング」の場合、表示されるコンテンツの一部は各商品の商品写真や商品名となる。
【0077】
また、例えばコンテンツの種別が「映画」や「ゲーム」の場合、表示されるコンテンツの一部はニュースと同様にタイトルやサムネイルとなる。また、例えばコンテンツの種別が「書籍」の場合、表示されるコンテンツの一部はタイトルやサムネイルや作家名となる。
【0078】
また、例えばコンテンツの種別が「路線情報」の場合、表示されるコンテンツの一部は各経路や各所要時間となる。また、例えばコンテンツの種別が「レシピ」の場合、表示されるコンテンツの一部は料理名やサムネイルとなる。その他のコンテンツの種別については、
図9に示す通りである。
【0079】
本実施形態では、ユーザUは、これら種別ごとで異なる各コンテンツの一部に対し、上記した所定方向へのスワイプといった特定の操作を行うことによって、容易にコンテンツの取捨選択を行うことが可能となる。
【0080】
〔6.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置100の処理部103による情報処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理装置100の処理部103による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0081】
図10に示すように、情報処理装置100の処理部103は、ユーザUへコンテンツを提供する(ステップS101)。そして、処理部103は、提供したコンテンツに対するユーザUの操作情報を取得したか否かを判定する(ステップS102)。
【0082】
処理部103は、操作情報を取得していないと判定した場合(ステップS102,No)、ステップS101からの処理を繰り返す。また、処理部103は、操作情報を取得したと判定した場合(ステップS102,Yes)、つづいて動作終了を示す操作情報であるか否かを判定する(ステップS103)。
【0083】
処理部103は、動作終了を示す操作情報であると判定した場合(ステップS103,Yes)、処理を終了する。一方、処理部103は、動作終了を示す操作情報でないと判定した場合(ステップS103,No)、操作情報に含まれる操作内容に応じてユーザUの傾向を推定する(ステップS104)。
【0084】
そして、処理部103は、推定した推定結果に応じて代替コンテンツ、すなわちユーザUに新たにリコメンドするコンテンツ(ニュースコンテンツであれば記事コンテンツ)を決定する(ステップS105)。
【0085】
そして、処理部103は、ステップS101からの処理を繰り返し、決定した代替コンテンツはステップS101においてユーザUへ提供されることとなる。
【0086】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置100や端末装置10は、例えば
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置100を例に挙げて説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM(Read Only Memory)1300、HDD(Hard Disk Drive)1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
【0087】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0088】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0089】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0090】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、当該プログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0091】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部103の各機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部102内のデータが記憶される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0092】
〔8.変形例〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0093】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0094】
例えば、
図4に示した取得部103aと提供部103eとは、統合されてもよい。また、例えば、学習部103bと推定部103cとは、統合されてもよい。また、例えば、記憶部102に記憶される情報は、ネットワークNを介して、外部に備えられた所定の記憶装置に記憶されてもよい。
【0095】
また、上記実施形態では、特定の操作として「スワイプ」を例に挙げたが、特定のコンテンツを所定の方向へ移動させる態様の操作であればよく、例えば「フリック」や「ドラッグ」などであってもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、機械学習のアルゴリズムとしてディープラーニングを例に挙げたが、あくまで一例であって、機械学習のアルゴリズムを限定するものではない。
【0097】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0098】
〔9.効果〕
実施形態に係る情報処理装置100は、取得部103aと、推定部103cと、決定部103dと、提供部103eと、を備える。取得部103aは、ユーザUが利用する端末装置10に対して並べて表示されるようにユーザUへ提供した複数のコンテンツのうち、特定のコンテンツに対してユーザUが行った特定の操作の操作内容を含む操作情報を取得する。推定部103cは、操作内容に応じて上記特定のコンテンツに対するユーザUの傾向を推定する。決定部103dは、推定部103cによって推定された推定結果に応じて、上記特定のコンテンツに代えてユーザUへ提供する代替コンテンツを決定する。提供部103eは、決定部103dによって決定された代替コンテンツをユーザUへ提供する。これにより、ユーザUは、容易な操作で、情報処理装置100から提供されるコンテンツの取捨選択を行うことができる。また、情報処理装置100は、このユーザUの取捨選択における傾向を量りつつ、ユーザUごとの傾向に応じたコンテンツの提供を行うことができる。すなわち、情報処理装置100によれば、コンテンツの閲覧時におけるユーザUごとの傾向に応じた拡充を図ることができる。
【0099】
また、取得部103aは、一部の情報が並べて表示された上記複数のコンテンツのうち、上記特定のコンテンツを操作対象とした上記特定の操作に関する上記操作情報を取得する。これにより、ユーザUは、各コンテンツの一部が表示された一覧の中から特定のコンテンツを操作対象とする特定の操作を行うだけで、例えば自身の興味に応じてコンテンツを容易に仕分けることが可能となる。すなわち、コンテンツの閲覧時におけるユーザUに応じた拡充を図ることができる。
【0100】
また、提供部は103e、上記特定のコンテンツをユーザUまたはサービス提供者が設定する所定方向へ移動させることによって上記特定のコンテンツを任意に仕分け可能なユーザインタフェースを提供する。これにより、ユーザUは、特定のコンテンツを所定方向へ移動するという簡単な操作で、該当のコンテンツを保存、削除、好き、嫌い、この手のコンテンツをもっと出してほしい、この手のコンテンツは控えめにしてほしい、n週間はこの手のコンテンツを出してほしい、nカ月はこの手のコンテンツを出してほしい、などといった多様な仕分けを行うことが可能となる。
【0101】
また、提供部103eは、上記特定のコンテンツを上記所定方向へ移動させることによって上記特定のコンテンツを保存または削除するユーザインタフェースを提供する。これにより、ユーザUは、例えば特定のコンテンツをスワイプ、フリック、ドラッグするといった簡単な操作で、該当のコンテンツを保存または削除することが可能となる。
【0102】
また、ユーザUの傾向は、上記特定のコンテンツに対するユーザUの印象を含み、提供部103eは、上記特定のコンテンツを上記所定方向へ移動させることによって上記特定のコンテンツを好きであるまたは嫌いであることを示すユーザインタフェースを提供する。これにより、ユーザUは、例えば特定のコンテンツをスワイプ、フリック、ドラッグするといった簡単な操作で、該当のコンテンツを自身の好みに応じて容易に仕分けることが可能となる。
【0103】
また、推定部103cは、ユーザUごとの上記操作情報を機械学習した学習モデル102baを用いてユーザUの傾向を推定する。これにより、ユーザUの操作履歴等に基づいて精度高くユーザUの傾向を推定することが可能となる。
【0104】
また、推定部103cは、ユーザUごとの属性情報、行動情報および設定情報のうちの少なくともいずれかをさらに機械学習した学習モデルを用いてユーザUの傾向を推定する。これにより、ユーザUの属性情報、行動情報、設定情報等に基づいてより精度高くユーザUの傾向を推定することが可能となる。
【0105】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0106】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0107】
1 情報処理システム
10 端末装置
100 情報処理装置
101 通信部
102 記憶部
102a ユーザ情報記憶部
102b 学習モデル記憶部
102c コンテンツ記憶部
103 処理部
103a 取得部
103b 学習部
103c 推定部
103d 決定部
103e 提供部