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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074107
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20240523BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185180
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】浅野 達見子
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770AA05
5H770CA02
5H770DA03
5H770DA41
5H770JA11W
5H770JA11Y
5H770PA22
5H770QA01
5H770QA05
5H770QA06
5H770QA08
5H770QA22
5H770QA27
(57)【要約】
【課題】放射ノイズを低減すること。
【解決手段】導電性を有するベースと、前記ベースの上に位置する第1絶縁層と、前記第1絶縁層の上に位置する正極を含む正極導体と、前記第1絶縁層の上に位置する負極を含む負極導体と、前記第1絶縁層の上に位置する中間極と、前記正極と前記中間極との間に接続された上アームと前記負極と前記中間極との間に接続された下アームとを含む電力変換回路と、前記正極導体に接続された第1端と、前記負極導体に接続された第2端と、を有する第1コンデンサと、前記第1端と前記正極との間において前記正極導体に接続された第3端と、前記第2端と前記負極との間において前記負極導体に接続された第4端と、を有し、前記第1コンデンサよりも容量が小さな第2コンデンサと、前記負極導体に接続された第5端と、前記ベースに接続された第6端と、を有する第3コンデンサと、を備える、電力変換装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性を有するベースと、
前記ベースの上に位置する第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に位置する正極を含む正極導体と、
前記第1絶縁層の上に位置する負極を含む負極導体と、
前記第1絶縁層の上に位置する中間極と、
前記正極と前記中間極との間に接続された上アームと前記負極と前記中間極との間に接続された下アームとを含む電力変換回路と、
前記正極導体に接続された第1端と、前記負極導体に接続された第2端と、を有する第1コンデンサと、
前記第1端と前記正極との間において前記正極導体に接続された第3端と、前記第2端と前記負極との間において前記負極導体に接続された第4端と、を有し、前記第1コンデンサよりも容量が小さな第2コンデンサと、
前記負極導体に接続された第5端と、前記ベースに接続された第6端と、を有する第3コンデンサと、を備える、電力変換装置。
【請求項2】
前記負極導体は、前記負極に接続された負極端子を含み、
前記第2端、前記第4端及び前記第5端は、前記負極端子に接続された、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
基板を備え、
前記負極導体は、前記基板に形成された負極パターンを含み、
前記第2端、前記第4端、前記第5端及び前記負極端子は、前記負極パターンに接続された、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記第3コンデンサは、前記基板に実装された、請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記第2コンデンサは、前記基板に実装された、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記ベースは、導電性の第1ベースと、前記第6端が接続された導電性の第2ベースと、前記第1ベースと前記第2ベースとの間に位置する第2絶縁層と、を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記第1ベースと前記第2ベースとの間の容量をCg、前記正極と前記第2ベースとの間の容量をCp、前記負極と前記第2ベースとの間の浮遊容量をCn、前記第3コンデンサの容量をCn'とするとき、
