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特開2024-74135情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074135
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q30/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185231
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】今西 佳子
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB05
5L049BB05
(57)【要約】
【課題】ユーザのサイコグラフィックデータを適切に取得することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得部2と、取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部3と、推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力部4とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得部と、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力部と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正の有無を示す情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正回数を示す情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記修正情報は、前記アバタの修正前の構成要素と前記アバタの修正後の構成要素の差分の大きさを示す情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記修正情報は、前記アバタの修正前の構成要素により特定される特徴又は前記アバタの修正後の構成要素により特定される特徴を示す情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正時間を示す情報を含む
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記修正情報取得部は、第1の時点の前記アバタと、前記第1の時点よりも後の第2の時点の前記アバタとを比較することにより、前記修正情報を取得する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
推定された前記サイコグラフィックデータを用いて、前記アバタのユーザに対して推薦する商品又はサービスを選択するデータ活用部をさらに有する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得し、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力する
情報処理方法。
【請求項10】
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得ステップと、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、eコマースなどにおいて、ユーザの好みなどを表すサイコグラフィックデータを用いたパーソナライズドマーケティングが行われている。しかし、ユーザのサービス利用履歴等の情報が得られない場合には、そのような情報からユーザのサイコグラフィックデータを得ることが難しい。また、ユーザに対して、アンケート調査を行って、サイコグラフィックデータを取得することは、ユーザの負担になるため好ましくない。これに関して、特許文献1は、アバタの携帯品の選択肢のうち、ユーザがいずれを選択したかに応じて、ユーザの趣味嗜好を特定することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-30482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術において、携帯品の選択肢からいずれかを選択するユーザの作業は、アバタを生成するために必須の作業である。このため、この選択が、アバタの生成のために必須であるから適当に行った選択であるのか、ユーザの趣味嗜好をアバタに反映させるために行われた選択であるのかは不明である。したがって、この技術では、適切なサイコグラフィックデータを得ることが難しい。
【0005】
そこで、本明細書に開示される実施形態が達成しようとする目的の1つは、ユーザのサイコグラフィックデータを適切に取得することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様にかかる情報処理装置は、
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得部と、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力部と
を有する。
【0007】
第2の態様にかかる情報処理方法では、
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得し、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力する。
