(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074134
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】アバタ生成装置、アバタ生成方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185230
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】今西 佳子
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザに適したアバタを生成する際に、ユーザの手間を減らすことができるアバタ生成装置、アバタ生成方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】アバタ生成装置1は、ユーザの活動データを取得するデータ取得部2と、前記データ取得部2により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部3と、前記データ推定部3により推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成部4とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの活動データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
前記データ推定部により推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成部と
を有するアバタ生成装置。
【請求項2】
前記データ取得部は、キャラクタデータ又は前記ユーザのデモグラフィックデータの少なくとも一方をさらに取得し、
前記アバタ生成部は、前記データ取得部により取得されたキャラクタデータ又は前記ユーザのデモグラフィックデータの少なくとも一方をさらに用いて前記アバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成する
請求項1に記載のアバタ生成装置。
【請求項3】
前記アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して優先度を設定する優先度設定部をさらに有し、
前記アバタ生成部は、前記優先度にしたがって前記アバタを生成する
請求項2に記載のアバタ生成装置。
【請求項4】
前記優先度設定部は、前記アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して複数パターンの優先度の組み合わせを設定し、
前記アバタ生成部は、前記複数パターンの優先度の組み合わせ毎に、前記優先度にしたがって前記アバタを生成し、生成された各前記アバタのうちいずれかを選択する指示を前記ユーザから受付ける
請求項3に記載のアバタ生成装置。
【請求項5】
前記優先度設定部は、前記優先度を指定する指示を前記ユーザから受付け、
前記アバタ生成部は、前記指示により設定された前記優先度にしたがって前記アバタを生成する
請求項3又は4に記載のアバタ生成装置。
【請求項6】
前記アバタ生成部は、所定の前記活動データが取得された場合に限り、所定の外見の特徴を有するアバタを生成する
請求項1に記載のアバタ生成装置。
【請求項7】
前記活動データは、前記ユーザによる商品又はサービスの購入についての活動を表すデータを含む
請求項1に記載のアバタ生成装置。
【請求項8】
前記活動データは、前記ユーザによる動画又は音楽の視聴についての活動を表すデータを含む
請求項1に記載のアバタ生成装置。
【請求項9】
ユーザの活動データを取得し、
取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成する
アバタ生成方法。
【請求項10】
ユーザの活動データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップで取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
前記データ推定ステップで推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はアバタ生成装置、アバタ生成方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、SNS(Social Networking Service)や仮想空間などにおいて、アバタを利用する機会が増えている。ユーザは、自身の好み等をアバタに反映させることを望む。しかし、ユーザが所望するアバタをユーザ自身が作成することは、ユーザにとって負担となる。これに関連し、アバタ生成装置がアバタを生成する技術も提案されている。例えば、特許文献1は、ユーザの外見からは識別不可能な情報である非外見情報を取得し、この情報を用いてアバタを生成する技術について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術では、趣味などを示す情報が管理装置に予め記憶されており、アバタ生成装置は、この予め記憶された情報を用いて、ユーザの趣味などを反映したアバタを生成する。しかしながら、趣味などのサイコグラフィックデータを取得することは必ずしも容易ではない。ユーザに、自身のサイコグラフィックデータの入力を依頼すれば、そのようなデータを取得することはできるが、ユーザの負担が増してしまう。
【0005】
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、ユーザに適したアバタを生成する際に、ユーザの手間を減らすことができるアバタ生成装置、アバタ生成方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様にかかるアバタ生成装置は、
ユーザの活動データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
前記データ推定部により推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成部と
を有する。
【0007】
第2の態様にかかるアバタ生成方法では、
ユーザの活動データを取得し、
取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成する。