前記第1ベース及び容量Cgを経由する経路の合成インピーダンスは、CpとCnとCn'との並列回路の合成インピーダンスよりも大きい、請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記ベースは、前記第6端が接続された導電性の第1ベースと、前記第1ベースの上に位置する第2絶縁層と、前記第1ベースと導電的に接続され且つ前記第2絶縁層の上に位置する導電性の第2ベースと、を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体素子のスイッチング動作に基づく電力変換装置の放射ノイズを抑制する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6053668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電力変換装置では、上アームの半導体素子と下アームの半導体素子との間に接続される中間導体と、ヒートシンク等の導電性を有するベースとの間に、浮遊容量が形成される場合がある。この場合、半導体素子のスイッチング動作によって発生するノイズ電流が、浮遊容量を介してベースに漏れ出すと、放射ノイズが増大するおそれがある。
【0005】
本開示は、放射ノイズを低減可能な電力変換装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様では、電力変換装置は、
導電性を有するベースと、
前記ベースの上に位置する第1絶縁層と、
前記第1絶縁層の上に位置する正極を含む正極導体と、
前記第1絶縁層の上に位置する負極を含む負極導体と、
前記第1絶縁層の上に位置する中間極と、
前記正極と前記中間極との間に接続された上アームと前記負極と前記中間極との間に接続された下アームとを含む電力変換回路と、
前記正極導体に接続された第1端と、前記負極導体に接続された第2端と、を有する第1コンデンサと、
前記第1端と前記正極との間において前記正極導体に接続された第3端と、前記第2端と前記負極との間において前記負極導体に接続された第4端と、を有し、前記第1コンデンサよりも容量が小さな第2コンデンサと、
前記負極導体に接続された第5端と、前記ベースに接続された第6端と、を有する第3コンデンサと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の技術によれば、電力変換装置からの放射ノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態の電力変換装置の一構成例を示す回路図である。
図2】電力変換装置に備えられたモジュールの一構成例を示す断面図である。
図3】モジュールに発生するコモンモード電流ic1を説明するための図である。
図4】モジュールに発生するコモンモード電流ic2を説明するための図である。
図5】グランド経路の等価回路図である。
図6】ノイズバイパス経路の等価回路図である。
図7】第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す斜視図である。
図8】第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す断面図である。
図9】第1実施形態におけるモジュールの取り付けられる構造の第1例を示す平面図である。
図10】接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第1例を示す平面図である。
図11】接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第2例を示す平面図である。
図12】接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第3例を示す平面図である。
図13】第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第2例を示す斜視図である。
図14】第2実施形態の電力変換装置の一構成例を示す回路図である。
図15】第2実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す斜視図である。
図16】第2実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。なお、「接続」とは、物理的な接続に限られず、同電位での接続の意味を含んでよい。例えば、物体Aが物体Bに接続されるとは、物体Aが物体Bに導電的に接続される場合に限られず、物体Aが物体Cを介して物体Bに同電位に導電的に接続される場合を含んでよい。
【0010】
図1は、第1実施形態の電力変換装置の一構成例を示す回路図である。図1に示す電力変換装置101は、不図示の交流電源から入力端子R,S,Tを介して入力される三相の交流電力を、周波数の異なる三相の交流電力に変換し、不図示の負荷に出力端子Uo,Vo,Woを介して出力する。交流電源は、例えば、三相の交流電力を供給する商用電源であるが、これに限られない。負荷は、例えば、電力変換装置101から供給される交流電力で駆動されるモータであるが、これに限られない。
【0011】
