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特開2024-74089情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074089
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240523BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240523BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240523BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240523BHJP
【FI】
G01C21/34
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】31
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185155
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 岳
【テーマコード(参考)】
2F129
【Fターム(参考)】
2F129AA02
2F129AA03
2F129AA04
2F129AA05
2F129AA08
2F129CC15
2F129CC16
2F129CC25
2F129CC28
2F129DD09
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD29
2F129DD40
2F129DD41
2F129DD63
2F129EE02
2F129EE26
2F129EE37
2F129EE52
2F129EE78
2F129EE79
2F129EE80
2F129EE82
2F129EE90
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF12
2F129FF14
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF32
2F129FF60
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129FF66
2F129HH04
2F129HH12
2F129HH18
2F129HH19
2F129HH20
2F129HH21
(57)【要約】
【課題】利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する提供部と、コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する推定部と、推定部により推定された範囲に応じて、地図の表示を制御する表示制御部とを有することを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する提供部と、
前記コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、前記利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する推定部と、
前記推定部により推定された範囲に応じて、前記地図の表示を制御する表示制御部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
許容時間ごとの前記範囲において前記利用者が訪問可能な施設の数を示す前記コンテンツを含む前記地図情報を提供する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記利用者の移動手段を受け付けるための前記コンテンツを含む前記地図情報を提供し、
前記推定部は、
前記コンテンツを介して指定された許容時間と、移動手段とに基づいて、前記範囲を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、
前記地図が示す土地の地形に基づいて前記範囲を推定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記推定部は、
さらに、許容時間に基づいて、前記範囲において前記利用者が訪問可能な施設の候補を推定し、
前記表示制御部は、
前記範囲と、前記候補とに応じて、前記地図の表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記推定部は、
許容時間と、施設ごとの滞在時間とに基づいて、前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記推定部は、
許容時間と、前記利用者により設定された滞在時間とに基づいて、前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記推定部は、
許容時間と、前記利用者が施設への移動に用いる移動手段とに基づいて、前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推定部は、
許容時間と、施設の営業時間とに基づいて、前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記提供部は、
施設の種別を受け付けるための前記コンテンツを含む前記地図情報を提供し、
前記推定部は、
前記利用者に指定された種別に含まれる施設の中から前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記推定部は、
前記利用者に関する利用者情報に対応する施設の中から前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記推定部は、
評価が所定の条件を満たす施設の中から前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記推定部は、
混雑状況が所定の条件を満たす施設の中から前記候補を推定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、
前記候補が前記利用者により選択された場合に、前記候補に関する情報を示す候補コンテンツをさらに表示させ、当該候補コンテンツに対する前記利用者の操作に応じて、前記地図の表示を制御する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記表示制御部は、
出発地から目的地までの経路であって、前記候補コンテンツを介して前記利用者が選択した前記候補を経由地とする経路を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記表示制御部は、
前記候補コンテンツを介して前記利用者が選択した前記候補を、前記利用者が指定した順番で経由する前記経路を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記表示制御部は、
前記利用者が利用する移動手段に基づく前記経路を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記表示制御部は、
前記候補の混雑状況に応じた態様で前記候補を示す前記候補コンテンツを表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記表示制御部は、
さらに、前記経路の所要時間を表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記表示制御部は、
前記経路において前記利用者が利用する移動手段に基づく前記所要時間を表示させる
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記表示制御部は、
前記経路の混雑状況に基づく前記所要時間を表示させる
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
【請求項22】
前記表示制御部は、
前記経路において経由する前記候補の滞在時間に基づく前記所要時間を表示させる
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記表示制御部は、
前記所要時間が許容時間を超過する場合は、所定の警告をさらに表示させる
ことを特徴とする請求項19に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記表示制御部は、
前記経路の地形に応じた態様で前記経路を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項25】
前記表示制御部は、
前記経路の所定の地点ごとに、当該地点までの所要時間を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項26】
前記表示制御部は、