【0008】
第3の態様にかかるプログラムは、
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得ステップと、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力ステップと
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
上述の態様によれば、ユーザのサイコグラフィックデータを適切に取得することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態の概要にかかる情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2】実施の形態の概要にかかる情報処理装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図3】実施の形態1にかかる情報処理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図4】実施の形態1にかかる情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態1にかかる情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6】実施の形態1にかかるユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7】実施の形態1にかかる情報処理装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態の概要>
実施形態の詳細な説明に先立って、実施形態の概要を説明する。図1は、実施の形態の概要にかかる情報処理装置1の構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理装置1は、修正情報取得部2と、データ推定部3と、データ出力部4とを有する。
【0012】
修正情報取得部2は、アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する。ここで、アバタとは、アプリケーションや仮想空間上などにおいて、ユーザの分身として用いられるエージェントをいう。データ推定部3は、修正情報取得部2によって取得された修正情報に基づいて、アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定する。サイコグラフィックデータとは、ユーザの心理的な特性を示すデータであり、ユーザの主観についての特性を示すデータともいえる。データ出力部4は、データ推定部3によって推定されたサイコグラフィックデータを出力する。データ出力部4による出力は、表示装置でのサイコグラフィックデータの表示であってもよいし、他の装置へのサイコグラフィックデータの送信であってもよい。
【0013】
図2は、情報処理装置1の動作の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図2を参照しつつ、情報処理装置1の動作の流れの一例を説明する。
【0014】
ステップS10において、修正情報取得部2は、アバタの修正情報を取得する。
次に、ステップS11において、データ推定部3が、ステップS10で取得された修正情報に基づいて、ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。
次に、ステップS12において、データ出力部4が、ステップS11で推定されたサイコグラフィックデータを出力する。
【0015】
一般的に、ユーザは、アバタの構成要素のうち関心のある構成要素に対して自分の好みを反映させるよう修正を行う。このため、アバタの修正情報に基づいてサイコグラフィックデータを推定する処理が行われる情報処理装置1によれば、ユーザのサイコグラフィックデータを適切に取得することができる。
【0016】
以下、実施の形態の詳細について説明する。
<実施の形態1>
図3は、実施の形態1にかかる情報処理システム10の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置100と、ユーザ端末200とを有する。
【0017】
図3に示した例では、情報処理装置100及びユーザ端末200は、インターネットなどのネットワーク50を介して、相互に通信可能に接続されている。
【0018】
ユーザ端末200は、ユーザが用いる端末装置であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)などである。本実施の形態では、ユーザ端末200は、情報処理装置100をユーザが利用するために用いられる。
【0019】
情報処理装置100は、図1の情報処理装置1の具体例であり、サイコグラフィックデータを推定する装置である。より詳細には、情報処理装置100は、アバタを生成する機能を提供するとともに、サイコグラフィックデータを推定する。図4は、情報処理装置100の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置100は、アバタパーツ記憶部101、アバタ生成部102、修正情報取得部103、データ推定部104、データ出力部105、及びデータ活用部106を有する。なお、情報処理装置100の構成要素の全てが一つの装置に含まれていなくてもよく、情報処理装置100の構成要素が複数の装置に分散していてもよい。すなわち、情報処理装置100の処理は、複数の装置からなる装置群により分散処理されてもよい。この場合、この装置群が情報処理装置と称されてもよい。
