(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074153
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】監視システム、制御装置、およびセンサユニット
(51)【国際特許分類】
B65F 1/14 20060101AFI20240523BHJP
B65F 1/00 20060101ALI20240523BHJP
B65F 1/06 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
B65F1/14 Z
B65F1/00 A
B65F1/06 Z
B65F1/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022185251
(22)【出願日】2022-11-18
(71)【出願人】
【識別番号】510087564
【氏名又は名称】積水マテリアルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】伝田 直人
【テーマコード(参考)】
3E023
【Fターム(参考)】
3E023AA20
3E023GA01
3E023GB02
3E023GC01
(57)【要約】
【課題】内袋内の対象物の量の誤認を防ぐ。
【解決手段】監視システム(100)は、内袋(A13)内の対象物までの距離を測定する距離センサ(2)と、内袋(A13)の重量を検出する検出装置(5)と、検出装置(5)の検出結果から距離センサ(2)の測定範囲に内袋(A13)がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ(2)が測定した距離に基づいて対象物の量を監視する監視装置(6)と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋より上方の位置に取り付けられ、当該位置から前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサと、
前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置と、
前記検出装置の検出結果から前記距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する監視装置と、を含む監視システム。
【請求項2】
前記検出装置は、前記収容容器内において前記内袋が接している部分に生じる荷重の大きさ、または当該部分に荷重が加わっていることを検出し、
前記監視装置は、所定値以上の大きさの荷重が加わっていることが検出されたこと、または、前記収容容器内で荷重が加わっていることが検出された箇所が所定数以上であることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1に記載の監視システム。
【請求項3】
前記距離センサを複数含み、
前記監視装置は、複数の前記距離センサにより測定された前記距離の平均値に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1または2に記載の監視システム。
【請求項4】
前記距離センサは超音波距離センサである、請求項1または2に記載の監視システム。
【請求項5】
前記検出装置は、前記内袋に面した前記収容容器の内面に設置され、前記内袋との接触状態または前記内袋との近接状態を検出し、
前記監視装置は、前記検出装置が前記内袋との接触状態または近接状態を検出したことを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1に記載の監視システム。
【請求項6】
前記検出装置は、前記内袋に面した前記収容容器の内面に設置され、前記内袋までの距離を検出し、
前記監視装置は、前記距離が所定の閾値以下であることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1に記載の監視システム。
【請求項7】
前記検出装置は、前記内袋に面した前記収容容器の内面に設置され、当該検出装置の周囲の照度を検出し、
前記監視装置は、前記照度が所定の閾値以下であることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1に記載の監視システム。
【請求項8】
前記検出装置は、前記収容容器に前記対象物が投入されたことを検出し、
前記監視装置は、前記対象物が投入された回数の累計値が所定の閾値以上であることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する、請求項1に記載の監視システム。
【請求項9】
前記監視装置は、前記検出装置の検出結果の推移に基づき、前記収容容器に収容された前記対象物が回収されたことを検知する、請求項1または2に記載の監視システム。
【請求項10】
前記検出装置の検出結果から前記距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として前記距離センサに前記距離を測定させる制御装置を含む、請求項1または2に記載の監視システム。
【請求項11】
内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置の検出結果を取得する検出結果取得部と、
前記検出装置の検出結果から、前記収容容器の前記内袋より上方の位置に取り付けられて当該位置から前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサに前記距離を測定させる測定制御部と、を備える制御装置。
【請求項12】
内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサと、
前記距離センサにより測定された距離を、前記内袋内の前記対象物の量を監視する監視装置に通知する通信装置と、
前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置の検出結果から前記距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサに距離を測定させるか、または、前記距離センサにより測定された距離の通知を前記通信装置に行わせる制御装置と、を含むセンサユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容容器内の対象物の量を監視する監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、ゴミ箱が満杯になったことを管理者に無線で伝達するシステムが開示されている。当該システムでは、ゴミ箱に音波受発信装置を取り付け、ゴミの高さを音波で計測し、ゴミの満杯を検知してゴミ箱の管理者に無線で満杯の情報を警報する。これにより、適切なタイミングで効率よくゴミを回収することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ゴミ箱のような廃棄物の回収容器においては、その内部に直接廃棄物を収容する場合もあるが、内袋を装着してその内部に廃棄物を収容することも多い。ここで、廃棄物回収容器に内袋を装着したときには、その内袋が適当に広がらず、廃棄物回収容器の中央側にせり出すことがある。この場合、廃棄物回収容器の上部に取り付けた音波受発信装置(超音波距離センサ)の測定範囲に内袋が入り、廃棄物までの距離ではなく内袋までの距離が検出されてしまう。そしてこれにより、廃棄物の量の誤認が生じ、廃棄物が収容されていないかまたは少量しか収容されていないときにアラームが送信されてしまうという問題がある。これは、廃棄物の回収容器に限られず、任意の対象物を内袋内に収容する任意の収容容器について、内袋内に収容されている対象物の量を監視する際に共通して生じる問題点である。
【0005】