前記経路の混雑状況に応じた態様で前記経路を前記地図上に表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項27】
前記表示制御部は、
前記経路において前記利用者が利用する移動手段が利用不可能となる場合は、所定の警告をさらに表示させる
ことを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項28】
前記経路において前記利用者が利用する移動手段の利用に関するコンテンツを提示する第1提示部
をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の情報処理装置。
【請求項29】
前記候補が提供する取引対象の注文に関するコンテンツを提示する第2提示部
をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項30】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する提供工程と、
前記コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、前記利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する推定工程と、
前記推定工程により推定された範囲に応じて、前記地図の表示を制御する表示制御工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項31】
出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する提供手順と、
前記コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、前記利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する推定手順と、
前記推定手順により推定された範囲に応じて、前記地図の表示を制御する表示制御手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種のナビゲーションシステムや経路検索等、利用者に対して所定の出発地から所定の目的地まで案内する案内処理を実現する技術が知られている。このような技術の一例として、利用者によって設定された訪問地への訪問が困難な場合に、訪問地の代替となる代替地を提案する技術が知られている。また、近傍を移動する他の利用者の計画に応じて、移動経路や訪問地の提案を行う技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-148986号公報
【特許文献2】特開2005-265551号公報
【特許文献3】特開2014-048085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示できるとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した技術では、近傍に位置する訪問地の提案や、他の利用者が訪れた地点を訪問地として提案を行っているに過ぎず、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示できるとは言えない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する提供部と、前記コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、前記利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する推定部と、前記推定部により推定された範囲に応じて、前記地図の表示を制御する表示制御部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(1)である。
図3図3は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(2)である。
図4図4は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(3)である。
図5図5は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る利用者情報データベース31の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る施設情報データベース32の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係るエリア情報データベース33の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の情報処理装置等により実現される情報処理を説明する。図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。なお、図1では、本願に係る情報処理装置の一例である情報処理装置10によって、実施形態に係る情報処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置10と、利用者端末100とを含む。情報処理装置10及び利用者端末100は、ネットワークN(例えば、図5参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、図1に示した情報処理システム1には、複数台の情報処理装置10及び複数台の利用者端末100が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報処理装置10は、実施形態に係る情報処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。図1の例において、情報処理装置10は、例えば、各エリアに関するエリア情報(例えば、地形や、利用可能な移動手段、道路の混雑状況、電車やバス等の路線の混雑状況など)や、各エリアに所在する施設に関する施設情報(例えば、施設の種別や、位置、訪問者の平均滞在時間、各時間帯における混雑状況など)などの情報を管理し、これらの情報に基づくナビゲーションサービスを利用者に提供する情報処理装置である。
【0014】
なお、情報処理装置10は、ナビゲーションサービスに係るウェブサイトを提供するウェブサーバとしての機能を有していてもよい。また、情報処理装置10は、利用者端末100にインストールされたナビゲーションサービスに関するアプリケーション(以下、「ナビゲーションアプリ」と記載する場合がある)に表示する情報を、利用者端末100に配信する装置であってもよい。また、情報処理装置10は、ナビゲーションアプリのデータそのものを配信するサーバであってもよい。また、情報処理装置10は、利用者端末100に制御情報を配信する配信装置として機能してもよい。ここで、制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語やCSS(Cascading Style Sheets)等のスタイルシート言語により記述される。なお、情報処理装置10から配信されるナビゲーションアプリそのものを制御情報とみなしてもよい。
【0015】
図1に示す利用者端末100は、利用者によって利用される情報処理装置である。利用者端末100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、図1に示す例において、利用者端末100は、利用者によって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0016】
また、利用者端末100は、情報処理装置10によって提供される情報を、ウェブブラウザやアプリケーションにより表示する。なお、利用者端末100は、情報の表示処理を実現する制御情報を情報処理装置10などから受け取った場合には、制御情報に従って表示処理を実現する。
【0017】
以下、図1を用いて、情報処理装置10が行う情報処理について説明する。なお、以下の説明において、利用者端末100が、利用者ID「UID#1」により識別される利用者(利用者U1)により利用されるものとする。また、以下の説明では、利用者端末100を利用者U1と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を利用者端末100と読み替えることもできる。
【0018】
また、以下の説明において、ナビゲーションアプリが利用者端末100にインストールされているものとする。
【0019】
まず、情報処理装置10は、利用者U1の現在地を示す地図と、現在地における利用者U1の許容時間(例えば、空き時間)を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者端末100に提供する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、利用者端末100の画面C1に示す地図情報を提供する。