【0020】
アバタパーツ記憶部101は、アバタを構成する様々なパーツについて、パーツを表すデータ(以下、パーツデータ)を記憶する。パーツデータは、例えば、各パーツの画像であるが、他の形式のデータであってもよい。アバタを構成する様々なパーツには、例えば、顔、身体、髪型、服、帽子、履物、所持品、アクセサリー、背景などが含まれるが、これらに限られない。アバタパーツ記憶部101は、各パーツに対して様々なバリエーションのパーツデータを記憶している。例えば、バリエーションとして、色又は形状などが異なるパーツデータが記憶されている。
【0021】
アバタ生成部102は、ユーザのアバタを生成する。本実施の形態では、一例として、アバタ生成部102は、アバタパーツ記憶部101に記憶されたパーツデータを用いて、アバタを生成する。アバタ生成部102は、具体的には、例えば、パーツデータを合成処理することにより、アバタの画像を生成する。アバタ生成部102は、ユーザの指示にしたがいアバタを生成する。また、アバタ生成部102は、ユーザの指示にしたがいアバタを修正し、修正が反映された新たなアバタを生成する。なお、アバタ生成部102は、デフォルトのパーツデータとして規定されたパーツデータを用いて、デフォルトのアバタを生成してもよい。また、アバタ生成部102は、ユーザの個人情報に基づいてデフォルトのアバタを生成してもよい。例えば、アバタ生成部102は、ユーザのデモグラフィックデータに基づいてデフォルトのアバタを生成してもよい。この場合、より詳細には、例えば、アバタ生成部102は、アバタパーツ記憶部101に記憶されたパーツデータのうち、ユーザのデモグラフィックデータに対応するパーツデータを用いて、デフォルトのアバタを生成する。なお、デモグラフィックデータとは、年齢、性別、職業などといったユーザの客観的な特性を示すデータであり、人口統計学的なデータともいえる。デフォルトのアバタが生成された場合も、ユーザは、デフォルトのアバタを修正することができる。
【0022】
アバタの修正のため、アバタ生成部102は、ユーザからアバタの修正指示を取得する。ここで、アバタの修正指示とは、アバタを構成する構成要素のうちのどれを、どのように修正するかを示す指示である。例えば、ユーザはユーザ端末200を操作して、アバタの修正指示を情報処理装置100に送信する。修正指示を取得したアバタ生成部102は、修正指示にしたがってアバタを修正し、修正が反映された新たなアバタを生成する。ユーザは、修正指示として、修正後のアバタに用いるパーツデータを指定する指示を行なってもよいし、パーツの色を変更する指示を行ってもよい。なお、これらは、修正指示の例に過ぎず、修正指示の形式は、これらに限定されない。
【0023】
修正情報取得部103は、アバタの修正情報を取得する。修正情報は、アバタの修正に関する情報であればよい。例えば、修正情報は、アバタの構成要素毎の修正の有無を示す情報であってもよい。すなわち、修正情報は、アバタを構成する構成要素のうちのいずれの構成要素に対して、ユーザによる修正指示があったかを示す情報であってもよい。また、修正情報は、アバタの構成要素毎の修正回数を示す情報であってもよい。
【0024】
また、修正情報は、アバタの構成要素毎の修正に費やされた時間を示す情報であってもよい。ここで、修正に費やされた時間は、ある構成要素に対して修正が行われる際に、修正の開始から修正の終了までにかかった時間であり、ユーザによる修正操作の開始時点と修正操作の終了時点を特定することにより特定される。修正に費やされた時間は修正時間とも称される。例えば、修正指示が、修正対象の構成要素を指定する指示と、修正対象の構成要素をどのように修正するかを示す指示との組として取得される場合には、次のように修正時間が特定されてもよい。この場合、例えば、修正時間は、修正対象の構成要素を指定する指示をユーザから取得してから、修正対象の構成要素をどのように修正するかを示す指示をユーザから取得するまでの時間であってもよい。なお、上述した特定方法は、修正時間の特定方法の一例に過ぎず、上述した方法に限らず、任意の方法により特定可能である。
【0025】
また、修正情報は、アバタの修正前の構成要素により特定される特徴又はアバタの修正後の構成要素により特定される特徴を示す情報であってもよい。なお、この場合、修正情報は、特徴の追加又は削除を示す情報であってもよい。ここで、構成要素により特定される特徴とは、構成要素に対応した特徴であればよく、構成要素により表される物体であってもよいし、当該物体が属するカテゴリであってもよいし、当該物体のデザイン(形状)であってもよいし、構成要素の色であってもよい。また、修正情報は、アバタの修正前の構成要素とアバタの修正後の構成要素の差分の大きさを示す情報であってもよい。すなわち、修正情報は、修正対象の構成要素の変化の大きさを示す情報であってもよい。上述した差分の大きさは、例えば、構成要素の色の変化量であってもよいし、形状の変化量であってもよい。
【0026】
