(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074094
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20240523BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20240523BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240523BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q30/0207
G06Q30/0601 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185163
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】池松 香
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 潤一
(72)【発明者】
【氏名】山中 祥太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L030BB07
5L030BB53
5L049AA06
5L049BB07
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】タスクを実行する際の条件を満たすことができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、調整部とを備える。受付部は、タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける。調整部は、タスクを利用者が実行する際に、利用者の周囲に配置されている制御対象を制御して利用者の周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける受付部と、
前記タスクを前記利用者が実行する際に、前記利用者の周囲に配置されている制御対象を制御して前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に調整する調整部と、を備える
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記タスクは、
前記利用者が端末装置を用いて実行されるタスクである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御対象は、
前記利用者の周囲に存在する機器であり、
前記調整部は、
前記タスク情報で規定される前記状況に応じた制御情報を前記端末装置に送信し、前記端末装置に前記制御対象に対する制御を前記制御情報に基づいて実行させる
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御対象は、
前記利用者の周囲に存在する機器であり、
前記調整部は、
前記タスク情報で規定される前記状況に応じた制御情報を前記制御対象に送信して前記制御対象を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記機器は、
前記利用者の周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさ、または前記利用者の姿勢を制御する機器である
ことを特徴とする請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記タスク情報に基づいて前記利用者に前記タスクを実行させるタスク部を備える
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、
前記端末装置による前記制御対象の制御が完了したことを示す完了情報を受け付け、
前記タスク部は、
前記受付部によって前記完了情報が受け付けられた場合に、前記利用者に前記タスクを実行させる
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用者に報酬を付与する報酬付与部を備え、
前記受付部は、
前記利用者による前記タスクの実行結果を受け付け、
前記報酬付与部は、
前記受付部によって前記実行結果が受け付けられた場合に前記利用者に報酬を付与する
ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記調整部は、
前記利用者が前記タスクを実行中において、前記制御対象を制御して前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に維持する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御対象の情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記制御対象の情報に基づいて、前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に調整できるか否かを判定する判定部を備え、
前記調整部は、
前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に調整できると前記判定部によって判定された場合に、前記制御対象を制御する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける受付工程と、
前記タスクを前記利用者が実行する際に、前記利用者の周囲に配置されている制御対象を制御して前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に調整する調整工程と、を含む
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける受付手順と、
前記タスクを前記利用者が実行する際に、前記利用者の周囲に配置されている制御対象を制御して前記利用者の周囲の状況を前記タスク情報で規定される前記状況に調整する調整手順と、をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットなどのネットワークを介して、不特定多数の人にタスクの実行を委託する業務委託形態が知られている。かかる業務委託形態は、クラウドソーシングとも呼ばれる。
【0003】
クラウドソーシングに関する技術として、特許文献1には、タスクの実行候補者となる利用者の行動履歴に基づいて、所定時点から締切日までの間の利用者の隙間時間を推定し、締切日と隙間時間とに基づいて、締切日までにタスクを完了可能な利用者を選定する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、タスクを実行する際の条件として利用者の周囲の状況が規定されているタスクなどである場合、上記特許文献1に記載の技術では、利用者がタスクを実行する際の条件を満たさない可能性がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、タスクを実行する際の条件を満たすことができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、調整部とを備える。受付部は、タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける。調整部は、タスクを利用者が実行する際に、利用者の周囲に配置されている制御対象を制御して利用者の周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、タスクを実行する際の条件を満たすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るタスク情報記憶部に記憶されるタスク情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るタスク実行結果記憶部に記憶されるタスク実行結果テーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置の処理部による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置および端末装置の各々の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図であり、情報処理装置1によって実行される。
【0012】
図1に示す情報処理装置1は、インターネットなどのネットワークを介して各種のサービスを提供する。情報処理装置1は、クラウドソーシング仲介サービス、ウェブ検索サービス、スケジュール管理サービス、経路案内サービス、路線情報提供サービス、動画配信サービス、音楽配信サービス、地図情報提供サービス、電子商取引サービスなどの各種のオンラインサービスを提供する。
【0013】
以下においては、情報処理装置1が提供するサービスのうち主にクラウドソーシング仲介サービスについて説明する。クラウドソーシング仲介サービスは、クラウドソーシングにおける発注側と受注側とを繋ぐサービスである。
【0014】
クラウドソーシングは、受注側である事業者や研究者などがインターネットなどのネットワークを通じて、不特定多数にタスクの実行を委託し、タスクの実行結果を取得する業務委託形態である。以下において、クラウドソーシング仲介サービスにおける発注側のユーザを発注者Oと記載し、クラウドソーシング仲介サービスにおける受注側のユーザを利用者Uと記載する。
【0015】
情報処理装置1は、クラウドソーシング仲介サービスにおいて、利用者Uにタスクを実行させるための情報を含むタスク情報を発注者Oから受け付け、かかるタスク情報に基づいて、利用者Uにタスクの実行を依頼し、利用者Uにタスクを実行させる。そして、情報処理装置1は、各利用者Uによるタスクの実行結果を各利用者Uの端末装置2から受け付け、受け付けた実行結果を発注者Oに提供する。
【0016】
タスクは、利用者Uが端末装置2を用いて実行されるタスクであり、例えば、アンケート型タスク、アノテーション、操作型タスクなどである。端末装置2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型のPC(Personal Computer)、デスクトップ型のPCなどであるが、VR(Virtual Reality)ゴーグルやスマートウォッチなどのウェアラブルデバイスなどであってもよい。