本発明の一態様は、内袋が距離センサの測定範囲にせり出していることによる、内袋内の対象物の量の誤認を防ぐことが可能な監視システム等を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る監視システムは、内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋より上方の位置に取り付けられ、当該位置から前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサと、前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置と、前記検出装置の検出結果から前記距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサにより測定された前記距離に基づいて前記内袋内の前記対象物の量を監視する監視装置と、を含む。
【0007】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御装置は、内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置の検出結果を取得する検出結果取得部と、前記検出装置の検出結果から、前記収容容器の前記内袋より上方の位置に取り付けられて当該位置から前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサに前記距離を測定させる測定制御部と、を備える。
【0008】
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るセンサユニットは、内部に装着された内袋に所定の対象物を収容する収容容器の前記内袋内の前記対象物までの距離を測定する距離センサと、前記距離センサにより測定された距離を、前記内袋内の前記対象物の量を監視する監視装置に通知する通信装置と、前記内袋の状態に関する所定の検出を行う検出装置の検出結果から前記距離センサの測定範囲に前記内袋がせり出していないと判定されることを条件として、前記距離センサに距離を測定させるか、または、前記距離センサにより測定された距離の通知を前記通信装置に行わせる制御装置と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、内袋が距離センサの測定範囲にせり出していることによる、内袋内の対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態1に係る監視システムの概要を示す図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る制御装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】内袋内のペットボトルの数と距離センサにより測定された距離との関係を示す図である。
【
図4】内袋に収容された対象物により生じる荷重を検出する検出装置の他の例を示す図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係る監視システムに適用可能な検出装置の他の例を示す図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係る制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態2に係る監視システムの概要を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態3に係る監視システムの概要を示す図である。
【
図9】本発明の実施形態3に係る監視装置の要部構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】本発明の実施形態3に係る監視装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
(システム構成)
本発明の一実施形態に係る監視システム100の概要を
図1に基づいて説明する。
図1は、監視システム100の概要を示す図である。監視システム100は、収容容器A1に収容される対象物の量を監視するシステムである。
図1には、対象物がペットボトルであり、収容容器A1がペットボトルのリサイクル回収ボックスである例を示している。なお、収容容器A1は任意の対象物を収容するものであればよく、この例に限られない。また、ここで「監視」とは、収容容器A1に収容されている対象物の量の検知を継続的に行うことを意味する。監視システム100は、検知した量に基づいて対象物の回収を所定の対象者に要請する等の処理についても行ってもよい。
【0012】
収容容器A1は、上部が開口した本体部A11と、当該開口を覆う蓋部A12とを含み、本体部A11には内袋A13が装着されている。より詳細には、内袋A13の開口端の縁部を、本体部A11と蓋部A12の間に挟み込むことにより、内袋A13は本体部A11に固定されている。なお、内袋A13の固定方法は特に限定されず、例えば本体部A11の開口部に内袋A13の留め具を設け、その留め具により内袋A13を固定するようにしてもよい。無論、監視システム100は、収容容器A1とは異なる構成の収容容器の監視を行うこともできる。
【0013】
また、蓋部A12の側面部には、投入口A121が設けられている。図示のように、投入口A121から投入された対象物(図示の例ではペットボトル)は内袋A13内に収容されるようになっている。したがって、収容容器A1に収容されている対象物の量を監視することは、内袋A13内に収容されている対象物の量を監視することに他ならない。
【0014】
監視システム100にはセンサユニット1と検出装置5と監視装置6とが含まれている。また、センサユニット1には、距離センサ2と、制御装置3と、通信装置4とが含まれている。なお、図示していないが、センサユニット1には、センサユニット1に含まれる各構成要素に給電する1または複数の電池が含まれていてもよい。検出装置5についても同様である。また、距離センサ2と制御装置3と通信装置4は、必ずしも1つのセンサユニット1としてまとめられている必要はない。つまり、距離センサ2、制御装置3、および通信装置4の少なくとも一部がセンサユニット1外に設けられていてもよい。
【0015】
センサユニット1は、蓋部A12の天井部分に取り付けられている。これにより、センサユニット1に含まれる距離センサ2は、自機から内袋A13内の対象物までの距離を測定することができる。なお、センサユニット1は、内袋A13より上方の位置に取り付ければよく、その取付位置は蓋部A12の天井部分に限られない。
【0016】
ここで、
図1においては、センサユニット1の中心を通り、鉛直方向に延びる破線Lを描画している。距離センサ2の測定範囲は、破線Lを中心とした所定の範囲となっている。このため、図示のように破線L上あるいはその近辺に内袋A13がせり出している状態で距離センサ2による距離の測定を行うと、内袋A13までの距離が測定されてしまう。
【0017】
そこで、制御装置3は、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2に距離を測定させる。これにより、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることによる対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【0018】
なお、距離センサ2は、対象物までの距離を測定可能なものであればよく、例えば距離センサ2として、赤外線距離センサ等の光センサを用いてもよいし、超音波距離センサや、画像センサ等を用いてもよい。
【0019】
このうち、超音波距離センサは、対象物が透明なペットボトルやプラスチックであっても適切な距離を測定できるというメリットがある反面、内袋A13までの距離を測定してしまう可能性が高いというデメリットもある。この点、監視システム100では、上述のように内袋A13がせり出していることによる対象物の量の誤認を防ぐことが可能であるから、距離センサ2として超音波距離センサを適用するデメリットは排してメリットを享受することができる。
【0020】
検出装置5は、上述のように、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う。具体的には、検出装置5は、収容容器A1内において内袋A13が接している部分(