修正情報取得部103は、修正指示の履歴、つまり、アバタの修正のためのユーザの操作の操作ログから修正情報を取得してもよい。また、修正情報取得部103は、第1の時点のアバタと、第1の時点よりも後の第2の時点のアバタとを比較することにより、修正情報を取得してもよい。例えば、第1の時点と第2の時点のアバタの画像を比較することにより修正情報が取得されてもよい。これにより、操作ログが得られない場合でも、修正情報を取得することができる。ここで、第1の時点と第2の時点は、異なるタイミングであればよく、特定の時点に限定されない。つまり、第1の時点のアバタは、デフォルトのアバタであってもよいし、ユーザによる修正作業の途中のアバタであってもよいし、アバタ生成部102の生成処理が一旦完了した後のアバタ、つまり、ユーザのアバタとして既に利用されているアバタであってもよい。また、第2の時点のアバタは、ユーザによる修正作業の途中のアバタであってもよいし、ユーザのアバタとして既に利用されているアバタであってもよい。例えば、修正情報取得部103は、第1の時点のアバタと第2の時点のアバタとを比較することにより、アバタの構成要素毎の修正の有無を特定する。また、例えば、修正情報取得部103は、所定の時間間隔でアバタの比較を繰り返すことにより、アバタの構成要素毎の修正回数を特定する。また、例えば、修正情報取得部103は、第1の時点のアバタの構成要素と第2の時点のアバタの構成要素とを比較し、修正された構成要素について、修正前の当該構成要素と修正後の当該構成要素の差分の大きさを特定する。また、例えば、修正情報取得部103は、第1の時点のアバタの構成要素と第2の時点のアバタの構成要素とを比較することにより修正対象の構成要素を特定する。そして、修正情報取得部103は、修正前の構成要素により特定される特徴を第1の時点のアバタの構成要素に基づいて特定する。同様に、修正情報取得部103は、修正後の構成要素により特定される特徴を第2の時点のアバタの構成要素に基づいて特定する。
【0027】
データ推定部104は、修正情報取得部103によって取得された修正情報に基づいて、アバタに修正を行ったユーザのサイコグラフィックデータを推定する。データ推定部104は、ユーザのサイコグラフィックデータとして、修正対象である構成要素について関心を持っていることを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、ユーザのサイコグラフィックデータとして、修正後の構成要素により特定される特徴を好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。この場合、修正後の構成要素により特定される特徴に対応するサイコグラフィックデータを推定してもよい。例えば、修正により構成要素の色が「鮮やかな赤」に変えられた場合、「赤が好き」というサイコグラフィックデータだけでなく、ユーザが情熱的であることを示すサイコグラフィックデータが推定されてもよい。また、これとは逆に、データ推定部104は、ユーザのサイコグラフィックデータとして、修正前の構成要素により特定される特徴を好まないことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。
【0028】
例えば、データ推定部104は、アバタの構成要素毎の修正の有無を示す修正情報を用いることにより、修正対象である構成要素について関心を持っていることを示すサイコグラフィックデータを推定する。具体的には、例えば、顔、身体、髪型、服、帽子、履物、所持品、アクセサリーなどに対する関心についてのサイコグラフィックデータが推定される。ただし、これらは例に過ぎず、他の構成要素に対する関心についてのサイコグラフィックデータが推定されてもよい。データ推定部104は、上述したサイコグラフィックデータを、アバタの構成要素毎の修正回数を示す修正情報を用いて推定してもよい。この場合、データ推定部104は、修正回数が所定の閾値以上である構成要素について、上述したサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、上述したサイコグラフィックデータを推定する際、構成要素に対する関心度合いの大きさを修正回数に応じて決定してもよい。具体的には、例えば、データ推定部104は、修正回数が多いほど関心度合いが大きくなるように、関心度合いの大きさを決定してもよい。一般的に、修正回数が多い場合、ユーザは修正対象に関心が高い傾向がある。このため、修正回数を示す修正情報を用いて推定が行われることで、より適切にサイコグラフィックデータを推定することができる。
【0029】
また、データ推定部104は、修正対象である構成要素について関心を持っていることを示すサイコグラフィックデータを、アバタの構成要素毎の修正時間を示す修正情報を用いて推定してもよい。この場合、データ推定部104は、修正時間が所定の閾値以上である構成要素について、上述したサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、上述したサイコグラフィックデータを推定する際、構成要素に対する関心度合いの大きさを修正時間に応じて決定してもよい。具体的には、例えば、データ推定部104は、修正時間が長いほど関心度合いが大きくなるように、関心度合いの大きさを決定してもよい。一般的に、修正時間が多い場合、ユーザは修正対象に関心が高い傾向がある。このため、修正時間を示す修正情報を用いて推定が行われることで、より適切にサイコグラフィックデータを推定することができる。
【0030】
また、データ推定部104は、アバタの修正前の構成要素とアバタの修正後の構成要素の差分の大きさを示す修正情報を用いることにより、修正対象である構成要素について関心を持っていることを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、このようにしてサイコグラフィックデータを推定する際、構成要素に対する関心度合いの大きさを差分の大きさに応じて決定してもよい。例えば、ユーザにとって高い関心がある構成要素については、ユーザは構成要素のわずかな差異についても気にすることが想定される。このため、データ推定部104は、アバタの修正前の構成要素とアバタの修正後の構成要素の差分が小さいほど関心度合いが大きくなるように、関心度合いの大きさを決定してもよい。