【0017】
タスクは、上述した例に限定されず、例えば、ウェブページの作成、ニュースなどの記事コンテンツの作成などであってもよい。また、タスクは、利用者Uが端末装置2を用いずに実行するタスクであってもよい。
【0018】
アンケート型タスクは、複数の設問の各々に対する回答を利用者Uに入力させるタスクである。アンケート型タスクは、例えば、利用者Uの意識調査のための設問に対する回答を利用者Uに入力させるタスク、利用者Uの知識を問う複数の設問の各々に対する回答を利用者Uに入力させるタスク、記事コンテンツを含み且つ記事コンテンツに関する複数の設問の各々に対する回答を利用者Uに入力させるタスクなどであるが、かかる例に限定されない。
【0019】
アノテーションは、例えば、機械学習に用いるデータにタグ付けを行う作業であり、例えば、データに特定の対象が含まれるか否かを示すタグを入力したり、画像データに含まれる特定の対象を選択したりすることによって行われる。特定の対象の選択は、端末装置2がスマートフォンやタブレット端末である場合、例えば、特定の対象の領域に対するタップ操作、特定の対象の外縁を指やスタイラスペンなどでなぞる操作、特定の対象を指やスタイラスペンなどで塗り潰す操作などによって行われる。
【0020】
また、端末装置2がノート型のPCやデスクトップ型のPCである場合、特定の対象の選択は、例えば、特定の対象の領域に対するクリック操作、特定の対象の外縁をカーソルの移動によってなぞる操作、特定の対象をカーソルの移動によって塗り潰す操作などによって行われる。
【0021】
操作型タスクは、例えば、UI(User Interface)を含むコンテンツにおけるUIの操作を要求するタスクである。操作型タスクで要求される操作は、端末装置2がスマートフォンやタブレット端末である場合、例えば、タップ操作、ダブルタップ操作、フリック操作、スワイプ操作、ピンチ操作などであり、端末装置2がノート型のPCやデスクトップ型のPCである場合、クリック操作、ダブルクリック操作、スクロール操作、カーソルの移動操作、ドラックアンドドロップ操作などである。
【0022】
図1に示すように、情報処理装置1は、発注者Oの端末装置3から送信される複数のタスク情報を受け付ける(ステップS1)。ステップS1で受け付けられる複数のタスク情報は、同一の発注者Oからのタスク情報であってもよく、互いの異なる発注者Oからのタスク情報であってもよい。
【0023】
タスク情報は、タスク毎の情報であり、情報処理装置1は、複数のタスク情報を受け付ける。タスク情報には、利用者Uにタスクを実行させるための情報を含む実行用情報とタスクを実行する際の条件を示す条件情報とが含まれる。
【0024】
実行用情報は、タスクがアンケート型タスクである場合、例えば、設問を示す情報、利用者Uが設問への回答を入力するUI(以下、回答UI)、利用者Uが入力した回答の送信を決定する際に操作するUI(以下、決定UI)などが含まれる。回答UIは、例えば、テキストボックス、チェックボックス、ラジオボタン、コンボボックスなどであるが、かかる例に限定されない。決定UIは、例えば、ボタンである。決定UIが操作された場合に、利用者Uが入力した回答の情報が端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0025】
また、実行用情報は、タスクがアノテーションである場合、例えば、タグ付けの対象となるデータ(例えば、画像データ、文書データ、音データなど)、データにタグ付けするために用いられるUI、上述した決定UIなどが含まれる。
【0026】
また、実行用情報は、タスクが操作型タスクである場合、UIを含むコンテンツであり、例えば、ウェブコンテンツやアプリケーションプログラムなどである。ウェブコンテンツは、例えば、ニュースなどの記事のコンテンツ、SNS(Social Networking Service)のコンテンツ、ゲームサイトのコンテンツ、ショッピングサイトのコンテンツ(例えば、ショッピングページなど)、3次元空間に配置されるアバターなどのコンテンツである。
【0027】
条件情報には、タスクを実行する際の利用者Uのコンテキストを規定する情報が含まれる。利用者Uのコンテキストは、利用者Uの状況であり、利用者Uの周囲の状況を含む。利用者Uの周囲の状況は、例えば、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさや周波数、風の強さ、利用者Uが座っている電動椅子の高さや背もたれの角度、利用者Uが利用している昇降机の天板の高さなどであるが、かかる例に限定されない。
【0028】
つづいて、情報処理装置1は、ステップS1で受け付けたタスク情報で示されるタスクの実行を依頼する利用者Uをタスク実行対象者として決定する(ステップS2)。ステップS2において、情報処理装置1は、例えば、タスク情報を要求する利用者Uを、タスクの実行を依頼する利用者Uとして決定したり、条件情報で示される条件を満たすことができる利用者Uを、タスクの実行を依頼する利用者Uとして決定したりする。
【0029】
タスク実行対象者は、例えば、利用者Uの周囲に存在する複数の機器41~4nのうちの1以上の機器の制御によって、利用者Uの周囲の状況を、タスク情報で規定される状況、より詳しくはタスク情報の条件情報で規定される状況に調整可能な利用者Uである。nは、2以上の整数である。
【0030】
機器41~4nは、例えば、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさ、または利用者Uの姿勢などを制御する機器である。以下において、機器41~4nの各々を個別に区別せずに示す場合、機器4と記載する場合がある。
【0031】
例えば、機器4は、照明装置、空調装置(例えば、エアコンディショナ、冷房機器、暖房機器、扇風機など)、加湿器、除湿機、スマートスピーカ、表示装置(テレビジョンやプロジェクタ)、昇降机、電動椅子、電動ベッド、各種のロボットなどである。機器4は、制御対象の一例である。昇降机は、天板の高さが電動で制御可能な机であり、電動椅子は、座部の高さや背もたれの角度が電動で調整可能な椅子である。
【0032】
情報処理装置1は、端末装置2が機器4を制御することができる場合、端末装置2を介して、利用者Uの周囲に存在する機器4の情報を取得し、機器4に直接アクセスできる場合、機器4の情報を、機器4から取得する。機器4の情報は、例えば、機器4のスペックを示す情報や機器4の状態を示す情報などである。
【0033】
情報処理装置1は、機器4の情報に基づいて、利用者Uの周囲の状況を、タスク情報で規定される状況に調整することができるか否かを判定する。情報処理装置1は、周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整することができる利用者Uをタスク実行対象者として決定する。
【0034】
つづいて、情報処理装置1は、機器4を制御するための制御情報を送信する(ステップS3)。制御情報は、例えば、機器4の制御パラメータを示す情報などを含む情報であり、タスク情報に含まれる条件情報に基づいて、情報処理装置1によって生成される。なお、情報処理装置1は、条件情報に基づいて生成される制御情報に代えて、条件情報を制御情報としてタスク実行対象者の端末装置2に送信することもできる。
【0035】
タスク実行対象者の端末装置2は、情報処理装置1から送信された制御情報を受け付ける。タスク実行対象者の端末装置2は、受け付けた制御情報に基づいて、利用者Uの周囲に配置されている機器4を制御する(ステップS4)。これにより、タスク実行対象者の周囲の状況がタスク情報で規定される状況と一致するように機器4によってタスク実行対象者の周囲の状況が調整される。
【0036】
制御情報には、利用者Uの周囲に配置されている機器4を制御するための制御パラメータの情報などが含まれており、情報処理装置1は、制御パラメータの情報を機器4に端末装置2を介して送信することによって、機器4を制御する。制御パラメータは、タスク実行対象者の周囲の状況をタスク情報で規定される状況にするための機器4のパラメータである。
【0037】
例えば、制御パラメータは、機器4が照明機器である場合、明るさを制御するためのパラメータであり、機器4が空調装置である場合、温度を制御するためのパラメータであり、機器4が除湿機や加湿器である場合、湿度を調整するためのパラメータである。
【0038】
また、制御パラメータは、機器4が昇降机である場合、天板の高さを調整するためのパラメータであり、機器4が電動椅子である場合、座部の高さを調整するためのパラメータや背もたれの角度を調整するためのパラメータなどである。昇降机や電動椅子を制御することで、利用者Uの姿勢を調整することができる。
【0039】
また、制御パラメータは、機器4がスマートスピーカである場合、雑音や騒音の大きさを抑制するためのパラメータ、スマートスピーカから流れる音楽の種別や楽曲を選択するパラメータ、スマートスピーカから出力する音の大きさを調整するパラメータなどである。例えば、機器4がスマートスピーカであり、制御パラメータが、雑音や騒音の大きさを抑制するためのパラメータである場合、機器4は、雑音や騒音を打ち消す音を出力することで、雑音や騒音の大きさを制御パラメータで示される値以下に抑える。
【0040】
このように、情報処理装置1は、機器4を制御するための制御情報を端末装置2に送信することで、機器4を制御してタスク実行対象者の周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整することができる。
【0041】
なお、情報処理装置1は、機器4に直接アクセスできる場合、機器4を制御するための制御情報を機器4に送信することで、機器4を制御してタスク実行対象者の周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整することもできる。
【0042】
端末装置2は、制御情報に基づく機器4の制御が完了した場合、機器4の制御が完了したことを示す完了情報を情報処理装置1に送信する(ステップS5)。情報処理装置1は、端末装置2から送信される完了情報を受け付けると、タスク実行対象者にタスクを実行させるために、タスク実行対象者の端末装置2にタスク情報に含まれる実行用情報を送信する(ステップS6)。
【0043】