【0008】
第3の態様にかかるプログラムは、
ユーザの活動データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップで取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
前記データ推定ステップで推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成ステップと
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、ユーザに適したアバタを生成する際に、ユーザの手間を減らすことができるアバタ生成装置、アバタ生成方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施の形態の概要にかかるアバタ生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施の形態の概要にかかるアバタ生成装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図3】実施の形態1にかかる情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】実施の形態1にかかるアバタ生成装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】実施の形態1にかかるアバタ生成装置及びサービスプロバイダのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】実施の形態1にかかるユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】実施の形態1にかかるアバタ生成装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】実施の形態2にかかる情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態の概要>
実施形態の詳細な説明に先立って、実施形態の概要を説明する。
図1は、実施の形態の概要にかかるアバタ生成装置1の構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、アバタ生成装置1は、データ取得部2と、データ推定部3と、アバタ生成部4とを有する。
【0012】
データ取得部2は、ユーザの活動データを取得する。ここで、活動データとは、ユーザが行った任意の活動を特定するデータである。なお、活動データは、ユーザが行う予定の任意の活動を特定するデータを含んでもよい。データ推定部3は、データ取得部2により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。サイコグラフィックデータとは、ユーザの心理的な特性を示すデータであり、ユーザの主観についての特性を示すデータともいえる。アバタ生成部4は、データ推定部3により推定されたサイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、ユーザのアバタを生成する。ここで、アバタとは、アプリケーションや仮想空間上などにおいて、ユーザの分身として用いられるエージェントをいう。アバタは、例えば、2次元又は3次元のオブジェクトで表される。なお、アバタは、静止画像又は動画像であってもよく、文字又は図形により構成されていてもよい。
【0013】
図2は、アバタ生成装置1の動作の流れの一例を示すフローチャートである。以下、
図2を参照しつつ、アバタ生成装置1の動作の流れの一例を説明する。
【0014】
ステップS10において、データ取得部2が、ユーザの活動データを取得する。
次に、ステップS11において、データ推定部3が、ステップS10で取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。
次に、ステップS12において、アバタ生成部4が、ステップS11で推定されたサイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、ユーザのアバタを生成する。
【0015】
アバタ生成装置1によれば、データ推定部3によって、データ取得部2が取得したユーザの活動データからユーザのサイコグラフィックデータが推定される。そして、アバタ生成部4が、この推定されたデータを用いてアバタを生成する。このため、アバタ生成装置1は、ユーザからサイコグラフィックデータを取得しなくても、ユーザのサイコグラフィックデータを反映したアバタを生成することができる。このため、ユーザは、アバタを生成する際、自身のサイコグラフィックデータを入力する必要がない。したがって、アバタ生成装置1によれば、ユーザに適したアバタを生成する際に、ユーザの手間を減らすことができる。また、アバタ生成装置1によれば、セキュリティ等の問題に起因して、他のシステムが管理するサイコグラフィックデータを取得することが困難な場合であっても、ユーザに適したアバタを生成することができる。
【0016】
以下、実施の形態の詳細について説明する。
<実施の形態1>
図3は、実施の形態1にかかる情報処理システム10の構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、情報処理システム10は、アバタ生成装置100と、サービスプロバイダ200_1、200_2、・・・、200_Nと、ユーザ端末300とを有する。
【0017】
なお、以下の説明では、サービスプロバイダ200_1、200_2、・・・、200_Nを特に区別することなく言及する場合、サービスプロバイダ200と称すこととする。
図3に示した例では、情報処理システム10は、N(ただし、Nは1以上の整数)個のサービスプロバイダ200を含むが、情報処理システム10は、必ずしもサービスプロバイダ200を含まなくてもよい。例えば、アバタ生成装置100が、サービスプロバイダ200以外から活動データを取得する場合には、情報処理システム10は、必ずしもサービスプロバイダ200を含まなくてもよい。
【0018】
図3に示した例では、アバタ生成装置100、サービスプロバイダ200、及びユーザ端末300は、インターネットなどのネットワーク50を介して、相互に通信可能に接続されている。
【0019】