図1の例では収容容器A1の底部)に生じる荷重の大きさを検出する。つまり、
図1に示す検出装置5は、重量センサである。
【0021】
通信装置4は、距離センサ2により測定された距離を、内袋A13内の対象物の量を監視する監視装置6に通知する。上述のように、制御装置3が、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として距離センサ2に距離を測定させるから、監視装置6は、この条件が充足される場合に、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することになる。
【0022】
以上のように、監視システム100は、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13より上方の位置に取り付けられ、当該位置から内袋A13内の対象物までの距離を測定する距離センサ2と、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5と、検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する監視装置6と、を含む。これにより、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることによる対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【0023】
また、以上のように、センサユニット1は、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13内の対象物までの距離を測定する距離センサ2と、距離センサ2により測定された距離を、内袋A13内の対象物の量を監視する監視装置6に通知する通信装置4と、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2に距離を測定させる制御装置3と、を含む。なお、制御装置3は、上記条件が充足される場合に、距離センサ2により測定された距離の通知を通信装置4に行わせるようにしてもよい。
【0024】
上記の構成によれば、検出装置5の検出結果が、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないことを示していることを条件として、距離センサ2に距離を測定させるか、または、距離センサ2により測定された距離の通知を通信装置4に行わせる。よって、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることによる、内袋A13内の対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【0025】
(制御装置の構成)
図2に基づいて制御装置3の構成を説明する。
図2は、制御装置3の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、制御装置3は、制御装置3の各部を統括して制御する制御部30と、制御装置3が使用する各種データを記憶する記憶部31と、検出装置5と通信するための通信部32とを備えている。また、制御部30には、検出結果取得部301、内袋状態判定部302、測定制御部303、および送信制御部304が含まれている。なお、検出装置5との通信を、通信装置4を介して行うようにしてもよく、この場合、通信部32は省略される。
【0026】
検出結果取得部301は、検出装置5の検出結果を取得する。上述のように、検出装置5は、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13の状態に関する所定の検出を行う装置である。
【0027】
内袋状態判定部302は、検出結果取得部301が取得する検出結果に基づき、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを判定する。内袋状態判定部302による判定方法の詳細については後記「内袋がせり出しているか否かの判定について」の項目で説明する。
【0028】
測定制御部303は、距離センサ2による距離の測定を制御する。より詳細には、測定制御部303は、内袋状態判定部302が距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定することを条件として、距離センサ2に距離を測定させる。
【0029】
送信制御部304は、通信装置4を制御してデータの送信を行わせる。具体的には、送信制御部304は、通信装置4を制御して、距離センサ2による距離の測定値を監視装置6に送信させる。また、送信制御部304は、通信装置4を制御して、検出結果取得部301が取得する検出結果を示す情報を監視装置6に送信させてもよい。
【0030】
以上のように、制御装置3は、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5の検出結果を取得する検出結果取得部301と、検出装置5の検出結果から、収容容器A1の内袋A13より上方の位置に取り付けられて当該位置から内袋A13内の対象物までの距離を測定する距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2に距離を測定させる測定制御部303と、を備える。
【0031】
上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出している可能性の高いときに当該距離センサ2で距離を測定するという無駄を排除し、距離センサ2の稼働時間を最小限に抑えることができる。また、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることによる、内袋A13内の対象物の量の誤認を防ぐことも可能になる。
【0032】
(内袋がせり出しているか否かの判定について)
内袋状態判定部302による、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かの判定の詳細を
図3に基づいて説明する。
図3は、内袋A13内のペットボトルの数と距離センサ2により測定された距離との関係を示す図である。より詳細には、
図3におけるグラフB1が、内袋A13内のペットボトルの数(横軸)と距離センサ2により測定された距離(縦軸)との関係を示している。なお、距離センサ2としては超音波距離センサを適用した。
【0033】
一方、グラフB2は、内袋A13内のペットボトルの数と距離センサ2から内袋A13に収容されているペットボトルの上端面までの実際の距離との関係を示している。グラフB2に示されるように、距離センサ2から対象物の表面までの実際の距離は、内袋A13にペットボトルが収容されていない時点において最大であり、収容されているペットボトルの個数が増えるにつれて減少していく。しかし、グラフB1に示されるように、距離センサ2で測定された距離は、ペットボトルが収容されていない時点において最小であり、ペットボトルの本数が10本に達するまでの期間には、ペットボトルが収容されるにつれて増加している。
【0034】
これは、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることに起因している。つまり、内袋A13にペットボトルが収容されていない時点では、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していることにより、距離センサ2はせり出した内袋A13までの距離を測定している。そして、内袋A13にペットボトルが収容されるにつれて、内袋A13のせり出しが解消されてゆき、これにより距離センサ2の測定した距離が正しい距離に近付いている。
【0035】
そして、グラフB1およびB2から、内袋A13に収容されているペットボトルが10本より多ければ、距離センサ2の測定した距離は概ね正しいことが分かる。よって、内袋A13に収容されているペットボトルが10本より多ければ、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないといえる。