端末装置2は、情報処理装置1から送信される実行用情報を受信すると、実行用情報に基づいて、タスク実行対象者がタスクを実行するための表示などを行う。これにより、タスク実行対象者は、端末装置2を用いてタスクを実行することができる。このように、情報処理装置1は、タスク実行対象者の周囲の状況がタスク情報で規定される状況に調整された後に、タスク実行対象者にタスクを実行させることができ、タスクを実行する際の条件を満たした状態で、タスク実行対象者にタスクを実行させることができる。
【0044】
端末装置2は、タスク実行対象者がタスクを実行中において、機器4を制御して利用者Uの周囲の状況を制御情報で特定される状況に維持する。例えば、タスク実行対象者などによって機器4の設定が変更された場合などにおいて、制御情報を機器4に送信することによって、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に維持する。
【0045】
端末装置2は、複数のセンサを搭載しており、これら複数のセンサで検出された情報である検出情報に基づいて各機器4を制御することで、利用者Uの周囲の状況を制御情報で特定される状況に維持することもできる。端末装置2に設けられた複数のセンサは、例えば、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、マイク、位置センサ、ジャイロセンサなどである。
【0046】
端末装置2は、例えば、制御対象である機器4が空調機器である場合、温度センサで検出される温度が制御情報で特定される温度と一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータを空調機器に送信する。また、端末装置2は、例えば、制御対象である機器4が除湿機である場合、湿度センサで検出される湿度が制御情報で特定される湿度と一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータを除湿機に送信する。
【0047】
端末装置2は、例えば、制御対象である機器4が照明機器である場合、照度センサで検出される照度が制御情報で特定される照度と一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータを照明機器に送信する。これにより、端末装置2の照度センサで検出される照度が制御情報で特定される照度と一致するように、照明機器が発する光が調整される。
【0048】
また、端末装置2は、例えば、制御対象である機器4がスマートスピーカである場合、マイクで検出される雑音や騒音の大きさが制御情報で特定される雑音や騒音の大きさと一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータをスマートスピーカに送信する。これにより、マイクで検出される雑音や騒音の大きさが制御情報で特定される雑音や騒音の大きさと一致するように、雑音や騒音を打ち消す音がスマートスピーカから出力される。
【0049】
つづいて、端末装置2は、タスク実行対象者によるタスクの実行結果を情報処理装置1に送信する(ステップS7)。タスクの実行結果は、タスクがアンケート型タスクである場合、例えば、利用者Uによる設問に対する回答を示す情報や利用者Uによる操作履歴の情報などを含む。操作履歴の情報は、例えば、利用者Uによる設問に対する回答のタイミングや速度を示す情報などを含む。
【0050】
また、タスクの実行結果は、タスクがアノテーションである場合、例えば、利用者Uによって入力されたタグの情報や利用者Uによる操作履歴の情報などを含む。操作履歴の情報は、例えば、利用者Uによるタグ付けの速さ、タグの位置、タグの範囲、タグ付けのタイミングなどを示す情報などを含む。
【0051】
また、タスクの実行結果は、例えば、タスクが操作型タスクである場合、タスク実行対象者による操作履歴の情報を含む。操作履歴は、例えば、各種の操作(例えば、タップ操作、フリック操作、スワイプ操作、ピンチ操作、クリック操作、カーソルの移動操作、ドラックアンドドロップ操作など)の内容(例えば、操作位置、操作タイミング、操作速度、操作された距離など)の履歴を含む。
【0052】
情報処理装置1は、端末装置2からタスクの実行結果を取得すると、タスク実行対象者に報酬を付与する(ステップS8)。タスク実行対象者に付与される報酬は、例えば、電子マネー、ポイント、または各種の特典などである。ポイントは、例えば、オンラインサイトなどで商品の購入やサービスの利用などに用いられる価値(バリュー)である。特典は、例えば、クーポン、商品券、サービス利用券などであるが、かかる例に限定されない。また、報酬は、現金でもよく、この場合、報酬は、例えば、銀行口座を介した現金の入金処理などによって付与される。
【0053】
情報処理装置1は、例えば、オンラインサービスにおけるタスク実行対象者のアカウントやウォレットにタスクに応じた額の電子マネーやタスクに応じたポイントを追加することによって、タスク実行対象者に報酬を付与する。また、情報処理装置1は、例えば、特典を示す情報である報酬情報を端末装置2で表示可能に端末装置2に送信することで、タスク実行対象者に報酬を付与する。
【0054】
このように、情報処理装置1は、タスクを実行する際の利用者Uの周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける。そして、情報処理装置1は、タスクを利用者Uが実行する際に、利用者Uの周囲に配置されている制御対象を制御して利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整する。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で、利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0055】
以下、このような処理を行う情報処理装置1および端末装置2,3を含む情報処理システムの構成などについて、詳細に説明する。なお、以下においては、クラウドソーシング仲介サービス以外の情報処理装置1によって提供される電子商取引サービスに関する処理などについては説明を省略している。
【0056】
〔2.情報処理システムの構成〕
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2と、複数の端末装置3と、複数の機器4
1~4
nを含む。
【0057】
情報処理装置1は、クラウドソーシング仲介サービスを提供する。また、情報処理装置1は、ウェブ検索サービス、スケジュール管理サービス、経路案内サービス、路線情報提供サービス、動画配信サービス、音楽配信サービス、地図情報提供サービス、電子商取引サービスなどの各種のオンラインサービスも提供することができる。
【0058】
複数の端末装置2の各々は、互いに異なる利用者Uによって用いられる。複数の端末装置3の各々は、互いに異なる発注者Oによって用いられる。端末装置2,3の各々は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノート型のPC、デスクトップ型のPCなどであるが、スマートウォッチなどのウェアラブルデバイスやVRゴーグルなどであってもよい。
【0059】
機器41~4nは、例えば、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさ、または利用者Uの姿勢などを制御する機器である。例えば、機器41~4nは、照明装置、空調装置(例えば、エアコンディショナ、冷房機器、暖房機器、扇風機など)、加湿器、除湿機、スマートスピーカ、表示装置、昇降机、電動椅子、電動ベッド、または各種のロボットなどである。機器41~4nの各々は、制御対象の一例である。
【0060】
情報処理装置1、端末装置2、および端末装置3は、ネットワークNを介して、有線または無線により互いに通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム100には、情報処理装置1が複数含まれてもよい。ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。
【0061】
各端末装置2,3は、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation:第5世代移動通信システム)などの無線通信網や、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどの近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信することができる。
【0062】
また、各機器4は、Bluetooth、無線LANなどの近距離無線通信を介して端末装置2と通信することができる。なお、各機器4は、無線通信網や近距離無線通信を介してネットワークNに接続し、情報処理装置1と通信できる構成であってもよい。
【0063】
〔3.端末装置2〕
図3は、実施形態に係る端末装置2の構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態に係る端末装置2は、通信部10と、表示部11と、操作部12と、センサ群13と、記憶部14と、処理部15とを備える。
【0064】
〔3.1.通信部10〕
通信部10は、例えば、NIC(Network Interface Card)などによって実現される。通信部10は、ネットワークNと有線または無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置1との間で情報の送受信を行う。また、通信部10は、近距離無線通信によって、機器4との間で送受信を行う。
【0065】
〔3.2.表示部11〕
表示部11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
【0066】
〔3.3.操作部12〕
操作部12は、例えば、文字、数字、およびスペースを入力するためのキー、エンターキーおよび矢印キーなどを含むキーボード、マウス、および電源ボタンなどを含む。表示部11は、タッチパネル対応ディスプレイである場合、操作部12はタッチパネルを含む。
【0067】
〔3.4.センサ群13〕
センサ群13は、例えば、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、測位センサ、マイク、加速度センサ、ジャイロセンサ、地磁気センサ、およびイメージセンサなどを含む。測位センサは、端末装置2の位置を検出する位置センサである。