電力変換装置101は、入力端子R,S,T、出力端子Uo,Vo,Wo、接地端子E,Eo、ヒートシンク1、コンバータ回路10、正極導体30、負極導体40、平滑コンデンサCdc、線間コンデンサCpn、対地コンデンサCn'及びモジュール201を備える。対地コンデンサCn'は、接地コンデンサCn'とも称する。
【0012】
第1接地端子Eは、不図示の第1接地ケーブルが外部接続される。第1接地端子Eは、第1接地ケーブルを介して外部のアースに接地される。
【0013】
ヒートシンク1は、導電性を有するベースの一例である。ヒートシンク1は、電力変換装置101で発生する熱を放出するための部材である。ヒートシンク1は、接地端子Eに接続されているので、接地端子E及び接地ケーブルを介して外部のアースに接地される。
【0014】
コンバータ回路10は、入力端子R,S,Tから入力される三相の交流を直流に変換する整流回路である。コンバータ回路10は、例えば、交流電力を直流電力に変換するダイオードブリッジ回路であるが、これに限られない。コンバータ回路10は、変換後(整流後)の直流電圧を正極導体30と負極導体40との間に出力する。
【0015】
平滑コンデンサCdcは、正極導体30に接続された第1端51と、負極導体40に接続された第2端52と、を有する容量素子である。線間コンデンサCpnは、第1端51と正極端子Pとの間において正極導体30に接続された第3端53と、第2端52と負極端子Nとの間において負極導体40に接続された第4端54と、を有する容量素子である。なお、第3端53は、正極端子Pと後述の正極5c1との間において正極導体30に接続されてもよく、第4端54は、負極端子Nと後述の負極5c3との間において負極導体40に接続されてもよい。
【0016】
線間コンデンサCpnは、平滑コンデンサCdcよりも容量が小さい。平滑コンデンサCdcは、正極導体30と負極導体40との間の直流電圧のリップルを低減し、当該直流電圧を平滑化する。線間コンデンサCpnは、正極導体30と負極導体40との間の直流電圧のリップルよりも高周波のノイズを低減する。
【0017】
モジュール201は、インバータ回路20を収容するパッケージを備える半導体モジュールである。インバータ回路20は、正極導体30と負極導体40との間の直流を三相の交流に変換する電力変換回路である。インバータ回路20は、6個のスイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6を有している。スイッチング素子S1,S2,S3,S4,S5,S6は、例えば、IGBT等の半導体素子である。
【0018】
スイッチング素子S1とスイッチング素子S4との接続点は、モジュール201の中間端子Uに接続されている。スイッチング素子S2及びスイッチング素子S5との接続点は、モジュール201の中間端子Vに接続されている。スイッチング素子S3及びスイッチング素子S6との接続点は、モジュール201の中間端子Wに接続されている。U相の中間端子U、V相の中間端子V及びW相の中間端子Wは、それぞれ、U相の出力端子Uo、V相の出力端子Vo及びW相の出力端子Woに接続されている。
【0019】
第2接地端子Eoは、不図示の第2接地ケーブルが外部接続される。第2接地端子Eoは、第2接地ケーブルを介して、出力端子Uo,Vo,Woから三相の交流電力が供給される不図示の負荷の筐体に接続される。不図示の負荷の筐体は、第2接地端子Eoを介してヒートシンク1に接続され、ヒートシンク1及び第1接地端子Eを介してアースに接地される。
【0020】
図2は、電力変換装置に備えられたモジュールの一構成例を示す図である。図2に示すモジュール201は、インバータ回路20を収容する半導体装置である。図2は、インバータ回路20のうち、上アームのスイッチング素子S2と下アームのスイッチング素子S5とが直列に接続されたV相のハーフブリッジ回路の断面を例示する。
【0021】
上アームのスイッチング素子S1と下アームのスイッチング素子S4とが直列に接続されたU相のハーフブリッジ回路は、V相のハーフブリッジ回路と同じ構成を有する。上アームのスイッチング素子S3と下アームのスイッチング素子S6とが直列に接続されたW相のハーフブリッジ回路は、V相のハーフブリッジ回路と同じ構成を有する。そのため、U相及びW相のハーフブリッジ回路の断面構成の説明については、V相のハーフブリッジ回路の断面構成の以下の説明を援用することで、省略する。
【0022】
図2に示すモジュール201は、ヒートシンク1にサーマルコンパウンド2を介して接触した状態で固定されている。サーマルコンパウンド2は、モジュール201からヒートシンク1への放熱を安定化させる。
【0023】
モジュール201は、ケース7、絶縁基板5、正極端子P、負極端子N、中間端子V、スイッチング素子S2、スイッチング素子S5及び配線15,16を備える。中間端子U及び中間端子Wの図示は、省略されている。
【0024】