【0036】
このため、内袋状態判定部302は、検出結果取得部301が取得する検出結果、すなわち検出装置5の検出結果が、ペットボトル10本分の重さより重い重量を示している場合に、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定してもよい。
【0037】
例えば、ペットボトル1本の重さを27gとして重量の閾値を設定してもよい。この場合、内袋状態判定部302は、検出装置5の検出結果が閾値である270gより重い重量を示している場合には距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定し、270g以下の重量を示している場合にはせり出していると判定する。なお、上記の閾値は一例にすぎず、重量の閾値は収容容器A1のサイズや収容する対象物の種類等に応じて決定すればよい。
【0038】
以上のように、内袋A13が接する部分に生じる荷重の大きさは、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。なお、内袋A13が接する部分は、収容容器A1の底部に限られず、内側面であってもよいし、後述するように内袋A13の留め具等であってもよい。
【0039】
(荷重に基づく判定)
荷重に基づく判定の他の例を
図4に基づいて説明する。
図4は、内袋A13に収容された対象物により生じる荷重を検出する検出装置の他の例を示す図である。より詳細には、
図4には検出装置5Aと5Bをそれぞれ示している。なお、
図4の上段左側は収容容器A1に設置された検出装置5Aの上面図であり、上段右側は検出装置5Aの側面図である。また、
図4の下段左側は検出装置5Bを取り付けた収容容器B1の上面図であり、下段右側は収容容器B1のA‐A’線断面図である。
【0040】
図4の上段左側に示すように、検出装置5Aは、収容容器A1の本体部A11の底部に設置される。また、上段右側に示すように、検出装置5Aは、内袋A13を載置する支持板51Aと、ばね52Aと、基部53Aと、基部53A上に設けられたスイッチ54Aとを含む。ばね52Aは、支持板51Aを安定して支持できるように設ければよく、例えば支持板51Aの四隅に各1つのばね52Aを設けてもよい。なお、ばね52Aの代わりに他の弾性体を用いてもよい。
【0041】
内袋A13から支持板51Aに荷重がかかるとばね52Aが押し縮められる。そして、支持板51Aにかかる荷重が所定値以上になると、支持板51Aによりスイッチ54Aが押下され、その旨を示す信号が有線または無線通信により制御装置3に通知される。検出装置5Aは、このような仕組みにより、支持板51Aにかかる荷重が所定値以上となったことを検出し、通知する。
【0042】
検出装置5Aを用いる場合、ばね52Aの種類や支持板51Aの重量等を予め調整しておくことにより、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出さなくなる程度まで対象物が収容されたときに、制御装置3に通知を送信することができる。そして、制御装置3の検出結果取得部301は、上記通知を検出装置5Aの検出結果として取得し、内袋状態判定部302は、当該通知を受信するまでは内袋A13がせり出していると判定し、当該通知を受信した後はせり出していないと判定する。なお、検出装置5Aの代わりに圧力センサや圧電センサ等を用いても同様の検出が可能である。
【0043】
一方、検出装置5Bは、
図4の下段左側に示すように、本体部B11の内側面における上端部付近に留め具B111が設けられた収容容器B1に取り付けられている。留め具B111は、本体部B11への接続部分を軸に回動可能な構成となっている。これにより、留め具B111と本体部B11の内側面とで内袋A13を挟み込んで保持することができる。検出装置5Bは、この留め具B111の上面に取り付けられている。
【0044】
図4の下段右側に示すように、収容容器B1に内袋A13を装着すると、検出装置5Bは内袋A13と留め具B111に挟まれた状態となる。この状態で内袋A13に対象物が収容されると、対象物の重量により、留め具B111に荷重がかかると共に、検出装置5Bにも同様の荷重がかかる。
【0045】
よって、検出装置5Bとして重量センサを適用することにより、検出装置5と同様に対象物を収容した内袋A13の重量を検出し、検出結果を制御装置3に通知することができる。また、検出装置5Bとして所定値以上の大きさの荷重が加わったことを検出する装置またはセンサを適用してもよい。
【0046】
以上のように、監視システム100で用いる検出装置は、収容容器A1またはB1内において内袋A13が接している部分に生じる荷重の大きさを検出する装置(例えば、検出装置5あるいは5Bのような装置)であってもよい。また、監視システム100で用いる検出装置は、収容容器A1内において内袋が接している部分に荷重が加わっていることを検出する装置(例えば、検出装置5Aのような装置)であってもよい。
【0047】
また、荷重が加わっていることを検出する検出装置は、収容容器A1内の複数箇所に設置してもよい。例えば、荷重が加わっていることを検出する検出装置を、収容容器A1の底部の複数箇所に設置してもよいし、内側面の複数箇所に設置してもよいし、底部と内側面のそれぞれに設置してもよい。
【0048】
この場合、内袋状態判定部302は、検出装置により所定値以上の大きさの荷重が加わっていることが検出されたか否かにより、内袋A13がせり出しているか否かを判定してもよい。また、内袋状態判定部302は、検出装置により収容容器A1内で荷重が加わっていることが検出された箇所が所定数以上であるか否かにより、内袋A13がせり出しているか否かを判定してもよい。
【0049】
これにより、監視装置6は、検出装置により所定値以上の大きさの荷重が加わっていることが検出されたこと、または、検出装置により収容容器A1内で荷重が加わっていることが検出された箇所が所定数以上であることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することになる。
【0050】
上述のように、内袋A13が接している部分に生じる荷重の大きさは、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。また、内袋A13に収容されている対象物のかさが増えれば、内袋A13は収容している対象物に押し広げられて、広範囲で収容容器A1の内面に近付くかまたは接触した状態となり、この状態では内袋A13のせり出しが解消されていることが多い。よって、荷重が加わっていることが検出された箇所が所定数以上であるか否かも、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。
【0051】
したがって、上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していない可能性が高いときに、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することができる。
【0052】
(検出装置の他の例)
図5に基づいて監視システム100に適用可能な検出装置の他の例を説明する。
図5は、監視システム100に適用可能な検出装置の他の例を示す図である。以下、検出装置5C~5Fについて順に説明する。
【0053】
(検出装置5C:内袋との接触または近接を検出)
図5の左上に示す検出装置5Cは、平板状の基材51C上に、内袋A13との近接状態を検出する近接センサ52Cが複数配置された構成である。図示の例では、長方形状の基材51Cの上面の四隅にそれぞれ近接センサ52Cが配置されている。検出装置5Cは、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置される。例えば、検出装置5Cを収容容器A1の底部に配置してもよいし、内側面に配置してもよい。なお、基材51Cの形状、近接センサ52Cの配置、および近接センサ52Cの数は図示の例に限定されず、収容容器A1の形状やサイズ、収容する対象物等に応じて適宜変更することができる。