【0068】
温度センサは、端末装置2の周囲の温度を検出するセンサである。湿度センサは、端末装置2の周囲の湿度を検出するセンサである。照度センサは、端末装置2の周囲の照度を検出するセンサである。マイクは、端末装置2の周囲の音を検出するセンサである。
【0069】
加速度センサは、端末装置2の加速度を検出するセンサである。ジャイロセンサは、端末装置2の傾きおよび回転などの姿勢を検出するセンサである。地磁気センサは、地磁気を検出するセンサである。イメージセンサは、端末装置2の周囲を撮像するセンサである。
【0070】
〔3.5.記憶部14〕
記憶部14は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
【0071】
記憶部14には、例えば、情報処理装置1から送信されネットワークNおよび通信部10を介して処理部15によって取得された情報およびセンサ群13によって検出された情報である検出情報などが記憶される。
【0072】
〔3.6.処理部15〕
処理部15は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などによって、端末装置2内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
【0073】
処理部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路により一部または全部が実現されてもよい。処理部15は、情報取得部16と、表示処理部17と、情報出力部18とを備える。
【0074】
〔3.6.1.情報取得部16〕
情報取得部16は、情報処理装置1から送信されネットワークNを介して通信部10で受信される種々の情報を取得する。情報処理装置1から送信される情報は、例えば、上述した制御情報、実行用情報、報酬情報、後述するタスク一覧情報、実行可能タスク情報などである。また、情報取得部16は、センサ群13によって検出された情報である検出情報をセンサ群13から取得する。
【0075】
また、情報取得部16は、機器4から近距離無線通信によって送信され通信部10で受信される種々の情報を取得する。機器4から近距離無線通信によって送信される情報は、例えば、機器4の情報である。機器4の情報は、例えば、機器4のスペックを示す情報、機器4の状態を示す情報、機器4に設けられたセンサで検出された情報などである。
【0076】
機器4のスペックを示す情報は、例えば、機器4の型番を示す情報、機器4を制御するための各種の制御パラメータの値の設定可能範囲を示す情報などであるが、かかる例に限定されない。機器4の状態を示す情報は、例えば、上述した制御パラメータの値であるが、かかる例に限定されない。機器4に設けられたセンサで検出された情報は、例えば、機器4の位置、機器4の周囲の温度、湿度、照度、音の大きさ、音の周波数などの情報であるが、かかる例に限定されない。
【0077】
〔3.6.2.表示処理部17〕
表示処理部17は、情報取得部16によって取得された情報を表示部11に表示させる。例えば、表示処理部17は、情報取得部16によって取得された制御情報、実行用情報、報酬情報、タスク一覧情報、実行可能タスク情報などを表示部11に表示させる。
【0078】
〔3.6.3.情報出力部18〕
情報出力部18は、例えば、利用者Uによる操作部12への操作に応じた情報である操作情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。また、情報出力部18は、情報取得部16によって取得された検出情報を情報処理装置1へ通信部10を介して送信する。
【0079】
また、表示部11にタスク一覧情報や実行可能タスク情報が表示されている状態で、利用者Uによる操作部12への操作によって、利用者Uが実行を希望するタスクの選択が行われたとする。この場合、情報出力部18は、利用者Uが実行を希望するタスクを特定するための情報を含むタスク要求を情報処理装置1に対して通信部10を介して送信する。
【0080】
また、情報出力部18は、例えば、情報取得部16によって取得された制御情報に基づいて、複数の機器4のうち制御対象となる機器4に対し、制御情報に含まれる制御パラメータを送信する。これにより、情報出力部18は、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整したり維持したりすることもできる。
【0081】
例えば、制御情報に含まれる制御パラメータが、温度の制御パラメータと照度の制御パラメータであるとする。この場合、情報出力部18は、温度の制御パラメータを複数の機器4のうち空調機器に通信部10を介して送信し照度の制御パラメータを複数の機器4のうち照明機器に通信部10を介して近距離無線通信によって送信する。
【0082】
また、情報出力部18は、情報取得部16によって取得される制御情報が制御パラメータに代えて上述した条件情報である場合、かかる条件情報に基づいて、制御パラメータを生成し、生成した制御パラメータを複数の機器4のうち制御対象となる機器4に送信することもできる。
【0083】
また、情報出力部18は、制御情報に機器4の制御パラメータに代えて機器4の制御値が含まれている場合、かかる制御値に基づいて、制御パラメータを生成することもできる。
【0084】
例えば、情報出力部18は、制御情報に含まれる制御値を機器4の制御パラメータに変換することもできる。例えば、情報出力部18は、制御値を機器4の制御パラメータに変換する変換式の情報である変換情報を有しており、かかる変換情報に基づいて、制御情報に含まれる制御値を機器4の制御パラメータに変換する。
【0085】
また、情報出力部18は、例えば、センサ群13に含まれる1以上のセンサによって検出された情報である検出情報と、制御情報とに基づいて、1以上の機器4を制御することで、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整したり維持したりすることもできる。
【0086】
例えば、情報出力部18は、制御対象である機器4が空調機器である場合、温度センサで検出される温度が制御値で示される温度と一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータを空調機器に通信部10を介して送信する。
【0087】
また、情報出力部18は、例えば、制御対象である機器4が除湿機である場合、湿度センサで検出される湿度が制御値で示される湿度と一致するように、制御パラメータを調整し、調整したパラメータを除湿機に通信部10を介して送信する。
【0088】
なお、情報出力部18による機器4の調整方法は上述した例に限定されず、情報出力部18は、上述した調整方法以外の種々の方法によって、利用者Uの周囲の状況が制御情報で特定される状況になるように機器4を調整してもよい。
【0089】
許容範囲内で一致とは、例えば、検出情報で特定される状況と制御情報で特定される状況との差として許容される範囲であり、例えば、許容される範囲を示す情報は、制御情報に含まれる。
【0090】
情報出力部18は、端末装置2に設けられたセンサまたは機器4に設けられたセンサで検出された情報である検出情報に基づいて、機器4の制御が完了したか否かを判定する。例えば、情報出力部18は、検出情報で特定される状況が制御情報で特定される状況と許容範囲内で一致した場合に、機器4の制御が完了したと判定する。
【0091】
情報出力部18は、機器4の制御が完了したと判定した場合に、機器4の制御が完了したことを示す完了情報を情報処理装置1に対して通信部10を介して送信する。
【0092】
また、情報出力部18は、実行用情報に基づいて利用者Uが実行したタスクの実行結果を情報処理装置1に対して通信部10を介して送信する。
【0093】
〔4.情報処理装置1の構成〕
図4は、実施形態に係る情報処理装置1の構成の一例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置1は、通信部20と、記憶部21と、処理部22とを有する。
【0094】
〔4.1.通信部20〕
通信部20は、例えば、NICなどによって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、他の各種装置との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部20は、端末装置2,3との間でネットワークNを介して情報の送受信を行う。また、通信部20は、機器4がネットワークNに接続できる場合、機器4との間でネットワークNを介して情報の送受信を行うこともできる。
【0095】
〔4.2.記憶部21〕
記憶部21は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。記憶部21は、利用者情報記憶部30と、タスク情報記憶部31と、タスク実行結果記憶部32とを有する。
【0096】
〔4.2.1.利用者情報記憶部30〕
利用者情報記憶部30は、利用者Uに関する各種の情報を記憶する。
図5は、実施形態に係る利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルの一例を示す図である。
【0097】
図5に示す例では、利用者情報記憶部30に記憶される利用者情報テーブルは、「利用者ID(Identifier)」、「属性情報」、「履歴情報」、「コンテキスト情報」、および「設定情報」といった項目の情報を含む。
【0098】
「利用者ID」は、利用者Uを識別する識別子であり、利用者U毎に付される情報である。「属性情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの属性を示す属性情報である。利用者Uの属性は、例えば、デモグラフィック属性、サイコグラフィック属性などである。デモグラフィック属性は、人口統計学的属性であり、例えば、年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成などの複数の属性項目を含む。
【0099】
サイコグラフィック属性は、心理学的属性であり、例えば、ライフスタイル、価値観、興味関心などに関する複数の属性項目を含む。例えば、サイコグラフィック属性における複数の属性項目の各々は、車、服、旅行、ゲーム、キャンプ、バイク、電車、家電、またはパソコンなどといった利用者Uの興味関心を有する対象である。