ケース7は、絶縁基板5、スイッチング素子S1~S6及び配線15,16を収容する筐体である。ケース7の底部には、導電性のベース板3が設けられている。絶縁基板5は、ベース板3の上に配置され、スイッチング素子S1~S6は、絶縁基板5の上に配置されている。ベース板3の具体例として、放熱性の高い銅(Cu)基板、アルミ炭化ケイ素複合材(Al-SiC)基板等がある。ケース7は、例えば、絶縁基板5、スイッチング素子S1~S6及び配線15,16を封入する樹脂製のパッケージである。
【0025】
絶縁基板5は、スイッチング素子S1~S6が実装される基板である。絶縁基板5の具体例として、DCB(Direct Copper Bonding)基板、AMB(Active Metal Blazing)基板等がある。絶縁基板5は、はんだ等の接合材4によってベース板3上に固定される。接合材4は、ベース板3と絶縁基板5との間に介在する。
【0026】
絶縁基板5は、絶縁層5a、導体層5b及び配線層5cを含む。絶縁層5aは、例えば、セラミック板である。導体層5bは、絶縁層5aの下面に設けられ、例えば、銅等の導電性金属により形成された金属箔である。導体層5bは、はんだ等の接合材4によってベース板3に接触する。配線層5cは、絶縁層5aの上面に設けられ、例えば、銅等の導電性金属により形成された導体層である。配線層5cは、正極5c1、中間極5c2及び負極5c3を含む。
【0027】
スイッチング素子S2は、モジュール201に組み込まれる半導体素子であり、表面12及び裏面13のそれぞれに電極を有する半導体チップである。
【0028】
スイッチング素子S2は、エミッタ電極11e及びゲート電極11gが形成された表面12と、コレクタ電極11cが形成された裏面13とを有する。コレクタ電極11cは、スイッチング素子S2が有する第1主電極の一例である。エミッタ電極11eは、スイッチング素子S2が有する第2主電極の一例である。ゲート電極11gは、スイッチング素子S2が有する制御電極の一例である。スイッチング素子S2は、コレクタ電極11cがはんだ等の接合材6aにより正極5c1と接合することで、裏面13にて絶縁基板5上に固定される。エミッタ電極11eは、配線15を介して、中間極5c2に接続される。
【0029】
スイッチング素子S5は、モジュール201に組み込まれる半導体素子であり、表面8及び裏面9のそれぞれに電極を有する半導体チップである。
【0030】
スイッチング素子S5は、エミッタ電極14e及びゲート電極14gが形成された表面8と、コレクタ電極14cが形成された裏面9とを有する。コレクタ電極14cは、スイッチング素子S5が有する第1主電極の一例である。エミッタ電極14eは、スイッチング素子S5が有する第2主電極の一例である。ゲート電極14gは、スイッチング素子S5が有する制御電極の一例である。スイッチング素子S5は、コレクタ電極14cがはんだ等の接合材6bにより中間極5c2と接合することで、裏面9にて絶縁基板5上に固定される。エミッタ電極14eは、配線16を介して、負極5c3に接続される。
【0031】
スイッチング素子S1~S6は、Si半導体素子またはSiC半導体素子によって形成される。配線15,16は、ボンディングワイヤに限らず、導電プレートなどの他の形態でもよい。配線15,16の各本数は、一又は複数である。
【0032】
正極端子P、負極端子N及び中間端子U,V,Wは、モジュール201の外部と接続するための外部端子である。これらの各外部端子は、例えば、銅、アルミニウム等の導電性金属を用いて円柱状又は平板状に成形されている。
【0033】
正極端子Pは、正極5c1に接続される第1主端子であり、例えば、正極5c1から上方に延伸するリード端子である。正極端子Pは、正極5c1を介して、スイッチング素子S1のコレクタ電極11cに電気的に接続されている。正極端子P及び正極5c1は、正極導体30(図1)の一部と定義されてもよい。
【0034】
負極端子Nは、負極5c3に接続される第2主端子であり、例えば、負極5c3から上方に延伸するリード端子である。負極端子Nは、負極5c3及び配線16を介して、スイッチング素子S4のエミッタ電極14eに電気的に接続されている。負極端子N、負極5c3及び配線16は、負極導体40(図1)の一部と定義されてもよい。
【0035】
中間端子Vは、中間極5c2に接続されるV相端子であり、例えば、中間極5c2から上方に延伸するリード端子である。中間端子Vは、中間極5c2及び配線15を介して、スイッチング素子S2のエミッタ電極11eに電気的に接続され、かつ、中間極5c2を介して、スイッチング素子S5のコレクタ電極14cに電気的に接続されている。
【0036】
ここで、図2において、絶縁層5aは、導電性の配線層5c(正極5c1、中間極5c2及び負極5c3)と導電性のベース板3との間に挟まれた誘電体層である。正極5c1及び中間極5c2は、ベース板3と直流的に(導電的に)接続されていないので、正極5c1とベース板3との間、及び、中間極5c2とベース板3との間には浮遊容量が形成される。また、負極5c3がベース板3と直流的に(導電的に)接続されていない場合、負極5c3とベース板3との間には、浮遊容量が形成される。