【0020】
具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1が訪問を希望する施設の種別を指定するためのトグル、並びに、訪問先の施設から現在地までの往復の経路の検索を希望するか否かを指定するための「往復」トグルを表示する領域AR1と、移動手段(例えば、徒歩、自転車及び自動車)を指定するため領域AR2と、許容時間を指定するためスライダB1及びスライダーバーを表示する領域AR3と、スライダB1を利用者U1が指等で移動させたスライダーバー上の位置に対応する許容時間を表示するための領域AR4とを、利用者U1の現在地P1を示す地図上に重畳して表示する地図情報を提供する。
【0021】
より具体的な例を挙げると、図1の例では、領域AR1において「往復」トグルがオン(言い換えると、利用者U1が現在地P1から訪問先の施設までの往復の経路の検索を希望)となっているため、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間(例えば、施設の平均滞在時間)の滞在とが可能な施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供する。一例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1の現在地P1から、領域AR1において利用者U1が指定した種別に対応する各施設までの往復時間であって、領域AR2において利用者U1が指定した移動手段を用いた場合の往復時間と、各施設における平均滞在時間とを合算した時間に基づいて、許容時間ごとに、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設を特定する。
【0022】
続いて、情報処理装置10は、利用者U1から許容時間の指定を受け付ける(ステップS2)。例えば、情報処理装置10は、領域AR3において指定された許容時間「40分」を受け付ける。
【0023】
続いて、情報処理装置10は、指定された許容時間内において訪問可能な範囲を推定する(ステップS3)。ここで、図1の例では、領域AR2において移動手段「徒歩」が指定されているため、情報処理装置10は、徒歩で現在地P1から許容時間「40分」以内に往復可能な範囲#1を推定する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、移動手段「徒歩」における地形(例えば、上り坂や下り坂)に応じた移動速度に基づいて、現在地P1から許容時間「40分」以内に往復可能な範囲#1を推定する。また、情報処理装置10は、徒歩にて現在地P1から許容時間「40分」以内に往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、領域AR1において利用者U1が指定した種別に対応する施設#1を、許容時間「40分」以内に訪問可能な施設であると推定する。
【0024】
続いて、情報処理装置10は、利用者端末100に提供した地図情報が示す地図の表示を制御する(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、利用者端末100の画面C2に示すように地図の表示を制御する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、現在地P1を示す地図のうち、ステップS3において推定した範囲#1を強調して表示させる。また、情報処理装置10は、施設#1に関する情報を表示する領域AR5を、地図上に重畳して表示させる。
【0025】
なお、情報処理装置10は、利用者U1が許容時間内において訪問可能な範囲に所在する施設のうち、利用者U1により選択された施設への経路を示す情報を地図上に表示させてもよい。ここで、図2図4を用いて、施設への経路の表示に関する処理について説明する。図2は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(1)である。図3は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(2)である。図4は、実施形態に係る利用者端末100の画面の一例を示す図(3)である。
【0026】
図2に示す例において、情報処理装置10は、画面C3に示すように、現在地P1を示す地図のうち、利用者U1が指定した移動手段「徒歩」で現在地P1から許容時間「70分」以内に往復可能な範囲#2を強調して表示させる。また、情報処理装置10は、範囲#2内に所在する施設#1~#4に関する情報を表示する領域AR5~8を、地図上に重畳して表示させる。
【0027】
領域AR5~8のいずれかに対する選択操作が行われた場合、情報処理装置10は、画面C3に表示した情報を示す領域AR9と、施設#1~#4に対応するコンテンツを左右方向にスクロール可能にカルーセル表示する領域AR10とを含む画面C4を表示させる。例えば、情報処理装置10は、施設#1~#4に対応する各コンテンツを表示する領域ごとに、コンテンツが示す施設を訪問する順番を指定するための領域AR11と、当該施設に訪問するか否かを指定するための領域AR12と、当該施設に滞在する時間を指定するための領域AR13とを表示させる。
【0028】
ここで、画面C4において、利用者U1が、最初に施設#4に訪問し、次に施設#3に訪問することを希望し、施設#3における滞在時間を10分、施設#4における滞在時間を20分と指定したものとする。この場合、情報処理装置10は、図3の画面C5に示すように、徒歩で現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R1を地図上に重畳して表示させる。また、情報処理装置10は、徒歩による経路R1の移動時間(例えば、地形や混雑状況に基づく移動時間)と、施設#3及び#4における滞在時間とを合算した所要時間「75分」を領域AR4に表示させる。なお、情報処理装置10は、経路R1の所要時間が、利用者U1が指定した許容時間を超過している旨のアラートを表示させてもよい。そして、情報処理装置10は、許容時間の変更を受け付けてもよい。
【0029】
また、画面C5において、利用者U1が、領域AR2にて移動手段を「徒歩」から「自動車」に変更した場合、情報処理装置10は、図3の画面C6に示すように、自動車で現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R2を地図上に重畳して表示させる。また、情報処理装置10は、経路R2の移動時間(例えば、道路の混雑状況に基づく移動時間)と、施設#3及び#4における滞在時間とを合算した所要時間「45分」を領域AR4に表示させる。なお、情報処理装置10は、経路R1の所要時間が、利用者U1が指定した許容時間を超過している旨のアラートとともに、移動手段を「徒歩」から「自動車」に変更することを提案する旨の情報を表示させてもよい。そして、移動手段を「徒歩」から「自動車」に変更する操作を行った場合に、画面C6に示す情報を表示させてもよい。
【0030】
また、画面C5において、利用者U1が、領域AR1の「往復」トグルをオフ(言い換えると、利用者U1が現在地P1から訪問先の施設までの片道の経路の検索を希望)とした場合、情報処理装置10は、図4の画面C7に示すように、徒歩で現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問する経路R3を地図上に重畳して表示させる。また、情報処理装置10は、経路R3の移動時間と、施設#3及び#4における滞在時間とを合算した所要時間「55分」を領域AR4に表示させる。
【0031】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者から許容時間の指定を受け付け、許容時間内において訪問可能な範囲や、当該範囲内に所在する施設に関する情報を提供する。したがって、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示できる。
【0032】
〔2.その他の処理例〕
なお、上述した処理は一例に過ぎず、情報処理装置10は、様々な情報を用いて様々な処理を行ってもよい。この点について、以下例示を列挙する。
【0033】
〔2-1.出発地及び目的地について〕
図1の例において、情報処理装置10が、現在地P1から利用者U1が希望する施設までの往復の経路(言い換えると、出発地及び目的地が同一である経路)を地図上に表示させる例を示したが、情報処理装置10の機能はこのような例に限定されず、それぞれ異なる地点である出発地から目的地への経路であって、利用者U1が希望する施設を経由する経路を表示させてもよい。
【0034】
〔2-2.施設の滞在時間について〕
図1の例において、情報処理装置10は、利用者U1に応じた施設の滞在時間に基づいて、許容時間以内に訪問可能な施設を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1により予め設定された、施設の種別ごとの滞在時間に基づいて、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0035】