【0100】
「履歴情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報を含む履歴情報である。利用者Uのオンラインサービスにおける行動履歴の情報は、例えば、利用者Uのオンラインサービスにおける検索履歴情報、閲覧履歴情報、および取引履歴情報などを含む。
【0101】
利用者Uの検索履歴情報は、例えば、ウェブ検索サービスにおける利用者Uによる検索履歴の情報などを含む。利用者Uの閲覧履歴情報は、例えば、オンラインサービスにおける利用者Uによるコンテンツの閲覧履歴の情報などを含む。利用者Uの取引履歴の情報は、オンラインサービスにおける利用者Uによる商品の取引履歴の情報などを含む。
【0102】
「コンテキスト情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの現在または将来のコンテキストの情報であるコンテキスト情報である。かかるコンテキスト情報は、端末装置2から送信される検出情報に基づいて特定される利用者Uのコンテキスト、または処理部22によって推定される利用者Uのコンテキストの履歴情報などを含む。
【0103】
利用者Uのコンテキストは、利用者Uの状況であり、例えば、利用者Uの周囲の状況、利用者Uの運動状態、利用者Uの姿勢、利用者Uの感情、利用者Uの現在位置、利用者Uが置かれた物理環境などを含む。
【0104】
「設定情報」は、「利用者ID」に対応付けられた利用者Uの設定情報であり、例えば、利用者Uによって設定され、利用者Uのアカウントに紐付けられたスケジュール情報などである。
【0105】
〔4.2.2.タスク情報記憶部31〕
タスク情報記憶部31は、各発注者Oから提供されるタスク情報を記憶する。
図6は、実施形態に係るタスク情報記憶部31に記憶されるタスク情報テーブルの一例を示す図である。
【0106】
図6に示す例では、タスク情報記憶部31に記憶されるタスク情報テーブルは、「タスクID」、「内容情報」、「実行用情報」、「条件情報」、および「必要実行数」といった項目の情報を含む。
【0107】
「タスクID」は、タスクを識別する識別子であり、タスク毎に付される情報である。「内容情報」は、「タスクID」に対応付けられたタスクの内容を示す情報であり、例えば、タスクの種別、タスクの概要、タスク実行時のコンテキストの情報などを含む。条件情報は、内容情報に含まれてもよい。「実行用情報」は、「タスクID」に対応付けられたタスクを利用者Uに実行させるための情報を含む情報であり、上述した実行用情報である。
【0108】
「条件情報」は、「タスクID」に対応付けられたタスクを実行する際の条件を示す情報であり、上述した条件情報である。「必要実行数」は、「タスクID」に対応付けられたタスクの必要実行数を示す情報であり、発注者Oによって設定される情報である。
【0109】
〔4.2.3.タスク実行結果記憶部32〕
タスク実行結果記憶部32は、利用者Uによるタスクの実行結果を記憶する。
図7は、実施形態に係るタスク実行結果記憶部32に記憶されるタスク実行結果テーブルの一例を示す図である。
【0110】
図7に示す例では、タスク実行結果記憶部32に記憶されるタスク実行結果テーブルは、「実行ID」、「タスクID」、「利用者ID」、「実行結果」、および「コンテキスト情報」といった項目の情報を含む。
【0111】
「実行ID」は、タスクの実行結果を識別する識別子であり、タスクの実行結果毎に付される情報である。「タスクID」は、「実行ID」に対応する実行結果のタスクを識別する識別子であり、
図6に示すタスクIDと同じである。
【0112】
「利用者ID」は、「実行ID」に対応する実行結果のタスクを実行した利用者Uを識別する識別子であり、
図5に示す利用者IDと同じである。「実行結果」は、「実行ID」に対応する実行結果である。「コンテキスト情報」は、「実行ID」に対応する実行結果のタスクを利用者Uが実行したときの利用者Uのコンテキストの情報である。
【0113】
〔4.3.処理部22〕
処理部22は、コントローラであり、例えば、CPU、MPUなどのプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAMなどを作業領域として実行されることにより実現される。また、処理部22は、例えば、ASIC、FPGA、GPGPUなどの集積回路によって一部または全部が実現されてもよい。
【0114】
図4に示すように、処理部22は、取得部40と、受付部41と、推定部42と、判定部43と、通知部44と、調整部45と、タスク部46と、報酬付与部47とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、処理部22の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0115】
〔4.3.1.取得部40〕
取得部40は、外部の情報処理装置や端末装置2,3などから通信部20を介して種々の情報を取得し、取得した情報を記憶部21に記憶させる。
【0116】
例えば、取得部40は、外部の情報処理装置または端末装置2などから通信部20を介して利用者Uの情報である利用者情報を取得し、取得した利用者情報を利用者情報記憶部30の利用者情報テーブルに追加する。
【0117】
また、取得部40は、端末装置2または機器4などから通信部20を介して機器4の情報を取得する。機器4の情報は、例えば、機器4のスペックを示す情報や機器4の状態を示す情報などである。
【0118】
また、取得部40は、記憶部21から各種の情報を取得する。例えば、取得部40は、利用者Uの情報である利用者情報を利用者情報記憶部30などから取得する。取得部40によって取得される利用者情報は、例えば、上述した属性情報、履歴情報、コンテキスト情報、および設定情報のうちの少なくとも1つ以上の情報の一部または全部を含む。
【0119】
また、取得部40は、端末装置2から送信され受付部41によって受け付けられた検出情報で示されるコンテキストの情報をコンテキスト情報として取得する。例えば、検出情報には、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさや周波数などの情報、利用者Uの位置を示す情報、端末装置2の姿勢などを示す情報などが含まれている。取得部40は、検出情報で示される利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさや周波数などの情報をコンテキスト情報として取得する。
【0120】
また、取得部40は、利用者Uに実行させるタスクの情報であるタスク情報をタスク情報記憶部31などから取得する。取得部40によって取得されるタスク情報は、例えば、上述した内容情報、実行用情報、条件情報、および実行必要数の情報のうちの少なくとも1つ以上の情報一部または全部を含む。
【0121】
また、取得部40は、タスクの実行結果に関する情報をタスク実行結果記憶部32のタスク実行結果テーブルから取得する。取得部40によって取得される実行結果に関する情報は、例えば、上述したタスクID、利用者ID、実行結果、およびコンテキスト情報のうちの少なくとも1つ以上の情報一部または全部を含む。
【0122】
〔4.3.2.受付部41〕
受付部41は、外部の情報処理装置、端末装置2,3、および機器4などから通信部20を介して種々の要求や情報を受け付ける。
【0123】
例えば、受付部41は、端末装置3から送信されるタスク毎の発注情報を受け付ける。発注情報には、上述したタスク情報や必要実行数の情報などが含まれる。タスク情報には、上述した実行用情報、条件情報、および内容情報などが含まれる。条件情報には、タスクを実行する際の利用者Uのコンテキストを規定する情報が含まれる。利用者Uのコンテキストは、利用者Uの状況であり、利用者Uの周囲の状況を含む。受付部41は、受け付けた発注情報をタスク情報記憶部31のタスク情報テーブルに追加する。
【0124】
また、受付部41は、端末装置2から送信される実行結果を受け付ける。かかる実行結果は、利用者Uによるタスクの実行結果である。受付部41は、受け付けた実行結果をタスク実行結果記憶部32のタスク実行結果テーブルに追加する。
【0125】
また、受付部41は、端末装置2から送信されるタスク一覧要求を受け付ける。タスク一覧要求には、例えば、利用者IDなどが含まれている。かかるタスク一覧要求は、利用者Uが端末装置2を操作して、タスクの一覧の表示を希望した場合に、端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0126】
また、受付部41は、端末装置2から送信されるタスク要求を受け付ける。タスク要求には、例えば、利用者IDおよびタスクIDなどが含まれている。かかるタスク要求は、利用者Uが端末装置2を操作して、実行を希望するタスクを選択した場合に、端末装置2から情報処理装置1に送信される。
【0127】
また、受付部41は、上述した完了情報を端末装置2から通信部20を介して受け付ける。完了情報は、端末装置2による機器4の制御が完了したことを示す情報である。
【0128】
また、受付部41は、上述した検出情報を端末装置2から通信部20を介して受け付ける。検出情報には、端末装置2のセンサ群13に含まれる複数のセンサの各々によって検出された情報が含まれる。
【0129】
〔4.3.3.推定部42〕
推定部42は、例えば、受付部41によって受け付けられた検出情報または取得部40によって取得された利用者情報などに基づいて、利用者Uの現在または将来のコンテキストを推定する。
【0130】
取得部40によって取得される利用者情報には、利用者Uが検索または閲覧した情報や利用者Uが設定した将来の情報などが含まれる。利用者Uが検索または閲覧した情報は、履歴情報に含まれる情報であり、利用者Uが設定した将来の情報は、上述した設定情報に含まれる情報である。
【0131】
推定部42は、例えば、受付部41によって受け付けられた検出情報に基づいて、利用者Uの現在または将来のコンテキストを推定する。例えば、推定部42は、検出情報に含まれる利用者Uの位置を示す情報や端末装置2の姿勢などを示す情報などに基づいて、利用者Uがいる場所、利用者Uの動作状態、利用者Uの姿勢などを推定する。
【0132】
例えば、推定部42は、検出情報に含まれる利用者Uの位置を示す情報に基づいて、利用者Uの位置が路線上を予め設定された速度以上で移動していると判定した場合、利用者Uのいる場所が電車の中であると推定する。