【0037】
図1及び図2に示すように、正極5c1とベース板3との間には、浮遊容量Cpが形成され、負極5c3とベース板3との間には、浮遊容量Cnが形成され、中間極5c2とベース板3との間には、浮遊容量Coが形成される。なお、浮遊容量Coは、V相の中間極5c2とベース板3との間に形成されるだけでなく(図1参照)、U相の中間極5c2とベース板3との間、および、W相の中間極5c2とベース板3との間に形成される(図示省略)。
【0038】
また、図2において、絶縁性のサーマルコンパウンド2は、導電性のベース板3と導電性のヒートシンク1との間に挟まれた誘電体層である。ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されていない場合、ベース板3とヒートシンク1との間には浮遊容量Cg(図1参照)が形成される。
【0039】
スイッチング素子S2等がスイッチングすると、中間極5c2とベース板3との間に形成される浮遊容量Coは充放電されるので、浮遊容量Coの充放電に基づくノイズ電流が発生する。このノイズ電流は、電力変換装置101からの放射ノイズの原因となり得る。次に、浮遊容量Coの充放電に起因する放射ノイズの発生メカニズムとその放射ノイズを低減する手段について説明する。
【0040】
スイッチング素子S2等のスイッチングに伴い、二種類のコモンモード電流ic1,ic2がモジュール201から発生する。
【0041】
図3は、コモンモード電流ic1を説明するための図である。スイッチング素子S2等のスイッチングに伴って、中間極5c2とベース板3との間に形成された浮遊容量Coを充放電するノイズ電流inoが発生する。浮遊容量Cp及び浮遊容量Cnは、ノイズ電流inoを回収する経路として機能する。しかしながら、ノイズ電流inoのうち、浮遊容量Cp及び浮遊容量Cnで回収しきれない電流が、浮遊容量Cgを介してヒートシンク1に漏れ出すことがある。ヒートシンク1に漏れ出た電流は、コモンモード電流ic1として接地端子Eに流れ出る。この電流の一部が放射源電流となり、ケーブルからノイズが放射される。
【0042】
第1実施形態の電力変換装置101は、負極導体40とベース板3との間に接続された対地コンデンサCn'を備える。対地コンデンサCn'は、負極導体40に接続される第5端55と、ベース板3に接続される第6端56と、を有する容量素子である。対地コンデンサCn'は、ノイズ電流inoを回収する経路として機能するので、ノイズ電流inoの回収量が増大する。これにより、ヒートシンク1に漏れ出るコモンモード電流ic1が低減するので、コモンモード電流ic1により発生する放射ノイズが低減する。
【0043】
図4は、コモンモード電流ic2を説明するための図である。コモンモード電流ic2は、正極5c1とベース板3との間に形成される浮遊容量Cpと、負極5c3とベース板3との間に形成される浮遊容量Cnとの不平衡により発生する。スイッチング素子S1等のスイッチングに伴い発生するノーマルモード電流in1は、浮遊容量Cpと浮遊容量Cnの不平衡により、モジュール201から出力されるコモンモード電流ic2に変換される。したがって、ノーマルモード電流in1自体を低減するか、浮遊容量Cpと浮遊容量Cnの平衡化によりモード変換割合を低下させることで、コモンモード電流ic2の発生量が低減する。コモンモード電流ic2の発生量が低減すると、コモンモード電流ic2により発生する放射ノイズが低減する。
【0044】
第1実施形態の電力変換装置101は、正極端子Pの近傍と負極端子Nの近傍との間に線間コンデンサCpnを備える。線間コンデンサCpnは、ノーマルモード電流in1の高周波成分を低減する効果を奏する。よって、ノーマルモードからコモンモードへのモード変換により発生するコモンモード電流ic2が低減し、コモンモード電流ic2により発生する放射ノイズが低減する。
【0045】
これらの2種類のコモンモード成分は、同じスイッチングに起因し、同時発生するが、互いに独立な事象である。そのため、一方のコモンモード電流のみを対策しても、他方のコモンモード電流が残るため、放射ノイズの低減効果は限定的になる。
【0046】
第1実施形態の電力変換装置101は、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnを備えることで、コモンモード電流ic1,ic2の両方に対して対策を講ずることができるので、放射ノイズを低減する顕著な効果が得られる。
【0047】
例えば、30MHz以上の放射ノイズ帯域において、対地コンデンサCn'を含むノイズバイパス経路の合成インピーダンスZbpは、ヒートシンク1を含むグランド経路の合成インピーダンスZgndよりも小さくなる。これにより、ノイズバイパス経路を流れる電流量が増えるので、グランド経路へ漏れ出るコモンモード電流ic1,ic2が低減し、コモンモード電流ic1,ic2の低減に伴い放射ノイズも低減する。