また、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、利用者U1により設定された時間の滞在とが可能な施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供してもよい。
【0036】
〔2-3.施設の営業時間について〕
図1の例において、情報処理装置10は、施設の営業時間に基づいて、許容時間以内に訪問可能な施設を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、許容時間以内に訪問可能な施設であって、営業時間内に訪問可能な施設を推定する。
【0037】
また、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、営業時間内に滞在が可能な施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供してもよい。
【0038】
〔2-4.利用者情報に基づく施設の推定について〕
図1の例において、情報処理装置10は、利用者U1に関する利用者情報(例えば、属性情報や、各種サービスの利用履歴など)に対応する施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1と利用者情報が類似する他の利用者からの評価が所定の閾値以上である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0039】
また、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、利用者U1と利用者情報が類似する他の利用者からの評価が所定の閾値以上である施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供してもよい。
【0040】
〔2-5.評価に応じた施設の推定について〕
図1の例において、情報処理装置10は、利用者からの評価が所定の条件を満たす施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者からの評価が所定の閾値以上である施設、または利用者自身が設定した閾値以上である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0041】
また、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、利用者からの評価が所定の閾値以上である施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供してもよい。
【0042】
〔2-6.混雑状況に応じた施設の推定について〕
図1の例において、情報処理装置10は、混雑状況や待ち時間が所定の条件を満たす施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1が現在地P1からの移動を開始する時間帯や、現在地P1から施設に到着する時間帯において、混雑の度合いや待ち時間が所定の閾値未満である施設、または利用者自身が設定した閾値未満である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、利用者U1が現在地P1からの移動を開始する時間帯や、現在地P1から施設に到着する時間帯において、待ち時間が、利用者自身が設定した閾値未満(例えば、n分未満(nは任意の自然数))である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0043】
また、情報処理装置10は、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、利用者U1が現在地P1からの移動を開始する時間帯や、現在地P1から施設に到着する時間帯において、混雑の度合いが所定の閾値未満である施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供してもよい。
【0044】
〔2-7.混雑状況に応じた施設の情報の表示について〕
図1の例において、情報処理装置10は、領域AR10において、施設#1~#4の混雑状況に応じた態様で、施設#1~#4に対応するコンテンツを表示させてもよい。例えば、情報処理装置10は、施設#1~#4において、混雑の度合いが所定の閾値未満である時間帯を示す情報を表示させる。また、情報処理装置10は、施設#1~#4のうち、混雑の度合いが所定の閾値未満である施設を推薦する旨の情報を表示させる。また、情報処理装置10は、利用者U1が訪問を希望した施設#4が、利用者U1が訪問する時間帯において混雑の度合いが所定の閾値以上となる場合、施設#4が混雑する時間帯を避け、施設#3を先に訪問することを提案する旨の情報を表示させる。
【0045】
〔2-8.地形に応じた経路の表示について〕
図1の例において、情報処理装置10は、経路R1~R3を、地形に応じた態様で表示させてもよい。例えば、情報処理装置10は、経路R1~R3のうち、上り坂である区間や、下り坂である区間などを、それぞれ異なる色で表示させる。
【0046】
なお、情報処理装置10は、利用者U1が徒歩で移動する経路R1及びR3については、上り坂や下り坂による利用者U1への負荷が予想されるため、上り坂である区間や、下り坂である区間などを、それぞれ異なる色で表示させてもよい。一方で、利用者U1が自動車で移動する経路R2については、上り坂や下り坂による利用者U1への負荷がないため、上り坂や下り坂に応じた表示を行わなくてもよい。
【0047】
〔2-9.経路の地点ごとの所要時間について〕
図1の例において、情報処理装置10は、経路R1~R3の所定の地点ごとに、所要時間を表示させてもよい。例えば、情報処理装置10は、経路R1~R3の所定の地点ごとに、現在地P1からの所要時間を表示させる。
【0048】
〔2-10.混雑状況に応じた経路の表示について〕
図1の例において、情報処理装置10は、情報処理装置10は、経路R1~R3を、混雑状況に応じた態様で表示させてもよい。例えば、情報処理装置10は、経路R1~R3のうち、混雑の度合いが所定の閾値以上である区間を強調して表示させる。
【0049】
〔2-11.移動手段に応じたアラートについて〕
図1の例において、情報処理装置10は、移動手段として、徒歩、自転車及び自動車以外に、各種の公共交通機関(例えば、電車や、バス)の指定を受け付け、公共交通機関を用いる経路を表示させてもよい。そして、情報処理装置10は、公共交通機関を用いる経路を移動する際、公共交通機関が利用不可能となる時間帯(例えば、終電以降の時間帯や、最終便以降の時間帯)が存在する場合、所定のアラートを表示させる。
【0050】
〔2-12.移動手段にコンテンツの提示について〕
図1の例において、情報処理装置10は、利用者端末100に表示させた経路において利用する移動手段に応じたコンテンツを利用者端末100に提示してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1が移動手段として、自動車を利用することを希望した場合、タクシーの配車や予約を行うためのサービスを提供するコンテンツや、レンタカーの配車や予約を行うためのサービスを提供するコンテンツなどを提示する。また、情報処理装置10は、利用者U1が移動手段として、電車やバスなどといった公共交通機関を利用することを希望した場合、電車やバスの時刻表を示すコンテンツや、路線の検索に関するサービスを提供するコンテンツなどを提示する。
【0051】
〔2-13.取引対象の注文に関するコンテンツの提示について〕
図1の例において、情報処理装置10は、領域AR10において、施設#1~#4が提供する取引対象の注文に関するコンテンツを提示してもよい。例えば、情報処理装置10は、利用者U1が訪問を希望する施設#3(飲食店)に対して、事前に取引対象の注文を行い、テイクアウトを行うためのサービスを提供するコンテンツを提示する。なお、このようなサービスを用いて利用者U1が施設#3に対して、事前に取引対象の注文を行った場合、施設#3における滞在時間を「0分」として、所要時間の表示を制御してもよい。
【0052】
また、情報処理装置10は、目的地(図1の例では現在地P1)に対し、施設#1~#4が提供する取引対象の配達を依頼するためのサービスを提供するコンテンツを提示してもよい。
【0053】
〔2-14.所要時間の固定について〕