【0133】
また、推定部42は、検出情報に含まれる利用者Uの位置を示す情報に基づいて、利用者Uの位置が飲食店の位置で予め定められた時間以上留まっていると判定した場合、利用者Uのいる場所が飲食店内であると推定する。
【0134】
また、推定部42は、検出情報に含まれる端末装置2の姿勢を示す情報に基づいて、端末装置2の表示面が下方側に向いていると判定した場合、利用者Uが仰向けになっている状態であると推定する。また、推定部42は、検出情報に含まれる端末装置2の姿勢を示す情報に基づいて、端末装置2の表示面が水平方向側に向いていると判定した場合、利用者Uが立っているまたは座っている状態であると推定する。
【0135】
また、推定部42は、利用者Uが検索または閲覧した情報、利用者Uが設定した情報、利用者Uが購入した情報に基づいて、利用者Uの現在または将来のコンテキストを推定する。
【0136】
例えば、利用者Uが検索または閲覧した情報が、路線情報提供サービスで利用者Uが設定した出発駅および到着駅と検索された出発時間および到着時間とが含まれる路線情報であるとする。この場合、推定部42は、かかる路線情報に基づいて、検索された出発時間から到着時間までの間に、利用者Uが電車に乗っていると推定する。
【0137】
また、利用者Uが閲覧した情報が、予約サイトの情報であって利用者Uによる店舗の予約の情報である予約情報であるとする。予約情報は、予約対象の店舗である予約対象店舗の情報、予約対象店舗への来店予定日時の情報などを含む。この場合、推定部42は、かかる予約情報に基づいて、予約情報で示される来店予定日時から予め定められた期間までの間、予約情報で示される予約対象店舗に利用者Uがいると推定する。
【0138】
また、利用者Uが設定した情報が、利用者Uがスケジュール管理サイトまたは端末装置2に設定したスケジュールの情報であるとする。スケジュールの情報には、例えば、利用者Uが行く予定の場所や時間の情報などが含まれている。この場合、推定部42は、利用者Uが設定したスケジュールの情報に基づいて、利用者Uの現在または将来のコンテキストを推定する。
【0139】
また、利用者Uが購入した情報が、コンサートや試合などのイベントのチケットの情報であるとする。この場合、推定部42は、イベントのチケットの情報に基づいて、イベントが開催される時間に、イベントが開催される場所に利用者Uがいると推定する。
【0140】
推定部42は、推定したコンテキストの情報を利用者情報記憶部30の利用者情報テーブルに追加する。
【0141】
〔4.3.4.判定部43〕
判定部43は、取得部40によって取得された機器4の情報とタスク情報とに基づいて、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できるか否かを判定する。
【0142】
例えば、判定部43は、機器4を制御するための各種の制御パラメータの値の設定可能範囲を示す情報と、タスク情報で規定される状況とを比較することによって、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できるか否かを判定する。
【0143】
判定部43は、機器4を制御するための制御パラメータの値の設定可能範囲内にタスク情報で規定される状況が含まれる場合、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定する。例えば、タスク情報で規定される状況が22度~27度までの温度範囲であり、機器4が空調機器であるとする。この場合、判定部43は、温度の制御パラメータの値の設定可能範囲が22度~27度までの温度範囲を含んでいる場合、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定する。
【0144】
また、判定部43は、機器4を制御するための制御パラメータの値の設定可能範囲内にタスク情報で規定される状況が含まれない場合、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できないと判定する。また、判定部43は、タスク情報で規定される状況の種別のうち利用者Uの周囲の状況を調整するために必要な種別の機器4を制御できない場合、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できないと判定する。
【0145】
利用者Uの周囲の状況を調整するために必要な種別の機器4を制御できない場合とは、端末装置2や情報処理装置1が機器4と通信できない場合や機器4の制御が禁止されている場合などである。また、状況の種別は、例えば、温度、湿度、音の大きさ、音の周波数、風の強さ、利用者Uが座っている電動椅子の高さ、利用者Uが座っている電動椅子の背もたれの角度、利用者Uが利用している昇降机の天板の高さなどである。
【0146】
また、判定部43は、機器4の情報とタスク情報とに基づいて、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整するための時間である調整所要時間を判定することもできる。例えば、判定部43は、機器4の情報で特定される機器4の周囲の状況とタスク情報で特定される状況との差に基づいて、調整所要時間を判定する。
【0147】
また、判定部43は、機器4の情報で特定される機器4の周囲の状況を示す情報とタスク情報で特定される状況を示す情報とを入力とし、推定される調整所要時間を示す情報を出力とする調整時間推定モデルを用いて、調整所要時間を判定することもできる。
【0148】
調整時間推定モデルは、例えば、機器4の周囲の状況を示す情報と、タスク情報で特定される状況を示す情報と、実際に調整のために要した時間である調整実績時間を示す情報とを用いた機械学習によって生成される。なお、調整実績時間を示す情報は、ラベル(タグ)として用いられる。また、判定部43は、機器4の周囲の状況を示す情報に代えて、端末装置2の周囲の状況を示す情報を用いて、調整所要時間を判定することもできる。
【0149】
判定部43は、調整所要時間が予め定められた時間内である場合に、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定することができる。
【0150】
また、判定部43は、例えば、利用者Uの周囲の状況を調整するために必要な費用である追加コストを算出し、追加コストが閾値未満である場合に、調整部45による調整を許可することもできる。追加コストは、例えば、機器4の情報で特定される機器4の周囲の状況とタスク情報で特定される状況との差に基づいて、判定される。
【0151】
また、判定部43は、機器4の情報で特定される機器4の周囲の状況を示す情報とタスク情報で特定される状況を示す情報とを入力とし、推定される追加コストを示す情報を出力とする追加コスト推定モデルを用いて、追加コストを判定することもできる。
【0152】
追加コスト推定モデルは、例えば、機器4の周囲の状況を示す情報と、タスク情報で特定される状況を示す情報と、実際に調整のために要した費用である追加コストを示す情報とを用いた機械学習によって生成される。なお、追加コストを示す情報は、ラベル(タグ)として用いられる。また、判定部43は、機器4の周囲の状況を示す情報に代えて、端末装置2の周囲の状況を示す情報を用いて、追加コストを判定することもできる。
【0153】
また、判定部43は、互いの間で機器4の制御量(調整量)の差が閾値未満である2以上のタスクの組を、連続して実行可能なタスクの組み合わせとして判定することができる。互いの間で制御量(調整量)の差が閾値未満である2以上のタスクは、互いにタスク情報で規定されるコンテキストの差が閾値未満である2以上のタスクということもできる。
【0154】
〔4.3.5.通知部44〕
通知部44は、例えば、受付部41によってタスク一覧要求が受け付けられた場合、タスク一覧要求の送信元の端末装置2に対して、通信部20を介してタスク一覧情報を送信することで、利用者Uにタスク一覧情報を通知する。タスク一覧情報は、タスクの一覧を示す情報であって利用者Uが希望するタスクを選択可能な情報である。
【0155】
通知部44は、例えば、タスク情報で特定される状況で利用者Uが実行可能なタスクである実行可能タスクを抽出し、抽出した実行可能タスクの一覧を示す情報をタスク一覧情報として生成する。そして、通知部44は、生成したタスク一覧情報を利用者Uに通知することもできる。
【0156】
通知部44は、例えば、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定部43によって判定されたタスクを実行可能タスクとして抽出することができる。
【0157】
通知部44は、抽出した実行可能タスクが複数である場合、判定部43によって判定された追加コストが少ない実行可能タスクを順位が上位のものから順番に並べたタスク一覧情報を生成することができる。追加コストが最も少ない実行可能タスクが最も順位が高く、実行可能タスクの順は追加コストが多くなるほど低くなる。
【0158】
また、通知部44は、抽出した実行可能タスクが複数である場合、判定部43によって判定された調整所要時間が少ない実行可能タスクを順位が上位のものから順番に並べたタスク一覧情報を生成することができる。調整所要時間が最も少ない実行可能タスクが最も順位が高く、実行可能タスクの順は調整所要時間が多くなるほど低くなる。
【0159】
順位が上位の実行可能タスクほど利用者Uによって見やすい位置に配置される。例えば、タスク一覧情報が複数の実行可能タスクを上下方向に並べた情報である場合、最上位の位置は、最も上方の位置であり、下方の位置になるにつれて順位が低くなる。
【0160】
また、通知部44は、ある実行可能タスクでの追加コストが上位m1位以上の利用者Uまたは追加コストが閾値以上の利用者Uに限り、その実行可能タスクの情報を実行可能タスクに含めることができる。m1は、2以上の整数であり、例えば、実行必要数に基づいて設定される値である。
【0161】
また、通知部44は、ある実行可能タスクでの調整所要時間が上位m2位以上の利用者Uまたは調整所要時間が閾値以上の利用者Uに限り、その実行可能タスクの情報を実行可能タスクに含めることができる。m2は、2以上の整数であり、例えば、実行必要数に基づいて設定される値である。
【0162】
