(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073978
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022184997
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 公治
(72)【発明者】
【氏名】青山 広大
(72)【発明者】
【氏名】加藤 優介
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 勢至
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】より充実したサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、特定部と、変更部とを備える。特定部は、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する。変更部は、特定した関係性に基づいて、ウェブ会議で複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する特定部と、
特定した前記関係性に基づいて、前記ウェブ会議で前記複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する変更部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記特定部は、
前記ユーザの属性情報に基づいて、前記関係性を特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、
敬語が必要な前記関係性であるか否かを特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定部は、
前記ウェブ会議における前記複数のユーザの会話内容に基づいて前記関係性を特定する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記特定部は、
前記ウェブ会議において発話している発話ユーザを特定し、
前記変更部は、
前記発話ユーザと他の前記ユーザとの前記関係性に基づいて、前記発話ユーザに対する前記他のユーザの前記反応の内容を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数のユーザそれぞれが所持するユーザ端末の画面は、前記ウェブ会議の動画が表示される動画領域と、前記反応の選択肢が表示される反応領域とが含まれ、
前記変更部は、
前記反応領域に表示される前記選択肢の内容を変更する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記変更部は、
前記ユーザによって前記選択肢が選択された場合、選択された前記選択肢の内容を前記反応として前記動画領域に表示する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する特定工程と、
特定した前記関係性に基づいて、前記ウェブ会議で前記複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する変更工程と
を含む情報処理方法。
【請求項9】
ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する特定手順と、
特定した前記関係性に基づいて、前記ウェブ会議で前記複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する変更手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを介して各種動画を提供する技術がある。この種の技術では、動画を視聴しているユーザが動画の内容に対してリアクションを投稿する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、動画に対してリアクションを投稿しているに過ぎず、より充実したサービスを提供する点で更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、より充実したサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、特定部と、変更部とを備える。前記特定部は、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する。前記変更部は、特定した前記関係性に基づいて、前記ウェブ会議で前記複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、より充実したサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1を示す図である。
【
図1B】
図1Bは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、
図1Aおよび
図1Bを用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。
図1Aは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その1を示す図である。
図1Bは、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理その2を示す図である。なお、
図1Aおよび
図1Bでは、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
まず、
図1Aに示す処理その1について説明する。
図1Aに示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末100とを含む。
【0012】