各サービスプロバイダ200は、ユーザにサービスを提供するシステムである。より詳細には、各サービスプロバイダ200は、サービスを提供する事業者により運用及び管理されているシステムである。サービスプロバイダ200が提供するサービスは、ネットワーク50を用いたサービスであればよい。例えば、そのようなサービスには、商品又はサービスの販売を行うためのショッピングサイトの運営、動画や音楽などのデジタルコンテンツの提供、SNSの運営、検索エンジンの運営、ポータルサイトの運営、などが含まれるが、これらに限られない。各サービスプロバイダ200は異なる種類のサービスを提供してもよいし、同種のサービスを提供してもよい。
【0020】
各サービスプロバイダ200は、サービスプロバイダ200が提供するサービスを利用するユーザ毎に、サービスの利用にともない生成される活動データを蓄積する。すなわち、各サービスプロバイダ200は、ユーザ毎の活動データを保有している。具体的には、例えば、各サービスプロバイダ200は、サービスプロバイダ200を構成するシステム内の記憶装置に活動データを保存する。例えば、サービスの利用にともない生成される活動データは、商品又はサービスの購入履歴であってもよい。ここで、商品には、デジタルコンテンツが含まれてもよい。このように、活動データは、ユーザによる商品又はサービスの購入についての活動を表すデータであってもよい。また、サービスの利用にともない生成される活動データは、動画又は音楽の視聴履歴であってもよい。このように、活動データは、ユーザによる動画又は音楽の視聴についての活動を表すデータであってもよい。また、サービスの利用にともない生成される活動データは、ウェブサイトの閲覧履歴であってもよい。このように、活動データは、ユーザによるウェブサイトの閲覧についての活動を表すデータであってもよい。また、サービスの利用にともない生成される活動データは、コメント又は記事などの投稿履歴、検索エンジンを用いた検索の履歴、商品、サービス、デジタルコンテンツ、記事、コメントなどの任意のコンテンツに対してユーザが与えた評価の履歴であってもよい。このように、活動データは、インターネットなどのネットワーク50上で提供されるサービスに対するユーザによる情報の入力についての活動を表すデータであってもよい。つまり、活動データは、ネットワーク50を介したユーザの投稿の内容を示すデータ、検索エンジンに対して入力された検索条件を示すデータ、又は、ネットワーク50上で提供される任意のコンテンツに対するユーザによる評価を示すデータであってもよい。なお、これらは例に過ぎず、サービスプロバイダ200は、他の活動データを保有していてもよい。
【0021】
ユーザ端末300は、ユーザが用いる端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)などである。ユーザ端末300は、サービスプロバイダ200が提供するサービスをユーザが利用するために用いられる。また、本実施の形態では、ユーザ端末300は、アバタ生成装置100をユーザが利用するためにも用いられる。
【0022】
アバタ生成装置100は、
図1のアバタ生成装置1の具体例であり、ユーザのアバタを生成する装置である。
図4は、アバタ生成装置100の機能構成を示すブロック図である。
図4に示すように、アバタ生成装置100は、データ取得部101、データ推定部102、優先度設定部103、アバタパーツ記憶部104、及びアバタ生成部105を有する。
なお、アバタ生成装置100の構成要素の全てが一つの装置に含まれていなくてもよく、アバタ生成装置100の構成要素が複数の装置に分散していてもよい。すなわち、アバタ生成装置100の処理は、複数の装置からなる装置群により分散処理されてもよい。この場合、この装置群がアバタ生成装置と称されてもよい。
【0023】
データ取得部101は、アバタの生成のために用いられるデータを取得する。具体的には、データ取得部101は、ユーザの活動データを取得する。データ取得部101は、例えば、サービスプロバイダ200が保有するユーザの活動データをサービスプロバイダ200から取得するが、サービスプロバイダ200が保有する活動データ以外の活動データを取得してもよい。例えば、ユーザ端末300が保有するユーザの活動データを取得してもよい。例えば、データ取得部101は、ユーザ端末300が保有するユーザの運動の履歴を示すデータを、ユーザの活動データとして、ユーザ端末300から取得してもよい。このように、活動データは、ユーザの運動についての活動を表すデータであってもよい。なお、ユーザの運動の履歴を示すデータは、ユーザ端末300が備えるセンサにより観測された運動の履歴であってもよい。また、運動についての活動データは、具体的なスポーツを特定するデータを含んでもよい。また、データ取得部101は、ユーザ端末300及びサービスプロバイダ200とは別の機器(例えば、スマートウォッチなど)からユーザの活動データを取得してもよい。また、データ取得部101が取得する活動データは、すでに行われた活動を特定するデータに限らず、ユーザが行う予定の活動を特定するデータであってもよい。
【0024】
また、データ取得部101は、アバタの生成のために用いられるデータとして、活動データ以外のデータを取得してもよい。例えば、データ取得部101は、キャラクタデータを取得してもよい。ここで、キャラクタデータとは、キャラクタの外見を表すデータであり、例えばユーザの外見(例えば、ユーザの顔)を撮影した画像であるが、これに限られない。すなわち、ここでいうキャラクタは、ユーザ自身であってもよいし、ユーザが好きな任意のキャラクタであってもよい。また、キャラクタは、人物であってもよいし、動物であってもよいし、架空の生物であってもよい。架空の生物としてのキャラクタには、例えば、アニメーションやゲームソフトなどの映像作品に登場するキャラクタ、所定の団体のシンボルとしてデザインされたキャラクタなどが含まれるが、これらに限られない。このように、データ取得部101は、特定のキャラクタについてのキャラクタデータを取得してもよい。本実施の形態では、データ取得部101は、ユーザ端末300から送信されたキャラクタデータを取得する。例えば、アバタを生成するために、ユーザはユーザ端末300を操作して、ユーザの外見を表すデータ又はユーザが好きなキャラクタの外見を表すデータ(例えば画像)をアバタ生成装置100に送信する。なお、データ取得部101は、いずれかのサービスプロバイダ200からキャラクタデータを取得してもよい。キャラクタデータが取得され、アバタの生成に用いられることにより、ユーザにとってより好ましいアバタを生成することが可能となる。
