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特開2024-74140情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074140
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240523BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185236
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤(西) 紗記子
(72)【発明者】
【氏名】友成 愛
(72)【発明者】
【氏名】二宮 一浩
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、特定部と、判定部と、提供部とを備える。特定部は、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する。判定部は、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリに関する第1コンテンツであって、第1のサービスが提供する第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する。提供部は、所定の条件を満たさないと判定した場合に、キーワードに紐づいた特定のクエリに関する第2コンテンツであって、第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する第2コンテンツを提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する特定部と、
特定した前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第1コンテンツであって、前記第1のサービスが提供する前記第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件を満たさないと判定した場合に、前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第2コンテンツであって、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する前記第2コンテンツを提供する提供部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記提供部は、
前記判定部が前記所定の条件を満たさないと判定した場合、前記第1コンテンツおよび前記第2コンテンツを提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提供部は、
前記ユーザが所持するユーザ端末において、プッシュ通知により前記第2コンテンツを提供する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記提供部は、
前記判定部が前記所定の条件を満たさないと判定した場合、記第2コンテンツのみを提供する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記提供部は、
前記ユーザが所持するユーザ端末において、前記第1コンテンツが表示される領域に、前記第2コンテンツのみを表示する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定部が特定した前記キーワードに基づいて、前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリを前記ユーザが所望する度合いである所望度を推定する推定部をさらに備え、
前記判定部は、
前記所望度に基づいて、前記第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かの判定処理を行うか否かを決定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記判定部は、
前記所望度が所定の閾値以上である場合には、前記判定処理を行うと決定し、前記所望度が所定の閾値未満である場合には、前記判定処理を禁止する
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記特定部は、
前記ユーザの発話を言語解析してテキストに変換し、前記特定のクエリに対応するワードを特定し、前記ワードの前に位置するワードを前記キーワードとして特定する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する特定工程と、
特定した前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第1コンテンツであって、前記第1のサービスが提供する前記第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記所定の条件を満たさないと判定した場合に、前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第2コンテンツであって、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する前記第2コンテンツを提供する提供工程と
を含む情報処理方法。
【請求項10】
第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する特定手順と、
特定した前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第1コンテンツであって、前記第1のサービスが提供する前記第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記所定の条件を満たさないと判定した場合に、前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第2コンテンツであって、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する前記第2コンテンツを提供する提供手順と
をコンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザから各種情報を収集し、収集した情報に基づいて広告を配信する技術がある。この種の技術において、発話者から受話者への発話の中から広告ワードを検出することで、発話者に対して特典等を付与する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-81983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術は、ユーザに対してより良いサービスを提供する点で更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、特定部と、判定部と、提供部とを備える。前記特定部は、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する。前記判定部は、特定した前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第1コンテンツであって、前記第1のサービスが提供する前記第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する。前記提供部は、前記所定の条件を満たさないと判定した場合に、前記キーワードに紐づいた前記特定のクエリに関する第2コンテンツであって、前記第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する前記第2コンテンツを提供する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、より良いサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、第2コンテンツの提供例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
図7図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末100と、サービス提供サーバ200a,200bとを含む。サービス提供サーバ200aは、ユーザ端末100を介してユーザに対して食料品等のデリバリーサービスを提供する。また、サービス提供サーバ200bは、ユーザ端末100を介してユーザに対して地図情報等の地図サービスを提供する。なお、以下において、サービス提供サーバ200a,200bを区別しない場合には、サービス提供サーバ200と総称する。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、ユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定し、特定したキーワードに基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリをユーザが所望する度合いである所望度を推定し、推定した所望度に基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリに関連するコンテンツ(例えば、広告コンテンツ)の提供態様を決定する。また、実施形態に係る情報処理システムSは、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定し、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリに関する第1コンテンツ(図1では、デリバリーサービスに関するコンテンツ)であって、第1のサービスが提供する第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たさないと判定した場合に、キーワードに紐づいた特定のクエリに関する第2コンテンツ(図1では、地図サービスに関するコンテンツ)であって、第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する第2コンテンツを提供する。
【0013】
具体的には、図1に示すように、情報処理システムSでは、まず、ユーザ端末100は、ユーザの発話を受け付ける(ステップS1)。具体的には、ユーザ端末100は、サービス提供サーバ200aが提供するデリバリーサービスを利用するためのアプリケーション(以下、アプリと称する場合がある)を起動した状態でユーザの発話を受け付ける。より具体的には、ユーザ端末100は、アプリを起動した際に、画面50にキーワードを入力する入力領域51と、特定のクエリを例示した例示領域52とを表示する。
【0014】
ユーザは、この画面50に表示された例示領域52の例示「[品名]が食べたい」に従って発話を行う。具体的には、ユーザは、[品名]を所望する食料品に言い換えた発話を行う。すなわち、ユーザは、たこ焼きを所望する場合、「たこ焼きが食べたい」と発話する。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、ユーザ端末100が受け付けたユーザの発話を取得する(ステップS2)。図1に示す例では、情報処理装置1は、「たこ焼きが食べたい」の音声データを発話として取得する。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、取得したユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する(ステップS3)。具体的には、情報処理装置1は、ユーザの発話を言語解析してテキストに変換し、特定のクエリに対応するワード「を食べたい」を特定する。そして、情報処理装置1は、特定のクエリに対応するワード「を食べたい」を特定した場合、かかるワードの前に位置するワード「たこ焼き」をキーワードとして特定する。そして、情報処理装置1は、特定したキーワード「たこ焼き」を、ユーザ端末100の画面50における入力領域51に表示する。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、特定したキーワードに基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリをユーザが所望する度合いである所望度を推定する(ステップS4)。例えば、情報処理装置1は、キーワードに基づく特徴情報と、所望度のスコアとをデータセットとしてユーザ毎に学習した学習モデル(以下、所望度推定モデル)を用いて所望度を推定する。具体的には、情報処理装置1は、キーワードに基づく特徴情報を所望度推定モデルに入力し、所望度推定モデルから出力されるスコアを所望度として推定する。特徴情報は、例えば、キーワードに対応する発話(たこ焼きが食べたい)の音声特徴(音量や、音の高低、周波数特性等)、たこ焼きが食べたいと発話した場合にたこ焼きを購入に至った割合(CVR)、たこ焼きを購入するまでの行動履歴を含む。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリを用いて、特定のクエリに関する第1コンテンツをサービス提供サーバ200aから取得する(ステップS5)。図1に示す例では、情報処理装置1は、特定したキーワードである「たこ焼き」の配達時間に関する情報を第1コンテンツとして取得する。
【0019】
つづいて、情報処理装置1は、取得した第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS6)。図1に示す例では、情報処理装置1は、第1コンテンツである配達時間が所定の閾値未満であるか否かを判定する。閾値は、例えば、ユーザによって指定された値であってもよく、予め定められた値であってもよい。
【0020】