図1Aに示す処理その1では、実施形態に係る情報処理システムSは、動画の内容に対する視聴ユーザの反応を収集し、収集した反応に基づいて、動画の内容に関するコンテンツを生成して視聴ユーザへ提供する。なお、ここでいう動画は、例えば、収録された動画を視聴ユーザへ配信する動画や、ウェブ会議に参加しているユーザに対して提供される動画(カメラ画像や、ユーザが共有した画像を含む)等がある。また、実施形態に係る情報処理システムSでは、ユーザの反応に関して、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性に基づいて、ユーザが選択可能な反応の内容を変更する。
【0013】
なお、
図1Aでは、動画の一例として、ウェブ会議に参加しているユーザに対して提供される動画を挙げて説明する。
【0014】
具体的には、
図1Aに示すように、情報処理システムSでは、まず、情報処理装置1は、ユーザ端末100を介してユーザからウェブ会議の参加を受け付ける(ステップS1)。情報処理装置1は、ウェブ会議の参加を受け付けた場合、ウェブ会議の主催者に対して参加の可否決定を要求し、主催者によって参加が許可された場合に、ユーザのウェブ会議への参加を許可する。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、ウェブ会議に参加している(参加が許可された)複数のユーザの関係性を特定する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザ間の関係性を特定する。属性情報は、例えば、経歴(学校名や、職場)や、所属部署、役職等を含む。例えば、情報処理装置1は、友人や、同僚、上司/部下等といった関係性を特定する。言い換えれば、情報処理装置1は、敬語が必要な関係性であるか否かを特定する。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、ウェブ会議における発話ユーザを特定する(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、ウェブ会議においてプレゼンテーションを行う場合には、プレゼンテーションを行うユーザを発話ユーザとして特定する。また、情報処理装置1は、ウェブ会議が互いに意見を言い合う会議である場合には、発話の有無を検出して発話しているユーザを発話ユーザとして特定する。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、特定した発話ユーザと他のユーザとの関係性に基づいて、他のユーザが選択可能な反応の内容を変更する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、発話ユーザに対して敬語が必要な関係性である場合には、反応の内容を敬語表現に変更する。一方、情報処理装置1は、発話ユーザに対して敬語が必要ではない関係性である場合には、反応の内容をフランクな表現に変更する。
【0018】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1では、例えば、敬語が必要な発話ユーザに対しては敬語表現の反応を投稿できるため、ユーザ間の関係性に合わせた反応を行うことができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1では、より充実したサービスを提供することができる。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、変更した反応の内容をユーザ端末100に表示する(ステップS5)。なお、反応の内容の表示例については、
図5で後述する。
【0020】
つづいて、情報処理装置1は、ユーザの反応を収集する(ステップS6)。具体的には、情報処理装置1は、ユーザが反応を行ったタイミング(動画のどの部分での反応か等)や、反応の内容をユーザ毎に収集する。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、収集した反応に基づいて、動画の内容に関するコンテンツを生成する(ステップS7)。例えば、情報処理装置1は、ウェブ会議の内容に対して「分からない」や「分かった」等といった理解に関する反応があった場合には、ウェブ会議のうちかかる反応に該当する内容に関する質問および回答を含むコンテンツを生成する。なお、生成するコンテンツの具体例の詳細については後述する。
【0022】
つづいて、情報処理装置1は、生成したコンテンツを発話ユーザ以外の他のユーザ(視聴ユーザ)へ提供する(ステップS8)。例えば、情報処理装置1は、生成したコンテンツをウェブ会議の画面の一部に表示する。また、情報処理装置1は、生成したコンテンツをウェブ会議のチャット欄等に表示してもよい。
【0023】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、動画の内容に対する反応に基づいて内容に関するコンテンツを生成して提供することで、動画を視聴しているユーザの動画に対する理解度や満足度を高めることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、より充実したサービスを提供することができる。
【0024】
まず、
図1Bに示す処理その2について説明する。
図1Bに示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末100とを含む。
【0025】
図1Bに示す処理その2では、実施形態に係る情報処理システムSは、動画をユーザが視聴している期間に、動画の理解に関する理解情報を収集し、収集した理解情報に基づいて、動画の内容を解説する解説コンテンツを生成してユーザへ提供する。なお、
図1Bでは、動画は、収録された動画を配信する動画である場合を例に挙げて説明する。
【0026】
具体的には、
図1Bに示すように、情報処理装置1は、ユーザ端末100へ動画を提供し、動画を再生する(ステップS1)。
【0027】
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末100を所持するユーザの動画の理解に関する理解情報を収集する(ステップS2)。例えば、情報処理装置1は、動画の内容に対するユーザの反応を理解情報として収集する。また、情報処理装置1は、動画の分野と、ユーザの得意/不得意な分野との一致を理解情報として収集する。また、情報処理装置1は、動画を視聴しているユーザの顔をユーザ端末100のカメラで撮像し、顔の表情の変化を理解情報として収集する。