【0025】
また、データ取得部101は、アバタの生成のために用いられるデータとして、ユーザのデモグラフィックデータを取得してもよい。ここで、デモグラフィックデータとは、年齢、性別、職業などといったユーザの客観的な特性を示すデータであり、人口統計学的なデータともいえる。本実施の形態では、データ取得部101は、ユーザ端末300から送信されたサイコグラフィックデータを取得する。例えば、アバタを生成するために、ユーザはユーザ端末300を操作して、ユーザのデモグラフィックデータをアバタ生成装置100に送信する。なお、データ取得部101は、いずれかのサービスプロバイダ200が保有するデモグラフィックデータを当該サービスプロバイダ200から取得してもよい。デモグラフィックデータが取得され、アバタの生成に用いられることにより、ユーザのデモグラフィックデータを反映したアバタを生成することが可能となる。
【0026】
なお、本実施の形態では、サイコグラフィックデータはデータ推定部102の推定処理により得られるが、データ取得部101は、推定されたサイコグラフィックデータ以外のサイコグラフィックデータを取得してもよい。この場合、データ取得部101は、サイコグラフィックデータをユーザ端末300から取得してもよいし、サービスプロバイダ200から取得してもよい。
【0027】
データ推定部102は、データ取得部101により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。データ推定部102は、所定の推定ルールにしたがってサイコグラフィックデータを推定してもよい。すなわち、データ推定部102は、或るサイコグラフィックデータと、ユーザに対して当該サイコグラフィックデータを対応付けるために必要とされる活動データの条件とを定義した推定ルールを用いて、推定処理を行ってもよい。この場合、データ推定部102は、データ取得部101により取得された活動データが、推定ルールにおいて定義された条件を満たすか否かを判定することにより、ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。
【0028】
例えば、データ推定部102は、特定の商品又は特定のサービスの購入についての活動データが得られた場合、ユーザが所定の好みを有することを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。具体的な例を挙げると、データ推定部102は、特定の色の商品を購入したユーザに対して、この特定の色を好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部102は、特定のカテゴリに属する商品又はサービスを購入したユーザに対して、このカテゴリを好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、例えば、データ推定部102は、商品等の購入についての活動データが得られた場合、購入対象又は購入金額等に基づいて、ユーザが豪華な雰囲気を好むか否かを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。
【0029】
また、例えば、データ推定部102は、特定の動画又は特定の音楽の視聴についての活動データが得られた場合、ユーザが所定の好みを有することを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。具体的な例を挙げると、データ推定部102は、特定のジャンルの動画又は音楽を視聴したユーザに対して、この特定のジャンルを好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。またデータ推定部102、この特定のジャンルと相関する好み(例えば、明るい雰囲気を好む、又は暗い雰囲気を好むなど)を示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。
【0030】
また、例えば、データ推定部102は、特定の内容が記載されたウェブサイトの閲覧についての活動データが得られた場合、ユーザが所定の好みを有することを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。具体的な例を挙げると、データ推定部102は、特定の内容が記載されたウェブサイトを閲覧したユーザに対して、この内容に相関する好みを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。より具体的には、例えば、データ推定部102は、特定のカテゴリを好むことを示すサイコグラフィックデータ、又は、ポジティブ志向若しくはネガティブ志向を示すサイコグラフィックデータなどを推定してもよい。
【0031】
同様に、例えば、データ推定部102は、投稿履歴についての活動データが得られた場合、投稿した内容に相関する好みを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。また、例えば、データ推定部102は、検索履歴についての活動データが得られた場合、検索対象に相関する好みを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。また、例えば、データ推定部102は、コンテンツに対して所定の評価を付与する活動データが得られた場合、ユーザが所定の好みを有することを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。具体的な例を挙げると、データ推定部102は、ユーザが特定のコンテンツに対して高評価を与えた場合、ユーザがこのコンテンツ自体又はこのコンテンツに関する対象を好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。同様に、データ推定部102は、ユーザが特定のコンテンツに対して低評価を与えた場合、ユーザがこのコンテンツ自体又はこのコンテンツに関する対象を好まないことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。
【0032】
