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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073982
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240523BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240523BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185005
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】渡部 佑一
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA03
5L049AA03
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】商品を効率よく販売すること。
【解決手段】システムは、第1登録手段と、第2登録手段と、予約手段とを備える。第1登録手段は、商品の登録を顧客から受け付ける。第2登録手段は、商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける。予約手段は、前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段と、
商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段と、
前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項2】
商品を示す商品情報を印刷する印刷手段を備え、
前記印刷手段は、利用空間の登録を受け付けた予約が完了している場合、前記商品情報の印刷において利用空間に関する情報を印刷する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
顧客が前記施設内および前記施設外のいずれにいるかを示す所在情報を取得する取得手段を備え、
前記予約手段は、
前記所在情報が前記施設内に顧客がいることを示す場合、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けたか否かにかかわらず、予約を完了可能であり、
前記所在情報が前記施設外に顧客がいることを示す場合、前記条件で予約を完了可能にする、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記施設内に設置された端末にて商品の登録を受け付ける第3登録手段と、
前記第3登録手段が受け付けた商品と、顧客が前記施設内にいる場合に前記第1登録手段が受け付けた商品と、顧客が前記施設外にいる場合に前記第1登録手段が受け付けた商品と、のそれぞれについて、顧客に対して受渡しに係る報知を行う報知手段と、
さらに備えることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記所在情報が前記施設内に顧客がいることを示す場合、前記第1登録手段が商品の登録を受け付ける登録画面を優先して表示し、
前記所在情報が前記施設外に顧客がいることを示す場合、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付ける登録画面を優先して表示する
表示制御部をさらに備える、
ことを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
コンピュータを、
商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段、
商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段、
前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店などの店舗では、携帯端末などを用いて、来店前に座席の予約を行う各種サービスが行われている。一例として、店舗内の人体位置を検出するようにし、店舗内の空間が視覚化された平面図上の当該人体位置に、人体を示す物体データを描画した混雑状況図をユーザに提示する混雑状況提示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-133847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、店舗内の施設を予約する顧客が商品を注文しないことがあると、効率よく商品を販売することができないことがある、という問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品を効率よく販売することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段と、商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段と、前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段と、を備えることを特徴とするシステムである。
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、コンピュータを、商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段、商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段、前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る予約システム1の構成例を示す説明図である。
図2】予約システム1が備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】予約システム1における商品の予約から受渡しまでの概要を示すシーケンス図である。
図4】予約システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図5】予約登録を行う際の顧客端末装置50の画面例を示す図である。
図6】予約登録を行う際の顧客端末装置50の画面例を示す図である。
図7】予約登録を行う際の顧客端末装置50の画面例を示す図である。
図8】顧客端末装置50が行う処理の一例を示すフローチャートである。
図9】顧客端末装置50が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図10】顧客端末装置50が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
図11】顧客端末装置50が行う座席登録処理の一例を示すフローチャートである。
図12】キッチン端末装置30が印刷する伝票の一例を示す説明図である。
図13】キッチン端末装置30が行う印刷処理の一例を示すフローチャートである。
図14】呼出ディスプレイ40に表示される注文番号の一例を示す図である。
図15】呼出ディスプレイ40が行う報知処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
(予約システム1の構成例)
図1は、実施形態に係る予約システム1の構成例を示す説明図である。予約システム1は、システムの一例である。予約システム1は、例えば、商品とともに施設内の利用空間の予約を行うことが可能な施設に導入される。本実施形態では、施設を飲食店とし、利用空間を座席とする。また、飲食店は、いわゆるファーストフード店やフードコート店などのように、食前に決済(先払い)を行う店舗である。具体的には、飲食店は、顧客が注文カウンタで、商品を注文し、商品の受渡前または受渡時に精算を行い、顧客が座席まで商品を運んで飲食を行う形態の店舗である。すなわち、原則、店舗スタッフが顧客の座席まで配膳を行わない形態の店舗である。
【0010】
なお、予約システム1に係る施設は、飲食店に限らず、商品とともに施設内の利用空間の予約を行うことが可能な施設であればよい。例えば、施設は、競技場、映画館、劇場などであってもよい。また、予約システム1に係る施設は、カラオケボックス、漫画喫茶、ホテル、レンタルルームなどであってもよい。この場合の利用空間は、個室である。また、予約システム1に係る施設は、遊戯場(例えば、ビリヤード場、ボウリング場、ゲームセンター)であってもよい。この場合の利用空間は、例えば、ビリヤードテーブル、ボウリングレーン、ゲーム機である。
また、施設において取り扱われる商品は、施設内において飲食されるイートイン商品を含み、持ち帰り可能なテイクアウト商品を含んでもよい。
【0011】