【0031】
また、例えば、データ推定部104は、修正後の構成要素により特定される特徴を示す修正情報を用いることにより、修正後の構成要素により特定される特徴(例えば色など)を好むことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。同様に、データ推定部104は、修正前の構成要素により特定される特徴を示す修正情報を用いることにより、修正前の構成要素により特定される特徴を好まないことを示すサイコグラフィックデータを推定してもよい。
【0032】
また、データ推定部104は、修正後の構成要素により特定される特徴を好むことを示すサイコグラフィックデータを、修正後の構成要素により特定される特徴と、この構成要素の修正回数とを示す修正情報を用いて推定してもよい。この場合、データ推定部104は、修正回数が所定の閾値以上であるときに、上述したサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、上述したサイコグラフィックデータを推定する際、当該特徴を好む度合いの大きさを修正回数に応じて決定してもよい。具体的には、例えば、データ推定部104は、修正回数が多いほど好む度合いが大きくなるように、好む度合いの大きさを決定してもよい。
【0033】
また、データ推定部104は、修正後の構成要素により特定される特徴を好むことを示すサイコグラフィックデータを、修正後の構成要素により特定される特徴と、この構成要素の修正時間とを示す修正情報を用いて推定してもよい。この場合、データ推定部104は、修正時間が所定の閾値以上であるときに、上述したサイコグラフィックデータを推定してもよい。また、データ推定部104は、上述したサイコグラフィックデータを推定する際、当該特徴を好む度合いの大きさを修正時間に応じて決定してもよい。具体的には、例えば、データ推定部104は、修正時間が長いほど好む度合いが大きくなるように、好む度合いの大きさを決定してもよい。
【0034】
また、データ推定部104は、修正後の構成要素により特定される特徴と、アバタの修正前の構成要素とアバタの修正後の構成要素の差分の大きさとを示す修正情報を用いることにより、サイコグラフィックデータを推定してもよい。具体的には、データ推定部104は、修正後の構成要素により特定される特徴を好むことを示すサイコグラフィックデータを推定する。その際、データ推定部104は、当該特徴を好む度合いの大きさを差分の大きさに応じて決定する。具体的には、例えば、データ推定部104は、差分が小さいほど好む度合いが大きくなるように、好む度合いの大きさを決定してもよい。これは、ユーザは、特に好む特徴に対して、わずかな差異についても気にすることが想定されるためである。
【0035】
また、データ推定部104は、機械学習モデルを用いてサイコグラフィックデータを推定してもよい。この場合、データ推定部104は、例えば、ユーザがアバタを修正した際の修正情報と、このユーザについての既知のサイコグラフィックデータとを対応付けたデータを教師データとして用いて予め学習された機械学習モデルを用いて推定処理を行う。これにより、修正情報と統計的に対応する任意のサイコグラフィックデータが推定されることとなる。
【0036】
データ出力部105は、データ推定部104によって推定されたサイコグラフィックデータを所定の出力先に出力する。データ出力部105は、情報処理装置100がフラットパネルディスプレイなどの表示装置を備える場合には、推定されたサイコグラフィックデータをこの表示装置に出力してもよい。また、データ出力部105は、情報処理装置100の外部の装置又はシステムへ、推定されたサイコグラフィックデータを出力(すなわち、送信)してもよい。この場合、外部の装置又はシステムは、受信したサイコグラフィックデータを活用した処理を実行する。本実施の形態では、情報処理装置100がデータ活用部106を備えているため、データ出力部105は、サイコグラフィックデータをデータ活用部106に出力するが、データ活用部106は情報処理装置100の外部の装置又はシステムに設けられていてもよい。
【0037】
データ活用部106は、推定されたサイコグラフィックデータを活用した処理を行う。例えば、データ活用部106は、推定されたサイコグラフィックデータを用いて、アバタのユーザに対して推薦する商品又はサービスを選択する。ここで、アバタのユーザは、アバタに修正を行ったユーザであり、アバタを用いているユーザとも言える。データ活用部106は、サイコグラフィックデータに基づいて、ユーザが関心をもつ商品又はサービスや、ユーザが好む商品又はサービスを、商品群又はサービス群の中から選択する。そして、データ活用部106は、選択された商品又はサービスを当該ユーザに推薦する処理を行う。商品又はサービスを推薦する処理は、当該商品又は当該サービスの広告をユーザ端末200に送信する処理であってもよい。
【0038】
次に、情報処理装置100及びユーザ端末200のハードウェア構成の一例について説明する。図5は、情報処理装置100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置100は、ネットワークインタフェース60、メモリ61、及びプロセッサ62を含む。
【0039】