また、例えば、データ推定部102は、運動についての活動データが得られた場合、ユーザが所定の好みを有することを示すサイコグラフィックデータを当該ユーザのサイコグラフィックデータとして推定してもよい。具体的な例を挙げると、データ推定部102は、所定の頻度以上の頻度で運動を行うユーザに対して、運動を好むサイコグラフィックデータを推定してもよいし、スポーティな感じを好むサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、特定のスポーツを行うユーザに対して、当該スポーツを好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。
【0033】
以上、データ推定部102によるサイコグラフィックデータの推定について具体例をいくつか挙げたが、これらは例に過ぎず、上述した具体例に示される推定ルール以外の推定ルールにしたがって推定処理が行われてもよい。すなわち、データ推定部102は、活動データに対応するサイコグラフィックデータを推定すればよい。また、データ推定部102は、推定ルールではなく、機械学習モデルを用いてサイコグラフィックデータを推定してもよい。この場合、データ推定部102は、例えば、ユーザの活動データとサイコグラフィックデータとを対応付けたデータを教師データとして用いて予め学習された機械学習モデルを用いて推定処理を行う。なお、推定処理に用いられる機械学習モデルは、必ずしも教師あり学習により学習されたものでなくてもよく、教師なし学習により学習されたモデルが用いられてもよい。また、ユーザの現在の好みをより適切に推定すべく、データ推定部102は、過去の所定の時点よりも新しい時点の活動についての活動データだけを用いて推定処理を行ってもよい。すなわち、データ推定部102は、データ取得部101により取得された活動データのうち、所定の時点よりも過去の古い活動についての活動データを除いて、推定処理を行ってもよい。
【0034】
優先度設定部103は、アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して優先度を設定する。例えば、優先度設定部103は、サイコグラフィックデータ、キャラクタデータ、及び、デモグラフィックデータからなる3種類のデータのうち2種類以上のデータが用いられる場合に、用いられるそれぞれの種類のデータに対して優先度を設定する。優先度設定部103は、複数種類のデータに対して予め定められた優先度を設定してもよい。すなわち、サイコグラフィックデータ、キャラクタデータ、及び、デモグラフィックデータのそれぞれに対する優先度が予め定められていてもよい。また、優先度設定部103は、アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して複数パターンの優先度の組み合わせを設定してもよい。例えば、優先度設定部103は、以下のような3つのパターンのうち、2つ以上のパターンの優先度の組み合わせを設定してもよい。第1のパターンの優先度の組み合わせは、サイコグラフィックデータを最も優先するように、各種のデータにそれぞれ設定される優先度の組み合わせである。第2のパターンの優先度の組み合わせは、キャラクタデータを最も優先するように、各種のデータにそれぞれ設定される優先度の組み合わせである。第3のパターンの優先度の組み合わせは、デモグラフィックデータを最も優先するように、各種のデータにそれぞれ設定される優先度の組み合わせである。
【0035】
また、優先度設定部103は、複数種類のデータに対して、必ずしも、予め定められた優先度を設定しなくてもよい。優先度設定部103は、優先度を指定する指示をユーザから受付け、受付けた指示にしたがって優先度を設定してもよい。この場合、アバタを生成するために、ユーザはユーザ端末300を操作して、各種データの優先度を指定する指示をアバタ生成装置100に送信する。
【0036】
アバタパーツ記憶部104は、アバタを構成する様々なパーツについて、パーツを表すデータ(以下、パーツデータ)を記憶する。パーツデータは、例えば、各パーツの画像であるが、他の形式のデータであってもよい。アバタを構成する様々なパーツには、例えば、顔、身体、髪型、服、帽子、履物、所持品、アクセサリー、背景などが含まれるが、これらに限られない。アバタパーツ記憶部104は、各パーツに対して様々なバリエーションのパーツデータを記憶している。例えば、バリエーションとして、色又は形状などが異なるパーツデータが記憶されている。アバタパーツ記憶部104は、それぞれのパーツデータを特定のサイコグラフィックデータ又は特定のデモグラフィックデータと関連付けて記憶している。例えば、赤い服のパーツデータは、赤い色を好むことを示すサイコグラフィックデータと関連付けて記憶されており、サッカーボールのパーツデータは、サッカーを好むことを示すサイコグラフィックデータと関連付けて記憶されている。また、老人の男性の顔のパーツデータは、年齢が70歳以上であることを示すデモグラフィックデータと関連付けて記憶されており、警察官の帽子のパーツデータは、職業が警察官であることを示すデモグラフィックデータと関連付けて記憶されている。なお、これらは例に過ぎず、各パーツデータと関連付けられるサイコグラフィックデータ又はデモグラフィックデータは、上述した例に限られない。
【0037】
アバタ生成部105は、ユーザに対して取得されたデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、ユーザのアバタを生成する。ここで、ユーザに対して取得されたデータとは、データ推定部102による推定により取得されたサイコグラフィックデータ、データ取得部101が取得したキャラクタデータ、デモグラフィックデータ、サイコグラフィックデータの少なくとも一つを指す。したがって、アバタ生成部105は、これらのデータのうちの少なくとも一つを用いて、アバタを生成する。ここでは、アバタ生成部105が、少なくともデータ推定部102により推定されたサイコグラフィックデータを用いてアバタを生成するものとして説明する。
【0038】
アバタ生成部105は、取得されたサイコグラフィックデータ又はデモグラフィックデータに対応するパーツデータを選択する。また、キャラクタデータが取得されている場合には、アバタ生成部105は、キャラクタデータを用いて、アバタの顔を生成してもよい。また、パーツデータの選択及びキャラクタデータの使用は、アバタの外見の特徴を決定することに相当する。このようにして、アバタ生成部105は、ユーザに対して取得されたデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、ユーザのアバタを生成する。なお、ユーザに対して取得されたデータが不足している場合、アバタ生成部105は、適切なパーツデータを選択できない恐れがある。この場合、アバタ生成部105は、デフォルトのパーツデータとして規定されたパーツデータを用いて、アバタを生成してもよい。アバタ生成部105は、例えば、選択されたパーツデータ及びキャラクタデータを合成処理することにより、アバタの画像を生成する。