図1において、予約システム1は、注文管理サーバSvと、顧客CSが所持する顧客端末装置50と、店舗Stに設置される各種装置とを備える。店舗Stに設置される各種装置は、店舗管理装置10と、POS(Point Of Sales)端末装置20と、キッチン端末装置30と、呼出ディスプレイ40とを含む。また、店舗Stは、顧客CSが飲食する座席を備える。座席は、予約が必要な座席と、予約が不要なフリーの座席とを含む。予約が必要な座席は、例えば、扉や壁を備えた完全個室の座席や、パーティションで区切られた半個室の座席などを含む。
【0012】
予約システム1が備える各装置は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
【0013】
予約システム1における商品の注文態様は、以下の3つの態様を含む。
・店外注文:顧客CSが店外で顧客端末装置50を用いて登録する態様。
・店内注文:顧客CSが店内で顧客端末装置50を用いて登録する態様。
・POS注文:店舗スタッフが店内でPOS端末装置20を用いて顧客CSからの申し出に応じて登録する態様。
【0014】
注文管理サーバSvは、顧客端末装置50から商品や座席の予約を受け付けるサーバ装置である。注文管理サーバSvは、顧客端末装置50からのクレジットカードの決済要求に応じて、不図示のクレジットカード決済サーバに対して、クレジットカードに対応する決済処理を実行させることが可能である。注文管理サーバSvは、顧客端末装置50からの予約を受け付けると、予約内容を店舗管理装置10へ送信する。
【0015】
店舗管理装置10は、注文管理サーバSvから受信した予約内容や、POS端末装置20から受信した注文内容および売上データなどを管理する。また、店舗管理装置10は、商品マスタなどの取引に必要な各種情報を記憶する。商品マスタは、各商品の商品識別情報(例えばJAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、販売価格などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品(計量対象商品)の商品識別情報、商品名、計量対象商品の単価などを含む。また、店舗管理装置10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。また、店舗管理装置10は、店舗St内の各装置(POS端末装置20、キッチン端末装置30、呼出ディスプレイ40)に、所定の指示を行う。
【0016】
POS端末装置20は、顧客CSからの申し出に応じて、店舗スタッフから操作を受け付けた商品の登録と精算とを行う。なお、POS端末装置20は、いわゆるセルフレジであってもよく、具体的には、商品の登録および精算のうち、少なくとも一方を顧客CSの操作に応じて行うレジであってもよい。また、予約システム1は、POS端末装置20に代えて又は加えて、券売装置を備えていてもよく、すなわち、券売装置を用いた取引を行ってもよい。券売装置は、顧客CSの操作に応じた商品の登録および精算を行って、食券を発行する装置である。
【0017】
顧客端末装置50は、顧客CSが所持する可搬型の端末装置である。顧客端末装置50は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートパソコンである。なお、顧客端末装置50は、デスクトップパソコンといった据え置き型の端末装置を含む。顧客端末装置50には、所定のアプリケーションプログラム(以下「予約アプリ」という。)がインストールされている。顧客端末装置50は、予約アプリが起動すると、注文管理サーバSvとネットワークを経由して通信を行い、店舗Stにおける商品および座席の予約を行うことが可能になる。
【0018】
キッチン端末装置30は、例えば、厨房に配置され、プリンタ、モニタ(キッチンモニタ)、および操作部などを備える。プリンタは、店舗管理装置10からの調理指示に応じた情報を出力(表示、印刷)する。また、操作部は、調理が完了した際に店舗スタッフから押下を受け付ける調理完了ボタンを含む。調理完了ボタンが押下されると、キッチン端末装置30は、調理が完了した旨を示す調理完了通知を店舗管理装置10へ送信する。
【0019】
呼出ディスプレイ40は、店舗St内の顧客CSが視認できる位置に配置されている。呼出ディスプレイ40は、キッチン端末装置30において調理完了ボタンが押下されることに応じて、顧客CSに受け渡す商品に対応する注文番号を表示する。なお、呼出ディスプレイ40は、店舗スタッフから注文番号の入力を受け付けることによって、注文番号を表示してもよい。顧客CSは、自身が注文した商品に対応する注文番号が呼出ディスプレイ40に表示されると、受渡し用のカウンタに赴き、商品を受け取る。
【0020】
なお、呼出ディスプレイ40は、商品ごとに調理状況(調理中であることや、調理完了済みであることなど)を表示するようにしてもよい。例えば、呼出ディスプレイ40は、調理中であることを示す領域と、調理が完了済みであることを示す領域とを備えるようにし、各商品の注文番号を、各商品の調理状況に応じた領域に表示するようにしてもよい。
【0021】
また、店舗Stが備える装置は、上記の装置の他にも、店舗スタッフが注文内容を閲覧する店員注文管理装置を備えてもよい。店員注文管理装置は、例えば、タブレット端末等の可搬型の端末装置であり、注文内容を表示する。店舗スタッフは、店員注文管理装置に表示される注文内容を確認して、注文内容に応じた商品を準備したり、予約内容を把握したりする。
【0022】
(各コンピュータ装置の構成)
図2は、予約システム1が備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ200は、注文管理サーバSv、店舗管理装置10、POS端末装置20、キッチン端末装置30、呼出ディスプレイ40、および顧客端末装置50に、それぞれ実装される。
【0023】
コンピュータ200は、プロセッサ201、メインメモリ202、ストレージ203、インタフェース204を備える。プロセッサ201は、ストレージ203に記憶される予約プログラム等の各種プログラムを読み出して、メインメモリ202に展開し、プログラムに従って処理を実行する。また、プロセッサ201は、プログラムに従って、記憶領域をメインメモリ202に確保する。プロセッサ201の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0024】
ストレージ203は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリを含む。ストレージ203は、コンピュータ200のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェース204または通信回線を介してコンピュータ200に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ200に配信される場合、配信を受けたコンピュータ200が当該プログラムをメインメモリ202に展開し、処理を実行してもよい。
【0025】
コンピュータ200が実装される装置が、店舗管理装置10、POS端末装置20、キッチン端末装置30、呼出ディスプレイ40、および顧客端末装置50である場合、コンピュータ200には、インタフェース204を介して、入力デバイスや出力デバイスが接続される。入力デバイスは、例えば、タッチパネルや、操作ボタンを含み、特にPOS端末装置20や顧客端末装置50の場合にはカメラを含む。また、顧客端末装置50は、入力デバイスとして、GPS(Global Positioning System)ユニットを備える。出力デバイスは、例えば、ディスプレイやスピーカを含み、特にPOS端末装置20やキッチン端末装置30の場合にはプリンタを含む。
【0026】
(予約システム1における商品の予約から受渡しまでの概要)
図3は、予約システム1における商品の予約から受渡しまでの概要を示すシーケンス図である。なお、図3のおいては、予約の対象を、商品として説明するが、座席の予約を含む。
ステップS301:顧客端末装置50は、顧客の操作に応じて、予約アプリや店舗の予約サイト(Webページ)から注文管理サーバSvにアクセスして、注文する商品の登録を受け付けて予約を完了させる。予約の完了には、決済(事前決済)を要することとするが、事前決済を不要としてもよい。当該予約は、店内注文であるか、店外注文であるかの注文態様を含む。また、予約が完了すると、注文を識別する注文番号や、座席を識別する座席番号が発行される。注文番号や座席番号は、顧客端末装置50のディスプレイに表示される。
【0027】
ステップS302:注文管理サーバSvは、顧客端末装置50から受け付けた新たな予約内容を記憶する。また、注文管理サーバSvは、新たな予約内容を店舗管理装置10へ送信する。
ステップS303:店舗管理装置10は、注文管理サーバSvから予約内容を受信すると、予約内容を記憶する。
【0028】
ステップS304:POS端末装置20は、店員の操作によって、顧客からの申し出に応じた商品の登録と精算を行う(POS注文)。商品の登録および精算が行われると、注文を識別する注文番号が発行される。当該注文番号は、番号札等によって、顧客に渡される場合もある。POS端末装置20は、商品の登録および精算を行うと、登録した商品の商品情報や注文番号を含む予約内容を店舗管理装置10へ送信する。これにより、店舗管理装置10は、POS端末装置20から受信した予約内容を記憶する。すなわち、店舗管理装置10は、注文管理サーバSvから受信した予約内容のみならず、POS端末装置20から受信した予約内容についても記憶する。