【0028】
つづいて、情報処理装置1は、収集した理解情報に基づいて、動画の内容を解説する解説コンテンツを生成する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、理解情報に基づいて、動画の内容を理解したか否かを判定し、理解していない場合には、解説コンテンツを生成する。例えば、情報処理装置1は、動画のうち、ユーザが理解していない内容を推定し、理解していない内容を解説する解説コンテンツを生成する。解説コンテンツは、例えば、理解していない内容を検索サーバにて検索し、検索結果に基づいて生成する。
【0029】
あるいは、情報処理装置1は、動画を収録したユーザから予め動画の内容を補足する補足情報を受け付け、受け付けた補足情報に基づいて解説コンテンツとして生成してもよい。
【0030】
つづいて、情報処理装置1は、生成した解説コンテンツを、動画を一時停止した状態で提供する(ステップS4)。具体的には、情報処理装置1は、動画を一時停止し、動画が表示された画面に動画に代えて解説コンテンツを表示する。また、情報処理装置1は、動画が表示される画面とは別の領域に解説コンテンツを表示してもよい。そして、情報処理装置1は、解説コンテンツを一定時間表示した後、画面の表示を解説コンテンツから動画に切り替え動画を続きから再生する。
【0031】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、動画の内容を解説する解説コンテンツを、動画を一時停止した状態で提供することで、ユーザが解説コンテンツを確実に見ることができるため、動画に対する理解度や満足度を高めることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、より充実したサービスを提供することができる。
【0032】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0033】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、動画の内容に対する視聴ユーザの反応を収集し、収集した反応に基づいて、動画の内容に関するコンテンツを生成して視聴ユーザへ提供する。また、情報処理装置1は、ユーザの反応に関して、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性に基づいて、ユーザが選択可能な反応の内容を変更する。
【0034】
また、情報処理装置1は、動画をユーザが視聴している期間に、動画の理解に関する理解情報を収集し、収集した理解情報に基づいて、動画の内容を解説する解説コンテンツを生成してユーザへ提供する。
【0035】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100と連携し、複数のユーザ端末100に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0036】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0037】
ユーザ端末100は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0038】
次に、
図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0039】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、受付部31と、特定部32と、変更部33と、収集部34と、生成部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41を記憶する。
【0040】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0041】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0042】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0043】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。
図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」等の項目を含む。
【0044】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、例えば、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。
【0045】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(受付部31、特定部32、変更部33、収集部34、生成部35および提供部36)について説明する。
【0046】
受付部31は、各種情報を受け付ける。例えば、受付部31は、ユーザ端末100を介してユーザから動画の再生に関する要求を受け付ける。受付部31は、要求された動画を配信し、ユーザ端末100で再生する。また、受付部31は、ユーザ端末100を介してウェブ会議の参加を受け付ける。受付部31は、ウェブ会議の主催者に対してユーザの参加可否の承認要求を受け付け、参加が許可されたユーザをウェブ会議へ参加させる。
【0047】
特定部32は、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する。例えば、特定部32は、ユーザの属性情報に基づいて、ユーザ間の関係性を特定する。属性情報は、例えば、経歴(学校名や、職場)や、所属部署、役職等を含む。例えば、特定部32は、友人や、同僚、上司/部下、取引先等といった関係性を特定する。言い換えれば、特定部32は、敬語が必要な関係性であるか否かを特定する。なお、特定部32は、関係性の情報を各ユーザから受け付けてもよい。あるいは、特定部32は、ウェブ会議における会話内容から関係性を特定してもよい。具体的には、特定部32は、会話における敬語の有無や、役職名のキーワードを抽出して特定する。