【0054】
近接センサ52Cの出力値は、自機と内袋A13との近接状態を示すものであり、その値に基づいて近接センサ52Cと内袋A13とが近接しているか否かを判定できるような値である。近接センサ52Cの出力値は、有線または無線通信により制御装置3に通知される。
【0055】
そして、制御装置3の検出結果取得部301は、上記出力値を検出装置5Cの検出結果として取得し、内袋状態判定部302は、当該出力値を用いて内袋A13がせり出しているか否かを判定する。
【0056】
例えば、内袋状態判定部302は、複数の近接センサ52Cの少なくとも1つの出力値が、当該検出装置5Cと内袋A13とが近接していることを示している場合に、内袋A13はせり出していないと判定してもよい。一方、内袋状態判定部302は、全ての近接センサ52Cの出力値が、当該検出装置5Cと内袋A13とが近接していないことを示している場合に、内袋A13はせり出していると判定してもよい。
【0057】
また、例えば、内袋状態判定部302は、所定数以上の近接センサ52Cの出力値が、当該検出装置5Cと内袋A13とが近接していることを示している場合に、内袋A13はせり出していないと判定してもよい。一方、内袋状態判定部302は、検出装置5Cと内袋A13とが近接していることを示す出力値を出力した近接センサ52Cが所定数未満である場合に、内袋A13はせり出していると判定してもよい。
【0058】
なお、近接センサ52Cの代わりに、内袋A13との内袋A13との接触状態を検出するセンサや、荷重が加わっていることを検出するセンサを適用してもよい。また、近接センサ52Cの出力値を通知する代わりに、検出装置5C側で内袋A13と近接センサ52Cが近接状態または接触状態にあるか否かを判定し、近接状態または接触状態にあると判定された場合にその旨を制御装置3に通知するようにしてもよい。この場合、制御装置3の内袋状態判定部302は、当該通知を受信するまでは内袋A13がせり出していると判定し、当該通知を受信した後はせり出していないと判定する。
【0059】
以上のように、監視システム100で用いる検出装置は、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置され、内袋A13との接触状態または内袋A13との近接状態を検出するもの(例えば、検出装置5Cのような装置)であってもよい。
【0060】
この場合、監視装置6は、上記の検出装置が内袋A13との接触状態または近接状態を検出したことを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する。
【0061】
内袋A13に収容されている対象物のかさが増えれば、内袋A13は収容している対象物に押し広げられて、収容容器A1の内面に近付くかまたは接触した状態となり、この状態では内袋A13のせり出しが解消されていることが多い。このため、収容容器A1の内面に設置された検出装置と内袋A13とが接触または近接しているか否かは、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。
【0062】
よって、上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していない可能性が高いときに、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することができる。
【0063】
(検出装置5D:距離を検出)
図5の右上に示す検出装置5Dは、内袋A13に面した収容容器A1の内面、より詳細には本体部A11の内側面に設置されている。検出装置5Dは、内袋A13までの距離を検出する距離センサである。なお、検出装置5Dの設置位置は収容容器A1の内面であればよく、例えば、本体部A11の底部に設置してもよい。
【0064】
検出装置5Dにより検出された距離の値は、有線または無線通信により制御装置3に通知される。そして、制御装置3の検出結果取得部301は、通知された距離の値を検出装置5Dの検出結果として取得し、内袋状態判定部302は、当該距離の値を用いて内袋A13がせり出しているか否かを判定する。
【0065】
例えば、内袋状態判定部302は、検出装置5Dが検出した距離の値が、所定の閾値以下である場合に内袋A13はせり出していないと判定し、当該距離の値が所定の閾値より大きい場合に、内袋A13はせり出していると判定してもよい。
【0066】
以上のように、監視システム100で用いる検出装置は、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置され、内袋A13までの距離を検出するもの(例えば、検出装置5Dのような装置)であってもよい。
【0067】
この場合、監視装置6は、上記の検出装置が検出する距離が所定の閾値以下であることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する。
【0068】
内袋A13に収容されている対象物のかさが増えれば、内袋A13は収容している対象物に押し広げられて、収容容器A1の内面に近付くかまたは接触した状態となり、この状態では内袋A13のせり出しが解消されていることが多い。このため、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置された検出装置から内袋A13までの距離は、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。
【0069】
よって、上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していない可能性が高いときに、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することができる。
【0070】
(検出装置5E:照度を検出)
図5の左下に示す検出装置5Eは、内袋A13に面した収容容器A1の内面、より詳細には本体部A11の底部に設置されている。検出装置5Eは、自機の周囲の照度を検出する照度センサである。なお、検出装置5Eの設置位置は内袋A13に面した収容容器A1の内面であればよく、例えば、本体部A11の内側面に設置してもよい。
【0071】
検出装置5Eにより検出された照度の値は、有線または無線通信により制御装置3に通知される。そして、制御装置3の検出結果取得部301は、通知された照度の値を検出装置5Eの検出結果として取得し、内袋状態判定部302は、当該照度の値を用いて内袋A13がせり出しているか否かを判定する。
【0072】
例えば、内袋状態判定部302は、検出装置5Eが検出した照度の値が、所定の閾値以下である場合に内袋A13はせり出していないと判定し、当該照度の値が所定の閾値より大きい場合に、内袋A13はせり出していると判定してもよい。
【0073】
以上のように、監視システム100で用いる検出装置は、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置され、当該検出装置の周囲の照度を検出するもの(例えば、検出装置5Eのような装置)であってもよい。
【0074】
この場合、監視装置6は、上記の検出装置が検出する照度が所定の閾値以下であることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する。
【0075】
内袋A13に収容されている対象物の量が増えれば、対象物により外光が遮られて、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置された検出装置に到達する光量が少ない状態となり、この状態では内袋A13のせり出しが解消されていることが多い。このため、内袋A13に面した収容容器A1の内面に設置された検出装置で検出される照度は、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを示す指標として好適である。
【0076】
よって、上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していない可能性が高いときに、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することができる。