【0029】
店外注文を行った顧客は、予約した時刻に来店すると、店舗スタッフに来店した旨を申し出て、予約時に発行された注文番号や座席番号等を店舗スタッフに提示する。これにより、当該顧客は、予約した座席に案内される。
ステップS305:店舗管理装置10は、予約内容に含まれる商品の予約時刻に基づいて、商品の調理開始時刻を決定し、調理開始時刻になると、キッチン端末装置30へ当該商品の調理開始指示を送信する。なお、調理開始指示は、商品の内容に応じて送信されてもよい。例えば、ドリンク類について調理開始指示が送信されないようにし、フード類について調理開始指示が送信されるようにしてもよい。
【0030】
ステップS306:キッチン端末装置30は、店舗管理装置10から調理開始指示を受信すると、調理開始指示が示す商品の伝票を印刷する。これにより、厨房の店舗スタッフが料理を開始する。
ステップS307:キッチン端末装置30は、伝票に印刷された商品の調理が完了し、調理スタッフから調理完了を受け付けると、店舗管理装置10に調理完了通知を送信する。
ステップS308:店舗管理装置10は、調理完了通知に含まれる注文番号を抽出し、呼出ディスプレイ40に当該注文番号の表示指示を送信する。
ステップS309は、呼出ディスプレイ40は、店舗管理装置10から注文番号の表示指示を受信すると、表示指示に応じた注文番号を表示する。
【0031】
これにより、呼出ディスプレイ40による顧客の呼出が行われる。顧客は、当該呼出があると、商品を受け取りに行き、受渡しが完了する。また、座席の予約を行った顧客に対しては、店舗スタッフが配膳することも可能であり、配膳によって受け渡しが完了する場合もある。なお、呼出ディスプレイ40に代えて又は加えて、呼出用の無線機端末(ページャ端末)を用いて、呼出を行うようにしてもよい。
【0032】
(予約システム1の機能的構成の一例)
ここで、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客が商品を注文しないことがあると、店舗では効率よく商品を販売することができないことがある。そこで、本実施形態では、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることを可能にしている。以下、予約システム1の機能的構成について説明する。
【0033】
図4は、予約システム1の機能的構成の一例を示すブロック図である。図4において、予約システム1は、第1登録部401と、第2登録部402と、予約部403と、取得部404と、表示制御部405と、印刷部406と、第3登録部407と、報知部408とを備える。第1登録部401と、第2登録部402と、予約部403と、取得部404と、表示制御部405とは、顧客端末装置50に具備される。印刷部406は、キッチン端末装置30に具備される。第3登録部407は、POS端末装置20に具備される。報知部408は、呼出ディスプレイ40に具備される。図4に示す各機能部は、それぞれの装置に実装されるコンピュータ200のプロセッサ201によって実現される。すなわち、コンピュータ200のプロセッサ201が予約プログラムを含む所定のプログラムを実行することにより、各機能部を実現する。
【0034】
(予約を完了させることについて)
第1登録部401は、商品の登録を顧客から受け付ける。第2登録部402は、座席の登録を顧客から受け付ける。なお、以下では、第1登録部401による商品の登録を「商品の予約登録」という場合があり、また、第2登録部402による座席の登録を「座席の予約登録」という場合がある。予約登録する座席は、指定の座席(指定席)でもよいし、指定のないフリーの座席(自由席)でもよい。
【0035】
予約部403は、第1登録部401が受け付けた商品の予約登録と、第2登録部402が受け付けた座席の予約登録とに基づいて、予約を完了させる。予約部403は、第1登録部401が商品の予約登録を受け付け、且つ、第2登録部402が座席の予約登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする。言い換えれば、予約部403は、第2登録部402が座席の予約登録を受け付けている場合でも、第1登録部401が商品の予約登録を受け付けていない場合には、予約を完了させない。なお、以下では、上記条件を「予約条件」という場合がある。
【0036】
予約は、例えば、事前決済が行われることによって完了する。なお、事前決済と、店舗での決済とを顧客が選択できるようにしてもよい。このようにした場合、予約は、店舗での決済が選択されて、予約の確定を示す操作が行われることによって完了する。なお、店舗での決済が選択された場合、精算(決済)は、顧客が来店した後にPOS端末装置20や券売装置で行われることになる。
【0037】
事前決済は、例えば、クレジットカードによる決済であるが、これに限らず、ポイントでの支払など、他の決済方法であってもよい。予約部403は、商品と座席の両方の予約登録がされていないには、事前決済を行えないようにする。事前決済を行えないようにするとは、具体的には、例えば、決済を行う画面に遷移させないようにしたり、遷移させたとしても決済の確定を行えないようにしたりすることである。
これにより、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができるため、客単価を上げることができる。
【0038】
(店内注文と店外注文とにおける予約登録の完了について)
取得部404は、顧客が店舗内および店舗外のいずれにいるかを示す所在情報を取得する。所在情報は、具体的には、例えば、店外注文であるか、店内注文であるかを示す情報を含む。所在情報の取得に用いられる情報の一例を以下に列挙する。
・顧客から受け付ける操作情報。
・顧客端末装置50の位置情報。
・店舗広告等の2次元コードに含まれる店舗特定情報。
【0039】
操作情報は、店舗外にいるか、または店舗内にいるかの選択を、顧客から受け付ける情報である。取得部404は、操作情報に応じた所在情報を取得することが可能である。
位置情報は、顧客端末装置50が備えるGPSユニットによって検出される。顧客端末装置50は、GPSユニットが検出する位置情報と、店舗の位置情報とを比較することにより、自装置が店舗内に位置するか、または店舗外に位置するかを判別することが可能である。この場合、取得部404は、当該判別結果が示す所在情報を取得することが可能である。
【0040】
2次元コードは、例えば、店舗外で配布されるクーポン券やチラシなどに表示されているほか、客席テーブルや受渡カウンタなどに置かれる所定の店舗媒体(ディスプレイや紙媒体)に表示される。2次元コードには、予約画面を表示させるためのアクセス情報が含まれる。アクセス情報は、例えば、アプリ上で予約画面を表示させるための情報や、アプリとは独立したWebサイト(ブラウザ)上で予約画面を表示させるための情報(URL:Uniform Resource Locator)を含む。店舗媒体に印刷される2次元コードには、店舗を特定する店舗特定情報を含ませることが可能である。顧客端末装置50が店舗特定情報を含む2次元コードを読み取って、注文管理サーバSvにアクセスすることによって、注文管理サーバSvは、店舗特定情報に基づいて、当該顧客端末装置50が位置する店舗を判別することが可能である。この場合、取得部404は、当該判別結果を受信することにより、判別された店舗内にいることを示す所在情報を取得することが可能である。
上記の通り、2次元コードを使った運用の場合は、Webサイト上に予約画面を表示させることができるため、顧客端末装置50へアプリをインストールしておくことは必須ではない。
【0041】
予約部403は、取得部404によって取得された所在情報が店舗内に顧客がいることを示す場合、すなわち、店内注文の場合、第2登録部402が座席の予約登録を受け付けたか否かにかかわらず、予約を完了可能である。具体的には、店内注文において、予約部403は、商品の予約登録を受け付けていれば、座席の予約登録を受け付けた否かにかかわらず、予約を完了可能にする。なお、店内注文において、第2登録部402が座席の予約登録を受け付けないようにしてもよいし、第2登録部402が座席の予約登録を受け付けるようにしてもよい。
【0042】
予約部403は、所在情報が店舗外に顧客がいることを示す場合、すなわち、店外注文の場合、上記予約条件の成立により予約を完了可能にする。これにより、店外注文によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。
【0043】
(店外注文と店内注文とにおける顧客端末装置50の画面の制御について)
表示制御部405は、商品の登録画面および座席の登録画面のうち、いずれか一方を優先して表示させる。優先して表示させるとは、例えば、一方の画面を先(トップ画面)に表示させることである。ただし、優先して表示させるとは、例えば、表示画面が比較的大きい場合、一方の画面を他方の画面に比べて大きい表示領域で表示させることとしてもよい。