【0048】
図5は、グランド経路の等価回路図である。グランド経路61は、ベース板3と接地端子Eとの間において浮遊容量Cg及びヒートシンク1を経由する経路である。グランド経路61の合成インピーダンスZgndは、
Zgnd=|1/(jωCg)+Rgnd+jωLgnd|
・・・式1
と表される。
【0049】
なお、式1において、jは、虚数単位、ωは、グランド経路61に流れる電流の周波数、Rgndは、グランド経路61の抵抗成分、Lgndは、グランド経路61のインダクタンス成分を表す。また、式1において、Cgは、ベース板3とヒートシンク1との間の浮遊容量以外の容量(例えば、ベース板3とヒートシンク1との間に挿入されたコンデンサ素子の静電容量など)を含んでもよい。
【0050】
図6は、ノイズバイパス経路の等価回路図である。ノイズバイパス経路62は、正極導体30又は負極導体40とベース板3との間において浮遊容量Cp,Cn及び対地コンデンサCn'の並列回路を経由する経路である。正極導体30と負極導体40との間は、線間コンデンサCpnによって高周波的には短絡とみなせる。よって、ノイズバイパス経路62の合成インピーダンスZbpは、
Zbp=|1/(jωCn'+jωCp+jωCn)|
・・・式2
と表される。
【0051】
なお、式2において、jは、虚数単位、ωは、ノイズバイパス経路62に流れる電流の周波数、Cn'は、対地コンデンサCn'の容量を表す。また、対地コンデンサCn'の寄生インダクタンス成分と抵抗成分のインピーダンスは、省略されているが、考慮されてもよい。また、式2において、Cpは、ベース板3と正極導体30との間の浮遊容量以外の容量(例えば、ベース板3と正極導体30との間に挿入されたコンデンサ素子の静電容量など)を含んでもよい。
【0052】
したがって、式1及び式2を用いて、
Zbp<Zgnd
すなわち、
|1/(jωCn'+jωCp+jωCn)|<|1/(jωCg)+Rgnd+jωLgnd|
・・・式3
が成立する値に対地コンデンサCn'の容量が調整されることで、放射ノイズが低減する。
【0053】
例えば、対地コンデンサCn'の容量は100pF以上1000pF以下に調整されることで、コモンモード電流ic1,ic2が低減し、放射ノイズが低減する。
【0054】
このように、第1実施形態の電力変換装置101は、図2に示すように、ヒートシンク1の上に位置するサーマルコンパウンド2と、サーマルコンパウンド2の上に位置するベース板3と、ベース板3の上に位置する絶縁層5aと、を備える。そして、電力変換装置101は、絶縁層5aの上に位置する正極5c1を含む正極導体30と、絶縁層5aの上に位置する負極5c3を含む負極導体40と、絶縁層5aの上に位置する中間極5c2と、スイッチング素子S2,S5を含むインバータ回路20と、を備える。さらに、電力変換装置101は、平滑コンデンサCdc、線間コンデンサCpn及び対地コンデンサCn'を備える。したがって、電力変換装置101は、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnを備えるので、コモンモード電流ic1,ic2の両方を低減でき、コモンモード電流ic1,ic2に起因する放射ノイズを低減できる。
【0055】
なお、第1実施形態において、平滑コンデンサCdcは、第1コンデンサの一例である。線間コンデンサCpnは、第2コンデンサの一例である。対地コンデンサCn'は、第3コンデンサの一例である。ヒートシンク1は、導電性の第1ベースの一例である。ベース板3は、第3コンデンサの第6端が接続された導電性の第2ベースの一例である。絶縁層5aは、導電性を有するベースの上に位置する第1絶縁層の一例である。サーマルコンパウンド2は、第1ベースと第2ベースとの間に位置する第2絶縁層の一例である。
【0056】
図7は、第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す斜視図である。図8は、第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す断面図である。図7及び図8に示す構造は、ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されていないタイプの一例である。
【0057】
モジュール201は、ボルト22によってヒートシンク1に固定される。ベース板3は、モジュール201を平面視で見ると、基板23に平行な方向にモジュール201のパッケージから突出する。ベース板3の突出部分は、スタッド21の下端と導通可能に連結可能な構造(例えば、貫通しないネジ穴3aなど)を有する。
【0058】