ネットワークインタフェース60は、ネットワーク50を介した通信をするために使用される。ネットワークインタフェース60は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0040】
メモリ61は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ61は、プロセッサ62により実行されるプログラム、処理に用いるデータなどを格納するために使用される。上述したアバタパーツ記憶部101は、情報処理装置100のメモリ61などの記憶装置により実現されてもよい。
【0041】
プロセッサ62は、メモリ61からプログラムを読み出して実行することで、情報処理装置100の処理を行う。上述したアバタ生成部102、修正情報取得部103、データ推定部104、データ出力部105、及びデータ活用部106の処理は、例えば、プロセッサ62が、メモリ61からプログラムを読み出して実行することにより行われる。プロセッサ62は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ62は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0042】
図6は、ユーザ端末200のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末200は、ネットワークインタフェース70、メモリ71、プロセッサ72、出力装置73、及び入力装置74を含む。
【0043】
ネットワークインタフェース70は、ネットワーク50を介した通信をするために使用される。ネットワークインタフェース70は、例えば、ネットワークインタフェースカード(NIC)を含んでもよい。
【0044】
メモリ71は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ71は、プロセッサ72により実行されるプログラム、処理に用いるデータなどを格納するために使用される。
【0045】
プロセッサ72は、メモリ71からプログラムを読み出して実行することで、ユーザ端末200の処理を行う。プロセッサ72は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU、又はCPUなどであってもよい。プロセッサ72は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0046】
出力装置73は、外部へ情報の出力を行うディスプレイなどの出力装置である。ディプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイであってもよい。アバタ生成部102は、生成したアバタの画像をユーザ端末200に送信してもよく、この場合、出力装置73は、受信したアバタの画像を表示してもよい。また、アバタ生成部102は、アバタの生成のためのGUI(Graphical User Interface)をユーザ端末200に提供してもよく、出力装置73は、このGUIを表示してもよい。また、データ出力部105は、推定されたサイコグラフィックデータをユーザ端末200に送信してもよく、この場合、出力装置73は、受信したサイコグラフィックデータを表示してもよい。
【0047】
入力装置74は、ユーザが入力を行うための装置であり、ポインティングデバイスなどを含む入力装置である。入力装置74及び出力装置73は、タッチパネルとして一体的に構成されていてもよい。入力装置74は、キーボードなどの、ポインティングデバイス以外の機器を備えてもよい。
【0048】
このように、情報処理装置100及びユーザ端末200は、コンピュータとしての機能を備えている。また、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明される1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0049】
次に、本実施の形態にかかる情報処理装置100の動作について説明する。図7は、本実施の形態にかかる情報処理装置100の動作の流れの一例を示すフローチャートである。以下、図7を参照しつつ、情報処理装置100の動作の流れの一例を説明する。
【0050】
ステップS100において、アバタ生成部102が、ユーザのアバタを生成する。ステップS100で生成されるアバタは、デフォルトのアバタであってもよいし、ユーザの指示に基づいて生成されたアバタであってもよい。
次に、ステップS101において、アバタ生成部102は、ユーザの指示にしたがいアバタを修正する。ユーザは、ステップS100で生成されたアバタ、すなわち過去に生成されたアバタに対して、所望の修正を行う。
次に、ステップS102において、修正情報取得部103は、アバタの修正情報を取得する。すなわち、修正情報取得部103は、ステップS101において行われた修正に関する情報を取得する。
次に、ステップS103において、データ推定部104は、ステップS102で取得された修正情報に基づいて、ユーザのサイコグラフィックデータを推定する。
次に、ステップS104において、データ出力部105は、ステップS103で推定されたサイコグラフィックデータを所定の出力先(本実施の形態では、データ活用部106)に出力する。
次に、ステップS105において、データ活用部106が、サイコグラフィックデータを活用した所定の処理を行う。
【0051】
