(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073891
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184861
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 勢至
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 公治
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB22
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、特定部と、判定部とを備える。取得部は、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する。特定部は、取得した車両画像に基づいて、サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する。判定部は、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの所有車両を示す車両画像であって、前記ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する取得部と、
取得した前記車両画像に基づいて、前記サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から前記所有車両を含んだ画像を特定する特定部と、
特定した前記画像に基づいて、前記所有車両が盗難されたか否かを判定する判定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
特定した前記画像における前記所有車両の状況に基づいて、盗難の有無を推定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
前記所有車両の少なくとも一部のパーツを含んだ画像を特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定部の判定結果に基づいて外部へ情報提供を行う提供部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記所有車両が盗難されたと判定された場合、前記所有車両が盗難されたことを示す盗難情報を前記所有車両を所有する前記ユーザへ提供する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記サービス以外の他のサービスは、
ショッピングサービスまたはオークションサービスであり、
前記提供部は、
前記特定部が特定した前記画像に対応する出品を一時的に停止する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ユーザの所有車両を示す車両画像であって、前記ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する取得工程と、
取得した前記車両画像に基づいて、前記サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から前記所有車両を含んだ画像を特定する特定工程と、
特定した前記画像に基づいて、前記所有車両が盗難されたか否かを判定する判定工程と
を含む情報処理方法。
【請求項8】
ユーザの所有車両を示す車両画像であって、前記ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する取得手順と、
取得した前記車両画像に基づいて、前記サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から前記所有車両を含んだ画像を特定する特定手順と、
特定した前記画像に基づいて、前記所有車両が盗難されたか否かを判定する判定手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像から車両の領域を検出し、検出した車両の領域に基づいて生成したコンテンツを提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、より良いサービスを提供する点で更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、特定部と、判定部とを備える。前記取得部は、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、前記ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する。前記特定部は、取得した前記車両画像に基づいて、前記サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から前記所有車両を含んだ画像を特定する。前記判定部は、特定した前記画像に基づいて、前記所有車両が盗難されたか否かを判定する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、より良いサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、
図1Aおよび
図1Bを用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。
図1Aは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1を示す図である。
図1Bは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2を示す図である。なお、
図1Aおよび
図1Bでは、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
図1Aおよび
図1Bに示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末100と、画像サーバ200とを含む。
【0011】
まず、
図1Aに示す処理その1について説明する。
図1Aに示す処理その1では、実施形態に係る情報処理システムSは、画像の中から車両の領域である車両領域を特定し、特定した車両領域に基づいて、車両に取り付けられている付属品を推定し、推定した付属品に関するコンテンツを提供する。ここでいう付属品とは、車両に取り付け可能なオプションパーツであり、例えば、外装におけるスポイラーや、サイドスカート等のエアロパーツや、ステッカーである。また、付属品とは、内装におけるシートや、ナビゲーション装置、スピーカ等である。
【0012】
具体的には、