図1の例において、情報処理装置10は、画面C5等において、所要時間の固定を指示するための「固定」ボタン(トグル等)を表示させてもよい。そして、「固定」ボタンを介して、所要時間の固定を指示する旨の操作が利用者U1により行われ、領域AR2にて移動手段を「徒歩」から「自動車」に変更された場合、情報処理装置10は、固定された所要時間「75分」と、移動手段「自動車」に応じて、画面C5の表示を制御してもよい。例えば、情報処理装置10は、移動手段「自動車」で現在地P1から「75分」以内に往復可能な範囲#3を、範囲#2に替えて地図上に強調して表示させる。また、情報処理装置10は、移動手段「自動車」にて現在地P1から「75分」以内に往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設であって、領域AR1において利用者U1が指定した種別に対応する施設に関する情報を画面に表示させる。また、情報処理装置10は、各許容時間内において、移動手段「自動車」にて現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示させる。
【0054】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、図5を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。図5は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。図5に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0055】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末100等との間で情報の送受信を行う。
【0056】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図5に示すように、記憶部30は、利用者情報データベース31と、施設情報データベース32と、エリア情報データベース33とを有する。
【0057】
(利用者情報データベース31について)
利用者情報データベース31は、利用者に関する各種の情報を記憶する。ここで、図6を用いて、利用者情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。図6は、実施形態に係る利用者情報データベース31の一例を示す図である。図6の例において、利用者情報データベース31は、「利用者ID」、「属性情報」、「評価情報」といった項目を有する。
【0058】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「属性情報」は、利用者の属性情報を示す。「評価情報」は、利用者による施設に評価を示す。
【0059】
すなわち、図6では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の属性情報が「属性情報#1」、評価情報が「評価情報#1」である例を示す。
【0060】
なお、利用者情報データベース31が記憶する情報は上記のものに限定されず、利用者に関する各種の情報を記憶してよい、例えば、利用者情報データベース31は、各種サービスにおける利用者の利用履歴を示す情報を記憶してもよい。
【0061】
(施設情報データベース32について)
施設情報データベース32は、施設に関する各種の情報を記憶する。ここで、図7を用いて、施設情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。図7は、実施形態に係る施設情報データベース32の一例を示す図である。図7の例において、施設情報データベース32は、「施設ID」、「種別」、「位置情報」、「評価情報」、「滞在時間」、「営業時間」、「混雑状況」といった項目を有する。
【0062】
「施設ID」は、施設を識別するための識別情報を示す。「種別」は、施設の種別を示す。「位置情報」は、施設の位置(住所等)を示す。「評価情報」は、施設に対する利用者の評価を示す。「滞在時間」は、施設に利用者の滞在時間(平均滞在時間等)を示す。「営業時間」は、施設の営業時間を示す。「混雑状況」は、施設の混雑状況を示し、例えば、混雑の度合いが所定の閾値以上となる時間帯などといった情報が格納される。
【0063】
すなわち、図7では、施設ID「SID#1」により識別される施設の種別が「種別#1」、位置情報が「位置情報#1」、評価情報が「評価情報#11」、滞在時間が「滞在時間#1」、営業時間が「営業時間#1」、混雑状況が「混雑状況#1」である例を示す。
【0064】
(エリア情報データベース33について)
エリア情報データベース33は、エリアに関する各種の情報を記憶する。ここで、図8を用いて、エリア情報データベース33が記憶する情報の一例を説明する。図8は、実施形態に係るエリア情報データベース33の一例を示す図である。図8の例において、エリア情報データベース33は、「エリアID」、「位置情報」、「道路情報」、「地形情報」、「移動手段情報」といった項目を有する。
【0065】
「エリアID」は、エリアを識別するための識別情報を示す。「位置情報」は、エリアの位置や、範囲などを示す。「道路情報」は、エリア内の道路に関する情報を示し例えば、道路の位置や。混雑状況などを示す情報が格納される。「地形情報」は、エリア内の地形を示す。「移動手段情報」はエリア内の移動手段に関する情報を示し、例えば、利用可能な公共交通機関や、公共交通機関の時刻表などを示す情報が格納される。
【0066】
すなわち、図8では、エリアID「AID#1」により識別されるエリアの位置情報が「位置情報#11」、道路情報が「道路情報#1」、地形情報「地形情報#1」、移動手段情報が「移動手段情報#1」である例を示す。
【0067】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、図5に示すように、提供部41と、推定部42と、表示制御部43と、提示部44とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0068】
(提供部41について)
提供部41は、出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する。例えば、図1の例において、提供部41は、利用者情報データベース31、施設情報データベース32及びエリア情報データベース33を参照し、許容時間を指定するためスライダB1及びスライダーバーを表示する領域AR3を、利用者U1の現在地P1を示す地図上に重畳して表示する地図情報を提供する。
【0069】
また、提供部41は、許容時間ごとの範囲において利用者が訪問可能な施設の数を示すコンテンツを含む地図情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部41は、領域AR3において、各許容時間内において、現在地P1からの往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設を特定し、特定した施設の数を示す棒グラフをスライダーバー上に表示する地図情報を提供する。
【0070】
また、提供部41は、利用者の移動手段を受け付けるためのコンテンツを含む地図情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部41は、移動手段を指定するため領域AR2を、利用者U1の現在地P1を示す地図上に重畳して表示する地図情報を提供する。
【0071】
また、提供部41は、施設の種別を受け付けるためのコンテンツを含む地図情報を提供してもよい。例えば、図1の例において、提供部41は、利用者U1が訪問を希望する施設の種別を指定するためのトグル、並びに、訪問先の施設から現在地までの往復の経路の検索を希望するか否かを指定するための「往復」トグルを表示する領域AR1を、利用者U1の現在地P1を示す地図上に重畳して表示する地図情報を提供する。
【0072】
(推定部42について)
推定部42は、コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者情報データベース31、施設情報データベース32及びエリア情報データベース33を参照し、領域AR3において指定された許容時間「40分」以内に、現在地P1から往復可能な範囲#1を推定する。
【0073】
また、推定部42は、コンテンツを介して指定された許容時間と、移動手段とに基づいて、範囲を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者U1が領域AR2において移動手段「徒歩」で、現在地P1から許容時間「40分」以内に往復可能な範囲#1を推定する。
【0074】
また、推定部42は、地図が示す土地の地形に基づいて範囲を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、移動手段「徒歩」における地形(例えば、上り坂や下り坂)に応じた移動速度に基づいて、現在地P1から許容時間「40分」以内に往復可能な範囲#1を推定する。
【0075】
また、推定部42は、さらに、許容時間に基づいて、範囲において利用者が訪問可能な施設の候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、現在地P1から許容時間「40分」以内に往復が可能な施設#1を、許容時間「40分」以内に訪問可能な施設であると推定する。
