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特開2024-74253コンピュータ断層撮影用のハイブリッド画像検出器構成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024074253
(43)【公開日】2024-05-30
(54)【発明の名称】コンピュータ断層撮影用のハイブリッド画像検出器構成
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/42 20240101AFI20240523BHJP
   A61B 6/03 20060101ALI20240523BHJP
【FI】
A61B6/42 530R
A61B6/03 573
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023188999
(22)【出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】18/057,184
(32)【優先日】2022-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】319011672
【氏名又は名称】ジーイー・プレシジョン・ヘルスケア・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100151286
【弁理士】
【氏名又は名称】澤木 亮一
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・イー・ネット
(72)【発明者】
【氏名】ジョンサン・エス・モルツ
(72)【発明者】
【氏名】チャッド・エイ・スミス
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン・エイ・スミス
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA22
4C093CA32
4C093CA37
4C093EA07
4C093EB18
4C093EB20
4C093EC35
4C093FA32
4C093FD09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】単一のCTシステム内で異なる検出器材料を用いてCTスキャンを実行するためのシステム及び方法が提供される。
【解決手段】CTシステムは、ガントリの回転可能な部分に結合されたハイブリッド検出器アセンブリ430を備え、ハイブリッド検出器アセンブリ430は、CTシステムのテーブルの運動軸に平行な方向に沿って離間し、異なる検出器材料を含む複数の検出器アレイを含む。ハイブリッド検出器アセンブリ430は、所望の検出器材料を有する検出器アレイ上にX線管をセンタリングするために、投影データの第1の取得と投影データの第2の取得との間でハイブリッド検出器アセンブリ430の位置をガントリの回転可能な部分内で変更できる並進機構に取り付けることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ断層撮影(CT)システム(100)であって、CTシステム(100)のガントリ(702)の回転可能な部分に結合されたハイブリッド検出器アセンブリ(430)を含み、ハイブリッド検出器アセンブリは複数の検出器アレイ(432)を含み、複数の検出器アレイ(432)はCTシステム(100)のテーブル(114)の運動軸に平行な方向に沿って分離され、複数の検出器アレイ(432)の各検出器アレイ(432)は異なる検出器材料を含む、CTシステム(100)。
【請求項2】
複数の検出器アレイ(432)は、エネルギー積分(EI)検出器アレイ(554)と光子計数(PC)検出器アレイ(552)を含む、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項3】
CTシステム(100)のハイブリッド検出器アセンブリ(430)及びX線管(104)の少なくとも一方が、投影データの第1の取得と投影データの第2の取得との間で、ハイブリッド検出器アセンブリ(430)及びX線管(104)の少なくとも一方の位置がガントリ(702)の回転可能部分内で変化することを可能にするように構成された並進機構に取り付けられている、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項4】
並進機構がレール(762)を含む、請求項3に記載のCTシステム(100)。
【請求項5】
並進機構は、撮影中にハイブリッド検出器アセンブリ(430)を所望の位置にロックするロック機構を含む、請求項3に記載のCTシステム(100)。
【請求項6】
プロセッサと、プロセッサによって実行されるとハイブリッド検出器アセンブリ(430)およびX線管(104)のうちの少なくとも1つを第1の位置から第2の位置へ移動させる命令を含む非一時的メモリとをさらに備え、第1の位置でX線管(104)は複数の検出器アレイ(432)のうちの第1の検出器アレイ(432)にセンタリングされ、第1の検出器アレイ(432)は投影データの取得に用いられ、第2の位置でX線管(104)は複数の検出器アレイ(432)のうち第2の検出器アレイ(432)にセンタリングされ、第2の検出器アレイ(432)は第2の投影データの取得に用いられる、請求項3記載のCTシステム(100)。
【請求項7】
ハイブリッド検出器アセンブリ(430)とX線管(104)の少なくとも一方は、CTシステム(100)のテーブル(114)の運動軸に平行な方向に移動される、請求項6に記載のCTシステム(100)。
【請求項8】
第1の検出器アレイ(432)はエネルギー積分検出器(EID)アレイ(554)であり、投影データの第1の収集から従来のCT画像が生成され、
第2の検出器アレイ(432)は光子計数コンピュータ断層撮影(PCCT)検出器アレイ(552)であり、PCCTデータに基づく画像が投影データの第2の収集から生成される、請求項6に記載のCTシステム(100)。
【請求項9】
複数の検出器アレイ(432)のうちの検出器アレイ(432)が、CTシステム(100)のユーザによって、
収集中に得られた投影データから再構成された画像の1つ以上の所望の特性、
画像を再構成するための所望の時間枠、
収集中に利用可能なコンピューティングリソースおよび/またはメモリリソースの量、
のうちの少なくとも1つに基づいて収集を実行するように選択される、請求項1記載のCTシステム(100)。
【請求項10】
複数の検出器アレイ(432)が隣接して配置され、複数の検出器アレイ(432)の各検出器アレイ(432)がハイブリッド検出器アセンブリ(430)内の隣接する検出器アレイ(432)と面共有接触している、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項11】
異なる検出器材料の検出器材料は、少なくとも1つの次元において所望の広がりをもって製造することができない、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項12】
テーブル(114)の運動軸に平行な方向における複数の検出器アレイ(432)のうちの2つ以上の検出器アレイ(432)の範囲が等しくない、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項13】
2つ以上の検出器アレイ(432)の第1の検出器アレイ(604)がEIDアレイであり、2つ以上の検出器アレイ(432)の第2の検出器アレイ(602)がPCCTアレイであり、EIDアレイの表面積がPCCTアレイの表面積より大きい、請求項12に記載のCTシステム(100)。
【請求項14】
複数の検出器アレイ(432)のうちの2つ以上の検出器アレイ(432)の視野が等しくない、請求項1に記載のCTシステム(100)。
【請求項15】
コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムのための方法であって、
CTシステムのユーザから、CT撮像システムの複数の検出器タイプからの第1の検出器タイプの第1の選択を受信するステップ(802)と、
複数の検出器アレイを含むハイブリッド検出器アセンブリの位置を調整するステップ(804)であって、複数の検出器アレイの各検出器アレイは異なる検出器タイプを有し、CTシステムのガントリの回転可能な部分内の第1の位置からガントリの回転可能な部分内の第2の位置までの調整が行われ、第2の位置はCTシステムのX線源を第1の検出器タイプの第1の検出器アレイにセンタリングする、前記ステップ(804)と、
第1の検出器アレイを使用して被検体をスキャンするステップ(806)と、
第1の検出器アレイを介して取得された投影データに基づいて被検体の画像を再構成するステップと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題の実施形態は、医療用画像処理に関し、より詳細には、コンピュータ断層撮影画像処理システムを用いて再構成される画像の品質を高めることに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)イメージング・システムでは、陰極から発生した電子ビームがX線管内のターゲットに向けられる。電子がターゲットに衝突して生成された扇形または円錐形のX線ビームは、患者などの被写体に向けられる。被写体によって減衰された後、X線は放射線検出器のアレイに衝突し、画像を生成する。スキャナは、従来の間接変換型検出器ベースのエネルギー積分型検出器(EID:Energy Integrating Detectors)や直接変換型光子計数型CT(PCCT:Photon Counting CT)検出器など、異なる種類の検出器を使用することができる。
【0003】
診療所や病院が購入するスキャナには、通常1種類の検出器が含まれている。例えば、診療所は、EI検出器を搭載した1台目のスキャナを購入することもあれば、PCCT検出器を搭載した2台目のスキャナを購入することもあるが、財政的な制約から両方を購入することはない。各検出器には長所と短所がある。EI検出器はPCCT検出器よりも低コストであり、多くの撮像作業に十分である。PCCT検出器では、光子をカウントしてスペクトル情報を提供し、再構成画像の空間分解能を向上させることができる。しかし、PC検出器の性能には限界があるため、入力計数率が高くなると光子のパイルアップが発生し、高いX線束率では画質が低下することがある。一般に、得られる画像の所望の特性に応じて、あるタイプの検出器が他のタイプの検出器よりも撮影に適している、又は好ましい場合がある。その結果、スキャナを購入する際、診療所や病院は、異なる検出器タイプ間のトレードオフを考慮しなければならない場合がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、CTシステムのガントリの回転可能部分に結合されたハイブリッド検出器アセンブリを含むCT検出器システムに関する。ハイブリッド検出器アセンブリは、複数の検出器アレイを含み、検出器アレイは、CTシステムのテーブルの運動軸に平行な方向に沿って分離され、複数の検出器アレイの各検出器アレイは、異なる検出器材料を含む。このCT検出器システムによって、上記特定された問題の1つ以上に少なくとも部分的に対処する。ハイブリッド検出器アセンブリは、CTシステムのガントリの回転可能な部分内に摺動可能に取り付けられることがあり、回転可能な部分は、スキャン中にスキャンされた被検体の周りを回転する。ガントリ上のハイブリッド検出器アセンブリの異なる構成では、CTシステムのX線管が異なる検出器アレイの中心に配置されることがある。異なる構成は、ハイブリッド検出器アセンブリを第1の方向、又は第2の反対方向に移動(例えば、スライド)させることによって選択することができ、第1の方向及び第2の方向は、CTシステムのテーブルの運動軸(例えば、z次元)に平行である。
【0005】
例えば、第1の検出器材料を有する第1の検出器アレイが、結果として得られる画像の所望の特性の第1のセットに基づいて、撮影を実行するために複数の検出器アレイから選択されることがある。第1の検出器アレイが選択されると、X線管が第1の検出器アレイの中心に位置するように、ハイブリッド検出器アセンブリが第1の方向に移動するように指令されることがある。第2の撮影が実行されることがあり、ここで、第1の検出器材料とは異なる第2の検出器材料を有する第2の検出器アレイが、得られる画像の所望の特性の第2のセットに基づいて、複数の検出器アレイから選択される。第2の検出器アレイが選択されると、X線管が第2の検出器アレイの中心に位置するように、ハイブリッド検出器アセンブリを第2の方向(例えば、反対方向)に移動させることができる。他の実施形態では、検出器アセンブリは、2つ以上の検出器アレイを含むことができ、これらの検出器アレイはそれぞれ、第1方向または第2方向のいずれかに移動することによってX線管の中心に配置されることができる。このようにして、単一のスキャナを、従来のCTスキャン、又はPCCTスキャンのいずれかを実行するように構成することができる。その結果、病院や診療所は、従来のCTスキャナとPCCTスキャナのいずれかを選択する必要がなくなり、異なる画質の画像をより広範囲にサポートすることができる。さらに、PCCTスキャナの典型的なPCCT検出器アレイと比較して、PCCT検出器アレイのサイズを小さくして、スキャナのコストをさらに低減することができる。