つづいて、情報処理装置1は、第1コンテンツが所定の条件を満たさない場合、例えば、配達時間が所定の閾値以上である場合、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリを用いて、特定のクエリに関する第2コンテンツをサービス提供サーバ200bから取得する(ステップS7)。図1に示す例では、情報処理装置1は、特定したキーワードである「たこ焼き」を購入可能な店舗までの徒歩時間に関する情報を第2コンテンツとして取得する。
【0021】
つづいて、情報処理装置1は、取得した第1コンテンツおよび第2コンテンツをユーザ端末100へ提供する(ステップS8)。図1に示す例では、情報処理装置1は、ユーザ端末100の画面50に、第1コンテンツを表示する第1領域53と、第2コンテンツを表示する第2領域54とを表示する。第1領域53は、サービス提供サーバ200aが提供するアプリの動作により表示される領域である。また、第2領域54は、プッシュ通知により表示される領域であり、サービス提供サーバ200aが提供するアプリとは異なるアプリ(プッシュ通知を制御するアプリ)により表示される領域である。
【0022】
なお、情報処理装置1は、ステップS6において第1コンテンツが所定の条件を満たす場合には、第2コンテンツを取得することなく、第1コンテンツのみを提供する。また、情報処理装置1は、取得した第2コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定してもよい(ステップS7とステップS8の間で行う)。かかる場合、情報処理装置1は、第2コンテンツが所定の条件を満たす場合(徒歩時間が閾値未満の場合)には、第2コンテンツをユーザ端末100へ提供し、第2コンテンツが所定の条件を満たさない場合には、第2コンテンツをユーザ端末100へ提供することを禁止してもよい。
【0023】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、第1のサービスが提供する第1コンテンツがユーザの要求を満たさない(たこ焼きを食べたいけど配達に時間がかかるため断念する)場合に、第2のサービスが提供する第2コンテンツを提供することで、ユーザの要求を満たすことができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、ユーザに対してより良いサービスを提供することができる。
【0024】
なお、図1では、第2コンテンツをプッシュ通知により表示する例を示したが、第2コンテンツを第1領域53に表示することも可能であるが、かかる点の詳細については図5で後述する。
【0025】
つづいて、情報処理装置1は、推定した所望度に基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリに関するコンテンツの提供態様を決定する(ステップS9)。コンテンツは、例えば、キーワードに紐づいた特定のクエリに関連する広告コンテンツである。例えば、情報処理装置1は、所望度に応じてコンテンツの内容や、コンテンツの提供頻度、コンテンツの提供方法等を決定する。なお、提供態様の決定処理の詳細については、後述する。
【0026】
つづいて、情報処理装置1は、決定した提供態様で広告コンテンツをユーザ端末100へ提供する(ステップS10)。
【0027】
このように、実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザの所望度に応じてコンテンツの提供態様を決定することで、例えば、広告コンテンツの広告効果を向上させることができるとともに、ユーザにとっても所望度が高い対象に関する広告コンテンツを取得できることで満足度を高めることができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、ユーザに対してより良いサービスを提供することができる。
【0028】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末100と、複数のサービス提供サーバ200とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0029】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、ユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定し、特定したキーワードに基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリをユーザが所望する度合いである所望度を推定し、推定した所望度に基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリに関連するコンテンツ(例えば、広告コンテンツ)の提供態様を決定する。また、情報処理装置1は、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定し、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリに関する第1コンテンツ(図1では、デリバリーサービスに関するコンテンツ)であって、第1のサービスが提供する第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たさないと判定した場合に、キーワードに紐づいた特定のクエリに関する第2コンテンツ(図1では、地図サービスに関するコンテンツ)であって、第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する第2コンテンツを提供する。
【0030】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100および複数のサービス提供サーバ200と連携し、複数のユーザ端末100および複数のサービス提供サーバ200に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0031】
また、情報処理装置1は、複数のユーザ端末100および複数のサービス提供サーバ200に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0032】
ユーザ端末100は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0033】
サービス提供サーバ200は、ユーザ端末100に対して各種サービスを提供するサーバである。例えば、サービス提供サーバ200は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。
【0034】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0035】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、特定部32と、推定部33と、判定部34と、決定部35と、提供部36とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41を記憶する。