【0076】
また、推定部42は、許容時間と、施設ごとの滞在時間とに基づいて、候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、現在地P1から許容時間「40分」以内に往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設#1を、許容時間「40分」以内に訪問可能な施設であると推定する。
【0077】
また、推定部42は、許容時間と、利用者により設定された滞在時間とに基づいて、候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者U1により予め設定された、施設の種別ごとの滞在時間に基づいて、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0078】
また、推定部42は、許容時間と、利用者が施設への移動に用いる移動手段とに基づいて、候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、徒歩にて現在地P1から許容時間「40分」以内に往復と、所定の時間の滞在とが可能な施設#1を、許容時間「40分」以内に訪問可能な施設であると推定する。
【0079】
また、推定部42は、許容時間と、施設の営業時間とに基づいて、候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、許容時間以内に訪問可能な施設であって、営業時間内に訪問可能な施設を推定する。
【0080】
また、推定部42は、利用者に指定された種別に含まれる施設の中から候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、領域AR1において利用者U1が指定した種別に対応する施設#1を、許容時間「40分」以内に訪問可能な施設であると推定する。
【0081】
また、推定部42は、利用者に関する利用者情報に対応する施設の中から候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者U1と利用者情報が類似する他の利用者からの評価が所定の閾値以上である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0082】
また、推定部42は、評価が所定の条件を満たす施設の中から候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者からの評価が所定の閾値以上である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0083】
また、推定部42は、混雑状況が所定の条件を満たす施設の中から候補を推定してもよい。例えば、図1の例において、推定部42は、利用者U1が現在地P1からの移動を開始する時間帯や、現在地P1から施設に到着する時間帯において、混雑の度合いが所定の閾値未満である施設の中から、許容時間以内に訪問可能な施設を推定する。
【0084】
(表示制御部43について)
表示制御部43は、推定部42により推定された範囲に応じて、地図の表示を制御する。例えば、図1の例において、表示制御部43は、利用者端末100の画面C2に示すように、現在地P1を示す地図のうち、推定部42により推定された推定した範囲#1を強調して表示させる。
【0085】
また、表示制御部43は、範囲と、候補とに応じて、地図の表示を制御してもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、範囲#1を強調して表示させとともに、施設#1に関する情報を表示する領域AR5を、地図上に重畳して表示させる。
【0086】
また、表示制御部43は、候補が利用者により選択された場合に、候補に関する情報を示す候補コンテンツをさらに表示させ、当該候補コンテンツに対する利用者の操作に応じて、地図の表示を制御してもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、画面C3の領域AR5~8のいずれかに対する選択操作が行われた場合、画面C3に表示した情報を示す領域AR9と、施設#1~#4に対応するコンテンツを左右方向にスクロール可能にカルーセル表示する領域AR10とを含む画面C4を表示させる。
【0087】
また、表示制御部43は、出発地から目的地までの経路であって、候補コンテンツを介して利用者が選択した候補を経由地とする経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、現在地P1から、利用者U1が選択した施設#3及び#4に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R1を地図上に重畳して表示させる。
【0088】
また、表示制御部43は、候補コンテンツを介して利用者が選択した候補を、利用者が指定した順番で経由する経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、利用者U1が、最初に施設#4に訪問し、次に施設#3に訪問することを希望した場合、表示制御部43は、現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R1を地図上に重畳して表示させる。
【0089】
また、表示制御部43は、利用者が利用する移動手段に基づく経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、徒歩で現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R1を地図上に重畳して表示させる。また、利用者U1が、領域AR2にて移動手段を「徒歩」から「自動車」に変更した場合、表示制御部43は、自動車で現在地P1から施設#4、施設#3の順に訪問した後、現在地P1まで戻る経路R2を地図上に重畳して表示させる。
【0090】
また、表示制御部43は、候補の混雑状況に応じた態様で候補を示す候補コンテンツを表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、施設#1~#4において、混雑の度合いが所定の閾値未満である時間帯を示す情報を表示させる。また、表示制御部43は、施設#1~#4のうち、混雑の度合いが所定の閾値未満である施設を推薦する旨の情報を表示させる。また、表示制御部43は、利用者U1が訪問を希望した施設#4が、利用者U1が訪問する時間帯において混雑の度合いが所定の閾値以上となる場合、施設#4が混雑する時間帯を避け、施設#3を先に訪問することを提案する旨の情報を表示させる。
【0091】
また、表示制御部43は、さらに、経路の所要時間を表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1の移動時間に基づく所要時間「75分」を領域AR4に表示させる。
【0092】
また、表示制御部43は、経路において利用者が利用する移動手段に基づく所要時間を表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、徒歩による経路R1の移動時間に基づく所要時間「75分」を領域AR4に表示する。
【0093】
また、表示制御部43は、経路の混雑状況に基づく所要時間を表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、自動車にて移動する経路R2の混雑状況に基づき推定される移動時間に基づく所要時間「45分」を領域AR4に表示させる。
【0094】
また、表示制御部43は、経路において経由する候補の滞在時間に基づく所要時間を表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1の移動時間と、施設#3及び#4における滞在時間とを合算した所要時間「75分」を領域AR4に表示させる。
【0095】
また、表示制御部43は、所要時間が許容時間を超過する場合は、所定の警告をさらに表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1の所要時間「75分」が、利用者U1が指定した許容時間「70分」を超過しているため、所要時間が許容時間を超過している旨のアラートを表示させる。
【0096】
また、表示制御部43は、経路の地形に応じた態様で経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1~R3のうち、上り坂である区間や、下り坂である区間などを、それぞれ異なる色で表示させる。
【0097】
また、表示制御部43は、経路の所定の地点ごとに、当該地点までの所要時間を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1~R3の所定の地点ごとに、現在地P1からの所要時間を表示させる。
【0098】