【0006】
エネルギー積分システム内にPCCT検出器アレイを設けることにより、PCCTスキャナを購入するよりも低コストでPCCTのいくつかの利点を得ることができる。例えば、PCCT機能性を使用することが所望されないか又はコスト的に効果的でない場合には、より安価な従来のCTスキャンを実行し、より高品質の画像が所望される場合には、より高価なPCCTスキャンを実行することができる。例えば、PCCT検出器アレイは、より高い分解能が所望される作業、病理、又は解剖学的領域(tasks, pathologies, or anatomical regions)に使用されることがあり、EI検出器アレイは、より高い分解能が正当化されない場合に使用されることがある。PCCT検出器アレイは縮小視野を有する場合があり、PCCT検出器はより小さい解剖学的領域(例えば、心臓、四肢)に使用され、EI検出器はより大きい解剖学的領域に使用される。あるいは、PCCT検出器アレイは主に研究に使用され、EI検出器アレイは主に臨床作業に使用されることもある。
【0007】
さらなる利点として、スキャンにどのタイプの検出器を使用すべきかに関する決定は、患者がスキャンされる準備が整うまで延期することができ、これにより、CTスキャナ使用のスケジューリングの効率が向上し、リソースが使用されない可能性のあるダウンタイムが減少する。
【0008】
本明細書の上記の利点および他の利点、ならびに特徴は、単独で、または添付の図面と関連してとらえた場合、以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。上記の要約は、詳細な説明にさらに記載される概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供されることを理解されたい。これは、特許請求される主題の重要な特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではなく、その範囲は、詳細な説明に続く特許請求の範囲によって独自に定義される。さらに、特許請求される主題は、上記または本開示のいずれかの部分で指摘された欠点を解決する実施態様に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の様々な側面は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照することで、よりよく理解することができる。
図1】本開示の1つ以上の実施形態による撮像システムの絵画的斜視図である。
図2】本開示の1つ以上の実施形態による、例示的な撮像システムのブロック概略図である。
図3】本開示の1つ以上の実施形態による、CTシステムの例示的な検出器アレイの概略図である。
図4図4Aは、従来技術としての単一の従来のCT検出器の概略図である。図4Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、第1のハイブリッドCT検出器アセンブリの概略図である。図4Cは、本開示の1つ以上の実施形態による、第2のハイブリッドCT検出器アセンブリの概略図である。
図5図5Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、ハイブリッドCT検出器アセンブリの検出器アレイの第1の構成を示す概略図である。図5Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、ハイブリッドCT検出器アセンブリの検出器アレイの第2の構成を示す概略図である。
図6図6Aは、本開示の1つ以上の実施形態による、ハイブリッドCT検出器アセンブリの検出器アレイの第3の構成を示す概略図である。図6Bは、本開示の1つ以上の実施形態による、ハイブリッドCT検出器アセンブリの検出器アレイの第4の構成を示す概略図である。
図7A】本開示の1つ以上の実施形態に従った、第1の向きにある取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリを含むガントリの回転可能な部分を示す。
図7B】本開示の1つ以上の実施形態に従った、第2の方向における取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリを含むガントリの回転可能な部分を示す。
図7C】本開示の1つ以上の実施形態に従った、第3の方向における取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリを含むガントリの回転可能な部分を示す。
図7D】本開示の1つ以上の実施形態による、第1の構成における図7A~7Cの取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリを示す。
図7E】本開示の1つまたは複数の実施形態に従った、第2の構成における図7A~7Cの取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリを示す。および
図8図8は、本開示の1つ以上の実施形態による、CTシステムの取得間で異なる検出器アレイ間を切り替えるための例示的な方法を示すフローチャートである。
【0010】
図面は、記載されたシステムおよび方法の特定の態様を示す。以下の説明とともに、図面は、本明細書に記載される構造、方法、および原理を示し、説明する。図面において、構成要素の大きさは、明瞭にするために誇張またはその他の方法で変更されている場合がある。よく知られた構造、材料、または操作は、記載された構成要素、システム、および方法の側面を不明瞭にすることを避けるため、詳細に図示または記載されていない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書及び本明細書に開示される主題の実施形態は、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムを介して取得される画像の品質を向上させるための方法及びシステムに関する。コンピュータ断層撮影(CT)イメージング・システムでは、X線源は、患者などの物体に向かって扇形ビーム又は円錐形ビームを放出する。一般に、CTシステムでは、X線源及びエネルギー積分(EI又はEID)検出器アレイは、撮像平面内及び患者の周囲でガントリに対して回転され、画像は、異なるビュー角度の複数のビューにおける投影データから生成される。例えば、X線源の1回転に対して、1000ビューがCTシステムによって生成される。ビームは、患者によって減弱された後、放射線検出器のアレイに衝突する。X線検出器又は検出器アレイは、典型的には、検出器で受けたX線ビームを平行化するためのコリメータと、X線を光エネルギーに変換するためにコリメータに隣接して配置されたシンチレータと、隣接するシンチレータから光エネルギーを受けてそこから電気信号を生成するためのフォトダイオードとを含む。検出器アレイで受信される減衰ビーム放射の強度は、典型的には、患者によるX線ビームの減衰に依存する。検出器アレイの各検出器素子は、各検出器素子によって受信された減弱ビームを示す個別の電気信号を生成する。電気信号は、解析のためにデータ処理システムに伝送される。データ処理システムは、電気信号を処理して画像の生成を容易にする。
【0012】
このような従来のCT撮像システムは、放射線撮影エネルギーを時間にわたって積分される電流信号に変換し、次いで測定され、最終的にデジタル化される検出器を利用する。しかしながら、このような検出器の欠点は、検出された光子の数及び/又はエネルギーに関するデータ又はフィードバックを提供できないことである。すなわち、シンチレータによって放出される光は、入射したX線の数とX線のエネルギーレベルとの両方の関数である。フォトダイオードは、シンチレーションからのエネルギーレベルまたは光子数を識別できない場合がある。例えば、2つのシンチレータが同等の強度で照射され、それぞれのフォトダイオードに同等の出力が得られる場合がある。しかし、同等の光出力が得られるにもかかわらず、各シンチレータによって受光されるX線の数は異なる場合があり、X線の強度は異なる場合がある。
【0013】
対照的に、PCCT検出器は、高い空間分解能で光子計数及び/又はエネルギー弁別フィードバックを提供することができる。PCCT検出器は、X線計数モード、各X線事象のエネルギー測定モード、またはその両方で動作させることができる。ハイブリッド光子計数エネルギー弁別検出器の構造には多くの材料を使用することができるが、半導体が好ましい材料の1つであることが示されている。このような使用のための典型的な材料としては、カドミウム亜鉛テルル化物(CZT:Cadmium Zinc Telluride)、カドミウムテルル化物(CdTe:Cadmium Telluride)、ガリウムヒ素、ペロブスカイト、およびシリコン(Si)が挙げられ、これらは、複数のピクセル化陽極(pixilated anodes)が取り付けられている。
【0014】
PCCT検出器は、X線光子計数に加えてエネルギー測定またはタグ付けをサポートするため、解剖学的詳細情報だけでなく組織特性情報の取得もサポートされる。この点で、エネルギー識別情報またはデータは、ビームハードニングなどの影響を低減するために使用することができる。さらに、これらの検出器は、組織識別データの取得をサポートするため、疾患または他の病態を示す診断情報を提供する。PCCT検出器はまた、ヨウ素やカルシウム(および他の高原子番号材料)のコントラストを高めるために最適なエネルギー加重を使用することによって、造影剤および/または他の特殊材料など、被検体に注入される可能性のある材料を検出、測定、特徴付けるために使用することもできる。造影剤には、例えば、可視化の際にコントラストを高めるために血液中に注入されるヨウ素がある。
【0015】
しかしながら、直接変換半導体検出器の1つの欠点は、これらのタイプの検出器が、従来のCTシステムで一般的に遭遇するX線光子束で計数できないことである。飽和及びパイルアップは、検出器と放射線エネルギー源又はX線管との間に小さな被写体の厚さが介在する検出器の位置で発生し得る。パイルアップは、検出器における線源フラックスが非常に高く、2つ以上のX線光子が電荷パケットを1つの画素に堆積させ、それらの信号が互いに干渉するように時間的に十分に近い可能性が無視できない場合に、PCCT検出器で発生する現象である。これらの事象は、それらのエネルギーの和を持つ1つの事象として認識される可能性があり、事象はスペクトルでより高いエネルギーにシフトする。さらに、パイルアップは、高X線束において多かれ少なかれ顕著な計数の落ち込みを引き起こし、検出器量子効率(DQE:detector quantum efficiency)の低下をもたらす。このパイルアップは検出器の飽和につながる可能性があり、直接変換センサーでは比較的低いX線束レベルで発生する。このレベルを超えると、検出器の応答が予測できなくなり、線量利用率が低下して画像情報が失われ、X線投影画像やCT画像にノイズやアーチファクトが発生する。
【0016】
このように、EI検出器とPCCT検出器にはそれぞれ利点と欠点がある。いくつかの臨床作業では、EI検出器が好まれ、他の臨床作業では、所望の画像特性に応じて、PCCT検出器が好まれる場合がある。換言すれば、EI検出器は第1の組の利点を提供し、PCCT検出器は第2の組の利点を提供する場合があり、一方の種類の検出器を選択することは、他方の種類の検出器の利点を犠牲にすることを伴う場合がある。例えば、PCCT検出器は、スキャンされた対象物の中央部分においてEI検出器よりも高品質の画像を生成する可能性があり、EI検出器は、スキャンされた対象物の側面の部分(例えば、パイルアップによる)においてより高品質の画像を生成する可能性がある。
【0017】
単一のCTシステム内で異なる種類の検出器の利点から利益を得る能力を医療従事者及び施設に提供するために、本明細書において本発明者らは、単一のCTシステム内で検出器の種類(例えば、検出器材料)を切り替えるための新規なアプローチを提案しており、そこでは、複数の異なる検出器の種類が移動可能な様式でガントリ上に組み立てられる場合がある。複数の異なる検出器タイプを含む検出器アセンブリは、X線源から発せられる電子ビームを複数の異なる検出器タイプのうちの所望の検出器タイプに集中させるために移動させることができる。
【0018】
本発明の技術に従ってスキャンを実行するために使用され得るCTシステムの例が図1及び図2に提供されている。図3及び図4Aは、CTシステムのCT検出器アレイの例を示している。図4B及び図4Cに示すように、異なるタイプのCT検出器アレイを可動ハイブリッドCT検出器アセンブリに配置することができる。図5Aは、3つのCT検出器アレイを含む可動式ハイブリッドCT検出器アセンブリの第1の構成を示し、各検出器アレイは異なる検出器タイプ又は材料を有する。可動式ハイブリッドCT検出器アセンブリ内の検出器アレイの相対的な大きさは、図5B図6A、及び図6Bに示すように、幾つかの検出器アレイが他の検出器アレイよりも大きい(例えば、1つ以上の寸法においてより大きな広がりを有する)場合があり、様々である。可動ハイブリッドCT検出器アセンブリは、図7A図7B、及び図7Cに示すように、ガントリに結合されることがある。スキャンに先立ち、ハイブリッドCT検出器アセンブリは、X線ビームが可動ハイブリッドCT検出器アセンブリの第1の検出器アレイに集束される図7Dに示す第1の位置から、X線ビームが可動ハイブリッドCT検出器アセンブリの第2の検出器アレイに集束される図7Eに示す第2の位置に調整されることがある。可動ハイブリッドCT検出器アセンブリの異なる検出器アレイ間の切り替えは、図8に示す方法に従って行うことができる。