【0039】
アバタ生成部105は、優先度設定部103が複数種類のデータに対して優先度を設定した場合、設定された優先度にしたがってアバタを生成する。このとき、アバタ生成部105は、ユーザの指示により設定された優先度にしたがってアバタを生成してもよい。上述の通り、優先度は、サイコグラフィックデータ、キャラクタデータ、及び、デモグラフィックデータのいずれを優先するかを示す。例えば、帽子AのパーツデータがサイコグラフィックデータXと関連付けてアバタパーツ記憶部104に記憶されており、帽子BのパーツデータがデモグラフィックデータYと関連付けて記憶されているとする。このとき、サイコグラフィックデータXとデモグラフィックデータYを有するユーザのアバタを生成する際、アバタ生成部105は、優先度にしたがってデータパーツを選択する。例えば、サイコグラフィックデータの優先度がデモグラフィックデータの優先度よりも高い場合、アバタ生成部105は、帽子Aのパーツデータを用いてアバタを生成する。また、例えば、キャラクタデータの優先度がデモグラフィックデータの優先度よりも高く設定されている場合、アバタ生成部105は次のようにアバタの顔を決定する。この場合、デモグラフィックデータZを有するユーザについてデータ取得部101がキャラクタデータを取得したならば、デモグラフィックデータZに関連付けられた顔のパーツデータではなく、取得されたキャラクタデータを用いてアバタの顔が生成される。このように、優先度の設定及び優先度にしたがったアバタの生成が行われることにより、より適切にアバタを生成することができる。特に、ユーザの指示により優先度が設定される場合には、そのような設定が許されない場合に比べ、ユーザはより自由にアバタを生成することができる。
【0040】
なお、上述した通り、優先度設定部103は、複数種類のデータに対して複数パターンの優先度の組み合わせを設定してもよい。この場合、アバタ生成部105は、これら複数パターンの優先度の組み合わせ毎に、優先度にしたがってアバタを生成する。すなわち、この場合、アバタ生成部105は、パターン毎に、アバタを生成する。そして、アバタ生成部105は、生成された各アバタのうちいずれかを選択する指示をユーザから受付ける。アバタ生成部105は、指示により選択されたアバタを、ユーザのアバタとして採用する。例えば、ユーザはユーザ端末300を操作して、生成された各アバタのうち最も適切であると判断したアバタを選択する指示をアバタ生成装置100に送信する。このように、複数パターンの優先度の組み合わせを設定されることにより、ユーザは、ユーザにとって好ましいアバタを容易に生成することができる。
【0041】
また、アバタ生成部105は、パーツデータを選択する指示をユーザから受付け、受付けた指示により選択されたパーツデータを用いてアバタを生成してもよい。例えば、ユーザはユーザ端末300を操作して、好みのパーツデータを選択する指示をアバタ生成装置100に送信する。
【0042】
また、アバタ生成部105は、所定の活動データが取得された場合に限り、所定の外見の特徴を有するアバタを生成してもよい。すなわち、アバタ生成部105は、所定の活動データが取得されていないユーザに対しては、所定の外見の特徴を有するアバタの生成を禁止してもよい。例えば、アバタ生成部105は、特定の商品(例えば、高額な装飾品)を購入したユーザ又は所定期間における購入金額が基準を超えるユーザだけに、豪華なアクセサリーのパーツデータの利用を許可してもよい。本実施の形態では、上述した通り、活動データからサイコグラフィックデータが推定される。したがって、アバタ生成部105は、ユーザの活動データから所定のサイコグラフィックデータが推定された場合に限り、所定の外見の特徴を有するアバタを生成してもよい。例えば、アバタ生成部105は、豪華な雰囲気を好むことを示すサイコグラフィックデータが推定された場合に限り、豪華なアクセサリーのパーツデータの利用を許可してもよい。なお、これらは例に過ぎず、アバタ生成部105は、他のパーツデータの利用を、活動データ又はサイコグラフィックデータに基づいて制限してもよい。このように、活動データ又はサイコグラフィックデータに基づいて、アバタの生成に制限を課すことにより、ユーザの実際の人物像と一致したアバタを生成することができる。
【0043】
次に、アバタ生成装置100、サービスプロバイダ200、及びユーザ端末300のハードウェア構成の一例について説明する。
図5は、アバタ生成装置100及びサービスプロバイダ200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。アバタ生成装置100及びサービスプロバイダ200は、それぞれ、ネットワークインタフェース60、メモリ61、及びプロセッサ62を含む。
【0044】
ネットワークインタフェース60は、ネットワーク50を介した通信をするために使用される。ネットワークインタフェース60は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0045】
メモリ61は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ61は、プロセッサ62により実行されるプログラム、処理に用いるデータなどを格納するために使用される。上述したアバタパーツ記憶部104は、アバタ生成装置100のメモリ61などの記憶装置により実現されてもよい。
【0046】
プロセッサ62は、メモリ61からプログラムを読み出して実行することで、アバタ生成装置100又はサービスプロバイダ200の処理を行う。上述したデータ取得部101、データ推定部102、優先度設定部103、及びアバタ生成部105の処理は、例えば、アバタ生成装置100のプロセッサ62が、アバタ生成装置100のメモリ61からプログラムを読み出して実行することにより行われる。プロセッサ62は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ62は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0047】