また、表示制御部43は、経路の混雑状況に応じた態様で経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、経路R1~R3のうち、混雑の度合いが所定の閾値以上である区間を強調して表示させる。
【0099】
また、表示制御部43は、経路において利用者が利用する移動手段が利用不可能となる場合は、所定の警告をさらに表示させてもよい。例えば、図1の例において、表示制御部43は、公共交通機関を用いる経路を移動する際、公共交通機関が利用不可能となる時間帯が存在する場合、所定のアラートを表示させる。
【0100】
(提示部44について)
提示部44は、経路において利用者が利用する移動手段の利用に関するコンテンツを提示する。例えば、図1の例において、提示部44は、利用者U1が移動手段として、自動車を利用することを希望した場合、タクシーの配車や予約を行うためのサービスを提供するコンテンツや、レンタカーの配車や予約を行うためのサービスを提供するコンテンツなどを提示する。また、提示部44は、利用者U1が移動手段として、電車やバスなどといった公共交通機関を利用することを希望した場合、電車やバスの時刻表を示すコンテンツや、路線の検索に関するサービスを提供するコンテンツなどを提示する。
【0101】
また、提示部44は、候補が提供する取引対象の注文に関するコンテンツを提示してもよい。例えば、図1の例において、提示部44は、利用者U1が訪問を希望する施設#3に対して、事前に取引対象の注文を行い、テイクアウトを行うためのサービスを提供するコンテンツを提示する。また、提示部44は、目的地に対し、施設#1~#4が提供する取引対象の配達を依頼するためのサービスを提供するコンテンツを提示する。
【0102】
〔4.情報処理のフロー〕
図9を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の情報処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0103】
図9に示すように、情報処理装置10は、出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を提供する(ステップS101)。続いて、情報処理装置10は、利用者から許容時間を受け付けたか否かを判定する(ステップS102)。許容時間を受け付けていない場合(ステップS102;No)、情報処理装置10は、許容時間を受け付けるまで待機する。
【0104】
一方、許容時間を受け付けた場合(ステップS102;Yes)、情報処理装置10は、許容時間に基づいて、出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する(ステップS103)。続いて、情報処理装置10は、推定された範囲に応じて、地図の表示を制御し(ステップS104)、処理を終了する。
【0105】
〔5.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0106】
〔5-1.経路における各種移動手段の利用について〕
上述の実施形態において、情報処理装置10が、徒歩で移動する経路R1や、自動車で移動する経路R2、すなわち、一の移動手段で移動する経路を地図上に表示させる例を示したが、情報処理装置10の機能はこのような例に限定されず、複数の移動手段を利用する経路を地図上に表示させてもよい。例えば、図3を例にして説明すると、情報処理装置10は、現在地P1から施設#4までの区間#1の移動手段を徒歩とし、施設#4から施設#3までの区間#2の移動手段をバスとし、施設#3から現在地P1までの区間#3の移動手段を自動車(タクシー等)とする旨の操作を利用者U1から受け付け、受け付けた移動手段に基づく経路や、当該経路の所要時間や料金などを示す情報を地図上に表示させる。
【0107】
なお、区間#1~#3において、利用者U1が指定した移動手段よりも移動時間が短くなる他の移動手段が存在する場合、情報処理装置10は、他の移動手段の利用を提案する旨の情報を表示させてもよい。
【0108】
〔5-2.公共交通機関を利用する場合の情報の表示について〕
上述の実施形態において、利用者が、移動手段として公共交通機関の利用を指定した場合、情報処理装置10は、利用者が利用する公共交通機関に基づく情報を表示させてもよい。例えば、情報処理装置10は、地図上に表示させた経路において、利用者が利用する公共交通機関の発着時刻を示す情報を表示させる。
【0109】
また、情報処理装置10は、公共交通機関の発着時刻に基づき、施設の滞在時間を提案する旨の情報を表示させる。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、「施設#3の滞在時間を10分にすれば、14時10分発のバスに乗れるため、許容時間内に現在地まで戻ってくることができます」といった情報を表示させる。そして、表示された情報に従い、施設#3の滞在時間を変更する操作を利用者が行った場合、情報処理装置10は、14時10分発のバスを利用する経路や、当該経路の所要時間や料金などを示す情報を地図上に表示させる。
【0110】
〔5-3.出発地及び目的地について〕
上述の実施形態において、情報処理装置10が、利用者U1の現在地を示す地図を示す地図情報を提供し、許容時間内において訪問可能な範囲や、利用者が指定して施設への経路を表示させる例を示したが、情報処理装置10の機能は、このような例に限定されない。例えば、情報処理装置10は、利用者が所定の期間未来の時点において所在する地点(出発地)及び目的地を示す地図を示す地図情報を提供し、当該時点の許容時間内において訪問可能な範囲や、利用者が指定した施設への経路を表示させてもよい。
【0111】
〔5-4.出発時間及び到着時間について〕
上述の実施形態において、情報処理装置10は、出発地からの出発時間や、目的地への到着時間の指定を利用者から受け付けてもよい。例えば、情報処理装置10は、「今すぐ出発」(言い換えると、現時点が出発時間)と指定するためのコンテンツや、出発地からの出発時間を指定するためのコンテンツ、目的地への到着時間を指定するためのコンテンツなどを利用者端末100に提供し、出発地からの出発時間や、目的地への到着時間の指定を受け付ける。このような場合、情報処理装置10は、利用者から指定された時点において、許容時間内において訪問可能な範囲や、利用者が指定した施設への経路を表示させる。
【0112】
なお、出発地からの出発時間、並びに、目的地への到着時間が利用者から指定された場合、情報処理装置10は、到着時間と出発時間との差分を、許容時間としてもよい。例えば、出発時間が「12:00」、到着時間が「14:00」である場合、情報処理装置10は、許容時間を120分とし、許容時間を指定するためのスライダーバー(例えば、図1等に示す画面に表示される領域AR3が示すスライダーバー)において、「120分」の位置にスライダが移動された状態の地図情報を利用者端末100に表示させる。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、出発地から目的地に至るまでの120分間において、利用者が訪問可能な範囲や、訪問可能な施設に関する情報を地図上に表示させる。
【0113】
〔5-5.施設訪問を優先したい場合の機能について〕
上述の実施形態において、利用者が指定した施設を訪問する経路の所要時間が、利用者が指定した許容時間を超過する場合、情報処理装置10は、所要時間が許容時間を超過する旨の情報とともに、経路の調整を指定するためのボタンを利用者端末100に表示させてもよい。このようなボタンが選択された場合、情報処理装置10は、利用者が訪問する施設の数を減らさず、且つ、許容時間内に各施設を訪問可能とするための所定の情報を利用者に提供してもよい。
【0114】
例えば、情報処理装置10は、移動手段を他の移動手段に変更(例えば、移動手段を「徒歩」から「自動車(タクシー等)」に変更)した場合に、所要時間が許容時間を超過しない旨の情報を提供する。また、情報処理装置10は、出発時間を何分早めれば、許容時間が増え、所要時間を超過せずに済むかを示す情報を提供する。また、情報処理装置10は、到着時間を何分遅くすれば、許容時間が増え、所要時間を超過せずに済むかを示す情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者が指定した施設の滞在時間を何分減らせば、所要時間が許容時間を超過せずに済むかを示す情報を提供する。また、情報処理装置10は、経路の混雑状況や、施設の混雑状況などに基づいて、施設を訪問する順番をどのように変えれば、混雑に巻き込まれずに済み、所要時間が許容時間を超過せずに済むかを示す情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者が指定した施設がテイクアウト可能な飲食店である場合、事前に取引対象の注文を行い、テイクアウトを行うためのサービスを当該施設に対して利用することにより、当該施設の滞在時間が「0分」となり、所要時間が許容時間を超過せずに済む旨の情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者が指定した施設がテイクアウト可能な飲食店である場合、事前に取引対象の注文を行い、目的地への配達を依頼するサービスを当該施設に対して利用することにより、当該施設に訪問せずに済み、所要時間が許容時間を超過せずに済む旨の情報を提供する。また、情報処理装置10は、利用者が指定した施設が、取引対象の配達が可能である場合、事前に取引対象の注文を行い、目的地への配達を依頼するサービスを当該施設に対して利用することにより、当該施設に訪問せずに済み、所要時間が許容時間を超過せずに済む旨の情報を提供する。