【0019】
図1図7Eは、様々な構成要素の相対的な位置関係を有する構成例を示している。互いに直接接触している、または直接結合しているように示されている場合、そのような要素は、少なくとも一例において、それぞれ直接接触している、または直接結合していると呼ぶことができる。同様に、互いに連続または隣接して示されている要素は、少なくとも一例において、それぞれ連続または隣接している場合がある。一例として、互いに面接触(face-sharing contact)して敷設された構成要素は、面接触していると称される場合がある。別の例として、少なくとも一例において、互いに離間して配置され、その間に空間のみが存在し、他の構成要素が存在しない要素は、そのように呼ばれることがある。さらに別の例として、互いの上/下/下、互いの反対側、または互いの左/右(above/below/underneath one another, at opposite sides to one another, or to the left/right of one another)に示された要素は、互いに対してそのように呼ばれることがある。さらに、図に示すように、少なくとも一例において、最上部の要素または要素の点は、構成要素の「上部:top」と呼ばれることがあり、最下部の要素または要素の点は、構成要素の「底部:bottom」と呼ばれることがある。本明細書で使用されるように、上部/下部、上方/下方、上/下(top/bottom, upper/lower, above/below)は、図の垂直軸に対する相対的なものであり、図の要素の互いに対する位置関係を表すために使用される場合がある。このように、他の要素の上に示されている要素は、一例では、他の要素の垂直方向の上に配置されている。さらに別の例として、図内に描かれている要素の形状は、それらの形状(例えば、円形である、直線である、平面である、湾曲している、丸みを帯びている、面取りされている、角度がついているなど)を有すると称されることがある。さらに、互いに交差して示された要素は、少なくとも一例において、交差要素または互いに交差していると称される場合がある。さらに、別の要素内に示された要素または別の要素の外側に示された要素は、一例において、そのように呼ばれることがある。さらに、図7A~7Eは縮尺通りに示されている。しかしながら、他の寸法を使用することもできる。
【0020】
図1は、患者、無生物、1つ又は複数の製造部品、及び/又は体内に存在する歯科インプラント、ステント、及び/又は造影剤などの異物などの被写体112を撮像するように構成された例示的なCTシステム100を示す。一実施形態では、CTシステム100はガントリ102を含み、ガントリ102は、テーブル114上に横たわる被検体112を撮像するのに使用するX線放射線のビームを投射するように構成された少なくとも1つのX線源104をさらに含むことができる。具体的には、X線源104は、ガントリ102の反対側に配置された検出器アレイ108に向けてX線放射ビームを投射するように構成されている。図1には単一のX線源104が描かれているが、特定の実施形態では、患者に対応する異なるエネルギーレベルで投影データを取得するための複数のX線放射ビームを投影するために、複数のX線源及び検出器を採用することができる。幾つかの実施形態では、X線源104は、迅速なピークキロ電圧(kVp)切り替えによってデュアルエネルギージェムストーンスペクトル撮像(GSI:dual-energy gemstone spectral imaging)を可能にすることができる。本明細書に記載される実施形態では、採用されるX線検出器は、異なるエネルギーのX線光子を区別することができる光子計数検出器である。
【0021】
特定の実施形態では、CTシステム100は、反復的又は解析的画像再構成法(iterative or analytic image reconstruction method)を用いて被検体112の目標体積の画像を再構成するように構成された画像処理ユニット110を更に含む。例えば、画像処理ユニット110は、患者の目標体積の画像を再構成するためにフィルタリング逆投影(FBP:filtered back projection)のような解析的画像再構成手法を使用することができる。別の例として、画像処理ユニット110は、高度統計的反復再構成(ASIR:advanced statistical iterative reconstruction)、共役勾配(CG:conjugate gradient)、最尤期待値最大化(MLEM:maximum likelihood expectation maximization)、モデルベース反復再構成(MBIR:model-based iterative reconstruction)等の反復画像再構成アプローチを使用して、被検体112の目標体積の画像を再構成することができる。本明細書で更に説明するように、幾つかの実施例では、画像処理ユニット110は、反復的画像再構成アプローチに加えて、FBPのような解析的画像再構成アプローチの両方を使用することができる。
【0022】
幾つかのCT撮像システム構成では、X線源源が円錐形のX線放射ビームを投影する。このビームはX-Y-Zデカルト座標系内に収まるようにコリメートされ、一般に「イメージングボリューム:imaging volume、撮像体積」と呼ばれる。X線放射ビームは、患者や被験者などの撮像対象物を通過する。X線放射ビームは、対象物によって減衰された後、検出器素子のアレイに衝突する。検出器アレイで受光される減衰したX線放射ビームの強度は、対象物によるX線放射ビームの減衰に依存する。アレイの各検出器素子は、検出器位置におけるX線ビームの減衰の測定値である個別の電気信号を生成する。すべての検出器素子からの減衰測定値を個別に取得し、透過プロファイルを作成する。
【0023】
幾つかのCTシステムでは、X線源及び検出器アレイは、X線ビームが対象物と交差する角度が常に変化するように、撮像平面内及び撮像対象物の周囲でガントリと共に回転される。あるガントリ角度における検出器アレイからのX線放射減弱測定値群、例えば投影データは、「ビュー:view」と呼ばれる。対象物の「スキャン:scan」は、X線源及び検出器が1回転する間に異なるガントリ角度、すなわちビュー角度で行われる一連のビューを含む。
【0024】
図2は、図1のCTシステム100と同様の例示的な撮像システム200を示す。本開示の態様に従って、撮像システム200は、被検体204(例えば、図1の被検体112)を撮像するように構成されている。一実施形態では、撮像システム200は、検出器アレイ108(図1参照)を含む。検出器アレイ108は、被写体204(患者など)を通過するX線放射ビームを一緒に感知して対応する投影データを取得する複数の検出器素子202をさらに含む。幾つかの実施形態では、検出器アレイ108は、セル又は検出器素子202の複数の行を含むマルチスライス構成で作製することができ、検出器素子202の1つ又は複数の追加の行(one or more additional rows)は、投影データを取得するために並列構成で配置される。検出器素子202は、画素又は検出器画素と呼ばれることもある。
【0025】
特定の実施形態では、撮像システム200は、所望の投影データを取得するために、被写体204の周囲の異なる角度位置を横断するように構成される。従って、ガントリ102及びその上に取り付けられた構成要素は、例えば、異なるエネルギーレベルで投影データを取得するために、回転中心206を中心に回転するように構成され得る。あるいは、被写体204に対する投影角度が時間の関数として変化する実施形態では、取り付けられた構成要素は、円のセグメントに沿ってではなく、一般的な曲線に沿って移動するように構成されてもよい。
【0026】
X線源104及び検出器アレイ108が回転すると、検出器アレイ108は減衰したX線ビームのデータを収集する。検出器アレイ108によって収集されたデータは、スキャンされた被写体204の減弱係数の線積分を表すようにデータを調整するために、前処理及び較正を受ける。処理されたデータは一般に投影と呼ばれる。幾つかの実施例では、検出器アレイ108の個々の検出器又は検出器素子202は、個々の光子の相互作用を1つ以上のエネルギービンに登録する光子計数検出器を含むことができる。
【0027】
取得した投影データのセットは、基底物質分解(BMD:basis material decomposition)に使用することができる。BMDの間、測定された投影は一組の材料密度投影に変換される。材料密度投影は、骨、軟組織、及び/又は造影剤マップなどの各基底物質の材料密度マップ又は画像の組又はセットを形成するために再構成されることがある。密度マップ又は画像は、順次、関連付けられ、撮像された容積内の基礎材料、例えば、骨、軟組織、及び/又は造影剤の3D容積画像を形成することができる。
【0028】
一旦再構成されると、撮像システム200によって生成された基底物質画像は、2つの基底物質の密度で表される被検体204の内部特徴を明らかにする。密度画像は、これらの特徴を示すために表示することができる。病状のような医学的状態、より一般的には医学的事象の診断に対する従来のアプローチでは、放射線科医又は医師は、関心のある特徴的な特徴を識別するために密度画像のハードコピー又は表示を考慮する。このような特徴には、病変、特定の解剖学的構造又は臓器のサイズ及び形状、並びに個々の医師の技量及び知識に基づいて画像から識別可能なその他の特徴が含まれる。
【0029】
一実施形態では、撮像システム200は、ガントリ102の回転やX線源104の動作などの構成要素の動きを制御する制御機構208を含む。ある実施形態では、制御機構208は、X線源104に電力及びタイミング信号を供給するように構成されたX線制御装置210を更に含む。さらに、制御機構208は、撮像要件に基づいてガントリ102の回転速度及び/又は位置を制御するように構成されたガントリモータコントローラ212を含む。
【0030】
特定の実施形態では、制御機構208は、検出器素子202から受信したアナログデータをサンプリングし、後続の処理のためにアナログデータをデジタル信号に変換するように構成されたデータ収集システム(DAS)214をさらに含む。DAS214は、検出器素子202のサブセットからのアナログデータをいわゆるマクロ検出器に選択的に集約するようにさらに構成され得る。DAS214によってサンプリングされデジタル化されたデータは、コンピュータまたはコンピューティング装置216に送信される。コンピューティング装置216は、少なくとも一実施例では、画像処理ユニット110と同一又は類似であってもよいことに留意されたい。一実施例では、コンピューティング装置ス216は、データを記憶装置または大容量記憶装置218に記憶する。記憶装置218は、例えば、任意のタイプの非一過性メモリであってよく、ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ、コンパクトディスク読み取り/書き込み(CD-R/W)ドライブ、デジタルバーサタイルディスク(DVD)ドライブ、フラッシュドライブ、および/またはソリッドステート記憶ドライブを含んでよい。
【0031】
さらに、コンピューティングデバイス216は、データ収集及び/又は処理などのシステム動作を制御するために、DAS214、X線コントローラ210、及びガントリモータコントローラ212のうちの1つ以上にコマンド及びパラメータを提供する。特定の実施形態では、コンピューティング装置216は、オペレータ入力に基づいてシステム動作を制御する。コンピューティング装置216は、例えば、コンピューティング装置216に動作可能に結合されたオペレータコンソール220を介して、コマンド及び/又は走査パラメータを含むオペレータ入力を受信する。オペレータコンソール220は、オペレータがコマンド及び/又は走査パラメータを指定できるように、キーボード(図示せず)又はタッチスクリーンを含み得る。
【0032】
図2には1つのオペレータコンソール220が図示されているが、例えば、システムパラメータの入力又は出力、検査の要求、データのプロット、及び/又は画像の閲覧のために、複数のオペレータコンソールが撮像システム200に結合され得る。更に、特定の実施形態では、撮像システム200は、インターネット及び/又は仮想プライベート・ネットワーク、無線電話ネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク、有線ローカルエリアネットワーク、無線ワイドエリアネットワーク、有線ワイドエリアネットワーク等の1つ又は複数の構成可能な有線及び/又は無線ネットワークを介して、例えば、機関又は病院内、又は全く異なる場所のローカル又はリモートのいずれかに配置された複数のディスプレイ、プリンタ、ワークステーション、及び/又は同様の装置に結合され得る。
【0033】
一実施形態では、例えば、撮像システム200は、画像保存通信システム(PACS)224を含むか、又はこれに結合されている。例示的な実施態様では、PACS224は更に、放射線科情報システム、病院情報システム、及び/又は内部又は外部ネットワーク(図示せず)などの遠隔システムに結合され、異なる場所にいるオペレータがコマンド及びパラメータを供給し、及び/又は画像データにアクセスできるようにする。
【0034】