図6は、ユーザ端末300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末300は、ネットワークインタフェース70、メモリ71、プロセッサ72、出力装置73、及び入力装置74を含む。
【0048】
ネットワークインタフェース70は、ネットワーク50を介した通信をするために使用される。ネットワークインタフェース70は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0049】
メモリ71は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ71は、プロセッサ72により実行されるプログラム、処理に用いるデータなどを格納するために使用される。
【0050】
プロセッサ72は、メモリ71からプログラムを読み出して実行することで、ユーザ端末300の処理を行う。プロセッサ72は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU、又はCPUなどであってもよい。プロセッサ72は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0051】
出力装置73は、外部へ情報の出力を行うディスプレイなどの出力装置である。ディプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイであってもよい。アバタ生成部105は、生成したアバタの画像をユーザ端末300に送信してもよく、この場合、出力装置73は、受信したアバタの画像を表示してもよい。また、アバタ生成部105は、アバタの生成のためのGUI(Graphical User Interface)をユーザ端末300に提供してもよく、出力装置73は、このGUIを表示してもよい。
【0052】
入力装置74は、ユーザが入力を行うための装置であり、ポインティングデバイスなどを含む入力装置である。入力装置74及び出力装置73は、タッチパネルとして一体的に構成されていてもよい。入力装置74は、キーボードなどの、ポインティングデバイス以外の機器を備えてもよい。
【0053】
このように、アバタ生成装置100、サービスプロバイダ200、及びユーザ端末300は、コンピュータとしての機能を備えている。また、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明される1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0054】
次に、本実施の形態にかかるアバタ生成装置100の動作について説明する。
図7は、本実施の形態にかかるアバタ生成装置100の動作の流れの一例を示すフローチャートである。以下、
図7を参照しつつ、アバタ生成装置100の動作の流れの一例を説明する。
【0055】
ステップS100において、データ取得部101がキャラクタデータを取得する。ただし、キャラクタデータの取得が行われなくてもよい。
次に、ステップS101において、データ取得部101がデモグラフィックデータを取得する。ただし、デモグラフィックデータの取得が行われなくてもよい。
次に、ステップS102において、データ取得部101がユーザの活動データを取得する。
次に、ステップS103において、データ推定部102は、ステップS102で取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。
次に、ステップS104において、優先度設定部103が、キャラクタデータ、デモグラフィックデータ、及びサイコグラフィックデータに対して優先度を設定する。
次に、ステップS105において、アバタ生成部105は、ステップS100、ステップS101、及びステップS103において取得されたデータを用いて、ユーザのアバタを生成する。このとき、アバタ生成部105は、ステップS104で設定された優先度にしたがってアバタを生成する。アバタ生成部105は、生成したアバタのデータをユーザ端末300に送信してもよい。
【0056】
以上、アバタ生成装置100の動作例について説明したが、
図7に示したフローチャートは、動作の一例を示すに過ぎない。例えば、上述したステップは、技術的な矛盾を生じない限り、実行順序を入れ替えることができる。また、2以上のステップが並行して行われてもよい。また、優先度の設定は省略されてもよい。この場合、アバタ生成装置100は優先度設定部103を有さなくてもよい。また、ステップS100又はステップS101の処理が省略されてもよい。
【0057】
以上、実施の形態1について説明した。アバタ生成装置100によれば、データ推定部102によって、データ取得部101が取得したユーザの活動データからユーザのサイコグラフィックデータが推定される。そして、アバタ生成部105が、この推定されたデータを用いてアバタを生成する。このため、アバタ生成装置100は、ユーザや他のシステムからサイコグラフィックデータを取得しなくても、ユーザに適したアバタを生成することができる。
【0058】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。以下、実施の形態1と異なる点について説明し、実施の形態1と同様の構成及び処理については、適宜説明を省略する。
図8は、実施の形態2にかかる情報処理システム10aの構成の一例を示すブロック図である。
図8に示すように、情報処理システム10aは、サービスプロバイダ200と、ユーザ端末300aとを有する。実施の形態1では、アバタ生成装置100は、ユーザ端末300とは別の装置として情報処理システム10に存在した。しかしながら、アバタ生成装置100の機能は、ユーザ端末300に設けられていてもよい。すなわち、
図8に示した構成において、ユーザ端末300aは、アバタ生成装置100の機能を有する点で、上述した実施の形態1のユーザ端末300と異なっている。なお、ユーザ端末300aは、アバタ生成装置100の機能を有するため、アバタ生成装置と称されてもよい。なお、
図8では、アバタ生成装置100の機能の全てがユーザ端末300aに設けられている場合の図を示したが、アバタ生成装置100の機能の一部だけがユーザ端末300aに設けられていてもよい。
【0059】
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態によれば、ユーザに関するデータを、外部の装置に送信することなく、アバタを生成することができるため、よりセキュアにアバタを生成することができる。
【0060】
<実施の形態2の変形例>