【0115】
〔5-6.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0116】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0117】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0118】
〔6.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、提供部41と、推定部42と、表示制御部43と、提示部44とを有する。提供部41は、出発地及び目的地を示す地図と、出発地から目的地までの移動に関する許容時間を受け付けるためのコンテンツとを含む地図情報を利用者に提供する。推定部42は、コンテンツを介して指定された許容時間に基づいて、利用者が出発地から目的地に到着するまでに訪問可能な範囲を推定する。表示制御部43は、推定部42により推定された範囲に応じて、地図の表示を制御する。提示部44は、経路において利用者が利用する移動手段の利用に関するコンテンツを提示する。また、提示部44は、候補が提供する取引対象の注文に関するコンテンツを提示する。
【0119】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者から許容時間の指定を受け付け、許容時間内において訪問可能な範囲や、当該範囲内に所在する施設に関する情報を提供ことができるため、利用者が指定した許容時間内において訪問可能な範囲を提示できる。
【0120】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、提供部41は、許容時間ごとの範囲において利用者が訪問可能な施設の数を示すコンテンツを含む地図情報を提供する。また、提供部41は、利用者の移動手段を受け付けるためのコンテンツを含む地図情報を提供する。そして、推定部42は、コンテンツを介して指定された許容時間と、移動手段とに基づいて、範囲を推定する。また、提供部41は、施設の種別を受け付けるためのコンテンツを含む地図情報を提供する。そして、推定部42は、利用者に指定された種別に含まれる施設の中から候補を推定する。
【0121】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が訪問可能な施設の数を示すコンテンツや、移動手段を受け付けるためのコンテンツ、施設の種別を受け付けるためのコンテンツなどを提供することができるため、利便性を向上させることができる。
【0122】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、推定部42は、地図が示す土地の地形に基づいて範囲を推定する。また、推定部42は、さらに、許容時間に基づいて、範囲において利用者が訪問可能な施設の候補を推定する。そして、表示制御部43は、範囲と、候補とに応じて、地図の表示を制御する。また、推定部42は、許容時間と、施設ごとの滞在時間とに基づいて、候補を推定する。また、推定部42は、許容時間と、利用者により設定された滞在時間とに基づいて、候補を推定する。また、推定部42は、許容時間と、利用者が施設への移動に用いる移動手段とに基づいて、候補を推定する。また、推定部42は、許容時間と、施設の営業時間とに基づいて、候補を推定する。また、推定部42は、利用者に関する利用者情報に対応する施設の中から候補を推定する。また、推定部42は、評価が所定の条件を満たす施設の中から候補を推定する。また、推定部42は、混雑状況が所定の条件を満たす施設の中から候補を推定する。
【0123】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、各種の情報に基づいて、利用者が訪問可能な範囲や、訪問可能な施設を推定し、地図上に表示させることができるため、利便性を向上させることができる。
【0124】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、表示制御部43は、候補が利用者により選択された場合に、候補に関する情報を示す候補コンテンツをさらに表示させ、当該候補コンテンツに対する利用者の操作に応じて、地図の表示を制御する。また、表示制御部43は、出発地から目的地までの経路であって、候補コンテンツを介して利用者が選択した候補を経由地とする経路を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、候補コンテンツを介して利用者が選択した候補を、利用者が指定した順番で経由する経路を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、利用者が利用する移動手段に基づく経路を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、候補の混雑状況に応じた態様で候補を示す候補コンテンツを表示させる。また、表示制御部43は、さらに、経路の所要時間を表示させる。また、表示制御部43は、経路において利用者が利用する移動手段に基づく所要時間を表示させる。また、表示制御部43は、経路の混雑状況に基づく所要時間を表示させる。また、表示制御部43は、経路において経由する候補の滞在時間に基づく所要時間を表示させる。また、表示制御部43は、所要時間が許容時間を超過する場合は、所定の警告をさらに表示させる。また、表示制御部43は、経路の地形に応じた態様で経路を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、経路の所定の地点ごとに、当該地点までの所要時間を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、経路の混雑状況に応じた態様で経路を地図上に表示させる。また、表示制御部43は、経路において利用者が利用する移動手段が利用不可能となる場合は、所定の警告をさらに表示させる。
【0125】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、利用者が指定した施設への経路や、当該経路に関する各種の情報を表示させることができるため、利便性を向上させることができる。
【0126】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、図10に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。図10は、情報処理装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0127】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0128】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0129】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0130】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0131】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0132】
〔8.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0133】
また、上述した情報処理装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0134】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、生成部は、生成手段や生成回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0135】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 利用者情報データベース
32 施設情報データベース
33 エリア情報データベース
40 制御部
41 提供部
42 推定部
43 表示制御部
44 提示部
100 利用者端末
図1
図2
図3
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図5
図6
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図10