コンピューティングデバイス216は、オペレータから供給された及び/又はシステムで定義されたコマンド及びパラメータを使用して、テーブルモータコントローラ226を動作させ、このテーブルモータコントローラ226は、電動テーブルであってもよいテーブル114を制御することができる。具体的には、テーブルモータコントローラ226は、被検体204の目標体積に対応する投影データを取得するために、被検体204をガントリ102内に適切に位置決めするためにテーブル114を移動させることができる。
【0035】
前述のように、DAS214は、検出器素子202によって取得された投影データをサンプリングし、デジタル化する。その後、画像再構成器230が、サンプリングされデジタル化されたX線データを使用して高速再構成を実行する。図2は、画像再構成器230を別個の実体として図示しているが、特定の実施形態では、画像再構成器230は、コンピューティング装置216の一部を形成することができる。あるいは、画像再構成器230は撮像システム200に存在せず、代わりにコンピューティング装置216が画像再構成器230の1つ以上の機能を実行することもできる。更に、画像再構成装置230は、ローカルに又は遠隔に配置されてもよく、有線又は無線ネットワークを用いて撮像システム200に動作可能に接続されてもよい。特に、例示的な一実施形態では、画像再構成器230のために「クラウド」ネットワーククラスタ内のコンピューティングリソースを使用することができる。
【0036】
一実施形態では、画像再構成装置230は、再構成された画像を記憶装置218に記憶する。あるいは、画像再構成器230は、診断及び評価のために有用な患者情報を生成するために、再構成された画像をコンピューティング装置216に送信してもよい。特定の実施形態では、コンピューティング装置216は、再構成された画像及び/又は患者情報を、コンピューティング装置216及び/又は画像再構成器230に通信可能に結合されたディスプレイ又は表示デバイス232に送信することができる。幾つかの実施形態では、再構成された画像は、コンピューティング装置216又は画像再構成装置230から、短期又は長期の保存のために記憶装置218に送信されることがある。
【0037】
ここで図3を参照すると、図2の検出器アレイ108の非限定的な例であり得るCT検出器アレイ300が示されている。検出器アレイ300は、その間に配置されたコリメートブレード又はプレート306を有するレール304を含む。プレート306は、そのようなビームがプレート306の間に配置され得る検出器アレイ300の複数の検出器モジュール308に衝突する前に、X線302をコリメートするように配置される。一例として、検出器アレイ300は、57個の検出器モジュール308を含むことができ、各検出器モジュール308は、検出器(例えば、ピクセル)素子の64x16のアレイサイズを有する。その結果、検出器アレイ300は、64行及び912列(16x57検出器)を有することになり、各ガントリ回転(例えば、図1のガントリ102)で収集されるデータの64同時スライスを可能にする。
【0038】
異なるタイプの検出器素子を使用することもできる。CT検出器モジュール308は、隣接して配置されたシンチレータから光エネルギーを受け取るフォトダイオードを介して放射線撮影エネルギーを電気信号に間接的に変換するように構成されたEID検出器を含むことができる。あるいは、CT検出器モジュール308は、放射線撮影エネルギーをエネルギー弁別データまたは光子計数データを含む電気信号に直接変換するように構成されたPCCT検出器を含むことができる。例えば、光子がPCCT検出器モジュール308の検出器素子に衝突すると、光子のエネルギーに比例する電荷が検出器素子の半導体層内に発生することがある。コンパレータは、生成された電荷の電圧を1つ以上の閾値と比較し、1つ以上の閾値に対する電圧に基づいて(複数のビンの)ビンのカウントをインクリメントすることができる。複数のビンは、例えば、最適な物質分解性能のために構成されたエネルギー閾値を有する8つのビンを含むことができる。
【0039】
図4A図4B、及び図4Cを参照して後述するように、複数のCT検出器アレイ300は、CTシステム(例えば、CTシステム100のガントリ102)のガントリに取り付けられたCT検出器アセンブリに一緒に結合されることがある。
【0040】
図4Aは、図3のCT検出器アレイ300の非限定的な例であり得る従来のCT検出器アレイ400を示す。CT検出器アレイ400は典型的にはガントリに堅固に取り付けられており、撮像取得の間に移動しない。CT検出器アレイ400は、異なるタイプの検出器モジュール及び検出器素子を含むことができる。例えば、第1のCT検出器アレイ400はEI検出器を含むことができ、第2のCT検出器アレイ400はPCCT検出器を含むことができ、1つ以上の追加のCT検出器アレイ400は異なる種類の検出器を含むことができる。CT検出器アレイ400は検出器円弧(例えば、湾曲形状を有する)として描かれているが、他の実施形態では、CT検出器アレイ400は平坦であってもよい。例えば、CTシステムはフラットパネル撮像システムであってもよく、CT検出器アレイ400は直接又は間接フラットパネル撮像検出器を含んでもよい。例えば、CTシステムはインターベンショナル及び放射線治療(interventional and radiation therapy)に使用されることがある。
【0041】
CT検出器アレイ400は、基準軸(reference axes:参照軸)401に示されるように、本明細書ではz寸法と呼ばれるCTシステムのテーブルの動きに平行な方向に広がり(例えば、高さ)410を有する。(説明上、CT検出器アレイ400及び本明細書で様々な次元で説明される他の構成要素の範囲は、図に描かれる方向に基づいて、高さ、長さ、又は幅として本明細書で説明されることが理解されるべきである)。CT検出器アレイ400は、基準軸401に示されるように、X寸法において、CTシステムのテーブルの動きに垂直な方向に延びる長さ420を有する。高さ410及び長さ420のいずれか一方又は両方は、方向402(例えば、y次元)に投影されたX線が集束されるCT検出器アレイ400の表面積が実施形態に応じてカスタマイズされ得るように、CTシステムに応じて変化し得る。
【0042】
図4Bは第1のハイブリッド検出器アセンブリ430の簡略図を示し、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430は第1の検出器アレイ432と、第2の検出器アレイ434とを含む。第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434は、CT検出器アレイ300および/またはCT検出器アレイ400の非限定的な例であり得る。第1の検出器アレイ432及び第2の検出器アレイ434は、異なるタイプの検出器モジュール及び検出器素子を含み得る。例えば、第1の検出器アレイ432はEI検出器を含み、第2の検出器アレイ434はPCCT検出器を含むことができ、または第1の検出器アレイ432はPCCT検出器を含み、第2の検出器アレイ434はEI検出器を含むことができ、または第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434のいずれか一方または両方が異なるタイプの検出器を含むことができる。
【0043】
第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434は、第1の検出器アレイ432の下端(bottom edge:下縁)438が第2の検出器アレイ434の上端(top edge:上縁)439と交わる接合部437において、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430内に面を共有して接触して隣接して配置され得る( 例えば、矢印436で示されるZ次元において)。いくつかの実施形態では、第1の検出器アレイ432は、接合部437において第2の検出器アレイ434に結合され得る。他の実施形態では、第1の検出器アレイ432は、接合部437において第2の検出器アレイ434に結合されないことがあり、第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434の両方は、第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434が接合部437において面を共有して接触するようにガントリに結合されることがある。さらに他の実施形態では、第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434は両方とも、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430の構造部品に結合されてもよく、構造部品はガントリに結合されてもよい。さらに他の実施形態では、第1の検出器アレイ432下端438と第2の検出器アレイ434の上端439は、互いに面を共有して接触していなくてもよく、第1の検出器アレイ432と第2の検出器アレイ434は、空間、または物理的な仕切りとして機能する構成要素によって分離されていてもよい。
【0044】
様々な実施形態において、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430は、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430が取得の間にガントリ上で矢印436によって示される方向(例えば、X線の方向に対して垂直なz次元)に移動され得るように、ガントリに結合された並進機構(translation mechanism)に搭載され得る。例えば、並進機構は、ガントリ上に配置された一組のレールであってもよく、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430は、一組のレールに沿ってスライドしてもよい。具体的には、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430は、X線が第1の検出器アレイ432の中心に位置する第1の位置から、X線が第2の検出器アレイ434の中心に位置する第2の位置まで、レールに沿ってスライドすることができる。各位置において、ロック機構(locking mechanism)は、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430が撮影中に移動しないように、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430を所定の位置にロックすることができる。例えば、ロック機構は、第1ハイブリッド検出器アセンブリ430に結合されることがあり、レール又はガントリの穴と摺動可能に係合するピンを含むことがある。あるいは、ロック機構は、クラッチ及びブレーキ機構を含むことができ、所望の位置でクラッチが係合し、位置間をスライドするときに係合が解除されるようになっている。第1の位置では、第1の検出器アレイ432の検出器素子によって投影データが取得され、第2の位置では、第2の検出器アレイ434の検出器素子によって投影データが取得される。ハイブリッド検出器アセンブリが第1の位置から第2の位置にスライドする例を、図7D及び図7Eを参照して以下に更に詳細に説明する。
【0045】
あるいは、いくつかの実施形態では、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430は、固定された位置でガントリに結合されてもよく、X線源(例えば、X線管)は、X線源が取得の間にガントリ上で矢印436によって示される方向(例えば、z次元)に移動され得るように、並進機構に取り付けられてもよい。換言すれば、第1のハイブリッド検出器アセンブリ430及び本明細書で説明される他のハイブリッド検出器アセンブリは、X線源を所望の検出器アレイ上にセンタリングするように移動されるものとして説明されるが、ハイブリッド検出器アセンブリの位置を固定し、X線源の位置を調整することによって、同様の結果を得ることができる。
【0046】
第1の検出器アレイ432は第1の高さ440を有し、第2の検出器アレイ434は第2の高さ442を有する。第1の高さ440は第2の高さ442と同じであってもよいし、第1の高さ440は第2の高さ442と異なっていてもよい。第1の高さ440および第2の高さ442は、それぞれ、第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434の半導体材料の種類(例えば、検出器の種類)に依存し得る。例えば、第1の検出器アレイ432はEI検出器を含むことができ、第2の検出器アレイ434はPCCT検出器を含むことができる。EIDに対してPCCT検出器のコストが高いため、第2の検出器アレイ434の表面積は第1の検出器アレイ432の表面積よりも小さく、それによって高さ440は高さ442よりも大きくなる可能性がある。あるいは、第1の検出器アレイ432はPCCT検出器を含み、第2の検出器アレイ434はEI検出器を含み、高さ440は高さ442より小さくてもよい。
【0047】
第1の検出器アレイ432は、図4Aの長さ420と同じであってもよい長さ446を有する。第2の検出器アレイ434も長さ446を有するものとして示されている。しかしながら、異なる実施形態では、第1の検出器アレイ432および第2の検出器アレイ434は、異なる長さを有することができる。
【0048】