以上、実施の形態1について説明した。情報処理装置100によれば、ユーザが行ったアバタの修正に着目して、サイコグラフィックデータが推定される。一般的に、ユーザは、自身の関心や好みにしたがってアバタの修正を行うため、情報処理装置100によれば、ユーザのサイコグラフィックデータを適切に取得することができる。
【0052】
<実施の形態2>
次に、実施の形態2について説明する。以下、実施の形態1と異なる点について説明し、実施の形態1と同様の構成及び処理については、適宜説明を省略する。実施の形態1では、情報処理装置100は、ユーザ端末200とは別の装置として情報処理システム10に存在した。しかしながら、情報処理装置100の機能の一部又は全ては、ユーザ端末200に設けられていてもよい。この場合、ユーザ端末200は、情報処理装置100の機能を有するため、情報処理装置と称されてもよい。
【0053】
本実施の形態によっても、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態によれば、ユーザ端末200以外の装置を用いずに、サイコグラフィックデータを推定することができるため、ユーザは、セキュアに自身のサイコグラフィックデータを取得することができる。
【0054】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
例えば、上述した実施の形態では、アバタ生成部102は、一例として、パーツデータを用いることによりアバタを生成したが、アバタ生成部102は、他の任意の技術を用いてアバタを生成してもよい。すなわち、所定のパーツを用いずに、アバタが生成されてもよい。例えば、任意のAI(Artificial Intelligence)技術を用いて、アバタが生成されてもよい。また、例えば、ユーザからのアバタの修正指示は、「もう少しロックスタイルな髪型に修正して!」のように自然言語による指示であってもよい。そして、アバタ生成部102は、そのような指示を反映したアバタを、AI技術を用いて生成してもよい。
【0055】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得部と、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定部と、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力部と
を有する情報処理装置。
(付記2)
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正の有無を示す情報を含む
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正回数を示す情報を含む
付記1又は2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記修正情報は、前記アバタの修正前の構成要素と前記アバタの修正後の構成要素の差分の大きさを示す情報を含む
付記1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記修正情報は、前記アバタの修正前の構成要素により特定される特徴又は前記アバタの修正後の構成要素により特定される特徴を示す情報を含む
付記1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記修正情報は、前記アバタの構成要素毎の修正時間を示す情報を含む
付記1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記修正情報取得部は、第1の時点の前記アバタと、前記第1の時点よりも後の第2の時点の前記アバタとを比較することにより、前記修正情報を取得する
付記1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記8)
推定された前記サイコグラフィックデータを用いて、前記アバタのユーザに対して推薦する商品又はサービスを選択するデータ活用部をさらに有する
付記1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記9)
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得し、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定し、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力する
情報処理方法。
(付記10)
アバタの修正に関する情報である修正情報を取得する修正情報取得ステップと、
取得された前記修正情報に基づいて、前記アバタのユーザのサイコグラフィックデータを推定するデータ推定ステップと、
推定された前記サイコグラフィックデータを出力するデータ出力ステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0056】
1 情報処理装置
2 修正情報取得部
3 データ推定部
4 データ出力部
10 情報処理システム
50 ネットワーク
60 ネットワークインタフェース
61 メモリ
62 プロセッサ
70 ネットワークインタフェース
71 メモリ
72 プロセッサ
73 出力装置
74 入力装置
100 情報処理装置
101 アバタパーツ記憶部
102 アバタ生成部
103 修正情報取得部
104 データ推定部
105 データ出力部
106 データ活用部
200 ユーザ端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7