【0077】
(検出装置5F::投入回数を検出)
図5の右下に示す検出装置5Fは、収容容器A1の蓋部A12の内面に設置されている。より詳細には、検出装置5Fは、光を発する発光部51Fと発光部51Fが発する光を受光する受光部52Fとを含み、当該光が投入口A121を横切るように配置されている。受光部52Fは、受光状態を示す出力値を、有線または無線通信により制御装置3に通知する。
【0078】
投入口A121から対象物が投入されると、発光部51Fが発する光が対象物に遮られて、受光部52Fが一時的に受光しない状態となる。よって、上記出力値から、対象物が投入されたことを検出することができ、また時系列の上記出力値を用いれば対象物が投入された回数を特定することもできる。
【0079】
制御装置3の検出結果取得部301は、通知された出力値を検出装置5Fの検出結果として取得し、内袋状態判定部302は、当該出力値を用いて内袋A13がせり出しているか否かを判定する。より詳細には、内袋状態判定部302は、時系列の出力値から、対象物が投入された回数の累計値を算出し、算出した累計値が所定の閾値以上であれば、内袋A13はせり出していないと判定し、所定の閾値未満であれば内袋A13はせり出していると判定する。
【0080】
以上のように、監視システム100で用いる検出装置は、収容容器A1に対象物が投入されたことを検出するもの(例えば、検出装置5Fのような装置)であってもよい。
【0081】
この場合、監視装置6は、対象物が投入された回数の累計値が所定の閾値以上であることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する。
【0082】
図3に基づいて説明したように、内袋A13に収容されている対象物の数が増えれば、内袋A13は収容している対象物に押し広げられて、内袋A13のせり出しが解消されることが多い。このため、対象物が投入された回数の累計値は、距離センサ2の測定範囲に内袋がせり出しているか否かを示す指標として好適である。
【0083】
よって、上記の構成によれば、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していない可能性が高いときに、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視することができる。
【0084】
なお、対象物が投入されたことを検出する検出装置の構成は検出装置5Fのようなものに限られない。例えば、収容容器A1の底部や、
図4の収容容器B1における留め具B111上等の、対象物の投入時に衝撃や荷重が加わる部分にスイッチあるいはセンサを配置し、これを検出装置としてもよい。
【0085】
(検出装置に加えて照度センサを使用する例)
上述のように、距離センサ2は光センサであってもよい。この場合、監視システム100には、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置(例えば上述の検出装置5、5A~5Fの何れか)に加えて、照度センサが含まれていてもよい。照度センサは、距離センサ2の測定範囲内またはその周囲の照度を測定できるような位置に設置すればよく、例えばセンサユニット1内に設置してもよい。
【0086】
そして、この場合、監視装置6は、照度センサが検知した照度が所定の閾値以下であることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視してもよい。
【0087】
光センサは、その周囲が明るすぎる場合には測定精度が低下することがある。この点、上記の構成によれば、照度センサが検知した照度が所定の閾値以下であることを条件として距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視するから、妥当な距離に基づいた適切な監視を行うことができる。
【0088】
なお、照度センサの測定結果は制御装置3に通知してもよいし、通信装置4を介して監視装置6に通知してもよい。前者の場合、制御装置3が、照度センサが検知した照度が所定の閾値以下であることを条件として距離センサ2に距離を測定させるか、または当該条件を充足している場合に距離センサ2が測定した距離を、通信装置4を介して監視装置6に通知させる。一方、後者の場合、通信装置4を介して通知される、距離センサ2が測定した距離を用いた監視を行うか否かを監視装置6が判定する。
【0089】
(制御装置が実行する処理の流れ)
制御装置3が実行する処理の流れを
図6に基づいて説明する。
図6は、制御装置3が実行する処理(監視方法/制御方法)の一例を示すフローチャートである。なお、
図6の処理は、収容容器A1の監視期間中に継続的に行われる。また、以下では、重量センサである検出装置5を用いる例を説明するが、例えば
図4および
図5で説明した他種の検出装置5A~5Fを用いてもよく、その場合の処理の流れも概ね同様である。
【0090】
S1では、検出結果取得部301が、検出装置5の検出結果を取得する。具体的には、上述のように、検出結果取得部301は、通信部32を介した通信により、検出装置5が検出した荷重の大きさすなわち重量を示す検出結果を検出装置5から取得する。
【0091】
S2では、内袋状態判定部302が、S1で取得された検出結果に基づき、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを判定する。具体的には、内袋状態判定部302は、検出装置5により検出された荷重の大きさすなわち重量が所定の閾値以上である場合に内袋A13はせり出していない(S2でNO)と判定する。一方、内袋状態判定部302は、検出装置5により検出された荷重の大きさすなわち重量が所定の閾値未満である場合には内袋A13はせり出している(S2でYES)と判定する。S2でNOと判定された場合にはS3に進み、S2でYESと判定された場合には所定時間待機した後S1の処理に戻る。
【0092】
待機する所定時間は、収容容器A1に対象物が投入される頻度等に応じて予め定めておけばよい。なお、時間帯に応じて投入頻度が変化する場合、検出結果取得部301は時間帯に応じた待機時間だけ待機するようにしてもよい。例えば、昼間の投入頻度が高い収容容器A1について、昼間の待機時間を短く(例えば30分程度)し、夜間の待機時間を長く(例えば2時間程度)してもよい。
【0093】
S3では、測定制御部303が、距離センサ2を制御して距離を測定させ、距離センサ2から測定値を取得する。そして、S4では、送信制御部304が、通信装置4を制御して、S3で測定させた測定値を監視装置6に送信させる。S4の処理を終了した後、測定制御部303は、所定時間待機し、その後再びS3の処理を実行する。待機する所定時間は、S2でYESと判定された場合と同様に、収容容器A1に対象物が投入される頻度等に応じて予め定めておけばよい。
【0094】
以上のように、制御装置3の測定制御部303は、検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として距離センサ2に距離を測定させる。これにより、距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出している可能性の高いときに距離センサ2で距離を測定するという無駄を排除し、距離センサ2の稼働時間を最小限に抑えることができる。
【0095】
なお、距離センサ2による距離の測定は、測定制御部303の制御によらず、所定時間おきに自動的に行うようにしてもよい。この場合、送信制御部304は、S2でNOと判定された後で取得した距離の測定値を監視装置6に送信させればよい。この場合、測定制御部303に制御させる場合と比べて距離の測定回数は増えるが、距離の測定値を常に送信する場合と比べて通信に要する電力消費量を抑えることができる。
【0096】