図4Cは、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450の簡略図を示し、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456を含み、これらの各々は、検出器アレイ300と同じであってもよく、または類似していてもよい。第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、同じタイプまたは異なるタイプの検出器モジュールおよび検出器素子(EI検出器、PCCT検出器、および/または異なるタイプの検出器)を含むことができる。例えば、第1の実施形態では、第1の検出器アレイ452はPCCT検出器を含むことができ、第2の検出器アレイ454はEI検出器を含むことができ、第3の検出器アレイ456はPCCT検出器を含むことができる。第2の実施形態では、第1の検出器アレイ452はEI検出器を含み、第2の検出器アレイ454はPCCT検出器の第1の構成を含み、第3の検出器アレイ456はPCCT検出器の第2の構成を含むことができる。第3の実施形態では、第1の検出器アレイ452はPCCT検出器を含み、第2の検出器アレイ454はEI検出器の第1の構成を含み、第3の検出器アレイ456はEI検出器の第2の構成を含むことができる。一般に、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、様々な構成の様々なタイプの検出器を含むことができる。
【0049】
図4Bを参照して上述したように、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450において、第1の検出器アレイ452および第2の検出器アレイ454は、第1の検出器アレイ452の下端が第2の検出器アレイ454の上端と(例えば、z次元において)出会う接合部457において、面共有接触して隣接して配置され得る。第2の検出器アレイ454および第3の検出器アレイ456は、第2の検出器アレイ454の下端が第3の検出器アレイ456の上端と(例えば、z次元において)出会う接合部467において、面共有接触で隣接して配置され得る。第1のハイブリッド検出器アセンブリ430と同様に、第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、接合部457および467のうちの1つ以上で互いに結合されてもよく、および/または第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、面共有接触で第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および/または第3の検出器アレイ456を保持する第2のハイブリッド検出器アセンブリ450の構造構成要素に結合されてもよく、または第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、ガントリに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の検出器アレイ452の下端458と第2の検出器アレイ434の上端459とは、互いに面共有接触しておらず、空間または仕切りとして作用する構成要素によって分離されていてもよく、および/または、第2検出器アレイ454の下端468と第3の検出器アレイ456の上端469とは、互いに面共有接触しておらず、空間または仕切りとして作用する構成要素によって分離されていてもよい。
【0050】
第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、CTシステムのX線源から発せられるX線を第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、及び第3の検出器アレイ456のうちの1つに集中させるために第2のハイブリッド検出器アセンブリ450をガントリに対して移動させることができるように、ガントリに結合された並進機構(例えば、レール)に取り付けることができる。
【0051】
第1の検出器アレイ452は第1の高さ460を有し、第2の検出器アレイ454は第2の高さ462を有し、第3の検出器アレイ456は第3の高さ464を有する。図4Bを参照して上述したように、第1の高さ460、第2の高さ462、および/または第3の高さ464は、動作上の要求および半導体材料の相対コストを含む様々な要因に応じて、同じであっても異なっていてもよい。第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、長さ466を有するものとして示されている。しかしながら、異なる実施形態では、第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456は、異なる長さを有することができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、第1の検出器アレイはガントリに固定され、追加の検出器アレイは、第1の固定検出器アレイに対して相対的に移動するように構成されたハイブリッド検出器アセンブリに配置され得る。例えば、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、第1の検出器アレイ452および第3の検出器アレイ456を含むことができ、第1の検出器アレイ452および第3の検出器アレイ456は、第2の検出器アレイ454の大きさの空間によって分離され、第2の検出器アレイ454は、y次元においてX線源に対して第2のハイブリッド検出器アセンブリ450の反対側(例えば、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450の後方)でガントリに固定されることができる。第2のハイブリッド検出器アセンブリ450の第1の位置では、X線は第2のハイブリッド検出器アセンブリ450を通過し(例えば、第1の検出器アレイ452と第3の検出器アレイ456とを分離する空間を通って)、第2の検出器アレイ454に衝突することがある。異なる検出器タイプが所望される後続のスキャンのために、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、X線が第1の検出器アレイ452に衝突する第2の位置までz次元に沿った第1の方向に移動され得るか、又は第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、X線が第3の検出器アレイ456に衝突する第3の位置までz次元に沿った第2の方向に移動され得る。換言すれば、第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、第1の検出器アレイ452および第3の検出器アレイ456のいずれかが第2の検出器アレイ454を覆い隠し、X線が第2の検出器アレイ454に衝突しないように移動されてもよく、または第2のハイブリッド検出器アセンブリ450は、第1の検出器アレイ452および第3の検出器アレイ456のいずれもが第2の検出器アレイ454を覆い隠し、それによってX線が第2の検出器アレイ454に衝突するように移動されてもよい。他の実施例では、第1検出器アレイ452、第2検出器アレイ454、および第3検出器アレイ456の異なる構成が、固定位置または可動位置で使用され得る。固定位置検出器アレイを含むことの1つの利点は、ガントリの全体的なサイズが縮小され得ることである。固定位置検出器アレイを含むことの別の利点は、第2ハイブリッド検出器アセンブリ450の重量が低減され得ることであり、これにより第2ハイブリッド検出器アセンブリ450を移動させる効率または速度が向上し得る。
【0053】
図5Aは、図4Cの第2のハイブリッド検出器アセンブリ450のようなCTシステムのハイブリッド検出器アセンブリの検出器アレイの第1の構成例500を示す。第1の構成例500は、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、及び第3の検出器アレイ506を含み、これらは第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、及び第3の検出器アレイ456の非限定的な例であり得る。第1の検出器アレイ502は、第1の検出器タイプの検出器素子を含み、第2の検出器アレイ504は、第2の検出器タイプの検出器素子を含み、第3の検出器アレイ506は、第3の検出器タイプの検出器素子を含む。第1の検出器タイプ、第2の検出器タイプ、および第3の検出器タイプは、互いに異なっていてもよく、または異なる構成もしくはサイズの同一もしくは類似の検出器を含んでもよい。図5Aでは、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、および第3の検出器アレイ506は、フラットパネル検出器アレイとして描かれている。しかしながら、他の実施形態では、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、および第3の検出器アレイ506は、図3および4A~4Cを参照して上述したように、湾曲検出器アレイであってもよい。図5Aにおいて
【0054】
図5Aでは、基準軸501で示されるz次元において、第1の検出器アレイ502は高さ512を有し、第2の検出器アレイ504は高さ514を有し、第3の検出器アレイ506は高さ516を有し、高さ512、514、および516は等しい。さらに、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、および第3の検出器アレイ506は、(例えば、x次元において)等しい長さ522を共有する。このように、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、および第3の検出器アレイ506は、等しい表面積を有し得る。
【0055】
対照的に、図5Bは、第1の検出器アレイ552、第2の検出器アレイ554、及び第3の検出器アレイ556を含むCTシステムのハイブリッド検出器アセンブリの検出器アレイの第2の構成例550を示す。第1の検出器アレイ552は第1の検出器タイプの検出器素子を含むことができ、第2の検出器アレイ554は第2の検出器タイプの検出器素子を含むことができ、第3の検出器アレイ556は第3の検出器タイプの検出器素子を含むことができる。
【0056】
図5Bにおいて、第1の検出器アレイ552、第2の検出器アレイ554、および第3の検出器アレイ556は、基準軸501で示されるx次元において、等しい長さ522を共有する。しかしながら、第1の検出器アレイ552は高さ562を有し(例えば、z次元において)、第2の検出器アレイ554は高さ564を有し、第3の検出器アレイ556は高さ566を有し、高さ562、564、および566は等しくない。このように、第1の検出器アレイ502、第2の検出器アレイ504、および第3の検出器アレイ506は、等しい表面積を有さない場合がある。具体的には、高さ564は、高さ562および566よりも大きく、それによって、第2の検出器アレイ554は、第1の検出器アレイ552および第3の検出器アレイ556よりも大きな表面積を有するように描かれる。
【0057】
換言すれば、第1の検出器アレイ552、第2の検出器アレイ554、及び第3の検出器アレイ556の相対的なサイズは、様々な目標を満たすように有利に構成又は調整され得る。例えば、第2の検出器アレイ554は、EI検出器を含むことができ、これは、製造及び使用コストが低く、大部分のスキャンにおいて高品質の画像を提供することができる。第1の検出器アレイ552は、より高価であり、EI検出器ほど頻繁には使用されないかもしれないPCCT検出器を含むかもしれない。第3の検出器アレイ556は、第2の検出器アレイ554ほど頻繁には使用されないかもしれない異なる検出器タイプを含むかもしれない。第2の検出器アレイ554の製造および使用コストが低く、第1の検出器アレイ552および第3の検出器アレイ556よりも頻繁に使用される結果として、第2の検出器アレイ554の表面積が増加し、第1の検出器アレイ552および第3の検出器アレイ556の表面積が減少する可能性がある。第2の検出器アレイ554の表面積を増加させることにより、第2の検出器アレイ554を介して取得された投影データから再構成される画像の品質を増加させることができる。第1の検出器アレイ552および/または第3の検出器アレイ556の表面積が減少しても、第1の検出器アレイ552および/または第3の検出器アレイ556から再構成される画像の品質が低下することはない。しかしながら、減少した表面積は、被写体を走査するために使用される時間の量を増加させる可能性がある。さらに、減少した表面積は、第1の検出器アレイ552及び/又は第3の検出器アレイ556が、スキャンされた被検体のより小さい関心領域をスキャンするために使用されることをもたらす可能性がある。このように、ハイブリッド検出器アセンブリ内の異なる検出器アレイの相対的な高さを調整することによって、スキャナは、性能及びコスト目標を満たしながら、異なるタイプの検出器を使用してスキャンを実行することをサポートすることができる。
【0058】
図6Aは、図4Bの第1のハイブリッド検出器アセンブリ430のようなCTシステムのハイブリッド検出器アセンブリの2つの検出器アレイの第3の構成例600を示す。第3の例示的構成600は第1の検出器アレイ602と第2の検出器アレイ604とを含み、これらは第1の検出器アレイ432と第2の検出器アレイ434の非限定的な例であり得る。第1の検出器アレイ602は、第1の検出器タイプの検出器素子を含むことができ、第2の検出器アレイ504は、第2の検出器タイプの検出器素子を含むことができる。例えば、第1の検出器タイプはPCCT検出器であってもよく、第2の検出器タイプはEI検出器であってもよい。