【0044】
表示制御部405は、店内注文の場合、すなわち、取得部404によって取得された所在情報が店舗内に顧客がいることを示す場合、第1登録部401が商品の予約登録を受け付ける登録画面(例えば、後述する商品登録画面640:図6(D))を優先して表示する。
これにより、店内注文における顧客の場合は、自席を確保できるものと見込めることから、商品の予約登録を優先して行わせることができる。
【0045】
一方で、表示制御部405は、店外注文の場合、すなわち、所在情報が店舗外に顧客がいることを示す場合、第2登録部402が座席の予約登録を受け付ける登録画面(例えば、後述する座席登録画面610:図6(A))を優先して表示する。
これにより、店外注文における顧客の場合は、わざわざ店外から予約して来店することから、仮に来店時に座席が確保できないとすると不都合が大きいため、座席の予約登録を優先して行わせることができる。
【0046】
(キッチン端末装置30が発行する伝票について)
印刷部406は、キッチン端末装置30が備えるプリンタに伝票(図12参照)を印刷させる。伝票は、調理対象の商品を示し、調理開始時刻になるとプリンタによって発行される。伝票には、商品を示す商品情報が印刷される。商品情報は、商品名や単価を含む。調理が完了すると、店舗スタッフが当該伝票を確認して、顧客に商品を受け渡す。
【0047】
印刷部406は、座席の予約登録を含む予約が完了している場合、商品情報の印刷において、座席に関する情報を印刷させる。座席に関する情報は、例えば、座席番号である。なお、座席に関する情報は、例えば、座席の利用時間や、座席の名称を含んでもよい。
これにより、座席を予約した顧客が来店して、予約した商品を受け取る前に、予約した座席に移動(着席)したとしても、店舗スタッフは伝票の座席番号を参照して、当該商品を座席まで配膳することが可能になる。
【0048】
(呼出ディスプレイ40による呼出について)
第3登録部407は、POS注文による商品の登録である。具体的には、第3登録部407は、店舗内において商品の登録を店舗スタッフから受け付ける。
報知部408は、顧客に対して受渡しに係る報知を行う。具体的には、報知部408は、POS注文における商品と、店内注文における商品と、店外注文における商品と、のそれぞれについて、顧客に対して受渡しに係る報知を行う。受渡しに係る報知は、注文番号の報知である。当該報知は、表示や音声を含む。報知部408は、具体的には、呼出ディスプレイ40の画面に注文番号を表示させ、注文番号を音声出力する。
【0049】
また、報知部408は、POS注文における商品と、店内注文における商品と、店外注文における商品とを、それぞれを顧客に認識可能な態様で表示させる。例えば、報知部408は、これらの商品ごとに、異なる領域に表示させたり、異なる表示態様で表示させたりする。
これにより、商品を注文した顧客は、自身が注文した商品に係る呼出がされているか否かを容易に把握することができる。
店舗スタッフは、商品受渡し時に、顧客が所持するPOS印刷のレシートや顧客端末装置50に表示される予約完了画面740(図7(D))に表示される注文番号と、キッチン端末装置30(キッチンプリンタ)で印刷された調理指示伝票(配膳・受渡し用伝票)に印字された注文番号とを比較し、受渡しに間違いがないことを確認することができる。
【0050】
(予約登録を行う際の顧客端末装置50の画面例)
図5図7は、予約登録を行う際の顧客端末装置50の画面例を示す図である。なお、図5図7では、店舗アプリのホーム画面から予約登録を行うものとする。また、所在情報については顧客からの選択に基づいて取得されるものとする。
【0051】
図5(A)は、店舗選択画面510を示す。店舗選択画面510は、例えば、店舗アプリのホーム画面において、予約の開始を受け付ける所定のボタンが押下された後に表示される。店舗選択画面510は、店舗表示領域511と、店舗選択ボタン512とを含む。店舗表示領域511は、予約登録が可能な複数の店舗を示す。店舗選択ボタン512は、予約登録する店舗の選択を受け付ける。店舗選択ボタン512が押下されると、図5(B)に示す注文態様選択画面520に遷移する。
【0052】
図5(B)は、注文態様選択画面520を示す。注文態様選択画面520は、店外注文と店内注文とのうち、いずれか一方を受け付ける画面である。具体的には、注文態様選択画面520は、店外注文ボタン521aと、店内注文ボタン521bとを備える。店外注文ボタン521aは、店外注文の注文態様であることを受け付ける。店内注文ボタン521bは、店内注文の注文態様であることを受け付ける。店内注文ボタン521bが押下されると、図6(D)に示す商品登録画面640に遷移する。店外注文ボタン521aが押下されると、図5(C)に示す日程選択画面530に遷移する。なお、取得部404(図4)は、店外注文ボタン521aまたは店内注文ボタン521bの押下によって入力される操作情報に応じた所在情報を取得する。
【0053】
図5(C)は、日程選択画面530を示す。日程選択画面530は、日付選択ボタン531と、決定ボタン532とを含む。日付選択ボタン531は、カレンダーが示す日付の中から一の日付(予約日)を受け付ける。決定ボタン532は、日付選択ボタン531によって選択された日付の決定を受け付ける。日付選択ボタン531によって日付が選択されて、決定ボタン532が押下されると、混雑状況確認画面540に遷移する。
【0054】
図5(D)は、混雑状況確認画面540を示す。混雑状況確認画面540は、混雑状況表示541と、決定ボタン542とを含む。混雑状況表示541は、日付選択ボタン531(図5(C))によって選択された日付における時間帯別の混雑状況を示す。混雑状況は、例えば、「〇」、「△」、「×」の3段階で表される。顧客が混雑状況確認画面540を確認して、決定ボタン542を押下すると、図6(A)に示す座席登録画面610に遷移する。
【0055】
図6(A)は、座席登録画面610を示す。座席登録画面610は、座席の選択を受け付ける画面を示す。座席登録画面610は、複数の座席選択ボタン611と、タブキー612とを含む。座席選択ボタン611は、それぞれ、座席(個室)の種類、定員、単価(15分あたりの料金)を含む。タブキー612は、画面(タブ)の切替えを受け付ける。選択中のタブはアクティブ表示され、図示では、「席予約」タブがアクティブ表示されている。座席選択ボタン611のうち、いずれか一つ(例えば最上段のボタン)が選択されると、図6(B)に示す時間帯指定画面620に遷移する。
【0056】
図6(B)は、時間帯指定画面620を示す。時間帯指定画面620は、登録内容621と、時間帯指定ボタン622と、カート確認ボタン623と、決定ボタン624とを含む。登録内容621は、座席選択ボタン611(図6(A))によって選択された座席の詳細を示す。時間帯指定ボタン622は、座席の利用開始時刻と利用終了時刻とを、それぞれプルダウン表示される時刻の中から、いずれかの時刻を受け付ける。図示では、利用開始時刻に午前9時、利用終了時刻に午後12時が選択されている。
【0057】
カート確認ボタン623は、時間帯指定ボタン622によって各時刻が入力されることにより非アクティブ表示からアクティブ表示に切り替わる。カート確認ボタン623は、非アクティブ表示ではボタンの押下を受け付けず、アクティブ表示ではボタンの押下を受け付ける。また、カート確認ボタン623は、料金表示部623aを含む。料金表示部623aは、座席の単価と利用時間とに基づいて算出された利用料金を示す。時間帯指定ボタン622によって時刻が変更されると、料金表示部623aには、変更に応じた利用料金が表示されることになる。なお、カート確認ボタン623は、座席の予約登録の取消操作を受け付けると、アクティブ表示から非アクティブ表示に切り替わる。
【0058】
決定ボタン624は、登録内容621に示す内容と、時間帯指定ボタン622によって選択された利用時間との決定を受け付ける。決定ボタン624が押下されると、図6(C)に示す座席登録完了画面630に遷移する。
【0059】
図6(C)は、座席登録完了画面630を示す。座席登録完了画面630は、座席の予約登録が完了した画面を示す。座席登録完了画面630は、座席登録画面610(図6(A))に加えて、第1座席アイコン631と、第2座席アイコン632とを含む。第1座席アイコン631は、座席選択ボタン611が示す予約する座席の受け付けが完了したことを示す。第2座席アイコン632は、カート確認ボタン623上に表示され、予約する座席の受け付けが完了したことを示す。予約する座席の受け付けが完了すると、顧客によるタブキー612の選択に応じて、図6(D)に示す商品登録画面640に遷移する。なお、予約する座席の受け付けが完了すると、顧客によるタブキー612の選択にかかわらず、自動で、商品登録画面640に遷移させるようにしてもよい。
【0060】