また、電力消費量を抑える必要がない場合、送信制御部304は、距離の測定値を常に監視装置6に送信させてもよい。この場合、送信制御部304は、距離の測定値と共に、内袋状態判定部302の判定結果、あるいは検出装置5の検出結果を監視装置6に送信させる。これにより、監視装置6は、内袋状態判定部302の判定結果あるいは検出装置5の検出結果に基づき、受信した距離の測定値を監視に使用するか否かを判定することができる。
【0097】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。これは、実施形態3においても同様である。
【0098】
図7は、本実施形態に係る監視システム100Aの概要を示す図である。図示のように監視システム100Aは、センサユニット1Aと距離センサ2と監視装置6とを含み、センサユニット1Aは、制御装置3Aと通信装置4と検出装置5とを含む。実施形態1の監視システム100ではセンサユニット1に距離センサ2が含まれていたが、監視システム100Aでは検出装置5がセンサユニット1Aに含まれている点がこれらシステムの主な相違点である。なお、検出装置5の代わりに、
図4および
図5に示した検出装置5A~5Fの何れかを適用してもよい。
【0099】
監視システム100Aは、実施形態1の監視システム100と同様に、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13より上方の位置に取り付けられ、当該位置から内袋A13内の対象物までの距離を測定する距離センサ2と、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5と、検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2により測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する監視装置6とを含む。これにより、内袋A13内の対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【0100】
制御装置3Aは、実施形態1の制御装置3と同様に、検出装置5の検出結果から距離センサ2の測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2に距離を測定させる。そして、制御装置3Aは、通信装置4を制御して距離の測定値を監視装置6に送信させる。これにより、距離センサ2の稼働時間を最小限に抑えることができる。
【0101】
なお、距離センサ2による距離の測定は、制御装置3Aの制御によらず、所定時間おきに自動的に行うようにしてもよい。この場合、制御装置3Aは、検出装置5の検出結果から内袋A13がせり出していないと判定した後で取得した距離の測定値を監視装置6に送信させればよい。また、制御装置3Aは、距離の測定値を常に監視装置6に送信させるようにしてもよい。この場合、制御装置3Aは、距離の測定値と共に、内袋A13がせり出しているか否かの判定結果、あるいは検出装置5の検出結果を監視装置6に送信させる。これにより、監視装置6は、上記判定結果あるいは上記検出結果に基づき、受信した距離の測定値を監視に使用するか否かを判定することができる。
【0102】
〔実施形態3〕
図8は、本実施形態に係る監視システム100Bの概要を示す図である。図示のように監視システム100Bは、距離センサ2aおよび2bと検出装置5と監視装置6Bとを含む。距離センサ2aと2bは、何れも対象物までの距離を測定するものであり、水平方向に離れた位置に設置されている。なお、図示を省略しているが、距離センサ2aおよび2bには通信装置が接続されており、距離センサ2aおよび2bの各測定値はその通信装置を介して監視装置6Bに送信される。検出装置5についても同様であり、検出装置5の検出結果は検出装置5に接続された通信装置を介して監視装置6Bに送信される。
【0103】
監視システム100Bは、実施形態1の監視システム100と同様に、内部に装着された内袋A13に所定の対象物を収容する収容容器A1の内袋A13より上方の位置に取り付けられ、当該位置から内袋A13内の対象物までの距離を測定する距離センサ2aおよび2bと、内袋A13の状態に関する所定の検出を行う検出装置5と、検出装置5の検出結果から距離センサ2aおよび2bの測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定されることを条件として、距離センサ2aおよび2bにより測定された距離に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する監視装置6Bと、を含む。これにより、内袋A13内の対象物の量の誤認を防ぐことが可能になる。
【0104】
また、監視システム100Bは、距離センサ2aおよび2bという複数の距離センサを含んでいる。そして、監視装置6Bは、それら複数の距離センサにより測定された距離の平均値に基づいて内袋A13内の対象物の量を監視する。これにより、収容容器A1内に堆積している対象物の表面が傾斜している場合であっても対象物の量を適切に監視することができる。なお、監視システム100Bには3つ以上の距離センサが含まれていてもよい。
【0105】
監視装置6Bは、実施形態1における監視装置6の機能に加え、制御装置3の機能を備えた装置である。詳細は後述するが、監視装置6Bは、検出装置5の検出結果を取得すると共に、取得した検出結果を用いて距離センサ2aおよび2bの測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを判定する。そして、監視装置6Bは、内袋A13がせり出していないと判定した場合に、距離センサ2aおよび2bに距離の測定を行わせて、距離の測定値を取得する。これにより、距離センサ2aおよび2bの稼働時間を最小限に抑えることができる。
【0106】
(監視装置の構成)
図9に基づいて監視装置6Bの構成を説明する。
図9は、監視装置6Bの要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、監視装置6Bは、監視装置6Bの各部を統括して制御する制御部60Bと、監視装置6Bが使用する各種データを記憶する記憶部61Bを備えている。また、監視装置6Bは、監視装置6Bが他の装置と通信するための通信部62B、監視装置6Bに対する各種データの入力を受け付ける入力部63B、および監視装置6Bが各種データを出力するための出力部64Bを備えている。また、制御部60Bには、データ取得部(検出結果取得部)601B、内袋状態判定部602B、測定制御部603B、指標値算出部604B、回収要否判定部605B、回収要請部606B、および回収検知部607Bが含まれている。
【0107】
データ取得部601Bは、検出装置5の検出結果を取得すると共に距離センサ2aおよび2bの測定値を取得する。例えば、検出結果取得部601Bは、通信部62Bを介した通信により検出装置5から検出結果を取得してもよいし、入力部63Bを介して入力される検出結果を取得してもよい。距離センサ2aおよび2bの測定値の取得についても同様である。
【0108】
内袋状態判定部602Bは、検出結果取得部601Bが取得する検出結果に基づき、距離センサ2aおよび2bの測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを判定する。内袋状態判定部602Bによる判定方法は、実施形態1の内袋状態判定部302と同様である。
【0109】
測定制御部603Bは、距離センサ2aおよび2bによる距離の測定を制御する。より詳細には、測定制御部603Bは、内袋状態判定部602Bが距離センサ2aおよび2bの測定範囲に内袋A13がせり出していないと判定することを条件として、通信部62Bを介して距離センサ2aおよび2bに制御信号を送信し、距離の測定を行わせる。
【0110】
指標値算出部604Bは、データ取得部601Bが取得する測定値(距離センサ2aおよび2bの測定値)に基づいて収容容器A1に収容されている対象物の量を示す指標値を算出する。この指標値は収容容器A1に収容されている対象物の量を示すものであればよい。例えば、指標値算出部604Bは、距離センサ2aおよび2bの測定値の平均値を算出し、その平均値を用いて収容容器A1が対象物で満たされている割合を示す充填率を上記指標値として算出してもよい。