【0059】
基準軸501で示されるz次元において、第1の検出器アレイ602は高さ612を有し、第2の検出器アレイ604は高さ614を有し、高さ614は高さ612よりも大きい。さらに、第1の検出器アレイ602は長さ622(例えば、x次元において)を有し、第2の検出器アレイ604は長さ624を有し、長さ624は長さ622よりも大きい。このように、第1の検出器アレイ602は、第2の検出器アレイ604よりも小さい表面積を有する。
【0060】
いくつかの実施形態では、第1の検出器アレイ602は、検出器アレイ604に対する検出器アレイ602の検出器材料の相対的な費用のために、検出器アレイ604よりも低い高さおよび/または長さを有することができる。例えば、検出器アレイ602は、検出器アレイ604の第2の半導体材料よりも高価な第1の半導体材料を含むことがあり、検出器アレイ602は、CTシステムの全体的なコストを低減するために、検出器アレイ604よりも短い高さまたは長さを有することがある。加えて又は代替的に、高さ612は検出器アレイ602の製造上の制限に基づくことがある。例えば、検出器材料(例えば、シリコン)は、あるサイズでは製造可能であるが、他の、より大きなサイズでは製造不可能であるか、又は、より大きなサイズでの検出器材料の製造コストがコスト高である場合がある。検出器材料が少なくとも1つの寸法において所望の範囲で製造できない場合、高さ612は、製造可能な少なくとも1つの寸法まで短くすることができる。他の実施形態では、高さ612は、ハイブリッド検出器アセンブリおよび/またはハイブリッド検出器アセンブリがZ次元で取り付けられるガントリの限られた全範囲に起因する空間制約の結果として減少する可能性がある。
【0061】
図6Bは、図4Cの第2のハイブリッド検出器アセンブリ450などのハイブリッド検出器アセンブリの3つの検出器アレイの第4の構成例650を示す。第4の例示的構成650は、第1の検出器アレイ652、第2の検出器アレイ654、および第3の検出器アレイ656を含み、これらはそれぞれ、第1の検出器アレイ452、第2の検出器アレイ454、および第3の検出器アレイ456の非限定的な例であり得る。第1の検出器アレイ652は第1の検出器タイプの検出器素子を含み、第2の検出器アレイ654は第2の検出器タイプの検出器素子を含み、第3の検出器アレイ656は第3の検出器タイプの検出器素子を含み、これらは互いに異なっていてもよい。様々な実施形態において、第1の検出器タイプは第1の検出器材料を含むことができ、第2の検出器タイプは第2の検出器材料を含むことができ、第3の検出器タイプは第3の検出器材料を含むことができる。例えば、第1の検出器タイプはPCCT検出器素子を含むことがあり、第2の検出器タイプはEI検出器素子を含むことがあり、第3の検出器タイプは、例えば、インターベンショナルX線撮像作業のためのマンモグラフィのためのフラットパネル撮像のために使用されることがある。
【0062】
あるいは、第1の検出器タイプ、第2の検出器タイプ、および第3の検出器タイプのうちの1つまたは複数は、1つまたは複数の寸法において異なる構成、サイズ、厚さ、および/または範囲の同一または類似の検出器を含むことができる。例えば、第1の検出器タイプは、PCCT検出器素子を含むことができ、第2の検出器タイプは、第1のサイズのEI検出器アレイおよび/またはEI検出器素子を含むことができ、第3の検出器タイプは、第2のサイズのEI検出器アレイおよび/またはEI検出器素子、または異なる厚さのEI検出器素子を含む複合EI検出器アレイ(例えば、サンドイッチアレイ)を含むことができる。他の実施形態では、第1の検出器タイプはPCCT検出器素子を含むことができ、第2の検出器タイプは第1の厚さのEI検出器素子を含むことができ、第3の検出器タイプは第2の厚さのEI検出器素子を含むことができる。本明細書で提供される例は例示目的であり、異なるタイプは、本開示の範囲から逸脱することなく様々な方法で区別され得ることを理解されたい。
【0063】
第4の構成例650では、基準軸501で示されるz次元において、第1の検出器アレイ652は高さ662を有し、第2の検出器アレイ654は高さ664を有し、第3の検出器アレイ656は高さ666を有し、ここで高さ662、664、666は異なる。さらに、第1の検出器アレイ652は長さ672(例えば、x次元において)を有し、第2の検出器アレイ654は長さ674を有し、第3の検出器アレイ656は長さ676を有し、長さ672、674、および676は異なる。具体的には、高さ662は高さ666未満であり、高さ662および長さ666の両方は高さ664未満であり、長さ672は長さ676未満であり、長さ672および長さ676の両方は長さ674未満である。このように、第1の検出器アレイ652、第2の検出器アレイ654、および第3の検出器アレイ656は、異なる表面積を有し得る。上述したように、異なる表面積は、CTシステム及び/又はCTシステムから再構成される画像の様々な特性を最大化又は最小化するように構成され得る。例えば、第1の検出器アレイ652は第1のPCCT検出器アレイであることがあり、第2の検出器アレイ654はEI検出器アレイであることがあり、第3の検出器アレイ656は第2のPCCT検出器アレイであることがある。第1の検出器アレイ652及び第3の検出器アレイ656の表面積は、CTシステムのコストを低減するために減少させることができ、第2の検出器アレイ654の表面積は、第1の検出器アレイ652及び第3の検出器アレイ656のPCCT検出器よりも使用頻度が高い第2の検出器アレイ654のEI検出器から再構成される画像の品質を高めるために増加させることができる。
【0064】
ハイブリッド検出器アセンブリ内の検出器アレイの相対的な位置決めは、有利には、異なる検出器アレイの1つ以上の特性に基づいて行われる。例えば、検出器アレイの相対的な位置決めは、ハイブリッド検出器アセンブリの1つ以上の検出器アレイの予期される使用量に基づくことがあり、予期される使用量が多い第1の検出器アレイがz次元において中央に配置されることがあり、他の検出器アレイが第1の検出器アレイの周囲に配置されることがある(例えば、z次元において第1の検出器アレイの上方または下方にあるように図5A図6Bに描写されている)。加えて、CTシステムのデフォルト位置又は開始位置では、X線源は、ハイブリッド検出器アセンブリが第1の検出器アレイを使用する撮影のために移動されないことがあり、ハイブリッド検出器アセンブリは、予想される使用量がより少ない検出器アレイを使用する撮影のために移動されることがあるように、第1の検出器アレイの中央に配置されることがある。このようにして、CTシステムのガントリに対するハイブリッド検出器アセンブリの移動が最小化され、ハイブリッド検出器アセンブリの摩耗及び/又はハイブリッド検出器アセンブリの保守の頻度が低減され、ハイブリッド検出器アセンブリ及び/又はハイブリッド検出器アセンブリと結合するガントリの構成要素(例えば、レール)の耐用年数が増加され得る。他の実施形態では、検出器アレイの相対的な位置決めは、例えば、検出器アレイの相対的な重量及び/又はサイズなど、検出器アレイの1つ又は複数の追加的な又は異なる特性に基づくことができる。例えば、検出器アレイは、複数の走査にわたってハイブリッド検出器アセンブリによって移動される総距離を最小にするようにハイブリッド検出器アセンブリ内に配置され得る。
【0065】
図7Aは、図1のCTシステム100のガントリ102のようなCTシステムのガントリの回転可能な部分702と、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704とを、一組の基準軸501に関して第1の視点から示した概略図700である。取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は、図4B及び図4Cに簡略化して示したハイブリッド検出器アレイアセンブリ430及び450の非限定的な例であってよく、図5A図6Bを参照して上述したような様々な構成の異なるタイプの検出器アレイを含んでよい。取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は、方向矢印701によって示されるように、基準軸501のy寸法において、回転可能部分702に機械的に結合され得る。様々な実施形態において、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の第1の内面710は回転可能部分702の第1の外面712にボルト止めされることがあり、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の第2の内面714は回転可能部分702の第2の外面716にボルト止めされることがある。
【0066】
図7Bは、回転可能部分702及び取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704を基準軸501に関して(例えば、x/y寸法で)第2の視点から見た概略図730を示す。概略図730は、回転可能部分702の第1の側面734における回転可能部分702への取付け可能ハイブリッドCT検出器アセンブリ704の結合を示しており、CTシステムのX線源732が回転可能部分702の第2の対向する側面736に配置されている。このように、X線源732によって生成されたX線は、矢印738によって示されるように、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704に配置された(例えば、z次元で積み重ねられた)複数の検出器アレイのうちの1つに向けられることがある。
【0067】
図7D及び図7Eを参照して以下により詳細に説明するように、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は、複数の可動検出器アレイを含むことができ、検出器アレイの位置は、複数の可動検出器アレイの所望の検出器アレイ上にX線をセンタリングするようにz次元で調整されることができる。(上述したように、いくつかの実施形態では、検出器アレイは固定されることがあり、X線源(例えば、X線源732)は、所望の検出器アレイ上のX線の中心になるようにz次元で調整されることがある)。検出器アレイが第1の位置から第2の位置にシフトされると、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704及び回転可能部分702全体の重量分布が変更され、回転可能部分702の回転に影響を及ぼす可能性のある不均衡が発生することがある。幾つかの実施形態では、不均衡は、回転可能部分702の回転速度を低下させることによって対処することができる。他の実施形態では、重量の分布の変化は、1つ以上の可動錘(movable weights)740を回転可能部分702の第2の対向する側面736に結合することによって相殺することができる。1つまたは複数の可動錘740は、検出器アレイが位置を移動するときに、1つまたは複数の可動錘740が移動して重量分布の変化を補償するように構成することができる。例えば、検出器アレイがz次元の第1の方向に動かされる場合、1つ以上の可動錘740は、補正するためにz次元の第2の反対方向に動かされ得る。検出器アレイの移動を補償する1つまたは複数の可動錘740の能力は、1つまたは複数の可動錘740のサイズに依存する場合がある。1つ以上の可動錘740が小さい場合、検出器アレイの移動は部分的に補償される可能性がある。検出器アレイの移動が部分的に補償される場合、回転可能部分702の回転速度を低下させて、結果として生じる不均衡を緩和することができる。あるいは、1つまたは複数の可動錘740は、検出器アレイの移動を完全に補償する大きさにすることができ、それにより、回転可能部分702の回転速度を低下させないことができる。いくつかの実施形態では、回転可能部分702のサイズを大きくして、より大きなサイズの錘のためのスペースを確保することができる。あるいは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の可動錘740は、回転可能部分702の内側ボア741に配置されるか、またはこれに結合されることがある。
【0068】
図7Cは、回転可能部分702及び取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の概略図750を、基準軸501に関して(例えば、y/z寸法において)第3の視点から示している。概略図730は、矢印701によって示されるy寸法において、回転可能部分702の第1の側面734における回転可能部分702への取付け可能ハイブリッドCT検出器アセンブリ704の結合を示す。
【0069】