【0036】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0037】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0038】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0039】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「所望度推定モデル」等の項目を含む。
【0040】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、例えば、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「所望度推定モデル」は、後述する推定部33が所望度を推定する際に用いられるモデルの情報である。かかるモデルは、機械学習における既知のアルゴリズムによって生成される。
【0041】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、特定部32、推定部33、判定部34、決定部35および提供部36)について説明する。
【0042】
取得部31は、ユーザ端末100が受け付けたユーザの発話を取得する。例えば、取得部31は、サービス提供サーバ200aが提供するデリバリーサービスを利用するためのアプリケーション(以下、アプリと称する場合がある)を起動した状態でのユーザの発話を取得する。つまり、取得部31は、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話を取得する。
【0043】
また、取得部31は、サービス提供サーバ200aから第1のサービスに関する第1コンテンツを取得し、サービス提供サーバ200bから第2のサービスに関する第2コンテンツを取得する。
【0044】
特定部32は、取得したユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する。特定のクエリは、図1で示した「を食べたい」といった購買行動に関するクエリや、「を知りたい」といった検索行動に関するクエリ等がある。特定部32は、ユーザの発話を言語解析してテキストに変換し、特定のクエリに対応するワードを特定する。そして、特定部32は、特定のクエリに対応するワードを特定した場合、かかるワードの前に位置するワードをキーワードとして特定する。そして、特定部32は、特定したキーワードを、ユーザ端末100の画面50における入力領域51に表示する。
【0045】
なお、特定部32がキーワードの特定に用いる特定のクエリは、ユーザによって予め指定された1つのクエリであってもよく、複数の種類(購買行動や検索行動)のクエリであってもよい。
【0046】
推定部33は、特定したキーワードに基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリをユーザが所望する度合いである所望度を推定する。例えば、推定部33は、ユーザ情報41に記憶された所望度推定モデルを用いて所望度を推定する。
【0047】
また、推定部33は、第1のサービスにおける所望度を推定してもよい。図1に示す例の場合(第1のサービスがデリバリーサービスである場合)には、推定部33は、デリバリーによるたこ焼きの所望度を推定する。この場合の所望度推定モデルは、データセットにおける特徴情報として、上記に加え、たこ焼きが食べたいと発話した場合にデリバリーによりたこ焼きを購入するに至った割合(CVR)をさらに含む。
【0048】
判定部34は、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリに関する第1コンテンツであって、第1のサービスが提供する第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する。例えば、判定部34は、第1コンテンツが配達時間である場合には、配達時間が所定の閾値未満であるか否かを判定する。閾値は、例えば、ユーザによって指定された値であってもよく、予め定められた値であってもよい。
【0049】
なお、判定部34は、第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かの判定処理を、推定部33が推定した所望度に応じて行うか否かを判断してもよい。例えば、判定部34は、所望度が所定の閾値未満(ユーザが所望している度合いが低い)である場合、判定処理を禁止し、所望度が所定の閾値以上である場合に、判定処理を行ってもよい。
【0050】
また、判定部34は、第1のサービスにおける所望度が所定の閾値以上である場合には、判定処理を禁止してもよい。つまり、第1のサービスによる第1コンテンツのみ提供し、第2のサービスによる第2コンテンツの提供を禁止する。
【0051】
決定部35は、推定した所望度に基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリに関連るコンテンツの提供態様を決定する。かかるコンテンツは、例えば、広告コンテンツ等であり、上記した第1コンテンツや第2コンテンツとは異なる。つまり、かかるコンテンツは、第1コンテンツや第2コンテンツの提供後に提供されるコンテンツである。
【0052】
例えば、決定部35は、所望度に応じてコンテンツの内容や、コンテンツの提供頻度、コンテンツの提供方法等を決定する。具体的には、決定部35は、所望度が高い程、コンテンツの内容を狭く、かつ、深くする。例えば、決定部35は、所望度が閾値以上である場合には、たこ焼きの割引クーポン(第1割引率)を提供し、所望度が閾値未満である場合には、たこ焼きやお好み焼き等の類似した商品の割引クーポン(第1割引率より低い第2割引率)を決定する。また、決定部35は、所望度が高い程、コンテンツの提供頻度を高くする。また、決定部35は、提供方法について、所望度が閾値以上である場合には、プッシュ通知によりコンテンツを提供し、所望度が閾値未満である場合には、メールによりコンテンツを提供する。
【0053】
提供部36は、各種コンテンツをユーザ端末100へ提供する。例えば、提供部36は、取得した第1コンテンツおよび第2コンテンツをユーザ端末100へ提供する。具体的には、提供部36は、判定部34によって第1コンテンツが所定の条件を満たすと判定された場合、第1コンテンツのみをユーザ端末100へ提供する。一方、提供部36は、判定部34によって第1コンテンツが所定の条件を満たさないと判定された場合、第1コンテンツおよび第2コンテンツをユーザ端末100へ提供する。
【0054】
例えば、提供部36は、ユーザ端末100の画面50に表示された第1領域53に第1コンテンツを表示し、第2領域54に第2コンテンツを表示する。第1領域53は、サービス提供サーバ200aが提供するアプリの動作により表示される領域である。また、第2領域54は、プッシュ通知により表示される領域であり、サービス提供サーバ200aが提供するアプリとは異なるアプリ(プッシュ通知を制御するアプリ)により表示される領域である。