また、通知部44は、推定部42によって推定された利用者Uの現在または将来のコンテキストがタスク情報で規定されるコンテキストに全部が一致する実行可能タスクの情報である実行可能タスク情報を利用者Uに通知することもできる。
【0163】
通知部44によって通知されるタスク一覧情報や実行可能タスク情報には、例えば、実行可能タスク毎に、制御対象となる機器4の情報、調整される制御パラメメータの値などが含まれており、これにより、利用者Uは、制御対象や制御内容を容易に把握することができる。
【0164】
また、通知部44は、互いの間で機器4の制御量(調整量)の差が閾値未満である2以上のタスクの組を、連続して実行可能なタスクの組み合わせの情報として実行可能タスク情報またはタスク一覧情報に含めて利用者Uに通知することもできる。
【0165】
また、通知部44は、利用者Uが実行を希望したタスクに関し、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できないと判定部43によって判定された場合に、その旨を示す情報を端末装置2に通信部20を介して送信することもできる。
【0166】
〔4.3.6.調整部45〕
調整部45は、受付部41によってタスク要求が受け付けられた場合、かかるタスク要求に対応するタスクを利用者Uが実行する前に、利用者Uの周囲に配置されている機器4を制御して利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整する。
【0167】
調整部45は、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を生成し、生成した制御情報に基づいて、利用者Uの周囲に配置されている機器4を制御することで、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整したり維持したりする。また、調整部45は、タスク情報に含まれる条件情報を制御情報として用いて機器4を制御することで、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整したり維持したりすることもできる。
【0168】
調整部45は、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を端末装置2に送信し、端末装置2に機器4に対する制御を制御情報に基づいて実行させる。
【0169】
また、調整部45は、通信部20を介して機器4と通信できる場合、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を機器4に送信して機器4を制御することもできる。
【0170】
また、調整部45は、利用者Uがタスクを実行中において、機器4を制御して利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に維持する。
【0171】
また、調整部45は、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定部43によって判定された場合に、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を端末装置2または機器4に送信することによって、機器4を制御することもできる。
【0172】
〔4.3.7.タスク部46〕
タスク部46は、タスク情報に基づいて利用者Uにタスクを実行させる。タスク部46は、タスク情報に含まれる実行用情報を利用者Uの端末装置2に送信することによって、利用者Uにタスクを実行させる。
【0173】
例えば、タスク部46は、受付部41によって完了情報が受け付けられた場合に、タスク情報に含まれる実行用情報を利用者Uの端末装置2に送信することによって、利用者Uにタスクを実行させる。
【0174】
また、タスク部46は、利用者Uがタスクを実行中に、利用者Uの周囲の状況がタスク情報で規定される状況から予め定められた範囲外になった場合、利用者Uにタスクの実行を中止させることができる。タスクの実行の中止は、例えば、端末装置2に中止指令を送信し、端末装置2において実行用情報による処理を中止させることによって行われる。
【0175】
また、タスク部46は、利用者Uがタスクを実行中に、利用者Uの周囲の状況がタスク情報で規定される状況から予め定められた範囲外になった場合、利用者Uにタスクの実行を中断させることもできる。タスクの実行の中断は、例えば、端末装置2に中断指令を送信し、端末装置2において実行用情報による処理を中断させることによって行われる。
【0176】
タスク部46は、その後、利用者Uの周囲の状況がタスク情報で規定される状況になった場合に、端末装置2に再開指令を送信し、端末装置2において実行用情報による処理を再開させて利用者Uにタスクの実行を再開させることができる。
【0177】
〔4.3.8.報酬付与部47〕
報酬付与部47は、受付部41によって実行結果が受け付けられた場合に利用者Uに報酬を付与する。
【0178】
利用者Uに付与される報酬は、例えば、電子マネー、ポイント、または各種の特典などである。ポイントは、例えば、オンラインサイトなどで商品の購入やサービスの利用などに用いられる価値(バリュー)である。特典は、例えば、クーポン、商品券、サービス利用券などであるが、かかる例に限定されない。
【0179】
報酬付与部47は、例えば、オンラインサービスにおいてタスクを実行した利用者Uのアカウントやウォレットにタスクに応じた額の電子マネーやタスクに応じたポイントを追加することによって、タスクを実行した利用者Uに報酬を付与する。また、報酬付与部47は、例えば、特典を示す情報である報酬情報を端末装置2で表示可能に端末装置2に送信することで、タスクを実行した利用者Uに報酬を付与する。また、報酬は、現金でもよく、この場合、報酬付与部47は、例えば、銀行口座を介した現金の入金処理などによって報酬を利用者Uに付与する。
【0180】
報酬付与部47は、例えば、実行されたタスクの基準報酬に対して追加コストを上乗せして利用者Uに付与することができる。例えば、実行されたタスクの基準報酬が10ポイントであり、追加コストをポイント換算したものが5ポイントとであるとする。報酬付与部47は、タスクを実行した利用者Uに、15ポイントを報酬として付与する。
【0181】
なお、報酬付与部47は、実行されたタスクの基準報酬に対して調整所要時間に応じた報酬を上乗せして利用者Uに付与することができる。調整所要時間に応じた報酬は、例えば、調整所要時間が長いほど高くなるポイントである。
【0182】
また、タスク部46は、例えば、調整部45によって利用者Uの周囲の状況の調整が開始されてから利用者Uの周囲の状況がタスク情報で規定される状況に調整されるまでの期間である状況調整期間に、別のタスクの実行を依頼して、かかる他のタスクを実行させることもできる。かかる別のタスクは、状況調整期間内に終了可能なタスクであってタスク情報に条件情報が含まれないタスクであり、予測される状況調整期間に基づいて、タスク部46によって選択される。
【0183】
〔5.処理手順〕
次に、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22による情報処理の手順について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置1の処理部22による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0184】
図8に示すように、情報処理装置1の処理部22は、端末装置3から送信されるタスク情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。処理部22は、タスク情報を受け付けたと判定すると(ステップS10:Yes)、取得したタスク情報を記憶部21に記憶させる(ステップS11)。
【0185】
処理部22は、ステップS11の処理が終了した場合、またはタスク情報を取得していないと判定した場合(ステップS10:No)、タスク一覧要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS12)。処理部22は、タスク一覧要求を受け付けたと判定した場合(ステップS12:Yes)、タスク一覧情報を生成し、生成したタスク一覧情報を要求元の端末装置2に送信する(ステップS13)。
【0186】
処理部22は、ステップS13の処理が終了した場合、またはタスク一覧要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS12:No)、タスク通知タイミングになったか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、処理部22は、例えば、タスク実行対象者がいる場合に、タスク通知タイミングになったと判定する。タスク実行対象者は、例えば、利用者Uの現在または将来のコンテキストがタスク情報で規定されるコンテキストに全部が一致する利用者Uである。
【0187】
処理部22は、タスク通知タイミングになったと判定した場合(ステップS14:Yes)、実行タスク可能情報をタスク実行対象者の端末装置2に送信する(ステップS15)。処理部22は、ステップS15の処理が終了した場合、またはタスク通知タイミングになっていないと判定した場合(ステップS14:No)、端末装置2から送信されたタスク要求を受け付けか否かを判定する(ステップS16)。
【0188】
処理部22は、タスク要求が受け付けたと判定した場合(ステップS16:Yes)、受け付けたタスク要求で特定されるタスクのタスク情報に含まれる制御情報を送信する(ステップS17)。処理部22は、ステップS17の処理が終了した場合、またはタスク要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS16:No)、端末装置2から送信される完了情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS18)。
【0189】
処理部22は、完了情報を受け付けたと判定した場合(ステップS18:Yes)、完了情報に対応するタスク情報に含まれる実行用情報を、完了情報を送信した端末装置2に送信する(ステップS19)。
【0190】