図6(D)は、商品登録画面640を示す。商品登録画面640は、商品の選択を受け付ける画面を示す。商品登録画面640は、複数の商品選択ボタン641を含む。商品選択ボタン641は、それぞれ、商品名、および価格を含む。なお、図5(B)の注文態様選択画面520において店内注文ボタン521bが押下された場合も、商品登録画面640に遷移する。この場合の商品登録画面640では、席予約を示すタブキー612は、複数のタブキー612の中で、最も優先度が低い位置(最後の位置)に配置される。具体的には、席予約を示すタブキー612は、最も右側に表示されるか、または画面外となる。
【0061】
商品登録画面640において、商品選択ボタン641のうち、いずれか一つ(例えば「ブレンド」)が選択されると、図7(A)に示す商品登録画面710に遷移する。
【0062】
図7(A)は、商品登録画面710を示す。商品登録画面710は、予約する商品の受け付けが完了した画面を示す。商品登録画面710は、商品登録画面640(図6(D))に加えて、第1商品アイコン711と、第2商品アイコン712とを含む。第1商品アイコン711は、商品選択ボタン641が示す商品の受け付けが完了したことを示す。第2商品アイコン712は、カート確認ボタン623上に表示され、予約する商品の受け付けが完了したことを示す。予約する商品の受け付けが完了し、カート確認ボタン623が押下されると、図7(B)に示す登録確認画面720に遷移する。
【0063】
図7(B)は、登録確認画面720を示す。登録確認画面720は、予約登録した座席および商品の確認を促す画面を示す。登録確認画面720は、変更ボタン721と、追加ボタン722と、決済開始ボタン723とを含む。変更ボタン721は、座席の利用時間の変更を受け付ける画面への遷移や、商品の数量変更を受け付ける画面への遷移を受け付ける。追加ボタン722は、商品を追加するために商品登録画面710(図7(A))への遷移や、座席の変更するために座席登録完了画面630(図6(C))への遷移を受け付ける。決済開始ボタン723は、登録確認画面720に示す内容で精算の開始を受け付ける。
【0064】
図示において、決済開始ボタン723は、アクティブ表示されており、押下を受け付けることが可能である。ただし、決済開始ボタン723は、非アクティブ表示となる場合があり、すなわち、決済画面730(図7(C))へ遷移不可能な場合がある。例えば、店外注文において、予約する座席および商品の両方を受け付けていない場合に、決済開始ボタン723は、非アクティブ表示となる。また、店内注文において、少なくとも予約する商品を受け付けていない場合に、決済開始ボタン723は、非アクティブ表示となる。
【0065】
図7(B)に示す登録確認画面720において、決済開始ボタン723が押下されると、図7(C)に示す決済画面730に遷移する。
【0066】
図7(C)は、決済画面730を示す。決済画面730は、決済種別選択ボタン731と、入力欄732と、確定ボタン733とを含む。決済種別選択ボタン731は、決済種別の選択を受け付ける。本実施形態では、決済種別は、クレジットカードである。入力欄732は、クレジットカードのカード情報の入力を受け付ける欄を示す。確定ボタン733は、選択された決済種別と、入力欄732への入力内容との確定を受け付ける。確定ボタン733が押下され、精算が完了すると、図7(D)に示す予約完了画面740に遷移する。
【0067】
図7(D)は、予約完了画面740を示す。予約完了画面740は、注文番号および座席番号を含む。顧客は、来店時に、予約完了画面740を表示させて、店舗スタッフに提示する。これにより、店舗スタッフは、顧客を座席に案内して、商品を提供することができる。なお、予約完了画面740には、注文番号および座席番号に代えて、予約番号を表示させてもよい。この場合、店舗側(例えば、店舗管理装置10)は、予約番号と、注文番号および座席番号とを紐付けて管理しておけばよい。店舗管理装置10は、店舗スタッフが顧客から提示された予約番号の入力を受け付け、受け付けた予約番号に基づいて、注文番号および座席番号を出力することも可能である。
【0068】
(顧客端末装置50が行う処理の一例)
図8は、顧客端末装置50が行う処理の一例を示すフローチャートである。なお、図8に示すフローチャートは、今回の取引に係る注文態様が、店外注文であるか、または店内注文であるかを区別する処理を示す。
図8に示すように、顧客端末装置50は、予約の開始であるか否かを判断する(ステップS801)。顧客端末装置50は、予約の開始となるまで待機し(ステップS801:NO)、予約の開始になると(ステップS801:YES)、2次元コードの読み取りに基づく予約の開始であるか否かを判断する(ステップS802)。2次元コードの読み取りに基づく予約の開始ではない場合(ステップS802:NO)、すなわち、予約アプリ上のホーム画面から所定の操作を受け付けることに基づく予約の開始である場合、顧客端末装置50は、GPSユニットから位置情報を取得可能であるか否かを判断する(ステップS803)。
【0069】
位置情報を取得できない場合(ステップS803:NO)、例えば、予約アプリからの位置情報の取得が許可される設定になっていない場合、顧客端末装置50は、ステップS806に進み、顧客から店舗の選択を受け付ける。一方、位置情報を取得できる場合(ステップS803:YES)、顧客端末装置50は、店舗の位置情報と自装置の位置情報とに基づいて、現在位置が店舗外であるか否かを判断する(ステップS804)。現在位置が店舗外である場合(ステップS804:YES)、顧客端末装置50は、ステップS809に進み、店外注文の注文態様であることを示す店外注文フラグをONにする。一方、現在位置が店舗外ではない場合(ステップS804:NO)、すなわち、現在位置が店舗内である場合、顧客端末装置50は、ステップS810に進むことになり、店外注文フラグがONにならない。
【0070】
ステップS802において、2次元コードの読み取りに基づく予約の開始である場合(ステップS802:YES)、顧客端末装置50は、2次元コードに含まれるアクセス情報に基づいて、自装置が店舗内にいることが判別されたか否かを判断する(ステップS805)。自装置が店舗内にいることが判別された場合(ステップS805:YES)、言い換えれば、2次元コードに店舗特定情報が含まれていた場合、顧客端末装置50は、ステップS810に進むことになり、店外注文フラグがONにならない。
【0071】
一方、自装置が店舗内にいることが判別されない場合(ステップS805:NO)、すなわち、店舗外で配布されるチラシなどに記載の2次元コードの読み取りに基づく予約の開始である場合、顧客端末装置50は、店舗選択画面510(図5(A))において店舗の選択を受け付ける(ステップS806)。さらに、顧客端末装置50は、注文態様選択画面520(図5(B))において、店外注文および店内注文のいずれかの選択を受け付ける(ステップS807)。
【0072】
そして、顧客端末装置50は、ステップS807における受け付けた選択が店外注文である場合(ステップS808:NO)、店外注文であることを示す店外注文フラグをONにし(ステップS809)、ステップS810に進む。そして、顧客端末装置50は、表示制御処理(図9および図10)を行い(ステップS810)、一連の処理を終了する。
【0073】
図8のフローチャートに示したように、店外注文および店内注文のいずれかであるかは、顧客の選択による入力情報や、GPSユニットの位置情報や、2次元コードに含まれるアクセス情報に基づいて、判別することができる。
【0074】
(顧客端末装置50が行う表示制御処理の一例)
図9および図10は、顧客端末装置50が行う表示制御処理の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、顧客端末装置50は、日程選択画面530(図5(C))および混雑状況確認画面540(図5(D))を順次表示して、予約日および予約日の決定を受け付ける(ステップS901)。そして、顧客端末装置50は、店外注文フラグがONであるか否かを判断する(ステップS902)。店外注文フラグがONである場合(ステップS902:YES)、すなわち、店外注文の場合、顧客端末装置50は、座席登録画面610(図6(A))を優先して表示し(ステップS903)、ステップS905に進む。
【0075】
一方、店外注文フラグがOFFである場合(ステップS902:NO)、すなわち、店内注文の場合、顧客端末装置50は、商品登録画面640(図6(D))を優先して表示し(ステップS904)、ステップS905に進む。なお、ステップS903またはステップS904において、各画面は優先して表示されるが、タブキー612(図6(A)、(D))の押下によって画面(タブ)の切替えを行うことは可能になっている。このため、顧客によるタブ切替え操作によって、所望の画面を表示させることは可能である。
【0076】
画面の優先表示を行った後、顧客端末装置50は、タブキー612(図6(A)、(D))が押下されることにより、タブの切替えを受け付けたか否かを判断する(ステップS905)。タブの切替えを受け付けない場合(ステップS905:NO)、顧客端末装置50は、ステップS907に進む。一方、タブの切替えを受け付けた場合(ステップS905:YES)、顧客端末装置50は、受け付けたタブに応じた画面に切替える(ステップS906)。
【0077】