【0055】
なお、提供部36は、第2コンテンツをプッシュ通知により表示する例を示したが、第2コンテンツを第1領域53に表示することも可能である。かかる点については図5を用いて説明する。
【0056】
図5は、第2コンテンツの提供例を示す図である。図5に示すように、提供部36は、所定の条件を満たさない第1コンテンツについては、第1領域53に表示せずに、「配達可能な店舗が見つかりませんでした。」等いった第1のサービスでのコンテンツ提供が不可であることを通知するとともに、第2コンテンツを表示する。
【0057】
これにより、ユーザに対してユーザが選択する可能性が低い第1のサービス(デリバリーサービス)の第1コンテンツを表示せずに、ユーザにとって現実的な(選択する可能性が高い)第2コンテンツを表示することができる。
【0058】
また、提供部36は、決定部35によって決定された提供態様で広告コンテンツ等のコンテンツを提供する。具体的には、提供部36は、決定部35が決定したコンテンツの内容、提供頻度、および提供方法によりコンテンツを提供する。
【0059】
次に、図6を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順について説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0060】
図6に示すように、制御部3は、まず、ユーザ端末100が受け付けたユーザの発話を取得する(ステップS101)。
【0061】
つづいて、制御部3は、取得した発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する(ステップS102)。
【0062】
つづいて、制御部3は、特定したキーワードに基づいて、所望度を推定する(ステップS103)。
【0063】
つづいて、制御部3は、特定したキーワードに対応した第1コンテンツをサービス提供サーバ200から取得する(ステップS104)。
【0064】
つづいて、制御部3は、取得した第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS105)。
【0065】
制御部3は、第1コンテンツが所定の条件を満たす場合(ステップS105:Yes)、第1コンテンツをユーザ端末100へ提供する(ステップS106)。
【0066】
つづいて、制御部3は、推定した所望度に基づいて、広告コンテンツの提供態様を決定する(ステップS107)。
【0067】
つづいて、制御部3は、決定した提供態様で広告コンテンツをユーザ端末100へ提供し(ステップS108)、処理を終了する。
【0068】
一方、ステップS105において、制御部3は、第1コンテンツが所定の条件を満たさない場合(ステップS105:No)、特定したキーワードに対応した第2コンテンツをサービス提供サーバ200から取得する(ステップS109)。
【0069】
つづいて、制御部3は、第1コンテンツおよび第2コンテンツをユーザ端末100へ提供し(ステップS110)、ステップS107へ移行する。
【0070】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0071】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0072】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0073】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0074】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0075】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0076】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0077】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0078】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0079】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0080】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置は、特定部32と、推定部33と、決定部35とを備える。特定部32は、ユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する。推定部33は、特定したキーワードに基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリをユーザが所望する度合いである所望度を推定する。決定部35は、推定した所望度に基づいて、キーワードに紐づいた特定のクエリに関連するコンテンツの提供態様を決定する。
【0081】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、特定部32と、判定部34と、提供部36とを備える。特定部32は、第1のサービスにおいて入力されたユーザの発話に基づいて、特定のクエリに紐づくキーワードを特定する。判定部34は、特定したキーワードに紐づいた特定のクエリに関する第1コンテンツであって、第1のサービスが提供する第1コンテンツが所定の条件を満たすか否かを判定する。提供部36は、所定の条件を満たさないと判定した場合に、キーワードに紐づいた特定のクエリに関する第2コンテンツであって、第1のサービスとは異なる第2のサービスが提供する第2コンテンツを提供する。
【0082】
上述した各実施形態に係る情報処理装置1によれば、より良いサービスを提供することができる。
【0083】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0084】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0085】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0086】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0087】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0088】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 特定部
33 推定部
34 判定部
35 決定部
36 提供部
41 ユーザ情報
50 画面
51 入力領域
52 例示領域
53 第1領域
54 第2領域
100 ユーザ端末
200 サービス提供サーバ
S 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7