【0048】
次に、特定部32は、ウェブ会議において発話している発話ユーザを特定する。例えば、特定部32は、ウェブ会議においてプレゼンテーションを行う場合には、プレゼンテーションを行うユーザを発話ユーザとして特定する。また、情報処理装置1は、ウェブ会議が互いに意見を言い合う会議である場合には、発話の有無を検出して発話しているユーザを発話ユーザとして特定する。
【0049】
変更部33は、特定部32が特定した関係性に基づいて、ウェブ会議で複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する。具体的には、変更部33は、ウェブ会議における発話ユーザに対する他のユーザの反応の内容を、発話ユーザと他のユーザそれぞれとの関係性に基づいて他のユーザ毎に変更する。例えば、変更部33は、発話ユーザに対して敬語が必要な関係性である場合には、反応の内容を敬語表現に変更する。一方、変更部33は、発話ユーザに対して敬語が必要ではない関係性である場合には、反応の内容をフランクな表現に変更する。そして、変更部33は、変更した反応の内容を、ユーザの画面に表示する。
【0050】
ここで、
図5を用いて、反応の表示例について説明する。
図5は、反応の表示例を示す図である。
図5に示すように、ユーザ端末100の画面50には、ウェブ会議の動画(ユーザの顔や、プレゼンテーション用の資料等)が表示される動画領域51と、反応の選択肢521が表示される反応領域52とが含まれる。
【0051】
変更部33は、反応領域52に表示された選択肢521の内容を変更する。
図5では、「完全理解!」、「質問したい!」、「めっちゃわかる~」、「ちょっとわからん」、「全然わからん」といった反応の選択肢521が表示された例を示している。そして、変更部33は、ユーザによって一の選択肢521が選択された場合には、選択肢521の内容をユーザの反応511として動画領域51に表示する(
図5では、「質問したい!」)。
【0052】
また、ユーザの反応511は、例えば、時間経過に伴って動画領域51における上方向に移動させ、新たに行われた反応511を動画領域51における最下端(
図5で示した反応511の位置)に表示する。これにより、反応511が行われたタイミングが複数の反応511が行われた場合の順序等を把握することができる。
【0053】
なお、
図5では、フランクな表現の反応の選択肢521が表示されているが、変更部33によって、例えば、敬語表現の反応の選択肢521が表示されうる。なお、特定部32によって関係性が特定できなかった場合には、フランクな表現の反応の選択肢521と、敬語表現の反応の選択肢521とを並べて表示してもよい。
【0054】
また、
図5では、反応の選択肢521を反応領域52に表示した例を示しているが、例えば、ユーザが反応の内容を自由に入力可能な入力窓が表示されてもよい。
【0055】
なお、
図5では、ウェブ会議における反応の表示例を示しているが、例えば、配信された動画に対する反応が変更部33によって変更されてもよい。この場合、変更部33は、動画の作成者と、動画の視聴ユーザとの関係性に基づいて、反応の内容を変更する。
【0056】
収集部34は、各種情報を収集する。具体的には、収集部34は、ウェブ会議に参加しているユーザや配信された動画を視聴しているユーザが行った反応を収集する。なお、反応の内容は、変更部33にユーザ毎に変更されているため、反応の主旨(理解した、一部理解した、理解していない、質問を要求等)毎に反応を収集する。
【0057】
また、収集部34は、動画の内容に対するユーザ(視聴ユーザ)の反応を収集する。例えば、収集部34は、動画をユーザが視聴している期間に、動画の理解に関する理解情報を収集する。理解情報は、例えば、上記した反応や、カメラで撮像したユーザの顔の表情、動画の分野とユーザの得意/不得意分野との関係等を含む。つまり、理解情報は、ユーザが動画をどの程度理解できる(できている)かに関する情報である。
【0058】
生成部35は、各種コンテンツを生成する。例えば、生成部35は、収集部34が収集した反応に基づいて、動画の内容に関するコンテンツを生成する。例えば、生成部35は、動画の内容に関する質問および回答を生成する。具体的には、生成部35は、動画の音声をテキストに変換し、テキストに基づいて質問および回答を生成する。より具体的には、生成部35は、かかるテキストから質問および回答となるキーワードを抽出し、かかるキーワードを用いて質問および回答を生成する。より具体的には、生成部35は、配信された動画や、ウェブ会議の内容に対して「分からない」や「分かった」等といった理解に関する反応があった場合には、ウェブ会議のうちかかる反応に該当する内容を動画の音声から抽出し、抽出した音声を変換したテキストに基づいて、かかる内容に関する質問および回答を含むコンテンツを生成する。
【0059】
例えば、生成部35は、ウェブ会議の内容に対して「分からない」という反応(理解の度合いが閾値未満であることを示す反応)を行ったユーザに対しては、かかる内容の難易度を下げた質問および回答を生成する。また、生成部35は、ウェブ会議の内容に対して「分かった」という反応(理解の度合いが閾値以上であることを示す反応)を行ったユーザに対しては、かかる内容の難易度を上げた質問および回答を生成する。つまり、生成部35は、ウェブ会議の内容に対する理解の度合いを示す反応に基づいて質問および回答を生成する。
【0060】
また、生成部35は、収集部34が収集した反応をユーザの属性情報毎に分類し、属性情報毎に異なる質問および回答を生成してもよい。
【0061】
また、生成部35は、収集部34が収集した理解情報に基づいて、動画の内容を解説する解説コンテンツを生成する。具体的には、生成部35は、理解情報に基づくユーザの理解度が低い内容を解説する解説コンテンツを生成する。解説コンテンツは、例えば、理解していない内容を検索サーバにて検索し、検索結果に基づいて生成されてもよい。
【0062】
あるいは、生成部35は、動画を収録したユーザから予め動画の内容を補足する補足情報を受け付け、受け付けた補足情報に基づいて解説コンテンツを生成してもよい。
【0063】