そして、顧客端末装置50は、商品登録画面640(図6(D))が表示されている場合に、商品の予約登録(選択)を受け付けたか否かを判断する(ステップS907)。商品の予約登録を受け付ない場合(ステップS907:NO)、顧客端末装置50は、図10のステップS1001に進む。商品の予約登録を受け付けた場合(ステップS907:YES)、顧客端末装置50は、商品アイコンを表示させて(ステップS908)、図10のステップS1001に進む。商品アイコンは、受け付けた商品を示す商品選択ボタン641(図7(A))に付す第1商品アイコン711と、カート確認ボタン623に付す第2商品アイコン712(図7(A))とを含む。
【0078】
図10において、顧客端末装置50は、店外注文フラグがONであるか否かを判断する(ステップS1001)。店外注文フラグがONである場合(ステップS1001:YES)、すなわち、店外注文である場合、顧客端末装置50は、座席登録画面610(図6(A))が表示されている場合に、座席の予約登録(選択)を受け付けたか否かを判断する(ステップS1002)。座席の予約登録を受け付けない場合(ステップS1002:NO)、顧客端末装置50は、ステップS1004に進む。一方、座席の予約登録を受け付けた場合(ステップS1002:YES)、顧客端末装置50は、座席登録処理(図11)を行い(ステップS1003)、座席が予約登録済みであるか否かを判断する(ステップS1004)。
【0079】
座席が予約登録済みではない場合(ステップS1004:NO)、顧客端末装置50は、ステップS1009に進む。一方、座席が予約登録済みである場合(ステップS1004:YES)、顧客端末装置50は、商品が予約登録済みであるか否かを判断する(ステップS1005)。商品が予約登録済みではない場合(ステップS1005:NO)、ステップS1009に進む。
【0080】
一方、商品が予約登録済みである場合(ステップS1005:YES)、すなわち、座席および商品の両方が予約登録済みである場合、顧客端末装置50は、精算可能状態に制御する(ステップS1006)。精算可能状態は、決済開始ボタン723(図7(B))をアクティブ表示にすることが可能な状態である。具体的には、精算可能状態は、店外注文において、座席および商品の両方が予約登録されている状態や、店内注文において、少なくとも商品が予約登録されている状態である。
【0081】
ステップS1001において、店外注文フラグがOFFである場合(ステップS1001:NO)、すなわち、店内注文である場合、少なくとも一の商品の予約登録済みであるか否かを判断する(ステップS1007)。商品の予約登録済みではない場合(ステップS1007:NO)、顧客端末装置50は、ステップS1009に進む。一方、商品の予約登録済みである場合(ステップS1007:YES)、ステップS1006に進み、精算可能状態に制御する。
【0082】
そして、顧客端末装置50は、カート確認ボタン623が押下されることによって表示される登録確認画面720(図7(B))において、決済開始ボタン723が押下されたか否かを判断する(ステップS1008)。決済開始ボタン723が押下された場合(ステップS1008:YES)、顧客端末装置50は、決済画面730(図7(C))を表示して、決済処理を行う(ステップS1010)。そして、顧客端末装置50は、決済処理を終えることに応じて、予約を完了し(ステップS1011)、一連の処理を終了する。
【0083】
ステップS1008において、決済開始ボタン723が押下されない場合(ステップS1008:NO)、顧客端末装置50は、予約中止操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS1009)。予約中止操作は、例えば、各画面に表示される、予約の中止を受け付けるボタンの押下である。予約中止操作を受け付けない場合(ステップS1009:NO)、顧客端末装置50は、図9のステップS905に戻る。予約中止操作を受け付けた場合(ステップS1009:YES)、顧客端末装置50は、一連の処理を終了する。
【0084】
図10のフローチャートに示したように、店外注文では(店外注文フラグがONの場合)、座席および商品の両方が予約登録済みである場合に、精算可能状態とすることができ、よって、予約を完了させることができる。言い換えれば、店外注文では座席のみが予約登録されている場合には予約を完了させないようにすることができる。
一方、店内注文では(店外注文フラグがOFFの場合)、商品が予約登録済みである場合に、精算可能状態とすることができ、よって、予約を完了させることができる。
また、店内注文では(店外注文フラグがOFFの場合)、顧客が店舗内にいることから、座席の予約登録を受け付けないようにし、すなわち、商品の予約登録のみを受け付けるようにすることができる。
【0085】
なお、店内注文の場合でも、座席の予約登録を受け付けるようにしてもよい。店内注文における座席の予約は、商品が予約登録済みであることを条件として完了可能としてもよいし、商品の予約登録の有無にかかわらず完了可能としてもよい。
【0086】
(顧客端末装置50が行う座席登録処理の一例)
図11は、顧客端末装置50が行う座席登録処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すように、顧客端末装置50は、時間帯指定画面620(図6(B))を表示して、座席の利用開始時刻と利用終了時刻とを受け付ける(ステップS1101)。そして、顧客端末装置50は、座席の単価と利用時間とに基づいて利用料金を算出する(ステップS1102)。
【0087】
次に、顧客端末装置50は、算出された利用料金の表示を含むカート確認ボタン623(図6(B))をアクティブ表示する(ステップS1003)。そして、顧客端末装置50は、座席アイコンを表示させて(ステップS1004)、図10のステップS1004に進む。座席アイコンは、座席選択ボタン611(図6(C))に付す第1座席アイコン631と、カート確認ボタン623に付す第2座席アイコン632とを含む。
【0088】
(キッチン端末装置30が印刷する伝票について)
図12は、キッチン端末装置30が印刷する伝票の一例を示す説明図である。図12(A)の伝票1200は、店外注文における伝票を示す。図12(B)の伝票1210は、店内注文における伝票またはPOS注文における伝票を示す。図12(A)、(B)に示すように、伝票1200、1210は、一般項目1201と、商品項目1202と、バーコード1203とを含む。伝票1200の一般項目1201は、注文番号と、座席番号と、日時とを含む。一方で、伝票1210の一般項目1201は、注文番号と、日時とを含み、座席番号を含まない。
【0089】
伝票1200に座席番号を印刷するようにしているのは、店外注文の場合、座席を予約した顧客が来店して、商品を受け取る前に、予約した座席に移動(着席)したとしても、店舗スタッフは伝票1200の座席番号を参照して、予約された商品を座席まで配膳することを可能にするためである。
一方で、店内注文やPOS注文の場合、顧客が注文カウンタで、商品を注文して精算を終えると、商品を受け取って顧客がフリーの座席を自由に選んで座ることになる。このため、伝票1210の発行時には顧客の座席が不明であることから、伝票1210には座席番号を印刷しないようにしている。なお、フードメニューなどのように、精算後に直ぐに商品の受渡しを行えない場合には、呼出ディスプレイ40によって、当該顧客を呼出すことが可能である。言い換えれば、フリーの座席に座る顧客に対して、店舗スタッフによる配膳が行われることは生じにくい。
【0090】
なお、商品項目1202は、注文された商品を示す。バーコード1203は、取引を識別する識別情報を含む。POS端末装置20は、バーコード1203を読み取ると、バーコード1203から識別情報を取得するとともに、識別情報に紐付けられる精算用の情報を取得することが可能である。
【0091】
(キッチン端末装置30が行う印刷処理)
図13は、キッチン端末装置30が行う印刷処理の一例を示すフローチャートである。図13において、キッチン端末装置30は、店舗管理装置10から調理開始指示を受信したか否かを判断する(ステップS1301)。キッチン端末装置30は、調理開始指示を受信するまで待機し(ステップS1301:NO)、調理開始指示を受信すると(ステップS1301:YES)、調理開始指示に含まれる注文態様を示す情報に基づいて、店外注文であるか否かを判断する(ステップS1302)。
【0092】
店外注文である場合(ステップS1302:YES)、キッチン端末装置30は、座席番号を含む伝票1200を印刷し、一連の処理を終了する。一方、店内注文である場合(ステップS1302:NO)、キッチン端末装置30は、座席番号を含まない伝票1210を印刷し、一連の処理を終了する。
【0093】
(呼出ディスプレイ40の表示例について)
図14は、呼出ディスプレイ40に表示される注文番号の一例を示す図である。図14において、呼出ディスプレイ40には、呼出画面1400が表示されている。呼出画面1400には、調理が完了した商品に対応する注文番号が表示されている。これにより、顧客に対して商品の受け取りを促すことができる。
【0094】