図9は、第1実施形態におけるモジュールの取り付けられる構造の第1例を示す平面図である。電力変換装置101は、基板23を有する。基板23は、正極端子P、負極端子N及び中間端子U,V,Wが導通可能に連結される。基板23は、正極端子Pが導通可能に連結される正極パターン31と、負極端子Nが導通可能に連結される負極パターン41と、スタッド21の上端が導通可能に連結される接地パターン42と、を有する。基板23に形成された正極パターン31は、正極導体30の一部と定義されてよい。基板23に形成された負極パターン41は、負極導体40の一部と定義されてよい。
【0059】
対地コンデンサCn'は、この例では、基板23に実装されている。対地コンデンサCn'の第5端55は、負極パターン41に接続され、対地コンデンサCn'の第6端56は、接地パターン42に接続される。接地パターン42は、スタッド21を介して、ベース板3に接続される。したがって、対地コンデンサCn'の第6端56は、ベース板3に接続される。対地コンデンサCn'が基板23に実装されることで、コモンモード電流ic1に起因する放射ノイズの発生度合いに応じて、対地コンデンサCn'の容量を調整することが容易になる。
【0060】
線間コンデンサCpnも、基板23に実装されてもよい。線間コンデンサCpnの第3端53は、正極パターン31に接続され、線間コンデンサCpnの第4端54は、負極パターン41に接続される。線間コンデンサCpnが基板23に実装されることで、コモンモード電流ic2に起因する放射ノイズの発生度合いに応じて、線間コンデンサCpnの容量を調整することが容易になる。図9に示す例では、対地コンデンサCn'の第5端55と負極端子Nとの最短距離が線間コンデンサCpnの第4端54と負極端子Nとの最短距離よりも長くなるように、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnは配置されている。しかし、第5端55と負極端子Nとの最短距離が第4端54と負極端子Nとの最短距離と等しくなるように、又は、第5端55と負極端子Nとの最短距離が第4端54と負極端子Nとの最短距離よりも短くなるように、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnは配置されてもよい。第5端55と負極端子Nとの最短距離が第4端54と負極端子Nとの最短距離よりも短くなるように、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnが配置されることで、コモンモード電流に起因する放射ノイズの低減効果が高まる。
【0061】
平滑コンデンサCdcも、基板23に実装されてもよい。平滑コンデンサCdcの第1端51は、正極パターン31に接続され、平滑コンデンサCdcの第2端52は、負極パターン41に接続される。平滑コンデンサCdcが基板23に実装されることで、正極パターン31と負極パターン41との間の直流電圧のリップルの大きさに応じて、平滑コンデンサCdcの容量を調整することが容易になる。
【0062】
図10は、接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第1例を示す平面図である。様々なサイズの接地コンデンサCn'が実装できるように、負極パターン41及び接地パターン42の各ランドが基板23に予め広く形成されている。これにより、接地コンデンサCn'の容量を後から調整することが容易になる。
【0063】
図11は、接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第2例を示す平面図である。複数の接地コンデンサCn'を並列接続で実装できるように、負極パターン41から間隔を空けて配置された一又は複数の島状パターンと、接地パターン42から間隔を空けて配置された一又は複数の島状パターンとが、基板23に予め形成されている。並列接続で使用する場合、島状パターンとの間にジャンパ24が取り付けられ、並列接続で使用しない場合、ジャンパ24が取り除かれる。
【0064】
図12は、接地コンデンサCn'を後から調整可能な構造の第3例を示す平面図である。複数の接地コンデンサCn'を直列接続で実装できるように、負極パターン41から間隔を空けて配置された一又は複数の島状パターンと、接地パターン42から間隔を空けて配置された一又は複数の島状パターンとが、基板23に予め形成されている。ジャンパ24の接続の仕方を変えることで、直列接続で使用するか否かの選択が可能となる。
【0065】
図13は、第1実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第2例を示す斜視図である。図13に示す構造は、ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されていないタイプの一例である。
【0066】