また、実施の形態2について次のように変形することもできる。上述した実施の形態では、データ取得部101は、サービスプロバイダ200が提供するサービスの利用についての活動データをサービスプロバイダ200から取得したが、必ずしもサービスプロバイダ200から取得しなくてもよい。例えば、データ取得部101は、サービスを利用する際にログデータとしてユーザ端末300のメモリ71に記憶された活動データを取得してもよい。さらに、データ取得部101は、サービスプロバイダ200が提供するサービスの利用についての活動データのみならず、アバタの生成に用いるデータの全てをユーザ端末300から取得してもよい。すなわち、データ取得部101は、活動データ、デモグラフィックデータ、及びキャラクタデータの全てを、ユーザ端末300のメモリ71などの記憶装置から読み出すことにより、又はユーザ端末300に備えられたセンサで観測することにより取得してもよい。
【0061】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、上述した実施の形態では、アバタ生成部105は、一例として、パーツデータを選択することによりアバタを生成したが、アバタ生成部105は、他の任意の技術を用いてアバタを生成してもよい。すなわち、パーツの選択以外の方法で、アバタが生成されてもよい。例えば、任意のAI(Artificial Intelligence)技術を用いて、アバタの外見の特徴が決定されてもよい。
【0062】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
ユーザの活動データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部により取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
前記データ推定部により推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成部と
を有するアバタ生成装置。
(付記2)
前記データ取得部は、キャラクタデータ又は前記ユーザのデモグラフィックデータの少なくとも一方をさらに取得し、
前記アバタ生成部は、前記データ取得部により取得されたキャラクタデータ又は前記ユーザのデモグラフィックデータの少なくとも一方をさらに用いて前記アバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成する
付記1に記載のアバタ生成装置。
(付記3)
前記アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して優先度を設定する優先度設定部をさらに有し、
前記アバタ生成部は、前記優先度にしたがって前記アバタを生成する
付記2に記載のアバタ生成装置。
(付記4)
前記優先度設定部は、前記アバタの外見の特徴を決定するために用いられる複数種類のデータに対して複数パターンの優先度の組み合わせを設定し、
前記アバタ生成部は、前記複数パターンの優先度の組み合わせ毎に、前記優先度にしたがって前記アバタを生成し、生成された各前記アバタのうちいずれかを選択する指示を前記ユーザから受付ける
付記3に記載のアバタ生成装置。
(付記5)
前記優先度設定部は、前記優先度を指定する指示を前記ユーザから受付け、
前記アバタ生成部は、前記指示により設定された前記優先度にしたがって前記アバタを生成する
付記3又は4に記載のアバタ生成装置。
(付記6)
前記アバタ生成部は、所定の前記活動データが取得された場合に限り、所定の外見の特徴を有するアバタを生成する
付記1から5のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記7)
前記活動データは、前記ユーザによる商品又はサービスの購入についての活動を表すデータを含む
付記1から6のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記8)
前記活動データは、前記ユーザによる動画又は音楽の視聴についての活動を表すデータを含む
付記1から7のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記9)
前記活動データは、前記ユーザの運動についての活動を表すデータを含む
付記1から8のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記10)
前記活動データは、前記ユーザによるウェブサイトの閲覧についての活動を表すデータを含む
付記1から9のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記11)
前記活動データは、ネットワーク上で提供されるサービスに対する情報の入力についての活動を表すデータを含む
付記1から10のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記12)
前記キャラクタデータは、前記ユーザの外見を撮影した画像である
付記1から11のいずれか一項に記載のアバタ生成装置。
(付記13)
ユーザの活動データを取得し、
取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成する
アバタ生成方法。
(付記14)
ユーザの活動データを取得するデータ取得ステップと、
前記データ取得ステップで取得されたユーザの活動データから当該ユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
前記データ推定ステップで推定された前記サイコグラフィックデータを用いてアバタの外見の特徴を決定することにより、前記ユーザのアバタを生成するアバタ生成ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0063】
1 アバタ生成装置
2 データ取得部
3 データ推定部
4 アバタ生成部
10 情報処理システム
10a 情報処理システム
50 ネットワーク
60 ネットワークインタフェース
61 メモリ
62 プロセッサ
70 ネットワークインタフェース
71 メモリ
72 プロセッサ
73 出力装置
74 入力装置
100 アバタ生成装置
101 データ取得部
102 データ推定部
103 優先度設定部
104 アバタパーツ記憶部
105 アバタ生成部
200 サービスプロバイダ
300 ユーザ端末
300a ユーザ端末