図1Aに示すように、情報処理システムSでは、まず、情報処理装置1は、画像サーバ200から画像を取得する(ステップS1)。また、情報処理装置1は、ユーザ端末100から画像を取得してもよい。
【0013】
つづいて、情報処理装置1は、画像の中から車両の領域である車両領域を特定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、テンプレートマッチング法等の既知の手法により車両の外観を示す領域である車両領域を特定する。また、車両領域は、車両の外観に限らず、車両の内装でもよい。また、車両領域は、車両全体に限らず、車両の一部の領域であってもよい。
【0014】
つづいて、情報処理装置1は、車両に取り付けられている付属品を推定する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、特定した車両領域の車種を特定し、かかる車種の付属品無しの画像(メーカのホームページ等の画像)と、車両領域とを比較して得られる差分領域を付属品領域として推定する。つづいて、情報処理装置1は、推定した付属品領域を用いた画像検索により、付属品領域における付属品のメーカや型番、純正品/社外品等を推定する。
【0015】
なお、情報処理装置1は、例えば、特定の付属品を推定してもよい。具体的には、情報処理装置1は、ユーザから指定された付属品(例えば、ウイング等)に対応する付属品領域を特定し、かかる付属品に関する情報を推定してもよい。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、推定した付属品に関するコンテンツを生成する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、推定した付属品を販売している店舗の情報に関するコンテンツや、付属品の販売ページに遷移するためのコンテンツを生成する。
【0017】
また、情報処理装置1は、例えば、ユーザの所有車両の画像を予め取得しておき、かかる画像と、付属品に対応する付属品領域とに基づいて、所有車両に付属品を取り付けた場合の車両情報を示すコンテンツを生成する。例えば、車両情報は、付属品を取り付けた所有車両の外観画像や、付属品を取り付けることにより空気抵抗の変動情報等を含む。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、生成したコンテンツをユーザへ提供する(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、生成したコンテンツをユーザ端末100に表示することで提供する。
【0019】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、画像から車両の付属品を推定し、付属品に関するコンテンツを提供することで、例えば、ユーザが画像を見たときに不明な付属品があった場合に、かかる付属品の詳細について知ることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、より良いサービスを提供することができる。
【0020】
次に、
図1Bに示す処理その2について説明する。
図1Bに示す処理その2では、実施形態に係る情報処理システムSは、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像に基づいて、サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定し、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する。
【0021】
具体的には、
図1Bに示すように、情報処理システムSでは、まず、情報処理装置1は、ユーザ端末100を介してユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する(ステップS1)。所定のサービスは、例えば、SNS(Social Networking Service)である。
【0022】
つづいて、情報処理装置1は、画像サーバ200から上記サービス以外のサービスで登録された画像を取得する(ステップS2)。上記サービス以外のサービスは、例えば、オークションサービスや、ショッピングサービスである。また、上記サービス以外のサービスは、SNSであってもよく、かかる場合、所有車両のユーザと繋がっていない画像が取得可能である。
【0023】
つづいて、情報処理装置1は、取得した車両画像に基づいて、画像サーバ200から取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、車両画像をテンプレートとするテンプレートマッチングにより、画像サーバ200から取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する。なお、情報処理装置1は、所有車両全体を含んだ画像を特定してもよく、所有車両の一部を含んだ画像を特定してもよく、所有車両の部品のみ含んだ画像を特定してもよい。
【0024】
つづいて、情報処理装置1は、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、情報処理装置1は、所有車両を含んだ画像全体の状況、言い換えれば、かかる画像における所有車両の状況に基づいて盗難の有無を判定する。例えば、情報処理装置1は、所有車両がトラックに積まれている状態である場合には、盗難されたと判定する。また、情報処理装置1は、画像において所有車両を無関係のユーザ(SNS等で繋がっていないユーザ)が運転している場合や、所有車両のユーザが所在する国とは異なる国で撮像された画像である場合には、盗難されたと判定する。また、情報処理装置1は、所有車両が分解されて部品が出品されている場合に、盗難されたと判定する。
【0025】
つづいて、情報処理装置1は、所有車両が盗難されたと判定した場合、所有車両が盗難されたことを示す盗難情報をユーザへ提供する(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、上記の盗難を判定した画像や、画像から抽出される情報(国や、無関係のユーザの情報)を含む盗難情報を提供する。なお、情報処理装置1は、盗難情報を提供した結果、ユーザから盗難ではないと応答があった場合には、上記の判定結果を盗難ではないと変更する。また、情報処理装置1は、盗難情報をユーザへ通知するとともに、所定機関(警察等)へ通報してもよい。
【0026】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、画像に基づいて所有車両が盗難されたか否かを判定することで、例えば、所有車両が盗難されたことをユーザが即座に把握することができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、より良いサービスを提供することができる。