呼出画面1400は、POS注文領域1401と、店内注文領域1402と、店外注文領域1403とを含む。POS注文領域1401は、POS注文における商品の注文番号が表示される領域である。店内注文領域1402は、店内注文における商品の注文番号が表示される領域である。店外注文領域1403は、店外注文における商品の注文番号が表示される領域である。これにより、顧客は、注文番号の判別が容易になる。
【0095】
(呼出ディスプレイ40が行う報知処理)
図15は、呼出ディスプレイ40が行う報知処理の一例を示すフローチャートである。図15において、呼出ディスプレイ40は、店舗管理装置10から注文番号の表示指示を受信したか否かを判断する(ステップS1401)。呼出ディスプレイ40は、注文番号の表示指示を受信するまで待機し(ステップS1401:NO)、注文番号の表示指示を受信すると(ステップS1401:YES)、注文番号の表示指示に含まれる注文態様を示す情報に基づいて、注文態様を判別する(ステップS1402)。そして、呼出ディスプレイ40は、注文態様に応じた領域に注文番号を表示し(ステップS1403)、一連の処理を終了する。
【0096】
(実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態の予約システム1において、顧客端末装置50は、顧客から商品の登録を受け付け、且つ、顧客から座席の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする。これにより、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。したがって、施設のみの利用を抑えることができるため、効率よく商品を販売することができる。
【0097】
また、本実施形態の予約システム1において、キッチン端末装置30は、座席の登録を受け付けた予約が完了している場合、商品情報の印刷において座席に関する情報を印刷する。これにより、店外注文によって座席を予約した顧客が来店して、商品を受け取る前に、予約した座席に移動(着席)したとしても、店舗スタッフは伝票1200(図12)の座席番号を参照して、予約された商品を座席まで配膳することができる。特に、顧客が完全個室の座席を利用した場合には、呼出ディスプレイ40を確認できないことがあるため、配膳できることによって、当該顧客への商品の受渡しを確実に行うことができる。
【0098】
また、本実施形態の予約システム1において、顧客端末装置50は、店内注文の場合、座席の登録を受け付けたか否かにかかわらず、予約を完了可能であり、一方で、店外注文の場合、商品および座席の登録を受け付けることを条件に予約を完了可能にする。これにより、店外注文によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。したがって、店外注文における施設のみの利用を抑えることができるため、効率よく商品を販売することができる。
【0099】
また、本実施形態の予約システム1において、呼出ディスプレイ40は、POS注文における商品のと、店内注文における商品と、店外注文における商品と、のそれぞれについて、顧客に対して受渡しに係る報知を行う。これにより、店舗は、それぞれの注文態様に対応するディスプレイを用意しなくても、呼出ディスプレイ40(一の画面)に、各注文態様に対応する注文番号を表示することができる。また、注文態様に対応する注文番号が一の画面に表示されるため、商品を注文した顧客は、自身が注文した商品に係る呼出がされているか否かを容易に把握することができる。
【0100】
また、本実施形態の予約システム1において、顧客端末装置50は、店内注文の場合には商品の登録を受け付ける登録画面(図6(D)の商品登録画面640)を優先して表示し、一方で、店外注文の場合には座席の登録を受け付ける登録画面(図6(A)の座席登録画面610)を優先して表示する。これにより、店内注文を行う顧客の場合は、自席を確保できるものと見込めることから、商品の予約登録を優先して行わせることができる。一方で、店外注文を行う顧客の場合は、わざわざ店外から予約して来店することから、仮に来店時に座席が確保できないとすると不都合が大きいため、座席の予約登録を優先して行わせることができる。
【0101】
(実施形態の変形例)
以下に、実施形態の変形例1、2について説明する。なお、以下の各変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、上述した実施形態と、各変形例に示す構成を組み合わせる構成とすることも可能である。
【0102】
(変形例1)
上述した実施形態では、店外注文を行った顧客が、来店時に店舗スタッフに来店した旨を申し出ることにより、予約した座席を利用する例について説明した。変形例1では、来店時に顧客が店舗スタッフへの申し出を行わずに、予約した座席を利用可能にする例について説明する。
【0103】
変形例1に係る予約システム1は、チェックインを受け付ける来店受付装置を備える。具体的には、来店受付装置は、顧客の来店および個室の利用を受け付ける。来店受付装置は、各個室に設けられ、個室ごとに、顧客の来店および個室の利用を受け付ける。ただし、来店受付装置は、店舗の入口などに設けられ、各顧客の来店および個室の利用を一括して受け付けるようにしてもよい。
【0104】
来店受付装置は、例えば、コードリーダと、電子錠とを備え、店舗管理装置と通信可能である。また、変形例1に係る顧客端末装置50は、予約が完了すると、予約内容を注文管理サーバSvへ送信するとともに、予約内容に対応する予約識別コード(例えば、2次元コード)を表示可能にする。
【0105】
顧客は、予約した時刻に来店すると、顧客端末装置50に予約識別コードを表示させ、来店受付装置が備えるコードリーダに読み取らせる。コードリーダが予約識別コードを読み取ると、来店受付装置は、読み取ったコード情報を店舗管理装置10に送信し、予約の有無に関する問合せを行う。店舗管理装置10は、当該問合せがあると、コード情報に応じた予約の有無を判別し、判別結果に応じて、利用開始指示または利用不可指示を来店受付装置へ送信する。来店受付装置は、利用開始指示を受信すると、電子錠を解錠させる。これにより、顧客は、扉を開けて、座席を利用することができる。一方で、来店受付装置は、利用不可指示を受信すると、利用できない旨を報知する。
【0106】
なお、店舗管理装置10は、予約がある旨の判別結果を得ると、顧客が座席の利用を開始した旨をディスプレイに表示させる。これにより、店舗スタッフは、当該顧客が来店して、予約されている座席が利用されたことを把握することができる。また、店舗スタッフは、当該顧客が利用する座席へ配膳することができる。
【0107】
なお、来店受付装置は、電子錠を備えずに、チェックインのみを受け付けるようにしてもよい。この場合、来店受付装置は、利用可能指示を受信すると、利用可能な旨を報知すればよい。一方で、来店受付装置は、利用不可指示を受信すると、利用できない旨を報知すればよい。このようにしても、来店時に顧客が店舗スタッフへの申し出を行わずに、予約した座席を利用することができる。また、店舗管理装置10は、予約されている座席の利用状況を管理することができる。
【0108】
また、来店受付装置はディスプレイを備えていてもよい。ディスプレイは、座席(個室の)の利用に係る各種表示(報知)を行う。具体的には、ディスプレイは、待機状態では予約識別コードの読み取らせる旨を表示する。ディスプレイは、利用開始指示の受信により、利用可能な旨を表示し、また、利用不可指示の受信により、利用できない旨を表示する。また、ディスプレイは、座席が利用されている際には、利用中であることを表示する。
【0109】
また、変形例1において、店舗管理装置10は、来店受付装置からのコード情報の受信により、顧客が来店したことを判別できる。このため、店舗管理装置10は、コード情報を受信した場合に(顧客が来店した場合に)、キッチン端末装置30に調理開始指示を送信するようにしてもよい。これにより、顧客が来店した後に、伝票1200を印刷して店舗スタッフに調理を開始させることができる。したがって、商品を作り置きせずに、出来上がり直後の商品を顧客に提供することができる。また、顧客が来店しなかった場合における作り置きの商品の廃棄を抑えることができる。
【0110】
(変形例2)
上述した実施形態では、予約システム1が券売装置を備えない例について説明した。変形例2では、予約システム1が、POS端末装置20に代えて又は加えて、券売装置を備える例について説明する。
【0111】
(券売装置について)
変形例2において、券売装置は、店舗St内に設置され、商品の登録を受け付ける端末である。券売装置は、店員を介在することなく、顧客自身で商品の登録と精算を済ませることができる端末である。券売装置は、注文管理サーバSv等の外部サーバや各端末装置とネットワークを通じて接続されている。券売装置は、商品の登録および精算が完了すると、当該券売装置の印刷部から購入した商品情報、注文番号、精算種別、および金額などが印刷された購入証明証を印刷する。購入証明証は、レシートや引換券等であってもよい。また、券売装置は、商品の登録および精算が完了すると、店舗管理装置10へ送信する。これにより、POS注文の場合と同様の流れで、顧客への商品の受渡しが可能になる。