【0111】
なお、測定制御部603Bは省略してもよい。その場合、距離センサ2aおよび2bによる距離の測定と測定値の監視装置6Bへの送信は所定時間おきに自動的に行うようにすればよい。そして、指標値算出部604Bは、内袋状態判定部602Bが、内袋A13がせり出していないと判定するまでの期間に受信された測定値は指標値の算出に用いず、せり出していないと判定された後に受信された測定値を用いて指標値を算出するようにすればよい。
【0112】
回収要否判定部605Bは、指標値算出部604Bが算出する指標値を用いて、収容容器A1から対象物を回収することの要否を判定する。例えば、回収要否判定部605Bは、上記指標値が所定の閾値以上である場合に回収要と判定し、閾値未満である場合に回収不要と判定してもよい。
【0113】
なお、指標値算出部604Bは省略してもよい。その場合、回収要否判定部605Bは、データ取得部601Bが取得する、距離センサ2aおよび2bの測定値の平均値が所定の下限値に達している場合に回収要と判定し、達していない場合に回収不要と判定してもよい。
【0114】
回収要請部606Bは、回収要否判定部605Bが回収要と判定した場合に、所定の対象者(例えば清掃業者の回収担当者)に対して対象物の回収を要請する。例えば、回収要請部606Bは、出力部64Bに回収を促す情報を出力させてもよい。この情報には、例えば距離センサ2aおよび2bによる距離の測定値や指標値算出部604Bが算出した指標値が含まれていてもよい。また、例えば、回収要請部606Bは、回収作業を行う者が所持または使用する端末装置に対し、収容容器A1の識別情報と共に収容容器A1から対象物を回収することを要請する通知を送信してもよい。当該通知にも上記測定値や上記指標値が含まれていてもよい。
【0115】
回収検知部607Bは、検出装置5の検出結果の推移に基づき、収容容器A1に収容された対象物が回収されたことを検知する。回収検知部607Bを備えていることにより、監視装置6Bは、収容容器A1に収容された対象物が回収されたことを自動で検知することができ、対象物が回収されたタイミングを手動で記録する手間を省くことができる。また、対象物が回収されたタイミングを記録しておくことにより、収容容器A1に対象物が溜まる速度等を解析することも可能になる。
【0116】
対象物が回収されたことを検知する方法は特に限定されない。例えば、回収検知部607Bは、内袋状態判定部602Bが検出装置5により検出された重量の値に基づいて内袋A13がせり出していないと判定した後、検出装置5が検出する重量の値が所定の閾値以下となったときに、対象物が回収されたと検知してもよい。
【0117】
また、回収検知部607Bは、対象物が回収されたことを検知したときにその旨をユーザに報知してもよい。例えば、回収検知部607Bは、対象物が回収されたことを示す情報を出力部64Bに出力させてもよい。なお、重量センサである検出装置5の代わりに、
図4および
図5で説明した他種の検出装置5A~5Fを用いてもよい。
【0118】
(監視装置が実行する処理の流れ)
監視装置6Bが実行する処理の流れを
図10に基づいて説明する。
図10は、監視装置6Bが実行する処理(監視方法/制御方法)の一例を示すフローチャートである。なお、
図10の処理は、収容容器A1の監視期間中に継続的に行われる。また、以下では、重量センサである検出装置5を用いる例を説明するが、例えば
図4および
図5で説明した他種の検出装置5A~5Fを用いてもよく、その場合の処理の流れも概ね同様である。
【0119】
S11では、データ取得部601Bが、検出装置5の検出結果を取得する。具体的には、データ取得部601Bは、通信部62Bを介した通信により、検出装置5が検出した荷重の大きさすなわち重量を示す検出結果を検出装置5から取得する。
【0120】
S12では、内袋状態判定部602Bが、S11で取得された検出結果に基づき、距離センサ2aおよび2bの測定範囲に内袋A13がせり出しているか否かを判定する。具体的には、内袋状態判定部602Bは、検出装置5により検出された荷重の大きさすなわち重量が所定の閾値以上である場合に内袋A13はせり出していない(S12でNO)と判定する。一方、内袋状態判定部602Bは、検出装置5により検出された荷重の大きさすなわち重量が所定の閾値未満である場合には内袋A13はせり出している(S12でYES)と判定する。S12でNOと判定された場合にはS13に進み、S12でYESと判定された場合には所定の待機時間後にS11の処理に戻る。
【0121】
S13では、測定制御部603Bが、距離センサ2aおよび2bを制御して距離を測定させ、測定値を監視装置6Bに送信させる。そして、S14では、データ取得部601Bが、距離センサ2aおよび2bから送信された測定値を取得する。
【0122】
S15では、指標値算出部604Bが、S14で取得された測定値を用いて収容容器A1の内袋A13内の対象物の量を示す指標値を算出する。例えば、指標値算出部604Bは、距離センサ2aおよび2bの測定値の平均値を算出し、その平均値から充填率を算出してもよい。
【0123】
S16では、回収要否判定部605Bが、S15で算出された指標値を用いて、収容容器A1から対象物を回収することの要否を判定する。S16で回収要(S16でYES)と判定された場合にはS17の処理に進む。一方、S16で回収不要(S16でNO)と判定された場合には、所定の待機時間後にS13の処理に戻る。
【0124】
S17では、回収要請部606Bが、所定の対象者に対して対象物の回収を要請する。続いてS18では、データ取得部601Bが、検出装置5の検出結果を取得する。そして、S19では、回収検知部607Bが、S18で取得された検出結果に基づき、対象物が回収済となったか否かを判定する。回収済となっていた場合(S19でYES)にはS11の処理に戻る。一方、回収済ではないと判定された場合(S19でNO)にはS17の処理に戻る。なお、S17とS18の処理の間に待機時間を設けてもよい。S19からS11の処理に戻る際についても同様である。
【0125】
〔変形例〕
上述の実施形態で説明した各処理の実行主体は任意であり、上述の例に限られない。つまり、相互に通信可能な複数の情報処理装置(プロセッサということもできる)により、制御装置3、3A、および、監視装置6、6Bの機能を実現することができる。例えば、
図6および
図10のフローチャートに記載されている各処理を複数の情報処理装置に分担させることもできる。つまり、上述の実施形態における監視方法および制御方法の実行主体は、1つの情報処理装置であってもよいし、複数の情報処理装置であってもよい。
【0126】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御装置3、3A、および、監視装置6、6B(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、当該装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、当該装置の各制御ブロック(特に制御部30、60B等に含まれる各部)としてコンピュータを機能させるためのプログラム(監視プログラム/制御プログラム)により実現することができる。
【0127】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0128】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0129】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0130】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0131】
100 監視システム
1 センサユニット
2 距離センサ
3 制御装置
301 検出結果取得部
303 測定制御部
4 通信装置
5 検出装置
6 監視装置
100A 監視システム
1A センサユニット
3A 制御装置
100B 監視システム
6B 監視装置(制御装置)
601B データ取得部(検出結果取得部)
603B 測定制御部