【0027】
なお、上述では、ユーザからの指示とは無関係に情報処理装置1がステップS1~S5を行い盗難情報を提供する例を示したが、例えば、情報処理装置1は、ユーザから盗難情報の要求の指示を受け付けた場合に、ステップS1~S5を行い盗難情報を提供してもよい。
【0028】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100と、画像サーバ200とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0029】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、画像の中から車両の領域である車両領域を特定し、特定した車両領域に基づいて、車両に取り付けられている付属品を推定し、推定した付属品に関するコンテンツを提供する。
【0030】
また、情報処理装置1は、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像に基づいて、サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定し、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する。
【0031】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100および画像サーバ200と連携し、複数のユーザ端末100および画像サーバ200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0032】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100および画像サーバ200に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0033】
ユーザ端末100は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0034】
画像サーバ200は、例えば、オークションサービスや、ショッピングサービスに登録された画像や、SNSに登録された画像を蓄積し、情報処理装置1へ提供するサーバ装置である。
【0035】
次に、
図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0036】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、特定部32と、推定部33と、判定部34と、生成部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41を記憶する。
【0037】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0038】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0039】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0040】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。
図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」等の項目を含む。
【0041】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、例えば、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。
【0042】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、特定部32、推定部33、判定部34、生成部35および提供部36)について説明する。
【0043】
取得部31は、各種情報を取得する。例えば、取得部31は、画像サーバ200から画像を取得する。また、取得部31は、ユーザの所有車両を示す車両画像を取得する。車両画像は、ユーザのユーザ端末100から取得してもよく、画像サーバ200から取得してもよい。
【0044】
特定部32は、画像サーバ200から取得した画像の中から、車両の領域である車両領域を特定する。例えば、特定部32は、テンプレートマッチング法等の既知の手法により車両の外観を示す領域である車両領域を特定する。また、車両領域は、車両の外観に限らず、車両の内装でもよい。また、車両領域は、車両全体に限らず、車両の一部の領域であってもよい。
【0045】
また、特定部32は、取得した車両画像に基づいて、画像サーバ200から取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する。具体的には、特定部32は、車両画像をテンプレートとするテンプレートマッチングにより、画像サーバ200から取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する。なお、特定部32は、所有車両全体を含んだ画像を特定してもよく、所有車両の一部を含んだ画像を特定してもよく、所有車両の部品のみ含んだ画像を特定してもよい。
【0046】
推定部33は、特定した車両領域に基づいて、車両領域における車両に取り付けられている付属品を推定する。具体的には、推定部33は、特定した車両領域の車種を特定し、かかる車種の付属品無しの画像(メーカのホームページ等の画像)と、車両領域との比較結果として得られる差分領域を付属品領域として推定する。つづいて、推定部33は、推定した付属品領域を用いた画像検索により、付属品領域における付属品のメーカや型番、純正品/社外品等を推定する。
【0047】
なお、推定部33は、例えば、特定の付属品を推定してもよい。具体的には、情報処理装置1は、ユーザから指定された付属品(例えば、ウイング等)に対応する付属品領域の有無を特定し、かかる付属品に関する情報を推定してもよい。
【0048】
判定部34は、特定した所有車両を含む画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する。具体的には、判定部34は、所有車両を含んだ画像全体の状況、言い換えれば、かかる画像における所有車両の状況に基づいて盗難の有無を判定する。例えば、判定部34は、所有車両がトラックに積まれている状態である場合には、盗難されたと判定する。また、判定部34は、画像において所有車両を無関係のユーザ(SNS等で繋がっていないユーザ)が運転している場合や、所有車両のユーザが所在する国とは異なる国で撮像された画像である場合には、盗難されたと判定する。また、判定部34は、所有車両が分解されて部品が出品されている場合に、盗難されたと判定する。
【0049】