モジュール201は、ボルト22によってヒートシンク1に固定される。ベース板3は、モジュール201を平面視で見ると、基板23に平行な方向にモジュール201のパッケージから突出する。ベース板3の突出部分は、対地コンデンサCn'の第6端56と導通可能に連結可能な構造(例えば、導電板3bなど)を有する。対地コンデンサCn'の第5端55は、負極端子Nに半田付け又は圧着端子などで接続される。負極端子Nが、対地コンデンサCn'の第5端55と導通可能に連結可能な構造を有してもよい。線間コンデンサCpnは、モジュール201に内蔵されてよい。
【0067】
図14は、第2実施形態の電力変換装置の一構成例を示す回路図である。第2実施形態の電力変換装置102は、ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されている点で、第1実施形態の電力変換装置101と相違する。第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成、作用及び効果についての説明は、上述の説明を援用することで、省略する。
【0068】
第2実施形態の電力変換装置102も、第1実施形態の電力変換装置101と同様に、図2と同じ構造を有する。そのため、正極5c1とベース板3との間には、浮遊容量Cpが形成され、負極5c3とベース板3との間には、浮遊容量Cnが形成され、中間極5c2とベース板3との間には、浮遊容量Coが形成される。ただし、第2実施形態では、ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されているので、ベース板3とヒートシンク1との間には浮遊容量Cgが形成されない。
【0069】
第1実施形態と同様に、第2実施形態の電力変換装置102は、負極導体40とベース板3との間に接続された対地コンデンサCn'を備える。対地コンデンサCn'は、浮遊容量Coを経由するノイズ電流inoを回収する経路として機能するので、ノイズ電流inoの回収量が増大する。これにより、ヒートシンク1に漏れ出るコモンモード電流ic1が低減するので、コモンモード電流ic1により発生する放射ノイズが低減する。
【0070】
第1実施形態と同様に、第2実施形態の電力変換装置102は、正極端子Pの近傍と負極端子Nの近傍との間に線間コンデンサCpnを備える。線間コンデンサCpnによって、ノーマルモードからコモンモードへのモード変換により発生するコモンモード電流ic2が低減し、コモンモード電流ic2により発生する放射ノイズが低減する。
【0071】
第2実施形態の電力変換装置102は、対地コンデンサCn'及び線間コンデンサCpnを備えるので、コモンモード電流ic1,ic2の両方を低減でき、コモンモード電流ic1,ic2に起因する放射ノイズを低減できる。
【0072】
なお、第2実施形態において、平滑コンデンサCdcは、第1コンデンサの一例である。線間コンデンサCpnは、第2コンデンサの一例である。対地コンデンサCn'は、第3コンデンサの一例である。ヒートシンク1は、第3コンデンサの第6端56が接続された導電性の第1ベースの一例である。サーマルコンパウンド2は、第1ベースの内に位置する第2絶縁層の一例である。ベース板3は、第1ベースと導電的に接続され且つ第2絶縁層の上に位置する導電性の第2ベースの一例である。
【0073】
図15は、第2実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す斜視図である。図16は、第2実施形態におけるモジュールが取り付けられる構造の第1例を示す断面図である。図15及び図16に示す構造は、ベース板3がヒートシンク1と同電位になるように直流的に(導電的に)接続されているタイプの一例である。
【0074】
モジュール201は、ボルト22によってヒートシンク1に固定される。ヒートシンク1は、スタッド21の下端と導通可能に連結可能な構造(例えば、貫通しないネジ穴1aなど)を有する。基板23は、図9に示す構成と同じでよい。
【0075】
以上の通り、実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の組み合わせ、省略、置き換え、変更などを行うことが可能である。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0076】
1 ヒートシンク
2 サーマルコンパウンド
3 ベース板
3a ネジ穴
4,6a,6b 接合材
5 絶縁基板
5c1 正極
5c2 中間極
5c3 負極
7 ケース
8,12 表面
9,13 裏面
10 コンバータ回路
11,14 電極
15,16 配線
20 インバータ回路
21 スタッド
22 ボルト
23 基板
24 ジャンパ
30 正極導体
31 正極パターン
40 負極導体
41 負極パターン
42 接地パターン
51 第1端
52 第2端
53 第3端
54 第4端
55 第5端
56 第6端
61 グランド経路
62 ノイズバイパス経路
101 電力変換装置
201 モジュール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16