図7Dは、基準軸501に関して(例えば、y/z寸法において)図7Cの第3の態様からの図7A図7B、及び図7Cの回転可能部分702の概略図760を示す。概略図760は、レール762、第1の検出器アレイ764、及び第2の検出器アレイ766を示す取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の簡略図を含む。第1の検出器アレイ764及び第2の検出器アレイ766は、それぞれ第1の検出器アレイ602及び第2の検出器アレイ604の非限定的な例であり得る。例えば、第1の検出器アレイ764は、EI検出器素子を含むEID検出器アレイであってもよく、第2の検出器アレイ766は、PCCT検出器素子を含むPCCT検出器アレイであってもよい。第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766は、図6Aを参照して上述したように、互いに直接結合されるか、または取付け可能ハイブリッドCT検出器アセンブリ704の共有構成要素に結合される。取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704及び/又は取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の部品及び/又は部分は、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704に含まれる検出器アレイの数に応じて異なるサイズにすることができることが更に理解されるべきである。
【0070】
様々な実施形態において、レール762は、固定位置で、回転可能部分702の(描かれたy次元における)底部側面(bottom side)770に機械的に結合され得る。第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766は、第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766が方向矢印772によって示されるz次元においてレール762に沿ってスライドし得るように、レール762にスライド可能に結合され得る。図7Dにおいて、第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766は、回転可能部分702に対して第1の位置768に示され、ここで、第1の検出器アレイ764は、破線761によって示されるスキャン平面の中心に位置合わせされる。第1の検出器アレイ764がスキャン平面の中心に位置合わせされた結果として、X線源732によって生成されたX線は、第1の検出器アレイ764の検出器要素に衝突することがあり、第2の検出器アレイ766の検出器要素に衝突しないことがある。したがって、投影データは、第1の検出器アレイ764から取得され、第2の検出器アレイ766からは取得されないことがあり、CT画像は、第1の検出器アレイ764を介して取得された投影データから再構成されることがある。
【0071】
図7Eは、回転可能部分702および取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704の簡略図780を示し、第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766は、回転可能な部分702に対して第2の位置782に示されており、第2の検出器アレイ766は、破線761によって示されるスキャン平面の中心に中心合わせされている。第2の検出器アレイ766がスキャン平面の中心に位置合わせされた結果として、X線源732によって生成されたX線は、第2の検出器アレイ766の検出器要素に衝突することがあり、第1の検出器アレイ764の検出器要素に衝突しないことがある。したがって、投影データは、第1の検出器アレイ764からではなく、第2の検出器アレイ766から取得されることがあり、CT画像は、第2の検出器アレイ766を介して取得された投影データから再構成されることがある。
【0072】
換言すれば、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は、第1の検出器アレイ764からの投影データを使用してスキャンを実行することが所望されるか、又は第2の検出器アレイ766からの投影データを使用してスキャンを実行することが所望されるかに応じて、第1の位置768と第2の位置782との間で有利に切り替えられ得る。第1の検出器アレイ764からの投影データが所望される場合、第1の検出器アレイ764および第2の検出器アレイ766は、矢印772によって示されるz寸法に沿って第1の方向(例えば、図7Dおよび図7Eにおいて左方向)にレール762に沿ってスライドされ得る。第2の検出器アレイ766からの投影データが所望される場合、第1の検出器アレイ764及び第2の検出器アレイ766は、矢印772によって示されるz寸法に沿って第2の反対方向(例えば、図7D及び図7Eにおいて右方向)にレール762に沿ってスライドさせることができる。このようにして、CTシステムは、異なるタイプの検出器を用いて被検体を走査するように構成することができる。
【0073】
例えば、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は、第1の被検体からの投影データの第1の収集を実行するために第1の位置768に切り換えられることがある。第1の収集のために、放射線技師は、他のタイプの検出器よりも高速でリソースをより効率的に使用することができ、そこから高品質の再構成画像を生成することができるEI検出器を使用してスキャンを実行することを望むことができる。1回目の撮影が終了した後、放射線技師は2回目の撮影を行うことを望む場合がある。2回目の撮影では、放射線技師は、EI検出器から得られるよりも高画質の再構成画像を生成することができるPCCT検出器を用いてスキャンを実行することを希望することができる。第2の撮影を実行するために、取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704は第1の位置768から第2の位置782に切り替えられることがあり、それによって第2の検出器アレイ766は破線761によって示されるスキャン平面の中心に位置付けられることがある。第2の検出器アレイ766がスキャン平面の中心に位置決めされた結果として、PCCT検出器を含む第2の検出器アレイ766によって投影データが取得されることがあり、投影データから画像が再構成されることがある。
【0074】
ここで図8を参照すると、図7A図7Eの取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ704のようなCT撮像システムのハイブリッドCT検出器アセンブリの異なる検出器アレイ間を切り替えるための例示的な方法800を示すフローチャートが示されている。方法800は、非一過性メモリに命令として格納され、図2のイメージング・システム200のコンピューティング装置216などのCT撮像システムのコンピューティング装置の1つまたは複数のプロセッサによって実行されることがある。
【0075】
方法800は802から始まり、方法800はCTスキャンで使用されることが所望される検出器のタイプの選択を受け取ることを含む。様々な実施形態では、検出器の種類は、選択された検出器の種類を介して取得された投影データから再構成された画像の1つ以上の所望の特性に基づいて選択され得る。
【0076】
一例として、第1のタイプの検出器はEI検出器であってよく、これは従来のCT画像が所望される場合に選択され得る。第2の種類の検出器はPCCT検出器であることがあり、従来のCT画像よりも高い空間分解能を有する画像が所望される場合に選択されることがある。例えば、従来のCT画像は所望の画像再構成速度に基づいて所望される場合があり、従来のCT画像はPCCT検出器データから再構成される画像よりも迅速に再構成される場合がある。EIDデータから従来のCT画像を再構成することは、PCCTデータから画像を再構成することよりも少ない計算資源及びメモリ資源を消費することもあり、この場合、PCCTデータを使用することによる潜在的な画質の向上は、PCCTデータから画像を再構成するために依存する時間、処理能力、及びメモリの増加量を正当化しないことがある。あるいは、一部の撮像作業では、PCCTデータを使用することによる時間、処理能力、及びメモリの増加が正当化される場合があり、それによってPCCT検出器タイプが選択される場合がある。
【0077】
所望の検出器タイプは、放射線科医、医師、技師、又は別の医療提供者等のCTシステムのユーザによって選択されることがある。様々な実施形態において、所望の検出器タイプは、CTシステムの表示装置(例えば、図2の表示装置232)上に表示されるCTシステムのグラフィカルユーザインタフェースを介してユーザによって選択されることがある。更に、所望の検出器タイプは、CTシステムを用いてスキャンを実行する際にユーザによって選択されることがある。例えば、ユーザは、投影データを取得するためにEID検出器が使用されるCTシステムの第1の構成を使用して被検体をスキャンし、従来のCT画像を生成することができる。従来のCT画像を確認した後、ユーザは、異なる検出器タイプ(例えば、PCCT検出器)を選択するようにCTシステムを再設定して、被検体の第2のスキャンを実行することができ、その結果、得られる画像はより高品質になる可能性がある。
【0078】
804において、方法800は、CTシステムのハイブリッドCT検出器アセンブリの位置を調節して、選択された検出器タイプの検出器アレイ上にCTシステムのX線管をセンタリングすることを含む。ハイブリッドCT検出器アセンブリは、図4B図7Eを参照して説明したハイブリッドCT検出器アセンブリと同じであってもよいし、類似のものであってもよい。例えば、ハイブリッドCT検出器アセンブリの位置を調整することは、図7D及び図7Eを参照して上述したように、複数の検出器アレイ(例えば、第1の検出器アレイ764及び第2の検出器アレイ766)をレール(例えば、レール762)に沿って第1の方向、又はCTシステムのz次元に沿った第2の対向する方向(例えば、スキャンされた被検体が位置決めされるCTシステムのテーブルの動きと整列する方向)にスライドさせることを含むことができる。
【0079】
806において、方法800は、選択された検出器アレイを介して投影データを取得することと、取得された投影データから画像を生成することとを含む。画像、及び/又は画像の2Dスライスは、表示装置上に表示することができる。一実施例では、X線は、X線管が選択された検出器アレイと中心を合わせた後にのみ、選択された検出器タイプに向けて照射される。
【0080】
808において、方法800は、新たな検出器タイプが選択されたか否かを判定することを含む。例えば、ユーザは、同じ被写体上又は異なる被写体上で後続の撮像を実行することを望む場合があり、後続の撮像は、最初の撮像とは異なる検出器タイプを使用して実行される。加えて又は代替的に、撮像が完了し、追加の撮像が望まれない場合もある。幾つかの実施形態では、検出器タイプは、実施されるスキャンプロトコルによって定義又は提案され得る。例えば、第1のスキャンプロトコルは、第1の検出器タイプが所望されることを指定することができ、又はユーザが第1の検出器タイプを選択することを提案することができ、第2のスキャンプロトコルは、第2の検出器タイプが所望されることを指定することができ、又はユーザが第2の検出器タイプを選択することを提案することができる。スキャンプロトコルにおける検出器タイプの指定は、例えば、スキャンを実行する前に人間の専門家によって行われることがある。場合によっては、検出器タイプの指定は、対応する撮像タスクに適した検出器タイプを予測するように訓練された機械学習アルゴリズムに少なくとも部分的に基づいて行われることがある。
【0081】
808において、新たな検出器タイプが後続の走査のために選択されたと判定された場合、方法800は804に戻り、ハイブリッド検出器アセンブリの位置が、X線管が新たに選択された検出器タイプを含む検出器アレイの中心に位置するように調整され、選択された検出器タイプから取得された投影データを有する画像を取得する。新たに選択された検出器タイプがX線管と中心を合わせるまで、X線はハイブリッド検出器アレイに向けて照射されない。このプロセスの間、患者は撮像システム内に留まることができる。このようにすることで、単一の撮影システムで複数の種類のCT画像を取得することができる。
【0082】
あるいは、808において、新しい検出器タイプが後続の走査のために選択されていないと判定された場合、方法800は810に進む。810において、方法800は、ハイブリッド検出器アセンブリの現在の位置を維持することを含み、方法800は終了する。
【0083】
したがって、本明細書では、単一のCTシステム内で異なる検出器タイプ又は材料を用いてCTスキャンを実行するための方法及びシステムが提供される。CTシステムは、所望の検出器タイプ/材料を有する所望の検出器アレイ上にCTシステムのX線管をセンタリングするためにz次元におけるハイブリッド検出器アセンブリの位置を取得の間にシフトさせることができるように、z次元において(例えば、CTシステムのテーブルの運動軸に平行に)積層されることができる、異なる材料の様々な検出器アレイを含むハイブリッド検出器アセンブリを含むことができる。第1の検出器アレイ(例えば、EI検出器アレイ)を用いた第1の撮影中に取得された投影データを用いて第1の画像を再構成し、第2の異なる検出器アレイ(例えば、PCCT検出器アレイ)を用いた第2の撮影中に取得された投影データを用いて第2の画像を再構成することができる。CTシステムのユーザは、スキャン時に所望の検出器タイプ/材料を選択して、所望の検出器アレイがX線管の中心に位置する位置にハイブリッド検出器アセンブリを移動させることができる。ユーザがスキャン時に実行する撮影の種類を決定できるようにすることで、CTシステムの使用をより効率的にスケジュールすることができ、その結果、使用率が向上する。単一のシステム内で異なる検出器能力を提供することにより、診療所や病院は、追加の装置を購入することなく、異なるタイプのスキャンを実行することができ、コストを節約することができる。その結果、病院や診療所は、従来のCTスキャナとPCCTスキャナとのどちらかを選択する必要がなくなり、画質の異なる幅広い画像をサポートすることができる。