生成部35は、各種コンテンツを生成する。例えば、生成部35は、推定した付属品を販売している店舗の情報に関するコンテンツや、付属品の販売ページに遷移するためのコンテンツ(アドレス等)を生成する。
【0050】
また、生成部35は、例えば、ユーザの所有車両の画像を予め取得しておき、かかる画像と、付属品に対応する付属品領域とに基づいて、所有車両に付属品を取り付けた場合の車両情報を示すコンテンツを生成する。例えば、車両情報は、付属品を取り付けた所有車両の外観画像や、付属品を取り付けることにより空気抵抗の変動情報等を含む。
【0051】
提供部36は、各種情報を提供する。例えば、提供部36は、生成部35によって生成されたコンテンツをユーザ端末100を介してユーザへ提供する。また、提供部36は、判定部34によって所有車両が盗難されたと判定した場合、所有車両が盗難されたことを示す盗難情報をユーザが登録しているSNSを介して提供する。例えば、提供部36は、上記の盗難を判定した画像や、画像から抽出される情報(国や、無関係のユーザの情報)を含む盗難情報を提供する。なお、提供部36は、盗難情報を提供した結果、ユーザから盗難ではないと応答があった場合には、上記の判定結果を盗難ではないと変更する。また、提供部36は、盗難情報をユーザへ通知するとともに、所定機関(警察等)へ通報してもよい。
【0052】
また、提供部36は、盗難されたと判定した画像がショッピングサービスやオークションサービスの画像である場合には、かかる画像の出品を一時的に停止してもよい。
【0053】
次に、
図5および
図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順について説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
図6は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
【0054】
まず、
図5を用いて、処理その1の処理手順について説明する。
図5に示すように、制御部3は、まず、画像サーバ200から画像を取得する(ステップS101)。
【0055】
つづいて、制御部3は、画像の中から車両の領域を示す車両領域を特定する(ステップS102)。
【0056】
つづいて、制御部3は、特定した車両領域に基づいて、車両に取り付けられた付属品を推定する(ステップS103)。
【0057】
つづいて、制御部3は、推定した付属品に関するコンテンツを生成する(ステップS104)。
【0058】
つづいて、制御部3は、生成したコンテンツをユーザへ提供し(ステップS105)、処理を終了する。
【0059】
次に、
図6を用いて、処理その2の処理手順について説明する。
図6に示すように、制御部3は、まず、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する(ステップS201)。
【0060】
つづいて、制御部3は、画像サーバ200から上記サービス以外のサービスで登録された画像を取得する(ステップS202)。
【0061】
つづいて、制御部3は、車両画像に基づいて、画像サーバ200から取得した画像のい中から所有車両を含んだ画像を特定する(ステップS203)。
【0062】
つづいて、制御部3は、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否か判定する(ステップS204)。
【0063】
つづいて、制御部3は、判定結果をユーザへ提供し(ステップS205)、処理を終了する。
【0064】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0065】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0066】
例えば、
図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0067】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0068】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0069】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0070】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0071】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0072】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0073】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0074】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、特定部32と、推定部33と、提供部36とを備える。特定部32は、画像の中から車両の領域である車両領域を特定する。推定部33は、特定した車両領域に基づいて、車両に取り付けられている付属品を推定する。提供部36は、推定した付属品に関するコンテンツを提供する。
【0075】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、特定部32と、判定部34とを備える。取得部31は、ユーザの所有車両を示す車両画像であって、ユーザが所定のサービスに登録した車両画像を取得する。特定部32は、取得した車両画像に基づいて、サービス以外の他のサービスから取得した画像の中から所有車両を含んだ画像を特定する。判定部34は、特定した画像に基づいて、所有車両が盗難されたか否かを判定する。
【0076】
上述した各実施形態に係る情報処理装置1によれば、より良いサービスを提供することができる。
【0077】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0078】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0079】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0080】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0081】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0082】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 特定部
33 推定部
34 判定部
35 生成部
36 提供部
41 ユーザ情報
100 ユーザ端末
200 画像サーバ
S 情報処理システム