処理部22は、ステップS19の処理が終了した場合、完了情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS18:No)、情報処理装置1から実行用情報を送信した端末装置2から送信された実行結果を受け付けたか否かを判定する(ステップS20)。処理部22は、実行結果を受け付けたと判定した場合(ステップS20:Yes)、実行結果を送信した端末装置2の利用者Uに報酬を付与する(ステップS21)。
【0191】
処理部22は、ステップS21の処理が終了した場合、または実行結果を受け付けていないと判定した場合(ステップS20:No)、動作終了タイミングになったか否かを判定する(ステップS22)。処理部22は、例えば、情報処理装置1の電源がオフにされた場合などに動作終了タイミングになったと判定する。
【0192】
処理部22は、動作終了タイミングになっていないと判定した場合(ステップS22:No)、処理をステップS10へ移行し、動作終了タイミングになったと判定した場合(ステップS22:Yes)、
図8に示す処理を終了する。
【0193】
〔6.その他〕
上述した調整時間推定モデルや追加コスト推定モデルなどのモデルは、例えば、畳み込みニューラルネットワーク、リカレントニューラルネットワーク、またはディープニューラルネットワークなどのニューラルネットワークによる機械学習によって生成されるが、かかる例に限定されない。
【0194】
例えば、学習モデルは、ニューラルネットワークに代えて、GBDT(Gradient Boosting Decision Tree)、線形回帰またはロジスティック回帰といった学習アルゴリズムによる機械学習を用いて生成されてもよい。
【0195】
また、調整対象が雑音などである場合、制御対象は、機器4ではなく、制御対象は、端末装置2のスピーカであってもよい。
【0196】
また、処理部22は、条件情報によって利用者Uの周囲の状況として時系列に変化する複数の異なるコンテキストが規定される場合、利用者Uによるタスクの実行状況に応じて、利用者Uの周囲の状況が時系列に変化する複数の異なるコンテキストになるように制御手段を制御する。
【0197】
〔7.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1および端末装置2の各々は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ200によって実現される。
図9は、実施形態に係る情報処理装置1および端末装置2の各々の機能を実現するコンピュータ200の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM(Read Only Memory)203、HDD(Hard Disk Drive)204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を有する。
【0198】
CPU201は、ROM203またはHDD204に記憶されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラムなどを記憶する。
【0199】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータなどを記憶する。通信インターフェイス205は、ネットワークN(
図2参照)を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0200】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタなどの出力装置、および、キーボードまたはマウスなどの入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、入出力インターフェイス206を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0201】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に記憶されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)などの光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)などの光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリなどである。
【0202】
例えば、コンピュータ200が実施形態に係る情報処理装置1や端末装置2として機能する場合、コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、処理部22や処理部15の機能を実現する。また、HDD204には、記憶部21内または記憶部14内のデータが記憶される。コンピュータ200のCPU201は、これらのプログラムを記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0203】
〔8.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0204】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0205】
例えば、上述した情報処理装置1は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットホームなどをAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0206】
また、上述してきた実施形態および変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0207】
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、タスクを実行する際の利用者の周囲の状況を規定する情報を含むタスク情報を受け付ける受付部41と、タスクを利用者Uが実行する際に、利用者Uの周囲に配置されている制御対象を制御して利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整する調整部45とを備える。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0208】
また、タスクは、利用者Uが端末装置2を用いて実行されるタスクである。これにより、情報処理装置1は、利用者Uが端末装置2を用いて実行されるタスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0209】
また、制御対象は、利用者Uの周囲に存在する機器4であり、調整部45は、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を端末装置2に送信し、端末装置2に制御対象に対する制御を制御情報に基づいて実行させる。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0210】
また、制御対象は、利用者Uの周囲に存在する機器4であり、調整部45は、タスク情報で規定される状況に応じた制御情報を制御対象に送信して制御対象を制御する。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0211】
また、機器4は、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさ、または利用者Uの姿勢を制御する機器4である。これにより、情報処理装置1は、利用者Uの周囲の明るさ、温度、湿度、音の大きさ、または利用者Uの姿勢についてタスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0212】
また、情報処理装置1は、タスク情報に基づいて利用者Uにタスクを実行させるタスク部46を備える。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0213】
また、受付部41は、端末装置2による制御対象の制御が完了したことを示す完了情報を受け付け、タスク部46は、受付部41によって完了情報が受け付けられた場合に、利用者Uにタスクを実行させる。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクを実行させることができる。
【0214】
また、情報処理装置1は、利用者Uに報酬を付与する報酬付与部47を備え、受付部41は、利用者Uによるタスクの実行結果を受け付け、報酬付与部47は、受付部41によって実行結果が受け付けられた場合に利用者Uに報酬を付与する。これにより、情報処理装置1は、利用者Uによるタスクの実行を促進することができる。
【0215】
また、調整部45は、利用者Uがタスクを実行中において、制御対象を制御して利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に維持する。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクをより精度よく実行させることができる。
【0216】
また、情報処理装置1は、制御対象の情報を取得する取得部40と、取得部40によって取得された制御対象の情報に基づいて、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できるか否かを判定する判定部43を備える。調整部45は、利用者Uの周囲の状況をタスク情報で規定される状況に調整できると判定部43によって判定された場合に、制御対象を制御する。これにより、情報処理装置1は、タスクを実行する際の条件を満たした状態で利用者Uにタスクをより精度よく実行させることができる。
【0217】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0218】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0219】
1 情報処理装置
2,3 端末装置
4,41~4n 機器
10,20 通信部
11 表示部
12 操作部
13 センサ群
14,21 記憶部
15,22 処理部
16 情報取得部
17 表示処理部
18 情報出力部
30 利用者情報記憶部
31 タスク情報記憶部
32 タスク実行結果記憶部
40 取得部
41 受付部
42 推定部
43 判定部
44 通知部
45 調整部
46 タスク部
47 報酬付与部
100 情報処理システム
N ネットワーク