提供部36は、生成部35が生成したコンテンツをユーザへ提供する。具体的には、提供部36は、質問および回答に関するコンテンツをウェブ会議の終了後に提供する。また、提供部36は、ウェブ会議中に質問および回答をウェブ会議の画面以外の領域に表示して提供する。
【0064】
また、提供部36は、生成部35が生成した解説コンテンツを、動画を一時的した状態で提供する。具体的には、提供部36は、動画が表示された画面に動画に代えて解説コンテンツを表示する。また、提供部36は、動画が表示される画面とは別の領域に解説コンテンツを表示してもよい。そして、提供部36は、解説コンテンツを一定時間表示した後、画面の表示を解説コンテンツから動画に切り替え動画を続きから再生する。
【0065】
次に、
図6および
図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
【0066】
まず、
図6を用いて、処理その1の処理手順について説明する。
図6に示すように、制御部3は、まず、ウェブ会議の参加をユーザから受け付ける(ステップS101)。
【0067】
つづいて、制御部3は、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する(ステップS102)。
【0068】
つづいて、制御部3は、ウェブ会議における発話ユーザを特定する(ステップS103)。
【0069】
つづいて、制御部3は、発話ユーザと他のユーザとの関係性に基づいて、他のユーザが選択可能な反応の内容を変更する(ステップS104)。
【0070】
つづいて、制御部3は、他のユーザが動画に対して行った反応を収集する(ステップS105)。
【0071】
つづいて、制御部3は、収集した反応に基づいて、動画の内容に関するコンテンツを生成する(ステップS106)。
【0072】
つづいて、制御部3は、生成したコンテンツを提供し(ステップS107)、処理を終了する。
【0073】
次に、
図7を用いて、処理その2の処理手順について説明する。
図7に示すように、制御部3は、まず、ユーザ端末100において動画を再生する(ステップS201)。
【0074】
つづいて、制御部3は、再生している動画の理解に関する理解情報を収集する(ステップS202)。
【0075】
つづいて、制御部3は、収集した動画の内容を解説する解説コンテンツを生成する(ステップS203)。
【0076】
つづいて、制御部3は、動画を一時停止し(ステップS204)、解説コンテンツを提供する(ステップS205)。
【0077】
つづいて、制御部3は、解説コンテンツの提供を終了後、動画を続きから再開し(ステップS206)、処理を終了する。
【0078】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0079】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0080】
例えば、
図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0081】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0082】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0083】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0084】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0085】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0086】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0087】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0088】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、収集部34と、生成部35と、提供部36とを備える。収集部34は、動画の内容に対する視聴ユーザの反応を収集する。生成部35は、収集した反応に基づいて、内容に関するコンテンツを生成する。提供部36は、生成したコンテンツを視聴ユーザに対して提供する。
【0089】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、特定部32と、変更部33とを備える。特定部32は、ウェブ会議に参加している複数のユーザの関係性を特定する。変更部33は、特定した関係性に基づいて、ウェブ会議で複数のユーザが選択可能な反応の内容を変更する。
【0090】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、収集部34と、生成部35と、提供部36とを備える。収集部34は、動画をユーザが視聴している期間に、動画の理解に関する理解情報を収集する。生成部35は、収集した理解情報に基づいて、動画の内容を解説する解説コンテンツを生成する。提供部36は、動画を一時的に停止した状態で、生成した解説コンテンツをユーザへ提供する。
【0091】
上述した各実施形態に係る情報処理装置1によれば、より充実したサービスを提供することができる。
【0092】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0093】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0094】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0095】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0096】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0097】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 受付部
32 特定部
33 変更部
34 収集部
35 生成部
36 提供部
41 ユーザ情報
100 ユーザ端末
S 情報処理システム