【0112】
顧客は、上記注文番号が呼出ディスプレイに表示さるまで待機し、他の注文の場合と同様に注文番号が表示されたタイミングで商品引取を行うことができる。店舗スタッフによる受渡しの際は、当該注文番号を確認の上、受渡しミスを低減することができる。
さらに券売装置は、購入証明証を紙で印刷するだけでなく、購入証明証に記載される内容に相当する情報を、顧客端末装置50に取得させるようにしてもよい。例えば、券売装置は、NFC(Near field communication)等を用いて、当該情報を電子データとして顧客端末装置50へ送信することにより、顧客端末装置50に当該情報を取得させるようにしてもよい。また、券売装置は、券売装置の画面に、当該情報を示す2次元コードを表示して、顧客端末装置50のカメラで読み取らせることによって、顧客端末装置50に当該情報を取得させるようにしてもよい。顧客端末装置50に当該情報を取得させるようにした場合、顧客端末装置50は、顧客の操作に応じて、先の予約完了画面740(図7(D))と同様の画面を表示することが可能になる。顧客は、当該画面を提示して、商品を受け取ることができる。
【0113】
また、店外注文において、店舗での決済を可能にした場合、券売装置は、実施形態におけるPOS端末装置20と同様に、決済端末としても利用することができる。この場合、券売装置では、精算が完了すると、購入証明証等が特に印刷されず、顧客端末装置50の画面上に、決済済みである旨等が表示可能となる。なお、券売装置による商品の登録は、第3登録部407による商品の登録に該当する。
【0114】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]システム、およびプログラム
[技術分野]
本発明は、システム、およびプログラムに関する。
[背景技術]
従来、飲食店などの店舗では、携帯端末などを用いて、来店前に座席の予約を行う各種サービスが行われている。一例として、店舗内の人体位置を検出するようにし、店舗内の空間が視覚化された平面図上の当該人体位置に、人体を示す物体データを描画した混雑状況図をユーザに提示する混雑状況提示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2007-133847号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、店舗内の施設を予約する顧客が商品を注文しないことがあると、店舗では効率よく商品を販売することができないことがある、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、商品を効率よく販売することができる技術を提供することにある。
【0115】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段と、商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段と、前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段と、を備えることを特徴とするシステムである。
上記構成によれば、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。したがって、施設のみの利用を抑えることができ、効率よく商品を販売することができる。
【0116】
(2)上記(1)の構成において、商品を示す商品情報を印刷する印刷手段を備え、
前記印刷手段は、利用空間の登録を受け付けた予約が完了している場合、前記商品情報の印刷において利用空間に関する情報を印刷してもよい。
上記構成によれば、店外注文によって座席を予約した顧客が来店して、商品を受け取る前に、予約した座席に移動(着席)したとしても、店舗スタッフは伝票1200(図12)の座席番号を参照して、予約された商品を座席まで配膳することができる。特に、顧客が完全個室の座席を利用した場合には、呼出ディスプレイ40を確認できないことがあるため、配膳できることによって、当該顧客への商品の受渡しを確実に行うことができる。
【0117】
(3)上記(1)または(2)の構成において、顧客が前記施設内および前記施設外のいずれにいるかを示す所在情報を取得する取得手段を備え、前記予約手段は、前記所在情報が前記施設内に顧客がいることを示す場合、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けたか否かにかかわらず、予約を完了可能であり、前記所在情報が前記施設外に顧客がいることを示す場合、前記条件で予約を完了可能にしてもよい。
上記構成によれば、店外注文によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。したがって、店外注文における施設のみの利用を抑えることができるため、効率よく商品を販売することができる。
【0118】
(4)上記(3)の構成において、前記施設内に設置された端末にて登録を店員から受け付ける第3登録手段と、前記第3登録手段が受け付けた商品と、顧客が前記施設内にいる場合に前記第1登録手段が受け付けた商品と、顧客が前記施設外にいる場合に前記第1登録手段が受け付けた商品と、のそれぞれについて、顧客に対して受渡しに係る報知を行う報知手段と、さらに備えてもよい。
上記構成によれば、店舗は、それぞれの注文態様に対応するディスプレイを用意しなくても、呼出ディスプレイ40(一の画面)に、各注文態様に対応する注文番号を表示することができる。また、注文態様に対応する注文番号が一の画面に表示されるため、商品を注文した顧客は、自身が注文した商品に係る呼出がされているか否かを容易に把握することができる。
【0119】
(5)上記(3)または(4)の構成において、前記所在情報が前記施設内に顧客がいることを示す場合、前記第1登録手段が商品の登録を受け付ける登録画面を優先して表示し、前記所在情報が前記施設外に顧客がいることを示す場合、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付ける登録画面を優先して表示する表示制御部をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、店内注文を行う顧客の場合は、自席を確保できるものと見込めることから、商品の予約登録を優先して行わせることができる。一方で、店外注文を行う顧客の場合は、わざわざ店外から予約して来店することから、仮に来店時に座席が確保できないとすると不都合が大きいため、座席の予約登録を優先して行わせることができる。
【0120】
(6)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、コンピュータを、商品の登録を顧客から受け付ける第1登録手段、商品の受渡しを行う施設が備える利用空間の登録を顧客から受け付ける第2登録手段、前記第1登録手段が商品の登録を受け付け、且つ、前記第2登録手段が利用空間の登録を受け付けることを条件に、予約を完了可能にする予約手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、顧客端末装置50によって座席を予約する顧客に対して、商品を注文させることができる。したがって、施設のみの利用を抑えることができ、効率よく商品を販売することができる。
【0121】
なお、上述した説明では、第1登録部401と、第2登録部402と、予約部403と、取得部404と、表示制御部405とが、顧客端末装置50に具備され、印刷部406がキッチン端末装置30に具備され、第3登録部407がPOS端末装置20に具備され、報知部408が呼出ディスプレイ40に具備されることとして説明したが、これらの機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、これらの機能部のうち一部の機能部が、店舗管理装置10に具備されていてもよいし、他のサーバ装置に具備されていてもよい。すなわち、POS端末装置20、キッチン端末装置30、呼出ディスプレイ40、および顧客端末装置50に代わって、他のコンピュータ装置が、例えば、各機能部を備えるようにしてもよい。これらの機能部を備えるコンピュータ装置は、複数台であってもよいし、1台であってもよい。
【0122】
なお、以上に説明した予約システム1、POS端末装置20、キッチン端末装置30、呼出ディスプレイ40、および顧客端末装置50を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0123】
Sv…注文管理サーバ、10…店舗管理装置、20…POS端末装置、30…キッチン端末装置、40…呼出ディスプレイ、50…顧客端末装置、401…第1登録部、402…第2登録部、403…予約部、404…取得部、405…表示制御部、406…印刷部、407…第3登録部、408…報知部
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