【0084】
CTシステム内に異なる検出器材料の検出器アレイを設けることの技術的効果は、異なる種類の再構成画像のために異なるCTシステムを購入するよりも低コストで、より幅広い種類の再構成画像に対応できることである。
【0085】
本開示はまた、コンピュータ断層撮影(CT)システムのための支持体を提供する。支持体はCTシステムのガントリの回転可能な部分に結合されたハイブリッド検出器アセンブリを含み、ハイブリッド検出器アセンブリは複数の検出器アレイを含み、検出器アレイはCTシステムのテーブルの運動軸に平行な方向に沿って分離され、複数の検出器アレイの各検出器アレイは異なる検出器材料を含む。
システムの第1の実施例では、複数の検出器アレイはエネルギー積分(EI)検出器アレイと光子計数(PC)検出器アレイとを含む。
システムの第2の実施例では、任意に第1の実施例を含み、CTシステムのハイブリッド検出器アセンブリ及びX線管の少なくとも一方は、投影データの第1の収集と投影データの第2の収集との間で、ハイブリッド検出器アセンブリ及びX線管の少なくとも一方の位置がガントリの回転可能な部分内で変化することを可能にするように構成された並進機構に取り付けられる。
システムの第3の実施例では、任意に第1及び第2の実施例の一方又は両方を含み、並進機構はレールを含む。
システムの第4の実施例では、任意に第1から第3の実施例の1つ以上又は各々を含み、並進機構は、撮影中にハイブリッド検出器アセンブリを所望の位置にロックするロック機構を含む。
システムの第5の実施例において、任意選択で、第1乃至第4の実施例のうちの1つ以上又は各実施例を含み、システムは、更に、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、ハイブリッド検出器アセンブリ及びX線管の少なくとも一方を、X線管が複数の検出器アレイの第1の検出器アレイの中心に位置する第1の位置(第1の位置で第1の検出器アレイは投影データの第1の収集に使用される)から、X線管が複数の検出器アレイの第2の検出器アレイの中心に位置する第2の位置(第2の位置で第2の検出器アレイは投影データの第2の収集に使用される)まで移動させる命令を含む非一時的メモリと、を備える。
システムの第6の実施例では、任意に、第1から第5の実施例のうちの1つ以上又は各実施例を含み、ハイブリッド検出器アセンブリ及びX線管のうちの少なくとも一方は、CTシステムのテーブルの運動軸に平行な方向に移動される。
システムの第7の実施例では、任意に第1乃至第6の実施例の1つ以上又は各々を含み、第1の検出器アレイはエネルギー積分検出器(EID)アレイであり、従来のCT画像が投影データの第1の取得から生成され、第2の検出器アレイは光子計数コンピュータ断層撮影(PCT)検出器アレイであり、PCTデータに基づく画像が投影データの第2の取得から生成される。
システムの第8の実施例では、任意に、第1乃至第7の実施例のうちの1つ以上又は各実施例を含み、複数の検出器アレイのうちの1つの検出器アレイが、CTシステムのユーザによって、取得中に得られる投影データから再構成される画像の1つ以上の所望の特性、画像を再構成するための所望の時間枠、及び取得中に利用可能な計算及び/又はメモリ資源の量のうちの少なくとも1つに基づいて取得を実行するように選択される。
システムの第9の実施例では、任意選択で、第1から第8の実施例のうちの1つ以上または各実施例を含み、複数の検出器アレイは隣接して配置され、複数の検出器アレイの各検出器アレイは、ハイブリッド検出器アセンブリ内の隣接する検出器アレイと面共有接触する。
システムの第10の実施例では、任意に、第1から第9の実施例のうちの1つ以上または各実施例を含み、異なる検出器材料の検出器材料は、少なくとも1つの次元(dimension)において所望の広がりで製造することができない。
システムの第11の実施例では、第1から第10の実施例のうちの1つ以上またはそれぞれを任意に含み、複数の検出器アレイのうちの2つ以上の検出器アレイの、テーブルの運動軸に平行な方向における範囲(extent)が等しくない。
システムの第12の実施例では、任意に、第1から第11の実施例の1つ以上または各々を含み、2つ以上の検出器アレイの第1の検出器アレイはEIDアレイであり、2つ以上の検出器アレイの第2の検出器アレイはPCCTアレイであり、EIDアレイの表面積はPCCTアレイの表面積よりも大きい。
システムの第13の実施例では、任意に第1から第12の実施例のうちの1つ以上または各々を含み、複数の検出器アレイのうちの2つ以上の検出器アレイの視野(field of view)は等しくない。
本開示はまた、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムのための方法のサポートも提供する。この方法は、CTシステムのユーザから、CT撮像システムの複数の検出器タイプから第1の検出器タイプの第1の選択を受信するステップと、複数の検出器アレイを含むハイブリッド検出器アセンブリの位置を調整ステップとを含む。複数の検出器アレイの各検出器アレイは異なる検出器タイプを有し、CTシステムのガントリの回転可能な部分内の第1の位置からガントリの回転可能な部分内の第2の位置への移動が行われ、第2の位置はCTシステムのX線源を第1の検出器タイプの第1の検出器アレイ上にセンタリングし、第1の検出器アレイを用いて被検体を走査する。方法は、第1の検出器アレイを介して取得された投影データに基づいて被検体の画像を再構成するステップも含む。
本方法の第1の実施例では、検出器タイプは、検出器アレイの半導体材料、及び検出器アレイの表面積のうちの少なくとも1つに基づく。
任意に第1の実施例を含む方法の第2の実施例において、方法はさらに、複数の検出器タイプから第2の検出器タイプの第2の選択をユーザから受信するステップであって、第2の検出器タイプは第1の検出器タイプとは異なる、前記ステップと、ハイブリッド検出器アセンブリの位置を、ガントリの回転可能部分内の第2の位置からガントリの回転可能部分内の第3の位置まで調整するステップであって、第3の位置は第2の検出器タイプの第2の検出器アレイ上にX線源をセンタリングする、前記ステップと、第2の検出器アレイを使用して被検体をスキャンするステップと、第2の検出器アレイを介して取得された投影データに基づいて被検体の画像を再構成するステップと、を含む。
方法の第3の実施例では、任意に第1及び第2の実施例のうちの1つ又は両方を含み、ハイブリッド検出器アセンブリの位置を調整するステップは、CT撮像システムの並進機構に沿ってハイブリッド検出器アセンブリを第1の位置から第2の位置までスライドさせるステップと、ハイブリッド検出器アセンブリを第2の位置でロックするステップと、を更に含む。
本開示はまた、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムのための支持体を提供する。支持体は、CTシステムのガントリの回転可能な部分に結合されたハイブリッド検出器アセンブリを備える。ハイブリッド検出器アセンブリは複数の検出器アレイを含み、検出器アレイはCTシステムのテーブルの運動軸に平行な方向に沿って離間しており、複数の検出器アレイの各検出器アレイは異なる検出器材料を含む。支持体は、プロセッサと、命令を含む非一過性のメモリと、命令はを備えるプロセッサによって実行されると、CTシステムに、第1の状態において、ハイブリッド検出器アセンブリが第1の位置にあり、該第1の位置は、CTシステムのX線源を複数の検出器アレイのうちの第1の検出器アレイの中心に配置し、該第1の検出器アレイは所望の検出器材料を有し、第1の検出器アレイを使用して被検体をスキャンするステップと、第1の検出器アレイを介して取得された投影データに基づいて被検体の第1の画像を再構成ステップとを実施させ、ハイブリッド検出器アセンブリが第1の検出器アレイ上のX線源を中心とする第1の位置にある第2の状態では、第1の検出器アレイは所望の検出器材料を有しておらず、ハイブリッド検出器アセンブリを第2の位置に移動させ、第2の位置はX線源を第2の検出器アレイ上に集中させ、第2の検出器アレイは所望の検出器材料を有し、第2の検出器アレイを用いて被検体をスキャンすえるステップと、第2の検出器アレイを介して取得された投影データに基づいて被写体の第2の画像を再構成するステップとを実施させる。
システムの第1の実施例では、第1の位置と第2の位置は、テーブルの運動軸に平行な方向に沿った2点である。
【0086】
本開示の様々な実施形態の要素を紹介する場合、冠詞「a」、「an」、および「the」は、要素が1つ以上存在することを意味することが意図される。用語「第1」、「第2」などは、順序、量、または重要性を示すものではなく、むしろ、1つの要素を他の要素と区別するために使用される。用語「含む(comprising)」、「備える(including)」、および「有する(having)」は、包括的であることを意図しており、列挙された要素以外の追加の要素が存在する可能性があることを意味する。本明細書において「に接続される」、「に結合される」等の用語が使用されるように、1つの物体(例えば、材料、要素、構造、部材等)は、1つの物体が他の物体に直接接続または結合されているか否か、または1つの物体と他の物体との間に1つ以上の介在物体が存在するか否かにかかわらず、他の物体に接続または結合され得る。加えて、本開示の「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、言及された特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図していないことを理解されたい。
【0087】
先に示した修正に加えて、本明細書の精神および範囲から逸脱することなく、多数の他の変形および代替配置が当業者によって考案され得、添付の特許請求の範囲は、そのような修正および配置をカバーすることを意図している。従って、現時点において最も実用的で好ましい態様であると考えられるものに関連して、特定性および詳細性をもって上述してきたが、本明細書に記載した原理および概念から逸脱することなく、形態、機能、操作方法および使用方法を含むがこれらに限定されない多数の改変を行うことができることは、当業者には明らかであろう。また、本明細書で使用される場合、実施例および実施形態は、あらゆる点で例示的なものであることを意図しており、いかなる方法でも限定的なものと解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0088】
100:CTシステム 102:ガントリ 104:X線源 106:X線放射ビーム 108:検出器アレイ 110:画像処理ユニット 112、204:被検体 114:テーブル 200:撮像システム 202:検出器素子 206:回転中心 208:制御機構 210:X線コントローラ 212:ガントリモータコントローラ 214:DAS 216:コンピューティング装置 218:大容量記憶装置 220:オペレータコンソール 224:PACS 226:テーブルモータコントローラ 230:画像再構成器 232:ディスプレイ 300:検出器アレイ 302:X線 304:レール 306:コリメートブレード 308:検出器モジュール 400:CT検出器アレイ 401:基準軸 402:方向 410:高さ 420:長さ 430:第1のハイブリッド検出器アセンブリ 432:第1の検出器アレイ 434:第2の検出器アレイ 436:矢印 437:接合部 438:下端 439:上端 440:第1の高さ 442:第2の高さ 446:長さ 450:第2のハイブリッド検出器アセンブリ 452:第1の検出器アレイ 454:第2の検出器アレイ 456:第3の検出器アレイ 457:接合部 458:下端 459:上端 460:第1の高さ 462:第2の高さ 464:第3の高さ 466:長さ 467:接合部 468:下端 469:上端 500:第1の構成例 501:基準軸 502:第1の検出器アレイ 504:第2の検出器アレイ 506:第3の検出器アレイ 512、514、516:高さ 522:等しい長さ 550:第2の構成例 552:第1の検出器アレイ 554:第2の検出器アレイ 556:第3の検出器アレイ 562、564、566:高さ 600:第3の構成例 602:第1の検出器アレイ 604:第2の検出器アレイ 612、614:高さ 622、624:長さ 650:第4の構成例 652:第1の検出器アレイ 654:第2の検出器アレイ 656:第3の検出器アレイ 662、664、666:高さ 672、674、676:長さ 700、730、750、760、780:概略図 701:矢印 702:回転可能部分 704:取付け可能なハイブリッドCT検出器アセンブリ 710:第1の内面 712:第1の外面 714:第2の内面 716:第2の外面 732:X線源 734:第1の側面 736:第2の側面 738:矢印 740:可動錘 741:内側ボア 761:破線 762:レール 764:第1の検出器アレイ 766:第2の検出器アレイ 768:第1の位置 770:底部側面 772:矢印 782:第2の位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図8
【外国語明細書】